JP2018085991A - 新規の細胞株および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】甘味受容体T1R2サブユニットおよび甘味受容体T1R3サブユニットを含む甘味受容体を安定して発現する細胞または細胞株、ならびにそれらを作製するための方法の提供。
【解決手段】甘味受容体T1R2サブユニットおよび甘味受容体T1R3サブユニットを含む甘味受容体を安定して発現する細胞または細胞株であって、細胞ベースのカルシウムフラックスアッセイにおけるZ’値が少なくとも0.6であり、前記発現が少なくとも2週間にわたって安定である、細胞または細胞株。
【選択図】図1

Description

本出願は、2009年2月2日に出願された米国仮出願第61/149,321号;2009年2月2日に出願された米国仮出願第61/149,318号;米国仮出願第61/149,324号;2009年2月2日に出願された米国仮出願第61/149,311号;2009年8月19日に出願された米国仮出願第61/235,181号;および2009年7月31日に出願された米国仮出願第61/230,536号の利益を主張するものであり、これらの各々は、それらのすべての内容が全体として引用により本明細書に組み込まれている。
(配列表)
本出願は、EFS‐Webを介して提出された配列表を含んでおり、全体として引用により本明細書により組み込まれている。2010年2月1日に作製された該ASCIIコピーは、0022980025SeqList.txtと命名され、200,023バイトの大きさである。
(本発明の分野)
本発明は、新規の細胞および細胞株、ならびにそれらを作製および使用するための方法に関する。特定の実施態様において、本発明は、複合標的を安定して発現する細胞および細胞株に関する。本発明はさらに、このような細胞および細胞株を作製する方法を提供する。本明細書に提供された細胞および細胞株は、このような複合標的の修飾因子を同定する上で有用である。
(本発明の背景)
現在、製薬企業における薬剤開発プログラムのための産業平均失敗率は、およそ98%と報告されている。これには、プロセスのすべての段階での失敗が含まれるが、高い失敗率は、プロセスの効率性における何らかの改善についての直接的な必要性を指摘している。
高い失敗率に寄与する1つの因子は、薬剤開発の間の細胞ベースの機能的アッセイにおいて用いられるための治療標的を発現する細胞株がないことである。明らかに、細胞ベースのアッセイを用いた研究、特に薬剤開発研究は、細胞ベースのアッセイにおいて使用するための細胞および細胞株から利益を得るであろう。
結果として、新たなかつ改良された薬剤のより迅速な開発のための細胞ベースのアッセイの迅速かつ効果的な確立についての必要性が大きい。好ましくは、より効果的な薬剤発見のために、アッセイシステムは、インビボでの修飾因子の効果のより生理学的に関連性のある予測因子を提供すべきである。
細胞ベースのアッセイが必要であるほかに、タンパク質産生、細胞ベースの治療法、および種々の他の用途のための改良された細胞が必要である。
従って、関心対象の機能タンパク質またはRNAを発現する細胞および細胞株が緊急に必要とされる。
口腔において、味覚受容体細胞(TRC)は、舌、口蓋の一部、喉頭蓋、喉頭、および咽頭を含めたいくつかの特殊化した帯域において認められることができる。舌において、TRCは、味蕾と呼ばれる細胞群へと組織化される。味蕾は、TRCの微絨毛が、口腔内に存在する味物質と接触する単一の頂孔(apical pore)からなる。舌において、味蕾は、3つの種類の特殊化した表皮構造に埋め込まれている。茸状乳頭は、舌の前部2/3にわたって分布する。誕生時に十分発達しているが加齢とともに退行する葉状乳頭は、舌の後部1/3の両側に認められる。7〜9個の有郭乳頭は、分界溝近くの舌後部上ではるか後方に配置される。味蕾において組織化された「古典的」TRCに加えて、化学受容性細胞クラスターまたは孤立性化学受容細胞が、肺および腸管における非舌上皮において認められる。
(甘味受容体)
甘味知覚は、2つのサブユニットTASR2(T1R2)およびTASR3(T1R3)から構成されるヘテロマーGタンパク質共役受容体(GPCR)によって仲介される。該受容体は、甘味受容体と呼ばれる。該受容体の両サブユニットは、クラスCのGPCRサブファミリーのメンバーであり、蠅地獄(Venus flytrap)ドメインとしばしば呼ばれる大きなN末端細胞外ドメインを有する。T1Rサブユニットは、Gタンパク質αトランスデューシンまたはαガストデューシンと共役することができ、それを通じてホスホリパーゼC(PLC)β2依存性経路を活性化して、細胞内Ca2+濃度を増大させることができる。これらはまた、cAMP依存性経路も活性化し得る。
甘味受容体は、単純な炭水化物(糖類など)、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、および合成甘味料を含めた広範な種々の甘味化学物質を検出する。甘味受容体は、天然および合成の両甘味料に対して感受性がある。該受容体を活性化することが公知の化学構造の広範な多様性を考慮すると、該受容体における複数の結合部位が提唱されており、それには、旨味受容体と共有したサブユニットとして機能する膜貫通領域における部位およびT1R3上の部位を含む。
また、甘味受容体は、栄養物質検出および感知において重要な役割を担っているように見えるので、肥満および糖尿病などの容態においても関係づけられている。味覚受容体は、ヒト近位小腸の栄養物質検出領域において発現し、そこで、証拠は、腸腔における栄養物質の検出において役割を担っていることを示唆している。甘味受容体および、細胞内味覚シグナル伝達に関与するGタンパク質であるガストデューシンはこの領域において、より具体的には腸の内分泌細胞において高度に協調して発現する。これらの甘味受容体の機能は従って、他のGタンパク質共役受容体と類似のリガンド仲介性制御を示し得、すなわち、該甘味受容体は、高濃度のこれらのリガンドの存在下で活性およびまたは発現を失うであろう。このことは、血液および管腔におけるグルコース濃度の動的代謝変化に応答した腸「味覚」シグナル伝達をなすであろう。従って、腸における甘味受容体およびその修飾は、食事、食欲において、ならびに肥満および糖尿病などの種々の疾患の治療において、重要な役割を有し得る。
また、天然糖類および人工甘味料による腸甘味受容体の活性化は、頂端グルコース輸送体GLUT2および他のグルコース輸送体の増大した発現ももたらす。例えば、人工甘味料は、栄養的に活性があり、その理由として、該甘味料は、栄養および食欲において重要な意味を有し得る知見、従って、栄養失調および摂食障害の有望な治療における食事中の糖の吸収を高めるための機能的味覚システムをシグナル伝達することができるからである。一貫して上昇した頂端GLUT2レベルは結果的に、糖吸収を高め、実験的糖尿病の、ならびにフルクトースおよび脂肪によって誘導されるインスリン抵抗性状態の特徴である。加えて、神経内分泌細胞における甘味受容体活性化は、グルカゴン様ペプチド(GLP−1)およびおそらく他の消化修飾因子の放出をもたらす。全体として、腸における甘味受容体は、管腔の内容物の栄養値を感知する上で重要な役割を担っており、調節された吸収および消化を介して身体の応答を協調させるのを助ける。これらの知見は、甘味受容体が、肥満および糖尿病を治療する上で有用な調節因子のための考えられ得る標的として機能し得る。
(旨味受容体)
風味(旨味)知覚は、2つのサブユニットTASR1(T1R1)およびTASR3(T1R3)から構成されるヘテロマーGPCRによって仲介される。該受容体は、旨味受容体と呼ばれる。該受容体の両サブユニットは、クラスCのGPCRサブファミリーのメンバーであり、蠅地獄ドメインとしばしば呼ばれる大きなN末端細胞外ドメインを有する。T1Rサブユニットは、Gタンパク質αトランスデューシンまたはαガストデューシンと共役することができ、それらを通じて、該サブユニットは、ホスホリパーゼC(PLC)2依存性経路を活性化して、細胞内Ca2+濃度を高めることができる。該サブユニットはまた、cAMP依存性経路も活性化し得る。これらの受容体は、L−アミノ酸およびグルタミン酸一ナトリウム(MSG)を含めた広範な種々の風味化学物質を検出することができる。また、T1R1は、旨味の公知の増強物質である5’−イノシン酸二ナトリウム(IMP)および他のヌクレオチドを結合することも示されている。
また、旨味受容体は、ヒトにおける近位小腸の栄養物質検出領域においても発現し、そこで、該受容体は、腸腔における栄養物質の検出における役割を担っていると思われる。旨味受容体および、この領域における、具体的には神経内分泌細胞における細胞内味覚シグナル伝達に関与するGタンパク質であるガストデューシンの発現を高度に協調する。アミノ酸による腸旨味受容体の活性化は、頂端部オリゴペプチド輸送体PepT1の調節をもたらす。全体として、腸における旨味受容体は、管腔の内容物の栄養値を感知する上で重要な役割を担っており、調節された吸収および消化を介して身体の応答を協調させるのを助ける。これらの知見は、旨味受容体が、肥満および糖尿病において有用な修飾因子について起こり得る標的として機能し得る。
(苦味受容体)
苦味受容体は、味覚受容体細胞の表面に発現するGタンパク質共役受容体(GPCR)であり、二次メッセンジャー経路に連関している。TAS2R受容体は、トランスデューシン(例えば、GNAT1、GNAT2、およびグアニンヌクレオチド結合タンパク質G(t))またはガストデューシン(例えば、GNAT3グアニンヌクレオチド結合タンパク質およびαトランスデューシン3)と共役することができ、例えば、それらを通じて、ホスホジエステラーゼおよびホスホリパーゼC(PLC)β2依存性経路の両方を活性化して、細胞内Ca2+濃度を高めることができる。また、TAS2R受容体は、ヒトGNA15(グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)α15(Gqクラス;同義語GNA16))およびマウスGα15、ならびにそれらのキメラタンパク質Gα15‐GNA15(Gα15‐Gα16としても公知)と共役することもできる。
ヒト苦味は、ヒトTAS2受容体(hTAS2R)遺伝子ファミリーの約25のメンバーによって仲介される。味覚におけるこれらの役割に加えて、苦味受容体はまた、一連の生理学的脈絡においても重要である。例えば、味覚受容体アゴニストは、インビトロで腸内分泌細胞において、およびインビボで動物において分泌応答を惹起し、ニューロンの活性化を誘導する。それゆえ、苦味受容体ファミリーメンバーはすべて、苦味物質の検出と管r年下種々の容態を管理するための重要な臨床標的である。
標的味覚受容体(例えば、甘味受容体、旨味受容体、および苦味受容体)を具体的に標的とし、従ってそれらの活性を調節する新たなかつ改良された化合物の発見は、頑強な生理学的に関連のある細胞ベースのシステム、より特別には、味覚受容体修飾因子(例えば、甘味受容体修飾因子、旨味受容体修飾因子、および苦味受容体修飾因子)を同定および試験するための高処理量フォーマットに従いやすいシステムがないことによって妨げられてきた。このような細胞ベースのシステムは、薬剤の発見および検証に好ましく、その理由として、該システムが、結合アッセイを提供するのみである無細胞系とは反対の化合物についての機能的アッセイを提供するからである。その上、細胞ベースのシステムは、細胞毒性を同時に試験する利点を有する。理想的には、細胞ベースのシステムはまた、標的タンパク質を安定かつ構成的に発現すべきである。また、細胞ベースのシステムが再生可能であることも望ましい。本発明は、味覚受容体、例えば、甘味受容体、苦味受容体、または旨味受容体を生理学的に関連のある形態で安定して発現する細胞および細胞株を提供する脈絡において、ならびに該細胞および細胞株を用いて、味覚受容体、例えば、甘味受容体、苦味受容体、または旨味受容体の修飾因子を同定する方法において、種々の実施態様におけるこれらの問題に対処する。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のヘテロ二量体タンパク質を関心対象のヘテロ二量体タンパク質のサブユニットの少なくとも1つをコードする導入された核酸から発現する細胞を提供し、該細胞は、機能的アッセイにおいて使用するのに適した形態で関心対象のヘテロ二量体タンパク質を産生することを特徴とし、この中で、関心対象の該タンパク質は、タンパク質タグを含まず、または該タンパク質は、細胞が機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有するよう構成的かつ再現可能に形成するものにおいて産生され、または該細胞は、選択的圧力の不在下で培養され、あるいはそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のヘテロ二量体タンパク質を発現する細胞を提供し、この中で、細胞は、関心対象のヘテロ二量体タンパク質のサブユニットの少なくとも1つをコードする内在性核酸の転写を活性化するよう操作され、該細胞は、機能的アッセイにおいて使用するのに適した形態で関心対象のヘテロ二量体タンパク質を産生することを特徴とし、この中で、関心対象の該タンパク質は、タンパク質タグを含まず、または該タンパク質は、細胞が機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有するよう一貫しかつ再生可能に形成するものにおいて産生され、または該細胞は、選択的圧力の不在下で培養され、あるいはそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のヘテロ二量体タンパク質を、関心対象のヘテロ二量体タンパク質のサブユニットの少なくとも1つをコードする導入された核酸から発現する細胞を提供し、該細胞は、生物学的に活性となるまたはなることのできる形態で関心対象のタンパク質を産生することを特徴とし、この中で、細胞は、選択的圧力の不在下で培養される。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のヘテロ二量体タンパク質を発現する細胞を提供し、この中で、細胞は、関心対象のヘテロ二量体タンパク質のサブユニットの少なくとも1つをコードする内在性核酸の転写を活性化するよう操作され、該細胞は、生物学的に活性となるまたはなることのできる形態で関心対象のタンパク質を産生することを特徴とし、この中で、細胞は、選択的圧力の不在下で培養される。
いくつかの実施態様において、関心対象のヘテロ二量体タンパク質の第二のサブユニットをコードする核酸は内在性である。他の実施態様において、関心対象のヘテロ二量体タンパク質の第二のサブユニットをコードする核酸が導入される。なおも他の実施態様において、関心対象のタンパク質は、タンパク質タグを含まない。
いくつかの実施態様において、関心対象のヘテロ二量体タンパク質は、イオンチャネル、Gタンパク質共役受容体(GPCR)、チロシン受容体キナーゼ、サイトカイン受容体、核ステロイドホルモン受容体、抗体、生物学的および免疫学的受容体からなる群から選択される。いくつかの実施態様において、ヘテロ二量体タンパク質は抗体または生物学的製剤である。いくつかの実施態様において、関心対象のヘテロ二量体タンパク質は、甘味受容体および旨味状態からなる群から選択される。いくつかの実施態様において、関心対象のヘテロ二量体タンパク質は公知のリガンドを有さない。他の実施態様において、関心対象のヘテロ二量体タンパク質の機能的発現を検出するための公知のアッセイはない。
いくつかの実施態様において、関心対象のヘテロ二量体タンパク質は、同じ種類の細胞において発現しない。いくつかの実施態様において、細胞は哺乳類細胞である。
いくつかの実施態様において、細胞はさらに、1を超えるシグナル対ノイズ比、経時的に安定であること、発現を失うことなく選択的圧力のない増殖、生理学的EC50値、および生理学的IC50値からなる群から選択される追加的な所望の特性を有することを特徴とする。いくつかの実施態様において、関心対象のヘテロ二量体タンパク質は、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも3ヶ月間少なくとも4ヶ月間、少なくとも5ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、少なくとも7ヶ月間、少なくとも8ヶ月間、および少なくとも9ヶ月間から選択される期間一貫しかつ再生可能な形態で産生される。いくつかの実施態様において、機能的アッセイは、細胞ベースのアッセイ、蛍光細胞ベースのアッセイ、ハイスループットスクリーニングアッセイ、リポーター細胞ベースのアッセイ、Gタンパク質仲介性の細胞ベースのアッセイ、およびカルシウムフラックス細胞ベースのアッセイからなる群から選択される。いくつかの実施態様において、機能的アッセイは、膜電位アッセイ、ELISA、質量分析、関心対象のタンパク質の生化学的特徴付け、細胞増殖アッセイ、生存率アッセイ、細胞特定アッセイ、またはタンパク質産生についての能力からなる群から選択される。他の実施態様において、細胞は、細胞ベースのハイスループットスクリーニングにおいて利用するのに適している。
いくつかの実施態様において、選択的圧力は抗生物質である。他の実施態様において、細胞は、選択的圧力の不在下で少なくとも15日間、30日間、45日間、60日間、75日間、100日間、120日間、または150日間ヘテロ二量体タンパク質を発現する。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のヘテロ多量体タンパク質を発現する細胞を提供し、この中で、該ヘテロ多量体タンパク質は、少なくとも3つのサブユニットを含み、この中で、ヘテロ多量体タンパク質関心対象の少なくとも1つのサブユニットは、導入された核酸によってコードされ、該細胞は、機能的アッセイにおいて使用するのに適した形態で関心対象のヘテロ多量体タンパク質を産生することを特徴とし、この中で、関心対象の該タンパク質は、タンパク質タグを含まず、または該タンパク質は、細胞が機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有するよう一貫かつ再生可能に形成するものにおいて産生され、または該細胞は、選択的圧力の不在下で培養され、あるいはそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のヘテロ多量体タンパク質を発現する細胞を提供し、この中で、該ヘテロ多量体タンパク質は、少なくとも3つのサブユニットを含み、この中で細胞は、関心対象のヘテロ多量体タンパク質のサブユニットのうちの少なくとも1つをコードする内在性核酸の転写を活性化するよう操作され、該細胞は、機能的アッセイにおいて使用するのに適した形態で関心対象のヘテロ多量体タンパク質を産生することを特徴とし、この中で、関心対象の該タンパク質はタンパク質タグを含まず、または該タンパク質は、細胞が機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有するよう一貫しかつ再生可能に形成するものにおいて産生され、または該細胞は、選択的圧力の不在下で培養され、あるいは、それらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のヘテロ多量体タンパク質を発現する細胞を提供し、この中で、該ヘテロ多量体タンパク質は、少なくとも3つのサブユニットを含み、この中で、ヘテロ多量体タンパク質関心対象の少なくとも1つのサブユニットは、導入された核酸によってコードされ、該細胞は、生物学的に活性となるまたはなることのできる形態で、関心対象のタンパク質を産生することを特徴とする。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のヘテロ多量体タンパク質を発現する細胞を提供し、この中で、該ヘテロ多量体タンパク質は少なくとも3つのサブユニットを含み、この中で、細胞は、関心対象のヘテロ多量体タンパク質のサブユニットのうちの少なくとも1つをコードする内在性核酸の転写を活性化するよう操作され、該細胞は、生物学的に活性となるまたはなることのできる形態で関心対象のタンパク質を産生することを特徴とする。
いくつかの実施態様において、関心対象のヘテロ多量体タンパク質のサブユニットの少なくとも1つをコードする核酸は内在性である。
いくつかの実施態様において、ヘテロ多量体タンパク質のサブユニットのうちの少なくとも1つをコードする核酸が導入される。
いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質は、タンパク質タグを含まない。
いくつかの実施態様において、関心対象のヘテロ多量体タンパク質は、イオンチャネル、Gタンパク質共役受容体(GPCR)、チロシン受容体キナーゼ、サイトカイン受容体、核ステロイドホルモン受容体、および免疫学的受容体からなる群から選択される。いくつかの実施態様において、関心対象のヘテロ多量体タンパク質は、抗体または生物製剤である。他の実施態様において、関心対象のヘテロ多量体タンパク質は、GABA、ENaC、およびNaVからなる群から選択される。いくつかの実施態様において、関心対象のヘテロ多量体タンパク質は公知のリガンドを有さない。他の実施態様において、関心対象の該ヘテロ多量体タンパク質の機能的発現を検出する公知のアッセイはない。
いくつかの実施態様において、関心対象のヘテロ多量体タンパク質は、同じ種類の細胞において発現しない。他の実施態様において、細胞は哺乳類細胞である。
いくつかの実施態様において、細胞はさらに、1を超えるシグナル対ノイズ比、経時的に安定であること、発現を失うことなく選択的圧力のない増殖、生理学的EC50値、および生理学的IC50値からなる群から選択される追加的な所望の特性を有することを特徴とする。いくつかの実施態様において、関心対象のヘテロ二量体タンパク質は、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも3ヶ月間少なくとも4ヶ月間、少なくとも5ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、少なくとも7ヶ月間、少なくとも8ヶ月間、および少なくとも9ヶ月間から選択される期間一貫しかつ再生可能な形態で産生される。
いくつかの実施態様において、機能的アッセイは、細胞ベースのアッセイ、蛍光細胞ベースのアッセイ、ハイスループットスクリーニングアッセイ、リポーター細胞ベースのアッセイ、Gタンパク質仲介性の細胞ベースのアッセイ、およびカルシウムフラックス細胞ベースのアッセイからなる群から選択される。いくつかの実施態様において、機能的アッセイは、膜電位アッセイ、ELISA、質量分析、関心対象のタンパク質の生化学的特徴付け、細胞増殖アッセイ、生存率アッセイ、細胞特定アッセイ、またはタンパク質産生のための能力である。他の実施態様において、ヘテロ多量体タンパク質を発現する細胞は、細胞ベースのハイスループットスクリーニングにおける利用に適している。
いくつかの実施態様において、ヘテロ多量体タンパク質を発現する細胞は、選択的圧力の不在下で培養される。いくつかの実施態様において、選択的圧力は抗生物質である。他の実施態様において、請求項35または36に記載の細胞であり、この中で細胞は、選択的圧力の不在下でヘテロ多量体タンパク質を少なくとも15日間、30日間、45日間、60日間、75日間、100日間、120日間、または150日間発現する。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の2つ以上のタンパク質を、関心対象のタンパク質のうちの少なくとも1つをコードする導入された核酸から発現する細胞を提供し、該細胞は、機能的アッセイにおける使用に適した形態で関心対象のタンパク質を産生することを特徴とし、この中で、関心対象の該タンパク質は、タンパク質タグを含まず、または該タンパク質は、細胞が機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有するよう一貫しかつ再生可能に形成するものにおいて産生され、または該細胞は選択的圧力の不在下で培養され、あるいはそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の2つ以上のタンパク質を発現する細胞を提供し、この中で、細胞は、関心対象のタンパク質の少なくとも1つをコードする内在性核酸の転写を活性化するよう操作され、該細胞は、機能的アッセイにおいて使用するのに適した形態で関心対象のタンパク質を産生することを特徴とし、この中で、関心対象の該タンパク質は、細胞が機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有するよう一貫しかつ再生可能に形成するものにおいて産生され、または該細胞は、選択的圧力の不在下で培養され、あるいはそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の2つ以上のタンパク質を関心対象のタンパク質のうちの少なくとも1つをコードする導入された核酸から発現する細胞を提供し、該細胞は、生物学的に活性となるまたはなることのできる形態で関心対象のタンパク質を産生することを特徴とする。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の2つ以上のタンパク質を発現する細胞を提供し、この中で、細胞は、関心対象のタンパク質のうちの少なくとも1つをコードする内在性核酸の転写を活性化するよう操作され、該細胞は、生物学的に活性となるまたはなることのできる形態で関心対象のタンパク質を産生することを特徴とする。
いくつかの実施態様において、関心対象の2つ以上のタンパク質のうちの少なくとも1つは、二量体タンパク質である。他の実施態様において、関心対象の二量体タンパク質は、ホモ二量体タンパク質である。他の実施態様において、関心対象の二量体タンパク質はヘテロ二量体タンパク質である。いくつかの実施態様において、関心対象の2つ以上のタンパク質のうちの少なくとも1つは多量体タンパク質である。他の実施態様において、関心対象の多量体タンパク質はホモ多量体タンパク質である。他の実施態様において、関心対象の多量体タンパク質はヘテロ多量体タンパク質である。
実施態様のいくつかにおいて、関心対象の2つ以上のタンパク質のうちの1つは、内在性核酸によってコードされる。他の実施態様において、関心対象の2つ以上のタンパク質のうちの1つは、導入された核酸によってコードされる。他の実施態様において、関心対象のタンパク質はタンパク質タグを含まない。
いくつかの実施態様において、関心対象の2つ以上のタンパク質のうちの1つは、イオンチャネル、Gタンパク質共役受容体、(GPCR)、チロシン受容体キナーゼ、サイトカイン受容体、核ステロイドホルモン受容体、および免疫学的受容体からなる群から選択される。いくつかの実施態様において、関心対象の2つ以上のタンパク質は独立して、抗体または生物製剤である。他の実施態様において、関心対象のタンパク質のうちの1つは公知のリガンドを有さない。他の実施態様において、関心対象の2つ以上のタンパク質の機能的発現を検出する公知のアッセイはない。
いくつかの実施態様において、関心対象の2つ以上のタンパク質のうちの1つは、同じ種類の細胞において発現しない。いくつかの実施態様において、2つ以上のタンパク質を発現する細胞は哺乳類細胞である。
いくつかの実施態様において、2つ以上のタンパク質を発現する細胞はさらに、1を超えるシグナル対ノイズ比、経時的に安定であること、発現を失うことなく選択的圧力をともなわない増殖、生理学的EC50値、および生理学的IC50値からなる群から選択される追加的な所望の特性を有することを特徴とする。
いくつかの実施態様において、関心対象の2つ以上のタンパク質は、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも3ヶ月間少なくとも4ヶ月間、少なくとも5ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、少なくとも7ヶ月間、少なくとも8ヶ月間、および少なくとも9ヶ月間から選択される期間一貫しかつ再生可能な形態で産生される。
いくつかの実施態様において、機能的アッセイは、細胞ベースのアッセイ、蛍光細胞ベースのアッセイ、ハイスループットスクリーニングアッセイ、リポーター細胞ベースのアッセイ、Gタンパク質仲介性の細胞ベースのアッセイ、およびカルシウムフラックス細胞ベースのアッセイからなる群から選択される。いくつかの実施態様において、機能的アッセイは、膜電位アッセイ、ELISA、質量分析、関心対象のタンパク質の生化学的特徴付け、細胞増殖アッセイ、生存率アッセイ、細胞特定アッセイ、またはタンパク質産生のための能力である。いくつかの実施態様において、2つ以上のタンパク質を発現する細胞は、細胞ベースのハイスループットスクリーニングにおいて利用するのに適している。
いくつかの実施態様において、2つ以上のタンパク質を発現する細胞は、選択的圧力の不在下で培養される。いくつかの実施態様において、選択的圧力は抗生物質である。いくつかの実施態様において、細胞は、2つ以上のタンパク質を選択的圧力の不在下で少なくとも15日間、30日間、45日間、60日間、75日間、100日間、120日間、または150日間発現する。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の少なくとも1つのRNAを発現する細胞を提供し、この中で、関心対象の該RNAは、導入された核酸によってコードされ、該細胞は、機能的アッセイにおいて使用するのに適した形態で関心対象の少なくとも1つのRNAを産生することを特徴とし、この中で、関心対象の該RNAはタグを含まず、または該RNAは、細胞が機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有するよう一貫しかつ再生可能に形成するものにおいて産生され、または該細胞は、選択的圧力の不在下で培養され、あるいは、それらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の少なくとも1つのRNAを発現する細胞を提供し、この中で、細胞は、関心対象の少なくとも1つのRNAをコードする内在性核酸の転写を活性化するよう操作され、該細胞は、機能的アッセイにおいて使用するのに適した形態で関心対象の少なくとも1つのRNAを産生することを特徴とし、この中で関心対象の該RNAはタグを含まず、または該RNAは、細胞が機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有するよう一貫しかつ再生可能に形成するものにおいて産生され、または該細胞は、選択的圧力の不在下で培養され、あるいはそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、細胞は関心対象の少なくとも2つのRNAを発現する。他の実施態様において、細胞は、関心対象の少なくとも1つのRNAを発現する。いくつかの実施態様において、細胞はさらに、導入された核酸によってコードされるRNAを発現する。いくつかの実施態様において、関心対象のRNAは、イオンチャネルをコードするRNA、Gタンパク質共役受容体(GPCR)をコードするRNA、チロシン受容体キナーゼをコードするRNA、サイトカイン受容体をコードするRNA、核ステロイドホルモン受容体をコードするRNA、および免疫学的受容体をコードするRNAからなる群から選択される。他の実施態様において、関心対象のRNAは、抗体をコードするRNAまたは生物製剤をコードするRNAである。
いくつかの実施態様において、関心対象のRNAは、同じ種類の細胞において発現しない。いくつかの実施態様において、関心対象のRNAを発現する細胞は哺乳類細胞である。
いくつかの実施態様において、関心対象のRNAを発現する細胞はさらに、1を超えるシグナル対ノイズ比、経時的に安定であること、発現を失うことなく選択的圧力をともなわない増殖、生理学的EC50値、および生理学的IC50値からなる群から選択される追加的な所望の特性を有することを特徴とする。いくつかの実施態様において、関心対象のRNAは、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも3ヶ月間少なくとも4ヶ月間、少なくとも5ヶ月間、すくなくとも6ヶ月間、少なくとも7ヶ月間、少なくとも8ヶ月間、および少なくとも9ヶ月間から選択される期間一貫しかつ再生可能な形態で産生される。
いくつかの実施態様において、機能的アッセイは、細胞ベースのアッセイ、蛍光細胞ベースのアッセイ、ハイスループットスクリーニングアッセイ、リポーター細胞ベースのアッセイ、Gタンパク質仲介性の細胞ベースのアッセイ、およびカルシウムフラックス細胞ベースのアッセイからなる群から選択される。他の実施態様において、機能的アッセイは、膜電位アッセイ、ELISA、質量分析、関心対象のタンパク質の生化学的特徴付け、細胞増殖アッセイ、生存率アッセイ、細胞特定アッセイ、またはタンパク質産生のための能力である。
いくつかの実施態様において、関心対象のRNAを発現する細胞は、細胞ベースのハイスループットスクリーニングにおける利用に適している。
いくつかの実施態様において、本発明は、本明細書において説明される細胞から作製される細胞株を提供する。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のタンパク質を発現する細胞を作製するための方法を提供し、この中で、細胞は、経時的に一貫する少なくとも1つの所望の特性を有し、下記の工程を含む:
a)関心対象のタンパク質をコードするmRNAを発現する複数の細胞を提供する工程;
b)個々の培養容器に細胞を個々に分散させ、それにより複数の個別の細胞培養物を提供する工程
c)条件が個別の細胞培養物の各々について実質的に同一であることを特徴とする自動細胞培養法を用いて、1セットの所望の培養条件下で細胞を培養し、その培養間に、個別の細胞培養物あたりの細胞数を標準化し、およびこの中で、個別の培養物を同じスケジュールで継代する工程;
d)関心対象のタンパク質の少なくとも1つの所望の特徴について個別の細胞培養物を少なくとも2回アッセイする工程;ならびに
e)両アッセイにおいて所望の特徴を有する個別の細胞培養物を同定する工程。具体的な実施態様において、本明細書に説明された方法によって作製される細胞は、分化した細胞である。具体的な実施態様において、本明細書で説明された方法によって作製された細胞は、脱分化した細胞である。特定の実施態様において、脱分化した細胞は、多能性幹細胞(multipotent stem cell)、多能性幹細胞(pluripotent stem cell)、全能性幹細胞(omnipotent stem cell)、人工多能性幹細胞、胚性幹細胞、癌幹細胞、臓器特異的幹細胞、および組織特異的幹細胞からなる群から選択される幹細胞である。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のタンパク質を発現する細胞を作製するための方法を提供し、この中で、細胞は、経時的に一貫した少なくとも1つの所望の特性を有し、下記の工程を含む:
a)関心対象のタンパク質をコードするRNAを発現する少なくとも2つの細胞を提供する工程;
b)個々の培養容器へと細胞を個々に分散させ、それにより複数の個別の細胞培養物を提供する工程
c)個別の細胞培養物の各々について条件が実質的に同一であることを特徴とする自動細胞培養法を用いて、1セットの所望の培養条件下で細胞を培養し、その培養の間、個別の細胞培養物あたりの細胞数を標準化し、およびこの中で、個別の培養物を同じスケジュールで継代する工程;
d)関心対象のタンパク質の少なくとも1つの所望の特徴について個別の細胞培養物を少なくとも2回アッセイする工程;ならびに
e)両アッセイにおいて所望の特徴を有する個別の細胞培養物を同定する工程。具体的な実施態様において、本明細書に説明された方法によって作製される細胞は、分化した細胞である。具体的な実施態様において、本明細書で説明された方法によって作製される細胞は、脱分化した細胞である。特定の実施態様において、脱分化した細胞は、多能性幹細胞(multipotent stem cell)、多能性幹細胞(pluripotent stem cell)、全能性幹細胞、人工多能性幹細胞、胚性幹細胞、癌幹細胞、臓器特異的幹細胞、および組織特異的幹細胞からなる群から選択される幹細胞である。
いくつかの実施態様において、本明細書で説明された方法の工程a)における複数の細胞は、工程b)において分散させる前にいくらかの期間培養される。
いくつかの実施態様において、本発明の方法において用いられる個々の培養容器を、多重ウェルプレートの個々のウェルおよびバイアルからなる群から選択される。
いくつかの実施態様において、方法はさらに、複数の個別の細胞培養物の増殖速度を決定する工程、およびすべての群における最速の増殖速度と最遅の増殖速度の差が工程b)とc)の間で1、2、3、4、または5時間以下であるよう、個別の細胞培養物を増殖速度によって群分けする工程を含む。
いくつかの実施態様において、方法はさらに、個別の培養物の1つ以上の保存されたストックを調製する工程を含む。いくつかの実施態様において、方法はさらに、個別の細胞培養物の1つ以上の複製セットの工程、およびソースの個別の細胞培養物から1つ以上の複製物セットを個別に培養する工程を含む。
いくつかの実施態様において、本発明の方法の工程d)におけるアッセイは、タンパク質についての機能的アッセイである。
いくつかの実施態様において、工程e)において定常のままである少なくとも1つの特徴は、タンパク質の機能である。
いくつかの実施態様において、本発明の方法の工程c)における培養は、ロボット細胞培養装置においてである。いくつかの実施態様において、ロボット細胞培養装置は、マルチチャネルロボットピペッターを含む。いくつかの実施態様において、マルチチャネルロボットピペッターは、少なくとも96個のチャネルを含む。いくつかの実施態様において、ロボット細胞培養装置はさらに、良品だけをつかむアームを含む。
いくつかの実施態様において、自動化法には、培地除去、培地交換、細胞洗浄、試薬添加、細胞の除去、細胞分散、および細胞経代の1つ以上を含む。
いくつかの実施態様において、本発明において用いられる複数の個別の細胞培養物は少なくとも50個の培養物である。他の実施態様において、複数の個別の細胞培養物は少なくとも100個の培養物である。他の実施態様において、複数の個別の細胞培養物は少なくとも500個の培養物である。なおも他の実施態様において、複数の個別の細胞培養物は少なくとも1000個の培養物である。
いくつかの実施態様において、増殖速度は、ATPを測定すること、細胞の培養密度、光散乱、光学密度測定を測定することからなる群から選択される方法によって決定される。いくつかの実施態様において、1つの群における最速の増殖速度と最遅の増殖速度の差は、1、2、3、4、または5時間以下である。
いくつかの実施態様において、本発明の方法の工程c)における培養は、少なくとも2日間である。
いくつかの実施態様において、複数の個別の細胞培養物の増殖速度は、細胞を分散させることおよび細胞の培養密度を測定することによって決定される。いくつかの実施態様において、本発明の方法の各個別の細胞培養物における細胞は、細胞の培養密度を測定する前に分散させられる。いくつかの実施態様において、分散工程は、トリプシンをウェルに添加して、凝集塊を排除することを含む。いくつかの実施態様において、分散工程は、細胞解離試薬をウェルに添加して、凝集塊を排除することを含む。いくつかの実施態様において、複数の個別の細胞培養物の細胞の培養密度は、自動マイクロプレートリーダーを用いて測定される。
いくつかの実施態様において、少なくとも2つの培養密度測定が、増殖速度を計算する前に実施される。いくつかの実施態様において、細胞の培養密度は、自動プレートリーダーによって測定され、培養密度値は、増殖速度を計算するソフトウェアプログラムで用いられる。
いくつかの実施態様において、工程d)における個別の細胞培養物は、脆弱性、形態、固体表面への接着;固体表面への接着の欠失およびタンパク質機能のうちの1つ以上から選択される所望の形質について特徴付けられる。他の実施態様において、所望の形質は、小胞体ストレス応答、細胞の生存率、改良されたタンパク質産生についての能力、収量、折りたたみ、アセンブリ、分泌、細胞膜への組み込み、翻訳後修飾、またはグリコシル化、あるいはそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、本発明の方法において用いられる細胞は、真核細胞である。いくつかの実施態様において、本発明の方法において用いられる真核細胞は、哺乳類細胞である。いくつかの実施態様において、哺乳類細胞株は、NS0細胞、CHO細胞、COS細胞、HEK‐293細胞、HUVEC、3T3細胞、およびHeLa細胞からなる群から選択される。別の実施態様において、哺乳類細胞株はPerc6である。
いくつかの実施態様において、本発明の方法において発現する関心対象のタンパク質は、ヒトタンパク質である。いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質は、ヘテロ多量体である。いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質は、Gタンパク質共役受容体である。他の実施態様において、タンパク質は公知のリガンドを有さない。他の実施態様において、該タンパク質の機能的発現を検出するための公知のアッセイはない。
いくつかの実施態様において、本発明の方法はさらに、同定する工程後に下記の工程を含む:
a)所望の培養条件下で工程e)において同定された細胞培養の保存された一定分量を増量する工程;および
b)a)の増量された細胞培養物が所望の特徴を有するかどうかを決定する工程。
いくつかの実施態様において、本発明は、クローン細胞株の対応したパネルを提供し、この中で、クローン細胞株は同じ細胞種類であり、およびこの中でパネルにおける各細胞株は、関心対象のタンパク質を発現し、およびこの中で、パネルにおけるクローン細胞株は、同じ生理学的特性を共有して、並行処理を可能にするよう対応している。
いくつかの実施態様において、本発明は、クローン細胞株の対応したパネルを提供し、この中で、クローン細胞株は同じ細胞の種類であり、およびこの中で、パネルにおける少なくとも2つの細胞株は、関心対象のタンパク質を発現し、およびこの中で、パネルにおけるクローン細胞株は、同じ生理学的特性を共有して、並行処理を可能にするよう対応している。
いくつかの実施態様において、本発明は、クローン細胞株の組み合わせ対応したパネルを提供し、この中で、クローン細胞株は同じ細胞の種類であり、およびこの中で、細胞株のうちの少なくとも2つは、関心対象の多重サブユニットタンパク質を発現し、およびこの中で、該クローン細胞株の各々は、関心対象の多重サブユニットタンパク質のサブユニットの異なる組み合わせを含み;およびこの中で、パネルのクローン細胞株は、並行して同じ細胞培養条件下で増殖するよう対応している。
いくつかの実施態様において、生理学的特性は増殖速度である。他の実施態様において、生理学的特性は、組織培養表面に対する接着である。他の実施体お湯において、生理学的特性はZ’因子である。他の実施態様において、生理学的特性は、関心対象のタンパク質をコードス売るRNAの発現レベルである。なおも他の実施態様において、生理学的特性は、関心対象のタンパク質の発現レベルである。さらに他の実施態様において、生理学的特性は、関心対象のタンパク質をコードするRNAの活性レベルである。いくつかの実施態様において、パネルにおけるクローン細胞株の増殖速度は、互いに1、2、3、4、または5時間以内である。他の実施態様において、対応したパネルに用いられる培養条件は、パネルにおけるすべてのクローン細胞株について同じである。
いくつかの実施態様において、対応したパネルにおいて用いられるクローン細胞株は、真核細胞株である。いくつかの実施態様において、真核細胞株は、哺乳類細胞株である。いくつかの実施態様において、対応したパネルにおいて用いられる細胞株細胞は、初代細胞および不死化細胞からなる群から選択される。
いくつかの実施態様において、対応したパネルにおいて用いられる細胞株細胞は、原核細胞または真核細胞である。いくつかの実施態様において、対応したパネルにおいて用いられる細胞株細胞は真核細胞であり、かつ真菌細胞、昆虫細胞、哺乳類細胞、酵母細胞、藻類、甲殻類細胞、節足動物、鳥類細胞、爬虫類細胞、両生類細胞、および植物細胞からなる群から選択される。いくつかの実施態様において、対応したパネルにおいて用いられる細胞株細胞は哺乳類であり、、ヒト、非ヒト霊長類、ウシ、ブタ、ネコ、ラット、有袋類、マウス、イヌ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、モルモットハムスターからなる群から選択される。
いくつかの実施態様において、対応したパネルの細胞株における細胞は、関心対象のタンパク質を発現するよう操作される。いくつかの実施態様において、対応したパネルの細胞株における細胞は、該タンパク質をコードする、または多量体タンパク質の場合、該タンパク質のサブユニットをコードする導入された核酸から関心対象のタンパク質を発現する。いくつかの実施態様において、細胞は、内在性核酸から関心対象のタンパク質を発現し、およびこの中で、細胞は、内在性棚pく質の転写を活性化するよう操作され、または多量体タンパク質の場合、タンパク質のサブユニットの転写を活性化する。
いくつかの実施態様において、パネルは、少なくとも4つのクローン細胞株を含む。他の実施態様において、パネルは、少なくとも6個のクローン細胞株を含む。なおも他の実施態様において、パネルは、少なくとも25個のクローン細胞株を含む。
いくつかの実施態様において、パネルにおけるクローン細胞株のうちの2つ以上は、関心対象の同じタンパク質を発現する。他の実施態様において、パネルにおけるクローン細胞株のうちの2つ以上は、関心対象の異なるタンパク質を発現する。
いくつかの実施態様において、パネルにおける細胞株は、関心対象のタンパク質の異なる形態を発現し、この中で、該形態は、アイソフォーム、アミノ酸配列バリアント、スプライスバリアント、切断型、融合タンパク質、キメラ、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。他の実施態様において、該形態は、活性のある形態、修飾された形態、グリコシル化形態、タンパク質分解形態、機能的形態、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。
いくつかの実施態様において、パネルにおける細胞株は、関心対象のタンパク質の群における異なるタンパク質を発現し、この中で、関心対象のタンパク質の群は、同じシグナル伝達経路におけるタンパク質、類似のタンパク質の発現ライブラリ、モノクローナル抗体重鎖ライブラリ、モノクローナル抗体軽鎖ライブラリ、および一塩基多型からなる群から選択される。
いくつかの実施態様において、パネルにおいて発現した関心対象のタンパク質は、一本鎖タンパク質である。いくつかの実施態様において、一本鎖タンパク質は、Gタンパク質共役受容体である。いくつかの実施態様において、Gタンパク質共役受容体は、味覚受容体である。いくつかの実施態様において、味覚受容体は、苦味受容体、甘味受容体、塩味受容体、および旨味受容体からなる群から選択される。
他の実施態様において、パネルにおいて発現した関心対象のタンパク質は、多量体タンパク質である。いくつかの実施態様において、タンパク質は、ヘテロ二量体またはヘテロ多量体である。
いくつかの実施態様において、パネルにおいて発現した関心対象のタンパク質は、イオンチャネル、イオンチャネル、Gタンパク質共役受容体(GPCR)、チロシン受容体キナーゼ、サイトカイン受容体、核ステロイドホルモン受容体、および免疫学的受容体からなる群から選択される。他の実施態様において、パネルにおいて発現した関心対象のタンパク質は、抗体または生物製剤である。いくつかの実施態様において、対応したパネルにおいて発現したタンパク質は、上皮ナトリウムチャネル(ENaC)である。いくつかの実施態様において、ENaCは、αサブユニット、βサブユニット、およびγサブユニットを含む。他の実施態様において、パネルにおける細胞株は、異なるENaCアイソフォームを発現する。他の実施態様において、パネルにおける細胞株は、異なるタンパク質分解したアイソフォームのENaCを含む。いくつかの実施態様において、ENaCはヒトENaCである。いくつかの実施態様において、対応したパネルにおいて発現したタンパク質は、電位開口型ナトリウムチャネル(NaV)である。いくつかの実施態様において、NaVは、1つのαサブユニットと2つのβサブユニットを含む。いくつかの実施態様において、NaVはヒトNaVである。
いくつかの実施態様において、対応したパネルにおいて発現したタンパク質は、γアミノ酪酸A受容体(GABA受容体)、γアミノ酪酸B受容体(GABA受容体)、およびγアミノ酪酸C受容体(GABA受容体)からなる群から選択される。いくつかの実施態様において、タンパク質はGABA受容体である。いくつかの実施態様において、GABA受容体は、2つのαサブユニット、2つのβサブユニット、および1つのγまたはδサブユニットを含む。
いくつかの実施態様において、パネルにおけるクローン細胞株は、同時にまたは互いに4週間以内で作製される。他の実施態様において、パネルにおけるクローン細胞株は、パネルのクローン細胞株の単離、維持、または試験のための実質的に同一の方法を用いて作製される。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の単量体タンパク質を関心対象の該単量体タンパク質をコードする導入された核酸から発現する細胞を提供し、生物学的に活性となるまたは活性となることのできる形態で関心対象のタンパク質を産生することを特徴とし、この中で、細胞は、選択的圧力の不在下で培養され、およびこの中でタンパク質の発現は3ヶ月間にわたって5%超変動しない。いくつかの実施態様において、タンパク質の発現は、6ヶ月間にわたって5%超変動しない。いくつかの実施態様において、関心対象の単量体タンパク質は、公知のリガンドを有しない。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の単量体タンパク質を、関心対象の該単量体タンパク質をコードする導入された核酸から発現する細胞を提供し、生物学的に活性となるまたは活性となることのできる形態で、関心対象のタンパク質を産生することを特徴とし、この中で、細胞は選択的圧力の不在下で培養され、およびこの中で、タンパク質の発現は、3ヶ月間にわたって30%超変動しない。いくつかの実施態様において、タンパク質の発現は、6ヶ月間にわたって30%超変動しない。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の少なくとも1つのRNAを発現する細胞を提供し、この中で、関心対象の該RNAは、導入された核酸によってコードされ、生物学的に活性となるまたはなることのできる形態で関心対象のRNAを産生することを特徴とし、この中で、細胞は選択的圧力の不在下で培養され、およびこの中で、RNAの発現は、3ヶ月間にわたって30%超変動しない。いくつかの実施態様において、RNAの発現は、6ヶ月間にわたって30%超変動しない。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のタンパク質を発現する細胞を提供し、この中で、関心対象の該タンパク質は、導入された核酸によってコードされ、生物学的に活性となるまたはなることのできる形態で関心対象のタンパク質を産生することを特徴とし、この中で、細胞は、選択的圧力の不在下で培養され、およびこの中で、タンパク質の発現は、3ヶ月間にわたって30%超変動しない。いくつかの実施態様において、タンパク質の発現は、6ヶ月間にわたって30%超変動しない。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の少なくとも1つのタンパク質を発現する細胞を提供し、この中で、関心対象のタンパク質は公知のリガンドを有さず、または関心対象の該タンパク質の機能的発現を検出するための公知のアッセイがなく;およびこの中で、関心対象の該タンパク質は、タンパク質タグを含まない。
いくつかの実施態様において、本発明は、下記の工程を含む関心対象のタンパク質の修飾因子を同定するための方法を提供する:
a)先に説明した細胞の実施態様のうちのいずれか1つに記載の細胞を試験化合物と接触させる工程;および
b)試験化合物によって接触していない細胞におけるタンパク質の活性と比較して、試験化合物と接触した細胞において、関心対象のタンパク質の活性における変化を検出する工程;
この中で、不在の場合と比較して存在下での活性の差を生じる化合物は、関心対象のタンパク質の修飾因子である。
別の実施態様において、本発明は、先の段落の方法によって同定された修飾因子を提供する。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の少なくとも1つのタンパク質を、関心対象の少なくとも1つのタンパク質をコードする導入された核酸から発現する細胞を提供し、この中で、関心対象の少なくとも1つのタンパク質は、細胞の生理学的特性を変化させ、およびこの中で、細胞の生理学的特性は、一定の細胞培養条件下で3ヶ月間にわたって25%超変動しない。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のタンパク質を発現する細胞を提供し、この中で、細胞は、関心対象のタンパク質をコードする内在性核酸の転写を活性化するよう操作され、この中で、関心対象のタンパク質は、細胞の生理学的特性を変化させ、およびこの中で、細胞の生理学的特性は、一定の細胞培養条件下で3ヶ月間にわたって25%超変動しない。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のRNAを発現する細胞を提供し、この中で、関心対象のRNAは、導入された核酸によってコードされ、この中で、関心対象の少なくとも1つのRNAは、細胞の生理学的特性を変化させ、およびこの中で、細胞の生理学的特性は、一定の細胞培養条件下で3ヶ月間にわたって25%超変動しない。
関心対象の少なくとも1つのタンパク質を、関心対象の少なくとも1つのタンパク質をコードする導入された核酸から発現する細胞であって、該細胞は、生理学的に活性となるまたはなることのできる形態で関心対象のタンパク質を産生することを特徴とし、およびこの中で、細胞は、1個あたり1日あたり、少なくとも500、2,500、5,000、または100,000ピコグラムのタンパク質質を一貫しかつ再生可能に発現する。
関心対象のタンパク質を発現する細胞であって、この中で、細胞は、関心対象のタンパク質をコードする内在性核酸の転写を活性化するよう操作され、該細胞は、生物学的に活性となるまたはなることのできる形態で関心対象のタンパク質を産生することを特徴とし、およびこの中で、細胞は、1個あたり1日あたり、少なくとも500、2,500、5,000、または100,000ピコグラムを一貫しかつ再生可能に発現する。
いくつかの実施態様において、細胞は、1週間未満、2週間未満、3週間未満、4週間未満、1ヶ月未満、2ヶ月未満、3ヶ月未満、4ヶ月未満、5ヶ月未満、6ヶ月未満、7ヶ月未満、8ヶ月未満、または9ヶ月未満から選択される期間で作製される。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の少なくとも1つのタンパク質を関心対象の少なくとも1つのタンパク質をコードする導入された核酸から発現する細胞を提供し、該細胞は、生物学的に活性となるまたはなることのできる形態で関心対象のタンパク質を産生することを特徴とし、この中で、細胞は、7ヶ月未満、8ヶ月未満、または9ヶ月未満から選択される期間で作製され、およびこの中で、細胞は、少なくとも0.5、1.0、5.0、または10g/Lのタンパク質を一貫しかつ再生可能に発現する。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のタンパク質を発現する細胞を提供し、この中で、細胞は、関心対象のタンパク質をコードする内在性核酸の転写を活性化するよう操作され、該細胞は、生物学的に活性となるまたはなることのできる形態で関心対象のタンパク質を産生することを特徴とし、この中で、細胞は、7ヶ月未満、8ヶ月未満、または9ヶ月未満から選択される期間で作製され、およびこの中で、細胞は、少なくとも0.5、1.0、5.0、または10g/Lのタンパク質を一貫しかつ再生可能に発現する。
いくつかの実施態様において、細胞は、3ヶ月未満、4ヶ月未満、または6ヶ月未満から選択される期間で作製される。いくつかの実施態様において、タンパク質は単量体タンパク質である。他の実施態様において、タンパク質は多量体タンパク質である。いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質は、タンパク質タグを含まないか、または該細胞は、選択的圧力の不在下で培養鎖得るか、またはそれらの組み合わせである。いくつかの実施態様において、関心対象の多量体タンパク質は、少なくとも2、3、4、5、または少なくとも6個のサブユニットを含む。いくつかの実施態様において、関心対象の多量体タンパク質は、イオンチャネル、Gタンパク質共役受容体(GPCR)、チロシン受容体キナーゼ、サイトカイン受容体、核ステロイドホルモン受容体、抗体、生物製剤、および免疫学的受容体からなる群から選択される。いくつかの実施態様において、関心対象の多量体タンパク質はイオンチャネルであり、細胞の生理学的特性は、膜電位、小胞体ストレス応答、細胞の生存率、改良されたタンパク質産生についての能力、収量、折りたたみアセンブリ、分泌、細胞膜への組み込み、翻訳後修飾、グリコシル化、またはそれらの任意の組み合わせから選択される。
別の実施態様において、本発明は、本明細書に説明された細胞から作製される細胞株を提供する。
いくつかの実施態様において、本発明は、下記の工程を含む関心対象のタンパク質の修飾因子を同定するための方法を提供する:
a)本明細書に説明された細胞(例えば、関心対象の少なくとも1つのタンパク質またはRNAを発現する細胞)を試験化合物と接触させる工程;および
b)試験化合物によって接触していない細胞におけるタンパク質の活性と比較して、試験化合物と接触した細胞における関心対象のタンパク質の活性の変化を検出する工程;
この中で、不在下と比較して存在下での活性の差を生じる化合物は、関心対象のタンパク質の修飾因子である。
いくつかの実施態様において、本発明は、本明細書に説明された少なくとも2つの細胞(例えば、関心対象の少なくとも1つのタンパク質またはRNAを発現する細胞)または本明細書に説明された2つのクローン細胞株(例えば、本明細書に説明された細胞から作製される細胞株)を含む細胞またはクローン細胞株の対応したパネルを提供し、この中で、少なくとも2つの細胞または少なくとも2つのクローン細胞株は、同じ細胞培養条件下で並行して増殖するよう対応している。
いくつかの実施態様において、対応したパネルは、少なくとも10個の細胞10個のクローン細胞株を含み、少なくとも10個の細胞または10個のクローン細胞株は、同一の細胞培養条件下で並行して増殖するよう対応している。他の実施態様において、パネルは、少なくとも100個の細胞または少なくとも100個のクローン細胞株を含み、少なくとも100個の細胞または少なくとも100個のクローン細胞株は、同一の細胞培養条件下で並行して増殖する。
いくつかの実施態様において、本発明は、クローン細胞株の対応したパネルを提供し、この中で、クローン細胞株は、同じ種類であり、関心対象の第一および第二のタンパク質を含み;この中で、関心対象の第一のタンパク質は、各クローン細胞株において同じであり;この中で、関心対象の第二のタンパク質は、機能的生物学的経路の構成要素であり;およびこの中で:
a)パネルは少なくとも5個の細胞株を含み;
b)パネルは6ヶ月未満で作製され;
c)関心対象の第一および第二のタンパク質は、タンパク質タグを有さず;
d)クローン細胞株は選択的圧力の不在下で培養され;または
e)a)〜d)の任意の組み合わせ
である。
いくつかの実施態様において、関心対象の第一のタンパク質は抗体であり、機能的生物学的経路は、グリコシル化経路である。
いくつかの実施態様において、本発明は、インビボでの生理学的特性についてインビトロでの相関物を生じるための方法を提供し、この中で前記方法は下記を含む:
a)生理学的特性を有する化合物または複数の化合物を関心対象の第一のタンパク質を発現する第一の細胞と接触させること;
b)機能的アッセイにおいて第一のタンパク質に及ぼす化合物または複数の化合物の効果をアッセイすること;
c)化合物または複数の化合物を、関心対象の第二のタンパク質を発現する第二の細胞と接触させること;
d)機能的アッセイにおいて第二のタンパク質に及ぼす化合物または複数の化合物の効果をアッセイすること;
この中で、第一および第二のタンパク質は独立して、i)タンパク質タグを含まず、ii)細胞が機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有するよう機能的アッセイにおいて使用するのに適した形態で一貫しかつ再生可能に産生され、iii)選択的圧力の不在下で培養された細胞において発現され、iv)細胞の生理学的特性を変化させ、およびこの中で、細胞の生理学的特性は、一定の細胞培養条件下で3ヶ月間にわたって25%超変動せず;v)選択的圧力の不在下で培養された細胞において安定して発現され、およびこの中で、タンパク質の発現は、3ヶ月間にわたって30%超変動せず、vi)別のタンパク質をさらに発現する細胞において発現され、および該細胞は選択的圧力の不在下で培養され、またはvii)それらの任意の組み合わせであり;およびこの中で、工程a)〜d)で得られた特性は、インビボでの生理学的特性についてのインビトロでの相関物を提供する。
いくつかの実施態様において、関心対象の第一および第二のタンパク質は独立して、単量体タンパク質または多量体タンパク質から選択される。いくつかの実施態様において、多量体タンパク質は、少なくとも2、3、4、5、または6個のサブユニットを含む。いくつかの実施態様において、多量体タンパク質は、ヘテロ多量体タンパク質である。いくつかの実施態様において、関心対象の第一および第二のタンパク質は独立して、ENaC、NaV、GABAA、甘味受容体、旨味受容体、苦味受容体、CFTR、およびGCCからなる群から選択される。
いくつかの実施態様において、第一の細胞および第二の細胞は、少なくとも1つの他の細胞をさらに含む細胞のパネル内の細胞であり;細胞のパネルにおける各細胞は、異なるタンパク質を発現するよう操作され、化合物または複数の化合物によって接触し;細胞のパネルにおける各細胞において発現した各タンパク質に及ぼす化合物または複数の化合物の効果は、機能的アッセイにおいてアッセイされ;各細胞における化合物または複数の化合物の活性特性を用いて生理学的特性についてのインビトロでの相関物を生じる。
いくつかの実施態様において、各タンパク質は独立して、単量体タンパク質または多量体タンパク質から選択される。いくつかの実施態様において、多量体タンパク質は、少なくとも2、3、4、5、または6個のサブユニットを含む。いくつかの実施態様において、多量体タンパク質はヘテロ多量体タンパク質である。いくつかの実施態様において、各タンパク質は独立して、ENaC、NaV、GABAA、甘味受容体、旨味受容体、苦味受容体、CFTR、およびGCCからなる群から選択される。
いくつかの実施態様において、本発明は、試験化合物の生理学的特性を推定するための方法を提供し、この中で方法は下記を含む:
a)試験化合物または複数の試験化合物を、先に説明した関心対象の第一のタンパク質(例えば、インビボでの生理学的特性についてのインビトロでの相関物を生じるための方法において説明した関心対象の第一のタンパク質)を発現する第一の細胞と接触させること;
b)機能的アッセイにおいて第一のタンパク質に及ぼす試験かご物または複数の試験化合物の効果をアッセイすること;
c)試験化合物または複数の試験化合物を、先に説明した関心対象の第二のタンパク質(例えば、インビボでの生理学的特性についてのインビトロでの相関物を生じるための方法において説明された関心対象の第二のタンパク質)を発現する第二の細胞と接触させること;
d)機能的アッセイにおいて第二のタンパク質に及ぼす試験化合物または複数の試験化合物の効果をアッセイすること;
e)工程a)〜d)において得られた化合物の活性特性を、先に説明した方法によって生じるようなインビボでの相関物と比較すること、
この中で、第一および第二のタンパク質は独立して、i)タンパク質タグを含まず、ii)細胞が機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有するよう、機能的アッセイにおいて使用するのに適した形態で一貫しかつ再生可能に産生され、iii)選択的圧力の不在下で培養された細胞において発現され、iv)細胞の生理学的特性を変化させ、およびこの中で、細胞の生理学的特性を一定の細胞培養条件下で3ヶ月間にわたって25%超変動せず;v)選択的圧力の不在下で培養された細胞において安定して発現し、およびこの中で、タンパク質の発現が3ヶ月間にわたって30%超変動せず、vi)別のタンパク質をさらに発現させる細胞において発現し、および該細胞が選択的圧力の不在下で培養され、またはvii)それらの任意の組み合わせであり;およびこの中で、試験化合物または複数の試験化合物の活性特性およびインビトロでの相関物の活性特性が少なくとも90%同一である場合、試験化合物または複数の試験化合物が、インビトロでの相関物の生理学的特性を有すると推定される。
いくつかの実施態様において、本発明は、試験化合物または複数の試験化合物の生理学的特性を確認するための方法を提供し、この中で、方法は下記を含む:
a)試験化合物または複数の試験化合物を先に説明した関心対象の第一のタンパク質(例えば、インビボでの生理学的特性についてのインビトロでの相関物を生じるための方法において説明された関心対象の第一のタンパク質)を発現する第一の細胞と接触させること;
b)機能的アッセイにおいて第一のタンパク質に及ぼす試験化合物または複数の試験化合物の効果をアッセイすること;
c)試験化合物または複数の試験化合物を先に説明した関心対象の第二のタンパク質(例えば、インビボでの生理学的特性についてのインビトロでの相関物を生じるための方法において説明された関心対象の第二のタンパク質)を発現する第二の細胞と接触させること
d)機能的アッセイにおいて第二のタンパク質に及ぼす試験化合物または複数の試験化合物の効果をアッセイすること;
e)工程a)〜d)において得られた試験化合物または複数の試験化合物の活性特性を、先に説明した方法(例えば、インビボでの生理学的特性についてのインビトロでの相関物を生じるための方法)によって生じた生理学的特性についてのインビトロでの相関物と比較すること、
この中で、第一および第二のタンパク質は独立して、i)タンパク質タグを含まず、ii)細胞が、機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有するよう、機能的アッセイにおいて使用するのに適した形態で一貫しかつ再生可能に産生され、iii)選択的圧力の不在下で培養された細胞において発現し、iv)細胞の生理学的特性を変化させ、およびこの中で、細胞の生理学的特性は、一定の細胞培養条件下で3ヶ月間にわたって25%超変動せず;v)選択的圧力の不在下で培養された細胞において安定して発現し、およびこの中で、タンパク質の発現は、3ヶ月間にわたって30%超変動せず、vi)別のタンパク質をさらに発現させる細胞において発現し、および該細胞は、選択的圧力の不在下で培養され、またはvii)それらの任意の組み合わせであり;およびこの中で、化合物は、試験化合物または複数の試験化合物の活性特性およびインビトロでの相関物の活性特性が少なくとも90%同一である場合、生理学的特性を有すると確認される。
いくつかの実施態様において、第一および第二のタンパク質は独立して、単量体タンパク質または多量体タンパク質から選択される。いくつかの実施態様において、多量体タンパク質は、少なくとも2、3、4、5、または少なくとも6個のサブユニットを含む。いくつかの実施態様において、多量体タンパク質は、ヘテロ多量体タンパク質である。
いくつかの実施態様において、第一の細胞および第二の細胞は、少なくとも1つの他の細胞をさらに含む細胞のパネル内の細胞であり;細胞のパネルにおける各細胞は、異なるタンパク質を発現するよう操作され、試験化合物または複数の試験化合物によって接触し;細胞のパネルにおける各細胞において発現した関心対象の各タンパク質に及ぼす試験化合物または複数の試験化合物の効果が機能的アッセイにおいてアッセイされ;および各細胞における試験化合物または複数の試験化合物の活性特性を用いて、インビトロでの相関物の特性と比較する。
いくつかの実施態様において、関心対象の第一の多量体タンパク質および関心対象の第二の多量体タンパク質のうちの少なくとも1つはヘテロマータンパク質である。いくつかの実施態様において、関心対象の第一のタンパク質および関心対象の第二のタンパク質のうちの少なくとも1つは二量体タンパク質である。他の実施態様において、関心対象の第一のタンパク質および関心対象の第二のタンパク質のうちの少なくとも1つは三量体タンパク質である。いくつかの実施態様において、関心対象の第一のタンパク質および関心対象の第二のタンパク質は、異なる形態の多量体タンパク質である。いくつかの実施態様において、多量体タンパク質は、GABA A受容体である。
いくつかの実施態様において、関心対象の第一または第二のタンパク質のうちの少なくとも1つは、機能的生物学的経路の一部である。いくつかの実施態様において、機能的生物学的経路は、グリコシル化、タンパク質合成、小胞体ストレス応答、小胞体、リボソーム、ミトコンドリア活性、RNA合成、翻訳後修飾、細胞シグナル伝達、細胞増殖、および細胞死からなる群から選択される。
いくつかの実施態様において、生理学的特性は治療効果である。いくつかの実施態様において、生理学的特性は有害効果である。いくつかの実施態様において、生理学的特性に及ぼす化合物または複数の化合物の効果は、ハイスループットスクリーニングによってアッセイされる。いくつかの実施態様において、先に説明した工程比較は、コンピュータシステムにおいて実行される。
いくつかの実施態様において、本発明は、試験化合物または複数の試験化合物の生理学的特性を決定するためのコンピュータにより実行される方法を提供し、この中で前記方法は下記を含む:
(a)該試験化合物または複数の試験化合物の第一の活性特性を受信し、この中で該第一の活性特性は、先に説明した方法によって作製され、およびこの中で、該第一の活性特性は、該試験化合物または複数の試験化合物の生理学的特性についてのインビトロでの相関物を提供すること;
(b)該第一の活性特性をデータベースに保存された複数の目印活性特性(landmark activity profiles)と比較して、該第一の活性特性と該複数の目印活性特性における各該目印活性特性の間の類似性の測定結果を決定し、この中で、各該目印活性特性は、個々の公知の化合物または複数の公知の化合物の公知の生理学的特性についてのインビトロでの相関物を提供すること;
(c)工程(b)において決定された類似性の測定結果に基づいた該第一の活性特性と最も類似の1つ以上の目印活性特性を決定すること;ならびに
(d)工程(c)における該第一の活性特性と最も類似していると決定された1つ以上の目印活性特性と関連した公知の生理学的特性を、該試験化合物または複数の試験化合物の生理学的特性として同定すること;この中で、工程(a)、(b)、(c)、および(d)は、適切にプログラムされたコンピュータにおいて実行される。
いくつかの実施態様において、1つ以上の目印活性特性は、類似性の該測定結果が、あらかじめ決めておいた閾値を上回る場合に、該第一の活性特性と最も類似している。
いくつかの実施態様において、本発明は、試験化合物または複数の試験化合物を特定の生理学的特性と関連しているものとして特徴づけるためのコンピュータにより実行される方法を提供し、この中で方法は下記を含む:
(a)該試験化合物または複数の試験化合物の第一の活性特性を受信し、この中で、該第一の活性特性は、先に説明した方法によって生じ、およびこの中で、該第一の活性特性は、該試験化合物または複数の化合物の生理学的特性についてのインビトロでの相関物を提供すること;
(b)複数の活性特性をクラスター化し、該複数は、該第一の活性特性および複数の目印活性特性を含み、この中で、各該目印活性特性は、個々の公知の化合物または複数の公知の化合物の公知の生理学的特性についてのインビトロでの相関物を提供すること;
(c)第一の活性特性でクラスター化する該複数の目印活性特性における1つ以上の目印活性特性を同定すること;および
(d)工程(c)において該第一の活性特性でクラスター化されたものとして同定された1つ以上の目印活性特性に対応する個々の公知の化合物または複数の公知の化合物の該公知の生理学的特性と関連しているものとして、試験化合物または複数の試験化合物を特徴づけること;
この中で、工程(a)、(b)、(c)、および(d)は、適切にプログラムされたコンピュータにおいて実行される。
いくつかの実施態様において、本発明は、試験化合物または複数の試験化合物を、分類指標を用いて生理学的特性に分類するコンピュータにより実行される方法を提供し、この中で前記方法は下記を含む:
(a)データベースに保存された複数の目印活性特性を用いて、試験化合物または複数の試験化合物を薬理学的特性に分類するために分類指標をトレーニングし、この中で、各該目印活性特性が、個々の公知の化合物または複数の公知の化合物に関する公知の生理学的特性についてのインビトロでの相関物を提供すること;および
(b)先に説明した方法によって生じた第一の活性特性を、該分類指標を用いて処理し、該試験化合物または複数の試験化合物を生理学的特性に分類すること;
この中で、工程(a)および(b)は、適切にプログラムされたコンピュータにおいて実行される。
いくつかの実施態様において、本発明は、試験化合物または複数の試験化合物を生理学的特性に分類指標を用いて分類するコンピュータにより実行される方法を提供し、この中で前記方法は下記を含む:
(a)データベースに保存された複数の目印活性特性を用いて、前記化合物または複数の化合物を薬理学的特性に分類するために分類指標をトレーニングし、この中で、各該目印活性特性は、個々の化合物の公知のインビボでの薬理学的特性についてのインビトロでの相関物を提供すること;および
(b)該分類指標を用いて、先に説明した方法によって生じた第一の活性特性を処理して、該試験化合物または複数の試験化合物を前記生理学的特性に分類すること。
(c)データベースに保存された複数の目印活性特性を用いて、試験化合物または複数の試験化合物を生理学的特性に分類するために、該分類指標をトレーニングし、この中で、各該目印活性特性は、個々の公知の化合物または複数の化合物の公知の生理学的特性についてのインビトロでの相関物を提供すること;
(d)この中で、工程(a)および(b)は適切にプログラムされたコンピュータにおいて実行される。
いくつかの実施態様において、細胞における関心対象の多量体タンパク質の活性のあるサブユニットの組み合わせを特徴づけるための方法を提供し、この中で前記方法は下記を含む:
(a)関心対象の前記多量体タンパク質の第一のサブユニットを発現する第一の細胞を、試験化合物または複数の試験化合物と接触させること;
(b)関心対象の前記多量体タンパク質の第二のサブユニットを発現する第二の細胞を、前記試験化合物または複数の試験化合物と接触させること;
(c)関心対象の前記多量体タンパク質の第一のサブユニットおよび第二のサブユニットを発現する第三の細胞を、前記試験化合物または複数の試験化合物と接触させること;
(d)前記多量体タンパク質に及ぼす前記試験化合物または複数の試験化合物の効果を、機能的アッセイにおいて前記多量体タンパク質が前記第一の細胞、前記第二の細胞、および前記第三の細胞において発現するであろう場合にアッセイすること;
(e)前記第一および/または第二のサブユニットが、前記生物学的に活性のある多量体タンパク質の一部であるかどうかを推定すること、ならびに
この中で、工程a)〜d)において得られた特性が、前記インビボでの生理学的特性についてのインビトロでの相関物を提供し、
およびこの中で、前記多量体タンパク質の前記第一および第二のサブユニットが独立して、タンパク質タグを含まず、選択的圧力の不在下で培養された細胞において発現し、またはそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、関心対象の多量体タンパク質はヘテロ二量体である。他の実施態様において、関心対象の多量体タンパク質はヘテロ三量体である。
いくつかの実施態様において、本発明は、細胞における関心対象の多量体タンパク質の活性のあるサブユニットの組み合わせを特徴づけるための方法を提供することであり、この中で前記方法は下記を含む:
(a)関心対象の多量体タンパク質の第一のサブユニットを発現する第一の細胞を、試験化合物または複数の試験化合物と接触させること;
(b)関心対象の多量体タンパク質の第二のサブユニットを発現する第二の細胞を、試験化合物または複数の試験化合物と接触させること;
(c)関心対象の多量体タンパク質の第三のサブユニットを発現する第三の細胞を、試験化合物または複数の試験化合物と接触させること;
(d)関心対象の多量体タンパク質の第一のサブユニット、第二および第三のサブユニットを発現する第四の細胞を、試験化合物または複数の試験化合物と接触させること;
(e)前記多量体タンパク質に及ぼす前記試験化合物または複数の試験化合物の効果を、機能的アッセイにおいて前記多量体タンパク質が前記第一の細胞、前記第二の細胞、前記第三の細胞、および第四の細胞において発現するであろう場合にアッセイすること;
(f)前記第一、第二および/または第三のサブユニットが、前記生物学的に活性のある多量体タンパク質の一部であるかどうかを推定すること;
この中で、多量体タンパク質の第一、第二、および第三のサブユニットが独立して、選択的圧力の不在下で培養された細胞において発現する、またはそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、多量体タンパク質はヘテロ三量体である。いくつかの実施態様において、多量体タンパク質はGABA A受容体である。
いくつかの実施態様において、本発明は細胞のパネルを提供し、この中で、パネルは、第一の細胞および第二の細胞を含み、この中で、第一の細胞および第二の細胞は、関心対象の多量体タンパク質の同じサブユニットを発現するよう操作されており、この中で、第一の細胞における関心対象の多量体タンパク質の生理学的特性は、第二の細胞における多量体タンパク質の生理学的特性とは異なり、およびこの中で、第一の細胞および第二の細胞は、同じ宿主細胞株に由来し;この中で、関心対象の多量体タンパク質のサブユニットは、タンパク質タグを含まず、選択的圧力の不在下で培養された細胞において発現し、またはそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、本発明は、クローン細胞株のパネルを提供し、この中で、各細胞株は、関心対象の多量体タンパク質の同じサブユニットを発現するよう操作されており、およびこの中で、各細胞株における多量体タンパク質の生理学的特性は、パネルの他の細胞株における関心対象の多量体タンパク質の生理学的特性とは異なっており、およびこの中で、細胞株のパネルにおける細胞株は、同じ宿主細胞株に由来し;この中で、関心対象の多量体タンパク質のサブユニットは、タンパク質タグを含まず、選択的圧力の不在下で培養された細胞において発現し、またはそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、パネルは、2つの細胞株を含む。いくつかの実施態様において、パネルは、5つの細胞株を含む。いくつかの実施態様において、パネルは、10個の細胞株を含む。
いくつかの実施態様において、関心対象の多量体タンパク質はNaVである。
いくつかの実施態様において、本発明は、機能的生物学的経路のすべての構成要素タンパク質を発現するよう操作された細胞を提供する。
いくつかの実施態様において、経路は、少なくとも5つのタンパク質構成要素を有する。いくつかの実施態様において、細胞は、選択的圧力の不在下で培養される。いくつかの実施態様において、生物学的経路の構成要素タンパク質はタンパク質タグを含まない。
いくつかの実施態様において、本発明は、複数のクローン細胞株を含むクローン細胞株のパネルを提供し、この中で、複数のクローン細胞株の各クローン細胞株は、異なる匂い受容体を発現するよう操作されており;この中で、匂い受容体は、タンパク質タグを含まず、または匂い受容体は、細胞が機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有するよう、機能的アッセイにおいて使用するのに適した形態で一貫しかつ再生可能に産生され、またはクローン細胞株が選択的圧力の不在下で培養され、またはそれらの任意の組み合わせである。
いくつかの実施態様において、複数のクローン細胞株は、少なくとも10個の細胞株を含む。いくつかの実施態様において、異なる匂い受容体は、ヒト匂い受容体または昆虫匂い受容体である。
いくつかの実施態様において、異なるヒト匂い受容体は、OR10A1、OR10A3、OR10A4、OR10A5、OR10A6、OR10A7、OR10C1、OR10C2、OR10D4、OR10G2、OR10G3、OR10G4、OR10G7、OR10G8、OR10G9、OR10H1、OR10H2、OR10H3、OR10H4、OR10H5、OR10J1、OR10J3、OR10J5、OR10J6、OR10K1、OR10K2、OR10Q1、OR10R2、OR10S1、OR10T2、OR10V1、OR10Z1、OR11A1、OR11G2、OR11H1、OR11H4、OR11H6、OR11H7P、OR11L1、OR12D3、OR13A1、OR13C2、OR13C3、OR13C4、OR13C5、OR13C7、OR13C8、OR13C9、OR13D1、OR13E2、OR13F1、OR13G1、OR13H1、OR13J1、OR14A16、OR14A2、OR14C36、OR14J1、OR1A1、OR1A2、OR1A2、OR1B1、OR1C1、OR1D2、OR1D4、OR1D5、OR1E1、OR1E2、OR1E2、OR1E5、OR1E5、OR1E6、OR1E7、OR1F1、OR1F10、OR1F11、OR1F12、OR1F2、OR1G1、OR111、OR1J1、OR1J2、OR1J2、OR1J4、OR1J5、OR1K1、OR1L1、OR1L3、OR1L4、OR1L6、OR1L8、OR1M1、OR1M1、OR1N1、OR1N2、OR1N3、OR1Q1、OR1S1、OR1S2、OR2A1、OR2A10、OR2A19、OR2A20、OR2A21、OR2A4、OR2A42、OR2A5、OR2A6、OR2A7、OR2AE1、OR2AJ1、OR2AK2、OR2B1、OR2B2、OR2B3、OR2B6、OR2B9、OR2C1、OR2D1、OR2D2、OR2D3、OR2F1、OR2F2、OR2F3、OR2G2、OR2G3、OR2H1、OR2H2、OR2H3、OR2J2、OR2J3、OR2K1、OR2K2、OR2L1、OR2L2、OR2L3、OR2L5、OR2L8、OR2M1、OR2M2、OR2M4、OR2S2、OR2T1、OR2T3、OR2T4、OR2T5、OR2T6、OR2T7、OR2T8、OR2V1、OR2V2、OR2V3、OR2W1、OR2W3、OR2Y1、OR2Z1、OR3A1、OR3A2、OR3A3、OR3A4、OR4A15、OR4A16、OR4A4、OR4A5、OR4B1、OR4C12、OR4C13、OR4C15、OR4C16、OR4C3、OR4C6、OR4D1、OR4D2、OR4D5、OR4D6、OR4D9、OR4E2、OR4F10、OR4F15、OR4F16、OR4F16、OR4F17、OR4F18、OR4F19、OR4F3、OR4F6、OR4K1、OR4K13、OR4K14、OR4K15、OR4K17、OR4K2、OR4K3、OR4K5、OR4L1、OR4M1、OR4M2、OR4N2、OR4N4、OR4N5、OR4P4、OR4Q3、OR4S1、OR4X1、OR4X2、OR51A2、OR51A4、OR51A7、OR51B2、OR51B4、OR51D1、OR51E1、OR51E2、OR51F2、OR51G1、OR51G2、OR51H1、OR5111、OR5112、OR51L1、OR51M1、OR51Q1、OR51S1、OR51T1、OR52A1、OR52A2、OR52B2、OR52B4、OR52B4、OR52B4、OR52B6、OR52D1、OR52E2、OR52E4、OR52E5、OR52E6、OR52E8、OR52H1、OR52I1、OR52I2、OR52J3、OR52K1、OR52K2、OR52L1、OR52L2、OR52N1、OR52N2、OR52N4、OR52N5、OR52P1、OR52R1、OR56A4、OR56A6、OR56B2、OR56B4、OR5A1、OR5A2、OR5AC2、OR5AK2、OR5AK3、OR5AN1、OR5AP2、OR5AR1、OR5AS1、OR5AU1、OR5AU1、OR5B13、OR5B16、OR5B17、OR5B2、OR5B3、OR5C1、OR5D13、OR5D14、OR5D16、OR5D18、OR5F1、OR5G3、OR5H1、OR5H2、OR5H6、OR5I1、OR5K1、OR5K2、OR5L1、OR5L2、OR5M1、OR5M10、OR5M11、OR5M11、OR5M3、OR5M3、OR5M8、OR5M9、OR5P2、OR5P3、OR5T2、OR5T3、OR5V1、OR6A1、OR6B1、OR6B2、OR6C1、OR6C2、OR6C3、OR6F1、OR6J2、OR6K3、OR6K6、OR6M1、OR6N1、OR6N2、OR6P1、OR6Q1、OR6S1、OR6T1、OR6V1、OR6X1、OR6Y1、OR7A10、OR7A17、OR7A2、OR7A5、OR7C1、OR7C2、OR7D2、OR7D2、OR7D4P、OR7E102、OR7E120、OR7G1、OR7G2、OR7G3、OR8A1、OR8B12、OR8B2、OR8B3、OR8B4、OR8B8、OR8D1、OR8D2、OR8D4、OR8G1、OR8G2、OR8H1、OR8H2、OR8H3、OR8I2、OR8J1、OR8J3、OR8K1、OR8K3、OR8K5、OR9A2、OR9A4、OR9G1、OR9G4、OR9G5、OR9I1、OR9K2、およびOR9Q1からなる群から選択される。
いくつかの実施態様において、異なる昆虫匂い受容体は、IOR100、IOR101、IOR102、IOR103、IOR104、IOR105、IOR106、IOR107、IOR108、IOR109、IOR110、IOR111、IOR112、IOR113、IOR114、IOR115、IOR116、IOR117、IOR118、IOR119、IOR120、IOR121、IOR122、IOR123、IOR124、IOR125、IOR126、IOR127、IOR49、IOR50、IOR51、IOR52、IOR53、IOR54、IOR55、IOR56、IOR57、IOR58、IOR59、IOR60、IOR61、IOR62、IOR63、IOR64、IOR65、IOR66、IOR67、IOR68、IOR69、IOR70、IOR71、IOR72、IOR73、IOR74、IOR75、IOR76、IOR77、IOR78、IOR79、IOR80、IOR81、IOR82、IOR83、IOR84、IOR85、IOR86、IOR87、IOR88、IOR89、IOR90、IOR91、IOR92、IOR93、IOR94、IOR95、IOR96、IOR97、IOR98、IOR99、ORL7077、ORL7078、ORL7079、ORL7080、ORL7081、ORL7082、ORL7083、ORL7084、ORL7085、ORL7086、ORL7087、ORL7088、ORL7089、ORL7090、ORL7091、ORL7092、ORL7093、ORL7094、ORL7095、ORL7096、ORL7097、ORL7098、ORL7099、ORL7100、ORL7101、ORL7102、ORL7103、ORL7104、ORL7105、ORL7106、ORL7107、ORL7108、ORL7109、ORL7110、ORL7111、ORL7112、ORL7113、ORL7114、ORL7115、ORL7116、ORL7117、ORL7118、ORL7119、ORL7120、ORL7121、ORL7122、ORL7123、ORL7124、ORL7125、TPR2307、TPR2308、TPR2309、TPR2310、TPR2312、TPR2314、TPR2315、TPR2316、TPR2317、TPR2318、TPR2319、TPR2320、TPR2321、TPR2321、TPR698、TPR699、TPR700、TPR701、TPR702、TPR703、TPR704、TPR705、TPR706、TPR707、TPR708、TPR709、TPR710、TPR711、TPR712、TPR713、TPR714、TPR715、TPR716、TPR717、TPR718、TPR719、TPR720、TPR721、TPR722、TPR723、TPR724、TPR725、TPR725、TPR726、TPR727、TPR728、TPR729、TPR730、TPR731、TPR732、TPR733、TPR734、TPR735、TPR736、TPR737、TPR738、TPR739、TPR740、TPR741、TPR742、TPR743、TPR744、TPR745、TPR746、TPR747、TPR748、TPR749、TPR750、TPR751、TPR752、TPR753、TPR754、TPR755、TPR756、TPR757、TPR758、TPR759、TPR760、TPR761、TPR762、TPR763、TPR764、TPR765、TPR766、TPR767、TPR768、TPR769、TPR770、TPR771、およびTPR772からなる群から選択される蚊匂い受容体である。
いくつかの実施態様において、本発明は、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法を提供し、この中で、前記方法は下記を含む:
i.本明細書で説明されたパネル(例えば、複数のクローン細胞株を含むクローン細胞株のパネルであり、この中で、複数のクローン細胞株の各クローン細胞株は、異なる匂い受容体を発現するよう操作されている。)を試験化合物または組成物と接触させること;および
ii.パネルにおける少なくとも2つの異なる匂い受容体の機能的アッセイにおいて活性に及ぼす試験化合物または組成物の効果を測定すること、この中で、工程(ii)において測定された活性は、試験化合物または組成物の匂い活性特性を提供する。
いくつかの実施態様において、本発明は、第一の試験化合物または組成物の匂いを模倣する第二の試験化合物を同定するための方法を提供し、この中で、前記方法は下記を含む:
i.本明細書で説明されたパネル(例えば、複数のクローン細胞株を含むクローン細胞株のパネルであり、この中で、複数のクローン細胞株の各クローン細胞株は、異なる匂い受容体を発現するよう操作されている。)を第二の試験化合物と接触させること;
ii.パネルにおける少なくとも2つの匂い受容体の機能的アッセイにおいて活性に及ぼす第二の試験化合物の効果を試験すること;
iii.工程(ii)において得られた第二の試験化合物の匂い活性特性を、第一の試験化合物または組成物の匂い活性特性と比較すること;この中で、第二の試験化合物の匂い活性特性が、第一の試験化合物または組成物の匂い活性特性と類似している場合、第二の試験化合物が第一の試験化合物または組成物の匂いを模倣する。
いくつかの実施態様において、本発明は、第一の試験化合物または組成物の匂い活性特性を修飾する第二の試験化合物を同定する方法を提供し、この中で、前記方法は下記を含む:
i.本明細書に説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法)に従って、第一の試験化合物または組成物の存在下で、第二の試験化合物の匂い活性特性を生じること;
ii.第二の試験化合物の不在下で、工程(i)で得られた匂い活性特性を、第一の試験化合物または組成物の匂い活性特性と比較すること;この中で、第一の試験化合物または組成物の匂い活性特性が、第一の試験化合物または組成物の存在下で第二の試験化合物の匂い活性特性とは異なる場合、第一の試験化合物または組成物の匂い活性特性を修飾する。
いくつかの実施態様において、本発明は、試験化合物と関連した匂いを同定するためのコンピュータにより実行される方法を提供し、この中で、前記方法は下記を含む:
(a)試験化合物の第一の匂い活性特性を受信し、この中で、該第一の匂い活性特性は、本明細書で説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法)によって生じる。
(b)該第一の匂い活性特性をデータベースに保存された複数の目印匂い活性特性と比較して、該第一の匂い活性特性および各複数の目印匂い活性特性における各該目印匂い活性特性の間の類似性の測定結果を決定すること、この中で、各該目印匂い活性特性は、公知の匂いを有する個々の公知の化合物に対応し、およびこの中で、各該目印匂い活性特性は、本明細書で説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法)によって生じる;
(c)工程(b)において決定された類似性の測定結果に基づいて該第一の匂い活性特性に最も類似した1つ以上の目印匂い活性特性を決定すること;ならびに
(d)工程(c)において該第一の匂い活性特性と最も類似していると決定された1つ以上の目印匂い活性特性と関連した匂いを、該公知の化合物と関連した匂いとして同定すること;
この中で、工程(a)、(b)、(c)、および(d)は、適切にプログラムされたコンピュータにおいて実行される。
いくつかの実施態様において、類似性の該測定結果があらかじめ決めておいた閾値を上回る場合、1つ以上の目印匂い活性特性は、該第一の匂い活性特性と最も類似している。
いくつかの実施態様において、本発明は、化合物を特定の匂いと関連しているものとして特徴づけるためのコンピュータにより実行される方法を提供し、この中で、前記方法は下記を含む:
(a)該化合物の第一の匂い活性特性を受信すること、この中で、該第一の匂い活性特性は、本明細書に説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法)によって生じ;
(b)複数の匂い活性特性をクラスター化し、該複数は、該第一の匂い活性特性および複数の目印匂い活性特性を含み、この中で、各該目印匂い活性特性は、公知の匂いを有する個々の公知の化合物に対応し、およびこの中で、各該目印匂い活性特性は、本明細書に説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法)によって生じ;
(c)第一の匂い活性特性でクラスター化する該複数の目印匂い活性特性における1つ以上の目印匂い活性特性を同定すること;ならびに
(d)工程(c)において該第一の匂い活性特性を用いてクラスター化したものとして同定された1つ以上の目印匂い活性特性に対応する個々の化合物と関連した該公知の匂いと関連しているものとして化合物を特徴づけること;
この中で、工程(a)、(b)、(c)、および(d)は、適切にプログラムされたコンピュータにおいて実行される。
いくつかの実施態様において、本発明は、分類指標を用いて匂いを有するものとして試験化合物を分類するコンピュータにより実行される方法を提供し、この中で、前記方法は下記を含む:
(a)データベースに保存された複数の目印匂い活性特性を用いて、試験化合物を匂いに分類するための分類指標をトレーニングすること、この中で、各該目印匂い活性特性は、公知の匂いを有する個々の公知の化合物に対応し、およびこの中で、各該目印匂い活性特性は、本明細書に説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法)によって生じ;ならびに
(b)本明細書に説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法)によって生じた該化合物の第一の匂い活性特性を該分類指標を用いて処理して、該化合物を公知の匂いに分類すること;
この中で、工程(a)および(b)は、適切にプログラムされたコンピュータにおいて実行される。
いくつかの実施態様において、本発明は、分類指標を用いて試験化合物を匂いを有するものとして分類するコンピュータにより実行される方法を提供し、この中で、前記方法は下記を含む:
本明細書に説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性)によって生じた該化合物の第一の匂い活性特性を、該分類指標を用いて処理して、該試験化合物を公知の匂いに分類すること、この中で、該分類指標は下記を含む方法に従ってトレーニングされる:
データベースに保存された複数の目印匂い活性特性を用いて、試験化合物を匂いに分類するための分類指標をトレーニングし、この中で、各目印匂い活性特性は、公知の匂いを有する個々の公知の化合物に対応し、およびこの中で、各該目印匂い活性特性は、本明細書に説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法)によって生じ;
この中で、処理は、適切にプログラムされたコンピュータにおいて実行される。
いくつかの実施態様において、本発明は、1つ以上の試験化合物を匂いと関連付けるためのコンピュータにより実行される方法を提供し、この中で、前記方法は下記を含む:
(a)第一の試験化合物の第一の匂い活性特性を受信すること、この中で、第一の匂い活性特性は、本明細書に説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法)によって生じ、およびこの中で該第一の試験化合物は公知の匂いを有し;
(b)該第一の匂い活性特性をデータベースに保存された複数の目印匂い活性特性と比較して、該第一の匂い活性特性と、該複数の目印匂い活性特性における各該目印匂い活性特性の間の類似性の測定結果を決定すること、この中で、各該目印匂い活性特性は、個々の公知の化合物に対応し、およびこの中で、各該目印匂い活性特性は、本明細書に説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法)によって生じ;
(c)工程(b)において決定された類似性の測定結果に基づいた該第一の匂い活性特性と最も類似した1つ以上の目印匂い活性特性を決定すること;ならびに
(d)工程(c)において該第一の匂い活性特性と最も類似していると決定された1つ以上の目印匂い活性特性に対応する個々の試験化合物を、該公知の匂いと関連しているものとして特徴づけること;
この中で、工程(a)、(b)、(c)、および(d)は、適切にプログラムされたコンピュータにおいて実行される。
いくつかの実施態様において、1つ以上の目印匂い活性特性は、類似性の該測定結果があらかじめ決めておいた閾値を上回る場合、該第一の匂い活性特性に最も類似している。
いくつかの実施態様において、本発明は、1つ以上の試験化合物を、特定の匂いと関連しているものとして特徴づけるためのコンピュータにより実行される方法を提供し、この中で、前記方法は下記を含む:
(a)第一の試験化合物の第一の匂い活性特性を受信すること、この中で、該第一の匂い活性特性は、本明細書に説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法)によって生じ、およびこの中で、該第一の試験化合物は公知の匂いを有し;
(b)複数の匂い活性特性をクラスター化し、該複数は、該第一の匂い活性特性および複数の目印匂い活性特性を含むこと、この中で、各該目印匂い活性特性は、個々の公知の化合物に対応し、およびこの中で、各該目印匂い活性特性は、本明細書に説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法)によって生じ;
(c)第一の匂い活性特性でクラスター化する該複数の目印匂い活性特性における1つ以上の目印匂い活性特性を同定すること;ならびに
(d)工程(c)において該第一の匂い活性特性でクラスター化されたものとして同定される1つ以上の目印匂い活性特性に対応する個々の化合物を、該公知の匂いと関連しているものとして特徴づけること;この中で、工程(a)、(b)、(c)、および(d)は、適切にプログラムされたコンピュータにおいて実行される。
いくつかの実施態様において、本発明は、1つ以上の試験化合物を、匂いを有するものとして分類指標を用いて分類するコンピュータにより実行される方法を提供し、この中で、前記方法は下記を含む:
本明細書に説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性をを生じるための方法)によって生じた第一の匂い活性特性を、該分類指標を用いて処理して(この中で、該第一の匂い活性特性は、公知の匂いを有する第一の試験化合物に対応する。)、データベースに保存された複数の目印匂い活性特性の1つ以上の目印匂い活性特性を、該公知の匂いを有するものとして分類すること、この中で、該分類指標は、下記を含む方法に従ってトレーニングされる:
該1つ以上の目印匂い活性特性を、匂いを有するものとして分類するために該複数の目印匂い活性特性を用いて該分類指標をトレーニングすること、この中で、各該目印匂い活性特性は、個々の公知の化合物に対応し、およびこの中で、各該目印匂い活性特性は、本明細書に説明された方法(例えば、試験化合物または組成物の匂い活性特性を生じるための方法)によって生じ;
この中で、処理は、適切にプログラムされたコンピュータにおいて実行される。
いくつかの実施態様において、関心対象のRNAは、siRNAまたはアンチセンスRNAである。いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質は、少なくとも2、3、4、5、または6個のサブユニットを含む。
いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質は、BRS3、GPR42P、FPRL2、GPR81、OPN3、GPR52、GPR21、GPR78、GPR26、GPR37、GPR37L1、GPR63、GPR45、GPR83、GRCAe、GPR153、P2RY5、P2RY10、GPR174、GPR142、GPR139、ADMR、CMKOR1、LGR4、LGR5、LGR6、GPR85、GPR27、GPR173、CCRL2、MAS1、MAS1L、MRGPRE、MRGPRF、MRGPRG、MRGX3e、MRGX4e、GPR50、GPR87、TRAR3f、TRAR4、TRAR5、PNRe、GPR57g、GPR58、EBI2、GPR160、GPRe、GPR1、GPR101、GPR135、OPN5、GPR141、GPR146、GPR148、GPR149、GPR15、GPR150、GPR152、GPR161、GPR17、GPR171、GPR18、GPR19、GPR20、GPR22、GPR25、GPR31、GPR32、GPR33、GPR34、GPR55、GPR61、GPR62、GPR79h、GPR82、GPR84、GPR88、GPR92、P2RY8、GPR15、GPR64、GPR56、GPR115、GPR114、BAM、BAI2、BAI3、CELSR1、CELSR2、CELSR3、EMR1、EMR2、GPR97、GPR110、GPR111、GPR112、GPR113、GPR116、MASS1、ELTD1、GPR123、GPR124、GPR125、GPR126、GPR128、GPR144、EMR3、EMR4b、CD97、LPHN2、LPHN3、LPHN1、GPR157、GPR51、GPR156、GPRC6A、GPRC5A、GPRC5B、GPRC5C、GPRC5D、GPR158、およびGPR158L1からなる群から選択される表8に示されるHuman Gene Symbolによって同定されたオーファン受容体である。
いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質の少なくとも1つのサブユニットは、遺伝子活性化によって発現する。他の実施態様において、関心対象のタンパク質の少なくとも1つのサブユニットは、導入された核酸から発現する。
いくつかの実施態様において、本発明は、細胞株を作製するための方法を提供し、この中で、方法は、同じ培養条件下で複数の並行培養物において複数の細胞株を培養すること、および経時的に一貫したままである少なくとも1つの特性を有する細胞株を同定することを含む。
いくつかの実施態様において、複数の並行培養物は、少なくとも50個の細胞培養物を含む。他の実施態様において、複数の並行培養物は、少なくとも100個の細胞培養物を含む。なおも他の実施態様において、複数の並行培養物は、少なくとも200個の細胞培養物を含む。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のインビボでのタンパク質または関心対象の複数のタンパク質についてのインビトロでの相関物であるタンパク質または複数のタンパク質を提供し、この中で、インビトロでの相関物は、インビボで発現した対応するタンパク質または複数のタンパク質の機能または活性を予測し;この中で、インビトロでの相関物は、インビトロでの非生理学的条件下で発現した生物学的に活性のあるタンパク質または複数のタンパク質であり;この中で、インビトロでの相関物は、インビボでのタンパク質または関心対象の複数のタンパク質に対応する少なくとも1つの機能的または薬理学的または生理学的特性を含み;およびこの中で、該インビトロでの相関物を用いたハイスループットスクリーニングにおいて同定される化合物の少なくとも10%は、インビボでの治療効果を有することができる。
いくつかの実施態様において、インビトロでの相関物は、少なくとも2、3、4、5、または6個のサブユニットを含む。いくつかの実施態様において、インビトロでの相関物のうちの少なくとも1つのタンパク質は、少なくとも2、3、4、5、または6個のサブユニットを含む。いくつかの実施態様において、インビトロでの相関物はヘテロ多量体を含む。いくつかの実施態様において、インビトロでの相関物の少なくとも1つのタンパク質はヘテロ多量体を含む。いくつかの実施態様において、インビトロでの相関物のタンパク質または複数のタンパク質は、タンパク質タグを含まない。
いくつかの実施態様において、インビトロでの相関物は、選択的圧力の不在下で培養された細胞において安定して発現する。いくつかの実施態様において、インビトロでの相関物は、細胞毒性を生じることなく細胞株において発現する。いくつかの実施態様において、インビトロでの相関物は、タンパク質または複数のタンパク質を内在的に発現しない細胞において発現する。
いくつかの実施態様において、タンパク質または複数のタンパク質は、本発明の細胞によって産生され得る。
いくつかの実施態様において、本発明は、先に説明したタンパク質または複数のタンパク質を発現する細胞を提供する。
いくつかの実施態様において、本発明は、先に説明したタンパク質または複数のタンパク質を発現する細胞から作製された細胞株を提供する。
いくつかの実施態様において、本発明は、下記の工程を含む関心対象のインビボでのタンパク質の修飾因子を同定するための方法を提供する
a)先に説明したタンパク質または複数のタンパク質を発現する細胞を試験化合物と接触させる工程;および
b)試験化合物によって接触していない細胞におけるインビトロの相関物のタンパク質または複数のタンパク質の活性と比較して、試験化合物と接触した細胞におけるインビトロでの相関物のタンパク質または複数のタンパク質の活性の変化を検出する工程;
この中で、不在下と比較して存在下での活性の差を生じる化合物は、関心対象のインビボでのタンパク質の修飾因子である。
いくつかの実施態様において、本発明は、先の段落において説明した方法によって同定される修飾因子を提供する。
いくつかの実施態様において、先の段落のいずれか1つに説明した細胞は、分化した細胞である。いくつかの実施態様において、先の段落のいずれか1つに説明した細胞は、脱分化した細胞である。さらなる実施態様において、脱分化した細胞は、多能性幹細胞(multipotent stem cell)、多能性幹細胞(pluripotent stem cell)、全能性幹細胞(omnipotent stem cell)、人工多能性幹細胞、胚性幹細胞、癌幹細胞、臓器特異的幹細胞、および組織特異的幹細胞からなる群から選択される幹細胞である。
具体的な実施態様において、本発明は、分化した細胞を幹細胞へと脱分化させる工程を含む幹細胞を作製するための方法を提供し、この中で、分化した細胞は、本明細書に説明された細胞または本明細書に説明した方法によって作製された細胞である。特定の実施態様において、幹細胞は、多能性幹細胞(multipotent stem cell)、多能性幹細胞(pluripotent stem cell)、全能性幹細胞、人工多能性幹細胞、胚性幹細胞、癌幹細胞、臓器特異的幹細胞、および組織特異的幹細胞からなる群から選択される。
ある実施態様において、本発明は、下記の工程を含む再分化した細胞を作製するための方法を提供する:
a)先の段落のいずれか1つにおいて説明された細胞または本明細書に説明された方法によって作製された細胞を、本明細書に説明された方法によって脱分化させ、幹細胞を作製する工程;および
b)幹細胞を再分化させて、再分化した細胞を作製する工程。
特定の実施態様において、幹細胞は、多能性幹細胞(multipotent stem cell)、多能性幹細胞(pluripotent stem cell)、全能性幹細胞、人工多能性幹細胞、胚性幹細胞、癌幹細胞、臓器特異的幹細胞、および組織特異的幹細胞からなる群から選択される。ある実施態様において、再分化した細胞は、脱分化をしなかった分化した細胞とは異なる種類である。
ある実施態様において、本発明は、下記の工程を含む非ヒト臓器を作製するための方法を提供する:
a)本明細書に説明された分化した細胞または本明細書に説明された方法によって作製された分化した細胞を脱分化させて、幹細胞を作製する工程、この中で、幹細胞は、胚性幹細胞または人工多能性化細胞であり;および
b)幹細胞を再分化させて、非ヒト臓器を作製する工程。このような方法の特定の実施態様において、臓器は哺乳類である。このような方法の他の特定の実施態様において、哺乳類はマウスである。
他の態様において、本発明は、本明細書に説明された方法によって作製された再分化した細胞を提供する。
ある態様において、本発明は、本明細書に説明された方法によって作製された非ヒト臓器を提供する。このような方法のある実施態様において、臓器は哺乳類である。このような方法の特定の実施態様において、哺乳類はマウスである。
具体的な実施態様において、少なくとも1つの甘味受容体サブユニットは、宿主細胞へと導入されたサブユニットをコードする核酸から発現する。他の具体的な実施態様において、少なくとも1つの甘味受容体サブユニットは、遺伝子活性化によって宿主細胞に存在する核酸から発現する。他の具体的な実施態様において、宿主細胞は:a)真核細胞であり;b)哺乳類細胞であり;c)甘味受容体の少なくとも1つのサブユニット
ある態様において、甘味受容体T1R2サブユニットおよび甘味受容体T1R3サブユニットを含む甘味受容体を安定して発現する細胞または細胞株が本明細書に提供され、前記サブユニットのうちの少なくとも1つの発現は、サブユニットをコードする核酸を宿主細胞へ導入すること、または宿主細胞、宿主細胞から派生した細胞または細胞株において既に存在するサブユニットをコードする核酸の遺伝子活性化から結果として生じる。任意に、細胞または細胞株はまた、Gタンパク質を産生するよう操作され得る。
具体的な実施態様において、少なくとも1つの甘味受容体サブユニットは、宿主細胞へと導入されるサブユニットをコードする核酸から発現する。他の具体的な実施態様において、少なくとも1つの甘味受容体サブユニットは、遺伝子活性化によって宿主細胞において存在する核酸から発現する。他の具体的な実施態様において、宿主細胞は:a)真核細胞であり;b)哺乳類細胞であり;c)甘味受容体の少なくとも1つのサブユニットまたはGタンパク質を内在的に発現せず;あるいはd)(a)、(b)、および(c)の任意の組み合わせである。他の具体的な実施態様において、宿主細胞は、HEK‐293細胞である。他の具体的な実施態様において、甘味受容体は、a)哺乳類であり;b)ヒトであり;c)異なる種由来のサブユニットを含み;d)キメラである1つ以上のサブユニットを含み;またはe)(a)〜(d)の任意の組み合わせである。他の具体的な実施態様において、甘味受容体は機能的である。他の具体的な実施態様において、本明細書に説明された細胞または細胞株は、アッセイにおいて少なくとも0.3のZ’値を有する。他の具体的な実施態様において、本明細書に説明された細胞または細胞株は、アッセイにおいて少なくとも0.7のZ’値を有する。他の具体的な実施態様において、本明細書に説明された細胞または細胞株は、選択的圧力の不在下で培地において甘味受容体を安定して発現する。他の具体的な実施態様において、甘味T1R2受容体サブユニットは、下記からなる群から選択される:
a)配列番号34のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列を含む甘味受容体サブユニット;
b)配列番号34のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む甘味受容体サブユニット;
c)配列番号31、または配列番号34のアミノ酸もしくは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成する核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む甘味受容体サブユニット;および
d)配列番号31、または配列番号34のアミノ酸もしくは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも85%同一である核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む甘味受容体サブユニット。
特定の実施態様において、本明細書に説明された細胞または細胞株の甘味受容体サブユニットT1R2は、下記からなる群から選択される核酸によってコードされる:
a)配列番号31を含む核酸:
b)配列番号34のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸;
c)ストリンジェントな条件下でa)またはb)の核酸とハイブリッド形成するヌクレオチド配列を含む核酸;および
d)配列番号31、または配列番号34のアミノ酸もしくは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸。他の特定の実施態様において、甘味受容体サブユニットT1R3は、下記からなる群から選択される:
e)配列番号35のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列を含む甘味受容体サブユニット;
f)配列番号35のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む甘味受容体サブユニット;
g)ストリンジェントな条件下で配列番号32、または配列番号35のアミノ酸配列もしくは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、とハイブリッド形成する核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む甘味受容体サブユニット;および
h)配列番号32、または配列番号35のアミノ酸配列もしくは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも85%同一である核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む甘味受容体サブユニット。
他の特定の実施態様において、甘味受容体T1R3サブユニットは、下記からなる群から選択される核酸によってコードされる:
a)配列番号32を含む核酸;
b)配列番号35のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸;
c)ストリンジェントな条件下でa)またはb)の核酸とハイブリッド形成するヌクレオチド配列を含む核酸;および
d)配列番号32、または配列番号35のアミノ酸もしくは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも85%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸。
他の特定の実施態様において、Gタンパク質は、下記からなる群から選択される:
a)配列番号36もしくは37のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列を含むGタンパク質;
b)配列番号36もしくは37、または別の種における対応物のアミノ酸配列、と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含むGタンパク質;
c)配列番号33、あるいは配列番号36もしくは37のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成する核酸によってコードされるアミノ酸配列を含むGタンパク質;および
d)配列番号33、あるいは配列番号36もしくは37のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも85%同一である核酸配列によってコードされるアミノ酸配列を含むGタンパク質。
他の特定の実施態様において、Gタンパク質は、下記からなる群から選択される核酸によってコードされる:
a)配列番号33を含む核酸;
b)配列番号36もしくは37のポリペプチドまたは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む核酸;
c)a)またはb)の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成するヌクレオチド配列を含む核酸および;
d)配列番号33、あるいは配列番号36もしくは37のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸配列、と少なくとも95%配列が同一であるヌクレオチド配列を含む核酸。
ある態様において、旨味受容体T1R1サブユニットおよび旨味受容体T1R3サブユニットを含む旨味受容体を安定して発現する細胞または細胞株が本明細書に提供され、サブユニットのうちの少なくとも1つの発現は、サブユニットをコードする核酸の宿主細胞への導入または宿主細胞に既に存在するサブユニットをコードする核酸の遺伝子活性化から結果として生じ、細胞または細胞株は宿主細胞に由来する。任意に、細胞または細胞株はまた、Gタンパク質を産生するよう操作され得る。
具体的な実施態様において、少なくとも1つの旨味受容体サブユニットは、宿主細胞に導入された該サブユニットをコードする核酸から発現する。他の具体的な実施態様において、少なくとも1つの旨味受容体サブユニットは、遺伝子活性化によって宿主細胞に存在する核酸から発現する。他の具体的な実施態様において、宿主細胞は:a)真核細胞であり;b)哺乳類細胞であり;c)旨味受容体の少なくとも1つのサブユニットまたはGタンパク質を内在的に発現せず;またはd)(a)、(b)、および(c)の任意の組み合わせである。他の具体的な実施態様において、宿主細胞はHEK‐293細胞である。他の具体的な実施態様において、旨味受容体はa)哺乳類であり;b)ヒトであり;c)異なる種由来のサブユニットを含み;d)キメラである1つ以上のサブユニットを含み;またはe)(a)〜(d)の任意の組み合わせである。他の具体的な実施態様において、旨味受容体は機能的である。他の具体的な実施態様において、本明細書に説明された細胞または細胞株は、アッセイにおいて少なくとも0.3のZ’値を有する。他の具体的な実施態様において、本明細書に説明された細胞または細胞株は、アッセイにおいて少なくとも0.7のZ’値を有する。他の具体的な実施態様において、本明細書に説明された細胞または細胞株は、選択的圧力の不在下で培地において旨味受容体を安定して発現する。他の具体的な実施態様において、旨味T1R1受容体サブユニットは、下記からなる群から選択される:
a)配列番号42〜45のいずれか1つのアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列を含む旨味受容体サブユニット;
b)配列番号42〜45のいずれか1つのアミノ酸配列、または別の種における対応物のアミノ酸配列、と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む旨味受容体サブユニット;
c)配列番号41、あるいは配列番号42〜45のいずれか1つのアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成する核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む旨味受容体サブユニット;および
d)配列番号41、あるいは配列番号42〜45のいずれか1つのアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも85%同一である核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む旨味受容体サブユニット。
特定の実施態様において、本明細書に説明された細胞または細胞株の旨味受容体サブユニットT1R1は、下記からなる群から選択される核酸によってコードされる:
a)配列番号41を含む核酸:
b)配列番号42〜45のいずれか1つのアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸;
c)ストリンジェントな条件下でa)またはb)の核酸とハイブリッド形成するヌクレオチド配列を含む核酸;および
d)配列番号31、あるいは配列番号34のアミノ酸もしくは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸。他の特定の実施態様において、旨味受容体サブユニットT1R3は、下記からなる群から選択される:
e)配列番号35のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列を含む旨味受容体サブユニット;
f)配列番号35のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む旨味受容体サブユニット;
g)配列番号32、または配列番号35のアミノ酸配列もしくは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成する核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む旨味受容体サブユニット;および
h)配列番号32、または配列番号35のアミノ酸配列もしくは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも85%同一である核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む旨味受容体サブユニット。
他の特定の実施態様において、旨味受容体T1R3サブユニットは、下記からなる群から選択される核酸によってコードされる:
a)配列番号32を含む核酸;
b)配列番号35のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸;
c)ストリンジェントな条件下でa)またはb)の核酸とハイブリッド形成するヌクレオチド配列を含む核酸;および
d)配列番号32、または配列番号35のアミノ酸もしくは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも85%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸。
他の特定の実施態様において、Gタンパク質は下記からなる群から選択される:
a)配列番号36もしくは37のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列を含むGタンパク質;
b)配列番号36もしくは37、または別の種における対応物のアミノ酸配列、と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含むGタンパク質;
c)配列番号33、あるいは配列番号36もしくは37のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成する核酸によってコードされるアミノ酸配列を含むGタンパク質;および
d)配列番号33、あるいは配列番号36もしくは37のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも85%同一である核酸配列によってコードされるアミノ酸配列を含むGタンパク質。
他の特定の実施態様において、Gタンパク質は、下記からなる群から選択される核酸によってコードされる:
a)配列番号33を含む核酸;
b)配列番号36もしくは37のポリペプチドまたは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む核酸;
c)ストリンジェントな条件下でa)またはb)の核酸配列とハイブリッド形成するヌクレオチド配列を含む核酸および;
d)配列番号33、あるいは配列番号36もしくは37のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸配列、と少なくとも95%配列が同一であるヌクレオチド配列を含む核酸。
一実施態様において、本発明の細胞および細胞株は、機能的でありかつ生理学的に関連性のある旨味受容体または甘味受容体を産生する。前記細胞および細胞株は従って、旨味状態または甘味受容体の修飾因子を同定し選択するのに有用である。
別の実施態様において、本発明の細胞および細胞株は、1〜4週間、1〜9ヶ月間、またはそれらの間の任意の時間かけて、旨味受容体または甘味受容体を安定して発現する。
別の実施態様において、本発明の細胞および細胞株は、1〜4週間、1〜9ヶ月間、またはそれらの間の任意の時間かけて、実質的に同じレベルで旨味受容体または甘味受容体を発現する。
特定の実施態様において、発現レベルは、機能的アッセイを用いて測定される。
他の実施態様において、本発明は、本発明の細胞および細胞株を用いて同定された旨味受容体または甘味受容体の修飾因子、ならびに食品および医薬品を含めた製品の味覚を修飾する上での、または糖尿病および肥満を含めた、旨味受容体もしくは甘味受容体が関係する疾患を治療する上での該修飾因子の使用に関する。
ある実施態様において、下記の工程を含む本明細書に説明された細胞または細胞株(例えば、甘味受容体を安定して発現する細胞または細胞株)を作製するための方法が本明細書に提供される:
a)甘味受容体T1R2サブユニットをコードする核酸を含む第一のベクター、甘味受容体T1R3サブユニットをコードする核酸を含む第二のベクター、および任意にGタンパク質をコードする核酸を含む第三のベクターを宿主細胞へ導入する工程;
b)甘味受容体T1R2サブユニットの発現を検出する第一の分子ビーコン、甘味受容体T1R3サブユニットの発現を検出する第二の分子ビーコン、および任意にGタンパク質の発現を検出する第三の分子ビーコンを、工程a)において作製した宿主細胞へ導入する工程;ならびに
c)T1R2サブユニット、T1R3サブユニット、および任意にGタンパク質を発現する細胞を単離する工程。
ある実施態様において、下記の工程を含む本明細書に説明された細胞または細胞株(例えば、旨味受容体を安定して発現する細胞または細胞株)を作製するための方法が本明細書に提供される:
a)旨味受容体T1R1サブユニットをコードする核酸を含む第一のベクター、旨味受容体T1R3サブユニットをコードする核酸を含む第二のベクター、および任意にGタンパク質をコードする核酸を含む第三のベクターを宿主細胞へ導入する工程;
b)旨味受容体T1R1サブユニットの発現を検出する第一の分子ビーコン、旨味受容体T1R3サブユニットの発現を検出する第二の分子ビーコン、および任意にGタンパク質の発現を検出する第三の分子ビーコンを、工程a)において作製した宿主細胞へ導入する工程;ならびに
c)T1R1サブユニット、T1R3サブユニット、および任意にGタンパク質を発現する細胞を単離する工程。
具体的な実施態様において、本明細書に説明された方法(例えば、甘味受容体または旨味受容体を安定して発現する細胞または細胞株を作製するための方法)はさらに、工程c)において単離された細胞から細胞株を作製する工程を含む。他の具体的な実施態様において、宿主細胞は:
a)真核細胞であり;
b)哺乳類細胞であり;
c)甘味受容体もしくは旨味受容体の少なくとも1つのサブユニットまたはGタンパク質を内在的に発現せず;あるいは
d)a)、b)、およびc)の任意の組み合わせ
である。
他の実施態様において、本明細書に説明された方法(例えば、甘味受容体または旨味受容体を安定して発現する細胞または細胞株を作製するための方法)はさらに、下記の工程を含む:
a)細胞を1〜4ヶ月間、1〜9ヶ月間、またはそれらの間の任意の時間の群から選択される期間培養する工程;
b)甘味受容体もしくは旨味受容体またはそのサブユニットの発現を、該時間にわたって周期的にアッセイし、発現がRNAまたはタンパク質レベルでアッセイされる工程;および
c)甘味受容体もしくは旨味受容体またはそのサブユニットの実質的に安定した発現を特徴とする細胞または細胞株を、1〜4週間、1〜9ヶ月間、またはそれらの間の任意の時間の群から選択される期間にわたって選択する工程。
他の実施態様において、本明細書に説明された方法(例えば、甘味受容体または旨味受容体を安定して発現する細胞または細胞株を作製するための方法)はさらに、下記の工程を含む:
a)細胞を1〜4週間、1〜9ヶ月間、またはそれらの間の任意の時間の群から選択される期間培養する工程;
b)甘味受容体もしくは旨味受容体またはそのサブユニットの発現レベルを該時間にわたって周期的に測定し、発現がRNAまたはタンパク質レベルでアッセイされる工程;および
c)1〜4週間、1〜9ヶ月間、またはそれらの間の任意の時間の群から選択される期間にわたって、甘味受容体もしくは旨味受容体またはそのサブユニットの実質的に同じレベルの発現を特徴とする細胞または細胞株を選択する工程。
ある実施態様において、甘味受容体のタンパク質発現レベルを測定することは、機能的アッセイを用いて実施される。ある実施態様において、単離する工程は、蛍光励起セルソーター(Beckman Coulter, Miami, FL)を利用する。
特定の実施態様において、甘味受容体を安定して発現する本明細書に説明っされた少なくとも1つの細胞または細胞株を少なくとも1つの試験化合物に曝露し、および甘味受容体の機能の変化を検出する工程を含む、甘味受容体の機能の修飾因子を同定するための方法が本明細書に提供される。特定の実施態様において、修飾因子は、甘味受容体阻害薬、甘味受容体アンタゴニスト、甘味受容体遮断薬、甘味受容体活性化因子、甘味受容体アゴニスト、または甘味受容体増強物質からなる群から選択される。他の特定の実施態様において、甘味受容体はヒト甘味受容体である。他の特定の実施態様において、試験化合物は、低分子、化学部分、ポリペプチド、または抗体である。他の特定の化合物において、試験化合物は化合物のライブラリである。他の特定の実施態様において、ライブラリは、低分子ライブラリ、組み合わせライブラリ(combinatorial library)、ペプチドライブラリ、または抗体ライブラリである。具体的な実施態様において、修飾因子は、甘味受容体の酵素的に修飾された形態について選択的である。
特定の実施態様において、旨味受容体を安定して発現する本明細書に説明された少なくとも1つの細胞または細胞株を少なくとも1つの試験化合物に曝露し、旨味受容体の機能の変化を検出する工程を含む、旨味受容体の機能の修飾因子を同定するための方法が本明細書に提供される。特定の実施態様において、修飾因子は、旨味受容体阻害薬、旨味受容体アンタゴニスト、旨味受容体遮断薬、旨味受容体活性化因子、旨味受容体アゴニスト、または旨味受容体増強物質からなる群から選択される。他の特定の実施態様において、他の特定の実施態様において、旨味受容体はヒト旨味受容体である。他の特定の実施態様において、試験化合物は、低分子、化学部分、ポリペプチド、または抗体である。他の特定の化合物において、試験化合物は、化合物のライブラリである。他の特定の実施態様において、ライブラリは、低分子ライブラリ、組み合わせライブラリ、ペプチドライブラリ、または抗体ライブラリである。具体的な実施態様において、修飾因子は、旨味受容体の酵素的に修飾された形態について選択的である。
特定の実施態様において、本明細書に説明された方法(例えば、甘味受容体機能または旨味受容体機能の修飾因子を同定するための方法)によって同定された修飾因子が本明細書に提供される。
特定の実施態様において、本明細書に説明された細胞または細胞株(例えば、甘味受容体または旨味受容体を安定して発現する細胞または細胞株)が本明細書に提供され、該細胞または細胞株は、このような細胞または細胞株を作製するための本明細書に説明された方法によって作製される。このような方法の具体的な実施態様において、このような方法の細胞(例えば、甘味受容体または旨味受容体を安定して発現する細胞)は、経時的に一貫した少なくとも1つの所望の特性を有し、このような方法は下記の工程を含む:
(a)味覚受容体(例えば、甘味受容体または旨味受容体)のサブユニット、および任意にGタンパク質をコードするmRNAを発現する複数の細胞を提供する工程;
(b)細胞を個々の培養容器に個々に分散させ、それにより複数の個別の細胞培養物を提供する工程;
(c)1セットの所望の培養条件が、前記個別の細胞培養物の各々と実質的に同一であることを特徴とする自動細胞培養方法を用いて前記条件下で細胞を培養し、該培養の間、各個別の細胞培養物における1ウェルの細胞数が標準化される工程、およびこの中で、個別の培養物が同じスケジュールで継代される;
(d)味覚受容体(例えば、甘味受容体または旨味受容体)のあるいは該受容体を産生する細胞の少なくとも1つの所望の特徴について個別の細胞培養物を少なくとも2回アッセイする工程;および
(e)両アッセイにおいて所望の特徴を有する個別の細胞培養物を同定する工程。ある態様において、味覚受容体(例えば、甘味受容体または旨味受容体)を産生し、および経時的に一貫した少なくとも1つの所望の特性を有する細胞または細胞株が本明細書に提供され、細胞または細胞株はこのような方法によって作製される。
ある実施態様において、甘味受容体、旨味受容体、および/またはGタンパク質を内在的に発現する細胞は、本明細書に説明された細胞の集団から単離することができる。このような単離された細胞は、スクリーニング方法およびパネルなど、本明細書に説明された方法および組成物とともに使用することができる。
