JP2018087853A - 静電潜像現像用キャリア及びその製造方法、並びに2成分現像剤 - Google Patents

静電潜像現像用キャリア及びその製造方法、並びに2成分現像剤 Download PDF

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Abstract

【課題】キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、キャリア現像の発生及びかぶりの発生を防止でき、現像性を高く維持できる。【解決手段】静電潜像現像用キャリアは、摩擦により静電潜像現像用トナーを正に帯電させる。より具体的には、静電潜像現像用キャリアは、表面に凹部を有するキャリアコアと、キャリアコアの前記表面を覆う第1コート層及び第2コート層とを備えるキャリア粒子を、複数含む。第1コート層及び第2コート層は、キャリアコアの表面から、第1コート層、第2コート層の順の積層構造を有する。第1コート層は、キャリアコアの表面全域を覆っている。第2コート層は、第1コート層の表面を部分的に覆っている。第1コート層は、アクリル酸系樹脂を含有する。第2コート層は、フッ素樹脂を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、静電潜像現像用キャリア及びその製造方法、並びに2成分現像剤に関する。
例えば、キャリアと、キャリアとの摩擦により帯電するトナーとを含む2成分現像剤が知られている。キャリアとしては、キャリアコアとキャリアコアの表面に被覆された樹脂層とを含むキャリアを、使用できる(例えば特許文献1参照)。特許文献1に記載のキャリアは、キャリアコアの表面に被覆された樹脂層として、キャリアコアの表面に形成されたフッ素樹脂層と、フッ素樹脂層の表面に形成されたシリコーン系樹脂層とを有する。
特開平4−333861号公報
シリコーン系樹脂は耐摩耗性に優れることが知られている。そのため、キャリアコアの表面に被覆された樹脂層がシリコーン系樹脂層を含む場合には、キャリアコアの表面に被覆された樹脂層の摩耗を防止できる。
しかし、キャリアコアの表面に被覆された樹脂層の表面層がシリコーン系樹脂層である場合、キャリアの帯電付与能力が高くなり過ぎることがある。そのため、チャージアップが発生し易くなり、よって、トナーの現像性が低下し易くなる。ここで、キャリアの帯電付与能力とは、トナーを帯電させるというキャリアの能力を意味する。また、チャージアップとは、トナーが過剰に正又は負に帯電する現象を意味する。
一方、キャリアコアの表面に被覆された樹脂層の下地層がシリコーン系樹脂層である場合、キャリアの帯電付与能力が低下し易くなる。そのため、かぶりが発生し易くなる。
このように、キャリアコアの表面に被覆された樹脂層がシリコーン系樹脂層を含む場合には、トナーの帯電安定性の低下を招く。そして、このような不具合の発生は、キャリアを長期にわたって使用した場合に、顕著となる。また、キャリアを長期にわたって使用すると、キャリアの抵抗が変化することがある。キャリアの抵抗が変化すると、キャリア現像が発生することがある。ここで、キャリア現像とは、トナーと一緒にキャリアも像担持体(例えば感光体ドラム)に移動する現象を意味する。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、長期にわたって使用した場合であってもトナーの現像性に優れると共にかぶりの発生とキャリア現像の発生とを防止可能な静電潜像現像用キャリア及びその製造方法を提供することである。本発明の別の目的は、キャリアを長期にわたって使用した場合であってもトナーの現像性に優れると共にかぶりの発生とキャリア現像の発生とを防止可能な2成分現像剤を提供することである。
本発明に係る静電潜像現像用キャリアは、摩擦により静電潜像現像用トナーを正に帯電させる。より具体的には、本発明に係る静電潜像現像用キャリアは、表面に凹部を有するキャリアコアと、前記キャリアコアの前記表面を覆う第1コート層及び第2コート層とを備えるキャリア粒子を、複数含む。前記第1コート層及び前記第2コート層は、前記キャリアコアの前記表面から、前記第1コート層、前記第2コート層の順の積層構造を有する。前記第1コート層は、前記キャリアコアの表面全域を覆っている。前記第2コート層は、前記第1コート層の表面を部分的に覆っている。前記第1コート層は、アクリル酸系樹脂を含有する。前記第2コート層は、フッ素樹脂を含有する。
本発明に係る静電潜像現像用キャリアの製造方法は、摩擦により静電潜像現像用トナーを正に帯電させる静電潜像現像用キャリアを製造する方法である。より具体的には、本発明に係る静電潜像現像用キャリアの製造方法は、凹凸を有するキャリアコアの表面を、アクリル酸系樹脂を含有する第1コート層で覆う第1コート工程と、前記第1コート層の表面を、フッ素樹脂を含有する第2コート層で覆う第2コート工程と、前記第1コート層と前記第2コート層とで覆われた前記キャリアコアを、攪拌する攪拌工程と、を含む。前記攪拌工程では、前記第2コート層を部分的に削って前記第1コート層を露出させる。
本発明によれば、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、トナーの現像性に優れ、かぶりの発生を防止でき、キャリア現像の発生を防止できる。
本発明の実施形態に係る静電潜像現像用キャリアを含有する2成分現像剤の構成を示す図である。 (a)〜(c)は、各々、本発明の実施形態に係る静電潜像現像用キャリアの製造方法を説明するための図である。
本発明の実施形態について説明する。なお、キャリア、キャリア粒子、トナー、トナー粒子、トナー母粒子、又は外添剤粒子に関する評価結果(例えば形状又は物性を示す値)は、何ら規定していなければ、粉体から平均的な粒子を相当数選び取って、それら平均的な粒子の各々について測定した値の個数平均である。
粉体の個数平均粒子径は、何ら規定していなければ、顕微鏡を用いて測定された1次粒子の円相当径(粒子の投影面積と同じ面積を有する円の直径)の個数平均値である。また、粉体の体積中位径(D50)の測定値は、何ら規定していなければ、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製「LA−750」)を用いて測定した値である。
また、帯電性は、何ら規定していなければ、摩擦帯電における帯電性を意味する。摩擦帯電における正帯電性の強さ、又は摩擦帯電における負帯電性の強さは、周知の帯電列などで確認できる。
以下、化合物名の後に「系」を付けて、化合物及びその誘導体を包括的に総称する場合がある。化合物名の後に「系」を付けて重合体名を表す場合には、重合体の繰返し単位が化合物又はその誘導体に由来することを意味する。また、アクリル及びメタクリルを包括的に「(メタ)アクリル」と総称する場合がある。また、アクリロニトリル及びメタクリロニトリルを包括的に「(メタ)アクリロニトリル」と総称する場合がある。
[本実施形態に係る静電潜像現像用キャリア]
本実施形態に係る静電潜像現像用キャリア(以下、「キャリア」と記載することがある)は、摩擦により静電潜像現像用トナー(以下、「トナー」と記載することがある)を正に帯電させる。本実施形態に係るキャリアは、表面に凹部を有するキャリアコアと、キャリアコアの表面を覆う第1コート層及び第2コート層とを備えるキャリア粒子を、複数含む。第1コート層及び第2コート層は、キャリアコアの表面から、第1コート層、第2コート層の順の積層構造を有する。第1コート層は、キャリアコアの表面全域を覆っている。第2コート層は、第1コート層の表面を部分的に覆っている。第1コート層は、アクリル酸系樹脂を含有する。第2コート層は、フッ素樹脂を含有する。これにより、本実施形態に係るキャリアを含む2成分現像剤を用いて画像形成を行うと、本実施形態に係るキャリアを長期にわたって使用した場合であっても、トナーの現像性に優れ、キャリア現像の発生を防止でき、キャリアの帯電付与能力の低下に起因するかぶりの発生を防止でき、さらには、補給かぶりの発生を防止できる。
詳しくは、キャリアコアの表面全域を覆う第1コート層が、アクリル酸系樹脂を含有する。これにより、第1コート層とキャリアコアとの密着性を高めることができる。よって、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、第1コート層がキャリアコアの表面から剥離することを防止できる。このように、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、キャリアコアの露出を防止できるため、キャリアの抵抗が変化することを防止できる。したがって、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、キャリア現像の発生を防止できる。
また、キャリアコアの表面全域を覆う第1コート層がアクリル酸系樹脂を含有し、第1コート層の表面を部分的に覆う第2コート層がフッ素樹脂を含有する。これにより、キャリア粒子の表面は、アクリル酸系樹脂が優先的に存在する領域と、フッ素樹脂が優先的に存在する領域とを含む。ここで、アクリル酸系樹脂は正帯電性を有するのに対し、フッ素樹脂は負帯電性を有する。また、本実施形態に係るキャリアは、摩擦によりトナーを正に帯電させる。これらのことから、本実施形態に係るキャリアを含む2成分現像剤では、トナーは、キャリア粒子の表面のうち、アクリル酸系樹脂が優先的に存在する領域よりも、フッ素樹脂が優先的に存在する領域に、電気的に引き寄せられ易い。よって、トナーを正に帯電させることができる。
