JP5962602B2 - 前席エアバッグシステム - Google Patents

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本発明は、前席エアバッグシステムに関する。
運転席エアバッグと助手席エアバッグとの間で補助エアバッグを膨張展開させる装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この補助エアバッグは、側面視で運転席エアバッグ及び助手席エアバッグよりも後方まで膨張して展開されるようになっている。また、運転席と助手席との間に設けられた中央席乗員の保護のためのエアバッグをルームミラー前方のスペースから展開させる装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2011−51513号公報 特開平6−206510号公報
運転席又は助手席の乗員が斜め前方へ移動する形態の衝突の際に、上記した補助エアバッグ等で乗員を保護する構成では、大容量の補助エアバッグ等の搭載スペースを確保する必要があり、この観点から改善の余地がある。
本発明は、車両への搭載性を確保しつつ、衝突に伴い車幅方向中央側に向けて斜め前方に移動する乗員がインストルメントパネルに接触することを抑制することができる前席エアバッグシステムを得ることが目的である。
請求項1記載の発明に係る前席エアバッグシステムは、ガス供給を受けて運転席の前方で膨張し、展開される運転席エアバッグと、ガス供給を受けて助手席の前方で膨張し、展開される助手席エアバッグと、前記運転席エアバッグ及び助手席エアバッグよりも小容量とされ、ガス供給を受けて、車幅方向における前記運転席エアバッグと助手席エアバッグとの間であって、前記運転席エアバッグ及び助手席エアバッグの後端よりも前方でかつインストルメントパネルに対する後方の空間で膨張し、展開される中央エアバッグと、を備えている。
例えば、車幅方向の一方側にオフセットした位置への前面衝突の場合、反衝突側の着座乗員は、慣性によって前方へ移動しながら衝突側にも移動する。すなわち、反衝突側の乗員は、衝突に伴い車幅方向中央側に向けて斜め前方に移動する。ここで、本前席エアバッグシステムでは、幅方向における運転席エアバッグと助手席エアバッグとの間であってインストルメントパネルの後方の空間で、中央エアバッグが展開される。このため、上記の通り斜め前方に移動する乗員は、中央エアバッグによってインストルメントパネルとの干渉が防止又は効果的に抑制される。
また、中央エアバッグは、運転席エアバッグ及び助手席エアバッグよりも小容量で、かつ運転席エアバッグ及び助手席エアバッグの後端よりも前側で膨張展開される。このため、中央エアバッグは、運転席エアバッグ及び助手席エアバッグに対し十分に小容量な構成で、上記した如く斜め前方に移動する乗員を保護することができる。これにより、中央エアバッグはコンパクトに折り畳むことが可能であり、例えば運転席エアバッグと同等の容量の中央エアバッグを備える構成と比して、小さなスペースで車両へ搭載可能とされる。
このように、請求項1の構成では、車両への搭載性を確保しつつ、衝突に伴い車幅方向中央側に向けて斜め前方に移動する乗員がインストルメントパネルに接触することを抑制することができる。
請求項2記載の発明に係る前席エアバッグシステムは、請求項1の構成において、前記中央エアバッグが前記運転席エアバッグ及び助手席エアバッグと干渉せずに膨張し、展開されるように構成されている。
この前席エアバッグシステムでは、運転席エアバッグ及び助手席エアバッグと干渉せずに膨張し、展開される中央エアバッグは、一層小容量とされる。また、中央エアバッグが運転席エアバッグ、助手席エアバッグの膨張、展開を妨げることが防止又は効果的に抑制される。
請求項3記載の発明に係る前席エアバッグシステムは、請求項1又は請求項2の構成において、前記中央エアバッグは、ルーフの前端に設けられたオーバヘッドコンソール内に収納されており、前記オーバヘッドコンソールは、前記中央エアバッグの展開圧によって開放されると共に、開放後に前記中央エアバッグを車両下方に向けて案内するエアバッグドアを有する。
この前席エアバッグシステムでは、上記の通り小容量の中央エアバッグは、ルーフに設けられたオーバヘッドコンソール内の空間を有効利用して収納され、車両に搭載される。この中央エアバッグがガス供給を受けると、オーバヘッドコンソールに形成されたエアバッグドアが中央エアバッグの展開圧にて開放される。開放されたエアバッグドアは、膨張展開過程の中央エアバッグを下方、すなわちインストルメントパネルの後方に向けて案内する。これにより、中央エアバッグをインストルメントパネル後方の適所にて膨張、展開させることができる。
