JP2018102106A - 振動波モータおよびこれを用いた装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型で安定した性能を有する振動波モータおよびレンズ駆動装置を提供すること。【解決手段】2つの駆動突起を備える振動子と、振動子を保持する保持部材と、保持部材と一体に並進移動する可動部材と、可動部材に対する保持部材の3軸の回転自由度を許容するとともに、3軸の並進自由度を制限する回転ユニットと、保持部材および可動部材が一体化して並進移動するように、保持部材および可動部材を付勢する付勢部材と、付勢部材による保持部材の回転ユニットを中心とする回転を規制する規制ユニットと、を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、振動波モータおよびこれを用いた装置に関する。
圧電素子の圧電効果による変形を駆動源とする摩擦駆動型の振動波モータ(超音波モータ)は、電磁モータに比べて発生力が大きく、減速機構を設けることなく被駆動部を駆動させることが可能である。また、摩擦を利用して被駆動部を駆動させるため、保持力が大きく、静音性に優れた駆動を行うことが可能である。
摩擦駆動型の振動波モータは、圧接部を有する振動板と圧電素子から構成される振動体と、駆動突起に加圧接触させた被駆動部と、を有する。振動波モータは、圧接部に対する加圧力を所定値に保つことで所望の性能を発揮することができる。加圧力が大きいと発生力は増加するが、振動体の駆動振動が抑制される。そのため、同一速度を出すための消費電力が増加し、電気機械変換効率は低下する。一方、加圧力が小さいと発生力は減少する。特に、圧接部が2個である場合、両者に対する加圧力がアンバランスになると、駆動方向に対して対称であるべき変形が非対称となり、変換効率が低下するととともに、種々特性の駆動方向による差も大きくなってしまう。
特許文献1には、振動体が固定される基台と基台を保持する振動子支持部材が連結手段によって駆動方向へ一体化されている振動波モータが開示されている。振動体は振動子支持部材に対して摺動部材に当接する方向へ加圧されているため、振動体と摺動部材との当接状態は安定化される。
特許文献2の超音波モータでは、第1および第3の保持部材は、第2の保持部材を介して振動子を保持する。薄板バネである第2の保持部材の駆動方向の剛性を高く、振動子を摩擦部材に押圧する方向の剛性を低くすることで、振動子と摩擦部材との当接状態は安定化される。
特許第5969976号公報 特開2015−220911号公報
特許文献1の振動波モータでは、基台と振動子支持部材は平面方向へ二重構造になっており、十分な剛性を確保する場合、大型化してしまうおそれがある。
また、特許文献2の超音波モータでは、薄板バネである第2の保持部材に上述の機能を持たせるために、振動子を保持する第1および第3の保持部材は平面方向で二重構造になっており、十分な剛性を確保する場合、大型化してしまうおそれがある。また、第2の保持部材は振動源である振動子を保持する第1の保持部材と結合しているため、その形状による振動モードに基づく不要な振動や騒音が発生するおそれがある。
このような課題に鑑みて、本発明は、小型で安定した性能を有する振動波モータを提供することを目的とする。
本発明の一側面としての振動波モータは、2つの駆動突起を備える振動子と、前記振動子を保持する保持部材と、前記保持部材と一体に並進移動する可動部材と、前記可動部材に対する前記保持部材の3軸の回転自由度を許容するとともに、3軸の並進自由度を制限する回転ユニットと、前記保持部材および前記可動部材が一体化して並進移動するように、前記保持部材および前記可動部材を付勢する付勢部材と、前記付勢部材による前記保持部材の前記回転ユニットを中心とする回転を規制する規制ユニットと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、小型で安定した性能を有する振動波モータを提供することができる。
本発明の実施形態に係る振動波モータユニットを備える撮像装置の断面図である。 実施例1の振動子の平面図および側面図である。 実施例1の振動波モータユニットの斜視図である。 実施例1の振動波モータユニットの分解斜視図である。 実施例1の振動波モータユニットの平面図および断面図である。 実施例1の振動子の動きの自由度の説明図である。 実施例1の加圧板と可動部材の関係を説明する図である。 実施例1の直進案内部の斜視図である。 実施例1の直進案内部の説明図である。 実施例1の直進案内部の組立の説明図である。 実施例1のレンズ駆動ユニットの斜視図である。 実施例2の振動波モータユニットの斜視図である。 実施例2の振動波モータユニットの分解斜視図である。 実施例2の振動波モータユニットの平面図および断面図である。 実施例2の振動子の動きの自由度の説明図である。 実施例2の第1加圧板と第2加圧板の関係を説明する図である。 実施例2のレンズ駆動ユニットの斜視図である。
