JP2018103728A - 作業用走行車 - Google Patents

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馬場 馨一
Keiichi Baba
馨一 馬場
征宏 小松
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征宏 小松
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Abstract

【課題】尿素水補給作業時におけるキャップの紛失や、キャップに対する汚れに付着を防止する。
【解決手段】エンジン排気の浄化に用いる尿素水が貯留される尿素水タンク5を備えるクローラトラクタTであって、尿素水タンク5は、尿素水を補給するための補給口5aと、補給口5aを開閉可能に覆う着脱式のキャップ11と、を備え、尿素水タンク5の周辺に配置されるタンクカバー9には、取り外し状態のキャップ11を保持可能な凹部9bが設けられる。
【選択図】図8

Description

本発明は、尿素水タンクを備えるトラクタなどの作業用走行車に関する。
エンジンから排出される排気ガスの浄化を目的とし、排気ガス中の窒素酸化物を尿素水を用いて浄化する窒素酸化物浄化装置(SCR:Selective Catalytic Reduction)を備える作業用走行車が知られている(例えば、特許文献1参照)。この種の作業用走行車には、尿素水を貯留する尿素水タンクが設けられ、該尿素水タンクから窒素酸化物浄化装置に尿素水が供給される。特許文献1に示される尿素水タンクは、尿素水を補給するための補給口と、該補給口を開閉可能に覆う着脱式のキャップと、を備えており、キャップを取り外すことにより、尿素水タンクに対する尿素水の補給が可能になる。
特開2015−223945号公報
しかしながら、特許文献1の作業用走行車では、尿素水タンクに対する尿素水の補給作業に際し、取り外されたキャップの置き場所を考慮していないので、キャップを紛失したり、キャップに汚れが付着するなどの虞があった。また、キャップの紛失を防止するために、ワイヤを介してキャップを尿素水タンクなどに繋いでおくことが考えられるが、取り外し状態のキャップをワイヤを介してぶら下げた状態にしておくと、カバー部材にぶつかってカバー部材に傷がつく虞があった。
本発明は、上記の如き実情に鑑みこれらの課題を解決することを目的として創作されたものであって、請求項1の発明は、エンジン排気の浄化に用いる尿素水が貯留される尿素水タンクを備える作業用走行車であって、前記尿素水タンクは、尿素水を補給するための補給口と、前記補給口を開閉可能に覆う着脱式のキャップと、を備え、前記尿素水タンクの周辺に配置されるカバー部材には、取り外し状態の前記キャップを保持可能な凹部が設けられることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の作業用走行車であって、前記キャップは、上面側に取っ手部が突設され、前記凹部は、前記取っ手部を収納可能な形状を有することを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の作業用走行車であって、前記キャップは、前記尿素水タンク、前記カバー部材、前記タンクカバーのいずれか一つにワイヤを介して繋がれ、前記凹部の内部には、前記ワイヤが入り込む切欠き部が形成されていることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業用走行車であって、前記尿素水タンクを覆うタンクカバーを備え、前記補給口は、前記タンクカバーに形成される開口部を介して外部に露出し、前記凹部は、前記タンクカバーにおける前記開口部の周辺に設けられることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、尿素水タンクの周辺に配置されるカバー部材には、取り外し状態のキャップを保持可能な凹部が設けられるので、尿素水補給作業時におけるキャップの紛失や、キャップに対する汚れに付着を防止できる。
また、請求項2の発明によれば、キャップは、上面側に取っ手部が突設され、凹部は、取っ手部を収納可能な形状を有するので、凹部に対するキャップの上下反転状態での収納を促すことができる。したがって、たとえ凹部の内部が汚れていても、キャップの下面に対する汚れの付着を防止でき、その結果、キャップを介して尿素水タンク内の尿素水が汚染されることを回避できる。