ここで、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、第1コート層及び第2コート層の各々の材料は変化し難いと考えられる。そのため、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、トナーは、キャリア粒子の表面のうちフッ素樹脂が優先的に存在する領域に、電気的に引き寄せられ易い。よって、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、トナーを正に帯電させることができる。これにより、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、トナーの現像性を適正な状態に維持でき、キャリアの帯電付与能力の低下に起因するかぶりの発生を防止できる。
それだけでなく、キャリアを長期にわたって使用した場合であってもトナーを正に帯電させることができれば、逆帯電トナーの発生を防止できる。仮に逆帯電トナーが発生しても、発生した逆帯電トナーは、キャリア粒子の表面のうちアクリル酸系樹脂が優先的に存在する領域に、電気的に引き寄せられる。これにより、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、逆帯電トナーが画像形成に使用されることを防止できるため、補給かぶりの発生を防止できる。ここで、補給かぶりとは、劣化トナー(例えば逆帯電トナー)に新たなトナーを補給したことに起因して劣化トナーの帯電量のさらなる低下を招き、その結果、画像の非印字領域に多数の小さな色点が現れることを意味する。以上、本実施形態に係るキャリアを説明した。なお、本実施形態では、キャリアとして、「第2コート層が、第1コート層の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位を選択的に覆っている」という構成をさらに有するキャリア(以下、「キャリアA」と記載することがある)を使用することが好ましい。
[本実施形態に係る静電潜像現像用キャリアの好ましい構成]
(キャリアA)
好ましくは、第2コート層は、第1コート層の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位を選択的に覆っている。ここで、「キャリアコアの表面の凹部に対応する部位」とは、キャリアコアの表面の凹部の上方に位置する部位を意味する。また、後述の「キャリアコアの表面の凸部に対応する部位」とは、キャリアコアの表面の凸部の上方に位置する部位を意味する。「キャリアコアの表面の凸部」とは、キャリアコアの表面全域のうち、キャリアコアの表面の凹部とは異なる部位を意味する。
キャリアAを含む2成分現像剤を用いて画像形成を行えば、キャリアAを長期にわたって使用した場合であっても、トナーの現像性を適正な状態に維持することが容易となり、キャリアの帯電付与能力の低下に起因するかぶりの発生をさらに防止でき、キャリア現像の発生をさらに防止でき、補給かぶりの発生をさらに防止できる。
詳しくは、キャリアAは、後述する方法で製造されることが好ましい(下記[本実施形態に係るキャリアの製造方法]参照)。そのため、キャリアAでは、キャリア粒子の表面の凹凸状態は、キャリアコアの表面の凹凸状態の影響を受けやすい。これにより、第1コート層の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位は、キャリアコアの表面の凸部に対応する部位に比べ、凹部形状を有し易い。ここで、キャリアAでは、第1コート層の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位は、第2コート層で覆われている。よって、第2コート層は、第1コート層のうち第2コート層から露出する部分よりも、凹部形状を有し易い。したがって、キャリアAを含む2成分現像剤では、トナーは、第2コート層が第1コート層の表面領域のうちキャリアコアの表面の凸部に対応する部位を覆っている場合に比べて、第2コート層に集まり易い。
このように、キャリアAを含む2成分現像剤では、トナーは、トナーと第2コート層との間に電気的引力が働くという理由だけでなく、第2コート層の表面が凹部形状を有するという理由によっても、第2コート層に集まり易い。ここで、キャリアAを長期にわたって使用した場合であっても、第1コート層及び第2コート層の各々の材料は変化し難いと考えられ、また、キャリアコア及びキャリア粒子の各々は変形し難いと考えられる。そのため、キャリアAを長期にわたって使用した場合であっても、トナーは、第2コート層に集まり易く、よって、正に帯電され易い。したがって、キャリアAを長期にわたって使用した場合であっても、トナーの現像性を適正な状態に維持することが容易となり、キャリアの帯電付与能力の低下に起因するかぶりの発生をさらに防止できる。
キャリアAを長期にわたって使用した場合であってもトナーが正に帯電され易ければ、逆帯電トナーの発生をさらに防止できる。仮に逆帯電トナーが発生しても、発生した逆帯電トナーは、第1コート層のうち第2コート層から露出する部分に電気的に引き寄せられる。よって、キャリアAを長期にわたって使用した場合であっても、逆帯電トナーが画像形成に使用されることをさらに防止できるため、補給かぶりの発生をさらに防止できる。
キャリアAを長期にわたって使用した場合であってもトナーが第2コート層に集まり易ければ、トナーが、第1コート層のうち第2コート層から露出する部分(つまり、第1コート層の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凸部に対応する部位)に集まることを防止できる。ここで、キャリア粒子同士は、キャリア粒子の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位よりも、キャリアコアの表面の凸部に対応する部位において、接触し易い。そのため、キャリアAを含む2成分現像剤では、トナーが、キャリア粒子同士が接触し易い箇所に存在することを防止できる。これにより、キャリアAを含む2成分現像剤を用いて画像形成を行えば、キャリアAを長期にわたって使用した場合であっても、トナーにストレスを与えることなく画像を形成できる。このことによっても、キャリアAを長期にわたって使用した場合における画像濃度の低下を防止できる。以上、キャリアAを説明した。
(キャリアコアの表面の算術平均粗さ)
好ましくは、キャリアコアの表面の算術平均粗さは0.3μm以上2.0μm以下である。このようなキャリアを含む2成分現像剤を用いて画像形成を行えば、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、第1コート層とキャリアコアとの密着性をさらに高めることができる。よって、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、トナーの現像性を適正な状態に維持することが容易となり、キャリアの帯電付与能力の低下に起因するかぶりの発生をさらに防止でき、キャリア現像の発生をさらに防止できる。ここで、上記「算術平均粗さ」とは、JIS(日本工業規格)B0601−2013で規定される算術平均粗さRaを意味する。
(第1コート層におけるアクリル酸系樹脂の含有量)
好ましくは、第1コート層は、アクリル酸系樹脂を、100質量部のキャリアコアに対し、1.00質量部以上30.0質量部以下含む。第1コート層におけるアクリル酸系樹脂の含有量が100質量部のキャリアコアに対し1.00質量部以上であれば、キャリアコアの表面における第1コート層の被覆率が100%となり易い。そのため、第1コート層とキャリアコアとの密着性が確保され易い。よって、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、キャリア現像の発生をさらに防止できる。また、第1コート層におけるアクリル酸系樹脂の含有量が100質量部のキャリアコアに対し30.0質量部以下であれば、第1コート層の厚さが大きくなり過ぎることを防止できる。これにより、第2コート層は第1コート層の表面に形成され易いため、キャリアの帯電付与能力の維持が容易となる。
(第2コート層におけるフッ素樹脂の含有量)
好ましくは、第2コート層は、フッ素樹脂を、100質量部のキャリアコアに対し、1.00質量部以上30.0質量部以下含む。第2コート層におけるフッ素樹脂の含有量が100質量部のキャリアコアに対し1.00質量部以上であれば、キャリアの帯電付与能力の低下が防止され易い。一方、第2コート層におけるフッ素樹脂の含有量が100質量部のキャリアコアに対し30.0質量部以下であれば、キャリアの帯電付与能力が高くなり過ぎることが防止され易い。これらのことから、第2コート層におけるフッ素樹脂の含有量が100質量部のキャリアコアに対し1.00質量部以上30.0質量部以下であれば、キャリアの帯電付与能力の維持が容易となる。
[本実施形態に係る2成分現像剤]
本実施形態に係る2成分現像剤は、本実施形態に係るキャリアと、本実施形態に係るキャリアとの摩擦により正に帯電するトナーとを含む。このように、本実施形態に係る2成分現像剤は、本実施形態に係るキャリアを含む。これにより、本実施形態に係る2成分現像剤を用いて画像形成を行えば、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、トナーの現像性を適正な状態に維持でき、キャリアの帯電付与能力の低下に起因するかぶりの発生を防止でき、キャリア現像の発生を防止でき、補給かぶりの発生を防止できる。