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る振動波モータユニット(振動波モータあるいは超音波モータユニット。以下、モータユニットという)1000を備える撮像装置(光学機器)の断面図である。本実施形態の撮像装置は、撮像レンズ部2000およびカメラボディ3000を備える。撮像レンズ部2000の内部には、モータユニット1000と、モータユニット1000に取り付けられた合焦レンズ4000が配置されている。カメラボディ3000の内部には、撮像素子5000が配置されている。合焦レンズ4000は、撮影時にモータユニット1000により光軸Oに沿って移動する。被写体像は撮像素子5000の位置で結像し、撮像素子5000は合焦した像を生成する。なお、本実施形態ではモータユニット1000は撮像装置に搭載されているが、本発明はこれに限定されない。モータユニット1000は、例えば、レンズユニット等の他の光学機器に搭載されてもよいし、光学機器とは異なる装置に搭載されてもよい。また、本実施形態では撮像レンズ部2000およびカメラボディ3000は一体的に構成されているが、本発明はこれに限定されない。撮像レンズ部2000は、カメラボディ3000に着脱可能に取り付けられてもよい。つまり、本発明でいうところの装置とは、後述の各実施例で説明する振動波モータと、この振動波モータからの駆動力によって駆動する部材とを有する装置のことをいう。
図2を参照して、本実施例のモータユニット1000Aが備える振動子2について説明する。図2は、振動子2の平面図および側面図である。図2(A)は振動子2の平面図、図2(B)は側面図である。振動子2は、駆動突起2a、2bおよび固定腕部2c、2dを備える。振動子2には、振動板3および圧電素子4が接着剤等により固着されている。圧電素子4に2相の高周波電圧が印加されると、超音波振動を励振し、駆動突起2a、2bの先端には図2(B)に示されるxy平面上の楕円運動が励起される。この状態で駆動突起2a、2bに摩擦材が摩擦接触することで、振動子2および摩擦材は相対的に移動する。本実施例では、摩擦部材7に対向し、駆動突起2a、2bを含む矩形領域A×Bを駆動力発生領域(対向領域)とする。また、矩形領域A×Bおよびx軸に直交し、矩形領域A×Bを対称に分割する面Cを前後対称面(第1面)、矩形領域A×Bおよびz軸に直交し、矩形領域A×Bを対称に分割する面Dを左右対称面(第2面)とする。前後対称面Cは、後述する移動部の移動方向および加圧手段の加圧方向に直交する方向、並びに加圧手段の加圧方向を含む面である。また、左右対称面Dは、移動部の移動方向および加圧手段の加圧方向を含む面である。
以下、図3から図5を参照して、モータユニット1000Aの構成について説明する。図3は、モータユニット1000Aの斜視図である。図3(A)は平面側斜視図、図3(B)は底面側斜視図である。図4は、モータユニット1000Aの分解斜視図である。図5は、モータユニット1000Aの平面図および断面図である。図5(A)は平面図、図5(B)および図5(C)はそれぞれ、図5(A)のx−x断面図およびz−z断面図である。
ベース部材5は、ビスにより固定部(不図示)に固定されるとともに、ビスを用いて摩擦部材7を固定する。摩擦部材7は、引張コイルバネ10による加圧力により振動子2の駆動突起2a、2bと摩擦接触する。フレキシブル基板6は、異方性導電ペースト等で機械的および電気的に圧電素子4に接続され、圧電素子4に2相の高周波電圧を印加する。振動子保持枠8(保持部材)は、振動子2の固定腕部2c、2dを接着等により固定することで、振動子2と一体化されている。加圧仲介部材9は、振動子2に接触するフェルト9a、および引張コイルバネ10による加圧力を受ける金属等の高剛性板9bを備える。フェルト9aは、振動子2に励起される振動を阻害せずに、振動子2に引張コイルバネ10による加圧力を伝える。引張コイルバネ10は、振動子2の周囲に4つ配置され、本実施例では加圧手段としてy軸の負方向へ加圧力を発生させる。加圧板11は、引張コイルバネ10により付勢される。また、加圧板11は、振動子2の前後対称面Cと左右対称面Dの交線上で加圧仲介部材9と当接する球状突起11aを備える。結合板金(結合部材)12は、ビスで振動子保持枠8に固定される。ガイド部材13は、固定板金16を介して、摩擦部材7の駆動突起2a、2bとの接触面と平行になるようにビスでベース部材5に固定される。可動部材14は、引張コイルバネ10により付勢される。転動ボール19x、19y、19zはそれぞれ、ガイド部材13と可動部材14の間に挟持され、引張コイルバネ10による加圧力を受ける。一体化バネ(付勢部材)15は、引張コイルバネであり、結合板金12を介して振動子保持枠8および可動部材14がx軸方向において一体化して並進移動するように付勢する。本実施例では、振動子2、振動子保持枠8、加圧仲介部材9、引張コイルバネ10、加圧板11、結合板金12、および可動部材14で構成される移動部は、x軸に沿って摩擦部材7に対して相対的に移動する。
