JP2018075962A - 乗員保護装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のエアバッグが展開する際の干渉を抑制しつつ、乗員頭部の拘束性能を確保することができる乗員保護装置を得る。【解決手段】車両の前面衝突時に、展開中のカーテンエアバッグ42における下端部56が展開完了後の運転席用エアバッグ32の車両幅方向外側最端部を通る仮想水平面Hを通過した後に運転席用エアバッグ32の展開が完了するようにエアバッグECUによって運転席用エアバッグ装置14及びカーテンエアバッグ装置16がそれぞれ制御される。つまり、カーテンエアバッグ42に最も近い運転席用エアバッグ32の車両幅方向外側最端部がカーテンエアバッグ42の展開後に展開することで、カーテンエアバッグ42の形状が安定した状態で運転席用エアバッグ32が展開される。したがって、運転席用エアバッグ32及びカーテンエアバッグ42の展開途中でのそれぞれの形状変化による干渉の影響を抑制することができる。【選択図】図2
Description
本発明は、乗員保護装置に関する。
下記特許文献1には、乗員拘束装置が開示されている。この乗員拘束装置では、運転席用エアバッグと、カーテンエアバッグとを有しており、カーテンエアバッグには、展開した運転席用エアバッグが係合する凹部が設けられている。これにより、微小ラップ衝突時や斜突時に運転席用エアバッグとカーテンエアバッグとの間に突入する乗員頭部を拘束している。
ところで、運転席エアバッグ及びカーテンエアバッグが展開する際は、エアバッグ自体の形状及び折畳み方によって展開完了するまでエアバッグの形状が時々刻々と変化する。したがって、特許文献1に開示された構成では、運転席エアバッグとカーテンエアバッグとが展開途中において相互に干渉してそれぞれのエアバッグにおける狙った挙動が妨げられる可能性がある。
一方、それぞれのエアバッグが展開途中において相互に干渉するのを抑制するために、運転席エアバッグとカーテンエアバッグとをそれぞれ異なるタイミングで展開完了させることが考えられる。この場合、エアバッグの容量が大きいカーテンエアバッグを先に展開完了させた後に運転席用エアバッグを展開完了させることが望ましい。しかし、運転席用エアバッグは展開時に乗員側へ一度飛び出した後に車両幅方向に膨張する挙動をとるため、運転席用エアバッグの展開が遅れると、車両幅方向への膨張が完了していない運転席用エアバッグとカーテンエアバッグとの間に乗員頭部が突入して乗員頭部の拘束が十分にできない可能性がある。したがって、上記先行技術はこの点で改良の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、複数のエアバッグが展開する際の干渉を抑制しつつ、乗員頭部の拘束性能を確保することができる乗員保護装置を得ることを目的とする。
請求項1記載の発明に係る乗員保護装置は、乗員の前方に第1袋体を展開する第1エアバッグ装置と、乗員の側方に展開する第2袋体、及び展開した状態の当該第2袋体における展開した状態の前記第1袋体に対応した位置に設けられかつ前記第1袋体が係合する凹部、を有している第2エアバッグ装置と、車両の前面衝突時に前記第2エアバッグ装置及び前記第1エアバッグ装置を作動させ、展開中の前記第2袋体における下端部が展開完了後の前記第1袋体の車両幅方向外側最端部を通る仮想水平面を通過した後に前記第1袋体の展開を完了させるように前記第1エアバッグ装置及び前記第2エアバッグ装置をそれぞれ制御する制御部と、を有している。
請求項1記載の発明によれば、乗員の側方に展開した状態の第2袋体における展開した状態の第1袋体に対応した位置には、第1袋体が係合する凹部が設けられている。したがって、第1エアバッグ装置及び第2エアバッグ装置を作動させることで、前面衝突時に第1袋体と第2袋体との間に突入する乗員頭部を拘束することができる。
ここで、展開中の第2袋体における下端部が展開完了後の第1袋体の車両幅方向外側最端部を通る仮想水平面を通過した後に第1袋体の展開が完了するように制御部によって第1エアバッグ装置及び第2エアバッグ装置がそれぞれ制御される。つまり、第2袋体に最も近い第1袋体の車両幅方向外側最端部が第2袋体の展開後に展開完了することで、第2袋体における第1袋体と当接及び近接する部位の形状が安定した状態で第1袋体が展開される。したがって、第1袋体及び第2袋体の展開途中でのそれぞれの形状変化による干渉の影響を抑制することができる。