請求項4記載の発明に係る前席エアバッグシステムは、請求項1又は請求項2の構成において、前記中央エアバッグは、前記インストルメントパネルにおける車幅方向で前記運転席エアバッグと助手席エアバッグとの間に位置する部分に収納されている。
この前席エアバッグシステムでは、上記の通り小容量の中央エアバッグは、インストルメントパネルにおける車幅方向の中央部内の空間を有効利用して車両に搭載される。インストルメントパネルから膨張、展開される中央エアバッグにて該インストルメントパネル根の乗員の干渉を抑制する構成であるため、狭い空間でも高い乗員保護性を得ることができる。
以上説明したように本発明に係る前席エアバッグシステムは、車両への搭載性を確保しつつ、衝突に伴い車幅方向中央側に向けて斜め前方に移動する乗員がインストルメントパネルに接触することを抑制することができるという優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る前席エアバッグシステムの概略全体構成を示す平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る前席エアバッグシステムを構成するセンタルーフエアバッグ装置を示す図であって、(A)は収納状態を拡大して示す側断面図、(B)は展開状態を一部拡大して示す側断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る前席エアバッグシステムを構成するセンタルーフエアバッグ装置のセンタルーフエアバッグの展開状態を示す側断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る前席エアバッグシステムを構成するセンタルーフエアバッグ装置のセンタルーフエアバッグの展開状態を示す側断面図である。
本発明の実施形態に係る前席エアバッグシステム10について、図1〜図3に基づいて説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印RH、矢印LHは、それぞれ前席エアバッグシステム10が適用された自動車Vの前方向、上方向、車幅方向の一方側である右側、他方側である左側を示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、車両(前方を向いた場合)の左右を示すものとする。
(自動車V内部の概略構成)
図1には、前席エアバッグシステム10が適用された自動車VにおけるキャビンC内の前部を含む一部が模式的な平面図にて示されている。この図に示される如く、キャビンC内には、左右一対の車両用シート12が左右に並んで配置されている。各車両用シート12は、シートクッション14と、該シートクッション14の後端に下端が接続されたシートバック16とを含んで構成されている。
この実施形態では、左側に位置する車両用シート12が運転席12D、右側に位置する車両用シート12が助手席12Pとされている。図示は省略するが、運転席12Dと助手席12Pとの間にはセンタコンソールが配置されている。すなわち、本実施形態における前席エアバッグシステム10が適用された自動車Vは、運転席12Dと助手席12Pとの間に中央座席が配置されない構成とされている。なお、センタコンソールを備えない構成(例えば、左右の座席間を通路とし得る構成)としても良い。
また、上述したセンタコンソールの前端は、運転席12D及び助手席12Pの前方で車幅方向に延びるインストルメントパネル18の車幅方向中央部に繋がっている。また、インストルメントパネル18における運転席12D側には、ステアリングホイール22が配置されている。
さらに、自動車Vの車幅方向中央部におけるルーフRの前端部には、図2(A)に示される如く、オーバヘッドコンソール20が設けられている。オーバヘッドコンソール20には、図示しないスイッチ類や照明類がまとめて配設されている。
(前突用エアバッグ装置)
図1に示される如く、前席エアバッグシステム10は、運転席12Dの着座乗員Dを前面衝突に対し保護するための運転席エアバッグ装置24を備えている。また、前席エアバッグシステム10は、助手席12Pの着座乗員P(図示省略)を前面衝突に対し保護するための助手席エアバッグ装置26を備えている。
運転席エアバッグ装置24は、ステアリングホイール22内に設けられている。この運転席エアバッグ装置24は、インフレータ24Bが作動されることで、運転席12Dの前方で運転席エアバッグ24Aを膨張させて展開させる(以下、単に「膨張展開させる」等という場合がある)ようになっている。一方、助手席エアバッグ装置26は、インストルメントパネル18における助手席12Pの前方部分に設けられており、インフレータ26Bが作動されることで、助手席12Pの前方で助手席エアバッグ26Aを膨張展開させるようになっている。