本発明の一態様によると、細胞または細胞株は、苦味受容体を安定して発現するよう操作される。いくつかの実施態様において、苦味受容体は、細胞または細胞株へと導入された核酸から発現する。いくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、操作された遺伝子活性化によって内在性核酸から発現する。いくつかの実施態様において、細胞または細胞株は、少なくとも1つの他の苦味受容体を安定して発現する。いくつかの実施態様において、少なくとも1つの他の苦味受容体は、内在的に発現する。いくつかの他の実施態様において、前記少なくとも1つの他の苦味受容体は、細胞または細胞株へと導入された核酸から発現する。さらにいくつかの他の実施態様において、前記苦味受容体および前記少なくとも1つの他の苦味受容体は、細胞または細胞株へと導入された個別の核酸から発現する。なおもいくつかの他の実施態様において、前記苦味受容体および前記少なくとも1つの他の苦味受容体は両方とも、細胞または細胞株へと導入された単一の核酸から発現する。
いくつかの実施態様において、細胞または細胞株は、内在性Gタンパク質を安定して発現する。いくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株は、異種性Gタンパク質を安定して発現する。さらにいくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株は、内在性Gタンパク質および異種性Gタンパク質の両方を安定して発現する。いくつかの実施態様において、Gタンパク質は、3つの異なるサブユニットを含むヘテロ多量体Gタンパク質である。いくつかの実施態様において、ヘテロ多量体のGタンパク質の少なくとも1つのサブユニットは、細胞または細胞株へ導入された核酸から発現する。いくつかの他の実施態様において、少なくとも2つの異なるサブユニットは、細胞または細胞株へ導入された異なる核酸から発現する。さらにいくつかの他の実施態様において、少なくとも2つの異なるサブユニットは、細胞または細胞株へ導入された同じ核酸から発現する。なおもいくつかの他の実施態様において、3つの異なるサブユニットは各々、細胞または細胞株へ導入された同じ核酸から発現する。
いくつかの実施態様において、細胞または細胞株における細胞は真核細胞である。いくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株における細胞は、哺乳類細胞である。さらにいくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株における細胞は、内在性苦味受容体を発現しない。なおもいくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株における細胞は、内在性苦味受容体を発現しない細胞種類の真核細胞である。なおもいくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株における細胞は、内在性苦味受容体を発現しない細胞種類の哺乳類細胞である。いくつかの実施態様において、細胞または細胞株における細胞は、ヒト胚性腎293T細胞である。
いくつかの実施態様において、苦味受容体は哺乳類である。いくつかの他の実施態様において、苦味受容体はヒトである。さらにいくつかの他の実施態様において、苦味受容体はそのアミノ末端またはカルボキシル末端においてポリペプチドタグを有さない。なおもいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、そのアミノ末端またはカルボキシル末端においてポリペプチドタグを有さない哺乳類苦味受容体である。なおもいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、そのアミノ末端またはカルボキシル末端においてポリペプチドタグを有さないヒト苦味受容体である。
いくつかの実施態様において、細胞または細胞株は、細胞ベースのアッセイ、蛍光細胞ベースのアッセイ、ハイスループットスクリーニングアッセイ、リポーター細胞ベースのアッセイ、Gタンパク質仲介性細胞ベースのアッセイ、およびカルシウムフラックス細胞ベースのアッセイからなる群から選択されるアッセイにおいて、少なくとも0.45のZ’値を生じる。いくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株は、細胞ベースのアッセイ、蛍光細胞ベースのアッセイ、ハイスループットスクリーニングアッセイ、リポーター細胞ベースのアッセイ、Gタンパク質仲介性細胞ベースのアッセイ、およびカルシウムフラックス細胞ベースのアッセイからなる群から選択されるアッセイにおいて、少なくとも0.5のZ’値を生じる。さらにいくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株は、細胞ベースのアッセイ、蛍光細胞ベースのアッセイ、ハイスループットスクリーニングアッセイ、リポーター細胞ベースのアッセイ、Gタンパク質仲介性細胞ベースのアッセイ、およびカルシウムフラックス細胞ベースのアッセイからなる群から選択されるアッセイにおいて、少なくとも0.6のZ’値を生じる。
いくつかの実施態様において、細胞または細胞株は、抗生物質を含まない培地において苦味受容体を少なくとも2週間安定して発現する。いくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株は、抗生物質を含まない培地において苦味受容体を少なくとも4週間安定して発現する。さらにいくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株は、抗生物質を含まない培地において苦味受容体を少なくとも6週間安定して発現する。さらにいくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株は、抗生物質を含まない培地において苦味受容体を少なくとも3ヶ月間安定して発現する。なおもいくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株は、抗生物質を含まない培地において苦味受容体を少なくとも6ヶ月間安定して発現する。なおもいくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株は、抗生物質を含まない培地において苦味受容体を少なくとも9ヶ月間安定して発現する。
いくつかの実施態様において、苦味受容体は、配列番号77〜101のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。いくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号77〜101のいずれか1つのアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。さらにいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つの逆方向に相補的な配列を含む核酸とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成する核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む。なおもいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つの対立遺伝子バリアントである核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つのヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含む。いくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つと少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含む。さらにいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つの逆方向に相補的な配列を含む核酸とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成する核酸の配列によってコードされるアミノ酸配列を含む。なおもいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つの対立遺伝子バリアントである核酸の配列によってコードされるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施態様において、苦味受容体は、機能的苦味受容体である。いくつかの実施態様において、細胞または細胞株は、イソプロテレノールと接触した場合に細胞内遊離カルシウムの濃度の変化を有する。いくつかの実施態様において、イソプロテレノールは、細胞または細胞株を用いて導いた用量反応曲線において、約1nM〜約20nMのEC50値を有する。いくつかの実施態様において、細胞または細胞株は、1よりも大きなシグナル対ノイズ比を有する。
本発明の別の態様によると、苦味受容体を安定して発現するよう操作された細胞または細胞株の回収物が提供される。いくつかの実施態様において、回収物は、2つ以上の細胞または細胞株を含み、各細胞または細胞株は、異なる苦味受容体またはその対立遺伝子バリアントを発現する。いくつかの実施態様において、回収物は追加的に、公知のリガンドを有する苦味受容体を安定して発現するよう操作された細胞または細胞株を含む。いくつかの実施態様において、対立遺伝子バリアントは一塩基多型(SNP)である。さらにいくつかの他の実施態様において、各細胞または細胞株は、イソプロテレノールと接触した場合に細胞内遊離カルシウム濃度の変化を有する。いくつかの実施態様において、イソプロテレノールは、各細胞または細胞株を用いて導かれた用量反応曲線において約1nM〜約20nMのEC50値を有する。
いくつかの実施態様において、細胞または細胞株は、並行処理を可能にするために同じ生理学的特性を共有するよう対応している。いくつかの実施態様において、生理学的特性は増殖速度である。いくつかの他の実施態様において、生理学的特性は組織培養表面に対する接着である。さらにいくつかの他の実施態様において、生理学的特性はZ’因子である。なおもいくつかの他の実施態様において、生理学的特性は、苦味受容体の発現レベルである。
本発明のいくつかの他の実施態様において、回収物は、2つ以上の細胞または細胞株を含み、各細胞または細胞株は、同じ苦味受容体またはその対立遺伝子バリアントを安定して発現する。いくつかの実施態様において、回収物は追加的に、公知のリガンドを有する苦味受容体を安定して発現するよう操作された細胞または細胞株を含む。いくつかの実施態様において、対立遺伝子バリアントはSNPである。さらにいくつかの他の実施態様において、各細胞または細胞株は、イソプロテレノールと接触した場合に細胞内遊離カルシウム濃度の変化を有する。いくつかの実施態様において、イソプロテレノールは、各細胞または細胞株を用いて導いた用量反応曲線において約1nM〜約20nMのEC50値を有する。
いくつかの実施態様において、細胞または細胞株は、並行処理を可能にするために同じ生理学的特性を共有するよう対応している。いくつかの実施態様において、生理学的特性は増殖速度である。いくつかの他の実施態様において、生理学的特性は、組織培養表面に対する接着である。さらにいくつかの他の実施態様において、生理学的特性はZ’因子である。なおもいくつかの他の実施態様において、生理学的特性は、苦味受容体の発現レベルである。
本発明のさらに別の態様によると、苦味受容体を安定して発現する細胞を作製する方法が提供される。方法は、a)苦味受容体をコードする核酸を複数の細胞へ導入すること;b)苦味受容体の発現を検出する分子ビーコンを、工程(a)に提供される複数の細胞へ導入すること;およびc)苦味受容体を発現する細胞を単離することを含む。いくつかの実施態様において、方法はさらに、工程(c)において単離された細胞から細胞株を作製する工程を含む。いくつかの実施態様において、作製された細胞株は、抗生物質の選択を全く有さない培地において苦味受容体を少なくとも2週間安定して発現する。さらにいくつかの他の実施態様において、作製された細胞株は、抗生物質の選択を全く有さない培地において苦味受容体を少なくとも4週間安定して発現する。さらにいくつかの他の実施態様において、作製された細胞株は、抗生物質の選択を全く有さない培地において苦味受容体を少なくとも6週間安定して発現する。さらにいくつかの他の実施態様において、作製された細胞株は、抗生物質の選択を全く有さない培地において苦味受容体を少なくとも3ヶ月間安定して発現する。なおもいくつかの他の実施態様において、作製された細胞株は、抗生物質の選択を全く有さない培地において苦味受容体を少なくとも6ヶ月間安定して発現する。なおもいくつかの他の実施態様において、作製された細胞株は、抗生物質の選択を全く有さない培地において苦味受容体を少なくとも9ヶ月間安定して発現する。
いくつかの実施態様において、苦味受容体を安定して発現する細胞を作製するために用いられる細胞は、真核細胞である。いくつかの他の実施態様において、苦味受容体を安定して発現する細胞を作製するために用いられる細胞は、哺乳類細胞である。さらにいくつかの他の実施態様において、苦味受容体を安定して発現する細胞を作製するために用いられる細胞は、内在性苦味受容体を発現しない。なおもいくつかの他の実施態様において、苦味受容体を安定して発現する細胞を作製するために用いられる細胞は、内在性苦味受容体を発現しない細胞種類の真核細胞である。なおもいくつかの他の実施態様において、苦味受容体を安定して発現する細胞を作製するために用いられる細胞は、内在性苦味受容体を発現しない細胞種類の哺乳類細胞である。いくつかの実施態様において、苦味受容体を安定して発現する細胞を作製するために用いられる細胞は、ヒト胚性腎293T細胞である。
いくつかの実施態様において、苦味受容体は哺乳類である。いくつかの他の実施態様において、苦味受容体はヒトである。さらにいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、そのアミノ末端またはカルボキシル末端でポリペプチドタグを有しない。なおもいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、そのアミノ末端またはカルボキシル末端においてポリペプチドタグを有しない哺乳類苦味受容体である。なおもいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、そのアミノ末端またはカルボキシル末端においてポリペプチドタグを有さないヒト苦味受容体である。
いくつかの実施態様において、苦味受容体は、配列番号77〜101のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。いくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号77〜101のいずれか1つのアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。さらにいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つの逆方向の相補性配列を含む核酸とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成する核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む。なおもいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つの対立遺伝子バリアントである核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つのヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含む。いくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つと少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含む。さらにいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つの逆方向の相補性配列を含む核酸とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成する核酸の配列によってコードされるアミノ酸配列を含む。なおもいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つの対立遺伝子バリアントである核酸の配列によってコードされるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施態様において、苦味受容体は、機能的苦味受容体である。いくつかの実施態様において、工程(c)において単離された細胞は、イソプロテレノールと接触した場合に細胞内遊離カルシウムの濃度の変化を有する。いくつかの実施態様において、イソプロテレノールは、細胞を用いて導かれた用量反応曲線において約1nM〜約20nMのEC50値を有する。
いくつかの実施態様において、単離することは、蛍光励起セルソーターを利用する。
いくつかの実施態様において、苦味受容体を安定して発現する細胞を作製するために用いられる細胞は、内在性Gタンパク質を安定して発現する。いくつかの他の実施態様において、苦味受容体を安定して発現する細胞を作製するために用いられる細胞は、異種性Gタンパク質を安定して発現する。本発明のさらにいくつかの他の実施態様において、苦味受容体を安定して発現する細胞を作製するために用いられる細胞は、内在性Gタンパク質および異種性Gタンパク質を安定して発現する。
いくつかの実施態様において、苦味受容体を発現する細胞株を作製する方法はさらに、Gタンパク質をコードする核酸を細胞に導入することを含む。いくつかの他の実施態様において、Gタンパク質をコードする核酸は、苦味受容体をコードする核酸を導入する前に細胞へ導入される。いくつかの他の実施態様において、Gタンパク質をコードする核酸は、苦味受容体をコードする核酸を導入した後に細胞へ導入される。さらにいくつかの他の実施態様において、Gタンパク質をコードする核酸は、苦味受容体をコードする核酸を導入すると同時に導入される。いくつかの実施態様において、苦味受容体をコードする核酸およびGタンパク質をコードする核酸は、単一のベクター上にある。いくつかの実施態様において、方法はさらに、苦味受容体の発現を検出する分子ビーコンを導入する前に、Gタンパク質の発現を検出する分子ビーコンを細胞へ導入することを含む。いくつかの他の実施態様において、方法はさらに、苦味受容体の発現を検出する分子ビーコンを導入した後に、Gタンパク質の発現を検出する分子ビーコンを細胞へ導入することを含む。さらにいくつかの他の実施態様において、方法はさらに、苦味受容体の発現を検出する分子ビーコンを導入すると同時に、Gタンパク質の発現を検出する分子ビーコンを細胞へ導入することを含む。いくつかの実施態様において、苦味受容体の発現を検出する分子ビーコンおよびGタンパク質の発現を検出する分子ビーコンは、異なる分子ビーコンである。いくつかの他の実施態様において、苦味受容体の発現を検出する分子ビーコンおよびGタンパク質の発現を検出する分子ビーコンは、同じ分子ビーコンである。いくつかの実施態様において、方法はさらに、苦味受容体を発現する細胞を単離する前に、Gタンパク質を発現する細胞を単離し、それにより、苦味受容体およびGタンパク質の両方を発現する細胞を単離することを含む。いくつかの他の実施態様において、方法はさらに、苦味受容体を発現する細胞を単離した後にGタンパク質を発現する細胞を単離し、それにより、苦味受容体およびGタンパク質の両方を発現する細胞を単離することを含む。さらにいくつかの他の実施態様において、方法はさらに、苦味受容体を発現する細胞を単離すると同時にGタンパク質を発現する細胞を単離し、それにより、苦味受容体およびGタンパク質の両方を発現する細胞を単離することを含む。
本発明のなおも別の態様によると、苦味受容体機能の修飾因子を同定する方法は、a)苦味受容体を安定して発現する細胞または細胞株を試験化合物に曝露すること;およびb)苦味受容体の機能の変化を検出することを含む。いくつかの実施態様において、検出することは、細胞内遊離カルシウムを測定するアッセイを利用する。いくつかの実施態様において、細胞内遊離カルシウムは、1つ以上のカルシウム感受性蛍光色素、蛍光顕微鏡、および任意に蛍光プレートリーダーを用いて測定され、この中で、少なくとも1つの蛍光色素は遊離カルシウムを結合する。いくつかの他の実施態様において、細胞内遊離カルシウムは、1つ以上のカルシウム感受性蛍光色素をリアルタイム撮像することによってモニターされ、この中で、少なくとも1つの蛍光色素は遊離カルシウムを結合する。
いくつかの実施態様において、細胞または細胞株における細胞は、真核細胞である。いくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株における細胞は、哺乳類細胞である。さらにいくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株における細胞は、内在性苦味受容体を発現しない。なおもいくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株における細胞は、内在性苦味受容体を発現しない細胞種類の真核細胞である。なおもいくつかの他の実施態様において、細胞または細胞株における細胞は、内在性苦味受容体を発現しない細胞種類の哺乳類細胞である。いくつかの実施態様において、細胞または細胞株における細胞は、ヒト胚性腎293T細胞である。
いくつかの実施態様において、苦味受容体は、配列番号77〜101のいずれか1つのアミノ酸配列を含む。いくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号77〜101のいずれか1つのアミノ酸配列と少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を含む。さらにいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つの逆方向の相補性配列を含む核酸とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成する核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む。なおもいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つの対立遺伝子バリアントである核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つのヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含む。いくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つと少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列によってコードされるアミノ酸配列を含む。さらにいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つの逆方向の相補性配列を含む核酸とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成する核酸の配列によってコードされるアミノ酸配列を含む。なおもいくつかの他の実施態様において、苦味受容体は、配列番号51〜75のいずれか1つの対立遺伝子バリアントである核酸の配列によってコードされるアミノ酸配列を含む。
いくつかの実施態様において、細胞または細胞株は、細胞内遊離カルシウム濃度の変化を有する。いくつかの実施態様において、イソプロテレノールは、細胞または細胞株を用いて導かれた用量反応曲線において1nM〜20nMのEC50値を有する。
いくつかの実施態様において、試験化合物は、苦味受容体阻害薬である。いくつかの実施態様において、方法はさらに、細胞または細胞株を試験化合物に曝露する工程の前に、細胞または細胞株を苦味受容体の公知のアゴニストに曝露することを含む。いくつかの他の実施態様において、方法はさらに、細胞または細胞株を試験化合物に曝露する工程と同時に、細胞または細胞株を苦味受容体の公知のアゴニストに曝露することを含む。
いくつかの実施態様において、試験化合物は、苦味受容体アゴニストである。いくつかの実施態様において、方法はさらに、細胞または細胞株を試験化合物に曝露する工程の前に、細胞または細胞株を苦味受容体の公知の阻害薬に曝露することを含む。いくつかの他の実施態様において、方法はさらに、細胞または細胞株を試験化合物に曝露する工程と同時に、細胞または細胞株を苦味受容体の公知の阻害薬に曝露することを含む。
いくつかの実施態様において、試験化合物は低分子である。いくつかの実施態様において、試験化合物は化学部分である。いくつかの実施態様において、試験化合物はポリペプチドである。いくつかの実施態様において、試験化合物は抗体である。いくつかの実施態様において、試験化合物は食品抽出物である。
本発明のさらなる態様において、苦味受容体の機能の修飾因子を同定する方法は、a)再オブ株の回収物を異なる試験化合物のライブラリに曝露すること、この中で、再オブ株の回収物は2つ以上の細胞株を含み、各細胞株は同じ苦味受容体またはその対立遺伝子バリアントを安定して発現し、およびこの中で、各細胞株は、ライブラリにおいて1つ以上の試験化合物に曝露され;ならびにb)各細胞株によって安定して発現する苦味受容体またはその対立遺伝子バリアントの機能の変化を検出することを含む。いくつかの実施態様において、検出することは、細胞内遊離カルシウムを測定するアッセイを利用する。いくつかの実施態様において、細胞内遊離カルシウムは、1つ以上のカルシウム感受性蛍光色素。蛍光顕微鏡、および任意に蛍光プレートリーダーを用いて測定され、この中で、少なくとも1つの蛍光色素は、遊離カルシウムを結合する。いくつかの他の実施態様において、細胞内遊離カルシウムは、1つ以上のカルシウム感受性蛍光色素を用いたリアルタイム撮像によってモニタリングされ、この中で、少なくとも1つの蛍光色素は遊離カルシウムを結合する。
いくつかの実施態様において、、ライブラリは低分子ライブラリである。いくつかの実施態様において、ライブラリは組み合わせライブラリである。いくつかの実施態様において、ライブラリはペプチドライブラリである。いくつかの実施態様において、ライブラリは抗体ライブラリである。
いくつかの実施態様において、試験化合物は低分子である。いくつかの実施態様において、試験化合物は化学部分である。いくつかの実施態様において、試験化合物はポリペプチドである。いくつかの実施態様において、試験化合物は抗体である。いくつかの実施態様において、試験化合物は食品抽出物である。
いくつかの実施態様において、方法はさらに、工程(a)の前にまたは同時に細胞株の回収物を公知の苦味受容体アゴニストに曝露することを含む。いくつかの他の実施態様において、方法はさらに、細胞株の回収物を工程(a)の前にまたは同時に公知の苦味受容体阻害薬に曝露することを含む。
本発明のなおも別の態様によると、苦味受容体機能の修飾因子を同定する方法は、a)細胞株の回収物を試験化合物に曝露すること、この中で、細胞株の回収物は2つ以上の細胞株を含み、各細胞株は、異なる苦味受容体またはその対立遺伝子バリアントを安定して発現し;およgびb)各細胞株によって安定して発現した苦味受容体の機能の変化を検出することを含む。いくつかの実施態様において、検出することは、細胞内遊離カルシウムを測定するアッセイを利用する。いくつかの実施態様において、細胞内遊離カルシウムは、1つ以上のカルシウム感受性蛍光色素、蛍光顕微鏡、および任意に蛍光プレートリーダーを用いて測定され、この中で、少なくとも1つの蛍光色素は遊離カルシウムを結合する。いくつかの他の実施態様において、細胞内遊離カルシウムは、1つ以上のカルシウム感受性蛍光色素を用いたリアルタイム撮像によってモニターされ、この中で、少なくとも1つの蛍光色素は遊離カルシウムを結合する。
いくつかの実施態様において、試験化合物は低分子である。いくつかの実施態様において、試験化合物は化学部分である。いくつかの実施態様において、試験化合物はポリペプチドである。いくつかの実施態様において、試験化合物は抗体である。いくつかの実施態様において、試験化合物は食品抽出物である。
いくつかの実施態様において、方法はさらに、細胞株の回収物を、工程(a)の前にまたは同時に公知の苦味受容体アゴニストに曝露することを含む。いくつかの他の実施態様において、方法はさらに、工程(a)の前にまたは同時に、細胞株の回収物を公知の苦味受容体阻害薬に曝露することを含む。
本発明のなおも別の態様によると、苦味受容体を一貫したレベルで経時的に安定して発現するよう操作された細胞は、a)苦味受容体をコードするmRNAを発現する複数の細胞を提供する工程;b)細胞を個々の培養容器に個々に分散させ、それにより複数の個別の細胞培養物を提供する工程;c)個別の各細胞培養物について1セットの所望の培養条件が実質的に同一であることを特徴とする児童細胞培養方法を用いた該条件下で細胞を培養し、該培養の間、個別の細胞培養物あたりの細胞数を標準化する工程、およびこの中で、個別の培養物を同じスケジュールで継代し;d)個別の細胞培養物をアッセイして、苦味受容体の発現を少なくとも2回測定する工程;ならびにe)両アッセイにおいて一貫したレベルで苦味受容体を発現する個別の細胞培養物を同定し、それにより該細胞を得る工程を含む方法によって作製される。
ある実施態様において、苦味受容体を内在的に発現する細胞は、本明細書に説明された細胞の集団から単離することができる。このような単離された細胞は、スクリーニング方法およびパネルなど、本明細書に説明された方法および組成物とともに用いることができる。
ある実施態様において、本発明は、タンパク質複合体を修飾する化合物の化学空間を規定するための方法を提供し、この中で、前記方法は下記を含む:
a)複数の化学的に多様な化合物を個別に、タンパク質複合体を発現するよう操作された細胞と接触させること;
b)タンパク質複合体の活性に及ぼす化合物の効果をアッセイすること;
c)工程b)において得られた効果を化合物の構造的共有性と相関づけること。
ある実施態様において、本発明は、タンパク質複合体を修飾する化合物間で構造的共有性を同定するための方法を提供し、この中で、前記方法は下記を含む:
(a)先に説明した方法の工程a)およびb)に従ったタンパク質複合体を修飾する化合物を同定すること;
(b)個々の化合物の分子提示および個々の化合物の活性特性を用いて、各該化合物についての構造‐活性関係(SAR)を構築すること、この中で、各該化合物の該分子提示は、個々の化合物の構造的記述子を含み、この中で、各該活性特性は、タンパク質複合体の生物学的活性に及ぼす個々の化合物の効果の定量的測定結果を含み、およびこの中で、各該SARモデルは、個々の化合物の構造的特徴を、個々の化合物の活性特性と相関づけ;
(c)個々の化合物についての該SARモデルに基づいた個々の化合物の活性特性と相関する各該化合物の1つ以上の構造的特徴を同定すること;ならびに
(d)工程(c)において同定された各該化合物の1つ以上の構造的特徴のうちから該化合物と共通の少なくとも1つの構造的特徴を同定すること。
ある実施態様において、本発明は、タンパク質複合体を修飾する化合物のうちから構造的共有性を同定するための方法を提供し、この中で、前記方法は下記を含む:
(a)複数の候補化合物を、該タンパク質複合体を発現するよう操作された細胞と個別に接触させること;
(b)該タンパク質複合体の活性に及ぼす該複数の化合物の個々の候補化合物の効果をアッセイして、各該候補化合物の活性特性を提供すること、この中で、各該活性特性は、タンパク質複合体の生物学的活性に及ぼす個々の候補化合物の効果の定量的測定結果を含み;
(c)該候補化合物の活性特性に基づいた該タンパク質複合体の活性を修飾する1つ以上の候補化合物を同定すること;
(d)個々の候補化合物の分子提示および個々の候補化合物の活性特性を用いて、工程(c)において同定された各該1つ以上の候補化合物についての構造‐活性関係(SAR)モデルを構築すること、この中で、各該1つ以上の候補化合物の該分子提示は、個々の候補化合物の構造的記述子を含み、およびこの中で、各該SARモデルは、個々の候補化合物の構造的特徴を個々の候補化合物の活性特性と相関づけ;
(e)個々の候補化合物についての該SARモデルに基づいた個々の候補化合物の活性特性と相関する各該1つ以上の候補化合物の1つ以上の構造特徴を同定すること;ならびに
(f)工程(e)において同定された各該個々の候補化合物の1つ以上の構造的特徴のうちから該1つ以上の候補化合物と共通の少なくとも1つの構造的特徴を同定すること。
より具体的な実施態様において、各該化合物の該分子提示はさらに、個々の化合物の物理化学的データ、個々の化合物の空間的データ、個々の化合物の位相幾何学的データ、またはそれらの組み合わせを含む。
より具体的な実施態様において、タンパク質複合体は苦味受容体である。
より具体的な実施態様において、各該化合物について該SARモデルを該構築することは、個々の化合物の該分子提示と個々の化合物の該活性特性の間の関連性を決定する回帰方法を適用することを含む。
より具体的な実施態様において、各該化合物についての該SARモデルは独立して、受容体依存性遊離エネルギー力場QSAR(FEFF‐QSAR)モデル、受容体非依存性3次元QSAR(3D‐QSAR)、または受容体依存性もしくは受容体非依存性4次元QSAR(4D‐QSAR)である。
ある態様において、本明細書に説明された方法において使用することができるキットが本明細書に提供される。特に、1つ以上の複合体標的を安定して発現する1つ以上の細胞または細胞株を含むキットが本明細書に提供される。ある実施態様において、本明細書に提供されるキットは、本明細書に説明された1つ以上のシグナル伝達プローブを含む。特定の実施態様において、キットは、1つ以上の複合体標的をコードする1つ以上のベクターを含んでよい。具体的な実施態様において、キットは、1つ以上の複合体標的を安定して発現する細胞をスクリーニングしおよび選択するために、機能的細胞ベースのアッセイにおいて使用するための1つ以上の色素を含む。
ある態様において、本明細書に提供された1つ以上の細胞、ベクター、および/またはシグナル伝達プローブなど、本明細書に説明された試薬および/または細胞のうちの1つ以上で満たされた1つ以上の容器を含むキットが本明細書に提供される。任意に、キットにおける構成要素を用いるための指示を含む通知がこのような容器に付随している。
図1〜3は、本発明に従って使用することのできるコンピュータプログラムモジュールの各ダイアグラムである。 図1〜3は、本発明に従って使用することのできるコンピュータプログラムモジュールの各ダイアグラムである。 図1〜3は、本発明に従って使用することのできるコンピュータプログラムモジュールの各ダイアグラムである。 図4は、NaVα、β1、およびβ2サブユニットを発現する4つの異なるNaV 1.7細胞株に対して各々試験されたいくつかの化合物についての用量反応曲線を各々示す4つのパネルを含んでいる。 図4は、NaVα、β1、およびβ2サブユニットを発現する4つの異なるNaV 1.7細胞株に対して各々試験されたいくつかの化合物についての用量反応曲線を各々示す4つのパネルを含んでいる。 図4は、NaVα、β1、およびβ2サブユニットを発現する4つの異なるNaV 1.7細胞株に対して各々試験されたいくつかの化合物についての用量反応曲線を各々示す4つのパネルを含んでいる。 図4は、NaVα、β1、およびβ2サブユニットを発現する4つの異なるNaV 1.7細胞株に対して各々試験されたいくつかの化合物についての用量反応曲線を各々示す4つのパネルを含んでいる。 図5は、ビンによってグループ化された異なる化合物の異なる用量に対する、NaVα、β1、およびβ2サブユニットを発現する異なるNaV1.7細胞株の応答を示す表である。 図5は、ビンによってグループ化された異なる化合物の異なる用量に対する、NaVα、β1、およびβ2サブユニットを発現する異なるNaV1.7細胞株の応答を示す表である。 図5は、ビンによってグループ化された異なる化合物の異なる用量に対する、NaVα、β1、およびβ2サブユニットを発現する異なるNaV1.7細胞株の応答を示す表である。 図5は、ビンによってグループ化された異なる化合物の異なる用量に対する、NaVα、β1、およびβ2サブユニットを発現する異なるNaV1.7細胞株の応答を示す表である。 図5は、ビンによってグループ化された異なる化合物の異なる用量に対する、NaVα、β1、およびβ2サブユニットを発現する異なるNaV1.7細胞株の応答を示す表である。 図6は、旨味受容体発現細胞を、12.5mMフルクトース(甘味アゴニスト)または25mM MSG(旨味アゴニスト)のいずれかで処理し、種々の条件下で増殖させた旨味受容体発現(RNA)細胞ベースのアッセイ後に得られたデータの棒グラフの提示であり、これらの条件のうちの1つにおいて試験した々再オブの一定分量からのアッセイ結果をこの図に示す。 図7は、旨味受容体T1R1およびT1R3サブユニットならびにGα15タンパク質を発現する本発明の細胞株の定量的遺伝子発現分析のグラフ提示である。遺伝子特異的プライマーならびにT1R1、T1R3、およびGα15についてのブローブを用いた遺伝子発現のTaqMan分析について、全RNAを細胞株から抽出した。対照細胞の上回る相対的な発現レベルを呈する。 図8は、培養における9ヶ月後の細胞株における旨味受容体発現の安定性を分析する代表的なゲルを示す。単一の終点RT‐PCRを用いて、旨味受容体発現細胞株の1および9ヶ月培養物におけるT1R1、T1R3、およびGα15遺伝子発現を評価した。逆転写酵素(「+RT」または「−RT」)を有するおよび有さない、かつ対照細胞(「対照」)または水のみ(「なし」)の試料を用いた反応も実施し、ポジティブコントロールとして、ネオマイシン耐性遺伝子(「neo」)をコードしたプラスミドの発現を用いた。矢印は、陽性結果を期待した反応を示す。多数の反応により、異なるゲルからのデータをデジタル方式で並置した。T1R3についてのデータをそれ自体のパネルにおいて、独立したPCR条件を必要とするこれらの反応として示す。 図9は、旨味受容体発現細胞ベースのアッセイを実施した後に生じた一連の代表的な反応トレースである。旨味受容体発現細胞ベースのアッセイを、緩衝液単独を対照として(囲まれたウェル)、残りのウェルにおける33mMにおいて旨味受容体アゴニストMSGを用いて実施した。細胞株は、0.8超のZ’値を生じる。 図10は、旨味受容体発現細胞ベースのアッセイにおいて旨味受容体アゴニストMSGを用いる用量反応曲線実験後に得られたデータを表す線グラフである。旨味受容体発現細胞株および対照細胞の反応を、アゴニスト濃度の関数としてプロットした。 図11は、種々の濃度のMSG(1mM〜100mM、右から左)および増強物質IMP(0mM〜30mM、下から上)の存在下で、旨味受容体発現細胞ベースのアッセイを実施した後に生じた一連の代表的な反応トレースである。 図12は、種々の濃度のシクラミン酸ナトリウムの存在下での旨味状態発現細胞ベースのアッセイを実施した後に生じた一連の代表的な反応トレースである。 図13は、ある範囲の濃度の苦味抽出物(x軸)の存在下で未変性の(丸)およびタグ付きの(四角)ヒト苦味受容体の異なる機能的活性(y軸における「アッセイ反応」)を示すグラフである。 図14は、ヒト苦味受容体を発現する細胞株が、機能的受容体反応について最大89%陽性率を示したことを示す表である。各細胞は、96ウェルプレートにおけるウェルを表す。黒のボックスは、存在する細胞が全くない/ほとんどないことを表す。白のボックスは、存在する細胞を表すが、そのウェルの背景シグナルを上回るアゴニストシグナルがない。灰色のボックスは、存在する細胞を表し、アゴニストシグナルは、そのウェルの背景シグナルを上回る。 図15は、(1)本発明の方法に従って単離された苦味受容体発現細胞株(上のパネル)および(2)薬剤により選択された細胞(下のパネル)における苦味アゴニストに対する苦味受容体の反応のリアルタイム撮像の一連の蛍光顕微鏡写真である。 図16は、25このヒト苦味受容体Gα15細胞株におけるイソプロテレノールに対する相対的反応の用量反応曲線を示すグラフである。 図17は、一過性トランスフェクションアッセイにおいて同定される、大まかに調整された、中程度に調整された、および選択的な苦味受容体を示す表である。 図18は、機能的細胞ベースのアッセイにおいて測定され、受容体の基礎活性を上回る%活性として表される、25の異なるヒト苦味受容体における異なる化合物の活性を示す表である。 図18は、機能的細胞ベースのアッセイにおいて測定され、受容体の基礎活性を上回る%活性として表される、25の異なるヒト苦味受容体における異なる化合物の活性を示す表である。 図18は、機能的細胞ベースのアッセイにおいて測定され、受容体の基礎活性を上回る%活性として表される、25の異なるヒト苦味受容体における異なる化合物の活性を示す表である。 図18は、機能的細胞ベースのアッセイにおいて測定され、受容体の基礎活性を上回る%活性として表される、25の異なるヒト苦味受容体における異なる化合物の活性を示す表である。 図19は、未変性の細胞株(上の行)およびタグ付きの細胞株(下の行)を用いる異なる苦味受容体の割り当てを示す表である。 図20は、12.5mMフルクトース(甘味アゴニスト)または25mM MSG(旨味アゴニスト)のいずれかを試験化合物として用いる甘味受容体発現(RNA)細胞ベースのアッセイの棒グラフ提示である。培養物を種々の条件下で増殖させ、これらの条件のうちの3つ(1、2、および「最終」)において試験された同じ細胞の一定分量からのアッセイ結果をこの図に示す。アッセイ反応を対照細胞の値に対して標準化する。 図21は、甘味受容体ヒトT1R2およびT1R3サブユニット(それぞれ配列番号31および32)ならびにマウスGα15タンパク質(配列番号33)を発現する本発明の細胞株の定量的遺伝子発現分析のグラフ提示である。全RNAを細胞株から抽出し、遺伝子特異的プライマーと、ヒトT1R2およびT1R3、ならびにマウスGα15についてのプローブを用いた遺伝子発現について、TaqManによって分析した。対照細胞を上回る相対的発現レベルを表す。 図22は、培養物における9ヶ月後の本発明の細胞株における甘味受容体発現の安定性を分析する代表的なゲルを示す。単一の終点RT‐PCRを用いて、甘味受容体発現細胞株の1および9ヶ月培養物におけるヒトT1R2、ヒトT1R3、およびマウスGα15遺伝子発現を評価した。逆転写酵素を有するおよび有さない(「+RT」または「−RT」)、かつ対照細胞(「対照」)または水のみ(「なし」)の試料を用いる反応も実施し、ポジティブコントロールとして、ネオマイシン耐性遺伝子(「neo」)をコードしたプラスミドの発現を用いた。矢印は、陽性の結果を期待したレーンを示す。多数の反応により、異なるゲルからのデータをデジタル方式に並置した。ヒトT1R3サブユニットについてのデータをそれ自体のパネルにおいて、独立したPCR条件が必要とされるこれらの反応として示す。 図23は、他のウェルにおいて対照として用いられる緩衝液単独を有するウェルを互い違いにする上で、甘味受容体の公知のアゴニストである75mMのフルクトースの甘味受容体発現細胞ベースのアッセイ(本発明の細胞を使用)を実施した後に生じた一連の代表的な反応トレースである。細胞株は、0.8以上のZ’値を生じる。 図24(A〜C)は、甘味受容体発現細胞ベースのアッセイ(本発明の細胞を使用)において甘味受容体アゴニストを用いる種々の用量反応実験において得られたデータを表す一連の線グラフである。(A)天然カロリー甘味料に対する甘味受容体発現細胞株の応答を、アゴニスト濃度の関数としてプロットした。(B)甘味受容体発現細胞ベースのアッセイにおける一般の人工甘味料の用量反応曲線。(C)甘味受容体発現細胞ベースのアッセイにおける天然の高強度甘味料の用量反応曲線。 図25は、本発明の細胞を用いる甘味受容体発現細胞ベースのアッセイを実施した後に生じた一連の代表的な反応トレースである。たいていのアゴニストを用いて観られる典型的なベル型のGPCR反応とは対照的に、ステビアアゴニストは、カルシウムフラックスFDSSアッセイにおいて延長した反応を示した。 図26(A〜B)は、T1R2のゲノム遺伝子座を示す。図26Aは、第1染色体内のT1R2遺伝子座の位置を示す。図26Bは、T1R2遺伝子についての1つの考えられ得るイントロン‐エクソンコード化構造を示す。情報は、University of California, Santa Cruzのゲノムブラウザから得た。T1R2に対応するエクソンおよびイントロンを5’から3’の方向に数値的に示す。尺度および染色体の位置を示す。情報は、University of California, Santa Cruzのゲノムブラウザから得た。 図26(A〜B)は、T1R2のゲノム遺伝子座を示す。図26Aは、第1染色体内のT1R2遺伝子座の位置を示す。図26Bは、T1R2遺伝子についての1つの考えられ得るイントロン‐エクソンコード化構造を示す。情報は、University of California, Santa Cruzのゲノムブラウザから得た。T1R2に対応するエクソンおよびイントロンを5’から3’の方向に数値的に示す。尺度および染色体の位置を示す。情報は、University of California, Santa Cruzのゲノムブラウザから得た。 図27(A〜B)は、T1R3のゲノム遺伝子座を示す。図27Aは、第1染色体内のT1R3遺伝子座の位置を示す。情報は、University of California, Santa Cruzのゲノムブラウザから得た。図27Bは、T1R3遺伝子について1つの考えられ得るイントロン‐エクソンコード化構造を示す。T1R3に対応するエクソンおよびイントロンを5’から3’の方向に数値的に示す。エクソン数を黒色で示し、イントロン数を灰色で示す。尺度および染色体の位置を示す。情報は、University of California, Santa Cruzのゲノムブラウザから得た。 図27(A〜B)は、T1R3のゲノム遺伝子座を示す。図27Aは、第1染色体内のT1R3遺伝子座の位置を示す。情報は、University of California, Santa Cruzのゲノムブラウザから得た。図27Bは、T1R3遺伝子について1つの考えられ得るイントロン‐エクソンコード化構造を示す。T1R3に対応するエクソンおよびイントロンを5’から3’の方向に数値的に示す。エクソン数を黒色で示し、イントロン数を灰色で示す。尺度および染色体の位置を示す。情報は、University of California, Santa Cruzのゲノムブラウザから得た。 図28(A〜B)は、背景と比較してフルクトースの添加(15mMの終濃度まで)に対する本発明の細胞の機能的細胞ベースの応答の代表的なトレースを示す。個々の単離された細胞から培養された細胞を対照細胞(灰色のトレース)と比較して試験した(黒色のトレース)。細胞は、試験および対照の両細胞試料から、対照応答または背景を減算することによって示されるものとして、フルクトースに対するより高い応答を示した。細胞ベースのアッセイは、蛍光カルシウムシグナル伝達色素を用いたカルシウムフラックスを報告するよう設計された。蛍光アッセイ応答は、Y軸にそってプロットされ、時間はX軸に沿って示される。矢印は、フルクトースが添加された時点を示す。図28Aは、対照と比較した個々のHuTu細胞から培養された細胞からのトレースを示す。図28Bは、対照と比較した個々のH716細胞から培養された細胞からのトレースを示す。図28Cは、対照と比較した個々の293T細胞から培養された細胞からのトレースを示す。 図28(A〜B)は、背景と比較してフルクトースの添加(15mMの終濃度まで)に対する本発明の細胞の機能的細胞ベースの応答の代表的なトレースを示す。個々の単離された細胞から培養された細胞を対照細胞(灰色のトレース)と比較して試験した(黒色のトレース)。細胞は、試験および対照の両細胞試料から、対照応答または背景を減算することによって示されるものとして、フルクトースに対するより高い応答を示した。細胞ベースのアッセイは、蛍光カルシウムシグナル伝達色素を用いたカルシウムフラックスを報告するよう設計された。蛍光アッセイ応答は、Y軸にそってプロットされ、時間はX軸に沿って示される。矢印は、フルクトースが添加された時点を示す。図28Aは、対照と比較した個々のHuTu細胞から培養された細胞からのトレースを示す。図28Bは、対照と比較した個々のH716細胞から培養された細胞からのトレースを示す。図28Cは、対照と比較した個々の293T細胞から培養された細胞からのトレースを示す。 図28(A〜B)は、背景と比較してフルクトースの添加(15mMの終濃度まで)に対する本発明の細胞の機能的細胞ベースの応答の代表的なトレースを示す。個々の単離された細胞から培養された細胞を対照細胞(灰色のトレース)と比較して試験した(黒色のトレース)。細胞は、試験および対照の両細胞試料から、対照応答または背景を減算することによって示されるものとして、フルクトースに対するより高い応答を示した。細胞ベースのアッセイは、蛍光カルシウムシグナル伝達色素を用いたカルシウムフラックスを報告するよう設計された。蛍光アッセイ応答は、Y軸にそってプロットされ、時間はX軸に沿って示される。矢印は、フルクトースが添加された時点を示す。図28Aは、対照と比較した個々のHuTu細胞から培養された細胞からのトレースを示す。図28Bは、対照と比較した個々のH716細胞から培養された細胞からのトレースを示す。図28Cは、対照と比較した個々の293T細胞から培養された細胞からのトレースを示す。 図29(A〜B)は、背景と比較したヘリオナール(Helional)およびボージュナール(Bourgeonal)に対するヒト匂い受容体を発現する細胞の機能的細胞ベースの応答の代表的なトレースを示す。図29Aは、対照としてのDMSOビヒクル背景シグナルと比較したヘリオナール(4.5mMの終濃度まで)に対するヒト匂い受容体OR3A1を発現する本明細書に説明された細胞株の機能的細胞ベースの応答の代表的なトレースを示す。試験(黒色)および対照(灰色)のトレースが重なっている。細胞は、背景を上回るヘリオナールに対する応答を示した。細胞ベースのアッセイは、蛍光カルシウムシグナル伝達色素を用いたカルシウムフラックスを報告するよう設計された。蛍光アッセイ応答は、Y軸に沿ってプロットされ、時間はX軸に沿って示される。矢印は、ヘリオナールまたはDMSOが添加された時点を示す。 図29(A〜B)は、背景と比較したヘリオナール(Helional)およびボージュナール(Bourgeonal)に対するヒト匂い受容体を発現する細胞の機能的細胞ベースの応答の代表的なトレースを示す。図29Bは、対照としてのDMSOビヒクル背景シグナルと比較したボージュナール(0.3mMの終濃度まで)に対するヒト匂い受容体OR1D2を発現する本明細書に説明された細胞株の機能的細胞ベースの応答の代表的なトレースを示す。試験(黒色)および対照(灰色)のトレースが重なっている。細胞は、背景を上回るボージュナールに対する応答を示した。細胞ベースのアッセイは、蛍光カルシウムシグナル伝達色素を用いたカルシウムフラックスを報告するよう設計された。蛍光アッセイ応答は、Y軸に沿ってプロットされ、時間はX軸に沿って示される。矢印は、ボージュナールまたはDMSOが添加された時点を示す。
別段の定義がない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本発明の属する分野の当業者によって普遍的に理解されるのと同じ意味を有する。典型的な方法および材料が下記に説明されているが、本明細書に説明されているものと類似のまたは等価の方法および材料も、本発明の実施または試験において使用することができる。対立する場合、定義を含めた本明細書が支配するであろう。
本明細書に記載されたすべての刊行物および他の引用文献は、それらのすべての内容が全体として引用により組み込まれている。多くの文書が本明細書で引用されているが、本引用は、これらの任意の文書が当技術分野における共通の一般的な知識の一部を形成するという承認を構成しない。
本明細書および特許請求の範囲を通じて、語「を含む(comprise)」または「を含む(comprises)」もしくは「を含んでいる」などの語尾変化は、記載された整数または整数の群の含むことをがその他の整数または整数の群を排除しないことを強調するものとして理解されるであろう。文脈によって別段に必要とされない限り、単数形は複数形を含んでいるはずであり、複数形は単数形を含んでいるはずである。材料、方法、および例は、説明のためにのみであり、制限しているよう意図されるものではない。
本発明がより容易に理解され得るために、ある用語がまず定義される。追加的な定義は、詳細な説明を通じて示される。
用語「安定な」または「安定して発現する」は、用語「安定な発現」および「一過性発現」が当業者によって理解されるであろうように、タンパク質を一過性に発現する細胞から本発明の細胞および細胞株を区別するよう意図される。本明細書で使用する場合、「同じ種類の細胞において発現しない」には、同じ種類のその他の細胞において、または同じ種類の細胞の少なくとも99%において、または同じ種類の細胞の少なくとも98%において、または同じ種類の細胞の少なくとも97%において、または同じ種類の細胞の少なくとも96%において、または同じ種類の細胞の少なくとも95%において、または同じ種類の細胞の少なくとも94%において、または同じ種類の細胞の少なくとも93%において、または同じ種類の細胞の少なくとも92%において、または同じ種類の細胞の少なくとも91%において、または同じ種類の細胞の少なくとも90%において、または同じ種類の細胞の少なくとも85%において、または同じ種類の細胞の少なくとも80%において、または同じ種類の細胞の少なくとも75%において、または同じ種類の細胞の少なくとも70%において、または同じ種類の細胞の少なくとも60%において、または同じ種類の細胞の少なくとも50%において発現しないが含まれる。
本明細書で使用する場合、関心対象の「機能的」RNAまたはタンパク質は、細胞ベースのアッセイにおいて1:1を超えるシグナル対ノイズ比を有するものである。いくつかの実施態様において、関心対象の「機能的」RNAまたはタンパク質は、細胞ベースのアッセイにおいて2を超えるシグナル対ノイズ比を有する。いくつかの実施態様において、関心対象の「機能的」RNAまたはタンパク質は、細胞ベースのアッセイにおいて3を超えるシグナル対ノイズ比を有する。いくつかの実施態様において、関心対象の「機能的」RNAまたはタンパク質は、細胞ベースのアッセイにおいて4を超えるシグナル対ノイズ比を有する。いくつかの実施態様において、関心対象の「機能的」RNAまたはタンパク質は、細胞ベースのアッセイにおいて5を超えるシグナル対ノイズ比を有する。いくつかの実施態様において、関心対象の「機能的」RNAまたはタンパク質は、細胞ベースのアッセイにおいて10を超えるシグナル対ノイズ比を有する。いくつかの実施態様において、関心対象の「機能的」RNAまたはタンパク質は、細胞ベースのアッセイにおいて15を超えるシグナル対ノイズ比を有する。いくつかの実施態様において、関心対象の「機能的」RNAまたはタンパク質は、細胞ベースのアッセイにおいて20を超えるシグナル対ノイズ比を有する。いくつかの実施態様において、関心対象の「機能的」RNAまたはタンパク質は、細胞ベースのアッセイにおいて30を超えるシグナル対ノイズ比を有する。いくつかの実施態様において、関心対象の「機能的」RNAまたはタンパク質は、細胞ベースのアッセイにおいて40を超えるシグナル対ノイズ比を有する。いくつかの実施態様において、シグナル対ノイズ比は、10%、20%、30%、40%、50%、60%、または70%超変動しない。いくつかの実施態様において、シグナル対ノイズ比は、実験によって10%、20%、30%、40%、50%、60%、または70%超変動しない。いくつかの実施態様において、シグナル対ノイズ比は、実験の2〜20の異なる複製物間で1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%超変動しない。いくつかの実施態様において、シグナル対ノイズ比は、実験の2〜20の異なる複製物間で10%、20%、30%、40%、50%、60%、または70%超変動しない。いくつかの実施態様において、シグナル対ノイズ比は、実験の2〜20の異なる複製物間で1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%超変動しない。いくつかの実施態様において、シグナル対ノイズ比は、1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、30〜40、40〜50、50〜60、60〜70、または70日超試験された細胞について、10%、20%、30%、40%、50%、60%、または70%超変動せず、この中で、細胞は継続培養にある。いくつかの実施態様において、シグナル対ノイズ比は、1〜5、5〜10、10〜15、15〜20、20〜25、25〜30、30〜40、40〜50、50〜60、60〜70、または70日超試験された細胞について、1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%超変動せず、この中で、細胞は継続培養にある。いくつかの実施態様において、関心対象の機能的タンパク質またはRNAは、天然に存在するまたは内在的に発現するタンパク質またはRNAの生物活性の1つ以上を有する。
用語「細胞株」または「クローン細胞株」は、単一の最初の細胞の後代である細胞の集団をいう。本明細書で使用する場合、細胞株は、インビトロでの細胞培養において維持され、クローン細胞のバンクを確立するために一定分量で凍結され得る。
用語「ストリンジェントな条件」または「ストリンジェントなハイブリッド形成条件」とは、1つ以上の核酸プローブを核酸試料とハイブリッド形成して、試料中の標的核酸に特異的に結合しなかったプローブを洗い流すための温度および塩の条件を説明する。ストリンジェントな条件は、当業者に公知であり、例えば、Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, N.Y. (1989), 6.3.1−6.3.6において見出すことができる。水性および非水性方法は、プロトコルにおいて説明されており、いずれかを用いることができる。ストリンジェントなハイブリッド形成条件の一例は、約45℃で6×SSCにおけるハイブリッド形成、次いで、60℃で0.2×SSC、0.1%SDSにおける少なくとも1回の洗浄である。ストリンジェントなハイブリッド形成条件の別の例は、約45℃で6×SSCにおけるハイブリッド形成、次いで、65℃で0.2×SSC、0.1%SDSにおける少なくとも1回の洗浄である。また、ストリンジェントなハイブリッド形成条件には、65℃における0.5Mリン酸ナトリウム、7%SDSにおけるハイブリッド形成、次いで、65℃における0.2×SSC、1%SDSにおける少なくとも1回の洗浄が含まれる。
アミノ酸および/または核酸配列と関連した句「%同一の」または「%同一性」は、少なくとも2つの異なる配列間の類似性をいう。%同一性は、標準的な配列比較アルゴリズム、例えばAltshulら((1990)J. Mol. Biol., 215: 403−410)によって説明された塩基局所配列比較ツール(Basic Local Alignment Tool)(BLAST);Needlemanら((1970)J. Mol. Biol., 48: 444−453)のアルゴリズム;またはMeyersら((1988)Comput. Appl. Biosci., 4: 11−17)のアルゴリズムによって決定することができる。1セットのパラメータは、12のギャップペナルティ、4のギャップ伸長ペナルティ、および5のフレームシフトギャップペナルティを有するBlosum62スコア化マトリックスであり得る。また、2つのアミノ酸またはヌクレオチドの配列間の%同一性は、PAM120重量残基表(weight residue table)、12のギャップ長ペナルティ、および4のギャップペナルティを用いるALIGNプログラム(バージョン2.0)へと組み込まれたE. MeyersおよびW. Miller((1989)CABIOS, 4: 11−17)のアルゴリズムを用いて決定することができる。%同一性は通常、類似の長さの配列を比較することによって計算される。
タンパク質分析ソフトウェアは、保存的アミノ酸置換を含めた種々の置換、欠失、および他の修飾に割り当てられた類似性の測定結果を用いて類似のアミノ酸配列を対応させる。例えば、GCG Wisconsin Package(Accelrysm Inc.)は、異なる種由来の相同なポリペプチドなどの密接に関連したポリペプチド間の、または野生型タンパク質とその変異タンパク質間の配列同一性を決定するために、初期設定パラメータとともに使用することのできる「Gap」および「Bestfit」などのプログラムを含む。例えば、GCGのバージョン6.1を参照されたい。また、ポリペプチド配列は、初期設定のまたは推奨されたパラメータを用いるFASTAを用いて比較することができる。GCGのバージョン6.1 FASTA(例えば、FASTA2およびFASTA3)におけるプログラムは、問い合わせ配列と検索配列の間の最良の重なりの領域の配列比較および%配列同一性を提供する(Pearson, Methods Enzymol. 183: 63−98 (1990);Pearson, Methods Mol. Biol. 132: 185−219 (2000))。
同一性について比較されるポリペプチド配列の長さは一般に、少なくとも約16アミノ酸残基、通常少なくとも約20残基、より通常には少なくとも約24残基、典型的には少なくとも約28残基、および好ましくは約35残基超であろう。同一性について比較されるDNA配列の長さは、少なくとも約48核酸残基、通常少なくとも約60核酸残基、より通常には少なくとも約72核酸残基、典型的には少なくとも約84核酸残基、および好ましくは約105核酸残基超であろう。
句「実質的に示されているものとして」、「実質的に同一の」または「実質的に相同の」は、アミノ酸またはヌクレオチドの配列と関連して、関連するアミノ酸またはヌクレオチドの配列が、比較子配列との比較で同一であろうかまたは非実質的な差(例えば、保存されたアミノ酸置換またはこのような置換をコードする核酸)を有することを意図する。非実質的な差には、指定された領域における50のアミノ酸配列および該配列をコードする核酸における1または2の置換など、少数のアミノ酸の変化が含まれる。
修飾因子には、関心対象のタンパク質、例えば味覚受容体(例えば、苦味受容体、旨味受容体、または甘味受容体)の活性を変化させる任意の物質または化合物が含まれる。修飾因子は、部分的なアゴニストまたはアンタゴニスト、選択的アゴニストまたはアンタゴニスト、および逆のアゴニストを含めたアゴニスト(増強物質もしくは活性化因子)またはアンタゴニスト(阻害薬または遮断薬)であり得、また、アロステリックな修飾因子でもあり得る。物質または化合物は、その修飾活性が、異なる条件もしくは濃度下で、または関心対象のタンパク質、例えば味覚受容体(例えば、苦味受容体、旨味受容体、もしくは甘味受容体)の異なる形態に関して変化する場合でさえ、修飾因子である。他の態様において、修飾因子は、関心対象のタンパク質、例えば、味覚受容体(例えば、苦味受容体、旨味受容体、または甘味受容体)の機能に影響する別の修飾因子の能力を変化させ得る。具体的な実施態様において、修飾因子は、味覚受容体(例えば、苦味受容体、旨味受容体、または甘味受容体)の構造、立体配座、生化学的または生物物理学的特性または機能性を正または負のいずれかに変化させることができる。
用語「増強物質」、「アゴニスト」、または「活性化因子」は、関心対象のタンパク質、例えば、味覚受容体(例えば、苦味受容体、旨味受容体、もしくは甘味受容体)の1つ以上の活性を増大させる化合物または物質をいう。具体的な実施態様において、味覚受容体の文脈における用語「増強物質」、「アゴニスト」、または「活性化因子」は、味覚受容体(例えば、苦味受容体、旨味受容体、または甘味受容体)と関連した下流のシグナル伝達反応を増大させる化合物または物質をいう。特定の実施態様において、味覚受容体の活性の増大は、苦味受容体についての細胞内シグナル伝達経路の一部である細胞内分子の量もしくは分布または酵素の活性における変化を結果として生じることができる。細胞内分子の例には、遊離カルシウム、環状アデノシン一リン酸(cAMP)、イノシトール一リン酸、二リン酸、または三リン酸が挙げられるが、これらに限定されない。酵素の例には、アデニル酸シクラーゼ、ホスホリパーゼ‐C、Gタンパク質共役受容体キナーゼが挙げられるが、これらに限定されない。
用語「阻害剤」、「アンタゴニスト」、または「遮断薬」は、関心対象のタンパク質、例えば味覚受容体(例えば、苦味受容体、旨味受容体、または甘味受容体)の1つ以上の活性を低下または遮断する化合物または物質をいう。具体的な実施態様において、味覚受容体の文脈における用語「阻害薬」、「アンタゴニスト」、または「遮断薬」は、味覚受容体(例えば、苦味受容体、旨味受容体、または甘味受容体)と関連した下流のシグナル伝達反応を低下させる化合物または物質をいう。特定の実施態様において、味覚受容体の活性の低下は、苦味受容体についての細胞内シグナル伝達経路の一部である細胞内分子の量もしくは分布または酵素の活性における変化を結果として生じることができる。細胞内分子の例には、遊離カルシウム、環状アデノシン一リン酸(cAMP)、イノシトール一リン酸、二リン酸、または三リン酸が挙げられるが、これらに限定されない。酵素の例には、アデニル酸シクラーゼ、ホスホリパーゼ‐C、Gタンパク質共役受容体キナーゼが挙げられるが、これらに限定されない。
甘味受容体は、口腔、肺、および腸の上皮細胞を含めた多くの哺乳類組織に存在するタンパク質である。理論によって結びつけられることなく、本発明者らは、甘味受容体の調節不全または機能不全が、糖尿病および肥満を含めた多くの疾患状態と連関し得ると考えている。
句「機能的甘味受容体」は、少なくとも1つのT1R2サブユニットおよび1つのT1R3サブユニットを含み、かつフルクトース、グルコース、スクロース、モネリン/ミラクリン、モグロシド(mocroside)、ステビア、レバウジオシド(rebaudioside)A、サッカリン、アスパルテーム、シクラミン酸ナトリウム、スクラロース、ソルビタル(sorbital)、アセスルファムK、もしくはギムネマ甘味受容体などの公知の活性化因子に対して、またはメチル4,6−ジクロロ−4,6−ジデオキシ−α−D−ガラクトピラノシド(MAD‐ジCl‐Gal)、PNP/ラクチゾール(lactisole)(異なる濃度で異なって作用し得る。)、1型ギムネマ酸、ホズロシド、ジジフィン、およびグルマリンなどの公知の阻害薬に対して、細胞の遺伝子操作なしで甘味受容体を正常に発現して該受容体を産生する細胞において産生される該受容体と類似の方法で(すなわち、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、および95%同じに)反応する甘味受容体をいう。甘味受容体の挙動は、例えば生理学的活性または薬理学的反応によって決定することができる。生理学的活性には、Gタンパク質の活性化および関連する下流のシグナル伝達が挙げられるが、これらに限定されない。薬理学的反応には、受容体の阻害、活性化、および修飾が挙げられるが、これらに限定されない。このような反応は例えば、活性化された甘味受容体によるG水性タンパク質の活性化の際の小胞体からの細胞内カルシウムの放出をモニターするアッセイにおいてアッセイすることができる。
旨味受容体は、口腔、肺、および腸の上皮細胞を含めた多くの哺乳類組織に存在するタンパク質である。理論によって結びつけられることなく、本発明者らは、旨味受容体の調節不全または機能不全が、糖尿病および肥満を含めた多くの疾患状態と連関し得ると考えている。
句「機能的旨味受容体」とは、少なくとも1つのT1R1および1つのT1R3サブユニットを含み、かつグルタミン酸一ナトリウム(MSG)などの公知の活性化因子、または固有濃度で旨味受容体阻害薬として作用することが公知であるラクチゾール、もしくはPMP(2−(4−メトキシフェノキシ)−プロピオン酸)などの公知の阻害薬に対して、細胞の遺伝子操作なしで旨味受容体を正常に発現して該受容体を産生する細胞において産生される該受容体と類似の方法で(すなわち、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、および95%同じに)反応する旨味受容体をいう。旨味受容体の挙動は、例えば、生理学的活性または薬理学的反応によって決定することができる。生理学的活性には、Gタンパク質の活性化および関連する下流のシグナル伝達が挙げられるが、これらに限定されない。薬理学的活性には、受容体の阻害、活性化、および修飾が挙げられるが、これらに限定されない。このような反応は、例えば、活性化された旨味受容体によるG水性タンパク質の活性化の際の小胞体からの細胞内カルシウムの放出をモニターするアッセイにおいてアッセイすることができる。
句「機能的苦味受容体」とは、操作なしで苦味受容体を正常に発現する細胞における苦味受容体と実質的に同じ方法で公知の活性化因子または公知の阻害薬に対して反応する苦味受容体をいう。苦味受容体の挙動は、例えば、生理学的活性および薬理学的反応によって決定することができる。生理学的活性には苦味の感覚が挙げられるが、これに限定されない。薬理学的反応には、苦味受容体が修飾因子と接触した場合に苦味受容体についての細胞内シグナル伝達経路の一部である細胞内分子の量もしくは分布または酵素の活性における変化が挙げられるが、これに限定されない。例えば、薬理学的反応には、苦味受容体が活性化された場合の細胞内遊離カルシウムの増加、または苦味受容体が遮断された場合の細胞内遊離カルシウムの低下が含まれてよい。
本明細書で使用される用語「苦味受容体」は、味覚受容体細胞の表面に発現し、かつ二次メッセンジャー経路を介して苦味知覚を仲介するGタンパク質共役受容体の任意の1つをいう。
関心対象の「異種性の」または「導入された」タンパク質、例えば、味覚受容体サブユニット(例えば、苦味受容体サブユニット、旨味受容体サブユニット、もしくは甘味受容体サブユニット)またはGタンパク質は、関心対象のタンパク質、例えば、味覚受容体サブユニット(例えば、苦味受容体サブユニット、旨味受容体サブユニット、もしくは甘味受容体サブユニット)またはGタンパク質が、宿主細胞に導入された核酸によってコードされることを意味する。
関心対象の「遺伝子により活性化された」タンパク質、例えば、味覚受容体サブユニット(例えば、苦味受容体サブユニット、旨味受容体サブユニット、もしくは甘味受容体サブユニット)またはGタンパク質は、サブユニットまたはタンパク質をコードする内在性核酸が発現制御配列の該核酸への導入および操作上の連関によって発現のために活性化されたことを意味する。
本発明は、関心対象の機能的RNAまたはヘテロ多量体タンパク質およびリガンドが公知ではないタンパク質などの複合体タンパク質を含めた関心対象の機能的タンパク質を安定して発現する細胞について火急の必要性に見合った細胞から作製される新規の細胞および細胞株を初めて提供する。本発明の細胞および細胞株は、関心対象のRNAまたはタンパク質の一貫した機能的な発現が望まれるいずれの使用にも適している。出願者らは、膜タンパク質、細胞質タンパク質、および分泌型タンパク質を含めた、単一のサブユニットおよびヘテロ多量体(ヘテロ二量体および3つ以上の異なるサブユニットを有するタンパク質を含む。)の両方の種々のタンパク質、ならびにこれらの種々の組み合わせについてのこの説明に見合う細胞株を作製した。
関心対象のタンパク質の例には以下が含まれるが、これらに限定されない:受容体(例えば、サイトカイン受容体、免疫グロブリン受容体ファミリーメンバー、リガンド開口型イオンチャネル、プロテインキナーゼ受容体、Gタンパク質共役受容体(GPCR)、核ホルモン受容体、および他の受容体)、シグナル伝達分子(例えば、サイトカイン、増殖因子、ペプチドホルモン、ケモカイン、膜結合型シグナル伝達分子、および他のシグナル伝達分子)、キナーゼ(例えば、アミノ酸キナーゼ、炭水化物キナーゼ、ヌクレオチドキナーゼ、プロテインキナーゼ、および他のキナーゼ)、ホスファターゼ(例えば、炭水化物ホスファターゼ、ヌクレオチドホスファターゼ、プロテインホスファターゼ、およびたのホスファターゼ)、プロテアーゼ(例えば、アスパラギン酸プロテアーゼ、システインプロテアーゼ、メタロプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、および他のプロテアーゼ)、調節分子(例えば、Gタンパク質修飾因子、高分子量Gタンパク質、低分子量GTPase、キナーゼ修飾因子、ホスファターゼ修飾因子、プロテアーゼ阻害薬、および他の酵素調節因子)カルシウム結合タンパク質(例えば、アネキシン、カルモジュリン関連タンパク質、および他の選択的カルシウム結合タンパク質)、転写因子(例えば、核ホルモン受容体、基本転写因子、ベーシック・ヘリックス・ループ・ヘリックス転写因子、creb転写因子、hmgボックス転写因子、ホメオボックス転写因子、他の転写因子、転写補助因子、およびZnフィンガー転写因子)、核酸結合タンパク質(例えば、ヘリカーゼ、DNAリガーゼ、DNAメチルトランスフェラーゼ、RNAメチルトランスフェラーゼ、二本鎖DNA結合タンパク質、エンドデオキシリボヌクレアーゼ、複製起点結合タンパク質、逆転写酵素、リボ核タンパク質、リボソームタンパク質、一本鎖DNA結合タンパク質、セントロメアDNA結合タンパク質、染色質/染色質結合タンパク質、DNAグリコシラーゼ、DNA光回復酵素、DNAポリメラーゼ処理能力因子、DNA鎖対形成タンパク質、DNAトポイソメラーゼ、DNA指向性DNAポリメラーゼ、DNA指向性RNAポリメラーゼ、傷害性DNA結合タンパク質、ヒストン、プライマーゼ、エンドリボヌクレアーゼ、エキソデオキシリボヌクレアーゼ、エキソリボヌクレアーゼ、翻訳伸長因子、翻訳開始因子、翻訳終結因子、mRNAポリアデニル化因子、mRNAスプライシング因子、他のDNA結合タンパク質、他のRNA結合タンパク質、および他の核酸結合タンパク質)、イオンチャネル(例えば、陰イオンチャネル、リガンド開口型イオンチャネル、電位開口型イオンチャネル、および他のイオンチャネル)、輸送体(例えば、陽イオン輸送体、ATP結合カセット(ABC)輸送体、アミノ酸輸送体、炭水化物輸送体、および他の輸送体)、転移/担体タンパク質(例えば、アポリポタンパク質、ミトコンドリア担体タンパク質、および他の転移/担体タンパク質)、細胞接着分子(例えば、camファミリー接着分子、カドヘリン、および他の細胞接着分子)、細胞骨格タンパク質(例えば、アクチンおよびアクチン関連タンパク質、アクチン結合モータータンパク質、非モーターアクチン結合タンパク質、他のアクチンファミリー細胞骨格タンパク質、中間径フィラメント、微小管ファミリー細胞骨格タンパク質、および他の細胞骨格タンパク質)、細胞外マトリックス(例えば、細胞外マトリックス糖タンパク質、細胞外マトリックスリンカータンパク質、細胞外マトリックス構造タンパク質、および他の細胞外マトリックス)、細胞間結合タンパク質(例えば、ギャップ結合タンパク質、緊密結合(tight junction)タンパク質、および他の細胞間結合タンパク質)、シンターゼ、シンテターゼ、オキシドレダクターゼ(例えば、脱水素酵素、ヒドロキシラーゼ、オキシダーゼ、オキシゲナーゼ、ペルオキシダーゼ、還元酵素、および他の酸化還元酵素)、トランスフェラーゼ(例えば、メチルトランスフェラーゼ、アセチルトランスフェラーゼ、アシルトランスフェラーゼ、グリコシルトランスフェラーゼ、ヌクレオチジルトランスフェラーゼ、ホスホリラーゼ、トランスアルドラーゼ、トランスアミナーゼ、トランスケトラーゼ、および他のトランスフェラーゼ)、ヒドロリアーゼ(例えば、デアセチラーゼ、デアミナーゼ、エステラーゼ、ガラクトシダーゼ、グルコシダーゼ、グリコシダーゼ、リパーゼ、ホスホジエステラーゼ、ピロホスファターゼ、アミラーゼ、および他のヒドロラーゼ)、リアーゼ(例えば、アデニラートシクラーゼ、グアニラートシクラーゼ、アルドラーゼ、デカルボキシラーゼ、デヒドラターゼ、ヒドラターゼ、および他のリアーゼ)、イソメラーゼ(例えば、エピメラーゼ/ラセマーゼ、ムターゼ、および他のイソメラーゼ)、リガーゼ(例えば、DNAリガーゼ、ユビキチン‐タンパク質リガーゼ、および他のリガーゼ)、防御/免疫タンパク質(例えば、抗菌反応タンパク質、補体成分、免疫グロブリン、免疫グロブリン受容体ファミリーメンバー、主要な組織適合性複合体抗原、ならびに他の防御および免疫タンパク質)、膜輸送タンパク質(例えば、膜輸送調節タンパク質、SNAREタンパク質、小胞コーティングタンパク質、および他の膜輸送タンパク質)、シャペロン(例えば、シャペロニン、hsp70ファミリーシャペロン、hsp90ファミリーシャペロン、および他のシャペロン)、ウイルスタンパク質(例えば、ウイルスコーティングタンパク質および他のウイルスタンパク質)、ミエリンタンパク質、他の種々の機能タンパク質、貯蔵タンパク質、構造タンパク質、界面活性剤、ならびに膜貫通受容体調節/アダプタータンパク質。タンパク質およびそれらの機能に関する他の例には、Paul D. Thomas, Michael J. Campbell, Anish Kejariwal, Huaiyu Mi, Brian Karlak, Robin Daverman, Karen Diemer, Anushya Muruganujan, Apurva Narechania. 2003. PANTHER: a library of protein families and subfamilies indexed by function. Genome Res., 13: 2129−2141において同定されているものが含まれ、それらのすべての内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。
GPCRの例には以下が含まれるが、これらに限定されない:
以下を含むがこれらに限定されないクラスAのGPCR:5−ヒドロキシトリプタミン受容体(例えば、HTR1A、HTR1B、HTR1D、HTR1E、HTR1F、HTR2A、HTR2B、HTR2C、HTR4、HTR5A、HTR6、およびHTR7)、ムスカリン性アセチルコリン受容体(例えば、CHRM1、CHRM2、CHRM3、CHRM4、およびCHRM5)、アデノシン受容体(例えば、ADORA1、ADORA2A、ADORA2B、およびADORA3)、α−アドレナリン受容体(例えば、ADRA1A、ADRA1B、ADRA1D、ADRA2A、ADRA2B、およびADRA2C)、β−アドレナリン受容体(例えば、ADRB1、ADRB2、およびADRB3)、アナフィラトキシン受容体(例えば、GPR77、C5R1、およびC3AR1)、アンギオテンシン受容体(例えば、AGTR1およびAGTR2)、アペリン受容体(例えば、AGTRL1)、胆汁酸受容体(例えば、GPBAR1)、ボンベシン受容体(例えば、NMBR、GRPR、およびBRS3)、ブラジキニン受容体(例えば、BDKRB1およびBDKRB2)、カンナビノイド受容体(例えば、CNR1およびCNR2)、ケモカイン受容体‐インターロイキン(例えば、8IL8RAおよびIL8RB)、ケモカイン受容体(例えば、CXCR3、CXCR4、CXCR5、CCR1、CCR2、CCR3、CCR4、CCR5、CCR6、CCR7、CCR8、CCR9、CCR10、CX3CR1、XCR1、およびCXCR6)、コレシストキニン受容体(例えば、CCKARおよびCCKBR)、ドーパミン受容体(例えば、DRD、DRD2、DRD3、DRD4、およびDRD5)、エンドセリン受容体(例えば、EDNRAおよびEDNRB)、エストロゲン受容体(例えば、GPER)、ホルミルペプチド受容体(例えば、FPR2、FPR3、およびFPR1)、遊離脂肪酸受容体(例えば、FFAR1、FFAR3、FFAR2、およびGPR42)、ガラニン受容体(例えば、GALR1、GALR2、およびGALR3)、グレリン受容体(例えば、GHSR)、糖タンパク質ホルモン受容体(例えば、FSHR、LHCGR、およびTSHR)、ゴナドトロピン放出ホルモン受容体(例えば、GNRHRおよびGNRHR2)、ヒスタミン受容体(例えば、HRH1、HRH2、HRH3、およびHRH4)、KiSS1由来ペプチド受容体(例えば、KISS1R)、ロイコトリエン受容体(例えば、LTB4R2、FPRL1、OXER1、LTB4R、CYSLTR1、およびCYSLTR2)、リゾリン脂質受容体(例えば、LPAR1、LPAR2、LPAR3、S1PR1、S1PR2、S1PR3、S1PR4、およびS1PR5)、メラニン凝集ホルモン受容体(例えば、MCHR1およびMCHR2)、メラノコルチン受容体(例えば、MC1R、MC2R、MC3R、MC4R、およびMC5R)、メラトニン受容体(例えば、MTNR1AおよびMTNR1B)、モチリン受容体(例えば、MLNR)、ニューロメジンU受容体(例えば、NMUR1およびNMUR2)、ニューロペプチドFF/ニューロペプチドAF受容体(例えば、NPFFR1およびNPFFR2)、ニューロペプチドS受容体(例えば、NPSR1)、ニューロペプチドW/ニューロペプチドB受容体(例えば、NPBWR1およびNPBWR2)、ニューロペプチドY受容体(例えば、NPY1R、NPY2R、PPYR1、およびNPY5R)、ニューロテンシン受容体(例えば、NTSR1およびNTSR2)、ニコチン酸受容体ファミリー(例えば、GPR109B、GPR109A、およびGPR81)、非シグナル伝達7TMケモカイン結合タンパク質(例えば、DARC、CCBP2、およびCCRL1)、オピオイド受容体(例えば、OPRM1、OPRD1、OPRK1、およびOPRL1)、オレキシン受容体(例えば、HCRTR1およびHCRTR2)、P2Y受容体(例えば、P2RY1、P2RY2、P2RY4、P2RY6、P2RY11、P2RY12、P2RY14、およびP2RY13)、ペプチドP518受容体(例えば、QRFPR)、血小板活性化因子受容体(例えば、PTAFR)、プロキネチシン受容体(例えば、PROKR1およびPROKR2)、プロラクチン放出ペプチド受容体(例えば、PRLHR)、プロスタノイド受容体(例えば、PTGDR、PTGER1、PTGER2、PTGER3、PTGER4、PTGFR、PTGIR、TBXA2R、およびGPR44)、プロテアーゼ活性化受容体(トロンビン(F2R))、プロテアーゼ活性化受容体(例えば、F2RL1、F2RL2、およびF2RL3)、リラキシンファミリーペプチド受容体(例えば、RXFP1、RXFP2、RXFP3、およびRXFP4)、ソマトスタチン受容体(例えば、SSTR2、SSTR5、SSTR3、SSTR1、およびSSTR4)、タキキニン受容体(例えば、TACR1、TACR2、およびTACR3)、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン受容体(例えば、TRHR)、微量アミン受容体(例えば、TAAR1)、ウロテンシン受容体(例えば、UTS2R)、バソプレッシンおよびオキシトシン受容体(例えば、AVPR1A、AVPR2、AVPR1B、およびOXTR)、クラスAオーファン(例えば、GPR82、GPR182、CCRL2、CMKLR1、CMKOR1、GPR183、GPR1、GPR3、GPR4、GPR6、GPR12、GPR15、GPR17、GPR18、GPR19、GPR20、GPR21、GPR22、GPR23、GPR25、GPR26、GPR27、GPR31、GPR32、GPR33、GPR34、GPR35、GPR37、GPR37L1、GPR39、GPR45、GPR50、GPR52、GPR55、GPR61、GPR62、GPR63、
GPR65、GPR68、GPR75、GPR78、GPR79、GPR83、GPR84、GPR85、GPR87,
GPR88、GPR92、GPR101、GPR119、GPR120、GPR132、GPR135、GPR139,
GPR141、GPR142、GPR146、GPR148、GPR149、GPR150、GPR151、GPR152,
GPR153、GPR160、GPR161、GPR171、GPR173、GPR174、GPR162、LGR4、LGR5,
LGR6、MAS1、MAS1L、MRGPRD、MRGPRE、MRGPRF、MRGPRG、MRGPRX1,
MRGPRX2、MRGPRX3、MRGPRX4、OPN3、OPN5、OXGR1、P2RY10、P2RY5,
P2RY8、SUCNR1、TAAR2、TAAR3、TAAR5、TAAR6、TAAR8、TAAR9、およびGPR42);
以下を含むがこれらに限定されないクラスBのGPCR:
カルシウム感知受容体(例えば、CASRおよびGPRC6A)、GABA‐B受容体(例えば、GABBR1およびGABBR2)、GPRC5受容体(例えば、GPRC5A、GPRC5B、GPRC5C、およびGPRC5D)、代謝型グルタミン酸受容体(例えば、GRM1、GRM2、GRM3、GRM4、GRM5、GRM6、GRM7、およびGRM8、)、クラスCオーファン(例えば、GPR156、GPR158、GPR179、GPRC5A、GPRC5B、GPRC5C、およびGPRC5D);
以下を含むがこれらに限定されないクラスCのGPCR:
カルシトニン受容体(例えば、CALCR/CT、AMY1、AMY2、AMY3、CALCRL、CGRP、AM1、およびAM2)、副腎皮質刺激ホルモン放出因子受容体(例えば、CRHR1およびCRHR2)、グルカゴン受容体ファミリー(例えば、GCGR、GLP1R、GLP2R、GIPR、SCTR、およびGHRHR)、副甲状腺ホルモン受容体(例えば、PTH1RおよびPTHR2)、VIPおよびPACAP受容体(例えば、ADCYAP1R1、VIPR1、およびVIPR2)、クラスBオーファン(例えば、BAl1、BAl2、BAl3、CD97、CELSR1、CELSR2、CELSR3、ELTD1、EMR1、EMR2、EMR3、EMR4、GPR56、GPR64、GPR97、GPR110、GPR111、GPR112、GPR113、GPR114、GPR115、GPR116、GPR123、GPR124、GPR125、GPR126、GPR128、
GPR133、GPR143、GPR144、GPR157、LPHN1、LPHN2、LPHN3、およびGPR98);
真菌接合ホルモン(例えば、STE2およびSTE3)を含むがこれらに限定されないクラスDのGPCR;
cAMP受容体(例えば、タマホコリカビ類)を含むがこれらに限定されないクラスEのGPCR;
Frizzled受容体(FZD1、FZD2、FZD3、FZD4、FZD5、FZD6、FZD7、FZD8、FZD9、FZD10、およびSMO)を含むがこれらに限定されないクラスFのGPCR;ならびに
未分類のGPCR(例えば、OPCML、OGFR、OGFRL1、およびOPRS1)。
電位開口型イオンチャネルの例には以下を含むがこれらに限定されない:
KCNMA1、KCNN1.KCNN2、KCNN3、KCNN4、KCNT1、KCNT2、およびKCNU1を含むがこれらに限定されないカルシウム活性化カリウムチャネル;
CATSPER1、CATSPER2、CATSPER3、CATSPER4、TPCN1、およびTPCN2を含むがこれらに限定されないCatSperおよび2ポアチャネル;
CNGA1、CNGA2、CNGA3、CNGA4、CNGB1、CNGB3、HCN1、HCN2、HCN3、およびHCN4を含むがこれらに限定されない環状ヌクレオチド調節チャネル;
KCNJ1、KCNJ2、KCNJ12、KCNJ4、KCNJ14、KCNJ3、KCNJ6、KCNJ9、KCNJ5、
KCNJ10、KCNJ15、KCNJ16、KCNJ8、KCNJ11、およびKCNJ13を含むがこれらに限定されない内向き整流性カリウムチャネル;
TRPA1、TRPC1、TRPC2、TRPC3、TRPC4、TRPC5、TRPC6、TRPC7、TRPM1、TRPM2、
TRPM3、TRPM4、TRPM5、TRPM6、TRPM7、TRPM8、MCOLN1、MCOLN2、MCOLN3、
PKD2、PKD2L1、PKD2L2、TRPV1、TRPV2、TRVP3、TRPV4、TRPV5、およびTRPV6を含むがこれらに限定されない一過性受容器電位チャネル;
KCNK1、KCNK2、KCNK3、KCNK4、KCNK5、KCNK6、KCNK7、KCNK9、KCNK10、KCNK12、KCNK13、
KCNK15、KCNK16、KCNK17、およびKCNK18を含むがこれらに限定されない2Pカリウムチャネル;
CACNA1S、CACNA1C、CACNA1D、CACNA1F、CACNA1A、CACNA1B、CACNA1E、CACNA1G、
CACNA1H、およびCACNA1lを含むがこれらに限定されない電位開口型カルシウムチャネル;
KCNA1、KCNA2、KCNA3、KCNA4、KCNA5、KCNA6、KCNA7、KCNA10、KCNB1、KCNB2、
KCNC1、KCNC2、KCNC3、KCNC4、KCND1、KCND2、KCND3、KCNF1、KCNG1、
KCNG2、KCNG3、KCNG4、KCNQ1、KCNQ2、KCNQ3、KCNQ4、KCNQ5、KCNV1、
KCNV2、KCNS1、KCNS2、KCNS3、KCNH1、KCNH5、KCNH2、KCNH6、KCNH7、
KCNH8、KCNH3、およびKCNH4を含むがこれらに限定されない電位開口型カリウムチャネル;
SCN1A、SCN2A、SCN3A、SCN4A、SCN5A、SCN8A、SCN9A、SCN10A、およびSCN11Aを含むがこれらに限定されない電位開口型ナトリウムチャネル;ならびに
KCNE1、KCNE1L、KCNE2、KCNE3、KCNIP1、KCNIP2、KCNIP3、KCNIP4、KCNMB1、
KCNMB2、KCNMB3、CNMB3L、およびKCNMB4を含むがこれらに限定されない他の電位開口型イオンチャネル。
リガンド開口型イオンチャネルの例には以下を含むが、これらに限定されない:
5HT3Acapo、5HT3Ahosa、5HT3Amumu、5HT3Amupu、5HT3Aorcu、5HT3Apatr、5HT3Arano、
5HT3Bhosa、5HT3Bmumu、5HT3Borcu、5HT3Bpatr、5HT3Brano、5HT3Chosa、5HT3Cpatr、5HT3Dhosa、5HT3Dpatr、5HT3Ehosa、5HT3gaga、andおよび5HTmod1cael;以下を含む5−HT受容体:5‐HT1A;5‐HT1B;5‐HT1D;5‐HT1E;5‐HT1F;5‐HT2A;5‐HT2B;5‐HT2C;5HT4スプライスアイソフォームa、b、c、d、e、f、g、n;5‐HT5A;5‐HT6;5‐HT7スプライスフォームa、b、cを含むがこれらに限定されないセロトニン受容体サブユニット。
ACHa10gaga、ACHa10hosa、ACHa10mumu、ACHa10patr、ACHa10rano、ACHa1anga、ACHa1apca、ACHa1ataru、ACHa1axela、ACHa1bota、ACHa1btaru、ACHa1bxela、ACHa1cafa、ACHa1dare、ACHa1gaga、ACHa1hevi、ACHa1hosa、ACHa1lomi、ACHa1mumu、ACHa1mype、ACHa1naha、ACHa1nana、ACHa1nate、ACHa1patr、ACHa1rano、ACHa1toca、ACHa1toma、ACHa2anga、ACHa2apca、ACHa2apgo、ACHa2dare、ACHa2gaga、ACHa2hevi、ACHa2hosa、ACHa2lomi、ACHa2mamu、ACHa2mumu、ACHa2mype、ACHa2patr、ACHa2rano、ACHa2taru、ACHa3anga、ACHa3apme、ACHa3bota、ACHa3caau、ACHa3drme、ACHa3gaga、ACHa3hevi、ACHa3hosa、ACHa3lomi、ACHa3mamu、ACHa3mumu、ACHa3mype、ACHa3patr、ACHa3rano、ACHa3taru、ACHa4anga、ACHa4drme、ACHa4gaga、ACHa4hosa、ACHa4mamu、ACHa4mumu、ACHa4mype、ACHa4patr、ACHa4rano、ACHa4taru、ACHa5anga、ACHa5drme、ACHa5gaga、ACHa5hosa、ACHa5mamu、ACHa5mumu、ACHa5mype、ACHa5patr、ACHa5rano、ACHa6ataru、ACHa6btaru、ACHa6drme、ACHa6gaga、ACHa6hosa、ACHa6mamu、ACHa6mumu、ACHa6patr、ACHa6rano、ACHa7_1hevi、ACHa7_2hevi、ACHa7anga、ACHa7ataru、ACHa7bota、ACHa7btaru、ACHa7ctaru、ACHa7dare、ACHa7drme、ACHa7gaga、ACHa7hosa、ACHa7mamu、ACHa7mumu、ACHa7patr、ACHa7rano、ACHa7rasp、ACHa8ataru、ACHa8btaru、ACHa8gaga、ACHa9ataru、ACHa9btaru、ACHa9ctaru、ACHa9dare、ACHa9dtaru、ACHa9gaga、ACHa9hosa、ACHa9mumu、ACHa9patr、ACHa9rano、ACHaassu、ACHacr10cael、ACHacr11cael、ACHacr12cael、ACHacr13cael、ACHacr14cael、ACHacr15cael、ACHacr16cael、ACHacr17cael、ACHacr18cael、ACHacr19cael、ACHacr20cael、ACHacr21cael、ACHacr22cael、ACHacr23cael、ACHacr2cael、ACHacr3cael、ACHacr4cael、ACHacr5cael、ACHacr6cael、ACHacr7cael、ACHacr8cael、ACHacr9cael、ACHahaco、ACHal1acdo、ACHal1scgr、ACHalsdrme、ACHalsmase、ACHalyst、ACHarddrme、ACHb1ataru、ACHb1bota、ACHb1btaru、ACHb1hevi、ACHb1hosa、ACHb1mase、ACHb1mumu、ACHb1patr、ACHb1rano、ACHb1toca、ACHb1xela、ACHb2caau、ACHb2gaga、ACHb2hosa、ACHb2mamu、ACHb2mumu、ACHb2patr、ACHb2rano、ACHb3acaau、ACHb3adare、ACHb3bcaau、ACHb3gaga、ACHb3hosa、ACHb3mamu、ACHb3mumu、ACHb3patr、ACHb3rano、ACHb4bota、ACHb4gaga、ACHb4hosa、ACHb4mamu、ACHb4mumu、ACHb4patr、ACHb4rano、ACHb4taru、ACHbδtaru、ACHbθtaru、ACHb7taru、ACHblomi、ACHblyst、ACHcO4c3_2cael、ACHc15a7_1cael、ACHcg7589drme、ACHclyst、ACHcup4cael、ACHdbota、ACHddare、ACHdeg3cael、ACHdgaga、ACHdhosa、ACHdlyst、ACHdmumu、ACHdpatr、ACHdrara、ACHdtaru、ACHdtoca、ACHdxela、ACHeat2cael、ACHebota、ACHehosa、ACHelyst、ACHemumu、ACHepatr、ACHerara、ACHetaru、ACHexela、ACHf11c7_1cael、ACHf17e9_7cael、ACHf17e9_8cael、ACHf18g5_4cael、ACHf21a3_7cael、ACHf58h7_3cael、ACHflyst、ACHgbota、ACHggaga、ACHghosa、ACHglyst、ACHgmumu、ACHgpatr、ACHgrara、ACHgtaru、ACHgtoca、ACHgxela、ACHhlyst、ACHilyst、ACHjlyst、ACHklyst、ACHIev1cael、ACHllyst、ACHnaapca、ACHrO3e1_3cael、ACHr13a5_4cael、ACHronvo、ACHsaddrme、ACHsbddrme、ACHssu1osci、ACHssu2osci、ACHtO1h10_1cael、ACHtO1h10_2cael、ACHtO1h10_3cael、ACHtO1h10_5cael、ACHtO1h10_6cael、ACHtO1h10_7cael、ACHtO5b4_1cael、ACHtar1trco、ACHunc29cael、ACHunc38cael、ACHunc63cael、ACHy44a6e_1cael、ACHy57g11c_2cael、ACHy57g11c_49cael、ACHy58g8a_1cael、ACHy73b6bl_26cael、およびACHy73f8a_30caelを含むがこれらに限定されないアセチルコリン状態サブユニット;
GABa1bota、GABa1gaga、GABa1hosa、GABa1mumu、GABa1rara、GABa2bota、GABa2hosa、GABa2mumu、GABa2rara、GABa3bota、GABa3hevi、GABa3hosa、GABa3mumu、GABa3rara、GABa4bota、GABa4hosa、GABa4mumu、GABa4rara、GABa5hosa、GABa5rara、GABa6caau、GABa6hosa、GABa6mumu、GABa6rara、GABb1bota、GABb1hosa、GABb1mumu、GABb1rasp、GABb2dare、GABb2hosa、GABb2mumu、GABb2rasp、GABb3gaga、GABb3hosa、GABb3mumu、GABb3rasp、GABb4gaga、GABbdrme、GABblyst、GABbseof、GABcO9g5_1cael、GABc27h5_4cael、GABc39b10_2cael、GABc53d6_3cael、GABdhosa、GABdmumu、GABdrara、GABehosa、GABemumu、GABerano、GABfO9c12_1cael、GABf11h8_2cael、GABf47a4_1cael、GABf55d10_5cael、GABf58g6_4cael、GABg1gaga、GABg1hosa、GABg1mumu、GABg1rano、GABg2bota、GABg2gaga、GABg2hosa、GABg2mumu、GABg2rara、GABg3hosa、GABg3mumu、GABg3rano、GABg4gaga、GABg4hosa、GABg4mumu、GABgbr2cael、GABgrddrme、GABhgihaco、GABkI0d6_1cael、GABphosa、GABpmumu、GABr1amoam、GABr1bmoam、GABr1hosa、GABr1mumu、
GABr1rano、GABr2amoam、GABr2bmoam、GABr2hosa、GABr2mumu、GABr2rara、GABr3hosa、GABr3moam、GABr3mumu、GABr3rano、GABrdlaeae、GABrdlceca、GABrdldrme、GABt20b12_9cael、GABt21f2_1cael、GABt24d8_1cael、GABthosa、GABtmumu、GABtrano、GABunc49bcael、GABunc49cael、およびGABzlystを含むがこれらに限定されないGABAA受容体サブユニット;
GLYa1dare、GLYa1hosa、GLYa1mumu、GLYa1rano、GLYa2dare、GLYa2hosa、GLYa2mumu、GLYa2rano、GLYa3dare、GLYa3hosa、GLYa3moam、GLYa3mumu、GLYa3rano、GLYa4adare、GLYa4bdare、GLYa4hosa、GLYa4mumu、GLYbdare、GLYbhosa、GLYbmumu、GLYbrano、およびHIScl1drmeを含むがこれらに限定されないグリシン/ヒスタミン受容体サブユニット;
ATPp2x1hosa、ATPp2x1rano、ATPp2x2capo、ATPp2x2hosa、ATPp2x2mumu、ATPp2x2rano、ATPp2x3hosa、ATPp2x3mumu、ATPp2x3rano、ATPp2x4bota、ATPp2x4gaga、ATPp2x4hosa、ATPp2x4mumu、ATPp2x4orcu、ATPp2x4rano、ATPp2x5bota、ATPp2x5hosa、ATPp2x5mumu、ATPp2x5rano、ATPp2x6hosa、ATPp2x6mumu、ATPp2x6rano、ATPp2x7bota、ATPp2x7hosa、ATPp2x7mumu、ATPp2x7rano、およびATPp2xscmaを含むがこれらに限定されないATP受容体サブユニット;
GLU1_1arth、GLU1_2arth、GLU1_3arth、GLU1_4arth、GLU2_1arth、GLU2_2arth、GLU2_3arth、GLU2_4arth、GLU2_5arth、GLU2_6arth、GLU2_7arth、GLU2_8arth、GLU2_9arth、GLU3_1arth、GLU3_2arth、GLU3_3arth、GLU3_4arth、GLU3_5arth、GLU3_6arth、GLU3_7arth、GLUdIhosa、GLUdImumu、GLUdIrano、GLUd2hosa、GLUd2mumu、GLUd2rano、GLUgIrIOcael、GLUgIrIcael、GLUglr2cael、GLUglr4cael、GLUglr5cael、GLUglr6cael、GLUglr7cael、GLUglr8cael、GLUglr9cael、GLUk10d3_1cael、GLUkalhosa、GLUka1mumu、GLUka1rano、GLUka2hosa、GLUka2mumu、GLUka2rano、GLUka4mumu、GLUkbpacaau、GLUkbpansp、GLUkbpbcaau、GLUkbpgaga、GLUkbprapi、GLUkbpxela、GLUnr1anpl、GLUnr1aple、GLUnr1caau、GLUnr1drme、GLUnr1hosa、GLUnr1mumu、GLUnr1rano、GLUnr1susc、GLUnr1xela、GLUnr2ahosa、GLUnr2amumu、GLUnr2arano、GLUnr2bhosa、GLUnr2bmumu、GLUnr2brano、GLUnr2chosa、GLUnr2cmumu、GLUnr2crano、GLUnr2dhosa、GLUnr2dmumu、GLUnr2drano、GLUnr3ahosa、GLUnr3amumu、GLUnr3arano、GLUnr3bhosa、GLUnr3bmumu、GLUnr3brano、GLUrO、GLUr1gaga、GLUr1hosa、GLUr1moch、GLUr1mumu、GLUr1rano、GLUr2acorni、GLUr2borni、GLUr2coli、GLUr2gaga、GLUr2hosa、GLUr2mumu、GLUr2rano、GLUr3aormo、GLUr3caau、GLUr3coli、GLUr3gaga、GLUr3hosa、GLUr3mumu、GLUr3rano、GLUr4caau、GLUr4coli、GLUr4gaga、GLUr4hosa、GLUr4mumu、GLUr4rano、GLUr5daae、GLUr5hosa、GLUr5mumu、GLUr5rano、GLUr6hosa、GLUr6mumu、GLUr6rano、GLUr6xela、GLUr7hosa、GLUr7mumu、GLUr7rano、GLUrldrme、GLUrllAdrme、GLUrllBdrme、GLUrlllyst、GLUrllyst、GLUrkilyst、GLUcl3cael、GLUclacael、GLUclbcael、GLUclbhaco、GLUcldrme、GLUclhaco、GLUclxcael、およびGLUclxonvoを含むがこれらに限定されないグルタミン酸受容体サブユニット。
他のチャネルタンパク質の例には、以下を含むがこれらに限定されない:
SCNN1A、SCNN1B、SCNN1G、SCNN1D、ACCN2、ACCN1、ACCN3、ACCN4、およびACCN5を含むがこれらに限定されないENaC/DEGファミリータンパク質;
AQP1、AQP2、AQP3、AQP4、AQP5、AQP6、AQP7、AQP7P1、AQP7P2、AQP7P3、AQP7P4、AQP8、AQP9、AQP10、AQP11、AQP12A、およびAQP12Bを含むがこれらに限定されないアクアポリン;ならびに
CLCA1、CLCA2、CLCA3P、CLCA4、CLCC1、CLCF1、CLCN1、CLCN2、CLCN3、CLCN4、CLCN5、CLCN6、CLCN7、CLCNKA、およびCLCNKBを含むがこれらに限定されない塩素イオンチャネル。
膜担体/輸送体タンパク質の例には、以下を含むがこれらに限定されない:
ABCA1、ABCA2、ABCA3、ABCA4、ABCA5、ABCA6、ABCA7、ABCA8、ABCA9、ABCA10、ABCA11P、ABCA12、ABCA13、ABCA17P、ABCB1、ABCB4、ABCB5、ABCB6、ABCB7、ABCB8、ABCB9、ABCB10、ABCB10P1、ABCB11、ABCC1、ABCC2、ABCC3、ABCC4、ABCC5、ABCC6、ABCC6P1、ABCC6P2、ABCC8、ABCC9、ABCC10、ABCC11、ABCC12、ABCC13、ABCD1、ABCD1P1、ABCD1P2、ABCD1P3、ABCD1P4、ABCD2、ABCD3、ABCD4、ABCE1、ABCF1、ABCF2、ABCF3、ABCG1、ABCG2、ABCG4、ABCGδ、ABCG8、TAP1、TAP2、CFTRTAPBP、およびTAPBPLを含むがこれらに限定されないABCCファミリーのタンパク質;
SLC1A1、SLC1A2、SLC1A3、SLC1A4、SLCIA5、SLC1A6、SLC1A7、SLC2A1、SLC2A2、SLC2A3、SLC2A3P1、SLC2A3P2、SLC2A3P4、SLC2A4、SLC2A4RG、SLC2A5、SLC2A6、SLC2A7、SLC2A8、SLC2A9、SLC2A10、SLC2A11、SLC2A12、SLC2A13、SLC2A14、SLC2AXP1、SLC3A1、SLC3A2、SLC4A1、SLC4A1AP、SLC4A2、SLC4A3、SLC4A4、SLC4A5、SLC4A7、SLC4A8、SLC4A9、SLC4A10、SLC4A11、SLC5A1、SLC5A2、SLC5A3、SLC5A4、SLC5A5、SLC5A6、SLC5A7、SLC5A8、SLC5A9、SLC5AI0、SLC5A11、SLC5A12、SLC6A1、SLC6A2、SLC6A3、SLC6A4、SLC6A5、SLC6A6、SLC6A6P、SLC6A7、SLC6A8、SLC6A9、SLC6A10P、SLC6A11、SLC6A12、SLC6A13、SLC6A14、SLC6A15、SLC6A16、SLC6A17、SLC6A18、SLC6A19、SLC6A20、SLC6A21P、SLC7A1、SLC7A2、SLC7A3、SLC7A4、SLC7A5、SLC7A5P1、SLC7A6、SLC7A6OS、SLC7A7、SLC7A8、SLC7A9、SLC7A10、SLC7A11、SLC7A13、SLC7A14、SLC8A1、SLC8A2、SLC8A3、SLC9A1、SLC9A2、SLC9A3、SLC9A3P、SLC9A3P2、SLC9A3P3、SLC9A3P4、SLC9A3R1、SLC9A3R2、SLC9A4、SLC9A5、SLC9A6、SLC9A7、SLC9A8、SLC9A9、SLC9A10、SLC9A11、SLC10A1、SLC10A2、SLC10A3、SLC10A4、SLC10A5、SLC10A6、SLC10A7、SLC11A1、SLC11A2、SLC12A1、SLC12A2、SLC12A3、SLC12A4、SLC12A5、SLC12A6、SLC12A7、SLC12A8、SLC12A9、SLC13A1、SLC13A2、SLC13A3、SLC13A4、SLC13A5、SLC14A1、SLC14A2、SLC15A1、SLC15A2、SLC15A3、SLC15A4、SLC15A5、SLC16A1、SLC16A2、SLC16A3、SLC16A4、SLC16A5、SLC16A6、SLC16A7、SLC16A8、SLC16A9、SLC16A10、SLC16A11、SLC16A12、SLC16A13、SLC16A14、SLC17A1、SLC17A2、SLC17A3、SLC17A4、SLC17A5、SLC17A6、SLC17A7、SLC17A8、SLC17A9、SLC18A1、SLC18A2、SLC18A3、SLC19A1、SLC19A2、SLC19A3、SLC20A1、SLC20A1P1、SLC20A2、SLC22A1、SLC22A2、SLC22A3、SLC22A4、SLC22A5、SLC22A6、SLC22A7、SLC22A8、SLC22A9、SLC22A10、SLC22A11、SLC22A12.SLC22A13、SLC22A14、SLC22A15、SLC22A16、SLC22A17、SLC22A18、SLC22A18AS、SLC22A20、SLC22A23、SLC22A24、SLC22A25、SLC23A1、SLC23A2、SLC23A3、SLC23A4、SLC24A1、SLC24A2、SLC24A3、SLC24A4、SLC24A5、SLC24A6、SLC25A1、SLC25A2、SLC25A3、SLC25A4、SLC25A5、SLC25A5P1、SLC25A5P2、SLC25A5P3、SLC25A5P4、SLC25A5P5、SLC25A5P6、SLC25A5P7、SLC25A5P8、SLC25A5P9、SLC25A6、SLC25A6P1、SLC25A10、SLC25A11、SLC25A12、SLC25A13、SLC25A14、SLC25A15、SLC25A15P、SLC25A16、SLC25A17、SLC25A18、SLC25A19、SLC25A20、SLC25A20P、SLC25A21、SLC25A22、SLC25A23、SLC25A24、SLC25A25、SLC25A26、SLC25A27、SLC25A28、SLC25A29、SLC25A30、SLC25A31、SLC25A32、SLC25A33、SLC25A34、SLC25A35、SLC25A36、SLC25A37、SLC25A38、SLC25A39、SLC25A40、SLC25A41、SLC25A42、SLC25A43、SLC25A44、SLC25A45、SLC25A46、SLC26A1、SLC26A2、SLC26A3、SLC26A4、SLC26A5、SLC26A6、SLC26A7、SLC26A8、SLC26A9、SLC26A10、SLC26A11、SLC27A1、SLC27A2、SLC27A3、SLC27A4、SLC27A5、SLC27A6、SLC28A1、SLC28A2、SLC28A3、SLC29A1、SLC29A2、SLC29A3、SLC29A4、SLC30A1、SLC30A2、SLC30A3、SLC30A4、SLC30A5、SLC30A6、SLC30A7、SLC30A8、SLC30A9、SLC30A10、SLC31A1、SLC31A1P、SLC31A2、SLC32A1、SLC33A1、SLC34A1、SLC34A2、SLC34A3、SLC35A1、SLC35A2、SLC35A3、SLC35A4、SLC35A5、SLC35B1、SLC35B2、SLC35B3、SLC35B4、SLC35C1、SLC35C2、SLC35D1、SLC35D2、SLC35D3、SLC35E1、SLC35E2、SLC35E3、SLC35E4、SLC35F1、SLC35F2、SLC35F3、SLC35F4、SLC35F5、SLC36A1、SLC36A2、SLC36A3、SLC36A4、SLC37A1、SLC37A2、SLC37A3、SLC37A4、SLC38A1、SLC38A2、SLC38A3、SLC38A4、SLC38A5、SLC38A6、SLC38A7、SLC38A8、SLC38A9、SLC38A10、SLC38A11、SLC39A1、SLC39A2、SLC39A3、SLC39A4、SLC39A5、SLC39A6、SLC39A7、SLC39A8、SLC39A9、SLC39A10、SLC39A11、SLC39A12、SLC39A13、SLC39A14、SLC40A1、SLC41A1、SLC41A2、SLC41A3、SLC43A1、SLC43A2、SLC43A3、LC44A1、SLC44A2、SLC44A3、SLC44A4、SLC44A5、SLC45A1、SLC45A2、SLC45A3、SLC45A4、SLC46A1、SLC46A2、SLC46A3、SLC47A1、SLC47A2、SLC48A1、SLCO1A2、SLCO1B1、SLCO1B3、SLCO1C1、SLCO2A1、SLCO2B1、SLCO3A1、SLCO4A1、SLCO4C1、SLCO5A1、およびSLCO6A1を含むがこれらに限定されない可溶性担体ファミリーのタンパク質;
ATP1A1、ATP1A2、ATP1A3、ATP1A4、ATP1B1、ATP1B2、ATP1B3、ATP1B3P1、ATP1B4、ATP1L1、ATP2A1、ATP2A2、ATP2A3、ATP2B1、ATP2B2、ATP2B3、ATP2B4、ATP2C1、ATP2C2、ATP3、ATP4A、ATP4B、ATP5A1、ATP5AL1、ATP5AP1、ATP5AP2、ATP5AP3、ATP5AP4、ATP5B、ATP5BL1、ATP5BL2、ATP5C1、ATP5C2、ATP5D、ATP5E、ATP5EP1、ATP5EP2、ATP5F1、ATP5G1、ATP5G2、ATP5G3、ATP5GP1、ATP5GP2、ATP5GP3、ATP5GP4、ATP5H、ATP5HP1、ATP5I、ATP5J、ATP5J2、ATP5J2LP、ATP5J2P2、ATP5J2P3、ATP5J2P4、ATP5J2P5、ATP5J2P6、ATP5L、ATP5LP1、ATP5LP2、ATP5LP3、ATP5O、ATP5S、ATP5SL、ATP6AP1、ATP6AP1L、ATP6AP2、ATP6V1A、ATP6V1B1、ATP6V1B2、ATP6V1C1、ATP6V1C2、ATP6V1D、ATP6V1E1、ATP6V1E2、ATP6V1EL1、ATP6V1EP1、ATP6V1EP2、ATP6V1F、ATP6V1G1、ATP6V1G2、ATP6V1G3、ATP6V1GP1、ATP6V1GP2、ATP6V1H、ATP6V0A1、ATP6V0A2、ATP6V0A4、ATP6V0B、ATP6V0C、ATP6V0D1、ATP6V0D2、ATP6V0E1、ATP6V0E2、ATP7A、ATP7B、およびATP8A1を含むがこれらに限定されないATP輸送体;ならびに
FABP1、FABP2、FABP3、FABP3P2、FABP4、FABP5、FABP5L1、FABP5L2、FABP5L3、FABP5L4、FABP5L5、FABP5L6、FABP5L7、FABP5L8、FABP5L9、FABP5L10、FABP5L11、FABP5L12、FABP6、FABP7、FABP9、およびFABP12を含むがこれらに限定されない脂肪酸結合タンパク質;
IGF1、IGF1R、IGF2、IGF2AS、IGF2BP1、IGF2BP2、IGF2BP3、IGF2R、IGFALS、IGFBP1、IGFBP2、
IGFBP3、IGFBP4、IGFBP5、IGFBP6、IGFBP7、IGFBPL1、IGFL1、IGFL1P1、IGFL1P2、
IGFL2、IGFL3、IGFL4、およびIGFN1を含むがこれらに限定されないインスリン様増殖因子;
TGFA、TGFB1、TGFB111、TGFB2、TGFB3、TGFBI、TGFBR1、TGFBR2、TGFBR3、TGFBRAP1、
TGFBRE、LEFTY1、LEFTY2、BMPR1A、BMPR1APS1、BMPR1APS2、BMPR1B、
BMPR2、ACVR1、ACVR1B、ACVR1C、ACVR2A、ACVR2B、およびACVRL1を含むがこれらに限定されないトランスフォーミング増殖因子;
NR1D1、NR1D2、NR1H2、NR1H3、NR1H4、NR1H5P、NR1I1.NR1I2、NR1I3、NR1I4、NR2A1、NR2A2、NR2B1、NR2B2、NR2B3、NR2C1、NR2C2、NR2C2AP、NR2E1、NR2E3、NR2F1、NR2F2、NR2F6、NR3C1、NR3C1P、NR3C2、NR3C3、NR3C4、NR4A1、NR4A2、NR4A3、NR5A1、NR5A2、NR6A1、NRAP、NRARP、NR0B1、NR0B2、NRBF2、NRBP1、NRBP2、NRCAM、NRIP1、NRIP2、およびNRIP3を含むがこれらに限定されない核受容体;
RARA、RARB、RARG、RARRES1、RARRES2、およびRARRES3を含むがこれらに限定されないレチノイン酸受容体;
ROR1、ROR2、RORA、RORB、およびRORCを含むがこれらに限定されない受容体チロシンキナーゼオーファンおよびRAR関連タンパク質;
PPARA、PPARD、PPARG、PPARGC1A、およびPPARGC1Bを含むがこれらに限定されないぺルオキシソーム増殖因子活性化受容体;
THRA、THRAP3、THRAP3L、THRB、およびTHRSPを含むがこれらに限定されない甲状腺ホルモン受容体;
ESR1、ESR2、ESRP1、ESRP2、ESRRA、ESRRAP1、ESRRAP2、ESRRB、およびESRRGを含むがこれらに限定されないエストロゲン受容体、上皮スプライシング調節タンパク質、およびエストロゲン関連受容体;
ERBB2、ERBB2IP、ERBB3、ERBB4、およびEGFRを含むがこれらに限定されない赤芽球性白血病ウイルス癌遺伝子;
PDGFA、PDGFB、PDGFC、PDGFD、PDGFRA、PDGFRB、およびPDGFRLを含むがこれらに限定されない血小板由来増殖因子;
FGFR1、FGFR1OP、FGFR1OP2、FGFR2、FGFR3、FGFR3P、FGFR4、FGFR6、およびFGFRL1を含むがこれらに限定されない線維芽細胞由来増殖因子;
LTBP1、LTBP2、LTBP3、およびLTBP4を含むがこれらに限定されない潜在型トランスフォーミング増殖因子β結合タンパク質;
RBP1、RBP2、RBP3、RBP4、RBP5、RBP7、RBPJ、RBPJL、RBPJP1、RBPJP2、RBPJP3、RBPJP4、RBPMS、RBPMS2、およびRBPMSLPを含むがこれらに限定されないビタミン担体タンパク質;
STAR、STARD3、STARD3NL、STARD4、STARD5、STARD6、STARD7、STARD8、STARD9、STARD10、STARD13、およびSTARP1を含むがこれらに限定されないステロイド産生急性調節タンパク質;
SCP2およびSCPEP1を含むがこれらに限定されないステロール担体タンパク質;
GLTP、GLTPD1、GLTPD2、およびGLTPP1を含むがこれらに限定されない糖脂質転移タンパク質;ならびに
他の輸送タンパク質、例えばCETP。
関心対象のタンパク質の他の例には下記を含むが、これらに限定されない:
TRBC1、TRBC2、TRBD1、TRBD2、TRBJ1−1、TRBJ1−2、TRBJ1−3、TRBJ1−4、TRBJ1−5.TRBJ1−6.TRBJ2−1、TRBJ2−2、TRBJ2−2P.TRBJ2−3、TRBJ2−4、TRBJ2−5、TRBJ2−6、TRBJ2−7、TRBV1、TRBV2、TRBV3−1、TRBV3−2、TRBV4−1、TRBV4−2、TRBV4−3、TRBV5−1、TRBV5−2、TRBV5−3、TRBV5−4、TRBV5−5、TRBV5−6、TRBV5−7、TRBV5−8、TRBV6−1、TRBV6−2、TRBV6−3、TRBV6−4、TRBV6−5、TRBV6−6、TRBV6−7、TRBV6−8、TRBV6−9、TRBV7−1、TRBV7−2、TRBV7−3、TRBV7−4、TRBV7−5、TRBV7−6、TRBV7−7、TRBV7−8、TRBV7−9、TRBV8−1、TRBV8−2、TRBV9、TRBV10−1、TRBV10−2、TRBV10−3、TRBV11−1、TRBV11−2、TRBV11−3、TRBV12−1、TRBV12−2、TRBV12−3、TRBV12−4、TRBV12−5、TRBV13、TRBV14、TRBV15、TRBV16、TRBV17、TRBV18、TRBV19、TRBV20−1、TRBV20OR9−2、TRBV21−1、TRBV21OR9−2、TRBV22−1、TRBV22OR9−2、TRBV23−1、TRBV23OR9−2、TRBV24−1、TRBV24OR9−2、TRBV25−1、TRBV25OR9−2、TRBV26、TRBV26OR9−2、TRBV27、TRBV28、TRBV29−1、TRBV29OR9−2、TRBV30、TRBVA、TRBVAOR9−2、TRBVB、およびTRBVOR9を含むがこれらに限定されないT細胞受容体β定常部1;
ADAM1、ADAM2、ADAM3A、ADAM3B、ADAM5P、ADAM6、ADAM7、ADAM8、ADAM9、ADAM10、ADAM11、ADAM12、ADAM15、ADAM17、ADAM18、ADAM19、ADAM20、ADAM21、ADAM21P、ADAM22、ADAM23、ADAM28、ADAM29、ADAM30、ADAM32、ADAM33、ADAMDEC1、ADAMTS1、ADAMTS2、ADAMTS3、ADAMTS4、ADAMTS5、ADAMTS6、ADAMTS7、ADAMTS8、ADAMTS9、ADAMTS10、ADAMTS12、ADAMTS13、ADAMTS14、ADAMTS15、ADAMTS16、ADAMTS17、ADAMTS18、ADAMTSI9、ADAMTS20、ADAMTSL1、ADAMTSL2、ADAMTSL3、ADAMTSL4、およびADAMTSL5を含むがこれらに限定されないディスインテグリン;
ITGA1、ITGA2.ITGA2B、ITGA3、ITGA4、ITGA5、ITGA6、ITGA7、ITGA8、ITGA9、ITGA10、ITGA11、ITGAD、ITGAE、ITGAL、ITGAM、ITGAV、ITGAW、ITGAX、ITGB1、ITGB1BP1、ITGB1BP2、ITGB1BP3、ITGB2、ITGB3、ITGB3BP、ITGB4、ITGB5、ITGB6、ITGB7、ITGB8、およびITGBL1を含むがこれらに限定されないインテグリン;
NCAM1、NCAM2、VCAM1、ICAM1、ICAM2、ICAM3、ICAM4、ICAM5、PECAM1、L1CAM、CHL1、MAG、CADM1、CADM2、CADM3、およびCADM4を含むがこれらに限定されない細胞接着分子;
OR10A1、OR10A3、OR10A4、OR10A5、OR10A6、OR10A7、OR10C1、OR10C2、OR10D4、OR10G2、OR10G3、OR10G4、OR10G7、OR10G8、OR10G9、OR10H1、OR10H2、OR10H3、OR10H4、OR10H5、OR10J1、OR10J3、OR10J5、OR10J6、OR10K1、OR10K2、OR10Q1、OR10R2、OR10S1、OR10T2、OR10V1、OR10Z1、OR11A1、OR11G2.OR11H1、OR11H4、OR11H6、OR11H7P、OR11L1、OR12D3、OR13A1、OR13C2、OR13C3、OR13C4、OR13C5、OR13C7、OR13C8、OR13C9、OR13D1、OR13E2、OR13F1、OR13G1、OR13H1、OR13J1、OR14A16、OR14A2、OR14C36、OR14J1.OR1A1、OR1A2、OR1A2、OR1B1、OR1C1、OR1D2、OR1D4、OR1D5、OR1E1、OR1E2、OR1E2、OR1E5、OR1E5、OR1E6、OR1E7、OR1F1、OR1F10.OR1F11、OR1F12、OR1F2、OR1G1、OR111、OR1J1、OR1J2、OR1J2、OR1J4、OR1J5、OR1K1、OR1L1、OR1L3、OR1L4、OR1L6、OR1L8、OR1M1、OR1M1、OR1N1、OR1N2、OR1N3、OR1Q1、OR1S1、OR1S2、OR2A1、OR2A10、OR2A19、OR2A20、OR2A21、OR2A4、OR2A42、OR2A5、OR2A6、OR2A7、OR2AE1、OR2AJ1、OR2AK2、OR2B1、OR2B2、OR2B3、OR2B6、OR2B9、OR2C1、OR2D1、OR2D2、OR2D3、OR2F1、OR2F2、OR2F3、OR2G2、OR2G3、OR2H1、OR2H2、OR2H3、OR2J2、OR2J3、OR2K1、OR2K2、OR2L1、OR2L2、OR2L3、OR2L5、OR2L8、OR2M1、OR2M2、OR2M4、OR2S2、OR2T1、OR2T3、OR2T4、OR2T5、OR2T6、OR2T7、OR2T8、OR2V1、OR2V2、OR2V3、OR2W1、OR2W3、OR2Y1、OR2Z1、OR3A1、OR3A2、OR3A3、OR3A4、OR4A15、OR4A16、OR4A4、OR4A5、OR4B1、OR4C12、OR4C13、OR4C15、OR4C16、OR4C3、OR4C6、OR4D1、OR4D2、OR4D5、OR4D6、OR4D9、OR4E2、OR4F10、OR4F15、OR4F16、OR4F16、OR4F17、OR4F18、OR4F19、OR4F3、OR4F6、OR4K1、OR4K13、OR4K14、OR4K15、OR4K17、OR4K2、OR4K3、OR4K5、OR4L1、OR4M1、OR4M2、OR4N2、OR4N4、OR4N5、OR4P4、OR4Q3、OR4S1、OR4X1、OR4X2、OR51A2、OR51A4、OR51A7、OR51B2、OR51B4、OR51D1、OR51E1、OR51E2、OR51F2、OR51G1、OR51G2、OR51H1、OR5111、OR5112、OR51L1、OR51M1、OR51Q1、OR51S1、OR51T1、OR52A1、OR52A2、OR52B2、OR52B4、OR52B4、OR52B4、OR52B6、OR52D1、OR52E2、OR52E4、OR52E5、OR52E6、OR52E8、OR52H1、OR52I1、OR52I2、OR52J3、OR52K1、OR52K2、OR52L1、OR52L2、OR52N1、OR52N2、OR52N4、OR52N5、OR52P1、OR52R1、OR56A4、OR56A6、OR56B2、OR56B4、OR5A1、OR5A2、OR5AC2、OR5AK2、OR5AK3、OR5AN1、OR5AP2、OR5AR1、OR5AS1、OR5AU1、OR5AU1、OR5B13、OR5B16、OR5B17、OR5B2、OR5B3、OR5C1、OR5D13、OR5D14、OR5D16、OR5D18、OR5F1、OR5G3、OR5H1、OR5H2、OR5H6、OR5I1、OR5K1、OR5K2、OR5L1、OR5L2、OR5M1、OR5M10、OR5M11、OR5M11、OR5M3、OR5M3、OR5M8、OR5M9、OR5P2、OR5P3、OR5T2、OR5T3、OR5V1、OR6A1、OR6B1、OR6B2、OR6C1、OR6C2、OR6C3、OR6F1、OR6J2、OR6K3、OR6K6、OR6M1、OR6N1、OR6N2、OR6P1、OR6Q1、OR6S1、OR6T1、OR6V1、OR6X1、OR6Y1、OR7A10、OR7A17、OR7A2、OR7A5、OR7C1、OR7C2、OR7D2、OR7D2、OR7D4P、OR7E102、OR7E120、OR7G1、OR7G2、OR7G3、OR8A1、OR8B12、OR8B2、OR8B3、OR8B4、OR8B8、OR8D1、OR8D2、OR8D4、OR8G1、OR8G2、OR8H1、OR8H2、OR8H3、OR8I2、OR8J1、OR8J3、OR8K1、OR8K3、OR8K5、OR9A2、OR9A4、OR9G1、OR9G4、OR9G5、OR9I1、OR9K2、およびOR9Q1を含むがこれらに限定されないヒト匂い受容体;ならびに
IOR100、IOR101、IOR102、IOR103、IOR104、IOR105、IOR106、IOR107、IOR108、IOR109、IOR110、IOR111、IOR112、IOR113、IOR114、IOR115、IOR116、IOR117、IOR118、IOR119、IOR120、IOR121、IOR122、IOR123、IOR124、IOR125、IOR126、IOR127、IOR49、IOR50、IOR51、IOR52、IOR53、IOR54、IOR55、IOR56、IOR57、IOR58、IOR59、IOR60、IOR61、IOR62、IOR63、IOR64、IOR65、IOR66、IOR67、IOR68、IOR69、IOR70、IOR71、IOR72、IOR73、IOR74、IOR75、IOR76、IOR77、IOR78、IOR79、IOR80、IOR81、IOR82、IOR83、IOR84、IOR85、IOR86、IOR87、IOR88、IOR89、IOR90、IOR91、IOR92、IOR93、IOR94、IOR95、IOR96、IOR97、IOR98、IOR99、ORL7077、ORL7078、ORL7079、ORL7080、ORL7081、ORL7082、ORL7083、ORL7084、ORL7085、ORL7086、ORL7087、ORL7088、ORL7089、ORL7090、ORL7091、ORL7092、ORL7093、ORL7094、ORL7095、ORL7096、ORL7097、ORL7098、ORL7099、ORL7100、ORL7101、ORL7102、ORL7103、ORL7104、ORL7105、ORL7106、ORL7107、ORL7108、ORL7109、ORL7110、ORL7111、ORL7112、ORL7113、ORL7114、ORL7115、ORL7116、ORL7117、ORL7118、ORL7119、ORL7120、ORL7121、ORL7122、ORL7123、ORL7124、ORL7125、TPR2307、TPR2308、TPR2309、TPR2310、TPR2312、TPR2314、TPR2315、TPR2316、TPR2317、TPR2318、TPR2319、TPR2320、TPR2321、TPR2321、TPR698、TPR699、TPR700、TPR701、TPR702、TPR703、TPR704、TPR705、TPR706、TPR707、TPR708、TPR709、TPR710、TPR711、TPR712、TPR713、TPR714、TPR715、TPR716、TPR717、TPR718、TPR719、TPR720、TPR721、TPR722、TPR723、TPR724、TPR725、TPR725、TPR726、TPR727、TPR728、TPR729、TPR730、TPR731、TPR732、TPR733、TPR734、TPR735、TPR736、TPR737、TPR738、TPR739、TPR740、TPR741、TPR742、TPR743、TPR744、TPR745、TPR746、TPR747、TPR748、TPR749、TPR750、TPR751、TPR752、TPR753、TPR754、TPR755、TPR756、TPR757、TPR758、TPR759、TPR760、TPR761、TPR762、TPR763、TPR764、TPR765、TPR766、TPR767、TPR768、TPR769、TPR770、TPR771、およびTPR772を含むがこれらに限定されない蚊(ガンビアハマダラカ)匂い受容体。
関心対象のタンパク質のさらなる例は、下記の表7〜22において見出されることができる。具体的な実施態様において、表7〜22に列挙されたタンパク質のスプライスした形態および/または一塩基多型が発現され得る。特定の実施態様において、表7〜22に列挙された任意のタンパク質の任意の組み合わせは、細胞において同時発現され得る。
一態様において、本発明の細胞および細胞株は、細胞ベースのアッセイにおいて使用するのに適している。このような細胞および細胞株は、関心対象のタンパク質の一貫しかつ再生可能な発現を経時的に提供し、従って、このようなアッセイにおいて特に有利である。
別の態様において、本発明は、生物学的分子の産生に適した細胞および細胞株を提供する。このような使用のための細胞および細胞株は、例えば、機能的であるかまたは機能的となることのできるタンパク質またはポリペプチドの一貫した発現を特徴とする。本発明はさらに、関心対象のRNAまたはタンパク質を安定して発現する細胞および細胞株を作製するための方法を提供する。本発明の方法を用いて、当業者は、多量体タンパク質(例えば、ヘテロ多量体タンパク質)などの複合体タンパク質および細胞毒性であるタンパク質を含めた機能的形態の任意の所望のタンパク質を発現する細胞および細胞株を作製することができる。本明細書に開示された方法によって、本発明に先立ってまだ作製されていない機能的タンパク質を安定して発現する操作された細胞および細胞株の作製が可能となる。理論によって結びつけられることなく、方法は、任意の所望のセットの条件下で非常に多数の細胞または細胞株の研究を可能にするので、より少数の集団では作製されないであろう、またはさもなくば、所望の条件下で機能的形態にある所望のタンパク質を発現することが、認められ得ずかつ最適に適した、稀有な細胞の同定を可能にすることができると考えられる。理論によって制限されることなく、関心対象の多くのRNAおよびタンパク質は通常、特化した細胞(例えば、特異的な組織の細胞、特化した組織の細胞、特化した機能の細胞、特化した細胞ドメインまたは細胞内区画を有する細胞、感覚細胞、ニューロン、味蕾、上皮細胞、幹細胞、癌細胞、筋肉細胞、眼の細胞、抗体を産生する細胞、高レベルのタンパク質を産生する細胞、および本明細書に開示された種々の細胞種類)において発現する。特化した細胞は、関心対象のRNAまたはタンパク質の非毒性のまたは天然の機能的なまたは生理学的な発現のための特異的な生物学的または細胞の状況の、背景の、または遺伝子的な構造を提供し得る。例えば、特化した細胞は、関心対象のRNAまたはタンパク質の充分な、適切な、もしくは最適な発現、量子論、酸性、折りたたみ、組み立て、翻訳後修飾、ターゲティング、膜への組み込み、分泌、機能、薬理学または生理学のためのアクセサリー因子、またはシャペロン、または特化した細胞区画を含めた因子を提供し得る。通常では発現しない関心対象のRNAまたはタンパク質を発現するよう細胞または細胞株を操作すると、結果として、これらの条件が、関連する細胞毒性なしに関心対象のRNAまたはタンパク質の最適な発現または機能について繰り返しも近似もしない細胞または細胞株の作製を生じ得る。
