JP2018084205A - ポンプモジュール及び蒸発燃料処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ポンプを利用して、ポンプが正常に駆動しているか否かを判定すること及び気体中の蒸発燃料の濃度を特定することの少なくとも一方を実行する技術を提供する。
【解決手段】 ポンプモジュール12は、パージ経22路内の蒸発燃料を吸気経路IWに送出するポンプ12bと、ポンプ12bの駆動を制御するポンプ制御部12aと、を備え、ポンプ制御部12aは、ECU100に通信可能に接続されており、ポンプ12bの特性を用いて、ポンプ12b内の気体の蒸発燃料の濃度を検出する濃度検出処理及びポンプ12bが正常に駆動しているか否かを判定する正常判定処理の少なくとも一方の処理を実行し、少なくとも一方の処理の処理結果をECU100に送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】 ポンプモジュール12は、パージ経22路内の蒸発燃料を吸気経路IWに送出するポンプ12bと、ポンプ12bの駆動を制御するポンプ制御部12aと、を備え、ポンプ制御部12aは、ECU100に通信可能に接続されており、ポンプ12bの特性を用いて、ポンプ12b内の気体の蒸発燃料の濃度を検出する濃度検出処理及びポンプ12bが正常に駆動しているか否かを判定する正常判定処理の少なくとも一方の処理を実行し、少なくとも一方の処理の処理結果をECU100に送信する。
【選択図】 図1
Description
本明細書は、車両に搭載される蒸発燃料処理装置及び蒸発燃料処理装置のポンプモジュールに関する。
特許文献1に、燃料タンク内の蒸発燃料を内燃機関の吸気経路に供給する蒸発燃料処理装置が開示されている。蒸発燃料処理装置は、蒸発燃料を吸着するキャニスタと、キャニスタと吸気経路との間のパージエア配管に配置される制御弁と、パージエア配管に空気を送出するエアポンプと、を備える。制御弁及びポンプは、燃料供給系コントロールユニットによって制御される。燃料供給系コントロールユニットは、本体系コントロールユニットに通信可能に構成されている。燃料供給系コントロールユニットは、さらに、燃料タンク内の燃料を内燃機関に供給する燃料ポンプや、燃料タンク内の燃料レベルゲージを制御する。
上記の蒸発燃料処理装置では、エアポンプが正常に駆動しているか否かを判定したり、蒸発燃料の濃度を特定することは考慮されていない。
本明細書は、ポンプを利用して、ポンプが正常に駆動しているか否かを判定すること及び気体中の蒸発燃料の濃度を特定することの少なくとも一方を実行する技術を提供する。
本明細書で開示される技術は、ポンプモジュールに関する。ポンプモジュールは、燃料タンク内の蒸発燃料をパージ経路を介して内燃機関の吸気経路に供給するパージ処理を実行する蒸発燃料処理装置に搭載される。ポンプモジュールは、前記パージ経路内の蒸発燃料を前記吸気経路に送出するポンプと、前記ポンプの駆動を制御するポンプ制御部と、を備え、前記ポンプ制御部は、前記内燃機関を制御するメイン制御部に通信可能に接続されており、前記ポンプの特性を用いて、前記ポンプ内の気体の蒸発燃料の濃度を検出する濃度検出処理及び前記ポンプが正常に駆動しているか否かを判定する正常判定処理の少なくとも一方の処理を実行し、前記少なくとも一方の処理の処理結果を前記メイン制御部に送信する。
この構成では、メイン制御部と別に配置されているポンプ制御部が、ポンプの特性を用いて、濃度検出処理や正常判定処理を実行する。このため、ポンプ制御部は、メイン制御部にポンプの特性を送信せずに済む。この結果、メイン制御部の処理負荷を軽減することができる。
前記ポンプ制御部は、パルス幅変調に基づくPWM信号を用いて、前記メイン制御部と通信を実行してもよい。第1範囲内の第1デューティ比のPWM信号が前記メイン制御部から受信されると、前記第1デューティ比に対応する回転数で前記ポンプを駆動してもよい。前記第1範囲に含まれない第2デューティ比のPWM信号が前記メイン制御部から受信されると、予め決められた回転数で前記ポンプを駆動し、前記少なくとも一方の処理を実行してもよい。この構成によれば、メイン制御部とポンプ制御部とが、CAN(Controller Area Networkの略)規格やLIN(Local Interconnect Network)規格に従った通信を実行する場合と比較して、ポンプ制御部が備えるべき回路構成を簡素化することができる。また、PWM信号のデューティ比を変更することによって、メイン制御部は、ポンプ制御部に、ポンプの回転数を制御させることができる。
前記ポンプ制御部は、前記処理結果を表すデューティ比のPWM信号を前記メイン制御部に送信してもよい。この構成によれば、ポンプ制御部は、PWM信号を用いて、メイン制御部に、処理結果を供給することができる。
本明細書で開示される技術は、上記のいずれかのポンプモジュールを備える蒸発燃料処理装置に関する。車両に搭載される蒸発燃料処理装置であって、上記のポンプモジュールと、蒸発燃料を貯留するキャニスタと、前記キャニスタと内燃機関の吸気経路とを連結する前記パージ経路に配置されており、前記パージ経路を閉塞する閉塞状態と前記パージ経路を開通する開通状態と、に切り替わる制御弁と、前記制御弁を制御し、前記ポンプ制御部に通信可能に接続されている弁制御部と、を備える。
この構成では、メイン制御部と別に配置されているポンプ制御部が、ポンプの特性を用いて、濃度検出処理や正常判定処理を実行する。このため、ポンプ制御部は、メイン制御部にポンプの特性を送信せずに済む。この結果、メイン制御部の処理負荷を軽減することができる。
前記弁制御部は、前記制御弁を前記閉塞状態と前記開通状態とに連続的に切り替えることによって、前記パージ処理を実行してもよい。前記パージ処理が実行されており、前記少なくとも一方の処理が実行されていない間、1回の前記閉塞状態と1回の前記開通状態との合計期間のうちの1回の前記開通状態の期間が、第1上限値以下の割合で、前記制御弁を切り替え、前記供給処理が実行されており、前記少なくとも一方の処理が実行されている間、1回の前記閉塞状態と1回の前記開通状態との合計期間のうちの前記1回の前記開通状態の期間が、前記第1上限値よりも小さい第2上限値以下の割合で、前記制御弁を切り替えてもよい。前記ポンプ制御部は、前記制御弁が前記閉塞状態である間の前記ポンプの前記特性を用いて、前記少なくとも一方の処理を実行してもよい。制御弁が閉塞状態と開通状態とに連続的に切り替わっている間、ポンプの特性も、制御弁の閉塞状態と開通状態との切り替えに合わせて切り替わる。上記の構成では、前記少なくとも一方の処理が実行されている間では、制御弁が開通状態で維持される期間が制限される。言い換えると、制御弁が閉塞状態で維持される期間を長くすることができる。この結果、制御弁が開通状態から閉塞状態に切り替わるのに伴って、ポンプの特性が変動する際に、制御弁が閉塞状態である場合のポンプの特性を安定させることができる。これにより、安定したポンプの特性を用いて、より正確な処理結果を取得することができる。
前記弁制御部は、前記供給処理が実行されておらず、前記閉塞状態に維持されており、前記少なくとも一方の処理が実行されている間、前記制御弁を前記開通状態に切り替えることを禁止してもよい。この構成によれば、処理途中に、制御弁が閉塞状態から開通状態に切り替わって、ポンプの特性が変動することを防止することができる。
(第1実施例)