以下、図1を参照して、本実施形態に係る2成分現像剤の構成の一例を説明する。図1は、本実施形態に係る2成分現像剤の構成の一例を示す図である。
図1に示される2成分現像剤は、トナーと、摩擦によりトナーを正に帯電させるキャリアとを含む。図1に示される2成分現像剤が含むトナーは、複数のトナー粒子30を含む。トナー粒子30は、各々、正帯電性を有し、トナー母粒子31と、トナー母粒子31の表面に付着した外添剤とを含む。外添剤は、複数の外添剤粒子32を含む。
図1に示される2成分現像剤が含むキャリアは、複数のキャリア粒子40を含む。キャリア粒子40は、各々、表面に凹部を有するキャリアコア41と、キャリアコア41の表面を覆う第1コート層42及び第2コート層43とを備える。第1コート層42及び第2コート層43は、キャリアコア41の表面から、第1コート層42、第2コート層43の順の積層構造を有する。第1コート層42は、キャリアコア41の表面全域を覆っている。第2コート層43は、第1コート層42の表面領域のうち、キャリアコア41の表面の凹部に対応する部位を選択的に覆っている。第1コート層42は、アクリル酸系樹脂を含有する。第2コート層43は、フッ素樹脂を含有する。このように、図1に示される2成分現像剤は、キャリアAを含むため、上記(キャリアA)で説明した作用及び効果を奏し得る。以上、図1を用いて、2成分現像剤の構成の一例を説明した。
[本実施形態に係るキャリアの製造方法]
本実施形態に係るキャリアの製造方法は、摩擦によりトナーを正に帯電させるキャリアの製造方法である。詳しくは、本実施形態に係るキャリアの製造方法は、凹凸を有するキャリアコアの表面を、アクリル酸系樹脂を含有する第1コート層で覆う第1コート工程と、第1コート層の表面を、フッ素樹脂を含有する第2コート層で覆う第2コート工程と、第1コート層と前記第2コート層とで覆われた前記キャリアコアを、攪拌する攪拌工程と、を含む。攪拌工程では、第2コート層を部分的に削って第1コート層を露出させる。これにより、本実施形態に係るキャリアを比較的簡便に製造できる。
以下、図2(a)〜図2(c)を参照して、本実施形態に係るキャリアの製造方法の一例を説明する。図2(a)〜図2(c)は、本実施形態に係るキャリアの製造方法の一例を工程順に示す図である。図2(a)〜図2(c)に示すキャリアの製造方法は、図1に示すキャリア粒子40を複数含むキャリアを製造する方法であり、キャリアコアの準備工程と、第1コート工程と、第2コート工程と、攪拌工程とを含む。同時に製造されたキャリア粒子は、互いに略同一の構成を有すると考えられる。
(キャリアコアの準備工程)
図2(a)に示すキャリアコア41を準備する。準備したキャリアコア41の表面には、複数の凹部Pが形成されている。これにより、キャリアコア41の表面は、凹凸を有する。
好ましくは、キャリアコア41として、表面の算術平均粗さが0.3μm以上2.0μm以下であるキャリアコアを準備する。このことは、下記(攪拌工程)で説明する。
(第1コート工程)
図2(b)に示すように、凹凸を有するキャリアコア41の表面を、アクリル酸系樹脂を含有する第1コート層42で覆う。これにより、キャリアコア41の表面は第1コート層42で完全に覆われる。つまり、キャリアコア41の表面における第1コート層42の被覆率は100%となる。
詳しくは、まず、アクリル酸系樹脂を第1溶剤に分散又は溶解させて、第1コート液を調製する。第1溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン又はTHF(テトラヒドロフラン)を使用でき、メチルエチルケトンとTHFとの混合液を使用しても良い。次に、第1コート液をキャリアコア41の表面に付着させる。第1コート液をキャリアコア41の表面に付着させる方法としては、例えば、第1コート液にキャリアコア41を浸漬する方法、又は、流動層中のキャリアコア41に第1コート液を噴霧する方法が挙げられる。第1コート液が表面に付着したキャリアコア41を流動させながら、所定の温度(例えば、200℃以上300℃以下から選ばれる温度)の熱処理を所定の時間(例えば、30分間以上90分間以下から選ばれる時間)行う。これにより、第1コート液が硬化して、キャリアコア41の表面を覆う第1コート層42が形成される。以下、第1コート層42が表面に形成されたキャリアコアを「第1被覆コア141」と記載する。
(第2コート工程)
図2(c)に示すように、第1コート層42の表面を、フッ素樹脂を含有する第2コート層43aで覆う。
詳しくは、まず、フッ素樹脂を第2溶剤に分散又は溶解させて、第2コート液を調製する。第2溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン又はTHFを使用でき、メチルエチルケトンとTHFとの混合液を使用しても良い。次に、第2コート液を第1コート層42の表面に付着させる。第2コート液を第1コート層42の表面に付着させる方法としては、例えば、第2コート液に第1被覆コア141(図2(b)参照)を浸漬する方法、又は、流動層中の第1被覆コア141に第2コート液を噴霧する方法が挙げられる。第2コート液が表面に付着した第1被覆コア141を流動させながら、所定の温度(例えば、200℃以上300℃以下から選ばれる温度)の熱処理を所定の時間(例えば、30分間以上90分間以下から選ばれる時間)行う。これにより、第2コート液が硬化して、第1コート層42の表面を完全に覆う第2コート層43aが形成される。以下、第1コート層42及び第2コート層43aがこの順で表面に形成されたキャリアコアを「第2被覆コア142」と記載する。
(攪拌工程)
第2被覆コア142(図2(c)参照)を攪拌する。詳しくは、混合装置を用いて、第2被覆コア142を攪拌する。この攪拌処理により、第2被覆コア142には物理的衝撃が加えられる。具体的には、第2コート層43aの表面領域のうちキャリアコア41の表面の凸部に対応する部位において、第2被覆コア142同士が衝突し易い。その結果、その部位(第2コート層43aの表面領域のうちキャリアコア41の表面の凸部に対応する部位)において、第2コート層43aが優先的に削られ、第1コート層42が露出し易い。このようにして、図1に示されるキャリア粒子40を複数含むキャリアが得られる。そのため、得られたキャリアに含まれるキャリア粒子40の表面は、キャリアコア41の表面の凹凸に沿った凹凸形状を有する(図1参照)。また、キャリア粒子40の表面のうち、キャリアコア41の表面の凸部に対応する部位には、第1コート層42が優先的に存在し、キャリアコア41の表面の凹部Pに対応する部位には、第2コート層43が優先的に存在する(図1参照)。
上記(キャリアコアの準備工程)において、キャリアコア41として、表面の算術平均粗さが0.3μm以上2.0μm以下であるキャリアコアを準備した場合、第2被覆コア142を攪拌すると、第1コート層42の表面領域のうち、キャリアコア41の表面の凹部に対応する部位において、第2コート層43aがより一層残存し易い。よって、キャリアコアとして、表面の算術平均粗さが0.3μm以上2.0μm以下であるキャリアコア41を用いれば、図1に示すキャリア粒子40を複数含むキャリアが製造され易い。
第2被覆コア142の攪拌に使用する混合装置としては、例えばFMミキサー(日本コークス工業株式会社製)を使用できる。FMミキサーは、温度調節用ジャケット付きの混合槽を備え、混合槽内に、デフレクタと、温度センサーと、上羽根と、下羽根とをさらに備える。FMミキサーを用いて、混合槽内に投入された材料(より具体的には、粉体又はスラリー等)を混合する場合、下羽根の回転により、混合槽内の材料が旋回しながら上下方向に流動する。これにより、混合槽内に材料の対流が生じる。上羽根は、高速回転して、材料に剪断力を与える。FMミキサーは、材料に剪断力を与えることで、強力な混合力で材料を混合することを可能にしている。
第2被覆コア142の攪拌時間は、例えば、上述のキャリアの製造方法に従って試験用キャリアを製造することにより、決定される。詳しくは、まず、第1コート液及び第2コート液に、互いに異なる色の着色剤を若干量、混入させる。このようにして、試験用第1コート液及び試験用第2コート液を調製する。次に、上述のキャリアの製造方法において「第1コート液」の代わりに「試験用第1コート液」を用い「第2コート液」の代わりに「試験用第2コート液」を用いて、キャリアコアの表面に試験用第1コート層及び試験用第2コート層を順に形成する。このようにして、試験用第1コート層及び試験用第2コート層がこの順で表面に形成されたキャリアコア(以下、「試験用キャリアコア」と記載する)が得られる。続いて、試験用キャリアコアを攪拌する。このとき、EDX(エネルギー分散型X線分析装置)を備えた走査型電子顕微鏡で試験用キャリアコアを観察しながら、試験用キャリアコアを攪拌する。そして、試験用第2コート層の表面領域のうちキャリアコアの表面の凸部に対応する部位において試験用第1コート層が露出した時点を攪拌処理の終了時点とし、攪拌処理の開始時点から攪拌処理の終了時点までに要した時間を攪拌時間とみなす。
