JP6314738B2 - 車両用カーテンエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用カーテンエアバッグ装置に関する。
下記特許文献1に記載されたカーテンエアバッグは、メインクッションと、該メインクッションとは別体に形成されてメインクッションに縫い付けられた複数のサブクッションとを備えている。メインクッションは、車室側面に沿って膨張可能な一連のチャンバを含み、各チャンバは共通の平面を基準として車内側および車外側の両方に膨張する。一方、複数のサブクッションは、メインクッションと通気孔を介して内部空間が連通されており、メインクッションの車外側に膨張する。
上記のサブクッションは、車両のドアベルトラインを上下に跨ぐと共に、車両幅方向から見てメインクッションのうち乗員の衝突が想定される衝突想定領域とオーバーラップしまたは接する。このサブクッションの分だけメインクッションが車内側に移動し、メインクッションによる乗員の頭部の初期拘束位置が車内側に片寄る。これにより、側面衝突時のファーストインパクト保護性能と、側面衝突に続いて起こり得るロールオーバー時の車外放出防止性能とを両立するようにしている。
特開2012−046175号公報
しかしながら、上述のカーテンエアバッグは、膨張状態で略円柱状をなすサブクッションが、メインクッションの車外側に縫い付けられた複雑な構成になっているため、構成を簡素化する観点で改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、簡素な構成で、側面衝突に対する乗員保護性能の向上に寄与する車両用カーテンエアバッグ装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置は、車室側部の上端側に収納されると共に、インフレータからガス供給を受けて膨張展開する複数のチャンバを有し、当該複数のチャンバに含まれる前側主チャンバが側面衝突に対して前席乗員の頭部を保護するカーテンエアバッグ本体と、前記前側主チャンバの下端部から一体に延出され、前記前側主チャンバと連通されると共に、膨張展開状態の前記前側主チャンバに対する車外側に折り返され、前記頭部に対して車両側面視で重なるサブチャンバと、前記サブチャンバの非膨張部と前記カーテンエアバッグ本体の非膨張部とを連結することにより前記サブチャンバを前記折り返された状態に保持するテザーと、を備えている。
請求項1に記載の発明では、例えば側面衝突が検知又は予知されると、インフレータが作動される。すると、インフレータからのガスがカーテンエアバッグ本体の複数のチャンバに供給され、複数のチャンバが膨張展開する。これら複数のチャンバには、側面衝突に対して前席乗員の頭部を保護する前側主チャンバが含まれている。そして、この前側主チャンバの下端部からは、サブチャンバが一体に延出されている。
上記のサブチャンバは、膨張展開状態の前側主チャンバに対する車外側に折り返されており、当該サブチャンバの非膨張部とカーテンエアバッグ本体の非膨張部とを連結するテザーによって上記折り返された状態に保持されている。このサブチャンバは、前側主チャンバと連通されているため、インフレータからのガスが前側主チャンバを介してサブチャンバに供給され、サブチャンバが膨張する。このサブチャンバが側面衝突の相手車両に接触することで、前側主チャンバが早期に反力を受けるので、前席乗員の頭部を前側主チャンバによって効率的に拘束することができる。しかも、前側主チャンバから一体に延出されたサブチャンバが前側主チャンバの車外側に折り返されてテザーにより保持された構成であるため、構成を簡素化することができる。以上のことから、簡単な構成で、側面衝突に対する乗員保護性能の向上に寄与する。
また、この発明では、前側主チャンバの下端部からサブチャンバが一体に延出されている。このため、側面衝突の相手車両の前端部に対して高さ方向にオーバーラップする可能性がある前側主チャンバの下部側の高さにサブチャンバを設ける場合に、サブチャンバを構成する基布の使用量を少なくすることができる。
請求項に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置は、車室側部の上端側に収納されると共に、前記車室側部の上端側に設けられたインフレータからガス供給を受けて膨張展開する複数のチャンバを有し、当該複数のチャンバに含まれる前側主チャンバが側面衝突に対して前席乗員の頭部を保護するカーテンエアバッグ本体と、前記前側主チャンバの上端部から一体に延出され、前記前側主チャンバと連通されると共に、膨張展開状態の前記前側主チャンバに対する車外側に折り返されたサブチャンバと、前記サブチャンバの非膨張部と前記カーテンエアバッグ本体の非膨張部とを連結することにより前記サブチャンバを前記折り返された状態に保持するテザーと、を備えている。
請求項2に記載の発明では、例えば側面衝突が検知又は予知されると、インフレータが作動される。すると、インフレータからのガスがカーテンエアバッグ本体の複数のチャンバに供給され、複数のチャンバが膨張展開する。これら複数のチャンバには、側面衝突に対して前席乗員の頭部を保護する前側主チャンバが含まれている。そして、この前側主チャンバの上端部からは、サブチャンバが一体に延出されている。