(センタルーフエアバッグ装置の構成)
また、前席エアバッグシステム10は、センタルーフエアバッグ装置28(以下、「CRエアバッグ装置28」という)を備えている。CRエアバッグ装置28は、ガス供給により中央エアバッグとしてのセンタルーフエアバッグ30(以下、「CRエアバッグ30」という)を車幅方向中央における着座乗員D、Pの前方で膨張展開させる構成とされている。以下、具体的に説明する。
図2(A)に示される如く、CRエアバッグ装置28は、CRエアバッグ30と、該CRエアバッグ30に供給されるガスを発生するインフレータ32とを主要部として構成されている。折り畳み状態のCRエアバッグ30とインフレータ32とは、オーバヘッドコンソール20内に収納されている。CRエアバッグ30は、その内側に内蔵されたインフレータ32を介してルーフRに固定されている。インフレータ32は、燃焼式又はコールドガス式のものが採用され、作動されることで発生したガスをCRエアバッグ30内に供給するようになっている。
CRエアバッグ30は、運転席エアバッグ24A、助手席エアバッグ26Aの何れに対しても小容量とされている。そして、図1に示される如く、CRエアバッグ30は、ガス供給を受けて、車幅方向においては運転席エアバッグ24Aと助手席エアバッグ26Aとの間で膨張展開されるようになっている。また、CRエアバッグ30は、図3にも示される如く、前後方向においては、運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aの各後端24AR、26ARよりも前方で、インストルメントパネル18に対する後方の空間で膨張展開されるようになっている。この実施形態における運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aの各後端24AR、26ARは、該運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aにおける着座乗員D、P側を向く各後面とされている。
これにより、CRエアバッグ30は、図1に示される如く、運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26の何れ対しても十分に小容量とされている。この実施形態では、例えば運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26の車幅方向の展開幅が450mm〜500mm程度とされるのに対し、CRエアバッグ30の車幅方向の展開幅は100mm〜200程度とされている。なお、自動車Vの車幅方向中央から左右の車両用シート12のシート方向中央までの距離は、各300mm程度とされている。
さらに、CRエアバッグ30の寸法形状すなわち容量(及び配置)は、運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aと干渉せずに膨張展開されるように設定されている。すなわち、前席エアバッグシステム10では、CRエアバッグ30が着座乗員D、Pを拘束しない非拘束状態の運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aと干渉することなく膨張展開される構成となっている。また、この実施形態では、CRエアバッグ30が、膨張展開過程においても非拘束状態の運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aとは干渉しない構成とされている。
以上説明したCRエアバッグ30の展開形状は、図3に示される如く上下に長い筒状を成しており、その下端がインストルメントパネル18に対する後方から該インストルメントパネル18に上下方向にオーバラップする形状とされている。また、この実施形態では、CRエアバッグ30は、着座乗員D、Pとの非接触(非拘束)状態では、インストルメントパネル18と非接触となる構成とされている。
(エアバッグドア)
また、オーバヘッドコンソール20には、その内部に収納したCRエアバッグ30がキャビンCに向けて展開されることを許容するエアバッグドア34が形成されている。この実施形態では、エアバッグドア34は、前後一対のエアバッグドア34F、34Rを含んで構成されている。
前側のエアバッグドア34Fは、前端側をヒンジ34Hとしており、図2(A)に示すオーバヘッドコンソール20を閉じる(CRエアバッグ装置28を覆う)状態から、ヒンジ34H回りに回転して、図2(B)に示す開放状態へ移行する構成とされている。一方、後側のエアバッグドア34Rは、後端側をヒンジ34Hとしており、図2(A)に示すオーバヘッドコンソール20を閉じる状態から、ヒンジ34H回りに回転して、図2(B)に示す開放状態へ移行する構成とされている。