次に、図6を参照して、本実施例の振動子2の動きの自由度について説明する。図6は、振動子2の動きの自由度の説明図である。図6では、説明に不要なモータユニット1000Aの構成部品は省略している。図6(A)は、一体化バネ15による付勢力で結合板金12を介して一体化された振動子保持枠8および可動部材14を示している。一体化バネ15は、振動子保持枠8に設けられたフック部8aと可動部材14に設けられたフック部14bの間に掛けられている。基準ボール(第1の回転中心部)17は、結合板金12に形成された円錐穴部(第1の当接部)12aと可動部材14に形成された円錐穴部(第1の当接部)14aの間に挟持されている。本実施例では、基準ボール17、円錐穴部12a、14aは、可動部材14に対する振動子保持枠8の3軸の回転自由度を許容するとともに、3軸の並進自由度は制限する回転ユニットとして機能する。転動ボール18は、振動子保持枠8に形成されたV字溝(第2の当接部)8bと可動部材14に形成された平面部(第2の当接部)14cの間に挟持されている。V字溝8bと平面部14cにより転動ボール18を挟持することで、振動子保持枠8の可動部材14の基準ボール17を中心とするy軸回りの回転方向(yaw方向)への回転は規制される。すなわち、本実施例では、V字溝8b、平面部14および転動ボール18は、振動子保持枠8の回転ユニットを回転中心とする回転を規制する規制ユニットとして機能する。
図6(B)は、一体化バネ15、基準ボール17、および転動ボール18の設定中心の平面で切断した場合のモータユニット1000Aの断面図である。矢印A、B、Cはそれぞれ、振動子保持枠8に働く力を表している。矢印Aにより表される力(結合力ベクトル)は、基準ボール17を中心に振動子保持枠8が回転するように、一体化バネ15が振動子保持枠8を付勢する力である。矢印Bにより表れる力(反力ベクトル)は、平面部14cにより転動ボール18がV字溝8bに対して作用する力である。V字溝8bと平面部14cにより転動ボール18を挟持することで、振動子保持枠8および可動部材14の基準ボール17を中心とする回転は規制されているため、振動子保持枠8のyaw方向への回転は規制される。このとき、力Aと力Bの基準ボール17を中心とするモーメントは釣り合っている。
ここでいう基準ボール17を中心とする回転とは、回転ユニットを中心とする回転、あるいは、回転ユニットの一部を中心とする回転と言い換えることができる。
力Cは、結合板金12を介して振動子保持枠8に作用する力(反力ベクトル)であるが、図6(C)に示されるように、力Aと力Bの合力と釣り合っている。そのため、振動子保持枠8のx軸方向(x軸並進方向)およびz軸方向(z軸並進方向)への動きの自由度は規制される。また、基準ボール17は円錐穴部12aと円錐穴部14aの間に挟持されているので、振動子保持枠8のy軸方向(y軸並進方向)への動きの自由度も規制される。
以上より、本実施例では、振動子2と一体化された振動子保持枠8の可動部材14に対する動きは、x軸回りの回転方向(roll方向)およびz軸回りの回転方向(pitch方向)の2自由度となる。本実施例では、振動子2がroll方向およびpitch方向の動きの自由度を有することで、振動子2の駆動突起2a、2bを摩擦部材7に確実に当接させることが可能である。また、振動子2の動きの自由度を規制する力A−Cは、同一平面内で釣り合っているため、駆動突起2a、2bに対して不要な力のアンバランスを起こさない。
図6(D)および図6(E)はそれぞれ、基準ボール17を中心に振動子保持枠8がroll方向およびpitch方向へ回転している状態を示す図である。図6(D)および図6(E)に示されているように、roll方向への回転で駆動突起2a、2bがy軸方向へ上下し、pitch方向への回転で駆動突起2a、2bのy軸方向における位置の差に対応することが可能である。
基準ボール17は、円錐穴部12aまたは円錐穴部14aと滑り摩擦を伴って回転する。基準ボール17に玉軸受用鋼球のような形状および表面粗さ等が高精度に加工されたボールを使用し適切な潤滑剤を施すことで、一体化バネ15の発生力や4本の引張りコイルバネ10の力に対して滑り摩擦による負荷トルクを実用上問題のない値に抑制できる。また、基準ボール17は、円錐穴部12aまたは円錐穴部14aのいずれかと一体化しても機能上支障はなく、接着等で固定することで組立性を向上させることが可能である。さらに、結合板金12または可動部材14のいずれかに基準ボール17に相当する形状を設けてもよい。
なお、円錐穴部12aは、結合板金12に設けられているが、振動子保持枠8に設けられてもよい。このとき、基準ボール17は、振動子保持枠8に設けられた円錐穴部と一体化してもよい。さらに、振動子保持枠8に基準ボール17に相当する形状を設けてもよい。
また、転動ボール18は、V字溝8bまたは平面部14cのいずれかと一体化させてもよい。この場合、転動ボール18をV字溝8bまたは平面部14cのいずれかに接着等で固定してもよいし、V字溝8bまたは平面部14cのいずれかに転動ボール18に相当する形状を設けてもよい。
図7は、加圧板11と可動部材14の関係を説明する図である。4本の引張コイルバネ10は、加圧板11と可動部材14の各バネ掛け部に係合している。加圧板11と可動部材14のy軸方向の間隔は不図示のモータユニット1000Aの構成部品により決定するため、4本の引張コイルバネ10は加圧板11および可動部材14を付勢する。4本の引張コイルバネ10は、球状突起11aから等間隔の位置にそれぞれ対称に配置された同一仕様のバネである。しかしながら、各引張コイルバネの所定長さでの付勢力は製造ばらつきにより必ずしも同一とはならず、加圧板11および可動部材14の各バネ掛け部の位置も単部品内での製造精度や間に介在する部品の製造誤差により誤差が生じる。本実施例では、加圧板11は、球状突起11aで加圧仲介部材9に当接し、球状突起11aを支点としてroll方向およびpitch方向の動き(傾き)の自由度を持つ。