また、第1袋体は、第2袋体における下端部が展開完了後の第1袋体の車両幅方向外側最端部を通る仮想水平面を通過した後に展開が完了することから、第2袋体の展開が完了してから第1袋体の展開が完了する場合と比べて車両の前面衝突開始時から展開完了までの時間が短縮されるので、乗員の頭部の拘束をより確実に行うことができる。
請求項2記載の発明に係る乗員保護装置は、請求項1記載の発明において、前記制御部は、前記第2袋体の下端部における凹部に対応した部位が展開完了後の前記第1袋体の車両幅方向外側最端部を通る仮想水平面を通過した後に前記第1袋体の展開を完了させるよう前記第1エアバッグ装置及び前記第2エアバッグ装置をそれぞれ制御する。
請求項2記載の発明によれば、展開中の第2袋体の下端部における凹部に対応した部位が展開完了後の第1袋体の車両幅方向外側最端部を通る仮想水平面を通過した後に第1袋体の展開が完了するように制御部によって第1エアバッグ装置及び第2エアバッグ装置がそれぞれ制御される。したがって、第2袋体の凹部が第1袋体の展開完了より早いタイミングで展開することで、凹部の形状が安定した状態で第1袋体が展開完了することから、第1袋体を第2袋体の凹部により確実に係合させることができる。
請求項3記載の発明に係る乗員保護装置は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記制御部は、運転席側へのオフセット衝突時にフルラップ衝突時に対して前記第1袋体の展開の完了を遅らせるように前記第1エアバッグ装置を制御する。
請求項3記載の発明によれば、制御部は、運転席側へのオフセット衝突時にフルラップ衝突時よりも第1袋体の展開の完了を遅らせるように制御する。一般的に、運転席側へのオフセット衝突時では、乗員頭部が斜め前方かつ車両幅方向外側へ移動するため、フルラップ衝突時に比べて乗員頭部の第1袋体に当接するタイミングが遅くなる。したがって、運転席側へのオフセット衝突時における乗員頭部の動きに第1袋体の展開タイミングを合せることができると共に、第1袋体と第2袋体とのそれぞれの展開タイミングの差を大きくすることで、展開途中での第1袋体と第2袋体との干渉をより抑制することができる。
ここで、「オフセット衝突」には、前面衝突時に乗員の頭部が斜め前方へ移動する微小ラップ衝突やオブリーク衝突等の衝突形態が含まれる。
請求項1記載の本発明に係る乗員保護装置は、複数のエアバッグが展開する際の干渉を抑制しつつ、乗員頭部の拘束性能を確保することができるという優れた効果を有する。
請求項2記載の本発明に係る乗員保護装置は、より確実に乗員の頭部を拘束することができるという優れた効果を有する。
請求項3記載の本発明に係る乗員保護装置は、複数のエアバッグが展開する際にエアバッグの展開挙動を安定させることができるという優れた効果を有する。
(第1実施形態)
以下、図1〜3を用いて、本発明に係る乗員保護装置の第1施形態について説明する。なお、これらの図において示される矢印FRは車両前後方向前側、矢印OUTは車幅方向外側、矢印UPは車両上下方向上側をそれぞれ示す。
以下、図1〜3を用いて、本発明に係る乗員保護装置の第1施形態について説明する。なお、これらの図において示される矢印FRは車両前後方向前側、矢印OUTは車幅方向外側、矢印UPは車両上下方向上側をそれぞれ示す。
図1に示されるように、乗員保護装置10を設けた車両12には、第1エアバッグ装置としての運転席用エアバッグ装置14と、第2エアバッグ装置としてのカーテンエアバッグ装置16とが設けられている。なお、図1には、車両12の車室18内の車両前方側における車両幅方向一方側が模式的な平面図にて示されている。この図に示される車室18内における車両幅方向一方側には、運転席用の運転席用シート20が配置されている。この運転席用シート20は、乗員Dが着座するシートクッション22と、乗員Dの背部を支えるシートバック24と、を含んで構成されており、シートバック24の下端部がシートクッション22の後端部に連結されている。