関心対象のRNAまたはタンパク質を発現するよう操作され得る細胞の多くの集団は、染色体数が細胞間で変動し得ても個々の細胞の遺伝的に多様な集団から構成される。(このような集団の平均的な細胞と比較して)これらの集団に含まれる稀有な細胞は、細胞の集団の平均的な細胞では通常発現しない関心対象のRNAまたはタンパク質の天然のまたは非細胞毒性の発現、機能、薬理学、または生理学に対して充分な、好ましい、平均を上回る、改善された、または最適である生物学的もしくは細胞の状況の、または背景の、または遺伝子的な構造を提供し得る。
いくつかの実施態様において、本発明によって、関心対象のRNAまたはタンパク質を含むよう操作された細胞の集団の個々の細胞数百個の分析が可能となり、それにより、関心対象のRNAまたはタンパク質の発現に適合性のある個々の細胞が迅速にまたは個々に検出または単離することができ、このことは細胞の集団において稀有な細胞のみを呈する場合でさえそうである。いくつかの実施態様において、関心対象のRNAまたはタンパク質を発現するよう操作された細胞の集団の平均的な細胞における細胞毒性または細胞死を通常結果として生じる関心対象のRNAまたはタンパク質の可視化した、非細胞毒性の、機能的な、または未変性の発現と適合性のある稀有な細胞が検出および単離され得る。いくつかの実施態様において、本発明によると、関心対象のRNAまたはタンパク質を発現するよう操作された細胞の集団から検出または単離された各陽性細胞は、異なる絶対的なまたは相対的なレベルの関心対象の各RNAまたはタンパク質を含み得る。いくつかの実施態様において、各陽性細胞はさらに、関心対象のRNAまたはタンパク質の発現または機能についての細胞背景として、異なる細胞状況または遺伝子状況(例えば、異なる数の染色体もしくは染色体断片、遺伝子、遺伝子配列、発現特性、またはmRNAもしくはsiRNAを含めた内在的に発現したタンパク質もしくはRNA、または関心対象のRNAもしくはタンパク質についてのアクセサリー因子)を提供または含み得る。いくつかの実施態様において、本発明は、培養において単離された細胞の維持を可能にする新規の方法と連関した関心対象のRNAまたはタンパク質の発現について陽性である多くの操作された細胞の単離を提供する。いくつかの実施態様において、培養における単離された細胞の維持は、維持される細胞のすべてについて実質的に同一である条件を用いて実施され得る。いくつかの実施態様において、このことによって、順に、関心対象の発現したRNAまたはタンパク質の所望のまたは改善された発現、機能、生理学、または薬理学を含む機能的な安定した細胞または細胞株を同定および作製するために、培養において単離された細胞の経時的な機能的試験を含めた試験が可能となる。いくつかの実施態様において、関心対象のRNAまたはタンパク質の発現について陽性である多くの細胞を単離、維持、および機能的に試験することによって、方法は、関心対象のRNAまたはタンパク質を発現するよう操作された細胞の集団の平均的な細胞において通常発現しない関心対象のRNAまたはタンパク質についてさえ、関心対象のRNAまたはタンパク質を機能的に、可視的に、および安定して発現する細胞の同定または作製を可能にする。
実際、いくつかの実施態様において、方法は、操作された細胞において発現する場合に細胞毒性と以前から考えられているRNAまたはタンパク質の機能的かつ安定した発現を結果として生じることが認められており、方法が、操作された細胞において以前ではモデル化できなかったこのようなタンパク質の非細胞毒性発現および機能を必要としかつ適合性のある条件を含む細胞を作製するために使用され得る有効性を示す。
さらなる態様において、本発明は、細胞株の対応したパネル、すなわち、1つ以上の生理学的特性に対応したクローン細胞株の回収物を提供する。本発明の方法は、同一条件下で多数の細胞株を維持および特徴づけることができるので、類似の生理学的特性を有する任意の数の細胞株を同定することが可能である。本発明の方法を用いて、任意の所望の数の細胞株または構造を含む対応したパネルを作製することが可能である。このような対応したパネルは、細胞密度を含めた同一条件下で維持され得、従って、ハイスループットスクリーニング、および細胞株間の差を比較および同定することが望まれる他の用途に有用である。また、増殖速度に対応した細胞株の対応したパネルも本発明内である。
別の態様において、本発明は、以前では未知の機能のタンパク質を発現する、および/またはリガンドが以前に同定されていなかった細胞または細胞株を作製するための方法を提供する。このようなタンパク質は、公知の天然のタンパク質、以前では未知の天然のタンパク質、以前では未知の形態の公知の天然のタンパク質、または修飾された形態の任意の前述のものであり得る。
任意の所望の細胞種類は、本発明の細胞に使用され得る。細胞は原核細胞または真核細胞であり得る。細胞は、それらの未変性状態またはそうでないものにおいて関心対象のタンパク質を発現し得る。使用され得る真核細胞には、酵母細胞などの真菌細胞、植物細胞、昆虫細胞、および動物細胞が挙げられるが、これらに限定されない。使用することのできる動物細胞には、哺乳類細胞が挙げられるが、これに限定されない。初代細胞または不死化細胞は、真核生物の中胚葉、外胚葉、内胚葉の層に由来し得る。細胞は、上皮細胞、表皮細胞、間葉系細胞、神経細胞、腎細胞、肝細胞、造血細胞、または免疫細胞であり得る。方法において有用な哺乳類細胞には、ヒト、非ヒト霊長類、ウシ、ウマ、ヤギ、ヒツジ、ブタ、齧歯類(ラット、マウス、ハムスター、モルモットを含む。)、有袋類、ウサギ、イヌ、およびネコが挙げられるが、これらに限定されない。細胞は、分化した細胞、または胚性幹細胞を含む幹細胞であることができる。
本発明の細胞は、形質転換された、発癌性形質転換された、ウイルスで形質転換された、不死化した、条件的に形質転換された、外植片、組織切片の細胞、動物、植物、真菌、原生生物、古細菌および真正細菌、哺乳類、鳥類、魚類、爬虫類、両生類、および節足動物、トリ、ニワトリ、爬虫類、両生類、カエル、トカゲ、ヘビ、魚、虫、ヤリイカ、ロブスター、ウニ、ウミウシ、ホヤ、ハエ、ヤリイカ、ヒドラ、節足動物、カブトムシ、ニワトリ、ヤツメウナギ、メダカ、キンカチョウ、フグ、およびゼブラフィッシュであることができる。
追加的に、血液/免疫細胞などの細胞、内分泌(甲状腺、副甲状腺、副腎)、胃腸(口腔、胃、腸)、肝臓、膵臓、胆嚢、呼吸器(肺、気管、咽頭)、軟骨、骨、筋肉、皮膚、毛髪、泌尿器(腎臓、膀胱)、生殖系(精子、卵子、精巣、子宮、卵巣、陰茎、膣)、感覚器(眼、耳、鼻、口、舌、感覚ニューロン)、B細胞、T細胞(細胞傷害性T細胞、ナチュラルキラーT細胞、調節性T細胞、ヘルパーT細胞、γδT細胞、ナチュラルキラー細胞);顆粒球(好塩基性顆粒球、好酸球性顆粒球、好中球性顆粒球/過分葉核好中球)、単球/マクロファージ、赤血球細胞(網状赤血球)、マスト細胞、血小板/巨核球、樹状細胞などの血液/免疫細胞;甲状腺(甲状腺上皮細胞、傍濾胞細胞)、副甲状腺(副甲状腺主細胞、好酸性細胞)、副腎(クロム親和性細胞)などの内分泌細胞、グリア細胞(星状膠細胞、ミクログリア)、巨大細胞神経分泌細胞、星細胞、核鎖細胞(nuclear chain cell)、ベッチェル細胞、下垂体(性腺刺激ホルモン産生細胞、副腎皮質刺激因子、甲状腺刺激ホルモン産生細胞、成長ホルモン産生細胞、乳腺刺激ホルモン分泌細胞)などの神経系細胞、肺細胞(I型肺細胞、II型肺細胞)、クララ細胞、杯細胞などの呼吸器系細胞;心筋細胞、周皮細胞などの循環器系細胞;胃(胃主細胞、壁細胞)、杯細胞、パネート細胞、G細胞、D細胞、ECL細胞、I細胞、K細胞、腸内分泌細胞、腸クロム親和性細胞、APUD系細胞、肝臓(肝細胞、クッパー細胞)、膵臓(β細胞、α細胞)、胆嚢などの消化器系細胞;骨芽細胞、骨細胞、破骨細胞、歯細胞(セメント芽細胞、エナメル芽細胞)、軟骨細胞(cartilage cell);軟骨芽細胞、軟骨細胞(chondrocyte)、皮膚/毛髪細胞:糸胞、ケラチノサイト、メラニン形成細胞、筋肉細胞:筋細胞、脂肪細胞、線維芽細胞、有足細胞、傍糸球体、糸球体内メサンギウム細胞/糸球体外メサンギウム細胞、腎近位尿細管刷子縁細胞、密集斑細胞などの泌尿器系細胞;精子、セルトリ細胞、ライディッヒ細胞、卵子、卵胞細胞などの生殖系細胞;皮質細胞の臓器、嗅上皮、温度感受性感覚ニューロン、メルケル細胞、嗅覚受容神経、疼痛感受性ニューロン、視細胞、味蕾細胞、前庭器の有毛細胞、頚動脈小体細胞などの感覚細胞は、本発明の細胞または細胞株を作製するのに有用である。
有用な植物細胞には、根、茎、および葉が挙げられ、植物組織には、成長点組織、柔組織厚角組織、厚壁組織、分泌組織、木部、師部、表皮、周皮(樹皮)が挙げられる。
また、本発明の細胞および細胞株に有用な細胞には以下が挙げられるが、これらに限定されない:チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、確立されたニューロン細胞株、褐色細胞腫、神経芽腫線維芽細胞、横紋筋肉腫、後根神経節細胞、NS0細胞、CV−1(ATCC CCL 70)、COS−1(ATCC CRL 1650)、COS−7(ATCC CRL 1651)、CHO−K1(ATCC CCL 61)、3T3(ATCC CCL 92)、NIH/3T3(ATCC CRL 1658)、HeLa(ATCC CCL 2)、C127I(ATCC CRL 1616)、BS−C−1(ATCC CCL 26)、MRC−5(ATCC CCL 171)、L細胞、HEK−293(ATCC CRL1573)、およびPC12(ATCC CRL−1721)、HEK293T(ATCC CRL−1 1268)、RBL(ATCC CRL−1378)、SH− SY5Y(ATCC CRL−2266)、MDCK(ATCC CCL−34)、SJ−RH30(ATCC CRL−2061)、HepG2(ATCC HB−8065)、ND7/23(ECACC 92090903)、CHO(ECACC 85050302)、ベロ(ATCC CCL 81)、Caco−2(ATCC HTB 37)、K562(ATCC CCL 243)、ジャーカット(ATCC TIB−152)、Per.C6(Crucell、ライデン、オランダ)、ヒト臍帯静脈内皮細胞(ATCCヒト初代PCS 100−010、マウスCRL 2514、CRL 2515、CRL 2516)、HuH−7D12(ECACC 01042712)、293(ATCC CRL 10852)、A549(ATCC CCL 185)、IMR−90(ATCC CCL 186)、MCF−7(ATC HTB−22)、U−2 OS(ATCC HTB−96)、T84(ATCC CCL 248)、または任意の確立された細胞株(極性化型または非極性化型)、またはアメリカ培養細胞系統保存機関(ATCC, 10801 University Blvd. Manassas, Va. 201 10−2209 USA)もしくは欧州培養細胞コレクション(ECACC, Salisbury Wiltshire SP4 OJG England)などの貯蔵所から入手可能な任意の細胞株。
さらに、本発明の方法において有用な細胞は、血清含有培地、無血清培地、任意の動物由来の生成物を有さない完全に定義された培地において増殖に受け入れられる哺乳類細胞、およびこれらの条件のうちの1つから別の条件に変換することのできる細胞である。
本発明の細胞には、関心対象のタンパク質をコードする核酸(またはヘテロ多量体タンパク質の場合、タンパク質の1つ以上のサブユニットをコードする核酸)が導入された細胞が含まれる。また、操作された細胞には、関心対象のタンパク質をコードする内在性配列の転写活性化のための核酸が導入された細胞が含まれる。また、操作された細胞には、活性化する化合物との接触によって、または翻訳後修飾、プロテアーゼを含むがこれに限定されない酵素による処理もしくは酵素との接触後に活性化される関心対象のタンパク質をコードする核酸を含む細胞も含まれる。操作された細胞にはさらに、前述の組み合わせ、すなわち、ヘテロ多量体タンパク質の1つ以上のサブユニットをコードする導入された核酸からヘテロ多量体タンパク質の1つ以上のサブユニットを発現し、および遺伝子活性化によってタンパク質の1つ以上のサブユニットを発現する細胞が含まれる。
任意の核酸は、公知の手段を用いて細胞に導入され得る。核酸を細胞に導入するための技術は周知であり、当業者によって容易に認識される。方法には、トランスフェクション、ウイルス送達、タンパク質またはペプチド仲介性挿入、共沈法、脂質ベースの送達試薬(リポフェクション)、サイトフェクション、リポポリアミン送達、デンドリマー送達試薬、電気穿孔法、または機械的送達が挙げられるが、これらに限定されない。トランスフェクション試薬の例は、GENEPORTER、GENEPORTER2、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE2000、FUGENE6、FUGENEHD、TFX−10、TFX−20、TFX−50、OLIGOFECTAMINE、TRANSFAST、TRANSFECTAM、GENESHUTTLE、TROJENE、GENESILENCER、X−TREMEGENE、PERFECTIN、CYTOFECTIN、SIPORT、UNIFECTOR、SIFECTOR、TRANSIT−LT1、TRANSIT−LT2、TRANSIT−EXPRESS、IFECT、RNAISHUTTLE、METAFECTENE、LYOVEC、LIPOTAXI、GENEERASER、GENEJUICE、CYTOPURE、JETSI、JETPEI、MEGAFECTIN、POLYFECT、TRANSMESSANGER、RNAiFECT、SUPERFECT、EFFECTENE、TF−PEI−KIT、CLONFECTIN、およびMETAFECTINEである。
ヘテロ多量体タンパク質の2つ以上のサブユニットをコードする配列または関心対象の2つ以上の異なるタンパク質をコードする配列など、2つ以上のヌクレオチド配列を導入する場合、配列は、同じベクター上で、または好ましくは別個のベクター上で導入され得る。DNAは、ゲノムDNA、「cDNA、合成DNA、またはそれらの混合物であることができる。いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質または関心対象の部分タンパク質をコードする核酸は、関心対象のタンパク質が、該タンパク質の生理学的機能と比較して、細胞の機能を変化させ得る追加的なアミノ酸とともに発現するような追加的な配列を含まない。
いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質をコードする核酸は、野生型タンパク質をコードする核酸配列と比較して、1つ以上の置換、挿入、突然変異、または欠失を含む。突然変異を含む核酸を含む実施態様において、突然変異は、無作為突然変異または部位特異的突然変異であり得る。これらの核酸変化は、アミノ酸置換を結果として生じてよくまたは生じなくてよい。いくつかの実施態様において、核酸は、関心対象のタンパク質をコードする核酸の断片である。断片であるかまたはこのような修飾を有する核酸は、関心対象のタンパク質の少なくとも1つの生物学的異特性を保有するポリペプチドをコードする。
また、本発明は、核酸を安定して発現する細胞および細胞株も包含し、核酸の配列は、関心対象のタンパク質をコードする「野生型」の配列と、もしくはヒト以外の種に由来する対応物の核酸と、または該核酸のいずれかと同じアミノ酸配列をコードする核酸と、少なくとも約85%同一である。いくつかの実施態様において、配列同一性は、該配列と比較して少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれより高い。また、本発明は、関心対象のタンパク質をコードする核酸が、ストリンジェントな条件下で、野生型配列もしくはヒト以外の種に由来する対応物の核酸、または該核酸のいずれかと同じアミノ酸配列をコードする核酸とハイブリッド形成する細胞および細胞株も包含する。
いくつかの実施態様において、細胞または細胞株は、野生型配列もしくはヒト以外の種に由来する対応物の核酸、または該核酸のいずれかと同じアミノ酸配列をコードする核酸と比較した場合、少なくとも1つの置換を含むタンパク質コード化核酸配列を含む。置換は、10、20、30、もしくは40未満のヌクレオチドを含み得、またはヌクレオチド配列の1%、5%、10%、もしくは20%までもしくはそれらに等しくあり得る。いくつかの実施態様において、置換された配列は、野生型配列もしくは、ヒト以外の種に由来する対応物の核酸、該核酸のいずれかと同じアミノ酸配列(例えば、それと少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれより高い同一性の配列)をコードする核酸と実質的に同一であり得、あるいは、ストリンジェントな条件下で野生型配列もしくはヒト以外の種に由来する対応物の核酸、または該核酸のいずれか1つと同じアミノ酸配列をコードする核酸とハイブリッド形成することのできる配列であり得る。
いくつかの実施態様において、細胞または細胞株は、野生型配列への挿入もしくはそれからの欠失を含むタンパク質コード化核酸配列、またはヒト以外の種に由来する対応物の核酸、あるいは該核酸のいずれかと同じアミノ酸配列をコードする核酸を含む。挿入もしくは欠失は、10、20、30、もしくは40未満のヌクレオチドであり得、またはヌクレオチド配列の1%、5%、10%、もしくは20%までもしくはそれに等しくあり得る。いくつかの実施態様において、挿入もしくは欠失の配列は実質的に、野生型配列、もしくはヒト以外の種に由来する対応物の核酸、または該核酸のいずれかと同じアミノ酸配列(例えば、それと少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、またはそれより高い同一性の配列)をコードする核酸と実質的に等しくあり得、あるいは野生型配列もしくはヒト以外の種に由来する対応物の核酸、または該核酸のいずれかと同じアミノ酸配列をコードする核酸とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成することのできる配列であり得る。
いくつかの実施態様において、核酸の置換もしくは修飾は結果として、アミノ酸置換などのアミノ酸の変化を生じる。例えば、関心対象の野生型タンパク質のアミノ酸残基、またはヒト以外の種に由来する対応物のアミノ酸は、保存的もしくは非保存的置換によって置き換えられ得る。いくつかの実施態様において、元のアミノ酸配列と修飾されたアミノ酸配列との間の配列同一性は、約1%、5%、10%、もしくは20%ほど異なり得るか、またはそれと実質的に同一の配列(例えば、それと少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくはそれより高い同一性の配列)とは異なり得る。
「保存的アミノ酸置換」とは、アミノ酸残基が、親アミノ酸残基と類似の化学特性(例えば、帯電または疎水性)を備えた側鎖R基を有する別のアミノ酸残基によって置換されるものである。2つ以上のアミノ酸配列が保存的置換によって互いに異なる場合、%配列同一性または類似性の程度は、置換の保存的性質を補正するよう上向きに調整され得る。この調整をなすための手段は、当業者に周知である。例えば、Pearson, Methods Mol. Biol. 243:307−31(1994)を参照されたい。
類似の化学特性を備えた側鎖を有するアミノ酸の基の例には、1)脂肪族側鎖:グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソロイシン;2)脂肪族‐ヒドロキシル側鎖:セリンおよびトレオニン;3)アミド含有側鎖:アスパラギンおよびグルタミン;4)芳香族側鎖:フェニルアラニン、チロシン、およびトリプトファン;5)塩基性側鎖:リシン、アルギニン、およびヒスチジン;6)酸性側鎖:アスパラギン酸およびグルタミン酸;ならびに7)硫黄含有側鎖:システインおよびメチオニンが挙げられる。好ましい保存的アミノ酸置換の基は、バリン‐ロイシン‐イソロイシン、フェニルアラニン‐チロシン、リシン‐アルギニン、アラニン‐バリン、グルタミン酸‐アスパラギン酸、およびアスパラギン‐グルタミンである。あるいは、保存的アミノ酸置換は、Gonnet et al., Science 256:1443−45 (1992)において開示されたPAM250ログ類似性マトリックスにおける正の値を有する任意の変化である。「中程度に保存された」置換とは、PAM250ログ類似性マトリックスにおける負でない値を有する任意の変化である。
関心対象のタンパク質における保存的修飾は、修飾されていないタンパク質のものと類似の(すなわち、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、または95%同じである)機能的および化学的特徴を有するタンパク質を生じるであろう。
一実施態様において、宿主細胞は胚性幹細胞であり、それはその後、関心対象のタンパク質を産生するトランスジェニック動物の作出のための基礎として用いられる。関心対象の機能的タンパク質を安定して発現する胚性幹細胞は、臓器に直接移植され得、またはそれらの核が他のレシピエント細胞へと転移され得た後にこれらは次に移植され得、または該胚性幹細胞は、トランスジェニック動物を作出するために用いられ得る。いくつかの実施態様において、タンパク質は、所望の一時的なおよび/または組織特異的な発現で動物において発現され得る。
当業者によって認められるであろうように、選択された宿主細胞とともに使用するのに適した任意のベクターを用いて、関心対象のタンパク質をコードする核酸を宿主細胞へと導入してよい。2つ以上のベクターを用いて、例えば、関心対象の2つ以上の異なるサブユニットまたは2つ以上のタンパク質を導入する場合、ベクターは、同じ種類であり得るかまたは異なる種類であり得る。
核酸を宿主細胞へと導入するのに使用され得るベクターの例には、プラスミド、レトロウイルスおよびレンチウイルスを含むウイルス、コスミド、人工染色体が挙げられるが、これらに限定されず、例えば、pCMVScript、pcDNA3.1Hygro、pcDNA3.1neo、pcDNA3.1puro、pSV2neo、pIRESpuro、pSV2zeoを含み得る。本発明の細胞および細胞株を作製するのに有用な典型的な哺乳類発現ベクターには、以下が挙げられる:pFN11A(BIND)Flexi(登録商標)、pGL4.31、pFC14A(HaloTag(登録商標)7)CMV Flexi(登録商標)、pFC14K(HaloTag(登録商標)7)CMV Flexi(登録商標)、pFN24A(HaloTag(登録商標)7)CMVd3 Flexi(登録商標)、pFN24K(HaloTag(登録商標)7)CMVd3 Flexi(登録商標)、HaloTag(商標)pHT2、pACT、pAdVAntage(商標)、pALTER(登録商標)−MAX、pBIND、pCAT(登録商標)3−Basic、pCAT(登録商標)3− Control、pCAT(登録商標)3−Enhancer、pCAT(登録商標)3−Promoter、pCI、pCMVTNT(商標)、pG5luc、pSI、pTARGET(商標)、pTNT(商標)、pF12A RM Flexi(登録商標)、pF12K RM Flexi(登録商標)、pReg neo、pYES2/GS、pAd/CMV/V5−DEST Gateway(登録商標)Vector、pAd/PL−DEST(商標)Gateway(登録商標)Vector、Gateway(登録商標)pDEST(商標)27 Vector、Gateway(登録商標)pEF−DEST51 Vector、Gateway(登録商標)pcDNA(商標)−DEST47ベクター、pCMV/Bsd Vector、pEF6/His A、B、およびc、pcDNA(商標)6.2− DEST、pLenti6/TR、pLP−AcGFP1−C、pLPS−AcGFP1−N、pLP−IRESneo、pLP−TRE2、pLP−RevTRE、pLP−LNCX、pLP−CMV−HA、pLP−CMV−Myc、pLP−RetroQ、およびpLP− CMVneo。
いくつかの実施態様において、ベクターは、構成的または条件的プロモータなどの発現制御配列を含み、好ましくは構成的プロモータが用いられる。当業者は、このような配列を選択することができるであろう。例えば、適切なプロモータには、CMV、TK、SV40、およびEF−1αが挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施態様において、プロモータは、誘導性、温度調節型、組織特異的、抑圧可能な、熱ショック性、発生性、細胞系譜特異的、真核、原核、もしくは一時的なプロモータ、または上記の任意の1つ以上の修飾されていないもしくは変異誘発された、無作為化された、シャッフルされた配列の組み合わせもしくは組換えである。他の実施態様において、関心対象のタンパク質は、遺伝子活性化によってまたは遺伝子副体に発現する。
いくつかの実施態様において、ベクターは、選択可能なマーカーまたは薬剤耐性遺伝子を欠失する。他の実施態様において、ベクターは任意に、薬剤もしくは抗生物質に耐性を与えるタンパク質、またはより一般的には、細胞に選択的圧力を発揮する任意の製剤など、センタ可能なマーカーをコードする核酸を含む。2つ以上のベクターを使用する場合、各ベクターは、同じかもしくは異なる薬剤耐性または他の選択的圧力マーカーを有し得る。2つ以上の薬剤耐性マーカーもしくは選択的圧力マーカーが同じである場合、薬剤のレベルを増大させることによって同時選択が達成され得る。適切なマーカーは、当業者に周知であり、以下の任意の1つに対して耐性を与えるポリペプチド製剤を含むがこれらに限定されない:ネオマイシン/G418、ピューロマイシン、ヒグロマイシン、ゼオシン、メトトレキサート、およびブラストサイジン。薬剤選択(または任意の他の適切な選択マーカーを用いた選択)は、本発明の細胞および細胞株を作製する上で必要な工程ではないが、安定してトランスフェクトした細胞のためのトランスフェクトした細胞集団を濃縮するために使用され得、但し、トランスフェクトしたコンストラクトが、薬剤耐性を与えるよう設計されることとする。関心対象のタンパク質を発現する細胞のその後の選択芽、シグナル伝達プローブを用いて達成される場合、トランスフェクション直後の選択は、いくつかの陽性細胞を結果として生じることができ、該細胞は一過性であり得、かつ安定してトランスフェクトされ得ない。しかしながら、この効果は、トランスフェクトした細胞における一過性発現の希釈を可能にするのに十分な細胞継代を許容することによって最小化することができる。
選択的圧力は、当業者に公知であろう種々の化合物または処理を用いて、細胞に適用することができる。理論によって制限されることなく、選択的圧力は、細胞増殖、細胞周期の進行、または生存率に最適下のまたは有害な条件に細胞を曝露することによって適用されることができ、それによりこれらの条件に耐性のあるまたは抵抗性のある細胞が、これらの条件に対応性のないまたは抵抗性のない細胞と比較されるために選択されるようになっている。選択的圧力を発揮または適用するために用いることのできる条件には、抗生物質、薬剤、変異原、細胞増殖もしくは生物学的構築ブロックの合成を遅延または停止させる化合物、RNA、DNA、もしくはタンパク質の合成を混乱させる化合物、細胞増殖および細胞増殖もしくは培地からの生存率に必要な栄養物質、アミノ酸、炭水化物、もしくは化合物の欠乏もしくは制限、細胞増殖のための最適下の条件で、例えば、最適下の温度、大気条件(例えば、%二酸化炭素、酸素、もしくは窒素または湿度)、あるいは結合した培地条件での細胞の増殖もしくは維持などの処理が挙げられるが、これらに限定されないい。理論によって制限されることなく、選択的圧力は、選択的圧力に対する抵抗性または耐性を与えまたはコードするマーカー、因子、または遺伝子を選択するために用いることができる。例えば、(i)細胞集団はまず、選択的圧力に対する抵抗性または耐性を与えるこのようなマーカー、因子、または遺伝子に曝露されまたはこれらを導入することができ、それにより各細胞は、異なるレベルのマーカーを含むよう、またはマーカーをいずれも含まないよう取り込みまたは修飾されるであろうし、(ii)次に、集団は、マーカー、因子、または遺伝子が抵抗性または耐性を与える選択的圧力に曝露されることができ、それによりマーカー、因子、または遺伝子を含む細胞が、そうでない細胞と比較して増殖の利点を含むようになる。理論によって制限されることなく、上昇したレベルのマーカー、因子、または遺伝子を含む細胞は、対応する選択的圧力に対して比例して上昇した耐性を呈するであろう。選択的圧力は、特性、RNA、またはタンパク質を、耐性または抵抗性を対応する選択的圧力に与えるマーカー、因子、または遺伝子と関連付けることによって、関心対象の所望の特性、RNA、またはタンパク質を含む細胞を選択するために用いることができる。理論によって制限されることなく、比例して上昇したレベルの関心対象の所望の特性、RNA、またはタンパク質を有する細胞は、選択過程の間に比例して上昇したレベルまたは量の選択的圧力を適用することによって選択され得る。複数の特性、RNA、またはタンパク質を含む細胞が望まれる場合、これらの各々は、同じかまたは異なる形態の選択的圧力に抵抗性を与えるマーカー、因子、または遺伝子と関連付けることができ、これらの選択的圧力のすべてを用いた選択は、関心対象の所望の特性、RNA、またはタンパク質のすべてを含む細胞を選択するために用いてよい。関心対象の所望の特性、RNA、またはタンパク質を有する細胞の選択後、選択された細胞は、同じ、上昇した、または低下したレベル、濃度、用量、または処理の、選択中に用いられた選択的圧力の下で維持されてよい。いくつかの場合、選択的圧力のレベル、濃度、用量、または処理の周期的上昇は、対応して上昇するレベルの関心対象の所望の特性、RNA、またはタンパク質を含む細胞の増殖を選択するために用いることができる。いくつかの場合、選択的圧力を用いた細胞の選択後、選択された細胞は、低下したレベル、濃度、用量、または処理の選択的圧力を用いて維持され、選択された所望の特性、RNA、またはタンパク質が、維持される細胞において維持されるのを確実にするのを助ける。
用いられる選択的圧力のレベルは、当業者によって決定することができる。このことは、例えば、殺滅曲線(kill curve)実験を実施することによってなされることができ、ここで、対照細胞および抵抗性マーカー、因子、または遺伝子を含む細胞は、上昇するレベル、用量、濃度、または処理の選択的圧力、および陰性細胞のみに対してまたは所望の時間範囲(例えば、1〜24時間、1〜3日、3〜5日、4〜7日、5〜14日、1〜3週間、2〜6週間、1〜2ヶ月間、1〜3ヶ月間、4、5、6、7、8、9、または10ヶ月間超)にわたって優先的に選択された範囲を用いて試験される。使用することのできる選択的圧力の実際のレベル、濃度、用量、または処理は、使用される細胞、所望の特性自体、選択的圧力に抵抗性または耐性を与えるマーカー、因子、または遺伝子、および選択される細胞において望まれる所望の特性のレベルに依存し、当業者は、これらの考慮に基づいて適切な範囲を決定する方法を容易に認めるであろう。選択後のいくつかの場合、選択過程の間に用いられる1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%未満のレベル、濃度、用量、または処理が、選択される細胞のその後の維持において用いられる。複数の異なる選択的圧力が用いられるいくつかの場合、選択過程の間に用いられる各選択的圧力のレベル、濃度、用量、または処理は、選択される細胞のその後の維持において、例えば、選択過程自体の間に用いられるものの1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%未満まで下げることができる。いくつかの実施態様において、これらの低下したレベル、濃度、用量、または処理は、所望の特性、RNA、またはタンパク質を含むよう選択された細胞が、培養において経時的に所望の特性を含み続けるよう選択される。いくつかの実施態様において、選択された細胞における所望の特性の損失または低下に必要なレベル、濃度、用量、または処理のみが、培養において経時的に細胞の維持の間に用いられ、例えば、選択された特性、RNA、またはタンパク質を維持するために細胞に必要なものよりも高いレベルの濃度、用量、または処理の使用から細胞に対するすべての考えられ得る有害な効果に細胞を曝露するのを最小化する。
いくつかの実施態様において、本発明の細胞および細胞株は、選択的圧力の不在下で選択される特性、RNA、またはタンパク質を少なくとも15日、30日、45日、60日、75日、100日、120日、または150日維持することができる。このような細胞および細胞株は、選択過程において使用されるものと比較して、選択的圧力の同じ、上昇した、または低下したレベル、濃度、用量、または処理の存在下で培養され得る。このような細胞および鎖k棒株はまた、任意の選択的圧力の不在下でも培養することができる。レベル、濃度、用量、または処理を低下させる場合、選択過程の間に用いられる個々のレベル、濃度、用量、または処理の1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%未満まで低下させることができる。細胞および細胞株が、関心対象の2つ以上のタンパク質またはRNAを発現し、関心対象の各タンパク質またはRNAの発現が、異なる選択的圧力を用いて選択される場合、各選択的圧力のレベル、濃度、用量、または処理は、選択後の細胞および細胞株の培養中に独立して選択され得、例えば、各選択的圧力は、細胞培養において不在であるよう、または選択過程の間に用いられる個々のレベル、濃度、用量、または処理と比較して、同じ、または上昇した、または低下したレベル、濃度、用量、または処理であるよう、独立して選択され得る。レベル、濃度、用量、または処理が低下した場合、これらは、選択過程の間に用いられる個々のレベル、濃度、用量、または処理の1、5、10、20、30、40、50、60、70、80、90、または100%未満まで低下することができる。
いくつかの実施態様において、タンパク質コード化核酸配列はさらにタグを含む。このようなタグは、例えば、HISタグ、mycタグ、赤血球凝集素(HA)タグ、プロテインC、VSV−G、FLU、黄色蛍光タンパク質(YFP)緑色蛍光タンパク質、FLAG、BCCP、マルトース結合タンパク質タグ、Nusタグ、Softag−1、Softag−2、Strep−タグ、S−タグ、チオレドキシン、GST、V5、TAP、またはCBPをコードし得る。タグは、タンパク質発現レベル、細胞内局在化、タンパク質間相互作用、関心対象のタンパク質の調節、またはタンパク質の機能を決定するためのマーカーとして用いてよい。タグはまた、タンパク質を精製または分画するために用いてもよい。
関心対象のRNAを発現する細胞および細胞株の場合、RNAは、アンチセンスRNA、低分子干渉RNA(siRNA)、転移RNA(tRNA)、構造RNA、リボソームRNA、ヘテロ核RNA(hnRNA)および低分子核RNA(snRNA)、伝令RNA(mRNA)、ステムループ構造を採用するRNA、ヘアピン構造を採用するRNA、一本鎖RNAを含むRNA、二本鎖RNAを含むRNA、タンパク質を結合するRNA,蛍光化合物を結合するRNA、生物活性を有するRNA、生物活性のある生成物をコードするRNA、触媒RNA、RNAオリゴヌクレオチド、RNAiを仲介することのできるRNA、または少なくとも第二のRNAのレベルもしくは活性を調節することのできるRNAを含む任意の種類であることができる。
本発明の細胞および細胞株が、関心対象の機能的タンパク質を発現する実施態様において、タンパク質は、一本鎖タンパク質、複数鎖タンパク質、ヘテロ多量体タンパク質を含むがこれらに限定されない任意のタンパク質であることができる。多量体タンパク質の場合、いくつかの実施態様において、細胞は、未変性タンパク質を構成するサブユニットをすべて発現する。タンパク質は、「野生型」配列を有することができるか、またはバリアントであり得る。いくつかの実施態様において、細胞は、対立遺伝子バリアントを含めたサブユニットの1つ以上のバリアント、スプライスバリアント、切断型、アイソフォーム、異なる化学量論のサブユニット、異なる組み立てのサブユニット、異なって折りたたまれた形態、異なって活性化する形態、異なる機能性を有する形態、異なる結合特性を有する形態、異なるアクセサリー因子と関連した形態、異なる細胞背景において発現した形態、異なる細胞遺伝子背景において発現した形態、異なる内在性発現特性を有する細胞において発現した形態、異なって局在した形態、キメラもしくは化学修飾した形態、酵素的に修飾された形態、翻訳後修飾された形態、グリコシル化した形態、タンパク質分解した形態、キメラサブユニット、およびアミノ酸置換(保存的もしくは非保存的)、化学的に修飾されたアミノ酸を含めた修飾されたアミノ酸、および非天然アミノ酸を含む突然変異した形態、ならびにそれらの組み合わせを含むタンパク質を発現する。本発明の細胞または細胞株によって発現したヘテロ多量体タンパク質は、関心対象のタンパク質の種ホモログからなど、2つ以上の種からのサブユニットを含んでよい。
いくつかの実施態様において、本発明の細胞は、関心対象の2つ以上の機能的タンパク質を発現する。本発明によると、このような発現は、関心対象のタンパク質の全部もしくは部分をコードする核酸の導入から、内在性配列由来の関心対象のタンパク質の全部もしくは部分の転写を活性化する核酸の導入から、またはそれらの任意の組み合わせからであることができる。細胞は、関心対象の任意の所望の数のタンパク質を発現し得る。種々の実施態様において、細胞は、関心対象の3、4、5、6、またはそれより多くのタンパク質を発現する。例えば、本発明は、関心対象の経路における機能的タンパク質、酵素経路、シグナル伝達経路調節経路を含めた交差経路由来のタンパク質、およびそれらに類するものを安定して発現する細胞および細胞株を熟慮する。いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株は、関心対象の生物経路に関与する1つ以上の機能的RNAおよび/またはタンパク質、例えば、生物学的経路のタンパク質および/またはRNA構成要素、ならびに生物学的経路のタンパク質および/またはRNA調節因子、ならびに/または1つ以上のその構成要素を安定して発現する。いくつかの実施態様において、生物学的経路は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、または少なくとも50のタンパク質構成要素からなる。いくつかの実施態様において、生物学的経路は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、または少なくとも50のRNA構成要素からなる。機能的タンパク質が本発明の細胞および細胞株によって安定して発現することができる生物学的経路の例には以下が挙げられるが、これらに限定されるわけではない:2−アラキドノイルグリセロール生合成経路、5−ヒドロキシトリプタミン生合成経路、5−ヒドロキシトリプタミン分解経路、5ht1型受容体仲介性シグナル伝達経路、5ht2型受容体仲介性シグナル伝達経路、5ht3型受容体仲介性シグナル伝達経路、5ht4型受容体仲介性シグナル伝達経路、酢酸利用経路、アデニンおよびヒポキサンチンサルベージ経路、アドレナリンおよびノルアドレナリン生合成経路、アラニン生合成経路、アラントイン分解経路、αアドレナリン受容体シグナル伝達経路、アルツハイマー病‐アミロイドセクレターゼ経路、アルツハイマー病‐プレセニリン経路、アミノ酪酸分解経路、アナンダミド生合成経路、アナンダミド分解経路、アンドロゲン/エストロゲン/プロゲステロン生合成経路、血管新生経路、Gタンパク質およびβ‐アレスチンを通じたアンギオテンシンii刺激性シグナル伝達経路、アポトーシスシグナル伝達経路、アルギニン生合成経路、アスコルビン酸分解経路、アスパラギンおよびアスパラギン酸生合成経路、ATP合成経路、ネトリンによって仲介される軸索誘導、セマフォリンによって仲介される軸索誘導、スリット(slit)/ロボ(robo)によって仲介される軸索誘導、B細胞活性化経路、β1アドレナリン受容体シグナル伝達経路、β2アドレナリン受容体シグナル伝達経路、β3アドレナリン受容体シグナル伝達経路、ビオチン生合成経路、血液凝固経路、ブプロピオン分解経路、カドへリンシグナル伝達経路、カルニチン代謝経路、細胞周期経路、コレステロール生合成経路、コリスミン酸生合成経路、概日時計系経路、コバラミン生合成経路、補酵素A生合成経路、補酵素A連関カルニチン代謝経路、コルチコトロピン放出因子受容体シグナル伝達経路、システイン生合成経路、rho gtpaseによる細胞骨格調節、新規プリン生合成経路、新規ピリミジンデオキシリボヌクレオチド生合成経路、新規ピリミジンリボヌクレオチド生合成経路、DNA複製、ドーパミン受容体仲介性シグナル伝達、egf受容体シグナル伝達経路、内在性カンナビノイドシグナル伝達経路、エンドセリンシグナル伝達経路、エンケファリン放出経路、fasシグナル伝達経路、fgfシグナル伝達経路、フラビン生合成経路、ホルミルテトラヒドロギ酸生合成経路、フルクトースガラクトース代謝経路、GABA−b受容体iiシグナル伝達経路、γ−アミノ酪酸合成経路、RNAポリメラーゼIによる一般的な転写、一般的な転写調節、グルタミングルタミン酸塩変換経路、解糖経路、ヘッジホッグシグナル伝達経路、ヘム生合成経路、ヘテロ三量体Gタンパク質シグナル伝達経路−giαおよびgsα仲介性経路、ヘテロ三量体Gタンパク質シグナル伝達経路−gqαおよびgoα仲介性経路、ヘテロ三量体Gタンパク質シグナル伝達経路−rod外節光伝達経路、ヒスタミンh1受容体仲介性シグナル伝達経路、ヒスタミンh2受容体仲介性シグナル伝達経路、ヒスタミン合成経路、ヒスチジン生合成経路、ハンチントン病、hif活性化を介した低酸素症応答、ケモカインおよびサイトカインシグナル伝達経路によって仲介される炎症、インスリン/igf経路−マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼ/mapキナーゼカスケード、インスリン/igf経路−プロテインキナーゼBシグナル伝達カスケード、インテグリンシグナル伝達経路、インターフェロン−γシグナル伝達経路、インターロイキンシグナル伝達経路、イオンチャネル型グルタミン酸受容体経路、イソロイシン生合成経路、jak/statシグナル伝達経路、ロイシン生合成経路、リポ酸生合成経路、リシン生合成経路、マンノース代謝経路、代謝型グルタミン酸受容体第ii群経路、代謝型グルタミン酸受容体第iii群経路、メチオニン生合成経路、メチルクエン酸回路、メチルマロニル経路、mRNAスプライシング、ムスカリン性アセチルコリン受容体1および3シグナル伝達経路、ムスカリン性アセチルコリン受容体2および4シグナル伝達経路、n−アセチルグルコサミン代謝、ニコチン分解経路、ニコチン性アセチルコリン受容体シグナル伝達、ノッチシグナル伝達経路、o−抗原生合成経路、オピオイドプロダイノルフィン経路、オピオイドプロエンケファリン経路、オピオイドプロオピオメラノコルチン経路、オルニチン分解経路、参加ストレス応答経路、オキシトシン受容体仲介性シグナル伝達経路、p38mapk経路、p53経路、グルコース欠乏によるp53経路、p53経路フィードバックループ1、p53経路フィードバックループ2、パントテン酸生合成経路、パーキンソン病、PDGFシグナル伝達経路、ペントースリン酸経路、ペプチドグリカン生合成経路、フェニル酢酸分解経路、フェニルアラニン生合成経路、フェニルエチルアミン分解経路、フェニルプロピオン酸分解経路、pi3キナーゼ経路、プラスミノーゲン活性化カスケード、プロリン生合成経路、prpp生合成経路、プリン代謝、ピリドキサールリン酸エステルサルベージ経路、ピリドキサール−5−リン酸エステル生合成経路、ピリミジン代謝、ピルビン酸代謝、ras経路、s−アデノシルメチオニン生合成経路、サルベージピリミジンデオキシリボヌクレオチド、サルベージピリミジンリボヌクレオチド、セリングリシン生合成経路、コハク酸からプロピオン酸への変換、硫酸同化経路、シナプス小胞輸送、T細胞活性化経路、TCA回路、テトラヒドロ葉酸生合成経路、TGF−βシグナル伝達経路、チアミン生合成経路、チアミン代謝、トレオニン生合成経路、甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン受容体シグナル伝達経路、toll受容体シグナル伝達経路、bzip転写因子による転写調節、トリアシルグリセロール代謝、トリプトファン生合成経路、チロシン生合成経路、ユビキチンプロテアソーム経路、バリン生合成経路、バソプレッシン合成経路、VEGFシグナル伝達経路、ビタミンB6生合成経路、ビタミンB6代謝、ビタミンD代謝および経路、wntシグナル伝達経路、ならびにキサンチンおよびグアニンサルベージ経路。
機能的タンパク質が、本発明の細胞および細胞株によって安定して発現することができる生物学的経路の他の例には、以下の生物学的過程が挙げられるが、これらに限定されない:アミノ酸代謝(例えば、アミノ酸生合成、アミノ酸異化反応、アミノ酸代謝調節、アミノ酸輸送、および他のアミノ酸代謝)、輸送(例えば、アミノ酸輸送、炭水化物輸送、ビタミン/補助因子輸送、陰イオン輸送、陽イオン輸送、脂質および脂肪酸の輸送、ヌクレオシド、ヌクレオチド、および核酸の輸送、リン酸輸送、細胞外輸送および移入、低分子輸送、ならびに他の輸送)、アポトーシス(例えば、アポトーシスの誘導、アポトーシスの他のアポトーシスの阻害、および他のアポトーシス過程)、血液循環およびガス交換、炭水化物代謝(例えば、炭水化物輸送、二糖代謝、糖新生、グリコーゲン代謝、解糖、単糖代謝、他の炭水化物代謝、他の多糖代謝、ペントースリン酸シャント、炭水化物代謝の調節、およびトリカルボン酸経路)、細胞接着、細胞周期(例えば、細胞周期制御、DNA複製、有糸分裂、および他の細胞周期過程)、細胞の増殖および分化、細胞の構造および運動性、補酵素および補欠分子族の代謝(例えば、補酵素代謝、ポルフィリン代謝、プテリン代謝、ビタミン/補助因子輸送、ビタミン生合成、ビタミン異化反応、ならびに他の補酵素および補欠分子族の代謝)、発達過程(例えば、外胚葉発達、前側/後側パターン形成、背側/腹側軸の決定、胚形成、内胚葉発達、受精、減数分裂、中胚葉発達、分節特異化、性決定、卵形成、精子形成および運動性、ならびに他の発達過程)、電子輸送(例えば、フェレドキシン代謝、酸化的リン酸化、および電子輸送の他の経路)、ホメオスタシス(カルシウムイオンホメオスタシス、グルコースホメオスタシス、成長因子ホメオスタシス、および他のホメオスタシス活性)、免疫および防御(例えば、抗酸化およびフリーラジカル除去、B細胞および抗体仲介性免疫、血液凝固、補体仲介性免疫、サイトカイン/ケモカイン仲介性免疫、解毒、顆粒球仲介性免疫、インターフェロン仲介性免疫、マクロファージ仲介性免疫、ナチュラルキラー細胞仲介性免疫、ストレス応答、T細胞仲介性免疫、ならびに他の免疫および防御過程)、細胞内タンパク質輸送(例えば、エキソサイトーシス、エンドサイトーシス、一般的な小胞輸送、リソソーム輸送、ミトコンドリア輸送、核輸送、ペルオキシソーム輸送、および他の細胞内タンパク質輸送)、脂質、脂肪酸、およびステロイドの代謝(例えば、アシルCoA代謝、脂肪酸β酸化、脂肪酸生合成、脂肪酸不飽和化、脂質および脂肪酸の結合、脂質および脂肪酸の輸送、脂質代謝、ならびに他の脂質、脂肪酸、およびステロイドの代謝、リン脂質代謝、脂質、脂肪酸、およびステロイドの代謝の調節、胆汁酸代謝、コレステロール代謝、ステロイドホルモン代謝、ならびに他のステロイド代謝)筋収縮、ニューロン活性(例えば、活動電位伝播、神経間シナプス伝達、神経筋シナプス伝達、神経伝達物質放出、および他のニューロン活性)窒素代謝(例えば、窒素酸化物生合成、窒素利用、および他の窒素代謝)、無脊椎動物過程、ヌクレオシド、ヌクレオチド、および核酸の代謝(例えば、DNA複製、DNA分解、DNA組換え、DNA修復、染色質のパッケージングおよびリモデリング)環状ヌクレオチドの代謝、ヌクレオシド、ヌクレオチド、および核酸の輸送、他のヌクレオシド、ヌクレオチド、および核酸の代謝、プリン代謝、ピリミジン代謝、RNA異化反応、RNA局在化、ヌクレオシドの調節、ヌクレオチド代謝、逆転写、RNA代謝、tRNA代謝、mRNAキャッピング、mRNAの末端処理および安定性、mRNAポリアデニル化、mRNAスプライシング、一般的なmRNA転写活性、他のmRNA転写、mRNA転写伸長、mRNA転写開始、mRNA転写調節、ならびにmRNA転写終止)、発癌(例えば、癌遺伝子、腫瘍抑制因子、および他の発癌関連過程)、リン酸代謝(例えば、リン酸輸送、ポリリン酸生合成、ポリリン酸異化反応、リン酸代謝の調節、および他のリン酸代謝)タンパク質の代謝および修飾(タンパク質分解、アミノ酸活性化および他のタンパク質代謝、タンパク質生合成、タンパク質複合体組み立て、タンパク質折りたたみ、翻訳調節、タンパク質ADP−リボシル化、タンパク質アセチル化、タンパク質ジスルフィド−イソメラーゼ反応、タンパク質糖鎖付加、タンパク質メチル化、タンパク質リン酸化、タンパク質−脂質修飾)、タンパク質ターゲティングおよび局在化(例えば、非対称性タンパク質局在化ならびに他のタンパク質のターゲティングおよび局在化)、感覚性知覚(例えば、嗅覚、味覚、聴覚、疼痛知覚、フェロモン応答、視覚、および他の感覚性知覚)、硫黄代謝(例えば、硫黄酸化還元代謝、および他の硫黄代謝)、細胞間情報伝達(例えば、細胞接着仲介性シグナル伝達、細胞外マトリックスタンパク質仲介性シグナル伝達、リガンド仲介性シグナル伝達、およびステロイドホルモン仲介性シグナル伝達)、細胞表面受容体仲介性シグナル伝達(例えば、サイトカインおよびケモカイン仲介性シグナル伝達経路、Gタンパク質仲介性シグナル伝達、受容体タンパク質セリン/トレオニンキナーゼシグナル伝達経路、受容体タンパク質チロシンキナーゼシグナル伝達経路、ならびに他の受容体仲介性シグナル伝達経路)、細胞内シグナル伝達カスケード(例えば、カルシウム仲介性シグナル伝達、jak−statカスケード、JNKカスケード、MAPKKKカスケード、NF−κBカスケード、NO仲介性シグナル伝達、および他の細胞内シグナル伝達カスケード)、ならびに他のシグナル伝達過程。
本明細書に開示される種々の生物学的経路のタンパク質および/またはRNA構成要素、ならびに互いに対するこれらの関係性は、当業者に公知であり、例えば、インターネット上のKEGG経路データベース(http://www.genome.jp/kegg/pathway.html)において認められることができる。
いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株は、生物学的経路に関与する少なくとも1つの機能的RNAまたはタンパク質を発現する。いくつかの実施態様において、関心対象のRNAまたはタンパク質を発現する本発明の細胞または細胞株はまた、生物学的経路の少なくとも1つの機能的RNAまたはタンパク質構成要素を発現する。いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株は、生物学的経路の少なくとも1つの機能的RNAまたはタンパク質の構成要素を発現し、これらは、操作されていない同じ種類の細胞または細胞株において発現するかもしれないしまたはしないかもしれない。いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株は、本明細書において「機能的生物学的経路の発現」とも呼ばれる細胞または細胞株における経路の少なくとも1つの活性を与えるのに十分な生物学的経路の少なくとも2つの機能的RNAまたはタンパク質構成要素を発現する。いくつかの実施態様において、生物学的経路の発現は、生物学的経路の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10の構成要素の発現を含むことができる。いくつかの実施態様において、生物学的経路の発現は、生物学的経路のすべての構成要素の少なくとも1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、または90%の発現を含むことができる。生物学的経路が天然には存在しない細胞または細胞株における生物学的経路の少なくとも1つの機能的RNAまたはタンパク質構成要素の発現は、細胞または細胞株における機能的生物学的経路の少なくとも1つの活性の再構成を結果として生じ得る。生物学的経路が天然に存在する細胞または細胞株における生物学的経路の少なくとも1つの機能的RNAまたはタンパク質構成要素の発現は、細胞または細胞株における機能的生物学的経路の少なくとも1つの活性における増大を結果として生じ得る。生物学的経路が天然に存在する細胞または細胞株における生物学的経路の少なくとも1つの機能的RNAまたはタンパク質構成要素の発現は、細胞における経路の正味のまたは全体的な活性の変化を結果として生じ得る。いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株において発現した関心対象のタンパク質は、生物学的経路のRNAまたはタンパク質構成要素の少なくとも1つの同時発現によって修飾され得、翻訳後修飾され得、グリコシル化され得、または変化し得る。いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質は、IgGまたは抗体であり、経路は、グリコシル化経路である。いくつかの実施態様において、関心対象の同じタンパク質を各々発現する細胞株のパネルにおける細胞株はまた、生物学的経路(例えば、グリコシル化経路)のRNAまたはタンパク質構成要素の少なくとも1つを各々発現する。いくつかの実施態様において、生物学的経路の機能的RNAまたはタンパク質構成要素の少なくとも1つは、細胞における関心対象の発現したタンパク質と相互作用する(例えば、一過性にまたは長い期間のいずれかで修飾し、変化し、グリコシル化し、または結合する。)。しかしながら、発現した機能的タンパク質間のタンパク質間相互作用は必要条件ではない。例えば、本発明の細胞および細胞株は、同じ生物学的経路の構成要素であることによって、互いに関連した2つ以上の機能的タンパク質を発現することができるが、2つ以上の機能的タンパク質は、互いと直接的に相互作用しなくてよい。生物学的経路は、生物学的経路の2つ以上の機能的タンパク質構成要素を発現する本発明の細胞または細胞株に天然に存在してよいかまたはしなくてよい。最初の場合、生物学的経路の2つ以上の機能的タンパク質構成要素の発現は、細胞または細胞株における生物学的経路の少なくとも1つの活性の増大を結果として生じ得る。後者の場合、生物学的経路の2つ以上の機能的タンパク質構成要素の発現は、細胞または細胞株における生物学的経路全体の少なくとも1つの活性の再構成を結果として生じ得る。いくつかの実施態様において、生物学的経路の少なくとも1つ以上の構成要素は、細胞または細胞株によって天然に発現する。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の生物学的経路に関与する少なくとも1つの機能的タンパク質を安定して発現する細胞または細胞株を提供し、この中で、細胞または細胞株は、選択的圧力の不在下で培養され、かつこの中で、細胞または細胞株は、本明細書に説明されたように少なくとも1つの機能的タンパク質を一貫して発現する。本発明に従って用いられ得る生物学的経路の例には、折りたたまれていないタンパク質応答(「UPR」)に関与するそれらの生物学的経路;細胞増殖、細胞の生存率、細胞死、細胞の健康;タンパク質の発現、産生、折りたたみ、分泌、膜への組み込み、グリコシル化もしくは酵素修飾を含めた修飾もしくは翻訳後修飾;抗体産生細胞、乳腺細胞、唾液細胞、または他の細胞種類と比較して操作されたタンパク質を高度に発現する細胞において豊富なまたはより高度に発現したもしくは活性のある経路が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書に説明された任意の細胞を宿主細胞として用いて、生物学的経路に関与する機能的RNAまたはタンパク質を発現し得る。生物学的経路に関与する少なくとも1つの機能的RNAまたはタンパク質を発現するために用いられ得る細胞の例には以下が挙げられるが、これらに限定されない:CHO、CHOK1、CHOKiSV、PerC6、NS0、293、293T、および昆虫細胞。いくつかの実施態様において、CHO細胞を用いて、UPR経路の少なくとも1つの構成要素を発現し得る。いくつかの実施態様において、CHO細胞を用いて、グリコシル化経路の少なくとも1つの構成要素を発現し得る。いくつかのさらなる実施態様において、これらの細胞はさらに、グリコシル化された関心対象のタンパク質(例えば、抗体)を発現し得る。
いくつかの実施態様において、生物学的経路に関与する関心対象の機能的タンパク質の転写をコードしまたは活性化する核酸の宿主細胞への導入の前に、宿主細胞は、経路の構成要素のいずれも発現しない。他の実施態様において、生物学的経路に関与する関心対象の機能的タンパク質の転写をコードしまたは活性化する核酸の宿主細胞への導入前に、宿主細胞は、経路の少なくとも1、2、5、10、15、20、または少なくとも25の構成要素を発現する。
いくつかの実施態様において、生物学的経路の1つ以上の機能的タンパク質構成要素を発現することに加えて、本発明の細胞および細胞株はまた、例えば、生物学的経路における機能的タンパク質構成要素の1つ以上の発現または機能に影響を与えることによって、生物学的経路を調節する1つ以上の機能的タンパク質および/またはその構成要素の少なくオtも1つを発現する。このような効果には以下が挙げられ得るが、これらに限定されない:生物学的経路における1つ以上の機能的タンパク質の翻訳後修飾(例えば、グリコシル化)、収量、折りたたみ、組み立ておよび/または分泌。生物学的経路に関与し得る遺伝子またはRNA(例えば、UPR、細胞の生存率、タンパク質の産生、折りたたみ、組み立て、修飾、グリコシル化、タンパク質分解、分泌、細胞膜への組み込み、細胞表面での提示、あるいいはこれらの組み合わせ)およびこれらによってコードされる発現産物の例には以下が挙げられるが、これらに限定されない:スプライスしたATF6a、スプライスしたIREIa、IREIb、PERCDC、ATF4、YYI、NF−YA、NF−YB、NF−YC、XBP1、およびEDEM1(UPR遺伝子);NRF2、HERP、XIAP、GADD34、PPI a、b、およびg、ならびにDNAJC3(スイッチオフ遺伝子);スプライスしたBLIMP−1およびXBP1(B細胞において発現した遺伝子);CRT(CaBP3)、CNX、ERp57(PDIA3)、BiP、BAP、ERdj3、CaBPI、GRP94(CaBP4)、ERp72(PDIA4)、およびシクロフィリンB(折りたたみ/分泌遺伝子‐クラス1シャペロン);BiP、BAP、ERdj3、CaBPI、GRP94(CaBP4)、ERp72(PDIA4)、およびシクロフィリンB(クラス2シャペロン);SDF2−L(グリコシル化遺伝子);ERO1aおよびb、ERAD、マンノシダーゼ1、HRD1(酸化遺伝子);STC1および2、SERCA1および2、COD1(カルシウムポンプ);INO1、SREBP1DC、SREBP2DC、およびPYC(脂質生合成/代謝遺伝子);Sec61Pa、b、およびg(輸送/膜組み込み遺伝子);ならびにBcl−2sp、Bcl−xL、Bim、Ku70、VDAC2、BAP31、および14−3−3(細胞生存率/抗アポトーシス遺伝子)。
いくつかの実施態様において、関心対象の第一のタンパク質の発現または機能的生物学的経路もしくはその1つ以上の構成要素に加えて、本発明の細胞および細胞株はまた、関心対象の少なくとも1つの第二のタンパク質を発現し、この中で、関心対象の第二のタンパク質の発現は、関心対象の第一のタンパク質の発現または機能的生物学的経路もしくはその1つ以上の構成要素によって影響されまたは変化する。このような効果の例には、mRNA転写のレベルのもの、スプライシング、輸送、タンパク質翻訳、翻訳後修飾(例えば、グリコシル化)、ならびにタンパク質の輸送、折りたたみ、組み立て、膜への組み込み、分泌、および全体的な産生(収量)が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、関心対象の第一のタンパク質の発現、または機能的生物学的経路もしくはその1つ以上の構成要素は、関心対象の第二のタンパク質の増大したまたはより効率的なもしくは正確なmRNA転写、スプライシング、輸送、タンパク質翻訳、翻訳後修飾(例えば、グリコシル化)、ならびにタンパク質の輸送、折りたたみ、組み立て、膜への組み込み、分泌、および/または全体的な産生(収量)を結果として生じ得る。いくつかの実施態様において、関心対象の第二のタンパク質は生物製剤である。生物製剤の例は、下記にさらに提供される。いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株は、抗体およびグリコシル化経路を同時発現する。
いくつかの実施態様において、特に本方法において用いられる細胞または細胞株によって発現したタンパク質は、機能的細胞株が、細胞または遺伝子の操作なしでタンパク質を通常では発現しない細胞種類の細胞においてあらかじめ利用可能ではなかったタンパク質である。理論によって結び付けられることなく、このような細胞株が、これまでに可能ではなかったいくつかの理由には、タンパク質が、非常に複雑であり、または細胞もしくは遺伝子の操作の不在下で、かつタンパク質を発現する多数の細胞を調製することなく、特化したもしくは稀有な細胞においてのみ発現することが考えられ、タンパク質がアクセサリー因子と関連して適切に、または発現し、組み立てられ、修飾され、局在化され、機能的であることができる起こり得る稀有な操作された細胞のうちの1つを同定することが不可能であるか、または細胞毒性と関連しておらず;あるいはタンパク質のリガンドもしくは調節因子が、機能的形態でタンパク質を発現する細胞もしくは細胞株を同定する上で使用することについて公知ではなく;あるいは、タンパク質が、天然では発現しない状況など、その天然の状況以外で発現する場合、タンパク質が細胞毒性であるからである。
細胞質に局在するタンパク質、細胞の少なくとも1つの膜に組み込まれもしくは会合したタンパク質、細胞表面に局在したタンパク質、またはこれらの任意の組み合わせを含むがこれらに限定されない、関心対象の任意のタンパク質を一貫して発現する本発明の細胞および細胞株を作製することができる。このようなタンパク質には、ヘテロ多量体イオンチャネル、リガンド開口型(GABA A受容体など)、イオンチャネル(CFTRなど)、ヘテロ多量体イオンチャネル、電位開口型(NaVなど)、ヘテロ多量体イオンチャネル、非リガンド開口型(上皮ナトリウムチャネル、ENaC)、ヘテロ二量体GPCR(オピオイド受容体、甘味、旨味、および苦味を含む味覚受容体)、他のGPCR、オーファンGPCR、GCC、オピオイド受容体、成長ホルモン受容体、エストロゲン/hgh、核または膜結合型、TGF受容体、PPCR核ホルモン受容体、ニコチン性/Ach、B細胞/T細胞受容体などの免疫受容体、酸っぱい、冷たい、寒冷な、熱い、脂肪の、脂肪酸の、もしくは脂質の味覚もしくは感覚、クリーム状、触覚、疼痛、口内感覚、および刺痛についての受容体などの化学受容性受容体が挙げられる。
本発明の細胞および細胞株は、表7〜22に列挙した任意のタンパク質またはタンパク質の組み合わせを含む、機能的タンパク質を発現することができる(哺乳類Gタンパク質、ヒトオーファンGPCR,ヒトオピオイド受容体、ヒト嗅覚受容体、イヌ嗅覚受容体、蚊嗅覚受容体、他のヘテロ多量体受容体、およびGABA受容体)。
本発明の細胞および細胞株は、細胞が、関心対象の機能的タンパク質の一貫した発現を経時的に提供することが望ましいすべての使用にとって特に有利となるいくつかの属性を有する。タンパク質の発現およびタンパク質の機能に適用される用語「安定な」または「一貫した」は、用語「安定した発現」および「一過性発現」が当業者によって理解されるであろう様に、一過性発現または変動性機能を有する細胞から本発明の細胞および細胞株を区別することを意味する。本発明の細胞または細胞株は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、または20%未満の変動を有する機能的タンパク質の安定したまたは一過性の発現を有してよい。
いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株の安定性は、一過性発現とは区別することができる。
いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株の安定性は、関心対象のRNAまたはタンパク質の1つ以上について選択的な圧力の不在下で維持することができる。いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株の安定性は、通常用いられる、または関心対象のRNAもしくはタンパク質をコードする核酸を、操作された細胞の集団へと導入した直後に用いられる、あるいは増幅したコピー数の拡散を用いて細胞もしくは細胞株を選択する方法の間に通常用いられるレベルもしくは量と比較して、選択的な圧力もしくは薬剤の最小のもしくは低下したレベルもしくは量であることができる。
いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株において観察される安定性のレベルは、同じ細胞種類の平均のまたはほとんどの細胞において作製される細胞または細胞株において達成され得る通常レベルと比較して高い。
いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株において観察される安定性のレベルは、同じ細胞種類の平均のまたはほとんどの細胞において作製される細胞または細胞株において達成され得る通常値と比較して、関心対象のRNAまたはタンパク質の発現レベル、活性、または機能におけるより低い変動性を特徴とする。
いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株における関心対象のRNAまたはタンパク質の発現の安定性の期間についての時間の長さは、同じ細胞種類の平均のまたはほとんどの細胞において達成され得る通常値と比較して長い。
いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株の安定性は、同じ細胞種類の通常のまたはほとんどの細胞において達成され得る値と比較して、関心対象のRNAまたはタンパク質の発現と関連して観察される細胞毒性を最小値で、または該細胞毒性の不在下で維持することができる。
いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株の安定性は、同じ細胞種類の通常のまたはほとんどの細胞において達成され得る値と比較して、培養物において関心対象のRNAまたはタンパク質の機能的形態、機能、生理学、薬理学、組み立て、局在、翻訳後修飾、グリコシル化、酵素修飾、タンパク質分解性修飾、または化学量論の最小の変化とともに、または変化がまったくなく、経時的に維持することができる。いくつかの実施態様において、これらの特性は、関心対象のRNAまたはタンパク質の発現または機能を調節する化合物を用いる細胞ベースのアッセイにおいて細胞または細胞株の薬理学的特性または応答を特徴付けることによって決定されてよい。
種々の実施態様において、本発明の細胞または細胞株は、関心対象の機能的RNAまたはタンパク質を発現し、すなわち、細胞は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、または200日間増殖した後に一貫して機能的であり、ここで、一貫した発現または一貫して機能的であるとは、以下を超えるほど変動しない発現レベルを指す:持続した細胞培養の2〜4日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%、または10%;持続した細胞培養の5〜15日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、または12%;持続した細胞培養の16〜20日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、または20%;持続した細胞培養の21〜30日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%;持続した細胞培養の30〜40日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、または30%;持続した細胞培養の45〜50日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、または30%;持続した細胞培養の45〜50日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、または30%;持続した細胞培養の45〜50日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、30%、または35%;持続した細胞培養の50〜55日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、または30%、または35%;持続した細胞培養の50〜55日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、30%、または35%;持続した細胞培養の55〜75日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、または40%;持続した細胞培養の75〜100日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の101〜125日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の126〜150日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の151〜175日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の176〜200日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の200日間超にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%。
種々の実施態様において、本発明の細胞または細胞株は安定であり、すなわち細胞または細胞株は、関心対象のRNAまたはタンパク質の一貫した発現、量、収量、機能、または活性を少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、または200日間維持し、ここで、「一貫した」とは、以下を超えるほど変動しない関心対象のRNAまたはタンパク質の発現、量、収量、機能、または活性のレベルを指す:持続した細胞培養の2〜4日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%9%、または10%;持続した細胞培養の5〜15日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、または12%;持続した細胞培養の16〜20日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、または20%;持続した細胞培養の21〜30日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%;持続した細胞培養の30〜40日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、または30%;持続した細胞培養の41〜45日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、または30%;持続した細胞培養の45〜50日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、または30%;持続した細胞培養の45〜50日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、30%、または35%;持続した細胞培養の50〜55日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、または30%、または35%;持続した細胞培養の50〜55日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、30%、または35%;持続した細胞培養の55〜75日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、または40%;持続した細胞培養の75〜100日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の101〜125日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の126〜150日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の151〜175日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の176〜200日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の200日間超にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%。
種々の実施態様において、本発明の細胞または細胞株は安定であり、すなわち、細胞または細胞株は、関心対象の少なくとも2つのRNAまたはタンパク質の一貫した発現、量、収量、機能、または活性を少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、または200日間維持し、ここで、「一貫した」とは、いかよりも超えるほど変動しない関心対象のRNAまたはタンパク質の発現、化学量論量、量、収量、機能、または活性のレベルを指す:持続した細胞培養の2〜4日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%9%、または10%;持続した細胞培養の5〜15日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、または12%;持続した細胞培養の16〜20日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、または20%;持続した細胞培養の21〜30日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%;持続した細胞培養の30〜40日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、または30%;持続した細胞培養の41〜45日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、または30%;持続した細胞培養の45〜50日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、または30%;持続した細胞培養の45〜50日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、30%、または35%;持続した細胞培養の50〜55日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、または30%、または35%;持続した細胞培養の50〜55日間にわたる1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、30%、または35%;持続した細胞培養の55〜75日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、または40%;持続した細胞培養の75〜100日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の101〜125日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の126〜150日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の151〜175日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の176〜200日間にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%;持続した細胞培養の200日間超にわたる1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、または45%。
機能的タンパク質の安定した発現に加えて所望の特性を有する細胞が選択され得る。検出することのできる任意の所望の特性が選択され得る。当業者は、このような特徴に気付くであろう。制限することのない例によって、このような特性には以下を含む:
固体表面に対する脆弱性、形態、および接着、トリプシンもしくは細胞解離試薬による単細胞分散、自動培養条件に対する適応性、血清含有条件下での挙動、無血清条件下での挙動、無血清懸濁条件に対する変換可能性、凝集塊を形成する傾向、経代後の単細胞分散細胞層を形成する傾向、回復力、異なる力の流体添加工程下での増殖チャンバー表面に付着したままである傾向、非断片化核、細胞内空砲の欠失、細菌混入の欠失、マイコプラズマの欠失、ウイルス混入の欠失、クローン性、ウェル内の細胞の大まかな物理的特性の一貫性、室温未満/室温/室温超での増殖についての傾向、種々の時間での種々の温度の耐性についての傾向、プラスミド/オリゴヌクレオチド/蛍光発生プローブ/ペプチド/タンパク質/化合物を細胞が均等に取り込む傾向、DMSO/EtOH/MeOH、有機溶媒/洗剤とのインキュベーションに細胞が耐える傾向、維持された小胞体ストレス応答誘導に細胞が耐える傾向、DTTへの曝露に耐える細胞の傾向、ウイルス/レンチウイルス/コスミドベクターに細胞が感染する傾向、所望のRNA/タンパク質の内在性発現もしくはその欠失、染色体数、染色体異常、5/6/7/8/9のpHにおける増殖に対して受け入れられること、紫外線/変異原/放射線に対する耐性、変化した/手動の/規模拡大した(すなわち、反応炉を含む。)増殖条件下で先の特徴を維持する能力。
本発明の細胞および細胞株は、従来の方法によって作製される細胞および細胞株と比較して増大した特性を有する。例えば、本発明の細胞および細胞株は、発現の増大した安定性および/または発現のレベルを有する(例えば、抗生物質および他の薬剤を含む選択的圧力なしで培養物中で維持される場合でさえ)。他の実施態様において、本発明の細胞および細胞株は、種々のアッセイにおいて高いZ’値を有する。なおも他の実施態様において、本発明の細胞および細胞株は、より従来操作された細胞と比較して生物学的に関連性のあるタンパク質活性の発現の状況下で改良される。これらの特性は、細胞治療法のために、タンパク質産生もしくはその他の使用のために修飾因子を同定して、同定された修飾因子の機能的属性を改良するアッセイにおいて、本発明の細胞および細胞株が、任意の使用に用いられる能力を亢進および改良する。
いくつかの実施態様において、本発明の細胞および細胞株のさらなる有利な特性は、該細胞および細胞株が、関心対象のタンパク質をコードする核酸の細胞への導入直後に典型的に使用されるもしくは使用され得る、または増幅したコピー数の核酸を用いて細胞を選択する手順の間に用いられ得る薬剤もしくは他の選択的圧力の不在下でまたは少量になった薬剤もしくは選択的圧力を用いて安定して発現する。理論によって結びつけられることなく、関心対象のRNAまたはタンパク質を通常は発現しない細胞種類の細胞における関心対象のRNAまたはタンパク質の発現と関連した細胞毒性は、関心対象のRNAまたはタンパク質の非細胞毒性発現に十分な条件が、操作された細胞において近似されなかったまたは再現されなかったことを反映し得る。いくつかの実施態様において、関心対象のこのようなRNAまたはタンパク質の発現と関連した細胞毒性を低下させまたは欠失している操作された細胞は、関心対象のRNAまたはタンパク質の発現または機能についての改善された条件が達成されたことを細胞毒性の低下または欠失が示すので、好ましい。ある実施態様において、操作された細胞または細胞株は、天然には発現しない、または細胞もしくは遺伝子の操作のない細胞の同じ種類における関連した細胞毒性の不在下で天然には発現しない関心対象のRNAもしくはタンパク質を発現し得る。ある実施態様において、操作された細胞または細胞株は、細胞または遺伝子の操作のない細胞の同じ種類において、天然に機能的に、または適切に発現せず、折りたたまれず、組み立てられず、修飾されず、翻訳後修飾されず、局在せず、もしくは活性のない関心対象のRNAもしくはタンパク質を発現し得る。いくつかの実施態様において、本発明の方法は、同じ細胞種類の平均のまたはほとんどの細胞において発現する場合、祭御坊毒性であるとあらかじめ考えられている関心対象のRNAまたはタンパク質の機能的な、安定した、生存可能な、または非細胞毒性の発現を含む細胞または細胞株を結果として生じる。このように、好ましい実施態様において、本発明の細胞および細胞株は、選択的圧力が全くないまま、培養物中で維持される。さらなる実施態様において、細胞および細胞株は、薬剤または抗生物質を全く用いずに維持される。本明細書で使用する場合、細胞の維持とは、タンパク質発現について説明されたように細胞が選択された後に該細胞を培養することを指す。維持は、選択的圧力の下で細胞を増殖させた後地に、細胞に導入されたマーカーが、混在型集団において安定した形質変換体が豊富となる細胞選別をする任意の工程を指さない。
本発明の細胞および細胞株の無薬剤および無選択的圧力の細胞維持は、いくつかの利点を提供する。たとえbあ、薬剤耐性細胞は、適度なレベルで関心対象の同時トランスフェクトした導入遺伝子を発現し得ず、なぜなら、選択は、導入遺伝子を用いてまたは用いずに、薬剤耐性遺伝子を取り込んだ細胞の生存にかかっているからである。さらに、関心対象のRNAまたはタンパク質の発現または機能を維持するための薬剤選択または他の選択的圧力についての細胞毒性または必要条件には達していない。さらに、選択的薬剤および他の選択的圧力因子はしばしば、変異原性であるかまたはさもなければ、細胞の生理学に干渉し、細胞ベースのアッセイにおけるひずんだ結果をもたらす。例えば、選択的薬剤は、アポトーシスに対する感受性を低下させ得(Robinson et al., Biochemistry, 36(37):11169−11178 (1997))、DNA修復および薬剤代謝を高め得(Deffie et al., Cancer Res. 48(13):3595−3602 (1988))、細胞のpHを上昇させ得(Thiebaut et al., J Histochem Cytochem. 38(5):685−690 (1990); Roepe et al., Biochemistry. 32(41):11042−1 1056 (1993); Simon et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 91 (3):1 128−1 132 (1994))、リソソームおよびエンドソームのpHを低下させ得(Schindler et al., Biochemistry. 35(9):2811 −2817 (1996); Altan et al., J Exp Med. 187(10):1583−1598 (1998)), decrease plasma membrane potential (Roepe et al., Biochemistry. 32(41):11042−11056 (1993))、塩素イオン(Gill et al., Cell. 71 (1):23−32 (1992)))およびATP (Abraham et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 90(1 ):312−316 (1993))に対する細胞膜透過性を高め得、ならびに小胞輸送の速度を高め得る(Altan et al., Proc Natl Acad Sci U S A. 96(8):4432−4437 (1999))。このように、本発明の細胞および細胞株は、選択的圧力によって生じる人工産物のないスクリーニングアッセイを可能にする。いくつかの好ましい実施態様において、本発明の細胞および細胞株は、細胞選別の前または後に抗生物質などの選択的圧力因子とともに培養されず、それにより所望の特性を有する細胞および細胞株は、濃度の高まった細胞集団を用いて開始しない場合でさえ、選別によって単離される。
本発明の細胞および細胞株は、発現および発現レベル(RNAまたはタンパク質)の脈絡で従来法によって作製される細胞および細胞株と比較して亢進した安定性を有する。このような安定した発現を特徴とする細胞および細胞株を同定するために、関心対象のタンパク質の細胞または細胞株の発現は時間経過にわたって測定され、発現レベルが比較される。安定した細胞株は、時間経過を通じて発現し続けるであろう(RNAまたはタンパク質)。本発明のいくつかの態様において、時間経過は、少なくとも1週間、2週間、3週間など、または少なくとも1ヶ月、または少なくとも2、3、4、5、6、7、8、もしくは9ヶ月間、またはそれらの間の任意の時間の長さであり得る。
単離された細胞および細胞株は、発現している(RNA)絶対量および相対量(関心対象の複数サブユニットのタンパク質または複数のタンパク質の場合)を決定するために、PCR、RT−PCR、定量的RT−PCRおよび単一終点(single end−point)RT−PCRなどによって特徴づけられ得る。好ましくは、複数サブユニットタンパク質のサブユニットの拡大レベルは、本発明の細胞および細胞株において実質的に同じである。
他の実施態様において、関心対象の機能的タンパク質の発現は、経時的にアッセイされる。これらの実施態様において、安定した発現は、時間経過にわたって機能的アッセイの結果を比較することによって測定される。機能的アッセイに基づいた細胞および細胞株の安定性のアッセイは、タンパク質(RNAまたはタンパク質)を安定して発現するだけでなく、タンパク質を安定して産生しかつ適切に加工して(例えば、翻訳後修飾、サブユニット組み立て、および細胞内での局在)機能的タンパク質を産生する細胞および細胞株を同定する利点を提供する。
本発明の細胞および細胞株は、それらのZ’因子によって立証される高い再現性を有するアッセイを提供するさらなる有利な特性を有する。Zhang JH, Chung TD, Oldenburg KR, "A Simple Statistical Parameter for Use in Evaluation and Validation of High Throughput Screening Assays." J. Biomol. Screen. 1999;4(2):67−73を参照されたく、そのすべての内容が全体として引用により本明細書に組み込まれている。Z’値は、細胞または細胞株の質と関連しており、なぜなら、Z’値は、細胞または細胞株が修飾因子に対して一貫して応答するであろう程度を反映するからである。Z’は、シグナル対ノイズの範囲および多重ウェルプレートにわたる基準化合物に対する機能的応答のシグナル変動性(すなわちウェルごと)を考慮する統計的な計算値である。ポジティブコントロールを有する複数のウェルおよびネガティブコントロールを有する複数のウェルから得られたZ’データを用いてZ’が計算される。これらの平均値における差異因子に対して3を乗じた組み合わせた標準偏差の比を1から減じて、下記の等式に従ったZ’を生じる:
Z’因子=1−((3σポジティブコントロール+3σネガティブコントロール)/(μポジティブコントロール−μネガティブコントロール+))
因子が、理論的最大値を用いて理想的なアッセイを示すであろう1.0の場合、変動性はなく、かつ動的範囲は制限されない。本明細書で使用する場合、「高いZ」とは、少なくとも0.6、少なくとも0.7、少なくとも0.75、もしくは少なくとも0.8、または0.6〜1.0の間の任意の小数を指す。複雑な標的の場合、高いZ’は、少なくとも0.4以上のZ’を意味する。0に近いスコアは望ましくなく、なぜなら、ポジティブコントロールとネガティブコントロールの間に重複があることを示すからである。産業において、単純な細胞ベースのアッセイについては、0.3までのZ’スコアは余白スコアと考えられ、0.3〜0.5のZ’スコアは容認可能と考えられ、0.5を上回るZ’スコアは優れていると考えられる。無細胞アッセイまたは生化学アッセイは、細胞ベースのシステムについてのスコアがより低い傾向にあることに接近し得、なぜなら、Z’スコアが高ければ高いほど、しかしながら、Z’細胞ベースシステムは複雑であるからである。
当業者が、認識するであろうように、一本鎖タンパク質でさえ発現する従来の細胞を用いた細胞ベースのアッセイは、0.5〜0.6よりも高いZ’に典型的には達しない。複数サブユニットタンパク質の操作された発現(導入されたコード化配列または遺伝子活性化のいずれか)を有する細胞は、当技術分野で報告されている場合でさえ、これらの追加された複雑性により比較的低いであろう。このような細胞は、結果が再現可能でないであろうことから、アッセイにおいて使用するのに信頼できないであろう。その一方で、本発明の細胞および細胞株は、より高いZ’値を有し、アッセイにおいて一貫した結果を有利に生じる。実際、本発明の細胞および細胞株は、ハイスループットスクリーニング(HTS)適合性アッセイについての基礎を提供し、なぜなら、該細胞および細胞株は一般的に、従来作製された細胞よりも価値を有するからである。本発明のいくつかの態様において、細胞および細胞株は結果として、少なくとも0.3、少なくとも0.4、少なくとも0.5、少なくとも0.6、少なくとも0.7、または少なくとも0.8のZ’を生じる。本発明の細胞および細胞株について少なくとも0.3〜0.4のZ’値でさえ有利であり、なぜなら、関心対象のタンパク質が多重遺伝子の標的であるからである。本発明の他の態様において、本発明の細胞および細胞株は、細胞が、複数回の継代、例えば、5〜20の任意の整数を含めた5〜20回の継代について維持された後でさえ、少なくとも0.7、少なくとも0.75、または少なくとも0.8のZ’を結果的に生じる。本発明のいくつかの態様において、細胞および細胞株は、1、2、3、4、もしくはは5週間、または2、3、4、5、6、7、8、もしくは9ヶ月間(それらの間の任意の期間を含む。)維持された細胞および細胞株において少なくとも0.7、少なくとも0.75、または少なくとも0.8のZ’を結果的に生じる。
いくつかの実施態様において、本発明の細胞および細胞株は、1つ以上の生理学的特性が経時的に実質的に一定のままである関心対象のタンパク質を発現する。
生理学的特性には、関心対象のタンパク質の発現とは別に細胞または細胞株の任意の観察可能な、検出可能な、または測定可能な特性を含む。
いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質の発現は、1つ以上の生理学的特性を変化させることができる。生理学的特性の変化には、関心対象のタンパク質の発現による生理学的特性の任意の変化、例えば、刺激、活性化、または生理学的特性の亢進、または生理学的特性の阻害、遮断、もしくは低下を含む。理論によって結びつけられることなく、これらの実施態様において、1つ以上の定常の生理学的特性は、関心対象のタンパク質の機能的発現も定常のままであることを示す。特定の実施態様において、下記により詳細に論議される味覚受容体(例えば、甘味受容体、旨味受容体、または苦味受容体)と関連した1つ以上の定常の生理学的特性を用いて、機能的味覚受容体の発現をモニターすることができる。
理論によって結びつけられることなく、本発明は、定常の培養条件下で関心対象のタンパク質を発現する複数の細胞または細胞株を培養するための方法を提供し、この中で、関心対象のタンパク質の安定した発現および/または1つ以上の実質的に定常の生理学的特性など、1つ以上の所望の特性を有する細胞または細胞株を選択することができる。
生理学的特性を測定することのできるいくつかの実施態様において、生理学的特性は、複数の細胞または細胞株の複数の細胞において測定された生理学的特性の平均値として決定される。ある具体的な実施態様において、生理学的特性は、少なくとも10;100;1,000;10,000;100,000;1,000,000;または少なくとも10,000,000個を上回って測定され、平均値は、経時的に実質的に定常のままである。
いくつかの実施態様において、生理学的特性の平均は、複数の細胞または細胞株の複数の細胞における生理学的特性を測定することによって決定され、この中で、細胞は、細胞周期の異なる期にある。他の実施態様において、細胞は、細胞周期に関して同期化している。
いくつかの実施態様において、生理学的特性は、単一の細胞レベルに関して観察、検出、測定、またはモニターされる。ある実施態様において、生理学的特性は、単一の細胞レベルに関して経時的に実質的に定常のままである。
ある実施態様において、生理学的特性は、それが12時間にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。ある実施態様において、生理学的特性は、それが1日にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。ある実施態様において、生理学的特性は、それが2日にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。ある実施態様において、生理学的特性は、それが5日にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。ある実施態様において、生理学的特性は、それが10日にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。ある実施態様において、生理学的特性は、それが20日にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。ある実施態様において、生理学的特性は、それが30日にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。ある実施態様において、生理学的特性は、それが40日にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。ある実施態様において、生理学的特性は、それが50日にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。ある実施態様において、生理学的特性は、それが60日にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。ある実施態様において、生理学的特性は、それが70日にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。ある実施態様において、生理学的特性は、それが80日にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。ある実施態様において、生理学的特性は、それが90日にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。ある実施態様において、生理学的特性は、それが1継代、2継代、3継代、5継代、10継代、25継代、50継代、または100継代の経過にわたって0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%超、または50%以下で変動しない場合、経時的に実質的に定常のままである。
細胞生理学的特性の例には以下が挙げられるが、これらに限定されない:増殖速度、サイズ、形状、形態、体積;DNA、RNA、タンパク質、脂質、イオン、炭水化物、または水の特性または含有量;内在性の、操作された、導入された、遺伝子により活性化された、または全体の遺伝子、RNA、またはタンパク質の発現または含有量;接着、懸濁、血清含有、無血清、動物成分非含有、振蘯、静止、またはバイオリアクタ−の増殖条件下での増殖に対する傾向または適応性;チップ、アレイ、マイクロアレイ、スライド、ディッシュ、プレート、多重ウェルプレート、高密度多重ウェルプレート、フラスコ、ローラー瓶、バッグ、またはタンクの中または上における増殖に対する傾向または適応性;細胞質、核小体、核、リボソーム、粗面小胞体、ゴルジ装置、細胞骨格、滑面小胞体、ミトコンドリア、空胞、サイトゾル、リソソーム、中心子、葉緑体、細胞膜、形質膜、核膜(nuclear membrane)、核エンベロープ(nuclear envelope)、小胞(例えば、分泌小胞)、または少なくとも1つの小器官の膜;以下を含むがそれらに限定されない1つ以上の具体的な細胞種類または分化した、未分化の、もしくは脱分化した細胞種類によって共有される(1つ以上の遺伝子のうちの)少なくとも1つの機能的特性または遺伝子発現特性を獲得したことまたは獲得する能力もしくは傾向を有すること:肝臓、肺、皮膚、筋肉(心筋、骨格筋、横紋筋を含むがこれらに限定されない。)、膵臓、脳、精巣、卵巣、血液、免疫系、神経系、骨、心臓脈管系、中枢神経系、胃腸管、胃、甲状腺、舌、胆嚢、腎臓、鼻、眼、爪、毛髪、味蕾細胞もしくは味覚細胞、ニューロン、皮膚、膵臓、血液、免疫、赤血球細胞、白血球細胞、キラーT細胞、腸内分泌細胞、分泌細胞、腎臓、上皮細胞、内皮細胞、ヒト細胞、動物細胞、または植物細胞を含む幹細胞、多能性細胞(pluripotent cell)、全能性細胞(omnipotent cell)、または特化したもしくは組織特異的細胞;以下を含むがこれらに限定されない天然または合成の化学物質または分子を取り込む能力または容量:核酸、RNA、DNA、タンパク質、低分子、プローブ、色素、オリゴヌクレオチド(修飾されたオリゴヌクレオチドを含む。)、または蛍光発生オリゴヌクレオチド;以下を含むがこれらに限定されない、細胞増殖、機能、または生存可能性に負に影響する化学物質または物質の負のまたは有害な効果に耐える抵抗性または容量:観戦、薬剤、化学物質、病原体、洗剤、紫外線、有害な条件、冷却、温熱、極温、振蘯、撹乱、ボルテックス、酸素欠乏または低レベルの酸素、栄養物質欠乏または低レベルの栄養物質、毒素、毒液、ウイルスまたは化合物、細胞または細胞増殖に有害な効果を有する処置または薬剤;以下を含むがこれらに限定されない、インビトロ試験、細胞ベースのアッセイ、生化学的もしくは生物学的試験、植え込み、細胞治療法、または二次アッセイにおいて使用するための適合性:大規模細胞培養、小型化細胞培養、自動細胞培養、ロボット細胞培養、標準化した細胞培養、薬剤開発、ハイスループットスクリーニング、細胞ベースのアッセイ、機能的細胞ベースのアッセイ(膜電位アッセイ、カルシウムフラックスアッセイ、リポーターアッセイ、Gタンパク質受容体アッセイを含むがこれらに限定されない。)、ELISA、インビトロアッセイ、インビボ適用、二次試験、化合物試験、結合アッセイ、パニングアッセイ、抗体パニングアッセイ、ファージディスプレイ、撮像研究、顕微鏡撮像アッセイ、免疫蛍光研究、RNA、DNA、タンパク質、もしくは生物製剤の産生もしくは精製、ワクチン開発、細胞治療法、臓器、動物、ヒト、もしくは植物への植え込み、細胞によって分泌される因子の単離、cDNAライブラリの調製、または病原体、ウイルス、もしくは他の媒介物による感染;および以下などの他の観察可能な、測定可能な、または検出可能な生理学的特性:少なくとも1つの代謝産物、脂質、DNA、RNA、またはタンパク質の生合成;染色体のサイレンシング、活性化、異質染色質化、ユークロモアチナイゼーション(euchromoatinization)または組換え;遺伝子発現、遺伝子サイレンシング、遺伝子スプライシング、遺伝子組換え、または遺伝子活性化;RNAの産生、発現、転写、プロセシングスプライシング、輸送、局在または修飾;タンパク質の産生、発現、分泌、折りたたみ、組み立て、輸送、局在、細胞表面提示、分泌、または細胞もしくは小器官の膜への組み込み;翻訳後修飾、プロセシング、酵素修飾、タンパク質分解、グリコシル化、リン酸化、脱リン酸化を含むがこれらに限定されないタンパク質修飾;有糸分裂、減数分裂、もしくは分裂を含む細胞分裂、または細胞融合;高レベルのRNAまたはタンパク質の産生または収量。
生理学的特性は、Current Protocolsシリーズなどの引用ガイドおよびマニュアルにおいて説明された試験および方法を含むがこれらに限定されない、当技術分野で公知の所定のアッセイを用いて観察、検出、または測定され得る。このシリーズには、種々の分野における普遍的なプロトコルが含まれており、Wiley Publishing Houseを通じて入手可能である。これらの引用ガイドにおけるプロトコルは、細胞の生理学的特性を観察、検出、または測定するのに使用することのできる方法を説明している。当業者は、これらの方法のうちの任意の1つ以上が、本明細書に開示された生理学的特性を観察、検出、または測定するのに用いられ得ることを容易に認識するであろう。
細胞におけるリボソーム、ミトコンドリア、小胞体、粗面小胞体、ゴルジ、トランスゴルジ網、小胞、エンドソーム、および形質膜を含むがこれらに限定されない細胞内区画または小器官のレベル、活性、または含有量を測定するのに使用することのできる自己蛍光タンパク質を含む融合タンパク質として発現されるタンパク質マーカーを含めた多くのマーカー、色素、またはリポーターは、個々の生細胞の試験と適合性がある。いくつかの実施態様において、蛍光標識細胞分取またはセルソーターを使用することができる。いくつかの実施態様において、関心対象のRNAまたはタンパク質を含むよう単離または作製された細胞または細胞株は、関心対象のRNAまたはタンパク質を含む細胞または細胞株の単離、試験、または作製と同時に、後に、または前にこれらのマーカー、色素、またはリポーターを用いて試験することができる。いくつかの実施態様において、細胞内区画または小器官の1つ以上のレベル、活性、または含有量は、関心対象のRNAまたはタンパク質の改良された、増大した、未変性の、非細胞毒性の、生存可能な、または最適な発現、機能、活性、折りたたみ、組み立て修飾、翻訳後修飾、分泌、または生理学と相関することができる。いくつかの実施態様において、関心対象のRNAまたはタンパク質の改良した、増大した、未変性の、非細胞毒性の、生存可能な、または最適な発現、機能、活性、折りたたみ、組み立て修飾、翻訳後修飾、分泌、細胞表面提示、膜への組み込み、薬理学、収量、または生理学と相関している少なくとも1つの細胞内区画または小器官のレベル、活性、または含有量を含む細胞または細胞株を単離することができる。いくつかの実施態様において、関心対象のRNAまたはタンパク質を含む細胞または細胞株、ならびに関心対象のRNAまたはタンパク質の改良した、増大した、未変性の、非細胞毒性の、生存可能な、または最適な発現、機能、活性、折りたたみ、組み立て修飾、翻訳後修飾、分泌、細胞表面提示、膜への組み込み、薬理学、収量、または生理学と相関している少なくとも1つの細胞内区画または小器官のレベル、活性、または含有量を単離することができる。いくつかの実施態様において、細胞の単離は、細胞選別または蛍光標識細胞分取を用いて実施される。
いくつかの実施態様において、関心対象のRNAまたはタンパク質を含むよう操作することのできる多様な細胞の集団は、関心対象のRNAまたはタンパク質を含むよう操作された細胞または細胞株の単離、試験、または作製と同時に、前に、または後に少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、または200の追加的な核酸配列に曝露され、該核酸配列を導入され、または該核酸配列を含むよう操作されることができる。いくつかの実施態様において、追加的な核酸は、以下からなる群から選択することができる:折りたたまれていないタンパク質応答(UPR)の調節因子をコードするRNA、DNA、または遺伝子;細胞増殖、細胞の生存可能性、細胞死、細胞の健康を調節するRNA、DNA、または遺伝子;RNAまたはタンパク質の発現、産生、折りたたみ、分泌、収量、膜への組み込み、グリコシル化またはまたは酵素修飾を含めた修飾または翻訳後修飾;他の細胞種類と比較して抗体産生細胞において豊富なRNA、DNA、または遺伝子。
いくつかの実施態様において、細胞における核酸の少なくとも1つの発現は、関心対象のRNAまたはタンパク質の改良された、増大した、未変性の、非細胞毒性の、生存可能な、または最適な発現、機能、活性、折りたたみ、組み立て修飾、翻訳後修飾、分泌、細胞表面提示、膜への組み込み、薬理学、収量、または生理学と相関づけることができる。いくつかの実施態様において、関心対象のRNAまたはタンパク質の改良された、増大した、未変性の、非細胞毒性の、生存可能な、または最適な発現、機能、活性、折りたたみ、組み立て修飾、翻訳後修飾、分泌、細胞表面提示、膜への組み込み、薬理学、収量、または生理学と相関づけられた少なくとも1つの核酸を含む細胞または細胞株を単離することができる。いくつかの実施態様において、関心対象のRNAまたはタンパク質を含むよう操作することのできる多様な細胞の集団は、関心対象のRNAまたはタンパク質を含むよう操作された細胞または細胞株の単離、試験、または作製と同時に、前に、または後に、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、125、150、175、または200の追加的な核酸配列に曝露され、該配列を導入し、または該配列を含むよう操作されることができ、関心対象のRNAまたはタンパク質を含むよう操作された細胞または細胞株、および関心対象のRNAまたはタンパク質の改良された、増大した、未変性の、非細胞毒性の、生存可能な、または最適な発現、機能、活性、折りたたみ、組み立て修飾、翻訳後修飾、分泌、細胞表面提示、膜への組み込み、薬理学、収量、または生理学と相関づけられた少なくとも1つの細胞内区画または小器官のレベル、活性、または含有量を単離することができる。いくつかの実施態様において、細胞の単離は、細胞選別または蛍光標識細胞分取を用いて実施される。
細胞または細胞から作製された調製物を試験して、配列決定、PCR、RT−PCR、定量的RT−PCR、RACEを含めたPCR法、ノザンおよびサザンブロット、FISH、インサイツハイブリダイゼーションを含めたハイブリダイゼーション法、蛍光、電子、共焦点、もしくは免疫蛍光顕微鏡を含めた顕微鏡、または遺伝子チップもしくはタンパク質アレイなどのアレイもしくはマイクロアレイ試験を含めた方法および試験を用いてDNA、RNA、タンパク質含有量、組織化、発現、もしくは特性を分析し得、例えば、発現が、例えばその機能的、生存可能的、もしくは安定した発現に影響を及ぼすことによって、 標的の発現にもしくは細胞の生理学的特性に衝撃を与え、利点をもたらし、もしくは有害となる発現特性もしくは1つ以上の遺伝子を同定し得る。
細胞または細胞から作製された調製物は、遠心分離、超遠心分離法、浮遊(floating)、ショ糖勾配、HPLC、FPLC、細胞下分画、代謝産物分析、化学組成分析、染色体拡延、DAPI標識、NMR、酵素アッセイ、ELISAを含めた方法および試験を用いて、代謝産物、DNA、RNA、タンパク質、膜、脂質、炭水化物、または小器官を含めた細胞の内容物を分析または特徴づけるために試験され得る;
細胞によって産生されたタンパク質は、その配列、機能、形態、折りたたみ、膜への組み込み、、豊富さ、収量、翻訳後修飾、グリコシル化、リン酸化、開裂、タンパク質分解、または分解を、配列決定、抗体結合ELISA、または活性アッセイを用いて評価するためにン試験され得る。
細胞は、細胞増殖、有糸分裂、減数分裂、遺伝子組込み、遺伝子活性化、遺伝子導入、または遺伝子発現もしくはサイレンシングについての試験によって試験され得、および特徴づけられ得る。ある実施態様において、このような試験は、細胞のゲノムにおける任意の導入遺伝子の組込みの部位を同定するために実施される。
いくつかの実施態様において、本発明に従った細胞または細胞株の発現特性(例えば、遺伝子発現またはタンパク質発現の特性)は、基準細胞または細胞株の発現特性と比較することができる。当業者に公知の任意の方法を用いて、1つ以上の核酸配列またはアミノ酸配列の発現特性を測定することができる。典型的な方法は、遺伝子チップ、タンパク質チップなどである。いくつかの実施態様において、ゲノムにおける遺伝子の少なくとも0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、または100%の発現がアッセイされる。いくつかの実施態様において、細胞における核酸配列またはアミノ酸配列の0.1%、0.5%、1%、2.5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%、99%、または100%がアッセイされる。いくつかの実施態様において、ゲノムにおける遺伝子の1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、もしくは100、もしくは100超の発現がアッセイされる。いくつかの実施態様において、再オブにおける核酸配列またはアミノ酸配列の少なくとも少なくとも1、2、3、4、5、10、15、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、もしくは100、もしくは100超がアッセイされる。
いくつかの実施態様において、基準細胞または細胞株は、本発明に従った細胞または細胞株がそこから作製された宿主細胞である。他の実施態様において、細胞または細胞株および基準細胞または細胞株は同じ親クローンに由来する。いくつかの実施態様において、細胞または細胞株および基準細胞または細胞株は、同じ親細胞に由来する。他の実施態様において、基準細胞または細胞株は、本発明に従った細胞または細胞株が近似するよう設計された細胞種類の細胞または細胞株である。このような細胞種類には以下が含まれるが、これらに限定されない:表皮角化細胞(分化中の表皮細胞)、表皮基底細胞(幹細胞)、手指爪および足指爪のケラチノサイト、爪床基底細胞(幹細胞)、髄質毛幹細胞、皮質毛幹細胞、毛小皮細胞、鞘小皮細胞、ハックスレー層の毛根鞘細胞、ヘンレ層の毛根鞘細胞、外毛根鞘細胞、毛母細胞(幹細胞)、角膜、舌、口腔、食道、肛門管、遠位尿道、および膣の重層扁平上皮の表面上皮細胞、角膜、舌、口腔、食道、肛門管、遠位尿道、および膣の上皮の基底細胞(幹細胞)、泌尿器上皮細胞(膀胱および尿管を裏打ちしている。)、唾液腺粘液細胞(多糖を豊富に分泌する。)、唾液腺漿液細胞、(糖タンパク質酵素を豊富に分泌する。)、舌におおけるフォン・エブネル腺細胞(味蕾を洗浄する。)、乳腺細胞(乳分泌)、涙腺細胞(涙分泌)、耳における耳道腺細胞(耳垢分泌)、エクリン汗腺暗細胞(糖タンパク質分泌)、エクリン汗腺明細胞(低分子分泌)、アポクリン汗腺細胞(芳香分泌、性ホルモン感受性)眼瞼におけるモル腺細胞(特化した汗腺)、皮脂線細胞(脂質の豊富な皮脂の分泌)、鼻におけるボウマン腺細胞(嗅上皮を洗浄する。)、十二指腸におけるブルンネル腺細胞(酵素およびアルカリ性粘液)、精嚢腺細胞(水泳する精子のためのフルクトースを含む精液構成要素を分泌する。)、前立腺細胞(精液構成要素を分泌する。)、尿道球腺細胞(粘液分泌)、バルトリン腺細胞(膣の潤滑剤分泌)、リトレ腺細胞(粘液分泌)、子宮内膜細胞(炭水化物分泌)、気道および消化管の単離された杯細胞(粘液分泌)、胃裏打ち粘液細胞(粘液分泌)、,胃腺酵素原細胞(ペプシノーゲン分泌)、胃腺酸分泌細胞(塩酸分泌)、膵臓腺房細胞(重炭酸および消化酵素分泌)小腸のパネート細胞(リゾチーム分泌)、肺のII型肺細胞(界面活性剤分泌)、肺のクララ細胞、下垂体前葉細胞、成長ホルモン産生細胞、乳腺刺激ホルモン分泌細胞、甲状腺刺激ホルモン産生細胞、性腺刺激ホルモン産生細胞、副腎皮質刺激因子、中間下垂体細胞、, 分泌メラニン細胞刺激ホルモン、巨大細胞神経分泌細胞(オキシトシンを分泌しおよび/またはバソプレッシンを分泌する。)、腸管細胞および気道細胞(セロトニンを分泌し、エンドルフィンを分泌し、ソマトスタチンを分泌し、ガストリンを分泌し、セクレチンを分泌し、コレシストキニンを分泌し、インスリンを分泌し、グルカゴンを分泌し、および/またはボンベシンを分布する。)、甲状腺細胞、甲状腺上皮細胞、傍濾胞細胞、副甲状腺細胞、副甲状腺主細胞、好酸性細胞、副腎細胞、クロム親和性細胞、副腎分泌ステロイドホルモン(ミネラルコルチコイドおよびグルココルチコイド)、テストステロンを分泌する精巣のライディッヒ細胞、エストロゲンを分泌する卵胞の内卵胞膜細胞、プロゲステロンを分泌する破裂卵胞の黄体細胞(顆粒膜黄体細胞および卵胞膜ルテイン細胞)、傍糸球体細胞(レニン分泌)、腎臓の密集斑細胞、腎臓の周極細胞、腎臓のメサンギウム細胞、肝細胞(hepatocyte)(肝細胞(liver cell))、白色脂肪細胞、褐色脂肪細胞、肝脂質細胞、腎糸球体壁細胞、腎糸球体有足細胞、腎近位尿細管刷子縁細胞、ヘンレのループの細い部分の細胞、腎遠位尿細管細胞、集合管細胞、I型肺胞細胞(肺の気腔を裏打ちする。)、膵管細胞(腺房中心細胞)、主細胞および間在細胞などの(汗腺、唾液腺、乳腺などの)平滑筋導管細胞、(精嚢、前立腺などの)導管細胞、腸刷子縁細胞(微絨毛あり)、外分泌腺線条導管細胞、胆嚢上皮細胞、小遠心路非線毛細胞(Ductulus efferens nonciliated cell)、精巣上体主細胞、精巣上体基底細胞、血管およびリンパ管の内皮有窓細胞、血管およびリンパ管の内皮継代細胞(endothelial continuous cell)、血管およびリンパ管の内皮脾細胞、滑膜細胞(関節腔を裏打ちする。ヒアルロン酸分泌)、漿膜細胞(腹膜腔、胸膜腔、および囲心腔を裏打ちする。)、扁平細胞(耳の外リンパ腔を裏打ちする。)、 扁平細胞(耳の内リンパ腔を裏打ちする。)、微絨毛を有する内リンパ嚢の円柱細胞(耳の内リンパ腔を裏打ちする。)、微絨毛を有さない内リンパ嚢の円柱細胞(耳の内リンパ腔を裏打ちする。)、暗細胞(耳の内リンパ腔を裏打ちする。)、前庭膜細胞(耳の内リンパ腔を裏打ちする。)、血管条基底細胞(耳の内リンパ腔を裏打ちする。)、血管条周辺細胞(耳の内リンパ腔を裏打ちする。)、クラウジウス細胞(耳の内リンパ腔を裏打ちする。)、ベッチェル細胞(耳の内リンパ腔を裏打ちする。)、脈絡叢細胞(脳脊髄液分泌)、軟膜クモ膜扁平細胞、眼の色素性毛様体上皮細胞(pigmented ciliary epithelium cell)、眼の無色素性毛様体上皮細胞(nonpigmented ciliary epithelium cell)、角膜内皮細胞、気道線毛細胞、(雌における)輸卵管線毛細胞、(雌における)子宮内膜線毛細胞、(雄における)精巣網線毛細胞、(雄における)輸出管線毛細胞、中枢神経系の線毛上衣細胞(ciliated ependymal cell)(脳腔(brain cavities)を裏打ちする。)、エナメル芽細胞上皮細胞(歯のエナメル分泌)、耳の前庭器の半月面上皮細胞(プロテオグリカン分泌)、コルチ器官の歯間上皮細胞(有毛細胞を覆っている蓋膜を分泌する。)、疎性結合組織線維芽細胞、角膜線維芽細胞(角膜実質細胞)、腱線維芽細胞、骨髄細網組織線維芽細胞、他の非上皮線維芽細胞、周皮細胞、椎間板の髄核細胞、セメント芽細胞/セメント細胞(歯根骨様(tooth root bonelike)セメントの分泌)、オントブラスト(ontoblast)/象牙細胞(odontocyte)(歯象牙質の分泌)、硝子軟骨細胞(hyaline cartilage chondrocyte)、線維軟骨細胞(fibrocartilage chondrocyte)、弾性軟骨細胞(elastic cartilage chondrocyte)、骨芽細胞/骨細胞、骨細胞前駆細胞(骨芽細胞の幹細胞)、眼の硝子体の硝子体細胞、耳の外リンパ腔の星細胞、肝星細胞(伊東細胞)、膵星細胞、骨格筋細胞(赤色骨格筋細胞(遅筋)、白色骨格筋細胞(速筋)、中間骨格筋細胞、筋紡錘の核袋細胞など)、衛星細胞(幹細胞)、心筋細胞(普通心筋細胞、結節性心筋細胞、およびプルキンエ線維細胞など)、平滑筋細胞(種々の種類)、虹彩の筋上皮細胞、外分泌線の筋上皮細胞、赤血球細胞(erythrocyte)(赤血球細胞(red blood cell))、巨核球(血小板前駆体)、単球、結合織マクロファージ(種々の種類)、表皮ランゲルハンス細胞、(骨における)破骨細胞、(リンパ組織における)樹状細胞、(中枢神経系における)ミクログリア細胞、好中球顆粒球、好酸球顆粒球、好塩基球顆粒球、マスト細胞、ヘルパーT細胞、サプレッサーT細胞、細胞毒性T細胞、ナチュラルキラーT細胞、B細胞、ナチュラルキラー細胞、網状赤血球、血液系および免疫系のための幹細胞および関連前駆細胞(種々の種類)、コルチ器官の外有毛細胞、嗅上皮の基底細胞(嗅覚ニューロンのための幹細胞)、低温感受性一次感覚ニューロン、感熱性一次感覚ニューロン、表皮のメルケル細胞(触覚センサー)、嗅覚受容神経、疼痛感受性一次感覚ニューロン(種々の種類)、眼の網膜の視細胞(桿体視細胞、眼の青色感受性錐体視細胞、眼の緑色感受性錐体視細胞、眼の赤色感受性錐体視細胞など)、固有受容性一次感覚ニューロン(種々の種類)、触角感応性一次感覚ニューロン(種々の種類)、I型頚動脈小体細胞(carotid body cell)(血液pHセンサー)、II型頚動脈小体細胞(血液pHセンサー)、耳の前庭器のI型有毛細胞(加速および重力)、耳の前庭器のII型有毛細胞(加速および重力)、I型味蕾細胞、コリン作動性神経細胞(種々の種類)、アドレナリン作動性神経細胞(種々の種類)、ペプチド作動性神経細胞(種々の種類)、コルチ器官の内柱細胞、コルチ器官の外柱細胞、コルチ器官の内指節細胞、コルチ器官の外指節細胞、コルチ器官の境界細胞、コルチム(Cortim)器官前庭器支持細胞のヘンゼン細胞、I型味蕾支持細胞、嗅上皮支持細胞、シュワン細胞、衛星細胞(被包性の末梢神経細胞体)、腸管グリア細胞、星状細胞(種々の種類)、ニューロン細胞(多くの種々の種類、なおも不完全に分類)、オリゴデンドロサイト、紡錘形ニューロン、水晶体前部上皮細胞、クリスタリン含有水晶体線維細胞、メラニン形成細胞、網膜色素上皮細胞、卵原細胞/卵母細胞、精細胞、精母細胞、精原細胞(精母細胞のための幹細胞)、精子、卵胞細胞、(精巣における)セルトリ細胞、胸腺上皮細胞、ならびに間質性腎細胞。例えば、細胞または細胞株において発現する関心対象のタンパク質は、特定の種類のニューロンにおいて通常発現するイオンチャネルであり、基準細胞は、その特定のタイプのニューロンであり得る。特定の種類のニューロンには以下が挙げられるが、これらに限定されない:感覚ニューロン、中枢神経系のニューロン、単極性ニューロン、偽単極性ニューロン、二極性ニューロン、多極性ニューロン、ゴルジI型ニューロン、錐体細胞、プルキンエ細胞、前角細胞、ゴルジII型ニューロン、顆粒細胞、バスケット細胞、ベッツ細胞、大型運動ニューロン、(large motor neurons)、中型有棘ニューロン、レンショウ細胞、α運動ヒューロン、求心性ニューロン、遠心性ニューロン、運動ニューロン、および介在ニューロン。
いくつかの実施態様において、基準細胞は、遺伝子操作をせずに関心対象のRNAまたはタンパク質を正常に発現させまたは機能的に発現させる細胞種類の細胞である。いくつかの実施態様において、基準細胞は、関心対象のRNAまたはタンパク質を安定して発現させる能力を有する細胞である。いくつかの実施態様において、基準細胞は、関連した細胞毒性を有さずに関心対象のRNAまたはタンパク質を発現する能力を有する細胞である。
さらなる態様において、本発明は、本発明の細胞および細胞株を作製するための方法を提供する。一実施態様において、方法は、以下の工程を含む:
a)少なくとも2つが、関心対象のRNAまたは関心対象のタンパク質をコードするmRNAを発現する複数の細胞を提供する工程;
b)個々の細胞容器に細胞を個々に分散させ、それにより複数の別個の細胞培養物を提供する工程;
c)別個の各細胞培養物と条件が実質的に同一であることを特徴とする自動細胞培養法を用いて、1セットの所望の培養条件下で細胞を培養し、その間、別個の各細胞培養物における細胞数が標準化され、およびこの中で、別個の培養物が、同じスケジュールで継代される工程;
d)関心対象のRNAまたは関心対象のタンパク質の少なくとも1つの所望の特徴について、別個の細胞培養物を少なくとも2回アッセイする工程;ならびに
e)所望の特徴を有する別個の細胞培養物を両アッセイにおいて同定する工程。
本方法によると、細胞は、所望のセットの培養条件下で培養される。条件は任意の所望の条件であることができる。当業者は、何のパラメータが1セットの培養条件内に含まれるかを理解するであろう。例えば、培養条件には以下が含まれるが、これらに限定されない:培地(基礎培地(DMEM、MEM、RPMI、無血清、血清含有、完全に化学的に規定されたもの、動物由来の構成要素非含有)、一価および二価イオン(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム)濃度、追加される追加的構成要素(アミノ酸、抗生物質、グルタミン、グルコース、または他の炭素源、HEPES、チャネル遮断薬、他の標的の調節因子、ビタミン、微量元素、重金属、補助因子、増殖因子、抗アポトーシス試薬)、新鮮培地もしくは条件培地、HEPES含有、pH、欠乏したまたは制限しているある栄養物質(アミノ酸、炭素源))、細胞が、分岐/継代前に達成することのできる培養密度のレベル、細胞のフィーダー層、またはγ線照射した細胞、CO、3つの気体系(酸素、窒素、二酸化炭素)、湿度、温度、静止または振蘯機上、ならびにこれらに類するものであり、これらは、当業者に周知であろう。
細胞培養条件は、細胞の簡便さについてまたは特定の所望の使用について選択され得る。有利なことに、本発明は、特定の所望の使用に際的に適した細胞および細胞株を提供する。すなわち、細胞が、特定の所望の使用についての条件下で培養される本発明の実施態様において、所望の使用についての条件下で所望の特徴を有する細胞が選択される。
説明によって、細胞が、接着性であることが望まれるプレートにおけるアッセイにおいて使用されるであろう場合、アッセイの条件下で接着を示す細胞が選択され得る。同様に、細胞が、タンパク質産生に用いられるであろう場合、細胞は、タンパク質産生に適した条件下で培養され得、この使用に有利な特性について選択され得る。
いくつかの実施態様において、方法は、個別の細胞培養の増殖速度を測定する追加的な工程を含む。増殖速度は、当業者に周知であろう種々の技術手段のいずれかを用いて決定され得る。このような技術には、ATP、細胞培養密度、光散乱、光学密度(例えば、DNAについてのOD260)を測定することが含まれるが、これらに限定されない。好ましくは、増殖速度は、選択された培養条件の外側で培養が費やす時間の量を最小化する手段を用いて決定される。
いくつかの実施態様において、細胞の培養密度が測定され、増殖速度は培養密度値から計算される。いくつかの実施態様において、細胞は分散し、改良された正確性について細胞の培養密度を測定する前に凝集塊が除去される。細胞を単一分散させるための手段は周知であり、例えば、測定されるべき培養物に分散試薬を添加することによって達成することができる。分散薬は、周知であり、容易に入手可能であり、トリプシンまたは他のプロテアーゼなどの酵素分散薬、およびEDTAベースの分散薬を含むがこれに限定されない非酵素細胞解離試薬を含むが、これらに限定されない。増殖速度は、HAMILTON VECTORなど、その目的のための市販のソフトウェアを用いて、培養密度の日から計算することができる。自動顕微鏡プレートリーダーを用いるなどの自動培養密度測定は、特に有用である。培養密度を測定するプレートリーダーは市販されており、CLONE SELECT IMAGER(Genetix)を含むが、これに限定されない。典型的には、細胞培養密度に関する少なくとも2回の測定が実施された後に、増殖速度が計算される。増殖速度を決定するのに用いられる培養密度値の数は、培養に簡便なまたは適した任意の数であることができる。例えば、培養密度は、例えば、1週間、2週間、3週間にわたって複数回、または所望の任意の長さの時間および任意の頻度で測定することができる。
増殖速度が公知である場合、本方法によると、複数の別個の細胞培養物は、増殖速度の類似性によって群に分割される。増殖速度ビンに培養物をグループ分けすることによって、グループにおける培養物を一緒に操作することができ、培養物間の変動を減少させる標準化の別のレベルを提供する。例えば、1つのビンにおける培養物は、同じ時間に継代することができ、所望の試薬で同じ時間処理することができるなどである。さらに、機能的アッセイの結果は、アッセイウェルにおける細胞密度に典型的に依存する。いくつかの実施態様において、個々のクローンの真の比較は、同じ密度で蒔いてかつアッセイすることによってしか達成されない。固有増殖速度へのグループ分けによって、高処理量フォーマットにおいて機能的に特徴づけることができる固有密度でクローンを蒔くことができる。
各グループにおける増殖速度の範囲は、任意の簡便な範囲であることができる。細胞が同じ時間で継代でき、細胞数の頻繁な再標準化を回避できる増殖速度のは二を選択することは特に有利である。増殖速度の群には、きっちりしたグループ分けのための非常に幅の狭い範囲、例えば、互いに1時間以内に平均で2倍になる時間を含むことができる。しかし、本方法によると、範囲は、互いの最長2時間、最長3時間、最長4時間、最長5時間、また最長10時間、またはさらにより広めの範囲であることができる。再標準化についての必要性は、ビンにおける増殖速度が同じでなく、それによりいくつかの培養b通における細胞数がその他のものよりも迅速に増加するは場合に生じる。1つのビンにおけるすべての培養物について実質的に同一の条件を維持するために、ビン間の数を再標準化するよう細胞を周期的に取り除くことが必要である。増殖速度が異なれば異なるほど、より頻繁に再標準化が必要とされる。
工程d)において、細胞および細胞株は、以下を含むがこれらに限定されない任意の生理学的特性について試験および選択され得る:ゲノムによってコードされる細胞プロセスの変化;ゲノムによって調節される細胞プロセスの変化;染色体活性のパターンの変化;染色体サイレンシングのパターンの変化;遺伝子サイレンシングのパターンの変化;遺伝子活性化のパターンのまたは効率の変化;遺伝子発現のパターンまたは効率の変化;RNA発現のパターンのまたは効率の変化;RNAi発現のパターンのまたは効率の変化;RNAプロセシングのパターンのまたは効率の変化;RNA輸送のパターンのまたは効率の変化;タンパク質翻訳のパターンのまたは効率の変化;タンパク質折りたたみのパターンのまたは効率の変化;タンパク質組み立てのパターンのまたは効率の変化;タンパク質修飾のパターンのまたは効率の変化;タンパク質輸送のパターンのまたは効率の変化;膜タンパク質の細胞表面への輸送のパターンのまたは効率の変化 増殖速度の変化;細胞サイズの変化;細胞形状の変化;細胞形態の変化;%RNA含有量の変化;%タンパク質含有量の変化;%水含有量の変化;%脂質含有量の変化;リボソーム含有量の変化;ミトコンドリア含有量の変化;小胞体質量の変化;形質膜表面積の変化;細胞体積の変化;形質膜の脂質組成の変化;核膜の脂質組成の変化;形質膜のタンパク質組成の変化;タンパク質の変化;核膜の組成;分泌小胞数の変化;リソソーム数の変化;空胞数の変化;以下についての細胞の容量または能力の変化:タンパク質産生、タンパク質分泌、タンパク質折りたたみ、タンパク質組み立て、タンパク質修飾、タンパク質の酵素修飾、タンパク質グリコシル化、タンパク質リン酸化、タンパク質脱リン酸化、代謝産物生合成、脂質生合成、DNA合成、RNA合成、タンパク質合成、栄養物質吸収、細胞増殖、有糸分裂、減数分裂、細胞分裂脱分化すること、幹細胞に形質転換すること、多能性細胞に形質転換すること、全能性細胞に形質転換すること、任意の臓器(すなわち、肝臓、肺、皮膚、筋肉、膵臓、脳、精巣、卵巣、血液、免疫系、神経系、骨、心臓脈管系、中枢神経系、胃腸管、胃、甲状腺、舌、胆嚢、腎臓、鼻、眼、爪、毛髪、味蕾)の幹細胞種類に形質転換すること、分化した任意の細胞種類(すなわち、筋肉、心筋、ニューロン、皮膚、膵臓、血液、免疫、赤血球細胞、白血球細胞、キラーT細胞、腸内分泌細胞、味覚、感覚細胞、腎臓、上皮細胞、内皮細胞、また、核酸配列の導入に用いることのできる既に列挙された任意の動物またはヒトの細胞種類も含む。)に形質転換すること、DNAを取り込むこと、低分子を取り込むこと、蛍光発生プローブを取り込むこと、RNAを取り込むこと、固体表面に接着させること、無血清条件に適応させること、無血清懸濁条件に適応させること、大規模細胞培養に適応させること、大規模細胞培養のために使用のために、薬剤開発における使用のために、ハイスループットスクリーニングにおける使用のために、機能的細胞ベースのアッセイにおける使用のために、膜電位アッセイにおける使用のために、カルシウムフラックスアッセイにおける使用のために、Gタンパク質リポーターアッセイにおける使用のために、リポーター細胞ベースのアッセイにおける使用のために、ELISA研究における使用のために、インビトロアッセイにおける使用のために、インビボ応用における使用のために、二次試験における使用のために、化合物試験における使用のために、結合アッセイにおける使用のために、パニングアッセイにおける使用のために、抗体パニングアッセイにおける使用のために、撮像アッセイにおける使用のために、顕微鏡撮像アッセイにおける使用のために、多重ウェルプレートにおける使用のために、自動細胞培養に対する適応のために、小型自動細胞培養に対する適応のために、大規模自動細胞培養に対する適応のために、多重ウェルプレートにおける細胞培養(6、12、24、48、96、384、1536、またはより高い密度)に対する適応のために、細胞チップにおける使用のために、スライド上での使用のために、ガラススライド上での使用のために、スライドもしくはガラススライド上でのマイクロアレイのために、免疫蛍光研究のために、産業用酵素の産生における使用のために、研究用試薬の作製における使用のために、ワクチン開発における使用のために、細胞治療法における使用のために、動物もしくはヒトへの植え込みにおける使用のためイン、細胞によって分泌される因子の単離における使用のために、cDNAライブラリの調製のために、RNAの精製のために、DNAの精製のために、病原体、ウイルス、もしくは他の媒介物による感染のために、病原体、ウイルス、もしくは他の媒介物による感染に対する耐性のために、薬剤に対する耐性のために、自動小型細胞培養条件下で維持されるための適合性のために、以下を含む特徴付けのためのタンパク質の産生における使用のために:タンパク質結晶学、ワクチン開発、免疫系の刺激、抗体産生、または抗体の作製もしくは試験。当業者は、先に列挙した任意の特性に適した試験を容易に認識するであろう。
本発明の細胞および細胞株ならびに/または本発明の対応したパネルを特徴づけるために用いられ得る試験には以下が挙げられるが、これらに限定されない:アミノ酸分析、DNA配列決定、タンパク質配列決定、NMR、タンパク質輸送についての試験、核細胞質間輸送についての試験、タンパク質の細胞内局在についての試験、核酸の細胞内局在についての試験、顕微鏡分析、超顕微鏡分析、蛍光顕微鏡、電子顕微鏡、共焦点顕微鏡、レーザー切除技術、細胞計数、および透析。当業者は、先に列挙した任意の試験の使用方法を理解するであろう。
細胞または細胞株の回収物またはパネルが、例えば、薬剤スクリーニングのために作製される場合、回収物またはパネルにおける細胞または細胞株は、それらが、1つ以上の選択的な生理学的特性に関して同じ(実質的に同じを含む。)であるよう対応し得る。この文脈における「同じ生理学的特性」とは、選択された生理学的特性が、回収物またはパネルにおけるメンバー間で十分類似しており、それにより細胞の回収物またはパネルが、薬剤スクリーニングアッセイにおいて信頼できる結果を生じることができ;例えば、薬剤スクリーニングアッセイの読み出しにおける変動は、例えば、細胞における固有の変動によるよりもむしろ、タンパク質の異なる形態を発現する細胞に及ぼす試験化合物の異なる生物学的活性によるであろう。例えば、細胞または細胞株は、同じ増殖速度、すなわち、1、2、3、4、または5時間以下の差を有する増殖速度を細胞の回収物またはパネルのメンバーのうちで有するよう対応し得る。いくつかの実施態様において、このことは、例えば、増殖速度によって細胞を5、6、7、8、9、または10個のグループへと分け入れること、および同じかまたは異なる分けた群からの細胞を用いてパネルを作製することによって達成され得る。いくつかの実施態様において、細胞は、11、12、13、14、15、16、17、18、19、または20の群へと増殖速度によって分け入れることができる。いくつかの実施態様において、細胞は、少なくとも20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、または100個超の群へと増殖速度によって分け入れることができる。いくつかの実施態様において、細胞株のパネルは、それらの増殖速度に基づいて同じ群へと分け入れた細胞株を含むことができる。いくつかの実施態様において、細胞株のパネルは、その増殖速度に基づいて異なる群へと分け入れた細胞株を含むことができる。細胞の増殖速度を決定する方法は、当技術分野で周知である。パネルにおける細胞または細胞株はまた、同じZ’因子(例えば、0.1超ほどには異ならないZ’因子)、タンパク質発現レベル(例えば、5%、10%、15%、20%、25%、または30%超ほどには異ならないCFTR発現レベル)、RNA発現レベル、組織培養表面への接着、およびこれらに類するものを有するよう対応することができる。対応した細胞および細胞株は、同一の条件下で増殖することができ、例えば、自動並行処理によって選択された生理学的特性を維持するために達成することができる。いくつかの実施態様において、本発明の細胞または細胞株は、増殖速度を含むがそれに限定されない細胞または細胞株の生理学的特性に基づいた群へと分け入れることができる。いくつかの実施態様において、細胞または細胞株の対応したパネルは、増殖速度を含むがそれに限定されない細胞の少なくとも1つの生理学的特性によってグループ分けされた1つ以上のビンの細胞または細胞株を含むことができる。
一実施態様において、パネルは、同じセットの条件下で増殖速度について対応している。このようなパネルは、本明細書で対応したパネルとも呼ばれており、2つ以上の細胞株にわたる実験変数の効果を比較することが望ましい広範な細胞ベースの研究において使用するのに非常に望ましい。増殖速度に対応した細胞株は、ウェルあたりの大まかに同じ細胞数を経時的に維持し、それによりパネルにおける細胞株間の栄養物質含有量などの増殖条件における変動を減少させる。
本発明によると、対応したパネルは、細胞の特徴、パネルの意図した使用、パネルのサイズ、培養条件、およびこれらに類するものを含めた多くの因子によって、任意の所望の範囲内に増殖速度を有し得る。このような因子は、当業者によって容易に認められるであろう。
増殖速度は、任意の適切かつ簡便な手段によって決定され得、唯一の必要条件は、対応したパネルについての細胞株のすべてについての増殖速度が同じ手段によって決定されることである。増殖速度を決定するための数多くの手段は、本明細書に説明されるように公知である。