上記のサブチャンバは、膨張展開状態の前側主チャンバに対する車外側に折り返されており、当該サブチャンバの非膨張部とカーテンエアバッグ本体の非膨張部とを連結するテザーによって上記折り返された状態に保持されている。このサブチャンバは、前側主チャンバと連通されているため、インフレータからのガスが前側主チャンバを介してサブチャンバに供給され、サブチャンバが膨張する。このサブチャンバが側面衝突の相手車両に接触することで、前側主チャンバが早期に反力を受けるので、前席乗員の頭部を前側主チャンバによって効率的に拘束することができる。しかも、前側主チャンバから一体に延出されたサブチャンバが前側主チャンバの車外側に折り返されてテザーにより保持された構成であるため、構成を簡素化することができる。以上のことから、簡単な構成で、側面衝突に対する乗員保護性能の向上に寄与する。
また、この発明では、前側主チャンバの上端部からサブチャンバが一体に延出されている。このため、車室側部の上方側に設けられたインフレータからのガスを、サブチャンバに早期に供給することができる。
請求項に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置は、請求項1又は請求項2において、前記サブチャンバは、膨張展開状態の前記前側主チャンバに対して車外側に位置する本体部よりも車両前後方向の幅寸法が小さい連通路を介して前記前側主チャンバに連通されており、当該連通路において折り返されている。
請求項に記載の発明では、サブチャンバが上記のように幅寸法が小さい連通路において前側主チャンバの車外側に折り返されているため、前側主チャンバから連通路を通ってサブチャンバにガスが供給される際の連通路の膨張厚を小さくすることができる。これにより、連通路の膨張によって、サブチャンバが折り返された状態から元に戻ろうとすることを抑制できる。
請求項に記載の発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置は、請求項1又は請求項1を引用する請求項3において、前記複数のチャンバには、前記前側主チャンバの車両前方側で膨張展開すると共に、前記前側主チャンバよりも車両下方側に突出してドアベルトラインを上下に跨ぐ前側副チャンバが含まれている。
請求項に記載の発明では、前側主チャンバの車両前方側で膨張展開する前側副チャンバが、前側主チャンバよりも車両下方側に突出してドアベルトラインを上下に跨ぐ。このため、例えばロールオーバー時などに、前側副チャンバによって前席乗員を保護することができる。しかも、本発明では、前側主チャンバの下端部からサブチャンバが一体に延出されるため、サブチャンバの延出方向が前側副チャンバの上記突出方向と同じ方向になる。これにより、カーテンエアバッグ本体及びサブチャンバを製造するための基布の歩留まりを向上させることに寄与する。
以上説明したように、本発明に係る車両用カーテンエアバッグ装置では、簡素な構成で、側面衝突に対する乗員保護性能の向上に寄与する。
本発明の第1実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置が適用されて構成された自動車の一部を車両前方側から見た状態で示す縦断面図であり、カーテンエアバッグの膨張展開状態を示す図である。 第1実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置の概略全体構成を車内側から見た側面図であり、カーテンエアバッグの膨張展開状態を示す図である。 第1実施形態に係るカーテンエアバッグの製造途中の第1の状態を示す平面図である。 同カーテンエアバッグの製造途中の第2の状態を示す平面図である。 同カーテンエアバッグの製造途中の第3の状態を示す平面図である。 比較例に係る車両用カーテンエアバッグ装置が適用されて構成された自動車の一部を示す図1に対応した縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置が適用されて構成された自動車の一部を示す図1に対応した縦断面図である。 第2実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置の主要部の構成を車内側から見た側面図であり、カーテンエアバッグの膨張展開状態を示す図である。 第1実施形態に係るカーテンエアバッグの製造途中の状態を示す図3に対応した平面図である。
<第1の実施形態>
本発明の実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置10について図1〜図6に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印OUTは、それぞれ車両用カーテンエアバッグ装置10が適用された自動車12の前方向(進行方向)、上方向、及び車両幅方向外側を示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両左右方向(車両幅方向)の左右、車両上下方向の上下を示すものとする。
(カーテンエアバッグ装置の全体構成)