図面を参照して、蒸発燃料処理装置10を説明する。図1に示すように、蒸発燃料処理装置10は、自動車等の車両に搭載され、燃料タンクFTに貯留される燃料をエンジンENに供給する燃料供給システム2に配置される。
図面を参照して、蒸発燃料処理装置10を説明する。図1に示すように、蒸発燃料処理装置10は、自動車等の車両に搭載され、燃料タンクFTに貯留される燃料をエンジンENに供給する燃料供給システム2に配置される。
燃料供給システム2は、燃料タンクFT内に収容される燃料ポンプ(図示省略)から圧送された燃料をインジェクタIJに供給する。インジェクタIJは、後述するECU(Engine Control Unitの略)100によって開度が調整される電磁弁を有する。インジェクタIJは、燃料をエンジンENに供給する。
エンジンENには、吸気管IPと排気管EPが接続されている。吸気管IPは、エンジンENの負圧あるいは過給機CHの動作によって、エンジンENに空気を供給するための配管である。吸気管IPは、吸気経路IWを画定する。吸気経路IWには、スロットルバルブTVが配置されている。スロットルバルブTVは、吸気経路IWの開度を調整することによって、エンジンENに流入する空気量を制御する。スロットルバルブTVは、ECU100によって制御される。吸気経路IWのスロットルバルブTVよりも上流側には、過給機CHが配置されている。過給機CHは、いわゆるターボチャージャーであり、エンジンENから排気管EPに排気された気体によってタービンを回転させ、それにより、吸気経路IWの空気を加圧してエンジンENに供給する。過給機CHは、ECU100によって制御される。
吸気経路IWの過給機CHよりも上流側には、エアクリーナACが配置されている。エアクリーナACは、吸気経路IWに流入する空気から異物を除去するフィルタを有する。吸気経路IWでは、スロットルバルブTVが開弁すると、エアクリーナACを通過してエンジンENに向けて吸気される。エンジンENは、燃料と空気とを内部で燃焼し、燃焼後に排気管EPに排気する。
過給機CHが動作していない状況では、エンジンENの駆動により、吸気経路IW内に負圧が発生している。なお、エンジンENの駆動による吸気経路IW内の負圧が小さい状況が生じる。また、過給機CHが作動している状況では、過給機CHよりも上流側では大気圧である一方、過給機CHよりも下流側で正圧が発生している。
蒸発燃料処理装置10は、燃料タンクFT内の蒸発燃料を、吸気経路IWを介してエンジンENに供給する。蒸発燃料処理装置10は、キャニスタ14と、ポンプモジュール12と、パージ管32と、制御弁34と、ECU100内の制御部102と、逆止弁80,83と、圧力センサ60と、を備える。キャニスタ14は、燃料タンクFT内で発生した蒸発燃料を吸着する。キャニスタ14は、活性炭14dと、活性炭14dを収容するケース14eと、を備える。ケース14eは、タンクポート14aと、パージポート14bと、大気ポート14cとを有する。タンクポート14aは、燃料タンクFTの上端に接続されている。これにより、燃料タンクFTの蒸発燃料がキャニスタ14に流入される。活性炭14dは、燃料タンクFTからケース14eに流入する気体から蒸発燃料を吸着する。これにより、蒸発燃料が大気に放出されることを防止することができる。
大気ポート14cは、エアフィルタAFを介して大気に連通している。エアフィルタAFは、大気ポート14cを介してキャニスタ14内に流入する空気から異物を除去する。
パージポート14bには、パージ管32が連通している。キャニスタ14内の蒸発燃料と空気との混合気体(以下では「パージガス」と呼ぶ)は、キャニスタ14からパージポート14bを介してパージ管32内に流入する。パージ管32は、パージ経路22,24,26を画定している。パージ管32内のパージガスは、パージ経路22,24,26を流れて、吸気経路IWに供給される。
パージ管32は、キャニスタ14と吸気経路IWとの中間の分岐位置32aにおいて、2つに分岐している。分岐後のパージ管32の一方は、スロットルバルブTV及び過給機CHよりもエンジンEN側(即ち下流側)のインテークマニホールドIMに接続されており、分岐後のパージ管32の他方は、スロットルバルブTV及び過給機CHよりもエアクリーナAC側(即ち上流側)に接続されている。分岐位置32aよりもキャニスタ14側のパージ管32でパージ経路22が画定されており、パージ管32の分岐位置32aから下流側の吸気管IPに接続されているパージ管32でパージ経路24が画定されており、パージ管32の分岐位置32aから上流側の吸気管IPに接続されているパージ管32でパージ経路26が画定されている。
パージ経路22の中間位置には、ポンプモジュール12が配置されている。ポンプモジュール12は、ポンプ12bと、ポンプ制御部12aと、を備える。ポンプ12bは、いわゆる渦流ポンプ(カスケードポンプ、ウエスコポンプとも呼ぶ)あるいは遠心式ポンプである。ポンプ制御部12aは、ポンプ12bを制御する。ポンプ制御部12aは、CPUと、ROM,RAM等のメモリと、が搭載された制御回路を有する。
ポンプ制御部12aは、ECU100と配線13を介して、通信可能に接続されている。ポンプ制御部12aは、ECU100とパルス幅変調に基づくPWM信号を用いて、通信を実行するポンプ通信回路12cを有する。
ポンプ12bの吐出口は、パージ管32に連通している。ポンプ12bは、パージ経路22にパージガスを送出する。パージ経路22に送出されたパージガスは、パージ経路24又はパージ経路26を通過して、吸気経路IWに供給される。
パージ経路24には、逆止弁83が配置されている。逆止弁83は、パージ経路24を気体が吸気経路IW側に向かって流れることを許容し、キャニスタ14側に向かって流れることを禁止する。パージ経路26には、逆止弁80が配置されている。逆止弁80は、パージ経路26を気体が吸気経路IW側に向かって流れることを許容し、キャニスタ14側に向かって流れることを禁止する。
ポンプ12bと分岐位置32aとの間のパージ経路22には、制御弁34が配置されている。制御弁34は、ECU100内の制御部102によって制御される電磁弁であり、開弁された開通状態と閉弁された閉塞状態の切り替えが制御部102によって制御される弁である。制御部102は、制御弁34の開通状態と閉塞状態とを、空燃比等によって決定される開度に従って連続的に切り替える切替制御を実行する。開通状態では、パージ経路22が開通して、キャニスタ14と吸気経路IWとが連通される。閉塞状態では、パージ経路22が閉塞して、キャニスタ14と吸気経路IWとがパージ経路22上で遮断される。開度は、開通状態と閉塞状態と連続的に切り替えられている間に、互いに連続する1組の開通状態と閉塞状態との組合せの期間のうち、開通状態の期間の割合を表す。制御弁34は、開度を調整(即ち開通状態の長さ)することにより、蒸発燃料を含む気体(即ちパージガス)の流量を調整する。なお、パージ経路22のうち、制御弁34よりも下流側に位置するパージ経路22を、「パージ経路22a」と呼ぶ。
ポンプ12bと制御弁34との間のパージ経路22には、圧力センサ60が配置されている。圧力センサ60は、パージ経路22の圧力を検出する。圧力センサ60は、ポンプ制御部12aによって制御される。
