JP2016159867A - カーテンエアバッグ装置 - Google Patents

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JP2016159867A JP2015043152A JP2015043152A JP2016159867A JP 2016159867 A JP2016159867 A JP 2016159867A JP 2015043152 A JP2015043152 A JP 2015043152A JP 2015043152 A JP2015043152 A JP 2015043152A JP 2016159867 A JP2016159867 A JP 2016159867A
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Tatsuaki Kojima
達陽 小島
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Abstract

【課題】オフセット衝突や斜め衝突の際に、乗員の頭部が車両斜め前方に慣性移動した際の乗員の頭部拘束性能を向上させると共に、乗員への影響を低減させることができるカーテンエアバッグ装置を得る。
【解決手段】カーテンエアバッグ装置10は、インフレータ22からガスの供給を受けて膨張し、サイドウインドウガラス24に沿って展開するメインチャンバ20Mと、当該メインチャンバ20Mの車両前側に設けられ、非膨張部36によってメインチャンバ20Mと部分的に仕切られると共に、メインチャンバ20Mと連通されるガス流路42からガスの供給を受けて展開するサブチャンバ20Sと、ガス流路42の内部かつ、車両平面視で非膨張部36の車幅方向内側を通り、メインチャンバ20Mの車幅方向外側の内面と、サブチャンバ20Sの車幅方向内側の内面を接続するテザー30と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、カーテンエアバッグ装置に関する。
車両の側面衝突時に、サイドウインドウガラスに沿ってカーテン状に膨張展開されるカーテンエアバッグ装置が知られている。このようなカーテンエアバッグ装置において、下記特許文献1には、主チャンバ(メインチャンバ)と、当該主チャンバの車両前方側に配置される副チャンバ(サブチャンバ)で構成されたカーテンエアバッグ装置が開示されている。そして、主チャンバの上縁と副チャンバの下縁とが引っ張りストラップによって連結され、この引っ張りストラップがカーテンエアバッグ装置の展開時に副チャンバを車幅方向内側へ引っ張るように構成されている。これにより、車両の斜め衝突や微小ラップ衝突時に、車両外側斜め前方(衝突側)へ慣性移動した乗員の頭部を拘束しようとするものである。
また、下記特許文献2には、同じくメインチャンバと、その車両前方側に配置されたフロントチャンバ(サブチャンバ)で構成されたカーテンエアバッグ装置が開示され、ストラップによってフロントチャンバを車両内側へ引っ張り、フロントチャンバを車両内側へ折り曲げることで早期に乗員と接触させて拘束性能を高めるという構成が開示されている。
特表2014−501205号公報 特開2012−096780号公報
しかしながら、上記の文献は何れもストラップがカーテンエアバッグ装置の車幅方向内側に配置されているため、乗員の頭部が直接ストラップと接触すると、擦過傷などの原因となる虞がある。そのため、乗員への影響をより低減させるという観点から改善の余地がある。
本発明は、上記課題を考慮し、乗員の頭部が車両斜め前方へ慣性移動した際の拘束性能を確保しつつ、乗員への影響を低減させることができるカーテンエアバッグ装置を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係るカーテンエアバッグ装置は、インフレータからガスの供給を受けて膨張し、サイドウインドウガラスに沿って展開するメインチャンバと、メインチャンバの車両前側に設けられ、非膨張部によってメインチャンバと部分的に仕切られると共に、メインチャンバと連通されるガス流路からガスの供給を受けて展開するサブチャンバと、ガス流路の内部かつ、展開状態において車両平面視で非膨張部の車幅方向内側を通り、メインチャンバの車幅方向外側の内面と、サブチャンバの車幅方向内側の内面とを接続するテザーと、を備えたカーテンエアバッグ装置。