本発明の対応したパネルは、任意の数のクローン細胞株を含むことができる。パネルにおける最大数のクローン細胞株は、各使用およびユーザーについて異なるであろうし、維持できるだけ多くであることができる。種々の実施態様において、パネルは、2、3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれより多くのクローン細胞株、例えば、少なくとも12、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも24、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも48、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも96、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも384、少なくとも400、またはそれより多くのクローン細胞株を含み得る。いくつかの実施態様において、対応したパネルは、少なくとも100、150、200、250、300、350、400、350、500、550、600、650、700、750、800、850、900、または1,000のクローン細胞株を含み得る。他の実施態様において、対応したパネルは、少なくとも1,100、1,250、1,500、2,000、3,000、4,000、5,000、6,000、7,000、8,000、9,000、または10,000のクローン細胞株を含み得る。他の実施態様において、対応したパネルは、少なくとも11 ,000、15,000、20,000、25,000、30,000、35,000、40,000、45,000、50,000、60,000、70,000、80,000、90,000、または100,000のクローン細胞株を含み得る。他の実施態様において、対応したパネルは、少なくとも100,000、150,000、200,000、300,000、400,000、500,000、600,000、700,000、800,000、900,000、または1 ,000,000のクローン細胞株、または1,000,000超のクローン細胞株を含み得る。さらに他の実施態様において、対応したパネルは、少なくとも1,000のクローン細胞株を含み得る。
本発明によると、パネルは、複数のクローン細胞株、すなわち、異なる単一の親細胞から作製された複数の細胞株を含む。いくつかの実施態様において、細胞株のパネルにおける複数の細胞株は、同じ種類である。いくつかの実施態様において、細胞株のパネルにおける複数の細胞株は、少なくとも2つの異なる種類である。任意の所望の細胞種類は、対応したパネルの作製において用いられ得る。パネルは、同じ細胞種類すべての細胞株または異なる細胞種類の細胞株を含むことができる。
パネルにおけるクローン細胞株は、関心対象の1つ以上のタンパク質を安定して発現する。安定した発現は、パネルの望ましい使用に適しているが最小の任意の長さの時間であることができ、対応したパネルにおける選択および使用を可能にするのに十分長い。
対応したパネルにおけるクローン細胞株は、関心対象の同じ1つ以上のタンパク質をすべて発現し得、またはパネルにおけるいくつかのクローン細胞株は、関心対象の異なるタンパク質を発現し得る。
いくつかの実施態様において、対応したパネルは、関心対象の異なるタンパク質を発現する1つ以上のクローン細胞株を含む。すなわち、関心対象の望まれるだけ多くの異なるタンパク質について、パネルにおける第一のクローン細胞株は、関心対象の第一のタンパク質を発現し得、パネルにおける第二のクローン細胞株は、関心対象の第二のタンパク質を発現し得、第三の細胞株は、関心対象の第三のタンパク質を発現し得るなどである。関心対象の異なるタンパク質は、異なるアイソフォーム、対立遺伝子バリアント、スプライスバリアント、または突然変異した(突然変異したもしくは切断型の配列を含むがこれらに限定されない。)、異なるサブユニットの化学量論、異なるサブユニット組み立て、異なって折りたたまれた形態、異なって活性化する形態、異なる機能性を有する形態、異なる結合特性を有する形態、異なるアクセサリー因子と関連した形態、異なる細胞背景において発現した形態、異なる細胞の遺伝的背景において発現した形態、異なる内在性発現特性を有する細胞において発現した形態、異なって局在した形態、修飾された形態、キメラ、または修飾された形態、酵素で修飾された形態、翻訳後修飾された形態、グリコシル化した形態、タンパク質分解された形態を含めて化学的に、あるいは関心対象のタンパク質のそれらの組み合わせであり得る。いくつかの実施態様において、異なるタンパク質は、苦味受容体のパネルまたはキナーゼのパネルなど、タンパク質の機能的に規定された群のメンバーであることができる。いくつかの実施態様において、異なるタンパク質は、同じかまたは相互関連するシグナル伝達経路の一部であり得る。ヘテロ多量体タンパク質(ヘテロ二量体を含む。)を包含するなおも他のパネルにおいて、パネルは、サブユニットの2つ以上の異なる組み合わせからサブユニットのすべての起こり得る組み合わせまでを含み得る。組み合わせは、サブユニット配列バリアント、サブユニットアイソフォーム組み合わせ、サブユニットの種間組み合わせ、およびサブユニットの種類の組み合わせを含み得る。
例として、γアミノ酪酸(GABA)受容体は典型的に、2つのαサブユニット、2つのβサブユニット、および1つのγサブユニットを含む。6つのαアイソフォーム、5つのβアイソフォーム、4つのγアイソフォーム、ならびに1つのδ、1つのπ、1つのθ、および1つのεサブユニットがある。本発明は、α、β、γ、δ、π、ε、およびθサブユニットのあらゆる考えられ得る組み合わせを含むパネルを含めたこれらの任意のサブユニットの2つ以上の組み合わせを含むパネルを熟慮する。さらに、GABA受容体ファミリーにはまた、GABAおよびGABA受容体も含む。本発明はまた、GABA、GABA、およびGABAサブユニットの任意の組み合わせを含むパネルも熟慮する。いくつかの実施態様において、このようなパネルは、ヒトGABAサブユニットを含む。他の実施態様において、哺乳類GABA受容体パネルは、非ヒト霊長類(例えば、カニクイザル)GABA受容体、マウス、ラット、もしくはヒトGABA受容体パネル、またはこれらの組み合わせを含み得る。
さらなる例において、本発明は、非ヒト霊長類(例えば、カニクイザル)上皮ナトリウムチャネル(ENaC)、マウス、ラット、もしくはヒトENaCパネル、またはこれらの混合物などの任意の哺乳類ENaCパネルを含めた1つ以上のENaCパネルを熟慮する。GABA受容体のように、未処置のENaCは複数のサブユニット:αまたはδ、β、およびγを含む。本発明は、ENaCサブユニットの少なくとも2つの異なる組み合わせを有するパネルを熟慮し、また、異なる種由来のサブユニットの組み合わせ、アイソフォーム、対立遺伝子バリアント、一塩基多型、キメラサブユニット、修飾されたおよび/もしくは非天然のアミノ酸ならびに酵素的に修飾されたサブユニットなど化学的に修飾された形態の組み合わせを含めたENaCサブユニットのすべての考えられ得る組み合わせも熟慮する。本発明はまた、そのすべての内容が全体として引用により組み込まれている国際出願PCT/US09/31936に説明された任意のENaCを含むパネルも熟慮する。
さらなる特定の実施態様において、表10に列挙された未変性の(タグのない)機能的苦味受容体を発現する細胞株を含む25の苦味受容体の対応したパネルがある。いくつかの実施態様において、パネルは増殖速度について対応している。いくつかの実施態様において、パネルは、増殖速度および関心対象の追加的な生理学的特性に対応している。いくつかの実施態様において、パネルにおける細胞株は、並行して生じ、および/または並行してスクリーニングされる。
パネルおよびその使用に関するさらなる典型だが制限のない例は以下である:例えば、芳香の特性または修飾因子の発見に対する匂い受容体(昆虫、イヌ、ヒト、トコジラミ)のパネル;試験ペプチドに融合した遺伝子を発現させて、すなわち抗体、モノクローナル抗体、もしくは非タンパク質薬を含めたタンパク質などのカーゴを内部移行するよう作用するペプチドを見出す細胞のパネル(カーゴは、GFPまたはAPなどのリポーターであり得る)。本実施態様に関連して、このパネルの細胞由来の上清は、内部移行の評価のために他の細胞に添加され得る。このような実施態様において、パネルは、異なる細胞種類を含んで、細胞種類特異的送達を評価し得る。異なる抗体またはモノクローナル抗体重鎖/軽鎖の組み合わせを発現して、活性抗体またはモノクローナル抗体を同定する細胞株のパネルがある。また、抗体パネルは、抗体またはモノクローナル抗体の一連の誘導体化したバージョンを提供し、血清における安定性、結合親和性、およびこれらに類するものなどの改良された特徴を有するものを同定し得る。さらに別のパネルは、異なるGタンパク質など種々のシグナル分子の存在下で標的タンパク質を発現するよう使用され得る。なおも別の種類のパネルを用いて、改良された活性/安定性のために標的タンパク質のバリアントを試験し得る。パネルは、一塩基多型(SNP)または他の突然変異した形態の標的タンパク質を含んで、サブセットの、多くの、またはすべての形態に採用する修飾因子を選択し得る。他のパネルを用いて、(GABAまたは他の中枢神経系イオンチャネルなどの)タンパク質のファミリーまたはタンパク質のアイソフォームに及ぼす試験化合物の活性のパターンを規定し得る。次に、異なって作用する化合物をさらなる研究において用いて、対応するサブユニットの組み合わせの機能/役割/局在をインビボで決定し得る。試験化合物は、外来で失敗した公知の修飾因子、または有害な非特異的効果を有する修飾因子であり、このような効果と相関し得るサブユニットの組み合わせを決定し得る。なおも他のパネルを、複数の標的サブタイプにおける化合物の活性の信頼できる評価のための並行したスクリーニングのために高処理スクリーニング形で用いて、所望の標的で活性がありかつ最小の非特異的効果を有する化合物を発見する上で助け得る。
パネルは、タンパク質の任意の所望の群を発現するよう操作された細胞を含むことができ、すべてのこのようなパネルは、本発明によって熟慮される。
パネルは、RNAの任意の所望の群を発現するよう操作された細胞を含むことができ、すべてのこのようなパネルは、本発明によって熟慮される。
いくつかの実施態様において、本発明は、パネルが、異なる匂い受容体を各々発現する複数の細胞または細胞株を含む細胞または細胞株のパネルを提供する。これらの匂い受容体パネルを用いて、関心対象の化合物または組成物の匂い活性特性を生じることができる。化合物または組成物の匂い活性特性とは、複数の匂い受容体の活性に及ぼす化合物または組成物の効果を指す。関心対象の化合物または組成物の匂い活性特性を生じるために、化合物または組成物は、異なる匂い受容体を各々発現する複数の細胞または細胞株と接触している。
いくつかの実施態様において、匂い受容体細胞パネルを用いて、化合物または組成物の匂い活性特性を修飾、亢進、または低下させる化合物を同定する。別の化合物または組成物の匂い活性特性を修飾、亢進、または低下させると同定された化合物は、他の化合物または組成物の嗅覚効果を修飾、亢進、または低下させると予測される。
いくつかの実施態様において、匂い受容体細胞パネルを用いて、関心対象の化合物または組成物と類似の匂い活性特性を有する化合物を同定する。関心対象の化合物または組成物と類似の匂い活性特性を有すると同定された化合物は、他の化合物または組成物と類似の嗅覚効果、すなわち、類似のまたは同一の匂いを有すると予測される。匂い活性特性は、下記に説明されるとおり比較することができる。
有用な匂い受容体には、表10〜12に説明された嗅覚受容体が挙げられるが、これらに限定されない。ある実施態様において、匂い受容体は、クラスIヒト嗅覚受容体、もしくはクラスIIヒト嗅覚受容体、またはそれらの組み合わせである。本発明の匂い受容体パネルは、異なる匂い受容体を各々発現する少なくとも2、5、10、25、50、75、100、250、500、750、1000、1500、2000、または少なくとも2500の異なる細胞または細胞株を有することができる。異なる匂い受容体は、異なる種または同じ種であり得る。ある実施態様において、本発明の細胞、パネル、および方法を用いた使用のための匂い受容体は、偽遺伝子によってコードされ得る。
匂い受容体に及ぼす関心対象の化合物または組成物の活性は、当業者に公知の任意の技術によって測定することができる。匂い受容体の活性に及ぼす関心対象の化合物または組成物の効果を測定するためのアッセイには、以下が挙げられるが、これらに限定されない:細胞ベースのアッセイ、蛍光細胞ベースのアッセイ、撮像アッセイ、カルシウムフラックスアッセイ、膜電位アッセイ、ハイスループットスクリーニングアッセイ、蛍光発生的アッセイ、および先の組み合わせ。本発明の方法とともに使用されるべき任意のアッセイは、高処理量フォーマットで実施することができる。
本明細書で開示された任意の細胞または細胞株を用いて、本発明に従った匂い受容体パネルを作製することができる。いくつかの実施態様において、匂い受容体パネルの作製のための宿主細胞は、匂い受容体の機能的発現が望ましいシグナル伝達タンパク質因子または他のタンパク質因子を内在的に発現するよう試験および検証された細胞であり得る。RT−PCRを含む試験および遺伝子チップ分析を含むマイクロアレイ法による細胞のRNAまたはタンパク質の特徴付けを用いて、このような細胞を同定し得る。
いくつかの実施態様において、本発明の細胞パネルは、複数の細胞または細胞株を含み、この中で、各細胞または細胞株を操作して、1つ以上の昆虫匂い受容体を発現する。結果として生じる細胞パネルを細胞ベースのアッセイにおいて用いて、匂い物質を特徴付け、ハイスループットスクリーニング(「HTS」)のために匂い受容体修飾因子を同定することができる。
いくつかの実施態様において、、細胞または細胞株のパネルは、1つの種(例えば、1種の蚊)由来のすべてのまたはサブセットの匂い受容体を含む。細胞または細胞株のパネルは、少なくとも2つの異なる昆虫種由来の少なくとも1つの匂い受容体を含み得る。蚊、ゴキブリ、カブトムシ、トコジラミ、ガ、チョウ、ハエ、アリ、コオロギ、ミツバチ、スズメバチ、ショウジョウバエ、マダニ、シラミ、生殖器ジラミ(genital lice)、サソリ、ヤスデ、ムカデ、バッタ、カマキリ、およびクモが挙げられるがこれらに限定されない、ヒトまたは動物の疾患を伝染させる昆虫、作物を悩ましまたは農業的損傷もしくは植物に対する損傷を生じる昆虫を含めた任意の昆虫種由来の昆虫匂い受容体が用いられ得る。嗅覚受容体としてタンパク質を同定するための普遍的な方法は、公知の嗅覚受容体との配列比較に基づいている。いくつかの実施態様において、また、細胞ベースのアッセイを用いて、匂い受容体としての役割を決定するために、公知の揮発性物質または匂い物質化合物に対する膜糖化タンパク質の応答性について試験し得る。
昆虫を引きつけまたは駆除する化合物および抽出物を含めた物質は、応答性受容体または活性が試験物質によって修飾される受容体を同定するために、本明細書に提供されたパネルに対して試験することができる。物質は、例えば、植物、花卉、食品(例えば、チーズ)、動物、煙、廃棄物、分泌物、汗(ヒトの汗、例えば、男性の汗または女性の汗を含む。)、産業製品、天然および合成の化学物質および生物学的調製物から回収され得る。物質は、すべての試験された受容体における化合物の活性の特性を同定するために、サブセットのまたはすべての匂い物質受容体細胞株に対して試験し得る。匂い物質受容体細胞株に対する物質の試験から結果として生じる活性のパターンを用いて、「フィンガープリント」を特徴づけたり、診断薬として機能したりし得る。
ハイスループットスクリーニングを用いて、類似の、増大した、または低下した活性を有する他の物質を同定するために、物質に対して応答すると同定された昆虫匂い物質受容体を含む細胞株またはパネルをスクリーニングし得る。ハイスループットスクリーニングを用いて、物質の存在下で受容体の活性を修飾、遮断、または増強する化合物を同定するよう物質に対して応答する昆虫匂い物質受容体を含む細胞株またはパネルをスクリーニングし得る。ハイスループットスクリーニングを用いて、物質の存在下で受容体の応答または活性を結果として生じる化合物を同定するために、物質に対して応答しない匂い物質受容体を含む細胞株またはパネルをスクリーニングし得る。
いくつかの実施態様において、本発明の方法を用いて、昆虫匂い物質受容体に及ぼす公知の物質(例えば、公知の化合物)と類似の活性を有する化合物または化合物の混合物を同定する。より具体的な実施態様において、本発明の方法を用いて、ディートおよび/または他の昆虫忌避物質および誘引物質の匂い物質受容体活性を模倣する化合物を同定する。ある実施態様において、本発明の方法を用いて、昆虫忌避物質として使用することのできる化合物を同定する。ある実施態様において、昆虫忌避物質として同定された化合物は、環境、ヒト、動物、および/または作物に対して揮発性でありかつ非毒性である。ある実施態様において、ある実施態様において、本発明の方法を用いて、昆虫誘引物質として使用することのできる化合物を同定する。ある実施態様において、昆虫誘引物質として同定された化合物は、揮発性化合物であり、環境、ヒト、動物、および/または作物に対して非毒性である。このような昆虫誘引物質は昆虫の捕捉において使用することができる。ある実施態様において、昆虫誘引物質または忌避物質は、特定の昆虫種に対して特異的であることができる。
具体的な実施態様において、本発明の方法を用いて、1つ以上の匂い物質受容体に及ぼす特定の物質の活性を遮断する化合物または化合物の混合物を同定する。より具体的な実施態様において、本方法を用いて、汗、ヒトもしくは動物の分泌物もしくはその構成要素または二酸化炭素に対する受容体応答を遮断する化合物を同定する。
いくつかの実施態様において、本発明の方法を用いて、1つ以上の匂い物質受容体に及ぼす特定の物質(例えば、特定の化合物)、例えば、昆虫を引きつけまたは駆除する化合物野活性を増強させる1つまたは混合物の化合物を同定する。
いくつかの実施態様において、本発明の方法を用いて、1つ以上の匂い物質受容体に及ぼす特定の物質(例えば、特定の化合物)の活性を変化させる1つまたは混合物の化合物を同定する。他の実施態様において、本発明の方法を用いて、少なくとも2つの化合物の組み合わせを同定することができ、この中で、組み合わさった場合にのみ少なくとも2つの化合物が匂い物質受容体を活性化させ、およびこの中で、少なくとも2つの化合物の各々は、匂い物質受容体を個々に活性化させない。受容体は、昆虫忌避物質または昆虫誘引物質を検出する受容体であることができる。
いくつかの実施態様において、本発明の方法を用いて、男性および/もしくは女性から得たヒト汗試料およびこれらの画分、またはこれらから単離された化合物の匂い活性特性を生じて、応答性受容体を同定し、このデータを、例えば、1つ以上の昆虫種に対する同じ物質の試験についての結果を含む他のデータと相関づけて、昆虫の反発または誘引相関する活性または化合物を同定する。
いくつかの実施態様において、本発明の方法を用いて、少なくとも2つの試料の匂い物質活性特性を試験および比較する。具体的な実施態様において、試料は、異なる植物;異なる種の植物もしくは動物、または異なる花卉から得られた揮発性物質であることができる。次に、異なる試料の匂い物質活性特性を比較して、応答性受容体(例えば、異なる試料によって活性が影響される応答性受容体)を同定する。応答性受容体は、試料の化学組成についての指標である。比較されている試料の匂い物質活性特性の類似性は、異なる試料の化学的類似性についての測定結果である。
いくつかの実施態様において、化合物の少なくとも1つを無効にし得る有望な昆虫の適応もしくは進化に対処するための組み合わせたもしくは連続した使用、または導入のために、本発明の方法を用いて、類似の活性を有する多くの化学的に異なった化合物を同定する。
1つ以上のヒト匂い物質受容体を各々含む細胞株のパネルは、細胞ベースのアッセイにおいて使用するために、および匂い物質受容体修飾因子を同定するためのハイスループットスクリーニングのために作製して匂い物質を特徴付けることができる。
香り(scent)、匂い(odor)、芳香(aroma)、または香気(fragrance)を有する化合物および抽出物を含めた物質は、ヒト匂い物質受容体のパネルに対して試験され、応答性受容体、または活性が試験物質によって修飾された受容体を同定することができる。化合物または混合物は、植物、花卉、食品、動物、紙巻きタバコ、タバコ、トリュフ、麝香、バニラ、ミント、廃棄物、分泌物、汗(ヒトの汗、例えば、男性の汗または女性の汗を含む。)産業製品、天然ならびに合成の化学物質ならびに疾患および腫瘍を含めた生物学的調製物から回収することができる。化合物は、ヒト匂い物質受容体細胞株のサブセットまたはすべてに対して試験され、すべての試験された受容体に対して化合物の活性の特性を同定し得る。ヒト匂い物質受容体細胞株に対する物質の試験から結果として生じる活性のパターンを用いて、「フィンガープリント」を特徴付け得、診断薬として機能し得る。
ハイスループットスクリーニングを用いて、物質に対して応答するよう同定されたヒト匂い物質受容体を含む細胞株またはパネルをスクリーニングして、類似の、増大した、または低下した活性を有する他の物質を同定し得る。ハイスループットスクリーニングを用いて、物質の存在下で受容体の活性を修飾、遮断、または増強する化合物を同定するために物質に対して応答するヒト匂い物質受容体を含む細胞株をスクリーニングし得る。ハイスループットスクリーニングを用いて、物質の存在下で受容体の応答または活性を結果的に生じる化合物を同定するために、物質に対して応答しないヒト匂い物質受容体を含む細胞株をスクリーニングし得る。
匂い物質受容体パネルの実例となる使用には以下が含まれる:
公知の物質として、1つ以上の匂い物質受容体に及ぼす類似の活性を有する化合物、例えば麝香の活性を模倣することのできる合成化合物の1つ以上を同定すること。
1つ以上の匂い物質受容体に及ぼす公知の物質の活性を遮断する化合物、例えば、悪臭のある物質(ヒトまたは動物の排泄物)を遮断する化合物の1つまたは混合物を同定すること。
1つ以上の匂い物質受容体に及ぼす公知の物質の活性を増強する化合物、例えば、バラの香りまたはステーキの芳香を模倣する化合物の1つまたは混合物を同定すること。
1つ以上の匂い物質受容体に及ぼす公知の物質の活性を変化させる化合物、例えば、タバコの煙などの物質の存在下で悪臭を検出する受容体の活性化を結果として生じる、この効果を通常は生じ得ない化合物の1つまたは混合物を同定すること。
1つ以上の匂い物質受容体に及ぼす公知の物質の活性を変化させる化合物、例えば、望ましい香りに対応する受容体ではない他の受容体を通常活性化し得る悪臭のある物質などの物資いつの存在下で望ましい香りを検出する受容体の活性化を結果として生じる化合物の1つまたは混合物を同定すること。
男性および女性から得られたヒト汗試料およびこれらの画分、またはこれらから単離された化合物を特徴付けして、応答性受容体を同定し、このデータを例えばヒト心理物理的研究を含めた他のデータと相関づけて、認知された悪臭または誘引と相関する活性または化合物を同定すること。
比較することのできる1セットの試料を試験して(例えば、異なる種のバラから得られた香気、または異なる花卉から得られた香気、または1つの物質の画分)、これらの香気に応答する共通のまたは固有の受容体を同定すること。
本明細書で説明された細胞、パネル、および方法は、以下を含むがこれらに限定されない他の種に由来する匂い物質受容体に適用され得る:ヒト、非ヒト霊長類、ウシ、ブタ、ネコ、ラット、有袋類、マウス、イヌ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、モルモット、およびハムスターからなる群から選択される哺乳類種;またはハマダラカ属(ガンビアハマダラカおよびすべての蚊の亜種)、ヤブカ属(ネッタイシマカおよびすべての亜種)、イエカ属およびヤブカ属の蚊を含む蚊、ブユ属、ブユ、サシチョウバエ、スナバエ、アブ属、アブ類、メクラアブ属、メクラアブ、ツェツェバエ属、ツェツェバエ、ノミ目、ノミ、ネズミノミ属、ヨーロッパネズミノミ属、カメムシ目、サシガメ属およびロドニウス属(オオサシガメ)、シラミ亜目、シラミ、ヒトジラミ(Pediculus humanis)、シラミ類、ブユ、ツツガムシ類、メブヨ(Eye Gnats)、サシバエ、メクラアブおよびアブ類、アブラムシ、渡りバッタ、トウモロコシウンカ(Maize planthopper)、アザミウマ、ハエ、鱗翅類、線形動物、アブラムシ(Homoptera)、鞘翅目、ダニ、シロアリ、チャバネゴキブリを含めたゴキブリ、アリ、アブラムシ科、触角の短いバッタ、カメムシ目(Fulgoromorpha)、ハゴロモ上科、アザミウマ科、クダアザミウマ科、ハマキガ科、ヤガ科、ツトガ科、ヤガ科、コナガ科、メイガ科、シストセンチュウ科、コナジラミ科、ハムシ科、ゴミムシダマシ科、ゾウムシ上科、コクゾウムシ(grain weevil)、グラナリアコクゾウムシ(Sitophilus granarius)、ココクゾウムシ(rice weevil)、ココクゾウ(Sitophilus oryzae)、アルファルファコクゾウムシ(alfalfa weevil)、アルファルファタコゾウムシ、エンドウマメにいる種子ゾウムシ、マメ種子にいるエンドウゾウムシ、インゲンゾウムシ(Acanthoscelides obtectus)、ハダニ科、ミゾガシラシロアリ科、レイビシロアリ科、チャバネゴキブリ科、アリ科、カブトムシおよびトコジラミ、ならびにガからなる群から選択される昆虫種。
関心対象の化合物の匂い物質活性、目印匂い物質活性特性は、匂い物質活性特性間の類似性の測定結果を計算することなどだがこれに限定されない匂い物質活性特性間の相関の計算を通じて比較され得る。目印匂い物質活性特性は、データベースにおける1群の匂い物質活性特性のうちの1つであり得る。目印匂い物質活性特性は歴史的特性であり得る。関心対象の化合物の匂い物質活性特性は、パネルにおける2つ以上の匂い物質受容体の活性に及ぼす化合物の効果を表す測定された量を含むことができる。各目印匂い活性特性は、パネルにおける2つ以上の匂い物質受容体の活性に及ぼす個々の化合物の効果を表す測定された量を含む。
いくつかの実施態様において、目印匂い物質活性特性に相当する各個々の化合物は、公知の匂いと関連付けることができる。すなわち、パネルにおける2つ以上の匂い物質受容体の活性に及ぼす個々の化合物の効果の測定された量は、公知の匂いと関連付けることのできる目印転写特性を生じるよう組み立てられることができる。目印匂い物質活性特性のデータベースは、コンピュータ可読記憶媒体に保存することができる。具体的な実施態様において、データベースは、少なくとも10の目印匂い物質活性特性、少なくとも50の目印匂い物質活性特性、少なくとも100の目印匂い物質活性特性、少なくとも500の目印匂い物質活性特性、少なくとも1,000の目印匂い物質活性特性、少なくとも10,000の目印匂い物質活性特性、または少なくとも50,000の目印匂い物質活性特性を含んでおり、各目印匂い物質活性特性は、少なくとも2、少なくとも10、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも500、少なくとも1,000、少なくとも2000、少なくとも2500、少なくとも7500、少なくとも10,000、少なくとも20,000、少なくとも25,000、または少なくとも35,000の構成要素の測定された量を含んでいる。前述の実施態様において、関心対象の化合物の匂い物質活性特性は、複数の目印匂い物質活性特性と比較して、関心対象の化合物の匂い物質活性特性と相関している1つ以上の目印匂い物質活性特性を決定することができ、関心対象の化合物は、これら1つ以上の目印匂い物質活性特性に相当する個々の化合物と関連した公知の匂いを有すると特徴付けることができる。
他の実施形態において、関心対象の化合物は、公知の匂いと関連付けることができる。前述の実施形態において、関心対象の化合物の匂い物質活性特性は、関心対象の化合物の匂い物質活性特性と相関する(例えばほぼ類似する)1つ以上の目印匂い物質活性特性を決定するために複数の目印匂い物質活性特性と比較することができ、これら1つ以上の目印匂い物質活性特性に対応する個々の化合物は、関心対象の化合物と関連した公知の匂いを有するものとして特徴づけることができる。
ある実施態様において、関心対象の化合物の匂い物質活性特性と、データベースに保存された複数の目印匂い物質活性特性の各目印匂い物質活性特性の間の相関を計算することができる。相関は、パネルにおける2つ以上の匂い物質受容体の選択の活性に及ぼす関心対象の化合物の効果を表す関心対象の化合物の匂い物質活性特性における測定された量を、パネルにおける2つ以上の匂い物質受容体の同じ選択の活性に及ぼす異なる化合物の効果を表す目印匂い物質活性特性における相当する測定された量と比較することによって計算することができる。関心対象の化合物の匂い物質活性特性は、目印匂い物質活性特性における測定された量が、関心対象の化合物の匂い物質活性特性における測定された量の約2%、約5%、約8%、約10%、約12%、約15%、約20%、約25%、約30%、または約35%内である場合、目印匂い物質活性特性と相関するように思える。
関心対象の化合物の匂い物質アッセイ特性は、関心対象の化合物の匂い物質活性特性と目印匂い物質活性特性の間の類似性の測定結果が、あらかじめ決めておいた閾値を上回る場合、目印匂い物質活性特性と最も類似しているように思える。具体的な実施態様において、あらかじめ決めておいた閾値は、目印匂い物質活性特性における測定された量が、関心対象の化合物の匂い物質活性特性における測定された量の約2%、約5%、約8%、約10%、約12%、約15%、約20%、約25%、約30%、または薬35%内であることを示す類似性の測定結果の値として決定することができる。
いくつかの実施態様において、関心対象の化合物の匂い物質活性特性は、ベクトルpとして表すことができる。
Figure 2018085991
式中、pは、i番目の構成要素の測定された量、例えば、パネルにおける与えられた匂い物質受容体のi番目の生物学的活性に及ぼす関心対象の化合物の効果である。具体的な実施態様において、nは、2超、10超、100超、200超、500超、1000超、2000超、2500超、7500超、10,000超、20,000超、25,000超、または35,000超である。また、各目印匂い物質活性特性は、ベクトルpとして表すことができる。相関を計算する上で、関心対象の化合物について匂い物質活性特性を表すベクトルにおけるi番目の構成要素の測定された量は、各構成要素i=1…nについて目印匂い物質活性特性を表すベクトルのi番目の構成要素の相当する測定された量と比較することができる。
相関は、関心対象の化合物の匂い物質活性特性と目印匂い物質活性特性の間の相関があるかどうかを同定するために、2つのデータセットが、本発明の方法に従って使用され得る確率を決定するために、当技術分野における任意の統計方法を用いて計算され得る。例えば、関心対象の化合物の匂い物質活性特性(pi)と各目印匂い物質活性特性(pi)の間の相関は、類似性計量sim(pi, pi)を用いて計算することができる。類似性計量sim(pi, pi)を計算する1つの方法は、ユークリッド距離の負の平方を計算することである。代替的な実施態様において、ユークリッド距離以外の計量は、マンハッタン距離、チェビシェフ距離、ベクトル間の角度、相関距離、標準化されたユークリッド距離、マハラノビス距離、平方ピアソン相関係数、またはミンコフスキー距離など、sim(pi, pi)を計算するのに使用することができる。いくつかの実施態様において、ピアソン相関係数、平方ユークリッド距離、ユークリッド平方和、または平方ピアソン相関係数を用いて類似性を決定する。このような計量は、例えば、SAS(Statistics Analysis Systems Institute, Cary, North Carolina)またはS−Plus(Statistical Sciences, Inc., Seattle, Washington)を用いて計算することができる。このような計量の使用は、Draghici, 2003, Data Analysis Tools for DNA Microarrays, Chapman & Hall, CRC Press London, 第11章において説明されており、このような目的のために、そのすべての内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。
また、相関は、順位に基づいて計算することもでき、式中、xおよびyは、昇べきの順または降べきの順で測定された量の値の順位である。例えば、Conover, Practical Nonparametric Statistics, 2nd ed., Wiley, (1971)を参照されたい。また、Shannonの相互情報量は、類似性の測定として使用することができる。例えば、Pierce, An Introduction To Information Theory: Symbols, Signals, and Noise, Dover, (1980)を参照されたく、そのすべての内容は全体として引用による本明細書に組み込まれている。
当技術分野で公知の種々の分類指標は、本出願において説明された方法に従ってトレーニングすることができ、匂いを有するものとして関心対象の化合物を分類するのに使用することができる。アルゴリズムは、関心対象の化合物の匂い物質活性特性を用いて関心対象の化合物の匂いを予測することのできる分類指標を生じるのに使用することができる。
いくつかの実施態様において、分類指標は、既に特徴づけられた化合物の目印匂い物質活性特性における測定された量および既に特徴づけられた化合物と関連した公知の匂いを用いて化合物を匂いに分類するようトレーニングすることができる。目印匂い物質活性特性に相当する各個々の化合物は、公知の匂いと関連付けることができる。分類指標は、既に特徴づけられた化合物の目印匂い物質活性特性における測定された量および既に特徴づけられた化合物と関連した公知の匂いを評価するために、目的変数なしの(non−supervised)または目的変数ありの(supervised)学習アルゴリズムを適用することによる分類に用いられるアルゴリズムであり得る。関心対象の化合物の匂い物質活性特性は、関心対象の化合物を匂いとして分類するために分類指標を用いて処理することができる。すなわち、分類指標は、クラスをトレーニングするために用いられる複数の目印匂い物質活性特性と関連した公知の匂いの1つ以上を有するものとして関心対象の化合物を分類するために使用することができる。
いくつかの実施態様において、関心対象の化合物は、公知の匂いと関連付けることができる。前述の実施態様において、分類指標は、関心対象の化合物の匂い物質活性特性に基づいて関心対象の化合物の公知の匂いと関連付けることのできる1つ以上の目印匂い物質活性特性を同定するためにトレーニングすることができる。分類指標は、個々の化合物の目印匂い物質活性特性における測定された量を比較するために、および関心対象の化合物の匂い物質活性特性に基づいた関心対象の化合物の公知の匂いと関連づけることのできる1つ以上の目印匂い物質活性特性を同定するために、目的変数なしのまたは目的変数ありのアルゴリズムを適用することによる分類に用いられるアルゴリズムであり得る。
当技術分野で公知の任意の標準的な目的変数なしのまたは目的変数ありの学習技術は、分類指標を生じるために使用することができる。下記は、当技術分野で公知の目的変数なしのおよび目的変数ありのアルゴリズムに関する制限のない例である。本出願における開示を考慮すると、当業者は、他のパターン分類または回帰の技術およびアルゴリズムが分類指標に用いられ得ることを認識するであろうし、本発明は、すべてのこのような技術を包含する。
ニューラルネットワーク。いくつかの実施態様において、分類指標は、ニューラルネットワークを用いることで学習される。ニューラルネットワークは、2段階回帰または分類決定則である。ニューラルネットワークは、出力ユニットの層に重みの層によって接続された入力ユニットの層(およびバイアス)を含む層状構造を有する。回帰のために、出力ユニットの層には典型的に、たった1つの出力ユニットを含む。しかしながら、ニューラルネットワークは、継ぎ目のない様式で複数の定量的応答を取り扱うことができる。
多層ニューラルネットワークには、入力ユニット(入力層)、隠れユニット(隠れ層)、および出力ユニット(出力層)がある。さらに、入力ユニット以外の各ユニットに接続された単一のバイアスユニットがある。ニューラルネットワークは、Duda et al., 2001 , Pattern Classification, Second Edition, John Wiley & Sons, Inc., New York;およびHastie et al., 2001 , The Elements of Statistical Learning, Springer− Verlag, New Yorkに説明されており、それらの各々の内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。また、ニューラルネットワークは、Draghici, 2003, Data Analysis Tools for DNA Microarrays, Chapman & Hall/CRC;および Mount, 2001 , Bioinformatics: sequence and genome analysis, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New Yorkにも説明されており、それらの各々の内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。下記に論議されているものは、ニューラルネットワークのいくつかの典型的な形態である。
ニューラルネットワークの使用への基礎的なアプローチは、トレーニングされていないネットワークで開始し、入力層に対してトレーニングパターンを呈し、ネットを通じて信号を通過させ、出力層において出力を決定することである。これらの出力は次に、標的値と比較され;任意の差は誤差に相当する。分類のために、この誤差は、2乗誤差またはクロスエントロピー(偏差)のいずれかであることができる。例えば、Hastie et al., 2001 , The Elements of Statistical Learning, Springer−Verlag, New Yorkを参照されたく、そのすべての内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。
3つの普遍的に使用されるトレーニングプロトコルは、確率的、バッチ、およびオンラインである。確率的トレーニングにおいて、パターンは、トレーニングセットから無作為に選択され、ネットワーク重みは各パターン提示について更新される。確率的逆伝播法などの勾配降下法によってトレーニングされた多層非直線性ネットワークは、ネットワークトポロジーによって規定された分類指標における重み値の最大尤度概算を実行する。バッチトレーニングにおいて、すべてのパターンは、学習が生じる前にネットワークに提示される。典型的には、バッチトレーニングにおいて、いくつかの通過がトレーニングデータを通じてなされる。オンライントレーニングにおいて、各パターンは1回提示され、1回のみネットに提示される。
3層ネットワークの使用における再発する問題は、ネットワークにおける使用に対する隠れユニットの最適数である。3層ネットワークの入力および出力の数は、解決されるべき問題によって決定される。本発明において、与えられたニューラルネットワークについての入力数は、Yから選択されたバイオマーカーの数に等しいであろう。ニューラルネットワークについての出力数は、典型的にはちょうど1であろう。あまりにも多くの隠れユニットがニューラルネットワークにおいて使用される場合、ネットワークは、あまりにも多くの程度の自由を有するであろうし、あまりにも長くトレーニングされる場合、ネットワークがデータを過剰適合する(overfit)であろう。隠れユニットがあまりにも少ない場合、トレーニングセットは学習できない。しかしながら、一般的にいえば、あまりにも少ないことよりも、あまりにも多くの隠れユニットを有することの方がよい。あまりにも少ない隠れユニットを有すると、分類指標は、日付における非直線性を捕捉するのに十分な柔軟性を有し得ず;あまりにも多くの隠れユニットを有すると、下記に説明されるように、適切な正則化(regularization)または枝刈り(pruning)が用いられる場合、余分な重みは、0に縮むことができる。典型的な実施態様において、隠れユニットの数は、5〜100の範囲のどこかにあり、数は、入力数およびトレーニングケースの数とともに増大する。
クラスター化。いくつかの実施態様において、分類指標は、クラスタリングを用いて学習される。いくつかの実施態様において、目印匂い物質活性特性を表すベクトルの選択構成要素iを用いて、匂い物質活性特性をクラスター化する。いくつかの実施態様において、クラスター化の前に、測定された量を標準化して、0の平均値およびユニット分散を有する。
トレーニング集団にわたる測定された量の類似のパターンを呈する目印匂い物質活性特性は、互いにクラスター化する傾向にあるであろう。構成要素iの測定された量の特定の組み合わせは、ベクトルが、特定の公知の匂いについてクラスターを形成する場合、本発明の本態様において良好な分類指標であると考えることができる。例えば、Duda and Hart, Pattern Classification and Scene Analysis, 1973, John Wiley & Sons Inc., New York(以後、「Duda 1973」)の211〜256ページを参照されたく、そのすべての内容が全体として引用により本明細書により組み込まれる。Duda 1973の第6.7章に説明されるように、クラスター化問題は、データセットにおける自然なグループ分けを見出すことの1つとして説明されている。自然なグループ分けを同定するために、2つの問題に対処する。第一に、2つの匂い物質活性特性間の類似性(または相違点)を測定する方法が決定される。この計量(類似性計量)を用いて、1つのクラスターにおける匂い物質活性特性が、他の匂い物質活性特性よりも互いにより類似していることを確認する。第二に、類似性測定結果を用いてデータをクラスターに区画化する機構が決定される。
類似性の測定は、Duda 1973の第6.7章において論議されており、そこでは、クラスター化の研究を始める1つの方法は、距離関数を規定すること、および匂い物質活性特性の対間の距離のマトリックスを計算することであると記載されている。距離が類似性の良好な測定結果である場合、同じクラスターにおける匂い物質活性特性間の距離は、異なるクラスターにおける匂い物質活性特性間の距離よりも有意に短いであろう。しかしながら、Duda 1973の215ページに記載されているように、クラスター化は、距離計量の使用を必要としない。例えば、非計量的類似性関数s(x,x’)は、2つのベクトルxおよびx’を比較するために使用することができる。従来、s(x,x’)は、xおよびx’がいくぶん「類似している」場合、値が大きな対称性関数である。非計量的類似性関数s(x,x’)はの一例は、Duda 1973の216ページに提供されている。
一旦、データセットにおける地点間で「類似性」または「相違点」を測定するための方法が選択されると、クラスター化は、データの任意の区画のクラスター化の質を測定する目安関数を必要とする。目安関数を極度化する(extremize)データセットの区画を用いて、データをクラスター化する。例えば、Duda 1973の217ページを参照されたい。目安関数は、Duda 1973の第6.8章において論議されている。より最近では、Duda et al., Pattern Classification, 2nd edition, John Wiley & Sons, Inc. New Yorkが刊行されている。537〜563ページではクラスター化を詳細に説明している。クラスター化技術に関する追加的な情報は、Kaufman and Rousseeuw, 1990, Finding Groups in Data: An Introduction to Cluster Analysis, Wiley, New York, NY;Everitt, 1993, Cluster analysis (3d ed.), Wiley, New York, NY;およびBacker, 1995, Computer−Assisted Reasoning in Cluster Analysis, Prentice Hall, Upper Saddle River, New Jerseyにおいて認められることができる。本発明において用いることのできる特定の典型的なクラスター化技術には、階層性クラスター化(最近傍アルゴリズム、最遠傍(farthest−neighbor)アルゴリズム、平均連結アルゴリズム、)、k平均クラスター化、ファジーk平均クラスター化アルゴリズム、およびJarvis−Patrickクラスター化が挙げられるが、これらに限定されない。
主成分分析。いくつかの実施態様において、分類指標は、主成分分析を用いて学習される。主成分分析は、データを、データの特徴を要約する新たなセットの変数に変換すること(主成分分析)によって、データセットの次元性を低下させる古典的な技術である。例えば、Jolliffe, 1986, Principal Component Analysis, Springer, New Yorkを参照されたく、そのすべての内容が全体として引用による本明細書に組み込まれている。主成分分析はまた、Draghici, 2003, Data Analysis Tools for DNA Microarrays, Chapman & Hall/CRCにおいて説明されており、そのすべての内容が全体として引用により本明細書に組み込まれている。以下は、主成分分析に関する制限のない例である。
主成分(PC)は、相関しておらず、k番目のPCが、PC間のk番目の最大の変数を有するよう順位づけられている。k番目のPCは、第一のk−1PCに直交するようデータ地点の投影の変数を最大化する方向として解釈することができる。第一の数個のPCは、データセットにおける変数のほとんどを捕捉する。対照的に、最後の数個のPCはしばしば、データにおける残留「ノイズ」のみを捕捉するよう仮定される。
PCAを用いて分類指標を学習することに対する1つのアプローチにおいて、目印匂い物質活性特性を表すベクトルは、先にクラスター化することについて説明された同じ様式で構築することができる。実際、各ベクトルが目印匂い物質活性特性を表すベクトルのセットは、マトリックスとして見ることができる。いくつかの実施態様において、このマトリックスは、単量体の定性的二進法説明のFree−Wilson法において表され(Kubinyi, 1990, 3D QSAR in drug design theory methods and applications, Pergamon Press, Oxford, pp 589−638、引用により本明細書に組み込まれている。)、PCAを用いて最大に圧縮された空間に分配され、それにより第一の主成分(PC)が、起こり得る分散情報の最大量を捕捉し、第二の主成分(PC)が、すべての分散情報の第二の最大量を捕捉するなどであり、それは、マトリックスにおけるすべての分散情報が考慮されるまで生じる。
次に、各ベクトルが(目印匂い物質活性特性などの)トレーニング集団のメンバーを表すベクトルの各々がプロットされる。多くの異なる種類のプロットが可能である。いくつかの実施態様において、1次元プロットがなされる。この1次元プロットにおいて、トレーニング集団のメンバーの各々からの第一の主成分についての値がプロットされる。この形態のプロットにおいて、期待値は、匂いに相当する匂い物質活性特性が、第一の主成分値の1つの範囲にクラスター化するであろうこと、および別の匂いに相当する特性が、第一の主成分値の第二の範囲にクラスター化するであろうことである。
いくつかの実施態様において、トレーニング集団のメンバーは、2つ以上の主成分に対してプロットされる。例えば、いくつかの実施態様において、トレーニング集団のメンバーは、第一の次元が第一の主成分であり、かつ第二の次元が第二の主成分である2次元プロット上にプロットされる。
最近傍分析。いくつかの実施態様において、分類指標は、最近傍分析を用いて学習される。最近傍分類指標は、メモリーベースであり、適合すべき分類指標を必要としない。質問地点xを考慮すると、xに距離において最も近いk個のトレーニング地点x(r)、r、…、kが同定され、次に、地点xは、k個の最近傍を用いて分類される。連結は無作為に破壊することができる。いくつかの実施態様において、特徴空間におけるユークリッド距離を用いて、以下の通り距離を決定する:
Figure 2018085991
典型的には、最近傍アルゴリズムを使用する場合、線形判別を計算するのに用いられるYからの数度(abundance)データは、平均0および分散1を有するよう標準化される。本発明において、トレーニング集団のメンバーは、トレーニングセットおよび試験セットに無作為に分割される。例えば、一実施態様において、トレーニング集団のメンバーの2/3は、トレーニングセットに配置され、トレーニング集団のメンバーの1/3は、試験セットに配置される。ベクトル構成要素iの選択組み合わせは、試験セットのメンバーがプロットされる特徴空間を表す。次に、試験セットのメンバーを正確に特徴づけるトレーニングセットの能力が計算される。いくつかの実施態様において、最近傍計算が、ベクトル構成要素iの所与の組み合わせについて数回実施される。計算の各反復において、トレーニング集団のメンバーは、トレーニングセットおよび試験セットに無作為に割り当てられる。
最近傍則は、等しくないクラスの事前状態、差動誤分類コスト、および特徴選択の問題を取り扱うよう改良することができる。これらの改良の多くは、近傍についての重みを与えられた提案のいくつかの形態を包含する。例えば、Duda, Pattern Classification, Second Edition, 2001 , John Wiley & Sons, Inc;およびHastie, 2001 , The Elements of Statistical Learning, Springer, New Yorkを参照されたく、これらの各々は、そのすべての内容が全体として引用により本明細書に組み込まれている。
線形判別分析。いくつかの実施態様において、分類指標は、線形判別分析を用いて学習される。線形判別分析(LDA)は、ある対象の特性に基づいて2つのカテゴリーのうちの1つに対象を分類するよう試行する。言い換えれば、LDAは、実験において測定された対象の属性が、対象のカテゴリー化を予測するかどうかを試験する。LDAは典型的には、連続的な独立変数および二又絶対的従属変数(dichotomous categorical dependent variable)を必要とする。本発明において、トレーニング集団のサブセットにわたるベクトル構成要素iの選択組み合わせについての数度値は、必要な連続的な独立変数として機能する。トレーニング集団のメンバーの各々の形質サブグループ分類(例えば、匂い)は、二又絶対的従属変数として機能する。
LDAは、グループ化情報を用いることによって群間分散と群内分散の比を最大化うsる分散の線形組み合わせを探索する。暗に、LDAによって用いられる線形重みは、トレーニングセットにわたるベクトル構成要素iの測定された量が、匂いの群においてどのように分離しているかによる。いくつかの実施態様において、LDAは、トレーニング集団におけるメンバーのデータマトリックスに適用される。次に、トレーニング集団の各メンバーの線形判別がプロットされる。理想的には、匂いを表すトレーニング集団の該メンバーは、線形判別値の1つの範囲(例えば、負の値)へクラスター化するであろうし、別の匂いを表すトレーニング集団の該メンバーは、線形判別値の第二の範囲(例えば、正の値)へとクラスター化するであろう。LDAは、判別値のクラスター間の分離がより大きな場合、より成功していると考えられる。線形判別分析に関するさらなる情報については、例えば、Duda, Pattern Classification, Second Edition, 2001 , John Wiley & Sons, Inc;およびHastie, 2001 , The Elements of Statistical Learning, Springer, New York;およびVenables & Ripley, 1997, Modern Applied Statistics with s−plus, Springer, New Yorkを参照されたく、それらの各々は全体として引用により本明細書に組み込まれている。
二次判別分析。いくつかの実施態様において、分類指標は、二次判別分析を用いて学習される。二次判別分析(QDA)は、同じ入力パラメータを取り、LDAと同じ結果を戻す。QDAは、線形式よりもむしろ二次式を用いて結果を生じる。LDAおよびQDAは相互変換可能であり、いずれを使用するかは、優先性の問題および/または分析を支持するソフトウェアの利用可能性である。ロジスティック回帰分析は、同じ入力パラメータを取り、LDAおよびQDAと同じ結果を戻す。
サポートベクターマシン。いくつかの実施態様において、分類指標は、サポートベクターマシンを用いて学習される。SVMは、例えば、Cristianini and Shawe−Taylor, 2000, An Introduction to Support Vector Machines, Cambridge University Press, Cambridge;Boser et ai, 1992, "A training algorithm for optimal margin classifiers," Proceedings of the 5th Annual ACM Workshop on Computational Learning Theory, ACM Press, Pittsburgh, PA, pp. 142−152;Vapnik, 1998, Statistical Learning Theory, Wiley, New York;Mount, 2001 , Bioinformatics: sequence and genome analysis, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York, Duda, Pattern Classification, Second Edition, 2001 , John Wiley & Sons, Inc.;およびHastie, 2001 , The Elements of Statistical Learning, Springer, New York;およびFurey et al., 2000, Bioinformatics 16, 906−914に説明されており、これらの各々は全体として引用により本明細書に組み込まれている。
分類に使用する場合、SVMは、データから最大に離れているハイパー平面を用いて、所与のセットの二進法標識したデータトレーニングデータを分離する。線形分離が可能でない場合については、SVMは、「カーネル」の技術と組み合わせて作用することができ、該技術は、特徴空間への非線形マッピングを自動的に実現させる。特徴空間におけるSVMによって認められたハイパー平面は、入力空間における非線形決定境界に相当する。サポートベクターマシンに関するさらなる情報については、例えば、Furey et al., 2000, Bioinformatics 16, 906−914ページを参照されたく、これは引用により本明細書に組み込まれている。
決定ツリー。一実施態様において、分類指標は、決定ツリーである。決定ツリーは、一般的にDuda, 2001 , Pattern Classification, John Wiley & Sons, Inc., New York, pp. 395−396に説明されており、これは引用により本明細書に組み込まれている。用いることのできる1つの具体的アなる互リズムは分類および回帰ツリー(CART)である。他の具体的なアルゴリズムには、ID3、C4.5、MART、およびRandom Forests. CART、ID3、およびC4.5が挙げられるが、これらに限定されず、各々、Duda, 2001 , Pattern Classification, John Wiley & Sons, Inc., New York, pp. 396−408およびpp. 411 − 412に説明されており、これは、そのすべての内容が全体として引用により本明細書に組み込まれている。また、CART、MART、およびC4.5は、Hastie et al., 2001 , The Elements of Statistical Learning, Springer−Verlag, New York, 第9章に説明されており、これはそのすべての内容が全体として引用により本明細書に組み込まれている。ランダムフォレスツ(Random Forests)技術は、Breiman, 1999, "Random Forests − Random Features," Technical Report 567, Statistics Department, University of California at Berkeley, September 1999に説明されており、これはそのすべての内容が全体として引用により本明細書に組み込まれている。
各分岐が、相当するベクトル構成要素iまたはベクトル構成要素iの相対的な測定された量についての測定された量に基づいている一変量決定ツリーに加えて、分類指標は、多変量決定ツリーであることができる。このような多変量決定ツリーにおいて、決定のいくつかまたはすべては、複数のベクトル構成要素iについて測定された量の線形組み合わせを実際に含む。多変量決定ツリーは、Duda, 2001 , Pattern Classification, John Wiley & Sons, Inc., New York, pp. 408−409に説明されており、そのすべての内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。
多変量適応性回帰スプライン。対での確率関数gpq(X, Wpq)を学習するのに使用することのできる別のアプローチは、多変量適応性回帰スプライン(MARS)を用いる。MARSは、回帰のための適応性手順であり、本発明によって対照される高次元の問題に充分に適している。MARSは、段階的な線形回帰の一般化、または回帰設定におけるCARTの性能を改良するためのCART法の改変として見ることができる。MARSは、Hastie et al., 2001 , The Elements of Statistical Learning, Springer−Verlag, New York, pp. 283−295に説明されており、そのすべての内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。
重心分類技術。一実施態様において、最も近い重心の分類技術を用いる。このような技術は、異なる匂いについて、トレーニング集団におけるベクトル構成要素iの平均測定量によって与えられる重心を計算し(目印匂い物質活性特性)、次に、関心対象の化合物を表すベクトルを、重心の最も近いクラスに割り当てる。このアプローチは、k平均クラスター化と類似しているが、例外は、クラスターが公知のクラスによって置き換えられることである。このアプローチの一例となる実行は、マイクロアレイの予測分析、またはPAMである。例えば、Tibshirani et al., 2002, Proceedings of the National Academy of Science USA 99; 6567−6572を参照されたく、これはそのすべての内容が全体として引用により本明細書に組み込まれている。
回帰。いくつかの実施態様において、分類指標は、ロジスティック回帰分類指標などの回帰分類指標である。このような回帰分類指標には、分類指標を構築するのに用いられる匂い物質活性特性の各々についての係数が含まれる。このような実施態様において、回帰分類指標についての係数は、例えば最大尤度アプローチを用いて計算される。このような計算において、ベクトル構成要素iの測定された量が用いられる。
他の方法。いくつかの実施態様において、分類指標は、k最近傍(k−NN)、人工ニューラルネットワーク(ANN)、パラメトリック一次方程式、パラメトリック二次方程式、単純ベイズ分析、線形判別分析、決定ツリー、または放射基底関数を用いて学習される。
本発明のいくつかの実施態様は、図1に示されるプログラムモジュールの任意のものまたはすべてを含むコンピュータプログラム産物を提供する。プログラムモジュールの態様は、下記にさらに説明される。
いくつかの実施態様において、本発明は、生物製剤、例えば分泌型タンパク質を発現する細胞もしくは細胞株または細胞もしくは細胞株のパネルを提供する。分泌型タンパク質には、抗体およびその活性断片、例えば、重鎖および軽鎖を含む抗体、一本鎖抗体、免疫系において活性を有するタンパク質、IgA、IgD、IgE、IgG、およびIgMタンパク質もしくはその活性断片、酵素、凝固因子、またはホルモン、またはこれらの任意の者の断片に相当するタンパク質が挙げられ得る。生物製剤およびその商品名の例には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:カナキヌマブ(イラリス)、アボボツリヌムトキシン(Abobotulinumtoxin)A(ディスポート(Dysport))、ゴリムマブ(シンポニー(Simponi))、ロミプロスチム(NPLATE)、セルトリズマブペゴール(シムジア)、リロナセプト(アーカライスト(Arcalyst))、メトキシポリエチレングリコール−エポエチンベータ(ミルセラ(Mircera))、エクリズマブ(ソリリス)、パニツムマブ(ベクティビックス(登録商標))、イデュルスルファーゼ(エラプラーゼ)、ラニビズマブ(ルセンティス)、アルグルコシダーゼアルファ(ミオザイム)、アバタセプト(オレンシア)、ガルスルファーゼ(ナグラザイム)、パリフェルミン(ケピバンス)、ナタリズマブ(タイサブリ)、ベバシズマブ(アバスチン)、セツキシマブ(エルビタックス)、ノフェツモマブ(ベルルマ(Verluma))、カプロマブペンデチド(ProstaScint)、エポエチンアルファ(プロクリット、エポゲン(Epogen))、ファノレソマブテクネチウム(NeutroSpec)、アルシツモマブ(CEA−Scan)、ダルベポエチンアルファ(アラネスプ(Aranesp))、ウロキナーゼ(アボキナーゼ)、イブリツモマブチウキセタン(ゼヴァリン)、リツキシマブ(リツキサン)、アルデスロイキン(プロロイキン(Proleukin))、デニロイキンジフチトクス(オンタック(Ontak)、ペグアスパルガーゼ(オンキャスパー(Oncaspar))、フィルグラスチム(ニューポエン(Neupoen))、オプレルベキン(ニューメガ(Neumega))、ペグフィルグラスチム(ヌエラスタ((Nuelasta))、サルグラモスチム(リューカイン(Leukine))、パリフェルミン(ケピバンス)、トラスツズマブ(ハーセプチン)、セツキシマブ(エルビタックス)、アスパラギナーゼ(エルスパー)、ラスブリカーゼ(エリテック)、アレムツズマブ(キャンパス)、トシツモマブ(ベキサール)、パリビズマブ(シナジス)、インターフェロンアルファ−2a(ロフェロン(Roferon)−A)、ペグインターフェロンアルファ−2b(ペグイントロン)、ペグインターフェロンアルファ−2a(ペガシス)、インターフェロンアルファ−2b(イントロンA)、インターフェロンアルファコン−1(インファーゲン(Infergen))、ペグインターフェロンアルファ−2(コパシスコペガス(Copasys Copegus))、ダクリズマブ(ゼナパックス)、バシリキシマブ(シムレクト)、モロモナブ−CD3(オルトクローン、OKT3)、インターフェロンガンマ−1b(アクティミューン)、ドロトレコギンアルファ−活性型(ザイグリス)、コラゲナーゼ(サンチル(Santyl))、ベカプレルミン(レグラネクス)、エファリズマブ(ラプティバ)、アレファセプト(アメビブ)、インターフェロンアルファ−n3(アルフェロン(Alferon)N)、ガルスルファーゼ(ナグラザイム)、アガルシダーゼベータ(ファブラザイム)、ラロニダーゼ(アルドラザイム)、インフリキシマブ(レミケード)、アバタセプト(オレンシア)、アナキンラ(キネレット(Kineret))、アダリムマブ(ヒュミラ)、エタネルセプト(エンブレル)、オマリズマブ(ゾレア)、ドルナーゼアルファ(パルモザイム)、ナタリズマブ(タイサブリ)、インターフェロンベータ−1−a(レビフ(Rebif))、B型ボツリヌス毒素(マイオブロック(Myobloc))、A型ボツリヌス毒素(ボトックス)、インターフェロンベータ−1−b(ベタフェロン)、インターフェロンベータ−1−a(アボネックス)、テネクテプラーゼ(TNKase)、ストレプトキナーゼ(ストレプターゼ)、レテプラーゼ(レタバーゼ(Retavase))、アブシキシマブ(レオプロ)、アルテプラーゼ(Cathflo Activase、アクチバーゼ)、エポアルファ(epo alpha)(アブシームド(Abseamed)、ビノクリット(Binocrit))、イズロン酸硫酸化酵素(エラプラーゼ)、インスリン(エクスベラ)、HPVワクチン(ガーダシル)、ペガプタニブ(マクジェン)、ヒト酸性アルファグルコシダーゼ(ミオザイム)、ガルスルファーゼ(ナグラザイム)、ヒト成長ホルモン(オムニトロープ(Omnitrope))、副甲状腺ホルモン(プレオタクト(Preotact))、ヒト成長ホルモン(バルトロピン(Valtropin))、アンチトロンビン(ATryn)、HPV 由来の主カプシドタンパク質L1(サーバリックス)、エリスロポエチンアルファ(エポエチンアルファヘキサル(hexal))、メカセルミンヒトIGF−1(インクレレックス(Increlex))、メトキシポリエチレングリコール−エポエチンベータ(ミルセラ)、フォリトロピンアルファ/ルトロピンアルファペルゴベリス(Pergoveris)、エポエチンゼータ(), (レタクリット(Retacrit)、サイラポ(Silapo)、リバビリンおよびインターフェロンアルファ−2b(レベトロン(Rebetron)併用療法)、アルグルセラーゼ(セレデース(Ceredase))、イミグルセラーゼ(セレザイム)、ヒトインスリン(ヒューマリン、ノボリン)、ソマトロピン(ヒューマトロープ、ニュートロピン/ニュートロピンAQ)、セルモレリン(ジェレフ(Geref))、ソマトレム(プロトピン(Protopin))、ヒトアルブミン(アルブテイン(Albutein))、およびゲムツズマブ(マイロターグ)。
分泌型タンパク質の発現に最適な特性を有する細胞および細胞株は、公知のしけを用いて、以下を含むがそれらに限定されない任意の特性に関してクローンを特徴付けて選択され得る:翻訳後のプロセシングまたは修飾、収量、%活性生成物、ある特性の安定性(例えば、本明細書に説明されているように、しかし経時的に特性を試験することによる。)、および化学量論(例えば、RT−PCRまたはタンパク質分析)。
分泌型タンパク質の翻訳後のプロセシングまたは修飾は、タンパク質配列決定、質量分析、グリコシル化もしくはリン酸化について試験する方法、または分泌型タンパク質生成物の具体的なもしくは所望の形態を結果として生じる細胞株および条件を選択するための化学基もしくは残基の共有結合付加を含むがこれらに限定されない当技術分野で公知の試験によって特徴づけられ得る。細胞および細胞株は、例えば、翻訳後のプロセシングもしくは修飾を触媒する酵素に相当する配列を導入することによって、またはこれらを内在的に発現しもしくはこれらを発現するよう遺伝子活性化されたものについて選択するよう細胞株を試験することによって、分泌型生成物の翻訳後のプロセシングもしくは修飾に影響する1つ以上の因子を発現させるよう設計または選択され得る。
分泌型生成物の最大の産生もしくは収量を有する細胞および細胞株は、分泌型タンパク質産生レベルを評価する方法を用いて、例えば、ELISA法(例えば、抗体収量を評価するためにFC断片を検出するELISA)を用いて単離されたクローンを試験することによって作製され得る。
分泌型生成物の総収量と比較した最大の%活性のある分泌型タンパク質を結果として生じる細胞および細胞株は、タンパク質の活性もしくは結合を評価する方法を用いて、単離されたクローンを試験することによって、例えば、活性アッセイ、機能的アッセイ、または機能的細胞ベースのアッセイなどの結合アッセイ、結合エピトープを含む捕捉試薬を利用するELISA、二次試験、動物研究、またはタンパク質の結合もしくは活性を測定するために用いられる試験を用いることによって作製され得る。
動物構成要素を含まない培地条件においておよび/または大規模な産生のためにリアクターにおいて使用されるような懸濁条件において増殖のために追加的に最適化された細胞株は、これらのおよび/または類似の条件下で細胞株作製に用いられる方法を操作することによって、あるいはこれらの所望の条件下でクローンを試験して、所望の特性を有する該細胞株を同定することによってのいずれかで作製することができる。いくつかの実施態様において、細胞増殖を通常遅延させまたは妨害する細胞を選択する化合物を補充した培地において増殖するのに追加的に最適化された細胞株は、同じ細胞種類のたいていの細胞と比較して、これらの条件下で正常なまたは改良された増殖を呈する細胞を選択することによって作製することができる。
いくつかの実施態様において、本発明に従った関心対象のタンパク質を発現する細胞または細胞株を用いて、関心対象のタンパク質を産生し得る。タンパク質産生に好ましいある生理学的特性を有するようおよび/または1つ以上のタンパク質発現アクセサリー因子を発現するよう操作された細胞を用いるタンパク質産生の方法が本明細書に包含される。ある実施態様において、本明細書に説明されたように一貫してかつ再現可能に関心対象のタンパク質を(例えば、少なくとも1週間、少なくとも2週間、少なくとも3週間、少なくとも1ヶ月間、少なくとも2ヶ月間、少なくとも3ヶ月間少なくとも4ヶ月間、少なくとも5ヶ月間、少なくとも6ヶ月間、少なくとも7ヶ月間、少なくとも8ヶ月間、および少なくとも9ヶ月間から選択される期間)発現する細胞は、タンパク質産生のための改良された環境を提供するようさらに修飾および/または選択される。ある実施態様において、関心対象のタンパク質およびタンパク質発現アクセサリー因子を発現するよう操作された細胞は、関心対象のタンパク質の産生に使用することができる。あるより具体的な実施態様において、関心対象のタンパク質および/またはタンパク質発現アクセサリー因子は、一貫してかつ再現可能に発現する。
ある実施態様において、関心対象のタンパク質は、生物製剤、例えば、治療用途のための抗体である。関心対象の任意のタンパク質またはその断片は、本明細書に説明された方法に従って作製することができ、これには、膜タンパク質、膜貫通タンパク質、構造タンパク質、膜固定型タンパク質、細胞表面受容体、分泌型タンパク質、サイトゾルタンパク質、ヘテロ多量体タンパク質、ホモ多量体タンパク質、二量体タンパク質、単量体タンパク質、翻訳後修飾型タンパク質、グリコシル化型タンパク質、リン酸化型タンパク質、およびタンパク質分解プロセシング型タンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。このようなタンパク質の具体的な例には、抗体(FabおよびFab、Fab’、F(ab’)2、Fd、Fv、dAb、ならびにこれらの類するものなどの抗体断片、一本鎖抗体(scFv)、単一ドメイン抗体、重鎖、軽鎖、ならびにすべての抗体クラス、すなわちIgA、IgD、IgE、IgG、およびIgM)、酵素、凝固因子、ホルモン、サイトカイン、イオンチャネル、Gタンパク質共役受容体(GPCR)、ならびに輸送体が挙げられるが、これらに限定されない。他の典型的な生物製剤には、先に開示されたものが挙げられる。
ある実施態様において、タンパク質産生に好ましい細胞は、基準細胞よりも関心対象のタンパク質を少なくとも1%、2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、250%、500%、または少なくとも1000%多く産生する。ある実施態様において、タンパク質産生に好ましい細胞は、基準採用において発現される関心対象の同じタンパク質よりも少なくとも1%、2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、250%、500%、または少なくとも1000%高い活性を有する関心対象のタンパク質を産生する。活性とは、例えば関心対象のタンパク質の結合パートナーに対する酵素活性または結合活性または治療活性を指し得る。ある実施態様において、タンパク質産生に好ましい細胞は、関心対象のタンパク質を産生し、このなかで、関心対象のタンパク質を基準細胞と比較して少なくとも1%、2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%、250%、500%、または少なくとも1000%多く産生する。ある実施態様において、関心対象のタンパク質の少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%、または少なくとも99%は、関心対象のタンパク質を遺伝子操作なしで発現する細胞に関心対象のタンパク質が存在する細胞内区画に局在する。細胞におけるタンパク質発現を評価するパラメータには、タンパク質収量、プロセシング、修飾、細胞内の局在もしくは分泌、最適に折りたたまれた/加工された%総タンパク質の定量化/分析が挙げられる。基準細胞は、関心対象のタンパク質を発現させる細胞が生じた宿主細胞であり得る。本明細書に開示された任意の細胞を基準細胞として用いてよい。
本明細書に提供された方法に従って産生されたタンパク質は、タンパク質配列決定、質量分析、免疫細胞化学、グリコシル化および/またはリン酸化の程度または種類を分析する方法、ならびに産生されるタンパク質への化学基および/または残基の共有結合付加を決定するための方法を含む当技術分野で公知の方法を用いて特徴づけてもよい。
タンパク質の最大の全体量を生じる細胞は、ELISAなど、当技術分野で公知の方法を用いて同定することができる。その上、タンパク質の総収量と比較して活性タンパク質の最大%を結果として生じる細胞は、活性アッセイ、機能的アッセイ、結合アッセイ(例えば、ELISA)、二次試験、動物研究、または細胞ベースのアッセイなど、タンパク質の活性またはタンパク質の結合を検出するアッセイを用いて同定することができる。
ある実施態様において、関心対象のタンパク質を発現する細胞におけるタンパク質発現は、試験タンパク質を用いて試験され、この中で、試験タンパク質が、基準細胞よりも高いレベルで発現する場合、同じ細胞における関心対象のタンパク質は、基準細胞と比較してより高いレベルで発現すると予測される。試験タンパク質には、任意のタンパク質、膜タンパク質、膜貫通タンパク質、膜固定型タンパク質、細胞表面受容体、分泌型タンパク質、サイトゾルタンパク質、ヘテロ多量体タンパク質、ホモ多量体タンパク質、二量体タンパク質、単量体タンパク質、翻訳後修飾されたタンパク質、グリコシル化/リン酸化/タンパク質分解プロセシングされたタンパク質、および先の任意の可能な組み合わせが挙げられ得る。ある実施態様において、具体的な試験タンパク質には、抗体、イオンチャネル、GPCR、輸送体が挙げられ得る。細胞は、たった1つまたは複数の試験タンパク質であり得る。複数の試験タンパク質の場合、細胞は1つまたは複数の種類であり得る(例えば、複数のGPCRのみ、またはGPCR、イオンチャネル、および抗体)。
タンパク質の産生に好ましい生理学的特性を有する細胞(例えば、増大した小胞体質量を有する細胞)およびタンパク質の産生に最適化されよう操作された細胞(例えば、タンパク質産生に有益なタンパク質をコードする遺伝子の導入による。)は、当技術分野で公知の方法、本明細書で説明された方法、またはそれらの組み合わせを用いて同定することができる。一旦このような細胞が同定されると、細胞は培養することができ、タンパク質産生に有益なタンパク質をコードする1つ以上の遺伝子を安定して発現する細胞株は、本明細書で説明された方法に従って作製することができる。このような細胞株は、導入遺伝子の導入によって、またはタンパク質産生に好ましい細胞の選択の前もしくは後のいずれかでの遺伝子活性化によって、関心対象のタンパク質を発現するよう操作することができる。次に、関心対象のタンパク質を産生する細胞は、当技術分野で公知の方法および/または本明細書で説明された方法を用いて同定することができる。
タンパク質の産生に好ましい生理学的特性を有する細胞には、改良された生存率を有する細胞;増大した細胞サイズ;内在的に発現したタンパク質の増大した産生;増大したミトコンドリア活性;改良された安定性;選択された特性を維持する能力;タンパク質プロセシングに関与する1つ以上の小器官の増大したサイズ(例えば、小胞体およびリボソーム);ならびにタンパク質プロセシングに関与する1つ以上の小器官(例えば、リソソームおよびエンドソーム)の増大した含有量が挙げられるが、これらに限定されない。これらの生理学的特性は、基準細胞に、または基準細胞についての履歴値(historical value)に対して比較することができる。
タンパク質の産生に適した生理学的特性を有する細胞は、蛍光標識したプローブについての標準的なアプローチと組み合わせたFACS分析を用いて同定することができる。特に、ある生理学的特性についてのマーカーを用いて、タンパク質発現と関連する生理学的特性を定量化し、該特性を基準細胞と比較する。このようなマーカーには、リボソーム、ミトコンドリア、小胞体、粗面小胞体、ゴルジ装置、トランスゴルジ網、小胞、エンドソーム、および形質膜など、タンパク質発現と関連している細胞構造を検出する分子が含まれる。このようなマーカーは蛍光染色剤であることができる。例えば、ある細胞小器官の活性、例えばミトコンドリアの活性は、蛍光代謝産物についてアッセイすることによって評価され得る。小器官/区画の活性(例えば、ミトコンドリア活性、または(例えば、蛍光レクチンを用いて検出することのできる)糖のタンパク質への組み込み)を報告する蛍光代謝産物を使用することができる。タンパク質プロセシングに関与する1つ以上の細胞小器官に特異的なタンパク質マーカーは、自己蛍光発光タンパク質タグ、例えば、緑色蛍光タンパク質(GFP)との融合タンパク質として発現し得;ならびに膜タンパク質および/または分泌型タンパク質は、蛍光プローブを用いて標識され得る。内在的に発現したタンパク質に対するプローブ(例えば、抗体)は、細胞内小器官/区画の出力についてのマーカーとして使用され得る。具体的には、ヘテロ多量体膜タンパク質は、細胞におけるタンパク質発現活性の読み出しとして用いられ得る。
理論によって結びつけられることなく、FACSによって測定されるような蛍光の増大は、細胞が、タンパク質の産生に好ましい質を有することを示唆するであろうし、このような細胞は、将来の用途のために単離され得る。これらの標準的な技術に加えて、本明細書で説明された方法は、タンパク質の産生に好ましい生理学的特性を天然に有する細胞を同定するために使用され得る。例えば、小胞体マーカー(例えば、ERp29、チトクロムP450、NADPH−チトクロムc還元酵素、カルレティキュリン)の標的配列と相補的なシグナル伝達プローブは、本明細書で説明された方法に従って使用して、増大した小胞体サイズを有する細胞を同定し得る。FACSによって測定されるように、高い程度の蛍光を示す細胞は、増大した小胞体サイズおよび/または含有量を有しがちであろうし、従って、タンパク質の産生に好ましい質を有するであろう。
一実施態様において、タンパク質の産生に好ましい生理学的特性を有する細胞はが同定され、その後、それを用いて、関心対象のタンパク質を産生するのに用いられる安定した細胞株を開発する。別の実施態様において、細胞は、関心対象のタンパク質を発現するよう操作された後、関心対象のタンパク質を発現する細胞を同定する。関心対象のタンパク質を発現し、タンパク質の産生に好ましい生理学的特性を追加的に有する細胞が次に同定される。このような細胞は次に、関心対象のタンパク質を産生する安定した細胞株を開発するのに用いられる。
実例となる実施態様において、細胞は、関心対象のタンパク質をコードする核酸をトランスフェクトされ;核酸の転写産物を検出できる蛍光発生オリゴヌクレオチドが細胞に導入され;タンパク質発現と関連した生理学的特性のマーカーについての蛍光発生プローブが、細胞へと導入され;関心対象のタンパク質を発現し、かつタンパク質発現と関連した生理学的特性の増大したレベルを有する細胞が選択される。次に、関心対象のタンパク質を発現する細胞株は、一貫してかつ再現可能に確立することができる。
本明細書で提供されるタンパク質産生の方法において使用される細胞は、タンパク質発現アクセサリー因子または2つ以上のタンパク質発現アクセサリー因子の組み合わせを発現するよう操作され得る。ある実施態様において、細胞は、タンパク質発現アクセサリー因子のスプライスバリアント、突然変異体、または断片を発現するよう操作される。ある実施態様において、細胞は、少なくとも2、5、10、15、20、25、30、40、50、75、100、または150のタンパク質発現アクセサリー因子を発現するよう操作される。実例となるタンパク質発現アクセサリー因子には以下が挙げられる:折りたたまれていないタンパク質応答(UPR)を調節するタンパク質およびUPRにおいて調節されるタンパク質をコードする遺伝子(例えば、ATF6α(スプライス型))、IRE1α、1RE1β、PERCΔC、ATF4、YYI、NF−YA、NF−YB、NF−YC、XBP1(スプライス型)、EDEM1);UPRによって誘導されるアポトーシス経路をオフに切り替えるタンパク質をコードする遺伝子(例えば、NRF2、HERP、XIAP、GADD34、PPIα、PPIβ、PPIγ、DNAJC3);細胞の増殖、細胞の生存率、細胞死、および細胞サイズに影響するタンパク質をコードする遺伝子;B細胞遺伝子(例えば、BLIMP−1、XBP1(スプライス型))、タンパク質輸送に関与するタンパク質をコードする遺伝子(例えば、BLIMP−1、XBP1(スプライス型));タンパク質輸送に関与するタンパク質をコードする遺伝子(例えば、Sec61Pα、Sec61Pβ、Sec61Pγ);グリコシル化に関与するタンパク質をコードする遺伝子(例えば、SDF2−L);酸化に関与するタンパク質をコードする遺伝子(例えば、ERO1α、ERO1β);抗アポトーシスタンパク質をコードする遺伝子(例えば、Bcl−2sp、Bcl− xL、Bim trunk. Mut.、Ku70、14−3−3q mut.、VDAC2、BAP31 mut.);小胞体関連分解に関係するタンパク質をコードする遺伝子(例えば、マンノシダーゼ1、HRD1);カルシウム輸送に関与するタンパク質をコードする遺伝子(例えば、STC1、STC2、SERCA1、SERCA2、COD1);脂質生合成/代謝に関係するタンパク質をコードする遺伝子(例えば、INO1、PYC、SREBP1ΔC、SREBP2ΔC);ならびにタンパク質の折りたたみおよび分泌(例えば、CRT(CaBP3)、CNX、ERp57(PDIA3)、BiP、BAP、ERdj3、CaBPI、GRP94(CaBP4)、ERp72(PDIA4)、シクロフィリンB)、タンパク質の組み立て、タンパク質の膜への組み込み、タンパク質の細胞表面提示、およびタンパク質の翻訳後修飾に関係するタンパク質をコードする遺伝子。具体的な実施態様において、細胞は、UPRに関係する遺伝子の任意の1つまたは組み合わせを発現するよう操作される。別の具体的な実施態様において、細胞は、UPRに関係する遺伝子の任意の1つまたは組み合わせならびにタンパク質産生に有益であることが公知のタンパク質をコードする少なくとも1つの他の遺伝子を発現するよう操作される。UPRを調節するまたはUPRにおいて調節される遺伝子;細胞の増殖、生存率、アポトーシス、細胞死、細胞サイズを変化させる遺伝子;タンパク質の折りたたみ、組み立て、膜への組み込み、細胞表面提示もしくは分泌、グリコシル化/リン酸化/タンパク質分解を含めた翻訳後修飾に関係するシャペロンまたは因子をコードする遺伝子を用いることができる。ある実施態様において、タンパク質発現アクセサリー因子は、細胞の生理学的特性を変化させる。
タンパク質産生に有益であることが公知のタンパク質をコードする遺伝子のうちの1つまたは組み合わせを発現する細胞の同定は、本明細書で説明される方法を用いて達成することができ、例えば、関心対象の遺伝子/mRNAにおける標的配列に結合するシグナル伝達プローブが作製され得、次に、関心対象の遺伝子/mRNAの存在がFACS分析によって確認され得る。
実例となる実施態様において、細胞は、関心対象のタンパク質をコードする第一の核酸およびタンパク質発現アクセサリー因子をコードする第二の核酸をトランスフェクトされ;第一の核酸の転写産物を検出できる蛍光発生オリゴヌクレオチドおよび第二の核酸の転写産物を検出できる蛍光発生オリゴヌクレオチドが細胞に導入され;関心対象のタンパク質およびタンパク質発現アクセサリー因子を発現する細胞が選択される。次に、関心対象のタンパク質を一貫してかつ再現可能に発現する細胞株を確立することができる。細胞株は、先に論議したように、タンパク質発現と関連した生理学的特性について試験することができる。
一実施態様において、細胞はまず、タンパク質発現アクセサリー因子を発現するよう操作され;タンパク質発現アクセサリー因子を発現する細胞株が確立され、次に、細胞株の細胞が操作されて関心対象のタンパク質を発現する。別の実施態様において、細胞はまず、関心対象のタンパク質を発現するよう操作され;関心対象のタンパク質を発現する細胞株が確立され、次に、細胞株の細胞が操作されて、タンパク質発現アクセサリー因子を発現するよう操作される。さらに別の実施態様において、細胞は、関心対象のタンパク質およびタンパク質発現アクセサリー因子を発現するよう同時に操作される。関心対象のタンパク質および/またはタンパク質発現アクセサリー因子を発現する細胞株は次に、本明細書で説明されるように、一貫してかつ再現可能に確立することができる。
ある実施態様において、関心対象のタンパク質を発現するよう操作された複数の細胞が提供される。これらの細胞は次に、タンパク質発現アクセサリー因子を発現するよう操作されおよび/またはタンパク質発現に最も好ましい細胞が、先に論議されたようにタンパク質発現と関連した生理学的特性についてのマーカーを用いることによって複数から選択される。
ある実施態様において、細胞株は、動物構成要素を含まない培地において、および/または本明細書で提供された方法に従って大規模作製のためのリアクターにおいて使用されるような懸濁条件下で増殖のために最適化することができる。あるより具体的な実施態様において、細胞株は、増殖を遅延させる構成要素を含む培地における増殖のために最適化することができる。
さらなる実例となる実施態様において、(i)タンパク質産生に好ましい生理学的特性を有する細胞を同定すること;(ii)関心対象のタンパク質を発現するよう細胞を操作すること;(iii)関心対象のタンパク質を安定して発現する細胞株を作製すること;(iv)関心対象のタンパク質の産生に適した条件下で細胞を培養すること;および(v)関心対象のタンパク質の単離を含むタンパク質産生のための方法が提供される。
別の実施態様において、(i)タンパク質発現アクセサリー因子をコードする少なくとも1つの遺伝子を細胞に導入すること;(ii)タンパク質発現アクセサリー因子を発現する細胞を同定すること;(iii)関心対象のタンパク質を発現するよう細胞を操作すること;(iv)関心対象のタンパク質を安定して発現する細胞株を作製すること;(v)関心対象のタンパク質の産生に適した条件下で細胞を培養すること;および(vi)関心対象のタンパク質の単離を含むタンパク質産生のための方法が提供される。
別の実施態様において、(i)タンパク質発現アクセサリー因子をコードする少なくとも1つの遺伝子を細胞に導入すること;(ii)タンパク質発現アクセサリー因子を発現する細胞を同定すること;(iii)タンパク質の産生に好ましい生理学的特性を有する細胞を同定すること;(iv)関心対象のタンパク質を発現するよう細胞を操作すること;(v)関心対象のタンパク質を安定して発現する細胞株を作製すること;(vi)関心対象のタンパク質の産生に適した条件下で細胞を培養すること;および(vii)関心対象のタンパク質の単離を含むタンパク質産生のための方法が提供される。本実施態様の一態様において、工程(ii)および(iii)は連続して実施される。別の態様において、工程(ii)および(iii)は同時に実施される。
別の実施態様において、(i)タンパク質発現アクセサリー因子をコードする少なくとも1つの遺伝子を細胞に導入して、関心対象のタンパク質を発現するよう細胞を操作すること;(ii)タンパク質アクセサリー因子および関心対象のタンパク質を発現する細胞を同定すること;(iii)タンパク質発現アクセサリー因子および関心対象のタンパク質を安定して発現する細胞株を作製すること;(iv)関心対象のタンパク質の産生に適した条件下で細胞を培養すること;ならびに(v)関心対象のタンパク質の単離を含むタンパク質産生のための方法が提供される。
別の実施態様において、(i)タンパク質発現アクセサリー因子をコードする少なくとも1つの遺伝子を細胞に導入し、関心対象のタンパク質を発現するよう細胞を操作すること;(ii)タンパク質発現アクセサリー因子および関心対象のタンパク質を発現する細胞を同定すること;(iii)タンパク質の産生に好ましい生理学的特性を有する細胞を同定すること;(iv)タンパク質発現アクセサリー因子および関心対象のタンパク質を一貫してかつ再現可能に発現する細胞株を作製すること;(v)関心対象のタンパク質の産生に適した条件下で細胞を培養すること;ならびに(vi)関心対象のタンパク質の単離を含むタンパク質産生のための方法が提供される。本実施態様の一態様において、工程(ii)および(iii)が連続して実施される。別の態様において、工程(ii)および(iii)が同時に実施される。
タンパク質産生に適した細胞を作製するのに使用することのできる宿主細胞には、初代細胞および不死化細胞が挙げられる。具体的な実施態様において、宿主細胞は例えば、CHO細胞、NSO細胞、PerC6細胞、酵母細胞、昆虫細胞、293細胞、CACO細胞、HUVEC、CHOK1、CHOKiSV、NSO、293T細胞、および昆虫細胞であることができる。
いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質の1Lあたり0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1〜1.5、1.5〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜3.5、3.5〜4.0、4.0〜4.5、4.5〜5.0、5.0〜5.5、5.5〜6.0、6.5〜7.0、7.0〜7.5、7.5〜8.0、8.0〜8.5、8.5〜9.0、9.0〜9.5、9.5〜10.0、10〜11、11〜12、12〜13、13〜14、14〜15、15〜16、16〜17、17〜18、18〜19、19〜20、20〜25、または25グラム超を産生するまたは産生することのできる細胞または細胞株は、1、2、3、または5週間未満で作製される。いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質の1Lあたり0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1.0、1〜1.5、1.5〜2.0、2.0〜2.5、2.5〜3.0、3.0〜3.5、3.5〜4.0、4.0〜4.5、4.5〜5.0、5.0〜5.5、5.5〜6.0、6.5〜7.0、7.0〜7.5、7.5〜8.0、8.0〜8.5、8.5〜9.0、9.0〜9.5、9.5〜10.0、10〜11、11〜12、12〜13、13〜14、14〜15、15〜16、16〜17、17〜18、18〜19、19〜20、20〜25、または25グラム超を産生するまたは産生することのできる細胞または細胞株は、1、2、3、4、5、6、7、8、または9ヶ月未満で作製される。いくつかの実施態様において、細胞は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10ヶ月にわたって安定であり、この中で、タンパク質産生のレベルは30%超ほど変動しない。いくつかの実施態様において、細胞は、連続培養において1年、2年、またはそれより長くにわたって安定であり、この中で、タンパク質産生のレベルは30%超ほど変動しない。いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質は、臨床適用において用いることのできる生物製剤またはタンパク質である。いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質は抗体である。いくつかの実施態様において、関心対象のタンパク質は、修飾され、翻訳後修飾され、またはグリコシル化されている。いくつかの実施態様において、細胞によって産生されたタンパク質は、細胞が含むよう操作された第二のタンパク質によって修飾され、翻訳後修飾され、またはグリコシル化される。
いくつかの実施態様において、本発明は、短期間で既存の生物製剤(例えば、生物学的に等価のまたは生物学的に類似の生物製剤)の特性に対応する投下の生物製剤を生じる方法を提供する。
本発明の対応したパネルは、パネルについて異なる細胞株を連続して、並行して、または両方の組み合わせで作製することによって生じ得る。例えば、各細胞株を個々に作製した後、それらを対応させることができる。より好ましくは、細胞株間の差を最小化するために、連続的に作製した細胞株を同じ段階または継代数で凍結し、並行して解凍することができる。さらにより好ましくは、細胞株は並行して作製される。いくつかの実施態様において、対応したパネルは、実質的に同じである条件、プロトコル、または細胞培養工程を用いて、パネルの各細胞株を作製することによって生じることができる。
好ましい実施態様において、パネルにおける細胞株は、並行してスクリーニングまたはアッセイされる。
本発明によると、対応したパネルの細胞株は、同じ培地、温度、およびこれらに類するものを含むがそれらに限定されない同じ細胞培養条件下で維持される。パネルにおける細胞株のすべては、細胞種類および増殖速度を含めた多くの因子に依存する任意の所望の頻度であり得る同じ頻度で継代される。認められるであろうように、パネルの大まかに等しい細胞数を細胞株ごとに維持するために、細胞数は、周期的に標準化されるべきである。
本方法によると、細胞は、細胞または細胞株が、増殖速度を測定する工程の前に個々の培養物中に分散する限り、任意の細胞培養フォーマットにおいて培養され得る。例えば、簡便さのために、細胞は、所望の条件下で培養のためにまずプールされ得、次に、個々の細胞が1ウェルまたは1容器あたり1個の細胞に分離される。
細胞は、任意の簡便な数のウェルを有する多重ウェル組織培養プレートにおいて培養され得る。このようなプレートは容易に商業的に入手可能であり、当業者に周知であろう。いくつかの場合、細胞は好ましくは、バイアルにおいてまたはその他の簡便なフォーマットにおいて培養され得、種々のフォーマットは当業者に公知であろうし、容易に商業的に入手可能である。
増殖速度を測定する前に増殖速度を測定する工程を含む実施態様において、細胞は、それらを培養条件に順化させるのに十分な長さの時間培養される。当業者によって認められるであろう様に、時間の長さは、細胞種類、選択された条件、培養フォーマットなどの多くの因子に応じて変動するであろうし、1日から数日、1週間以上までの任意の量であり得る。
好ましくは複数の個別の細胞培養物における各個々の培養物は、標準化された維持スケジュールを含めた下記に論議される実質的に同一の条件下で維持される。本方法の別の有利な特徴は、多数の個々の培養物を同時に維持することができ、それにより所望のセットの形質を有する細胞が、ごくまれな場合でさえ同定され得ることである。それらのおよび他の理由のために、本発明によると、複数の個別の細胞培養物が、自動細胞培養法を用いて培養され、それにより条件は、各ウェルについて実質的に同一である。自動細胞培養は、手動細胞培養に固有の回避不可能な変動性を防止する。
任意の自動細胞培養システムは、本発明の方法において用いられ得る。多くの自動システムが市販されており、当業者に周知であろう。いくつかの実施態様において、これらのシステムは、細胞または細胞株の複数の個別の培養物の培養を自動化または標準化するのに使用するのに適し得る。いくつかの実施態様において、これらのシステムは、実質的に同一の条件下で細胞または細胞株の複数の個別の培養株の培養を自動化または標準化するのに使用するのに適し得る。いくつかの実施態様において、これらのシステムは、実質的に同一の条件下で細胞または細胞株の複数の個別の培養物の並行培養を自動化または標準化するのに使用するのに適し得る。いくつかの実施態様において、これらのシステムは、細胞または細胞株の複数の個別の培養物の培養を自動化または標準化するのに使用するのに適し得、それにより細胞の少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、または50超の生理学的特性が培養中に維持される。いくつかの実施態様において、これらのシステムは、細胞または細胞株の複数の個別の培養物の培養を自動化または標準化するのに使用するのに適し得、それにより関心対象のRNAまたはタンパク質が、細胞または細胞株によって安定して発現する。いくつかの実施態様において、これらのシステムは、細胞または細胞株の複数の個別の培養物の培養を自動化または標準化するのに使用するのに適し得、それにより細胞の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、または50超の生理学的特性が維持され、かつ関心対象のRNAまたはタンパク質が細胞または細胞株によって安定して発現する。いくつかの実施態様において、自動化システムはロボットシステムである。好ましくは、システムには、独立して移動するチャネル、多重チェネルヘッド(例えば、96チップヘッド)およびグリッパーもしくは摘果アーム、および手順の間に滅菌的に維持するHEPA濾過装置がある。ピペッターにおけるチャネル数は、培養のフォーマットに適しているべきである。簡便なピペッターは、例えば96または384のチャネルを有する。このようなシステムは公知であり、市販されている。例えば、MICROLAB STAR(商標)機器(Hamilton)は、本発明の方法において使用され得る。自動化システムは、種々の所望の細胞培養課題を実行することができるべきである。このような課題は当業者によって公知であろう。該課題には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:培地の除去、培地の交換、試薬の添加、細胞洗浄、洗浄溶液の除去、分散剤の添加、培養容器からの細胞の取り出し、細胞の培養容器への付加、およびこれらに類すること。
本発明の細胞または細胞株の作製には、任意の数の個別の細胞培養物が含まれ得る。しかしながら、細胞数が増加するにつれ、方法によって提供される利点が増加する。本方法において利用することのできる細胞または個別の細胞培養物の数に理論的上限値はない。本発明によると、個別の細胞培養物の数は、2つ以上であることができるが、より有利なことに、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれより多くの個別の細胞培養物があり、例えば、少なくとも12、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも24、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも48、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも96、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも384、少なくとも400、少なくとも500、少なくとも1000、少なくとも10,000、少なくとも100,000、少なくとも500,000、またはそれより多い。
いくつかの実施態様において、説明されるとおり培養される本発明の細胞および細胞株は、少なくとも2つが関心対象の核酸について陽性であるとして既に選択された細胞であり、該核酸は、関心対象のタンパク質の全部もしくは部分をコードする導入された核酸、または関心対象のタンパク質の全部または部分をコードする配列の転写を活性化させる導入された核酸であることができる。いくつかの実施態様において、本明細書に説明されたように培養される細胞は、少なくとも2つが関心対象のRNAまたは関心対象のタンパク質をコードするRNAについて陽性であるとして選択された細胞である。
本発明の細胞および細胞株を作製するために、例えば、米国特許第6,692,965号およびWO/2005/079462に説明された技術を使用することができる。これらの文書は両方とも、それらのすべての内容が全体として引用により本明細書に組み込まれている。この技術は、任意の所望の数のクローン(数百から数千までのクローン)となるよう細胞数百個のリアルタイム評価を提供する。フローサイトメトリー細胞選別(例えば、FACS機械を用いる。)細胞選別技術または磁気細胞選別(例えば、MACS機械を用いる。)を用いて、1ウェルあたり1個の細胞を培養容器(96ウェル培養プレートなど)に高い統計的信頼度で自動的に配置する。技術の速度および自動化によって、多重遺伝子組換え細胞株が容易に単離できる。ある実施態様において、所望のシグナルについて陽性の細胞(すなわち、所望のRNAを発現する細胞)がプールされる。このようなプールは次に、選択に関する第二ラウンドに供することができる。ある実施態様において、細胞のプールは、合計2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25または少なくとも50のラウンドの選択に供される。
本技術を用いて、関心対象のタンパク質についてのRNA配列は、分子ビーコンまたは蛍光発生プローブとも呼ばれるシグナル伝達プローブを用いて検出され得る。いくつかの実施態様において、コード配列を含むベクターは、RNAタグ配列をコードする追加的な配列を有する。「タグ配列」とは、シグナル伝達プローブによって検出されるべき発現したRNAまたはRNAの部分である核酸配列を指す。シグナル伝達プローブは、種々のRNA配列を検出し得、そのいずれもが先に説明したペプチドおよびタンパク質のタグをコードするものを含めたタグとして使用され得る。シグナル伝達プローブは、タグの配列に相補的な一部を含むようプローブを設計することによってタグに対して指向し得る。タグ配列は、関心対象のタンパク質の転写産物と同時転写され、かつシグナル伝達プローブ結合のための標的配列を含むプラスミドの3’非翻訳領域であり得る。タグ配列は、産生したタンパク質にタグ付けしたいかどうかに応じて、遺伝子のメッセージのタンパク質コード部分を有するフレームの中に、または該フレームの外にあることができる。従って、タグ配列は、シグナル伝達プローブによる検出のために翻訳される必要はない。タグ配列は、同じかまたは異なる多重標的配列を含み得、この中で、1つのシグナル伝達プローブは、各標的配列とハイブリッド形成する。タグ配列は、関心対象の遺伝子をコードするRNA内に位置し得、またはタグ配列は、5’または3’非翻訳領域内に位置し得る。タグ配列は、二次構造を有するRNAであり得る。該構造は、3アーム接合構造であり得る。いくつかの実施態様において、シグナル伝達プローブは、関心対象のタンパク質をコードする配列内の配列を検出する。タグ配列は、化学的に修飾されたヌクレオチドを含み得る。タグ配列は、2005年9月1日に公開された国際特許出願公報第WO2005/079462号(出願番号PCT/US05/005080)において説明されたように作製および使用することができる。
細胞へのDNAコンストラクトのトランスフェクションおよびその後の薬剤選択(使用される場合)の後、または遺伝子活性化の後、各々が異なるタグ配列を標的にし、かつ異なって標識する分子ビーコン(例えば、蛍光発生プローブ)を細胞に導入し得、フローサイトメトリー細胞選別装置を用いて、それらのシグナルについて陽性である細胞を単離する(複数回の選別を実施し得る。)。一実施態様において、フローサイトメトリー細胞選別装置は、FACS機械である。また、レーザーで可能な分析およびプロセシングを用いる陰性細胞のMACS(磁気細胞選別)またはレーザー切除も使用することができる。ハイスループットスクリーニングと互換性のあるものを含めた他の蛍光プレートリーダーも使用することができる。シグナル陽性細胞が採取され、導入された配列の少なくとも1コピーをゲノムに組み込み得る。次に、関心対象のタンパク質についてのメッセージを導入した細胞を同定する。例として、コード配列は、細胞におけるゲノムの異なる位置に組み込まれ得る。導入された配列の発現レベルは、コピー数または組み込み部位に基づいて変動し得る。さらに、関心対象のタンパク質を含む細胞が得られ得、この中で、導入された核酸の1つ以上は、エピソームであり、または遺伝子活性化からの結果である。
本発明において有用なシグナル伝達プローブは、当技術分野で公知であり、一般的には、標的配列、およびプローブが標的配列に結合していない場合にシグナルが放射されず、かつプローブが標的配列に結合する場合にシグナルが放射されるよう配置されたシグナル放射系、と相補的な配列を含むオリゴヌクレオチドである。制限のない実例によると、シグナル伝達プローブは、消光剤およびフルオロフォアが、結合していないプローブにおいて互いにもたらされるようプローブに配置されたフルオロフォアおよび消光剤を含み得る。プローブと標的配列の間の結合の際に、消光剤およびフルオロフォアは分離し、結果的にシグナルの放射を生じる。例えば、国際公報WO/2005/079462は、存在する細胞および細胞株の作製において使用され得る多くのシグナル伝達プローブを説明している。核酸を細胞に導入するための先に説明した方法を用いて、シグナル伝達プローブを導入し得る。
タグ配列を使用する場合、各ベクター(多重ベクターを使用する場合)は、同じかまたは異なるタグ配列を含むことができる。タグ配列が同じであろうと異なっていようと、シグナル伝達プローブは異なる有色フルオロフォアおよびそれに類するものなど、異なるシグナル放射因子を含み得、それにより各サブユニットの発現は別個に検出され得る。実例によると、関心対象の第一のRNA(例えば、mRNA、siRNA、またはRNAオリゴヌクレオチド)を特異的に検出するシグナル伝達プローブは、赤色のフルオロフォアを含むことができ、関心対象の第二のRNA(例えば、mRNA、siRNA、またはRNAオリゴヌクレオチド)を検出するプローブは、緑色のフルオロフォアを含むことができ、関心対象の第三のRNA(例えば、mRNA、siRNA、またはRNAオリゴヌクレオチド)を検出するプローブは、青色のフルオロフォアを含むことができる。当業者は、三重にトランスフェクトした細胞においてシグナル伝達プローブを用いて3つのサブユニットの発現を差次的に検出するための他の手段に気づいているであろう。
一実施態様において、シグナル伝達プローブは、関心対象のタンパク質をコードするRNAの一部または5’もしくは3’非翻訳領域の部分のいずれかに相補的であるよう設計される。関心対象のメッセンジャーRNAを認識するよう設計されたシグナル伝達プローブが、内在的に発現した標的配列を検出することができる場合でさえ、トランスフェクトした細胞によって産生される関心対象の配列の比と比較したこれらの比は、選別装置が、2つの細胞種類を識別できるようになっている。
関心対象のタンパク質の発現レベルは、細胞ごとにまたは細胞株ごとに変動し得る。また、細胞または細胞株における発現レベルは、DNAメチル化および遺伝子サイレンシングおよび導入遺伝子コピー損失などの後成的な事象によって、経時的に低下し得る。これらの変動は、種々の因子、例えば、細胞によって取り込まれる導入遺伝子のコピー数、導入遺伝子のゲノム組み込み部位、およびゲノム組み込み後の導入遺伝子の完全性に起因することができる。発現レベルを評価するためにFACSまたは他の細胞選別方法(すなわちMACS)が使用され得る。シグナル伝達プローブを導入する追加的なラウンドを用いて、例えば、細胞が元来単離されることとなるRNAの任意の1つ以上について細胞が正のままであるかどうかおよびどの程度正のままであるかを決定し得る。
任意に、増殖速度群の1つ以上についての培養物の1つ以上の複製セットが調製され得る。いくつかの場合、1つ以上の増殖ビンの複製物セットを凍結して、例えば、凍結されたストックとして機能することは有利であり得る。しかしあんがら、本方法によると、凍結された細胞ストックは、望まれるだけおよび任意の地点でしばしば、およびその作製の間の多くの地点だけしばしば作製することができる。細胞培養物を凍結するための方法は、当業者に周知である。例によると、複製物は、任意の温度で、例えば、−70℃〜−80℃で凍結することができる。一実施態様において、細胞は、70〜100%細胞密度に到達するまでインキュベートされた。次に、培地を吸引し、90%FBSおよび10%培地の溶液をプレートに添加し、遮蔽し、および凍結した。
本発明は、異なる培養条件を用いて任意の数の複製物を用いて本方法を実施することを包含する。すなわち、本方法は、第一のセットの培養条件下で第一の複数(セット)の個別の細胞培養物を用いて、および第一の条件とは異なる第二のセットの条件下で培養された第二のセットの個別の細胞培養物を用いてなど、任意の所望の数のセットの条件について実施することができる。異なるセットの条件を用いるほう法は、両方を同時にもしくは連続してまたは組み合わせて実施することができる(2つのセットを同時の後に2つ以上のセット、など)。
関心対象のタンパク質の一貫した機能的発現を用いて細胞を選択するための本明細書に説明された方法に関する1つの利点は、細胞が機能によって選択されることであり、細胞における特定の核酸の存在によってではないということである。関心対象のタンパク質をコードする核酸を含む細胞は、該タンパク質を発現し得ず、またはタンパク質が産生される場合でさえ、多くの理由のために、タンパク質が機能的ではないかもしれず、または「未変性の」機能と比較して機能、すなわちタンパク質を天然に発現するその通常の状況下での細胞における機能が変化している。機能に基づいて細胞を選択することによって、本明細書に説明された方法によって、新規の機能的形態を同定することが可能となる。例えば、同じ試験化合物を用いてもしくは一連の化合物を用いてなど、同じアッセイにおける機能の種々の程度を有する複数の細胞を同定することが可能である。差次的機能は、一連の機能的「特性」を提供する。このような特性は、例えば、タンパク質の異なる機能的形態に差次的に影響する化合物を同定するのに有用である。このような化合物は、特定の組織または疾患状態、およびこれらに類するものにおけるタンパク質の機能的形態を同定するのに有用である。
関心対象の複合体タンパク質または多重タンパク質を発現する細胞を含めた本発明の細胞および細胞株を作製するための方法に関するさらなる利点は、細胞が、従来の方法によるものよりも有意に短い時間で作製することができることである。例えば、機能的アッセイに必要な細胞数を含めた多くの因子に応じて、増殖速度ビニングおよび他の因子を実施しようとなかろうと、明白に機能的なタンパク質を発現する細胞は、2日、または1週間で作製され得るが、さらに2週間、3週間、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、またはさらには6ヶ月の作製時間が複合体タンパク質または多重タンパク質についてでさえ従来法によって可能であったよりも有意に迅速である。
別の態様において、本発明は、本発明の細胞および細胞株を用いる方法を提供する。本発明の細胞および細胞株は、関心対象の機能的タンパク質が必要とされる任意の適用において用いられ得る。細胞および細胞株は、例えば、インビトロでの細胞ベースのアッセイもしくは細胞が動物に植え込まれるインビボアッセイにおいて、例えば修飾因子をスクリーニングするために;結晶学研究および結合研究のためのタンパク質を産生するために;ならびに化合物の選択性および投与、受容体/化合物結合動態および安定性、ならびに細胞の生理学(例えば、電気生理学、タンパク質の輸送、タンパク質の折りたたみ、およびタンパク質調節)に及ぼす受容体発現の効果を研究するために使用され得る。また、本発明の細胞および細胞株をノックダウン研究に用いて、関心対象のタンパク質の役割を検討することもできる。
また、本発明の細胞および細胞株を用いて、機能的アッセイ、生体パニング(例えば、ファージディスプレイライブラリを用いる。)、遺伝子発現において結果として生じる変化を評価する遺伝子チップ研究、タンパク質間相互作用を同定する2ハイブリッド研究、細胞株における具体的なサブユニットの役割を評価するための該サブユニットのノックダウン、電気生理学、タンパク質輸送の研究、タンパク質折りたたみの研究、タンパク質調節の研究、タンパク質に対する抗体の産生、タンパク質に対するプローブの単離、タンパク質に対する蛍光プローブの単離、全体的な遺伝子発現/プロセシングに及ぼすタンパク質の発現の効果に関する研究、全体的なタンパク質発現およびプロセシングに及ぼすタンパク質の発現の効果に関する研究、ならびに細胞の構造、特性、特徴に及ぼすタンパク質の発現の効果に関する研究のたえに、可溶性の生物学的競合因子を同定し得る。
本発明の細胞および細胞株はさらに、DNA、RNA、またはタンパク質の化学量、タンパク質折りたたみ、組み立て、膜への組み込み、または表面提示、立体配座、活性状態、活動電位、応答、機能、および細胞ベースのアッセイ機能を含めた関心対象(DNA、RNA、またはタンパク質)のタンパク質を特徴付けるのに有用であり、ここで、関心対象のタンパク質は、これらのすべての構成要素が、細胞に導入された1つ以上の標的遺伝子によって提供されようと、導入されかつ内在的に発現した配列の任意の組み合わせによって提供されようとにかかわらず、多重遺伝子系、複合体、または経路を含む。
多量体(二量体、三量体、またはより高次の多量体化)タンパク質の1つ以上のサブユニットを発現するよう操作された細胞および細胞株は、この多量体タンパク質の異なる形態を産生することができる。本発明は、多量体タンパク質の異なる形態で細胞を識別する方法を提供する。多量体タンパク質の機能的形態は、細胞の生理学的状態、選択的スプライシング、またはタンパク質分解、アクセサリー因子もしくは相互作用因子とのその会合、またはその折りたたみ、組み立て、もしくは細胞膜における組み込みを含めた標的の翻訳後修飾に応じて変動することができる。異なるサブユニットの組み立ておよび化学量論はさらに、ヘテロ多量体標的について考えられ得る機能的形態の数を増大させる。機能的形態は、その応答に関して異なって、化合物またはその活性の動態を経時的に試験することができる。異なる機能的形態の多量体タンパク質を発現する細胞の比較分析によって、特異的機能形態を含む細胞を同定することができる。
いくつかの実施態様において、多量体タンパク質は、少なくとも2つのタンパク質サブユニットの物理的または生化学的会合である。いくつかの実施態様において、多量体タンパク質は、1つのタンパク質サブユニットおよびタンパク質サブユニットの1つのアクセサリー因子のの物理的または生化学的会合である。いくつかの実施態様において、多量体タンパク質は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、または10のサブユニットを有する。サブユニットは、同じポリペプチドもしくは異なるポリペプチドまたはそれらの組み合わせであることができる。多量体タンパク質は、本明細書に開示された任意の多量体タンパク質であることができる。
本明細書に説明された機能的活性、または薬理学的特性は、細胞株における標的の活性に及ぼす1つ以上の化合物の効果を試験することによって、関心対象の標的を発現する細胞株について規定することができる。これらの薬理学的統制に従ってクローンをグループ分けすることまたはカテゴリー分けすることは、標的の起こり得る各形態を表す細胞株のパネルを結果として生じるために使用することができる。すべての起こり得る機能的形態の提示は、スクリーンを飽和させることによって、すなわち、その薬理学的特性によって規定される各形態が、少なくとも2、3、5、10、25、50、または少なくとも100の細胞株によって表されるよう、少なくとも多くの細胞株を試験することによって遂行され得る。
いくつかの実施態様において、関心対象の標的に及ぼす化合物の効果は、細胞周期の特定の地点(例えば、M、S、G1、またはG2期)でアッセイされる。他の実施態様において、関心対象の標的に及ぼす化合物の効果は、経時的にモニターされる(例えば、1、5、10、15、20、30、40、50秒間にわたる;1、5、10、15、20、30、40、50分間にわたる。;1、5、10、15、20時間、1、2、5、10、20、30日にわたる、または1、2、5、10ヶ月間にわたる)。
いくつかの実施態様において、ヘテロ多量体タンパク質について、すべてのサブユニットを各々含む複数の細胞株を用いて、関心対象のヘテロマータンパク質の複数の薬理学的特性、すなわち、細胞株あたり1つの特性を生じることができる。細胞株間の薬理学的特性における差は、関心対象のヘテロマータンパク質の異なる形態、例えば、サブユニットの化学量論の変動し得る組み立てを識別する。
異なるまたはすべてよりも少ないサブユニットを発現する細胞との比較を用いて、機能性を個々の細胞ユニットに帰することができる。
異なるサブユニットの組み合わせが得られ得かつ機能的に試験され得るヘテロ多量体タンパク質の例には、以下が挙げられるが、これらに限定されない:
GABA(A)受容体ヘテロ多量体組み合わせ(例えば、Olsen and Sieghart, "International Union of Pharmacology. LXX. Subtypes of γ−Aminobutyric Acid Receptors: Classification of the Basis of Subunit Composition, Pharmacology, and Function. Update", Pharmacological Reviews, 60:243−260, 2008を参照されたく、そのすべての内容が全体として引用により本明細書に組み込まれている。):
GABA(A)サブユニットには、GABRA1 (α1 )、GABRA2(α2)、GABRA3 (α3)、GABRA4 (α4)、GABRA5 (α5)、GABRA6 (α6)、GABRB1 (β1)、GABRB2 (β2)、GABRB3(β3)、GABRG1 (γ1)、GABRG2 (γ2)、GABRG3 (γ3)、GABRD(δ)、GABRE (ε)、GABRP (π)、およびGABRQ (θ)が挙げられるが、これらに限定されない;
GABA(A)サブユニットの組み合わせには、αlβ2γ2、α2βγ2、α3βγ2、α4βγ2、α4β2δ、α4β3δ、α5βγ2、α6βγ2、α6β2δ、α6β3δ、ρ、αlβ3γ2、αl
βδ、α5β3γ2、αβlγ、αβlδ、αβ、αlα6βγ、αlα6βδ、ρ1、ρ2、ρ3、αβγl、αβγ3、αβθ、αβε、およびαβπが挙げられるが、これらに限定されない;
nAChRヘテロ多量体受容体の組み合わせ(例えば、Gotti, Zoli and Clementi, "Brain nicotinic acetylcholine receptors: native subtypes and their relevance", Trends in Pharmacological Sciences, 27:482−491 , 2006、およびN. Millar Neuropharmacology Volume 56, Issue 1 , January 2009, Pages 237−246を参照されたく、それらのすべての教示は、引用により本明細書に組み込まれている。):
nAChRサブユニットには、CHRNA1 (α1)、CHRNA2 (α2)、CHRNA3 (α3)、CHRNA4 (α4)、CHRNA5 (α5)、CHRNA6 (α6)、CHRNA7(α7)、CHRNA8(α8)、CHRNA9(α9)、CHRNA10(α10)、CHRNB1 (β1)、CHRNB2 (β2)、CHRNB3(β3)、CHRNB4(β4)、CHRND (δ)、およびCHRNE (ε)が挙げられるが、これらに限定されない;
nAChRサブユニットの組み合わせには、α1 β1 vδ、α1β1δ、αlβlδε、α2α4β2、α2α5β2、α2β2、α2β4、α2α6β2、α3α4β2、α3α4α6β2、α3α5β2、α3α4β4、α3α5β2β4、α3α5β4、α3α6β2、α3β2、α3β3、α3β2β3、α3β2β4、α3β3β4、α3β4、α4α5β2、α4α6β2β3、α4β2、α4β4、α6β2、α6β2β3、α6α4β2、α6β2β3、α6β3β4、α6β4、α7、α7α8、α8、およびα9α10が挙げられるが、これらに限定されない;
5−HTヘテロマー受容体(例えば、N. M. Barnes et al., Neuropharmacology 56 (2009) 273−284を参照されたく、そのすべての内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。):
5−HTサブユニットには、HTR3A (A) 、HTR3B (B)、HTR3C (C)、HTR3D (D)、およびHTR3E (E)が挙げられるが、これらに限定されない;
5−HTサブユニットの組み合わせには、AB、AC、AD、およびAEが挙げられるが、これらに限定されない;
グリシンヘテロマー受容体(例えば、JW Lynch Neuropharmacology 56 (2009) 303−309を参照されたく、そのすべての内容が引用により本明細書に組み込まれている。):
グリシン受容体サブユニットには、GLRA1 (α1 )、GLRA2 (α2)、GLRA3 (α3)、GLRA4 (α4)、およびGLRB (β)が挙げられるが、これらに限定されない;
グリシン受容体サブユニットの組み合わせには、α1α3、αlβ、α2β、α3β、およびα4βが挙げられるが、これらに限定されない;
グルタミン酸ヘテロマー受容体(例えば、Perrais, Neuropharmacology 56 (2009) 131 −140; Jane, Neuropharmacology 56 (2009) 90−1 13;およびW. Lu, Neuron, 62, (2009) 2, 254−268を参照されたく、それらのすべての教示は引用により本明細書に組み込まれている。):
グルタミン酸受容体サブユニットには、GRIK1 (K1)、GRIK2 (K2)、GRIK3 (K3)、GRIK5 (K5)、GRIA1 (A1) GRIA2 (A2)、およびGRIA3 (A3)が挙げられるが、これらに限定されない;
グルタミン酸受容体サブユニットの組み合わせには、K2K3、K1K2、K1K5、K2K5、A1A2、A1A3、およびA2A3が挙げられるが、これらに限定されない;
ATP開口型P2Xヘテロマー受容体(例えば、M. F. Jarvis, B. S. Khakh, Neuropharmacology 56 (2009) 208−215;およびS Robertson, Current Opinion in Neurobiology 11, 2001, 378−386を参照されたく、それらのすべての教示は引用により本明細書に組み込まれている。):
ATP開口型P2X受容体サブユニットには、P2RX1 (X1)、P2RX2 (X2)、P2RX3 (X3)、P2RX4 (X4)、P2RX5 (X5)、P2RX6 (X6)、およびP2RX7 (X7)が挙げられるが、これらに限定されない;
ATP開口型P2X受容体サブユニットの組み合わせには、X1/X2、X1/X4、X1/X5、X2/X3、X2/X6、X4/X6、およびX4/X7が挙げられるが、これらに限定されない;
味覚受容体:
味覚受容体サブユニットには、TAS1R1 (T1R1)、TAS1R2 (T1R2)、TAS1R3 (T1R3)が挙げられるが、これらに限定されない;
味覚受容体サブユニットの組み合わせには、T1R2/T1R3(甘味受容体)、T1R1/T1R3(旨味受容体)が挙げられるが、これらに限定されない;
GPCRヘテロ多量体、例えば、GPCRヘテロ二量体(例えば、Prinster, Hague and Hall, "Heterodimerization of G Protein−Coupled Receptors : Specificity and Functional Significance"、 Pharmacological Reviews、 57:289−298、 2005を参照されたく、そのすべての内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。)、以下が挙げられるが、これらに限定されない:HTR1B (5−HT1B) / HTR1D (5HT1D)、ADORA1 (アデノシンA1 )/ DRD1 (ドーパミンD1)、ADORA1 (アデノシンA1)/ P2RY1 (P2Y1)、ADORA1 (アデノシンA1)/ GRM1 (mGluR1 {アルファ})、ADORA2a(アデノシンA2A)/ DRD2 (ドーパミンD2)、ADORA2a(アデノシンA2A)/ GRM5 (mGluR5)、AGTR1 (アンギオテンシン1 )/ AGTR2 (アンギオテンシン2)、AGTR1 (アンギオテンシン1)/ ADRB2({ベータ}2AR)、AGTR1 (アンギオテンシン1)/ BDKRB2 (ブラジキニンB2)、CASR (カルシウム感知受容体) / GRM1 (mGluR1)、CASR (カルシウム感知受容体) / GRM5(mGluR5)、 CCR2 /CXCR4、 CCR2 / CCR5、 CCR5/OPRD1 (オピオイド受容体デルタ)、CCR5/OPRK1 (オピオイド受容体カッパ)、CCR5/OPRM1 (オピオイド受容体ミュー)、CCKRA (コレシストキニンA)/ CCKRB (コレシストキニンB)、DRD1 (ドーパミンD1) / DRD2(ドーパミンD2)、DRD2(ドーパミンD2) /SSTR5、DRD2(ドーパミンD2) / DRD3ドーパミンD3、EDNRA (エンドセリンA)/EDNRB (エンドセリンB)、GABABR1 /GABABR2、MTNR1A (メラトニンMT1 )/MTNR1 B (メラトニンMT2)、CHRM2 (ムスカリン性M2)/ CHRM3 (ムスカリン性M3)、OXTR(オキシトシン)/AVPR1 A (バソプレッシンV1a)、OXTR(オキシトシン)/AVPR2(バソプレッシンV2)、S1PR1 (S1P1)/ S1PR2 (S1P2)、S1PR1 (S1P1)/ S1PR3 (S1P3)、 SSTR1/SSTR5、SSTR2A /SSTR3、SSTR2A /OPRM1 (μ−OPR )、TACR1 (サブスタンスP)/OPRM1 (μ−OPR )、TRHR1 /TRHR2、AVPR1 A (バソプレッシンV1a)/
AVPR2(バソプレッシンV2)、ADRA1 B(アルファ1 BAR)/ADRA1 A (アルファl AAR)、
ADRA1 B(アルファ1 BAR)/HRH1 (ヒスタミンH1 )、ADRA1 B(アルファ1 BAR)/
ADRA1 D(アルファ1 DAR)、ADRA1 D(アルファ1 DAR)/ ADRB2D(ベータ2AR)、ADRA2A(アルファ2AAR)/ ADRB1 (ベータl AR)、ADRA2A(アルファ2AAR)/OPRM1 (μ−OPR )、ADRB1 (ベータ1 AR) /ADRB2(ベータ2AR)、ADRB2(ベータ2AR)/OPRD1 (δ−OPR )、ADRB2(ベータ2AR)/ OPRK1 (κ−OPR )、ADRB2(ベータ2AR)/ADRB3(ベータ3AR)、ADRB2(ベータ2AR)/ M71−OR、OPRK1 (κ−OPR )/ OPRD1 (δ−OPR )、およびOPRM1 (μ−OPR )/OPRD1
(δ−OPR );
電位開口型カルシウムチャネル(CaV)多重サブユニット複合体(例えば、WA Catterall et al. Pharmacol Rev 2005 57 411−425、およびJ Arikkath and K Campbell, Current Opinion in Neurobiology 2003, 13:298−307を参照されたく、それらのすべての教示は引用により本明細書に組み込まれている。):
CaVサブユニットには、CACNA1S (α1S)、CACNA1C(α1C)、CACNA1D (α1D)、CACNA1F (α1F)、CACNA1A (α1A)、CACNA1B (α1B)、CACNA1E (αIE)、CACNB1 (β1)、CACNB2 (β2)、CACNB3 (β3)、CACNB4 (β4)、CACNA2D1 (α2δ)、CACNG1 (γ1)、およびCACNG2 (γ2)が挙げられるが、これらに限定されない;
CaVサブユニットの組み合わせには、α1Sβ1aαδγ、α1Sβ1aαδ、α1Cβαδγ、α1Cβαδγ、α1Dβαδ、α1Fβαδ、α1Fβαδ、α1Aβαδ、α1Aβαδ、α1Aβαδγ、α1Aβαδγ、α1Aβαδγ、α1Aβαδγ、α1Bβαδ、α1Bβαδ、α1Bβαδ、α1Bβαδγ、およびα1Eβαδが挙げられるが、これらに限定されない;
電位開口型ナトリウムチャネル(NaV)多重サブユニット複合体(例えば、WA Catterall et al. Pharmacol. Rev., 2005 57 397−409を参照されたく、そのすべての内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。):
NaVサブユニットには、SCN1A (α1 )、SCN2A (α2)、SCN3A(α3)、SCN4A(α4)、SCN5A(α5)、SCN8A(α6)、SCN9A(α7)、SCN1B (β1)、SCN2B (β2)、SCN3B(β3)、およびSCN4B(β4)が挙げられるが、これらに限定されない;
NaVサブユニットの組み合わせには、α /β、α /β、α /β、α /β、α /β/β、α1 /β/β、α1 /β/β、α1 /β/β、α1 /β/β、α1 /β/β、α/β、α /β、α /β、α /β、α /β/β、α/β/β、α /β/β、α /β/β、α /β/β、α /β/β、α /β、α /β、α /β、α /β、α /β、α /β、α /β、α /β/β、α/β/β、α /β/β、α /β/β、α /β/β、α /β/β、α /β、α /β、α /β/β、α /β、α/β、およびα/β/βが挙げられるが、これらに限定されない;
内向き整流性カリウムチャネルサブユニットには、KCNJ2 (Kir2.1 ) KCNJ12 (Kir2.2)、KCNJ4 (Kir2.3)、KCNJ14 (Kir2.4)、KCNJ3 (Kir3.1 )、KCNJ6 (Kir3.2)、KCNJ9 (Kir3.3)、KCNJ5 (Kir3.4)、およびKCNJ10 (Kir4.1 )が挙げられるが、これらに限定されない;
内向き整流性カリウムチャネルサブユニットの組み合わせには、下記の表(表1)に列挙されたものが挙げられるが、これらに限定されない:
Figure 2018085991
電位開口型カリウムチャネル‐ヘテロマー/多重サブユニット複合体(例えば、G Gutman et al. Pharmacol. Rev., 2005 57 473−508を参照されたく、そのすべての内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。):
電位開口型カリウムチャネルサブユニットには、KCNA1(K1.1)、KCNA2(K1.2)、KCNA3(K1.3)、KCNA5(K1.5)、KCNA6(K1.6)、KCNA10(K1.8)、KCNB1(K2.1)KCNB2(K2.2)、KCNC4(K3.4)、KCND1(K4.1)、KCND2(K4.2)、KCND3(K4.3)、KCNF1(K5.1)KCNG1(K6.1)、KCNG2(K6.2)、KCNG3(K6.3)、KCNG4(K6.4)、KCNQ1(K7.1)、KCNQ2(K7.2)、KCNQ3(K7.3)、KCNQ4(K7.4)、KCNQ5(K7.5)、KCNV1(K8.1)、KCNV2(K8.2)、KCNS1(K9.1)、KCNS2(K9.2)、KCNS3(K9.3)、KCNH1(K10.1)、KCNH5(K10.2)、KCNH2(K11.1)、KCNH6(K11.2)、KCNH7(K11.3)、KCNAB1(Kβ1)、KCNAB2(Kβ2)、KCNAB3(Kβ3)KCNE1(minK)、KCNE2(MiRP1)、KCNE3(MiRP2)、KCNE4(MiRP3)、KCNE1L(KCNE1様)、KCNIP1、KCNIP2、KCNIP3、およびKCNIP4が挙げられるが、それらに限定されない;
電位開口型カリウムチャネルサブユニットの組み合わせには、下記の表(表2)に列挙されたものが挙げられるが、これらに限定されない:
Figure 2018085991
Figure 2018085991
Figure 2018085991
カルシウム活性化型カリウムチャネル‐ヘテロマーおよび多重サブユニット複合体(例えば、A Wei et al. Pharmacol. Rev., 2005; 57: 463−472を参照されたく、そのすべての内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。):
カルシウム活性化型カリウムチャネルサブユニットには、KCNMA1(KCa1.1)、KCNN1(KCa2.1)、KCNN2(KCa2.2)、KCNN3(KCa2.3)、KCNN4(KCa3.1)、KCNT1(KCa4.1)、KCNT2(KCa4.2)、およびKCNU1(KCa5.1)が挙げられるが、これらに限定されない;
カルシウム活性化型カリウムチャネルサブユニットの組み合わせには、下記の表(表3)に列挙されたものが挙げられるが、これらに限定されない:
Figure 2018085991
一過性受容器電位チャネル‐ヘテロマー/多重サブユニット複合体(例えば、DE Clapham et al. Pharmacol. Rev., 2005; 57(4): 427−450を参照されたく、そのすべての内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。):
一過性受容器電位チャネルサブユニットには、TRPC1、TRPC3、TRPC4、TRPC5、TRPC6、TRPC7、TRPV−5、TRPM1、およびTRPM1−Sが挙げられるが、これらに限定されない;
一過性受容器電位チャネルサブユニットの組み合わせには、下記の表(表4)に列挙されたものが挙げられるが、これらに限定されない:
Figure 2018085991
環状ヌクレオチド調節型チャネル‐ヘテロマー/多重サブユニット複合体(例えば、F Hofmann et al. Pharmacol. Rev., 2005; 57(4): 455−462を参照されたく、それらのすべての内容が全体として引用により本明細書に組み込まれている);