運転席用シート20の車両前方側には、車両幅方向に延設されたインストルメントパネル26が設けられている。このインストルメントパネル26における運転席用シート20側には、ステアリングホイール28が配置されている。ステアリングホイール28は、ステアリングコラム30を介して支持されており、インストルメントパネル26に対して車両後方側に配置されている。
運転席用エアバッグ装置14は、ステアリングホイール28に設けられている。運転席用エアバッグ装置14は、第1袋体としての運転席用エアバッグ32と、ガスを噴出して運転席用エアバッグ32へガスを供給する運転席用インフレータ34と、運転席用エアバッグ32及び運転席用インフレータ34を収容する図示しないホイールパッドと、を含んで構成されている。
運転席用エアバッグ32は、一例として複数の基布の外周部を縫製することにより袋状に形成されている。また、運転席用エアバッグ32には、反乗員側の左右両側に図示しないベントホールが形成されている。さらに、運転席用エアバッグ32の基端側に運転席用インフレータ34が挿入されており、図示しないエアバッグリテーナによって運転席用エアバッグ32の基端側と共に図示しないベースプレートに共締めされている。これにより、運転席用エアバッグ32が折り畳まれた状態でベースプレートとホイールパッドとの間に収納されている。そして、運転席用エアバッグ32が運転席用インフレータ34からガスの供給を受けると、運転席用エアバッグ32の膨張圧によってステアリングホイールパッドが開裂されて、運転席用エアバッグ32が乗員D側へ一度飛び出した(図中二点鎖線参照)後に車両幅方向に膨張して展開されるようになっている。これにより、車両の前面衝突時に前方へ移動する乗員Dの頭部HEを運転席用エアバッグ32によって拘束するように構成されている。
また、運転席用インフレータ34は、制御部としてのエアバッグECU40に電気的に接続されており、エアバッグECU40の制御によって運転席用インフレータ34が作動するようになっている。なお、運転席用インフレータ34の作動タイミングについては後述する。
カーテンエアバッグ装置16は、第2袋体としてのカーテンエアバッグ42と、ガスを噴出してカーテンエアバッグ42へガスを供給するカーテンエアバッグ用インフレータ44と、を含んで構成されている。カーテンエアバッグ42は、車両前後方向を長手方向とする長尺状に折り畳まれており、車両12のフロントピラー46、ルーフサイドレール48及びリアピラー(図示省略)の内側に配設されている。また、カーテンエアバッグ42は、乗員Dの車両幅方向外側にて膨張展開されるメインチャンバ50と、メインチャンバ50の車両前方側且つステアリングホイール28の車両幅方向外側にて膨張展開されるサブチャンバ52と、展開した状態の運転席用エアバッグ32に対応した位置(メインチャンバ50とサブチャンバ52との間)に設けられ且つ展開した状態の運転席用エアバッグ32が内部に入り込んで車両幅方向に係合する凹部54と、を含んで構成されている。このメインチャンバ50とサブチャンバ52とは、凹部54を介して互いに連通されている。そして、カーテンエアバッグ42が展開した状態では、運転席用エアバッグ32が凹部54の内部に入り込んで係合することから、車両幅方向外側かつ車両前方側へ斜めに移動する乗員Dの頭部HE(図1の矢印方向に移動。図中二点鎖線)を運転席用エアバッグ32及びカーテンエアバッグ42のメインチャンバ50によって拘束するように構成されている。なお、カーテンエアバッグ42は、通常時は下端部56(図2、3参照)を中心に渦巻状に折り畳まれており、展開時にはルーフヘッドライニング45の車両幅方向端部45aを車室18の内部側へと押し退けながら略車両下方側へカーテン状に展開される(図2参照)。
また、カーテンエアバッグ用インフレータ44は、車両前後方向を長手方向とする略円柱状に形成されていると共に、ルーフサイドレール48の内側に配設されている。そして、カーテンエアバッグ用インフレータ44がエアバッグECU40に電気的に接続されており、エアバッグECU40の制御によってカーテンエアバッグ用インフレータ44が作動するようになっている。なお、カーテンエアバッグ用インフレータ44の作動タイミングについては後述する。