請求項1に記載の発明に係るカーテンエアバッグ装置では、メインチャンバとサブチャンバが非膨張部によって部分的に仕切られており、展開状態においてサブチャンバの車両内側内面が車両平面視で非膨張部の車幅方向内側を通るテザーによってメインチャンバの車幅方向外側の内面に接続されている。そのため、カーテンエアバッグが展開した際、又は乗員がカーテンエアバッグを介してテザーに干渉した際には、サブチャンバは非膨張部を起点として車幅方向内側へ折り曲げられる。これにより、微小ラップ衝突や、斜め衝突が起こった際に乗員の頭部が車両外側斜め前方へ慣性移動した場合にも、乗員の頭部を包み込むことで効果的に拘束することができる。
また、メインチャンバとサブチャンバとを接続するテザーはカーテンエアバッグの内部に設けられている。より具体的には、テザーはメインチャンバとサブチャンバとを連通す
るガス流路を通って各チャンバ同士を連結している。そのため、テザーと乗員は直接接触することがなく、乗員への影響を効果的に低減することができる。
請求項2に記載の発明に係るカーテンエアバッグ装置は、請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置において、テザーはサブチャンバの車幅方向内側の内面からさらに車幅方向外側に延出すると共に、サブチャンバの車幅方向外側の内面に接続されている。
請求項2に記載の発明に係るカーテンエアバッグ装置では、サブチャンバの車幅方向内側の内面とサブチャンバの車幅方向外側の内面がテザーによって連結されている。そのため、テザーを介してサブチャンバの車幅方向外側を車室内側へ引っ張ることができ、サブチャンバ全体を効率的に車室内側へ折り曲げることができる。
請求項3に記載の発明に係るカーテンエアバッグ装置は、請求項2に記載のカーテンエアバッグ装置において、テザーはメインチャンバの車幅方向外側の内面と、サブチャンバの車幅方向外側の内面とを連続的に接続すると共に、サブチャンバの車幅方向内側の内面に設けられた連結部に挿入され、当該連結部を摺動可能に取り付けられている。
請求項3に記載の発明に係るカーテンエアバッグ装置では、テザーがメインチャンバの車幅方向外側の内面と、サブチャンバの車幅方向外側の内面とを連続的に接続し、サブチャンバの車幅方向内側の内面に摺動可能に取り付けられているため、サブチャンバに対して、より効率的に車幅方向内側への引っ張り荷重を作用させることができる。
請求項4に記載の発明に係るカーテンエアバッグ装置は、請求項1から請求項3の何れか一項に記載のカーテンエアバッグ装置において、非膨張部の車幅方向外側から車両前側に延在すると共に、フロントピラーに接続される連結部材をさらに備えている。
請求項4に記載の発明に係るカーテンエアバッグ装置では、非膨張部の車幅方向外側とフロントピラーが連結部材によって連結されているため、折れ曲がりの起点となる非膨張部及びメインチャンバの動きが規制される。そのため、メインチャンバからサブチャンバに対してより効率的に車室内側へ引っ張り荷重を伝えてサブチャンバを折り曲げることができる。
請求項5に記載の発明に係るカーテンエアバッグ装置は、請求項1から請求項4の何れか一項に記載のカーテンエアバッグ装置において、非膨張部は車両後方に向かうにつれて車両下側に延在すると共に、テザーは非膨張部の車両下側に設けられている。
請求項5に記載の発明に係るカーテンエアバッグ装置では、非膨張部が車両後方に向かって車両下側に延在すると共に、その下側にテザーが設けられる。そのため、サブチャンバはテザーの上側に位置する非膨張部を起点として車両内側斜め上方に向けて折り曲げられる。つまり、微小ラップ衝突や斜め衝突時に車両外側斜め前方へ慣性移動し、シートベルトのラップベルトを中心に傾倒する乗員の頭部と相対することでより効果的に乗員の頭部を保護することができる。
