JP2018074980A - フレッシュクリームの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】濃厚感、せん断に対する良好な安定性、およびホイップ後の良好な保形性を有するフレッシュクリームを提供する。【解決手段】脂肪含量3〜4.5質量%、無脂乳固形分8〜10質量%の乳を、3000〜15000Gの遠心加速度で第1の脂肪濃縮画分と第1の脱脂画分とに分離し、得られた第1の脂肪濃縮画分を、3000〜15000Gの遠心加速度で第2の脂肪濃縮画分と第2の脱脂画分とに分離し、得られた第2の脂肪濃縮画分を殺菌処理して、脂肪含量が30〜50質量%のフレッシュクリームを得る。【選択図】なし

Description

本発明はフレッシュクリームの製造方法に関する。
フレッシュクリームとは、成分規格上、乳脂肪含量が18%以上であり、乳等省令(乳及び乳製品の成分規格等に関する省令)において「生乳、牛乳、又は特別牛乳から乳脂肪分以外の成分を除去したもの」と規定されるものである。
なお、乳脂肪分以外の成分(植物性油脂、蛋白質、各種添加剤(乳化剤、安定剤、香料等)等)を含んでおり、「乳または乳製品を主要原料とする食品」と表示されるものは乳主原クリームとも呼ばれ、フレッシュクリームとは区別される。
フレッシュクリームは、乳主原クリームに比べて濃厚感が得られやすいことが一つの特徴である。本明細書におけるフレッシュクリームの濃厚感とは乳脂肪独特の風味を指標として表されるものである。
フレッシュクリームにあっては、定義上、安定性を付与する乳化剤等は添加することができないため、フレッシュクリームをカートンやローリーに充填し、良好な液体の状態を維持したまま長距離を輸送することが難しいという課題がある。
またフレッシュクリームはホイップして製菓用途、調理用途等に用いられることが多く、保形性(ホイップしたものを所望の形状に造形した後にその形状を維持できること。)が良好であることも要求される。
特許文献1では、安定剤を加えずに、フレッシュクリームの乳化安定性(振動耐性)を向上させるために、原料乳をフレッシュクリームと脱脂乳に分離する前に、原料乳を均質化処理する方法が提案されている。
特許文献2では、安定剤を加えずに、フレッシュクリームの乳化安定性(耐振とう性)を向上させるために、加熱殺菌処理後の冷却工程において、5℃/分以上の冷却速度で一旦7〜25℃まで冷却し、その温度で1分〜30分間保持し、その後3〜5℃まで冷却する方法が提案されている。
特許文献3は強いコクを有するフレッシュクリームの製造方法に関するもので、原料乳を膜濃縮した後に遠心分離することにより、通常のフレッシュクリームと脂肪含量が同じでありながら、無脂乳固形分の含有量が高く、風味に優れるフレッシュクリームを製造する方法が記載されている。
特許文献4には、フレッシュクリームの脂肪球の平均粒子径(平均脂肪球径)をコントロールするために、遠心分離処理による濃縮と脱脂乳による希釈を交互に行いながら、遠心分離処理を2回以上行う方法が開示されている。
具体的に、特許文献4の実施例1には、まず生乳を遠心分離処理して乳脂肪率を45質量%に高め、これに脱脂乳を混合して乳脂肪率を15質量%に低下させた状態で、再び遠心分離処理して乳脂肪率を53質量%に高め、さらに脱脂乳を混合して乳脂肪率が45質量%であり、平均脂肪球径が4.0μmと大きいフレッシュクリームを製造した例が記載されている。
また特許文献4の実施例2には、まず生乳を遠心分離処理して乳脂肪率を45質量%に高め、これに脱脂乳を混合して乳脂肪率を15質量%に低下させた状態で、遠心分離処理して乳脂肪率が7質量%の画分を得、これを遠心分離処理して乳脂肪率が12質量%の画分を得、これをさらに遠心分離処理して乳脂肪率46質量%の画分を得、これに脱脂乳を混合して乳脂肪率が38質量%であり、平均脂肪球径が2.7μmと小さいフレッシュクリームを製造した例が記載されている。
特開2013−192459号公報 特開2006−325426号公報 国際公開第2012/176721号 国際公開第2016/129569号
上記したように、フレッシュクリームにあっては、濃厚感、せん断に対する良好な安定性、およびホイップ後の良好な保形性が求められる。
しかしながら、本発明者等の知見によれば、特許文献1に記載の方法で安定性を向上させようとすると濃厚感が低下しやすく、特許文献2、3に記載の方法ではせん断に対する充分な安定性が得られない。
また特許文献4の実施例1の方法で脂肪球の平均粒子径を大きくするとせん断に対する安定性が低下し、実施例2の方法で脂肪球の平均粒子径を小さくすると濃厚感が低下する(特許文献4の表1、2)。
本発明は、濃厚感、せん断に対する良好な安定性、およびホイップ後の良好な保形性を有するフレッシュクリームを提供することを目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1] 脂肪含量が3〜4.5質量%であり、無脂乳固形分が8〜10質量%である乳から、脂肪含量が30〜50質量%のフレッシュクリームを製造する方法であって、