EDXを備えた走査型電子顕微鏡でキャリア粒子を観察すれば、所望とするキャリア粒子を複数含むキャリアが製造されたか否かを確認できる。詳しくは、まず、キャリア粒子を紫外線硬化樹脂に埋め込む。次に、キャリア粒子が埋め込まれた紫外線硬化樹脂に対してCP(クロスセクションポリッシャ)加工を施す。このCP加工により形成されたキャリア粒子の切断面を、EDXを備えた走査型電子顕微鏡で観察する。そして、下記a及びbが観察されれば、所望とするキャリア粒子を複数含むキャリアが製造されたと推定される。
a:キャリアコアの表面全体にわたって、コート層が存在すること
b:キャリア粒子の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位にのみ、フッ素元素(F)が存在すること
なお、図2(a)〜図2(c)に示すキャリアの製造方法では、第1コート層42と第2コート層43aとは、互いに同じ方法で設けられても良いし、互いに異なる方法で設けられても良い。また、第1コート液と第2コート液とを同時に硬化させても良い(後述の実施例を参照)。
[本実施形態に係る2成分現像剤の製造方法]
本実施形態に係る2成分現像剤の製造方法は、例えば、上記[本実施形態に係るキャリアの製造方法]に記載の何れかの方法によりキャリアを製造する工程と、複数のトナー粒子を含むトナーを製造する工程と、キャリアとトナーとを混合する工程とを含む。
<トナーの準備工程>
トナーの準備工程は、好ましくは、トナー母粒子の製造工程と、外添工程とを含む。同時に製造されたトナー粒子は、互いに略同一の構成を有すると考えられる。
(トナー母粒子の製造工程)
トナー母粒子がトナーコアとシェル層とを有する場合には、トナーコアの製造工程とシェル層の形成工程とを順に行ってトナー母粒子を製造することが好ましい。トナー母粒子がシェル層を有さない場合には、トナーコアの製造工程を行った後にシェル層の形成工程を行うことなくトナー母粒子を製造することが好ましい。
(トナーコアの製造工程)
公知の凝集法又は公知の粉砕法によりトナーコアを製造することが好ましい。これにより、トナーコアを容易に製造できる。
(シェル層の形成工程)
例えばin−situ重合法、液中硬化被膜法、又はコアセルベーション法により、シェル層を形成できる。
(外添工程)
混合機(例えば、日本コークス工業株式会社製のFMミキサー)を用いて、トナー母粒子と外添剤とを混合する。これにより、トナー母粒子の表面に外添剤が物理的に結合される。こうして、トナー粒子を多数含むトナーが得られる。
<混合工程>
トナーとキャリアとを混合して攪拌する。このとき、トナー粒子は、100質量部のキャリア粒子に対し、好ましくは1.00質量部以上20.0質量部以下添加され、より好ましくは3.00質量部以上15.0質量部以下添加される。また、混合機(例えば、ボールミル、ナウターミキサー又はロッキングミキサー等)を用いて、トナー粒子とキャリア粒子との混合及び攪拌を行うことができる。このようにして、本実施形態に係る2成分現像剤が得られる。
[キャリア粒子を構成する材料の例示]
上述したように、キャリアに含まれるキャリア粒子は、表面に凹部を有するキャリアコアと、キャリアコアの表面を覆う第1コート層及び第2コート層とを備える。
<キャリアコア>
キャリアコアは、磁性材料を含有することが好ましい。例えば、キャリアコアは、磁性材料のみからなる粒子であっても良いし、磁性材料のみからなる粒子が結着樹脂に分散されて構成されていても良い。
キャリアコアに含有される磁性材料としては、例えば、強磁性金属、又は強磁性金属酸化物が挙げられる。強磁性金属としては、例えば、鉄、コバルト、ニッケル、又はこれらの金属の1種以上を含む金属が挙げられる。「これらの金属の1種以上を含む金属」としては、例えば、鉄、コバルト及びニッケルのうちの1種以上と、銅、亜鉛、アンチモン、アルミニウム、鉛、スズ、ビスマス、ベリリウム、マンガン、マグネシウム、セレン、タングステン、ジルコニウム、及びバナジウムのうちの1種以上との合金又は混合物が挙げられる。強磁性金属酸化物としては、例えば、フェライト又はマグネタイトが挙げられる。
キャリアコアに含有される磁性材料の別の例としては、例えば、金属酸化物、金属窒化物、及び金属炭化物のうちの1種以上と、上記強磁性金属酸化物との混合物が挙げられる。金属酸化物としては、例えば、酸化鉄、酸化チタン、又は酸化マグネシウムが挙げられる。金属窒化物としては、例えば、窒化クロム、又は窒化バナジウムが挙げられる。金属炭化物としては、例えば、炭化ケイ素、又は炭化タングステンが挙げられる。
キャリアコアに含有される磁性材料は、フェライト、又はマグネタイトであることが好ましい。フェライトの例としては、マグネタイト(スピネルフェライト)、バリウムフェライト、Mnフェライト、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライト、Mn−Mgフェライト、Ca−Mgフェライト、Liフェライト、Cu−Znフェライト、又はMn−Mg−Srフェライトが挙げられる。
個々のキャリアコアの材料として、1種類の磁性材料を単独で使用してもよいし、2種以上の磁性材料を併用してもよい。キャリアコアとしては、市販品を使用してもよい。また、磁性材料を粉砕及び焼成してキャリアコアを自作してもよい。キャリアコアの作製において、磁性材料の添加量(特に、強磁性材料の割合)を変えることで、キャリアの飽和磁化を調整することができる。また、キャリアコアの作製において焼成温度を変えることで、キャリアの円形度を調整することができる。
より好ましくは、キャリアコアはフェライト粒子である。フェライト粒子は、画像形成のために十分な磁性を有する傾向がある。また、一般的な製法により作製されたフェライト粒子は、真球にはならず、表面に適度な凹凸を有する傾向がある。詳しくは、フェライト粒子の表面の算術平均粗さ(詳しくは、JIS(日本工業規格)B0601−2013で規定される算術平均粗さRa)は0.3μm以上2.0μm以下である傾向がある。
キャリアコアの体積中位径(D50)は30μm以上100μm以下であることが好ましい。これにより、より良好な現像性を得ることができる。キャリアコアの体積中位径(D50)は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(株式会社堀場製作所製「LA−700」)を用いて測定した値である。
<第1コート層>
第1コート層は、キャリアコアの表面全域を覆っている。第1コート層は、アクリル酸系樹脂を含有し、好ましくはアクリル酸系樹脂で構成される。
(アクリル酸系樹脂)
アクリル酸系樹脂には、アクリル樹脂と、スチレン−アクリル樹脂とが含まれる。
(アクリル樹脂)
アクリル樹脂は、1種以上のアクリル酸系モノマーの重合体である。アクリル樹脂を合成するためには、例えば以下に示すようなアクリル酸系モノマーを好適に使用できる。
アクリル酸系モノマーの好適な例としては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、又は(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルが挙げられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルの好適な例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、又は(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルが挙げられる。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルエステルの好適な例としては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、又は(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチルが挙げられる。
(スチレン−アクリル酸系樹脂)
スチレン−アクリル酸系樹脂は、1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体である。スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するために使用されるスチレン系モノマーとしては、以下に示すスチレン系モノマーを好適に使用できる。また、スチレン−アクリル酸系樹脂を合成するために使用されるアクリル酸系モノマーとしては、上記(アクリル樹脂)に記載のアクリル酸系モノマーを好適に使用できる。
スチレン系モノマーの好適な例としては、スチレン、アルキルスチレン(より具体的には、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、又は4−tert−ブチルスチレン)、p−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、又はp−クロロスチレンが挙げられる。
<第2コート層>
第2コート層は、第1コート層の表面を部分的に覆っており、好ましくは、第1コート層の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位を選択的に覆っている。第2コート層は、フッ素樹脂を含有し、好ましくはフッ素樹脂で構成される。
(フッ素樹脂)