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、テザーと乗員が直接干渉することを抑制できるという優れた効果を有する。
請求項2に係る発明によれば、効率的にサブチャンバを車幅方向内側に折り曲げることができるという優れた効果を有する。
請求項3に係る発明によれば、乗員の拘束性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
請求項4に係る発明によれば、より効率的にサブチャンバを車幅方向内側へ折り曲げることができるという優れた効果を有する。
請求項5に係る発明によれば、乗員の拘束性能を向上させることができるという優れた効果を有する。
本実施形態に係るカーテンエアバッグ装置が適用された車両前部のカーテンエアバッグの作動状態を模式的に示すテザーが配置された位置での平断面図である。 本実施形態に係るカーテンエアバッグ装置が適用された車両前部を模式的に示す側面図であり、車幅方向外側から見た図である。 本実施形態に係るカーテンエアバッグ装置が適用された車両前部のカーテンエアバッグの作動状態を模式的に示す非膨張部を含む位置での平断面図である。 本実施形態に係るカーテンエアバッグ装置の全体を示す非展開(折り畳み前)状態の側面図である。 図1に示すカーテンエアバッグ装置の作動状態における前部を拡大した平断面図である。 図5に示すカーテンエアバッグ装置の前部に、乗員の頭部が保護された状態を模式的に示す平断面図である。
以下、本発明の実施形態に係るカーテンエアバッグ装置について、図1〜図6を用いて説明する。なお、各図において適宜示される矢印FRは車両の前方向、矢印UPは車両の上方向、矢印OUTは車幅方向外側を示している。
図1の平断面図、及び図2の側面図に示されるように、車両10にはカーテンエアバッグ装置12と運転席エアバッグ装置14が設けられている。なお、図1、図2は何れも、カーテンエアバッグ装置12と運転席エアバッグ装置14が展開した状態を示している。
(運転席エアバッグ装置の構成)
図1に示されるように、運転席エアバッグ装置14は、ステアリングホイール16の後方で展開される前突用エアバッグ18を備えている。前突用エアバッグ18は、折り畳まれた状態でガス供給装置であるインフレータ19と共にステアリングホイール16のホイールパッド内に収容されている。
なお、運転席エアバッグ装置14のインフレータ19は、燃焼式又はコールドガス式のものが採用され、作動されることで発生したガスを前突用エアバッグ18へ供給するように構成されている。
また、前突用エアバッグ18は、インフレータ19が作動されることでインフレータ19からガスの供給を受けて、ステアリングホイール16と運転席乗員P(以下、単に「乗員P」と称する。)との間で膨張、展開されるように配置されている。この運転席エアバッグ装置14のインフレータ19は、車両12の前面衝突の際、微小ラップ衝突の際、及び斜め衝突の際に作動されるようになっている。
ここで、微小ラップ衝突とは、車両12の前面衝突のうち、例えばIIHSにて規定される衝突相手方との車幅方向のラップ量が25%以下の衝突とされる。例えば車体骨格であるフロントサイドメンバに対する車幅方向外側への衝突が微小ラップ衝突に該当する。この実施形態では、一例として相対速度64km/hrでの微小ラップ衝突が想定されている。
また、斜め衝突とは、例えばNHTSAにて規定される斜め前方(一例として、衝突相手方との相対角15°、車幅方向のラップ量35%程度の衝突)からの車両との衝突形態である。この衝突形態では、一例として相対速度90km/hrでの斜め衝突が想定されている。
(カーテンエアバッグ装置の構成)
図2に示されるように、カーテンエアバッグ装置12は、カーテンエアバッグ20と、ガス供給装置であるインフレータ22とを備えている。カーテンエアバッグ20は、サイドウインドウガラス24に沿ってカーテン状に展開するように形成されている。(図1も参照)
なお、インフレータ22は、燃焼式又はコールドガス式のものが採用され、作動されることで発生したガスをカーテンエアバッグ20内へ供給するようになっている。より具体的には、インフレータ22のガス噴出口は、カーテンエアバッグ20のメインチャンバ20M(後述する)の内部と連通されている。さらに本実施形態では、インフレータ22は、ルーフサイド部29におけるセンタピラー28の上方に配設されている。