すなわち、加圧板11は、左右対称面D内で前後対称面Cに直交する軸および前後対称面C内で左右対称面Dに直交する軸を中心として傾斜可能である。なお、厳密に各軸を中心として傾斜可能である必要はなく、各軸から数mm程度ずれていても各軸を中心として傾斜可能であるとみなされる。例えば、性能や用途に応じて異なるが、±0.2mm程度ずれていてもよい。そのため、球状突起11aから加圧仲介部材9を介して駆動突起2a、2bに作用する4本の引張コイルバネ10による加圧力はそれぞれ、上記の製造ばらつきに対して最適に調整される。
なお、加圧板11が傾斜する際の中心となる軸は次のように定義してもよい。つまり、第1の加圧部材は、第1の振動子の移動方向および複数の加圧手段による加圧方向に直交する方向を第1の方向(z軸方向)とするとき、この第1の方向を中心に傾斜可能であるとしてもよい。このような定義は後述の各実施例においても同様である。
また、加圧板11は加圧仲介部材9を含む振動子保持枠8に対して相対的にroll方向とpitch方向の動きの自由度を有するため、振動子保持枠8の傾きおよび傾きの変化に関わらず、可動部材14に対する加圧板11の姿勢は最適な状態に調整される。そのため、球状突起11aから加圧仲介部材9を介して駆動突起2a、2bに作用する4本の引張コイルバネ10による加圧力はそれぞれ、ばらつくことなく安定する。また、加圧板11と可動部材14のy軸方向の距離が変化することがあるが、引張コイルバネ10は板バネ等に比べるとバネ定数を小さくすることが可能であるため加圧力の安定化に有利である。
また、加圧板11に設けられた突起11bは図6(B)に示される振動子保持枠8に形成された溝部8cと係合するため、振動子保持枠8を介して加圧板11および可動部材14はx軸方向において一体化されている。したがって、移動部がx軸に沿って移動する間、引張コイルバネ10、加圧板11、および可動部材14の位置関係は変化せず、引張コイルバネ10による加圧力は安定する。
図8は、ガイド部材13、可動部材14、および両部材の間に挟持される転動ボール19x、19y、19zにより構成される直進案内部の斜視図である。図9は、直進案内部の説明図である。可動部材14には、それぞれ転動ボール19x、19y、19zと係合する直進ガイド溝14x、14y、14zがx軸方向(移動部の移動方向)に平行に形成されている。直進ガイド溝14x、14yは、x軸に沿って直列、すなわちx軸に平行な同一直線上に離間して形成されている。また、直進ガイド溝14zは、直進ガイド溝14x、14yに対してz軸方向へ離間し、x軸に沿って形成されている。可動部材14は、転動ボール19x、19y、19zが転動することで引張コイルバネ10による加圧力を受けながらガイド部材13に対してx軸に沿って滑らかに移動する。
図9(A)は、ガイド部材13および可動部材14が転動ボール19x、19y、19zに当接する状態を表している。また、図9(B)は、図9(A)の状態における転動ボール19y、19zを通る位置での断面図である。直進ガイド溝14x、14y、14zの一部には、各転動ボールに係合可能となるように60度の開角を有する面が形成されている。ガイド部材13には、直進ガイド溝14x、14yに対向し、転動ボール19x、19yに係合するx軸に沿って一続きに形成された案内壁13x−yが形成されている。案内壁13x−yには、各転動ボールに係合可能となるように120度の開角が形成されている。また、ガイド部材13には、直進ガイド溝14zに対向し、転動ボール19zに係合するxz面に平行にx軸に沿って形成された案内平面部13zが形成されている。なお、本実施例では各直進ガイド溝の一部に60度の開角を有する面が形成されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、各直進ガイド溝の一部にxz面に対して所定の角度を有する面がx軸に沿って形成されていればよく、直進ガイド溝全体が所定の角度を有するV字形状溝として形成されてもよい。また、本実施例では案内壁13x−yに120度の開角が形成されているが、本発明はこれに限定されない。例えば、案内壁13x−yは、各転動ボールに係合できればx軸に沿ってxz面に対して所定の角度を有するように形成されてもよい。
ガイド部材13には、平面部13v、13wが形成されている。可動部材14は、前述したように、引張コイルバネ10とそれぞれ係合する4つのバネ掛け部を備える。図9(A)の状態で4つのバネ掛け部のうち2つのバネ掛け部は、その一部である規制部14vが平面部13vとy軸方向において間隔aを形成するように設けられている。また、可動部材14には、図9(A)の状態で平面部13wとy軸方向において間隔aを形成するように、2つのストッパ部14wが設けられている。
