JP2018087853A - 静電潜像現像用キャリア及びその製造方法、並びに2成分現像剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本実施形態に係る静電潜像現像用キャリア(以下、「キャリア」と記載することがある)は、摩擦により静電潜像現像用トナー(以下、「トナー」と記載することがある)を正に帯電させる。本実施形態に係るキャリアは、表面に凹部を有するキャリアコアと、キャリアコアの表面を覆う第1コート層及び第2コート層とを備えるキャリア粒子を、複数含む。第1コート層及び第2コート層は、キャリアコアの表面から、第1コート層、第2コート層の順の積層構造を有する。第1コート層は、キャリアコアの表面全域を覆っている。第2コート層は、第1コート層の表面を部分的に覆っている。第1コート層は、アクリル酸系樹脂を含有する。第2コート層は、フッ素樹脂を含有する。これにより、本実施形態に係るキャリアを含む2成分現像剤を用いて画像形成を行うと、本実施形態に係るキャリアを長期にわたって使用した場合であっても、トナーの現像性に優れ、キャリア現像の発生を防止でき、キャリアの帯電付与能力の低下に起因するかぶりの発生を防止でき、さらには、補給かぶりの発生を防止できる。
(キャリアA)
好ましくは、第2コート層は、第1コート層の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位を選択的に覆っている。ここで、「キャリアコアの表面の凹部に対応する部位」とは、キャリアコアの表面の凹部の上方に位置する部位を意味する。また、後述の「キャリアコアの表面の凸部に対応する部位」とは、キャリアコアの表面の凸部の上方に位置する部位を意味する。「キャリアコアの表面の凸部」とは、キャリアコアの表面全域のうち、キャリアコアの表面の凹部とは異なる部位を意味する。
好ましくは、キャリアコアの表面の算術平均粗さは0.3μm以上2.0μm以下である。このようなキャリアを含む2成分現像剤を用いて画像形成を行えば、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、第1コート層とキャリアコアとの密着性をさらに高めることができる。よって、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、トナーの現像性を適正な状態に維持することが容易となり、キャリアの帯電付与能力の低下に起因するかぶりの発生をさらに防止でき、キャリア現像の発生をさらに防止できる。ここで、上記「算術平均粗さ」とは、JIS(日本工業規格)B0601−2013で規定される算術平均粗さRaを意味する。
好ましくは、第1コート層は、アクリル酸系樹脂を、100質量部のキャリアコアに対し、1.00質量部以上30.0質量部以下含む。第1コート層におけるアクリル酸系樹脂の含有量が100質量部のキャリアコアに対し1.00質量部以上であれば、キャリアコアの表面における第1コート層の被覆率が100%となり易い。そのため、第1コート層とキャリアコアとの密着性が確保され易い。よって、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、キャリア現像の発生をさらに防止できる。また、第1コート層におけるアクリル酸系樹脂の含有量が100質量部のキャリアコアに対し30.0質量部以下であれば、第1コート層の厚さが大きくなり過ぎることを防止できる。これにより、第2コート層は第1コート層の表面に形成され易いため、キャリアの帯電付与能力の維持が容易となる。
好ましくは、第2コート層は、フッ素樹脂を、100質量部のキャリアコアに対し、1.00質量部以上30.0質量部以下含む。第2コート層におけるフッ素樹脂の含有量が100質量部のキャリアコアに対し1.00質量部以上であれば、キャリアの帯電付与能力の低下が防止され易い。一方、第2コート層におけるフッ素樹脂の含有量が100質量部のキャリアコアに対し30.0質量部以下であれば、キャリアの帯電付与能力が高くなり過ぎることが防止され易い。これらのことから、第2コート層におけるフッ素樹脂の含有量が100質量部のキャリアコアに対し1.00質量部以上30.0質量部以下であれば、キャリアの帯電付与能力の維持が容易となる。
本実施形態に係る2成分現像剤は、本実施形態に係るキャリアと、本実施形態に係るキャリアとの摩擦により正に帯電するトナーとを含む。このように、本実施形態に係る2成分現像剤は、本実施形態に係るキャリアを含む。これにより、本実施形態に係る2成分現像剤を用いて画像形成を行えば、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、トナーの現像性を適正な状態に維持でき、キャリアの帯電付与能力の低下に起因するかぶりの発生を防止でき、キャリア現像の発生を防止でき、補給かぶりの発生を防止できる。