フッ素樹脂は、例えば、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」と記載する)、ポリトリフルオロエチレン(より具体的には、ポリクロロトリフルオロエチレン)、ポリヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体(以下、「FEP」と記載する)、又はテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体(以下、「PFA」と記載する)が挙げられる。好ましくは、フッ素樹脂は、PTFEとFEPとPFAとからなる群より選択される1種以上の樹脂である。詳しくは、フッ素樹脂は、PTFE、FEP、PFA、PTFEとFEPとの混合物(後述の実施例4を参照)、FEPとPFAとの混合物、PTFEとPFAとの混合物、又はPTFEとFEPとPFAとの混合物であることが好ましい。
[トナー粒子を構成する材料の例示]
トナー粒子は、トナー母粒子を備え、好ましくはトナー母粒子の表面に付着する外添剤をさらに備える。トナー粒子が外添剤を備えていない場合には、トナー母粒子がトナー粒子に相当する。
<トナー母粒子>
トナー母粒子がカプセルトナーである場合には、トナー母粒子は下記トナーコアと下記シェル層とを備える。トナー母粒子が非カプセルトナーである場合には、トナー母粒子は下記トナーコアに相当する。
(トナーコア)
トナーコアは、結着樹脂を含有する。トナーコアは、着色剤、離型剤、電荷制御剤、及び磁性粉のうちの少なくとも1つをさらに含有しても良い。
(トナーコア:結着樹脂)
トナーコアでは、一般的に、成分の大部分(例えば、85質量%以上)を結着樹脂が占める。このため、結着樹脂の性質がトナーコア全体の性質に大きな影響を与えると考えられる。
また、結着樹脂として複数種の樹脂を組み合わせて使用することで、結着樹脂の性質(具体的には、水酸基価、酸価、ガラス転移点、又は軟化点)を調整できる。例えば、結着樹脂がエステル基、水酸基、エーテル基、酸基、又はメチル基を有する場合には、トナーコアはアニオン性になる傾向が強くなる。また、結着樹脂がアミノ基又はアミド基を有する場合には、トナーコアはカチオン性になる傾向が強くなる。
トナーコアは、熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル酸系樹脂、オレフィン系樹脂、ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、又はウレタン樹脂を使用できる。アクリル酸系樹脂としては、例えば、アクリル酸エステル重合体又はメタクリル酸エステル重合体を使用できる。オレフィン系樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂又はポリプロピレン樹脂を使用できる。ビニル樹脂としては、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ビニルエーテル樹脂、又はN−ビニル樹脂を使用できる。また、これら各樹脂の共重合体、すなわち上記樹脂中に任意の繰返し単位が導入された共重合体も、トナー粒子を構成する熱可塑性樹脂として使用できる。例えば、スチレン−アクリル酸系樹脂又はスチレン−ブタジエン系樹脂も、トナーコアを構成する熱可塑性樹脂として使用できる。以下では、結着樹脂の一例であるポリエステル樹脂を詳述する。
ポリエステル樹脂は、1種以上のアルコールと1種以上のカルボン酸とを縮重合させることで得られる。ポリエステル樹脂を合成するためのアルコールとしては、例えば以下に示す2価アルコール又は3価以上のアルコールを使用できる。2価アルコールとしては、例えば、ジオール類又はビスフェノール類を使用できる。ポリエステル樹脂を合成するためのカルボン酸としては、例えば以下に示す2価カルボン酸又は3価以上のカルボン酸を使用できる。
ジオール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、2−ブテン−1,4−ジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリテトラメチレングリコールが挙げられる。
ビスフェノール類としては、例えば、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物、又はビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物が挙げられる。
3価以上のアルコールとしては、例えば、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、又は1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼンが挙げられる。
2価カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マロン酸、コハク酸、アルキルコハク酸(より具体的には、n−ブチルコハク酸、イソブチルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、又はイソドデシルコハク酸等)、又はアルケニルコハク酸(より具体的には、n−ブテニルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、又はイソドデセニルコハク酸等)が挙げられる。
3価以上のカルボン酸としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、又はエンポール三量体酸が挙げられる。
(トナーコア:着色剤)
着色剤としては、トナーの色に合わせて公知の顔料又は染料を用いることができる。トナーを用いて高画質の画像を形成するためには、着色剤の量が、結着樹脂100質量部に対し、1.00質量部以上20.0質量部以下であることが好ましい。
トナーコアは、黒色着色剤を含有していてもよい。黒色着色剤の例としては、カーボンブラックが挙げられる。また、黒色着色剤は、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、及びシアン着色剤を用いて黒色に調色された着色剤であってもよい。
トナーコアは、イエロー着色剤、マゼンタ着色剤、又はシアン着色剤のようなカラー着色剤を含有していてもよい。
イエロー着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アントラキノン化合物、アゾ金属錯体、メチン化合物、及びアリールアミド化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。イエロー着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー(3、12、13、14、15、17、62、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、191、又は194)、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、又はC.I.バットイエローを使用できる。
マゼンタ着色剤としては、例えば、縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アントラキノン化合物、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、及びペリレン化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。マゼンタ着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントレッド(2、3、5、6、7、19、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、150、166、169、177、184、185、202、206、220、221、又は254)を使用できる。
シアン着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン化合物、アントラキノン化合物、及び塩基染料レーキ化合物からなる群より選択される1種以上の化合物を使用できる。シアン着色剤としては、例えば、C.I.ピグメントブルー(1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、又は66)、フタロシアニンブルー、C.I.バットブルー、又はC.I.アシッドブルーを使用できる。
(トナーコア:離型剤)
離型剤は、例えば、トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させる目的で使用される。トナーの定着性又は耐オフセット性を向上させるためには、離型剤の量は、結着樹脂100質量部に対し、1.00質量部以上30.0質量部以下であることが好ましい。
離型剤としては、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィン共重合物、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、又はフィッシャートロプシュワックスのような脂肪族炭化水素ワックス;酸化ポリエチレンワックス又はそのブロック共重合体のような脂肪族炭化水素ワックスの酸化物;キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう、又はライスワックスのような植物性ワックス;みつろう、ラノリン、又は鯨ろうのような動物性ワックス;オゾケライト、セレシン、又はペトロラタムのような鉱物ワックス;モンタン酸エステルワックス又はカスターワックスのような脂肪酸エステルを主成分とするワックス類;脱酸カルナバワックスのような、脂肪酸エステルの一部又は全部が脱酸化したワックスを使用できる。1種類の離型剤を単独で使用してもよいし、複数種の離型剤を併用してもよい。