エアバッグECU40は、図示しない衝突センサに電気的に接続されている。衝突センサは、一例として、車両12の前端部における車幅方向両側に設けられた左右一対の加速度センサによって構成されている。そして、衝突センサからエアバッグECU40へ出力される信号に基づいて、車両12の前面衝突の形態(詳しくは、車両12の前面衝突がフルラップ衝突であるのか、或いはオブリーク衝突及び微小ラップ衝突を含むオフセット衝突であるのか)をエアバッグECU40が判定するように構成されている。具体的には、例えば一対の加速度センサから左右同程度の検出値(加速度)がエアバッグECU40へ出力された場合には、車両12の前面衝突をフルラップ衝突であるとエアバッグECU40が判定する。一方、一対の加速度センサの一方からより大きな加速度を示す検出値がエアバッグECU40へ出力された場合には、車両12の前面衝突をオフセット衝突であるとエアバッグECU40が判定する。そして、エアバッグECU40による判定結果に基づいて、運転席用インフレータ34及びカーテンエアバッグ用インフレータ44をエアバッグECU40が作動させるようになっている。
ここで、オブリーク衝突(MDB斜突)とは、例えばNHTSAにて規定される斜め前方(一例として、衝突相手方との相対角15°、車幅方向のラップ量35%程度の衝突)とされる。この実施形態では、一例として相対速度90km/hrでのオブリーク衝突が想定されている。また、微小ラップ衝突とは、自動車Vの前面衝突のうち、例えばIIHSにて規定される衝突相手方との車幅方向のラップ量が25%以下の衝突とされる。例えば車体骨格であるフロントサイドメンバに対する車幅方向外側への衝突が微小ラップ衝突に該当する。この実施形態では、一例として相対速度64km/hrでの微小ラップ衝突が想定されている。
(運転席用インフレータ34及びカーテンエアバッグ用インフレータ44の作動タイミングについて)
エアバッグECU40がフルラップ衝突或いはオフセット衝突であると判定した場合は、カーテンエアバッグ用インフレータ44を作動させると共に、所定時間が経過した時に運転席用インフレータ34の作動が開始するように構成されている。つまり、本実施形態では、フルラップ衝突及びオフセット衝突どちらの衝突形態でも運転席用エアバッグ32とカーテンエアバッグ42との両方を作動させる。なお、所定時間とは、カーテンエアバッグ用インフレータ44の作動を開始させてカーテンエアバッグ42の下端部56における凹部54に対応した部位、具体的には、第2袋体の下端部56における凹部54と車両前後方向にて略同一の部位が、展開完了後の運転席用エアバッグ32の車両幅方向外側最端部を通る仮想水平面Hを通過した後に運転席用エアバッグ32が展開完了する時間とされている。
エアバッグECU40がフルラップ衝突或いはオフセット衝突であると判定した場合は、カーテンエアバッグ用インフレータ44を作動させると共に、所定時間が経過した時に運転席用インフレータ34の作動が開始するように構成されている。つまり、本実施形態では、フルラップ衝突及びオフセット衝突どちらの衝突形態でも運転席用エアバッグ32とカーテンエアバッグ42との両方を作動させる。なお、所定時間とは、カーテンエアバッグ用インフレータ44の作動を開始させてカーテンエアバッグ42の下端部56における凹部54に対応した部位、具体的には、第2袋体の下端部56における凹部54と車両前後方向にて略同一の部位が、展開完了後の運転席用エアバッグ32の車両幅方向外側最端部を通る仮想水平面Hを通過した後に運転席用エアバッグ32が展開完了する時間とされている。
(第1実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
本実施形態では、図1に示されるように、乗員Dの側方に展開した状態のカーテンエアバッグ42における展開した状態の運転席用エアバッグ32に対応した位置には、運転席用エアバッグ32が係合する凹部54が設けられている。したがって、運転席用エアバッグ装置14及びカーテンエアバッグ装置16を作動させることで、運転席用エアバッグ32とカーテンエアバッグ42との間に突入する乗員Dの頭部HEを拘束することができる。