図1及び図2に示されるように、車両用カーテンエアバッグ装置10は、例えばセダンタイプの自動車12に搭載されており、カーテンエアバッグ14と、インフレータ16とを備えている。カーテンエアバッグ14は、車室側部に設けられた前後のサイドウインドガラス18、20及びBピラー(センタピラー)24に沿ってカーテン状に展開するように形成されている。前側のサイドウインドガラス18は、図示しない前席の側方に位置するフロントサイドドア17に設けられており、後側のサイドウインドガラス20は、図示しない後席の側方に位置するリヤサイドドア19に設けられている。これらのサイドウインドガラス18、20がカーテンエアバッグ14によって覆われる構成になっている。
図示は省略するが、カーテンエアバッグ14は、ロール折り及び蛇腹折りの少なくとも一方を含む所定の折り畳み方で折り畳まれて長尺状にされた上で、車室側部の上端部に設けられたルーフサイド部28にインフレータ16と共に収納(配設)される。この収納状態では、長尺状にされたカーテンエアバッグ14が、Aピラー(フロントピラー)22からルーフサイド部28に亘ってCピラー(リヤピラー)26の近傍まで延在する。なお、上記のルーフサイド部28は、ルーフサイドレール29と図示しないルーフヘッドライニングとを含んでおり、カーテンエアバッグ14及びインフレータ16はルーフサイドレール29とルーフヘッドライニングとの間に収納される。
インフレータ16は、カーテンエアバッグ14内にガスを供給するためのガス発生手段であり、例えば燃焼式又はコールドガス式のものが採用されている。このインフレータ16のガス噴出部は、後述する接続流路40Fを介してカーテンエアバッグ14の内部と連通されている。このインフレータ16が作動されると、上記のガス噴出部から噴出したガスがカーテンエアバッグ14内に供給されるようになっている。
上述のカーテンエアバッグ14及びインフレータ16は、自動車12の車両幅方向両側にそれぞれ設けられている。つまり、車両用カーテンエアバッグ装置10は、左右一対のカーテンエアバッグ14及び左右一対のインフレータ16を備えて構成されている。さらに、車両用カーテンエアバッグ装置10は、図2に示される如く、側突センサ32、ロールオーバーセンサ34及び斜突センサ36のそれぞれと電気的に接続されたエアバッグECU38を備えている。
側突センサ32は、自動車12の側面衝突(の不可避)を予測又は検出してエアバッグECU38に側突検出信号を出力するように構成されている。ロールオーバーセンサ34は、自動車12のロールオーバー(の不可避)を予測又は検出してエアバッグECU38にロールオーバー検出信号を出力するように構成されている。また、斜突センサ36は、自動車12の斜め衝突(の不可避)を予測又は検出してエアバッグECU38に斜突検出信号を出力するように構成されている。
エアバッグECU38は、左右のインフレータ16にそれぞれ電気的に接続されており(図1では、一方のインフレータ16との接続のみを示している)、側突検出信号又は斜突検出信号が入力されると、側面衝突側又は斜め衝突側(何れもニアサイド)のインフレータ16を作動させる構成になっている。したがって、自動車12に側面衝突又は斜め衝突が生じると、ニアサイドのカーテンエアバッグ14がガス供給を受けて膨張し、展開されるようになっている。また、エアバッグECU38は、ロールオーバー検出信号が入力されると、車両幅方向両側のインフレータ16を作動させる構成になっている。なお、エアバッグECU38は、側面衝突後又は斜め衝突後にロールオーバー検出信号が入力されると、すでに作動されているニアサイドとは反対側(ファーサイド)のインフレータ16を作動させるようになっている。
(カーテンエアバッグの構成)
以下、カーテンエアバッグ14の具体的な構成を説明する。なお、特に断りのない場合、カーテンエアバッグ14の膨張展開状態の構成(形状)を説明するものとする。図1及び図2に示されるように、カーテンエアバッグ14は、カーテンエアバッグ本体40と、サブチャンバ42と、テザー46とを備えている。
カーテンエアバッグ本体40及びサブチャンバ42は、OPWと略称されるワンピースウーブン(One Piece Woven)方式によって一体に袋織りされている。OPW方式では、ジャガード織機を用いて、二枚の布を同時に製織しながら、必要な個所を多重織りすることで、無縫製の袋体を形成する。なお、カーテンエアバッグ本体40の製造方法は、上記に限るものではない。例えばナイロン系又はポリエステル系の布材を切り出して形成された1枚又は複数枚の基布を袋状に縫製することによりカーテンエアバッグ本体40及びサブチャンバ42を製造する構成にしてもよい。
カーテンエアバッグ本体40は、前後の主チャンバである前側主チャンバ40A及び後側主チャンバ40Bと、前側主チャンバ40Aと後側主チャンバ40Bとを相互に連通させたガス流路40Cを備えている。さらに、このカーテンエアバッグ本体40は、前側主チャンバ40Aに連通された前側ロールオーバーチャンバ40D(以下、前側ROチャンバ40Dと称する)及び中間ロールオーバーチャンバ40E(以下、中間ROチャンバ40Eと称する)を備えている。この実施形態では、前側主チャンバ40A、後側主チャンバ40B、前側ROチャンバ40D、及び中間ROチャンバ40Eが複数のチャンバに相当し、前側ROチャンバ40Dが前側副チャンバに相当する。
前側主チャンバ(前側主クッション)40Aは、Bピラー24の車両前方側の近傍において、サイドウインドガラス18の後部の側方に膨張展開する。この前側主チャンバ40Aには、側面衝突に対して前席乗員P(図1参照)の頭部Hを保護する側突頭部保護エリアが設定されている。なお、図1に示される前席乗員Pは、衝突試験用のダミー人形である。