図9(C)は、ガイド部材13と可動部材14がy軸方向において当接した状態、すなわち平面部13vと2つの規制部14v、および平面部13wと2つのストッパ部14wが当接している状態を表している。また、図9(D)は、図9(C)の状態における転動ボール19zの位置での断面図である。図9(C)では、転動ボール19x、19y、19zは、直進ガイド溝14x、14y、14zに係合しているが、ガイド部材13とは接触していない。また、図9(D)では、転動ボール19x、19y、19zは、ガイド部材13に接触しているが、可動部材14とは接触していない。図9(D)に示されるように、転動ボール19zは、ガイド部材13に接触した位置でも直進ガイド溝14zに対して間隔bだけ可動部材14に掛っているので、直進ガイド溝14zから脱落することはない。また、転動ボール19x、19yはそれぞれ、直進ガイド溝14x、14yに間隔bだけ可動部材14に掛かっているので、直進ガイド溝14x、14yから脱落することはない。
以上説明したように、本実施例では、平面部13v、13wと当接する複数の規制部14vおよびストッパ部14wを設けることで転動ボール19x、19y、19zの脱落を防止することが可能である。具体的には、規制部14vおよびストッパ部14wは、間隔aが可動部材14の設計面14eから各転動部材が対応する直進ガイド溝と係合する位置までの間隔cより短くなるように設けられていればよい。本実施例では、規制部14vおよびストッパ部14wは、ガイド部材13がy軸方向に移動した際に各転動ボールが間隔bだけ可動部材14に掛かるように、すなわち、各転動ボールの一部が各直進ガイド溝の内部に位置するように設けられている。なお、本実施例のモータユニット1000Aは、3つの転動ボール19x、19y、19zを備えているが、本発明はこれに限定されない。例えば、3つ以上の転動ボールを備え、それに応じてガイド部材13のガイド部および可動部材14の直進ガイド溝を形成すればよい。ただし、3つ以上の転動ボールを備える場合、転動ボールや直進ガイド溝の製造誤差によりガイド部や直進ガイド溝に係合しない転動ボールが存在するため、可動部材114が高精度に移動しにくくなる。そのため、可動部材114を高精度に移動させるために、転動ボールの数を3つにすることが好ましい。
また、本実施例では、図8(B)に示されるように、可動部材14のバネ掛け部はガイド部材13のy軸方向の投影面内に配置されている。具体的には、バネ掛け部は、直進ガイド溝14x、14y、14zと案内壁13x−yおよび案内平面部13zを挟み込むように配置されている。このように配置することで、ガイド部材13のy軸の正側の空間(案内壁13x−yおよび案内平面部13zが形成されている面とは反対側の面側の空間)を有効に活用することが可能である。また、基準ボール17と係合する円錐穴部14a、一体化バネ15と係合するフック部14b、および後述する連動部14dもガイド部材13のy軸方向の投影面内に配置されている。具体的には、各部材は、直進ガイド溝14x、14y、14zと案内壁13x−yおよび案内平面部13zを挟み込むように配置されている。ガイド部材13のy軸の正側の空間を活用することで、モータユニット1000Aを小型化することが可能となる。
本実施例では、上記構成により、ガイド部材13、可動部材14および転動ボール19x、19y、19zをy軸方向で組み込むことは不可能である。そのため、本実施例では、図10に示されるように、転動ボール19x、19y、19zをそれぞれ可動部材14の直進ガイド溝14x、14y、14zに乗せて矢印S方向へスライドさせてガイド部材13に差し込むことで図8(A)に示される組み込み状態となる。
図11(A)は、モータユニット1000Aが取り付けられた状態のレンズ駆動ユニットの斜視図である。図11(B)は、モータユニット1000Aが取り付けられていない状態のレンズ駆動ユニットの斜視図である。図11(C)は、モータユニット1000Aとレンズユニット300の連結部を示す図である。図11(D)は、連結部の断面図である。レンズユニット300は、バー・スリーブ構成にて光軸(x軸)に沿って移動可能に支持されている。ガイドバー301、302は、x軸に平行に形成され、不図示の部材により支持される。連動部材303は、連動付勢バネ304を介してレンズユニット300と光軸方向において一体化されるとともに、矢印R方向へ回転力を加えられている。可動部材14に設けられた連動部14dには、図11(D)に示されるように60度の開角を有する溝形状が形成されている。図11(B)の矢印R方向への回転力により、連動部材303に設けられた球状連動部303aは連動部14dに形成された溝形状に係合し、モータユニット1000Aの駆動力は連動部材303を介してレンズユニット300に伝達される。また、連動部材303の矢印方向Rへの回転力は、転動ボール19x、19y、19zを介してガイド部材13に受けられる。また、モータユニット1000Aとレンズユニット300のy軸方向の位置誤差は連動部材303の矢印R方向の回転で吸収され、z軸方向の位置誤差は連動部14dに形成された溝形状と球状連動部303aの係合位置がz軸方向へ移動することで吸収される。したがって、製造上の誤差がある場合でも、モータユニット1000Aは、レンズユニット300を光軸に沿って滑らかに、かつ、確実に駆動することができる。