ここで、展開中のカーテンエアバッグ42における下端部56が展開完了後の運転席用エアバッグ32の車両幅方向外側最端部を通る仮想水平面H(図2参照)を通過した後に運転席用エアバッグ32の展開が完了するようにエアバッグECU40によって運転席用エアバッグ装置14及びカーテンエアバッグ装置16がそれぞれ制御される。つまり、カーテンエアバッグ42に最も近い運転席用エアバッグ32の車両幅方向外側最端部がカーテンエアバッグ42の展開後に展開完了することで、カーテンエアバッグ42における運転席用エアバッグ32と当接及び近接する部位の形状が安定した状態で運転席用エアバッグ32が展開される。したがって、運転席用エアバッグ32及びカーテンエアバッグ42の展開途中でのそれぞれの形状変化による干渉の影響を抑制することができる。
また、運転席用エアバッグ32は、カーテンエアバッグ42における下端部56が展開完了後の運転席用エアバッグ32の車両幅方向外側最端部を通る仮想水平面Hを通過した後に展開が完了することから、カーテンエアバッグ42の展開が完了してから運転席用エアバッグ32の展開が完了する場合と比べて車両の前面衝突開始時から展開完了までの時間が短縮されるので、乗員Dの頭部HEの拘束をより確実に行うことができる。これにより、複数のエアバッグが展開する際の干渉を抑制しつつ、乗員Dの頭部HEの拘束性能を確保することができる。
さらに、展開中のカーテンエアバッグ42の下端部56における凹部54に対応した部位が仮想水平面Hを通過した後に運転席用エアバッグ32の展開が完了するようにエアバッグECU40によって運転席用エアバッグ装置14及びカーテンエアバッグ装置16がそれぞれ制御される。したがって、カーテンエアバッグ42の凹部54が運転席用エアバッグ32の展開完了より早いタイミングで展開することで、凹部54の形状が安定した状態で運転席用エアバッグ32が展開完了することから、運転席用エアバッグ32をカーテンエアバッグ42の凹部54により確実に係合させることができる。これにより、より確実に乗員Dの頭部HEを拘束することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る乗員保護装置について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一構成部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係る乗員保護装置について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一構成部分については、同一符号を付してその説明を省略する。
この第2実施形態に係る乗員保護装置は、基本的な構成は第1実施形態と同様とされ、フルラップ衝突時とオフセット衝突時とで運転席用エアバッグ32の展開タイミングが異なるように制御されている点に特徴がある。
すなわち、図1に示される制御部としてのエアバッグECU60が車両12の前面衝突をフルラップ衝突であると判定した場合には、カーテンエアバッグ用インフレータ44を作動させると共に、第1実施形態と同様の所定時間が経過した時に運転席用インフレータ34の作動が開始するように構成されている。
一方、エアバッグECU60が車両12の前面衝突をオフセット衝突であると判定した場合には、カーテンエアバッグ用インフレータ44を作動させると共に、第2の所定時間経過後に運転席用インフレータ34を作動させるように構成されている。この第2の所定時間とは、フルラップ衝突時の所定時間より長く設定された時間である。具体的には、フルラップ衝突時に運転席用インフレータ34の作動開始から乗員Dの頭部HEが運転席用エアバッグ32に当接するまでの時間を時間t1とし、オフセット衝突時に運転席用インフレータ34の作動開始から乗員Dの頭部HEが運転席用エアバッグ32に当接するまでの時間を時間t2とすると、オフセット衝突時では乗員Dが斜め前方へ移動するため、時間t1よりも時間t2のほうが長くなる。この時間t1と時間t2との差の時間だけ第2の所定時間はフルラップ衝突時の所定時間より長く設定されている。
(第2実施形態の作用・効果)