後側主チャンバ(後側主クッション)40Bは、Cピラー26の車両前方側の近傍において、サイドウインドガラス20の後部の側方に膨張展開する。この後側主チャンバ40Bは、車両側面視において、後端部の上部側がCピラー26に対してオーバーラップするように形成されている。この後側主チャンバ40Bには、側面衝突に対して後席乗員(図示省略)の頭部を保護する側突頭部保護エリアが設定されている。この後側主チャンバ40Bの中央部付近には、浮島状の非膨張部44が設けられている。
ガス流路40Cは、前側主チャンバ40Aの上部と後側主チャンバ40Bの上部との間でカーテンエアバッグ14の前後方向に延びており、前側主チャンバ40Aの上部と後側主チャンバ40Bの上部とを相互に連通させている。ガス流路40Cの略中央部からは、上方側かつ後方側へ向けて筒状の接続流路40Fが延出されている。この接続流路40Fの先端部(後端部)には、インフレータ16のガス噴出部が接続されている。このインフレータ16は、カーテンエアバッグ14の前部である前側主チャンバ40Aと後部である後側主チャンバ40Bとの間に配置されており、図示しないブラケットを介してルーフサイドレール29に固定されている。なお、インフレータ16が、Bピラー24やCピラー26に配設される構成にしても良い。
前側ROチャンバ(前側ロールオーバークッション)40Dは、前側主チャンバ40Aの前方で膨張展開されてカーテンエアバッグ本体40の前端部分を構成し、ロールオーバー及び斜め衝突の際に前席乗員Pの頭部Hを前席の前方側で保護するようになっている。この前側ROチャンバ40Dは、車両側面視で、その前端部の上部側がAピラー22に対してオーバーラップすると共に、その下端側が前側主チャンバ40Aよりも下方側に突出してドアベルトラインBLを上下に跨ぐように構成されている。
この前側ROチャンバ40Dは、カーテンエアバッグ本体40の上下方向に延びる非膨張部52によって前側主チャンバ40Aと区画されて(仕切られて)いる。この非膨張部52の下端部は、カーテンエアバッグ本体40の外周部に設定された外周非膨張部41の下部41Bに一体に接続されている。非膨張部52の上端部と外周非膨張部41の上部41Aとの間には、前側ROチャンバ40Dのガス流入口である絞り流路58が設けられている。この絞り流路58を介して前側ROチャンバ40Dの上部と前側主チャンバ40Aの上部とが相互に連通されている。なお、図2〜図5において符号41Cは、外周非膨張部41の前部を示しており、符号41Dは、外周非膨張部41の後部を示している。また、この外周非膨張部41の上部41Aは、接続流路40Fの後端部において分割されており、当該分割部分にインフレータ16のガス噴出部が取り付けられている。
上記の前側ROチャンバ40Dは、ロールオーバー試験(FMVSS226規格)において前席乗員Pの頭部Hに相当するインパクタを当てる試験ポイント(インパクタ打撃点又は打点)のうち、最も前側の試験ポイントをカバーするように設けられている。なお、上記ロールオーバー試験における前席乗員Pに対する他の試験ポイントは、前側主チャンバ40Aによってカバーされる構成になっている。
一方、中間ROチャンバ(中間ロールオーバークッション)40Eは、ガス流路40Cの下方に位置しており、前側主チャンバ40Aと後側主チャンバ40Bとの間に亘ってカーテンエアバッグ本体40に設けられている。つまり、この中間ROチャンバ40Eは、前側主チャンバ40Aの後方で且つ後側主チャンバ40Bの前方に配置されている。この中間ROチャンバ40Eは、非膨張部54によって後側主チャンバ40B及びガス流路40Cと区画されて(仕切られて)いる。この非膨張部54は、ガス流路40Cと中間ROチャンバ40Eとの間でカーテンエアバッグ本体40の前後方向に延びると共に、後端側がカーテンエアバッグ14の後方斜め下方へ向けて傾斜しており、後端部が外周非膨張部41の下部41Bにおける後端部に一体に接続されている。
非膨張部54の前端部の下方には、外周非膨張部41の下部41Bから上方側へ延びる非膨張部56が設定されている。この非膨張部56の上端部と非膨張部54の前端部との間には、中間ROチャンバ40Eのガス流入口である絞り流路60が形成されている。この絞り流路60を介して中間ROチャンバ40Eの上部と前側主チャンバ40Aの後端部の上下方向中間部とが相互に連通されている。この中間ROチャンバ40Eの前部は、車両側面視において、Bピラー24とオーバーラップして膨張展開するようになっている。そして、この中間ROチャンバ40Eは、ロールオーバー及び斜め衝突の際に後席乗員の頭部を後席の前方側で保護するようになっている。
上記の中間ROチャンバ40Eは、前述したロールオーバー試験(FMVSS226規格)において後席乗員の頭部に相当するインパクタを当てる試験ポイント(インパクタ打撃点又は打点)のうち、前側の試験ポイントをカバーするように設けられている。そして、このロールオーバー試験における後席乗員に対する後側の試験ポイントは、後側主チャンバ40Bによってカバーされる構成になっている。