環状ヌクレオチド調節型チャネルサブユニットには、CNGA、CNGB1a、CNGA2、CNGB1b、CNGA4、CNGA3、CNGB3、CNG4A、およびCNGA1が挙げられるが、これらに限定されない;
環状ヌクレオチド調節型チャネルサブユニットの組み合わせには、CNGA1/CNGB1a、CNGA2/CNGB1b/CNGA4、CNGA3/CNGB3、CNG4A/CNGA2/CNGB1b、CNGB1a/CNGA1、CNGB1b/CNGA2/CNGA4、およびCNGB3/CNGA3が挙げられるが、これらに限定されない;
上皮ナトリウムチャネル/デジェネリン‐ヘテロマー/多重サブユニット複合体(例えば、A Staruschenko et al Biophys J, 2005; 88, 3966−3975、H Yamamura et al European J Pharm., 2008, 600, 32−36、およびS Kellenberger and L Schild Physiol Rev, 2002, 82, 735−767を参照されたく、そのすべての教示は、引用により本明細書に組み込まれている。):
上皮ナトリウムチャネル/デジェネリンサブユニットには、が挙げられるが、これらに限定されない;SCNN1A (ENaCa);SCNN1B (β)、SCNN1G (γ)、SCNN1D (ENaCδ)、ACCN1(ASIC2、2つのスプライスバリアント2aおよび2b)、ACCN3 (ASIC3);
上皮ナトリウムチャネル/デジェネリンサブユニットの組み合わせには、ENaCαβγ、ENaCαδβγ、ENaCδβγ、ASIC2a/ASIC2b、ASIC2a/ASIC3、およびASIC2b/ASIC3が挙げられるが、これらに限定されない。
先に列挙したヘテロマータンパク質および本明細書のその他の箇所に開示したものについて、なおも規定されるべきサブユニットのより多くの組み合わせが存在し得る。先に列挙した組み合わせを含む細胞株は、新規の組み合わせを発現し得る該細胞株に対する基準として使用され得、それにより、新規の組み合わせが確かめられ得る。例えば、異なるサブユニットの組み合わせは、同じセットの化合物に対する同じセットのサブユニットを各々発現する異なる細胞株の異なる応答特性を特徴とし得る。例えば、下記の実施例23を参照されたい。
大きな遺伝子ファミリー(例えば、GABAまたはアセチルコリンイオンチャネル)によって規定されるヘテロ多量体標的に適用される方法の大規模適用によって、考えられ得るサブユニットの組み合わせのすべてまたはサブセットについての複数の細胞株の交差比較分析が可能となる。
ある実施態様において、遺伝子活性化は、本発明の方法、細胞、および細胞株を用いて使用される。遺伝子活性化は、例えば国際出願公報WO94/12650に説明されており、該公報は、引用により本明細書に組み込まれている。ある実施態様において、相同組換えを用いて、ENaCの受容体もしくは受容体サブユニット(上皮ナトリウムチャネル)、GABA(A型γ‐アミノ酪酸)、NaV(電位開口型ナトリウムイオンチャネル)、甘味受容体、旨味受容体、苦味受容体、CFTR(嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子)、またはGCC(グアニル酸シクラーゼC)をコードする細胞における1つ以上の内在性遺伝子の調節領域を遺伝子修飾することができ、それにより遺伝子修飾は結果的に、遺伝子修飾の前に細胞における受容体もしくは受容体サブユニットの発現レベルに対する、ENaC、GABA、 NaV、甘味受容体、旨味受容体、苦味受容体、CFTR、もしくはGCCの受容体もしくは受容体サブユニットの増大した発現を生じる。ある実施態様において、遺伝子修飾は結果的に、発現の増大を少なくとも10%、50%、100%、500%、1000%、5000%、または少なくとも10,000%ほど生じる。ある実施態様において、細胞は、遺伝子活性化の前の背景レベルにおいて受容体または受容体サブユニットを発現する。
ある実施態様において、プロモータは、ENaC、GABA、NaV、甘味受容体、旨味受容体、苦味受容体、CFTR、またはGCCの受容体または1つ以上の受容体サブユニットをコードし細胞に対して内在性である配列と作用可能に連結されるよう相同組換えを介して導入される。プロモータは、構成的に活性のあるプロモータであることができる。特に、プロモータは、細胞において構成的に活性のあるプロモータであることができる。他の実施態様において、プロモータは条件的プロモータである。これらの方法とともに使用することのできる細胞は、先に説明されている。ある実施態様において、プロモータは、細胞のゲノムへと無作為に挿入することができる。次に、蛍光発生オリゴヌクレオチドを用いて、無作為に挿入されたプロモータが関心対象のRNAの発現を活性化する細胞を選択することができる。ある実施態様において、関心対象のRNAは、ENaC、GABA、NaV、甘味受容体、旨味受容体、苦味受容体、CFTR、またはGCCの受容体または受容体の1つ以上のサブユニットについてであり得る。ある実施態様において、エンハンサーまたはリプレッサーなどの調節DNAエレメントをゲノムへと無作為な位置で挿入して、関心対象のRNAがアップレギュレートもしくはダウンレギュレートする細胞を選択する。
ある実施態様において、相同組換えを用いて、細胞のゲノムへとDNAを導入し、それにより内在性遺伝子を発現させる。いくつかの実施態様において、内在性遺伝子は、ENaC、GABAA、NaV、甘味受容体、旨味受容体、苦味受容体、CFTR、またはGCCの受容体または1つ以上の受容体サブユニットをコードする遺伝子であってよい。ある実施態様において、導入されたDNAには、抗生物質耐性(例えば、DHFR)をコードする遺伝子など、選択可能なマーカーが含まれる。ある実施態様において、内在性遺伝子は細胞のゲノムにおいて増幅される。ある実施態様において、内在性遺伝子は、細胞のゲノムが内在性遺伝子の2コピー、3コピー、4コピー、5コピー、6コピー、7コピー、8コピー、9コピー、10コピー、少なくとも2コピー、少なくとも5コピー、少なくとも10コピー、少なくとも15コピー、少なくとも20コピー、または少なくとも25コピーを含むよう増幅される。ある実施態様において、増幅された遺伝子の安定した機能的発現を有する細胞が選択される。
また、調節配列は修飾されることができ、発現は下記に説明される遺伝的変異法によって達成することができる。遺伝的変異は、細胞株において生じ得、その後、ENaC、GABA、NaV、甘味受容体、旨味受容体、苦味受容体、CFTR、またはGCCの受容体または受容体の1つ以上のサブユニットを発現する細胞が、本明細書に説明される蛍光発生オリゴヌクレオチドを用いて選択される。
ある実施態様において、細胞は、遺伝子活性化または遺伝的変動の発生の適用の前に、ENaC、GABA、NaV、甘味受容体、旨味受容体、苦味受容体、CFTR、またはGCCの受容体または1つ以上の受容体サブユニットを発現する。次に、遺伝子活性化および/または遺伝的変動の発生ならびにに選択を用いて、別の受容体もしくは同じ受容体の少なくとも追加的なサブユニットを発現しおよび/または遺伝子活性化の適用もしくは遺伝的変動野発生の前に発現した受容体もしくは1つ以上の受容体サブユニットの発現の低下したレベルを有する細胞を発生および選択する。
ある実施態様において、アクセサリー因子も細胞において発現する。アクセサリー因子は、遺伝子修飾なしで細胞において発現することができ;アクセサリー因子は導入遺伝子として発現することができ;またはアクセサリー因子は、先に説明した遺伝子活性化および/もしくは遺伝的変動の発生ならびに選択を介して発現することができる。アクセサリー因子は、関心対象の受容体または受容体のサブユニットの転写および/または翻訳および/または折りたたみおよび/または細胞内局在および/または機能を促進する因子であることができる。アクセサリー因子は、多重サブユニット受容体の組み立てを促進することができる。
ある実施態様において、関心対象の完全な受容体を発現する、または多重サブユニット受容体の1、2、3、4、または5個のサブユニットを発現する細胞株が本明細書に提供される。関心対象の多重サブユニット受容体は、例えば、ENaC、GABA、NaV、甘味受容体、旨味受容体、または苦味受容体であり得る。ある実施態様において、関心対象の受容体も多重サブユニット受容体の任意の受容体サブユニットも導入遺伝子から発現しない。ある実施態様において、関心対象の多重サブユニット受容体の1、2、3、4、または5個のサブユニットは導入遺伝子から発現しない。ある実施態様において、関心対象の完全な受容体または多重サブユニット受容体の1、2、3、4、または5個のタブユニットが、受容体または受容体サブユニットをコードする内在性遺伝子の増幅されたゲノム領域から発現する。
ある実施態様において、ゲノムDNAは、細胞の集団へとトランスフェクトまたは微量注入され、関心対象のRNAを発現する細胞が選択される。いくつかの実施態様において、関心対象のRNAは、ENaC、GABA、NaV、甘味受容体、旨味受容体、苦味受容体、CFTR、またはGCCの受容体または受容体の1つ以上のサブユニットについてであり得る。ゲノムDNAは、関心対象のRNAを発現する細胞から得られ得る。ある実施態様において、ゲノムDNAのドナー細胞は、アクセプター細胞と同じ種である。ある実施態様において、ドナー細胞は、アクセプター細胞とは異なる種である。
ある実施態様において、ゲノムDNA野ドナー細胞は、ヒト、マウス、昆虫、イヌ、ロバ、ウマ、ラット、モルモット、トリ、またはサルの細胞であることができる。ある実施態様において、2、3、4、5、6、7、8、9、または10個の異なる種に由来するゲノムDNAが導入される。あるより具体的な実施態様において、ゲノムDNAの異なるドナー種は、関心対象の遺伝子のオルトログを有する。他の実施態様において、ドナー種は、関心対象の遺伝子のオルトログを有さない。
ある実施態様において、ゲノムDNA断片は、ゲノムの規定された領域であり、関心対象の遺伝子を含む。ある実施態様において、ゲノムDNA断片は、少なくとも1kb、5kb、10kb、100kb、500kb、または1000kbのサイズである。
当業者に公知の任意の方法を用いて、細胞からゲノムDNAを抽出することができる。ゲノムDNAを単離するための実例となる方法は、Short Protocols in Molecular Biology, Ausubel et al. (editors), John Wiley & Sons, Inc., 1999の第2.2単元に説明されている。ある実施態様において、ゲノムDNAは、DNAの剪断を回避するために非常に穏やかに処理される。他の実施態様において、ゲノムDNAは、より小さなDNA断片を得るために剪断される。ある実施態様において、DNAは、DNAから任意のタンパク質性物質を除去するためにDNAse非含有プロテアーゼで処理される。他の実施態様において、ゲノムDNAはプロテアーゼで処理されず、替わりに、ゲノムDNAと会合したタンパク質を乱さないままにする取り扱いがとられる。ある実施態様において、DNAは、DNAse非含有RNAseで処理される。
ゲノムDNAは、当業者に公知の任意の方法を用いて、細胞へと導入することができる。ある実施態様において、ゲノムDNAは、細胞へとトランスフェクトされる。より具体的な実施態様において、ゲノムDNAは、リポフェクションを用いて細胞へとトランスフェクトされる。ゲノムDNAを細胞へと導入するための実例となる方法は、Short Protocols in Molecular Biology, Ausubel et al. (editors), John Wiley & Sons, Inc., 1999の第9章において説明されている。
細胞へと導入されるべきゲノムDNAの最適量は、関心対象のRNAを発現する細胞数を同定することによって決定することができる。ある実施態様において、細胞あたりに導入されるゲノムDNAの量は、少なくとも1ゲノム当量、少なくとも10−1ゲノム当量、少なくとも10−2ゲノム当量、少なくとも10−3ゲノム当量、少なくとも10−4ゲノム当量、少なくとも10−5ゲノム当量、少なくとも10−6ゲノム当量、少なくとも10−7ゲノム当量に相当する。ある実施態様において、細胞あたりに導入されるゲノムDNAの量は、多くとも1ゲノム当量、多くとも10−1ゲノム当量、多くとも10−2ゲノム当量、多くとも10−3ゲノム当量、多くとも10−4ゲノム当量、多くとも10−5ゲノム当量、多くとも10−6ゲノム当量、多くとも10−7ゲノム当量に相当する。
ある実施態様において、ゲノムDNAは、当業者に公知の任意の技術によって増幅することができる。あるより具体的な実施態様において、ゲノムDNAは、全ゲノム増幅によって増幅される。
ゲノムDNAが導入された細胞を同定および単離するために任意の方法を用いることができる。ある実施態様において、マーカー遺伝子をコードするDNAは、ゲノムDNAと同時に細胞へと導入される。マーカー遺伝子に対して陽性である細胞はまた、ゲノムDNAを有する。当業者に公知の任意のマーカー遺伝子は、遺伝子産物が細胞に対して特定の抗生物質に対する耐性を与える遺伝子(例えば、ネオマイシン耐性)、遺伝子産物によって細胞が、増殖のためにこの細胞によって通常必要とされる物質を欠失している培地において増殖できる遺伝子、または遺伝子産物が視覚的マーカーをコードする遺伝子が挙げられる。本発明の方法とともに使用することのできる視覚的マーカーは、例えばGFPである。視覚的マーカーをコードするDNAおよびゲノムDNAが導入された細胞は、FACSを用いて単離することができる。
ある実施態様において、ゲノムDNAは、微量注入を用いて細胞へと導入される。
ある実施態様において、ゲノムDNAの断片は、ゲノムDNAの伝播のためにベクターへとパッケージされる。このようなベクターには、バクテリオファージ、コスミド、またはYACが挙げられるが、これらに限定されない。当業者に公知の任意の方法を用いて、ゲノムDNAをパッケージおよび伝播することができる。
ある実施態様において、非組換え生物における関心対象の多重サブユニット受容体のサブユニットの化学量論と同じ化学量論のサブユニットとともに関心対象の多重サブユニット受容体を発現する細胞株が本明細書に提供され、この中で、細胞株が派生した細胞は、関心対象の多重サブユニット受容体を発現しない。ある実施態様において、多重サブユニット受容体を発現する細胞株を含めた、受容体を発現する細胞株が本明細書に提供され、この中で、細胞株における受容体の薬理学的特性は、生物において標的を通常発現する細胞において受容体の薬理学的特性に対応する。関心対象の受容体または多重サブユニット受容体は、例えば、ENaC、GABA、NaV、甘味受容体、旨味受容体、苦味受容体、CFTR、または GCCであることができる。ある実施態様において、細胞株は、先に説明したとおり選択的圧力の不在下で受容体または多重サブユニット受容体を安定して発現する。
ある態様において、本発明は、天然でありかつ、ENaC、GABA、NaV、甘味受容体、旨味受容体、または苦味受容体、CFTR、またはGCCの受容体または1つ以上の受容体サブユニットを発現する細胞を同定、単離、および濃縮するための方法を提供する。いくつかの実施態様において、天然の細胞は、ENaC、GABA、NaV、甘味受容体、旨味受容体、苦味受容体、CFTR、またはGCCの受容体または1つ以上の受容体サブユニットを天然に発現する。
ある実施態様において、本明細書で説明された方法は、天然に存在する遺伝的変動および多様性に依存する。ある実施態様において、単離された細胞は、細胞の集団において10中1、100中1、1000中1、10,000中1、100,000中1、1,000,000中1、または10,000,000中1以下の細胞集団中の細胞個数によって表される。細胞集団は、生物から回収された初代細胞であることができる。ある実施態様において、遺伝的変動および多様性はまた、当業者に公知の天然のプロセスを用いて増大し得る。遺伝的変動および/または多様性を作製または増大させるのに適した任意の方法は、宿主細胞に関して実施され得る。理論によって限定されることなく、遺伝的変動に関するこのような作製は、遺伝子コード化の調節領域、例えばENaC、GABA、NaV、甘味受容体、旨味受容体、または苦味受容体、CFTR、またはGCCにおける修飾を生じる。次に、このようなサブユニットを発現する細胞は、本明細書で説明されるとおり選択することができる。ある実施態様において、関心対象のタンパク質を内在的に発現する細胞は、少なくとも50、100、500、750、もしくは少なくとも1000回の継代に供した;あるいは少なくとも1、2、5、もしくは10ヶ月間、または少なくとも1、2、5、10年の連続増殖に供したクローン細胞株から単離される。
他の実施態様において、遺伝的変動は、細胞を紫外線光および/またはx線(例えば、γ線)に曝露することによって達成され得る。また、遺伝的変動は、ゲノムDNA、cDNA、および/またはmRNAを細胞集団の細胞に導入することによって細胞集団において達成することができる。特定の実施態様において、ゲノムDNAの断片は、先に論議したとおり導入される。特定の実施態様において、ゲノムDNAのライブラリが導入される。特定の実施態様においてcDNAが導入される。特定の実施態様において、発現DNAライブラリが導入される。ある実施態様において、ゲノムDNA、cDNA、および/またはmRNAは、レシピエント細胞の細胞種類とは異なる細胞種類に由来する。特定の実施態様において、ゲノムDNA、cDNA、および/またはmRNAは味覚細胞に由来する。
他の実施態様において、遺伝的変動は、細胞をEMS(エチルメタンスルトナート(sultonate))に曝露することによって達成され得る。いくつかの実施態様において、遺伝的変動は、細胞を突然変異原、発癌物質、または化学的作用因に曝露することによって達成され得る。このような作用因に関する制限のない例には、亜硝酸、挿入剤、およびアルキル化剤などの脱アミノ化剤が挙げられる。このような作用因に関する他の制限のない例には、臭素、アジ化ナトリウム、およびベンゼンが挙げられる。
具体的な実施態様において、遺伝的変動は、細胞を最適以下である増殖条件、例えば、低酸素、低栄養物質、酸化的ストレス、または低窒素に曝露することによって達成され得る。
ある実施態様において、DNA損傷を結果的に生じまたはDNA複製もしくは修復(例えば、ミスマッチ修復)の忠実度を低下させる酵素を用いて、遺伝的変動を増大させることができる。ある実施態様において、DNA修復に関与する酵素の阻害剤が用いられる。ある実施態様において、DNA複製に関与する酵素の忠実度を低下させる化合物が用いられる。ある実施態様において、DNA損傷を結果的に生じおよび/またはDNAの複製もしくは修復の忠実度を低下させるタンパク質が細胞に導入される(同時発現され、注入され、トランスフェクトされ、電気穿孔される)。
ある条件または作用因への曝露の時間は、使用される条件または作用因による。いくつかの実施態様において、数秒または数分の曝露が十分である。他の実施態様において、数時間、数日、または数ヶ月間の曝露が必要である。当業者は、条件のどのような時間および強度が使用できるかに気付いているであろう。
理論によって結びつけられることなく、遺伝的変動を増大させる方法は、遺伝子の転写産物調節、例えば遺伝子活性化における変化をもたらす遺伝子のプロモータ領域における突然変異または変化を生じ、この中で、遺伝子は、変化していないプロモータ領域を有する遺伝子よりも高度に発現する。ある実施態様において、遺伝子は、ENaC、GABAA、NaV、甘味受容体、旨味受容体、または苦味受容体、CFTR、またはGCCの受容体または受容体サブユニットをコードする。一般的に、プロモータ領域には、遺伝子転写を調節する転写開始部位の上流のゲノムNDA配列があり、最小のプロモータおよび/またはエンハンサーおよび/またはリプレッサー領域を含み得る。プロモータ領域は、約20塩基対(bps)〜約10,000bpsまたはそれより多くにおよび得る。具体的な実施態様において、遺伝的変動を増大させる方法は、遺伝子の転写調節における変化、例えば、遺伝子活性化をもたらす関心対象の遺伝子のイントロンにおける突然変異または変化を生じ、この中で、遺伝子は、変化していないイントロンを有する遺伝子よりも高度に発現する。ある実施態様において、転写されていないゲノムDNAが修飾される。例えば、プロモータ、エンハンサー、モディファイヤー、またはリプレッサー領域が付加され、欠失され、または修飾されることができる。これらの場合、修飾された調節領域の制御下にある転写産物の転写は、読み出しとして用いることができる。例えば、リプレッサーが欠失する場合、リプレッサーによって抑制される遺伝子の転写産物は、増大した転写レベルについて試験される。
ある実施態様において、細胞または生物のゲノムは、部位特異的変異原性または相同組換えによって突然変異させることができる。ある実施態様において、オリゴヌクレオチド仲介性または三重鎖仲介性組換えを採用することができる。例えば、Faruqi et al., 2000, Molecular and Cellular Biology 20:990−1000、およびSchleifman et al., 2008, Methods Molecular Biology 435:175−90を参照されたい。
ある実施態様において、蛍光発生オリゴヌクレオチドプローブまたは分子ビーコンを用いて、遺伝子修飾が成功した細胞、すなわち、関心対象の導入遺伝子または遺伝子が発現する細胞を選択することができる。変異原性または相同組換え事象が成功した細胞を同定するために、突然変異誘発したまたは組換えた転写産物に特異的にハイブリッド形成する蛍光発生オリゴヌクレオチドを使用することができる。ある実施態様において、関心対象のタンパク質を内在的に発現する細胞が選択され、かつ細胞が関心対象のタンパク質を発現しない細胞種類である場合、関心対象のタンパク質をコードするRNAに特異的にハイブリッド形成して、所望のタンパク質を発現する細胞を単離する蛍光発生オリゴヌクレオチドを使用することができる。細胞の単離は、2004年2月17日に出されたShekdarらによる米国特許第6,692,965号、およびWO/2005/079462として公開された国際出願第PCT/US2005/005080に説明されたとおり実施することができる。ある実施態様において、所望のシグナルに対して陽性である細胞(すなわち、所望のRNAを発現する細胞)がプールされる。このようなプールは次に、選択の第二ラウンドに供することができる。ある実施態様において、細胞のプールは、選択の合計少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、または少なくとも50ラウンドに供される。
多量体タンパク質を発現するよう操作された細胞および細胞株は、多量体タンパク質の複数の異なる機能的形態を含み得る。多量体タンパク質複合体を含むよう操作された同じ細胞または細胞株は、異なる細胞培養条件下で培養する場合に、異なる機能的形態または同じかもしくは異なる機能的形態の異なる部分を含み得る。培養条件は、温度、栄養物質濃度、血清添加、イオン濃度、細胞密度、細胞周期の同期化、pH、酸性度、炭酸ガス飽和、大気条件、%二酸化炭素、振蘯、撹拌、紫外線曝露、代謝産物、血清、アミノ酸、糖類、炭水化物、タンパク質類、脂質、洗剤、増殖因子、補助因子、ビタミン、変異原、化学物質、化合物、もしくは微量金属の活性もしくは濃度に関して変動し得る。同じ標的を含むよう操作された異なる細胞または細胞株は、異なる機能的形態または同じかもしくは異なる機能的形態の異なる比を含み得る。説明された方法は、同じかまたは異なる細胞培養条件下で培養された同じかまたは異なる多量体タンパク質を含むよう操作された細胞または細胞株の比較分析に用いられ得る。
いくつかの実施態様において、多量体タンパク質を特徴付けるための、および関心対象の多量体タンパク質の異なる形態を発現する細胞または細胞株のパネルを作製するための方法とともに使用されるべき細胞または細胞株は、本明細書に説明されるような細胞または細胞株であり、例えば、実質的に定常な生理学的特性を有する細胞または細胞株、タンパク質タグを含まない関心対象のタンパク質を発現する細胞または細胞株、あるいは、機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有する細胞または細胞株、あるいは、選択的圧力の不在下で培養される細胞または細胞株、あるいはそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施態様において、使用されるべき異なる細胞株は、実質的に同一の培養条件下で並行して維持される。本明細書に説明されたロボット法を用いて、関心対象の多量体タンパク質の異なる形態を発現する細胞または細胞株を維持および操作し得る。いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象の多量体タンパク質(二量体、三量体またはより高次の多量体化)またはその1つ以上のサブユニットをコードする導入された核酸から関心対象の該多量体タンパク質を発現する細胞または細胞株を提供し、この中で、細胞は、選択的圧力の不在下で培養され、および/またはこの中で、タンパク質は、本明細書に説明されるとおり一貫して発現する。
いくつかの実施態様において、本発明は、複数の細胞株を含む細胞株のパネルを生じるための方法を提供し、この中で、複数の各細胞株は、関心対象の多量体タンパク質の異なる形態を合成する。関心対象の多量体タンパク質の例は、先にさらに開示されている。理論によって結びつけられることなく、多量体タンパク質の異なる形態は、例えば、そのサブユニット組み合わせ、個々のサブユニットの翻訳後修飾、および/または細胞内局在において異なる(例えば、細胞骨格に関して;膜貫通タンパク質について:膜への組み込み/局在、小胞体からの出口、ゴルジ装置からの出口;および分泌型タンパク質について:小胞体からの出口、ゴルジ装置からの出口)。いくつかの実施態様において、このようなパネルは、宿主細胞の具体的なクローンまたは株を用いて出発し、該宿主細胞を操作して、関心対象の多量体タンパク質の1つ以上のサブユニットを発現させることによって生じることができる。いくつかの実施態様において、1つ以上のサブユニットをコードする導入遺伝子が導入される。他の実施態様において、遺伝子の活性化が採用される。1つ以上のサブユニットを発現するよううまく操作された細胞は、当業者に公知の任意の方法によって選択することができる。いくつかの実施態様において、陽性細胞は、蛍光発生オリゴヌクレオチドまたは分子ビーコンを用いて選択される(例えば、WO/2005/079462として公開された国際出願第PCT/US2005/005080を参照されたい)。細胞株は、同定された細胞から確立される。いくつかの実施態様において、結果として生じる細胞株は、同じ材料(例えば、同じ宿主親クローン、1つ以上のサブユニットの発現を操作するための同じ核酸)、および同じプロトコル(例えば、同じ細胞培養法、同じ遺伝子操作法)から生じる。理論によって結びつけられることなく、結果として生じる細胞株は、宿主細胞のゲノムにおける任意の導入遺伝子の挿入部位に関して、および/またはゲノムにおける任意の導入遺伝子のコピー数に関して変動し得る。驚くべきことに、結果として生じる細胞株が多量体タンパク質の異なる形態を合成し得ることが発見された。多量体タンパク質の異なる形態を合成する細胞株は、各細胞株の薬理学的特性を確立することによって同定され得る。ある化合物は、種々の細胞株において多量体タンパク質に及ぼすその効果について試験される。活性は、経時的にモニターされ得る。用量反応曲線を確立することができる。ある実施態様において、少なくとも2、5、10、25、50、100、250、500、750、1000、1500、2000、2500、3000、4000、5000、7500、または少なくとも10000の異なる化合物を細胞株あたりで試験して、特定の細胞株によって合成された多量体タンパク質についての薬理学的フィンガープリントを生じる。次に、各細胞株について結果として生じた薬理学的フィンガープリントを互いに比較する。薬理学的フィンガープリントが実質的に同じである場合、細胞株における多量体タンパク質の形態は同じである。薬理学的フィンガープリントが実質的に同じでない場合、これらの細胞株における多量体タンパク質の形態は異なる。
ある実施態様において、多量体タンパク質の応答の質が各化合物について同じである場合(例えば、活性化されている、阻害されている、または中性である)、形態は同じである。
他の実施態様において、応答の質が各化合物について50%、25%、10%、5%、1%、または0.5%の限度内で同じである場合、形態は同じである。
ある実施態様において、多量体タンパク質の応答の質が少なくとも1つの化合物について異なる場合(例えば、活性化されている、阻害されている、または中性である)、形態は異なる。ある実施態様において、多量体タンパク質の応答の質が試験した化合物の少なくとも50%、25%、10%、5%、1%、または0.5%異なる場合(例えば、活性化されている、阻害されている、または中性である)、形態は異なる。他の実施態様において、少なくとも1つの化合物についての応答の質が、少なくとも50%、25%、10%、5%、1%、または0.5%の限度内にない場合、形態は異なる。他の実施態様において、試験した化合物の少なくとも50%、25%、10%、5%、1%、または0.5%についての応答の質が、少なくとも50%、25%、10%、5%、1%、または0.5%の限度内にない場合、形態は異なる。当業者に公知の任意のアルゴリズムを使用して、異なる細胞株の多量体タンパク質の薬理学的フィンガープリントを定量および比較することができる。
いくつかの実施態様において、第一のサブユニットおよび第二のサブユニットを同時発現する細胞における関心対象の生物活性のある多量体タンパク質の組成は、第一のサブユニットの薬理学的特性、第二のサブユニットの薬理学的特性、および混合型サブユニットの薬理学的特性を比較することによって分類することができる。第一のサブユニットの薬理学的特性は、多量体タンパク質の第一のサブユニットを発現しかつ第二のサブユニットを発現しない細胞において発現するであろうように、多量体タンパク質の生物活性に及ぼす化合物の効果を表す測定された量を含むことができる。第二のサブユニットの薬理学的特性は、多量体タンパク質の第二のサブユニットを発現しかつ第一のサブユニットを発現しない細胞において発現するであろうように、多量体タンパク質の生物活性に及ぼす化合物の効果を表す測定された量を含むことができる。混合型サブユニットの薬理学的特性は、多量体タンパク質の第一のサブユニットおよび第二のサブユニットの両方を発現する細胞において発現するであろうように、多量体タンパク質の生物活性に及ぼす化合物の効果を表す測定された量を含むことができる。いくつかの実施態様において、関心対象の生物活性のある多量体タンパク質は、(i)第一のサブユニットの薬理学的特性が、混合型サブユニットの薬理学的特性と高い類似性を有し、かつ第二のサブユニットの薬理学的特性が、混合型サブユニットの薬理学的特性と低い類似性を有する場合、第一のサブユニットのホモ二量体;(ii)第二のサブユニットの薬理学的特性が、混合型サブユニットの薬理学的特性と高い類似性を有し、かつ第一のサブユニットの薬理学的特性が混合型サブユニットの薬理学的特性と低い類似性を有する場合、第二のサブユニットのホモ二量体;(iii)第一のサブユニットの薬理学的特性が混合型サブユニットの薬理学的特性と低い類似性を有し、かつ第二のサブユニットの薬理学的特性が混合型サブユニットの薬理学的特性と低い類似性を有する場合、第一のサブユニットおよび第二のサブユニットのヘテロ二量体;または(iv)混合型サブユニットの薬理学的特性が、第一のサブユニットの薬理学的特性および第二のサブユニットの薬理学的特性の組み合わせである場合、第一のサブユニットのホモ二量体と第二のサブユニットのホモ二量体との組み合わせとして分類することができる。
別の実施態様において、第一のサブユニットおよび第二のサブユニットを同時発現する細胞における関心対象の生物活性のある多量体タンパク質の組成は、関心対象の細胞の薬理学的特性を、第一のサブユニットの薬理学的特性、第二のサブユニットの薬理学的特性、および混合型サブユニットの薬理学的特性と比較することによって分類することができる。いくつかの実施態様において、関心対象の生物学的に活性のある多量体タンパク質は、(i)該第一の薬理学的特性が、該第二のサブユニットの薬理学的特性と低い類似性を、かつ該第一のサブユニットの薬理学的特性および該混合型サブユニットの薬理学的特性と高い類似性を有する場合、第一のサブユニットのホモ二量体;(ii)該第一の薬理学的特性が、該第一のサブユニットの薬理学的特性と低い類似性を、かつ該第二のサブユニットの薬理学的特性および該混合型サブユニットの薬理学的特性と高い類似性を有する場合、第二のサブユニットのホモ二量体;(iii)該第一の薬理学的特性が該第一のサブユニットの薬理学的特性と低い類似性を、該第二のサブユニットの薬理学的特性と低い類似性を、および該混合型サブユニットの薬理学的特性と低い類似性を有する場合、第一のサブユニットおよび第二のサブユニットのヘテロ二量体;または(iv)該第一の薬理学的特性が該混合型サブユニットの薬理学的特性と高い類似性を有し、かつ該第一の薬理学的特性が該第一のサブユニットの薬理学的特性および該第二のサブユニットの薬理学的特性の組み合わせである場合、第一のサブユニットのホモ二量体と第二のサブユニットのホモ二量体との組み合わせとして分類することができる。
ある実施態様において、細胞における多量体タンパク質の生物活性に及ぼすサブユニットの効果は、関心対象のサブユニットを発現する細胞由来の薬理学的特性を、関心対象のサブユニットを発現しない細胞由来の薬理学的特性と比較することによって特徴づけることができる。いくつかの実施態様において、試験薬理学的特性を基準薬理学的特性と比較して、その効果を特徴付けることができる。先の実施態様において、試験薬理学的特性は、あらかじめ選択されたサブユニットの組み合わせおよび加えて関心対象のサブユニットを発現する細胞における生物活性のある多量体タンパク質に及ぼす化合物の効果を表す測定された量を含むことができる;基準薬理学的特性は、あらかじめ選択sら得たサブユニットの組み合わせを発現するが、関心対象のサブユニットを発現しない細胞における生物活性のある多量体タンパク質に及ぼすその化合物の効果を表す測定された量を含むことができる。関心対象のサブユニットは、あらかじめ選択されたサブユニットの組み合わせのサブユニットのうちの1つではない。関心対象のサブユニットは、試験薬理学的特性が、基準薬理学的特性と低い類似性を有する場合、多量体タンパク質の生物活性に及ぼす効果を有するものとして、または、試験薬理学的特性が基準薬理学的特性と高い類似性を有する場合、多量体タンパク質の生物活性に何ら効果を及ぼさないものとして特徴づけることができる。
薬理学的特性は、薬理学的特性間の類似性の測定結果を計算することなどだがそれに限定されない、薬理学的特性間の相関を計算ことによって比較することができる。
ある実施態様において、2つの薬理学的特性は、薬理学的特性のうちの1つにおける測定された量が、他の薬理学的特性における測定された量の少なくとも2%、約5%、約8%、約10%、約12%、約15%、約20%、約25%、約30%、または約35%内である場合、相関していると考えることができる。
ある実施態様において、2つの薬理学的特性は、該特性間で計算された類似性の測定結果が、所定の閾値を上回る場合、互いに対して高い類似性を有すると考えることができ、または該特性間で計算された類似性の測定結果が所定の閾値を下回る場合、互いに対して低い類似性を有すると考えることができる。いくつかの実施態様において、所定の閾値は、薬理学的特性のうちの1つにおける測定された量が、他の薬理学的特性における測定された量の約2%、約5%、約8%、約10%、約12%、約15%、約20%、約25%、約30%、または約35%内であることを示す類似性の測定結果の値として決定することができる。
いくつかの実施態様において、関心対象の化合物の薬理学的特性は、ベクトルpとして表すことができ、
Figure 2018085991
式中、pは、i番目の構成要素、例えば、多量体タンパク質の関心対象のサブユニットを発現する細胞のi番目の生物活性に及ぼす化合物の効果の測定された量である。いくつかの実施態様において、nは、2超、10超、100超、200超、500超、1000超、2000超、2500超、7500超、10,000超、20,000超、25,000超、または35,000超である。また、各薬理学的特性は、ベクトルpとして表すことができる。相関を計算する上で、関心対象の化合物についての薬理学的特性を表すベクトルにおけるi番目の構成要素の測定された量は、各構成要素についての薬理学的特性を表すベクトルのi番目の構成要素の相当する測定された量と比較することができ、i=1…nである。しかしながら、相関を計算することのできる多くの方法がある。実際、関心対象の化合物の薬理学的特性と薬理学的特性間に相関があるかどうかを同定するために、2つのデータセットが関連している確率を決定するための当技術分野における任意の統計方法が本発明の方法に従って使用され得る。例えば、関心対象の化合物の薬理学的特性(pi1)と各薬理学的特性(pi2)との間の相関は、類似性計量sim(pi1, pi2)を用いて計算することができる。類似性計量sim(pi1, pi2)を計算する1つの方法は、ユークリッド距離の負の平方を計算することである。代替的な実施態様において、ユークリッド距離以外の計量は、マンハッタン距離、チェビシェフ距離、ベクトル間の角度、相関距離、標準化されたユークリッド距離、マハラノビス距離、平方ピアソン相関係数、またはミンコフスキー距離など、sim(pi, pi)を計算するのに使用することができる。いくつかの実施態様において、ピアソン相関係数、平方ユークリッド距離、ユークリッド平方和、または平方ピアソン相関係数を用いて類似性を決定する。このような計量は、例えば、SAS(Statistics Analysis Systems Institute, Cary, North Carolina)またはS−Plus(Statistical Sciences, Inc., Seattle, Washington)を用いて計算することができる。このような計量の使用は、Draghici, 2003, Data Analysis Tools for DNA Microarrays, Chapman & Hall, CRC Press London, 第11章において説明されており、このような目的のために、そのすべての内容は全体として引用により本明細書に組み込まれている。
また、相関は、順位に基づいて計算することもでき、式中、xおよびyは、昇べきの順または降べきの順で測定された量の値の順位である。例えば、Conover, Practical Nonparametric Statistics, 2nd ed., Wiley, (1971)を参照されたい。また、Shannonの相互情報量は、類似性の測定として使用することができる。例えば、Pierce, An Introduction To Information Theory: Symbols, Signals, and Noise, Dover, (1980)を参照されたく、そのすべての内容は全体として引用による本明細書に組み込まれている。
本発明のいくつかの実施態様は、図2に示されるプログラムモジュールの任にまたはすべてを含むコンピュータプログラム産物を提供する。プログラムモジュールの態様は、下記にさらに説明する。
当業者に公知の任意のアッセイを用いて、関心対象の多量体タンパク質の活性をアッセイすることができ、それにより薬理学的フィンガープリントを確立することができる。このようなアッセイの例は、下記にさらに説明される。本発明の方法とともに使用されるべき任意のアッセイは、高処理量フォーマットで実施することができる。
いくつかの実施態様において、本発明のパネルは、HTSにおいてまたは医薬化学との併用で使用して、1つまたは1セットの標的に対して選択的である化合物を試験および同定し得;特に活性が関心対象の多量体タンパク質の特定の形態に特異的である化合物を同定し得、または活性のあるパターンまたは特性を有し得る。化合物を用いるインビボ試験を含めた二次試験を用いて、インビボでの相当する標的(target)または標的(targets)の存在、役割、および機能を決定し得る。(試験方法は多様であり、脳撮像研究、動物研究、結合研究、行動モデル、PET走査、NMRIなどを含む。)
本発明は、多量体タンパク質の組成を特徴付けることを提供する。理論によって結びつけられることなく、機能的基準によって特徴づけられる多量体タンパク質は、多量体タンパク質の特異的化学量論または異なる特異的化学量論の組み合わせもしくはレベルを反映し得る。ある実施態様において、多量体タンパク質は、多量体タンパク質を発現するよう操作された細胞において発現する。
いくつかの実施態様において、二量体の組成は、本発明の方法を用いて決定される。
いくつかの実施態様において、本発明の方法によって、特定の細胞における二量体が、a)第一のサブユニットのホモ二量体;b)第二のサブユニットのホモ二量体;またはc)第一および第二のサブユニットのヘテロ二量体であるかどうかの決定が可能となる。例えば、このような方法は、以下の工程を含み得る:
工程A)第二のサブユニットを発現しない細胞における第一のサブユニットの活性が試験される。
工程B)第一のサブユニットを発現しない細胞における第二のサブユニットの活性が試験される。
工程C)第一のサブユニットおよび第二のサブユニットの活性は、第一および第二の両サブユニットを発現する細胞において試験される。
工程A、B、およびCにおいて得られた活性を比較して、第一および第二の両サブユニットを発現する細胞における二量体タンパク質の組成を推定する。工程Aにおいて決定した活性が、工程Cにおいて決定した活性と等しい場合、第一および第二のサブユニットを同時発現する細胞において形成された二量体は、第一のサブユニットのホモ二量体である。工程Bにおいて決定された活性が、工程Cにおいて決定された活性と等しい場合、第一および第二のサブユニットを同時発現する細胞において形成された二量体は、第二のサブユニットのホモ二量体である。工程Aにおいて決定された活性および工程Bにおいて決定された活性が両方とも、工程Cにおいて決定された活性とは異なる場合、第一および第二のサブユニットを同時発現する細胞において形成された二量体は、第一および第二のサブユニットのヘテロ二量体である。工程Cにおいて決定された活性が、工程Aおよび工程Bにおいて観察された活性の組み合わせである場合、第一および第二のサブユニットを同時発現する細胞は、第一のサブユニットのホモ二量体および第二のサブユニットのホモ二量体を産生する。
いくつかの実施態様において、化合物の経時的な活性特性を測定する。
類似の工程は、三量体および他の多量体タンパク質とより高次の多量体化とのサブユニットの組み合わせを決定するためにとられることができる。いくつかの実施態様において、本発明は、複数の細胞株を含む細胞株のパネルを提供し、この中で、複数の細胞株の各細胞株は、同じプロトコルおよび同じ宿主細胞を用いて多量体タンパク質の同じサブユニット(subunit)またはサブユニット(subunits)を発現するよう操作されており、この中で、結果として生じる多量体タンパク質は、細胞株間で異なる。多量体タンパク質間の差は以下であることができる:異なるサブユニットの組み合わせ、異なるサブユニットの化学量論、タンパク質分解を含めた異なる翻訳後修飾、および/または1つ以上のサブユニットの異なるスプライシング。理論によって結びつけられることなく、細胞株間の多量体タンパク質における差は結果的に、例えば、細胞に導入されている導入された配列のサブユニットの異なる挿入部位またはコピー数から生じ得る。いくつかの実施態様において、多量体タンパク質は、多量体タンパク質に対して少なくとも2、5、10、50、100、250、500、1000、2000、5000、または少なくとも10,000の化合物の活性を測定することによって薬理学的特性を生じることを特徴とする。各細胞株のこれらの薬理学的特性を互いに比較する。薬理学的特性が同一である場合、多量体タンパク質の組成は同じであると予測される。薬理学的特性が異なる場合、多量体タンパク質の組成は異なると予測される。
いくつかの実施態様におおいて、本発明は、細胞株のパネルを提供し、この中で、各パネルは、先に論議されるような異なる薬理学的特性によって定義されるような異なる多量体タンパク質を各々発現する複数の細胞株を含んでおり、この中で、異なる細胞株は、同じプロトコルおよび同じ宿主細胞株を用いて生じた。いくつかの実施態様において、細胞培養について実質的に同じプロトコルを使用し得る。いくつかの実施態様において、パネルの細胞株は、並行してまたは異なる回数で、しかし一貫したまたは類似の細胞、条件、またはプロトコルを用いて処理され得る。
いくつかの実施態様において、方法は、異なる宿主細胞株から産生されるクローンに適用することができる。ある具体的な実施態様において、宿主細胞株は、それらの遺伝子発現特性において異なる。これらの実施態様において、異なる細胞株を用いて、関心対象の多量体タンパク質のある形態の形成に及ぼす特異的補助因子または内在性に提供される因子の効果を特徴付けることができる。
特定の実施態様において、多量体タンパク質の活性は、多量体タンパク質を発現する細胞を、多量体タンパク質を活性化しまたは阻害する化合物と接触させることによって試験することができる。
いくつかの実施態様において、ある条件下での多量体タンパク質の活性特性が決定される。理論によって結びつけられることなく、同じ条件は、多量体タンパク質の異なる形態に及ぼす異なる効果を有することができると考えられる。例えば、複数の異なる条件が、多量体タンパク質に及ぼすそれらの効果について試験される。典型的な条件には以下が挙げられる:温度、細胞培地中のイオン濃度、CO濃度、細胞密度、細胞周期の同期化、pH、酸性度、炭酸ガス飽和、大気条件、%二酸化炭素、振蘯、撹拌、紫外線曝露、代謝産物、栄養物質、血清、アミノ酸、糖類、炭水化物、タンパク質、脂質、洗剤、増殖因子、補助因子、ビタミン、変異原、化学物質、化合物、または微量金属の活性または濃度。次に、活性特性を用いて、多量体タンパク質の組成を推定することができる。
いくつかの実施態様において、多量体タンパク質の薬理学的特性が決定される。例えば、複数の異なる化合物を、多量体タンパク質に及ぼすそれらの効果について試験する。典型的な化合物には、タンパク質または同じクラスもしくはファミリーのタンパク質を調節することが公知の化合物、臨床研究において副作用を有することが公知の化合物、臨床効能を有する化合物、薬理学的に活性があり得る化合物、組み合わせ化合物ライブラリの化合物、化学物質化合物、合成化合物、天然化合物、ペプチド、脂質、洗剤、変異原、蛍光化合物、またはポリマーが挙げられる。次に、薬理学的特性を用いて、多量体タンパク質の組成を推定することができる。
本発明は、関心対象のタンパク質を発現する複数の細胞株の作製を可能とする。本発明のクローン細胞株は、このような発現の異なる絶対的および相対的なレベルを有するであろう。このようなクローンの大きなパネルは、多くの公知の基準化合物を用いて活性についてスクリーニングすることができる。このように、単離された各細胞株は、タンパク質の差次的機能的発現の活性を表す試験化合物に対する応答の「フィンガープリント」を有するであろう。次に、細胞株は、化合物に対するこのような応答の類似性に基づいてグループ分けすることができる。機能的に異なる各発現特性を表す少なくとも1つの細胞株がさらなる研究のために選択することができる。次に、これらの細胞株の回収物を用いて、多数の化合物をスクリーニングすることができる。このように、タンパク質の相当する異なる機能的形態の1つ以上を選択的に調節する化合物が同定され得る。次に、これらの調節剤を二次アッセイまたはインビボモデルにおいて試験して、どれがこれらのアッセイまたはモデルにおける活性を示すかを決定することができる。この関係において、調節剤を基準化合物として使用して、タンパク質のどの相当する機能的形態が、採用される二次アッセイまたはモデル系において存在し得または役割を担い得るかを同定するであろう。このような試験を用いて、インビボで存在し得るタンパク質の機能的形態および生理学的に関連のあり得る該形態を決定し得る。これらの調節剤を用いて、特定の表現型または疾患などの生理学的機能に機能的に異なる形態のいずれが関与するかを識別し得る。
いくつかの実施態様において、本発明は、関心対象のインビボでの生理学的特性についてのインビトロ相関(「IVC」)を生じるための方法を提供する。IVCは、異なるタンパク質に関するインビボでの生理学的特性、例えば、異なるタンパク質の生理学的特性に及ぼす化合物の効果の特性を用いて化合物の活性特性を確立することによって生じる。この活性特性は、インビボでの生理学的特性の代表であり、従って、生理学的特性についてのフィンガープリントのIVCである。
いくつかの実施態様において、インビトロ相関は、薬剤の負の副作用についてのインビトロ相関である。他の実施態様において、インビトロ相関は、薬剤の有益な効果についてのインビトロ相関である。
いくつかの実施態様において、IVCを用いて、関心対象の化合物の1つ以上の生理学的特性を予測または確認することができる。化合物は、異なるタンパク質に対してその活性について試験され得、結果として生じる活性特性は、本明細書で説明されたように生じたIVCの活性特性と比較される。関心対象の化合物の活性特性と最も類似の活性特性を有するIVCの生理学的特性は、関心対象の化合物の生理学的特性であると予測および/または確認される。
いくつかの実施態様において、IVCは、異なるタンパク質もしくは生物学的経路、またはそれらの組み合わせに対して化合物の活性をアッセイすることによって確立される。同様に、化合物の生理学的活性を予測または確認するために、化合物のアッセイは、異なるタンパク質もしくは生物学的経路、またはそれらの組み合わせに対して試験することができる。
いくつかの実施態様において、本発明の方法を用いて、特定の生理学的効果が関心対象の化合物によってどの程度生じるかを決定および/または予測および/または確認することができる。ある実施態様において、本発明の方法を用いて、関心対象の化合物の生理学的効果の組織特異性を決定および/または予測および/または確認することができる。
本方法とともに使用するための細胞株は、遺伝子活性化(例えば、PCT出願公報WO/1994/012650参照)または導入遺伝子の導入を用いて操作することができる。関心対象のタンパク質を発現する細胞は、分子ビーコンまたは蛍光発生オリゴヌクレオチドを用いて同定することができる(例えば、2004年2月17日に公開されたShekdar et al.による米国特許第6,692,965号およびWO/2005/079462として公開された国際出願第PCT/US2005/005080号参照)。いくつかの実施態様において、細胞または細胞株を操作して、多量体タンパク質の一部であるタンパク質サブユニットを発現させる。あるより具体的な実施態様において、細胞または細胞株は、多量体タンパク質の少なくとも2、少なくとも3、少なくとも4、少なくとも5、少なくとも6、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、または少なくとも12のサブユニットを発現するよう操作される。特定の実施態様において、活性特性は、複数の細胞株に対して生じ、この中で、各々は、多量体タンパク質のサブユニットの異なる組み合わせを発現するよう操作されている。
いくつかの実施態様において、IVCを生じるための方法とともに用いられるべき細胞もしくは細胞株は、本明細書に説明された細胞もしくは細胞株であり、例えば、実質的に定常の生理学的特性を有する細胞もしくは細胞株、タンパク質タグを含まない関心対象のタンパク質を発現する細胞もしくは細胞株、または機能的アッセイにおいて少なくとも0.4のZ’因子を有する細胞もしくは細胞株、または選択的圧力の不在下で培養された細胞もしくは細胞株、あるいはそれらの任意の組み合わせである。いくつかの実施態様において、使用されるべき異なる細胞または細胞株は、実質的に同一の培養条件下で並行して維持される。本明細書に説明されるロボット法を用いて、細胞または細胞株を維持および操作して、IVCを生じることができる。いくつかの実施態様において、本発明は、IVCを生じるための細胞または細胞株を提供し、この中で、細胞または細胞株は、選択的圧力の不在下で培養され、およびこの中で、細胞の少なくとも1つのタンパク質の発現は、3ヶ月間にわたって1%、5%、10%、15%、20%、25% 30% 35%または40%超ほど変動しない。いくつかの実施態様において、少なくとも1つのタンパク質の発現は、4、5、6ヶ月間、またはそれより長くにわたって、1%、5%、10%、15%、20%、25% 30% 35%または40%超ほど変動しない。
より具体的な実施態様において、関心対象の化合物の活性特性は、多量体タンパク質を発現するよう操作された細胞株を用いた複数のインビトロアッセイにおいて化合物の活性を試験することによって確立され、この中で、少なくとも2つの細胞株は、異なる多量体タンパク質を発現する。特定の実施態様において、異なる多量体タンパク質は、多量体タンパク質のサブユニットの異なる組み合わせである。あるより具体的な実施態様において、IVCは、多量体タンパク質の考えられ得るサブユニットの組み合わせの少なくとも0.01%、0.05%、0.1%、0.5%、1%、5%、10%、20%、25%、50%、75%、80%、90%、95%、98%、または少なくとも99%に対して関心対象の化合物を試験することによって生じる。さらにより具体的な実施態様において、すべての考えられ得るサブユニットの組み合わせが試験される。ある実施態様において、少なくとも5、10、25、50、100、150、200、250、500、1000、2500、5000、7500、または少なくとも10000サブユニットの組み合わせが試験される。
いくつかの実施態様において、異なる細胞株の異なる多量体タンパク質は、多量体タンパク質の異なる形態であり、この中で、異なる形態は、タンパク質分解を含め、それらのサブユニットの組み合わせ、化学量論、スプライシング、および/または翻訳後修飾において異なる。
いくつかの実施態様において、標的または関連標的の複数の機能的形態を表すパネルに対する失敗したおよび成功した候補薬剤の試験を用いて、特異的な標的を、臨床において観察される有害なもしくは望ましくない副作用または治療有効性と相関させることができる。この情報を用いて、HTSにおいて、または最大の所望のおよび最小のオフターゲットの活性を有する薬剤に向けての化合物の開発の間に充分に規定された標的を選択し得る。
あるより具体的な実施態様において、化合物のIVCは、多量体タンパク質の異なるサブユニットの組み合わせを発現する異なる細胞株に対して化合物を試験することによって生じる。より具体的な実施態様において、このような多量体タンパク質には、GABA;NaV;GABA;ENaC;甘味受容体;旨味受容体、および本明細書に説明された他の多量体タンパク質など、受容体タンパク質複合体が挙げられるが、これらに限定されない。
ある実施態様において、IVCは、ENaC、GABA、NaV、甘味受容体、旨味受容体、苦味受容体、CFTR、またはGCCを用いて生じる。下記に説明されるように、化合物のIVCは、特定の生理学的パラメータに及ぼす化合物の効果を表し得る。ある実施態様において、生理学的パラメータは、機能的磁気共鳴画像法(「fMRI」)を用いて測定される。また、他の撮像法も使用することができる。このような他の撮像法には、コンピュータ断層撮影(CT);断層撮影レントゲン写真術(Computed Axial Tomography)(CAT)走査;拡散光学撮像法(diffuse optical imaging)(DOI);拡散光学断層撮影(diffuse optical tomography)(DOT);事象関連光信号(event−related optical signal)(EROS);近赤外線分光法(NIRS);磁気共鳴画像法(MRI);脳磁気図検査(MEG);陽電子放出断層撮影(PET)、および単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)が挙げられる。ある実施態様において、IVCが中枢神経系(「CNS」)に及ぼす化合物の効果を表す場合、CNSにおけるfMRIパターンと相関するIVCが確立され得る。IVCは、ヒトおよび動物(家畜およびペットなど)を含めた種々の試験およびモデルにおける化合物の活性と相関するIVCが生じ得る。ヒトの疾患および傷害は、例えば、The Merck Manual 第18版(ハードカバー)Mark H. Beers(著者)Robert S. Porter(編者)、Thomas V. Jones(編者)に列挙されている。精神疾患および障害は、例えばアメリカ精神医学会(共著)によるDiagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders DSM−IV−TR第4版(テキスト改訂版)に列挙されている。
GABAを用いて生じたIVCは、中枢神経系傷害、不安、鎮静、外傷後ストレス障害(PTSD)、記憶、学習、自閉症、てんかん、アルコール依存症、気分障害、中枢神経系機能、中枢神経系生理学、中枢神経系発達、および/または中枢神経系の加齢に及ぼす化合物の生理学的効果についてであり得る。生理学的効果は、疾患の少なくとも1つの症状の低下の増大であることができる。
また、GABAについてのIVCは、以下を含む情動、気分、心の状態、感情、感覚、または知覚についても生じ得る:幸福、満足、多幸感、躁病、興奮、期待、自己満足、不安、うつ病、怒り、恐怖(fear)、恐怖(terror)、疑い、愛、嫌悪、両価性、感情鈍麻、嗜眠、罪悪感、専心(devotion)、悲嘆、不幸感、気難しいこと(grumpiness)、易怒性、衝動、意欲、攻撃性、敵意、激怒、傲慢、自信またはその欠如、信頼、信頼の欠如、心配(uneasiness)、遅疑;楽観的な、悲観的な、協調的な、非協調的な、役に立つ、または役に立たない態度;解放感(a sense of freedom)、精神的幸福感(well being)、達成、妥当性、不適性、または限界;魅力的、非魅力的、性的、非性的、好ましい、好きになりにくい、愛すべき、愛されそうにない、望ましい、または望ましくない感情;孤独の、または含まれている/包含性の感情;社会的なグループに属しているまたは属していない;陥れられている、騙されている、操作されている、誤誘導されている、助けられている、励まされている、または落胆させられている感情;自殺の感情;リスクを取る、罪を犯す、法を破る、責任を回避する感情;あるいは殺人を犯す感情。
また、GABAについてのIVCは、正または負の気分を刺激する感覚刺激についても生じ得る。正の感覚刺激には、海風、森林、食品など、匂い感覚が含まれ得る。いくつかの実施態様において、GABAについてのIVCは、平穏な、連続した、深い、浅い、もしくはREM睡眠、平穏、睡眠の欠如、不眠症、不眠、睡眠障害、または睡眠中の歩行、会話、もしくは食事を含めた鎮静または睡眠;記憶(memory)、学習、解釈、分析、思考、記憶(remembering)、配置、関係づけ、過去の事象の想起、短期記憶、長期記憶もしくは認知;アルコール依存もしくは嗜癖またはアルコール依存症;内分泌/ホルモン徴候、まばたき条件付け例、肺癌、前立腺癌、乳癌、ならびに他の癌および癌腫;グルコース代謝応答、無酸素症、プロスタグランジン誘発性熱産生、心臓圧受容器反射、ならびに他の反射異常;ならびに自閉症を含めた精神障害について生じ得る。
苦味受容体を用いて生じたIVCは、肥満、糖吸収、グルカゴン様ペプチド(GLP)分泌、または血中グルコース調節に及ぼす生理学的効果についてであり得る。生理学的効果は、食欲、全体的な栄養状態、栄養物質吸収の程度もしくは速度、肥満(増加もしくは減少)、糖吸収の程度もしくは速度、GLP分泌、または血中グルコース調節のアップレギュレーションまたはダウンレギュレーションであり得る。あるいは、IVCはまた、食品および/または薬剤における苦味と相関し得る。
いくつかの実施態様において、苦味受容体を用いるIVCは、腸における活性(例えば、GLP分泌もしくは他の腸ホルモンの分泌)、血中グルコースの制御もしくは平衡、糖尿病、摂食、飢餓、食欲、栄養物質吸収、体重減少、エネルギーについて生じ得る。他の実施態様において、苦味受容体を用いたIVCは、大衆薬および異なる異性体の薬剤を含めた、所望のもしくは望ましくない苦味/飲料もしくは食品成分もしくは薬剤の無味化(off−taste)のために;食品の好みのために;摂食障害(例えば、過食症、食欲不振、ダイエット)のために;化合物の感覚知覚もしくは味覚のために;または味覚もしくは苦味受容体の質の制御または飲料もしくは食品成分もしくは薬剤のGPCR活性のために生じ得る。他の実施態様において、苦味受容体を用いるIVCは、以下のために生じ得る:活性化合物に応じたニューロンの発火もしくは中枢神経系の活性;悪心、嘔吐(薬剤もしくは他の化合物によって引き起こされる悪心、例えば、化学療法誘発性の悪心および嘔吐(CINV)を含む。);苦くないGPCRにおける化合物の活性;口腔において活性があるが他所ではなく(例えば、腸内では活性がない)、およびその逆もまた真である苦味化合物または苦味調節化合物。ある実施態様において、組織特異的様式で苦味受容体を活性化し、阻害し、または調節する化合物を用いて、血中グルコースレベル、グルコース吸収を調節し、および/または嘔吐もしくはCINVを予防することができ、ここで、調節活性は、腸においては望ましいが口腔においては望ましくない。ある実施態様において、口腔においてのみ活性のある苦味調節化合物は、腸における生理学的活性を望まない風味適用において使用することができる。
甘味受容体を用いて生じたIVCは、食欲、栄養状態、栄養物質吸収、肥満、糖吸収、GLP分泌、または血中グルコース調節に及ぼす生理学的効果についてであり得る。生理学的効果は、食欲、全体的な栄養状態、栄養物質吸収の程度もしくは速度、肥満(増加もしくは減少)、糖吸収の程度もしくは速度、またはGLP分泌、または血中グルコース調節のアップレギュレーションまたはダウンレギュレーションであり得る。
いくつかの実施態様において、甘味受容体を用いるIVCは、以下について生じ得る:天然および人工の高強度甘味料(例えば、サッカリン、アスパルテーム、シクラミン酸、モグロシド(mogroside)、ステビアおよびその構成要素、アセスルファムK、ネオテーム、スクラロース、およびこれらの混合物)を含めた、長引く/長く持続する/長時間の/無味化したもしくは後味の甘味化合物;食品の好みのために;摂食障害(例えば、過食症、食欲不振、もしくはダイエット)のために;腸における活性(例えば、GLP分泌もしくは他の腸ホルモンの分泌)、血中グルコースの制御もしくは平衡、糖尿病、摂食、飢餓、食欲、栄養物質の吸収、体重減少、またはエネルギー;大衆薬および異なる立体異性体の薬剤を含めた、所望の、望ましくない、もしくは無味化した飲料、食品、もしくは薬剤成分;科k号物の感覚知覚もしくは味覚;活性化合物に応じたニューロンの発火もしくは中枢神経系の活性;薬剤もしくは他の化合物によって生じた悪心を含めた嘔吐(例えば、CINV);飲料、食品、もしくは薬剤成分の味もしくはGPCR惹起活性の質的制御;口腔において活性があるが他所ではなく(例えば、腸内では活性がない)、およびその逆もまた真である甘味化合物もしくは甘味調節化合物。ある実施態様において、組織特異的様式で甘味受容体を活性化し、阻害し、または調節する化合物を用いて、血中グルコースレベル、グルコース吸収を調節し、および/または嘔吐もしくはCINVを予防することができ、ここで、調節活性は、腸においては望ましいが口腔においては望ましくない。ある実施態様において、口腔においてのみ活性のある苦味調節化合物は、腸における生理学的活性を望まない風味適用において使用することができる。
旨味受容体を用いてIVCを生じる場合、IVCは、食欲、栄養状態、栄養物質の吸収、肥満、糖吸収、GLP分泌、血中グルコースの調節、またはアミノ酸吸収に及ぼす生理学的効果のためであり得る。生理学的効果は、食欲、全体的な栄養状態、栄養物質吸収の程度もしくは速度、肥満(増加もしくは減少)、糖吸収の程度もしくは速度、またはGLP分泌、または血中グルコースの調節であり得る。
旨味受容体を用いるIVCは、以下について生じることができる:食品の好み;摂食障害(例えば、過食症、食欲不振、もしくはダイエット);腸における活性(例えば、(例えば、GLP分泌もしくは他の腸ホルモンの分泌)、血中グルコースの制御もしくは平衡、糖尿病、摂食、飢餓、食欲、栄養物質の吸収、体重減少、またはエネルギー;所望の、望ましくない、もしくは無味化した飲料、食品、もしくは大衆薬および異なる立体異性体の薬剤を含めた薬剤成分;化合物の感覚知覚もしくは味覚;活性化合物に応じたニューロンの発火もしくは中枢神経系活性;薬剤もしくは他の化合物によって生じた悪心を含めた悪心/嘔吐(例えば、CINV);飲料、食品、もしくは薬剤成分の味もしくはGPCR惹起活性の質的制御;口腔において活性があるが他所ではなく(例えば、腸内では活性がない)、およびその逆もまた真である旨味化合物もしくは旨味調節化合物。ある実施態様において、組織特異的様式で旨味受容体を活性化し、阻害し、または調節する化合物を用いて、血中グルコースレベル、グルコース吸収を調節し、および/または嘔吐もしくはCINVを予防することができ、ここで、調節活性は、腸においては望ましいが口腔においては望ましくない。ある実施態様において、口腔においてのみ活性のある旨味調節化合物は、腸における生理学的活性を望まない風味適用において使用することができる。
ENaCを用いて生じたIVCは、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、CF(嚢胞性線維症)、受精能、IBS(過敏性腸症候群)、クローン病、肺水腫、または高血圧症に及ぼす化合物の生理学的効果についてであり得る。生理学的効果は、疾患の悪化または疾患の少なくとも1つの症状の低下もしくは寛解であることができる。IVCはまた、化合物の異なる塩味も表し得る。
また、ENaCを用いるIVCは、以下についても生じることができる:食品の好み;摂食障害(例えば、過食症、食欲不振、ダイエット);粘液の調節、分泌、質、クリアランス、産生量、粘度、または濃厚度;上皮組織を通じての水の吸収、保持、平衡、通過、または輸送(特に、肺、腎臓、脈管組織、眼、腸、小腸、および大腸);活性化合物に応じたニューロンの発火またはCNS活性;肺の徴候;腸の洗浄、過敏性腸症候群(IBS)、薬剤誘発性(すなわち、オピオイド)便秘、寝たきり患者の便秘/CIC、急性感染性下痢症、大腸菌、コレラ、ウイルス性胃腸炎、ロタウイルス、吸収不良症候群の調節、小児下痢症(ウイルス性、細菌性、原生動物性)、HIV、または短腸症候群などの胃腸の徴候;精子運動能または受精能獲得などの受精能の徴候;雌性生殖器の徴候、頚管粘液/膣分泌物の粘度(すなわち、不適な(hostile)頚管粘液);精子運動能または精子運動能に関連した頚管粘液に質に負の影響を与える化合物などの避妊;あるいは口内乾燥、ドライアイ、緑内障、または鼻汁。
EnaCを用いるIVCはまた、化合物の感覚知覚または味覚について生じることもできる。特に、IVCは、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、および/またはカルシウムの塩の味などの、塩味についてであることができる。塩は、硫酸塩、塩化物または他のハロゲン化物、臭化物、リン酸塩、乳酸塩、およびその他などの異なる対イオンを有し得る。特定の実施態様において、塩は、塩化カリウムまたは乳酸カリウムである。ある実施態様において、IVCは、異なる塩の組み合わせの味覚を表す。
CFTRを用いて生じたIVCは、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、CF(嚢胞性線維症)、受精能、IBS(過敏性腸症候群)、クローン病、肺水腫、または高血圧症に及ぼす化合物の生理学的効果についてであり得る。生理学的効果は、疾患の少なくとも1つの症状の増大または低下であることができる。
また、CFTRを用いるIVCは、以下についても生じることができる:粘液の調節、分泌、質、クリアランス、産生量、粘度、または濃厚度;上皮組織を通じての水の吸収、保持、平衡、通過、または輸送(特に、肺、腎臓、脈管組織、眼、腸、小腸、大腸);化合物の感覚知覚または味覚;活性化合物に応じたニューロンの発火またはCNS活性;肺の徴候;腸の洗浄、過敏性腸症候群(IBS)、薬剤誘発性(すなわち、オピオイド)便秘、寝たきり患者の便秘/CIC、急性感染性下痢症、大腸菌、コレラ、ウイルス性胃腸炎、ロタウイルス、吸収不良症候群の調節、小児下痢症(ウイルス性、細菌性、原生動物性)、HIV、または短腸症候群などの胃腸の徴候;精子運動能または受精能獲得などの受精能の徴候;雌性生殖器の徴候、頚管粘液/膣分泌物の粘度(すなわち、不適な頚管粘液);精子運動能または精子運動能に関連した頚管粘液に質に負の影響を与える化合物などの避妊;あるいは口内乾燥、ドライアイ、緑内障、または鼻汁;あるいは内分泌徴候、すなわち嚢胞性線維症患者における膵臓機能。
NaVを用いて生じたIVCは、疼痛に及ぼす生理学的効果についてであり得る。生理学的効果は、疼痛の増大または低下であることができる。
また、NaVを用いたIVCは、以下についても生じることができる:疼痛(慢性痛、急性痛、心臓痛、筋肉痛、骨痛、臓器痛、疲労、過剰刺激によって生じる疼痛、擦過創、身体に有害なまたは内部の損傷、癌由来の疼痛、身体損傷由来の疼痛、知覚された疼痛、幻肢痛、衰弱疼痛を含む。)、活動電位、ニューロンのシグナル伝達、またはニューロン情報の伝達の発生または伝播;あるいは、筋肉または心臓の徴候あるいは筋肉または心筋にインビボで及ぼす化合物の活性について。
GCCを用いて生じたIVCは、以下についてであることができる:以下を含む胃腸の徴候:
便秘症、IBS−C(便秘症)、IBS−D(下痢症)、またはIBS−M(混合型)を含めたIBS(過敏性腸症候群)、慢性特発性便秘症、オピオイドまたは薬物誘発性便秘症、寝たきり患者または老人性患者における便秘症、急性感染性下痢症(例えば、細菌、大腸菌、サルモネラ、コレラによって仲介される、特に旅行者の下痢症)、ウイルス性胃腸炎、ロタウイルスの臨床徴候、吸収不良症候群、小児下痢症(ウイルス性、細菌性、原生動物性)、短腸症候群、大腸炎(コラーゲン性、リンパ球性)、クローン病、潰瘍性大腸炎、憩室炎、嚢胞性線維症、またはペティック(petic)潰瘍;粘液および/または上皮性の液の吸収および分泌の調節(regulation)/調節(modulation);嚢胞性線維症などの肺の徴候、腎機能、心臓線維症(cardiac fibrosis)、心肥大、高血圧症、眼の障害(すなわち、常染色体優性網膜色素変性およびレーバー先天黒内障)、増殖障害、低身長、脳卒中、および他の脈管損傷;記憶もしくはうつ病などの中心神経系の徴候;または炎症性障害(すなわち、関節リウマチ)。
匂い物質受容体を用いて、正のまたは負の気分を刺激する感覚刺激についてIVCを生じ得る。正の気分を刺激する感覚刺激には、海風、森林の香り、または食品の香りなどの喜ばしい匂いが含まれ得る。正の気分を刺激する感覚刺激には、喜ばしくない匂いが含まれ得る。IVCは、以下の正のまたは負の情動を刺激する感覚刺激について生じ得る:幸福、満足、多幸感、躁病、興奮、期待、自己満足、不安、うつ病、怒り、恐怖(fear)、恐怖(terror)、疑い、愛、嫌悪、両価性、感情鈍麻、嗜眠、罪悪感、専心(devotion)、悲嘆、不幸感、気難しいこと(grumpiness)、易怒性、衝動、意欲、攻撃性、敵意、激怒、傲慢、自信またはその欠如、信頼、信頼の欠如、心配(uneasiness)、遅疑;楽観的な、悲観的な、協調的な、非協調的な、役に立つ、または役に立たない態度;解放感(a sense of freedom)、精神的幸福感(well being)、達成、妥当性、不適性、または限界;魅力的、非魅力的、性的、非性的、好ましい、好きになりにくい、愛すべき、愛されそうにない、望ましい、または望ましくない感情;孤独の、または含まれている/包含性の感情;社会的なグループに属しているまたは属していない感情;陥れられている、騙されている、操作されている、誤誘導されている、助けられている、励まされている、または落胆させられている感情;自殺の感情;リスクを取る、罪を犯す、法を破る、責任を回避する感情;あるいは殺人を犯す感情。
また、アセチルコリン受容体を用いて、正または負の気分を刺激する感覚刺激についてIVCを生じ得る。感覚刺激には香りが含まれるが、これに限定されない。IVCは、以下の正または負の情動、気分、心の状態、感情、感覚、または知覚を刺激する感覚市芸について生じ得、以下を含む:幸福、満足、多幸感、躁病、興奮、期待、自己満足、不安、うつ病、怒り、恐怖(fear)、恐怖(terror)、疑い、愛、嫌悪、両価性、感情鈍麻、嗜眠、罪悪感、専心(devotion)、悲嘆、不幸感、気難しいこと(grumpiness)、易怒性、衝動、意欲、攻撃性、敵意、激怒、傲慢、自信またはその欠如、信頼、信頼の欠如、心配(uneasiness)、遅疑;楽観的な、悲観的な、協調的な、非協調的な、役に立つ、または役に立たない態度;解放感(a sense of freedom)、精神的幸福感(well being)、達成、妥当性、不適性、または限界;魅力的、非魅力的、性的、非性的、好ましい、好きになりにくい、愛すべき、愛されそうにない、望ましい、または望ましくない感情;孤独の、または含まれている/包含性の感情;社会的なグループに属しているまたは属していない感情;陥れられている、騙されている、操作されている、誤誘導されている、助けられている、励まされている、または落胆させられている感情;自殺の感情;リスクを取る、罪を犯す、法を破る、責任を回避する感情;あるいは殺人を犯す感情。
また、アセチルコリン受容体についてのIVCは、中枢神経系障害、不安、鎮静、PTSD、記憶、学習、自閉症、てんかん、アルコール依存症、気分障害、および/または中枢神経系機能、中枢神経系の生理学、中枢神経系の発達、および/または中枢神経系の加齢に及ぼす化合物の生理学的効果についても生じ得る。生理学的効果は、疾患の少なくとも1つの症状の増大または低下であることができる。また、アセチルコリンを用いて生じたIVCは、以下についても生じることができる:平穏な、連続した、深い、浅い、もしくはREM睡眠、平穏、睡眠の欠如、不眠症、不眠、睡眠障害、または睡眠中の歩行、会話、もしくは食事を含めた鎮静または睡眠;記憶(memory)、学習、解釈、分析、思考、記憶(remembering)、配置、関係づけ、過去の事象の想起、短期記憶、長期記憶もしくは認知;アルコール依存もしくは嗜癖またはアルコール依存症;内分泌/ホルモン徴候、まばたき条件付け例、肺癌、前立腺癌、乳癌、ならびに他の癌および癌腫;グルコース代謝応答、無酸素症、プロスタグランジン誘発性熱産生、心臓圧受容器反射、ならびに他の反射異常;ならびに自閉症を含めた精神障害;中枢神経系の徴候、慢性痛、てんかん、痙攣薬(convulsant)、嗜癖、依存症;内分泌/ホルモン徴候、まばたき条件付け例、肺癌、前立腺癌、乳癌、ならびに他の癌および癌腫;グルコース代謝応答、無酸素症、プロスタグランジン誘発性熱産生、心臓圧受容器反射、ならびに他の反射異常;ならびに自閉症を含めた精神障害
いくつかの実施態様において、本方法とともに使用するための細胞または細胞株は、本明細書の表6および7〜22に示される1つ以上のタンパク質を発現するよう操作される。
いくつかの実施態様において、IVCは、生物の組織、生物の臓器、生物の細胞外マトリックス、生物の系(例えば、生物の免疫系)、または生物全体における化合物の生理学的特性を表す。生物は脊椎動物であり得る。生物は哺乳類であり得る。より具体的な実施態様において、生物は、マウス、ラット、イヌ、ネコ、ウシ、ウマ、ロバ、ヤギ、サル、またはヒトである。生理学的特性は、特定の細胞種類、組織、臓器、または臓器系に及ぼす効果であることができる。例えば、生理学的特性は、哺乳類組織、健常組織、組織、罹患した組織、癌組織、胚組織、成体組織、移植された組織、臓器組織、肝臓組織、ニューロン組織、胃腸組織、筋肉組織、脂肪組織、皮膚、泌尿器組織、ニューロン組織、中枢神経系、心臓脈管系、内分泌系、骨格組織、骨組織、骨、面寝器系、臓器、細胞、または特化細胞、および本明細書に開示されたその他の細胞に及ぼす効果であることができる。いくつかの実施態様におおいて、生理学的特性は、組織保護活性、抗炎症活性、神経刺激性であり、または、以下を含むがこれらに限定されない物質もしくは化合物の活性に類似の活性を有する:アダマンタン抗ウイルス薬、アドレナリン性気管支拡張薬、高血圧性緊急症のための薬剤、肺高血圧症のための薬剤、抗アメーバ薬、鎮痛薬の組み合わせ、鎮痛薬、アンドロゲンおよびタンパク質同化ステロイド、アンギオテンシンII阻害薬、食欲抑制薬、制酸薬、駆虫薬、抗血管新生点眼薬、抗感染薬、抗狭心症薬、抗不整脈薬、抗喘息薬の組み合わせ、抗生物質/抗悪性腫瘍薬、抗コリン薬制吐薬、抗コリン性抗パーキンソン病薬、抗コリン性気管支拡張薬、抗コリン薬/鎮痙薬、抗凝固薬、抗痙攣薬、抗うつ薬、抗糖尿病薬、抗糖尿病薬の組み合わせ、止痢薬、解毒薬、制吐薬/抗めまい薬、抗真菌薬、抗痛風薬、抗ヒスタミン薬、抗高脂血症薬、抗高脂血症薬の組み合わせ、抗高血圧症薬の組み合わせ、尿酸降下薬、抗マラリア薬、抗マラリア薬の組み合わせ、抗マラリア性キノリン、代謝拮抗薬、抗片頭痛薬、抗悪性腫瘍性解毒薬、抗悪性腫瘍性インターフェロン、抗悪性腫瘍性モノクローナル抗体、抗悪性腫瘍薬、抗パーキンソン病薬、抗血小板薬、抗シュードモナス性ペニシリン、抗乾癬薬、統合失調症治療薬、抗リウマチ薬、消毒薬および殺菌薬、抗毒素およびアンチベニン、抗結核薬、抗結核薬の組み合わせ、鎮咳薬、抗ウイルス薬、抗ウイルス薬の組み合わせ、抗ウイルス性インターフェロン、抗不安薬、鎮静薬、および睡眠薬、胆汁酸捕捉剤、気管支拡張薬、心臓緊張薬(cardiac stressing agent)、キレート薬、コリン性筋刺激薬、中枢神経系刺激薬、凝固修飾因子、避妊薬、鬱血除去薬、消化酵素、利尿薬、ドーパミン性抗パーキンソン病薬、アルコール依存に用いられる薬剤、去痰薬、第Xa因子インヒビター、脂肪酸誘導性抗痙攣薬、機能的腸障害薬、胆石可溶化薬、全身麻酔薬、尿生殖器薬、胃腸管刺激薬、グルコース上昇薬、糖タンパク質血小板阻害薬、成長ホルモン受容体遮断薬、造血幹細胞動員薬、ヘパリン拮抗薬、ホルモン補充療法薬、ホルモン/抗悪性腫瘍薬、免疫抑制薬、性交不能症薬、インビボ診断用生物製剤、インクレチン模倣薬、変力薬(inotropic agent)、緩下薬、ハンセン病治療薬、注射可能な局所麻酔薬、肺界面活性物質、リンパ性染色薬、リソソーム酵素、粘液溶解薬、筋弛緩薬、散瞳薬、点眼用緑内障薬、点眼用の潤滑剤および洗浄液、殺精子薬、血管拡張薬、または昇圧薬。
いくつかの実施態様において、IVCは、ウイルス、真菌、または酵母に及ぼす関心対象の化合物の生理学的効果を表す。このような化合物は、例えば、ウイルス、細菌、真菌、および/または酵母に対する抗生物質として有用である。
関心対象の特定の多量体タンパク質に対する関心対象の化合物の活性を試験および/または確認するアッセイは、多量体タンパク質の生物活性に依存する。本発明の方法とともに使用されるべき任意のアッセイは、高処理量フォーマットにおいて実施することができる。
例示的タンパク質、それらの参考文献、および可能なアッセイを以下の表(表5)に記載する。これらの例は、記載したアッセイを記載したもの以外の対象に使用することができ、記載した対象を、記載したもの以外の分析法によって試験することができるので、非限定的である。
Figure 2018085991
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対象の化合物の活性特性および目印活性特性は、活性特性間の相関性の計算、例えばこれらに限定されるものではないが、活性特性間の類似性の目安を計算することにより比較することができる。目印活性特性は、データベース中の活性特性の群の1つであり得る。目印活性特性は歴史的特性であり得る。目印活性特性のデータベースをコンピュータ可読ストレージ媒体に保存することができる。具体的な実施形態では、データベースは、少なくとも10の目印活性特性、少なくとも50の目印活性特性、少なくとも100の目印活性特性、少なくとも500の目印活性特性、少なくとも1,000の目印活性特性、少なくとも10,000の目印活性特性、または少なくとも50,000の目印活性特性を含み、それぞれの目印活性特性は、少なくとも2、少なくとも10、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも500、少なくとも1,000、少なくとも2000、少なくとも2500、少なくとも7500、少なくとも10,000、少なくとも20,000、少なくとも25,000、または少なくとも35,000成分の測定量を含む。対象の化合物の活性特性は、第1タンパク質サブユニットおよび第2タンパク質サブユニットなどの異なる多量体タンパク質の生物活性に対する対象の化合物の効果を表す測定量を含み得る。目印活性特性は、以前に特性化された化合物の既知生理学的特性に関するインビトロ相関性を提供する。生理学的特性は、例えばこれらに限定されるものではないが、薬物のマイナスの副作用または薬物の有益な効果などの薬理学的特性であり得る。それぞれの目印活性特性は、多量体タンパク質の第1タンパク質サブユニットおよび第2タンパク質サブユニットなどの異なる多量体タンパク質の生物活性に対する、それぞれの以前に特性化された化合物の効果を表す測定量を含み得る。いくつかの実施形態では、相関性は、対象の化合物の活性特性と、データベースに保存された複数の目印活性特性の各目印活性特性との間で計算することができる。相関性は、所定の多量体タンパク質の生物活性に対する対象の化合物の影響を表す対象の化合物の活性特性における測定量を、同じ多量体タンパク質の生物活性に対する以前に特性化された化合物の効果を表す目印活性特性における対応する測定量と比較することにより、計算することができる。対象の化合物の活性特性は、目印活性特性における測定量が、対象の化合物の活性特性における測定量の約2%、約5%、約8%、約10%、約12%、約15%、約20%、約25%、約30%、または約35%以内であるならば、目印活性特性と相関すると考えることができる。
対象の化合物の活性特性と目印活性特性との間の類似性の目安があらかじめ決められた閾値より高いならば、対象の化合物の活性特性は、目印活性特性に最も類似していると考えることができる。具体的な実施形態では、あらかじめ決められた閾値は、目印活性特性における測定量が、対象の化合物の活性特性における測定量の約2%、約5%、約8%、約10%、約12%、約15%、約20%、約25%、約30%、または約35%以内であることを示す類似性の目安の値と決めることができる。
いくつかの実施形態では、対象の化合物の活性特性は、ベクターp
p=[p、・・・p、・・・p
(式中、pは、i番目の成分の測定量、例えば所定の多量体タンパク質のi番目の生物活性に対する対象の化合物の影響である)として表すことができる。具体的な実施形態では、nは、2超、10超、100超、200超、500超、1000超、2000超、2500超、7500超、10,000超、20,000超、25,000超、または35,000超である。各目印活性特性もベクターpとして表すことができる。相関性の計算において、対象の化合物に関する活性特性を表すベクターにおけるi番目の成分の測定量を、各成分i=1...nについて、目印活性特性を表すベクターのi番目の成分の対応する測定量と比較することができる。しかし、相関性を計算できる方法は数多くある。実際、2つのデータセットが関連する確率を決定するための当該技術分野における任意の統計的方法を、本発明の方法にしたがって用いて、対象の化合物の活性特性と目印活性特性との間に相関関係があるかどうかを確認することができる。例えば、対象の化合物の活性特性(pi1)と各目印活性特性(pi2)との間の相関関係は、類似性メトリックsim(pi1,pi2)を用いて計算することができる。類似性メトリックsim(pi1,pi2)を計算するための一方法は、ユークリッド距離の負の二乗を計算することである。別の実施形態では、マンハッタン距離、チェビシェフ距離、ベクター間の角度、相関距離、標準化ユークリッド距離、マハラノビス距離、ピアソン相関係数の二乗、ミンコフスキー距離などのユークリッド距離以外のメトリックを用いてsim(pi1,pi2)を計算することができる。いくつかの実施形態では、ピアソン相関係数、ユークリッド距離の二乗、ユークリッド二乗和、またはピアソン相関係数の二乗を用いて類似性を決定する。そのようなメトリックは、例えば、SAS(Statistics Analysis Systems Institute, Cary, North Carolina)またはS−Plus(Statistical Sciences, Inc., Seattle, Washington)を用いて計算することができる。そのようなメトリックの使用は、Draghici, 2003, Data Analysis Tools for DNA Microarrays, Chapman & Hall, CRC Press London, chapter 11(そのような目的について参照することによって全体として本明細書中に組み入れられる)に記載されている。
相関性は、順位に基づいて計算することもでき、この場合、xおよびyは、数字の昇順または降順での測定量の値の順位である。例えば、Conover, Practical Nonparametric Statistics, 2nd ed., Wiley,(1971)を参照。シャノン相互情報量も、類似性の目安として用いることができる。例えば、Pierce, An Introduction To Information Theory:Symbols, Signals, and Noise, Dover,(1980)(その全体として参照することにより本明細書に組み込まれる)を参照。
当該技術分野で公知の種々の分類子を、本出願で記載する方法に従ってトレーニングすることができ、例えばこれらに限定されるものではないが、薬理学的特性などの生理学的特性に関して対象の化合物を分類するために使用することができる。対象の化合物の活性特性を用いて対象の化合物の生理学的特性を予測することができる分類子を得るために、アルゴリズムを用いることができる。分類子例は前述されている。いくつかの実施形態では、事前に特性化された化合物の目印活性特性において測定された量および事前に特性化された化合物と関連する既知生理学的活性を用いて、分類子をトレーニングすることができる。
分類子は、非管理または管理学習アルゴリズムを適用して、事前に特性化された化合物の目印活性特性における測定された量およびこの事前に特性化された化合物と関連する既知生理学的特性を評価することによる分類に使用されるアルゴリズムであってよい。当該技術分野で公知の任意の標準的な非管理または管理学習技術を用いて、分類子を得ることができる。当該技術分野で公知の非管理および管理アルゴリズムの非限定的例を以下に記載する。本出願の開示をもとに、当業者は、他のパターン分類法または回帰法を理解し、アルゴリズムを分類子に用いることができ、本発明はそのような全ての技術を包含する。
ニューラルネットワーク。ニューラルネットワーク(例えば、二段階回帰または分類決定規則)は本明細書中ですでに記載している。
クラスタリング。いくつかの実施形態では、分類子は、クラスタリングを用いて学習させる。いくつかの実施形態では、目印活性特性を表すベクターの選択成分iを用いて、活性特性をクラスター化する。いくつかの実施形態では、クラスタリングの前に、平均が0で単位分散値を有するように正規化する。
トレーニング集団全体にわたって類似したパターンの測定量を示す目印活性特性は、一緒になってクラスター化する傾向がある。成分iの測定量のある特定の組み合わせは、ベクターが特定の生理学的特性にクラスター化する場合に、本発明のこの態様では良好な分類子であると見なすことができる。クラスタリングは、Duda(1973年)の211〜256ページに記載されている。Duda(1973年)の6.7章に記載されているように、クラスタリングの問題は、データセットにおける自然的分類の知見の1つとして記載されている。自然的分類を特定するために、2つの問題点を取り上げる。第一に、2つの活性特性間の類似性(または相違点)を測定する方法を決定する。このメトリック(類似性基準)を用いて、1つのクラスターにおける活性特性が、他の活性特性に対するよりも、互いにより類似していることを確実にする。第2に、類似性基準を用いてデータをクラスターに分割する機構を決定する。
類似性基準は、Duda(1973年)の6.7章で考察され、ここで、クラスタリング調査を始めるための一方法は、距離関数を定義し、活性特性対間の距離のマトリックスを計算することであると記載されている。距離が類似性の良好な目安であるならば、同じクラスターにおける活性特性間の距離は、異なるクラスターにおける活性特性間の距離よりも有意に小さいであろう。しかし、Duda(1973年)の215ページに記載されているように、クラスタリングは距離メトリックの使用を必要としない。例えば、非メトリック類似性関数s(x、x’)を用いて、2つのベクターxおよびx’を比較することができる。通常、s(x、x’)は、xとx’とが幾分「類似」しているとその値が大きくなる、メトリック関数である。非メトリック類似性関数s(x、x’)の一例は、Duda(1973年)の216ページに記載されている。
クラスタリングの他の態様は、本明細書中でさらに前述されている。
主成分分析(「PCA」)。いくつかの実施形態では、分類子は、主成分分析を用いて学習させる。PCAは本明細書中で前述されている。
PCAを用いて分類子を学習させるための一方法では、目印活性特性を表すベクターを、クラスタリングについて前述したのと同じ方法で構築することができる。実際、各ベクターが目印活性特性を表すベクターのセットをマトリックスと見なすことができる。いくつかの実施形態では、このマトリックスは、フリー・ウィルソンのモノマーの定性的二進記載法(Kubinyi, 1990, 3D QSAR in drug design theory methods and applications, Pergamon Press, Oxford, pp 589−638(参照することによって本明細書中に組み込まれる))で表され、第一の主成分(PC)が最大量の可能な分散情報を取得し、第二の主成分(PC)は二番目に多い量の分散情報を取得するなど、マトリックスにおける全ての分散情報が考慮されるまで同様にして、PCAを使用して最大限に圧縮された空間中に分散される。
次いで、ベクターのそれぞれ(各ベクターはトレーニング集団(例えば、目印活性特性)のメンバーである)をプロットする。多種多様なプロットが可能である。いくつかの実施形態では、一次元プロットを作製する。この一次元プロットでは、トレーニング集団のメンバーのそれぞれから第1主成分の値をプロットする。この形態のプロットでは、生理学的特性に対応する活性特性は、第1主成分値の1つの範囲に集まり、別の生理学的特性に対応する特性は第1主成分値の第2の範囲に集まることが予想される。
いくつかの実施形態では、トレーニング集団のメンバーを1より多い主成分に対してプロットする。例えば、いくつかの実施形態では、トレーニング集団のメンバーを二次元プロット上にプロットし、この場合、第1次元は第1主成分であり、第2次元は第2主成分である。
最近傍分析。最近傍分析は、本明細書中、前述されている。
線形判別分析。いくつかの実施形態では、分類子は線形判別分析を用いて学習させる。線形判別分析(LDA)は、ある目的の特性に基づいて2つのカテゴリーのうちの1つに対象を分類することを試みる。言い換えれば、LDAは、ある実験で測定される対象属性が当該対象のカテゴリー化を予測するかどうかを試験する。LDAは典型的には連続独立変数および二分カテゴリー従属変数を必要とする。本発明では、トレーニング集団のサブセット全体にわたるベクター成分iの選択された組み合わせについての度数は、必須の連続独立変数としての役割を果たす。トレーニング集団の各メンバーの特性サブグループ分類(例えば、生理学的特性)は、二分カテゴリー従属変数としての役割を果たす。
LDAは、分類情報を用いて群間分散と群内分散の比率を最大にする変数の一次結合を探す。暗黙裡に、LDAにより用いられる線形加重は、トレーニングセット中のベクター成分iの測定量がどのように生理学的特性の群に分かれるかに依存する。いくつかの実施形態において、LDAはトレーニング集団中のメンバーのデータマトリックスに適用される。次いで、トレーニング集団の各メンバーの線状判別式をプロットする。理想的には、ある生理学的特性を表すトレーニング集団のメンバーは線形判別式値の1つの範囲(例えば、マイナス)に集まり、そして、別の生理学的特性を表すトレーニング集団のメンバーは線形判別式値の第2の範囲(例えば、プラス)に集まる。判別式値のクラスター間の分離がより大きいほどLDAはうまくいくと考えられる。線形判別分析のさらなる情報については、Duda, Pattern Classification, Second Edition, 2001, John Wiley & Sons, Inc;およびHastie, 2001, The Elements of Statistical Learning, Springer, New York;およびVenables & Ripley, 1997, Modern Applied Statistics with s−plus, Springer, New York(そのそれぞれは、全体として参照することによって本明細書中に組み込まれる)を参照。
二次判別分析。二次判別分析は、本明細書中、前述されている。
サポートベクターマシン。サポートベクターマシンは本明細書中、前述されている。
決定ツリー。決定ツリーは、本明細書中、前述されている。
多変量適応性回帰スプライン。多変量適応性回帰スプラインは、前述されている。
重心分類子技術(centroid classifier technique)。一実施形態では、最近傍重心分類子技術を使用する。そのような技術は、様々な生理学的特性に関して、トレーニング集団(目印活性特性)におけるベクター成分iの平均測定量によって得られる重心を計算し、次いで、対象の化合物を表すベクターをそれらの重心が最も近いクラスに割り当てる。この方法は、クラスターを既知クラスで置換する以外は、k平均クラスタリングと類似している。この方法の一例は、マイクロアレイの予測解析、すなわちPAMである。例えば、Tibshirani et al., 2002, Proceedings of the National Academy of Science USA 99;6567−6572(その全体として参照することによって本明細書中に組み込まれる)を参照。
回帰。いくつかの実施形態では、分類子は回帰分類子、例えばロジスティック回帰分類子である。そのような回帰分類子には、分類子を構築するために用いられる活性特性のそれぞれの係数が含まれる。そのような実施形態では、回帰分類子の係数は、例えば最尤法を用いて計算する。そのような計算では、ベクター成分iの測定量を使用する。
分類子を学習させるための他の方法は、さらに前述されている。
本発明は、コンピュータ可読ストレージ媒体に組み込まれたコンピュータプログラムメカニズムを含むコンピュータプログラム製品として実装することができる。さらに、本発明の方法のいずれかを、1以上のコンピュータまたは他の形態の装置で実装することができる。装置の例としては、コンピュータ、および測定装置(例えば、アッセイリーダーまたはスキャナー)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに、本発明の方法のいずれかを1以上のコンピュータプログラム製品に実装することができる。本発明のいくつかの実施形態は、本出願で開示される方法のいずれかまたはすべてをコード化するコンピュータプログラム製品を提供する。そのような方法は、CD−ROM、DVD、磁気ディスクストレージ製品、または任意の他のコンピュータ可読データもしくはプログラムストレージ製品に保存することができる。そのようなコンピュータで読取り可能なストレージ媒体は、有形の物理的対象(搬送波と対照的に)であることが意図される。そのような方法は、永久的ストレージ(例えばROM、1以上のプログラム可能なチップまたは1以上の特定用途向け集積回路(ASIC))中に埋め込むこともできる。そのような永久的ストレージは、サーバー、802.11アクセスポイント、802.11無線ブリッジ/ステーション、リピーター、ルーター、携帯電話、または他の電子装置においてローカライズすることができる。コンピュータプログラム製品においてコード化されるそのような方法は、インターネットまたは他の方法により、コンピュータデータシグナル(この中にソフトウェアが組み込まれる)の伝送によって、デジタル的または搬送波上(搬送波のそのような使用は配布のためであって、ストレージのためでないことは明らかであろう)のいずれかで電子的に配布することもできる。
本発明のいくつかの実施形態は、図3に示すプログラムモジュールの一部または全部を含むコンピュータプログラム製品を提供する。これらのプログラムモジュールは、CD−ROM、DVD、磁気ディスクストレージ製品、または任意の他のコンピュータ可読データまたはプログラムストレージ製品に保存することができる。プログラムモジュールは、永久的ストレージ、例えばROM、1以上のプログラム可能なチップ、または1以上の特定用途向け集積回路(ASIC)に組み込むこともできる。そのような永久的ストレージ媒体は、サーバー、802.11アクセスポイント、802.11無線ブリッジ/ステーション、リピーター、ルーター、携帯電話、または他の電子装置においてローカライズすることができる。コンピュータプログラム製品におけるソフトウェアモジュールは、インターネットまたは他の方法を介して、デジタルでまたは搬送波でのいずれかによるコンピュータデータシグナル(その中にソフトウェア・モジュールが組み込まれている)の伝送によって、電子的に配布することもできる。
具体的な実施形態において、コンピュータプログラムは、ユーザー、ユーザーのインターフェース機器、コンピュータ可読ストレージ媒体、モニター、ローカルコンピュータ、またはネットワークの一部であるコンピュータに対して請求された方法の結果の出力を行う。そのようなコンピュータ可読ストレージ媒体は、(搬送波と対照的に)有形の物理的対象であることが意図される。本発明は、十分に特性化されていないタンパク質の細胞系を作製する方法も提供する。そのようなタンパク質について、多くの場合、既知化合物に対するそれらの機能的反応の性質に関する情報は乏しい。このようにクローンの活性を評価するための確立された機能的基準がないことは、生理学的に関連した細胞系の産生における1つの課題であり得る。前記方法は、そのような情報がない十分特性化されていないタンパク質についても、生理学的に関連した細胞系を得る方法を提供する。タンパク質の生理学的に関連した形態を含む細胞系は、1つのタンパク質を含む遺伝子の発現から得ることができる複数または全部の機能的形態を表すクローンを追求することにより得ることができる。
本発明の細胞および細胞系を用いて、タンパク質のインビボ形態の同一性を既知形態のタンパク質の同一性と種々のモジュレータに対するそれらの反応に基づいて関連付けることにより、様々な形態の対象のタンパク質の様々な病状における役割を特定することができる。これにより、タンパク質と関連する病状の高度に標的化された治療についての疾患特異的または組織特異的モジュレータの選択が可能になる。
モジュレータを同定するために、本発明の細胞または細胞系を、タンパク質が機能的であると予想される条件下で試験化合物に暴露し、次いで好適な対照、例えば試験化合物に暴露されない細胞と比較して、タンパク質活性において統計的に有意な変化(例えば、p<0.05)を検出する。既知アゴニストまたは拮抗物質および/または対象のタンパク質を発現する細胞を用いた正および/または負の対照も用いることができる。当業者は、種々のアッセイパラメータ、例えばシグナル対ノイズ比を最適化することができることを理解するであろう。
いくつかの実施形態では、1以上の本発明の細胞または細胞系を複数の試験化合物、例えば、試験化合物のライブラリに暴露する。そのような試験化合物のライブラリは、本発明の細胞系を用いてスクリーニングして、対象のタンパク質の1以上のモジュレータを同定することができる。試験化合物は、小分子、ポリペプチド、ペプチド、ペプチド模倣物、抗体またはそれらの抗原結合部分、天然化合物、合成化合物、抽出物、脂質、洗剤などをはじめとする化学的部分であり得る。抗体の場合では、それらは、非ヒト抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、または完全ヒト抗体であってよい。抗体は、抗体断片(例えば、FabおよびFab、Fab’、F(ab’)、Fd、Fv、dAbなど)、単鎖抗体(scFv)、単一ドメイン抗体、重鎖もしくは軽鎖可変領域の全部または抗原結合部分を含む、任意の抗体の重鎖および軽鎖または抗原結合部分の全てを含むインタクト抗体であってよい。
いくつかの実施形態では、試験化合物に暴露する前に、本発明の細胞または細胞系は、例えば、哺乳動物または他の動物性酵素、植物酵素、細菌酵素、タンパク質修飾酵素および脂質修飾酵素をはじめとする酵素での前処理によって修飾することができる。そのような酵素としては、例えば、キナーゼ、プロテアーゼ、ホスファターゼ、グリコシダーゼ、オキシドリダクターゼ、トランスフェラーゼ、ヒドロラーゼ、リアーゼ、イソメラーゼ、リガーゼ細菌プロテアーゼ、腸由来のプロテアーゼ、消化管由来のプロテアーゼ、口腔中、唾液中のプロテアーゼ、リゾール細胞/細菌由来のプロテアーゼなどを挙げることができる。あるいは、細胞および細胞系をまず試験化合物に暴露し、続いて酵素処理して、当該処理によりタンパク質の修飾を変更する化合物を同定することができる。
いくつかの実施形態では、大きな化合物コレクションを、細胞ベースの機能的ハイスループットスクリーニング(HTS)において、例えば96ウェル、384ウェル、1536ウェルまたはさらに高密度形式を用いて、タンパク質調節活性について試験する。いくつかの実施形態では、1つの試験化合物または複数の試験化合物(試験化合物のライブラリを含む)を、1つより多い本発明の細胞または細胞系を用いてスクリーニングすることができる。
いくつかの実施形態では、本発明の細胞および細胞系は、対象のタンパク質のモジュレータに対して増大した感受性を有する。本発明の細胞および細胞系はまた、タンパク質の生理学的範囲のEC50またはIC50値でモジュレータに対して反応する。本明細書中で用いる場合、EC50とは、細胞または細胞系において最大半量の活性化反応を誘発するために必要な化合物または物質の濃度を指す。本明細書中で用いる場合、IC50とは、細胞または細胞系において最大半量の抑制反応を誘発するために必要な化合物または物質の濃度を指す。EC50およびIC50値は、当該技術分野で周知の技術、例えば、化合物または物質の濃度とタンパク質を発現する細胞系の反応とを関連付ける用量反応曲線を用いて決定することができる。
本発明の細胞および細胞系のさらなる有利な特性は、これらの細胞および細胞系を用いた初期スクリーニングで同定されるモジュレータが、二次機能アッセイで機能的であることである。当業者らが認識するように、初期スクリーニングアッセイで同定される化合物は、典型的には、コンビナトリアルケミストリー、医薬品化学または合成化学などにより、それらの誘導体または類似体が二次機能アッセイで機能的になるように修飾しなければならない。しかし、本発明の細胞および細胞系の高い生理学的関連性のために、これらの細胞および細胞系を用いて同定される多くの化合物は、さらなる修飾なしで機能的である。いくつかの実施形態では、初期アッセイで同定されるモジュレータの少なくとも25%、30%、40%、50%またはそれ以上は、二次アッセイにおいて機能的である。さらに、本発明の細胞系は機能分析において「ゴールドスタンダード」アッセイと同様に機能する。例えば、GABA受容体を発現する本発明の細胞系は、膜電位アッセイおよび電気生理学的機能において実質的において実質的に同じ働きをする。本発明のさらなる態様では、本発明にしたがって生成した分化、成熟または特殊化細胞を用いて幹細胞を生成することができる。いくつかの実施形態では、本発明の方法により同定される本発明の細胞または細胞(細胞型または特異化が分化、成熟または特殊化細胞である)は、多能性(multipotent)幹細胞、多能性(pluripotent)幹細胞、全能幹細胞、人工多能性幹(「iPS」)細胞、胚幹細胞、癌幹細胞、および臓器または組織特異的幹細胞を包含するが、これらに限定されない幹細胞に分化し得る。脱分化の方法は、当業者らに公知である。例えば、Panagiotis A. Tsonis;Stem Cells from Differentieated Cells;Molecular Interventions 4:81−83,(2004)を参照。本発明の細胞または本発明の方法により同定された細胞から産生される幹細胞は、分化、成熟、もしくは特殊化細胞型または特異化の1以上の細胞に分化し得る。本発明の細胞または本発明の方法により同定された細胞から生成させた胚幹細胞およびiPS細胞を用いて、全非ヒト生物、例えばマウスを産生することができる。マウス胚幹細胞を用いてマウスを産生する方法は、当業者らに公知である。例えば、Smith, "EMBRYO−DERIVED STEM CELLS:Of Mice and Men”, Annu. Rev. Cell Dev. Biol. 2001, 17:435−62(その全体として参照することによって本明細書中に組み込まれる)を参照。iPS細胞を用いてマウスを産生する方法は、当業者らに公知である。例えば、Kang et al., “iPS Cells Can Support Full−Term Development of Tetraploid Blastocyst−Complemented Embryos”,Cell Stem Cell, JuI 22, 2009 [Epub ahead of print]、およびZhao et al., “iPS cells produce viable mice through tetraploid complementation”, Nature, July 23, 2009 [Epub ahead of print]を参照。
いくつかの実施形態では、細胞型または特異化が、分化、成熟または特殊化細胞である本発明の細胞または本発明の方法により同定される細胞は、多能性(multipotent)幹細胞、多能性(pluripotent)幹細胞、全能幹細胞、人工多能性幹細胞(「iPS」)、胚幹細胞、癌幹細胞、および臓器または組織特異的幹細胞を包含するが、これらに限定されない幹細胞に分化する可能性があり、このようにして産生された幹細胞は、分化、成熟、もしくは特殊化細胞型または特異化の1以上の細胞に分化する可能性がある。
いくつかの実施形態では、細胞型または特異化が分化、成熟または特殊化細胞であるは、本発明の細胞または本発明の方法により同定された細胞を胚幹細胞またはiPS細胞に脱分化させることができ、このようにして産生された幹細胞を用いて、全生物、例えば、マウスを産生することができる。いくつかの実施形態では、細胞型または特異化が分化、成熟または特殊化細胞である本発明の細胞または本発明の方法により同定された細胞を、胚幹細胞またはiPS細胞に脱分化させることができ、このようにして産生された幹細胞を用いて、全生物、例えばマウスを産生することができ、この場合、同じ細胞型または特異化生物における細胞は、本発明の細胞が選択される同じ特性、例えば、対象のタンパク質またはRNAの発現を含む。
いくつかの実施形態では、RNAもしくはタンパク質またはRNAもしくはタンパク質の機能的もしくは生理学的形態を含む特殊化細胞もしくは組織型の細胞を使用して、生物、例えば、マウスを産生するために使用することができる胚幹細胞もしくはiPS細胞を産生することができ、この場合、同じ型の生物の細胞または組織は、RNAもしくはタンパク質またはRNAもしくはタンパク質の機能的もしくは生物学的形態を含む。いくつかの実施形態では、このようにして産生された生物は、同じ種のRNAまたはタンパク質を含む。他の実施形態では、このようにして産生された生物は、異なる種のRNAまたはタンパク質を含む。いくつかの実施形態では、生物はマウスであり、RNAまたはタンパク質はヒト起源のものである。いくつかの実施形態では、このようにして産生された生物は本発明のインビトロ相関物を含む。いくつかの実施形態では、このようにして産生された生物は、前臨床試験をはじめとする試験において用いることができる。いくつかの実施形態では、試験または前臨床試験を用いて、ヒトにおける試験化合物の活性を予測する。
さらなる態様では、本発明は、インビボ生理学的特性に対するインビトロ相関関係を生じさせる方法を提供する。インビボ生理学的特性に対するインビトロ相関関係には、1以上の化合物のインビボでの1以上の薬理学的特性に対する影響と相関する、本発明の細胞または細胞系において発現された1以上のタンパク質もしくはRNA(すなわち、インビトロで発現されたもの)に対する1以上の化合物の効果が含まれる。理論により拘束されるものではないが、試験化合物は、基準化合物と比較して、インビトロで発現される1以上のタンパク質またはRNAに対して類似しているかまたは実質的に同じ効果を有することが見いだされる場合、基準化合物と比較して、1以上のインビボ生理学的特性に対して類似しているかまたは実質的に同じ効果を有すると見なすことができる。すなわち、試験化合物は、基準化合物と比較してインビトロで類似しているかまたは実質的に同じ相関関係を有すると見なされる(例えば、少なくとも90%同一)。いくつかの実施形態では、試験化合物は、基準化合物と比較して類似しているかまたは実質的に同じインビトロ相関関係を有すると見なされる(例えば、少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%または90%同一)。インビトロ相関関係は、化合物の1以上の活性特性を含み得る。
本発明の細胞または細胞系により発現される1つのタンパク質または複数のタンパク質は、対象の1つのインビボタンパク質または対象の複数のインビボタンパク質のインビトロ相関関係を提供する。本発明の細胞および細胞系は、1以上のタンパク質を発現するためのちょうど同じ条件を提供する際にインビボでこれらの細胞を正確に再現しない場合がある。例えば、インビボで発現されたタンパク質と比較して、本発明の細胞または細胞系で発現されたタンパク質との間で翻訳後修飾、フォールディング、アセンブリ、サブユニットコンビネーション、輸送および/または膜統合において差があり得る。加えて、インビトロで発現されたタンパク質の機能の試験において用いられるパラメータは、これらのパラメータをインビボで正確に再現しない場合があり、例えば、インビトロで実施されるあるタンパク質機能分析は、非生理学的と見なされるあるpHまたは塩濃度下で実施される場合がある。それにもかかわらず、本発明の細胞または細胞系によって発現されたタンパク質は、これらの非生理学的条件において生理学的に活性であり得、そしてインビトロで分析する場合、少なくとも1つの機能的または薬理学的または生理学的特性を提供し得る。そのような機能的または薬理学的または生理学的特性は、インビボタンパク質に対応し得る。例えば、インビボでタンパク質と関連する生理学的特性を調節または改変する化合物は、インビトロで分析する場合、本発明の細胞または細胞系により発現された対応するタンパク質の生物活性を改変することができ、これにより本発明の細胞または細胞系により発現されたタンパク質とインビボで発現されたタンパク質との間の相関関係を確立し、本発明の細胞または細胞系により発現されたタンパク質は、インビボで発現されたタンパク質の「インビトロ相関物」と見なされる。例えば、本発明者等は、それぞれが同じセットのNavサブユニット(α、β1およびβ2)を発現する異なる細胞系は、同じセットの化合物に対して異なって反応し得ることを見いだした。例えば、以下の実施例23を参照。これらの別個の機能特性は、これらの細胞系における異なるサブユニットコンビネーションの現れであり、異なるサブユニットコンビネーションのそれぞれは、対応するインビボサブユニットコンビネーションのインビトロ相関物と見なすことができる。加えて、本発明者らは、苦味受容体を発現する細胞系のパネルに対する化合物活性の特性も得た。ヒト味覚官能検査を用いて、化合物活性特性と比較し、パネルに対して化合物活性のどのパターンがインビボの所望の味覚または味落ちと関連するのかを調べた。
化合物に対する反応以外に、本発明の細胞によって発現されたタンパク質に対して他の処理および/または条件を適用することによって、本発明のインビトロ相関物を生成および/または分類することができる。例えば、本発明者らは、タンパク質分解によるENaCのインビトロ相関物を生成させ(例えば、ENacの様々なタンパク質分解形態の生成)、様々な培地条件を適用することによって甘味/旨味受容体のインビトロ相関物を生成させた。
インビトロ相関物は、1つのタンパク質または複数のタンパク質を含み得る。そのようなインビトロ相関物は、インビボでのその対応するタンパク質の機能または活性を予測することができる。そのようなインビトロ相関物を、本発明の細胞または細胞系によって発現されるタンパク質(すなわち、インビトロ相関物)の1以上の生物学的活性の同一性モジュレータに対するハイスループットスクリーニングにおいて用いることができ、このようにしてインビトロ相関物のモジュレータとして同定された化合物の一部または全部は、インビボで発現されたタンパク質を調節することもできる(例えば、インビボで治療効果を有する)。種々の実施形態では、ハイスループットスクリーニングで同定された全ての化合物の少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、または99%は、治療効果を有し得る。いくつかの実施形態では、インビトロ相関物は少なくとも2、3、4、5、または6サブユニットを含み得る。いくつかの実施形態では、インビトロ相関物はヘテロ多量体であってよい。いくつかの実施形態では、インビトロ相関物は、選択圧の非存在下で培養された細胞において安定して発現される。いくつかの実施形態では、インビトロ相関物は、細胞毒性を生じることなく細胞系において発現される。いくつかの実施形態では、インビトロ相関物は、特定のタンパク質または複数のタンパク質を内因的に発現しない細胞において発現される。
いくつかの実施形態では、本発明にしたがってインビトロ相関物を発現する細胞または細胞系を用いて、例えば、当該細胞または細胞系を試験化合物と接触させ;そして試験化合物と接触していない細胞におけるインビトロ相関物の特定のタンパク質または複数のタンパク質の活性と比較して、試験化合物と接触した細胞または細胞系におけるインビトロ相関物の特定のタンパク質または複数のタンパク質の活性における変化を検出することにより、対象のインビボタンパク質のモジュレータを同定することができ、この場合、存在しない場合と比較して存在する場合に活性において違いを生じる化合物は、対象のインビボタンパク質のモジュレータである。
ある態様では、本発明は、本明細書中に記載される方法において使用できるキットを提供する。一実施形態では、キットは、本明細書中に記載される方法において使用するための1以上の試薬を含む1以上の容器を含む。
ある態様では、本明細書中に記載される方法において用いることができるキットが提供される。特に、1以上の複雑な標的を安定して発現する1以上の細胞または細胞系を含むキットが提供される。ある実施形態では、本発明で提供されるキットは、本明細書中で記載される1以上のシグナリングプローブを含む。特定の実施形態では、キットは、1以上の複雑な標的をコードする1以上のベクターを含み得る。具体的な実施形態では、キットは、1以上の複雑な標的を安定して発現する細胞のスクリーニングおよび選択のために、機能的細胞ベースのアッセイ(例えば、カルシウムフラックスアッセイ、膜電位アッセイ)において用いられる1以上の色素を含む。
ある態様において、本発明では、本明細書中に記載される1以上の試薬および/または細胞、例えば本明細書中で提供される1以上の細胞、ベクター、および/またはシグナリングプローブで満たした1以上の容器を含むキットを提供する。ある実施形態では、本発明のキットは、対照試薬(例えば、対照シグナリングプローブ、色素、細胞,および/またはベクター)をさらに含み、この場合、そのような対照試薬は正の対照または負の対照試薬であってよい。場合によって、キット中の成分の使用に関する指示を含む注意書をそのような容器に添付することができる。
甘味受容体および旨味受容体
本発明は、甘味受容体のT1R2およびT1R3サブユニット、ならびに場合によってGタンパク質を安定して発現するように操作された新規細胞および細胞系に関する。本発明は、旨味受容体のT1R1およびT1R3サブユニット、ならびに場合によってGタンパク質を安定して発現するように操作された新規細胞および細胞系にも関する。いくつかの実施形態では、これらの細胞および細胞系で産生された味覚受容体(例えば、甘味受容体または旨味受容体)は、機能的および生理学的に関連する。他の態様では、本発明は、これらの細胞および細胞系を調製し、使用する方法を提供する。味覚受容体、例えば旨味受容体または甘味受容体を含む本発明の細胞および細胞系を用いて、味覚受容体、例えば旨味受容体または甘味受容体のモジュレータを同定することができる。これらのモジュレータは、例えば、食品および医薬品の味の修飾において、ならびに味覚受容体、例えば旨味受容体または甘味受容体が関与する疾患、例えば肥満および糖尿病の治療的処置において、有用である。
本発明のいくつかの実施形態によれば、新規細胞および細胞系を、甘味受容体T1R2サブユニットをコードする核酸および/または甘味受容体T1R3サブユニットをコードする核酸で1回または2回トランスフェクトする。いくつかの具体的な実施形態では、新規細胞および細胞系を、旨味受容体T1R1サブユニットをコードする核酸および/または旨味受容体T1R3サブユニットをコードする核酸で1回または2回トランスフェクトする。他のサブユニットを内因性核酸から細胞において発現することができる。2つの核酸がもし存在するならば、これらは同じベクター中にあってもよいし、または別のベクター中にあってもよい。別の実施形態では、本発明の新規細胞および細胞系を、甘味受容体T1R2サブユニット、甘味受容体T1R3サブユニットおよびGタンパク質をコードする核酸で1回、2回または3回トランスフェクトする。別の実施形態では、本発明の新規細胞および細胞系を、旨味受容体T1R1サブユニット、旨味受容体T1R3サブユニットおよびGタンパク質をコードする核酸で1回、2回または3回トランスフェクトする。前述のように、核酸は同じベクター中にあってもよいし、または別のベクター中にあってもよい。例えば、3個のベクターを使用することができるか;1個のベクターを使用することができるか;または2個のベクターを使用することができる。他のサブユニット、および任意のGタンパク質を、内因性核酸から細胞において発現することができる。別の実施形態では、新規細胞および細胞系は、遺伝子活性化により発現のために活性化された、少なくとも1つの味覚受容体サブユニット、例えば旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニットを有する。他の味覚受容体サブユニット、例えば旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット、および/または場合によって必要ならばGタンパク質は、これらのタンパク質をコードする導入された核酸配列から発現させることができるか、または内因的に活性な核酸からすでに発現されていてもよい。本発明の新規細胞系は、導入および/または遺伝子活性化味覚受容体サブユニット、例えば旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット、および場合によってGタンパク質を安定して発現する。
前述のように、本発明のいくつかの実施形態では、本発明の細胞および細胞系を、味覚受容体の2つのサブユニット、例えば旨味受容体または甘味受容体の産生に加えて、Gタンパク質を産生するように操作する。細胞および細胞系を、Gタンパク質を産生するように操作する。なぜなら、これらは自身の操作前の状態では、活性化味覚受容体、例えば旨味受容体または甘味受容体からの下流シグナリングを誘発するために必要なGタンパク質を産生しないから、または細胞が味覚受容体誘発性シグナリング、例えば旨味受容体誘発性シグナリングまたは甘味受容体誘発性シグナリングに十分な量でGタンパク質を産生しないからである。
第1の態様において、本発明は、味覚受容体、例えば旨味受容体または甘味受容体を発現する細胞および細胞系を提供し、これらの細胞および細胞系は、従来の方法により作製された細胞および細胞系と比較して、増強された特性を有する。例えば、本発明の味覚受容体細胞および細胞系、例えば旨味受容体細胞および細胞系または甘味受容体細胞および細胞系は、向上した発現安定性および/または発現レベルを有する(例えば、抗生物質および他の薬物を含む選択圧の無い培養中で維持される場合でも)。他の実施形態では、本発明の細胞および細胞系は種々のアッセイで高いZ’値を有する。さらに別の実施形態では、本発明の細胞および細胞系は、より従来どおりに操作された細胞と比較して、生理学的に関連する味覚受容体活性、例えば、旨味受容体活性または甘味受容体活性のそれらの発現との関連で改善されている。これらの特性は、アッセイにおいて用いられる本発明の細胞および細胞系が味覚受容体、例えば、旨味受容体および/または甘味受容体のモジュレータを同定する能力を増強および改善し、そして同定されたモジュレータの機能的特性を改善する。
種々の実施形態では、本発明の細胞または細胞系は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200日間または200日を越えて、一貫した発現レベルで旨味受容体T1R1およびT1R3サブユニットまたは甘味受容体T1R2およびT1R3サブユニットを発現し、この場合、一貫した発現とは:連続細胞培養の2〜4日にわたって1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%、9%または10%;連続細胞培養の16〜20日にわたって1%、2%、4%、6%、8%、10%または12%;1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%または20%;連続細胞培養の21〜30日にわたって1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%;連続細胞培養の30〜40日にわたって1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%または30%;連続細胞培養の41〜45日にわたって1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%または30%;連続細胞培養の45〜50日にわたって1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%または30%;連続細胞培養の45〜50日にわたって1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、30%または35%;連続細胞培養の50〜55日にわたって1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%または30%または35%;連続細胞培養の50〜55日にわたって1%、2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、30%または35%;連続細胞培養の55〜75日にわたって1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%または40%;連続細胞培養の75〜100日にわたって1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%;連続細胞培養の101〜125日にわたって1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%;連続細胞培養の126〜150日にわたって1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%;連続細胞培養の151〜175日にわたって1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%;連続細胞培養の176〜200日にわたって1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%;連続細胞培養の200日以上にわたって1%、2%、3%、4%、5%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%を超えて変わらない発現レベルを指す。
本発明によれば、本発明の細胞または細胞系により発現された、味覚受容体、例えば旨味受容体または甘味受容体は、ラット、マウス、ウサギ、ヤギ、イヌ、ウシ、ブタまたは霊長類をはじめとする任意の哺乳動物由来であり得る。発現された甘味受容体を一緒になって形成するT1R2およびT1R3サブユニットは、同じかまたは異なる種由来であり得る。例えば、任意の種由来の甘味受容体T1R2サブユニットは、本発明の細胞または細胞系において同じ種または任意の他の種由来の甘味受容体T1R3サブユニットと同時に発現させることができる。さらに、発現された旨味受容体を一緒になって形成するT1R1およびT1R3サブユニットは、同じかまたは異なる種由来であり得る。例えば、任意の種由来の旨味受容体T1R1サブユニットは、本発明の細胞または細胞系において同じ種または任意の他の種由来の旨味受容体T1R3サブユニットと同時発現させることができる。同様に、Gタンパク質も本発明の細胞および細胞系において発現される実施形態では、Gタンパク質は任意の種由来であってよい。これらのGタンパク質には、表7に記載されるものが含まれる。キメラGタンパク質(Gα15−Gα16;GNA15−GNA16)も、本発明の細胞および細胞系において発現され得る。任意の種由来のGタンパク質を、任意の種由来の甘味受容体T1R2サブユニットと同時発現することができ、任意の種由来の甘味受容体T1R3サブユニットまたは3者の任意の組み合わせを用いることができる。具体的な実施形態において、甘味受容体はヒト甘味受容体であり、好ましくは、ヒトT1R2およびT1R3サブユニットにより特性化される。別の具体的な実施形態では、旨味受容体はヒト旨味受容体であり、好ましくは、ヒトT1R1およびT1R3サブユニットにより特性化される。本発明の一態様は、クローン細胞および細胞系のコレクションを提供し、そのそれぞれは同じ味覚受容体、例えば旨味受容体もしくは甘味受容体、または異なる味覚受容体、例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体を発現する。コレクションは、例えば、異なるサブユニットの組み合わせ、またはこれらのサブユニットの完全長もしくは断片の組み合わせを発現する細胞もしくは細胞系を含み得る。
味覚受容体サブユニット、例えば、旨味受容体サブユニットT1R1およびT1R2または甘味受容体サブユニットT1R2およびT1R3をコードする核酸ならびに任意のGタンパク質をコードする核酸は、ゲノムDNA、cDNA、合成DNAまたはそれらの混合物であり得る。いくつかの実施形態では、味覚受容体(例えば、旨味受容体または甘味受容体)サブユニットをコードする核酸配列および場合によってGタンパク質をコードする核酸配列は、さらにタグを含む。そのようなタグは、例えば、HISタグ、mycタグ、ヘマグルチニン(HA)タグ、プロテインC、VSV−G、FLU、黄色蛍光タンパク質(YFP)、緑色蛍光タンパク質、FLAG、BCCP、マルトース結合タンパク質タグ、Nus−タグ、Softag−1、Softag−2、Strep−タグ、S−タグ、チオレドキシン、GST、V5、TAPまたはCBPをコードし得る。タグは、味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)サブユニットおよびGタンパク質発現レベル、細胞内局在性、タンパク質−タンパク質相互作用、味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)調整、または味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)機能を決定するためのマーカーとして用いることができる。タグは、味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)またはGタンパク質を精製もしくは分画するために用いることもできる。
いくつかの実施形態では、本発明の細胞または細胞系は、ヒト甘味受容体T1R2サブユニットをコードする核酸(配列番号31)を含み得る。いくつかの実施形態では、本発明の細胞または細胞系は、ヒト旨味受容体T1R1サブユニットをコードする核酸(配列番号41)を含み得る。本発明の細胞または細胞系は、ヒト甘味受容体または旨味受容体T1R3サブユニットをコードする核酸(配列番号32)も含み得る。具体的な実施形態において、本発明の細胞または細胞系は、T1R3およびT1R1またはT1R2をコードする両核酸を含む。他の実施形態では、本発明の細胞または細胞系は、T1R1およびT1R3サブユニットまたはT1R2およびT1R3サブユニットをコードする核酸に加えて核酸配列(配列番号33)を含み得る。配列番号33はマウスGα15タンパク質をコードする。他の実施形態では、このGタンパク質はヒトGα15である。配列番号37を参照。
いくつかの実施形態では、味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)および任意のGタンパク質をコードする核酸は、野生型味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット)またはGタンパク質をコードする核酸配列と比較して、1以上の置換、挿入、突然変異または欠失を含む。突然変異を含む核酸を含む実施形態において、突然変異は、ランダム突然変異または部位特異的突然変異であり得る。これらの核酸変化は、アミノ酸置換をもたらすかどうかわからない。いくつかの実施形態では、核酸は、味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット)またはGタンパク質をコードする核酸の断片である。断片であるか、またはそのような修飾を有する核酸は、味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット)またはGタンパク質の少なくとも1つの生物学的特性、例えば、それぞれ自身の他のサブユニットでGタンパク質を活性化する能力または味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体)により活性化され得る能力を保有するポリペプチドをコードする。
本発明は、サブユニットをコードする核酸を安定に発現する細胞および細胞系も包含し、この核酸の配列は、配列番号31、配列番号41、配列番号32またはヒト以外の種由来のカウンターパート核酸またはこれらの核酸のいずれかと同じアミノ酸配列をコードする核酸の群から選択されるサブユニット配列と少なくとも約85%同一である。いくつかの実施形態では、サブユニットをコードする配列同一性は、これらのサブユニット配列と比較して、少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上である。本発明は、核酸が、ストリンジェントな条件下で、配列番号31、配列番号41、配列番号32もしくはヒト以外の種由来のカウンターパート核酸の群から選択されるサブユニット配列にハイブリダイズする味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)をコードする核酸、またはこれらの核酸のいずれかと同じアミノ酸配列をコードする核酸から選択される、細胞および細胞系も包含する。
いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号31、配列番号41、配列番号32またはヒト以外の種由来のカウンターパート核酸またはこれらの核酸のいずれかと同じアミノ酸配列をコードする核酸と比較して、少なくとも1つの置換を含む味覚受容体サブユニットをコードする核酸配列(例えば、旨味受容体サブユニットをコードする核酸配列もしくは甘味受容体サブユニットをコードする核酸配列)を含む。置換は、10、20、30、もしくは40未満のヌクレオチドまたは、1%、5%、10%または20%以下のヌクレオチド配列を含み得る。いくつかの実施形態では、置換配列は、配列番号31、配列番号41、配列番号32またはヒト以外の種由来のカウンターパート核酸これらの核酸のいずれかと同じアミノ酸配列をコードする核酸と実質的に同一(例えば、これらと少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である配列)であり得るか、または、ストリンジェントな条件下で、配列番号31、配列番号41、配列番号32またはヒト以外の種由来のカウンターパート核酸またはこれらの核酸のいずれか1つと同じアミノ酸配列をコードする核酸とハイブリダイズできる配列であり得る。
いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、配列番号31、配列番号41、配列番号32またはヒト以外の種由来のカウンターパート核酸またはこれらの核酸のいずれかと同じアミノ酸配列をコードする核酸中に挿入を含むか、またはこれらから欠失している味覚受容体サブユニットをコードする核酸配列(例えば、旨味受容体サブユニットをコードする核酸配列または甘味受容体サブユニットをコードする核酸配列)を含む。挿入または欠失は、10、20、30、もしくは40未満のヌクレオチドまたは前記ヌクレオチド配列の1%、5%、10%または20%以下と等しい。いくつかの実施形態では、挿入または欠失の配列は、配列番号31、配列番号41、配列番号32またはヒト以外の種由来のカウンターパート核酸またはこれらの核酸のいずれかと同じアミノ酸配列をコードする核酸と実質的に同一(例えば、これらと少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である配列)であるか、またはストリンジェントな条件下で配列番号31、配列番号41、配列番号32またはヒト以外の種由来のカウンターパート核酸、またはこれらの核酸のいずれかと同じアミノ酸配列をコードする核酸とハイブリダイズできる配列であり得る。
前述のように、いくつかの実施形態では、本発明の細胞および細胞系は、場合によって、Gタンパク質、例えば、マウスGα15タンパク質(配列番号36)またはヒトGα15タンパク質(配列番号37)を発現する。甘味受容体のT1R2およびT1R3サブユニットまたは旨味受容体のT1R1およびT1R3サブユニットをコードする核酸配列と同様に、Gタンパク質(およびGタンパク質のアミノ酸配列)をコードする核酸配列は、甘味受容体サブユニットについて前述された置換、欠失および挿入を含み得る。