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
次に、本実施形態の作用並びに効果を説明する。
上記構成によっても、フルラップ衝突時とオフセット衝突(斜め衝突又は微小ラップ)とで運転席用エアバッグ32の展開タイミングが異なるように制御されている点以外は第1実施形態の乗員保護装置と同様に構成されているので、第1実施形態と同様の効果が得られる。
また、エアバッグECU60は、運転席側へのオフセット衝突時にフルラップ衝突時よりも運転席用エアバッグ32の展開の完了を遅らせるように制御する。一般的に、運転席側へのオフセット衝突時では、乗員Dの頭部HEが斜め前方かつ車両幅方向外側へ移動するため、フルラップ衝突時に比べて乗員Dの頭部HEの運転席用エアバッグ32に当接するタイミングが遅くなる。したがって、運転席側へのオフセット衝突時の乗員Dの頭部HEの動きに運転席用エアバッグ32の展開タイミングを合せることができると共に、運転席用エアバッグ32とカーテンエアバッグ42とのそれぞれの展開タイミングの差を大きくすることで、展開途中での運転席用エアバッグ32とカーテンエアバッグ42との干渉をより抑制することができる。これにより、複数のエアバッグが展開する際にエアバッグの展開挙動を安定させることができる。
なお、上述した第1、第2実施形態では、第2袋体の下端部56における凹部54と車両前後方向にて略同一の部位が仮想水平面Hを通過した後に運転席用エアバッグ32の展開が完了するように構成されているが、これに限らず、カーテンエアバッグ42の下端部56におけるメインチャンバ50やサブチャンバ52等その他の部位に対応した部位が仮想水平面Hを通過した後に運転席用エアバッグ32の展開が完了するように構成してもよい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、その主旨を逸脱しない範囲内において上記以外にも種々変形して実施することが可能であることは勿論である。
10 乗員保護装置
14 運転席用エアバッグ装置(第1エアバッグ装置)
16 カーテンエアバッグ装置(第2エアバッグ装置)
32 運転席用エアバッグ(第1袋体)
40 エアバッグECU(制御部)
42 カーテンエアバッグ(第2袋体)
54 凹部
56 下端部
60 エアバッグECU(制御部)
D 乗員
H 仮想水平面
14 運転席用エアバッグ装置(第1エアバッグ装置)
16 カーテンエアバッグ装置(第2エアバッグ装置)
32 運転席用エアバッグ(第1袋体)
40 エアバッグECU(制御部)
42 カーテンエアバッグ(第2袋体)
54 凹部
56 下端部
60 エアバッグECU(制御部)
D 乗員
H 仮想水平面
Claims (3)
- 乗員の前方に第1袋体を展開する第1エアバッグ装置と、
乗員の側方に展開する第2袋体、及び展開した状態の当該第2袋体における展開した状態の前記第1袋体に対応した位置に設けられかつ前記第1袋体が係合する凹部、を有している第2エアバッグ装置と、
車両の前面衝突時に前記第2エアバッグ装置及び前記第1エアバッグ装置を作動させ、展開中の前記第2袋体における下端部が、展開完了後の前記第1袋体の車両幅方向外側最端部を通る仮想水平面を通過した後に前記第1袋体の展開を完了させるように前記第1エアバッグ装置及び前記第2エアバッグ装置をそれぞれ制御する制御部と、
を有する乗員保護装置。 - 前記制御部は、前記第2袋体の下端部における凹部に対応した部位が展開完了後の前記第1袋体の車両幅方向外側最端部を通る仮想水平面を通過した後に前記第1袋体の展開を完了させるよう前記第1エアバッグ装置及び前記第2エアバッグ装置をそれぞれ制御する、
請求項1記載の乗員保護装置。 - 前記制御部は、運転席側へのオフセット衝突時にフルラップ衝突時に対して前記第1袋体の展開の完了を遅らせるように前記第1エアバッグ装置を制御する、
請求項1又は請求項2記載の乗員保護装置。
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2016
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