図12から図14を参照して、本実施例の振動波モータユニット(超音波モータユニット。以下、モータユニットという)1000Bの構成について説明する。図12は、モータユニット1000Bの斜視図である。図12(A)は平面側斜視図、図12(B)は底面側斜視図である。図13は、モータユニット1000Bの分解斜視図である。図14は、モータユニット1000Bの平面図および断面図である。図14(A)は平面図、図14(B)および図14(C)はそれぞれ、図14(A)のx−x断面図およびz−z断面図である。
本実施例のモータユニット1000Bは、第1振動子2_1および第2振動子2_2を備える。第1振動子2_1および第2振動子2_2は、実施例1の振動子2と同一である。第1振動子2_1および第2振動子2_2は、摩擦部材207を挟持する。第1振動子2_1の駆動突起2a_1、2b_1は、摩擦部材207の第1振動子2_1側の第1当接面207_1に当接する。また、第2振動子2_2の駆動突起2a_2、2b_2は、摩擦部材207の第2振動子2_2側の第2当接面207_2に当接する。
ベース部材205は、ビスにより固定部(不図示)に固定される。フレキシブル基板206_1、206_2はそれぞれ、第1振動子2_1および第2振動子2_2を振動させるために、機械的および電気的に第1振動子2_1および第2振動子2_2に接続される。第1振動子保持枠208_1および第2振動子保持枠208_2はそれぞれ、第1振動子2_1の固定腕部および第2振動子2_2の固定腕部を接着等により固定することで、第1振動子2_1および第2振動子2_2と一体化されている。加圧仲介部材209は、第1振動子2_1に接触するフェルト209a、および引張コイルバネ210による加圧力を受ける金属等の高剛性板209bを備える。フェルト209aは、第1振動子2_1に励起される振動を阻害せずに、第1振動子2_1に引張コイルバネ210による加圧力を伝える。引張コイルバネ210は、第1振動子2_1および第2振動子2_2の周囲に2つ配置され、本実施例では加圧手段として前述したように加圧力を発生させる。第1加圧板211は、引張コイルバネ210により付勢される。また、第1加圧板211は、第1振動子2_1の前後対称面Cと左右対称面Dの交線上で加圧仲介部材209と当接する球状突起211aを備える。第1結合板金212_1および第2結合板金212_2はそれぞれ、ビスで第1振動子保持枠208_1および第2振動子保持枠208_2に固定される。第2加圧板(第2の加圧部材)213は、引張コイルバネ210により付勢される。フェルト214は、第2振動子2_2に励起される振動を阻害せずに、第2振動子2_2に引張コイルバネ210による加圧力を伝える。一体化バネ215は、引張コイルバネであり、第1結合板金212_1に設けられたフック部212b_1と第2結合板金212_2に設けられたフック部212b_2の間に掛けられている。一体化バネ215は、第1結合板金212_1および第2結合板金212_2を介して、第1振動子保持枠208_1および第2振動子保持枠208_2を付勢する。一体化バネ215により付勢される第1振動子保持枠208_1および第2振動子保持枠208_2は、ベース部材205にx軸方向において一体化される。
本実施例では、各振動子、各振動子保持枠、加圧仲介部材209、引張コイルバネ210、各加圧板、各結合板金、フェルト214で構成される移動部は、x軸に沿って摩擦部材207に対して相対的に移動する。なお、第1振動子2_1と第2振動子2_2、第1振動子保持枠208_1と第2振動子保持枠208_2、および第1結合板金212_1と第2結合板金212_2は、共通部品である。
次に、本実施例の第1振動子2_1および第2振動子2_2の動きの自由度について説明する。図15は、第2振動子2_2の動きの自由度の説明図である。図15では、説明に不要なモータユニット1000Bの構成部品は省略している。
図15(A)は、一体化バネ215により第2結合板金212_2を介して一体化されている第2振動子保持枠208_2およびベース部材205を示している。基準ボール217_2は、第2結合板金212_2に形成された円錐穴部212a_2とベース部材205に形成された円錐穴部205a_2の間に挟持されている。ボール218_2は、第2振動子保持枠208_2の平面部208a_2とベース部材205に形成された円錐穴部205b_2の間に挟持されている。ボール218_2を平面部208b_2と円錐穴部205c_2の間に挟持することで、第2振動子保持枠208_2のベース部材205に対する基準ボール217_2を中心とする回転は規制される。
図15(B)は、一体化バネ215、基準ボール217_2、およびボール218_2の設定中心の平面で切断した場合のモータユニット1000Bの断面図である。矢印A、B、Cは、第2振動子保持枠208_2に働く力を表している。矢印Aにより表される力(結合力ベクトル)は、基準ボール217_2を中心に第2振動子保持枠208_2がy軸回りの回転方向(yaw方向)へ回転するように、一体化バネ215が第2振動子保持枠208_2を付勢する力である。矢印Bにより表される力(反力ベクトル)は、ボール218_2が第2振動子保持枠208_2に対して作用する力である。前述したように、ボール218_2を平面部208b_2と円錐穴部205c_2の間に挟持することで、第2振動子保持枠208_2のベース部材205に対する基準ボール217_2を中心とする回転は規制されている。そのため、第2振動子保持枠208_2のyaw方向への回転は規制される。このとき、力Aと力Bの基準ボール217_2を中心とするモーメントは釣り合っている。