いくつかの実施形態では、核酸置換または修飾の結果、アミノ酸置換などのアミノ酸変化が起こる。例えば、配列番号34(ヒトT1R2)、配列番号35(ヒトT1R3)、配列番号42(旨味ヒトT1R1アイソフォーム1aa)、配列番号43(旨味ヒトT1R1アイソフォーム2aa)、配列番号44(旨味ヒトT1R1アイソフォーム3aa)、配列番号45(旨味ヒトT1R1アイソフォーム4aa)のアミノ酸残基、またはヒト以外の種由来のカウンターパートアミノ酸または配列番号36(マウスGcM5)および37(ヒトGcM5)のアミノ酸残基または任意の種由来のGタンパク質を、保存的もしくは非保存的置換で置換することができる。いくつかの実施形態では、もとのアミノ酸配列と修飾アミノ酸配列との間の配列同一性は、それと実質的に同一である配列(例えば、それと少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である配列)と、約1%、5%、10%または20%異なり得る。
「保存的アミノ酸置換」とは、アミノ酸残基が、親アミノ酸残基と類似した化学的性質(例えば、電荷または疎水性)を有する側鎖R基を有する別のアミノ酸残基で置換されているものである。2以上のアミノ酸配列が保存的置換により互いに異なっている場合、配列同一性(%)または類似性の程度は、置換の保存的性質を補正するために上方調節することができる。この調節をするための手段は、当業者に周知である。例えば、Pearson, Methods Mol. Biol. 243:307−31(1994)を参照。
類似した化学的性質を有する側鎖を有するアミノ酸基の例としては、1)脂肪族側鎖:グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソロイシン;2)脂肪族ヒドロキシル側鎖:セリンおよびスレオニン;3)アミド含有側鎖:アスパラギンおよびグルタミン;
4)芳香族側鎖:フェニルアラニン、チロシン、およびトリプトファン;5)塩基性側鎖:リシン、アルギニン、およびヒスチジン;6)酸性側鎖:アスパラギン酸およびグルタミン酸;ならびに7)硫黄含有側鎖:システインおよびメチオニンが挙げられる。好適な保存的アミノ酸置換基は:バリン−ロイシン−イソロイシン、フェニルアラニン−チロシン、リシン−アルギニン、アラニン−バリン、グルタメート−アスパルテート、およびアスパラギン−グルタミンである。あるいは、保存的アミノ酸置換は、Gonnet et al.、Science 256:1443−45(1992)で開示されるPAM250対数尤度マトリックスにおいて正の値を有する任意の変化である。「やや保存的」置換は、PAM250対数尤度マトリックスにおいて非負値を有する任意の変化である。
サブユニットT1R2およびT1R3における保存的修飾により、非修飾甘味受容体と類似(すなわち、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%または95%同一)の構造的および化学的特性を有する甘味受容体が産生されるであろう。サブユニットT1R1およびT1R3における保存的修飾により、非修飾旨味受容体と類似(すなわち、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%または95%同一)の構造的および化学的特性を有する旨味受容体が産生されるであろう。Gタンパク質における保存的修飾についても同様である。
本発明の細胞または細胞系を産生するために用いられる宿主細胞は、それらの自然の状態で、1以上の内因性味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット)を発現し得るか、または味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット)の発現が欠失している。Gタンパク質についても同様である。宿主細胞は、一次細胞、生殖細胞、または胚幹細胞を含む幹細胞であってよい。宿主細胞は、不死化細胞であってもよい。一次または不死化宿主細胞は、真核生物の中胚葉、外胚葉または内胚葉層由来のものであってよい。宿主細胞は内皮、表皮、間葉、神経、腎臓、肝臓、造血、または免疫細胞であってよい。例えば、宿主細胞は、血液/免疫細胞、例えばB細胞、T細胞(細胞傷害性T細胞、ナチュラルキラーT細胞、調節性T細胞、ヘルパーT細胞、gdT細胞、ナチュラルキラー細胞);顆粒球(好塩基性顆粒球、好酸性顆粒球、好中性顆粒球/過分葉好中球)、単球/マクロファージ、赤血球(網状赤血球)、肥満細胞、血小板/巨大核細胞、樹状細胞;内分泌細胞、例えば甲状腺(甲状腺上皮細胞、傍濾胞細胞)、上皮小体(上皮小体主細胞、好酸性細胞)、副腎(クロム親和性細胞);神経系細胞、例えばグリア細胞(星状細胞、小膠細胞)、巨大細胞性神経分泌細胞、星細胞、核鎖細胞、ベッチャー細胞、下垂体、(性腺刺激物、副腎皮質刺激因子、甲状腺刺激ホルモン産生細胞、増殖ホルモン産生細胞、乳腺刺激物)、呼吸器系細胞、例えば肺細胞(I型肺細胞、II型肺細胞)、クララ細胞、杯細胞;循環系細胞(心筋細胞、周細胞);消化器系細胞(胃(胃主細胞、壁細胞)、杯細胞、パネート細胞、G細胞、D細胞、ECL細胞、I細胞、K細胞、腸内分泌細胞、腸クロム親和性細胞、APUD細胞、肝臓(肝細胞、クッパー細胞)、膵臓(ベータ細胞、アルファ細胞)、胆嚢);軟骨/骨/筋肉/外皮系細胞、例えば骨芽細胞、骨細胞、破骨細胞、歯細胞(セメント芽細胞、エナメル芽細胞);軟骨細胞(cartrige cell)、例えば軟骨芽細胞、軟骨細胞(Chondrocyte)、皮膚/毛細胞、例えば毛疱、ケラチン生成細胞;メラニン形成細胞筋肉細胞、例えば筋細胞、脂肪細胞、線維芽細胞;泌尿器系細胞、例えば足細胞、傍糸球体細胞、糸球体内メサンギウム細胞/糸球体外メサンギウム細胞、腎近位尿細管刷子縁細胞、緻密斑細胞;生殖系細胞、例えば精子、セルトリ細胞、ライディッヒ細胞、卵子、濾胞細胞;感覚細胞、例えばコルチ器官細胞、嗅上皮、温度感受性感覚ニューロン、メルケル細胞、嗅覚受容体ニューロン、痛みを感じるニューロン、光受容体細胞、味蕾細胞、前庭器の毛細胞、頸動脈小体細胞であってよい。宿主細胞は、真核性、原核性、哺乳動物、鳥類、ニワトリ、は虫類、両生類、カエル、トカゲ、ヘビ、魚、蠕虫、イカ、ロブスター、ウニ、ナマコ、ホヤ、ハエ、ヒドラ、節足動物、甲虫、ニワトリ、ヤツメウナギ、メダカ、キンカチョウ、フグ、およびゼブラフィッシュであってよい。哺乳動物の例としては、ヒト、非ヒト霊長類、ウシ、ブタ、ネコ、ラット、有袋類、ネズミ、イヌ、ヒツジ、ヤギ、ウサギ、モルモットおよびハムスターが挙げられる。宿主細胞は、酵母、昆虫、真菌、植物、下等真核生物および原核生物などの非哺乳動物であってもよい。そのような宿主細胞は、味覚受容体モジュレータ、例えば、旨味受容体モジュレータまたは甘味受容体モジュレータを試験するためのさらに異なるバックグラウンドを提供することができ、標的と相互作用し得る細胞により提供される発現産物が無い可能性が高い。好ましい実施形態では、宿主細胞は哺乳動物細胞である。
本発明の細胞または細胞系を産生するために用いることができる宿主細胞の例としては、これらに限定されるものではないが:ヒト胎児由来腎臓293細胞、確立された神経細胞系、クロム親和性細胞腫、神経芽細胞腫線維芽細胞、横紋筋肉腫、後根神経節細胞、NSO細胞、CV−1(ATCC CCL 70)、COS−1(ATCC CRL 1650)、COS−7(ATCC CRL 1651)、CHO−K1(ATCC CCL 61)、3T3(ATCC CCL 92)、NIH/3T3(ATCC CRL 1658)、HeLa(ATCC CCL 2)、C1271(ATCC CRL 1616)、BS−C−1(ATCC CCL 26)、MRC−5(ATCC CCL 171)、L−細胞、HEK−293(ATCC CRL1573)およびPC12(ATCC CRL−1721)、HEK293T(ATCC CRL−11268)、RBL(ATCC CRL−1378)、SH−SY5Y(ATCC CRL−2266)、MDCK(ATCC CCL−34)、SJ−RH30(ATCC CRL−2061)、HepG2(ATCC HB−8065)、ND7/23(ECACC 92090903)、CHO(ECACC 85050302)、Vero(ATCC CCL 81)、Caco−2(ATCC HTB 37)、K562(ATCC CCL 243)、Jurkat(ATCC TIB−152)、Per.C6(Crucell、Leiden、The Netherlands)、Huvec(ATCC Human Primary PCS 100−010、マウスCRL2514、CRL2515、CRL2516)、HuH−7D12(ECACC 01042712)、293(ATCC CRL 10852)、A549(ATCC CCL 185)、IMR−90(ATCC CCL 186)、MCF−7(ATC HTB−22)、U−2 OS(ATCC HTB−96)、T84(ATCC CCL 248)、あるいは任意の確立された細胞系(極性化もしくは非極性化)またはアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC、10801 University Blvd. Manassas、Va. 20110−2209 USA)もしくはヨーロピアン・コレクション・オブ・セル・カルチャーズ(European Collection of Cell Cultures(ECACC、Salisbury Wiltshire SP4 OJG England)などの貯蔵所から入手可能な任意の細胞系が挙げられる。
一実施形態では、宿主細胞は、味覚受容体、例えば旨味受容体または甘味受容体を産生するトランスジェニック動物の生成の基礎としてその後に用いられる胚幹細胞である。少なくとも1つの味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット)、または両味覚受容体サブユニット(例えば、両旨味受容体サブユニットもしくは両甘味受容体サブユニット)、および好ましくは機能的味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)を安定して発現する胚幹細胞を、生物に直接移植することができるか、またはそれらの核を他のレシピエント細胞中に移すことができ、これらを次いで移植するか、またはトランスジェニック動物を作製するために用いることができる。いくつかの実施形態では、1以上のサブユニットは、所望の時間的および/または組織特異的発現で動物において発現することができる。
当業者らには理解されるように、選択された宿主細胞とともに用いるのに適した任意のベクターを用いて、味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット)またはGタンパク質をコードする核酸を宿主細胞中に導入することができる。種々の味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット)またはGタンパク質をコードする核酸を含むベクターは、同じ種類のものであっても、異なる種類のものであってもよい。味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット)またはGタンパク質をコードする核酸を宿主細胞中に導入するために用いることができるベクターの例としては、プラスミド、レトロウイルスおよびレンチウイルスをはじめとするウイルス、コスミッド、人工染色体が挙げられるが、これらに限定されるものではなく、また、例えば、pFN11A(BIND)Flexi(登録商標)、pGL4.31、pFC14A(HaloTag(登録商標)7)CMV Flexi(登録商標)、pFC14K(HaloTag(登録商標)7)CMV Flexi(登録商標)、pFN24A(HaloTag(登録商標)7)CMVd3 Flexi(登録商標)、pFN24K(HaloTag(登録商標)7)CMVd3 Flexi(登録商標)、HaloTag(商標)pHT2、pACT、pAdVAntage(商標)、pALTER(登録商標)−MAX、pBIND、pCAT(登録商標)3−Basic、pCAT(登録商標)3−Control、pCAT(登録商標)3−Enhancer、pCAT(登録商標)3−Promoter、pCI、pCMVTNT(商標)、pG5luc、pSI、pTARGET(商標)、pTNT(商標)、pF12A RM Flexi(登録商標)、pF12K RM Flexi(登録商標)、pReg neo、pYES2/GS、pAd/CMV/V5−DEST Gateway(登録商標)Vector、pAd/PL−DEST(商標)Gateway(登録商標)Vector、Gateway(登録商標)pDEST(商標)27 Vector、Gateway(登録商標)pEF−DEST51 Vector、Gateway(登録商標)pcDNA(商標)−DEST47vector、pCMV/Bsd Vector、pEF6/His A、B、&c、pcDNA(商標)6.2−DEST、pLenti6/TR、pLP−AcGFP1−C、pLPS−AcGFP1−N、pLP−IRESneo、pLP−TRE2、pLP−RevTRE、pLP−LNCX、pLP−CMV−HA、pLP−CMV−Myc、pLP−RetroQ、pLP−CMVneo、pCMVScript、pcDNA3.1Hygro、pCDNA3.1neo、pcDNA3.1puro、PSV2neo、pIRESpuro、pSV2zeoを挙げることができる。いくつかの実施形態では、ベクターは、発現調節配列、例えば構成的または条件付きプロモータを含み、好ましくは、構成的プロモータを使用する。当業者はそのような配列を選択することができるであろう。例えば、好適なプロモータとしては、これらに限定されるものではないが、CMV、TK、SV40およびEF−1αが挙げられる。いくつかの実施形態では、プロモータは、誘導性、温度調節、組織特異性、抑制性、熱ショック、発生、細胞系特異性、真核性、原核性もしくは時間的プロモータまたは前記のいずれか1以上の非修飾もしくは突然変異、ランダム化、シャッフルされた配列の組み合わせもしくは組換えである。他の実施形態では、味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット)またはこれらの2以上(および場合によってGタンパク質)は遺伝子活性化によるか、またはエピソームにより発現される。
いくつかの実施形態では、ベクターは、選択可能なマーカーまたは薬剤耐性遺伝子が欠失している。他の実施形態では、ベクターは、場合によって、薬剤もしくは抗生物質耐性を付与するタンパク質またはさらに一般的には細胞に対して選択圧をかける任意の生成物などの選択可能なマーカーをコードする核酸を含む。異なる味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット)またはGタンパク質をコードする配列を導入するための各ベクターは、同じかもしくは異なる薬剤耐性または他の選択圧マーカーを有し得る。薬剤耐性または選択圧マーカーの2以上が同じであるならば、薬物のレベルを増大させることによって、同時選択を行うことができる。好適なマーカーは当業者に周知であり、以下のいずれか1つ:ネオマイシン/G418、ピューロマイシン、ハイグロマイシン、ゼオシン、メトトレキサートおよびブラスチサイジンに対して耐性を付与するポリペプチド産物が含まれるが、これらに限定されるものではない。薬剤選択(または任意の他の好適な選択マーカーを用いた選択)は、本発明の細胞および細胞系の産生において必要な工程ではないが、トランスフェクトされた細胞集団を安定してトランスフェクトされた細胞が多くなるようにするために用いることができる。ただし、トランスフェクトされた構築物は薬剤耐性を付与するように設計されているものとする。両旨味受容体サブユニットを発現する細胞、および場合によってGタンパク質、または両甘味受容体サブユニットおよび場合によってGタンパク質を発現する細胞のその後の選択がシグナリングプローブを用いて行われる場合、トランスフェクション後の時期尚早の選択の結果、一時的なだけであって安定してトランスフェクトされない陽性細胞が得られる可能性がある。しかし、この影響は、トランスフェクトされた細胞における一時的発現の希釈のために十分な細胞継代を可能にすることによって最小限に抑えることができる。
いくつかの実施形態では、味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)または場合によってGタンパク質をコードする核酸を誘導するために用いられるベクターは、RNAタグ配列をコードする核酸配列を含む。「RNAタグ配列」とは、発現されたRNAまたはシグナリングプローブにより検出されるRNAの一部である核酸配列を指す。シグナリングプローブは種々のRNA配列を検出することができる。これらのRNAのうちのいずれかをタグとして用いることができる。シグナリングプローブは、このプローブがタグのRNA配列に対して相補性である部分を含むように設計することにより、RNAタグを対象とすることができる。タグ配列は、同時転写され、シグナリングプローブ結合の標識配列を含むベクターの3’非翻訳領域であり得る。対象の核酸から産生されるRNAはタグ配列を含み得るか、またはタグ配列は5’−非翻訳領域または3’−非翻訳領域内に位置し得る。いくつかの実施形態では、タグは、対象の核酸から産生されるRNAの一部ではない。タグ配列は、産生されるタンパク質を標識したいかどうかによって、対象の核酸のメッセージのタンパク質をコードする部分とともに、フレーム内であってもよいし、またはフレーム外であってもよい。したがって、タグ配列は、シグナリングプローブによる検出のために翻訳される必要はない。タグ配列は、同一または異なる複数の標的配列を含んでもよく、この場合、1つのシグナリングプローブは各標的配列とハイブリダイズする。タグ配列は、二次構造を有するRNAをコードすることができる。この構造は、三又接合構造であってよい。本発明において使用できるタグ配列であって、これに対するシグナリングプローブを調製することができるタグ配列の例には、例えば、HISタグ、mycタグ、ヘマグルチニン(HA)タグ、プロテインC、VSV−G、FLU、黄色蛍光タンパク質(YFP)、緑色蛍光タンパク質、種々の公知磁気タグ、FLAG、BCCP、マルトース結合タンパク質タグ、Nus−タグ、Softag−1、Softag−2、Strep−タグ、S−タグ、チオレドキシン、GST、V5、TAPまたはCBPなどのエピトープタグのRNA転写産物が含まれるが、これらに限定されるものではない。本明細書中で記載するように、当業者はRNAタグ配列を容易に調製することができ、そして使用することができる。
本発明の細胞および細胞系を作製するために、例えば、米国特許第6,692,965号および国際特許公開第WO/2005/079462号に記載されている方法を用いることができる。これらの文書はどちらも、あらゆる目的についてそれらの全体として参照することによって本明細書中に組み込まれる。これらの方法は、本発明の細胞および細胞系を作製するのに好適であり、数百万個の細胞のリアルタイム予測を提供し、したがって、対象の核酸配列を発現する(すなわち、RNAを産生する)任意の所望の数のクローン(数十ないし数百個のクローン)を選択することができる。フローサイトメトリーによる細胞分類(例えば、FACS機を使用)または磁気細胞分類(例えば、MACS機を使用)などの細胞分類技術を用いて、1個のウェルあたり1個の選択された細胞を、高い統計的信頼度で培養容器(たとえば、96ウェル培養プレート)中に自動的に入れることができる。この技術の速度および自動化により、多重遺伝子細胞系(すなわち、味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)のT1R2およびT1R3サブユニットならびに場合によってGタンパク質を発現するもの)を容易に単離することが可能になる。
この技術を使用して、細胞または細胞系において発現された各味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)(および場合によってGタンパク質)のRNA配列を、シグナリングプローブ(分子ビーコンまたは蛍光発生プローブとも呼ぶ)を用いて検出することができる。いくつかの実施形態では、分子ビーコンは前述のように標的配列を認識する。別の実施形態では、分子ビーコンは、味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)(またはGタンパク質)自体の配列を認識する。シグナリングプローブは、プローブがそれぞれタグまたは味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット)(またはGタンパク質)のRNA配列に相補的である部分を含むように設計することによって、RNAタグまたは味覚受容体サブユニット配列(例えば、旨味受容体サブユニット配列もしくは甘味受容体サブユニット配列)(またはGタンパク質配列)を対象とすることができる。
味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)(および場合によってGタンパク質をコードする核酸)をコードする核酸、または味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)(もしくはGタンパク質)およびタグ配列をコードする配列、ならびに場合によって選択可能なマーカーをコードする核酸を周知の方法によって選択された宿主細胞中に導入することができる。遺伝子活性化配列を、当該技術分野で周知の従来法を用いて同様にして、細胞中に導入することができる。この方法としては、トランスフェクション、ウイルス送達、タンパク質もしくはペプチド介在性挿入、共沈法、脂質系送達試薬(リポフェクション)、サイトフェクション、リポポリアミン送達、デンドリマー送達試薬、エレクトロポレーションまたは機械的送達が挙げられるが、これらに限定されるものではない。トランスフェクション試薬の例は、GENEPORTER、GENEPORTER2、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE2000、FUGENE6、FUGENE HD、TFX−10、TFX−20、TFX−50、OLIGOFECTAMINE、TRANSFAST、TRANSFECTAM、GENESHUTTLE、TROJENE、GENESILENCER、X−TREMEGENE、PERFECTIN、CYTOFECTIN、SIPORT、UNIFECTOR、SIFECTOR、TRANSIT−LT1、TRANSIT−LT2、TRANSIT−EXPRESS、IFECT、RNAI SHUTTLE、METAFECTENE、LYOVEC、LIPOTAXI、GENEERASER、GENEJUICE、CYTOPURE、JETSI、JETPEI、MEGAFECTIN、POLYFECT、TRANSMESSANGER、RNAiFECT、SUPERFECT、EFFECTENE、TF−PEI−KIT、CLONFECTIN、およびMETAFECTINEである。味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)核酸配列(および潜在的にはGタンパク質をコードする核酸)を細胞中のゲノムの様々な位置で組み込むことができる。味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)およびGタンパク質をコードする核酸の発現レベルは、組み込み部位によって変わり得る。
味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)をコードする配列または味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)遺伝子活性化配列を宿主細胞中に導入(そして場合によってGタンパク質をコードする配列をそれらの細胞中に導入または活性化)し、場合によってその後に薬剤選択した後、分子ビーコン(例えば、蛍光発生プローブ)を当該細胞中に導入し、そして細胞分類を用いて、それらのシグナルそしてひいては所望の核酸配列の発現(RNA)について陽性の細胞を単離する。熟練者は、この分類が任意の所望の発現レベルについてゲートで制御され得ることを理解するであろう。所望により、数ラウンドの分類を実施することができる。一実施形態では、フローサイトメトリー細胞分類器はFACS機である。MACS(磁気細胞分類)またはレーザー対応分析を用いた陰性細胞のレーザーアブレーションおよびプロセッシングも使用することができる。この方法にしたがって、甘味受容体サブユニットT1R2およびT1R3(ならびに場合によってGタンパク質)または旨味受容体サブユニットT1R1およびT1R3(ならびに場合によってGタンパク質)を発現する細胞を検出し、回収する。
本発明のこの実施形態において有用なシグナリングプローブは当該技術分野で公知である。それらは一般的に、標的配列に対して相補的な配列と、プローブが標的配列と結合しない場合にはシグナルが放出されず、プローブが標的配列と結合する場合にシグナルが放出されるように配列されたシグナル放出系とを含むオリゴヌクレオチドである。非限定的例として、シグナリングプローブは、クエンチャーとフルオロフォアとが一緒になって非結合プローブに取り込まれるようにプローブ中に配置されたフルオロフォアおよびクエンチャーを含んでもよい。プローブと標的配列とが結合すると、クエンチャーとフルオロフォアは分離し、その結果、シグナルが放出される。国際公開第WO/2005/079462号は、例えば、本発明の細胞および細胞系の産生に使用することができ、好ましくは使用される多くのシグナリングプローブを記載する。タグ配列を使用する場合、味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)(または場合によってGタンパク質)のそれぞれのベクターは、同じかまたは異なるタグ配列を含み得る。タグ配列が同じであるかまたは異なっているかに関わらず、シグナリングプローブは異なるシグナルエミッター、例えば異なる色のフルオロフォアを含んでもよく、したがって各サブユニット(およびGタンパク質)の(RNA)発現を別に検出することができる。例として、甘味受容体T1R2 mRNAまたは旨味受容体T1R1 mRNAを特異的に検出するシグナリングプローブは、赤色フルオロフォアを含み得、甘味/旨味受容体T1R3サブユニット(RNA)を検出するプローブは、緑色フルオロフォアを含み得、場合によって、Gタンパク質(RNA)を検出するプローブは、黄色蛍光フルオロフォアを含み得る。当業者は、トランスフェクトされた細胞においてシグナリングプローブで2個(または場合によって3個)の発現されたRNAの発現を異なって検出する他の手段を知っているであろう。
シグナリングプローブをコードする核酸を、選択された宿主細胞中に、これらに限定されるものではないが、トランスフェクション、共沈法、脂質系送達試薬(リポフェクション)、サイトフェクション、リポポリアミン送達、デンドリマー送達試薬、エレクトロポレーションまたは機械的送達をはじめとする、当業者に周知の多くの手段のうちのいずれかによって導入することができる。トランスフェクション試薬の例は、GENEPORTER、GENEPORTER2、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE2000、FUGENE6、FUGENE HD、TFX−10、TFX−20、TFX−50、OLIGOFECTAMINE、TRANSFAST、TRANSFECTAM、GENESHUTTLE、TROJENE、GENESILENCER、X−TREMEGENE、PERFECTIN、CYTOFECTIN、SIPORT、UNIFECTOR、SIFECTOR、TRANSIT−LT1、TRANSIT−LT2、TRANSIT−EXPRESS、IFECT、RNAI SHUTTLE、METAFECTENE、LYOVEC、LIPOTAXI、GENEERASER、GENEJUICE、CYTOPURE、JETSI、JETPEI、MEGAFECTIN、POLYFECT、TRANSMESSANGER、RNAiFECT、SUPERFECT、EFFECTENE、TF−PEI−KIT、CLONFECTIN、およびMETAFECTINEである。
一実施形態では、シグナリングプローブを、味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)をコードするRNAの一部またはその5’もしくは3’非翻訳領域の一部(またはGタンパク質をコードするRNAの類似した部分)のいずれかに対して相補性であるように設計する。対象のメッセンジャーRNAを認識するように設計されたシグナリングプローブが内因的に発現された標的配列を検出できる場合でも、トランスフェクトされた細胞または遺伝子活性化された細胞により産生された対象の配列の割合と比較したこれらの配列の割合は、ソーターが2つの細胞型を識別できるようなものである。
具体的な実施形態では、同じかまたは他のコーディングエクソン、非コーディングイントロンまたは非コーディング非翻訳配列内の他の配列に対する(例えば相補性の)シグナリングプローブも設計することができ、使用することができる。特定の実施形態では、甘味受容体(例えば、T1R2およびT1R3)または旨味受容体(例えば、T1R1およびT1R3)のシグナリング経路を含むシグナリング経路の成分に対するシグナリングプローブも使用することができる。
味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)(および場合によってGタンパク質)の発現レベルは、細胞ごとに、または細胞系ごとに異なり得る。細胞または細胞系における発現レベルも、DNAメチル化および遺伝子サイレンシングならびにトランス遺伝子コピーの喪失などのエピジェネティック事象のために時間とともに減少し得る。これらの変動は、様々な因子、例えば、細胞によって取り込まれるトランス遺伝子のコピー数、トランス遺伝子のゲノム組み込み部位、およびゲノムの組み込み後のトランス遺伝子の完全性が原因であり得る。FACSまたは他の細胞分類方法(すなわち、MACS)を用いて発現レベルを評価することができる。シグナリングプローブを導入するさらなるラウンドを用いて、細胞がもともと単離されたRNAのいずれか1つ以上について時間がたつにつれ、この細胞が陽性のままであるかそしてその程度を測定することができる。
具体的な実施形態では、少なくとも1つのシグナリングプローブについて様々な絶対的または相対的蛍光レベルを有する細胞を、例えばFACSにより、全細胞集団に対して好適な蛍光レベルを有する細胞のサブセットをゲートで制御することによって、単離することができる。例えば、特定のシグナリングプローブ(またはシグナリングプローブの組み合わせ)について最高の蛍光シグナルを有する細胞の上位5%、上位10%、上位15%、上位20%、上位25%、上位30%、上位35%、上位40%、上位45%、上位50%、上位55%、上位60%、または上位65%を、例えば、FACSによりゲートで制御し、そして単離することができる。他の実施形態では、特定のシグナリングプローブ(またはシグナリングプローブの組み合わせ)について最高の蛍光シグナルを有する細胞の上位2%〜3%、上位5%〜10%、上位5%〜15%、上位5%〜20%、上位5%〜30%、上位40%〜50%、上位10%〜30%、上位10%〜25%、または上位10%〜50%を、例えばFACSによりゲートで制御し、そして単離することができる。
T1R1およびT1R3、またはT1R2およびT1R3、(ならびに場合によってGタンパク質)のRNAを発現する細胞が単離されたら、細胞を培地中任意の条件下で、サブユニット(および場合によってGタンパク質)(RNAまたはタンパク質)を安定して発現し、さらに好ましくは機能的味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)(および場合によってGタンパク質)を発現する細胞を産生し、同定するために十分な時間、培養することができる。本発明の別の実施形態では、接着細胞を細胞分類および単一細胞の単離の前または後に懸濁液にすることができる。一実施形態では、単離された細胞を個々に増殖させるか、またはプールして、細胞の集団を生じさせることができる。個々のまたは複数の細胞または細胞系も別々に増殖させるかまたはプールすることができる。細胞または細胞系のプールがサブユニットを、さらに好ましくは機能的味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)を安定して発現する場合、この特性を有する細胞もしくは細胞系または細胞もしくは細胞系のセットが同定されるまで、さらに分画することができる。これにより、それぞれを別々に維持する必要が無く、多数の細胞および細胞系を維持するのがさらに容易になる。このように、細胞または細胞系のプールを陽性細胞が多くなるようにすることができる。濃縮されたプールは、所望の特性または活性について少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%または少なくとも90%、または100%陽性である。
さらなる態様では、本発明は、本発明の細胞および細胞系を産生するための方法を提供する。一実施形態では、当該方法は次の工程:
a)1以上の味覚受容体サブユニット、例えば旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット、および場合によってGタンパク質をコードするmRNAを発現する複数の細胞を提供する工程;
b)細胞を個別に各培養容器中に分散させ、これにより複数の独立した細胞培養を提供する工程;
c)細胞を所望の培養条件のセットのもと、条件が独立した細胞培養のそれぞれと実質的に同じであることを特徴とする自動化細胞培養法を用いて培養し、その培養の間、それぞれの独立した細胞培養における細胞の数が標準化され、独立した培養を同じスケジュールで継代する工程;
d)味覚受容体、例えば旨味受容体または甘味受容体の少なくとも1つの所望の特性について、少なくとも2回、独立した細胞培養を分析する工程;および
e)両アッセイにおいて所望の特性を有する独立した細胞培養を同定する工程
を含む。
当該方法にしたがって、細胞を所望のセットの培養条件下で培養する。条件は、任意の所望の条件であり得る。当業者は、どのパラメータがある培養条件のセットに含まれる他を理解するであろう。例えば、培養条件には、これらに限定されるものではないが:培地(基本培地(DMEM、MEM、RPMI、無血清、含血清、完全既知組成、動物由来成分を含まない)、一価および二価イオン(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム)濃度、追加されるさらなる成分(アミノ酸、抗生物質、グルタミン、グルコースまたは他の炭素源、HEPES、チャンネルブロッカー、他の標的のモジュレータ、ビタミン類、微量元素、重金属、補因子、増殖因子、抗アポトーシス試薬)、新鮮な培地または馴化培地、HEPESの有無、pH、ある栄養素がないかまたは少ない(アミノ酸、炭素源))、分裂/継代前に細胞が達成し得る集密度のレベル、細胞のフィーダー層、またはガンマ照射細胞、CO、三気体系(酸素、窒素、二酸化炭素)、湿度、温度、静置またはシェーカー上など、当業者に周知のものが含まれる。
簡便のため、または細胞の特定の所望の用途のために、細胞培養条件を選択することができる。有利には、本発明は、特定の所望の用途に最適の細胞および細胞系を提供する。すなわち、細胞を特定の所望の用途のための条件下で培養する本発明の実施形態では、所望の用途のための条件下で所望の特性を有する細胞が選択される。
例として、細胞が接着性であることが望ましいプレートにおけるアッセイで細胞を使用する場合、アッセイの条件下で接着性を示す細胞を選択することができる。同様に、細胞をタンパク質産生に使用する場合、細胞を、タンパク質産生に適切な条件下で培養し、この使用のために有利な特性について選択することができる。
いくつかの実施形態では、当該方法は、独立した細胞培養の増殖速度を測定するさらなる工程を含む。増殖速度は、熟練者に周知の種々の技術のいずれかを用いて測定することができる。そのような技術としては、ATP、細胞集密度、光散乱、光学密度(例えば、DNAについてのOD260)の測定が挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、増殖速度は、選択された培養条件外での培養時間を最小限に抑える手段を用いて測定する。
いくつかの実施形態では、細胞集密度を測定し、増殖速度を集密度値から計算する。いくつかの実施形態では、細胞を分散させ、精度向上のために細胞集密度を測定する前に凝集塊を除去する。細胞の単分散のための手段は周知であり、例えば、分散試薬を測定される培養物に添加することによって行うことができる。分散剤は周知であり、容易に入手可能であり、酵素分散剤、例えばトリプシン、およびEDTA系分散剤が挙げられるが、これらに限定されるものではない。増殖速度は、HAMILTON VECTORなどのその目的ための商業的に入手可能なソフトウェアを用いて集密度データから計算することができる。自動化顕微鏡的プレートリーダーを用いるなどの自動化集密度測定が特に有用である。集密度を測定するプレートリーダーは商業的に入手可能であり、CLONE SELECT IMAGER(Genetix)が挙げられるが、これに限定されるものではない。典型的には、少なくとも2回の細胞集密度測定を行った後、増殖速度を計算する。増殖速度を決定するために用いる集密度値の数値は、培養に好都合であるかまたは好適な任意の数値であり得る。例えば、集密度は例えば、1週間、2週間、3週間または任意の長さの時間にわたって、望ましい任意の頻度で複数回測定することができる。
増殖速度が既知の場合、当該方法にしたがって、複数の独立した細胞培養物を増殖速度の類似性により分ける。培養を増殖速度ビンに分類することにより、群中の培養物を一緒に操作することができ、これにより培養間のばらつきを軽減する別のレベルの標準化が提供される。例えば、1つのビン中の培養を同時に継代することができる、所望の試薬で同時に処理することができる等。さらに、機能的アッセイ結果は、典型的にはアッセイウェル中の細胞密度に依存する。個々のクローンの真の比較は、これらを同じ密度でプレーティングし、分析することによってのみ達成される。特定の増殖速度コホートに分類することにより、クローンをハイスループット形式で機能的に特性化することを可能にする特定の密度でクローンをプレーティングすることが可能になる。
各群における増殖速度の範囲は、任意の都合のよい範囲であり得る。細胞を同時に継代することを可能にし、細胞数の頻繁な繰り込みを回避する増殖速度の範囲を選択することが特に有利である。増殖速度群は、厳密な分類については非常に狭い範囲を含み、例えば互いに1時間以内の平均倍加時間を含み得る。しかし、当該方法によれば、範囲は、互いの2時間まで、3時間まで、4時間まで、5時間までまたは10時間まで、またはさらに広範囲であり得る。繰り込みの必要性は、ビンにおける増殖速度が同じでなく、したがって、一部の培養における細胞数が他のものよりも速く増大する場合に生じる。あるビンにおいて全ての培養について実質的に同じ条件を維持するために、定期的に細胞を除去して、ビン全体の数を繰り込む必要がある。増殖速度が異なるほど、より頻繁に繰り込みが必要になる。
工程d)において、細胞および細胞系を:ゲノムによってコードされる細胞プロセスにおける変化;ゲノムによって調節される細胞プロセスにおける変化;染色体活性のパターンにおける変化;染色体サイレンシングのパターンにおける変化;遺伝子サイレンシングのパターンにおける変化;遺伝子活性化のパターンまたは効率における変化;遺伝子発現のパターンまたは効率における変化;RNA発現のパターンまたは効率における変化;RNAi発現のパターンまたは効率における変化;RNAプロセッシングのパターンまたは効率における変化;RNA輸送のパターンまたは効率における変化;タンパク質翻訳のパターンまたは効率における変化;タンパク質フォールディングのパターンまたは効率における変化;タンパク質アセンブリのパターンまたは効率における変化;タンパク質修飾のパターンまたは効率における変化;タンパク質輸送のパターンまたは効率における変化;膜タンパク質の細胞表面への輸送パターンまたは効率における変化;増殖速度における変化;細胞サイズにおける変化;細胞形状における変化;細胞形態における変化;RNA含有量(%)における変化;タンパク質含有量(%)における変化;含水量(%)における変化;脂質含有量(%)における変化;リボソーム含有量における変化;ミトコンドリア含有量における変化;ER量における変化;細胞膜表面積における変化;細胞容積における変化;細胞膜の脂質組成における変化;核膜の脂質組成における変化;細胞膜のタンパク質組成における変化;核膜のタンパク質組成における変化;分泌小胞の数における変化;リソソームの数における変化;液胞の数における変化;細胞の:タンパク質産生、タンパク質分泌、タンパク質フォールディング、タンパク質アセンブリ、タンパク質修飾、タンパク質の酵素修飾、タンパク質グリコシル化、タンパク質リン酸化、タンパク質脱リン酸化、代謝産物生合成、脂質生合成、DNA合成、RNA合成、タンパク質合成、栄養の吸収、細胞増殖、有糸分裂、減数分裂、細胞分裂、脱分化するため、幹細胞へ変換するため、多能性細胞へ変換するため、全能細胞へ変換するため、任意の臓器(すなわち、肝臓、肺、皮膚、筋肉、膵臓、脳、精巣、卵巣、血液、免疫系、神経系、骨、心臓血管系、中枢神経系、胃腸管、胃、甲状腺、舌、胆嚢、腎臓、鼻、眼、爪、毛、味蕾)を幹細胞型へ変換するため、分化した任意の細胞型(すなわち、筋肉、心筋、ニューロン、皮膚、膵臓、血液、免疫、赤血球、白血球、キラーT細胞、腸内分泌細胞、味覚、分泌細胞、腎臓、上皮細胞、内皮細胞(核酸配列の導入のために使用できる、すでに記載した動物もしくはヒト細胞型のいずれかも包含する))へ変換するため、DNAを取り込むため、小分子を取り込むため、蛍光発生プローブを取り込むため、RNAを取り込むため、固体表面へ接着するため、無血清条件へ適合させるため、無血清懸濁条件へ適合させるため、細胞培養を拡大するために適合させるため、大規模細胞培養に使用するため、創薬で使用するため、ハイスループットスクリーニングで使用するため、機能的細胞ベースのアッセイで使用するため、カルシウムフラックスアッセイで使用するため、Gタンパク質レポーターアッセイで使用するため、レポーター細胞ベースのアッセイで使用するため、ELISA研究で使用するため、インビトロアッセイで使用するため、インビボ用途で使用するため、二次試験で使用するため、化合物試験で使用するため、結合アッセイで使用するため、パニングアッセイで使用するため、抗体パニングアッセイで使用するため、イメージングアッセイで使用するため、顕微鏡イメージングアッセイで使用するため、マルチウェルプレート中で使用するため、自動化細胞培養に適合させるため、小型自動化細胞培養に適合させるため、大規模自動化細胞培養に適合させるため、マルチウェルプレート(6、12、24、48、96、384、1536またはさらに高密度)中での細胞培養に適合させるため、細胞チップで使用するため、スライド上で使用するため、スライドガラス上で使用するため、スライドもしくはスライドガラス上でのマイクロアレイのため、免疫蛍光研究のため、タンパク質精製で使用するため、バイオロジー産生で使用するため、工業用酵素の製造において使用するため、研究用試薬の製造において使用するため、細胞療法で使用するため、動物もしくはヒトへの移植において使用するため、細胞により分泌される因子の単離において使用するため、cDNAライブラリ調製のため、RNAの精製のため、DNAの精製のため、病原体、ウイルスまたは他の作用物質による感染のため、病原体、ウイルスまたは他の作用物質に対する耐性のため、薬物に対する耐性のため、自動化小型細胞培養条件下での維持に対する適合性のため、タンパク質結晶学、免疫系の刺激,抗体産生または抗体の生成もしくは試験を包含する特性化のためにタンパク質産生において使用するための能力または可能性を包含するがこれに限定されるものではない任意の生理学的特性について試験し、選択することができる。当業者は、前記特性のいずれかについて好適な試験を容易に理解するであろう。特定の実施形態では、これらの物理的性質の1以上は、味覚受容体(例えば、甘味受容体もしくは旨味受容体)に関連する一定の物理的性質である可能性があり、機能的味覚受容体(例えば、甘味受容体もしくは旨味受容体)の発現をモニタリングするために使用することができる。
本発明の細胞および細胞系の特性化および/または適合したパネルにのために使用できる試験には:アミノ酸分析、DNAシーケンシング、タンパク質シーケンシング、NMR、タンパク質輸送試験、核細胞質間輸送試験、タンパク質の細胞内局在化試験、核酸の細胞内局在化試験、顕微分析、超顕微鏡的分析、蛍光顕微鏡検査法、電子顕微鏡法、共焦点顕微鏡法、レーザーアブレーション技術、細胞計数および透析が含まれるが、これらに限定されるものではない。熟練者は前述の試験のいずれの使用法も理解しているであろう。
当該方法にしたがって、増殖速度を測定する工程の前に細胞または細胞系が各培養中に分散されている限り、細胞を任意の細胞培養において培養することができる。例えば、簡便のために、細胞をまず所望の条件下で培養するためにプールし、次いで各細胞をウェルまたは容器あたり1個の細胞で分けることができる。
細胞を、任意の都合のよい数のウェルを有するマルチウェル組織培養プレート中で培養することができる。そのようなプレートは容易に商業的に入手可能であり、当業者には周知であろう。場合によって、細胞は好ましくはバイアル中または任意の都合のよい形式で培養することができ、種々の形式が熟練者に公知であり、商業的に容易に入手可能である。
増殖速度を測定する工程を含む実施形態において、増殖速度を測定する前に、培養条件に細胞が馴化するために十分な時間、細胞を培養する。当業者には理解されるように、時間の長さは、細胞型、選択された条件、培養形式などの多くの因子によって変わり、1日から数日、1週間までまたはそれ以上の任意の時間の長さであり得る。
好ましくは、複数の独立した細胞培養における各培養を、標準化された維持スケジュールをはじめとする以下で議論するのと実質的に同じ条件下で維持する。当該方法の別の有利な特性は、多数の個々の培養を同時に維持することができ、したがって所望のセットの特性を有する細胞を、ごくまれな場合であっても同定できることである。これらおよび他の理由から、本発明によれば、複数の独立した細胞培養物を、自動化細胞培養法を用いて培養し、したがって条件は、各ウェルについて実質的に同じである。自動化細胞培養は、手動細胞培養に内在する避けがたいバラツキを防止する。
任意の自動化細胞培養系を本発明の方法で用いることができる。多くの自動化細胞培養系が商業的に入手可能であり、当業者には周知であろう。いくつかの実施形態では、自動化システムはロボットシステムである。好ましくは、システムには、独立して動くチャンネル、マルチチャンネルヘッド(例えば96チップヘッド)およびグリッパーまたはチェリーピッキングアームおよび作業中の無菌状態を維持するためのHEPA濾過装置が含まれる。ピペッター中のチャンネルの数は、培養の形式に適したものでなければならない。都合のよいピペッターは、例えば、96または384チャンネルを有する。そのようなシステムは公知であり、商業的に入手可能である。例えば、MICROLAB STAR(商標)装置(Hamilton)を本発明の方法で用いることができる。自動化システムは種々の所望の細胞培養作業を実施できるものでなければならない。そのような作業は当業者には公知であろう。それらには:培地の除去、培地の交換、試薬の添加、細胞洗浄、洗浄液の除去、分散剤の添加、培養容器からの細胞の除去、培養容器への細胞の添加などが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明の細胞または細胞系の産生は、任意の数の独立した細胞培養を含み得る。しかし、方法によってもたらされる利点は、細胞の数が増えるにつれ増大する。方法において利用できる細胞または独立した細胞培養の数に理論的上限は無い。本発明によれば、独立した細胞培養の数は2以上であり得、さらに有利には、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ以上の独立した細胞培養、例えば、少なくとも12、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも24、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも48、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも96、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも384、少なくとも400、少なくとも500、少なくとも1000、少なくとも10,000、少なくとも100,000、少なくとも500,000またはそれ以上である。
本発明の細胞および細胞系は、発現および発現レベル(RNAまたはタンパク質)に関して、従来法により産生される細胞および細胞系と比較して向上した安定性を有する。そのような安定な発現により特徴づけられる細胞および細胞系を同定するために、各味覚受容体、例えば旨味受容体または甘味受容体サブユニット、(および場合によってGタンパク質)の細胞または細胞系の発現を長時間にわたって測定し、発現レベルを比較する。安定な細胞系は、(RNAまたはタンパク質)甘味受容体T1R2およびT1R3サブユニット、または旨味受容体T1R1およびT1R3サブユニット、(および場合によってGタンパク質)を長時間にわたって発現し続けるであろう。本発明のいくつかの態様では、時間経過は、少なくとも1週間、2週間、3週間など、または少なくとも1ヶ月、もしくは少なくとも2ヶ月、3ヶ月、4ヶ月、5ヶ月、6ヶ月、7ヶ月、8ヶ月もしくは9ヶ月、またはその間の任意の長さの時間であり得る。
単離された細胞および細胞系を、例えばqRT−PCRおよびシングルエンドポイントRT−PCRによりさらに特性化して、発現される各味覚受容体サブユニット、例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット、(またはGタンパク質)(RNA)の絶対的量および相対量を決定することができる。好ましくは、2つのサブユニットの増加レベルは、本発明の細胞および細胞系において実質的に同じである。
他の実施形態では、機能的味覚受容体、例えば旨味受容体または甘味受容体、(およびGタンパク質)の発現を長時間にわたって分析する。これらの実施形態では、安定な発現は、長時間にわたる機能分析の結果を比較することによって測定する。機能的アッセイに基づく細胞および細胞系安定性のアッセイにより、旨味受容体のT1R1およびT1R3サブユニット、または甘味受容体のT1R2およびT1R3サブユニット、(および場合によってGタンパク質)(RNAまたはタンパク質)を安定して発現するだけでなく、サブユニット(およびGタンパク質)を安定して産生し、適切に処理(例えば、翻訳後修飾、サブユニットアセンブリ、および細胞内の局在化)して、機能的旨味受容体または甘味受容体を産生する細胞および細胞系を同定する利点がもたらされる。
本発明の細胞および細胞系は、それらのZ’因子によって明らかになるように、高い再現性のアッセイを提供するさらなる有利な特性を有する。Zhang JH, Chung TD, Oldenburg KR, “A Simple Statistical パラメータ for Use in Evaluation and Validation of ハイスループット Screening Assays.” J. Biomol. Screen. 1999;4(2):67−73を参照。Z’値は、細胞または細胞系の質に関連する。なぜなら、この値は、細胞または細胞系がモジュレータに対して一貫して反応する程度を反映するからである。Z’は、マルチウェルプレート全体にわたる基準化合物に対する機能的反応のシグナル対ノイズ範囲およびシグナルのバラツキ(すなわち、ウェルごとの)を考慮する統計的計算である。Z’を、正の対照を含む複数のウェルおよび負の対照を含む複数のウェルから得られたデータを用いて計算する。次式にしたがって、それらの標準偏差を3倍したものの合計の、それらの平均値の差に対する比を1から引くと、Z’因子が得られる:
Z因子=1−((3σ正の対照+3σ負の対照)/(μ正の対照−μ負の対照))
Z’因子の理論的最大値は1.0であり、これは、バラツキがなく、ダイナミックレンジが無限の理想的なアッセイを示す。本明細書中で用いる場合、「高Z’」とは、少なくとも0.6、少なくとも0.7、少なくとも0.75もしくは少なくとも0.8、または0.6から1.0の間の任意の小数のZ’のZ’因子を意味する。味覚受容体、例えば旨味受容体または甘味受容体などの複雑な標的の場合、高Z’とは、少なくとも0.4またはそれ以上のZ’を意味する。0に近いスコアは望ましくない。なぜなら、これは正の対照と負の対照との間に重なりがあることを示すからである。産業界では、簡単な細胞ベースのアッセイに関して、0.3までのZ’が最低限のスコアと見なされ、0.3〜0.5のZ’スコアは許容可能と見なされ、そして0.5を超えるZ’スコアは優れていると見なされる。無細胞または生化学アッセイは、さらに高いZ’スコアに近づく可能性があるが、細胞ベースのシステムは複雑なので細胞ベースのZ’スコアは低い傾向がある。
当業者らが認識するように、1本鎖タンパク質さえも発現する従来型細胞を用いた細胞ベースのアッセイは、典型的には0.5〜0.6より高いZ’を達成しない。多サブユニットタンパク質の発現が操作された細胞(導入されたコーディング配列または遺伝子活性化からのいずれか)は、当該技術分野で報告されていたとしても、それらの複雑さの増大のために少ないであろう。そのような細胞は、アッセイで使用するには信頼性がない。なぜなら、結果が再現可能でないからである。一方、本発明の細胞および細胞系は、より高いZ’値を有し、有利にはアッセイにおいて一貫した結果をもたらす。実際、味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)を発現する本発明の細胞および細胞系は、ハイスループットスクリーニング(HTS)適合性アッセイの基礎を提供する。なぜなら、これらは一般的に、従来どおり産生された細胞よりも高いZ’値を有するからである。本発明のいくつかの態様では、細胞および細胞系は、少なくとも0.3、少なくとも0.4、少なくとも0.5、少なくとも0.6、少なくとも0.7、または少なくとも0.8のZ’をもたらす。味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)発現細胞について少なくとも0.3〜0.4のZ値でも有利である。なぜなら、味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)は多重遺伝子標的であるからである。本発明の他の態様では、本発明の細胞および細胞系は、細胞が数継代、例えば5〜20(5〜20の間の任意の整数を含む)継代維持された後でも、少なくとも0.7、少なくとも0.75または少なくとも0.8のZ’をもたらす。本発明のいくつかの態様では、少なくとも0.7、少なくとも0.75または少なくとも0.8のZ’が、1、2、3、4もしくは5週間または2、3、4、5、6、7、8もしくは9ヶ月(この間の任意の期間を包含する)維持された細胞および細胞系において観察される。
本発明の細胞および細胞系の味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)のさらなる有利な特性は、それらが甘味受容体のT1R2およびT1R3サブユニット、または旨味受容体のT1R1およびT1R3サブユニット、ならびに場合によってGタンパク質を、薬物または他の選択圧の非存在下で安定して発現することである。したがって、好適な実施形態では、本発明の細胞および細胞系は、選択圧のない培養において維持される。さらなる実施形態では、細胞および細胞系は薬物または抗生物質なしで維持される。本明細書中で用いる場合、細胞維持とは、それらの甘味受容体サブユニットまたは旨味受容体サブユニット(および場合によってGタンパク質)発現について前述のように選択した後に細胞を培養することを指す。維持とは、細胞中に導入されたマーカーが混合集団において安定な形質転換体の濃縮を可能にする細胞分類の前に選択圧(例えば、抗生物質)下で細胞を増殖させる任意の工程を意味しない。
本発明の細胞および細胞系の、薬剤を使わない細胞維持および選択圧を使わない細胞維持は多くの利点をもたらす。例えば、薬剤耐性細胞は、適切なレベルでコトランスフェクトされた対象のトランス遺伝子を発現し得ない。なぜなら、選択はトランス遺伝子の有無に関係なく薬剤耐性遺伝子に取り込んだ細胞の生存に依存するからである。さらに、選択的薬物および他の選択圧因子は、多くの場合変異原性であるか、または細胞の生理機能を妨害し、細胞ベースのアッセイにおいてゆがんだ結果をもたらす。例えば、選択的薬物はアポトーシスに対する感受性を減少させ(Robinson et al., Biochemistry, 36(37):11169−11178(1997))、DNA修復および薬物代謝を増大させ(Deffie et al., Cancer Res. 48(13):3595−3602(1988))、細胞のpHを増大させ(Thiebaut et al., J Histochem Cytochem. 38(5):685−690(1990);Roepe et al., Biochemistry. 32(41):11042−11056(1993);Simon et ai, Proc Natl Acad Sci USA.91(3):1128−1132(1994))、リソソームおよびエンドソームのpHを減少させ(Schindler et al., Biochemistry. 35(9):2811−2817(1996);Altan et ai, J Exp Med. 187(10):1583−1598(1998))、細胞膜電位を減少させ(Roepe et al., Biochemistry. 32(41):11042−11056(1993))、塩化物(Gill et al.,Cell. 71(1):23−32(1992))およびATP(Abraham et al., Proc Natl Acad Sci USA. 90(1):312−316(1993))に対する細胞膜コンダクタンスを増大させ、そして小胞輸送の速度を増大させる(Altan et al., Proc Natl Acad Sci USA. 96(8):4432−4437(1999))。このように、本発明の細胞および細胞系は、選択圧が原因の人的結果がないスクリーニングアッセイを可能にする。いくつかの好ましい実施形態では、本発明の細胞および細胞系を、細胞分類の前または後で、抗生物質などの選択圧因子を用いて培養しないので、濃縮された細胞集団から始めない場合でも、所望の特性を有する細胞および細胞系が分類によって単離される。
別の態様では、本発明は、本発明の細胞および細胞系を使用する方法を提供する。本発明の細胞および細胞系を、機能的味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)が必要とされる任意の用途で用いることができる。細胞および細胞系を、例えば、インビトロ細胞ベースのアッセイにおいて、または細胞が動物(例えば、非ヒト哺乳動物)中に移植されたインビボアッセイにおいて、例えば、味覚受容体モジュレータ(例えば、旨味受容体モジュレータまたは甘味受容体モジュレータ)についてスクリーニングするために;結晶学および結合研究のためにタンパク質を産生するため;ならびに化合物選択性および投与、受容体/化合物結合反応速度および安定性、ならびに細胞生理機能(例えば、電気生理学的機能、タンパク質輸送、タンパク質フォールディング、およびタンパク質調整)に対する受容体発現の影響を調査するために用いることができる。本発明の細胞および細胞系は、特異的味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットまたは甘味受容体サブユニット)の役割を調べるためのノックダウン研究において用いることもできる。
サブユニットの種々の組み合わせを発現する細胞および細胞系を別々にまたは一緒に用いて、味覚受容体モジュレータ(例えば、旨味受容体モジュレータまたは甘味受容体モジュレータ)を同定することができる。細胞および細胞系を用いて、異なる味覚受容体病理における異なる形態の味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)の役割を、味覚受容体のインビボ形態の同一性を種々のモジュレータに対するそれらの反応に基づいて既知形態の味覚受容体の同一性と関連づけることによって、特定することができる。これにより、疾患特異的または組織特異的味覚受容体モジュレータ(例えば、旨味受容体モジュレータまたは甘味受容体モジュレータ)の、そのような味覚受容体に関連する病理の高度に標的化された処置に関する選択が可能になる。
味覚受容体モジュレータ(例えば、旨味受容体モジュレータまたは甘味受容体モジュレータ)を同定するために、本発明の細胞または細胞系を、味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)が機能的であることが予想される条件下で試験化合物に暴露し、次いで好適な対照、例えば、試験化合物に暴露されない細胞と比較して、味覚受容体活性(例えば、旨味受容体活性または甘味受容体活性)における統計的に有意な変化(例えば、p<0.05)を検出する。既知アゴニストもしくは拮抗物質を使用する正および/または負の対照および/または味覚受容体サブユニット(例えば、旨味受容体サブユニットもしくは甘味受容体サブユニット)(および場合によってGタンパク質)の異なる組み合わせを発現する細胞も使用することができる。いくつかの実施形態では、検出および/または測定される味覚受容体活性(例えば、旨味受容体活性または甘味受容体活性)は、味覚受容体活性化(例えば、旨味受容体活性化または甘味受容体活性化)後の下流シグナリング事象の結果としての小胞体からのカルシウム放出である。当業者は、種々のアッセイパラメータ、例えばシグナル対ノイズ比を最適化できることを理解するであろう。
いくつかの実施形態では、本発明の1以上の細胞または細胞系を、複数の試験化合物、例えば試験化合物のライブラリに暴露する。試験化合物のそのようなライブラリは、本発明の細胞系を用いてスクリーニングして、味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)の1以上のモジュレータを同定することができる。試験化合物は、小分子、ポリペプチド、ペプチド、ペプチド模倣物、抗体またはそれらの抗原結合部分をはじめとする化学的部分であってよい。抗体の場合、これらは、非ヒト抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、または完全ヒト抗体であり得る。抗体は、抗体断片(例えば、FabおよびFab、Fab’、F(ab’)、Fd、Fv、dAbなど)を含む任意の抗体の重鎖および軽鎖または抗原結合部分の全てを含むインタクト抗体、単鎖抗体(scFv)、単一ドメイン抗体、重鎖または軽鎖可変領域の全部または抗原結合部分であってよい。
いくつかの実施形態では、試験化合物に暴露する前に、本発明の細胞または細胞系を、例えば、哺乳動物または他の動物の酵素、植物酵素、細菌酵素、タンパク質修飾酵素および脂質修飾酵素をはじめとする酵素での前処理によって修飾することができる。そのような酵素としては、例えば、キナーゼ、プロテアーゼ、ホスファターゼ、グリコシダーゼ、オキシドリダクターゼ、トランスフェラーゼ、ヒドロラーゼ、リアーゼ、イソメラーゼ、リガーゼ細菌プロテアーゼ、腸由来のプロテアーゼ、消化管由来のプロテアーゼ、唾液中、口腔中のプロテアーゼ、リゾール細胞/細菌由来のプロテアーゼなどを挙げることができる。あるいは、細胞および細胞系をまず試験化合物に暴露し、続いて酵素処理して、当該処理により旨味受容体または甘味受容体の修飾を改変する化合物を特定することもできる。
いくつかの実施形態では、大きな化合物コレクションを、細胞ベースの機能的ハイスループットスクリーニング(HTS)において、例えば、96ウェル、384ウェル、1536ウェルまたはさらに高密度の形式を使用して、味覚受容体調節活性(例えば、旨味受容体調節活性または甘味受容体調節活性)について試験する。いくつかの実施形態では、試験化合物または試験化合物のライブラリを含む複数の試験化合物を、2以上の本発明の細胞または細胞系を用いてスクリーニングすることができる。ヒト甘味受容体を発現する本発明の細胞または細胞系の場合、細胞または細胞系を試験化合物に暴露して、望ましくない甘味受容体活性を特徴とするか、または所望の甘味受容体活性が減少しているかまたは存在しないことを特徴とする疾患または状態の治療において使用するための甘味受容体活性を調節する(増大させるかまたは減少させるかのいずれか)化合物を同定することができる。さらに、本発明の方法によれば、本発明の細胞または細胞系を用いて、摂取可能な物質において使用するための、甘味を増強するかまたは抑制する化合物もしくは物質を同定することができる。
ヒト旨味受容体を発現する本発明の細胞または細胞系において、細胞または細胞系を試験化合物に暴露して、望ましくない旨味受容体活性、または所望の旨味受容体活性が減少しているかもしくは存在しないことを特徴とする疾患もしくは状態の治療において使用するための、旨味受容体活性を調節する(増大させるかまたは減少させるかのいずれか)化合物を同定することができる。さらに、本発明の方法によれば、本発明の細胞または細胞系を用いて、摂取可能な物質において使用するための旨味を増強または抑制する化合物もしくは物質を特定することができる。
いくつかの実施形態では、本発明の細胞および細胞系は、甘味受容体のモジュレータに対する感受性が増大している。例えば、本発明の細胞および細胞系は、全ての既知クラス甘味化合物、例えば、天然の甘味料(例えば、グルコース、フルクトースおよびスクロース);高甘味度甘味料(例えば、ステビバ、レバウジオシドA、モグロシド);ならびに人工甘味料(例えば、アスパルテーム、サッカリン;およびアセスルファムカリウム)に対して反応する。例えば、図23および24を参照。本発明の細胞および細胞系は、モジュレータにも反応し、Gタンパク質を甘味受容体の生理学的範囲のEC50またはIC50値で活性化する。
いくつかの実施形態では、本発明の細胞および細胞系は、旨味受容体のモジュレータに対する感受性が増大している。例えば、本発明の細胞および細胞系は、全ての既知クラスの旨味化合物、例えばMSGおよびシクラミン酸ナトリウムに対して反応する。例えば、図9〜12を参照。本発明の細胞および細胞系は、モジュレータにも反応し、旨味受容体の生理学的範囲のEC50またはIC50値でGタンパク質を活性化する。
本明細書中で用いる場合、EC50とは、細胞または細胞系において最大半量の活性化反応を誘発するために必要な化合物または物質の濃度を指す。本明細書中で用いる場合、IC50とは、細胞または細胞系において最大半量の抑制反応を誘発するために必要な化合物または物質の濃度を指す。EC50およびIC50値は、当該技術分野で周知の技術、例えば、化合物または物質の濃度を旨味受容体発現細胞系または甘味受容体発現細胞系の反応と関連づける用量反応曲線を用いて決定することができる。
本発明の味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)細胞および細胞系のさらなる有利な特性は、これらの細胞および細胞系を用いて初期スクリーニングにおいて同定されるモジュレータが、二次機能アッセイ、例えば、シップ/スピット、味覚試験および官能評価において機能的であることである。当業者らには理解されるように、初期スクリーニングアッセイにおいて同定される化合物は、典型的には、コンビナトリアルケミストリー、医薬品化学または合成化学などにより、それらの誘導体または類似体が二次機能アッセイにおいて機能的であるように修飾することができる。しかし、味覚受容体(例えば、旨味受容体もしくは甘味受容体)を発現する本発明の細胞および細胞系の高い生理学的関連性のために、これらの細胞および細胞系を用いて同定される多くの化合物はさらに修飾しなくても機能的である。
ある態様では、本発明で提供されるのは、細胞中に存在する自然に生じる高度の遺伝的多様性を利用して、所望の特性(例えば、機能的味覚受容体、例えば、甘味受容体、旨味受容体、または苦味受容体の安定および/または高発現)を付与する所望の遺伝子発現特性を有する細胞について効率的に同定し、選択し、濃縮する方法である。本発明の方法は、改善された特性を有する細胞を、遺伝的に多様な細胞のプールから、従来法よりも早くかつ効率的に同定、選択、および濃縮することができる。特定の実施形態では、細胞は遺伝的に修飾されていない。他の特定の実施形態では、本発明の方法により、改善された特性(例えば、機能的味覚受容体、例えば、甘味受容体、旨味受容体、または苦味受容体のさらに安定な、および/またはさらに高い発現)を有する新規の均一な細胞の集団の生成が可能になる。
ある実施形態では、本明細書中に記載される方法は、1以上の所望の特性(例えば、機能的味覚受容体、例えば、甘味受容体、旨味受容体、または苦味受容体の安定および/または高発現)を有する天然に存在する細胞を選択することを含む。具体的な実施形態では、本明細書中に記載される方法は、1以上の味覚受容体遺伝子(例えば、甘味受容体遺伝子または旨味受容体遺伝子)において天然に存在する変異体または突然変異を有する細胞を選択することを含む。
具体的な実施形態では、本明細書中に記載される方法は、遺伝子のプロモータ領域または遺伝子の非コーディング領域(例えば、イントロン、5’非翻訳領域、および/または3’非翻訳領域)において天然に存在する変異体または突然変異を有する細胞を選択することを含む。遺伝子のプロモータ領域または遺伝子の非コーディング領域における変異体または突然変異は、遺伝子産物のさらに高い、および/または安定な発現をもたらし得る。具体的な実施形態では、遺伝子のプロモータ領域または遺伝子の非コーディング領域中のプロモータ領域は、DNAのメチル化もしくはアセチル化によって修飾されている。特定の実施形態では、細胞は、1以上の対象の遺伝子に関してクロマチン再構築に影響を及ぼすエピジェネティック修飾を含む。エピジェネティック修飾の非限定例としては、アセチル化、メチル化、ユビキチン化、リン酸化およびSUMO化が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ある別の実施形態では、本発明の方法は、前処理された細胞を選択することを含む。そのような前処理は、太陽光または紫外線(UV)光、突然変異原、例えばエチルメタンスルホン酸(EMS)、および化学物質に暴露することであり得る。具体的な実施形態では、そのような前処理には、望ましくない増殖条件、例えば、低酸素もしくは低栄養条件、または毒性条件への暴露が含まれ得る。
本明細書中に記載される方法は、1以上の対象の遺伝子(例えば、味覚受容体サブユニット遺伝子、例えば、甘味受容体サブユニット遺伝子、旨味受容体サブユニット遺伝子、または苦味受容体サブユニット遺伝子)を発現する単離された細胞(例えば、真核細胞)の同定および/または選択を提供する。ある実施形態では、対象の遺伝子は、遺伝的変異の結果として他の細胞よりも高いレベルで発現される。特定の実施形態では、本明細書中で記載される方法は、(a)細胞(例えば、真核細胞)中に、対象のRNAを検出できる(例えば、対象のRNAの標的配列とハイブリダイズできる)1以上のシグナリングプローブを導入し;そして(b)細胞(例えば、真核細胞)が対象のRNAを含むかどうかを決定することを含む。そのような方法は、対象のRNAのレベルを定量化することをさらに含み得る。具体的な実施形態では、本明細書中に記載される方法は所望のRNA発現特性を有する細胞を同定するためのものであって、当該方法は:(a)真核細胞(例えば、真核細胞)中に、それぞれが対象のRNAを検出できる複数のシグナリングプローブを導入し;そして(b)複数のシグナリングプローブにより検出されたRNAレベルを定量化することを含む。所望の遺伝子発現特性は、基準集団との比較により決定することができる。
特定の実施形態では、本明細書中で記載される方法は(a)細胞(例えば、真核細胞)中に、味覚受容体(例えば、甘味受容体または旨味受容体)のRNAを検出できる1以上のシグナリングプローブを導入し;そして(b)細胞(例えば、真核細胞)が味覚受容体(例えば、甘味受容体または旨味受容体)のRNAを含むかどうかを決定することを含む。そのような方法は、味覚受容体(例えば、甘味受容体または旨味受容体)のRNAのレベルを定量化することをさらに含み得る。具体的な実施形態では、本明細書中に記載される方法は所望のRNA発現特性を有する細胞を同定するためのものであって、当該方法は:(a)真核細胞(例えば、真核細胞)中に、それぞれが対象の複数のRNAを検出できる複数のシグナリングプローブを導入し;そして(b)複数のシグナリングプローブにより検出されたRNAレベルを定量化することを含む。所望の遺伝子発現特性は、基準集団との比較によって決定することができる。特定の実施形態では、対象の複数のRNAは、次のRNA:T1R1のRNA、T1R2のRNA、T1R3のRNA、Gタンパク質のRNA、および味覚受容体に関連する遺伝子のRNAのいずれかの組み合わせを含み得る。ある実施形態では、対象の複数のRNAは、T1R1のRNAおよびT1R3のRNA(および場合によってGタンパク質のRNA)を含む。いくつかの実施形態では、対象の複数のRNAは、T1R2のRNAおよびT1R3のRNA(および場合によってGタンパク質のRNA)を含む。
具体的な実施形態では、そのような方法は、細胞の定量化されたRNAレベルと、基準細胞におけるRNAレベルとをそれぞれ比較する工程をさらに含む。特定の実施形態では、複数のシグナリングプローブは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、250、300、350、500、600、700、800、900、または少なくとも1000のシグナリングプローブを含む。いくつかの実施形態では、対象のRNAは翻訳される。他の実施形態では、対象のRNAは翻訳されない。具体的な実施形態では、対象のRNAは、味覚受容体サブユニット遺伝子(例えば、甘味受容体サブユニット遺伝子、旨味受容体サブユニット遺伝子、または苦味受容体サブユニット遺伝子)によってコードされる。具体的な実施形態では、単離された細胞(例えば、真核細胞)は対象の1以上の組換えRNAを発現する。
具体的な実施形態では、本明細書中に記載される方法によって同定および/または選択される真核細胞は、遺伝子操作されていない(例えば、1以上のトランス遺伝子を組換えにより発現しない)。他の実施形態では、本明細書中に記載される方法によって同定および/または選択される真核細胞は、遺伝子操作されていない(例えば、1以上のトランス遺伝子を組換えにより発現しない).具体的な実施形態では、そのような細胞は体細胞または分化細胞である。
他の実施形態では、細胞は所望の遺伝子発現特性を含む。ある実施形態では、所望の遺伝子発現特性は、遺伝子操作によるか、または遺伝的変異を増大させることにより達成される。具体的な実施形態では、所望の遺伝子発現特性は、基準集団の遺伝子発現特性との比較に基づいて決定することができる。
いくつかの実施形態では、本明細書中に記載される方法は、平均異種細胞集団よりも高いレベルで対象のRNAを発現する細胞を同定および/または選択するためのものである。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載される方法は、平均異種細胞集団(例えば、分類されていない細胞系集団、例えば分類されていない293T細胞系集団)よりも高いレベルで対象のRNA(例えば、甘味受容体または旨味受容体のRNA)を発現する細胞を同定および/または選択するためのものである。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載される方法は、平均異種細胞集団(例えば、分類されていない細胞系集団、例えば分類されていない293T細胞系集団)よりも少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、または100%高いレベルで対象のRNA(例えば、甘味受容体または旨味受容体のRNA)を発現する細胞を同定および/または選択するためのものである。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載される方法は、平均異種細胞集団(例えば、分類されていない細胞系集団、例えば分類されていない293T細胞系集団)よりも少なくとも1倍、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、または10倍高いレベルで対象のRNA(例えば、甘味受容体または旨味受容体のRNA)を発現する細胞を同定および/または選択するためのものである。
具体的な実施形態では、本明細書中に記載される方法は、対象のRNAを平均異種細胞集団よりも低いレベルで発現する細胞を同定および/または選択するためのものである。異種細胞集団の例は、異なる起源の混合細胞型の細胞集団、遺伝的に異質である1つの細胞型の細胞の細胞集団、または本明細書中に記載される方法を用いて単離された細胞が得られる1つの特定の細胞系の細胞集団であり得る。
特定の実施形態では、本明細書中に記載される方法を用いて単離される細胞は、細胞系由来の細胞クローンである。ある実施形態では、本明細書中に記載される方法を用いて単離される細胞は一次細胞である。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載される方法を用いて単離される細胞は形質転換細胞である。
ある実施形態では、細胞はヒト細胞でない。特定の実施形態では、細胞は、マウス、ラット、サル、イヌ、ネコ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ニワトリ、カエル、蠕虫、昆虫(例えば、ハエ)、魚、甲殻類、またはウシ由来の細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は、哺乳動物細胞または真核細胞である。他の実施形態では、細胞はヒト細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は一次細胞である。他の実施形態では、細胞は、形質転換細胞または細胞系の細胞クローンである。
特定の態様では、甘味受容体T1R2サブユニットおよび/または甘味受容体T1R3サブユニットを内因的に発現する細胞を単離する方法が提供され、この場合、この方法は:
a)細胞の集団を提供する工程;
b)当該細胞中にT1R2の発現を検出するシグナリングプローブまたは分子ビーコンを導入する、および/または当該細胞中にT1R3の発現を検出する分子ビーコンを導入する工程;および
c)甘味受容体T1R2サブユニットおよび/または甘味受容体T1R3サブユニットを発現する細胞を単離する工程
を含む。
別の具体的な態様において、甘味受容体T1R2サブユニットおよび甘味受容体T1R3サブユニットを内因的に発現する細胞を単離する方法が提供され、この場合、この方法は:
a)細胞の集団を提供する工程;
b)当該細胞中にT1R2の発現を検出する分子ビーコンを導入し、そして当該細胞中にT1R3の発現を検出する分子ビーコンを導入する工程;および
c)甘味受容体T1R2サブユニットおよび/または甘味受容体T1R3サブユニットを発現する細胞を単離する工程
を含む。
そのような方法の特定の実施態様では、細胞集団は、T1R2またはT1R3を発現しないと思われている。そのような方法の他の特定の実施態様では、単離された細胞におけるT1R2またはT1R3の任意の発現レベルは、細胞集団中の平均的細胞におけるよりも少なくとも10倍、50倍、100倍、250倍、500倍、750倍、1000倍、2500倍、5000倍、7500倍、10000倍、50000倍、または少なくとも100000倍高い。味覚受容体サブユニット、例えばT1R2またはT1R3の発現レベルは、当業者に公知の方法を用いて容易に決定することができる。
特定の態様では、旨味受容体T1R1サブユニットおよび/または旨味受容体T1R3サブユニットを内因的に発現する細胞を単離する方法が提供され、この方法は:
a)細胞の集団を提供する工程;
b)当該細胞中にT1R1の発現を検出するシグナリングプローブまたは分子ビーコンを導入する、および/または当該細胞中にT1R3の発現を検出する分子ビーコンを導入する工程;および
c)旨味受容体T1R1サブユニットおよび/または旨味受容体T1R3サブユニットを発現する細胞を単離する工程
を含む。
別の具体的な態様において、旨味受容体T1R1サブユニットおよび旨味受容体T1R3サブユニットを内因的に発現する細胞を単離する方法が提供され、この方法は:
a)細胞の集団を提供する工程;
b)当該細胞中にT1R1の発現を検出する分子ビーコンを導入し、そして当該細胞中にT1R3の発現を検出する分子ビーコンを導入する工程;および
c)旨味受容体T1R1サブユニットおよび/または旨味受容体T1R3サブユニットを発現する細胞を単離する工程
を含む。
そのような方法の特定の実施態様では、細胞集団はT1R1またはT1R3を発現しないと思われている。そのような方法の他の特定の実施態様では、単離された細胞におけるT1R1またはT1R3の任意の発現レベルは、細胞集団中の平均的細胞におけるよりも少なくとも10倍、50倍、100倍、250倍、500倍、750倍、1000倍、2500倍、5000倍、7500倍、10000倍、50000倍、または少なくとも100000倍高い。味覚受容体サブユニット、例えばT1R1またはT1R3の発現レベルは、当業者に公知の方法を用いて容易に決定することができる。
タンパク質発現レベルを決定するための方法の非限定例としては、免疫ブロット法(ウェスタンブロット法)、フローサイトメトリーまたはELISAが挙げられる。RNA発現レベルを測定するための方法の非限定例としては、ノザンブロット法、RT−PCR、およびリアルタイム定量的PCRが挙げられる。そのようなタンパク質またはRNA発現レベルは、一般的に、集団における平均的発現レベルを決定するために細胞集団について決定することができる。
そのような方法の他の特定の実施形態では、細胞集団における遺伝的変異は、前記単離工程の前に増大している。特定の実施形態では、そのような方法にしたがって生成した単離された細胞が提供される。
苦味受容体
本出願は、1以上の苦味受容体を発現するように操作された新規細胞および細胞系に関する。いくつかの実施形態では、本発明の新規細胞または細胞系は1以上の機能的苦味受容体を発現する。他の態様では、本発明は、新規細胞および細胞系の作製法および使用法を提供する。
本発明の一実施形態によれば、新規細胞および細胞系を天然の苦味受容体をコードする核酸でトランスフェクトする。他の実施形態では、新規細胞および細胞系を、天然の苦味受容体、または変異苦味受容体の対立遺伝子多型(すなわち、多型)をコードする核酸でトランスフェクトする。本発明の新規細胞系は、導入された苦味受容体を安定して発現する。別の実施形態では、新規細胞および細胞系は、発現について遺伝子活性化によって活性化された苦味受容体を有する。
特定の実施形態では、新規細胞および細胞系は、操作された遺伝子活性化、すなわち、内因性遺伝子の発現の活性化の結果として内因性苦味受容体を発現し、この場合、活性化は適切な処理をしなければ細胞において自然に起こらない。操作された遺伝子活性化は、内因性苦味受容体が適切な処理なしで細胞系において発現されない場合、内因性苦味受容体の発現を開始させることができる。あるいは、操作された遺伝子活性化の結果、細胞系における内因性遺伝子の発現レベルが適切な処理がなければ望ましくないほど低い場合、例えば細胞系における苦味受容体の機能的アッセイに十分でない場合、内因性苦味受容の発現レベルを増加させることができる。あるいは、操作された遺伝子活性化を用いて、例えば、細胞系から内因性苦味受容体を単離するために、内因性苦味受容体を過剰発現させることができる。操作された遺伝子活性化は、当業者らに公知の多くの手段によって達成することができる。例えば、遺伝子の転写産生の1以上の転写産生因子または転写活性化因子は、構成的もしくは誘導性プロモータの制御下で転写産生因子または転写活性化因子を発現する核酸を細胞中に導入することにより、過剰発現させるかまたは発現を誘発することができる。内因性遺伝子が誘導性プロモータの制御下にあることが知られている場合、遺伝子の公知誘導物質に細胞を暴露することによって発現を誘発することができる。加えて、内因性遺伝子自体をコードする核酸を細胞中に導入して、ゲノムにおけるコピー数の増大により遺伝子の発現レベルを増大させることができる。さらに、細胞によって発現させる内因性遺伝子の発現のある公知阻害物質を、当該技術分野で周知の技術、例えば、RNAiを用いて細胞においてノックダウンまたはさらにはノックアウトすることができ、これにより内因性遺伝子の発現を増大させる。
苦味受容体、その突然変異型、またはその天然に存在する対立遺伝子多型を含む本発明の細胞および細胞系を用いて、特定の苦味受容体突然変異型または天然に存在する対立遺伝子多型に対して特異的なモジュレータをはじめとする苦味受容体機能のモジュレータを同定することができる。細胞および細胞系は、したがって、苦味受容体の個々の天然もしくは突然変異型または天然に存在する対立遺伝子多型の特性、活性および役割についての情報を得るため、および特定の天然もしくは突然変異型または天然に存在する対立遺伝子多型あるいは天然もしくは突然変異型または天然に存在する対立遺伝子多型のサブセットに対する活性を有する苦味受容体モジュレータを同定するために用いることができる。これらのモジュレータは、疾患状態または組織における異なって修飾された苦味受容体を標的とする治療薬として有用である。インビボの苦味受容体の多型は、例えば、望ましくない活性または病状の一因となり得るので、本発明の細胞および細胞系は、突然変異型または天然に存在する対立遺伝子多型の反応の改変が望ましい可能性がある治療用のモジュレータについてスクリーニングするためにも用いることができる。細胞および細胞系は、苦味受容体の天然もしくは突然変異型または天然に存在する対立遺伝子多型のサブセットのみを用いて活性を有するモジュレータを同定するためにも有用である。
本発明はまた、安定な苦味受容体を発現する細胞および細胞系の生成における問題を特定し、解決する。本明細書中で開示するように、本発明者らは、苦味受容体アゴニストの誤った帰属に至る、標識された苦味受容体の発現を見いだした。特定のタグ、シグナル配列、および/またはシャペロンは、苦味受容体の発現および/または細胞表面への輸送に必須であるとされてきた(Reichling, Meyerhof and Behrens, J. Neurochem. 106:1138−1148, 2008)。これはジレンマを生み、標識された受容体の生理学的に無関係なモジュレータの同定に至る場合がある。したがって、本発明の生理学的に関連した細胞系は、オーファン苦味受容体のリガンドの同定および種々の受容体−リガンド相互作用の特異性の分析を容易にすることもできる。
第1の態様において、本発明は、1以上の苦味受容体を安定して発現する細胞および細胞系を提供する。いくつかの実施形態では、発現された苦味受容体は、アゴニストにより活性化されると細胞内遊離カルシウムを増大させる。いくつかの実施形態では、ポテンシエーター、アゴニストまたはアクチベーターは、小分子、化学的部分、ポリペプチド、抗体、または食物抽出物であり得る。他の実施形態では、発現された苦味受容体は、拮抗物質により阻害されると細胞内遊離カルシウムを減少させる。いくつかの実施形態では、阻害剤、拮抗物質またはブロッカーは、小分子、化学的部分、ポリペプチド、抗体または食物抽出物であり得る。ポテンシエーター、アゴニスト、アクチベーター、阻害剤、拮抗物質またはブロッカーは、苦味受容体の全部または特定のサブセットに対して作用し得る。さらなる実施形態では、本発明の苦味受容体を発現する細胞および細胞系は、従来法によって作製された細胞および細胞系と比較して向上した特性を有する。例えば、苦味受容体を発現する細胞および細胞系は、(選択的抗生物質を含まない培養中で維持した場合でも)向上した発現安定性を有し、その結果、高いZ’値が得られる。他の態様では、本発明は、苦味受容体を発現する細胞および細胞系の作製法および使用法を提供する。
種々の実施形態では、本発明の細胞または細胞系は、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200日間または200日を超えて、一定の発現レベルで苦味受容体を発現し、この場合、一定の発現とは:
2〜4日の連続細胞培養にわたって1%、2%、3%、4%、5%、6%、7%、8%9%または10%;5〜15日の連続細胞培養にわたって2%、4%、6%、8%、10%または12%;16〜20日の連続細胞培養にわたって2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%または20%;21〜30日の連続細胞培養にわたって2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%;30〜40日の連続細胞培養にわたって2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%または30%;41〜45日の連続細胞培養にわたって2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%または30%;45〜50日の連続細胞培養にわたって2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%または30%;45〜50日の連続細胞培養にわたって2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、30%または35%;50〜55日の連続細胞培養にわたって2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%または30%;50〜55日の連続細胞培養にわたって2%、4%、6%、8%、10%、12%、14%、16%、18%、20%、22%、24%、26%、28%、30%または35%;55〜75日の連続細胞培養にわたって1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%または40%;75〜100日の連続細胞培養にわたって1%、2%、3%、4%、5%、6%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%;101〜125日の連続細胞培養にわたって1%、2%、3%、4%、5%、6%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%;126〜150日の連続細胞培養にわたって1%、2%、3%、4%、5%、6%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%;151〜175日の連続細胞培養にわたって1%、2%、3%、4%、5%、6%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%;176〜200日の連続細胞培養にわたって1%、2%、3%、4%、5%、6%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%;200日を超える連続細胞培養にわたって1%、2%、3%、4%、5%、6%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%または45%を超えて変化しない発現レベルを意味する。
本発明によれば、細胞または細胞系によって発現される苦味受容体は、ラット、マウス、ウサギ、ヤギ、イヌ、ウシ、ブタまたは霊長類をはじめとする任意の哺乳動物由来であり得る。好適な実施形態では、苦味受容体はヒト苦味受容体である。
いくつかの実施形態では、本発明の細胞または細胞系は:ヒトTAS2R1をコードするヌクレオチド配列(配列番号51);ヒトTAS2R3をコードするヌクレオチド配列(配列番号52);ヒトTAS2R4をコードするヌクレオチド配列(配列番号53);ヒトTAS2R5をコードするヌクレオチド配列(配列番号54);ヒトTAS2R7をコードするヌクレオチド配列(配列番号55);ヒトTAS2R8をコードするヌクレオチド配列(配列番号56);ヒトTAS2R9をコードするヌクレオチド配列(配列番号57);ヒトTAS2R10をコードするヌクレオチド配列(配列番号58);ヒトTAS2R13をコードするヌクレオチド配列(配列番号59);ヒトTAS2R14をコードするヌクレオチド配列(配列番号60);ヒトTAS2R16をコードするヌクレオチド配列(配列番号61);ヒトTAS2R38をコードするヌクレオチド配列(配列番号62);ヒトTAS2R39をコードするヌクレオチド配列(配列番号63);ヒトTAS2R40をコードするヌクレオチド配列(配列番号64);ヒトTAS2R41をコードするヌクレオチド配列(配列番号65);ヒトTAS2R43をコードするヌクレオチド配列(配列番号66);ヒトTAS2R44をコードするヌクレオチド配列(配列番号67);ヒトTAS2R45をコードするヌクレオチド配列(配列番号68);ヒトTAS2R46をコードするヌクレオチド配列(配列番号69);ヒトTAS2R47をコードするヌクレオチド配列(配列番号70);ヒトTAS2R48をコードするヌクレオチド配列(配列番号71);ヒトTAS2R49をコードするヌクレオチド配列(配列番号72);ヒトTAS2R50をコードするヌクレオチド配列(配列番号73);ヒトTAS2R55をコードするヌクレオチド配列(配列番号74);ヒトTAS2R60をコードするヌクレオチド配列(配列番号75);またはそれらの任意の組み合わせを含み得る。
いくつかの実施形態では、本発明の細胞または細胞系は:ヒトTAS2R1(配列番号77);ヒトTAS2R3(配列番号78);ヒトTAS2R4(配列番号79);ヒトTAS2R5(配列番号80);ヒトTAS2R7(配列番号81);ヒトTAS2R8(配列番号82);ヒトTAS2R9(配列番号83);ヒトTAS2R10(配列番号84);ヒトTAS2R13(配列番号85);ヒトTAS2R14(配列番号86);ヒトTAS2R16(配列番号87);ヒトTAS2R38(配列番号88);ヒトTAS2R39(配列番号89);ヒトTAS2R40(配列番号90);ヒトTAS2R41(配列番号91);ヒトTAS2R43(配列番号92);ヒトTAS2R44(配列番号93);ヒトTAS2R45(配列番号94);ヒトTAS2R46(配列番号95);ヒトTAS2R47(配列番号96);ヒトTAS2R48(配列番号97);ヒトTAS2R49(配列番号98);ヒトTAS2R50(配列番号99);ヒトTAS2R55(配列番号100);ヒトTAS2R60(配列番号101);またはそれらの任意の組み合わせのポリヌクレオチド配列を含み得る。
苦味受容体をコードする核酸はゲノムDNAまたはcDNAであり得る。いくつかの実施形態では、核酸は、野生型苦味受容体をコードする核酸配列を比較すると、1以上の突然変異を含み、この結果、アミノ酸置換が起こる場合もあれば、起こらない場合もある。いくつかの他の実施形態では、核酸は、所定の集団において最も頻発するある苦味受容体をコードする核酸配列と比較すると、1以上の天然に存在する対立遺伝子多型を含む。「天然に存在する対立遺伝子多型」には、天然に存在する同じ苦味受容体の異なるアミノ酸配列、例えば、対立遺伝子変異または多型のために所定の集団中で観察されるものが含まれる。
多型はヒトゲノムにおいて一般的な現象である。苦味受容体遺伝子内またはその付近で起こる多型は、例えば、それらの発現レベルの上方調節もしくは下方調節によるか、またはそれらのアミノ酸配列を変更することによって、それらの発現に影響を及ぼすことができるか、またはそれらの機能を変更することができる。表20は、ヒトTAS2R遺伝子に関連する単一ヌクレオチド多型(「SNP」)を含む独自の多型の参照番号、各参照配列におけるSNPの位置、およびSNPの説明を示す。参照番号は、National Center for Biotechnology Information(「NCBI」;Bethesda, MD)の単一ヌクレオチド多型データベース(「dbSNP」)で検索可能である。
コーディング配列多様性をもたらすヒト苦味受容体遺伝子の対立遺伝子変異は、研究され、文書化されている。例えば、Ueda et al., “Identification of coding single−nucleotide polymorphisms in human taste receptors involving bitter tasting”, Biochem Biophys Res Commun 285:147−151, 2001;Wooding et al., “Natural selecton and molecular evolution in PTC, a bitter−taste receptor gene,” Am. J. Hum, Genet. 74:637−646, 2004;およびKim et al., “Worldwide haplotype variaton and coding sequence variation at human bitter taste receptor loci”, Human Mutation 26:199−204, 2005を参照。表21は、様々なヒト苦味受容体のコーディング配列における天然のバリエーションのリストである。ヒト苦味受容体、それらのコーディング配列の配列番号、およびタンパク質配列を最初の3列に記載する。それらの配列番号により特定されるそれぞれのコーディング配列内のヌクレオチド変化およびそれらの位置を、それぞれ、「ヌクレオチド変化」および「ヌクレオチド変化の位置」の下の列に示す。それらの配列番号により特定される各苦味受容体内のアミノ酸変化は、1文字略号を用いて「説明」の下の列に表示する。それぞれの対応する配列番号に関するそれらの位置は、「アミノ酸変化の位置」の下の列に表示する。加えて、「説明」の列には、NCBIのdbSNPで検索可能なこれらの変動の識別子も含まれる。「特徴識別子」は、European Bioinformatics Institute(Cambridge,単位ed Kingdom)が主催するUniProt Protein Knowledgebaseによってバリエーションのいくつかに帰属される、独自で安定な特徴識別子である。これらはUniProt内で検索可能である。「NA」はUniProtによって帰属される特徴識別子がないことを示す。ヒトの味覚におけるバラツキは周知の現象である。理論によって拘束されることを望まないが、苦味のバラツキは、苦味受容体の多型に関連する可能性がある。例えば、hTAS2R38(フェニルチオカルバミド(PTC)の受容体)における多型は、プロピルチオウラシル(PROP)を検出する能力と関連づけられている(Kim et al., “Positional cloning of the human quantitative trait locus underlying taste sensitivity to phenylthiocarbamide”, Science 299:1221−1225, 2003;Wooding et al., 2004)。hT2R43遺伝子対立遺伝子におけるある多型は、人々を天然の植物化合物であるアロインおよびアリストロキン酸の苦味に対して非常に敏感にする。この対立遺伝子を有さない人は、低濃度ではこれらの化合物の味が分からない。同じhTAS2R43遺伝子対立遺伝子のあるバリエーションは、人々をサッカリンの苦味に対してより感受性にする。加えて、密接に関連する遺伝子の(hTAS2R44の)対立遺伝子のあるバリエーションも、人々をサッカリンの苦味に対してより感受性にする。さらに、一部の人は、あるhTAS2R遺伝子を有さず、これは個人間での味覚のバラツキの一因となる。苦味遺伝子における多型はまた、ある疾患のリスクの増加と関連づけられている。異種の天然に存在する苦味受容体、またその対立遺伝子変異体もしくは多形体を安定して発現する細胞系、あるいは天然に存在しない1以上の突然変異(例えば、ランダム突然変異または部位特異的突然変異)を有するその突然変異型は、すべて本発明の範囲内に含まれる。
いくつかの実施形態では、核酸は、本明細書中で前述された核酸配列の断片である。断片であるかまたはそのような修飾を有するそのような苦味受容体は、苦味受容体の少なくとも1つの生物学的特性、例えば、細胞内遊離カルシウムを増大させる能力を保持する。本発明は、本明細書中で開示する配列と少なくとも約85%同一である苦味受容体をコードするヌクレオチド配列を安定して発現する細胞および細胞系を包含する。いくつかの実施形態では、サブユニットをコードする配列同一性は、本明細書中で提供されるサブユニット配列と比較して、少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上である。本発明は、苦味受容体をコードする核酸が、ストリンジェントな条件下で、対応する苦味受容体をコードする本明細書中で提供される核酸とハイブリダイズする、細胞および細胞系を包含する。
いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、本明細書中で提供される配列と比較して、少なくとも1つであるが、10、20、30、または40未満のヌクレオチドによる置換、ヌクレオチド配列の1%、5%、10%または20%以下の置換を含む苦味受容体をコードする核酸配列、またはこれと実質的に同一である配列(例えば、これと少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一であるか、もしくはストリンジェントな条件下で開示される配列とハイブリダイズできる配列)を含む。いくつかの実施形態では、細胞または細胞系は、10、20、30、もしくは40未満のヌクレオチドから1%、5%、10%または20%以下のヌクレオチド配列までが本明細書中で提供される配列中に挿入されているか、または当該配列から欠失している苦味受容体をコードする核酸配列、またはそれらと実質的に同一である配列例えば、それらと少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一であるか、または本明細書中に開示される配列とストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることができる配列)を含む。本明細書中に記載される置換、挿入および欠失は、本発明の細胞または細胞系において苦味受容体をコードするポリヌクレオチドのいずれかで起こり得る。
核酸置換または修飾の結果、アミノ酸置換などのアミノ酸変化が起こるいくつかの実施形態では、天然のアミノ酸は、保存的または非保存的置換により置換されている可能性がある。いくつかの実施形態では、もとのポリペプチド配列と修飾ポリペプチド配列との間の配列同一性は、当該ポリペプチド配列の約1%、5%、10%または20%が異なり得るか、またはこれと実質的に同一である配列(例えば、これと少なくとも85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%またはそれ以上同一である配列)と異なり得る。当業者は、アミノ酸側鎖が構造および/または化学的性質において類似し、置換により親配列の構造的特性が実質的に変わらない、保存的アミノ酸置換を理解するであろう。突然変異を含む核酸を含む実施形態において、突然変異はランダム突然変異または部位特異的突然変異であり得る。
保存的修飾は、非修飾苦味受容体と類似した構造的および化学的特性を有する苦味受容体を産生するであろう。「保存的アミノ酸置換」とは、アミノ酸残基が、親アミノ酸残基と類似した化学的性質(例えば、電荷または疎水性)を有する側鎖R基を有する別のアミノ酸残基により置換されているものである。一般的に、保存的アミノ酸置換は、タンパク質の機能特性を実質的に変更しない。2以上のアミノ酸配列が保存的置換により互いに異なる場合、配列同一性(%)または類似性の程度を上方調節して、置換の保存的性質について補正することができる。この調節をするための手段は当業者に周知である。例えば、Pearson, Methods Mol. Biol. 243:307−31(1994)を参照。
類似した化学的性質を有する側鎖を有するアミノ酸基の例としては、1)脂肪族側鎖:グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、およびイソロイシン;2)脂肪族ヒドロキシル側鎖:セリンおよびスレオニン;3)アミド含有側鎖:アスパラギンおよびグルタミン;4)芳香族側鎖:フェニルアラニン、チロシン、およびトリプトファン;5)塩基性側鎖:リシン、アルギニン、およびヒスチジン;6)酸性側鎖:アスパラギン酸およびグルタミン酸;ならびに7)硫黄含有側鎖:システインおよびメチオニンが挙げられる。好適な保存的アミノ酸置換基は:バリン−ロイシン−イソロイシン、フェニルアラニン−チロシン、リシン−アルギニン、アラニン−バリン、グルタメート−アスパルテート、およびアスパラギン−グルタミンである。あるいは、保存的アミノ酸置換は、Gonnet et al.、Science 256:1443−45(1992)で開示されるPAM250対数尤度マトリックスにおいて正の値を有する任意の変化である。「中程度に保存的な」置換とは、PAM250対数尤度マトリックスにおいて非負値を有する任意の変化である。
いくつかの実施形態では、苦味受容体をコードする核酸配列はさらにタグを含む。そのようなタグは、例えば、HISタグ、mycタグ、ヘマグルチニン(HA)タグ、プロテインC、VSV−G、FLU、黄色蛍光タンパク質(YFP)、緑色蛍光タンパク質(GFP)、FLAG、BCCP、マルトース結合タンパク質タグ、Nus−タグ、Softag−1、Softag−2、Strep−タグ、S−タグ、チオレドキシン、GST、V5、TAPまたはCBPをコードすることができる。タグを、苦味受容体発現レベル、細胞内局在性、タンパク質−タンパク質相互作用、苦味受容体調節、または苦味受容体機能を測定するためのマーカーとして使用することができる。タグは、苦味受容体を精製または分画するためにも使用できる。いくつかの実施形態では、タグはそれが標識する苦味受容体から切断可能である。このことは、例えば、特異的プロテアーゼ切断部位を、苦味受容体をコードする核酸においてタグと苦味受容体との間に導入し、そしてこの核酸によって発現された、標識された苦味受容体を特異的プロテアーゼの処理に付すことにより達成することができる。
本発明の細胞または細胞系を産生するために使用される宿主細胞は、それらの自然の状態において、1以上の内因性苦味受容体を発現することができるか、または苦味受容体の発現が欠失している。細胞または細胞系が1以上の自身の苦味受容体(「内因性」苦味受容体とも呼ぶ)を発現する場合、異種苦味受容体は、細胞または細胞系の内因性苦味受容体の1つと同じであり得る。例えば、細胞または細胞系に対して内因性の苦味受容体をコードする核酸を細胞または細胞系中に導入して、細胞または細胞系における苦味受容体をコードする遺伝子のコピー数を増大させて、核酸を導入しない場合よりも、細胞または細胞系において高いレベルで苦味受容体を発現させることができる。宿主細胞は、一次細胞、生殖細胞または胚幹細胞を包含する幹細胞であってよい。宿主細胞は不死化細胞であってもよい。一次または不死化宿主細胞は、真核生物の中胚葉、外胚葉または内胚葉層由来であってよい。宿主細胞は、内皮、表皮、間葉、神経、腎臓、肝臓、造血、または免疫細胞であってよい。例えば、宿主細胞は、腸陰窩もしくは絨毛細胞、クララ細胞、結腸細胞、腸細胞、杯細胞、腸クロム親和性細胞、腸内分泌細胞であってよい。宿主細胞は、真核性、原核性、哺乳動物、ヒト、霊長類、ウシ、ブタ、ネコ、齧歯類、有袋類、ネズミまたは他の細胞であってよい。宿主細胞は、非哺乳動物、例えば酵母、昆虫、真菌、植物、下等真核生物および原核生物であってもよい。そのような宿主細胞は、苦味受容体モジュレータの試験に関してさらに異なるバックグラウンドを提供し得、標的と相互作用し得る細胞により提供される発現産物が存在しない可能性がさらに高い。好ましい実施形態では、宿主細胞は哺乳動物細胞である。本発明の細胞または細胞系を産生するために使用できる宿主細胞の例としては、これらに限定されるものではないが、次のものが挙げられる:ヒト胎児腎臓293T細胞、確立された神経細胞系、クロム親和性細胞腫、神経芽細胞腫線維芽細胞、横紋筋肉腫、後根神経節細胞、NSO細胞、CV−1(ATCC CCL70)、COS−1(ATCC CRL1650)、COS−7(ATCC CRL1651)、CHO−K1(ATCC CCL61)、3T3(ATCC CCL92)、NIH/3T3(ATCC CRL1658)、HeLa(ATCC CCL2)、C1271(ATCC CRL1616)、BS−C−1(ATCC CCL26)、MRC−5(ATCC CCL171)、L細胞、HEK293(ATCC CRL1573)およびPC12(ATCC CRL−1721)、HEK293T(ATCC CRL−11268)、RBL(ATCC CRL−1378)、SH−SY5Y(ATCC CRL−2266)、MDCK(ATCC CCL−34)、SJ−RH30(ATCC CRL−2061)、HepG2(ATCC HB−8065)、ND7/23(ECACC 92090903)、CHO(ECACC85050302)、Vero(ATCC CCL81)、Caco−2(ATCC HTB37)、K562(ATCC CCL243)、Jurkat(ATCC TIB−152)、Per.C6(Crucell、Leiden、The Netherlands)、Huvec(ATCC Human Primary PCS100−010、Mouse CRL2514、CRL2515、CRL2516)、HuH−7D12(ECACC01042712)、293(ATCC CRL10852)、A549(ATCC CCL185)、IMR−90(ATCC CCL186)、MCF−7(ATC HTB−22)、U−2 OS(ATCC HTB−96)、T84(ATCC CCL248)、あるいは任意の確立された細胞系(極性化もしくは非極性化)またはアメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション(ATCC、10801 University Blvd. Manassas、Va.20110−2209 USA)またはヨーロピアン・コレクションオブ・セル・カルチャー(ECACC、Salisbury Wiltshire SP4 OJG England)などの貯蔵所から入手可能な任意の細胞系。
一実施形態では、宿主細胞は、その後、トランスジェニック動物の生成の基礎として使用される胚幹細胞である。いくつかの実施形態では、1以上の苦味受容体は、所望の時間的および/または組織特異的発現で発現することができる。少なくとも1つの苦味受容体、そして好ましくは機能的異種苦味受容体を安定して発現する胚幹細胞を、生物に直接移植することができるか、またはそれらの核を他のレシピエント細胞中に移すことができ、これらを次いで移植することができるか、またはこれらを用いてトランスジェニック動物を作製することができる。
当業者には理解されるように、宿主細胞と共に使用するのに適した任意のベクターを用いて、苦味受容体をコードする核酸を宿主細胞中に導入することができる。苦味受容体をコードする核酸を宿主細胞中に導入するために使用できるベクターの例としては、これらに限定されるものではないが、プラスミド、ウイルス(レトロウイルスおよび抗ウイルスを包含する)、コスミッド、人工染色体が挙げられ、例えば、pCMVScript、pcDNA3.1 Hygro、pcDNA3.1neo、pcDNA3.1puro、pSV2neo、pIRES puro、pSV2zeo、pFN11A(BIND)Flexi(登録商標)、pGL4.31、pFC14A(HaloTag(登録商標)7)CMV Flexi(登録商標)、pFC14K(HaloTag(登録商標)7)CMV Flexi(登録商標)、pFN24A(HaloTag(登録商標)7)CMVd3Flexi(登録商標)、pFN24K(HaloTag(登録商標)7)CMVd3Flexi(登録商標)、HaloTag(商標)pHT2、pACT、pAdVAntage(商標)、pALTER(登録商標)−MAX、pBIND、pCAT(登録商標)3−Basic、pCAT(登録商標)3−Control、pCAT(登録商標)3−Enhancer、pCAT(登録商標)3−Promoter、pCI、pCMVTNT(商標)、pG5luc、pSI、pTARGET(商標)、pTNT(商標)、pF12A RM Flexi(登録商標)、pF12K RM Flexi(登録商標)、pReg neo、pYES2/GS、pAd/CMV/V5−DEST Gateway(登録商標)Vector、pAd/PL−DEST(商標)Gateway(登録商標)Vector、Gateway(登録商標)pDEST(商標)27 ベクター、Gateway(登録商標)pEF−DEST51Vector、Gateway(登録商標)pcDNA(商標)−DEST47Vector、pCMV/Bsd Vector、pEF6/His A、B、& c、pcDNA(商標)6.2−DEST、pLenti6/TR、pLP−AcGFP1−C、pLPS−AcGFP1−N、pLP−IRESneo、pLP−TRE2、pLP−RevTRE、pLP−LNCX、pLP−CMV−HA、pLP−CMV−Myc、pLP−RetroQ、pLP−CMVneoを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ベクターは、構成的または条件付きプロモータなどの発現調節配列を含む。当業者はそのような配列を選択することができるであろう。例えば、好適なプロモータとしては、CMV、TK、SV40およびEF−1αが挙げられるが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、プロモータは、誘導性、温度調節、組織特異性、抑制性、熱ショック、発生、細胞系特異性、または時間的プロモータまたは非修飾もしくは前記のいずれか1以上の突然変異、ランダム化、シャッフル配列の組み合わせもしくは組換えである。他の実施形態では、苦味受容体は遺伝子活性化によって発現されるか、または苦味受容体をコードする遺伝子がエピソームである場合に発現される。苦味受容体をコードするRNAまたはそれらの突然変異型もしくは天然に存在する対立遺伝子多型は、好ましくは構成的に発現される。
いくつかの実施形態では、ベクターは、選択可能なマーカーまたは薬剤耐性遺伝子が欠失している。他の実施形態では、ベクターは、場合によって、薬剤もしくは抗生物質耐性を付与するタンパク質などの選択可能なマーカーをコードする核酸を含む。選択圧を細胞培養において適用して、所望の配列または特性を有する細胞を選択することができ、選択圧は、通常、対象のポリペプチドの発現と、対応する選択剤または選択圧に対する耐性を細胞に付与する選択マーカーの発現とを連結させることによって達成される。抗生物質選択には、制限なく、抗生物質(例えば、ピューロマイシン、ネオマイシン、G418、ハイグロマイシン、ブレオマイシンなど)の使用が含まれる。非抗生物質選択には、制限無く、栄養枯渇、選択温度への暴露、および選択マーカーが、例えばグルタミンシンテターゼ、ジヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)、オアバイン(oabain)、チミジンキナーゼ(TK)、ヒポキサンチン・グアニン・ホスホリボシルトランスフェラーゼ(HGPRT)であり得る変異原性条件への暴露の使用が含まれる。異なる苦味受容体をコードする配列の各ベクターは、同じかもしくは異なる薬剤耐性または他の選択可能なマーカーを有し得る。2以上の薬剤耐性マーカーが同じであるならば、薬物のレベルを増加させることによって同時選択を達成することができる。好適なマーカーは当業者に周知であり、以下のいずれか1つに対する耐性を付与する遺伝子が挙げられるが、これらに限定されるものではない:ネオマイシン/G418、ピューロマイシン、ハイグロマイシン、ゼオシン、メトトレキサートおよびブラスチサイジン。薬剤選択(または任意の他の好適な選択マーカーを用いた選択)は必要な工程ではないが、トランスフェクトされた細胞集団を、安定にトランスフェクトされた細胞について濃縮することができる。ただし、トランスフェクトされた構築物は、薬剤耐性を付与するように設計されているものとする。苦味受容体を発現する細胞のその後の選択が、シグナリングプローブを用いて達成される場合、選択がトランスフェクション後早すぎるので、その結果、一時的にしか発現されず、かつ安定して発現されない陽性細胞が生じ得る。しかし、このことは、トランスフェクトされた細胞における一時的発現の希釈を可能にする十分な細胞継代を許容することによって最小限に抑えることができる。
いくつかの実施形態では、ベクターは、RNAタグ配列をコードする核酸配列を含む。「タグ配列」とは、シグナリングプローブにより検出される発現されたRNAまたはRNAの一部である核酸配列を意味する。シグナリングプローブは、種々のRNA配列を検出することができる。これらのRNAのうちのいずれかをタグとして用いることができる。プローブがタグの配列に対して相補性である部分を含むように設計することにより、シグナリングプローブをRNAタグに対するものとすることができる。具体的な実施形態では、シグナリングプローブは、RNAの同じかまたは異なるコーディングエクソン、非コーディングイントロンまたは非コーディング非翻訳配列内の配列を対象とする(例えば相補性である)。特定の実施形態では、シグナリングプローブは、苦味受容体のシグナリング経路を含むシグナリング経路の成分のRNAを対象とし得る。タグ配列は、同時転写され、シグナリングプローブ結合の標的配列を含むプラスミドの3’非翻訳領域であり得る。対象の遺伝子をコードするRNAは、タグ配列を含み得るか、またはタグ配列は5’−非翻訳領域または3’−非翻訳領域内に位置し得る。いくつかの実施形態では、タグは、対象の遺伝子をコードするRNAを有さない。タグ配列は、産生されたタンパク質を標識したいかどうかによって、遺伝子のメッセージのタンパク質をコードする部分を含むフレーム中にあり得るか、またはこれを含むフレーム外にあり得る。このように、タグ配列はシグナリングプローブによる検出のために翻訳される必要がない。タグ配列は、同一または異なる複数の標的配列を含むことができ、この場合、1つのシグナリングプローブは各標的配列とハイブリダイズする。タグ配列は二次構造を有するRNAをコードすることができる。構造は3アームの接合構造であってよい。本発明において使用することができ、これに対するシグナリングプローブを調製することができるタグ配列の例としては、例えば、HISタグ、mycタグ、ヘマグルチニン(HA)タグ、プロテインC、VSV−G、FLU、黄色蛍光タンパク質(YFP)、緑色蛍光タンパク質(GFP)、FLAG、BCCP、マルトース結合タンパク質タグ、Nus−タグ、Softag−1、Softag−2、Strep−タグ、S−タグ、チオレドキシン、GST、V5、TAPまたはCBPなどのエピトープタグのRNA転写産物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本明細書中で記載するように、当業者は独自のRNAタグ配列を作製することができる。
別の態様では、本発明の細胞および細胞系はGタンパク質を安定して発現する。Gタンパク質の2つのファミリー、ヘテロ三量体Gタンパク質およびモノマーGタンパク質がある。ヘテロ三量体Gタンパク質は、Gタンパク質 共役受容体(「GPCR」)によって活性化され、これには3つのサブユニット:Gα、GβおよびGγが含まれる。本明細書中で用いる場合、Gタンパク質という用語は、3つのサブユニットのいずれか1つ、例えばGα、またはそれらの組み合わせ、ならびに3つサブユニット全てを有するヘテロ三量体Gタンパク質を包含する。不活性状態において、Gα、GβおよびGγは三量体を形成する。βおよびγサブユニットは互いに密接に結合し、ベータ−ガンマ複合体と呼ばれる。Gαは、リガンドがGPCRと結合した後にGβγから分離する。Gβγ複合体は、そのGDP−GTP交換後にGαサブユニットから放出される。Gβγ複合体は他の第2のメッセンジャーを活性化することができるか、またはイオンチャンネルをゲートで制御することができる。Gアルファの4つのファミリーには:アデニル酸シクラーゼを活性化することによりcAMP合成を増大させるG(刺激);アデニル酸シクラーゼを阻害するGi(阻害);種々の細胞運動プロセス(すなわち、細胞骨格、細胞間結合)を調節する;ならびにカルシウムシグナリングG12/13ファミリーおよびホスホリパーゼCを刺激するGが含まれる。モノマーGタンパク質はヘテロ三量体Gタンパク質のαサブユニットと相同性である。トランスデューシン(例えば、GNAT1、GNAT2、およびグアニンヌクレオチド結合タンパク質G(t))、ガストデューシン(例えば、GNAT3グアニンヌクレオチド結合タンパク質およびαトランスデューシン3)、ヒトGNA15(グアニンヌクレオチド結合タンパク質(Gタンパク質)α15(Gqクラス;別名GNA16)およびマウスGα15、ならびにそれらのキメラタンパク質、例えばGα15−GNA15(Gα15−Gα16とも呼ばれる)を包含するが、これらに限定されない本発明の細胞または細胞系において、任意のGタンパク質を発現することができる。好適な実施形態では、Gタンパク質はマウスGα15(配列番号102)である。別の好適な実施形態では、Gタンパク質はヒトGNA15(配列番号50)であるか、または配列番号76を含む核酸によってコードされるヒトGタンパク質である。Gタンパク質は、任意の哺乳動物Gタンパク質、例えば表7に記載する任意の哺乳動物Gタンパク質であってもよいが、これに限定されるものではない。細胞によって安定して発現されるGタンパク質は、細胞に内因性であり得る。あるいは、Gタンパク質の安定な発現は、Gタンパク質をコードする核酸の細胞への安定なトランスフェクションの結果であり得る。異種Gタンパク質を安定して発現する細胞は、当該技術分野で公知であり、例えば、HEK293/Gα15細胞である(Chandrashekar et al., “T2Rs function as bitter taste receptors”, Cell 100:703−711, 2000;Bufe et al.,“The human TAS2R16 receptor mediates bittert taste in rsponse to β−glucopyranosides”, Na Genet 32:397−401)。他の実施形態では、Gタンパク質をコードする核酸および苦味受容体をコードする核酸を連続して宿主細胞中にトランスフェクトすることができ、Gタンパク質をコードする核酸を最初にトランスフェクトするか、または苦味受容体をコードする核酸を最初にトランスフェクトするかのいずれかである。他の実施形態では、Gタンパク質をコードする核酸および苦味受容体をコードする核酸を同じかまたは異なるベクター上で宿主細胞中にコトランスフェクトすることができる。したがって、Gタンパク質および苦味受容体の両方を安定して発現する細胞の選択を同様に連続してまたは同時に実施することができる。Gタンパク質を安定して発現するために使用することができる細胞または細胞系は、前述のように、苦味受容体を安定して発現するために使用することができるものと同じである。Gタンパク質をトランスフェクトするためのベクターは、前述のように、場合によって抗生物質または非抗生物質選択のための選択可能なマーカーをコードする核酸を含む。
本発明のいくつかの実施形態では、本発明の細胞または細胞系は他のタンパク質を苦味受容体と同時に発現する。好適な実施形態では、他のタンパク質は、甘味(TAS1R2/TAS1R3)受容体または旨味(TAS1R1/TAS1R3)受容体などの少なくとも1つの他の味覚受容体である。苦味受容体と同時に発現されるタンパク質は、これに限定されるものではないが、宿主細胞において内因的に、またはベクターから不均一に、など任意の機構によって発現することができる。さらに、本発明の他の実施形態では、2種以上の苦味受容体が細胞または細胞系において安定して発現され得る。
別の態様では、本発明の細胞および細胞系は、従来法によって産生された細胞および細胞系と比較すると向上した安定性を有する。安定な発現を特定するために、細胞または細胞系の苦味受容体の発現を経時的に測定し、発現レベルを比較する。安定な細胞系は、長時間にわたって苦味受容体を発現し続けるであろう。本発明のいくつかの態様では、時間経過は、少なくとも1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間など、もしくは少なくとも1ヶ月、または少なくとも2、3、4、5、6、7、8もしくは9ヶ月、またはその間の任意の長さの時間であってよい。単離された細胞および細胞系は、例えば、発現される苦味受容体の絶対量および相対量を測定するためにqRT−PCRおよびシングルエンドポイントRT−PCRによりさらに特性化することができる。いくつかの実施形態では、安定な発現は、経時的な機能分析の結果を比較することによって測定される。機能的アッセイに基づく安定性の測定は、対象の遺伝子のmRNAを安定して発現するだけでなく、適切に機能する対象の遺伝子によりコードされるタンパク質を安定して産生し、適切に処理(例えば、翻訳後修飾,サブユニットアセンブリ、および細胞内の局在化)するクローンを同定する利点をもたらす。
本発明の細胞および細胞系は、それらのZ’因子により証明されるように高い再現性のアッセイを適切に提供するさらなる利点を有する。Zhang JH, Chung TD, Oldenburg KR, “A Simple Statistical Parameter for Use in Evaluation and Validation of High Throughput Screening Aassays.” J. Biomol. Screen. 1999;4(2):67−73を参照。Z’値は細胞または細胞系の質に関連する。なぜなら、これは細胞または細胞系がモジュレータに対して一貫して反応する程度を反映するからである。Z’は、マルチウェルプレート全体にわたる基準化合物に対する機能的反応のシグナル対ノイズ範囲およびシグナルのバラツキ(すなわち、ウェルごとの)を考慮した統計的計算値である。Z’は、正の対照を含む複数のウェルおよび負の対照を含む複数のウェルから得られるデータを用いて計算される。次式にしたがって、それらの標準偏差に3をかけたものの合計のそれらの平均値における差に対する比を1から引いて、Z’因子を得る:
Z因子=1−((3σ正の対照+3σ負の対照)/μ正の対照−μ負の対照))
理論的な最大Z’因子は1.0であり、これはバラツキがなく、ダイナミックレンジが無限の理想的なアッセイを示す。低いスコア(すなわち、0に近いスコア)は望ましくない。なぜなら、正の対照と負の対照との間に重複があることを示すからである。産業界では、簡単な細胞ベースのアッセイに関して、0.3までのZ’スコアが最低限のスコアと見なされ、0.3〜0.5のZ’スコアは許容可能であり、0.5を超えるZ’スコアは優れていると見なされる。無細胞または生化学的アッセイはより高いZ’スコアに近づくが、細胞ベースのシステムのZ’スコアは低い傾向がある。なぜなら細胞ベースのシステムは複雑だからである。
本発明の細胞および細胞系は、アッセイにおいて一貫した結果を有利にもたらすそれらの能力を反映したZ’値を有する。苦味受容体を発現する本発明の細胞および細胞系は、ハイスループットスクリーニング(HTS)適合性アッセイの基礎をもたらした。なぜなら、これらは一般的に少なくとも0.45のZ’因子を有するからである。本発明のいくつかの態様では、細胞および細胞系により、少なくとも0.3、少なくとも0.4、少なくとも0.5、少なくとも0.6、少なくとも0.7または少なくとも0.8のZ’が得られる。本発明の他の態様では、本発明の細胞および細胞系により、数継代、例えば、5〜20継代の間維持される、少なくとも0.3、少なくとも0.4、少なくとも0.5、少なくとも0.6、少なくとも0.7、または少なくとも0.8のZ’が得られる。本発明のいくつかの態様では、細胞および細胞系により、1、2、3、4もしくは5週間または2、3、4、5、6、7、8もしくは9ヶ月(その間の任意の期間を包含する)の間維持される、少なくとも0.4、少なくとも0.5、少なくとも0.6、少なくとも0.7、または少なくとも0.8のZ’が得られる。
さらに本発明によれば、天然に存在する苦味受容体のある形態またはその天然に存在する対立遺伝子多型を発現する細胞および細胞系、ならびに苦味受容体の突然変異型を発現する細胞および細胞系は、細胞内遊離カルシウムレベルについて特徴づけることができる。いくつかの実施形態では、本発明の細胞および細胞系は、「生理学的に関連した」活性を有する苦味受容体を発現する。本明細書中で用いる場合、生理学的関連性とは、細胞または細胞系が苦味受容体を発現し、これにより苦味受容体が活性化された場合に同じ種類の天然に存在する苦味受容体として細胞内遊離カルシウムを増大させ、同じ化合物によって調節される場合に同じ種類の天然に存在する苦味受容体が反応するのと同じようにモジュレータに対して反応する性質を意味する。苦味受容体を発現する本発明の細胞および細胞系(苦味受容体のいくつかの突然変異型および苦味受容体のいくつかの天然に存在する対立遺伝子多型を包含する)は、好ましくは、細胞内遊離カルシウムを測定するアッセイなどの好適なアッセイにおいて、通常、天然の苦味受容体を発現する細胞と匹敵する機能を示す。そのようなアッセイは当業者らに公知である(Nahorski, “Pharmacology of Intracellular Signaling Pathways,” Brit. J. Pharm. 147:S38−S45, 2000))。そのような比較を用いて、細胞または細胞系の生理学的関連性を決定する。訓練された味覚試験者のパネルを用いた「シップ/スピット」味覚試験も、本発明の細胞および細胞系における苦味受容体生理学的関連性をさらに検証するために使用することができる。天然もしくは突然変異型の苦味受容体またはその天然に存在する対立遺伝子多型のスクリーニングによって同定されるモジュレータを用いたシップ/スピット味覚試験の結果を用いて、これらの異なる形態の生理学的関連性を検証することができる。
いくつかの実施形態では、本発明の細胞および細胞系は苦味受容体のモジュレータに対する増大した感受性を有している。本発明の細胞および細胞系はモジュレータに反応し、苦味受容体についての生理学的範囲のEC50またはIC50値で細胞内遊離カルシウムを増大させる。本明細書中で用いる場合、EC50とは、細胞または細胞系において最大半量の活性化反応を誘発するために必要な化合物または物質の濃度を指す。本明細書中で用いる場合、IC50とは、細胞または細胞系において最大半量の抑制反応を誘発するために必要な化合物または物質の濃度を指す。EC50およびIC50値は、当該技術分野で周知の技術、例えば、化合物または物質の濃度を苦味受容体発現細胞系の反応と関連づける用量反応曲線を用いて決定することができる。
苦味受容体の生理学的に関連した機能に由来する本発明の苦味受容体を発現する細胞および細胞系のさらなる有利な特性は、初期スクリーニングにおいて同定されるモジュレータが二次機能アッセイ、例えば、シップ/スピットもしくは他の味覚試験、または味覚調節化合物に反応した脳活動をスキャンするための機能磁気共鳴映像法(MRI)において機能的であることである。当業者らには理解されるように、初期スクリーニングアッセイで特定される化合物は、典型的には、コンビナトリアルケミストリー、医薬品化学または合成化学などによって、それらの誘導体または類似体が二次機能アッセイにおいて機能的であるように修飾されなければならない。しかし、本発明の苦味受容体を発現する細胞および細胞系の高い生理学的関連性のために、これで同定される多くの化合物は修飾しなくても機能的である。
いくつかの実施形態では、本発明の細胞および細胞系の特性、例えば安定性、生理学的関連性、アッセイにおける再現性(Z’)または生理学的EC50もしくはIC50値などは、特定の培養条件下で達成できる。いくつかの実施形態では、培養条件を標準化し、例えば自動化により、バラツキがないように厳密に維持する。培養条件には、細胞または細胞系をその条件下で増殖させる任意の好適な条件が含まれ、当該技術分野で公知のものが含まれる。種々の培養条件の結果、任意の苦味受容体、またはそれらの突然変異体もしくは対立遺伝子多型について有利な生物学的特性が得られる可能性がある。
他の実施形態では、安定性、生理学的関連性、アッセイにおける再現性(Z’)、または生理学的EC50もしくはIC50値などの所望の特性を有する本発明の細胞および細胞系を、1ヶ月以内で得ることができる。例えば、細胞または細胞系を、2、3、4、5、もしくは6日以内、または1、2、3または4週間以内、あるいはその間の任意の長さの時間で得ることができる。
本発明の一態様は、それぞれが同じ苦味受容体、または1以上の苦味受容体の異なる突然変異型および天然に存在する対立遺伝子多型を含む異なる苦味受容体を発現する、クローン細胞および細胞系のコレクションを提供する。このコレクションは、異なる苦味受容体の組み合わせ、または苦味受容体の突然変異型、苦味受容体の天然に存在する対立遺伝子多型、またはそれらの任意の組み合わせを発現する細胞または細胞系を含み得る。コレクションは、同じ苦味受容体および異なるGタンパク質、または苦味受容体の任意の可能な二量体もしくは他の多量体、例えばヘテロ多量体もしくはキメラ二量体もしくは多量体を発現する細胞または細胞系も含み得る。
細胞または細胞系のコレクションまたはパネルを、例えば薬物スクリーニングのために産生する場合、コレクションまたはパネル中の細胞または細胞系を、1以上の選択的生理学的特性に関して同一(実質的に同一を含む)であるように適合させることができる。この文脈での「同じ生理学的特性」とは、選択された生理学的特性がコレクションまたはパネル中のメンバー間で十分類似しているので、この細胞コレクションまたはパネルは薬物スクリーニングアッセイにおいて信頼性のある結果をもたらすことができることを意味する;例えば、薬物スクリーニングアッセイにおける読み出しのバラツキは、例えば、細胞における固有のバラツキによるのではなく、苦味受容体の種々の天然または突然変異型を発現する細胞、またはそれらの対立遺伝子多型に対する試験化合物の種々の生物学的活性による。例えば、細胞または細胞系は、同じ増殖速度、すなわち、細胞コレクションまたはパネルのメンバー間で1、2、3、4、または5時間以下の差を有する増殖速度を有するように適合させることができる。これは、例えば、細胞をそれらの増殖速度によって5、6、7、8、9、または10群に分け、そして同じビンに分類された群からの細胞を用いてパネルを作製することによって、達成することができる。細胞増殖速度を測定する方法は当該技術分野で周知である。パネル中の細胞または細胞系は、同じZ’因子(例えば、0.1を超えて異ならないZ因子)、苦味受容体発現レベル(例えば、5%、10%、15%、20%、25%、または30%を超えて異ならない苦味受容体発現レベル)、組織培養表面への接着性などを有するように適合させることもできる。適合させた細胞および細胞系を、例えば、自動化平行プロセッシングによって達成される同じ条件下で増殖させて、選択された生理学的特性を維持することができる。