また、前後のエアバッグドア34F、34Rの各ヒンジ34Hには、図示しないストッパが設定されており、このストッパによって各エアバッグドア34F、34Rは、図2(B)に示す位置を超えて開方向(閉じ方向とは逆側)に回転することが制限されている。この図2(B)に示すエアバッグドア34F、34Rの姿勢が、CRエアバッグ30を下向きに展開するように案内する案内姿勢とされている。
(エアバッグECU)
また、前席エアバッグシステム10は、制御装置としてのエアバッグECU36を備えている。エアバッグECU36は、複数の衝突センサ38(図2(A)ではまとめて1つ示す)と電気的に接続されている。また、エアバッグECU36は、運転席エアバッグ装置24、助手席エアバッグ装置26の各インフレータ24B、26B及びCRエアバッグ装置28のインフレータ32のそれぞれと電気的に接続されている。
このエアバッグECU36は、衝突センサ38からの情報に基づいて、適用された自動車Vに対する各種前面衝突(の発生又は不可避であること)を衝突形態毎に検知可能とされている。この実施形態では、エアバッグECU36は、衝突センサ38からの情報に基づいて、フルラップ前面衝突やオフセット前面衝突等の前面衝突と、微小ラップ衝突や斜め衝突等の車幅方向一方側にオフセットした位置への前面衝突とを区別して検知可能とされている。
ここで、微小ラップ衝突とは、自動車Vの前面衝突のうち、例えばIIHSにて規定される衝突相手方との車幅方向のラップ量が25%以下の衝突とされる。例えば車体骨格であるフロントサイドメンバに対する車幅方向外側への衝突が微小ラップ衝突に該当する。この実施形態では、一例として相対速度64km/hrでの微小ラップ衝突が想定されている。また、斜め衝突(MDB斜突、オブリーク衝突)とは、図1に例示されるバリヤBrの衝突形態であり、例えばNHSTAにて規定される斜め前方(一例として、衝突相手方との相対角15°、車幅方向のラップ量35%程度の衝突)とされる。この実施形態では、一例として相対速度90km/hrでの斜め衝突が想定されている。
エアバッグECU36は、例えばフルラップ前面衝突やオフセット前面衝突等の前面衝突を検知した場合には、運転席エアバッグ装置24、助手席エアバッグ装置26のインフレータを作動させるようになっている。また、エアバッグECU36は、車幅方向一方側にオフセットした位置への前面衝突を検知した場合には、運転席エアバッグ装置24、助手席エアバッグ装置26及びCRエアバッグ装置28のインフレータ24B、26B、32を作動させるようになっている。
ここで、インフレータ32の作動(着火)タイミングは、各インフレータ24B、26Bの作動タイミングと同時か、又はインフレータ24B、26Bの作動タイミングに対し若干遅れたタイミングとされている。このインフレータ32の作動タイミングは、CRエアバッグ30の展開完了が運転席エアバッグ24A、助手席エアバッグ26Aの展開完了タイミングと同時か又は運転席エアバッグ24A、助手席エアバッグ26Aの展開完了に先行するように設定されている。
なお、微小ラップ衝突、斜め衝突、フルラップ前面衝突、オフセット前面衝突等の各種前面衝突の際に、各インフレータ24B、26B、32を作動させる構成としても良い。また、助手席エアバッグ装置26については、助手席12Pに乗員が着座していることを条件に、インフレータ26Bを作動させるようにしても良い。
[作用]
次に、本実施形態の作用を説明する。
以下、エアバッグECU36が、助手席12P側への微小ラップ衝突又は斜め衝突を検知した場合の主にCRエアバッグ装置28の作用について説明することとする。
エアバッグECU36は、衝突センサ38からの信号に基づいて微小ラップ衝突又は斜め衝突を検知すると、運転席エアバッグ装置24、助手席エアバッグ装置26及びCRエアバッグ装置28の各インフレータ24B、26B、32を作動させる。すると、図1に示される如く、運転席エアバッグ24A、助手席エアバッグ26A、及びCRエアバッグ30が膨張展開される。
ところで、助手席12P側への微小ラップ衝突や斜め衝突の場合、運転席12Dの着座乗員(運転者)Dは、車体に対して前方に移動し、さらに車幅方向内向きすなわち衝突側にも移動することとなる(図1の矢印A参照)。この着座乗員Dの頭部Hの衝突側への移動量、すなわち運転席エアバッグ装置24の運転席エアバッグ24Aに対する車幅方向のオフセット量が大きい場合には、頭部Hは運転席エアバッグ24Aと助手席エアバッグ26Aとの間に進入することとなる。