また、本実施形態のカーテンエアバッグ20は、前席及び後席の側方に位置する前後のサイドウインドウガラス24及びピラー(フロントピラー26、センタピラー28、図示しないリヤピラー)の一部を覆うように構成されている。なお、図2ではカーテンエアバッグ20の前部を主に図示している。
カーテンエアバッグ20は、非展開(非作動)状態では、例えばロール折り又は蛇腹折りされて長尺状にされた上で、フロントピラー(Aピラー)26からルーフサイド部29に亘ってリヤピラーの近傍まで収容されている。この実施形態におけるルーフサイド部29は、フロントピラー26、センタピラー28、リヤピラー(図示せず)、ロッカとで囲まれた乗員Pの乗降用の開口部として前後のドアオープニングの上縁を成している。
より具体的には、カーテンエアバッグ20は、ルーフサイド部29を構成するルーフサイドレールとルーフヘッドライニングとの間、フロントピラー26とピラーガーニッシュとの間に収容されている。なお、カーテンエアバッグ20の前端側の一部は、車幅方向内側に折り曲げられ又は折り返されて、ルーフ前端部内又はルーフサイド部29に収容されてもよい。
カーテンエアバッグ20は、インフレータ22が作動されることでインフレータ22からガスの供給を受けて、前後のサイドウインドウガラス24、センタピラー28に沿ってルーフサイド部29から車両下方側に向けて展開し、前席、後席の乗員を保護するように構成されている。
(カーテンエアバッグ前部の構成)
図2に示すように、カーテンエアバッグ20の前部はメインチャンバ20Mと、メインチャンバ20Mの車両前方で膨張、展開し、非膨張部36によってメインチャンバ20Mと部分的に仕切られたサブチャンバ20Sとを含んで構成されている。
メインチャンバ20Mは、主に側面衝突及びロールオーバが生じた際に乗員Pの頭部Hを保護するため、乗員Pの頭部Hとサイドウインドウガラス24の間に介在するように膨張、展開するように配置される(図1も参照)。なお、カーテンエアバッグ20の上部はメインチャンバ20Mの前端部(非膨張部36)を含む車両前後方向の複数箇所で固定部48によってルーフサイド部29に固定されている。
また、サブチャンバ20Sは、メインチャンバ20Mの車両前方側で膨張、展開されるように配置され、非膨張部36によって、メインチャンバ20Mと部分的に仕切られている。ここで、非膨張部36は車両後方に向かうにつれて車両下側に延在している。さらに、サブチャンバ20Sは、非膨張部36の上部及び下部に構成されたガス流路42によってメインチャンバ20Mと連通されており、ガス流路42を通じてメインチャンバ20Mからガスが供給される。
なお、サブチャンバ20Sの下部は、膨張、展開するとベルトラインBLよりも車両下側まで延出する。これにより、車両10に所謂ロールオーバが起こった際、乗員が車外に放出されることを防止又は効果的に抑制される構成とされている。
また、図3に示されるように、非膨張部36の車幅方向外側面には連結部材に相当するストラップ38が縫製等の固定手段により固定され、車両前側に延在すると共にサブチャンバ20Sとサイドウインドウガラス24の間を通ってフロントピラー26に接続されている。
ここで、図4、図5を用いてカーテンエアバッグ20の内部に設けられたテザー30について詳しく説明する。テザー30は、メインチャンバ20Mとサブチャンバ20Sとを連通するガス流路のうち、非膨張部36の下側に位置するガス流路42内に設けられている。また、図5の平断面図に示されるように、サブチャンバ20Sの車幅方向内側の内面には連結部40が設けられている。さらに、連結部40は上部及び下部でサブチャンバ20Sの車幅方向内側の内面に縫製等により固定(図4参照)されており、サブチャンバ20Sの内部においてテザー30がスライド可能に挿通されている。
テザー30の前端は連結部40から車幅方向外側に延在し、サブチャンバ20Sの車幅方向外側内面の前側固定部44Fにおいて縫製等により固定されている。また、テザー30の後端は連結部40から車幅方向外側かつ車両後方へ延在し、メインチャンバ20Mの車幅方向外側内面の後側固定部44Rにおいて縫製等により固定されている。