本実施形態に係るキャリアの製造方法は、摩擦によりトナーを正に帯電させるキャリアの製造方法である。詳しくは、本実施形態に係るキャリアの製造方法は、凹凸を有するキャリアコアの表面を、アクリル酸系樹脂を含有する第1コート層で覆う第1コート工程と、第1コート層の表面を、フッ素樹脂を含有する第2コート層で覆う第2コート工程と、第1コート層と前記第2コート層とで覆われた前記キャリアコアを、攪拌する攪拌工程と、を含む。攪拌工程では、第2コート層を部分的に削って第1コート層を露出させる。これにより、本実施形態に係るキャリアを比較的簡便に製造できる。
図2(a)に示すキャリアコア41を準備する。準備したキャリアコア41の表面には、複数の凹部Pが形成されている。これにより、キャリアコア41の表面は、凹凸を有する。
図2(b)に示すように、凹凸を有するキャリアコア41の表面を、アクリル酸系樹脂を含有する第1コート層42で覆う。これにより、キャリアコア41の表面は第1コート層42で完全に覆われる。つまり、キャリアコア41の表面における第1コート層42の被覆率は100%となる。
図2(c)に示すように、第1コート層42の表面を、フッ素樹脂を含有する第2コート層43aで覆う。
第2被覆コア142(図2(c)参照)を攪拌する。詳しくは、混合装置を用いて、第2被覆コア142を攪拌する。この攪拌処理により、第2被覆コア142には物理的衝撃が加えられる。具体的には、第2コート層43aの表面領域のうちキャリアコア41の表面の凸部に対応する部位において、第2被覆コア142同士が衝突し易い。その結果、その部位(第2コート層43aの表面領域のうちキャリアコア41の表面の凸部に対応する部位)において、第2コート層43aが優先的に削られ、第1コート層42が露出し易い。このようにして、図1に示されるキャリア粒子40を複数含むキャリアが得られる。そのため、得られたキャリアに含まれるキャリア粒子40の表面は、キャリアコア41の表面の凹凸に沿った凹凸形状を有する(図1参照)。また、キャリア粒子40の表面のうち、キャリアコア41の表面の凸部に対応する部位には、第1コート層42が優先的に存在し、キャリアコア41の表面の凹部Pに対応する部位には、第2コート層43が優先的に存在する(図1参照)。
a:キャリアコアの表面全体にわたって、コート層が存在すること
b:キャリア粒子の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位にのみ、フッ素元素(F)が存在すること
本実施形態に係る2成分現像剤の製造方法は、例えば、上記[本実施形態に係るキャリアの製造方法]に記載の何れかの方法によりキャリアを製造する工程と、複数のトナー粒子を含むトナーを製造する工程と、キャリアとトナーとを混合する工程とを含む。
トナーの準備工程は、好ましくは、トナー母粒子の製造工程と、外添工程とを含む。同時に製造されたトナー粒子は、互いに略同一の構成を有すると考えられる。
トナー母粒子がトナーコアとシェル層とを有する場合には、トナーコアの製造工程とシェル層の形成工程とを順に行ってトナー母粒子を製造することが好ましい。トナー母粒子がシェル層を有さない場合には、トナーコアの製造工程を行った後にシェル層の形成工程を行うことなくトナー母粒子を製造することが好ましい。
公知の凝集法又は公知の粉砕法によりトナーコアを製造することが好ましい。これにより、トナーコアを容易に製造できる。
例えばin−situ重合法、液中硬化被膜法、又はコアセルベーション法により、シェル層を形成できる。
混合機(例えば、日本コークス工業株式会社製のFMミキサー)を用いて、トナー母粒子と外添剤とを混合する。これにより、トナー母粒子の表面に外添剤が物理的に結合される。こうして、トナー粒子を多数含むトナーが得られる。
トナーとキャリアとを混合して攪拌する。このとき、トナー粒子は、100質量部のキャリア粒子に対し、好ましくは1.00質量部以上20.0質量部以下添加され、より好ましくは3.00質量部以上15.0質量部以下添加される。また、混合機(例えば、ボールミル、ナウターミキサー又はロッキングミキサー等)を用いて、トナー粒子とキャリア粒子との混合及び攪拌を行うことができる。このようにして、本実施形態に係る2成分現像剤が得られる。
上述したように、キャリアに含まれるキャリア粒子は、表面に凹部を有するキャリアコアと、キャリアコアの表面を覆う第1コート層及び第2コート層とを備える。
キャリアコアは、磁性材料を含有することが好ましい。例えば、キャリアコアは、磁性材料のみからなる粒子であっても良いし、磁性材料のみからなる粒子が結着樹脂に分散されて構成されていても良い。
第1コート層は、キャリアコアの表面全域を覆っている。第1コート層は、アクリル酸系樹脂を含有し、好ましくはアクリル酸系樹脂で構成される。
アクリル酸系樹脂には、アクリル樹脂と、スチレン−アクリル樹脂とが含まれる。
アクリル樹脂は、1種以上のアクリル酸系モノマーの重合体である。アクリル樹脂を合成するためには、例えば以下に示すようなアクリル酸系モノマーを好適に使用できる。