ここで、本前席エアバッグシステム10では、微小ラップ衝突や斜め衝突の際にCRエアバッグ30が、車幅方向における運転席エアバッグ24Aと助手席エアバッグ26Aとの間で膨張展開される。これにより、該運転席エアバッグ24Aと助手席エアバッグ26Aとの間に進入してきた着座乗員Dの頭部Hは、CRエアバッグ30に接触し、インストルメントパネル18への接触が防止又は効果的に抑制される。
また、CRエアバッグ30は、運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aよりも小容量とされ、かつ、その膨張展開範囲が車幅方向、前後方向に限られている。すなわちCRエアバッグ30は、車幅方向においては、運転席エアバッグ24Aと助手席エアバッグ26Aとの間で膨張展開される。また、CRエアバッグ30は、前後方向においては、運転席エアバッグ24A、助手席エアバッグ26Aの後端24AR、26ARよりも前方でかつインストルメントパネル18の後方の空間で膨張展開される。
これにより、CRエアバッグ30は、運転席エアバッグ24A、助手席エアバッグ26Aに対し十分に小容量な構成で、上記した如く斜め前方に移動する着座乗員D、Pの頭部Hを保護することができる。このように小容量のCRエアバッグ30はコンパクトに折り畳むことが可能であり、例えば運転席エアバッグ24Aと同等の容量のCRエアバッグを備える構成と比較して、小さなスペースで車両へ搭載することができる。
特に、CRエアバッグ30は、運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aとの干渉することなく膨張展開される構成であり、これによってCRエアバッグ30の一層の小容量化が図られている。さらに、CRエアバッグ30が小容量であることでインフレータ32も小型化される。これらにより、一層小さなスペースで車両へ搭載することができる。
このように、本実施形態に係る前席エアバッグシステム10では、車両への搭載性を確保した構成において、車幅方向一方側にオフセットした位置への前面衝突に伴って斜め前方に移動する着座乗員D、Pがインストルメントパネル18に接触することが抑制される。この実施形態では、オーバヘッドコンソール20内の限られた空間を有効利用して、CRエアバッグ装置28を車両に搭載する構成とされている。
しかも、上記の通り小容量で膨張展開位置が限られたCRエアバッグ30は、運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aとの干渉、すなわち、運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aの膨張展開を妨げることが防止又は効果的に抑制される。
また、前席エアバッグシステム10を構成するCRエアバッグシステムでは、CRエアバッグ30の膨張展開に伴って開放されたエアバッグドア34F、34Rが該CRエアバッグ30を下方に向けて案内する。これにより、CRエアバッグ30がインストルメントパネル18後方の適所にて膨張展開されることとなる。これにより、CRエアバッグ30による一層良好な乗員保護性が得られると共に、CRエアバッグと運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aとの干渉が防止又は一層効果的に抑制される。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態に係る前席エアバッグシステム50について、図4に基づいて説明する。なお、第1の実施形態の構成と基本的に同様の構成については、第1の実施形態の構成と同一の符号を付して、その説明、図示を省略する場合がある。
図4には、前席エアバッグシステム50の概略構成が側断面図にて示されている。この図に示される如く、前席エアバッグシステム50は、CRエアバッグ装置28に代えて、インストルメントパネル18内に収納されたセンタエアバッグ装置52を備えて構成されている点で、第1の実施形態に係る前席エアバッグシステム10とは異なる。
センタエアバッグ装置52は、中央エアバッグとしてのセンタエアバッグ54と、該センタエアバッグ54に供給されるガスを発生するインフレータ32とを主要部として構成されている。折り畳み状態のセンタエアバッグ54とインフレータ32とは、インストルメントパネル18における車幅方向中央部に、エアバッグケース56と共に収納されている。センタエアバッグ54は、その内側に内蔵されたインフレータ32、エアバッグケース56を介して、該インストルメントパネル内の構造物(図示しないインパネリインフォース等)に固定されている。