制御部102は、ECU100の一部であり、ECU100の他の部分(例えばエンジンENを制御する部分)と一体的に配置されている。ECU100は、CPUとROM,RAM等のメモリを含む。ECU100は、エンジンENを制御する。ECU100は、ポンプ制御部12aのポンプ通信回路12cとPWM(Pulse Width Modulation(パルス幅変調)の略)通信を実行する。制御部102は、ECU100において、特に、蒸発燃料処理装置10を制御する部分を意味する。制御部102は、メモリに予め格納されているプログラムに応じて、蒸発燃料処理装置10を制御する。具体的には、制御部102は、ポンプ制御部12aにPWM信号を出力し、ポンプ12bの回転数を制御する。また、制御部102は、制御弁34に信号を出力し開弁と閉弁との切替を実行する。即ち、制御部102は、制御弁34に出力する信号の開度を調整する。なお、制御部102のうち、特に制御弁34を制御する部分を、「弁制御部102a」と呼ぶことがある。
ECU100は、排気管EP内に配置される空燃比センサ50に接続されている。ECU100は、空燃比センサ50の検出結果から排気管EP内の空燃比を検出し、インジェクタIJからの燃料噴射量を制御する。
また、ECU100は、エアクリーナAC付近に配置されるエアフロメータ52に接続されている。エアフロメータ52は、いわゆるホットワイヤ式のエアフロメータであるが、他の構成であってもよい。ECU100は、エアフロメータ52から検出結果を示す信号を受信して、エンジンENに吸入される気体量(即ち吸気量)を検出する。
次いで、パージガスをキャニスタ14から吸気経路IWに供給するパージ処理について説明する。エンジンENが駆動中であってパージ条件が成立すると、制御部102の弁制御部102aは、制御弁34を切替制御することによってパージ処理を実行する。パージ条件とは、パージガスをエンジンENに供給するパージ処理を実行すべき場合に成立する条件であり、エンジンENの冷却水温やパージ濃度の特定状況によって、予め製造者によって制御部102に設定される条件である。制御部102は、エンジンENの駆動中に、パージ条件が成立するか否かを常時監視している。
パージ処理では、パージガスが、キャニスタ14からパージ経路22,24を経て、スロットルバルブTVの下流側の吸気経路IWと、キャニスタ14からパージ経路22,26を経て、過給機CHの上流側の吸気経路IWと、の少なくとも一方に供給される。どちらの経路で供給されるかは、スロットルバルブTVの下流側の吸気経路IWの圧力に応じて変化する。
過給機CHが動作していない場合、エンジンENに駆動によって、スロットルバルブTVの下流側の吸気経路IWが負圧となる。一方、スロットルバルブTVの上流側の吸気経路IWは、大気圧に略等しい。この結果、パージガスは、主に、キャニスタ14からパージ経路22、24を経て、スロットルバルブTVの下流側の吸気経路IW(即ちインテークマニホールドIM内)に供給される。制御弁34からパージ経路22a,24、吸気経路IWを経てエンジンENに供給されるパージガスの経路を、第1パージ経路FPと呼ぶ。
一方、過給機CHが動作している間は、過給機CHによって過給機CHの下流側の空気が加圧される。このため、過給機CHよりも下流側では、吸気経路IWの圧力は、過給機CHの上流側よりも高くなる。この結果、パージガスは、主に、キャニスタ14からパージ経路22,26を経て、過給機CHの上流側の吸気経路IWに供給される。なお、過給機CHの上流側の吸気経路IWは、大気圧に近似し、過給機CHによって若干の負圧が発生している。制御弁34からパージ経路22a,26、吸気経路IWを経てエンジンENに供給されるパージガスの経路を、第2パージ経路SPと呼ぶ。第2パージ経路SPは、第1パージ経路FPよりも長い。
制御部102は、吸気経路IWの負圧の状況(例えばエンジンENの回転数)に応じて、ポンプ12bを駆動又は停止の制御を実行する。具体的には、制御部102及びポンプ制御部12aのそれぞれは、図2に示すPWM信号のデューティ比とポンプ12bの回転数との対応関係を示す回転数−デューティ比データマップを格納している。図2の縦軸はポンプ12bの回転数(rpm)を表し、横軸はPWM信号のデューティ比(%)を表す。なお、制御部102及びポンプ制御部12aに格納されている回転数−デューティ比データマップは、回転数とデューティ比とのそれぞれが数値で対応付けられている。
制御部102は、吸気経路IWの負圧の状況(例えばエンジンENの回転数)に応じて、ポンプ12bの回転数を決定する。ポンプ12bの回転数は、例えば、2000〜15000rpmの間で決定される。制御部102は、決定済みの回転数に対応するデューティ比を、回転数−デューティ比データマップから特定する。2000〜15000rpmに対応するデューティ比は、例えば15%〜40%である。即ち、通常のパージ処理において、利用されるデューティ比の範囲は、予め決められている。このデューティ比の範囲が「第1範囲」の一例である。制御部102は、特定済のデューティ比のPWM信号をポンプ制御部12aに送信する。
制御部102とポンプ制御部12aとの通信方法を説明する。制御部102とポンプ制御部12aとの通信は、メイン通信回路104とポンプ通信回路12cとの間で実行される。例えば、制御部102は、ポンプ12bの回転数に対応する特定済のデューティ比をECU100側のメイン通信回路104に格納させる。メイン通信回路104は、定期的(例えば16ms毎)に、格納済みのデューティ比のPWM信号を、ポンプ通信回路12cに送信する。また、メイン通信回路104は、定期的(例えば16ms毎)に、ポンプ通信回路12cからPWM信号を受信する。言い換えると、ポンプ通信回路12cは、定期的に、メイン通信回路104からPWM信号を受信し、PWM信号を送信する。
ポンプ制御部12aは、制御部102からPWM信号を受信すると、PWM信号のデューティ比に対する回転数を、回転数−デューティ比データマップから特定する。次いで、特定済の回転数でポンプ12bを回転させるための電力をポンプ12bに供給する。これにより、ポンプ12bが、制御部102で決定された回転数で駆動される。
パージ処理が実行されている間、エンジンENには、燃料タンクFTからインジェクタIJを介して供給される燃料と、パージ処理による蒸発燃料と、が供給される。制御部102は、インジェクタIJの開度と制御弁34の開度を調整することによって、エンジンENの空燃比を最適な空燃比(例えば理想空燃比)に調整する。
このため、制御部102が、インジェクタIJからエンジンENに供給される燃料量と、パージ処理によってエンジンENに供給される燃料量と、を適切に把握することが望まれる。インジェクタIJからエンジンENに供給される燃料は、インジェクタIJの開度によって決まる。一方、パージ処理によって供給される燃料は、パージ濃度によって変化する。
制御部102は、ポンプモジュール12を用いて、パージ濃度を特定する。図3は、制御部102が実行する濃度取得処理のフローチャートを示す。制御部102は、車両が始動される(例えばイグニションスイッチがオンにされる)と、濃度取得処理を定期的(例えば16ms毎)に実行する。なお、制御部102は、濃度取得処理で用いる取得フラグ及びパージ処理禁止フラグを格納している。車両が始動されるタイミングでは、取得フラグ及びパージ処理禁止フラグは、オフに設定されている。