スチレン−アクリル酸系樹脂は、1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体である。スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するために使用されるスチレン系モノマーとしては、以下に示すスチレン系モノマーを好適に使用できる。また、スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するために使用されるアクリル酸系モノマーとしては、上記(アクリル樹脂)に記載のアクリル酸系モノマーを好適に使用できる。
第2コート層は、第1コート層の表面を部分的に覆っており、好ましくは、第1コート層の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位を選択的に覆っている。第2コート層は、フッ素樹脂を含有し、好ましくはフッ素樹脂で構成される。
フッ素樹脂は、例えば、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」と記載する)、ポリトリフルオロエチレン(より具体的には、ポリクロロトリフルオロエチレン)、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体(以下、「FEP」と記載する)、又はテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体(以下、「PFA」と記載する)が挙げられる。好ましくは、フッ素樹脂は、PTFEとFEPとPFAとからなる群より選択される1種以上の樹脂である。詳しくは、フッ素樹脂は、PTFE、FEP、PFA、PTFEとFEPとの混合物(後述の実施例4を参照)、FEPとPFAとの混合物、PTFEとPFAとの混合物、又はPTFEとFEPとPFAとの混合物であることが好ましい。
トナー粒子は、トナー母粒子を備え、好ましくはトナー母粒子の表面に付着する外添剤をさらに備える。トナー粒子が外添剤を備えていない場合には、トナー母粒子がトナー粒子に相当する。
トナー母粒子がカプセルトナーである場合には、トナー母粒子は下記トナーコアと下記シェル層とを備える。トナー母粒子が非カプセルトナーである場合には、トナー母粒子は下記トナーコアに相当する。
トナーコアは、結着樹脂を含有する。トナーコアは、着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉のうちの少なくとも1つをさらに含有しても良い。
トナーコアでは、一般的に、成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質がトナーコア全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。
着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。トナーを用いて高画質の画像を形成するためには、着色剤の量が、結着樹脂100質量部に対し、1.00質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
離型剤は、例えば、トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の量は、結着樹脂100質量部に対し、1.00質量部以上30.0質量部以下であることが好ましい。
電荷制御剤は、例えば、トナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させる目的で使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電可能か否かの指標になる。
磁性粉の材料としては、例えば、強磁性金属もしくはその合金、強磁性金属酸化物、又は強磁性化処理が施された材料を使用できる。強磁性金属としては、例えば、鉄、コバルト、又はニッケルを使用できる。強磁性金属酸化物としては、例えば、フェライト、マグネタイト、又は二酸化クロムを使用できる。強磁性化処理としては、例えば、熱処理が挙げられる。1種類の磁性粉を単独で使用してもよいし、複数種の磁性粉を併用してもよい。
シェル層は、熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。シェル層が含有する熱可塑性樹脂としては、例えば、上記(トナーコア:結着樹脂)に記載の熱可塑性樹脂を使用できる。好ましくは、シェル層が、1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体を含有する。これにより、トナーの帯電安定性をより一層向上させることができる。スチレン系モノマーとしては、例えばスチレンを使用できる。アクリル酸系モノマーとしては、例えばアクリル酸エステルを使用できる。
外添剤に含まれる外添剤粒子としては、無機材料からなる粒子を使用できる。無機材料からなる粒子としては、例えば、シリカ粒子、又は金属酸化物からなる粒子を使用できる。金属酸化物からなる粒子を構成する金属酸化物は、例えば、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、又はチタン酸バリウムであることが好ましい。