(トナーコア:電荷制御剤)
電荷制御剤は、例えば、トナーの帯電安定性又は帯電立ち上がり特性を向上させる目的で使用される。トナーの帯電立ち上がり特性は、短時間で所定の帯電レベルにトナーを帯電可能か否かの指標になる。
トナーコアに負帯電性の電荷制御剤を含有させることで、トナーコアのアニオン性を強めることができる。また、トナーコアに正帯電性の電荷制御剤を含有させることで、トナーコアのカチオン性を強めることができる。ただし、トナーにおいて十分な帯電性が確保される場合には、トナーコアに電荷制御剤を含有させる必要はない。
(トナーコア:磁性粉)
磁性粉の材料としては、例えば、強磁性金属もしくはその合金、強磁性金属酸化物、又は強磁性化処理が施された材料を使用できる。強磁性金属としては、例えば、鉄、コバルト、又はニッケルを使用できる。強磁性金属酸化物としては、例えば、フェライト、マグネタイト、又は二酸化クロムを使用できる。強磁性化処理としては、例えば、熱処理が挙げられる。1種類の磁性粉を単独で使用してもよいし、複数種の磁性粉を併用してもよい。
(シェル層)
シェル層は、熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。シェル層が含有する熱可塑性樹脂としては、例えば、上記(トナーコア:結着樹脂)に記載の熱可塑性樹脂を使用できる。好ましくは、シェル層が、1種以上のスチレン系モノマーと1種以上のアクリル酸系モノマーとの共重合体を含有する。これにより、トナーの帯電安定性をより一層向上させることができる。スチレン系モノマーとしては、例えばスチレンを使用できる。アクリル酸系モノマーとしては、例えばアクリル酸エステルを使用できる。
シェル層は、熱硬化性樹脂をさらに含有しても良い。シェル層が含有する熱硬化性樹脂としては、例えば、アミノアルデヒド樹脂、ポリイミド樹脂、又はキシレン系樹脂が挙げられる。アミノアルデヒド樹脂は、アミノ基を有する化合物とアルデヒドとの縮重合によって生成する樹脂である。ここで、アルデヒドとしては例えばホルムアルデヒドを使用できる。アミノアルデヒド樹脂の例としては、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、スルホンアミド系樹脂、グリオキザール系樹脂、グアナミン系樹脂、又はアニリン系樹脂が挙げられる。ポリイミド樹脂としては、例えば、マレイミド重合体又はビスマレイミド重合体を使用できる。
<外添剤>
外添剤に含まれる外添剤粒子としては、無機材料からなる粒子を使用できる。無機材料からなる粒子としては、例えば、シリカ粒子、又は金属酸化物からなる粒子を使用できる。金属酸化物からなる粒子を構成する金属酸化物は、例えば、アルミナ、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、チタン酸ストロンチウム、又はチタン酸バリウムであることが好ましい。
外添剤粒子として、有機酸化合物からなる粒子、又は樹脂からなる粒子を使用しても良い。有機酸化合物からなる粒子としては、ステアリン酸亜鉛に代表される脂肪酸金属塩からなる粒子を使用できる。また、外添剤粒子として、2種以上の材料の複合体からなる粒子を使用しても良い。1種類の外添剤粒子を単独で使用してもよいし、2種以上の外添剤粒子を併用してもよい。
外添剤は、100質量部のトナー母粒子に対し、0.500質量部以上10.0質量部以下含まれることが好ましい。これにより、トナー粒子の流動性及び取扱性が向上する。なお、外添剤が2種以上の外添剤粒子を含む場合には、2種以上の外添剤粒子の合計量が、100質量部のトナー母粒子に対し、0.500質量部以上10.0質量部以下であることが好ましい。また、外添剤粒子の粒子径は、0.005μm以上1μm以下であることが好ましい。これにより、トナー粒子の流動性及び取扱性が向上する。
本発明の実施例を説明する。表1に、実施例又は比較例に係るキャリアC−01〜C−04及びC−11〜C−15を示す。表1において、「MMA」は、メタクリル酸メチルを意味し、「MA」は、アクリル酸メチルを意味する。「FEP+PTFE」は、FEPとPTFEとの混合物を意味する。「MMAとMAとの共重合体+FEP」は、MMAとMAとの共重合体とFEPとの混合物を意味する。
Figure 2018087853
以下、まず、キャリアの製造方法、評価方法、及び評価結果を順に説明する。なお、誤差が生じる評価においては、誤差が十分小さくなる相当数の測定値を得て、得られた測定値の算術平均を評価値とした。
[キャリアの製造方法]
(キャリアC−01の製造方法)
まず、キャリアコアを製造した。詳しくは、40質量部のMnOと、9.0質量部のMgOと、50質量部のFe23と、1.0質量部のSrOとの混合物を、ボールミルを用いて2時間かけて粉砕した。その後、1000℃で5時間焼成して、マンガン系フェライト(Mn−Mg−Srフェライト)からなるキャリアコアを得た。得られたキャリアコアでは、3000(103/4π・A/m)の印加磁場での飽和磁化が65Am2/kgであり、体積中位径(D50)が40μmであった。
次に、第1コートを行った。詳しくは、まず、メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの共重合体とメチルエチルケトンとを混合して、第1コート液を得た。次に、キャリアコアを流動コーティング装置に投入し、キャリアコアを流動させながら、キャリアコアに向けて第1コート液をスプレーした。上記共重合体の量が100質量部のキャリアコアに対し20.0質量部となるように、第1コート液の噴霧量を調整した。このようにして、表面が第1コート液で完全に覆われたキャリアコア(以下、「第3被覆コア」と記載する)が得られた。第3被覆コアでは、キャリアコアの表面における第1コート液の被覆率が100%であった。
続いて、第2コートを行った。詳しくは、まず、FEP溶液とメチルエチルケトンとを混合して、第2コート液を得た。次に、上記流動コーティング装置を用いて、第3被覆コアを流動させながら、第3被覆コアに向けて第2コート液をスプレーした。FEPの量が100質量部のキャリアコアに対し20.0質量部となるように、第2コート液の噴霧量を調整した。このようにして、表面が第1コート液及び第2コート液の順に覆われたキャリアコア(以下、「第4被覆コア」と記載する)が得られた。第4被覆コアでは、第3被覆コアの表面における第2コート液の被覆率が100%であった。
続いて、熱処理を行った。詳しくは、上記流動コーティング装置内の流動層に温度280℃の熱処理を1時間行って、第1コート液及び第2コート液を硬化(樹脂化)させた。その結果、表面が第1コート層及び第2コート層の順に覆われたキャリアコア(以下、「第5被覆コア」と記載する)が得られた。
続いて、攪拌処理を行った(表1における「攪拌」が「あり」)。詳しくは、第5被覆コアをFMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−10B」)に投入し、そのFMミキサーを用いて、回転速度1200rpm、処理時間10分間の条件で攪拌処理を行った。この攪拌処理により、第5被覆コア(粉体)の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凸部に対応する部位において、第2コート層が削られて第1コート層が露出した。その結果、多数のキャリア粒子を含むキャリア(キャリアC−01)が得られた。
(キャリアC−02の製造方法)
PTFE溶液とメチルエチルケトンとを混合して第2コート液を調製したことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−02を製造した。
(キャリアC−03の製造方法)
PFA溶液とメチルエチルケトンとを混合して第2コート液を調製したことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−03を製造した。
(キャリアC−04の製造方法)
FEPとPTFEとの混合物を含む溶液とメチルエチルケトンとを混合して、第2コート液を調製した。FEPとPTFEとの混合物では、FEP:PTFE=1:1(質量比)であった。このことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−04を製造した。
(キャリアC−11の製造方法)
攪拌処理を行わなかったこと(表1における「攪拌」が「なし」)を除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−11を製造した。
(キャリアC−12の製造方法)
キャリアコアに、第2コート液をスプレーした後、第1コート液をスプレーした。このことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−12を製造した。
(キャリアC−13の製造方法)
キャリアコアに、第1コート液をスプレーすることなく、第2コート液をスプレーした。また、攪拌処理を行わなかった(表1における「攪拌」が「なし」)。これらのことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−13を製造した。