濃度取得処理では、制御部102は、まず、S12において、取得フラグがオフであるか否かを判断する。取得フラグがオンである場合(S12でNO)、S40に進む。一方、取得フラグがオフである場合(S12でYES)、S14において、制御部102は、パージ処理が実行中であるか否かを判断する。具体的には、制御部102が、制御弁34の切替制御を実行しているか否かを判断する。切替制御を実行している場合、制御部102は、パージ処理が実行中であると判断する(S14でYES)。切替制御を実行していない場合、制御部102は、パージ処理が実行中でないと判断する(S14でNO)。
S14でYESの場合にS26に進み、S14でNOの場合にS16に進む。S16では、パージ処理が実行されていない期間が第1期間(例えば500ms)を経過しているか否かを判断する。第1期間は、パージ処理が実行されている状態から実行されていない状態に切り替わってから、パージ経路22等の圧力が安定するための期間である。制御部102は、パージ処理の実行期間及び実行していない期間を計測するパージタイマを有する。制御部102は、パージ処理の実行と不実行とが切り替わる毎に、パージタイマをリセットし、計測を実行する。制御部102は、パージタイマを用いて、パージ処理が実行されていない期間が第1期間を経過しているか否かを判断する。パージ処理が実行されていない期間が第1期間を経過していない場合(S16でNO)、S40に進む。
一方、パージ処理が実行されていない期間が第1期間を経過している場合(S16でYES)、S18において、制御部102は、ポンプ制御部12aに送信するPWM信号のデューティ比を50%に決定する。図2に示されるように、デューティ比=50%は、パージ処理中にポンプ12bの回転数を制御するためのデューティ比の範囲(即ち15%〜40%)の範囲外のデューティ比である。デューティ比=50%は、制御部102及びポンプ制御部12aにおいて、パージ処理が不実行中にパージ濃度を特定することを示す信号である。なお、S18の処理で利用されるデューティ比は、パージ処理中にポンプ12bの回転数を制御するためのデューティ比の範囲の範囲外であればよい。後述するS28のデューティ比も同様であり、さらに、S18のデューティ比と異なっていればよい。
次いで、S20では、制御部102は、パージ禁止フラグをオフからオンに切り替える。制御部102は、パージ禁止フラグがオンである場合、パージ条件が成立しても、パージ処理を実行しない。次いで、S22では、後述するS40において、S18で決定済みのデューティ比を、メイン通信回路104に供給してから、第3期間(例えば300ms)が経過したか否かを判断する。後述するが、S18で決定済みのデューティ比のPWM信号がポンプ制御部12aに受信されると、ポンプ12bの回転数が変更され得る。第3期間は、ポンプ12bの回転数が変更された後、パージ経路22等の圧力が安定するための期間である。
制御部102は、S18で決定済みのデューティ比がS40においてメイン通信回路104に供給されてからの期間を計測する第1供給タイマを有する。制御部102は、S40において、S18で決定済みのデューティ比が供給される毎に、第1供給タイマをリセットし、計測を実行する。S22では、制御部102は、第1供給タイマを用いて、第3期間を経過しているか否かを判断する。第3期間を経過していない場合(S22でNO)、S40に進む。一方、第3期間を経過している場合(S22でYES)、S24において、制御部102は、取得フラグをオンに設定して、S40に進む。
S26では、制御部102は、パージタイマを用いて、パージ処理が実行されている期間が第2期間(例えば1000ms)を経過しているか否かを判断する。第2期間は、パージ処理が実行されていない状態から実行されている状態に切り替わり、パージ経路22等の圧力が安定するための期間である。パージ処理が実行されている期間が第2期間を経過していない場合(S26でNO)、S40に進む。
一方、パージ処理が実行されている期間が第2期間を経過している場合(S26でYES)、S28において、制御部102は、ポンプ制御部12aに送信するPWM信号のデューティ比を55%に決定する。デューティ比=55%は、制御部102及びポンプ制御部12aにおいて、パージ処理が実行中にパージ濃度を特定することを示すデューティ比である。
次いで、S30では、制御部102(詳しくは弁制御部102a)は、制御弁34の開度の上限を制限する。例えば、開度(即ち1組の開通状態と閉塞状態との組合せの期間のうち、開通状態の期間の割合)の上限を、通常のパージ処理では90%であるところ、40%に制限する。これにより、パージ処理において、制御弁34の開通状態の期間が長くならないように制限することができる。次いで、S32では、後述するS40において、S28で決定済みのデューティ比を、メイン通信回路104に供給してから、制御弁34の開閉の切り替えが所定回数(例えば5回)実行されたか否かを判断する。後述するが、S28で決定済みのデューティ比のPWM信号がポンプ制御部12aに受信されると、ポンプ12bの回転数が変更され得る。所定回数は、ポンプ12bの回転数が変更された後、パージ経路22等の圧力が安定するための期間に対応する回数である。
制御部102は、S32において、S18で決定済みのデューティ比がメイン通信回路104に供給されてからの制御弁34の切り替え回数をカウントする。制御部102は、所定回数が実行されていない場合(S32でNO)、S40に進む。
一方、所定回数が実行されている場合(S32でYES)、S34において、制御部102は、取得フラグをオンに設定して、S40に進む。
S40では、制御部102は、ポンプ12bの回転数に関するデューティ比をメイン通信回路104に供給する。例えば、S18又はS28において、デューティ比が決定された直後のS40では、制御部102は、S18又はS28で決定済みのデューティ比をメイン通信回路104に供給する。一方、直前にS18及びS28が実行されなかった場合、制御部102は、パージ処理実行中に決定されたポンプ12bの回転数に対応するデューティ比をメイン通信回路104に供給する。なお、パージ処理が実行されていない場合、ポンプ12bは駆動されていない。この場合、制御部102は、回転数=0に対応するデューティ比を、メイン通信回路104に供給する。
メイン通信回路104は、デューティ比が供給されると、メイン通信回路104に格納する。そして、メイン通信回路104は、ポンプ通信回路12cに、メイン通信回路104に格納されているデューティ比のPWM信号を送信する。また、メイン通信回路104は、ポンプ通信回路12cから送信されるPWM信号を受信する。PWM信号が受信されると、メイン通信回路104は、受信済みのPWM信号のデューティ比を、制御部102に供給する。
これにより、S42では、制御部102は、メイン通信回路104からディーティ比を取得する。次いで、S44は、制御部102は、取得済みのデューティ比からパージ濃度を特定する。具体的には、制御部102は、PWM信号のデューティ比とパージ濃度との対応関係を示すデューティ比−濃度データマップ108を格納している。デューティ比―濃度データマップ108は、予め制御部102に格納されている。制御部102は、デューティ比―濃度データマップ108から、S42で取得済みのデューティ比に対応するパージ濃度を特定する。
次いで、制御部102は、パージ処理の実行と不実行とが前回の濃度取得処理が実行されているタイミングから切り替わったか否かを判断する。パージ処理の実行と不実行とが切り替わった場合(S46でYES)、S50において、制御部102は、取得フラグをオフ及びパージ禁止フラグをオフにセットし、S30で設定済みの制御弁34の開度上限をクリアして、濃度取得処理を終了する。一方、パージ処理の実行と不実行とが切り替わっていない場合(S46でNO)、S50をスキップして、濃度取得処理を終了する。