また、請求項3の発明によれば、キャップは、尿素水タンク、カバー部材、タンクカバーのいずれか一つにワイヤを介して繋がれ、凹部の内部には、ワイヤが入り込む切欠き部が形成されているので、ワイヤの反発力でキャップが凹部から脱落することを防止できる。
また、請求項4の発明によれば、尿素水タンクを覆うタンクカバーを備え、尿素水タンクの補給口は、タンクカバーに形成される開口部を介して外部に露出し、凹部は、タンクカバーにおける開口部の周辺に設けられるので、取り外したキャップを凹部に容易に保持させることができる。
本発明の実施形態に係るクローラトラクタの側面図である。 クローラトラクタの左側タンク配設部を示す斜視図である。 図1のA−A断面図である。 キャップの斜視図である。 キャップの3面図であり、(a)はキャップの平面図、(b)はキャップの正面図、(c)はキャップの側面図である。 タンクカバーの斜視図である。 タンクカバーの3面図であり、(a)はタンクカバーの平面図、(b)はタンクカバーの正面図、(c)はタンクカバーの側面図である。 凹部の第1実施形態を示す斜視図である。 凹部の第2実施形態を示す斜視図である。 凹部の第3実施形態を示す斜視図である。 凹部の第3実施形態を示す要部断面図である。 凹部の第4実施形態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1において、1はクローラトラクタTの走行機体であって、該走行機体1は、機体前部に設けられ、エンジン(図示せず)が搭載されるエンジン搭載部2と、機体中間部に設けられ、作業者が乗車する運転部3と、運転部3の後部左右両側に設けられ、燃料タンク(図示せず)、作動油タンク4、尿素水タンク5などのタンク類が配設される左右のタンク配設部6と、機体後部に設けられ、各種の作業機(図示せず)を連結可能な作業機連結部7と、機体下部に設けられるクローラ式の走行部8と、を備える。
図1〜図3に示すように、左側のタンク配設部6には、作動油タンク4及び尿素水タンク5が配設され、右側のタンク配設部(図示せず)には、燃料タンクが配設されている。左右のタンク配設部6は、少なくとも上方が樹脂製(例えば、FRP製)のタンクカバー9によって覆われている。
尿素水タンク5は、エンジン搭載部2に配置される窒素酸化物浄化装置(図示せず)に尿素水を供給するために設けられており、パイプ10を介して窒素酸化物浄化装置に接続されている。
尿素水タンク5は、尿素水を補給するための補給口5aと、該補給口5aを開閉可能に覆う着脱式のキャップ11と、を備える。補給口5aは、タンクカバー9に形成される開口部9aを介して外部に露出される。本実施形態では、補給口5aを外側方に傾けることにより、尿素水の補給を容易にしている。
図4及び図5に示すように、キャップ11は、補給口5aを覆蓋する有底円形状のキャップ本体11aと、キャップ11の上面に突設され、キャップ11を回し操作する際の指掛けとなる取っ手部11bと、取っ手部11bの上面中央部に突設されるワイヤ連結部11cと、を備える。
キャップ本体11aの内周部には、補給口5aの外周部と螺合するネジ溝(図示せず)が形成されており、キャップ11の所定方向の回し操作に基づいて、キャップ11が補給口5aに取り付けられ、逆方向の回し操作に基づいて、キャップ11が補給口5aから取り外される。
図2に示すように、キャップ11のワイヤ連結部11cには、ワイヤ12の一端が連結され、ワイヤ12の他端は、タンクカバー9又は尿素水タンク5に連結されている。これにより、キャップ11は、ワイヤ12を介して走行機体1に繋がれ、取り外し時の紛失が防止される。
図3、図6及び図7に示すように、タンクカバー9は、開口部9aの近傍に凹部9bを備える。凹部9bは、取り外し状態のキャップ11を保持可能であり、凹部9bにキャップ11を保持させれば、たとえワイヤ12がなくても尿素水補給作業時におけるキャップ11の紛失を防止できる。また、取り外し状態のキャップ11をワイヤ12を介してぶら下げた状態にすることが防止されるので、キャップ11がタンクカバー9にぶつかってタンクカバー9に傷がつくことも回避できる。
つぎに、凹部9bの第1実施形態について、図8を参照して説明する。
図8に示すように、第1実施形態の凹部9bは、キャップ11の取っ手部11bを収納可能な形状を有する(凹部9bの一側面が取っ手部11bの側面形状に沿う形状)。これにより、キャップ11が上下反転状態で凹部9bに収納されることを促し、キャップ11の下面側が凹部9bの内部に接触することを抑制できる。なお、第1実施形態の凹部9bは、上下非反転状態のキャップ11も保持可能であるが、上下非反転状態のキャップ11を安定に保持不能な形状としてもよい。具体的には、キャップ11の上面に突設される取っ手部11b全体の嵌入を許容する一方、キャップ本体11a全体の嵌入を規制し得る形状の凹部9bがタンクカバー9に形成されていてもよい。