上記構成のカーテンエアバッグ本体40の上端縁である外周非膨張部41の上部41Aには、複数のタブ62が設けられている。これらのタブ62を貫通したクリップやボルト・ナット等の固定具によって、カーテンエアバッグ本体40が車体骨格(Aピラー22、ルーフサイドレール29、Cピラー26)に固定されている。また、このカーテンエアバッグ本体40の前端部は、図示しないテンションクロスを介してAピラー22の下部に支持されている。
一方、サブチャンバ(サブクッション)42は、前述したように、OPWによってカーテンエアバッグ本体40と一体に形成されている。このサブチャンバ42は、前側主チャンバ40Aの下端部から一体に延出されている。つまり、このサブチャンバ42は、カーテンエアバッグ本体40を構成する基布と一体の基布によって形成されている。このサブチャンバ42の本体部であるサブチャンバ本体42Aは、矩形の袋状に形成されており、上下方向寸法が例えば前側主チャンバ40Aの上下方向寸法の半分程度に設定されると共に、前後方向寸法が例えば前側主チャンバ40Aよりも若干短く形成されている。このサブチャンバ本体42Aの一端部(下端部)からは、筒状の連通路42Bが一体に延出されており、当該連通路42Bにおけるサブチャンバ本体42Aとは反対側の端部が、前側主チャンバ40Aの下端部に一体に接続されている。
サブチャンバ42の外周部、すなわちサブチャンバ本体42Aの外周部及び連通路42Bの前後両端部には、非膨張部である外周非膨張部43が設定されている。この外周非膨張部43は、カーテンエアバッグ本体40の外周非膨張部41の下部41Bに一体に接続されている。外周非膨張部41の下部41Bは、連通路42Bの位置で前後に分割されており、前側主チャンバ40Aとサブチャンバ本体42Aとが連通路42Bを介して相互に連通されている。この連通路42Bは、サブチャンバ本体42Aよりも車両前後方向の幅寸法が小さく設定されており、サブチャンバ本体42Aの下端部における前後方向中間部から延出されている。
上記構成のサブチャンバ42は、膨張展開状態の前側主チャンバ40Aに対する車外側(車両幅方向外側)に折り返されている。詳細には、このサブチャンバ42は、前側主チャンバ40Aの膨張展開状態で、前側主チャンバ40Aに対して車両幅方向外側にサブチャンバ本体42Aが位置するように連通路42Bにおいて折り返されている。そして、この折り返し状態において、サブチャンバ本体42Aの上端部(外周非膨張部43)と、前側主チャンバ40Aの上端部(外周非膨張部41の上部41A)とが、テザー46によって連結されている。
テザー(保持部材)46は、本実施形態では、カーテンエアバッグ本体40及びサブチャンバ42とは別体とされており、可撓性を有するシート状の材料によって長尺帯状に形成されている。このテザー46の材料としては、布きれ等の安価なものを用いることができる。例えば、カーテンエアバッグ本体40及びサブチャンバ42の製造時に廃棄される基布の切れ端等を用いてテザー46を製造してもよい。
このテザー46は、長手方向一端部が前側主チャンバ40Aの上端部に縫製等の手段によって結合されており、長手方向他端部がサブチャンバ本体42Aの上端部に縫製等の手段によって結合されている。このテザー46によって、サブチャンバ42が上記折り返された状態に保持されており、膨張展開状態の前側主チャンバ40Aに対する車外側(以下、単に車外側と称する)にサブチャンバ本体42Aが拘束されている。この状態では、サブチャンバ本体42Aが前側主チャンバ40Aの下半部と対向するように連通路42Bの長さ寸法が設定されており、サブチャンバ本体42Aは、前側主チャンバ40Aの側突頭部保護エリアにおける車外側に重ね合わされている。
上記構成のカーテンエアバッグ14が製造される際には、例えば、先ず図3に示されるように、カーテンエアバッグ本体40とサブチャンバ42とがOPWによって一体に形成される。次いで、図4に示されるように、前側ROチャンバ40D及び前側主チャンバ40Aとサブチャンバ42との間に、レザーカット等の手段によってスリット状の切込み64、66が形成される。また、外周非膨張部41の上部41Aには、複数のタブ62が縫製等の手段によって結合される。次いで、図5に示されるように、サブチャンバ42が前側主チャンバ40Aの車外側に折り返される。そして、この折り返し状態で、テザー46の長手方向両端部が、サブチャンバ本体42Aの上端部と前側主チャンバ40Aの上端部とにそれぞれ結合される(図2参照)。その後、カーテンエアバッグ14の接続流路40Fにインフレータ16が接続されると共に、カーテンエアバッグ14が前述した所定の折り畳み方で折り畳まれ、複数のタブ62においてカーテンエアバッグ14がルーフサイド部28に固定される。
上記構成のカーテンエアバッグ14では、インフレータ16が作動すると、インフレータ16からのガスが接続流路40Fからガス流路40Cに流入する。ガス流路40Cに流入したガスは、前側主チャンバ40A及び後側主チャンバ40Bに分配され、前側主チャンバ40A及び後側主チャンバ40Bが膨張する。これにより、カーテンエアバッグ本体40がルーフヘッドライニングの端末部を下方側へ押し下げつつ、車室側面に沿って下方側へ展開する。
前側主チャンバ40Aに供給されたガスは、連通路42Bを通ってサブチャンバ42に供給され、サブチャンバ42が前側主チャンバ40Aの車外側で膨張する。このサブチャンバ42の容量は、前側主チャンバ40A、後側主チャンバ40B、前側ROチャンバ40D及び中間ROチャンバ40Eの容量に比して十分に小さく設定されているため、サブチャンバ42は、前側主チャンバ40Aからガス供給を受けて早期に膨張する。