ここで、テザー30の長さは、サブチャンバ20Sが車幅方向内側に折れ曲がらずに展開する場合のテザー30の全長(図5に2点鎖線で示す)に比べて短くされている。そのため、サブチャンバ20Sは車幅方向内側に折り曲げられて展開する構成となっている。
さらに、このようにサブチャンバ20Sが車幅方向内側に折り曲げられ、車両前後方向でインストルメントパネル32と前突用エアバッグ18の間に展開するように構成されている。つまり、サブチャンバ20Sは、展開した状態の前突用エアバッグ18の一部と車両正面視でラップするように展開される。(図1、3参照)
以上説明したカーテンエアバッグ装置12は、車両10の車幅方向両側のルーフサイド部29等に配置されている。なお、図示及び詳細説明は省略するが、助手席側にも同様のカーテンエアバッグ装置が設けられている。
また、車両10には、制御装置としてのエアバッグECU34が設けられている。エアバッグECU34は、図示しない複数の衝突センサ及びロールオーバーセンサと電気的に接続されている。このエアバッグECU34は、各衝突センサ及びロールオーバーセンサからの情報に基づいて、適用された車両10に対する前面衝突、側面衝突、ロールオーバ、微小ラップ衝突、斜め衝突(の発生又は不可避であること)を検知可能とされている。
ここで、エアバッグECU34は、前面衝突を検知した場合に運転席エアバッグ装置14のインフレータ19を作動させるようになっている。また、エアバッグECU34は、側面衝突やロールオーバを検知した場合には、カーテンエアバッグ装置12のインフレータ22を作動させる。さらに、エアバッグECU34は、微小ラップ衝突や斜め衝突を検知した場合には、それぞれ運転席エアバッグ装置14のインフレータ19、及びカーテンエアバッグ装置12のインフレータ22を作動させる。
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。以下では、微小ラップ衝突及び斜め衝突(斜突)が起こった場合に分けて、乗員の挙動、及び本発明の作用効果について説明する。
(微小ラップ衝突の場合)
まず、エアバッグECU34によって車両12が微小ラップ衝突したと判定された場合における乗員の挙動、及び本実施形態のカーテンエアバッグ装置12の作用、効果について説明する。
エアバッグECU34は、各衝突センサからの信号に基づいて自車両が微小ラップ衝突したと判定すると、運転席エアバッグ装置14のインフレータ19、及びカーテンエアバッグ装置12のインフレータ22を作動させる。すると、図1に示されるように、前突用エアバッグ18は、インフレータ19からのガスの供給を受けて、乗員Pの前方でかつステアリングホイール16の上側後方で膨張展開される。
また、図2に示されるように、カーテンエアバッグ20は、インフレータ22からガス供給を受けて、メインチャンバ20Mがサイドウインドウガラス24に沿ってカーテン状に展開される。さらに、このメインチャンバ20Mを通じてインフレータ22からのガス供給を受けたサブチャンバ20Sが膨張して展開される。
ここで微小ラップ衝突の際、車両10は相手車両から衝突荷重を受けて反衝突側へ押される。そのため、乗員Pの頭部Hは、慣性によって車両10に対して車両外側斜め前方(衝突側)に移動することとなる(図1及び図3に想像線にて示す矢印L1参照)。そのため、図1に比較例として二点鎖線で示したカーテンエアバッグの場合、乗員Pの頭部Hが前突用エアバッグ18とカーテンエアバッグ20との間に進入すると共に、フロントピラー26やインストルメントパネル32と接触する虞がある。
これに対し、本実施形態におけるカーテンエアバッグ装置12では、ガスが供給されて展開すると、サブチャンバ20Sは車幅方向内向きに曲げられ、車幅方向内側に張り出して展開される。