(キャリアC−01の製造方法)
まず、キャリアコアを製造した。詳しくは、40質量部のMnOと、9.0質量部のMgOと、50質量部のFe2O3と、1.0質量部のSrOとの混合物を、ボールミルを用いて2時間かけて粉砕した。その後、1000℃で5時間焼成して、マンガン系フェライト(Mn−Mg−Srフェライト)からなるキャリアコアを得た。得られたキャリアコアでは、3000(103/4π・A/m)の印加磁場での飽和磁化が65Am2/kgであり、体積中位径(D50)が40μmであった。
PTFE溶液とメチルエチルケトンとを混合して第2コート液を調製したことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−02を製造した。
PFA溶液とメチルエチルケトンとを混合して第2コート液を調製したことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−03を製造した。
FEPとPTFEとの混合物を含む溶液とメチルエチルケトンとを混合して、第2コート液を調製した。FEPとPTFEとの混合物では、FEP:PTFE=1:1(質量比)であった。このことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−04を製造した。
攪拌処理を行わなかったこと(表1における「攪拌」が「なし」)を除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−11を製造した。
キャリアコアに、第2コート液をスプレーした後、第1コート液をスプレーした。このことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−12を製造した。
キャリアコアに、第1コート液をスプレーすることなく、第2コート液をスプレーした。また、攪拌処理を行わなかった(表1における「攪拌」が「なし」)。これらのことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−13を製造した。
キャリアコアに、第1コート液をスプレーした後、第2コート液をスプレーしなかった。また、攪拌処理を行わなかった(表1における「攪拌」が「なし」)。これらのことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−14を製造した。
メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの共重合体とFEPとメチルエチルケトンとを混合して、第1コート液を得た。また、第1コート液をスプレーした後、第2コート液をスプレーしなかった。また、攪拌処理を行わなかった(表1における「攪拌」が「なし」)。これらのことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−15を製造した。
次に示す方法に従って、キャリア粒子におけるコート層の被覆状態を確認した。詳しくは、まず、キャリア粒子を紫外線硬化樹脂に埋め込んだ。次に、キャリア粒子が埋め込まれた紫外線硬化樹脂に対してCP加工を施した。このCP加工により形成されたキャリア粒子の切断面を、EDXを備えた走査型電子顕微鏡で観察した。そして、下記a及びbが観察されるか否かを調べた。
a:キャリアコアの表面全体にわたって、コート層が存在すること
b:キャリア粒子の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位にのみ、フッ素元素(F)が存在すること
次に示す方法に従って準備された対象装置を用いて、キャリアC−01〜C−04及びC−11〜C−15の各々を評価した。詳しくは、複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa 500ci」、現像方式:タッチダウン現像方式)の現像装置の収容部に、キャリアC−01〜C−04及びC−11〜C−15の各々を含む2成分現像剤(対象試料)を入れた。また、対象試料に含まれるトナーをトナーコンテナに入れ、トナーが入れられたトナーコンテナを複合機に装着した。以下、対象試料の製造方法を説明した後、評価方法を具体的に説明する。
対象試料としては、キャリアC−01〜C−04及びC−11〜C−15の各々を含む2成分現像剤を製造した。
次に示す方法に従って、多数の非カプセルトナー粒子を含むトナーを製造した。