次いで、図4及び図5を参照して、ポンプ制御部12aが実行する濃度検出処理を説明する。ポンプ制御部12aは、車両が始動されると、定期的(例えば2ms毎)に濃度検出処理を実行する。なお、濃度検出処理の頻度は、制御部102が実行する濃度取得処理の頻度よりも高い。
S62では、ポンプ制御部12aは、ポンプ通信回路12cから、制御部102からメイン通信回路104を介して送信済みのPWM信号のデューティ比を取得する。
なお、ポンプ通信回路12cは、メイン通信回路104からPWM信号を受信する。ポンプ通信回路12cがメイン通信回路104からPWM信号を受信するタイミングは、メイン通信回路104がPWM信号を送信するタイミングに対応するため、定期的(例えば16ms毎)に訪れる。ポンプ通信回路12cは、メイン通信回路104からPWM信号を受信すると、受信済みのPWM信号のデューティ比を格納する。ポンプ通信回路12cは、PWM信号が受信されると、ポンプ通信回路12cに格納されているデューティ比のPWM信号をメイン通信回路104に送信する。
次いで、S64では、S62で取得済みのデューティ比が50%であるか否かを判断する。デューティ比が50%である場合(S64でYES)、S66において、ポンプ制御部12aは、ポンプ12bを所定の回転数(例えば10000rpm)で駆動させる。次いで、S68において、ポンプ制御部12aは、ポンプ12bの電流値をポンプ制御部12aに格納する。
ポンプ12bの電流値は、ポンプ12bが所定の回転数で駆動していても、パージガスの密度が高いほど、電流値が高くなる。蒸発燃料の密度は、大気の密度よりも高いため、パージ濃度が高いほど、パージガスの密度が高くなり、電流値が高くなる。なお、電流値は、若干変動するため、ポンプ制御部12aは、電流値の平均又は最大値を取得して、格納する。
次いで、S70では、ポンプ制御部12aは、S68で格納済みの電流値を用いて、制御部102に送信すべきデューティ比を決定する。具体的には、ポンプ制御部12aは、予め電流値−デューティ比データマップ110を格納している。電流値−デューティ比データマップ110は、予め実験によって特定され、格納されている。電流値−デューティ比データマップ110は、電流値とPWM信号のデューティ比との対応関係を示す。電流値は、パージ濃度に相関している。このため、電流値−デューティ比データマップ110において、電流値に対応しているデューティ比は、パージ濃度に対応する。このデューティ比とパージ濃度の対応関係は、デューティ比−濃度データマップ108に示されている。このため、制御部102は、ポンプ制御部12aから取得したデューティ比を用いて、パージ濃度を特定することができる。
S70では、ポンプ制御部12aは、電流値−デューティ比データマップ110から、S68で格納済みの電流値に対応するデューティ比を決定して、S74に進む。
一方、S64において、ポンプ制御部12aは、デューティ比が50%でない場合(S64でNO)、S72において、既にポンプ制御部12aに格納されている電流値を消去して、S74に進む。S74では、ポンプ制御部12aは、ポンプ通信回路12cに、制御部102に送信すべきデューティ比を供給する。これにより、S68、S70の処理を実行した直後のS74では、直前のS68で格納済みのデューティ比が供給され、S72の処理を実行した直後のS74では、前回以前の濃度検出処理において、ポンプ制御部12aに格納されていたデューティ比が供給される。これにより、ポンプ制御部12aは、S74で格納済みのデューティ比のPWM信号を、メイン通信回路104に送信する。
次いで、S76では、S62に取得済みのデューティ比が55%であるか否か(即ち、パージ処理中にパージ濃度を検出すべきであるか否か)を判断する。デューティ比が55%でない場合(S76でNO)、S77において、ポンプ制御部12aは、回転数−デューティ比データマップ(図2参照)において、S62で取得済みのデューティ比に対応する回転数で、ポンプ12bを駆動させて、S102に進む。
一方、S76において、S62に取得済みのデューティ比が55%である場合(S76でYES)、S78において、ポンプ制御部12aは、S66と同様に、ポンプ12bを所定の回転数で駆動させる。次いで、S80では、ポンプ制御部12aは、S68と同様に、ポンプ12bの電流値を取得して、ポンプ制御部12aに格納する。この時点では、今回のS80の前に既にポンプ制御部12aに格納されている電流値(以下では「前電流値」と呼ぶ)と、今回のS80で格納された電流値(以下では「現電流値」と呼ぶ)と、の2個の電流値が格納される。
続くS82では、ポンプ制御部12aは、電流値が急激に降下したか否かを判断する。具体的には、前電流値が現電流値と比較して所定電流値以上であるか否かを判断する。所定電流値は、図6に示す急降下タイミングで表れる電流差よりも若干小さく設定される。パージ処理中では、制御弁34が閉塞状態において、パージ経路22aが昇圧され、ポンプ12bに対する負荷が高くなる。これにより、ポンプ12bの回転数を維持するために、電流値が高くなる(図6のタイミングt2からt3まで参照)。パージ濃度を適切に検出するためには、ポンプ12bの電流値が最大値で安定しているときの電流値を取得することが望ましい。S82では、電流値が急激に降下したタイミング(図6参照)が特定される。
電流値が急激に降下したと判断される(S82でYES)と、S86で、ポンプ制御部12aは、検出フラグをオンに設定して、S98に進む。
一方、電流値が急激に降下していないと判断される場合(S82でNO)、S92において、ポンプ制御部12aは、現電流値が前電流値未満であるか否かを判断する。現電流値が前電流値未満である場合(S92でYES)、S94において、現電流値を前電流値に一致させて、S96に進む。一方、現電流値が前電流値以上である場合(S92でNO)、S94をスキップして、S96に進む。S96では、検出フラグをオフにセットする。
次いで、S98では、ポンプ制御部12aは、検出フラグがオフからオンに切り替えられたか否かを判断する。具体的には、S86の処理が実行された直後にS98の処理が実行される場合に、ポンプ制御部12aは、検出フラグがオフからオンに切り替えられた(S98でYES)と判断する。S98でYESの場合、S100において、ポンプ制御部12aは、S70と同様に、ポンプ制御部12aに格納済みの前電流値に対応するデューティ比を電流値―デューティ比データマップ110で決定する。次いで、S102では、ポンプ制御部12aは、S74と同様に、デューティ比をポンプ通信回路12cに供給する。次いで、S104において、ポンプ制御部12aは、現電流値を前電流値に一致させて、濃度検出処理を終了する。一方、検出フラグがオフからオンに切り替えられていないと判断される場合(S98でNO)、ポンプ制御部12aは、S100をスキップして、S102に進む。S100がスキップされた後のS102では、前回に決定済みのデューティ比をポンプ通信回路12cに供給する。なお、ポンプ制御部12aは、濃度検出処理が終了されると、現電流値を消去する。これにより、ポンプ制御部12aには、前電流値が格納されている。