本発明の適合細胞パネルは、例えば、苦味受容体に関して所定の活性を有するモジュレータ(例えば、アゴニストもしくは拮抗物質)を同定するため;様々な苦味受容体またはそれらの対立遺伝子多型もしくは突然変異型にわたって化合物活性を特性解析するため;1種の苦味受容体、またはその対立遺伝子多型もしくは突然変異型のみに関して活性なモジュレータを特定するため;および苦味受容体のサブセットのみに関して活性なモジュレータを特定するために使用することができる。本発明の適合細胞パネルはハイスループットスクリーニングを可能にする。かつては完遂するために数ヶ月かかっていたスクリーニングを数週間以内に完遂することができる。
本発明の細胞および細胞系を作製するために、例えば、米国特許第6,692,965号および国際特許公開第WO/2005/079462号に記載される技術を用いることができる。これらの文書はどちらも、あらゆる目的に関してそれらの全体として参照することによって本明細書に組み込まれる。この技術は、数百万個の細胞のリアルタイム評価を提供するので、任意の所望の数のクローン(数百から数千個のクローン)を選択することができる。フローサイトメトリー細胞分類(例えば、FACS機を使用)または磁気細胞分類(例えば、MACS機を使用)などの細胞分類技術を用いて、1ウェルあたり1個の細胞を自動的に高統計的信頼度で培養容器(例えば、96ウェル培養プレート)中に入れることができる。技術の速度および自動化は、多重遺伝子細胞系が容易に単離されるのを可能にする。
この技術を使用して、各苦味受容体のRNA配列を、シグナリングプローブ(分子ビーコンまたは蛍光発生プローブとも称する)を用いて検出することができる。いくつかの実施形態では、分子ビーコンは、前記のように標的タグ配列を認識する。別の実施形態では、分子ビーコンは、苦味受容体コーディング配列自体の内の配列を認識する。シグナリングプローブは、それぞれタグまたは苦味受容体コーディング配列のRNA配列に対して相補性である部分を含むように設計することによって、RNAタグまたは苦味受容体コーディング配列に対するものとすることができる。これらの同じ技術を用いて、もし使用される場合は、Gタンパク質のRNA配列を検出することができる。
苦味受容体をコードする配列、Gタンパク質をコードする配列、タグ配列、またはそれらの任意の組み合わせを含み、場合によって選択可能なマーカーをコードする核酸をさらに含む核酸を、周知の方法によって選択された宿主細胞中に導入することができる。この方法としては、これらに限定されるものではないが、トランスフェクション、ウイルス送達、タンパク質またはペプチド介在性挿入、共沈法、脂質系送達試薬(リポフェクション)、サイトフェクション、リポポリアミン送達、デンドリマー送達試薬、エレクトロポレーションまたは機械的送達が挙げられる。トランスフェクション試薬の例は、GENEPORTER、GENEPORTER2、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE2000、FUGENE6、FUGENE HD、TFX−10、TFX−20、TFX−50、OLIGOFECTAMINE、TRANSFAST、TRANSFECTAM、GENESHUTTLE、TROJENE、GENESILENCER、X−TREMEGENE、PERFECTIN、CYTOFECTIN、SIPORT、UNIFECTOR、SIFECTOR、TRANSIT−LT1、TRANSIT−LT2、TRANSIT−EXPRESS、IFECT、RNAI SHUTTLE、METAFECTENE、LYOVEC、LIPOTAXI、GENEERASER、GENEJUICE、CYTOPURE、JETSI、JETPEI、MEGAFECTIN、POLYFECT、TRANSMESSANGER、RNAiFECT、SUPERFECT、EFFECTENE、TF−PEI−KIT、CLONFECTIN、およびMETAFECTINEである。
苦味受容体コーディング配列、および場合によってさらにGタンパク質コーディング配列を、宿主細胞中に導入し、場合によってその後、薬剤選択した後、分子ビーコン(例えば、蛍光発生プローブ)を細胞中に導入し、そして細胞分類を用いて、それらのシグナルに関して陽性の細胞を単離する。分子ビーコンを用いて、苦味受容体、Gタンパク質、または両者の発現を同定することもできる。両者の発現を同定する場合、それらの同定は、同時にまたは連続して実施することができる。望ましいならば、数ラウンドの分類を実施することができる。一実施形態では、フローサイトメトリー細胞分類機はFACS機である。MACS(磁気細胞分類)またはレーザー対応分析を用いた陰性細胞のレーザーアブレーションおよびプロセッシングも使用することができる。この方法にしたがって、少なくとも1つの苦味受容体を発現する細胞を検出し、回収する。苦味受容体(および、場合によって、Gタンパク質)配列を細胞中のゲノムの様々な位置で組み込むことができる。苦味受容体(および、導入される場合はGタンパク質)をコードする導入された遺伝子の発現レベルは、組み込み部位によって変わり得る。熟練者は、任意の所望の発現レベル(すなわち、バックグラウンドを超えるかまたはバックグラウンドより高い特定のレベル)についてゲートで制御できることを理解するであろう。さらに、安定な細胞系を得ることができ、この場合、苦味受容体またはGタンパク質をコードする導入された遺伝子の1以上はエピソーム性である。
本発明において有用なシグナリングプローブは、当該技術分野で公知であり、一般的に、標的配列に対して相補的な配列と、プローブが標的配列と結合していない場合にはシグナルが放出されず、プローブが標的配列と結合する場合にシグナルが放出されるように調整されたシグナル放出系とを含むオリゴヌクレオチドである。非限定的例として、シグナリングプローブは、クエンチャーおよびフルオロフォアが一緒になって未結合プローブになるようなプローブ中の位置にあるフルオロフォアとクエンチャーとを含み得る。プローブと標的配列とが結合すると、クエンチャーとフルオロフォアとは分離し、その結果、シグナルが放出される。例えば、国際公開第WO/2005/079462号は、本発明の細胞および細胞系の産生において使用され得る多くのシグナリングプローブを記載している。タグ配列を用いる場合、苦味受容体のそれぞれのベクター(複数の苦味受容体が1つの細胞中で発現される場合)、または苦味受容体およびGタンパク質のベクターは、同一または異なるタグ配列を含み得る。タグ配列が同じであっても、異なっていても、シグナリングプローブは、異なるシグナルエミッター、例えば異なる色のフルオロフォアなどを含むので、それぞれの異なる苦味受容体および、場合によってGタンパク質の(RNA)発現を別々に検出することができる。例として、1つの苦味受容体mRNAを特異的に検出するシグナリングプローブは、赤色フルオロフォアを含み得、導入されたGタンパク質(RNA)を検出するプローブは、緑色フルオロフォアを含み得る。さらに例として、1つの苦味受容体mRNAを特異的に検出するシグナリングプローブは赤色フルオロフォアを含み得、別の苦味受容体mRNAを特異的に検出するシグナリングプローブは緑色フルオロフォアを含み得、第三の苦味受容体mRNAを特異的に検出するシグナリングプローブは黄色蛍光フルオロフォアを含み得る。当業者は、複数の苦味受容体または苦味受容体およびGタンパク質の発現を、複数の苦味受容体でトランスフェクトされた細胞においてシグナリングプローブで差別的に検出するための他の手段を知っているであろう。
シグナリングプローブをコードする核酸を、選択された宿主細胞中に、これらに限定されるものではないが、トランスフェクション、共沈法、脂質ベースの送達試薬(リポフェクション)、サイトフェクション、リポポリアミン送達、デンドリマー送達試薬、エレクトロポレーションまたは機械的送達をはじめとする任意の多くの当業者に周知の手段により導入することができる。トランスフェクション試薬の例は、GENEPORTER、GENEPORTER2、LIPOFECTAMINE、LIPOFECTAMINE2000、FUGENE6、FUGENE HD、TFX−10、TFX−20、TFX−50、OLIGOFECTAMINE、TRANSFAST、TRANSFECTAM、GENESHUTTLE、TROJENE、GENESILENCER、X−TREMEGENE、PERFECTIN、CYTOFECTIN、SIPORT、UNIFECTOR、SIFECTOR、TRANSIT−LT1、TRANSIT−LT2、TRANSIT−EXPRESS、IFECT、RNAI SHUTTLE、METAFECTENE、LYOVEC、LIPOTAXI、GENEERASER、GENEJUICE、CYTOPURE、JETSI、JETPEI、MEGAFECTIN、POLYFECT、TRANSMESSANGER、RNAiFECT、SUPERFECT、EFFECTENE、TF−PEI−KIT、CLONFECTIN、およびMETAFECTINEである。
一実施形態において、シグナリングプローブを、苦味受容体をコードするRNAの一部またはそれらの5’もしくは3’非翻訳領域の部分のいずれかに対して相補性であるように設計する。対象のメッセンジャーRNAを認識するように設計されたシグナリングプローブが、内因的に存在する擬似標的配列を検出できるならば、トランスフェクトされた細胞によって産生される対象の配列の割合と比較して、これらの割合は、ソーターが2つの細胞型を識別できるようなものである。したがって、苦味受容体をコードする核酸を含む構築物は、蛍光タンパク質をコードする配列を必要とせず、かつ含まない。したがって、異種蛍光タンパク質は本発明の細胞において発現されない。本発明の細胞または細胞系は異種天然苦味受容体を安定して発現する。そのようなタンパク質タグ/シャペロンは、細胞表面への苦味受容体の輸送を促進するために、多くの苦味受容体の発現に使用されるが、本発明の細胞および細胞系は、有利には苦味受容体のない細胞表面で新規苦味受容体を機能的に発現する。
本発明の別の実施形態では、接着細胞を、細胞分類および単細胞単離の前または後に懸濁液に適合させることができる。他の実施形態では、単離された細胞を個々に増殖させるかまたはプールして、細胞の集団を生じさせることができる。個々のまたは複数の細胞系も、別々に増殖させるかまたはプールすることができる。細胞系のプールが所望の活性を生じているかまたは所望の特性を有するならば、この効果を有する細胞系または細胞系のセットが同定されるまで、さらに分画することができる。細胞または細胞系をプールすることによって、それぞれを別々に維持する必要がなく、多数の細胞系を維持することが容易になる。したがって、細胞または細胞系のプールを陽性細胞について濃縮することができる。濃縮されたプールは、所望の特性または活性の少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%または100%のについて陽性である。
さらなる態様では、本発明は、本発明の細胞および細胞系を産生する方法を提供する。一実施形態では、当該方法は、次の工程:
a)苦味受容体をコードするmRNAを発現する複数の細胞を提供する工程;
b)個々の培養容器中に細胞を個別に分散させ、これにより複数の独立した細胞培養を提供する工程;
c)細胞を、所望のセットの培養条件下で、この条件が独立した細胞培養のそれぞれについて実質的に同じであることを特徴とする自動化細胞培養法を使用して培養する工程であって、この培養の間、それぞれの独立した細胞培養中の細胞数を正規化し、独立した培養を同じスケジュールで継代する、工程;
d)苦味受容体の少なくとも1つの所望の特性について独立した細胞培養を少なくとも2回分析する工程;および
e)両アッセイにおいて所望の特性を有する独立した細胞培養を同定する工程
を含む。
当該方法にしたがって、細胞を所望のセットの培養条件下で培養する。条件は任意の所望の条件であり得る。当業者は、どのパラメータが培養条件のセットに含まれるかを理解するであろう。例えば、培養条件には:培地(基本培地(DMEM、MEM、RPMI、無血清、含血清、完全既知組成、動物由来成分を含まない)、一価および二価イオン(ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム)濃度、追加されるさらなる成分(アミノ酸、抗生物質、グルタミン、グルコースまたは他の炭素源、HEPES、チャンネルブロッカー、他の標的のモジュレータ、ビタミン、微量元素、重金属、補因子、増殖因子、抗アポトーシス試薬)、新鮮または馴化培地、HEPESを含む、pH、ある栄養素がないかまたは少ない(アミノ酸、炭素源))、細胞が分裂/継代前に達成することができる集密度レベル、細胞のフィーダー層、またはガンマ照射細胞、CO、三気体系(酸素、窒素、二酸化炭素)、湿度、温度、静止またはシェーカー上などが挙げられ、これらは当業者には周知であろう。
細胞培養条件は、簡便のために、または細胞の特定の所望の用途に関して選択することができる。有利には、本発明は特定の所望の用途に最適の細胞および細胞系を提供する。すなわち、細胞を特定の所望の用途のための条件下で培養する本発明の実施形態において、所望の用途の条件下で所望の特性を有する細胞を選択する。
例として、細胞が接着性であることが望ましいプレートにおけるアッセイで細胞を使用する場合、アッセイの条件下で接着性を示す細胞を選択することができる。同様に、細胞がタンパク質産生に用いられる場合、細胞をタンパク質産生に適切な条件下で培養することができ、この使用に有利な特性について選択することができる。
いくつかの実施形態では、当該方法は、独立した細胞培養の増殖速度を測定するさらなる工程を含む。増殖速度は、熟練者に周知の種々の技術手段のいずれかを用いて測定することができる。そのような技術としては、ATP、細胞集密度、光散乱、光学密度(例えば、DNAについてOD260)の測定が挙げられるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、増殖速度は、培養が選択された培養条件外にある時間の量を最小限に抑える手段を用いて測定することができる。
いくつかの実施形態では、細胞集密度を測定し、増殖速度を集密度値から計算する。いくつかの実施形態では、細胞を分散させ、塊を除去した後、改善された精度について細胞集密度を測定する。細胞を単分散させる手段は周知であり、例えば、分散試薬を測定される培養物に添加することによって達成することができる。分散剤は周知であり、容易に入手可能であり、トリプシン、およびEDTA系分散剤などの酵素分散剤が含まれるが、これらに限定されるものではない。増殖速度は、集密度データから、HAMILTON VECTORなどのその目的のための商業的に入手可能なソフトウェアを用いて計算することができる。自動化顕微鏡的プレートリーダーを用いるなどの自動化集密度測定は特に有用である。集密度を測定するプレートリーダーは商業的に入手可能であり、CLONE SELECT IMAGER(Genetix)を包含するが、これに限定されるものではない。典型的には、細胞集密度の測定を少なくとも2回行った後、増殖速度を計算する。増殖速度を検出するために使用する集密度値の数は、培養に好都合であるかまたは好適な任意の数であり得る。例えば、集密度は、例えば1週間、2週間、3週間または任意の長さの時間にわたり、任意の所望の頻度で測定することができる。
増殖速度が既知である場合、当該方法にしたがって、複数の独立した細胞培養物を増殖速度の類似性によりグループに分ける。培養物を増殖速度ビンにグループ分けすることにより、グループ中の培養物を一緒に操作することができ、それにより、培養間のバラツキを減少させる別のレベルの標準化が得られる。例えば、ビン中の培養を同時に継代することができ、所望の試薬で同時に処理することができる。さらに、機能的アッセイ結果は典型的にはアッセイウェル中の細胞密度に依存する。個々のクローンの真の比較は、これらをプレーティングし、同じ密度で分析することによってのみ達成される。特定の増殖速度コホートにグループ分けすることによって、ハイスループット形式で機能的にこれらが特性化されることを可能にする特定の密度でクローンをプレーティングすることが可能になる。
各群における増殖速度の範囲は、任意の都合のよい範囲であってよい。細胞を同時に継代することを可能にし、細胞数の頻繁な繰り込みを回避する増殖速度の範囲を選択することが特に有利である。増殖速度群は、タイトなグループ分けについては非常に狭い範囲を含み、例えば、互いに1時間以内の平均倍加時間を含み得る。しかし、この方法に従って、範囲は互いに2時間まで、3時間まで、4時間まで、5時間まで、もしくは10時間までまたはさらにはそれより広い範囲であり得る。ビンにおける増殖速度が同じでなく、したがっていくつかの培養における細胞の数が他のものより速く増大する場合に、繰り込みの必要性が生じる。ビンにおいて全ての培養について実質的に同じ条件を維持するために、細胞を定期的に除去して、ビン全体にわたる数を繰り込むする必要がある。増殖速度が異なるほど、より頻繁な繰り込みが必要である。工程d)において、細胞および細胞系を:ゲノムによってコードされる細胞プロセスにおける変化;ゲノムによって調節される細胞プロセスにおける変化;染色体活性のパターンにおける変化;染色体サイレンシングのパターンにおける変化;遺伝子サイレンシングのパターンにおける変化;遺伝子活性化のパターンまたは効率における変化;遺伝子発現のパターンまたは効率における変化;RNA発現のパターンまたは効率における変化;RNAi発現のパターンまたは効率における変化;RNAプロセッシングのパターンまたは効率における変化;RNA輸送のパターンまたは効率における変化;タンパク質翻訳のパターンまたは効率における変化;タンパク質フォールディングのパターンまたは効率における変化;タンパク質アセンブリのパターンまたは効率における変化;タンパク質修飾のパターンまたは効率における変化;タンパク質輸送のパターンまたは効率における変化;膜タンパク質を細胞表面に輸送するパターンまたは効率における変化;増殖速度における変化;細胞サイズにおける変化;細胞形状における変化;細胞形態における変化;RNA含有量(%)における変化;タンパク質含有量(%)における変化;含水量(%)における変化;脂質含有量(%)における変化;リボソーム含有量における変化;ミトコンドリア含有量における変化;ER量における変化;細胞膜表面積における変化;細胞容積における変化;細胞膜の脂質組成における変化;核膜の脂質組成における変化;細胞膜のタンパク質組成における変化;核膜のタンパク質組成における変化;分泌小胞の数における変化;リソソームの数における変化;液胞の数における変化;細胞の:タンパク質産生、タンパク質分泌、タンパク質フォールディング、タンパク質アセンブリ、タンパク質修飾、タンパク質の酵素修飾、タンパク質グリコシル化、タンパク質リン酸化、タンパク質脱リン酸化、代謝産物生合成、脂質生合成、DNA合成、RNA合成、タンパク質合成、栄養の吸収,細胞増殖、有糸分裂、減数分裂,細胞分裂、脱分化するため、幹細胞へ転換するため、多能性細胞へ変換するため、全能細胞へ変換するため、任意の臓器(すなわち、肝臓、肺、皮膚、筋肉、膵臓、脳、精巣、卵巣、血液、免疫系、神経系、骨、心臓血管系、中枢神経系、胃腸管、胃、甲状腺、舌、胆嚢、腎臓、鼻、眼、爪、毛、味蕾)の幹細胞型へ変換するため、分化した任意の細胞型(すなわち、筋肉、心筋、ニューロン、皮膚、膵臓、血液、免疫、赤血球、白血球、キラーT細胞、腸内分泌細胞、味覚、分泌細胞、腎臓、上皮細胞、内皮細胞(核酸配列の導入に使用できる、すでに記載した動物もしくはヒト細胞型のいずれかも包含する))へ変換するため、DNAを取り込むため、小分子を取り込むため、蛍光発生プローブを取り込むため、RNAを取り込むため、固体表面へ接着するため、無血清条件へ適合させるため、無血清懸濁条件へ適合させるため、大規模な細胞培養への適合のため、大規模細胞培養への使用のため、創薬における使用のため、ハイスループットスクリーニングにおける使用のため、機能的細胞ベースのアッセイにおける使用のため、カルシウムフラックスアッセイにおける使用のため、Gタンパク質レポーターアッセイにおける使用のため、レポーター細胞ベースのアッセイにおける使用のため、ELISA研究における使用のため、インビトロアッセイにおける使用のため、インビボ用途における使用のため、二次試験における使用のため、化合物試験における使用のため、結合アッセイにおける使用のため、パニングアッセイにおける使用のため、抗体パニングアッセイにおける使用のため、イメージングアッセイにおける使用のため、顕微鏡イメージングアッセイにおける使用のため、マルチウェルプレートにおける使用のため、自動化細胞培養への適合のため、小型自動化細胞培養への適合のため、大規模自動化細胞培養への適合のため、マルチウェルプレート(6、12、24、48、96、384、1536またはさらに密度)における細胞培養への適合のため、細胞チップにおける使用のため、スライド上での使用のため、スライドガラス上での使用のため、スライドまたはスライドガラス上でのマイクロアレイのため、免疫蛍光研究のため、タンパク質精製における使用のため、生物学的産生における使用のため、工業用酵素の産生における使用、研究用試薬の産生における使用、細胞療法における使用、動物またはヒトへの移植における使用のため、細胞によって分泌される因子の単離における使用のため、cDNAライブラリの調製のため、RNAの精製のため、DNAの精製のため、病原体、ウイルスもしくは他の作用物質による感染のため、病原体、ウイルスまたは他の作用物質による感染に対する耐性のため、薬物に対する耐性のため、自動化小型細胞培養条件下で維持されやすさのため、特性化のためのタンパク質の産生における使用のため(タンパク質結晶学、免疫系の刺激、抗体産生または抗体の生成もしくは試験を包含する)に関する能力または潜在力における変化を包含するが、これらに限定されない任意の生理学的特性について試験し、選択することができる。当業者は、前述の特性のいずれかについて好適な試験を容易に認識するであろう。特定の実施形態では、これらの物理的性質の1以上は、苦味受容体に関連する一定の物理的性質であり得、そして機能的苦味受容体の発現をモニタリングするために使用することができる。
本発明の細胞および細胞系および/または適合パネルを特性化するために使用することができる試験としては:アミノ酸分析、DNAシーケンシング、タンパク質シーケンシング、NMR、タンパク質輸送の試験、核細胞質間輸送の試験、タンパク質の細胞内局在化の試験、核酸の細胞内局在化の試験、顕微分析、超顕微鏡的分析、蛍光顕微鏡検査法、電子顕微鏡法、共焦点顕微鏡法、レーザーアブレーション技術、細胞計数および透析が挙げられるが、これらに限定されるものではない。熟練者は、前記試験のいずれかをどのようにして使用するかを理解するであろう。
当該方法によれば、増殖速度を測定する工程の前に、細胞または細胞系が各培養物中に分散されている限り、細胞を任意の細胞培養形式で培養することができる。例えば、簡便のために、細胞をまず所望の条件下で培養のためにプールし、その後、各細胞をウェルまたは容器1つあたり1個の細胞に分けることができる。
細胞を、任意の都合のよい数のウェルを有するマルチウェル組織培養プレート中で培養することができる。そのようなプレートは容易に商業的に入手可能であり、当業者に周知である。場合によっては、細胞は好ましくはバイアル中または任意の他の都合のよい形式で培養することができ、種々の形式が当業者に公知であるか、または容易に商業的に入手可能である。
増殖速度を測定する工程を含む実施形態では、増殖速度を測定する前に、細胞を培養条件に馴化させるために十分な時間、培養する。当業者には理解されるように、時間の長さは、細胞型、選択された条件、培養形式などの多くの因子によって変わり、1日から数日、1週間以上までの任意の長さであってよい。
好ましくは、複数の独立した細胞培養における個々の培養は、標準化維持スケジュールを包含する、後述するのと実質的に同じ条件下に維持する。当該方法の別の有益な特性は、多数の各培養を同時に維持することができ、したがって極めてまれであっても、所望の特性のセットを有する細胞を同定できることである。これらや他の理由から、本発明にしたがって、複数の独立した細胞培養物を、自動化細胞培養法を用いて培養し、したがって、培養は各ウェルについて実質的に同一である。自動化細胞培養は、手動細胞培養に固有の望ましくないバラツキを防止する。
任意の自動化細胞培養系を本発明の方法で用いることができる。多数の自動化細胞培養系が商業的に入手可能であり、当業者には周知であろう。いくつかの実施形態では、自動化システムはロボットシステムである。好ましくは、システムは、独立して動くチャンネル、マルチチャンネルヘッド(例えば、96チップヘッド)およびグリッパーまたはチェリーピッキングアームならびに処置の間滅菌を維持するためのHEPA濾過装置を含む。ピペッター中のチャンネルの数は、培養形式に適したものでなければならない。便利なピペッターは、例えば96または384チャンネルを有する。そのようなシステムは公知であり、商業的に入手可能である。例えば、MICROLAB STAR(商標)装置(Hamilton)を本発明の方法で用いることができる。自動化システムは、種々の所望の細胞培養作業を実施することができなければならない。そのような作業は、当業者には公知であろう。これらには:培地の除去、培地の交換、試薬の添加、細胞洗浄、洗浄液の除去、分散剤の添加、培養容器からの細胞の除去、培養容器への細胞の添加などが含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明の細胞または細胞系の産生は、任意の数の独立した細胞培養を含み得る。しかし、当該方法により得られる利点は、細胞の数が増大するにつれて増大する。当該方法において用いることができる細胞または独立した細胞培養の数に理論的な上限はない。本発明によれば、独立した細胞培養物の数は、2以上であり得るが、さらに有利には、少なくとも3、4、5、6、7、8、9、10またはそれ以上の細胞培養物、例えば、少なくとも12、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも24、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、少なくとも40、少なくとも45、少なくとも48、少なくとも50、少なくとも75、少なくとも96、少なくとも100、少なくとも200、少なくとも300、少なくとも384、少なくとも400、少なくとも500、少なくとも1000、少なくとも10,000、少なくとも100,000、少なくとも500,000以上である。
本発明の苦味受容体を発現する細胞および細胞系のさらなる有利な特性は、これらは、薬剤選択圧がない場合に1以上の苦味受容体を安定して発現することである。したがって、好ましい実施形態では、本発明の細胞および細胞系を、選択的薬物を含まない培養中で維持する。さらなる実施形態では、細胞および細胞系を、抗生物質を用いないで維持する。本明細書中で用いる場合、細胞維持とは、細胞を前述のように自身の苦味受容体発現について選択した後に、細胞を培養することを指す。維持は、細胞中に導入された薬剤耐性マーカーが、混合集団における安定な形質転換体の濃縮を可能にする場合、細胞分類前に選択的薬物(例えば、抗生物質)において細胞を増殖させる任意の工程を意味しない。
薬物を使わない細胞維持は多くの利点をもたらす。例えば、薬剤耐性細胞は、対象のコトランスフェクトされたトランス遺伝子を適切なレベルで発現するとは限らない。なぜなら、選択は、トランス遺伝子の有無に関わらず、薬剤耐性遺伝子を組み込んだ細胞の生存に依存するからである。さらに、選択的薬物は多くの場合、変異原性であるか、またはそうでなければ細胞の生理機能を妨害し、細胞ベースのアッセイにおいてゆがんだ結果をもたらす。例えば、選択的薬物は、アポトーシスに対する感受性を減少させ(Robinson et al., Biochemistry, 36(37):11169−11178(1997))、DNA修復および薬物代謝を増大させ(Deffie et al, Cancer Res. 48(13):3595−3602(1988))、細胞のpHを増大させ(Thiebaut et al., J Histochem Cytochem. 38(5):685−690(1990);Roepe et al., Biochemistry. 32(41):11042−11056(1993);Simon et al, Proc Natl Acad Sci USA.91(3):1128−1132(1994))、リソソームおよびエンドソームのpHを減少させ(Schindler et al., Biochemistry. 35(9):2811−2817(1996);Altan et al, J Exp Med. 187(10):1583−1598(1998))、細胞膜電位を減少させ(Roepe et al., Biochemistry. 32(41):11042−11056(1993))、塩化物(Gill et al.,Cell. 71(1):23−32(1992))およびATP(Abraham et al, Proc Natl Acad Sci USA.90(1):312−316(1993))に対する細胞膜コンダクタンスを増大させ、そして小胞輸送速度を増大させる可能性がある(Altan et al., Proc Natl Acad Sci USA.96(8):4432−4437(1999))。したがって、本発明の細胞および細胞系により、選択的薬物が原因の人為的結果がないスクリーニングアッセイが可能になる。いくつかの好ましい実施形態では、本発明の細胞および細胞系を細胞分類の前または後に抗生物質などの選択的薬物とともに培養せず、したがって、濃縮された細胞集団から始めない場合でも、所望の特性を有する細胞および細胞系が分類によって単離される。
苦味受容体の発現レベルは細胞または細胞系ごとに変わる可能性がある。細胞または細胞系における発現レベルも、DNAメチル化および遺伝子サイレンシングおよびトランス遺伝子コピーの喪失などのエピジェネティック事象のために、時間とともに減少する可能性がある。これらの変動は、例えば、細胞により取り込まれるトランス遺伝子のコピー数、トランス遺伝子のゲノム組込の部位、およびゲノム組込後のトランス遺伝子の完全性などの種々の因子が原因であり得る。FACSまたは他の細胞分類方法(すなわち、MACS)を用いて発現レベルを評価することができる。シグナリングプローブを導入するさらなるラウンドを用いて、例えば、細胞がもともと単離された1以上のRNAについて、時間がたにつれ細胞が陽性のままでいるかどうか、およびその程度を決定することができる。
具体的な実施形態では、少なくとも1つのシグナリングプローブについて異なる絶対的または相対的蛍光レベルを有する細胞を、例えばFACSにより、全細胞集団に対して好適な蛍光レベルを有する細胞のサブセットをゲートで規制することにより、単離することができる。例えば、特定のシグナリングプローブ(またはシグナリングプローブの組み合わせ)について最高の蛍光シグナルを有する細胞の上位5%、上位10%、上位15%、上位20%、上位25%、上位30%、上位35%、上位40%、上位45%、上位50%、上位55%、上位60%、または上位65%を、例えば、FACSによりゲートで規制し、単離することができる。他の実施形態では、特定のシグナリングプローブ(またはシグナリングプローブの組み合わせ)について最高の蛍光シグナルを有する細胞の上位2%〜3%、上位5%〜10%、上位5%〜15%、上位5%〜20%、上位5%〜30%、上位40%〜50%、上位10%〜30%、上位10%〜25%、または上位10%〜50%を、例えばFACSによりゲートで規制し、単離することができる。
対象のRNAの全てをもはや発現し得ない細胞から所望のRNAの全てを発現する細胞を再単離しやすいので、薬物が無いかまたは最小濃度の薬物の存在下で細胞系を維持することが可能になる。シグナリングプローブは、事前に生成された細胞または細胞系に再適用して、例えば、それらが当初単離された1以上のRNAについて依然として陽性であるかどうかまたはその程度を決定することができる。
別の態様では、本発明は、本発明の細胞および細胞系の使用法を提供する。本発明の細胞および細胞系は、機能的苦味受容体が必要な任意の用途で使用することができる。細胞および細胞系は、例えば、これらに限定されるものではないが、インビトロ細胞ベースのアッセイまたは、例えば、苦味受容体モジュレータについてスクリーニングするため;物質の苦味を評価するため;結晶学および結合研究のためにタンパク質を産生するため;ならびに化合物の選択性および用量、受容体/化合物結合反応速度および安定性、ならびに細胞生理機能(例えば、電気生理学的機能、タンパク質輸送、タンパク質フォールディング、およびタンパク質調整)に対する受容体発現の影響を調査するために細胞が動物(例えば、非ヒト哺乳動物)に移植されるインビボアッセイにおいて使用することができる。本発明の細胞および細胞系は、特定の苦味受容体または苦味受容体群の役割を研究するためのノックダウン研究において用いることもできる。
苦味受容体の種々の組み合わせを発現する細胞および細胞系を別々にまたは一緒に使用して、特定の苦味受容体または苦味受容体の突然変異型もしくは天然に存在する対立遺伝子多型に対して特異的なものを含む苦味受容体モジュレータを同定することができ、そして各形態の活性についての情報を得ることができる。
モジュレータは、苦味受容体またはそれらの突然変異型もしくは天然に存在する対立遺伝子多型の活性を改変する任意の物質または化合物を含む。モジュレータは、苦味受容体アゴニスト(ポテンシエーターもしくはアクチベーター)または拮抗物質(阻害剤もしくはブロッカー)(部分的アゴニストもしくは拮抗物質、選択的アゴニストもしくは拮抗物質および逆アゴニストを包含する)であり得、そしてアロステリックモジュレータであり得る。物質または化合物は、その調節活性が異なる条件または濃度のもとでも、または苦味受容体の異なる形態(例えば、突然変異型および天然に存在する対立遺伝子多型)に関して変化しても、モジュレータである。他の態様では、モジュレータは、別のモジュレータが苦味受容体の機能に影響を及ぼす能力を変えることができる。例えば、拮抗物質によって阻害されない苦味受容体のある形態のモジュレータは、その形態の苦味受容体を拮抗物質により阻害されやすくさせることができる。
本発明の細胞および細胞系を用いて、苦味受容体のインビボ形態の同一性を種々のモジュレータに対するそれらの反応に基づいて苦味受容体の既知形態の同一性と関連づけることによって、様々な苦味受容体病理における様々な形態の苦味受容体の役割を同定することができる。これによって、そのような苦味受容体に関連する病状または他の生理学的状態の高度に標的化された治療に関する疾患特異的または組織特異的苦味受容体モジュレータの選択が可能になる。例えば、多くの天然に存在する苦味化合物は有毒であるので、苦味受容体は、有毒な食品化合物の摂取に対する警告センサーとしての働きをする可能性がある。胃腸粘膜中で発現された苦味受容体は、内腔中での栄養素および有害物質の機能検出に関与し、腸にこれらを吸収するか、または防御反応を開始する準備をさせる。苦味受容体はまた、腸−脳神経経路の活性化による食物摂取の制御にも関与し得る。したがって、本発明の細胞系および方法を用いて同定される苦味受容体モジュレータは、多くの状況において栄養素摂取を調節するため、例えば、食欲を制御するため、および/または肥満者の腸における栄養素摂取を減少させるため、または空腹感を制御するため、および/または栄養失調者において食物からの栄養素および/またはエネルギーの摂取を増大させるために、用いることができる。苦味受容体モジュレータは、苦味化合物の同定、それらの結合特性に影響を及ぼす苦味受容体の特定の化学的もしくは構造的モチーフまたは重要な残基のさらなる特性化、リガンド結合についておおまかに、適度に、または選択的に調節された苦味受容体の同定、それらの結合特性に基づく苦味受容体のグループおよびサブグループの規定、オーファン苦味受容体の脱オーファン化、苦味受容体の分子モデリングまたは薬物設計のためのそのようなデータの使用、および種々の苦味受容体がその中で活性である組織の決定においても有用であり得る。
苦味受容体モジュレータを同定するために、本発明の新規細胞または細胞系を苦味受容体が機能的であると予想される条件下で試験化合物に暴露し、次いで好適な対照、例えば、試験化合物に暴露されない細胞と比較して、苦味受容体活性における統計的に有意な変化(例えば、p<0.05)を検出する。既知アゴニストまたは拮抗物質および/または異なる苦味受容体またはその突然変異型もしくは天然に存在する対立遺伝子多型を発現する細胞を用いたも正および/または負の対照も用いることができる。いくつかの実施形態では、検出および/または測定される苦味受容体活性は、細胞内遊離カルシウムレベルにおける変化である。当業者は、種々のアッセイパラメータ、例えば、シグナル対ノイズ比を最適化できることを理解するであろう。
さらなる関連する態様では、本発明は、他のGPCRのリガンドを同定する方法を提供する。哺乳動物またはヒトGPCRおよびオーファン化または脱オーファン化GPCRを包含するが、これらに限定されない任意のGPCRをこの方法で用いることができる。脱オーファン化GPCRの例はオピオイド(表9に記載)である。GPCRを発現する細胞または細胞系は、化合物または抽出物ライブラリを用いてスクリーニングして、受容体の発現特性を生成することができる。類似した特性を有する受容体を一緒のグループに分け、化合物を用いてスクリーニングして、受容体と結合するリガンドを同定することができる。
さらなる態様では、本発明はオーファン苦味受容体のリガンドを同定する方法を提供する。すなわち、本発明は、苦味受容体を脱オーファン化する方法を提供する。既知モジュレータがない苦味受容体を発現する細胞または細胞系は、化合物または抽出物ライブラリを用いてスクリーニングして、受容体の発現特性を生成することができる。場合によって、類似した特性を有する受容体(もしあれば)を一緒のグループに分け、そして受容体を結合するリガンドに対して既知苦味化合物を用いてスクリーニングする。リガンドが同定されたら、味覚試験を用いて結果をさらに検証することができる。有利には、本発明の細胞および細胞系は、天然の(すなわち、標識されていない)苦味受容体を安定して発現するので、この方法を用いて同定されるリガンドは正確かつ妥当である。関連する実施形態では、苦味受容体を脱オーファン化する方法を用いて、表8に記載するものなどの任意のオーファン哺乳動物GPCRまたは任意のオーファンヒトGPCRを包含する任意のオーファンGPCRを脱オーファン化することができる。
いくつかの実施形態では、本発明の、細胞系のコレクションを含む1以上の細胞または細胞系を、複数の試験化合物、例えば、試験化合物のライブラリに暴露する。試験化合物のライブラリは、本発明の細胞系を用いてスクリーニングして、1以上のモジュレータを同定することができる。試験化合物は、小分子、ポリペプチド、ペプチド、ペプチド模倣物、抗体またはそれらの抗原結合部分を含む化学的部分であり得る。抗体の場合、抗体は、非ヒト抗体、キメラ抗体、ヒト化抗体、または完全ヒト抗体であってよい。抗体は、抗体断片(例えば、Fab、Fab’、F(ab’)2、Fd、Fv、dAbなど)、単鎖抗体(scFv)、単一ドメイン抗体、重鎖または軽鎖可変領域の全部または抗原結合部分を含む任意の抗体の重鎖および軽鎖または抗原結合部分の全てを含むインタクト抗体であってよい。
本発明の細胞または細胞系は、特定の変数を有するコレクションを作製するために用いることもできる。例えば、コレクションは:すべてが受容体−Gタンパク質相互作用を研究するために同じ苦味受容体および異なるGタンパク質を発現する細胞もしくは細胞系;または起こり得る二量化またはヘテロ多量体の形成を研究するために複数の内因性および/または異種苦味受容体を発現する細胞または細胞系を含み得る。本発明の細胞または細胞系のコレクションはまた、好適な実施形態では、25個の苦味受容体全ても含み得る。そのようなパネルを用いて、化合物の的外れの活性に対する的中活性、または関連する味(すなわち、渋味もしくは金属味)に対する純粋な苦味における受容体の役割を決定することができる。
本発明の細胞および細胞系を用いて、これらが安定して発現する苦味受容体以外のGPCR経路に関与するものを同定することができる。例えば、異なるGタンパク質を発現する核酸を(一時的に、または安定して、のいずれかで)、同じ異種苦味受容体を発現し好ましくは内因性苦味受容体を発現しない細胞系のコレクション中の各細胞系中に導入することができる。細胞系により発現されたこれらのGタンパク質と苦味受容体との間の相互作用を、例えば、細胞を苦味受容体の既知アゴニストに暴露した後の細胞内遊離カルシウムにおける変化を検出することによって分析することができる。
いくつかの実施形態では、大きな化合物コレクションを、細胞ベースの機能的ハイスループットスクリーニング(HTS)において、例えば、96ウェル、384ウェル、1536ウェルまたはさらに高次のプレート形式を用いて苦味受容体調節活性について試験する。いくつかの実施形態では、試験化合物または試験化合物のライブラリを包含する複数の試験化合物を、本発明の2以上の細胞または細胞系(細胞系のコレクションを含む)を用いてスクリーニングすることができる。それぞれが異なる天然に存在する苦味受容体分子または突然変異体苦味受容体分子を発現する複数の細胞または細胞系を使用する場合、複数の苦味受容体またはその突然変異型もしくは天然に存在する対立遺伝子多型に対して有効なモジュレータ、あるいは、特定の苦味受容体またはその突然変異型もしくは天然に存在する対立遺伝子多型に特異的であり、他の苦味受容体または苦味受容体の他の形態を調節しないモジュレータを同定することができる。ヒト苦味受容体を発現する本発明の細胞または細胞系の場合、細胞を試験化合物に暴露して、望ましくない苦味受容体活性、または所望の苦味受容体活性の減少もしくは存在しないことにより特徴づけられる疾患もしくは状態の治療において用いられる、苦味受容体活性を調節する(増大させるかまたは減少させるかのいずれか)化合物を同定することができる。
いくつかの実施形態では、試験化合物に暴露する前に,本発明の細胞または細胞系を、哺乳動物または他の動物の酵素、植物酵素、細菌酵素、溶解細胞由来の酵素、タンパク質修飾酵素、脂質修飾酵素、および口腔、胃腸管、胃または唾液中の酵素をはじめとする酵素で前処理することによって修飾することができる。そのような酵素としては、例えば、キナーゼ、プロテアーゼ、ホスファターゼ、グリコシダーゼ、オキシドリダクターゼ、トランスフェラーゼ、ヒドロラーゼ、リアーゼ、イソメラーゼ、リガーゼなどを挙げることができる。あるいは、細胞および細胞系を試験化合物にまず暴露し、続いて処理を行って当該処理により苦味受容体の修飾を改変する化合物を同定することができる。
ある態様において、本明細書中で提供されるのは、細胞中に存在する天然に生じる高度の遺伝的多様性を利用し、そして所望の特性(例えば、機能的苦味受容体の安定および/または高発現)を付与する所望の遺伝子発現特性を有する細胞を効率的に同定し、選択し、当該細胞について濃縮する方法である。本発明の方法は、遺伝的に多様な細胞のプールから従来法よりも早くかつ効率的に、改善された特性を有する細胞を同定し、選択し、そして濃縮することができる。特定の実施形態では、細胞は遺伝的に修飾されていない。他の特定の実施形態では、本発明の方法により、改善された特性(例えば、機能的苦味受容体のさらに安定および/または高い発現)を有する新規均一な細胞の集団を生成させることができる。
ある実施形態では、本明細書中に記載される方法は、1以上の所望の特性(例えば、機能的苦味受容体の安定および/または高発現)を有する天然に存在する細胞を選択することを含む。具体的な実施形態では、本明細書中に記載される方法は、1以上の苦味受容体サブユニット遺伝子において天然に存在する変異体または突然変異を有する細胞を選択することを含む。
具体的な実施形態では、本明細書中に記載される方法は、苦味受容体遺伝子のプロモータ領域または苦味受容体遺伝子の非コーディング領域(例えば、イントロン、5’非翻訳領域、および/または3’非翻訳領域)において天然に存在する変異体または突然変異を有する単離された細胞を選択することを含む。苦味受容体遺伝子のプロモータ領域または苦味受容体遺伝子の非コーディング領域における変異体または突然変異は、遺伝子産物のさらに高い、および/またはさらに安定な発現をもたらし得る。具体的な実施形態では、苦味受容体遺伝子のプロモータ領域または苦味受容体遺伝子の非コーディング領域が、例えばDNAのメチル化またはアセチル化により修飾されている。特定の実施形態では、細胞は、苦味受容体遺伝子に関してクロマチン再構築に影響を及ぼすエピジェネティック修飾を含む。エピジェネティック修飾の非限定例としては、アセチル化、メチル化、ユビキチン化、リン酸化およびSUMO化が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ある別の実施形態では、本発明の方法は、前処理を受けた細胞を選択することを含む。そのような前処理は、太陽光または紫外線(UV)光、突然変異原、例えばエチルメタンスルホン酸(EMS)、および化学物質への暴露であり得る。具体的な実施形態では、そのような前処理には、望ましくない増殖条件、例えば、低酸素もしくは低栄養条件、または毒性条件への暴露が含まれ得る。
本明細書中に記載される方法は、1以上の対象の遺伝子(例えば、苦味受容体サブユニット遺伝子)を発現する細胞(例えば、真核細胞)の同定および/または選択を提供する。ある実施形態では、対象の遺伝子は、遺伝的変異の結果として他の細胞よりも高いレベルで発現される。
特定の実施形態では、本明細書中で記載される方法は、(a)細胞(例えば、真核細胞)中に、苦味受容体のRNAを検出できる1以上のシグナリングプローブを導入し;そして(b)当該細胞(例えば、真核細胞)が苦味受容体のRNAを含むかどうかを決定することを含む。そのような方法は、苦味受容体のRNAのレベルを定量化することをさらに含み得る。具体的な実施形態では、本明細書中に記載される方法は、所望のRNA発現特性を有する細胞を同定するためのものであって、当該方法は:(a)真核細胞(例えば、真核細胞)中に、それぞれ対象の複数のRNAを検出することができる複数のシグナリングプローブを導入し;そして(b)複数のシグナリングプローブにより検出されたRNAレベルを定量化することを含む。所望の遺伝子発現特性は、基準集団との比較により決定することができる。特定の実施形態では、対象の複数のRNAは、次のRNAの任意の組み合わせを含み得る:配列番号50〜102のいずれか1つによりコードされるRNA。
具体的な実施形態では、そのような方法は、当該細胞の定量化されたRNAレベルを、基準細胞におけるRNAレベルと、それぞれ比較する工程をさらに含む。特定の実施形態では、複数のシグナリングプローブは、少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、125、150、175、200、250、300、350、500、600、700、800、900、または少なくとも1000のシグナリングプローブを含む。いくつかの実施形態では、対象のRNAは翻訳される。他の実施形態では、対象のRNAは翻訳されない。具体的な実施形態では、対象のRNAは、苦味受容体サブユニット遺伝子によってコードされる。具体的な実施形態では、単離された細胞は、対象の1以上の組換えRNAを発現する。
具体的な実施形態では、本明細書中に記載される方法によって同定および/または選択される単離された細胞は、遺伝子操作されていない(例えば、1以上のトランス遺伝子を組換えにより発現しない)。他の実施形態では、本明細書中に記載される方法により同定および/または選択された、単離された細胞は遺伝子操作されている(例えば、1以上のトランス遺伝子を組換えにより発現する)。具体的な実施形態では、そのような細胞は体細胞または分化細胞である。
他の実施形態では、細胞は、所望の遺伝子発現特性を含む。ある実施形態では、所望の遺伝子発現特性は、遺伝子操作することによるか、または遺伝的変異を増大させることによって達成される。具体的な実施形態では、所望の遺伝子発現特性は、基準集団との比較に基づいて決定することができる。
いくつかの実施形態では、本明細書中に記載される方法は、対象のRNA(例えば、苦味受容体のRNA)を、平均異種細胞集団(例えば、分類されていない細胞系集団、例えば分類されていない293T細胞系集団)よりも高いレベルで発現する細胞を同定および/または選択するためのものである。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載される方法は、対象のRNA(例えば、苦味受容体のRNA)を、平均異種細胞集団(例えば、分類されていない細胞系集団、例えば分類されていない293T細胞系集団)よりも少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、または100%高いレベルで発現する細胞を同定および/または選択するためである。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載される方法は、対象のRNA(例えば、苦味受容体のRNA)を、平均異種細胞集団(例えば、分類されていない細胞系集団、例えば分類されていない293T細胞系集団)よりも少なくとも1倍、1.5倍、2倍、3倍、4倍、5倍、6倍、7倍、8倍、9倍、または10倍高いレベルで発現する細胞を同定および/または選択するためである。
具体的な実施形態では、本明細書中に記載される方法は、対象のRNA(例えば、苦味受容体のRNA)を、平均異種細胞集団よりも低いレベルで発現する細胞を同定および/または選択するためのものである。異種細胞集団の一例は、異なる起源の混合細胞型の細胞集団、遺伝的に異質である1つの細胞型の細胞の細胞集団、または本明細書中に記載される方法を用いて単離された細胞が得られる1つの特定の細胞系の細胞集団であり得る。
特定の実施形態では、本明細書中に記載される方法を用いて単離される細胞は、細胞系由来の細胞クローンである。ある実施形態では、本明細書中に記載される方法を用いて単離される細胞は一次細胞である。いくつかの実施形態では、本明細書中に記載される方法を用いて単離される細胞は形質転換細胞である。
ある実施形態では、細胞はヒト細胞ではない。特定の実施形態では、細胞は、マウス、ラット、サル、イヌ、ネコ、ブタ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、ニワトリ、カエル、蠕虫、昆虫(例えば、ハエ)、魚、甲殻類、またはウシ由来の細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は哺乳動物細胞または真核細胞である。他の実施形態では、細胞はヒト細胞である。いくつかの実施形態では、細胞は一次細胞である。他の実施形態では、細胞は、形質転換細胞または細胞系の細胞クローンである。
理論により拘束されるものではないが、苦味としてのそれらの役割において、苦味受容体はおそらくは多様な潜在的に生理学的活性な化合物を苦味として感知するために進化した。これらの受容体の一部は、非常に多様な化学構造との結合または相互作用において、他のGPCRよりもさらに幅広く調整され得る。したがって、構造的に多様な化合物のライブラリを用いた苦味GPCRの試験を用いて、苦味受容体と相互作用するかまたは苦味受容体を調節する化合物を同定することができる。それによって、同定された化合物は、他のGPCRの活性を調節することも予想される。
あるさらに具体的な実施形態では、異なる苦味受容体、例えば少なくとも2、5、10、50、または少なくとも100の異なる苦味受容体を発現する細胞系のパネルを用いて、これらの苦味受容体と最も密接に関連する他のGPCRについて関連する化学的環境を特定することができる。反対に、苦味受容体と相互作用しないこが判明している化学的環境は、GPCRと相互作用する可能性が低い化合物について濃縮することができる。
ある実施形態では、これらの方法に準拠したGPCRおよび非GPCR化学的環境の定義を用いて、GPCRまたは非GPCR標的のどちらを使用するかによってHTS中の可能性の高いヒットについて濃縮することができる。同様に、同じ情報を用いて、GPCRとの望ましくない相互作用の根底にある可能性がある機能性を排除するために非GPCR標的の開発中の化合物を最適化できる場合、医薬品化学の取り組みを誘導することができる。
本発明の方法で用いられる任意のアッセイは、ハイスループット形式で実施することができる。
ある実施形態では、タンパク質複合体が苦味受容体である場合、苦味受容体の活性は、カルシウム動員試験を用いて測定することができる。
化合物間での構造上の共通点の同定
タンパク質複合体を調節する化合物間での構造上の共通点を同定するシステムおよび方法が提供される。ある実施形態では、タンパク質複合体は、Gタンパク質共役受容体である細胞表面受容体であり得る。具体的な実施形態において、タンパク質複合体は苦味受容体であり得る。タンパク質複合体を調節する化合物は、本明細書中で開示されるシステムおよび方法のいずれかを用いて同定することができる。これらの化合物は、複数の候補化合物を、タンパク質複合体を発現するように操作された細胞と別々に接触させ、タンパク質複合体の活性に対する候補化合物のそれぞれの効果を分析することによって同定することができ、この場合、効果は、タンパク質複合体の生物活性に対する各候補化合物の効果の種々の定量的手段を用いて解明することができる。具体的な実施形態において、候補化合物のライブラリをタンパク質複合体に対してスクリーニングして、タンパク質複合体を調節できる化合物を同定することができる。タンパク質複合体に対する対象の化合物の効果は、活性特性によって表すことができる。そのような定量的手段の非限定例には、本明細書中に開示するアッセイから誘導されるものが含まれる。それぞれの対象の化合物は、当該化合物の構造および他の特性を記載する分子表示により表すことができる。具体的な実施形態において、対象の化合物の分子表示には、当該化合物の構造特性を数学的に記述する構造記述子が含まれ得る。構造的記述子および他の種類の記述子は以下で考察する。構造活性相関(SAR)モデルを用いて、対象の化合物の1以上の記述子を、当該化合物の活性特性から観察されるように、当該化合物の生物活性と数学的に相関させることができる。
タンパク質複合体を調節する化合物間の構造上の共通点を特定するためのシステムおよび方法が提供され、これらは、化合物およびその活性特性の分子表示を用いて対象の化合物の1以上のSARモデルを構築し、SARモデルに基づいて各化合物の活性特性と関連する化合物のそれぞれの1以上の構造特性を特定し、そして化合物のそれぞれについて特定された1以上の構造特性から化合物に共通の少なくとも1つの構造特性を特定することを含み得る。具体的な実施形態において、SARモデルは、各化合物および各化合物の活性特性の分子表示を用いて対象の化合物のそれぞれについて構築することができる。構造活性相関(SAR)モデルを以下で考察する。
SARモデルから、各化合物の活性化特性と関連する対象の化合物のそれぞれの1以上の構造特性を同定することができる。これらの特性のうちから、対象の化合物の全てに共通である1以上の構造特性(構造上の共通点)を同定することができる。ある実施形態では、コンピュータモデリング技術を用いて対象の化合物の三次元原子構造を視覚化することができる。具体的な実施形態において、対象の化合物の構造上の共通点は、コンピュータモデリング技術を用いて視覚化することができる。分子の三次元構造は、選択された分子のX線結晶学的解析またはNMRイメージングから得られるデータに依存し得る。力場データを用いて、対象の化合物の分子動力学のモデル、および/または構造上の共通点を得ることができる。分子モデリングプログラムの例は、CHARMmおよびQUANTAプログラム(Accelrys, Inc., San Diego, CA)である。
化合物の分子表示
対象の化合物の分子表示は、化合物の特性および性質を記載する種々の記述子を含み得る。記述子は、位相型、構造型、物理化学型および/または空間型の記述子であり得る。所定の化合物は、化合物の部分構造的成分または部分、化学官能基の距離、または空間的、2Dもしくは3D位相的、電気化学的、電気物理的、およびまたは量子力学的特性をはじめとする種々の記述子によって表すことができる。具体的な実施形態では、対象の化合物を構造記述子によって表すことができる。化合物の構造記述子の例としては、原子型、分子量(MW)、回転可能な結合(Rotlbond)の数、水素結合ドナー(Hbond donor)の数、水素結合アクセプター(Hbond acceptor)の数、化合物におけるキラル中心(RまたはS)の数、3D分子モーメント、部分構造的特性、分子特性、および量子力学的特性を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。位相的記述子の非限定例としては、バラバン指数(Jx)、カッパ形状係数、柔軟性、サブグラフカウント、連結性、ウィーナー指数、ザブレブ指数、連結性指数、ホソヤ指数およびE−sateキーが挙げられる。物理化学的(または熱力学的)記述子の非限定例としては、分配係数の対数(AlogP)、分配係数の対数、原子型値(AlogP98)、オクタノール/水分配係数(LogP)、モル屈折率(MR)およびモル屈折率(MolRef)が挙げられる。空間的記述子の非限定例としては、回転半径(RadOfGyration)、Jurs荷電部分表面積記述子(Jurs)、表面突起(シャドー指数)、分子表面積(Area)、密度、分子容(Vm)、および主慣性モーメント(PMI)が挙げられる。電子記述子の非限定例としては、電荷、原子分極率の合計(Apol)、最高被占分子軌道エネルギー(HOMO)、最低空分子軌道エネルギー(LUMO)および超局在可能性(Sr)が挙げられる。種々の記述子の記載は、The Scripps Research Institute(La Jolla CA)から入手可能な標題QSAR記述子のウェブサイトで見いだすことができる。定義も、Cerius2ソフトウェア(Accelrys, Inc., San Diego, CA)またはAccelrys QSARソフトウェア製品(Accelrys, Inc., San Diego, CA)の指導用ウェブサイトで見いだすことができる。
対象の化合物の種々の記述子の値は、分子構造を決定するための計算プログラムを用いて導き出すことができる。例えば、GRIDプログラム(Molecular Discovery Ltd., Middlesex, UK)を用いて、既知構造の化合物上のエネルギー的に有利な結合部位を決定することができ、これをQSAR分析において記述子入力として用いることができる。さらに、QSAR分析を行う種々のプログラム、例えばAccelrys QSARソフトウェア製品(Accelrys, Inc., San Diego, CA)を用いて、対象の化合物の記述子の値を導き出すこともできる。別の例では、対象の化合物の記述子として用いられる情報を、Accelrys Chemicals Available for Purchase(CAP)データベース(Accelrys Inc., San Diego, CA)などの化合物構造のデータベースから得ることができる。
構造および活性関連性モデル
SARモデルを用いて、対象の化合物の記述子を化合物の生物活性と数学的に関連づけることができる。対象の化合物の生物活性は、化合物の活性特性により提供することができる。SARモデルは、記述子およびアルゴリズムの様々な組み合わせを用いて構築して、他の化合物を分類するために用いることができるモデルを確立することができる。例えば、タンパク質複合体を調節し、互いに非常に類似しているトレーニング化合物のセットを用いて構築されたある種類の化合物の構造特性を予測するSARを用いて、トレーニングセットと類似していると考えられる他の化合物を分類することができる。
SARアルゴリズムを用いて、関連する化学的記述子と、観察される生物学的活性の有効性との間の数学的関係を記述することができる。すなわち、活性Yは記述子Xの関数である[Y=f(X)]。データ調査に有用な当該技術分野における任意のアルゴリズムを用いて、SARモデルを構築することができる。非限定例として、SARモデルを構築するために使用できるプログラムには、多重回帰(OMR)、段階的回帰(SWR)、および可能なサブセット回帰(PSR)、および部分最小二乗(PLS)回帰および遺伝的アルゴリズム(GA)を実施できるプログラムが含まれる。具体的な実施形態において、化合物のSARモデルは、一次方程式:
A0+(A1M1)+(A2M2)+(A3M3)+・・・(AnMn)
の形態を取ることができる。
(式中、パラメータM1〜Mnは、化合物の分子表示における種々の記述子であり、A0は定数であり、係数A1〜Anは、パラメータM1〜Mnおよび化合物の生物活性、例えば活性特性によって得られるものにおける変動を適合させることによって計算される。このSARモデルは、当該技術分野の任意の回帰法を用いて適合させることができる。例えば、通常の多重回帰を用いて、従属変数(例えば、活性特性とみなす)に対する独立変数(例えば、記述子とみなす)の最小二乗適合を計算することができる。定量的構造活性相関分析(QSAR)を実施することによるなどSARモデルを提供するために使用できるソフトウェアの例としては、Accelrys QSARソフトウェア(Accelrys Inc., San Diego, CA)、およびQuasar 5、6D−QSARソフトウェア製品(Biographies Laboratory 3R, Basel, Switzerland)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。他のSARモデルは、Selassie, CD., “History of Quantitative Structure−Activity Relationships,” Burger’s Medichinal Chemistry and Drug Discovery, 6th Edition, vol.1:Drug Discovery(参照することによって本明細書中で援用される)に記載されている。
対象の化合物について構築できるSARモデルの例としては、受容体依存性自由エネルギー力場QSAR(FEFF−QSAR)、受容体非依存性三次元QSAR(3D−QSAR)、および受容体依存性または受容体非依存性四次元QSAR(4D−QSAR)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
受容体非依存性3D−QSAR。ある化合物により示される特定の性質の大きさを、その化合物の1以上の構造的性質および/または物理的性質と関連づけるための手段を提供するために用いることができる方法が、受容体非依存性3D−QSAR分析である。受容体形状は、受容体非依存性3D−QSAR分析の実行においては未知であってよい。受容体非依存性QSARは、一連の化学的類似体に適用することができ、この類似体の依存的特性(すなわち、生物活性)は、化合物が共通の作用機序を共有するという仮定に基づいて1組の分子内記述子から誘導される。回帰分析を用いて、受容体非依存性3D−QSAR分析の活性特性の様々な評価基準に化合物の記述子を適合させることができる。
受容体依存性3D−QSAR。別の方法は、受容体依存性3D−QSAR(自由エネルギー力場QSAR(FEFF−QSAR)とも呼ばれる)を使用することであり得る。受容体依存性3D−QSAR分析に関して、受容体形状は既知である。自由エネルギー力場リガンド−受容体結合エネルギー項は、QSARスコアリング関数の独立変数として計算し、使用することができる。例えば、Tokarski and Hopfinger(1997), J. Chem. Inf. Computer Sci. 37:792−811(参照することによって本明細書中で援用される)を参照。
受容体依存性または受容体非依存性4D−QSAR。4D−QSARモデルは、トレーニング化合物のセットに関して分子状態アンサンブル平均を実施することにより3D−QSAR分析を用いて構造および配列の自由度を組み込むことができる。4D−QSAR分析では、化合物の活性における差異は、相互作用ファーマコフォア因子(IPE)に関して分子形状のボルツマン平均空間分布における差異と関連付けることができると考えられる。単一の「活性」立体配座を、トレーニング化合物のセット中の各化合物について仮定することができる。4D−QSAR分析を、受容体独立性3D−QSARおよびFEFF−QSARモデルをはじめとするさらなる分子設計応用に使用できる。4D−QSARモデルは、DucaおよびHopfinger(2001), J Chem lnf Comput Sci 41(5):1367−87(参照することによって本明細書中で援用される)に記載されている。
装置、コンピュータおよびコンピュータプログラム製品の実装
本発明は、コンピュータ可読ストレージ媒体中に組み込まれたコンピュータプログラムメカニズムを含むコンピュータプログラム製品として実装することができる。さらに、本発明の方法のいずれかを、1以上のコンピュータまたは他の形態の装置に実装することができる。装置の例としては、コンピュータ、および測定装置(例えば、アッセイリーダーまたはスキャナー)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。さらに、本発明の方法のいずれかを1以上のコンピュータプログラム製品に実装することができる。本発明のいくつかの実施形態は、本出願に開示する方法のいずれかまたは全部をコード化するコンピュータプログラム製品を提供する。そのような方法は、CD−ROM、DVD、磁気ディスクストレージ製品、または任意の他のコンピュータ可読データもしくはプログラムストレージ製品に記録することができる。そのようなコンピュータ可読ストレージ媒体は、有形の物理的対象(搬送波と対照的に)であることが意図される。そのような方法は、永久的ストレージ、例えばROM、1以上のプログラム可能なチップ、または1以上の特定用途向け集積回路(ASIC)に組み込むこともできる。そのような永久的ストレージ媒体は、サーバー、802.11アクセスポイント、802.11無線ブリッジ/ステーション、リピーター、ルーター、携帯電話、または他の電子装置中にローカライズさせることができる。コンピュータプログラム製品でコード化されるそのような方法は、インターネットまたは他の方法で、コンピュータデータシグナル(ソフトウェアモジュールが組み込まれているもの)をデジタルまたは搬送波のいずれかで送信することにより、電子的に配布することもできる(搬送波のそのような使用は、記録のためでなく、配布のためであることは明らかであろう)。
本発明のいくつかの実施形態は、コンピュータプログラム製品を提供する。これらのプログラムモジュールは、CD−ROM、DVD、磁気ディスクストレージ製品、または任意の他のコンピュータ可読データもしくはプログラムストレージ製品に保存することができる。プログラムモジュールは、永久的ストレージ媒体、例えばROM、1以上のプログラム可能なチップ、または1以上の特定用途向け集積回路(ASIC)に組み込むこともできる。そのような永久的ストレージ媒体は、サーバー、802.11アクセスポイント、802.11無線ブリッジ/ステーション、リピーター、ルーター、携帯電話、または他の電子装置にローカライズさせることができる。コンピュータプログラム製品中のソフトウェアモジュールは、インターネットまたは他の方法により、コンピュータデータシグナル(ソフトウェアモジュールが組み込まれているもの)をデジタルまたは搬送波のいずれかで送信することによって、電子的に配布することもできる。
具体的な実施形態において、コンピュータプログラムは、ユーザー、ユーザーのインターフェースデバイス、コンピュータ可読ストレージ媒体、モニター、ローカルコンピュータ、またはネットワークの一部であるコンピュータに対して請求項の方法の結果の出力を提供する。そのようなコンピュータ可読ストレージ媒体は、有形の物理的対象(搬送波と対象的に)であることが意図される。
本発明のこれらおよび他の実施形態を、以下の非限定的実施例においてさらに説明する。
実施例
実施例1 安定なGABA発現細胞系の生成
発現ベクターの生成
合理化クローニングを可能にするプラスミド発現ベクターをpCMV−SCRIPT(Stratagene)に基づいて生成させ、これはCMVおよびSV40真核性プロモータ;SV40およびHSV−TKポリアデニル化配列;多重クローニング部位;コザック配列;ならびにネオマイシン/カナマイシン耐性カセットをはじめとする、対象の遺伝子の転写および翻訳に必要な種々の成分を含んでいた。
工程1:トランスフェクション
本発明者らは、293TとCHO細胞との両方をトランスフェクトした。この実施例はCHO細胞に注目し、CHO細胞を3つの独立したプラスミド(1つはヒトGABAアルファサブユニット(配列番号1〜4)をコードし、1つはヒトGABAベータ3サブユニット(配列番号5)をコードし、他のものはヒトGABAガンマ2サブユニット(配列番号6)をコードする)を次の組み合わせを、α1β3γ2s(α1)、α2β3γ2s(α2)、α3β3γ2s(α3)およびα5β3γ2s(α5)の組み合わせでコトランスフェクトした。当業者には理解されるように、選択された宿主細胞と併用するのに適した任意の試薬を使用して、核酸、例えばプラスミド、オリゴヌクレオチド、標識されたオリゴヌクレオチドを、適切に最適化した宿主細胞中に導入することができる。核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる試薬の例としては、Lipofectamine、Lipofectamine2000、Oligofectamine、TFX試薬、Fugene6、DOTAP/DOPE、Metafectine、またはFecturinが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
薬剤選択は、本発明の方法では任意であるが、プラスミド1個につき1個の薬剤耐性マーカーを含めた。配列はCMVプロモータの制御下にあった。シグナリングプローブによる検出のためのタグをコード化する非翻訳配列も、薬剤耐性マーカーをコード化する配列とともに存在していた。使用した標的配列は、GABA標的配列1(配列番号7)、GABA標的配列2(配列番号8)およびGABA標的配列3(配列番号9)であった。これらの例では、GABAアルファサブユニット遺伝子含有ベクターはGABA標的配列1を含み、GABAベータサブユニット遺伝子含有ベクターはGABA標的配列2を含み、GABAガンマサブユニット遺伝子含有ベクターはGABA標的配列3を含んでいた。
工程2:選択工程
トランスフェクトされた細胞をHAMF12−FBS中で2日間増殖させ、続いて抗生物質を含有するHAMF12−FBS中で14日間増殖させた。抗生物質含有期間は、次のように抗生物質を培地に添加した:ピューロマイシン(3.5ug/ml)、ハイグロマイシン(150ug/ml)、およびG418/ネオマイシン(300ug/ml)。
工程3:細胞継代
抗生物質選択後で蛍光発生プローブの導入前に、細胞を抗生物質の非存在下で6〜18回継代して、選択された期間にわたって安定でない発現が沈静化するために時間をとった。
工程4:蛍光発生プローブへの細胞の暴露
細胞を収穫し、GABAシグナリングプローブ(配列番号10〜12)でトランスフェクトした。当業者には理解されるように、選択された宿主細胞と併用するのに適した任意の試薬を使用して、核酸、例えばプラスミド、オリゴヌクレオチド、標識されたオリゴヌクレオチドを、適切な最適化をした宿主細胞中に導入することができる。核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる試薬の例としては、Lipofectamine、Lipofectamine2000、Oligofectamine、TFX試薬、Fugene6、DOTAP/DOPE、Metafectine、またはFecturinが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
GABAシグナリングプローブ1はGABA標的配列1を結合し、GABAシグナリングプローブ2はGABA標的配列2を結合し、そしてGABAシグナリングプローブ3はGABA標的配列3を結合する。細胞を次いで分析のために集め、蛍光活性化細胞分類(Beckman Coulter, Miami, FL)(下記)を用いて分類した。
シグナリングプローブによって検出される標的配列
GABA標的1
5’−GTTCTTAAGGCACAGGAACTGGGAC−3’(配列番号7)(アルファサブユニット)
GABA標的2
5’−GAAGTTAACCCTGTCGTTCTGCGAC−3’(配列番号8)(ベータサブユニット)
GABA標的3
5’−GTTCTATAGGGTCTGCTTGTCGCTC−3’(配列番号9)(ガンマサブユニット)
シグナリングプローブ
100μMストックとして供給
GABAシグナリングプローブ1は(GABA標的1)
5’−Cy5 GCCAGTCCCAGTTCCTGTGCCTTAAGAACCTCGC BHQ3 quench−3’(配列番号10)を結合する。
GABAシグナリングプローブ2は(GABA標的2)
5’−Cy5.5 GCGAGTCGCAGAACGACAGGGTTAACTTCCTCGC BHQ3 quench−3’(配列番号11)を結合する。
Cy5と類似したスペクトル特性を有するQuasar Dye(BioSearch)を用いた類似のプローブをある実験で使用した。DNAプローブではなく5−MedCおよび2−アミノdAミキシマープローブを数例では使用したことにも注意。BHQ3はBHQ2またはプローブ1もしくはプローブ2中の金粒子で置換することができることに注意。
GABAシグナリングプローブ3は(GABA標的3)
5’−Fam GCGAGAGCGACAAGCAGACCCTATAGAACCTCGC BHQ1 quench−3”(配列番号12)を結合する。
BHQ1はBHQ2またはプローブ3中のDabcylで置換することができることに注意。
工程5:陽性細胞の単離
蛍光活性化細胞分類(Beckman Coulter, Miami, FL)を用いた分析および分類のために、細胞を解離させ、集めた。標準的解析法を使用して、バックグラウンドより高い蛍光を発する細胞をゲートで制御し、バーコード化した96ウェルプレート中でゲート内に含まれる個々の細胞を単離した。ゲート制御階層は次のとおりであった:ゲート制御階層:コインシデンスゲート>シングレットゲート>ライブゲート>ソートゲート。このゲート制御法を用いて、三重陽性細胞の上位0.04〜0.4%をバーコード化した96ウェルプレート中の分類の対象とした。
工程6:工程1〜5および/または3〜5のさらなるサイクル
工程1〜5および/または3〜5を繰り返して、多数の細胞を得た。工程1〜5の独立した2ラウンドを完了し、これらのサイクルのそれぞれについて、独立したラウンドの合計について、工程3〜5の少なくとも3回の内部サイクルを実施した。
工程7:細胞の集団についての増殖速度の推定
プレートをHamilton Microlabstar自動化液体ハンドラーに移した。細胞を、100単位のペニシリン/ml+0.1mg/mlのストレプトマイシンを添加した2〜3日馴化させた増殖培地:新鮮な増殖培地の1:1ミックス(増殖培地はHamのF12/10%FBSである)中で5〜7日間インキュベートし、次いで0.25%トリプシンを用いたトリプシン処理によって分散させて、凝集物を最小限に抑え、新しい96ウェルプレートに移した。クローンを分散させた後、プレートを撮像して、ウェル(Genetix)の集密度を測定した。プレート全体に亘って信頼できる画像取得のために各プレートに焦点を合わせた。報告された70%を超える集密度は信頼性がなかった。集密度測定は、9日(分散後1〜10日の間)にわたって3日ごとに測定値を得、増殖速度を計算するために使用した。
工程8:増殖速度推定値による細胞集団のビン化
細胞を、工程7の分散工程後10〜11日の間で増殖速度にしたがってビン化した(独立して分類し、コホートとしてプレーティングした)。ビンを独立して集め、下流の操作のために各96ウェルプレート上にプレーティングし、特定のビンにつき2以上の標的プレートがあり得た。増殖速度の広がりを考慮し、細胞の集団の合計数の高いパーセンテージを網羅する範囲をまとめることによって、ビンを計算した。分類の反復によって(工程5を参照)、1〜4日の区切りで5〜6の増殖ビンを使用した。したがって、各ビンは、反復に応じて12〜14.4時間の間の増殖速度または集団倍加時間差に相当する。
工程9:パラレルプロセッシングを加速し、ストリンジェントなQCを提供するためのレプリカプレーティング法
プレートを、標準的および固定条件(加湿37℃、5%CO/95%空気)下、抗生物質を含まないHamのF12培地/10%FBS中でインキュベートした。細胞のプレートを分けて、4セットの標的プレートを得た(このセットは全増殖ビンを有する全プレートからなり、これらの工程は、初期セットの4つの複製が存在することを保証する)。2セットまでの標的プレートを低温保存に付し(下記参照)、残りのセットを継代および機能的アッセイ実験のために拡大し、さらにレプリカプレーティングした。別個の独立組織培養試薬、インキュベータ、人員および二酸化炭素源を、それぞれ独立して実施されるプレートのセットについて使用した。品質管理工程を行って、全ての組織培養試薬の適切な産生および品質を保証した:使用するために調製した培地の各ボトルに添加された各成分を、その試薬のみを含む1つの指定されたフード中で1人の指定された人が添加し、その間、もう1人が過誤を回避するために監視した。ウェル全体にわたって相互汚染をなくすために液体取り扱いの条件を設定した。全ての工程で新しいチップを使用するか、または厳しいチップ洗浄プロトコルを使用した。液体取り扱い条件は、正確な体積移動、有効な細胞操作、洗浄サイクル、ピペッティング速度および位置、細胞分散のためのピペッティングサイクル数、ならびにプレートに対するチップの相対的位置について設定した。
工程10:細胞の集団の初期継代ストックの凍結
少なくとも2セットのプレートを−70〜−80℃で凍結した。各セットのプレートをまず70〜100%の集密度にした。培地を吸引し、90%FBSおよび10%DMSOを添加した。プレートをパラフィルムで密封し、次いで個々に1〜5cmの発泡体で囲んで、−80℃の冷凍庫中に入れた。
工程11:VSFを産生するための初期変形工程の方法および条件
残りのプレートのセットを工程9(前記)で記載したように維持した。全ての細胞分裂は、培地除去、細胞洗浄、トリプシン添加およびインキュベーション、クエンチングならびに細胞分散工程をはじめとする自動化液体取り扱い工程を用いて実施した。
工程12:増殖速度の残存するバラツキを補正するための正規化法
細胞および全ての細胞の集団についての培養条件の一貫性および標準化を制御した。増殖速度の若干の差異が原因のプレート全体にわたる差異は、プレート全体に亘って細胞数を周期的に正規化することによって制御することができた。
工程13:細胞集団の特性化
細胞を6〜8週間の細胞培養のために維持して、これらの条件下でのそれらのインビトロで進化させた。この期間中、本発明者らは、サイズ、形態、脆性、トリプシン処理に対する反応または解離、解離後の丸さ/平均真円度、生存率(%)、マイクロ集密度への傾向、または培養プレート表面への接着性などの細胞維持の他の態様を観察した。
工程14:VSF条件下の細胞集団の潜在的機能性の評価
機能基準を用いて細胞の集団を試験した。膜電位アッセイキット(Molecular Devices/MDS)を製造業者の指示に従って使用した。細胞を96または384ウェルプレート中で複数の異なる密度で試験し、反応を分析した。例えばプレーティング後12〜48時間など、プレーティング後の種々の時点を使用した。異なるプレーティング密度もアッセイ反応差異について試験した。
工程15
低および高継代数で実施した実験から得られた機能的反応を比較して、3〜9週間の範囲の所定の期間にわたって最も一貫した反応を有する細胞を特定した。形態、マイクロ集密度に対する傾向、およびプレーティング後の培養マトリックスへの付着時間をはじめとする、経時的に変化する細胞の他の特性も試験した。
工程16
機能的基準および他の基準を満たす細胞の集団をさらに評価して、生存可能で安定かつ機能的な細胞系を最も産生しやすいものを見いだした。選択された細胞の集団をさらに大きな組織培養容器中で増殖させ、前述の特性化工程をこれらの条件下で継続し、繰り返した。この時点で、一貫した信頼性のある継代のために、さらなる標準化工程を導入した。これらには、種々のプレーティング細胞密度、継代時間、培養皿のサイズ/形式およびコーティング、流体工学最適化、細胞解離最適化(種類、使用した体積、時間の長さ)、ならびに洗浄工程が含まれていた。アッセイZ’スコアは、培養中、4週間にわたって数日ごとに試験すると、安定であった。
また、各継代での細胞の生存率を測定した。手作業の介入を増やし、細胞をさらに綿密に観察し、モニタリングした。所望の特性を有する最終細胞系を同定し、選択するのに役立てるために、この情報を使用して、一貫した増殖、適切な接着性、ならびに機能的反応を示す最終細胞系およびバックアップ細胞系を選択した。
工程17:細胞バンクの確立
最終細胞系およびバックアップ細胞系に対応する低継代凍結プレート(前記参照)を37℃で解凍し、HamのF12/10%FBSで2回洗浄し、加湿37℃/5%CO2条件でインキュベートした。細胞を次いで2〜3週間増殖させた。それぞれ1000万個の細胞を有する25のバイアルからなる各最終およびバックアップ細胞系の細胞バンクを確立した。
工程18
細胞バンクからの少なくとも1つのバイアルを解凍し、培養で増殖させた。結果として得られた細胞を試験して、これらがもともと選択されたもととなる同じ特性を満たすことを確認した。
実施例2 GABAリガンドに対するGABA細胞系反応の検証
GABA(α1β3γ2s(α1)、α2β3γ2s(α2)、α3β3γ2s(α3)およびα5β3γ2s(α5)のサブユニット組み合わせ)GABA、内因性GABAリガンドを発現するCHO細胞系の反応を評価した。細胞系のGABAとの相互作用を、以下のプロトコルを用いてGABAに反応したGABAの膜電位を測定することによって評価した。
384ウェルプレートにおいて増殖培地(HamのF−12培地+FBSおよびグルタミン)中、1ウェルあたり10〜25,000細胞でアッセイの24時間前に細胞をプレーティングした。培地を除去した後、ロード緩衝液(137mMのNaCl、5mMのKCl、1.25mMのCaCl、25mMのHEPES、10mMのグルコース)中で希釈した膜電位色素を添加した。インキュベーションは1時間であり、続いてプレートをハイスループット蛍光プレートリーダー(Hamamastu FDSS)にかけた。GABAリガンドをMPアッセイ緩衝液(137mMのNaCl、5mMのグルコン酸カリウム、1.25mMのCaCl、25mMのHEPES、10mMのグルコース)中で、所望の濃度(必要ならば、GABAの連続希釈を生成、使用した濃度:3nM、10nM、30nM、100nM、300nM、1uM、3uM、10uM)に希釈し、各ウェルに添加した。プレートを90秒間読み取った。
表6(下記)は、生成した細胞系のそれぞれがGABAリガンドに反応することを示す。これらの結果は、産生されたGABA細胞系(予想されるように内因性リガンドに対して反応する)がハイスループットスクリーニングアッセイでの使用に生理学的に関連することを示す。さらに、複製ウェルは、ウェルごとに正確なEC50値を生みだし、このことは、GABA細胞系の高い再現性を示す。膜電位アッセイを用いて得られたZ’値は、α1β3γ2s 0.58、α2β3γ2s 0.67、α3β3γ2s 0.69およびα5β3γ2s 0.62であった。
実施例3 既知GABAモジュレータを用いたGABA細胞系のさらなる検証
GABA細胞系および膜電位アッセイを、ビククリン(公知拮抗物質)のアッセイ緩衝液中、30uM、10uM、3uM、1uM、300nM、100nMおよび30nMでの連続希釈を用いて実施例2に記載した方法により検証した。
ビククリンは、EC50濃度のGABAの存在下で4つのGABA細胞系全てと相互作用することが判明した。これらの結果は、産生されたGABA細胞系(GABAのこの既知モジュレータに対して予想どおり反応する)がハイスループットスクリーニングアッセイでの使用に生理学的および薬理学的に関連することを示す。
実施例4 膜電位アッセイを用いた自然のGABA機能に関するGABA発現細胞系の特性化
GABA(α1β3γ2s(α1)、α2β3γ2s(α2)、α3β3γ2s(α3)およびα5β3γ2s(α5)のサブユニット組み合わせ)を発現するCHO細胞系と、LOPAC1280(Library of Pharmaceutically Active Compound)からの1280の化合物との相互作用を評価した(Sigma−RBI Prod. No. LO1280)。LOPAC1280ライブラリは、十分に文書化された薬理学的活性を有する高純度の小有機リガンドを含む。細胞系の試験化合物との相互作用は、以下のプロトコルを用いて、試験化合物に反応するGABAの膜電位を測定することによって評価した。
384ウェルプレートにおいて増殖培地(HamのF−12培地+FBSおよびグルタミン)中、各ウェルにつき10〜25,000個の細胞でアッセイ前24時間に細胞をプレーティングした。培地を除去し、続いてロード緩衝液(137mMのNaCl、5mMのKCl、1.25mMのCaCl、25mMのHEPES、10mMのグルコース)中で希釈した膜電位色素を添加した。インキュベーションは1時間であり、続いてプレートをハイスループット蛍光プレートリーダー(Hamamastu FDSS)にかけた。試験化合物をMPアッセイ緩衝液(137mMのNaCl、5mMのグルコン酸カリウム、1.25mMのCaCl、25mMのHEPES、10mMのグルコース)中で所望の濃度(必要な場合、各試験化合物の連続希釈を生成、使用した濃度:3nM、10nM、30nM、100nM、300nM、1uM、3uM、10uM)に希釈し、各ウェルに添加した。プレートを90秒間読み取った。
結果
各化合物の産生されたGABA細胞系に対する活性を測定し、GABA(内因性リガンド)と類似した活性またはより高い活性を示す化合物を陽性ヒットとして記録した。スクリーニングした1280個の化合物のうち、34が少なくとも1つの細胞系(すなわち、α1、α2、α3およびα5のいずれか)を、GABAより優れてとはいわないまでも同程度に活性化した。これらの化合物のうちの17の化合物と産生されたGABA細胞系との相互作用は、以下の用量反応研究で確認した。GABAが存在することを必要とするモジュレータ、部分アゴニストおよび効果の低い化合物はリストに含めなかった。
スクリーニングアッセイは、LOPACライブラリにおけるGABAアゴニスト:GABA(内因性リガンド)、プロポフォール、イソグバシン塩酸塩、ムシモール臭化水素酸塩、ピペリジン−4−スルホン酸、3−アルファ,21−ジヒドロキシ−5−アルファ−プレグナン−20−オン(神経ステロイド)、5−アルファ−プレグナン−3アルファ−オール−11,20−ジオン(神経ステロイド)、5−アルファ−ペグナン−3アルファ−オール−20−オン(神経ステロイド)、およびトラカゾレートのそれぞれを同定した。結果は、産生されたGABA細胞系が生理学的に関連した方法で反応することを示す。(例えば、これらは内因性受容体のアゴニストに反応する)。これらの8個のアゴニストのEC50値を測定し、表6(下記)に記載する。
スクリーニングアッセイは、GABAアゴニストとして記載されていないが、GABAに付随する他の活性を有することが知られているLOPACライブラリ中の4つの化合物も同定し、これらは:エタゾレート(ホスホジエステラーゼ阻害剤)、アンドロステロン(ステロイドホルモン)、クロルメザノン(筋肉弛緩薬)、およびイベルメクチン(塩素チャンネルをもたらすことが知られている抗寄生虫薬)である。これらの4つの化合物のEC50値を測定し、表6(下記)にまとめる。
スクリーニングアッセイは、現在までGABAと相互作用することが知られていなかったLOPACライブラリの4つの化合物をさらに同定した。これらの新規化合物には:ジピリミドール(dipyrimidole)(アデノシンデアミナーゼ阻害剤)、ニクロサミド(抗寄生虫薬)、チルホスチンA9(PDGFR阻害剤)、およびI−Ome−チルホスチンAG538(IGF RTK阻害剤)が含まれる。これらの4つの化合物のEC50値を測定し、表6(下記)にまとめる。
表6にまとめたスクリーニングアッセイの結果:
Figure 2018085991
Figure 2018085991
Figure 2018085991
実施例5 電気生理学的アッセイを用いた自然のGABA機能についてのGABA−CHO細胞特性化
以下の電位固定プロトコルを使用した:膜電位を−60mVの保持電位に固定した。GABAの濃度を増大しつつ(0.10〜100μM)2秒加え、中間で緩衝液で洗浄することにより、電流を誘発した。
100uMのGABAに反応したα2、α3、およびα5 GABA細胞系、ならびに増大する濃度のGABA(ログインクリメントで0.10〜100μM)に反応したα1 GABA細胞系の全細胞受容体電流のトレースは、GABA細胞系を前述のハイスループットスクリーニングアッセイに加えて、従来の電気生理学的機能アッセイで使用できることを裏付ける。これらの電気生理学的機能アッセイ結果は、実施例2の膜電位アッセイとともに、本発明で得られるGABA細胞系の生理学的および薬理学的関連性を確認する。電気生理学的機能は、GABA受容体のモジュレータを検出する信頼性のある方法として認められている。本発明者等のデータは、本発明の細胞系により膜電位アッセイを用いて同様に信頼性のある結果を得ることができることを示す。従来技術の細胞系は、電気生理学的機能よりも安価で迅速なこの膜電位アッセイを有効に利用するほど信頼性および感受性でない。このように、本発明の細胞系により、電気生理学的機能を用いて得られるよりもはるかに大規模なスクリーニングが可能になる(電気生理学的機能を用いて1日あたり100未満であるのに対して、膜電位アッセイを用いて1日あたり10000のアッセイ)。
実施例6 ハロゲン化物感受性meYFPを用いた天然のGABA機能に対する細胞内読み出しアッセイの特性化
GABA(α1β3γ2s(A1)、α2β3γ2s(A2)、α3β3γ2s(A3)およびα5β3γ2s(A5)のサブユニット組み合わせ)を発現するCHO本発明の細胞の試験化合物に対する反応を、細胞内読み出しアッセイの以下のプロトコルを用いて評価した。
細胞をアッセイ前24時間に、384ウェルプレートにおいて増殖培地(HamのF−12培地+FBSおよびグルタミン)中、各ウェルあたり10〜25,000細胞でプレーティングした。培地を除去し、続いてローディング緩衝液(135mMのNaCl、5mMのKCl、2mMのCaCl、1mMのMgCl、10mMのHEPES、10mMのグルコース)を添加し、1時間インキュベートした。アッセイプレートを次いでFDSS(Hamamatsu Corporation)にかけた。試験化合物(例えばGABAリガンド)をアッセイ緩衝液(150mMのNaI、5mMKCl、1.25mMのCaCl、1mMのMgCl、25mMのHEPES、10mMのグルコース)中で所望の濃度(必要な場合、各試験化合物の連続希釈を生成、使用した有効濃度:3nM、10nM、30nM、100nM、300nM、1uM、3uM、10uM)に希釈し、各ウェルに添加した。プレートを90秒間読み取った。
GABAリガンドの濃度に対応して、GABA−meYFP−CHO細胞はmeYFPシグナルの増大するクエンチを示す。このクエンチを使用して、GABA活性化の用量反応曲線を計算することができる。細胞内読み出しアッセイにより作製されたGABA用量反応曲線は、実施例3に記載するMembrane Potential Blueアッセイにより作製された曲線と似ている。これらのデータは、GABAのモジュレータを決定するために、本発明の細胞を細胞内読み出しアッセイで使用できることを示す。
実施例7 安定なGC−Cを発現する細胞系の生成
標準的技術を用い、ヒトGC−C遺伝子(配列番号15)をコードするプラスミドで293T細胞をトランスフェクトした。(核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる試薬の例としては、LIPOFECTAMINE(商標)、LIPOFECTAMINE(商標)2000、OLIGOFECTAMINE(商標)、TFX(商標)試薬、FUGENE(登録商標)6、DOTAP/DOPE、MetafectineまたはFECTURIN(商標)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。)
本発明の方法では薬剤選択は任意であるが、本発明者らはヒトGC−C遺伝子をコードするプラスミド中に1つの薬剤耐性マーカーを含めた。GC−C配列はCMVプロモータの制御下にあった。シグナリングプローブにより検出されるタグをコードする非翻訳配列も薬剤耐性マーカーをコード化する配列とともに存在していた。使用した標的配列はGC−C標的配列1(配列番号13)であった。この実施例では、GC−C遺伝子含有ベクターはGC−C標的配列1を含んでいた。
トランスフェクトされた細胞をDMEM−FBS中で2日間増殖させ、続いて500μg/mlのハイグロマイシン含有DMEM−FBS中で10日間、次いでDMEM−FBSで残りの時間増殖させ。合計4から5週間の間(独立した単離に依存)、DMEM/10%FBS中で増殖させた後、シグナリングプローブを添加した。
抗生物質に関して濃縮した後、細胞を抗生物質選択の非存在下で8〜10回継代して、選択された期間にわたって安定でない発現が沈静化するために時間をとった。
細胞を回収し、標準的技術を用いてGC−Cシグナリングプローブ1(配列番号14)でトランスフェクトした。(核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる試薬の例としては、これらに限定されるものではないが、LIPOFECTAMINE(商標)、LIPOFECTAMINE(商標)2000、OLIGOFECTAMINE(商標)、TFX(商標)試薬、FUGENE(登録商標)6、DOTAP/DOPE、MetafectineまたはFECTURIN(商標)が挙げられる。)細胞を次いで解離させ、分析のために集め、そして蛍光活性化細胞分類(Beckman Coulter、Miami、FL)を用いて分類した。
GC−Cシグナリングプローブ1によって検出されたGC−C標的配列1
5’−GTTCTTAAGGCACAGGAACTGGGAC−3’(配列番号13)
GC−Cシグナリングプローブ1
(100μMストックとして供給)
5’−Cy5 GCCAGTCCCAGTTCCTGTGCCTTAAGAACCTCGC BHQ2−3’(配列番号14)
加えて、Cy5と同様のスペクトル特性を有するQUASAR(登録商標)Dye(BioSearch)を用いた同様のプローブをある実験で使用した。いくつかの実験では、DNAプローブではなく、5−MedCおよび2−アミノdAミキシマーを使用した。
細胞を解離させ、分析および蛍光活性化細胞分類(Beckman Coulter, Miami, FL)を用いた分類のために集めた。標準的解析法を使用して、バックグラウンドより高い蛍光を発する細胞をゲートにより制御し、バーコード化96ウェルプレート中でゲート内に入る個々の細胞を単離した。以下のゲート制御階層を使用した:
コインシデンスゲート→シングレットゲート→ライブゲート→ソートゲート(プロットFAM対Cy5:0.3%の生細胞において)
前記工程を繰り返して、さらに多くの細胞を得た。前記工程のすべてを2ラウンド実施した。加えて、細胞継代、シグナリングプローブへの暴露および工程の蛍光活性化細胞分類配列による陽性細胞の単離を独立したトランスフェクションラウンドの1ラウンドについて合計2回実施した。
プレートをMICROLAB STAR(商標)(Hamilton Robotics)に移した。細胞を100μlの新鮮な完全増殖培地と2日馴化増殖培地との1:1ミックス(100Uのペニシリンおよび0.1mg/mlのストレプトマイシンを追加)中で9日間インキュベートし、凝集物を最小に抑えるために2回トリプシン処理し、新しい96ウェルプレートに移した。プレートを撮像して、ウェル(Genetix)の集密度を測定した。プレート全体にわたって信頼性のある画像取得のために各プレートに焦点を合わせた。70%を超える報告された集密度は信頼性がなかった。3日連続で集密度測定値を得、これを用いて増殖速度を計算した。
分散工程後3日に、増殖速度によって細胞をビン化した(独立して分類し、コホートとしてプレーティングした)。4つの増殖ビンのそれぞれを各96ウェルプレートに分け;一部の増殖ビンは2以上の96ウェルプレートになった。増殖速度の広がりを考慮し、高率の細胞の集団の合計数におよぶ範囲をまとめることによって、ビンを計算した。ビンを計算して、増殖速度における12時間差を得た。
細胞は、1日未満から2週間を超える倍加時間を有し得る。増殖速度に応じて同時に合理的にビン化され得る最も多様なクローンを処理するために、1ビンあたり0.25〜0.7日の倍加時間を有する3〜9ビンを使用するのが好ましい。当業者は、ビンのタイトさおよびビンの数を特定の状況について調節することができ、ビンのタイトさおよび数は、細胞が自身の細胞サイクルについて同期した場合にさらに調節することができることを理解するであろう。
プレートを、抗生物質を含まない標準条件および固定条件(DMEM/FBS、37℃、5%CO)下でインキュベートした。細胞のプレートを分けて、5組の96ウェルプレートを得た(3組は凍結用、1組はアッセイ用、そして1組は継代用)。異なる独立組織培養試薬、インキュベータ、人員および二酸化炭素源を、プレートのそれぞれの組の作業の流れの下流で使用した。品質管理工程を取り入れて、全ての組織培養試薬の適切な産生量および品質を保証した。すなわち、使用するために調製した培地の各ボトルに添加した各成分は、その試薬のみを有する指定されたフード中で指定された1人が添加し、その間、もう1人の指定された人が間違いを避けるために監視した。液体取り扱いの条件は、ウェル全体にわたる相互汚染をなくすように設定した。全工程に関して新しいチップを使用するか、または厳しいチップ洗浄プロトコルを使用した。液体取り扱い条件は、正確な体積移動、効率的な細胞操作、洗浄サイクル、ピペッティング速度および位置、細胞分散のためのピペッティングサイクル数、ならびにプレートに対するチップの相対的位置について設定した。
1組のプレートを−70〜−80℃で凍結した。この組のプレートにまず、70〜100%の集密度を達成させた。培地を吸引し、90%FBSおよび10%DMSOを添加した。プレートを個々にパラフィルムで密封し、1〜5cmの発泡体で包囲し、そして冷凍庫中に入れた。
残りの2セットのプレートを前述の標準化および固定化条件下で維持した。全ての細胞分裂は、培地除去、細胞洗浄、トリプシン添加およびインキュベーション、クエンチングならびに細胞分散工程をはじめとする自動化液体取り扱い工程を用いて実施した。
細胞の一貫性および標準化ならびに全ての細胞の集団についての培養条件を制御した。増殖速度の若干の差異が原因のプレート全体にわたる差異を、プレート全体にわたる細胞数の正規化により制御し、そして再配列後3継代を行った。外れ値である細胞の集団を検出し、除外した。
細胞を3〜6週間維持して、これらの条件下で自身をインビトロで進化させた。この期間中、本発明者等は、サイズ、形態、マイクロ集密度への傾向、脆性、トリプシン処理に対する反応およびトリプシン処理後の平均真円度、または細胞維持の他の態様、例えば培養プレート表面への接着性および流体添加の際の吹き飛ばしに対する耐性を観察した。
細胞の集団は、機能基準を用いて試験した。Direct Cyclic GMP Enzyme Immunoassay Kit(Cat.900−014;AssayDesigns、Inc.)を製造業者の指示:(http://www.assaydesigns.com/objects/catalog//product/extras/900−014.pdf)にしたがって使用した。細胞を96ウェルまたは384ウェルプレート中、4つの異なる密度で試験し、反応を分析した。以下の条件を本発明のGC−C発現細胞系に関して使用した:
・クローンスクリーニング:アッセイ前48時間にコンフルエント96ウェルプレートの1:2および1:3分割、30分のグアニリン処理。
・用量反応研究:1ウェルあたり20,000、40,000、60,000、80,000、120,000および160,000の密度、30分のグアニリン処理(実施例8を参照)。
・Z’研究:各ウェルあたり160,000および200,000の密度を使用し、30分グアニリン処理(実施例9を参照)。
低および高継代数で実施した実験から得られる機能的反応を比較して、4〜10週の範囲の所定の範囲の期間にわたって最も一貫した反応を有する細胞を同定した。経時的に変化した細胞の他の特性も記録した。
機能的基準および他の基準を満たす細胞の集団ををさらに評価して、生存可能で安定かつ機能的な細胞系を最も産生しやすいものを見いだした。選択された細胞の集団をさらに大きな組織培養容器中で増殖させ、これらの条件下で、前述の特性化工程を継続するかまたは繰り返した。この時点で、異なる細胞密度;プレーティング時間、細胞培養継代の長さ;細胞培養皿形式およびコーティング;速度および剪断力を包含する流体工学最適化;継代時間;ならびに洗浄工程などのさらなる標準化工程を、一貫した信頼性のある継代のために導入した。さらに、各継代での細胞の生存率を測定した。手動介入を増やし、細胞をさらに綿密にモニタリングした。この情報を使用して、所望の特性を保有する最終的細胞系を同定し、選択する助けにした。このプロセスにしたがい、これらの条件下で産生した場合に、適切な接着性/粘性および増殖速度およびさらにはプレーティング(マイクロ集密度の欠失)を示した最終的細胞系およびバックアップ細胞系(合計20クローン)を選択した。
選択された20クローンのそれぞれについて3バイアルの初期凍結ストックは、24ウェル、6ウェルおよび10cm皿により再配列された96ウェルプレートからのDMEM/10%FBS/HEPES/L−Glu中で非凍結集団を増殖させることによって生成させた。最終細胞系およびバックアップ細胞系に対応する低継代凍結ストックを37℃で解凍し、FBSを含有するDMEMで2回洗浄し、同様にしてインキュベートした。細胞を次いで2〜4週間増殖させた。2つの最終クローンを選択した。
初回凍結の1つのクローンからの1つのバイアルを解凍し、培養で増殖させた。結果として得られた細胞を試験して、これらが元々選択されたもととなる同じ特性を満たすことを確認した。20から100を超えるバイアルからなる各細胞系の細胞バンクを確立することができる。
以下の工程を実施して、細胞系が生存可能で、安定で、機能的であることを確認し:細胞バンクからの少なくとも1つのバイアルを解凍し、培養で増殖させ;結果として得られる細胞を試験して、これらがもともと選択されたもととなる同じ性質を満たすかどうかを確認する。
実施例8 自然GC−C機能についての細胞の特性化
cGMPの検出のための競合的ELISAを用いて、産生されたGC−C発現細胞系における自然のGC−C機能を特性化した。GC−Cを発現する細胞を標準的細胞培養条件下、10%ウシ胎仔血清、グルタミンおよびHEPESを追加したダルベッコの修飾イーグル培地(DMEM)中で維持し、T175cmフラスコ中で増殖させた。ELISAのために、細胞をコーティングされた96ウェルプレート(ポリ−D−リシン)中にプレーティングした。
細胞処理および細胞溶解プロトコル
細胞を無血清培地で2回洗浄し、1mMのIBMXと共に30分間インキュベートした。所望のアクチベーター(すなわち、グアニリン、0.001〜40μM)を次いで細胞に添加し、30〜40分間インキュベートした。上清を除去し、そして細胞をTBS緩衝液で洗浄した。細胞を0.1NのHClで溶解させた。これに続いて、0.1NのHClで溶解させ、−20℃/室温での凍結/解凍サイクルを行った。解凍した溶解物(試料をエッペンドルフ管中、10,000rpmでスピンさせた)を遠心分離して、細胞残屑をペレット化した。清澄化された上清溶解物をELISAプレートに移した。
ELISAプロトコル
以下の工程は全て、特に別段の記載がない限り、室温で実施した。ELISAプレートをコーティング緩衝液(炭酸/重炭酸ナトリウム緩衝液、最終0.1M、pH9.6)中、抗IgG抗体で一晩4℃にてコーティングした。プレートを次いで洗浄緩衝液(TBS−Tween 20、0.05%)で洗浄し、続いて遮断試薬を添加した。遮断試薬とともに37℃で1時間インキュベートした後、プレートを洗浄緩衝液で洗浄した。ウサギ抗cGMPポリクローナル抗体(Chemicon)を次いで添加し、続いて1時間インキュベートし、その後洗浄緩衝液で洗浄した。細胞溶解物を次いで添加し、1時間インキュベートした後、続いてcGMP−ビオチン複合体(1および10nMの8−ビオチン−AET−cGMP(Biolog))を添加した。プレートを2時間インキュベートし、次いで洗浄緩衝液で洗浄した。ストレプトアビジン−アルカリ性リン酸塩を次いで添加し、1時間インキュベートし、次いで洗浄緩衝液で洗浄した。プレートを少なくとも1時間(好ましくは2〜5時間)、PNPP基質(Sigma)とともにインキュベートした。吸光度は、SAFIRE(登録商標)プレートリーダーで読み取った。
最大吸光度は細胞溶解物をELISAで使用しない場合(対照)に見られた。吸光度の減少(cGMPレベルの増加に対応)が、100nMのグアニリン(クローン)で処理した産生されたGC−C発現細胞系からの細胞溶解物で観察された。
100nMのグアニリンで処理した産生されたGC−C発現細胞系におけるcGMPレベルを、Direct Cyclic GMP Enzyme Immunoassay Kit(Cat. 900−014;AssayDesigns, Inc.)を用いてGC−Cを発現しない親細胞系対照試料(不掲載)とも比較した。GC−C発現細胞系は、グアニリンで処理した親細胞および未処理の親細胞よりも、吸光度において大きな減少(cGMPレベルの増加に対応)を示した。
グアニリン用量反応実験のために、96ウェルプレート中、20,000、40,000、60,000、80,000、120,000および160,000細胞/ウェルの密度でプレーティングした、産生されたGC−C発現細胞系の細胞を、グアニリンの濃度を増加させつつ30分間攻撃した。cGMPレベル(Direct Cyclic GMP Enzyme Immunoassay Kit(Cat. 900−014;AssayDesigns, Inc.)を用いて測定)の変化の関数としての細胞反応(すなわち、吸光度)を、SAFIRE(商標)プレートリーダー(Tecan)を用いて検出した。データを次いでグアニリン濃度の関数としてプロットし、GraphPad Prism 5.0ソフトウェアを使用した非線形回帰分析を用いて分析し、その結果、1.1nMのEC50値を得た。産生されたGC−C発現細胞系は、低濃度のグアニリンで処理した場合、他の細胞系で以前に報告されているもの(3.5pmol/ml)(Forte et al., Endocr. 140(4):1800−1806(1999))と比較して、高レベルのcGMP(6pmol/ml)を示し、このことは、クローンの有効性を示す。
実施例9 GC−C発現細胞系Z’値の生成
産生されたGC−C発現細胞系のZ’値を、直接競合的ELISAアッセイを用いて計算した。Direct Cyclic GMP Enzyme Immunoassay Kit(Cat. 900−014;AssayDesigns, Inc.)を用いてELISAを実施した。具体的には、Z’アッセイに関して、96ウェルアッセイプレート(160,000または200,000細胞/ウェルの密度でプレーティングする)中24の正の対照ウェルを、DMEM培地中40μMのグアニリンおよびIBMXのGC−C活性化カクテルで30分間攻撃した。96ウェルアッセイプレートの容積および表面積を考慮して、この量のグアニリンにより、Forteら(1999)Endocr. 140(4), 1800−1806が使用した10μMに匹敵する濃度が得られた。DMEM/IMBX中クローン細胞を含む等しい数のウェルを、ビヒクル単独(アクチベーターの非存在下)で攻撃した。2種の条件での吸光度(cGMPレベルに対応)を、SAFIRE(商標)プレートリーダー(Tecan)を用いてモニタリングした。2種の条件での平均および標準偏差を計算し、Zhangら(J Biomol Screen, 4(2):67−73(1999))の方法を用いてZ’を計算した。産生されたGC−C発現細胞系のZ’値は0.72と測定された
実施例10 短絡回路電流測定
培養インサート(Snapwell, Corning Life Sciences)上にGC−C発現細胞(一次もしくは不死化上皮細胞、例えば、肺、腸、乳房、子宮、または腎臓)をプレーティングした7〜14日後にユージングチャンバー実験を実施した。培養インサート上の細胞をリンスし、ユージング型装置(EasyMount Chamber System, Physiologic Instruments)にかけ、37℃に維持し120mMのNaCl、25mMのNaHCO、3.3mMのKHPO、0.8mMのKHPO、1.2mMのCaCl、1.2mMのMgCl、および10mMのグルコースを含む、連続して気体を供給したリンガー液(5%CO/O、pH7.4)に浸した。ヘミチャンバーをマルチチャンネル電圧および電流クランプ(VCC−MC8、Physiologic Instruments)に接続する。電極[寒天橋付(1MのKCl中4%)Ag−AgCl]を使用し、インサートを0mVに電圧固定する。経上皮電流、電圧および抵抗を実験の期間中10秒ごとに測定する。<200mOhmの抵抗を有する膜を廃棄する。この二次アッセイにより、適切な細胞型(すなわち、密着結合を形成する細胞)において、導入されたGC−CがCFTR活性を改変し、経上皮電流を調節することの確証を得ることができる。
実施例11 安定なCFTR発現細胞系の生成
発現構築物の生成
合理化クローニングを可能にするプラスミド発現ベクターを、pCMV−SCRIPT(Stratagene)に基づいて生成させ、これは、CMVおよびSV40真核性プロモータ;SV40およびHSV−TKポリアデニル化配列;多重クローニング部位;コザック配列;ならびに薬剤耐性カセット(すなわち、ピューロマイシン)をはじめとする対象の遺伝子の転写および翻訳のための種々の必須成分を含んでいた。アンピシリンまたはネオマイシン耐性カセットもピューロマイシンと置換して使用することができる。標的配列2(配列番号138)を含むタグ配列を次いでプラスミドの多重クローニング部位中に挿入した。ヒトCFTRをコードするcDNAカセットを次いで、Asc1およびPad制限エンドヌクレアーゼを用いて、タグ配列の上流の多重クローニング部位中にサブクローニングした。
細胞系の生成
工程1:トランスフェクション
CHO細胞を、標準的技術を用いてヒトCFTR(配列番号16)をコードするプラスミドでトランスフェクトした。(核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる試薬の例としては、LIPOFECTAMINE(商標)、LIPOFECTAMINE(商標)2000、OLIGOFECTAMINE(商標)、TFX(商標)試薬、FUGENE(登録商標)6、DOTAP/DOPE、MetafectineまたはFECTURIN(商標)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。)
薬剤選択は本発明の細胞または細胞系を製造するためには任意であるが、本発明者らは、プラスミド(すなわち、ピューロマイシン)中に1つの薬剤耐性マーカーを含めた。CFTR配列はCMVプロモータの制御下にあった。シグナリングプローブによる検出のために標的配列をコードする非翻訳配列も、薬剤耐性マーカーをコード化する配列とともに存在していた。使用した標的配列は標的配列2(配列番号138)であり、この実施例では、CFTR遺伝子含有ベクターは標的配列2(配列番号138)を含んでいた。
工程2:選択
トランスフェクトされた細胞を、抗生物質を含まないHamのF12−FBS培地(Sigma Aldrich, St. Louis, MO)中で2日間増殖させ、続いて12.5μg/mlのピューロマイシンを含有するHamのF12−FBS培地中で10日間増殖させた。細胞を次いで残りの時間、抗生物質を含まないHamのF12−FBS培地に移した後、シグナリングプローブを添加した。
工程3:細胞継代
抗生物質に関して濃縮した後、細胞を抗生物質選択の非存在下で5〜14回継代して、選択された期間にわたって安定でない発現が弱まるために時間をおいた。
工程4:蛍光発生プローブへの細胞の暴露
細胞を収穫し、標準的技術を用いてシグナリングプローブ2(配列番号139)でトランスフェクトした。(核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる試薬の例としては、LIPOFECTAMINE(商標)、LIPOFECTAMINE(商標)2000、OLIGOFECTAMINE(商標)、TFX(商標)試薬、FUGENE(登録商標)6、DOTAP/DOPE、MetafectineまたはFECTURIN(商標)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。)CFTRシグナリングプローブ2(配列番号139)は標的配列2(配列番号138)を結合した。細胞を次いで分析のために集め、蛍光活性化細胞分類を用いて分類した。
シグナリングプローブにより検出される標的配列
CFTR標的配列1
5’−GTTCTTAAGGCACAGGAACTGGGAC−3’(配列番号17)
CFTR標的配列2
5’−GAAGTTAACCCTGTCGTTCTGCGAC−3’(配列番号138)
シグナリングプローブ
CFTRシグナリングプローブ1(100μMストックとして供給)
5’−Cy5 GCCAGTCCCAGTTCCTGTGCCTTAAGAACCTCGC BHQ2−3’(配列番号18)
CFTRシグナリングプローブ2(100μMストックとして供給)
5’−CY5.5 GCGAGTCGCAGAACGACAGGGTTAACTTCCTCGC BHQ2−3’(配列番号139)
シグナリングプローブ2中のBHQ2をBHQ3または金粒子で置換することができる。標的配列2およびシグナリングプローブ2を、それぞれ標的配列1(配列番号17)およびシグナリングプローブ1(配列番号18)により置換することができる。シグナリングプローブ1中のBHQ2をBHQ3または金粒子で置換することができる。
加えて、Cy5と類似したスペクトル特性を有するQuasar(登録商標)色素(BioSearch)を用いた類似のプローブを、標的配列1(配列番号17)に対するある実験で使用する。いくつかの実験では、DNAプローブではなく、5−MedCおよび2−アミノdAミキシマーを使用した。非標的化FAM標識プローブをローディング対照としても使用する。
工程5:陽性細胞の単離
蛍光活性化細胞分類(Beckman Coulter, Miami, FL)を用いた分析および分類のために細胞を解離させ、そして集めた。標準的解析法を使用して、前記バックグラウンドよりも高い蛍光を発する細胞をゲートで制御し、バックグラウンドより高い蛍光を発する細胞をゲートで規制し、ゲート内に入るバーコード化された96ウェルプレート中にある個々の細胞を単離した。次のゲート制御階層を使用した:コインシデンスゲート→シングレットゲート→ライブゲート→ソートゲート(当該技術分野で標準的な手順にしたがいプロットFAM対Cy5.5:0.1〜0.4%の細胞において)。
工程6:工程p1〜5および/または3〜5のさらなるサイクル
工程1〜5および/または3〜5を繰り返して、多数の細胞を得た。工程1〜5を2ラウンド実施し、これらのラウンドのそれぞれについて、工程3〜5の2回の中間サイクルを実施した。
工程7:細胞の集団の増殖速度の推定
プレートをMicrolab Star(Hamilton Robotics)に移した。細胞を、100μlの新鮮な完全増殖培地と2〜3日馴化増殖培地との1:1ミックス(100単位/mlのペニシリンおよび0.1mg/mlのストレプトマイシンを添加)中でインキュベートした。次いで、細胞を1回または2回トリプシン処理することによって分散させて凝集塊を最小限に抑え、その後、新しい96ウェルプレートに移した。プレートを撮像して、ウェル(Genetix)の集密度を測定した。各プレートをプレート全体にわたる信頼性のある画像取得のために集中させた。報告された70%を超える集密度は信頼性がなかった。集密度測定値を、分散後1日〜10日間連続で得、これを用いて増殖速度を計算した。
工程8:増殖速度推定値にしたがった細胞集団のビン化
細胞は、工程7における分散工程後2週間未満で、増殖速度にしたがってビン化した(独立して分類し、コホートとしてプレーティングした)。3つの増殖ビンのそれぞれを各96ウェルプレートに分け;一部の増殖ビンは2以上の96ウェルプレートとなった。増殖速度の広がりを考慮し、高率の細胞集団の合計数をまとめることによって、ビンを計算した。ビンを計算して、増殖速度において12〜16時間の差異を得た。
細胞は、1日未満から2週間を超える倍加時間を有し得る。同時に増殖速度に従って合理的にビン化され得る最も多様なクローンを処理するために、1ビンあたり0.25〜0.7日の倍加時間の3〜9ビンを使用することが可能である。当業者は、ビンのタイトさおよび数を特定の状況について調節することができ、細胞がそれらの細胞サイクルについて同期するならば、ビンのタイトさおよび数をさらに調節できることを理解するであろう。
工程9:パラレルプロセッシングを加速し、ストリンジェントな品質管理を提供するためのレプリカプレーティング法
プレートを、抗生物質を含まない標準および固定条件(すなわち、HamのF12−FBS培地、37℃/5%CO2)下でインキュベートした。細胞のプレートを分けて、4セットの96ウェルプレート(3セットは凍結用、1セットはアッセイおよび継代用)を得た。異なる独立組織培養試薬、インキュベータ、人員、および二酸化炭素源をプレートのセットのそれぞれについて使用した。品質管理工程は、全ての組織培養試薬の適切な産生量および品質を保証するために行った:使用するために調製した培地の各ボトルに添加する各成分を、1人の指定された人が、その試薬のみを含む1つの指定されたフード中で添加し、その間、もう1人の指定された人が間違いを避けるために監視した。液体取り扱いの条件は、ウェル全体にわたる相互汚染をなくすように設定した。全工程で新しいチップを使用するか、または厳密なチップ洗浄プロトコルを使用した。液体取り扱い条件を、正確な体積移動、効率的な細胞操作、洗浄サイクル、ピペッティング速度および位置、細胞分散のためのピペッティングサイクルの数、およびプレートに対するチップの相対的な位置について設定した。
工程10:細胞集団の初期継代ストックの凍結
3セットのプレートを−70〜−80℃で凍結した。セット中のプレートをまず70〜100%の集密度に到達させた。培地を吸引し、90%FBSおよび10%DMSOを添加した。プレートを個々にパラフィルムで密封し、個々に1〜5cmの発泡体で包囲し、次いで−80℃の冷凍庫中に入れた。
工程11:生存可能で安定な機能的(VSF)細胞系を産生するための初期変形工程の方法および条件
プレートの残りのセットを工程9に記載されているようにして維持した。全ての細胞分裂は、培地除去、細胞洗浄、トリプシン添加およびインキュベーション、クエンチングならびに細胞分散工程をはじめとする自動化液体取り扱い工程を用いて実施した。
工程12:増殖速度の残存するバラツキを補正するための正規化法
細胞の一貫性および標準化ならびに全ての細胞の集団についての培養条件を制御した。増殖速度の若干の差異に起因するプレート全体にわたる差異を、プレート全体にわたる細胞数の正規化により制御し、再配列後の8継代ごとに行った。外れ値である細胞の集団を検出し、除去した。
工程13:細胞集団の特性化
細胞を培養中、再配列後6〜10週間維持した。この期間中、本発明者らはサイズ、形態、マイクロ集密度への傾向、脆性、トリプシン処理に対する反応およびトリプシン処理後の平均真円度、または培養プレート表面への接着性などの細胞維持の他の態様ならびに通例の内部品質管理の一部としての液体添加に際して吹き飛ばし耐性を観察して、健常細胞を特定した。そのような基準化細胞を次いで機能評価に付した。
工程14:VSF条件下での細胞集団の潜在的機能性の評価
機能基準を用いて細胞の集団を試験した。膜電位色素キット(Molecular Devices, MDS)を製造業者の指示にしたがって使用した。
細胞を384ウェルプレート中種々の密度(すなわち、12.5×10〜20×10細胞/ウェル)で試験し、反応を分析した。細胞プレーティングと分析読み取りとの間の時間を試験した。色素濃度も試験した。用量反応曲線およびZスコアをどちらも潜在的機能性の評価の一部として計算した。
次の工程(すなわち、工程15〜18)も、最終およびバックアップの製造可能で安定な機能的細胞系を選択するために実施することができる。
工程15:
低および高継代数で実施した実験から得られた機能的反応を比較して、所定の期間(例えば、3〜9週間)にわたって最も一貫した反応を有する細胞を特定する。経時的に変化する細胞の他の特性も記録する。
工程16:
機能的基準および他の基準を満たす細胞の集団をさらに評価して、生存可能で、安定な機能的細胞系の産生に最も適しているものを決定する。選択された細胞の集団をさらに大きな組織培養容器中で増殖させ、これらの条件下で前述の特性化工程を継続するか、または繰り返す。この時点で、さらなる標準化工程、例えば異なる細胞密度;プレーティング時間、細胞培養継代の長さ;細胞培養皿形式およびコーティング;流体工学最適化、例えば速度および剪断力;継代時間;ならびに洗浄工程を、一貫した信頼性のある継代のために導入する。
加えて、各継代での細胞の生存率を測定する。手動介入を増やし、細胞をさらに綿密に観察し、モニタリングする。この情報を用いて、所望の特性を保有する最終的細胞系を同定し、選択するのに役立てる。この方法に従ってこれらの条件下で産生された場合、適切な接着性/粘性、増殖速度、および均一なプレーティング(マイクロ集密度がない)を示す最終的細胞系およびバックアップ細胞系を選択する。
工程17:細胞バンクの確立
最終細胞系およびバックアップ細胞系に対応する低継代凍結ストックを37℃で解凍し、HamのF12−FBSで2回洗浄し、次いでHamのF12−FBS中でインキュベートする。細胞を次いで2〜4週間の期間で増殖させる。各最終およびバックアップ細胞系のクローンの細胞バンクを確立し、各クローン細胞について25バイアルを冷凍保存する。
工程18:
細胞バンクからの少なくとも1つのバイアルを解凍し、培養で増殖させた。結果として得られる細胞を試験して、これらがもともと選択されたもととなる同じ特性を満たすかどうかを確認する。
実施例12 天然のCFTR機能に関する安定な細胞系の特性化
本発明者らはハイスループット適合性蛍光膜電位アッセイを用いて、産生された安定なCFTR発現細胞系における天然のCFTR機能を特性化した。
CFTRを安定して発現するCHO細胞系を、10%ウシ胎仔血清およびグルタミンを追加したHamのF12培地中で維持した。アッセイ前日に、細胞をストックプレートから収穫し、黒色透明底の384ウェルアッセイプレート中にプレーティングした。アッセイプレートを37℃の細胞培養インキュベータ中、5%のCO下で22〜24時間維持した。培地を次いでアッセイプレートから除去し、ローディング緩衝液(137mMのNaCl、5mMのKCl、1.25mMのCaCl、25mMのHEPES、10mMのグルコース)中で希釈した青色膜電位色素(Molecular Devices Inc.)を添加して、1時間37℃でインキュベートした。アッセイプレートを次いで蛍光プレートリーダー(Hamamatsu FDSS)にかけ、化合物緩衝液(137mMのグルコン酸ナトリウム、5mMのグルコン酸カリウム、1.25mMのCaCl、25mMのHEPES、10mMのグルコース)中に溶解させたホルスコリンおよびIBMXのカクテルを添加した。
蛍光膜電位アッセイから得られる代表的データは、安定なCFTR発現CHO細胞系(細胞系1、M11、J5、E15、および015)における機能的CFTRに起因するイオン束がすべて、アッセイ反応により示されるようにCFTRのない対照細胞よりも高いことを示す。
安定なCFTR発現CHO細胞系(細胞系1、M11、J5、E15、および015)における機能的CFTRに起因するイオン束はまた、全て一時的CFTRトランスフェクトCHO細胞よりも高い。一時的CFTRトランスフェクト細胞は、CHO細胞を10cmの組織培養皿あたり500万〜1600万でプレーティングし、そしてこれらをトランスフェクション前に18〜20時間インキュベートすることにより生成させた。脂質トランスフェクション試薬と、プラスミドコード化CFTRとからなるトランスフェクション複合体を直接各皿に添加した。細胞を次いで37℃でCOインキュベータ中、6〜12時間インキュベートした。インキュベーション後、細胞を持ちあげ、黒色透明底の384ウェルアッセイプレート中にプレーティングし、前記蛍光膜電位アッセイを用いて機能について分析した。
ホルスコリン用量反応実験について、384ウェルプレート中、15,000細胞/ウェルの密度でプレーティングされた、産生された安定なCFTR発現細胞系の細胞を、既知のCFTRアゴニストであるホルスコリンの濃度を増大させて攻撃した。細胞蛍光における変化の関数としての細胞反応を経時的に蛍光プレートリーダー(Hamamatsu FDSS)によってモニタリングした。データを次いでホルスコリン濃度の関数としてプロットし、GrapHPad Prism 5.0ソフトウェアを使用した非線形回帰分析を用いて分析し、その結果、256nMのEC50を得た。産生されたCFTR発現細胞系は、ホルスコリンが以前に他の細胞系において報告されている場合のEC50(250〜500nM)(Galietta et al., Am J Physiol Cell Physiol. 281(5):C1734−1742(2001))の範囲内のホルスコリンのEC50値を示し、このことは、クローンの有効性を示す。
実施例13 CFTR細胞ベースのアッセイに関するZ’値の測定
産生された安定なCFTR発現細胞系のZ値を、ハイスループット適合性蛍光膜電位アッセイを用いて計算した。蛍光膜電位アッセイプロトコルを実施例12のプロトコルに実質的にしたがって実施した。Zアッセイについて具体的には、384ウェルアッセイプレート(15,000細胞/ウェルの密度でプレーティングする)中24の正の対照ウェルを、ホルスコリンおよびIBMXのCFTR活性化カクテルで攻撃した。等しい数のウェルを、ビヒクル単独およびDMSOを含むもの(アクチベーターの非存在下)で攻撃した。2種の条件での細胞反応を、蛍光プレートリーダー(Hamamatsu FDSS)を用いてモニタリングした。2種の条件での平均および標準偏差を計算し、Zhangら、J Biomol Screen, 4(2):67−73,(1999)で開示された方法を用いてZを計算した。産生された安定なCFTR発現細胞系のZ値は0.82以上であると決定された。
実施例14 ハイスループットスクリーニングおよびCFTRモジュレータの同定
ハイスループット適合性蛍光膜電位アッセイを使用して、CFTRモジュレータをスクリーニングし、同定する。アッセイ前日に、細胞をストックプレートから抗生物質を含まない増殖培地中へ集め、黒色透明底の384ウェルアッセイプレート中にプレーティングした。アッセイプレートを37℃の細胞培養インキュベータ中、5%のCO下で19〜24時間維持する。培地を次いでアッセイプレートから除去し、ロード緩衝液(137mMのNaCl、5mMのKCl、1.25mMのCaCl、25mMのHEPES、10mMのグルコース)中で希釈した青色膜電位色素(Molecular Devices Inc.)を添加し、細胞を1時間37℃でインキュベートする。試験化合物をジメチルスルホキシド中に溶解させ、アッセイ緩衝液(137mMのグルコン酸ナトリウム、5mMのグルコン酸カリウム、1.25mMのCaCl、25mMのHEPES、10mMのグルコース)中で希釈し、次いで384ウェルのポリプロピレンマイクロタイタープレート中にロードする。細胞および化合物プレートを蛍光プレートリーダー(Hamamatsu FDSS)中にロードし、3分間実行して、試験化合物活性を同定する。装置は次いでホルスコリン溶液を300nM〜1μMの濃度で細胞に添加して、事前に添加された化合物のモジュレータまたはブロッカー活性のいずれかを観察できるようにする。化合物の活性をは、試験化合物を細胞に添加した後および/またはその後のアゴニスト添加後に生じる蛍光における変化を測定することによって決定する。
実施例15 短絡回路電流測定値を用いた天然のCFTF機能についての安定なCFTR発現細胞系の特性化
培養インサート(Snapwell, Corning Life Sciences)上にCFTR発現細胞(これらに限定されないが、肺および腸を包含する一次または不死化上皮細胞)をプレーティング後7〜14日にユージングチャンバー実験を実施する。培養インサート上の細胞をリンスし、ユージング型装置(EasyMount Chamber System, Physiologic Instruments)にかけ、37℃に維持され、120mMのNaCl、25mMのNaHCO、3.3mMのKHPO、0.8mMのKHPO、1.2mMのCaCl、1.2mMのMgCl、および10mMのグルコースを含む連続的に通気したリンガー液(5%のO中CO、pH7.4)に浸す。ヘミチャンバーをマルチチャンネル電圧および電流クランプ(VCC−MC8 Physiologic Instruments)に接続する。電極[寒天橋付(1MのKCl中4%)Ag−AgCl]を使用し、インサートは0mVに電圧固定する。経上皮電流、電圧および抵抗を、実験の期間中、10秒ごとに測定する。<200mΩの抵抗を有する膜を廃棄する。
実施例16 電気生理学的アッセイを用いた天然のCFTF機能に関する安定なCFTR発現細胞系の特性化
手動および自動化電気生理学的機能アッセイはどちらも開発されており、どちらもこのシステムを分析するために適用することができるが、以下では、手動パッチクランプ実験のプロトコルを記載する。
細胞を低密度で播種し、プレーティング後2〜4日に使用する。ホウケイ酸塩ガラスピペットを先端熱加工して、2〜4メガΩの先端抵抗を得る。電流をサンプリングし、ローパスフィルターに付す。細胞外(浴)溶液は以下のものを含む:150mMのNaCl、1mMのCaCl、1mMのMgCl、10mMのグルコース、10mMのマンニトール、および10mMのTES、pH7.4。ピペット溶液は次のものを含む:120mMのCsCl、1mMのMgCl、10mMのTEA−Cl、0.5mMのEGTA、1mMのMg−ATP、および10mMのHEPES(pH7.3)。−80mVから−100mVの間で膜電位を交互に切替ることによって、膜コンダクタンスをモニタリングする。20mV刻みで−100mV〜+100mVの電圧パルスを加えることによって、電流−電圧関係が得られる。
実施例17 安定なNaV1.7ヘテロ三量体を発現する細胞系の生成
発現構築物の生成
合理化クローニングを可能にするプラスミド発現ベクターをpCMV−SCRIPT(Stratagene)に基づいて生成させ、これらは、CMVおよびSV40真核性プロモータ;SV40およびHSV−TKポリアデニル化配列;多重クローニング部位;コザック配列;およびネオマイシン/カナマイシン耐性カセット(またはアンピシリン、ハイグロマイシン、ピューロマイシン、ゼオシン耐性カセット)をはじめとする、対象の遺伝子の転写および翻訳に必要な種々の成分を含んでいた。
細胞系の生成
工程1:トランスフェクション
293T細胞を、標準的技術を用いて3つの独立したプラスミド(1つはヒトNaV1.7αサブユニット(配列番号19)をコードし、1つはヒトNaV1.7β1サブユニット(配列番号20)をコードし、1つはヒトNaV1.7β2サブユニット(配列番号21)をコードする)とともにコトランスフェクトした。(核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる試薬の例としては、LIPOFECTAMINE(商標)、LIPOFECTAMINE(商標)2000、OLIGOFECTAMINE(商標)、TFX(商標)試薬、FUGENE(登録商標)6、DOTAP/DOPE、MetafectineまたはFECTURIN(商標)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。)
薬剤選択は、本発明の細胞または細胞系を産生するためには任意であるが、本発明者らは、プラスミド1個につき1個の薬剤耐性マーカーを含めた。配列は、CMVプロモータの制御下であった。シグナリングプローブによる検出のためのNaV標的配列をコードする非翻訳配列も薬剤耐性マーカーをコード化する配列とともに存在していた。使用したNaV標的配列は、NaV標的配列1(配列番号22)、NaV標的配列2(配列番号23)およびNaV標的配列3(配列番号24)であった。この実施例において、NaV1.7αサブユニット遺伝子含有ベクターはNaV標的配列1(配列番号22)を含み;NaV1.7β1サブユニット遺伝子含有ベクターはNaV標的配列2(配列番号23)を含み;そしてNaV1.7β2サブユニット遺伝子含有ベクターはNaV標的配列3(配列番号24)を含んでいた。
工程2:選択
トランスフェクトされた細胞をDMEM−FBS培地中で2日間増殖させ、続いて抗生物質含有DMEM−FBS培地中で10日間増殖させた。抗生物質含有期間中、抗生物質を次のように添加した:ピューロマイシン(0.1μg/ml)、ハイグロマイシン(100μg/ml)、およびゼオシン(200μg/ml)。
工程3:細胞継代
抗生物質に関して濃縮した後、細胞を、抗生物質選択の非存在下で6〜18回継代し、選択された期間にわたって安定でない発現が沈静化するために時間をとった。
工程4:蛍光発生プローブへの細胞の暴露
細胞を収穫し、標準的技術を用いてシグナリングプローブ(配列番号25、26、27)でトランスフェクトした。(核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる試薬の例としては、LIPOFECTAMINE(商標)、LIPOFECTAMINE(商標)2000、OLIGOFECTAMINE(商標)、TFX(商標)試薬、FUGENE(登録商標)6、DOTAP/DOPE、MetafectineまたはFECTURIN(商標)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。)
NaVシグナリングプローブ1(配列番号25)はNaV標的配列1(配列番号22)を結合し;NaVシグナリングプローブ2(配列番号26)はNaV標的配列2(配列番号23)を結合し;そしてNaVシグナリングプローブ3(配列番号27)はNaV標的配列3(配列番号24)を結合した。細胞を次いで解離させ、分析のために集め、蛍光活性化細胞分類(Beckman Coulter, Miami, FL)を用いて分類した。