より具体的には、インフレータ22からガスが供給されると、上端が複数の固定部48によって固定されたメインチャンバ20Mは車両下側に向けてカーテン状に展開し、サイドガラス24に当接する。さらに、メインチャンバ20Mの内圧によって外形が維持されることで、後側固定部44Rの移動が規制される。その後、メインチャンバ20Mからガス流路42を介してガスの供給を受けてサブチャンバ20Sが展開すると、テザー30は連結部40を後側固定部44Rに向けて引っ張る。この際、テザー30は 車両平面視で非膨張部36の車幅方向内側で連結部40を引っ張っている。つまり、非膨張部36を起点にサブチャンバ20Sが車幅方向内側に折れ曲がる方向に引っ張り荷重が加わる。
さらにテザー30は、連結部40を介して前側固定部44Fに固定されているため、前側固定部44Fはテザー30によって車幅方向内側に向けて引っ張られる。ここで、テザー30は連結部40に対して摺動可能に取り付けられているが、供給されたガスの内圧によってサブチャンバ20Sは一定の厚さを保つ。そのため、テザー30が前側固定部44Fを引っ張ることでサブチャンバ20Sを車幅方向内側に折り曲げる方向に引っ張り荷重が加わる。以上のようにテザー30を介してサブチャンバ20Sに引っ張り荷重を加えることで、非膨張部36を起点としてサブチャンバ20Sを車幅方向内側に折り曲げることができる。
さらに、本実施形態においては、サブチャンバ20Sの車両後方側に前突用エアバッグ18の車幅方向外側の端部が位置し、サブチャンバ20Sと車両正面視でラップする構成とされている。そのため、頭部Hが前突用エアバッグ18の中心から車幅方向外側にずれた場合にも、前突用エアバッグ18の車幅方向外側の端部は車両前側からサブチャンバ20Sに支持され、反力を得ることができる。よって、乗員Pの頭部Hがメインチャンバ20Mと前突用エアバッグ18の間をすり抜けることを効果的に抑制できる。
(斜め衝突の場合)
次に、エアバッグECU34によって車両10が斜め衝突(斜突)したと判定された場合における乗員の挙動、及び本実施形態のカーテンエアバッグ装置12の作用、効果について説明する。
エアバッグECU34は、図示しない各衝突センサからの信号に基づいて斜め衝突が生じたこと判断すると、運転席エアバッグ装置14のインフレータ19、及びカーテンエアバッグ装置12のインフレータ22を作動させる。斜め衝突において乗員Pの頭部Hは、車体に対して車両前側かつ車幅方向外側(衝突側)に向けて直線的に移動(図1及び図3に想像線にて示す矢印L2参照)し、前突用エアバッグ18に対しては微小ラップ衝突の場合より車幅方向外側に接触する。
この場合であっても、上記の通りサブチャンバ20Sが車幅方向内向きに大きく折り曲げられて展開するため、前突用エアバッグ18がサブチャンバ20Sによって車両前側から支持される。よって乗員Pの頭部Hがメインチャンバ20Mと前突用エアバッグ18の間をすり抜けることを効果的に抑制することができる。
しかしながら、微小ラップ衝突及び斜め衝突の際にも、衝突する角度や車幅方向のラップ量、速度、また、斜め側突等が生じた場合には乗員Pの頭部Hがより車幅方向外側に移動することがある(図1及び図3に想像線にて示す矢印L3参照)。この場合、乗員Pの頭部Hは前突用エアバッグ18の車幅方向外側に当たるためステアリングホイール16から、十分な反力を得ることができず、乗員Pの頭部Hは前突用エアバッグ18とメインチャンバ20Mとの間を通って、メインチャンバ20Mの前側に接触することがある。
このような場合においても、カーテンエアバッグ20が内側に折り曲げられているため乗員Pの頭部Hを保護することができる。また、本実施形態に係るカーテンエアバッグ20ではテザー30がメインチャンバ20Mの内部に配置されているため、テザー30と乗員Pの頭部Hとが直接接触する構成となっていない。つまり、乗員Pの頭部Hはメインチャンバ20Mの表面を介してテザー30と当接するため、乗員への影響を低減することができる。
さらに、図6に示されるように、メインチャンバ20Mの前部に乗員Pの頭部Hが当接すると、テザー30は連結部40と後側固定部44Rの間で車幅方向外側に引っ張られる。この際、テザー30は連結部40にスライド可能に挿通されているため、テザー30は前側固定部44Fを車両後側内側へ向けて引っ張る。