力Cは、第2結合板金212_2を介して第2振動子保持枠208_2に作用する力(反力ベクトル)であるが、図15(C)に示されるように、力Aと力Bの合力と釣り合っている。そのため、第2振動子保持枠208_2のx軸方向(x軸並進方向)およびz軸方向(z軸並進方向)への動きの自由度は規制される。また、基準ボール217_2は円錐穴部212a_2と円錐穴部205a_2の間に挟持されているので、第2振動子保持枠208_2のy軸方向(y軸並進方向)への動きの自由度も規制される。
以上より、本実施例では、第2振動子2_2と一体化された第2振動子保持枠208_2のベース部材205に対する動きは、x軸回りの回転方向(roll方向)およびz軸回りの回転方向(pitch方向)の2自由度となる。本実施例では、第2振動子2_2がroll方向およびpitch方向の動きの自由度を有することで、第2振動子2_2の駆動突起2a_2、2b_2を摩擦部材207の第2当接面207_2に確実に当接させることが可能である。また、振動子2の動きの自由度を規制する力A−Cは、1つの平面内で釣り合っているため、駆動突起2a_2、2b_2に対して不要な力のアンバランスを起こさない。第2振動子保持枠208_2のベース部材205に対する基準ボール217_2を中心とする回転の動きは、実施例1の図6(D)および図6(E)で示した振動子保持枠8の基準ボール17を中心とするroll方向およびpitch回転の動きと同様である。
図15には図示されていないが、第1振動子2_1、第1振動子保持枠208_1、および第1結合板金212_1は、第2振動子2_2、第2振動子保持枠208_2、および第2結合板金212_2を、z軸を中心に180度回転させた位置に配置される。基準ボール217_1は、第1結合板金212_1に形成された円錐穴部とベース部材205に形成された円錐穴部205a_1の間に挟持される。また、ボール218_1は、第1振動子保持枠208_1の平面部208a_1とベース部材205に形成された円錐穴部205b_1の間に挟持される。さらに、基準ボール217_1、217_2は、図15(B)で示される同一の断面上に配置されている。そのため、本実施例では、第1振動子2_1と一体化された第1振動子保持枠208_1のベース部材205に対する動きの自由度は、roll方向およびpitch方向の2自由度となる。本実施例では、第1振動子2_1がroll方向およびpitch方向の動きの自由度を有することで、第1振動子2_1の駆動突起2a_1、2b_2を摩擦部材207の第1当接面207_1に確実に当接させることが可能である。
本実施例では、摩擦部材207を挟持する第1振動子2_1および第2振動子2_2を同時に駆動することで、1つの振動子で駆動する場合に対してより大きな推力を発生させることが可能である。発生する推力に応じて一体化バネ215の付勢力を大きくすることが必要であるが、一体化バネ215を引張コイルバネとすることで省スペース化できるとともに、付勢力設定の自由度を板バネ等より大きくすることができる。また、各振動子と摩擦部材207を当接させる引張コイルバネ210による加圧力は摩擦部材207を挟んで釣り合っているので、本実施例では実施例1および実施例2で説明した加圧力を受けながら滑らかに動きを案内する直進案内部は不要である。
図16は、第1加圧板211と第2加圧板213の関係を説明する図である。2本の引張コイルバネ210は、第1および第2加圧板211、213の各バネ掛け部に係合している。第1および第2加圧板211、213のy軸方向の間隔は不図示のモータユニット1000Bの構成部品により決定するため、2本の引張コイルバネ210は第1および第2加圧板211、213を付勢する。2本の引張コイルバネ210は、球状突起211aに対して対角の位置に配置された同一仕様のバネである。しかしながら、各引張コイルバネの所定長さでの付勢力は製造ばらつきにより必ずしも同一とはならず、第1および第2加圧板211、213の各バネ掛け部の位置も単部品内での製造精度や間に介在する部品の製造誤差により誤差が生じる。本実施例では、第1加圧板211は、球状突起211aで加圧仲介部材209に当接し、球状突起211aを支点としてroll方向およびpitch方向の動き(傾き)の自由度を持つ。すなわち、第1加圧板211は、左右対称面D内で前後対称面Cに直交する軸および前後対称面C内で左右対称面Dに直交する軸を中心として傾斜可能である。なお、厳密に各軸を中心として傾斜可能である必要はなく、各軸から数mm程度ずれていても各軸を中心として傾斜可能であるとみなされる。例えば、性能や用途に応じて異なるが、±0.2mm程度ずれていてもよい。そのため、球状突起211aから加圧仲介部材209を介して駆動突起2a_1、2b_1に作用する2本の引張コイルバネ210による加圧力はそれぞれ、上記の製造ばらつきに対して最適に調整される。また、第2振動子2_2はその反力を第2加圧板213から受けるので、駆動突起2a_2、2b_2には最適に調整された加圧力が作用する。