一方、前側ROチャンバ40Dは、前側主チャンバ40A及び後側主チャンバ40Bよりも大容量に形成されている。また、前側ROチャンバ40Dは、前側主チャンバ40Aとの間に絞り流路58が設定されることで、インフレータ16の作動初期におけるガス流入が制限される。これにより、前側ROチャンバ40Dは、前後の主チャンバ40A、40Bに対し遅れて膨張するようになっている。
同様に、中間ROチャンバ40Eは、前側主チャンバ40A及び後側主チャンバ40Bよりも大容量に形成されると共に、絞り流路60を通じて前側主チャンバ40Aからガスが供給されることで、前後の主チャンバ40A、40Bに対し遅れて膨張するようになっている。つまり、絞り流路58、60は、前側ROチャンバ40D及び中間ROチャンバ40Eが前後の主チャンバ40A、40Bに対して時間的に遅れて膨張するように、断面積が設定されている。そして、前側ROチャンバ40D及び中間ROチャンバ40Eは、所謂ディレイチャンバを構成している。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
図1に示されるように、本実施形態に係る自動車12に対して側面衝突試験用の台車70(Moving Deformable Barrier:以下、MDB台車70と称する)が側面衝突した場合、側突センサ32が側突検出信号をエアバッグECU38に出力する。側突検出信号を受けたエアバッグECU38は、側面衝突が生じた側のインフレータ16を作動させる。
なお、図1に示されるMDB台車70は、所謂スポーツユーティリティビークルやミニバン等のように車高が高い自動車を模したものであり、バリアフェイス70Aと前席乗員Pの頭部Hとが高さ方向にオーバーラップする。この図1に示される側面衝突試験(IIHS MDB)では、MDB台車70の衝突速度が、例えば時速60キロメートルに設定されている。また、図1には、サイドウインドガラス18(図1では図示省略)が側面衝突の衝撃によって割れた後の状態が図示されている。
インフレータ16が作動すると、インフレータ16からのガスがカーテンエアバッグ本体40の複数のチャンバ(前側主チャンバ40A、後側主チャンバ40B、前側ROチャンバ40D、中間ROチャンバ40E)に供給され、当該複数のチャンバが膨張展開する。これら複数のチャンバには、側面衝突に対して前席乗員の頭部を保護する前側主チャンバ40Aが含まれている。そして、この前側主チャンバ40Aの上下両端部のうちの一方からは、サブチャンバ42が一体に延出されている。
上記のサブチャンバ42は、前側主チャンバ40Aの車外側に折り返されており、当該サブチャンバ42の外周非膨張部43とカーテンエアバッグ本体40の外周非膨張部41とを連結するテザー46によって上記折り返された状態に保持されている。このサブチャンバ42は、前側主チャンバ40Aと連通されているため、インフレータ16からのガスが前側主チャンバ40Aを介してサブチャンバ42に供給され、サブチャンバ42が膨張する(図1図示状態)。このサブチャンバ42がバリアフェイス70Aに接触することで、前側主チャンバ40Aが早期に反力を受けるので、前席乗員Pの頭部Hを前側主チャンバ40Aによって効率的に拘束することができる。その結果、側面衝突に対する前席乗員Pの頭部保護性能を向上させることができる。
つまり、図6に示される車両用カーテンエアバッグ装置80(比較例)のカーテンエアバッグ14のように、サブチャンバ42が設けられていない場合、膨張展開したカーテンエアバッグ本体40の前側主チャンバ40Aがバリアフェイス70Aに接触するまでに空走する(図6の矢印A参照)。その結果、前側主チャンバ40Aによる前席乗員Pの頭部Hの拘束が遅れることになり(図6の矢印B参照)、頭部害値(HIC:Head Injury Criterion)が上昇する。特に、MDB台車70の衝突速度が時速60キロメートルの場合、時速50キロメートルの場合よりもMDB台車70の持つエネルギーが大きくなり、前席乗員Pの頭部Hに入力される加速度が大きくなる。その結果、HICが上昇する。
HICを低下させるためには、頭部Hが受ける荷重を低下させて頭部Hの加速度を下げる必要がある。但し、頭部Hへの荷重が下がるだけでは、エネルギー吸収量が低下してしまうので、頭部Hの衝撃吸収ストロークを増加させてエネルギー吸収量を確保する必要がある。つまり、頭部Hは小さい荷重で長い距離をかけて衝撃吸収することが好ましいため、頭部Hの初期拘束のタイミングを早める必要がある。
この点、本実施形態では、前側主チャンバ40Aの車外側にサブチャンバ42が膨張するため、サブチャンバ42の膨張厚の分だけ頭部Hの初期拘束のタイミングを早めることができる。しかも、サブチャンバ42の膨張厚の分だけ頭部Hの衝撃吸収ストロークを増加させることができる。これにより、HICを効率的に低下させることができる。
しかも、本実施形態に係るカーテンエアバッグ14は、カーテンエアバッグ本体40と一体に形成されたサブチャンバ42が前側主チャンバ40Aの車外側に折り返されてテザー46により保持された構成になっている。これにより、背景技術の欄で説明したカーテンエアバッグと比較して、カーテンエアバッグ14の構成を簡素化することができる。以上のことから、本実施形態によれば、簡単な構成で、側面衝突に対する乗員保護性能の向上に寄与する。