図6に示すように、タイミングt1において、パージ条件が成立すると、制御部102は、制御弁34の切替制御を実行する。このとき、開度の上限は、図3のS30で設定される開度上限よりも高い。制御部102は、パージ処理中、インテークマニホールドIMの圧力等に基づいて、ポンプ12bを駆動させるか否かを決定する。ポンプ12bを駆動させる場合、所望の回転数に対応するデューティ比(図6では35%)をメイン通信回路104に供給する。これにより、ポンプ制御部12aは、デューティ比を取得し、ポンプ12bをデューティ比に対応する回転数(図6では13000rpm)で駆動させる(S77)。このとき、ポンプ12bの電流値は、徐々に上昇する。制御弁34の開度が比較的に高い状態では、制御弁34が閉塞状態においてポンプ12bの電流値が安定する前に、制御弁34が閉塞状態から開通状態に切り替えられる。
パージ処理を開始したタイミングt1から第2期間が経過して、タイミングt2になると(S26でYES)、パージ処理中にパージ濃度を検出することを示すデューティ比が55%のPWM信号が、制御部102からポンプ制御部12aに送信される(S28)。そして、制御部102は、制御弁34の開度の上限(図6では40%)を設定する(S30)。これにより、タイミングt2より前では、制御弁34の開度が40%以上であれば、制御弁34の開度が40%に設定され、制御弁34の開度が40%未満であれば、制御弁34の開度が維持される。
この結果、ポンプ12bの電流値は、制御弁34が開通状態から閉塞状態に切り替えられた後、徐々に上昇し、安定する。これにより、ポンプ12bの電流値を用いて、パージ濃度を特定することができる。パージ処理中のパージ濃度の検出が終了するタイミングt3では、制御弁34の開度の上限の制限が解除され(S50)、ポンプ12bの回転数も所定回転数から変更可能となる。
タイミングt4では、パージ処理が終了され、第1の期間が経過したタイミングt5において(S16でYES)、パージ処理不実行中にパージ濃度を検出することを示すデューティ比が50%のPWM信号が、制御部102からポンプ制御部12aに送信される(S18)。これにより、タイミングt5では、ポンプ12bが所定回転数で駆動される(S66)。ポンプ制御部12aがポンプ電流値を取得して、ポンプ電流値に対応するデューティ比のPWM信号を制御部102に送信することによって、制御部102は、パージ濃度を取得することができる。
制御部102及びポンプ制御部12aでは、パージ処理実行中とパージ処理が実行されていない間で、デューティ比の異なるPWM信号を用いて、制御部102からポンプ制御部12aにパージ濃度の検出を要求し、ポンプ制御部12aから制御部102にパージ濃度の検出結果を送信する。この構成によれば、制御部102及びポンプ制御部12aにおいて、CAN規格やLIN規格に従った通信を実行せずに済む。これにより、ポンプ制御部12a及びポンプ通信回路12cの回路構成を簡素化することができる。
また、ポンプ制御部12aがパージ濃度を検出することによって、制御部102がパージ濃度を検出せずに済む。この構成によれば、ポンプ制御部12aは、取得済みの電流値を、制御部102に送信せずに済む。この結果、パージ処理中において、制御弁34が閉塞状態である間の短い期間に安定した電流値を用いて、適切にパージ濃度を検出することができる。
(第2実施例)
本実施例の蒸発燃料処理装置20では、制御部102の濃度取得処理及びポンプ制御部12aの濃度検出処理に替えて、制御部102が判定取得処理を実行し、ポンプ制御部12aが正常判定処理を実行する。
本実施例の蒸発燃料処理装置20では、制御部102の濃度取得処理及びポンプ制御部12aの濃度検出処理に替えて、制御部102が判定取得処理を実行し、ポンプ制御部12aが正常判定処理を実行する。
制御部102は、ポンプモジュール12を用いて、ポンプ12bが正常に駆動しているか否かを判定する。図7は、制御部102が実行する判定取得処理のフローチャートを示す。制御部102は、車両が始動される(例えばイグニションスイッチがオンにされる)と、正常取得処理を定期的(例えば16ms毎)に実行する。なお、制御部102は、正常取得処理で用いる取得フラグ及びパージ処理禁止フラグを格納している。車両が始動されるタイミングでは、取得フラグ及びパージ処理禁止フラグは、オフに設定されている。
正常取得処理では、制御部102は、まず、S212において、取得フラグがオフであるか否かを判断する。取得フラグがオンである場合(S212でNO)、S240に進む。一方、取得フラグがオフである場合(S212でYES)、S214において、制御部102は、図3のS14と同様に、パージ処理が実行中であるか否かを判断する。パージ処理が実行中であると判断される場合(S214でYES)の場合にS226に進み、パージ処理が実行中であると判断される場合(S214でNO)にS216に進む。
S216では、パージ処理が実行されていない期間が第5期間(例えば2500ms)を経過しているか否かを判断する。第5期間は、第1期間と同様に、パージ処理が実行されている状態から実行されていない状態に切り替わり、パージ経路22等の圧力が安定するための期間である。制御部102は、第1実施例と同様のパージタイマを有する。パージ処理が実行されていない期間が第5期間を経過していない場合(S216でNO)、S240に進む。
一方、パージ処理が実行されていない期間が第5期間を経過している場合(S216でYES)、S218において、制御部102は、ポンプ制御部12aに送信するPWM信号のデューティ比を10%に決定する。デューティ比が10%のPWM信号は、制御部102及びポンプ制御部12aにおいて、パージ処理が不実行中にポンプ12bが正常に駆動しているか否かを判定することを示す信号である。ここで利用されるデューティ比は、パージ処理中に、制御部102がポンプ12bの回転数を制御するために、ポンプ制御部12aに送信するデューティ比の範囲外であればよい。後述するS228のデューティ比も同様であり、S218のデューティ比と異なっていればよい。
次いで、S220では、制御部102は、パージ禁止フラグをオンに設定して、S240に進む。これにより、制御部102は、パージ禁止フラグがオンである場合、パージ条件が成立しても、パージ処理を実行しない。
一方、S226では、制御部102は、パージタイマを用いて、パージ処理が実行されている期間が第6期間(例えば2000ms)を経過しているか否かを判断する。第6期間は、第2期間と同様に、パージ処理が実行されていない状態から実行されている状態に切り替わり、パージ経路22等の圧力が安定するための期間である。パージ処理が実行されている期間が第6期間を経過していない場合(S226でNO)、S240に進む。
一方、パージ処理が実行されている期間が第6期間を経過している場合(S226でYES)、S227において、制御部102は、インテークマニホールドIMの圧力が所定圧力(例えば100kPa)以上であるか否かを判断する。所定圧力以上である場合(S227でYES)、S228において、制御部102は、ポンプ制御部12aに送信するPWM信号のデューティ比を5%に決定する。次いで、S230では、制御部102(詳しくは弁制御部102a)は、S30と同様に、制御弁34の開度の上限を設定する。
一方、S227において所定圧力未満である場合(S227でNO)、S228及びS230をスキップしてS240に進む。