シグナリングプローブによって検出される標的配列
以下の標的配列をNaV1.7サブユニットトランス遺伝子に使用した。
NaV標的配列1
5’−GTTCTTAAGGCACAGGAACTGGGAC−3’(配列番号22)(NaV1.7αサブユニット)
NaV標的配列2
5’−GAAGTTAACCCTGTCGTTCTGCGAC−3’(配列番号23)(NaV1.7β1サブユニット)
NaV標的配列3
5’−GTTCTATAGGGTCTGCTTGTCGCTC−3’(配列番号24)(NaV1.7β2サブユニット)
シグナリングプローブ
100μMストックとして供給。
NaVシグナリングプローブ1−このプローブは標的配列1と結合する。
5’−Cy5 GCCAGTCCCAGTTCCTGTGCCTTAAGAACCTCGC BHQ3 quench−3’(配列番号25)
NaVシグナリングプローブ2−このプローブは標的配列2と結合する。
5’−Cy5.5 CGAGTCGCAGAACGACAGGGTTAACTTCCTCGC BHQ3 quench−3’(配列番号26)
NaVシグナリングプローブ3−このプローブは標的配列3と結合する。
5’−Fam CGAGAGCGACAAGCAGACCCTATAGAACCTCGC BHQ1 quench−3’(配列番号27)
NaVシグナリングプローブ1および2中のBHQ3は、BHQ2または金粒子により置換することができる。NaVシグナリングプローブ3中のBHQ1は、BHQ2、金粒子、またはDABCYLにより置換することができる。
加えて、Cy5と類似したスペクトル特性を有するQuasar(登録商標)色素(BioSearch)を用いて類似プローブをある実験では使用した。いくつかの実験では、DNAプローブではなく、5−MedCおよび2−アミノdAミキシマープローブを使用した。
工程5:陽性細胞の単離
標準的解析法を使用して、バックグラウンドよりも高い蛍光を発する細胞をゲートで制御し、所定のゲート内に入る細胞を直接96ウェルプレート中に単離した。フローサイトメトリー細胞分類は、1つの細胞が各ウェルごとに入るように操作した。選択後、薬物を含まない培地中で細胞を増殖させた。
以下のゲート制御階層を使用した:コインシデンスゲート→シングレットゲート→ライブゲート→ソートゲート(FAM対Cy5プロットにおいて:0.1−1.0%の生細胞)。
工程6:工程1〜5および/または3〜5のさらなるサイクル
工程1〜5および/または3〜5を繰り返して、さらに多数の細胞を得た。工程1〜5を独立して少なくとも4ラウンド完了し、これらのサイクルのそれぞれについて、それぞれの独立したラウンドについて工程3〜5の少なくとも2回内部サイクルを実施した。
工程7:細胞集団の増殖速度の評価
プレートをMicrolabstar自動化液体ハンドラー(Hamilton Robotics)に移した。細胞を5〜7日間、新鮮な完全増殖培地(DMEM/10%のFBS)および2〜3日馴化増殖培地の1:1ミックス(100単位/mlのペニシリンおよび0.1mg/mlのストレプトマイシンを追加)中でインキュベートした。次いで、細胞をトリプシン処理によって分散させて、凝塊を最小限に抑え、新しい96ウェルプレートに移した。クローンを分散させた後、プレートを撮像して、ウェル(Genetix)の集密度を測定した。プレート全体にわたる信頼性のある画像取得のために、各プレートに焦点を合わせた。70%を超える報告された集密度は信頼性がなかった。9日間(すなわち、分散後1〜10日間)にわたって3日ごとに集密度測定値を得、これを使用して増殖速度を計算した。
工程8:増殖速度推定値にしたがった細胞集団のビン化
工程7における分散工程後10〜11日に増殖速度にしたがって、細胞をビン化した(独立して分類し、コホートとしてプレーティングした)。ビンを独立して集め、下流の操作のために各96ウェルプレート上にプレーティングし;一部の増殖ビンは2以上の96ウェルプレートとなった。増殖速度の広がりを考慮し、高率の細胞集団の合計数をまとめることによって、ビンを計算した。工程5に記載した分類の反復によって、5〜9の増殖ビンを1〜4日に区切って使用した。したがって、各ビンは、反復に応じて、8〜14.4時間の増殖速度または集団倍加時間に相当した。
細胞は1日未満から2週間超の倍加時間を有し得る。同時に増殖速度にしたがって合理的にビン化され得る最も多様なクローンを処理するために、ビンあたり0.25〜0.7日の倍加時間を有する3〜9ビンを使用することが好ましい。当業者は、ビンのタイトさおよび数を特定の状況について調節することができ、細胞がそれらの細胞サイクルについて同期するならば、ビンのタイトさおよび数をさらに調節できることを理解するであろう。
工程9:パラレルプロセッシングを加速し、ストリンジェントな品質管理を提供するためのレプリカプレーティング法
プレートを無抗生物質DMEM−10%FBS培地中、標準および固定条件(加湿37℃、5%CO2)でインキュベートした。細胞のプレートを分割して4組の標的プレートを得た。これらの4組のプレートは、当初のセットの4つの複製があることを保証するために、全増殖ビンを有する全てのプレートを含んでいた。3組までの標的プレートを低温保存(工程10で記載)に付し、残りのセットを拡大し、継代および機能的アッセイ実験のためにさらにレプリカプレーティングした。異なる独立組織培養試薬、インキュベータ、人員、および二酸化炭素源を、下流のレプリカプレーティングに使用した。品質管理工程を採り入れて、全ての組織培養試薬の適切な産生量および品質を保証した。すなわち、使用するために調製した培地の各ボトルに添加された各成分を、指定された1人の人がその試薬のみを含む指定されたフード中で添加し、その間、もう1人の指定された人が間違いを避けるために監視した。ウェル全体にわたる相互汚染をなくすように、液体取り扱いの条件を設定した。全工程について新しいチップを使用したか、または厳密なチップ洗浄プロトコルを使用した。液体取り扱い条件を、正確な体積移動、効率的な細胞操作、洗浄サイクル、ピペッティング速度および位置、細胞分散のためのピペッティングサイクルの数、およびプレートに対するチップの相対的な位置について設定した。
工程10:細胞の集団の初期継代ストックの凍結
3セットのプレートを−70〜−80℃で凍結させた。各セットのプレートをまず70〜80%の集密度にした。培地を吸引し、90%のFBSおよび5%〜10%のDMSOを添加した。プレートをパラフィルムで密封し、個々に1〜5cmの発泡体で包囲し、次いで−80℃の冷凍庫中に入れた。
工程11:生存可能で安定な機能的(VSF)細胞系を産生するための初期変形工程のための方法および条件
残りのプレートセットを工程9に記載したように維持した。全ての細胞分裂は、培地除去、細胞洗浄、トリプシン添加およびインキュベーション、クエンチングならびに細胞分散工程をはじめとする自動化液体取り扱い工程を用いて実施した。いくつかのアッセイプレーティング工程について、細胞をトリプシンではなく細胞解離緩衝液(例えば、CDB, InvitrogenまたはCelltripper,CellGro)で解離させた。
工程12:増殖速度の残存するバラツキを補正するための正規化法
細胞および全ての細胞の集団についての培養条件の一貫性および標準化を制御した。増殖速度の若干の差異によるプレート全体にわたる差異を、2〜8継代ごとにプレート全体にわたる細胞数の周期的正規化により制御した。外れ値の細胞の集団を検出し、除去した。
工程13:細胞集団の特性化
細胞を3〜8週間維持して、これらの条件下でそれらをインビトロで進化させた。この期間中、本発明者らは、サイズ、形態、脆性、トリプシン処理に対する反応もしくは解離、解離後の丸さ/平均真円度、生存率(%)、マイクロ集密度への傾向、または培養プレート表面への接着性などの細胞維持の他の態様を観察した。
工程14:細胞の集団VSF条件下の潜在的機能性の評価
機能基準を用いて細胞の集団を試験した。膜電位アッセイキット(Molecular Devices/MDS)を製造業者の指示に従って使用した。細胞を、96ウェルプレートまたは384ウェルプレート中で複数の様々な密度にて試験し、反応を分析した。種々のプレーティング後の時点、例えばプレーティング後12〜48時間を使用した。様々なプレーティング密度も、アッセイ反応差異について試験した。
工程15:
低継代数および高継代数で実施した実験から得られる機能的反応を比較して、3〜9週間の範囲の所定の期間にわたって最も一貫した反応を有する細胞を同定した。経時的に変化した細胞の他の特性も記録した。
工程16:
機能的基準および他の基準を満たす細胞の集団をさらに評価して、生存可能で安定かつ機能的な細胞系を最も産生しやすいものを見いだした。選択された細胞の集団をさらに大きな組織培養容器中で増殖させ、前述の特性化工程をこれらの条件下で継続し、繰り返した。この時点で、さらなる標準化工程、例えば異なるプレーティング細胞密度;継代時間;培養皿サイズ/形式およびコーティング);流体工学最適化;細胞解離最適化(例えば、種類、使用する容積、および時間の長さ);ならびに洗浄工程を、一貫した信頼性のある継代のために導入した。温度差も標準化のために使用した(すなわち、30℃対37℃)。加えて、各継代での細胞の生存率を測定した。手動介入を増やし、細胞をさらに綿密に観察し、モニタリングした。この情報を使用して、所望の特性を保有する最終細胞系の同定および選択に役立てた。一貫した増殖、適切な接着性、および機能的反応を示す最終細胞系およびバックアップ細胞系を選択した。
工程17:細胞バンクの確立
最終細胞系およびバックアップ細胞系に対応する前述の低継代凍結プレートを37℃で解凍し、DMEM−10%FBSで2回洗浄し、加湿37℃/5%CO2条件でインキュベートした。細胞を次いで2〜3週間、増殖させた。15〜20のバイアルからなるそれぞれの最終およびバックアップ細胞系の細胞バンクを確立した。
工程18:
次の工程も、細胞系が生存可能で、安定で、機能的であることを確認するために実施することができる。細胞バンクからの少なくとも1つのバイアルを解凍し、培養で増殖させた。結果として得られる細胞を試験して、それらがもともと選択されたもととなる同じ特性を満たすかどうかを確認した。
実施例18 安定なNaV1.7発現細胞系における異種NaV1.7サブユニットの相対的発現の特性化
定量的RT−PCR(qRT−PCR)を用いて、産生された安定なNaV1.7発現細胞系における異種ヒトNaV1.7α、β1、およびβ2サブユニットの相対的発現を測定した。全RNAを、1〜3×10哺乳動物細胞から、RNA抽出キット(RNeasy Mini Kit, Qiagen)を用いて精製した。DNase処理は、厳密なDNase処理プロトコル(TURBO DNA−free Kit, Ambion)にしたがって実施した。逆転写酵素キット(SuperScript III, Invitrogen)を20μLの反応体積中、DNAを含まない全RNAおよび250ngのRandom Primers(Invitrogen)とともに使用して、第1鎖cDNA合成を実施した。逆転写酵素含まない試料およびRNAを含まない試料をこの反応の負の対照として使用した。合成は、サーマルサイクラー(Mastercycler, Eppendorf)中、次の条件で実施した:25℃で5分、50℃で60分;反応停止は、70℃で15分間実施した。
遺伝子発現の分析のために、qRT−PCRのプライマーおよびプローブ(MGB TaqMan probes, Applied Biosystems)を標的配列(配列番号22、23、24)に特異的にアニールするように設計した。試料正規化のために、対照(グリセルアルデヒド3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH))Pre−Developed Assay試薬(TaqMaN, Applied Biosystems)を使用した。負の対照および正の対照(プラスミドDNA)を含む反応は、50μLの反応体積中40ngのcDNAを用いて三連で設定した。発現させる3つのNaV1.7サブユニットのそれぞれの相対量を測定した。3つのサブユニットは全て産生された安定なNaV1.7発現細胞系における発現に成功した。
実施例19 電気生理学的アッセイを用いた天然のNaV機能に関する安定なNaV1.7発現細胞系の特性化
自動化パッチ−クランプシステムを使用して、NaV1.7α、β1、およびβ2サブユニットを発現する産生された安定なHEK293T細胞系からのナトリウム電流を記録した。以下に示したプロトコルはQPatch、SophionまたはPatchliner、Nanion systemにも使用することができる。細胞外リンガー液は室温で140mMのNaCl、4.7mMのKCl、2.6mMのMgCl、11mMのグルコースおよび5mMのHEPES、pH7.4を含んでいた。細胞内リンガー液は、120mMのCsF、20mMのCs−EGTA、1mMのCaCl、1mMのMgCl、および10mMのHEPES、pH7.2を含んでいた。実験を室温で実施した。
NaV1.7α、β1、およびβ2サブユニットを安定して発現する細胞を、実施例17で記載するような標準的培養プロトコルのもとで増殖させた。細胞を収穫し、連続して撹拌しながら4時間まで懸濁液中に保持し、品質または付着能力において有意な変化はなかった。標準的パッチプレートを用いて電気生理学的実験(全細胞)を実施した。パッチ−クランプホール(チップにマイクロエッチ処理)は直径約1μmであり、〜2MΩの抵抗を有する。膜電位を−100mVの保持電位に固定した。
HEK293T細胞において安定して発現された、電圧ゲート制御されたヒトNaV1.7ナトリウムチャンネルの電流−電圧関係および不活性化特性を特性化した。−100mVの保持電位で、−80mVから+50mVまでの脱分極パルスに反応するナトリウム電流を測定した。結果として得られるピークナトリウムチャンネル電流の電流−電圧(I−V)関係を特性化した。活性化閾値は−35mV(活性化の中点、Va=−24.9mV+/−3.7mV)であり、最大電流振幅は−10mVで得られた。ナトリウムチャンネルの不活性化グラフをプロットした。膜電位を−100mVの保持電位に固定し、続いて1000ms間、マイナス110mVから+10mVの範囲の条件付け電位にシフトさせ、そして最終的に電流は1工程で0mVまでと測定された。結果として得られる電流振幅は、不活性化状態におけるナトリウムチャンネルのフラクションを示す。−85mVよりもさらにマイナスの電位で、チャンネルは主に閉鎖状態であり、一方、−50mVより高い電位では、主に不活性化状態にあった。曲線はボルツマンフィットを表し、これから定常状態不活性化が−74mVであると推定された。産生された安定なNaV1.7発現細胞系の電流−電圧特性は、以前に報告されている電流−電圧特性と一致する(Va=−28.0mV±1.1mV;V1/2=−71.3mV±0.8mV)(Sheets et al., J Physiol. 581(Pt 3):1019−1031.(2007))。
実施例20 膜電位アッセイを用いた天然のNaV機能についての安定なNaV1.7発現細胞系の特性化
産生された、NaV1.7α、β1、およびβ2サブユニットを発現する安定な細胞を、標準的細胞培養条件下、10%ウシ胎仔血清、グルタミンおよびHEPESを添加したダルベッコの修飾イーグル培地中で維持した。アッセイ前日に、細胞解離緩衝液、例えば、CDB(GIBCO)または細胞ストリッパー(Mediatech)を用いてストックプレートから細胞を収穫し、384ウェルプレート中、増殖培地中で1ウェルあたり10,000〜25,000細胞でプレーティングした。アッセイプレートを、37℃の細胞培養インキュベータ中、5%CO2下で22〜24時間維持した。培地をアッセイプレートから取り出し、ロード緩衝液(137mMのNaCl、5mMのKCl、1.25mMのCaCl、25mMのHEPES、10mMのグルコース)中で希釈した青色蛍光膜電位色素(Molecular Devices Inc.)を添加した。細胞を青色膜電位色素とともに1時間、37℃でインキュベートした。アッセイプレートを次いでハイスループット蛍光プレートリーダー(Hamamastu FDSS)にかけた。蛍光プレートリーダーは、細胞プレートを1秒につき1回撮影した画像における細胞蛍光を測定し、データを相対蛍光単位として表示する。
安定なNaV1.7発現細胞および対照細胞(すなわち、HEK293T親細胞)の、緩衝液およびチャンネルアクチベーター(すなわち、ベラトリジンおよびサソリ毒(SV))の添加に対するアッセイ反応を測定した。第一添加工程(すなわち、添加1)では、緩衝液のみを添加し、試験化合物は添加しなかった。所望により、試験化合物をこの工程で添加することができる。第二添加工程では、ナトリウムチャンネルアクチベーターであるベラトリジンおよびサソリ毒をアッセイ緩衝液中で所望の濃度(すなわち、25μMのベラトリジンおよび5〜25μg/mlのサソリ毒)に希釈し、そして384ウェルポリプロピレンマイクロタイタープレート中に添加した。結合すると、ベラトリジンおよびサソリ毒タンパク質は、活性化および不活性化速度の改変をはじめとするメカニズムの組み合わせによって電位ゲート制御されたナトリウムチャンネルの活性を調節する。安定なNaV1.7発現細胞におけるナトリウムチャンネルの結果としての活性化は、細胞膜電位を変化させ、蛍光シグナルが増大する。前記機能的アッセイは、NaV1.7イオンチャンネルでの試験化合物の相対的有効性を特性化するためにも使用できる。
実施例21 ベータサブユニットによるNaV1.7アルファサブユニットの調整の特性化
βサブユニットによるアルファサブユニット遺伝子発現の調整
HEK293T細胞のプールは、独立性プラスミドDNAまたはαおよび対照プラスミドの比を操作することによって、様々な比のαおよびβサブユニットを発現するように操作した(例えば、α:β1:β2=1:1:1)。薬剤選択後、6つの異なる細胞プールにおけるサブユニット発現を、実施例18に記載するようにしてqRT−PCRで評価した。比較qRT−PCR(Comparative qRT−PCR)は、薬剤選択細胞検出におけるαサブユニット発現は、3つのヒトNaV1.7サブユニット(すなわち、α、β1、およびβ2)全てがコトランスフェクトされた場合、αサブユニットおよび対照のみをトランスフェクトした場合と比較して、増加したことを示した。βサブユニット転写産物の存在は、αサブユニット遺伝子発現に影響を及ぼし、このことは、生理学的に関連した機能アッセイに関して3つのNaV1.7サブユニット全てを同時発現する重要性を示す。
ベータサブユニットによる薬理学的特性の調整
膜電位細胞ベースのアッセイを使用して、3つのNaV1.7サブユニット(すなわち、α、β1、およびβ2)全てを安定して同時発現する細胞ならびにNaV1.7αサブユニットのみを安定して発現する対照細胞の試験化合物に対する反応を測定した。2つの化合物(すなわち、C18およびK21)を、実施例20におけるプロトコルに実質的にしたがって実施した膜電位アッセイで試験した。この実施例について特に、試験化合物を最初の添加工程で添加した。
C18およびK21は、クローンC44(NaV1.7α、β1、およびβ2サブユニットを発現する)の反応を増強し、クローンC60(NaV1.7αサブユニットのみを発現する)の反応をブロックした。2つの試験化合物のアッセイ反応を、2つのクローンのそれぞれについて緩衝液単独の反応に対して正規化した。
実施例22 NaV1.7の異なるサブユニット組み合わせの特性化
膜電位細胞ベースのアッセイを使用して、3つのNaV1.7サブユニット(すなわち、α、β1、およびβ2)全てを安定して同時発現する異なる細胞系の試験化合物に対する反応を測定した。NaV1.7アルファ、ベータ1およびベータ2サブユニットの発現について陽性である細胞から生成された4つの細胞系に関して試験した化合物のセットについての用量反応分析(DRC)の結果、別個の機能特性(図4)が得られた。複数の細胞系が、図4に示す4つの特性のそれぞれと類似した特性を含むことが判明した。
3つのNaV1.7サブユニット(すなわち、α、β1、およびβ2)全てを同時発現する〜90のNaV1.7細胞系を、同じ化合物を用いて各クローン細胞系を試験する細胞ベースのアッセイにおけるそれらの機能的薬理学的特性に基づいて分類した(図5)。図5中のクラスター(ビン1〜5)は、類似した活性を有するクローンのサブセットを表す。活性は、図5において各クローン細胞系について示すように、最大シグナル阻害のパーセンテージとして計算した。図5中の負の数は、増強のパーセンテージを表す。
表7 哺乳動物Gタンパク質、それらのファミリーおよび説明
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注:細胞は、これらのタンパク質のいずれかの種々の組み合わせを発現することができる。

表8 ヒトオーファンGPCR(それらの遺伝子記号およびNCBI遺伝子ID番号を含む)
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表9 ヒトオピオイド受容体のリスト
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表10 ヒト嗅覚受容体のリスト
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表11 イヌの嗅覚受容体(それらの遺伝子名)のリスト
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表12 ハマダラカ嗅覚受容体
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注:GPRor7/IOR55は、他のORのそれぞれとともに同時発現させることができる。

表13 ヒト受容体のリスト
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注:細胞は、他の種からの対応する配列で作製することもでき;これは、受容体のクラスの例示的リストであり、全てのファミリーまたはファミリーメンバーを列挙しているわけではなく、他のものも本発明者らの方法を用いて細胞中で発現することができる。

表14 様々な種由来のGABAサブユニット
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表15 ヒト苦味受容体のリスト
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苦味受容体細胞系の調製において好適なGタンパク質としては、マウスGα15およびヒトGNA15が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
表16 甘味および旨味受容体
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表17 嚢胞性線維症膜コンダクタンス制御因子
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表18. グアニリルシクラーゼ
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表19 マウス嗅覚受容体のリスト
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表20 ヒト苦味受容体遺伝子に関連する多型
(表20は、ヒトTAS2R遺伝子の独自の単一ヌクレオチド多型(SNP)のそれぞれについての参照配列番号、参照配列中のSNPの位置、およびSNPの説明を含む)
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表21 ヒト苦味受容体のコーディング配列における対立遺伝子変異
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注:表21中の全ての位置情報は、ヒトTAS2Rタンパク質のカノニカル配列を指す。
表22 昆虫遺伝子のリスト
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表22に記載した受容体のヒト嗅覚受容体ホモログを、本発明の方法および組成物とともに用いることもできる。
実施例23 安定な旨味受容体発現細胞系の生成
トランスフェクション
HEK293T(ATCC CRL−11268)を3個の独立したプラスミドとコトランスフェクトした(1つはT1R1(配列番号41)をコードし、もう1つはT1R3(配列番号32)をコードし、他のものはシグナリング分子(マウスGα15、配列番号33)をコードする)。本発明の方法では薬剤選択は任意であるが、本発明者らは、プラスミド1個につき1個の薬剤耐性マーカーを含めた。配列は、CMVプロモータの制御下であった。シグナリングプローブによる検出のためのタグをコード化する非翻訳配列も、薬剤耐性マーカーをコード化する配列とともに存在していた。用いられる標的配列は、標的配列1(配列番号28)、標的配列2(配列番号29)および標的配列3(配列番号30)であった。これらの例では、T1R1遺伝子ベクターは標的配列3を含み、T1R3遺伝子ベクターは標的配列1を含み、Gα15遺伝子ベクターは標的配列2を含んでいた。細胞を、薬物を含む培地中で10〜14日間従来どおりに選択した。
蛍光発生プローブへの細胞の暴露
選択された細胞を収穫し、シグナリングプローブ(配列番号38〜40)でトランスフェクトした。シグナリングプローブ1はタグ配列1(配列番号126)を結合し、シグナリングプローブ2はタグ配列2(配列番号127)を結合し、シグナリングプローブ3はタグ配列3(配列番号128)を結合する。細胞を次いで解離させ、分析のために集め、そして蛍光活性化細胞分類(Beckman Coulter, Miami, FL)を用いて分類した。当業者には理解されるように、選択された宿主細胞と併用するのに適した任意の試薬を使用して、核酸、例えばプラスミド、オリゴヌクレオチド、標識されたオリゴヌクレオチドを、適切な最適化をした宿主細胞中に導入することができる。核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる試薬の例としては:Lipofectamine、Lipofectamine2000、Oligofectamine、TFX試薬、Fugene6、DOTAP/DOPE、Metafectine、またはFecturinが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
シグナリングプローブ1
5’−Cy5 GCCAGTCCCAGTTCCTGTGCCTTAAGAACCTCGC BHQ3 quench−3’
(配列番号38)
シグナリングプローブ2
5’−Cy5.5 GCGAGTCGCAGAACGACAGGGTTAACTTCCTCGC BHQ3 quench−3’
(配列番号39)
シグナリングプローブ3
5’−Fam GCGAGAGCGACAAGCAGACCCTATAGAACCTCGC BHQ1 quench−3’
(配列番号40)
タグ配列1(標的配列を太字で標示)(旨味)
AGGGCGAATTCCAGCACACTGGCGGCCGTTACTAGTGGATCCGAGCTCGGAG GCAGGTGGACAGGAAGGTTCTAATGTTCTTAAGGCACAGGAACTGGGACATCT GGGCCCGGAAAGCCTTTTTCTCTGTGATCCGGTACAGTCCTTCTGC(配列番号126)
タグ配列2(標的配列を太字で標示)(旨味)
AGGGCGAATTCCAGCACACTGGCGGCCGTTACTAGTGGATCCGAGCTCGGTAC CAAGCTTCGAGGCAGGTGGACAGCTTGGTTCTAATGAAGTTAACCCTGTCGTT CTGCGACATCTGGGCCCGGAAAGCGTTTAACTGATGGATGGAACAGTCCTTCT GC(配列番号127)
タグ配列3(標的配列を太字で標示)(旨味)
AAGGGCGAATTCGGATCCGCGGCCGCCTTAAGCTCGAGGCAGGTGGACAGGA
AGGTTCTAATGTTCTATAGGGTCTGCTTGTCGCTCATCTGGGCCCGGAGATG
(配列番号128)
他の標的配列およびシグナリングプローブを使用することができた(例えば、2006年9月1日付で公開された国際特許出願公開第WO2005/079462(出願第PCT/US05/005080号)に記載されているとおり))。例えば、BHQ3をプローブ1またはプローブ2中のBHQ1または金粒子と置換することができた。BHQ1は、プローブ3に中のBHQ2またはDabcylで置換することができたことに注意。Cy5と類似したスペクトル特性を有するQuasar Dye(BioSearch)を用いる類似のプローブをある実験では使用することができた。DNAプローブではなくm5−MedCおよび2−アミノdAミキシマープローブを場合によっては使用することができたことにも注意。
陽性細胞の単離
標準的解析法を使用して、バックグラウンドより高い蛍光を発する細胞をゲートで制御し、所定のゲート内の細胞を直接96ウェルプレート中に単離した。細胞分類は、各ウェルごとに1つの細胞が入るように操作した。選択後、薬物を含まない培地中で細胞を増殖させた。
機能的変換
本発明者らは、例えば、低グルコースDMEM培地または無グルコースLeibovitz L−15培地(10%血清を含むかもしくは無血清)中を包含する種々の増殖条件で、同じ細胞および異なる細胞の両アリコートを用いて、旨味受容体細胞(前述のようにして選択し、増殖させたもの)を維持した。一部の細胞を、種々の濃度のガラクトースなどの他の糖を含む培地中で維持した。本発明者らは、次いで旨味リガンドに適切に反応し、他の刺激(すなわち糖)には反応しないそれらの能力について複数の条件下で特性化した。
種々の培養条件での増殖は、理論に束縛されることを望まないが、例えば遺伝子発現レベル、ゲノム構成および細胞表面での受容体の機能的発現の変化などにより、細胞を機能的に変換することができる。評価して、細胞の機能的アッセイ反応に影響を及ぼすことが示された種々の培地におけるパラメータとしては、血清濃度(すなわち、低血清濃度および血清枯渇)、糖枯渇およびアッセイプレートコーティング(例えば、ポリDリシンおよびラミニン)が挙げられる。これらの結果は、細胞が異なる培地条件で維持される場合、旨味受容体細胞系の細胞の特徴が異なる場合があることを証明した。これらの結果は、蛍光発生プローブによって選択される異なる細胞は異なる特徴を有する可能性があることも示す。蛍光発生プローブによって選択される細胞の本発明者等の特徴化の一例を、図6中に示す。図6で示すように、異なる条件(1、2および最終)で増殖させた同じ細胞のアリコートは、旨味(MSG)と甘味(フルクトース)リガンドに対して有意に異なって反応した。条件1で増殖させた細胞を、血清枯渇低グルコース培地中にプレーティングした。条件2で増殖させた細胞を、10%の血清を含む低グルコース培地中に一晩プレーティングし、次いでアッセイ前に血清枯渇培地に切り替えた。条件1または2で増殖させた細胞を、コーティングされたプレート(Corning#3665)上にプレーティングした。「最終」条件は、コーティングされたプレート(Corning#3300)上および血清を除去した低グルコース培地中での高密度増殖を含む。条件1で増殖させた細胞は、旨味アゴニストよりも甘味アゴニストに反応する。条件2で増殖させた細胞は、両方のリガンドに対して等しく反応する。対照的に、「最終」増殖条件で増殖させた細胞は、MSGに対して強く反応し、フルクトースには反応しない。このように、これらの細胞は、生理学的かつ薬理学的に関連した旨味受容体を生成させた。
実施例24 生まれつきの旨味受容体機能1に関する細胞系の特性化。
1.遺伝子発現の立証および定量化
qRT−PCRを使用して、本発明者らは、前記細胞(「最終」)において発現される旨味受容体サブユニットのそれぞれの相対量(RNA)を測定した。qRT−PCRを使用して、本発明者等は、発現される旨味受容体サブユニットのそれぞれの相対量を測定した。全RNAは、商業的に入手可能なRNA精製キット(RNeasy Mini Kit,Qiagen)を使用して1〜3x10個の哺乳動物細胞から精製した。RNA抽出物を次いで、厳密なDNase処理プロトコル(TURBO DNA−free Kit; Ambion)を使用して処理した。第1の鎖DNA合成は、20uLの反応体積のReverse Transcriptase Kit(Superscript III, Invitrogen)を、1uGのDNAを含まない全RNAおよび250nGのRandom Primers(Invitrogen)とともに使用して実施した。この反応の負の対照は、逆転写酵素またはRNAがcDNA合成工程中で省略された試料を含んでいた。cDNAとPCR産物合成は、以下の条件で熱サイクラー(Mastercycler Eppendorf)中にて実施した:250℃で5分、50℃で60分;反応終結は、700℃で15分間実施した。
遺伝子発現(RNA)の分析のために、T1R1、T1R3およびマウスGα15cDNAに対するプローブ(MGB TaqMan probes, Applied Biosystems)を使用した。試料正規化対照として、GAPDH(Pre−Developed TaqMaN Assay Reagents,Applied Biosystems)を利用した。負の対照と正の対照(プラスミドDNA)を含む反応を、50uLの反応体積中、40nGのcDNAを用いて3連で開始した。発現される旨味受容体サブユニット(RNA)のそれぞれの相対量を測定した。図7は、3つの核酸全てが旨味受容体細胞系で発現さられた(RNA)ことをグラフで表す。T1R1、T1R3およびGα15の発現レベルは、対照細胞で観察されるレベルよりもそれぞれ約10,000×、100×および100,000×高かった。
標準的シングルエンドポイントRT−PCR手順を使用して、前記のプロトコルに従って生成させた旨味受容体細胞系(「最終」)の1ヶ月培養物および9ヵ月培養物においてT1R1、T1R3およびGα15遺伝子発現(RNA)を評価した。細胞を80%の集密度まで24ウェルプレート・フォーマット中で増殖させ、収集し、そして商業的に入手可能なのRNA調製キット(RNAqueous kit, Ambion)を使用してRNAを単離した。oligo(dT)12,18プライマーを含む市販の第1鎖cDNA合成キット(Superscript III kit, Invitrogen)のプロトコルに従って、5pg〜5ugの範囲の精製された全RNAを使用して、逆転写を実施した。第1鎖の合成後、旨味受容体核酸のサブユニット(T1R1、T1R3)ならびにマウスGα15核酸に特異的なoligoセットを、独立してPCR反応混合物(HotStart Taq)にした。45サイクルのPCRの後、アンプリコン試料を、アガロースゲル電気泳動法によって更に分析した。
これらのシングルエンドポイントRT−PCR実験から得られる結果を図8に示す。図8は、RT−PCR実験で使用したアガロースゲルの代表的な写真を示す。核酸をコード化するすべての旨味受容体の強い発現(RNA)は、1ヵ月培養物およびさらに時間がたった9ヵ月培養物において検出され、「最終」条件で増殖させた本発明の細胞系には例外的なレベルの安定性を示した。
2.細胞ベースのアッセイまたはモジュレータ
本発明の細胞を、増殖培地(低グルコースDMEMまたはL15培地、この培地に血清および標準的増殖添加剤を追加)中、96ウェルプレートにおいて分析する24時間前に、ウェル当たり(75−125K)で播種する。インキュベーション後、増殖培地を除去し、細胞を増殖無血清培地中に入れる。細胞を2〜3時間インキュベートする。培地を次いで除去し、そして旨味アッセイ緩衝液(130mMのNaCl、1.1mMのKHPO、1.3mMのCaCl、20mMのHEPESおよび3mMNaHPO 7HO)中で希釈されたカルシウム感受性蛍光色素(Calcium−3, Molecular Devices Corp.)を細胞にロードする。細胞を1時間この培地中でインキュベートする。プレートを、ハイスループット蛍光プレートリーダー(Hamamatsu FDSS)にロードする。試験化合物を所望の濃度まで旨味分析緩衝液中で希釈し、そしてそれぞれのウェルに添加する。カルシウムフラックスを90秒間検出する。上述のように緩衝液で希釈したアクチベーター(すなわちMSG)を、10uM〜100mMの範囲の最終濃度で各ウェルに添加し、そして相対的な蛍光の変化をさらに90秒間記録する。
3.旨味細胞ベースのアッセイのZ’およびEC50値の測定
これらの旨味受容体を発現する細胞系における旨味受容体反応の有効性を試験するために、確立された旨味受容体アゴニストであるグルタミン酸一ナトリウム(MSG)を前述のアッセイにおいて試験化合物として使用する。MSG(Sigma, G5889)、33mMの濃度で試験ウェルに添加し、対照ウェルには緩衝液だけを添加する。最終アッセイ条件では、蛍光プレートリーダー(FLIPR3 operating system, Molecular Devices)によって測定されるカルシウムフラックス測定により報告されるように。数回繰り返された1つのアッセイでは、細胞系は0.8のZ値を有していた。図9(アッセイの一例)を参照。このZ値は、発生した旨味受容体を発現する細胞が、細胞ベースの分析法においてMSGを認識し、そしてこれらの細胞を使用して確実かつ強固にこれらのアッセイを実施できることを示す。
本発明の旨味受容体発現細胞系において旨味受容体反応の感受性を試験するために、前述のように増加量のMSGを細胞に添加し、そして反応を測定することによって用量反応実験を実施する。1つのアッセイ(図10)において、この細胞系におけるMSGに対するEC50値は22mMであることが判明した。これらの結果から、本発明の細胞系で産生された旨味受容体が、本発明の旨味受容体発現細胞系において既知旨味受容体リガンドに対して強い感受性を示すことがわかる。
実施例25 既知ポテンシエーターIMPおよびシクラミン酸ナトリウムによるMSGに対する旨味細胞系反応の増強
前述のように、MSGは旨味受容体の公知リガンドである。MSGと共に提示される場合、ヌクレオチドイノシン一リン酸(IMP、Sigma)は、旨味受容体シグナリングのポテンシエーターとして用いられることができることも証明されている。上記のアッセイプロトコルを使用して、増加するMSGおよび増加するIMP濃度のマトリックスを細胞系に適用し、反応を生じさせる。図11は、そのようなアッセイに関して、IMP濃度が増加するにつれて、試験されるMSGの各濃度でより強い反応が検出されることを示す。
MSGと同様に、人工甘味料であるシクラミン酸ナトリウムは、甘味受容体と旨味受容体との両方に共通のサブユニットと相互作用するので、旨味受容体のアクチベーターとしての働きをすることができる。上記のアッセイプロトコルを使用して、シクラミン酸塩(Sigma)濃度を上昇させるマトリックスを適用し、反応が起こる。図12は、1つのアッセイについて、シクラミン酸塩濃度が増加するにつれて、より有意な応答が検出されることを示す。これは、MSGが存在しない状態でシクラミン酸塩を検出しない、従来技術で記載されたいくつかの他の細胞系と対照的である。
実施例26 安定な苦味受容体発現細胞系の生成
工程1−トランスフェクション
293T細胞を、2つの独立したプラスミド(一方はヒトTAS2R苦味受容体(配列番号77−101のうちの1つ)をコードし、もう一方はマウスGα15シグナリングタンパク質(配列番号102)をコードする)とコトランスフェクトした。当業者には理解されるように、選択された宿主細胞と併用するのに適した任意の試薬を用いて、核酸、例えば、プラスミド、オリゴヌクレオチドまたは標識されたオリゴヌクレオチドを適切に最適化された宿主細胞に導入することができる。核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる。核酸を宿主細胞に導入するために用いることができる試薬の例としては、Lipofectamine、Lipofectamine2000、Oligofectamine、TFX試薬、Fugene6、DOTAP/DOPE、MetafectineとFecturinが挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の方法では薬剤選択は任意であるが、本発明者等は、プラスミド当たり1つの哺乳動物薬剤耐性マーカーを含めた。プラスミドは、苦味受容体遺伝子またはGα15遺伝子の発現のためにCMVプロモータを使用した。シグナリングプローブによる検出のためのタグをコード化する非翻訳配列も、薬剤耐性マーカーをコード化する配列とともに存在し、したがって、タグは発現されたベクター中のタンパク質、すなわち、苦味受容体またはGα15とともに転写された。利用される標的配列は、標的配列1(配列番号46)および標的配列2(配列番号47)であった。これらの例では、TAS2R遺伝子を含むベクターは標的配列1を含み、Gα15遺伝子含有ベクターは標的配列2を含んでいた。
工程2−選択工程
トランスフェクトした細胞を、ウシ胎仔血清(FBS)を含むダルベッコの修飾イーグル培地(DMEM)中で2日間増殖させ、続いて抗生物質含有DMEM−FBS中で2週間増殖させた。抗生物質を含む期間では、抗生物質を以下のように培地に加えた:ピューロマイシン(0.15ug/ml)およびハイグロマイシン(100ug/ml)。
工程3−細胞継代
抗生物質に関して濃縮した後で蛍光発生シグナリング・プローブの導入の前に、細胞をさらに8回(p5〜p13)抗生物質選択の非存在下で継代して、選択された期間にわたって安定でない発現が鎮静化する時間をとる。
工程4−蛍光発生シグナリングプローブへの細胞の暴露
細胞を収穫し、シグナリングプローブ(配列番号48および49)でトランスフェクトした。当業者には理解されるように、選択された宿主細胞と併用するのに適した任意の試薬を使用して、核酸、例えばプラスミド、オリゴヌクレオチド、標識されたオリゴヌクレオチドを、適切な最適化をした宿主細胞中に導入することができる。核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる試薬の例としては:Lipofectamine、Lipofectamine2000、Oligofectamine、TFX試薬、Fugene6、DOTAP/DOPE、Metafectine、またはFecturinが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
シグナリングプローブによって検出される標的配列
標的1
5’−GTTCTTAAGGCACAGGAACTGGGAC−3’(配列番号46)
標的2
5’−GAAGTTAACCCTGTCGTTCTGCGAC−3’(配列番号47)
Cy5と類似のスペクトル特性を有するQuasar Dye(BioSearch)を使用する類似のプローブを、ある実験で使用した。DNAプローブではなく5−MedCおよび2−アミノdAミキシマープローブを数例では使用した点にも注意する。
スクランブル化非ターゲッティングfamプローブを、送達対照(不図示)として使用した。
シグナリングプローブ
シグナリング・プローブを、100μMストックとして供給した。
シグナリングプローブ1は標的1を結合する
5’−Cy5 GCCAGTCCCAGTTCCTGTGCCTTAAGAACCTCGC BHQ3 quench−3’(配列番号48)
シグナリングプローブ2は標的2を結合する
5’−Cy5.5 GCGAGTCGCAGAACGACAGGGTTAACTTCCTCGC BHQ3 quench−3’(配列番号49)
BHQ3をプローブ1またはプローブ2中のBHQ1または金粒子で置換できたことに注意する。
BHQ3を、プローブ1またはプローブ2においてBHQ2または金粒子で置換することができた。
工程5−陽性細胞の単離
細胞を解離させ、蛍光標示式細胞分取器(Beckman Coulter, Miami, FL)を使用する分析および分類のために集めた。標準分析法を使用して、バックグラウンドより高い蛍光を発する細胞をゲートで制御し、ゲート内に入る個々の細胞をバーコード化された96ウェルプレート中に単離した。ゲート制御階層は以下のとおりであった:コインシデンスゲート>シングレットゲート>ライブゲート>ソートゲート。このゲート制御戦略を用いて、ダブルポジティブな細胞の上位0.1〜1.3%を、バーコード化96ウェルプレート中に分類するために標識した。
工程6−工程1〜5および/または3〜5のさらなるサイクル
実験は、非常に厳重に時間が決められたロジスティックスで段階に分けた。この作戦の一部として、余分なソートを完了してさらなるクローンを得るために、工程3〜5の完全なサイクルを2回実施した。
工程7−細胞の集団のための増殖速度の評価
プレートを、Hamilton Microlabstar自動化液体ハンドラーに移した。2〜3日馴化増殖培養液:100単位ペニシリン/ml+0.1mg/mlのストレプトマイシンを追加した新しい増殖培地(DMEM/10%のFBS)の1:1のミックス中で最高20日間、細胞をインキュベートした。プレートを、分類後7〜20日間で画像化して、ウェル(Genetix)の集密度を決定した。プレート全体にわたって信頼できる画像を取得するために、各プレートに焦点を合わせた。70%を超える報告された集密度は信頼性がなかった。集密度測定値は先に指定した時間にわたって3回得、これを用いて増殖速度を計算した
工程8−増殖速度にしたがった細胞集団のビン化
細胞を、分類後約20日の増殖速度にしたがってビン化した(独立して分類し、コホートとしてプレーティングした)。ビンを独立して集め、下流の処理のために各96ウェルプレート上にプレーティングし、特定のビンにつき2以上の標的プレートがあり得る。増殖速度の広がりを考慮し、かつ高いパーセンテージ、つまり細胞の集団の総数の最低約90%(推定値として)を網羅する範囲をまとめることによって、ビンを計算した。5つの増殖ビンを、異なる苦味受容体細胞系全体にわたって、ビンに対して1.2〜3.5日の平均的分割で使用した。従って、各ビンは、約11時間の増殖速度または集団倍加時間差に対応した。
細胞は1日未満〜2週超までの倍加時間を有し得−同時に増殖速度にしたがって合理的に分化することができる最も多様なクローンを処理するために、典型的にはビン当たり0.25〜0.7日の倍加時間で3〜9のビンを実施するのが好ましい。当業者は、特定の状況にしたがってビンのタイトさとビンの数を調整する方法を理解し、細胞がそれらの細胞周期の間同期する場合、ビンのタイトさと数を更に調整することができた。
工程9−パラレルプロセッシングを加速し、ストリンジェントな品質管理を提供するためのレプリカプレーティング法
プレートを、標準および固定条件(加湿された37.5%のCO2/95%の空気)で、抗生物質を含まないDMEM培地/10%のFBS中でインキュベートした。細胞のプレートを分割して、4セットの標的プレート(このセットはすべての増殖ビンを有する全プレートからなり、これらの工程により、当初のセットの4つの複製が存在することを保証した)を得た。3セットまでの標的プレートを凍結保存(下記参照)に付し、残りのセットを拡大し、そして継代のためおよび機能的アッセイ実験のためにレプリカプレーティング培養した。異なった独立組織培養試薬、インキュベータ、人員および二酸化炭素源を、プレートのセットごとに使用した。品質管理工程は、全ての組織培養試薬の適切な産生量および品質を保証するために行った:使用するために調製した培地の各ボトルに添加する各成分を、1人の指定された人が、その試薬のみを含む1つの指定されたフード中で添加し、その間、もう1人の指定された人が間違いを避けるために監視した。液体取り扱いの条件は、ウェル全体にわたる相互汚染をなくすように設定した。全工程で新しいチップを使用するか、または厳密なチップ洗浄プロトコルを使用した。液体取り扱い条件を、正確な体積移動、効率的な細胞操作、洗浄サイクル、ピペッティング速度および位置、細胞分散のためのピペッティングサイクルの数、およびプレートに対するチップの相対的な位置について設定した。
工程10−細胞集団の初期継代ストックの凍結
3セットのプレートを−70〜−80℃で凍結した。各セットのプレートをまず70〜100%の集密度にした。培地を吸引し、90%のFBSおよび10%のDMSOを添加した。プレートをパラフィルムで密封し、次いで個々に1〜5cmの発泡体で包囲し、−80℃の冷凍庫中に入れた。
工程11−安定な細胞系を生産する初期形質転換工程のための方法および条件
プレートの残りのセットを、工程9で前述したように維持した。すべての細胞分裂は、培地除去、細胞洗浄、トリプシン添加ならびにインキュベーション、クエンチングおよび細胞分散工程を含む液体取り扱い工程を用いて実施した。
工程12−再配列されたプレートの細胞の機能の試験
受容体細胞パネルのスケールのために正規化を使用しなかった−その代わりに、増殖再配列プレートを最優先事項として機能について迅速に試験し(再配列後3〜5継代)、25の苦味受容体のそれぞれの反応物のサブセット集団を特定した。
工程13−細胞集団の特性化
クローンを分類後3.5〜6週間でスクリーニングし、上位クローンを機能的に再試験し、分類後5〜6週間で同定した。細胞は、これらの条件下で最高6週の間維持して、それらをインビトロで進化させた。この間に、本発明者らは、サイズ、形態、脆性、トリプシン処理に対する反応または解離、解離後の丸み/平均真円度、生存率(%)、マイクロ集密度に対する傾向、または培養プレート表面への接着性など細胞維持の他の態様を観察した。
工程14−細胞の集団の潜在的機能の評価
機能的規準を用いて細胞集団を試験した。カルシウム動員色素キット(Calcium 3, Molecular Devices/MDS)を、製造業者の指示にしたがって使用した。細胞を96または384−ウェルプレート中、複数の異なる密度で試験し、反応を分析した。プレーティング後の種々の時点、例えばプレーティング後12〜48時間を使用した。アッセイ反応差を得るために異なるプレーティング密度も試験した。
低および高継代数で実施した実験から得られる機能的な反応を比較して、分類後6〜11週間の範囲の所定の期間にわたって最も一貫した反応を示す細胞を特定した。時間とともに変化した細胞の他の特性、例えば、細胞が解離後に再付着するための時間も記録した。
工程16−細胞のさらなる評価
機能的基準および他の基準を満たす細胞の集団をさらに評価して、生存可能で安定かつ機能的な細胞系を最も産生しやすいものを確定した。選択された細胞の集団をさらに大きな組織培養容器中で増殖させ、前述の特性化工程をこれらの条件下で続けるかまたは繰り返した。この時点で、一貫した信頼性のある継代のために、さらなる標準化工程を導入した。これらは、異なる表面プレーティング細胞密度、プレーティングコーティング、継代時間、培養皿のサイズ/形式およびコーティング、流体工学最適化、細胞解離最適化(例えば、Cell Dissociation Buffer(インビトロゲン)対トリプシンの存在下での解離)、使用する解離試薬の体積と解離の時間)、ならびに洗浄工程を含んでいた。グルタミン濃度は、培地によって変動する量であった。さらに、各継代での細胞の生存率を測定した。手動介入を増やして、細胞をより細かく観察し、モニタリングした。この情報を使用して、望ましい特性を保有する最終細胞系を特定し、選択するのに役立てた。一貫した増殖、一貫した(すなわち形態が変わらない)適切な接着性、ならびに機能的反応を示す最終細胞系およびバックアップ細胞系を選択した。
工程17−細胞バンクの確立
最終的な細胞系とバックアップ細胞系に対応している低継代凍結プレート(上記参照)を、37℃で解凍して、DMEM/10%のFBSで2回洗浄し、加湿37℃/5%のCO条件でインキュベートした。細胞を次いで2〜3週間の期間、増殖させた。25〜50のバイアルからなる最終的およびバックアップ細胞系それぞれの細胞バンクを確立した。さらなる最適化実験から得られた細胞を、50%のDMEM/10%のFBS、40%のFBSおよび10%のDMSO中で低温保存した。
工程18−細胞バンクの試験
増殖させ、そして再凍結した、解凍した細胞系の凍結貯蔵物を含む細胞バンクからの少なくとも1つのバイアルを、解凍し、培養で増殖させた。結果として生じる細胞を試験して、それらがもともと選択されたもととなる同じ特性を満たすことを確認した。
実施例27 天然の苦味受容体機能についての細胞系の特性化
苦味受容体を発現するHEK293細胞の、リガンドによって誘発される反応性を確認し、測定するために、細胞内カルシウムレベルで受容体により引き起こされる改変を測定することによって受容体活性化をモニタリングした。細胞を、標準的増殖培地中、黒色透明底プレートにおいて一夜増殖させるか、またはアッセイ緩衝液(10mMのHEPES、130mMのNaCl、2mMのCaCl、5mMのKCl、1.2mMのMgCl、10mMのグルコース、pH7.4)中懸濁液として黒色透明底プレートに添加するかのいずれかをおこなった。細胞を、緩衝液中、非洗浄カルシウム感受性蛍光色素Calcium−3(Molecular Devices Corp.)とともに室温で1時間インキュベートした。細胞プレートおよび試験化合物(0.01μM〜100mM)を、装置が試験化合物を細胞に添加する前、添加中および添加後にプレート蛍光の画像を集めるハイスループット蛍光プレートリーダー(Hamamatsu FDSS)に入れた。画像のソフトウェア(Hamamatsu FDSS)分析により、細胞プレート中の各ウェルについて相対的な蛍光の変化が報告された。
その多くが苦いと報告されている種々の化合物および抽出物を、25の苦味受容体細胞系全体にわたり、対照細胞と同様に分析して、活性を測定し、脱オーファン化した。
実施例28 一時的にトランスフェクションされた天然受容体と標識された受容体との間の機能的差異
天然および標識された受容体の一時的トランスフェクションとそれに続くアッセイによって、天然受容体と標識された受容体との間の機能的な差異を分析した。一例として、機能的アッセイは、マウスGα15タンパク質および天然のT2R16苦味受容体またはマウスロドプシン遺伝子由来のN末端タグを有する同じ受容体のいずれかの一時的トランスフェクションの48時間後に、ヒト胎生腎(HEK)293T細胞で実施した。細胞を、緩衝液(10mMのHEPES、130mMのNaCl、2mMのCaCl2、5mMのKCL、1.2mMのMgCl2、10mMのグルコース、pH7.4)中、非洗浄カルシウム感受性蛍光色素Calcium−3(Molecular Devices Corp.)とともに室温にて1時間インキュベートした。苦味受容体活性のアッセイ反応は、装置がある範囲の濃度(0.01uM〜100uM)の苦味抽出物を添加する前、添加中および添加後にプレート蛍光のイメージを集めるHamamatsu FDSS蛍光プレートリーダーで測定した。FDDSソフトウェアは画像を分析して、細胞プレート中の各ウェルの相対的な蛍光の変化を報告した。
結果を、図13中でプロットした。図13で示すように、苦味抽出物は、ロドプシンタグ含有受容体より大きく天然の苦味受容体を選択的に活性化した。この結果から、天然および標識されたヒト苦味受容体が異なった機能的な活性を示すことが示され、適切な受容体帰属のために天然のタンパク質を発現するタンパク質および生理学的に関連した細胞ベースの分析および脱オーファン化の重要性が強調された。
実施例29 苦味受容体の機能的クローン生成の高い成功率
成功率(単離されたすべてのクローンに対する機能的に活性な受容体を発現するクローンの数)は、安定な細胞系を生成する効率を測定する際の重要なパラメータである。本発明者等は、実施例26で記載する方法を使用して単離したクローンの機能的アッセイを行って、単離されたクローンの80%超が機能的に活性であることを見いだした。
一例として、特定のヒト苦味受容体T2R41の発現のために単離された個々のクローン細胞系を96ウェルプレートの個々のウェルで培養し、各ウェルの生菌の存在を、初期カルシウム感受性色素負荷測定によって確証した。色素を添加していないかまたは色素添加量が少ないウェルをブランクと見なし、図14中、黒色で示した。細胞を次いで、苦味抽出物の添加に対する機能的苦味受容体反応について試験し、受容体が関与するカルシウム動員をよみとり、色素蛍光の変化によってモニタリングした。細胞を含むが、初期蛍光より高いシグナルで2倍未満の増加を示すウェルを陰性とみなし、図14中、白色で示し、一方、2倍超の増加のシグナルを灰色で示す。このプレートにおいて、この苦味受容体遺伝子の発現について単離された64クローンのうち57のクローン(89%)が、有意な機能的苦味受容体応答を示した。
実施例30 苦味受容体反応の機能的なリアルタイム画像診断
均一性は、安定な細胞系を生成する際のもう一つの重要なパラメータである。本発明者等は、苦味受容体反応の機能的リアルタイム画像診断を使用して、薬剤選択のみによって見いだされるものと比較して、実施例26で記載される方法を使用して単離される細胞の均一性を決定した。苦味受容体およびGタンパク質を発現する細胞を、アッセイの24時間前に、96ウェルのポリ−D−リジンでコーティングされた黒色透明プレート(Becton Dickinson)上にプレーティングした。細胞に、アッセイ緩衝液(130のNaCl、2mMのCaCl、1.2mMのMgCl、5mMのKCl、10mMグルコース、10mMのHEPES(pH7.4))中で希釈したカルシウム感受性蛍光色素をロードした。細胞を1時間インキュベートし、次いで苦味受容体の既知のアクチベーターを適切な濃度で使用した。細胞のカルシウムフラックス反応は、適切なフィルターを有するAxioVert 200EPI−蛍光顕微鏡(Zeiss)を使用して3分間記録した。データは、MetaMorph6.3r7ソフトウェア(Molecular Devices)を使用して分析した。
苦味受容体活性化により起こる細胞内遊離カルシウムの増加によって示されるように、均一な苦味受容体反応は単離されたクローン細胞系において検出された(図15、上の写真)。薬剤選択された細胞の同様に処理された培養では、アッセイ反応において大きな異質性が、同じアクチベーターの使用後に観察された(図15、下の写真)。この結果は、本発明(すなわち実施例26)の苦味受容体発現細胞系を生成する方法が、遺伝的かつ機能的に一貫した細胞集団を選択することができることを示した。
実施例31 苦味受容体発現細胞系における機能的反応の均一性
苦味受容体がGタンパク質共役受容体(GPCR)であるので、さまざまな化合物の存在下で異なる苦味受容体間で苦味反応の重要な比較をするために、Gタンパク質カップリングが異なる細胞系で一様に機能することを確認することは重要である。Gタンパク質共役アゴニストのある範囲の濃度全体にわたって異なる細胞系の相対的反応は均一でなければならない。このことを確認するために、本発明者等は、細胞で内因的に発現されるβ−アドレナリン受容体のアゴニストであるイソプロテレノールの濃度を変えた用量反応曲線実験で、異なるヒト苦味受容体を発現する25の細胞系全ておよびマウスGα15タンパク質のGα15が関与する受容体反応において均一性を試験した。この内因性の受容体は、刺激されると、発現されたGα15にカップリングすることができ、細胞内遊離カルシウムの変化を引き起こすことができる。反応(%)をイソプロテレノール濃度の関数としてプロットし、結果を曲線にあてはめて、EC50値(最大半量の受容体活性化濃度)を計算した(図16を参照)。25の別個のクローン苦味細胞系全てにわたって比較して、このEC50値は4.9±0.41nMであることが判明し、これは公開された文献値とほぼ一致し、細胞系間での偏りは非常に小さい。
実施例32 機能的に反応性の、広く調整された受容体、中等度に調整された受容体および選択的受容体の同定
本発明(すなわち実施例26)の方法を用いて生成させた、天然ヒト苦味受容体遺伝子を安定して発現する細胞系を、機能的細胞ベースの受容体研究で試験して、化学的に多様な化合物のコレクションによるそれらの活性化を検出した。対応するヒト苦味受容体の用量依存的活性化を誘発する物質1〜12を、それらが活性化することが判明した受容体とともに図17に記載する。これにより、広く調整された受容体、それほど広くはなく調整された受容体、および狭く調整された受容体の特定が可能になった。
実施例33 化合物のライブラリによって活性化される受容体の同定
25のヒトの苦味受容体細胞系のそれぞれに対する化合物のライブラリの活性を試験した。データは、化合物の添加に関する受容体活性の機能的細胞ベースのアッセイで得られ、受容体の基礎活性(すなわち、緩衝液単独の添加による受容体活性)より高い活性(%)として表した。各受容体での各化合物の活性を次に、各受容体で低い活性(基礎活性より<100%高い;白色)、中程度の活性(基礎活性より101〜500%高い;淡灰色)、高い活性(基礎活性より501〜1000%の上記の;ダークグレイ)または非常に高い活性(基礎活性より>1001%高い;黒色)を有する化合物を強調するために符号化した(図18)。結果として得られるパターンは、選択的または苦味受容体全体にわたって広範囲のいずれかで活性である化合物、および化学的に多様な化合物のセットに対する広範囲または選択的反応(列)を示す受容体のグラフを提供する。
実施例34 アゴニスト誘導性苦味受容体活性の拮抗物質と類似した機能活性を有する化合物の類似体の同定
苦味受容体発現細胞ベースの分析法の、類似した機能活性を有する化合物の類似体を同定する能力を試験するために、既知の苦味遮断化合物の21の構造類似体を、苦味受容体のアゴニスト誘発性受容体活性を阻害するそれらの能力について試験する。アゴニストによって誘発される苦味受容体の活性を阻害する類似体の構造を比較する。このように、苦味受容体発現細胞系は、強力な苦味受容体アンタゴニストの発見に役立つ可能性がある。
実施例35 天然の細胞系と標識された細胞系を使用する異なる受容体帰属
実施例28で記載する一時的トランスフェクション後の機能的アッセイは、天然および標識されたヒト苦味受容体が異なる機能的活性を有することを示した。このことはさらに、標識された苦味受容体を発現する細胞系と比較して、天然の苦味受容体を発現する細胞系を使用して確認された。手短に言うと、サッカリンの苦味受容体帰属は、天然の苦味受容体を発現する安定な細胞系を用いてカルシウム動員を測定する機能細胞ベースの受容体アッセイを使用して行った。サッカリンの苦味受容体帰属はまた、Pronin et al., “Identification of Ligands for Two Human Bitter T2R Receptors,” Chem. Senses, 29:583−593 (2004)で記載されているようにして、N末端マウスロドプシンタグ配列を有する昆虫によって産生された組換え受容体タンパク質を使用して、GTP加水分解の膜画分ベースの無細胞アッセイで実施した。異なる帰属を図19に示す。同じ苦味化合物の苦味受容体帰属間の相違は、生理学的に関連した機能的な帰属のための天然の苦味受容体の必須要件を明らかにした。
実施例36 安定な甘味受容体を発現する細胞系の生成
トランスフェクション
HEK293T(ATCC CRL−11268)を、3つの独立したプラスミド(1つはT1R2(配列番号31)をコードし、1つはT1R3(配列番号32)をコードし、残りはシグナリング分子(マウスGα15、配列番号33)をコードする)とコトランスフェクトした。本発明の方法では薬剤選択は任意であるが、本発明者らは、プラスミド1個につき1個の薬剤耐性マーカーを含めた。配列は、CMVプロモータの制御下であった。シグナリングプローブによる検出のためのタグをコード化する非翻訳配列も、薬剤耐性マーカーをコード化する配列とともに存在していた。用いられる標的配列は、標的配列1(配列番号28;配列番号123のタグ配列を使用)、標的配列2(配列番号29;配列番号124のタグ配列を使用)および標的配列3(配列番号30;配列番号125のタグ配列を使用)であった。これらの例では、T1R2遺伝子ベクターは標的配列3を含み、T1R3遺伝子ベクターは標的配列1を含み、Gα15遺伝子ベクターは標的配列2を含んていた。細胞は、10〜14日間、薬剤を含む培地中で従来どおりに選択した。
蛍光発生プローブへの細胞の暴露
選択された細胞を収穫し、そしてシグナリングプローブ(配列番号38〜40)でトランスフェクトした。シグナリングプローブ1は標的配列1を結合し、シグナリングプローブ2は標的配列2を結合し、そしてシグナリングプローブ3は標的配列3を結合する。細胞を次いで解離させ、分析のために集め、次いで、細胞を解離させ、分析のために集め、蛍光標示式細胞分取器(Beckman Coulter, Miami, FL)を用いて分類した。
当業者には理解されるように、選択された宿主細胞と併用するのに適した任意の試薬を使用して、核酸、例えばプラスミド、オリゴヌクレオチド、標識されたオリゴヌクレオチドを、適切な最適化をした宿主細胞中に導入することができる。核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる試薬の例としては:Lipofectamine、Lipofectamine2000、Oligofectamine、TFX試薬、Fugene6、DOTAP/DOPE、Metafectine、またはFecturinが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
シグナリングプローブ1
5’−Cy5 GCCAGTCCCAGTTCCTGTGCCTTAAGAACCTCGC BHQ3 quench−3’
(配列番号38)
シグナリングプローブ2
5’−Cy5.5 GCGAGTCGCAGAACGACAGGGTTAACTTCCTCGC BHQ3 quench−3’
(配列番号39)
シグナリングプローブ3
5’−Fam GCGAGAGCGACAAGCAGACCCTATAGAACCTCGC BHQ1 quench−3’
(配列番号40)
タグ配列1(標的配列を太字で標示)(甘味)
AGGGCGAATTCCAGCACACTGGCGGCCGTTACTAGTGGATCCGAGCTCGGAGGCAGGTGGACAGGAAGGTTCTAATGTTCTTAAGGCACAGGAACTGGGACATCTGGGCCCGGAAAGCCTTTTTCTCTGTGATCCGGTACAGTCCTTCTGC(配列番号123)
タグ配列2(標的配列を太字で標示)(甘味)
AGGGCGAATTCCAGCACACTGGCGGCCGTTACTAGTGGATCCGAGCTCGGTACCAAGCTTCGAGGCAGGTGGACAGCTTGGTTCTAATGAAGTTAACCCTGTCGTTCTGCGACATCTGGGCCCGGAAAGCGTTTAACTGATGGATGGAACAGTCCTTCTGC(配列番号124)
タグ配列(標的配列を太字で標示)(甘味)
AAGGGCGAATTCGGATCCGCGGCCGCCTTAAGCTCGAGGCAGGTGGACAGGAAGGTTCTAATGTTCTATAGGGTCTGCTTGTCGCTCATCTGGGCCCGGAGATG(配列番号125)
他の標的配列およびシグナリングプローブを使用することができる(例えば、2005年9月1日に公開された、国際特許出願公開第WO2005/079462号(出願第PCT/US05/005080号)に記載のとおり)。例えば、BHQ3をBHQ1またはプローブ1もしくはプローブ2中の金粒子と置換することができる。BHQ1をプローブ3中のBHQ2またはDabcylで置換できることに注意。Cy5と類似したスペクトル特性を有するQuasar Dye(BioSearch)を用いた類似のプローブをある実験で用いることができる。DNAプローブではなく、5−MedCおよび2−アミノdAミキシマープローブを数例で使用できることに注意。
陽性細胞の単離
標準分析法を使用して、背景より高い蛍光を発する細胞をゲートで制御し、その所定のゲート内の細胞を96ウェルプレート中に直接単離した。細胞分類は、各ウェルごとに1つの細胞が入るように操作した。選択後、薬物を含まない培地中で細胞を増殖させた。
機能的変換
本発明者等は、例えば、低グルコースDMEM培地を含むさまざまな増殖条件で、または、10%の血清を含むかまたは無血清の、グルコースを含まないリーボビッツL−15培地中で同じ細胞および異なる細胞の両アリコートを使用して、甘味受容体細胞(上記のように選択し、増殖させたもの)を維持した。一部の細胞を、さまざまな濃度のガラクトースなどの他の糖を含む培地中で維持した。次いで、本発明者らは、甘味リガンドに適切に反応し、他の刺激(MSG)には反応しないそれらの能力について複数の条件の下で維持された甘味受容体細胞系の細胞を特性化した。
種々の培地条件での増殖は、理論に束縛されることを望まないが、例えば遺伝子発現レベル、ゲノム構成および細胞表面での受容体の機能的発現における変化など、細胞を機能的に変換することができる。評価し、細胞の機能的アッセイ反応に影響を及ぼすことが示された種々の培地におけるパラメータとしては、血清濃度(すなわち低い血清濃度および血清枯渇)、砂糖枯渇とアッセイプレートコーティング(例えば、ポリDリジンおよびラミニン)が挙げられる。これらの結果は、細胞が異なる培地条件で維持される場合、甘味受容体細胞系の細胞の特性が異なる場合があることを証明した。それらは、蛍光発生プローブにより選択される異なる細胞は、同じ増殖条件下で異なる特性を有し得ることも示す。蛍光発生プローブにより選択される細胞の本発明者らによる特徴化の一例を図20に示す。図20で示すように、異なる条件(1、2、および最終)で増殖させた同じ細胞のアリコートは、旨味(MSG)および甘味(フルクトース)リガンドに対して有意に異なって反応した。条件1で増殖させた細胞を、血清枯渇低グルコース培地中にプレーティングした。条件2で増殖させた細胞を、10%の血清を含む低グルコース培地中に一晩プレーティングし、次いでアッセイ前に血清枯渇培地に切り替えた。条件1または2で増殖させた細胞を、被覆プレート(Corning#3665)上にプレーティングした。「最終」条件は、被覆プレート(Corning#3300)上および血清枯渇グルコース培地中での高密度増殖を含む。条件1および条件2で増殖させた細胞は、甘味アゴニストよりも旨味アゴニストに反応する。対照的に、「最終」増殖条件で増殖させた細胞は、フルクトースに強く反応し、MSGには反応しない。このように、これらの細胞は、生理学的および薬理学的に関連した甘味受容体を生産した。
実施例37 天然の甘味受容体機能1についての細胞系の特性化
1.遺伝子発現の確認と定量化
qRT−PCRを使用して、本発明者等は、前記細胞(「最終」)において発現された甘味受容体サブユニットのそれぞれの相対的な量(RNA)を測定した。全RNAは、市販のRNA精製キット(RNeasy Mini Kit,Qiagen)を使用する1〜3×10哺乳動物細胞から精製した。RNA抽出物を次いで、厳密なDNase処理プロトコル(TURBO DNA−free Kit; Ambion)を使用して処理した。第1鎖cDNA合成は、1uGのDNAを含まない全RNAおよび250nGのRandom Primers(Invitrogen)を含む20uLの反応体積で、Reverse Transcriptase Kit(Superscript III, Invitrogen)を使用して実施した。この反応の負の対照は、逆転写酵素またはRNAをcDNA合成工程の間除外した試料を含んでいた。cDNAとPCR産物の合成は、熱サイクラー(Mastercycler Eppendorf)中、以下の条件で実施した:250Cで5分、50℃で60分;反応終結は、70℃で実施した。
遺伝子発現(RNA)の分析のために、T1R2、T1R3およびマウスGα15 cDNAに対するプローブ(MGB TaqMan probes, Applied Biosystemsは)を使用した。例えば、試料正規化対照のために、GAPDH(Pre−Developed TaqMaN Assay Reagents,Applied Biosystems)を使用した。負の対照と陽性対照(プラスミドDNA)を含む反応は、50uLの反応体積で40nGのcDNAを用いて3連で設定した。発現された(RNA)甘味受容体サブユニットのそれぞれの相対的な量を測定した。図21は、視覚的に結果を表して、3つの核酸全てが甘味受容体細胞において発現された(RNA)ことを示す。T1R2、T1R3およびGα15の発現レベルは、対照細胞で観察されるレベルよりそれぞれ約100,000×、10×および100,000×高かった。
標準的シングルエンドポイントRT−PCR処置は、前記の(「最終」)プロトコルに従って生成させた甘味受容体細胞の1ヶ月と9ヵ月の培養におけるT1R2、T1R3およびGα15遺伝子発現(RNA)を評価するために使用した。細胞を24ウェルプレートフォーマット中で80%の集密度まで増殖させ、収穫し、市販のRNA製剤キット(RNAqueous kit, Ambion)を使用してRNAを単離した。5pg〜5ugの範囲の精製された全RNAを使用して、oligo(dT)12,18プライマーを用いて、市販第1鎖cDNA合成キット(Superscript III kit, Invitrogen)のプロトコルに従って逆転写を実施した。第1の鎖合成の後、甘味受容体核酸(T1R2、T1R3)のサブユニットに特異的なoligoセット、ならびにマウスGα15核酸に特異的なoligoセットを独立して、PCR反応混合物(HotStart Taq)にした。45サイクルのPCRの後、アンプリコン試料を、アガロースゲル電気泳動法によって更に分析した。
これらのシングルエンドポイントRT−PCR実験から得られた結果を図22に示す。図22は、RT−PCR実験で使用したアガロースゲルの代表的な写真を示す。全ての甘味受容体をコードする核酸の強固な発現(RNA)は、1ヶ月培養と、さらに時間のたった9ヶ月培養との両方で検出され、これは、「最終」条件下で増殖させた本発明の細胞系について例外的な安定性レベルを示す。
2.モジュレータについての細胞ベースのアッセイ
アッセイの48時間前に、本発明の細胞を、10cm皿中で高密度にて増殖培地(低グルコースDMEMまたはL15培地、この培地に血清および標準的増殖添加剤を追加する)中に播種する。細胞を培養マトリックスから解離させ、96ウェルプレート中にアッセイの24時間前に播種する。培地を除去した後、続いて甘味アッセイ緩衝液(130mMのNaCl、1.1mMのKHPO、1.3mMのCaCl、20mMのHEPESおよび3mMのNaHPO 7HO)中で希釈したカルシウム感受性蛍光色素(カルシウム−3, Molecular Devices Corp.)を添加する。細胞をこの培地中で1時間インキュベートする。プレートを次いでハイスループットプレートリーダー(Hamamatsu FDSS)にかける。試験化合物(すなわち、フルクトース(Sigma)、スクロース(Sigma)、グルコース(Sigma)、アセスルファムカリウム(Fluka)、サッカリンナトリウム(Sigma)、シクラミン酸ナトリウム(Aldrich)、ステビバ(Steviva Brands Inc.)、モグロシド(Slim Sweet, Trimedica)、およびソルビトール(Sigma))を甘味アッセイ緩衝液中で希釈し、各ウェルに添加する。カルシウムフラックスを90秒間検出する。アクチベーターを前述のように緩衝液中で希釈し、10uM〜100mMの範囲の最終濃度で各ウェルに添加し、そして相対的蛍光における変化をさらに90秒間記録する。
3.甘味細胞ベースのアッセイについてのZ’およびECRO値の測定
これらの甘味受容体を発現する細胞における甘味受容体反応の有効性を試験するために、確立された甘味受容体アゴニストフルクトースを、前記アッセイの試験化合物として利用する。フルクトースを75mMの濃度で試験ウェル(奇数列)に添加し、対照ウェル(偶数列)には緩衝液単独を添加する。最終アッセイ条件では、蛍光プレートリーダー(FLIPR3 operating system, Molecular Devices)によって測定されるカルシウムフラックス測定値により報告されるように。数回繰り返された1つのアッセイでは、細胞は0.8のZ’値を有していた。図23(アッセイの一例)を参照。このZ’値は、生成する甘味受容体発現細胞が細胞ベースの分析法でフルクトースを認識すること、そしてこれらの分析はこれらの細胞を使用して確実かつ強固に実施できることを示す。
本発明の甘味受容体発現細胞系における甘味受容体反応の感受性を試験するために、一連の用量反応実験は、前述の様にさまざまな甘味受容体アゴニストの用量を増加させて細胞に添加し、反応を測定することによって実施した。1つのアッセイ(図24)では、これらの試験された化合物のEC50値は以下のとおりであることが判明した:サッカリンについては1.5mM未満、スクロースについては3.5mM未満、フルクトースについては4.3mM未満、そしてグルコースについては34.1mM未満。これらの結果から、本発明の細胞系で産生される甘味受容体が、本発明の甘味受容体発現細胞系において多くの確立された甘味受容体リガンドに対して強い感受性を示すことがわかる。
このアッセイでは、甘味受容体発現細胞が異なる甘味料にさらされた場合に、カルシウムフラックス反応曲線が異なることも判明した。図25に図示されるように、異なるリガンドに対する細胞による反応の長さと強度は変化した。例えば、ステビバは、試験した他の多くの甘味料よりも長く、かつより強力な反応を示した。これらの結果は、本発明の細胞および細胞系がステビバなどの特定の高強度甘味料で見られる、甘い後味(甘味の望ましくない持続)について分析するために有用であることを示唆する。
実施例38 少なくとも1つの甘味受容体サブユニットを内因的に発現する安定な細胞系の生成および単離
シグナリングプローブの設計
T1R2またはT1R3ゲノム遺伝子座に対応する配列に対するシグナリングプローブを設計した。シグナリングプローブは、表23に記載するようにコーディングエクソン、非コーディングイントロンまたは非コーディング非翻訳配列に対するものであった。
シグナリングプローブS21、S22、S23、R2−3U1およびR2−11は、5’末端でCy5.5蛍光ラベルを含み、3’末端でBHQ2クエンチャーを含む。シグナリングプローブS31、S32、S33、R3−3U1およびR3−I31は、5’末端に6−FAMフルオロフォアを含み、3’末端にBHQ1を含む。シグナリングプローブは、他のフルオロフォアまたはクエンチャーも含み得る。シグナリングプローブを合成し、それらのそれぞれの標識と結合させ、Genelink(Hawthorne, NY)で精製した。
Figure 2018085991
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図26および27は、T1R2およびT1R3ゲノム遺伝子座ならびにイントロン−エクソンコーディング構造を図示する。他の標的配列およびシグナリングプローブを使用することができる(例えば、2005年9月1日付で公開された国際特許出願公開第WO2005/079462号(出願第PCT/US05/005080に記載されているものを参照))。例えば、BHQ1をプローブ3中のBHQ2またはDabcylで置換することができる。DNAプローブではなく5−MedCおよび2−アミノdAミキシマープローブを数例では使用できることにも注意。
蛍光発生プローブへの細胞の暴露
HEK293T(ATCC CRL−11268)、HuTu(ATCC HTB−40)またはH716(ATCC CCL−251)細胞のいずれかを、別個の実験においてシグナリングプローブの以下の組み合わせのうちの1つでトランスフェクトした:a)S21およびS31、b)S21およびS32、c)S21およびS33、d)S22およびS31、e)S22およびS32、f)S22およびS33、g)S23およびS31、h)S23およびS32、i)S23およびS33、j)R2−3U1およびR3−3U1、k)R2−3U1およびR3−I31、I)R2−I1およびR3−3U1、ならびにm)R2−I1およびR3−I31。HEK293T細胞は、10%ウシ胎仔血清(FBS)(Sigma #SAC1203C)、2mMのL−グルタミン(Sigma G7513)および10mMのHEPES(Sigma H0887)を含むダルベッコの修飾イーグル培地(Sigma#D5796)中に維持し、HuTu細胞は、10%FBS(Sigma#2442)、2mMのL−グルタミン(Sigma#G7513)および1mMのピルビン酸ナトリウム(Sigma#S8636)を含むイーグルの最小必須培地(Sigma#D5650)中に維持し、H716細胞は、10%FBS(Sigma#F2442)を含むRoswell Park Memorial Institute 1640(Gibco #11875−093)中で維持した。当業者には理解されるように、選択された宿主細胞と併用するのに適した任意の試薬を用いて、核酸(例えばプラスミド、オリゴヌクレオチド、標識されたオリゴヌクレオチド)を適切に最適化した宿主細胞中に導入することができる。核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる試薬の例としては:Lipofectamine、Lipofectamine2000、Oligofectamine、TFX試薬、Fugene6、DOTAP/DOPE、Metafectine、またはFecturinが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
異なる実験では、HEK293T細胞、HuTu細胞およびH716細胞を変異原性処理(例えば、UV光)で処理するかまたは処理しないかのいずれかで、ランダム突然変異生成または遺伝子活性化を誘発した後、後述のように蛍光発生プローブを導入した。細胞を無血清培地中に1.25×10細胞/ミリリットルで再懸濁させ、UV線に暴露して、15分間、主に254nm波長を放射する殺菌電球(Sylvania)から1ジュール/m/sを供給した。他の変異原性処理も使用できる(例えば、エチルメタンスルホン酸(EMS)などの突然変異原に暴露することによる化学的突然変異生成)。細胞を、最終濃度(例えば、200ug/ml)のエチルメタンスルホン酸(EMS;Sigma)とともにインキュベートした後、EMSを含まない培地に移すことができる。
細胞を次いでシグナリングプローブに暴露し、解離させ、蛍光活性化細胞分類(Beckman Coulter, Miami, FL)を用いた試験のために集めた。
陽性細胞の単離
フローサイトメトリーの分野における標準的実施にしたがった、そして当業者によく知られた標準的解析法を使用して、陽性蛍光細胞をゲートで制御するか、または選択した。蛍光活性化細胞分類を使用して、所望のゲート内にあるか、または所望の蛍光を有する陽性蛍光細胞を、96ウェルプレート中に直接単離した。細胞分類パラメータは、1ウェルあたり細胞1個だけを単離するために設定した。少なくとも1つのシグナリングプローブの異なる絶対的または相対的蛍光レベルと関連するトランスフェクトされた細胞を、全集団に対して最高のシグナル強度を有する細胞の上位1%をゲートで制御することによって単離した。
別の実験では、少なくとも1つのシグナリングプローブの異なる絶対的または相対的蛍光レベルと関連するトランスフェクトされた細胞を、全集団に対して最高のシグナル強度を有する細胞の上位0.1%をゲートで制御することによって単離した。
個々の細胞を単離し、下記のような細胞中で維持した。各細胞型に関して、均等な割合のそのそれぞれの馴化および新鮮培地を使用するために合した。各細胞型をそれぞれの新鮮培地中で2日間培養し、収穫し、次いで培地を濾過することによって、馴化培地を調製した。個々の単離されたHEK293T細胞を単離し、10%FBS(Sigma#SAC1203C)、2mMのL−グルタミン(Sigma G7513)、10mMのHEPES(Sigma H0887)および1〜50希釈度のペニシリン/ストレプトマイシン溶液(最終濃度100単位のペニシリン/100μGのストレプトマイシン/mL)(Sigma#P4458)を含むダルベッコの修飾イーグル培地(Sigma#D5796)中に維持した。個々に単離されたHuTu細胞を単離し、10%のFBS(Sigma#2442)、2mMのL−グルタミン(Sigma#G7513)、1mMのピルビン酸ナトリウム(Sigma#S8636)および1〜50希釈度のペニシリン/ストレプトマイシン溶液(最終濃度100単位のペニシリン/100μGのストレプトマイシン/mL)(Sigma#P4458)を含むイーグルの最小必須培地(Sigma#D5650)中で維持した。個々に単離されたH716細胞を単離し、10%のFBS(Sigma#F2442)および1〜50希釈度のペニシリン/ストレプトマイシン溶液(最終濃度100単位のペニシリン/100μGのストレプトマイシン/mL)(Sigma#P4458)を含むRoswell Park Memorial Institute 1640培地(Gibco#11875−093)中で維持した。
ロボットによる細胞培養法を使用して、単離された細胞を継代し、96ウェル組織培養プレート中で維持した。特に、MICROLAB STAR(商標)装置を使用して、様々な自動化細胞培養作業(例えば、培地の除去、培地の交換、試薬の添加、細胞洗浄、洗浄液の除去、分散剤の添加、培養容器からの細胞の除去、細胞を培養容器へ添加することなど)を実施した。手動法を含む他の細胞培養法も使用することができる。細胞を次いで10cmの組織培養皿中に増殖させ、標準的手動組織培養技術(例えば、培地の除去、細胞の洗浄、培地の添加)を用いて培養した。
単離された細胞を培養で増殖させて、個々の単離された細胞に由来する細胞の集団を生成させた。個別に単離された細胞を、それらの各培地中で培養することによって増殖させた。HEK293T細胞を、10%FBS(Sigma #SAC1203C)、2mM L−グルタミン(Sigma G7513)および10mMのHEPES(Sigma H0887)を含むダルベッコの修飾イーグル培地(Sigma#D5796)中で維持するために移し、HuTu細胞を、10%FBS(Sigma#2442)、2mMのL−グルタミン(Sigma#G7513)および1mMのピルビン酸ナトリウム(Sigma#S8636)を含むイーグルの最小必須培地(Sigma#D5650)中で維持するために移した。H716細胞を、10%FBS(Sigma#F2442)を含むRoswell Park Memorial Institute 1640培地(Gibco#11875−093)中で維持するために移した。
機能試験
それぞれ単一の単離された細胞の増殖から得られる細胞の集団を次いで、機能的細胞ベースのアッセイを用いて甘味リガンドに対して反応するそれらの能力について特性化した。15mMのフルクトースをこれらの実験で使用した。細胞型に応じて、後述のような様々な条件を使用した。
アッセイの48時間前に、細胞を、10%血清(Sigma#SAC1203C)、4mMのL−グルタミン(Sigma G7513)、10mMのHEPES(Sigma H0887)、および1〜50希釈度のペニシリン/ストレプトマイシン溶液(最終濃度1mLあたり100単位のペニシリン/100μGのストレプトマイシン)(Sigma#P4458)を添加した増殖培地(L15培地(Sigma#L5520)中、10cm皿中、1200万〜2000万細胞の高密度で播種した。細胞を培養マトリックスから解離させ、384ウェルプレート中、アッセイの24時間前に、ウェルあたり35,000細胞で播種した。培地を18〜24時間後に除去した。甘味アッセイ緩衝液(130mMのNaCl、1.1mMのKHPO、1.3mMのCaCl、20mMのHEPESおよび3mMのNaHPO 7HO)中で希釈したカルシウム感受性蛍光色素(Fluo−4、Invitrogen)を次いで各ウェルに添加した。細胞をこの培地中で1時間インキュベートした。プレートを次いでハイスループットプレートリーダー(Hamamatsu FDSS)にかけた。DMSOを含む甘味アッセイ緩衝液を各ウェルに0.2%DMSOの最終濃度になるように添加した。カルシウムフラックスまたはアッセイ反応を、フルクトースを含む甘味アッセイ緩衝液を15mMのフルクトースの最終濃度にするために各ウェルに添加する前、添加中および添加後に検出した。アッセイは、場合によってカルシウム感受性蛍光色素のクエンチャーを用いて実施することができる。そのようなクエンチャーは当該技術分野で周知であり、例えば、ジピクリルアミン(DPA)、アシッドバイオレット17(AV17)、ジアジンブラック(DB)、HLB30818、トリパンブルー、ブロモフェノールブルー、HLB30701、HLB30702、HLB30703、ニトラジンイエロー、ニトロレッド、DABCYL(Molecular Probes)、QSY(Molecular Probes)、金属イオンクエンチャー(例えば、Co2+、Ni2+、Cu2+)、およびヨウ化物イオンが挙げられる。
あるいは、細胞を培養マトリックスから解離させ、384ウェルプレートにおいて、ウェルあたり2,500〜20,000の細胞密度で、アッセイの24または48時間前に、10%のFBS(Sigma#2442)、2mMのL−グルタミン(Sigma#G7513)および1mMのピルビン酸ナトリウム(Sigma#S8636)を含むイーグルの最小必須培地(Sigma#D5650)中、またはこの培地とL−15培地(Sigma,L5520)との等量混合物中に播種した。18〜52時間後、培地を除去した。甘味アッセイ緩衝液(130mMのNaCl、1.1mMのKHPO、1.3mMのCaCl、20mMのHEPESおよび3mMのNaHPO 7HO)中で希釈したカルシウム感受性蛍光色素(Fluo−4, Invitrogen)を次いで各ウェルに添加した。細胞をこの培地中で1時間インキュベートした。プレートを次いでハイスループットプレートリーダー(Hamamatsu FDSS)にかけた。DMSOを含む甘味アッセイ緩衝液を各ウェルに0.2%DMSOの最終濃度になるように添加した。カルシウムフラックスまたはアッセイ反応を、フルクトースを含む甘味アッセイ緩衝液を各ウェルに15mMフルクトースの最終濃度になるように添加する前、添加中および添加後に検出した。
あるいは、細胞をペレット化し、甘味アッセイ緩衝液(130mMのNaCl、1.1mMのKHPO、1.3mMのCaCl、20mMのHEPESおよび3mMのNaHPO 7HO)中で希釈したカルシウム感受性蛍光色素(Fluo−4, Invitrogen)中に再懸濁させた。細胞を384ウェルプレート中にプレーティングし、この培地中で1時間インキュベートした。プレートを次いでハイスループットプレートリーダー(Hamamatsu FDSS)にかけた。DMSOを含む甘味アッセイ緩衝液を各ウェルに0.2%DMSOの最終濃度になるように添加した。カルシウムフラックスまたはアッセイ反応を、フルクトースを含む甘味アッセイ緩衝液を各ウェルに15mMフルクトースの最終濃度になるように添加する前、添加中および添加後に検出した。
高強度の天然および人工甘味料ならびに天然および人工甘味料をはじめとする他の甘味リガンド、例えば、スクロース(Sigma)、グルコース(Sigma)、アセスルファムカリウム(Fluka)、サッカリンナトリウム(Sigma)、シクラミン酸ナトリウム(Aldrich)、ステビバ(Steviva Brands Inc.)、モグロシド(Slim Sweet、Trimedica)、およびソルビトール(Sigma)も使用できる。加えて、苦味、旨味、脂肪味、清涼味、辛味および酸味リガンドをはじめとする他の味覚リガンドまたは味物質、ならびに既知の味または固有の味がない化合物を用いて、甘味反応に対する選択性および特異性を決定することができる。加えて、任意の味物質またはリガンドを、例えば甘味増強剤Rebaudioside−CRP44(RedPoint Bio)およびスクラロース増強剤S2383(Senomyx)、およびSucrose Enhancer S5742(Senomyx)などの増強剤またはブロッカーを包含するさらなる化合物の存在下で試験することができる。
加えて、他の培地およびインキュベーション工程を用いることができ、他のプレート形式、例えば96ウェルプレートおよび1536ウェルプレートを用いることができる。
個々に単離された細胞から培養され、甘味受容体の少なくとも1つのサブユニットを自然に、および/または遺伝子活性化により発現することが判明した多くの細胞集団は、機能的蛍光カルシウムフラックスレポーターアッセイにおいて細胞の反応または活性化速度をモニタリングすることによって、フルクトースに対する反応性を有すると確認された。図28を参照。図28Aは、フルクトースに反応するHuTu細胞を示す。図28Bは、フルクトースに反応するH716細胞を示す。図28Cは、フルクトースに反応する293T細胞を示す。
ハイスループットスクリーニング
甘味アゴニストおよび/またはモジュレータは、前記方法にしたがってプレーティングされた細胞に対する化合物の影響を試験するためにハイスループットスクリーニング(HTS)を使用することによって特定することができる。甘味アッセイ緩衝液を、天然もしくは合成化合物ライブラリの1以上の成分もしくは化合物、または抽出物もしくは抽出物フラクションの存在下または非存在下で各ウェルに添加する。DMSOまたは他の有機溶媒、例えばエタノールも含めて、5%未満(例えば、0.2%)のDMSOの最終濃度にするために化合物または抽出物を可溶化するのを助ける。カルシウムフラックスをある期間(例えば、90秒間)検出する。甘味アッセイ緩衝液中で希釈した、フルクトース、または別の甘味リガンドを次いで各ウェルに添加して、最終活性化濃度(例えば、15mM)にする。相対的蛍光の変化をさらなる期間(例えば、90秒)記録する。多数の対照化合物も試験する。
この試験は、化合物ライブラリの一部または全部がスクリーニングされるまで繰り返す。データを分析して、活性化合物を同定する。ブロッカー、ポテンシエーター、増強剤またはアロステリックモジュレータを包含するアゴニストおよびモジュレータは、このアッセイプロトコルまたは他のアッセイプロトコルを用いて同定する。異なる甘味リガンドを用いた化合物の試験を用いて、甘味リガンド、例えば選択的または汎活性化合物の1つだけ、全てまたはサブセットに対する甘味受容体の反応を調節する化合物を特定する。これは、同じ化合物または化合物ライブラリの独立したハイスループットスクリーニングによるが、各スクリーンにおいて1以上の異なる甘味リガンドを用いて行う。
反応曲線(例えば、減衰速度または大きさまたは反応)の一時的速度を調べることによって、他の定性的および定量的効果を有する化合物の調節を確認する。
甘味試験
甘味細胞ベースのアッセイを用いて特定した化合物を、当該技術分野における標準的技法に準拠した当業者に周知のヒト官能検査で試験した。化合物をそれらの固有の味特性(例えば甘味、苦味、旨味、塩味、酸味、清涼味もしくは辛味および味落ち)ならびに食感、しびれ、痛み、刺激および刺痛などの知覚され得る他の性質または特性について試験する。試験は、液体、半固体、固体、粉末、錠剤、ゲル、ガム、スプレー、可溶性ストリップ、食品もしくは飲料品を含む1以上の異なる形式またはマトリックスで実施する。化合物を含む試料および化合物を含まない試料を評価して、当該化合物の知覚特性を検出する。様々な用量の化合物を試験することができる。ある実験では、化合物を、味のある他の化合物または成分をさらに含む試料において試験し、そのような味の変化、改変、向上、増強、または阻害を評価する。化合物は、エタノールなどのアルコール、DMSOまたは他の溶媒をはじめとする、溶解させるために設計された薬剤の存在下で提供することができる。試料を、加熱するか、冷却するか、または室温で試験することができる。化合物を、甘味または他の味を向上またはブロックするそれらの能力についても試験する。官能検査は、臭いに関連する効果を識別するために、ノーズクリップを場合によっては使用して実施する。味覚試験は、「シップ/スピット」モードを用いて実施し、この場合、低濃度の化合物を用いて、人体暴露を制限する。化合物を試験して、1以上の甘味リガンドおよび甘味料の知覚に対するそれらの影響を決定する。当該化合物に暴露されるか、または当該化合物を評価するヒトまたは動物対象は、インビボ活性のパターンを化合物と関連づけるために、機能的脳イメージングまたは他のイメージング試験(例えば、磁気共鳴イメージング)を用いて研究することができる。
実施例39 安定な嗅覚受容体発現細胞系の生成
工程1−トランスフェクション
293T細胞を2つの独立したプラスミド(1つはヒト嗅覚受容体(配列番号134〜135の1つ)をコードし、もう1つはヒトGα15シグナリングタンパク質(配列番号133)をコードする)とともにコトランスフェクトした。当業者には理解されるように、選択された宿主細胞と併用するのに適した任意の試薬を用いて、核酸、例えば、プラスミド、オリゴヌクレオチド、または標識されたオリゴヌクレオチドを、適切に最適化した宿主細胞中に導入することができる。核酸を宿主細胞中に導入するために使用することができる試薬の例としては、Lipofectamine、Lipofectamine2000、Oligofectamine、TFX試薬、Fugene6、DOTAP/DOPE、Metafectine、およびFecturinが挙げられるが、これらに限定されるものではない。薬剤選択は、本明細書中に記載される方法では任意であるが、本発明者らはプラスミド1個あたり1個の哺乳動物薬剤耐性マーカーを含めた。ここで使用するプラスミドは、嗅覚受容体遺伝子またはGα15遺伝子の発現のためのCMVプロモータを含む。シグナリングプローブによる検出のための、標的配列を含むタグをコード化する非翻訳配列も各プラスミド中に存在するので、タグは嗅覚受容体またはGα15転写産物と同時転写され、融合した。タグは、シグナリングプローブとハイブリダイズできる標的配列を含む。使用した標的配列は、標的配列1(配列番号129)、および標的配列2(配列番号130)であり、使用したタグ配列は、タグ配列1(配列番号136)およびタグ配列2(配列番号137)であった。これらの例では、着臭剤遺伝子をコードするプラスミドは標的配列1を含み、Gα15遺伝子をコードするプラスミドは標的配列2を含む。
工程2−選択工程
トランスフェクトされた細胞を1〜4日間、ウシ胎仔血清(FBS)を含むダルベッコの修飾イーグル培地(DMEM)中で増殖させ、続いて抗生物質含有DMEM−FBS中で増殖させた。抗生物質含有期間に次のように培地に抗生物質を添加した:ピューロマイシン(0.3ug/ml)およびハイグロマイシン(110ug/ml)、ピューロマイシン(0.15ug/ml)およびハイグロマイシン(75ug/ml)、およびピューロマイシン(0.05ug/ml)およびハイグロマイシン(18ug/ml)。
工程3−細胞継代
抗生物質選択によって濃縮した後、そして蛍光発生シグナリングプローブの導入前に、細胞を抗生物質選択の非存在下でさらに3〜15回(p3〜p15)継代して、選択された期間にわたって安定でない発現が沈静化するために時間をとった。
工程4−蛍光発生シグナリングプローブへの細胞の暴露
細胞を収穫し、シグナリングプローブ(配列番号131および132)でトランスフェクトした。当業者には理解されるように、選択された宿主細胞との併用に適した任意の試薬を用いて、核酸、例えばプラスミド、オリゴヌクレオチド、標識されたオリゴヌクレオチドを、適切に最適化された宿主細胞中に導入することができる。核酸を宿主細胞中に導入するために使用できる試薬の例としては:Lipofectamine、Lipofectamine2000、Oligofectamine、TFX試薬、Fugene6、DOTAP/DOPE、Metafectine、またはFecturinが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
シグナリングプローブにより検出される標的配列
標的配列1
5’−GTTCTTAAGGCACAGGAACTGGGAC−3’(配列番号129) タグ配列1(標的配列は太字)
(着臭剤)5’−
AGGGCGAATTCCAGCACACTGGCGGCCGTTACTAGTGGATCCGAGCTCGGAGGCAGGTGGACAGGAAGGTTCTAATGTTCTTAAGGCACAGGAACTGGGACATCTGGGCCCGGAAAGCCTTTTTCTCTGTGATCCGGTACAGTCCTTCTGC−3’(配列番号136)
標的配列2
5’−GAAGTTAACCCTGTCGTTCTGCGAC−3’(配列番号130)
タグ配列2(標的配列は太字で標示)(着臭剤)
5’−
AGGGCGAATTCCAGCACACTGGCGGCCGTTACTAGTGGATCCGAGCTCGGTAC
CAAGCTTCGAGGCAGGTGGACAGCTTGGTTCTAATGAAGTTAACCCTGTCGTT
CTGCGACATCTGGGCCCGGAAAGCGTTTAACTGATGGATGGAACAGTCCTTCT
GC−3’(配列番号137)
シグナリングプローブ
シグナリングプローブを100μMストックとして供給した。
シグナリングプローブ1は標的1を結合する
5’−Quasar670 GCCAGTCCCAGTTCCTGTGCCTTAAGAACCTCGC BHQ2 quench−3’(配列番号131)
シグナリングプローブ2は標的2を結合する
5’−Cy5.5 GCGAGTCGCAGAACGACAGGGTTAACTTCCTCGC BHQ2 quench−3’(配列番号132)
DNAプローブではなく5−MedCおよび2−アミノdAミキシマープローブを数例では使用したことにも注意。
スクランブル化非標的6−Famプローブを送達対照(不掲載)としていくつかの実験において使用した。
工程5−陽性細胞の単離
細胞を解離させ、蛍光活性化細胞分類(Beckman Coulter, Miami, FL)を用いた分析および分類のために集めた。標準的解析法を使用して、バックグラウンドより高い蛍光を発する細胞をゲートで制御し、バーコード化した96ウェルプレート中へのゲート内にある個々の細胞を単離した。ゲート制御階層は次のとおりであった:コインシデンスゲート>シングレットゲート>ライブゲート>ソートゲート。このゲート法を用いて、ダブルポジティブな細胞の上位0.1〜2%を、バーコード化96ウェルプレート中に分類するために標識した。
工程6−工程2〜5および/または3〜5のさらなるサイクル
実験を、非常に厳密に時間が決められたロジスティックで段階に分けた。このプロトコルの一部として、重複した分類を完了し、さらなるクローンを得るために工程2〜5または3〜5のフルサイクルを2回実施した。
工程7−細胞の集団についての増殖速度の推定
プレートをHamilton Microlabstar自動化液体ハンドラーに移した。2〜3日馴化増殖培地:100単位のペニシリン/ml+0.1mg/mlのストレプトマイシンを追加した新鮮な増殖培地(DMEM/10%FBS)の1:1ミックス中、20日まで、細胞をインキュベートした。プレートを分類後7〜30日に撮像して、ウェル(Genetix)の集密度を測定した。プレート全体にわたって信頼できる画像を取得するために、各プレートに焦点を合わせた。70%を超える報告された集密度は信頼性がなかった。前記で特定された時間にわたって3回集密度測定値を得、増殖速度を計算するために使用した。
工程8−増殖速度推定値にしたがった細胞集団のビン化
細胞を、分類後約20〜30日に増殖速度にしたがってビン化した(独立して分類し、コホートとしてプレーティングした)。ビンを独立して集め、下流の処理のために個々の96ウェルプレート上にプレーティングし、特定のビンにつき2以上の標的プレートが存在し得る。増殖速度の広がりを考慮し、細胞集団の合計数の少なくとも約30〜90%(推定値として)の高いパーセンテージを対象とする範囲を含めることによって、ビンを計算した。9の増殖ビンを使用し、異なる嗅覚受容体細胞系にわたるビン全体について平均区分は約15〜40時間であった。したがって、各ビンは、約1〜5時間の増殖速度または集団倍加時間の差に相当した。
同時に増殖速度にしたがって合理的にビン化され得る最も多様なクローンを処理するために、細胞は1日未満から2週間超までの倍加時間を有し得;本発明者等によると、典型的には1つのビンあたり3〜9ビンを0.25〜0.7日の倍加時間で行うのが好ましい。当業者は、特定の状況にしたがってビンのタイトさおよびビンの数を調節する方法、ならびに細胞がそれらの細胞サイクルに関して同期する場合に、ビンのタイトさおよび数をさらに調節できることを理解するであろう。この実施例では、15〜40時間の倍加時間を有する細胞を、ビンのタイトさを増大させるためにビン化に関して選択する。
工程9−パラレルプロセッシングを加速し、ストリンジェントな品質管理を提供するためのレプリカプレーティング法
プレートを標準的および固定条件(加湿37.5%CO2/95%空気)的条件下、DMEM培地/抗生物質(100単位のペニシリン/ml+0.1mg/mlのストレプトマイシン)を含む10%FBS中でインキュベートした。細胞のプレートを分割して、4セットの標的プレート(このセットはすべての増殖ビンを有する全プレートからなり、これらの工程により、当初のセットの4つの複製が存在することを保証した)を得た。3セットまでの標的プレートを低温保存(下記参照)に付し、残りのセットを拡大し、継代および機能的アッセイ実験のためにさらにレプリカプレーティングした。別個の独立組織培養試薬、インキュベータ、人員および二酸化炭素源を各セットのプレートに使用した。品質管理工程は、全ての組織培養試薬の適切な産生量および品質を保証するために採用した:使用するために準備する培地の各ボトルに添加する各成分は、1人の指定された人がその試薬のみを含む指定された1つのフード中で添加し、その間、もう1人の指定された人が間違いを避けるために監視した。液体取り扱いの条件は、ウェル全体にわたる相互汚染をなくすように設定した。全工程で新しいチップを使用するか、または厳密なチップ洗浄プロトコルを使用した。液体取り扱い条件を、正確な体積移動、効率的な細胞操作、洗浄サイクル、ピペッティング速度および位置、細胞分散のためのピペッティングサイクルの数、およびプレートに対するチップの相対的な位置について設定した。
工程10−細胞の集団の初期継代ストックを凍結する
2組のプレートを−70〜−80℃で凍結させた。各組のプレートをまず70〜100%の細胞集密度に到達させた。培地を吸引し、培養培地または90%FBSおよび10%DMSOを添加した。プレートをパラフィルム(登録商標)で密封し、次いで個々に1〜5cmの発泡体で包囲し、−80℃の冷凍庫中に入れた。
工程11−安定な細胞系を産生するための方法および初期変形工程の条件
残りの2セットのプレートを工程9で前述したように維持した。全ての細胞分裂は、培地除去、細胞洗浄、トリプシン添加およびインキュベーション、クエンチングおよび細胞分散工程を含む液体取り扱い工程を用いて実施した。
工程12−再配列されたプレート中の細胞の機能性の試験
細胞および全ての細胞の集団についての培養条件の一貫性および標準化を制御した。増殖速度の若干の差異が原因のプレート全体にわたる差異を、プレート全体にわたる細胞数の正規化によって制御し、再配列後2〜8継代ごとに生じた。外れ値の細胞の集団を検出し、除外した。
工程13−細胞集団の特性化
クローンを分類後3.5〜6週間の間にスクリーニングし、上位のクローンを機能的に再試験し、分類後5〜6週間で同定した。細胞を6週間まで維持して、これらの条件下でインビトロで進化させた。この期間中、本発明者等は、サイズ、形態、脆性、トリプシン処理に対する反応もしくは解離、解離後の丸さ/平均的真円度、生存率(%)、マイクロ集密度への傾向、または培養プレート表面への接着性などの細胞維持の他の態様を観察した。
工程14−細胞の集団の潜在的機能性の評価
機能基準を用いて細胞の集団を試験した。カルシウム動員色素Fluo−4(Invitrogen)を製造業者の指示に従って使用した。h−ORを安定して発現するHEK293T細胞系を、標準的細胞培養条件下、10%ウシ胎仔血清およびグルタミンを添加したDMEM培地中で維持した。アッセイ前日に、細胞をストックプレートから収穫し、黒色透明底の384ウェルアッセイプレート中にプレーティングした。アッセイプレートを、37℃の細胞培養インキュベータ中、5%CO下で22〜48時間維持した。培地を次いでアッセイプレートから除去し、緩衝液(130mMのNaCl、5mMのKCl、2mMのCaCl、1.2mMのMgCl、10mMのHEPES、10mMのグルコース、pH7.0)中で希釈したカルシウム動員色素(Fluo−4, Invitrogen, Carlsbad, CA)を添加し、クエンチャーとしてのTrypan Ultra Blue(ABD Bioquest, CA)とともに37℃で1時間インキュベートし、そして前記緩衝液(130mMのNaCl、5mMのKCl、2mMのCaCl、1.2mMのMgCl、10mMのHEPES、10mMのグルコース、pH7.0)中で希釈した。前記クエンチャーを、当該技術分野で周知のクエンチャー、例えば、ジピクリルアミン(DPA)、アシッドバイオレット17(AV17)、ジアジンブラック(DB)、HLB30818、ブロモフェノールブルー、HLB30701、HLB30702、HLB30703、ニトラジンイエロー、ニトロレッド、DABCYL(Molecular Probes)、QSY(Molecular Probes)、金属イオンクエンチャー(例えば、Co2+、Ni2+、Cu2+)、およびヨウ化物イオンと置換してもよい。アッセイプレートを次いで蛍光プレートリーダー(Hamamatsu FDSS)にかけ、前記緩衝液(130mMのNaCl、5mMのKCl、2mMのCaCl、1.2mMのMgCl、10mMのHEPES、10mMのグルコース、pH7.0)中に溶解させたアゴニスト(OR3A1について4.5mMのHelionalおよびOR1D2について0.3mMのBourgeonal−図29A、29B)を添加した。細胞を384ウェルプレート中、複数の異なる密度で試験し、反応を分析した。プレーティング後の様々な時点、例えばプレーティング後12〜48時間を使用した。様々なプレーティング密度をアッセイ反応差異について試験した。
図29Aは、対照としてのDMSOビヒクルバックグラウンドシグナルと比較して、ヒト嗅覚受容体OR3A1を発現する細胞のHelional(4.5mMの最終濃度まで)に対する機能的細胞ベースの反応の代表的な曲線を示す。試験曲線および対照曲線を重ね合わせる。蛍光カルシウムシグナリング色素を用いてカルシウムフラックスを報告するために設計された細胞ベースのアッセイの図29に提示した結果から、細胞がHelionalに対してバックグラウンドよりも高い反応を示すことがわかる。
図29Bは、対照としてのDMSOビヒクルバックグラウンドシグナルと比較して、Bourgeonal(0.3mMの最終密度まで)に対してヒト嗅覚受容体OR1D2を発現する細胞の機能的細胞ベースの反応の代表的な曲線を示す。試験および対照曲線を重ね合わせる。蛍光カルシウムシグナリング色素を用いてカルシウムフラックスを報告するために設計された細胞ベースのアッセイの図29Bに示した結果から、細胞がバックグラウンドよりも高いBourgeonalに対する反応を示したことが分かる。
低および高継代数で実施した実験から得られる機能的反応を比較して、分類後6から40週間の範囲の所定の期間にわたって最も一貫した反応を有する細胞を特定する。経時的に変化する細胞の他の特性、例えば、細胞が解離後に再付着する時間も記録する。
工程16−細胞のさらなる評価
機能的基準および他の基準を満たす細胞の集団をさらに評価して、生存可能な安定で機能的な細胞系の産生に最も適したものを決定する。選択された細胞の集団をさらに大きな組織培養容器中で増殖させ、前述の特性化工程をこれらの条件下で継続するかまたは繰り返す。この時点で、一貫した信頼性のある継代のために、さらなる標準化工程を導入する。これらには、異なるプレーティング細胞密度、プレートコーティング、継代時間、培養皿サイズ/形式およびコーティング、流体工学最適化、細胞解離最適化(例えば、細胞解離緩衝液(Invitrogen)対トリプシンの存在下での解離)、使用する解離試薬の体積、および解離時間の長さ)、ならびに洗浄工程が含まれる。グルタミン濃度は培地によって変わる量である。さらに、各継代での細胞の生存率も測定する。手動介入を増やし、細胞をさらに綿密に観察し、モニタリングする。この情報を用いて、所望の特性を保有する最終的細胞系を特定し、選択するのに役立てる。一貫した増殖、一貫した(すなわち形態が変わらない)適切な接着性、ならびに機能的反応を示す最終的細胞系およびバックアップ細胞系を選択する。
工程17−細胞バンクの確立
最終細胞系およびバックアップ細胞系に対応する低継代凍結プレート(前記参照)を37℃で解凍し、DMEM/10%のFBSで2回洗浄し、加湿37℃/5%CO条件中でインキュベートする。細胞を次いで2〜3週間増殖させる。25〜50バイアルからなる、それぞれ最終およびバックアップ細胞系の細胞バンクを確立する。さらなる最適化実験から得られる細胞を50%DMEM/10%FBS、40%FBS、および10%DMSO中で冷凍保存する。
工程18−細胞バンクの試験
解凍した細胞系(増殖させ、再凍結したもの)の凍結ストックを含む細胞バンクからの少なくとも1つのバイアルを解凍し、培養で増殖させる。結果として得られる細胞を試験して、これらがもともと選択されたもととなる同じ特性を満たすことを確認する。
実施例40 天然の嗅覚受容体機能に関する細胞系の特性化
嗅覚受容体を発現するHEK293T細胞のリガンド誘発性反応性を同定し、測定するために、細胞内カルシウムレベルの受容体により誘発された改変を測定することによって、受容体活性化をモニタリングする。細胞を、黒色透明底のプレート中、標準的増殖培地中で一夜増殖させるか、またはアッセイ緩衝液(130mMのNaCl、5mMのKCl、2mMのCaCl、1.2mMのMgCl、10mMのHEPES、10mMのグルコース、pH7.0)中懸濁液として黒色透明底のプレートに添加する。細胞を、1時間室温で、クエンチャーとしてTrypan Ultra Blue(ABD Bioquest、CA)を含む緩衝液中、前記緩衝液(130mMのNaCl、5mMのKCl、2mMのCaCl、1.2mMのMgCl、10mMのHEPES、10mMのグルコース、pH7.0)中で希釈した、無洗浄カルシウム感受性蛍光色素Fluo−4(Invitrogen)とともにインキュベートする。前記同定されたクエンチャーを当該技術分野で周知のクエンチャー、例えば、ジピクリルアミン(DPA)、アシッドバイオレット17(AV17)、ジアジンブラック(DB)、HLB30818、トリパンブルー、ブロモフェノールブルー、HLB30701、HLB30702、HLB30703、ニトラジンイエロー、ニトロレッド、DABCYL(Molecular Probes)、QSY(Molecular Probes)、金属イオンクエンチャー(例えば、Co2+、Ni2+、Cu2+)、およびヨウ化物イオンにより置換することができる。細胞プレートおよび試験化合物(0.01μM〜100mM)を、装置が試験化合物を細胞に添加する前、添加中、および添加後のプレート蛍光の画像を集めるハイスループット蛍光プレートリーダー(Hamamatsu FDSS)中に入れる。画像のソフトウェア(Hamamatsu FDSS)分析は、細胞プレート中の各ウェルについての相対的蛍光における変化を報告する。
その多くが着臭剤として報告された種々の化合物および抽出物を、嗅覚受容体細胞系ならびに対照細胞全体に亘って分析して、活性を測定し、脱オーファン化する。
実施例41 嗅覚受容体発現細胞系における機能的反応の均一性
嗅覚受容体はGタンパク質共役受容体(GPCR)であるので、種々の化合物の存在下で異なる嗅覚受容体間の反応の有意な比較を行うためには、Gタンパク質共役受容体が異なる細胞系において一様に機能することを見いだすことが重要である。Gタンパク質共役アゴニストの濃度範囲全体にわたる種々の細胞系の相対的反応は均一でなければならない。このことを確かめるために、様々な嗅覚受容体およびマウスGα15タンパク質を発現する全ての細胞系のGα15介在性受容体反応を、イソプロテレノール(細胞において内因的に発現されるβ−アドレナリン受容体のアゴニスト)の濃度を変えて、用量反応曲線実験で試験する。この内因性受容体は、刺激された場合、発現されたGα15とカップリングし、細胞内遊離カルシウムの変化を誘発し得る。反応(%)をイソプロテレノール濃度の関数としてプロットし、結果を曲線に適合させて、EC50値(最大半量の受容体活性化の濃度)を計算する。
実施例42 機能的に反応する広く調整された受容体、中程度に調整された受容体、および選択的受容体の同定
本明細書中(すなわち、実施例39)に記載される方法を用いて生成させた、天然のヒト嗅覚受容体遺伝子を安定して発現する細胞系を、機能的細胞ベースの受容体研究において試験して、化学的に多様な化合物のコレクションによるそれらの活性化を検出する。これにより、広く調整された受容体、それほど幅広くないが、狭い範囲で調整された受容体の同定が可能になる。
実施例43 化合物のライブラリにより活性化された受容体の同定
嗅覚受容体細胞系のそれぞれに対する化合物のライブラリの活性を試験する。化合物を添加した際の受容体活性についての機能的細胞ベースのアッセイにおいてデータを得、受容体の定常活性(すなわち、緩衝液単独を添加した際の受容体活性)を上回る活性のパーセントとして表す。各受容体での各化合物の活性を次いで記号化して、各受容体で低い活性(例えば、定常活性よりも<100%高い;白色)、中程度の活性(例えば、定常活性よりも101〜500%高い;薄灰色)、高(例えば、定常活性よりも501〜1000%高い;暗灰色)または極めて高い活性(例えば、定常活性よりも>1001%高い、黒色)を有する化合物を強調する。結果として得られるパターンを用いて、選択的に、または嗅覚受容体全体にわたって広範囲のいずれかで活性である化合物、および化合物の化学的に多様なセットに対して広範囲または選択的反応のいずれかを示す受容体をグラフで表示する。データの分析を用いて、対象の化合物で特定の嗅覚受容体または嗅覚受容体活性のパターンを帰属または同定し、ブロッカーおよびポテンシエーターをはじめとするモジュレータを同定する。このデータの分析を用いて、嗅覚受容体活性のパターンを、試験した対応する着臭剤の生理学的効果と関連づけることもできる。
実施例44 アゴニスト誘導性嗅覚受容体活性の拮抗物質と同様の機能活性を有する化合物の類似体の同定
嗅覚受容体発現細胞ベースのアッセイが類似した機能活性を有する化合物の類似体を同定する能力を試験するために、既知モジュレータまたは調節化合物の構造類似体を、それらの嗅覚受容体のアゴニスト誘導性受容体活性を阻害する能力について試験する。アゴニストにより誘発される嗅覚受容体の活性を阻害する類似体の構造を比較する。したがって、嗅覚受容体発現細胞系は、有力な嗅覚受容体拮抗物質を見いだすのに役立つ可能性がある。異なる活性(例えば、増強、作動、遮断など)を有するモジュレータは、当業者に公知のように、アッセイおよび試験を行い、結果分析を実施することによっても同定される。
前述の本発明の実施形態は、単に例示的であることが意図され、当業者らは、本明細書中に記載する具体的な手順の多くの同等物を理解するか、または慣例の実験のみを用いて確かめることができるであろう。そのような同等物は全て本発明の範囲内に含まれると見なされ、以下の請求項の対象である。さらに、当業者らは、説明および請求のためにある特定の順序で記載しなければならないが、本発明はそのような特定の順序以外の種々の変更を想定することを理解するであろう。
本明細書中で記載する全ての参考文献は、それらの全体として参照することによって本明細書中に組み込まれ、それぞれの刊行物または特許または特許出願が具体的かつ個別に記載されているのと同程度に全ての目的に関してその全体において参照により組み込まれる。

Claims (38)

  1. 甘味受容体T1R2サブユニットおよび甘味受容体T1R3サブユニットを含む甘味受容体を安定して発現する細胞または細胞株であって、
    前記細胞または細胞株は増殖速度によってグループ分けされており、
    前記サブユニットの少なくとも1つの発現は、前記サブユニットをコードする核酸の宿主細胞への導入、あるいは宿主細胞および前記宿主細胞に由来する細胞または細胞株に既に存在するサブユニットをコードする核酸の遺伝子活性化から結果として生じ、
    前記細胞または細胞株は、細胞ベースのカルシウムフラックスアッセイにおけるZ’値が少なくとも0.6であり、
    前記発現は少なくとも2週間にわたって安定である、
    細胞または細胞株。
  2. 甘味受容体T1R2サブユニット、甘味受容体T1R3サブユニット、およびGタンパク質を含む甘味受容体を安定して発現する細胞または細胞株であって、
    前記細胞または細胞株は増殖速度によってグループ分けされており、
    前記サブユニットおよびGタンパク質のうちの少なくとも1つの発現が、前記サブユニットまたはGタンパク質をコードする核酸の宿主細胞への導入、あるいは宿主細胞および前記宿主細胞に由来する細胞または細胞株に既に存在する前記サブユニットまたはGタンパク質をコードする核酸の遺伝子活性化から結果として生じ、
    前記細胞または細胞株は、細胞ベースのカルシウムフラックスアッセイにおけるZ’値が少なくとも0.6であり、
    前記発現は少なくとも2週間にわたって安定である、
    細胞または細胞株。
  3. 少なくとも1つの甘味受容体サブユニットが、前記宿主細胞へと導入される該サブユニットをコードする核酸から発現する、請求項1または2に記載の細胞または細胞株。
  4. 少なくとも1つの甘味受容体サブユニットが、前記宿主細胞に存在する核酸から遺伝子活性化によって発現する、請求項1または2に記載の細胞または細胞株。
  5. 前記宿主細胞は:
    a.真核細胞であるか;
    b.哺乳類細胞であるか;
    c.甘味受容体の少なくとも1つのサブユニットもしくはGタンパク質を内因的に発現しないか;または
    d.(a)、(b)および(c)の任意の組み合わせである、
    請求項1または2に記載の細胞または細胞株。
  6. 前記宿主細胞が、HEK‐293細胞である、請求項1または2に記載の細胞または細胞株。
  7. 前記甘味受容体は
    a.哺乳類のものであるか;
    b.ヒトのものであるか;
    c.異なる種に由来するサブユニットを含むか;
    d.キメラである1つ以上のサブユニットを含むか;または
    e.(a)〜(d)の任意の組み合わせである、
    請求項1または2に記載の細胞または細胞株。
  8. 前記甘味受容体が機能的である、請求項1または2に記載の細胞または細胞株。
  9. アッセイにおいて少なくとも0.7のZ’値を有する、請求項8に記載の細胞または細胞株。
  10. 選択的圧力の不在下で培地において甘味受容体を安定して発現する、請求項1または2に記載の細胞または細胞株。
  11. 前記甘味受容体T1R2サブユニットが、下記からなる群から選択される、請求項1または2に記載の細胞または細胞株:
    a.配列番号34のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列を含む、甘味受容体サブユニット;
    b.配列番号34のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む、甘味受容体サブユニット;
    c.ストリンジェントな条件下で配列番号31、または配列番号34のアミノ酸あるいは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、とハイブリッド形成する核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む、甘味受容体サブユニット;および
    d.配列番号31、もしくは配列番号34のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも85%同一である核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む、甘味受容体サブユニット。
  12. 前記甘味受容体サブユニットT1R2が、下記からなる群から選択される核酸によってコードされる、請求項1または2に記載の細胞または細胞株:
    a.配列番号31を含む核酸:
    b.配列番号34のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸;
    c.ストリンジェントな条件下でa)またはb)の核酸とハイブリッド形成するヌクレオチド配列を含む核酸;および
    d.配列番号31、もしくは配列番号34のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも95%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸。
  13. 前記甘味受容体サブユニットT1R3が、下記からなる群から選択される、請求項1または2に記載の細胞または細胞株:
    a.配列番号35のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列を含む甘味受容体サブユニット;
    b.配列番号35のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含む甘味受容体サブユニット;
    c.ストリンジェントな条件下で配列番号32、または配列番号35のアミノ酸配列もしくは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、とハイブリッド形成する核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む甘味受容体サブユニット;および
    d.配列番号32、または配列番号35のアミノ酸配列もしくは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸と少なくとも85%同一である核酸によってコードされるアミノ酸配列を含む甘味受容体サブユニット。
  14. 前記甘味受容体T1R3サブユニットが、下記からなる群から選択される核酸によってコードされる、請求項1または2に記載の細胞または細胞株:
    a.配列番号32を含む核酸;
    b.配列番号35のアミノ酸もしくは別の種における対応物のアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸;
    c.ストリンジェントな条件下でa)またはb)の核酸とハイブリッド形成するヌクレオチド配列を含む核酸;および
    d.配列番号32、もしくは配列番号35のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも85%同一であるヌクレオチド配列を含む核酸。
  15. 前記Gタンパク質が、下記からなる群から選択される、請求項2に記載の細胞または細胞株:
    a.配列番号36もしくは37のアミノ酸配列または別の種における対応物のアミノ酸配列を含むGタンパク質;
    b.配列番号36もしくは37、または別の種における対応物のアミノ酸配列、と少なくとも85%同一であるアミノ酸配列を含むGタンパク質;
    c.ストリンジェントな条件下で配列番号33、あるいは配列番号36もしくは37のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、とハイブリッド形成する核酸によってコードされるアミノ酸配列を含むGタンパク質;および
    d.配列番号33、あるいは配列番号36もしくは37のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸、と少なくとも85%同一である核酸配列によってコードされるアミノ酸配列を含むGタンパク質。
  16. 前記Gタンパク質が、下記からなる群から選択される核酸によってコードされる、請求項2に記載の細胞または細胞株:
    a.配列番号33を含む核酸;
    b.配列番号36もしくは37のポリペプチドまたは別の種における対応物のアミノ酸配列をコードするヌクレオチド配列を含む核酸;
    c.a)またはb)の核酸配列とストリンジェントな条件下でハイブリッド形成するヌクレオチド配列を含む核酸および;
    d.配列番号33、あるいは配列番号36もしくは37のアミノ酸または別の種における対応物のアミノ酸配列をコードする核酸配列、と少なくとも95%同一のヌクレオチド配列を含む核酸。
  17. a.甘味受容体T1R2サブユニットをコードする核酸を含む第一のベクター、甘味受容体T1R3サブユニットをコードする核酸を含む第二のベクター、および任意に、Gタンパク質をコードする核酸を含む第三のベクターを宿主細胞へと導入する工程;
    b.前記甘味受容体T1R2サブユニットの発現を検出する第一の分子ビーコン、前記甘味受容体T1R3サブユニットの発現を検出する第二の分子ビーコン、および任意に、前記Gタンパク質の発現を検出する第三の分子ビーコンを、工程a)において作製される宿主細胞へと導入する工程;ならびに
    c.前記T1R2サブユニット、前記T1R3サブユニット、および任意に前記Gタンパク質を発現する細胞を単離する工程
    を含む、請求項1または2に記載の細胞または細胞株を作製するための方法。
  18. 工程c)において単離された細胞から細胞株を作製する工程をさらに含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記宿主細胞が:
    a.真核細胞であるか;
    b.哺乳類細胞であるか;
    c.甘味受容体の少なくとも1つのサブユニットもしくはGタンパク質を内因的に発現しないか;または
    d.a)、b)およびc)の任意の組み合わせである、
    請求項17に記載の方法。
  20. a.細胞を1〜4週間、1〜9ヶ月間、またはその間の任意の時間の群から選択される期間培養する工程;
    b.前記甘味受容体またはそのサブユニットの発現を該時間にわたって周期的にアッセイし、前記発現がRNAレベルまたはタンパク質レベルでアッセイされる工程;および
    c.前記甘味受容体またはそのサブユニットを1〜4週間、1〜9ヶ月間、またはその間の任意の時間の群から選択される期間にわたって実質的に安定して発現することを特徴とする細胞または細胞株を選択する工程
    をさらに含む、請求項17に記載の方法。
  21. a.細胞を1〜4週間、1〜9ヶ月間、またはその間の任意の時間の群から選択される期間培養する工程;
    b.前記甘味受容体またはそのサブユニットの発現レベルを該時間にわたって周期的に測定し、前記発現がRNAレベルまたはタンパク質レベルでアッセイされる工程;および
    c.前記甘味受容体またはそのサブユニットを1〜4週間、1〜9ヶ月間、またはその間の任意の時間の群から選択される期間にわたって実質的に同じレベルで発現することを特徴とする細胞または細胞株を選択する工程
    をさらに含む、請求項17に記載の方法。
  22. 前記甘味受容体のタンパク質発現レベルの測定が、機能的アッセイを用いて実施される、請求項21に記載の方法。
  23. 前記T1R2サブユニットが、請求項11のa)〜d)のサブユニットからなる群から選択され、前記T1R3サブユニットが、請求項13のa)〜d)のサブユニットからなる群から選択され、かつ前記Gタンパク質が、請求項15のa)〜d)のタンパク質からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
  24. 前記T1R2サブユニットが、請求項12のa)〜d)に記載の核酸によってコードされるサブユニットからなる群から選択される核酸によってコードされ、前記T1R3サブユニットが、請求項14のa)〜d)に記載の核酸によってコードされるサブユニットからなる群から選択され、かつ前記Gタンパク質が、請求項16のa)〜d)に記載の核酸によってコードされるタンパク質からなる群から選択される、請求項17に記載の方法。
  25. 前記単離する工程が、蛍光活性化セルソーターを利用する、請求項17に記載の方法。
  26. 請求項1または2に記載の少なくとも1つの細胞または細胞株を、少なくとも1つの試験化合物に曝露し、かつ甘味受容体機能における変化を検出する工程を含む、甘味受容体機能の修飾因子を同定するための方法。
  27. 前記修飾因子が、甘味受容体阻害薬、甘味受容体アンタゴニスト、甘味受容体遮断薬、甘味受容体活性化因子、甘味受容体アゴニスト、または甘味受容体増強薬からなる群から選択される、請求項26に記載の方法。
  28. 前記甘味受容体がヒト甘味受容体である、請求項26に記載の方法。
  29. 前記試験化合物が、小分子、化学部分、ポリペプチド、または抗体である、請求項26に記載の方法。
  30. 前記試験化合物が、化合物のライブラリである、請求項26に記載の方法。
  31. 前記ライブラリが、低分子ライブラリ、組み合わせライブラリ(combinatorial library)、ペプチドライブラリ、または抗体ライブラリである、請求項30に記載の方法。
  32. 前記修飾因子が、甘味受容体の酵素的に修飾された形態に対して選択的である、請求項26に記載の方法。
  33. 前記細胞または細胞株が、1〜4週間、1〜9ヶ月間、またはその間の任意の時間の群から選択される期間にわたる、甘味受容体の実質的に安定した発現を特徴とする、請求項1または2に記載の細胞または細胞株。
  34. 前記細胞または細胞株が、1〜4週間、1〜9ヶ月間、またはその間の任意の時間の群から選択される期間にわたって前記甘味受容体を実質的に同じレベルで発現することを特徴とする、請求項1または2に記載の細胞または細胞株。
  35. 前記発現レベルが、機能的アッセイを用いて測定される、請求項34に記載の細胞または細胞株。
  36. 請求項17〜25のいずれか一項記載の方法によって作製される、請求項1または2に記載の細胞または細胞株。
  37. 前記細胞が経時的に一貫して少なくとも1つの所望の特性を有し、下記の工程を含む、請求項1または2に記載の細胞または細胞株を作製するための方法であって、前記所望の特性が、細胞ベースのカルシウムフラックスアッセイにおける少なくとも0.6のZ’値である方法:
    a.前記甘味受容体のサブユニットおよび任意にGタンパク質をコードするmRNAを発現する複数の細胞を提供する工程;
    b.細胞を個々の培養容器に分散させ、それにより複数の個別の細胞培養物を提供する工程;
    c.1セットの所望の培養条件が、前記個別の細胞培養物の各々と実質的に同一であることを特徴とする自動細胞培養方法を用いて前記条件下で細胞を培養し、該培養の間、各個別の細胞培養物におけるウェルあたりの細胞数が標準化され、かつ前記個別の培養物が、同じスケジュールで継代される工程;
    d.前記個別の細胞培養物を、前記甘味受容体を産生する細胞の少なくとも1つの所望の特徴について少なくとも2回アッセイする工程;および
    e.前記所望の特徴を有する個別の細胞培養物を両アッセイにおいて同定する工程。
  38. 甘味受容体を産生し、かつ経時的に一貫した少なくとも1つの所望の特性を有し、請求項37記載の方法によって作製される細胞または細胞株であって、
    前記所望の特性が、細胞ベースのカルシウムフラックスアッセイにおける少なくとも0.6のZ’値であり、
    前記発現は少なくとも2週間にわたって安定である、
    細胞または細胞株。
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