(キャリアC−14の製造方法)
キャリアコアに、第1コート液をスプレーした後、第2コート液をスプレーしなかった。また、攪拌処理を行わなかった(表1における「攪拌」が「なし」)。これらのことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−14を製造した。
(キャリアC−15の製造方法)
メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの共重合体とFEPとメチルエチルケトンとを混合して、第1コート液を得た。また、第1コート液をスプレーした後、第2コート液をスプレーしなかった。また、攪拌処理を行わなかった(表1における「攪拌」が「なし」)。これらのことを除いてはキャリアC−01の製造方法に従って、キャリアC−15を製造した。
[キャリア粒子におけるコート層の被覆状態の確認方法]
次に示す方法に従って、キャリア粒子におけるコート層の被覆状態を確認した。詳しくは、まず、キャリア粒子を紫外線硬化樹脂に埋め込んだ。次に、キャリア粒子が埋め込まれた紫外線硬化樹脂に対してCP加工を施した。このCP加工により形成されたキャリア粒子の切断面を、EDXを備えた走査型電子顕微鏡で観察した。そして、下記a及びbが観察されるか否かを調べた。
a:キャリアコアの表面全体にわたって、コート層が存在すること
b:キャリア粒子の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位にのみ、フッ素元素(F)が存在すること
キャリアC−01〜C−04の各々に含まれるキャリア粒子では、上記a及びbが観察された。そのため、キャリアコアの表面における第1コート層の被覆率が100%であることが確認された。また、第1コート層の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位において、第2コート層が優先的に存在することが確認された。
キャリアC−11に含まれるキャリア粒子では、上記aは観察されたが、上記bは観察されなかった。しかし、フッ素元素がキャリア粒子の表面全体にわたって存在することが観察された。これらのことから、キャリアコアの表面における第1コート層の被覆率が100%であることが確認された。また第1コート層の表面における第2コート層の被覆率が100%であることが確認された。
キャリアC−12に含まれるキャリア粒子では、上記aは観察された。また、第1コート層(FEP層)の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位では、第1コート層よりも外側に、第1コート層とは別の層が存在することが観察された。これらのことから、キャリアコアの表面における第1コート層の被覆率が100%であることが確認された。また、第1コート層(FEP層)の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位において、第2コート層(アクリル樹脂層)が優先的に存在することが確認された。
キャリアC−13〜C−15に含まれるキャリア粒子では、各々、キャリアコアの表面にはコート層が1層のみ形成されていることが確認された。なお、キャリアC−01〜C−04及びC−11〜C−15の各々に含まれるキャリア粒子では、第1コート層及び第2コート層は、各々、表1に示す材料で構成されていた。
[評価方法]
次に示す方法に従って準備された対象装置を用いて、キャリアC−01〜C−04及びC−11〜C−15の各々を評価した。詳しくは、複合機(京セラドキュメントソリューションズ株式会社製「TASKalfa 500ci」、現像方式:タッチダウン現像方式)の現像装置の収容部に、キャリアC−01〜C−04及びC−11〜C−15の各々を含む2成分現像剤(対象試料)を入れた。また、対象試料に含まれるトナーをトナーコンテナに入れ、トナーが入れられたトナーコンテナを複合機に装着した。以下、対象試料の製造方法を説明した後、評価方法を具体的に説明する。
<対象試料の製造方法>
対象試料としては、キャリアC−01〜C−04及びC−11〜C−15の各々を含む2成分現像剤を製造した。
(2成分現像剤の製造方法)
次に示す方法に従って、多数の非カプセルトナー粒子を含むトナーを製造した。
まず、トナー母粒子を製造した。詳しくは、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−10B」)を用いて、100質量部のポリエステル樹脂(三井化学株式会社製「XPE258」)と、5.00質量部のポリプロピレンワックス(三洋化成工業株式会社製「ビスコール(登録商標)660P」)と、5.00質量部の着色剤(キャボット社製「REGAL(登録商標)330R」)と、1.00質量部の4級アンモニウム塩(オリヱント化学工業株式会社製「BONTRON(登録商標)P−51」)とを混合した。得られた混合物を、2軸押出機(株式会社池貝製「PCM−30」)を用いて溶融混練した。続けて、得られた混練物を冷却した後、粉砕機(フロイント・ターボ株式会社製「ターボミル」)を用いて粉砕した。続けて、得られた粉砕物を、分級機(日鉄鉱業株式会社製「エルボージェットEJ−LABO型」)を用いて分級した。その結果、体積中位径(D50)7μmのトナー母粒子が得られた。
次に、得られたトナー母粒子に対し外添剤粒子を外添させた。詳しくは、FMミキサー(日本コークス工業株式会社製「FM−10B」)を用いて、100質量部のトナー母粒子と、1.00質量部の導電性酸化チタン粒子(チタン工業株式会社製「EC−100」、基材:TiO2、被覆層:SbドープSnO2膜、個数平均1次粒子径:約0.36μm)と、0.700質量部の疎水性シリカ粒子(日本アエロジル株式会社製「AEROSIL(登録商標)RA−200H」、内容:トリメチルシリル基とアミノ基とで表面修飾した乾式シリカ粒子、個数平均1次粒子径:約12nm)とを混合(回転速度:3500rpm、混合時間:5分間)した。その結果、トナー母粒子の表面に外添剤粒子(酸化チタン粒子及びシリカ粒子)を付着させた。このようにして、多数の非カプセルトナー粒子を含むトナーが得られた。
トナーとキャリアC−01〜C−04及びC−11〜C−15の各々とを、粉体混合機(愛知電機株式会社製「ロッキングミキサー(登録商標)」、混合方式:容器回転揺動方式)を用いて1時間混合した。このとき、2成分現像剤におけるトナーの含有量が10質量%となるように、トナーの配合量と各キャリアの配合量とを調整した。このようにして、2成分現像剤が得られた。
<画像濃度、及びかぶり濃度の各測定>
まず、対象装置を用いて、ベタ画像部と空白部(印字の無い領域)とを含む第1評価用サンプル画像を印刷した。そして、第1評価用サンプル画像の画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)を各々測定した。このようにして、初期の画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)が各々測定された。
次に、温度20℃かつ湿度50%RHの環境下、対象装置を用いて、印字率1%のサンプル画像を印刷用紙に1万枚連続で印刷する耐刷試験(以下、1%耐刷と記載する)を行った。その後、対象装置を用いて、ベタ画像部と空白部(印字の無い領域)とを含む第2評価用サンプル画像を印刷した。そして、第2評価用サンプル画像の画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)を各々測定した。このようにして、1%耐刷後の画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)が各々測定された。
続いて、温度20℃かつ湿度50%RHの環境下、対象装置を用いて、印字率50%のサンプル画像を印刷用紙に1000枚連続で印刷する耐刷試験(以下、50%耐刷と記載する)を行った。その後、対象装置を用いて、ベタ画像部と空白部(印字の無い領域)とを含む第3評価用サンプル画像を印刷した。そして、第3評価用サンプル画像の画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)を各々測定した。このようにして、50%耐刷後の画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)が各々測定された。
続いて、温度20℃かつ湿度50%RHの環境下、対象装置を用いて、印字率5%のサンプル画像を印刷用紙に10万枚連続で印刷する耐刷試験(以下、5%耐刷と記載する)を行った。その後、対象装置を用いて、ベタ画像部と空白部(印字の無い領域)とを含む第4評価用サンプル画像を印刷した。そして、第4評価用サンプル画像の画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)を各々測定した。このようにして、5%耐刷後の画像濃度(ID)及びかぶり濃度(FD)が各々測定された。
画像濃度(ID)の測定では、マクベス反射濃度計(X−Rite社製「RD914」)を用いて、第1〜第4評価用サンプル画像の各々のベタ画像部の反射濃度(ID:画像濃度)を測定した。
かぶり濃度(FD)の測定では、第1〜第4評価用サンプル画像の各々の空白部の反射濃度を、カラー反射濃度計(伊原電子工業株式会社製「R710」)を用いて測定した。そして、次の式に基づいて、かぶり濃度(FD)を算出した。