上記の効果について補足すると、本実施形態では、カーテンエアバッグ本体40とサブチャンバ42とがOPWによって一体に形成されているため、サブチャンバ42をカーテンエアバッグ本体40に縫い付けるための縫製工程が不要である。また、カーテンエアバッグ本体40とは別体のサブチャンバ42をカーテンエアバッグ本体40に縫い付ける場合、縫製部からのガス漏れを防止するための対策が必要になるが、本実施形態ではそのような対策が不要である。さらに、テザー46の材料としては、布切れ等を用いることができるので、テザー46の材料費を低く抑えることができる。そして、このテザー46が、サブチャンバ42の外周非膨張部43とカーテンエアバッグ本体40の外周非膨張部41とに結合されるため、当該結合部(例えば縫製部)からのガス漏れを防止するための対策が不要である。また、本実施形態では、前述した如き衝突形態において特に早期の拘束が要求される前席乗員Pの頭部Hに対応してサブチャンバ42がピンポイントに設けられているため、この点においても構成の簡素化に寄与する。以上のことから、本実施形態では、背景技術の欄で説明したカーテンエアバッグと比較して、製造コストを大幅に低減することができる。
また、本実施形態では、前側主チャンバ40Aの下端部からサブチャンバ42が一体に延出されている。このため、側面衝突の相手車両(ここではMDB台車70)の前端部に対して高さ方向にオーバーラップする可能性がある前側主チャンバ40Aの下部側の高さにサブチャンバ42を設ける場合に、サブチャンバ42を構成する基布使用量、及びサブチャンバ42の容量の増加を少なくすることができる。
さらに、本実施形態では、サブチャンバ42は、前側主チャンバ40Aの車外側に位置するサブチャンバ本体42Aよりも車両前後方向の幅寸法が小さい連通路42Bを介して前側主チャンバ40Aに接続されている。そして、この細幅な連通路42Bにおいてサブチャンバ42が前側主チャンバ40Aの車外側に折り返されている。このため、前側主チャンバ40Aから連通路42Bを通ってサブチャンバ42にガスが供給される際の連通路42Bの膨張厚を小さくすることができる。これにより、連通路42Bの膨張によって、サブチャンバ42が折り返された状態から元に戻ろうとすることを抑制できる。
また、本実施形態では、前側主チャンバ40Aの車両前方側に遅れて膨張展開する前側ROチャンバ40Dが、前側主チャンバ40Aよりも車両下方側に突出してドアベルトラインBLを上下に跨ぐ。この前側ROチャンバ40Dによって、ロールオーバー時や斜め衝突時に前席乗員Pの頭部を保護することができる。しかも、本実施形態では、前側主チャンバ40Aの下端部からサブチャンバ42が一体に延出されるため、サブチャンバ42の延出方向が前側ROチャンバ40Dの上記突出方向と同じ方向になる。これにより、図3に示されるように、カーテンエアバッグ本体40及びサブチャンバ42をOPW等によって製造する際に、前側ROチャンバ42の下部とサブチャンバ42とがカーテンエアバッグ本体40の前後方向に並ぶようにすることができる。その結果、カーテンエアバッグ本体40及びサブチャンバ42を製造するための基布の歩留まりを向上させることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成及び作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図7には、本発明の第2実施形態に係る車両用カーテンエアバッグ装置100が適用されて構成された自動車12の一部が図1に対応した縦断面図にて示されている。この車両用カーテンエアバッグ装置100では、カーテンエアバッグ102の構成が、前記第1実施形態とは異なっている。このカーテンエアバッグ102では、サブチャンバ42が、前側主チャンバ40Aの上端部から一体に延出されている。つまり、第2実施形態に係るサブチャンバ42では、サブチャンバ本体42Aと前側主チャンバ40Aの上端部とが連通路42Bを介して一体に接続されている。
このサブチャンバ42は、連通路42Bにおいて折られて前側主チャンバ40Aの車外側に折り返されており、サブチャンバ本体42Aが前側主チャンバ40Aの側突頭部保護エリアにおける車外側に重ね合わされている。そして、この折り返えし状態において、サブチャンバ本体42Aの下端部(外周非膨張部43)と、前側主チャンバ40Aの下端部(外周非膨張部41の下部41B)とが、テザー46によって連結されている。このテザー46によって、サブチャンバ42が上記折り返された状態に保持されており、サブチャンバ本体42Aが前側主チャンバ40Aの車外側に保持されている。この状態では、サブチャンバ本体42Aが例えば前側主チャンバ40Aの上下方向中間部と対向するように連通路42Bの長さ寸法が設定されている。
なお、図9には、第2実施形態に係るカーテンエアバッグ102の製造途中の状態が図3に対応した平面図(平面展開図)にて示されている。カーテンエアバッグ102が製造される際には、例えば、先ず図9に示されるように、カーテンエアバッグ本体40とサブチャンバ42とがOPWによって一体に形成される。その後、図9に破線で示される切断ラインL1、L2に沿って図8に示される切欠104、106が形成されると共に、図9に二点鎖線で示されるようにサブチャンバ42が前側主チャンバ40Aの車外側に折り返される。そして、この折り返し状態で、テザー46の長手方向両端部が、サブチャンバ本体42Aの下端部と前側主チャンバ40Aの下端部とにそれぞれ結合される。上記以外の構成は、前記第1実施形態と同様とされている。