まず、トナー母粒子を製造した。詳しくは、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−10B」)を用いて、100質量部のポリエステル樹脂(三井化学株式会社製「XPE258」)と、5.00質量部のポリプロピレンワックス(三洋化成工業株式会社製「ビスコール(登録商標)660P」)と、5.00質量部の着色剤(キャボット社製「REGAL(登録商標)330R」)と、1.00質量部の4級アンモニウム塩(オリヱント化学工業株式会社製「BONTRON(登録商標)P−51」)とを混合した。得られた混合物を、2軸押出機(株式会社池貝製「PCM−30」)を用いて溶融混練した。続けて、得られた混練物を冷却した後、粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製「ターボミル」)を用いて粉砕した。続けて、得られた粉砕物を、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ−LABO型」)を用いて分級した。その結果、体積中位径(D50)7μmのトナー母粒子が得られた。
まず、対象装置を用いて、ベタ画像部と空白部(印字の無い領域)とを含む第1評価用サンプル画像を印刷した。そして、第1評価用サンプル画像の画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)を各々測定した。このようにして、初期の画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)が各々測定された。
FD=(空白部の反射濃度)−(未印刷紙の反射濃度)
初期(1%耐刷の開始前)と5%耐刷の終了時(5%耐刷の10万枚目)との各々のタイミングで、印刷用紙の白紙部に付着したキャリア粒子(印刷用紙の白紙部に転写されたキャリア粒子)の数を、目視で確認した。そして、印刷用紙の白紙部に付着したキャリア粒子の数に基づいて、キャリア現像が発生しているか否かを評価した。キャリア粒子の数が、0個/cm2であれば「非常に良い」と評価し、0個/cm2超0.25個/cm2未満であれば「良い」と評価し、0.25個/cm2以上であれば「悪い」と評価した。結果を表3に示す。
31 トナー母粒子
32 外添剤粒子
40 キャリア粒子
41 キャリアコア
42 第1コート層
43 第2コート層
43a 第2コート層
141 第1被覆コア
142 第2被覆コア
Claims (8)
- 摩擦により静電潜像現像用トナーを正に帯電させる静電潜像現像用キャリアであって、
表面に凹部を有するキャリアコアと、前記キャリアコアの前記表面を覆う第1コート層及び第2コート層とを備えるキャリア粒子を、複数含み、
前記第1コート層及び前記第2コート層は、前記キャリアコアの前記表面から、前記第1コート層、前記第2コート層の順の積層構造を有し、
前記第1コート層は、前記キャリアコアの表面全域を覆っており、
前記第2コート層は、前記第1コート層の表面を部分的に覆っており、
前記第1コート層は、アクリル酸系樹脂を含有し、
前記第2コート層は、フッ素樹脂を含有する、静電潜像現像用キャリア。 - 前記第2コート層は、前記第1コート層の表面領域のうち、前記キャリアコアの前記表面の前記凹部に対応する部位を選択的に覆っている、請求項1に記載の静電潜像現像用キャリア。
- 前記キャリアコアの前記表面の算術平均粗さは、0.3μm以上2.0μm以下である、請求項1又は2に記載の静電潜像現像用キャリア。
- 前記フッ素樹脂は、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体と、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体と、ポリテトラフルオロエチレンとからなる群より選択される1種以上の樹脂である、請求項1〜3の何れか一項に記載の静電潜像現像用キャリア。
- 請求項1〜4の何れか一項に記載の静電潜像現像用キャリアと、
前記静電潜像現像用キャリアとの摩擦により正に帯電する静電潜像現像用トナーと
を含む、2成分現像剤。 - 前記静電潜像現像用キャリアでは、前記第2コート層が、前記第1コート層の表面領域のうち、前記キャリアコアの前記表面の前記凹部に対応する部位を選択的に覆っている、請求項5に記載の2成分現像剤。
- 摩擦により静電潜像現像用トナーを正に帯電させる静電潜像現像用キャリアの製造方法であって、
凹凸を有するキャリアコアの表面を、アクリル酸系樹脂を含有する第1コート層で覆う第1コート工程と、
前記第1コート層の表面を、フッ素樹脂を含有する第2コート層で覆う第2コート工程と、
前記第1コート層と前記第2コート層とで覆われた前記キャリアコアを、攪拌する攪拌工程と、
を含み、
前記攪拌工程では、前記第2コート層を部分的に削って前記第1コート層を露出させる、静電潜像現像用キャリアの製造方法。 - 前記攪拌工程では、前記第2コート層の表面領域のうち、前記キャリアコアの前記表面の凸部に対応する部位において、前記第2コート層が削られて前記第1コート層が露出する、請求項7に記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法。
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