そのため、サブチャンバ20Sはさらに車両内側に向けて折り曲げられ、乗員Pの頭部Hはカーテンエアバッグ20に包み込まれるように保護される。つまり、乗員Pの頭部Hがフロントピラー26やインストルメントパネル32と接触することを防止、又は効果的に抑制することができる。
さらに、テザー30はカーテンエアバッグ20の外側における車幅方向内側(所謂アウターテザー)ではなく、カーテンエアバッグ20の内部に設けられている。つまり、カーテンエアバッグ20が展開する際に、テザーが乗員や内装部品と直接接触することがない。そのため、カーテンエアバッグ20の展開性能を向上させることができる。さらに、カーテンエアバッグ20を折り畳んで収納する際の自由度も向上させることができる。
以上、本発明の実施形態に係るカーテンエアバッグ装置について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施し得ることは勿論である。
例えば、本実施形態において、サブチャンバ20Sの車幅方向内側と車幅方向外側の内面がテザー30によって接続されていたが、このような構成に限られない。つまり、メインチャンバ20Mの車幅方向外側の内面と、サブチャンバ20Sの車幅方向内側の内面とがテザー30によって接続されていればよく、サブチャンバ20Sの車幅方向内側と車幅方向外側の内面は接続されていなくてもよい。
また、本実施形態ではテザー30は連結部を介してサブチャンバ20Sの車幅方向内側の内面に連結部に摺動可能に取り付けられていたが、このような構成に限られない。例えば、連結部が設けられず、縫製等により固定されてテザー30が摺動しない構成であっても良い。
さらに、メインチャンバ20Mの車幅方向外側の内面とサブチャンバ20Sの車幅方向内側の内面、及び、サブチャンバ20Sの車幅方向内側の内面とサブチャンバ20Sの車幅方向外側の内面は一つのテザー30で連続的に連結されていたが、それぞれ別のテザー30で構成されていても良い。別のテザー30で構成される場合、それぞれのテザー30がサブチャンバ20Mの車幅方向内側の内面において同じ位置に固定されていなくてもよい。
また、非膨張部36の形状や個数も本実施形態の構成に限定されない。例えば、非膨張部36は上下方向で複数に分けて設けられていてもよい。
12 カーテンエアバッグ装置
20M メインチャンバ
20S サブチャンバ
22 インフレータ
24 サイドウインドウガラス
26 フロントピラー
30 テザー
36 非膨張部
38 ストラップ(連結部材)
40 連結部
42 ガス流路

Claims (5)

  1. インフレータからガスの供給を受けて膨張し、サイドウインドウガラスに沿って展開するメインチャンバと、
    前記メインチャンバの車両前側に設けられ、非膨張部によって前記メインチャンバと部分的に仕切られると共に、前記メインチャンバと連通されるガス流路からガスの供給を受けて展開するサブチャンバと、
    前記ガス流路の内部かつ、展開状態において車両平面視で前記非膨張部の車幅方向内側を通り、前記メインチャンバの車幅方向外側の内面と、前記サブチャンバの車幅方向内側の内面とを接続するテザーと、
    を備えたカーテンエアバッグ装置。
  2. 前記テザーは前記サブチャンバの車幅方向内側の内面からさらに車幅方向外側に延出すると共に、前記サブチャンバの車幅方向外側の内面に接続されている請求項1に記載のカーテンエアバッグ装置。
  3. 前記テザーはメインチャンバの車幅方向外側の内面と、前記サブチャンバの車幅方向外側の内面とを連続的に接続すると共に、前記サブチャンバの車幅方向内側の内面に設けられた連結部に挿入され、当該連結部を摺動可能に取り付けられている請求項2に記載のカーテンエアバッグ装置。
  4. 前記非膨張部の車幅方向外側から車両前側に延在すると共に、フロントピラーに接続される連結部材をさらに備える請求項1から請求項3の何れか一項に記載のカーテンエアバッグ装置。
  5. 前記非膨張部は車両後方に向かうにつれて車両下側に延在すると共に、前記テザーは前記非膨張部の車両下側に設けられる請求項1から請求項4の何れか一項に記載のカーテンエアバッグ装置。
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