S240では、制御部102は、ポンプ12bの回転数に関するデューティ比をメイン通信回路104に供給する。例えば、S218又はS228において、デューティ比が決定された直後のS240では、制御部102は、S218又はS228で決定済みのデューティ比をメイン通信回路104に供給する。一方、直前にS218及びS228が実行されなかった場合、制御部102は、パージ処理実行中に決定されたポンプ12bの回転数に対応するデューティ比をメイン通信回路104に供給する。なお、パージ処理が実行されていない場合、ポンプ12bは駆動されていない。この場合、制御部102は、回転数=0に対応するデューティ比を、メイン通信回路104に供給する。
メイン通信回路104とポンプ通信回路12cとの通信は、第1実施例と同様であるため、説明を省略する。なお、メイン通信回路104は、ポンプ通信回路12cから送信されるPWM信号を受信すると、受信済みのPWM信号のデューティ比を、制御部102に供給する。
これにより、S242では、制御部102は、メイン通信回路104からディーティ比を取得する。次いで、S244は、制御部102は、S242で取得済みのデューティ比が、ポンプ12bの正常判定結果を表すか否かを判断する。なお、制御部102とポンプ制御部12aとは、ともに、ポンプ12bの正常判定結果が正常である場合のデューティ比(例えば70%)と、正常でない場合のデューティ比(例えば80%)と、を予め格納している。なお、これらのデューティ比は、パージ処理中に、制御部102がポンプ12bの回転数を制御するために、ポンプ制御部12aに送信するデューティ比の範囲外であればよい。なお、変形例では、デューティ比に替えて、PWM信号のパルス幅を用いて、正常判定結果を表してもよい。
S242で取得済みのデューティ比が、予め制御部102に格納されている正常判定結果を表すデューティ比のどちらかに一致する場合に、制御部102は、S242で取得済みのデューティ比が、ポンプ12bの正常判定結果を表すと判断して(S244でYES)、S246に進む。一方、S242で取得済みのデューティ比が、予め制御部102に格納されている正常判定結果を表すデューティ比のどちらにも一致しない場合に、制御部102は、S242で取得済みのデューティ比が、ポンプ12bの正常判定結果を表さないと判断して(S244でNO)、判定取得処理を終了する。
S246では、制御部102は、取得フラグをオンにセットする。次いで、S248では、制御部102は、S242で取得済みのデューティ比が、ポンプ12bの正常判定結果が正常でない場合のデューティ比に一致するか否かを判断する。一致する場合(S248でYES)、S250において、制御部102は、車両の表示装置に、ポンプ12bが正常に駆動していないことを示す情報を出力して、判定取得処理を終了する。車両の表示装置は、ポンプ12bが正常に駆動していないことを示す情報を取得すると、当該情報を表示する。これにより、運転者は、ポンプ12bが正常に駆動していないことを知ることができる。
次いで、図8及び図9を参照して、ポンプ制御部12aが実行する正常判定処理を説明する。ポンプ制御部12aは、車両が始動されると、定期的(例えば2ms毎)に正常判定処理を実行する。なお、正常判定処理の頻度は、制御部102が実行する判定取得処理の頻度よりも高い。
S262では、ポンプ制御部12aは、ポンプ通信回路12cから、制御部102からメイン通信回路104を介して送信済みのPWM信号のデューティ比を取得する。
次いで、S264では、S262で取得済みのデューティ比が5%であるか否かを判断する。デューティ比が5%である場合(S264でYES)、S266において、ポンプ制御部12aは、ポンプ12bを所定の回転数(例えば10000rpm)で駆動させる。次いで、S268において、ポンプ制御部12aは、ポンプ12bの電流値をポンプ制御部12aに格納する。
次いで、S269では、ポンプ制御部12aは、電流値取得タイマを始動しているか否かを判断する。電流値取得タイマが始動されていないと判断される場合(S269でYES)、S270で、ポンプ制御部12aは、電流値取得タイマを始動して、S272に進む。一方、電流値取得タイマが既に始動されていると判断される場合(S269でNO)、S270をスキップして、S272に進む。
S272では、ポンプ制御部12aは、電流値取得タイマが第7期間を経過しているか否かを判断する。第7期間は、パージ処理の実行期間に対応する期間である。電流値取得タイマが第7期間を経過していない場合(S272でNO)、S282に進む。一方、電流値取得タイマが第7期間を経過している場合(S272でYES)、S274で、ポンプ制御部12aは、ポンプ制御部12aに格納済みの電流値のうち、最大値と最小値との差が閾値以上であるか否かを判断する。閾値は、制御弁34が開通状態である場合と閉塞状態である場合とによって、電流値が変化しているか否かを判断するための値である。
最大値と最小値との差が閾値以上である場合(S274でYES)、S276において、ポンプ制御部12aは、ポンプ12bが正常に駆動していることを示すデューティ比を、ポンプ通信回路12cに供給して、S282に進む。一方、最大値と最小値との差が閾値未満である場合(S274でNO)、S278において、ポンプ制御部12aは、ポンプ12bが正常に駆動していないことを示すデューティ比を、ポンプ通信回路12cに供給して、S282に進む。
一方、S264において、デューティ比が5%でないと判断される場合(S264でNO)、S280において、ポンプ制御部12aは、電流取得タイマをリセットして、S282に進む。
次いで、S282では、S262に取得済みのデューティ比が10%であるか否か(即ち、パージ処理不実行中に正常判定を実行すべきであるか否か)を判断する。デューティ比が10%でない場合(S282でNO)、S284において、ポンプ制御部12aは、電流値取得タイマをリセットする。次いで、S285において、ポンプ制御部12aは、ポンプ12bの正常判定を実行していないことを示すデューティ比を、ポンプ通信回路12cに供給して、正常判定処理を終了する。
一方、デューティ比が10%である場合(S282でYES)、S286において、ポンプ制御部12aは、ポンプ12bの電流値を格納する。なお、ポンプ12bが駆動されていない場合には、ポンプ12bの電流値は0Aである。次いで、S288において、ポンプ制御部12aは、S266と同様に、ポンプ12bを所定の回転数で駆動させる。既に、ポンプ12bが所定の回転数で駆動している場合には、ポンプ12bの駆動を維持する。次いで、ポンプ制御部12aは、S269〜S274と同様の、S289〜S291の処理を実行する。
S292において、最大値と最小値との差が閾値以上である場合(S292でYES)、S294において、ポンプ制御部12aは、ポンプ12bが正常に駆動していることを示すデューティ比を、ポンプ通信回路12cに供給して、正常判定処理を終了する。一方、最大値と最小値との差が閾値未満である場合(S292でNO)、S296において、ポンプ制御部12aは、ポンプ12bが正常に駆動していないことを示すデューティ比を、ポンプ通信回路12cに供給して、正常判定処理を終了する。
制御部102及びポンプ制御部12aでは、デューティ比の異なるPWM信号を用いて、制御部102からポンプ制御部12aにポンプ12bが正常に駆動しているか否かの判定を要求し、ポンプ制御部12aから制御部102に判定結果を送信する。この構成によれば、制御部102及びポンプ制御部12aにおいて、CAN規格やLIN規格に従った通信を実行せずに済む。これにより、ポンプ制御部12a及びポンプ通信回路12cの回路構成を簡素化することができる。