このような凹部9bの形状によれば、作業者がキャップ11を上下反転状態で凹部9bに置くように促すことができるので、たとえ凹部9bの内部が汚れていても、キャップ11の下面、すなわち取り付け状態で尿素水タンク5の内部に対向する部分に汚れが付着することを防止できる。
また、凹部9bの内部には、キャップ11のワイヤ連結部11c及びワイヤ12が入り込む切欠き部9cが形成されている。切欠き部9cは、ワイヤ12を入り込ませることで、曲折されたワイヤ12の反発力を弱め、該反発力でキャップ11が凹部9bから脱落することを防止できる。
叙述の如く構成された本実施形態によれば、タンクカバー9には、取り外し状態のキャップ11を保持可能な凹部9bが設けられるので、尿素水補給作業時におけるキャップ11の紛失や、キャップ11に対する汚れに付着を防止できる。
また、凹部9bは、タンクカバー9における開口部9aの周辺、すなわち尿素水タンク5の補給口5aの近傍に設けられるので、取り外したキャップ11を凹部9bに容易に保持させることができる。
また、凹部9bは、キャップ11の上面側に突設される取っ手部11bを収納可能な形状を有するので、作業者がキャップ11を上下反転状態で凹部9bに置くように促すことができる。これにより、たとえ凹部9bの内部が汚れていても、キャップ11の下面に対する汚れの付着を抑制でき、その結果、キャップ11を介して尿素水タンク5内の尿素水が汚染されることを回避できる。
また、キャップ11は、尿素水タンク5又はタンクカバー9にワイヤ12を介して繋がれ、凹部9bの内部には、ワイヤ12が入り込む切欠き部9cが形成されているので、ワイヤ12の反発力でキャップ11が凹部9bから脱落することを防止できる。
つぎに、凹部の他の実施形態について、図9〜図12を参照して説明する。ただし、前記実施形態と共通の構成については、前記実施形態と同じ符号を用いることにより、前記実施形態の説明を援用する。
図9に示すように、第2実施形態の凹部9bは、第1実施形態と同様に、キャップ11の取っ手部11bを収納可能な形状を有するが、凹部9bの内部にワイヤ12が入り込む切欠き部9cが形成されていない点が前記第1実施形態と相違している。
図10及び図11に示すように、第3実施形態の凹部9bは、上下反転状態、上下非反転状態のいずれにおいてもキャップ11を保持する形状であり、特に、キャップ11が上下反転状態で置かれることを促す効果がないことが前記実施形態と相違している。また、凹部9bに置かれたキャップ11は、尿素水タンク5の補給口5aにもたれ掛かるようにして凹部9b内に保持される。
図12に示すように、第4実施形態の凹部9bは、補給口5aの外側下方に設けられており、キャップ11に形成される係合部11d(例えば、ねじ部)との係合により、キャップ11を保持可能な形状を有する点が前記実施形態と相違している。
1 走行機体
5 尿素水タンク
5a 補給口
9 タンクカバー
9a 開口部
9b 凹部
9c 切欠き部
11 キャップ
12 ワイヤ
T クローラトラクタ

Claims (4)

  1. エンジン排気の浄化に用いる尿素水が貯留される尿素水タンクを備える作業用走行車であって、
    前記尿素水タンクは、
    尿素水を補給するための補給口と、
    前記補給口を開閉可能に覆う着脱式のキャップと、を備え、
    前記尿素水タンクの周辺に配置されるカバー部材には、取り外し状態の前記キャップを保持可能な凹部が設けられることを特徴とする作業用走行車。
  2. 前記キャップは、上面側に取っ手部が突設され、
    前記凹部は、前記取っ手部を収納可能な形状を有することを特徴とする請求項1に記載の作業用走行車。
  3. 前記キャップは、前記尿素水タンク、前記カバー部材、前記タンクカバーのいずれか一つにワイヤを介して繋がれ、
    前記凹部の内部には、前記ワイヤが入り込む切欠き部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業用走行車。
  4. 前記尿素水タンクを覆うタンクカバーを備え、
    前記補給口は、前記タンクカバーに形成される開口部を介して外部に露出し、
    前記凹部は、前記タンクカバーにおける前記開口部の周辺に設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の作業用走行車。
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