この実施形態においても、側面衝突が発生した際には、図7に示されるようにサブチャンバ42がバリアフェイス70Aに接触することで、前側主チャンバ40Aが早期に反力を受ける。これにより、前記第1実施形態と基本的に同様の作用効果を得ることができる。しかも、この実施形態では、前側主チャンバ40Aの上端部からサブチャンバ42一体に延出されており、サブチャンバ42Aにガスを供給するための連通路42Bがカーテンエアバッグ本体40の上端部に接続されている。これにより、車室側部の上端部に設けられたインフレータ16からのガスを、サブチャンバ42に早期に供給することができる。
<実施形態の補足説明>
前記各実施形態では、カーテンエアバッグ本体40及びサブチャンバ42とは別体に形成されたテザー46がカーテンエアバッグ本体40とサブチャンバ42とに結合される構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。例えば、サブチャンバ42の外周非膨張部43から一体に延出されたテザー、すなわち、カーテンエアバッグ本体40及びサブチャンバ42と一体に形成されたテザーを、カーテンエアバッグ本体40の外周非膨張部41等に結合する構成にしてもよい。
また、前記各実施形態では、サブチャンバ42の外周非膨張部43とカーテンエアバッグ本体40の外周非膨張部41とがテザー46によって連結された構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。つまり、カーテンエアバッグ本体40の上下方向中間部に設けられた非膨張部(例えば、図2等に示される非膨張部52の上端部)とサブチャンバ40の外周非膨張部43とがテザー46によって連結された構成にしてもよい。
また、前記各実施形態では、カーテンエアバッグ本体40が、前後の主チャンバ40A、40B、前側ROチャンバ40D(前側副チャンバ)、及び中間ROチャンバ40Eを備えた構成にしたが、本発明はこれに限るものではない。カーテンエアバッグ本体は、側面衝突に対して前席乗員の頭部を保護する前側主チャンバを含む複数のチャンバを備えたものであればよく、その構成は適宜変更することができる。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 車両用カーテンエアバッグ装置
16 インフレータ
40 カーテンエアバッグ本体
40A 前側主チャンバ
40D 前側ロールオーバーチャンバ(前側副チャンバ)
41 外周非膨張部(非膨張部)
42 サブチャンバ
42A サブチャンバ本体(本体部)
42B 連通路
43 外周非膨張部(外周部)
46 テザー
BL ドアベルトライン
P 前席乗員
H 頭部

Claims (4)

  1. 車室側部の上端側に収納されると共に、インフレータからガス供給を受けて膨張展開する複数のチャンバを有し、当該複数のチャンバに含まれる前側主チャンバが側面衝突に対して前席乗員の頭部を保護するカーテンエアバッグ本体と、
    前記前側主チャンバの下端部から一体に延出され、前記前側主チャンバと連通されると共に、膨張展開状態の前記前側主チャンバに対する車外側に折り返され、前記頭部に対して車両側面視で重なるサブチャンバと、
    前記サブチャンバの非膨張部と前記カーテンエアバッグ本体の非膨張部とを連結することにより前記サブチャンバを前記折り返された状態に保持するテザーと、
    を備えた車両用カーテンエアバッグ装置。
  2. 車室側部の上端側に収納されると共に、前記車室側部の上端側に設けられたインフレータからガス供給を受けて膨張展開する複数のチャンバを有し、当該複数のチャンバに含まれる前側主チャンバが側面衝突に対して前席乗員の頭部を保護するカーテンエアバッグ本体と、
    前記前側主チャンバの上端部から一体に延出され、前記前側主チャンバと連通されると共に、膨張展開状態の前記前側主チャンバに対する車外側に折り返されたサブチャンバと、
    前記サブチャンバの非膨張部と前記カーテンエアバッグ本体の非膨張部とを連結することにより前記サブチャンバを前記折り返された状態に保持するテザーと、
    を備えた車両用カーテンエアバッグ装置。
  3. 前記サブチャンバは、膨張展開状態の前記前側主チャンバに対して車外側に位置する本体部よりも車両前後方向の幅寸法が小さい連通路を介して前記前側主チャンバに連通されており、当該連通路において折り返されている請求項1又は請求項2に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
  4. 前記複数のチャンバには、前記前側主チャンバの車両前方側で膨張展開すると共に、前記前側主チャンバよりも車両下方側に突出してドアベルトラインを上下に跨ぐ前側副チャンバが含まれている請求項1又は請求項1を引用する請求項3に記載の車両用カーテンエアバッグ装置。
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