センタエアバッグ54は、運転席エアバッグ24A、助手席エアバッグ26Aの何れに対しても小容量とされている。そして、図示は省略するが、センタエアバッグ54は、ガス供給を受けて、車幅方向においては運転席エアバッグ24Aと助手席エアバッグ26Aとの間で膨張展開されるようになっている。また、センタエアバッグ54は、前後方向においては、運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aの各後端24AR、26ARよりも前方で、かつインストルメントパネル18の後方の空間で膨張展開されるようになっている。
これにより、前席エアバッグシステム50は、センタエアバッグ54が運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aと干渉することなく膨張展開される構成となっている。また、この実施形態のセンタエアバッグ54は、膨張展開過程においても、着座乗員D、Pを拘束しない非拘束状態の運転席エアバッグ24A及び助手席エアバッグ26Aとは干渉しない構成とされている。
なお、本実施形態におけるインストルメントパネル18には、センタエアバッグ54の展開圧にて開裂される図示しないティアシームで囲まれたエアバッグドア部18Dが形成されている。前席エアバッグシステム50の他の構成は、図示しない部分を含め、第1の実施形態における前席エアバッグシステム10と同様に構成されている。
したがって、前席エアバッグシステム50によっても、CRエアバッグ装置28がルーフRのオーバヘッドコンソール20内に収納されたことによる作用効果を除いて、基本的に前席エアバッグシステム10と同様の作用によって同様の効果を得ることができる。
また、前席エアバッグシステム50では、センタエアバッグ装置52がインストルメントパネル18に設けられているので、該インストルメントパネル18においてしっかりと反力を支持されつつ、着座乗員D、Pの頭部を拘束することができる。このため、頭部Hとインストルメントパネル18との間の空間が狭い構成においても、センタエアバッグ54により着座乗員D、Pの頭部Hを効果的に保護することができる。
なお、上記した各実施形態では、インフレータ32が微小ラップ衝突及び斜め衝突の場合に作動される例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、インフレータ32が微小ラップ衝突及び斜め衝突の何れか一方の場合に作動される構成としても良い。この構成では、微小ラップ衝突及び斜め衝突の他方が発生した場合には、他の安全装置によって乗員が保護される。
また、上記した第1の実施形態では、CRエアバッグ装置28がオーバヘッドコンソール20内に収納された例を示したが、本発明はこれに限定されない。例えば、CRエアバッグ装置28等の一部又は全部をルーフパネルとルーフヘッドライニングとの間に配設しても良い。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で各種変形して実施可能であることは言うまでもない。
10 前席エアバッグシステム
12D 運転席
12P 助手席
18 インストルメントパネル
20 オーバヘッドコンソール
24A 運転席エアバッグ
26A 助手席エアバッグ
30 センタルーフエアバッグ(中央エアバッグ)
34 エアバッグドア
50 前席エアバッグシステム
54 センタエアバッグ(中央エアバッグ)

Claims (4)

  1. ガス供給を受けて運転席の前方で膨張し、展開される運転席エアバッグと、
    ガス供給を受けて助手席の前方で膨張し、展開される助手席エアバッグと、
    前記運転席エアバッグ及び助手席エアバッグよりも小容量とされ、ガス供給を受けて、車幅方向における前記運転席エアバッグと助手席エアバッグとの間であって、前記運転席エアバッグ及び助手席エアバッグの後端よりも前方でかつインストルメントパネルに対する後方の空間で膨張し、展開される中央エアバッグと、
    を備えた前席エアバッグシステム。
  2. 前記中央エアバッグが前記運転席エアバッグ及び助手席エアバッグと干渉せずに膨張し、展開されるように構成されている請求項1記載の前席エアバッグシステム。
  3. 前記中央エアバッグは、ルーフの前端に設けられたオーバヘッドコンソール内に収納されており、
    前記オーバヘッドコンソールは、前記中央エアバッグの展開圧によって開放されると共に、開放後に前記中央エアバッグを車両下方に向けて案内するエアバッグドアを有する請求項1又は請求項2記載の前席エアバッグシステム。
  4. 前記中央エアバッグは、前記インストルメントパネルにおける車幅方向で前記運転席エアバッグと助手席エアバッグとの間に位置する部分に収納されている請求項1又は請求項2記載の前席エアバッグシステム。
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