また、第1加圧板211は第1および第2振動子保持枠208_1、208_2に対して相対的にroll方向およびpitch方向の動きの自由度を有する。そのため、第1および第2振動子保持枠208_1、208_2の傾きおよび傾きの変化に関わらず、第1加圧板211の姿勢は最適な状態に調整され、2本の引張コイルバネ210による加圧力はそれぞれ、ばらつくことなく安定する。
第1加圧板211に設けられた突起211bは、図12(A)に示される第1振動子保持枠208_1に形成された溝部208c_1と係合する。また、第2加圧板213に設けられた突起213bは、図12(B)に示される第2振動子保持枠208_2に形成された溝部208c_2と係合する。そのため、第1および第2加圧板211、213は、第1および第2振動子保持枠208_1、208_2を介して、x軸方向において一体化される。したがって、移動部がx軸に沿って移動する間、引張コイルバネ210、第1加圧板211、および第2加圧板213の位置関係は変化せず、引張コイルバネ210による加圧力は安定する。
図17は、レンズ駆動ユニットの斜視図である。図17(A)は、モータユニット1000Bが取り付けられた状態のレンズ駆動ユニットの斜視図である。図17(B)は、モータユニット1000Bが取り付けられていない状態のレンズ駆動ユニットの斜視図である。レンズユニット500は、バー・スリーブ構成にて光軸(x軸)に沿って移動可能に支持されている。ガイドバー501、502は、x軸に平行に形成され、不図示の部材により支持される。モータユニット1000Bに設けられた摩擦部材207は、レンズユニット500にビスおよび接着等で一体化され、レンズユニット500に光軸方向へ移動させる推力を作用させる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形および変更が可能である。
なお、引張コイルバネ110は、実施例1では4本、実施例2では2本設けられているが、他の本数であっても良い。また、実施例2において、第1加圧板211および第2加圧板213の係合関係を高さ方向に入れ替え、加圧手段として引張コイルバネの代わりに圧縮コイルバネを使用してもよい。
また、前述の各実施例における各部材がある面内に存在するとは、その部材の少なくとも一部がその面と交差していると解釈してもよい。
2 振動子
2a、2b 駆動突起
8 振動子保持枠(保持部材)
8b V字溝(規制ユニット)
12a 円錐穴部(回転ユニット)
14 可動部材
14a 円錐穴部(回転ユニット)
14c 平面部(規制ユニット)
15 一体化バネ(付勢部材)
17 基準ボール(回転ユニット)
18 転動ボール(規制ユニット)
1000A 振動波モータユニット(振動波モータ)

Claims (10)

  1. 2つの駆動突起を備える振動子と、
    前記振動子を保持する保持部材と、
    前記保持部材と一体に並進移動する可動部材と、
    前記可動部材に対する前記保持部材の3軸の回転自由度を許容するとともに、3軸の並進自由度を制限する回転ユニットと、
    前記保持部材および前記可動部材が一体化して並進移動するように、前記保持部材および前記可動部材を付勢する付勢部材と、
    前記付勢部材による前記保持部材の前記回転ユニットを中心とする回転を規制する規制ユニットと、を有することを特徴とする振動波モータ。
  2. 前記付勢部材により前記保持部材に作用する結合力ベクトル、前記規制ユニットにより前記保持部材に作用する反力ベクトル、および前記回転ユニットにより前記保持部材に作用する反力ベクトルは、同一平面内で釣り合っていることを特徴とする請求項1に記載の振動波モータ。
  3. 前記回転ユニットは、前記回転ユニットの回転中心である第1の回転中心部および前記第1の回転中心部と当接する第1の当接部により構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の振動波モータ。
  4. 前記保持部材と一体化された結合部材を更に有し、
    前記第1の当接部は、前記結合部材および前記可動部材の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の振動波モータ。
  5. 前記第1の回転中心部は、前記結合部材または前記可動部材のいずれかに設けられることを特徴とする請求項4に記載の振動波モータ。
  6. 前記付勢部材は、コイルバネであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の振動波モータ。
  7. 前記付勢部材は、引張りコイルバネであることを特徴とする請求項6に記載の振動波モータ。
  8. 前記振動子は、電圧を印加されることで振動を励振する圧電素子を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の振動波モータ。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の振動波モータと、前記振動波モータからの駆動力によって駆動する部材と、を有することを特徴とする装置。
  10. 前記装置は、レンズを備える光学機器であること特徴とする請求項9に記載の装置。
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