FD=(空白部の反射濃度)−(未印刷紙の反射濃度)
画像濃度(ID)は、1.3以上であれば「非常に良い」と評価し、1.0以上1.3未満であれば「良い」と評価し、1.0未満であれば「悪い」と評価した。かぶり濃度(FD)は、0.0050以下であれば「非常に良い」と評価し、0.0050超0.010以下であれば「良い」と判断し、0.010超であれば「悪い」と評価した。結果を表2に示す。
<キャリア現像の発生の有無>
初期(1%耐刷の開始前)と5%耐刷の終了時(5%耐刷の10万枚目)との各々のタイミングで、印刷用紙の白紙部に付着したキャリア粒子(印刷用紙の白紙部に転写されたキャリア粒子)の数を、目視で確認した。そして、印刷用紙の白紙部に付着したキャリア粒子の数に基づいて、キャリア現像が発生しているか否かを評価した。キャリア粒子の数が、0個/cm2であれば「非常に良い」と評価し、0個/cm2超0.25個/cm2未満であれば「良い」と評価し、0.25個/cm2以上であれば「悪い」と評価した。結果を表3に示す。
Figure 2018087853
表2において、「1%」、「50%」及び「5%」には、各々、1%耐刷後、50%耐刷後、及び5%耐刷後の評価結果を示す。
Figure 2018087853
表3において、「キャリア現像」には、キャリア現像の発生の有無の評価結果を示す。「5%」には、5%耐刷の終了時(5%耐刷の10万枚目)での評価結果を示す。
キャリアC−01〜C−04(実施例1〜4に係るキャリア)は、各々、前述の基本構成を有していた。詳しくは、実施例1〜4の各々の初期状態においては、現像装置の収容部に2成分現像剤が収容されていた。2成分現像剤は、キャリアと、キャリアとの摩擦により正に帯電する正帯電性トナーとを含んでいた。キャリアに含まれるキャリア粒子は、表面に凹部を有するキャリアコアと、キャリアコアの表面を覆う第1コート層及び第2コート層とを備えていた。第1コート層及び第2コート層は、キャリアコアの表面から、第1コート層、第2コート層の順の積層構造を有していた。第1コート層は、キャリアコアの表面全域を覆っていた。第2コート層は、第1コート層の表面を部分的に覆っていた。第1コート層は、アクリル酸系樹脂を含有していた。第2コート層は、フッ素樹脂を含有していた。
表2及び表3に示されるように、キャリアC−01〜C−04では、各々、5%耐刷後においても、画像濃度に優れ、かぶりの発生が防止されていた。また、5%耐刷の10万枚目においても、キャリア現像の発生が防止されていた。つまり、キャリアC−01〜C−04では、各々、キャリアを長期にわたって使用した場合であっても、現像性に優れ、キャリア現像の発生を防止でき、かぶりの発生を防止できた。
キャリアC−11(比較例1に係るキャリア)では、キャリアC−01〜C−04と比較して、かぶり濃度の評価で劣っていた。詳しくは、かぶり濃度の評価では、50%耐刷後において、かぶりが発生した。このような結果が得られた理由としては、次に示すことが考えられる。キャリアC−11は、攪拌処理を行うことなく製造された。そのため、キャリアC−11に含まれるキャリア粒子では、表面領域全体にわたってFEP層が形成されていた。よって、逆帯電トナーが発生し易かった。
キャリアC−12(比較例2に係るキャリア)では、キャリアC−01〜C−04と比較して、かぶり濃度の評価及びキャリア現像の評価で劣っていた。詳しくは、かぶり濃度の評価では、50%耐刷後において、かぶりが発生した。また、キャリア現像の評価では、5%耐刷の終了時において、キャリア現像が発生した。このような結果が得られた理由としては、次に示すことが考えられる。キャリアC−12では、第1コート層がFEP層であり、第2コート層がメタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの共重合体で構成されていた。また、第1コート層(FEP層)の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位において、第2コート層(アクリル樹脂層)が優先的に存在した。そのため、キャリアの帯電付与能力が低下し易かった。また、第1コート層(FEP層)とキャリアコアとの密着性を高めることが難しく、キャリアの抵抗が変化し易かった。
キャリアC−13(比較例3に係るキャリア)では、キャリアC−01〜C−04と比較して、かぶり濃度の評価及びキャリア現像の評価で劣っていた。詳しくは、5%耐刷後において、かぶりが発生した。また、キャリア現像の評価では、5%耐刷の終了時において、キャリア現像が発生した。このような結果が得られた理由としては、次に示すことが考えられる。キャリアC−13では、キャリアコアの表面にはFEP層のみが形成されていた。そのため、逆帯電トナーが発生し易かった。
キャリアC−14(比較例4に係るキャリア)では、キャリアC−01〜C−04と比較して、かぶり濃度の評価で劣っていた。詳しくは、かぶり濃度の評価では、初期においても、かぶりが発生した。このような結果が得られた理由としては、次に示すことが考えられる。キャリアC−14では、キャリアコアの表面には、メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの共重合体で構成された層のみが形成されていた。そのため、キャリアの帯電付与能力が低下し易かった。
キャリアC−15(比較例5に係るキャリア)では、キャリアC−01〜C−04と比較して、かぶり濃度の評価で劣っていた。詳しくは、かぶり濃度の評価では、50%耐刷後と5%耐刷後とにおいて、かぶりが発生した。このような結果が得られた理由としては、次に示すことが考えられる。キャリアC−15では、キャリアコアの表面には、メタクリル酸メチルとアクリル酸メチルとの共重合体とFEPとの混合物で構成された層のみが形成されていた。そのため、キャリアC−15に含まれるキャリア粒子の表面領域のうち、キャリアコアの表面の凹部に対応する部位において、FEPを優先的に存在させることが難しかった。よって、キャリアの帯電付与能力の安定化が難しかった。
本発明に係る静電潜像現像用キャリアは、例えば複写機、プリンター、又は複合機において画像を形成するために用いることができる。
30 トナー粒子
31 トナー母粒子
32 外添剤粒子
40 キャリア粒子
41 キャリアコア
42 第1コート層
43 第2コート層
43a 第2コート層
141 第1被覆コア
142 第2被覆コア

Claims (8)

  1. 摩擦により静電潜像現像用トナーを正に帯電させる静電潜像現像用キャリアであって、
    表面に凹部を有するキャリアコアと、前記キャリアコアの前記表面を覆う第1コート層及び第2コート層とを備えるキャリア粒子を、複数含み、
    前記第1コート層及び前記第2コート層は、前記キャリアコアの前記表面から、前記第1コート層、前記第2コート層の順の積層構造を有し、
    前記第1コート層は、前記キャリアコアの表面全域を覆っており、
    前記第2コート層は、前記第1コート層の表面を部分的に覆っており、
    前記第1コート層は、アクリル酸系樹脂を含有し、
    前記第2コート層は、フッ素樹脂を含有する、静電潜像現像用キャリア。
  2. 前記第2コート層は、前記第1コート層の表面領域のうち、前記キャリアコアの前記表面の前記凹部に対応する部位を選択的に覆っている、請求項1に記載の静電潜像現像用キャリア。
  3. 前記キャリアコアの前記表面の算術平均粗さは、0.3μm以上2.0μm以下である、請求項1又は2に記載の静電潜像現像用キャリア。
  4. 前記フッ素樹脂は、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体と、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体と、ポリテトラフルオロエチレンとからなる群より選択される1種以上の樹脂である、請求項1〜3の何れか一項に記載の静電潜像現像用キャリア。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の静電潜像現像用キャリアと、
    前記静電潜像現像用キャリアとの摩擦により正に帯電する静電潜像現像用トナーと
    を含む、2成分現像剤。
  6. 前記静電潜像現像用キャリアでは、前記第2コート層が、前記第1コート層の表面領域のうち、前記キャリアコアの前記表面の前記凹部に対応する部位を選択的に覆っている、請求項5に記載の2成分現像剤。
  7. 摩擦により静電潜像現像用トナーを正に帯電させる静電潜像現像用キャリアの製造方法であって、
    凹凸を有するキャリアコアの表面を、アクリル酸系樹脂を含有する第1コート層で覆う第1コート工程と、
    前記第1コート層の表面を、フッ素樹脂を含有する第2コート層で覆う第2コート工程と、
    前記第1コート層と前記第2コート層とで覆われた前記キャリアコアを、攪拌する攪拌工程と、
    を含み、
    前記攪拌工程では、前記第2コート層を部分的に削って前記第1コート層を露出させる、静電潜像現像用キャリアの製造方法。
  8. 前記攪拌工程では、前記第2コート層の表面領域のうち、前記キャリアコアの前記表面の凸部に対応する部位において、前記第2コート層が削られて前記第1コート層が露出する、請求項7に記載の静電潜像現像用キャリアの製造方法。
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