また、ポンプ制御部12aがポンプ12bの正常判定を実行することによって、制御部102は、取得済みの電流値を制御部102に送信せずに済む。この結果、パージ処理中において、制御弁34が閉塞状態である間の短い期間に安定した電流値を用いて、適切に正常判定を実行することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
(1)上記の第1実施例では、制御部102は濃度取得処理を実行し、ポンプ制御部12aは濃度検出処理を実行する。また、上記の第2実施例では、制御部102は判定取得処理を実行し、ポンプ制御部12aは正常判定処理を実行する。しかしながら、制御部102は、判定取得処理と濃度取得処理とを並列に実行し、ポンプ制御部12aは正常判定処理と濃度検出処理とを実行してもよい。
(2)上記の各実施例では、ポンプ12bの電流値を用いて、濃度取得処理及び濃度検出処理、又は判定取得処理及び正常判定処理を実行する。しかしながら、ポンプ12bと制御弁34との間のパージ経路22の圧力又は、ポンプ12bの上下流のパージ経路22の圧力差を用いて、濃度取得処理及び濃度検出処理、又は判定取得処理及び正常判定処理を実行してもよい。
(3)上記の各実施例では、パージ経路22がパージ経路24,26に分岐している。しかしながら、パージ経路22は、分岐しておらず、パージ経路24又はパージ経路26に連結されていてもよい。なお、パージ経路22がパージ経路26に連結されている場合、S227の処理を実行しなくてもよい。
(4)制御部のうち、制御弁を制御する部分と、その他の部分とが別体で構成されていてもよい。この場合、その他の部分の制御部は、ECU100と一体で配置されていてもよい。
(5)第2実施例では、パージ濃度は、例えば、パージ経路24上に配置されるパージ濃度検出装置によって検出されていてもよい。
(6)ECU100とポンプ制御部12aとは、PWM信号を用いた通信に替えて、CAN規格やLIN規格に従った通信を実行してもよい。
(7)上記の第1実施例では、パージ処理を実行している場合であっても、パージ処理を実行していない場合であっても、濃度取得処理及び濃度検出処理が実行される。しかしながら、パージ処理を実行している場合とパージ処理を実行していない場合の一方において、濃度取得処理及び濃度検出処理が実行されてもよい。上記の第2実施例でも同様に、パージ処理を実行している場合とパージ処理を実行していない場合の一方において、判定取得処理及び正常判定処理が実行されてもよい。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2 :燃料供給システム
10 :蒸発燃料処理装置
12 :ポンプモジュール
12a :ポンプ制御部
12b :ポンプ
12c :ポンプ通信回路
14 :キャニスタ
20 :蒸発燃料処理装置
22 :パージ経路
22a :パージ経路
24 :パージ経路
26 :パージ経路
32 :パージ管
32a :分岐位置
34 :制御弁
50 :空燃比センサ
52 :エアフロメータ
60 :圧力センサ
100 :ECU
102 :制御部
102a :弁制御部
104 :メイン通信回路
108 :濃度データマップ
110 :デューティ比データマップ
AC :エアクリーナ
AF :エアフィルタ
CH :過給機
EN :エンジン
EP :排気管
FP :第1パージ経路
IM :インテークマニホールド
IP :吸気管
IW :吸気経路
10 :蒸発燃料処理装置
12 :ポンプモジュール
12a :ポンプ制御部
12b :ポンプ
12c :ポンプ通信回路
14 :キャニスタ
20 :蒸発燃料処理装置
22 :パージ経路
22a :パージ経路
24 :パージ経路
26 :パージ経路
32 :パージ管
32a :分岐位置
34 :制御弁
50 :空燃比センサ
52 :エアフロメータ
60 :圧力センサ
100 :ECU
102 :制御部
102a :弁制御部
104 :メイン通信回路
108 :濃度データマップ
110 :デューティ比データマップ
AC :エアクリーナ
AF :エアフィルタ
CH :過給機
EN :エンジン
EP :排気管
FP :第1パージ経路
IM :インテークマニホールド
IP :吸気管
IW :吸気経路
Claims (6)
- 燃料タンク内の蒸発燃料をパージ経路を介して内燃機関の吸気経路に供給するパージ処理を実行する蒸発燃料処理装置に搭載されるポンプモジュールであって、
前記パージ経路内の蒸発燃料を前記吸気経路に送出するポンプと、
前記ポンプの駆動を制御するポンプ制御部と、を備え、
前記ポンプ制御部は、
前記内燃機関を制御するメイン制御部に通信可能に接続されており、
前記ポンプの特性を用いて、前記ポンプ内の気体の蒸発燃料の濃度を検出する濃度検出処理及び前記ポンプが正常に駆動しているか否かを判定する正常判定処理の少なくとも一方の処理を実行し、
前記少なくとも一方の処理の処理結果を前記メイン制御部に送信する、ポンプモジュール。 - 前記ポンプ制御部は、
パルス幅変調に基づくPWM信号を用いて、前記メイン制御部と通信を実行し、
第1範囲内の第1デューティ比のPWM信号が前記メイン制御部から受信されると、前記第1デューティ比に対応する回転数で前記ポンプを駆動し、
前記第1範囲に含まれない第2デューティ比のPWM信号が前記メイン制御部から受信されると、予め決められた回転数で前記ポンプを駆動し、前記少なくとも一方の処理を実行する、請求項1に記載のポンプモジュール。 - 前記ポンプ制御部は、前記処理結果を表すデューティ比のPWM信号を前記メイン制御部に送信する、請求項2に記載のポンプモジュール。
- 車両に搭載される蒸発燃料処理装置であって、
請求項1から3のいずれか一項に記載のポンプモジュールと、
蒸発燃料を貯留するキャニスタと、
前記キャニスタと内燃機関の吸気経路とを連結する前記パージ経路に配置されており、前記パージ経路を閉塞する閉塞状態と前記パージ経路を開通する開通状態と、に切り替わる制御弁と、
前記制御弁を制御し、前記ポンプ制御部に通信可能に接続されている弁制御部と、を備える、蒸発燃料処理装置。 - 前記弁制御部は、
前記制御弁を前記閉塞状態と前記開通状態とに連続的に切り替えることによって、前記パージ処理を実行し、
前記パージ処理が実行されており、前記少なくとも一方の処理が実行されていない間、1回の前記閉塞状態と1回の前記開通状態との合計期間のうちの1回の前記開通状態の期間が、第1上限値以下の割合で、前記制御弁を切り替え、
前記供給処理が実行されており、前記少なくとも一方の処理が実行されている間、1回の前記閉塞状態と1回の前記開通状態との合計期間のうちの前記1回の前記開通状態の期間が、前記第1上限値よりも小さい第2上限値以下の割合で、前記制御弁を切り替え、
前記ポンプ制御部は、前記制御弁が前記閉塞状態である間の前記ポンプの前記特性を用いて、前記少なくとも一方の処理を実行する、請求項4に記載の蒸発燃料処理装置。 - 前記弁制御部は、前記供給処理が実行されておらず、前記閉塞状態に維持されており、前記少なくとも一方の処理が実行されている間、前記制御弁を前記開通状態に切り替えることを禁止する、請求項4又は5に記載の蒸発燃料処理装置。
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