前記乳を、第1の遠心分離式脂肪濃縮用セパレータに供給し、3000〜15000Gの遠心加速度で第1の脂肪濃縮画分と第1の脱脂画分とに分離する第1の分離工程と、
前記第1の分離工程で得られた第1の脂肪濃縮画分を、第2の遠心分離式脂肪濃縮用セパレータに供給し、3000〜15000Gの遠心加速度で第2の脂肪濃縮画分と第2の脱脂画分とに分離する第2の分離工程と、
前記第2の分離工程で得られた第2の脂肪濃縮画分を殺菌処理して前記フレッシュクリームを得る殺菌工程とを有し、
前記第1の分離工程における(乳の供給流量)/(第1の脂肪濃縮画分の排出流量)である第1の分配比が1.7〜6.7であり、前記第2の分離工程における(第1の脂肪濃縮画分の供給流量)/(第2の脂肪濃縮画分の排出流量)である第2の分配比が1.5〜6.3であり、かつ前記第1の分配比と前記第2の分配比との積が6.6〜16.7である、フレッシュクリームの製造方法。
[2] 前記第1の脂肪濃縮画分の脂肪含量が8〜20質量%である、[1]のフレッシュクリームの製造方法。
[3] 前記殺菌処理後のフレッシュクリームを均質化処理する均質化工程を有する、[1]または[2]のフレッシュクリームの製造方法。
本発明によれば、濃厚感、せん断に対する良好な安定性、およびホイップ後の良好な保形性を有するフレッシュクリームが得られる。
本発明の製造方法は、乳から脂肪画分(乳脂肪)を分離してフレッシュクリームを製造する方法である。乳は、脂肪含量が3〜4.5質量%であり、無脂乳固形分が8〜10質量%であるものを用いる。乳として、「乳及び乳製品の成分規格等に関する省令」に定められる乳を用いることができる。生乳、牛乳、生やぎ乳、生めん羊乳等の動物乳が例示される。乳の蛋白質含量は2.9〜3.5質量%が好ましい。
製造対象は、前記乳等省令で規定されるフレッシュクリーム(以下、単に「クリーム」ともいう。)であり、脂肪含量は30〜50質量%である。脂肪含量が30〜50質量%であると、ホイップして製菓用途、調理用途等に用いるクリームとして好適である。
乳の分離は遠心分離式脂肪濃縮用セパレータ(以下、単にセパレータともいう。)を用いて行う。遠心分離式脂肪濃縮用セパレータとは、遠心力と比重差により乳を脂肪濃縮画分と脱脂画分とに分離する装置である。
一般的に、ディスク型クリームセパレータ等が用いられる。ディスク型クリームセパレータは高速回転する円錐形のセパレータディスクを備え、連続的に供給される乳が、一定間隔で積層配置されたディスク間を通過する際に遠心力により脂肪濃縮画分と脱脂画分とに分けられ、別々の出口から連続的に排出されるようになっている。
本発明では、乳の分離を2段階で行う。第1の分離工程では、乳を第1の遠心分離式脂肪濃縮用セパレータに供給して第1の脂肪濃縮画分と第1の脱脂画分とに分離し、第2の分離工程では、第1の分離工程で得られた第1の脂肪濃縮画分を、第2の遠心分離式脂肪濃縮用セパレータに供給し、第2の脂肪濃縮画分と第2の脱脂画分とに分離する。
第1の遠心分離式脂肪濃縮用セパレータと、第2の遠心分離式脂肪濃縮用セパレータは、同じ構造の装置であることが好ましい。
第1の分離工程および第2の分離工程の各工程において、遠心加速度は3000〜15000Gが好ましく、4000〜13000Gがより好ましく、5000〜10000Gがさらに好ましい。遠心加速度を上記の範囲内とすることにより、濃厚感が良好であり、せん断に対する安定性が良好であり、かつホイップ後の保形性が良好であるクリームを得ることができる。
第1の分離工程における遠心加速度と第2の分離工程における遠心加速度は同じであってもよく、異なっていてもよい。製造面や管理の容易さの点で両工程の遠心加速度は略同じであることが好ましく、具体的には両工程の遠心加速度の差の絶対値が0〜5000Gであることが好ましく、0〜3000Gがより好ましく、0〜1000Gがさらに好ましい。
ディスク型クリームセパレータにおいて、セパレータディスクの半径が一定である場合、遠心加速度は回転数によって調整できる。
第1の分離工程および第2の分離工程の各工程において、分離温度(処理される乳または第1の脂肪濃縮画分の温度)は10〜65℃が好ましく、40〜65℃がより好ましく、60〜65℃がさらに好ましい。必要に応じて、分離前に乳を分離温度にまで加熱してもよい。加熱手段はプレート式加熱機、バッチ式加熱機等が用いられる。特にプレート式加熱機を用いて連続的に加熱することが好ましい。
分離温度が上記温度範囲の下限値以上であると、脂肪濃縮画分と脱脂画分との良好な分離効率が得られ易く、上限値以下であると、変性した乳蛋白質(例えば乳清蛋白質)の装置への付着が生じ難い。
第1の分離工程における分離温度と第2の分離工程における分離温度は同じであってもよく、異なっていてもよい。製造面や管理の容易さの点で両工程の分離温度は略同じであることが好ましく、具体的には両工程の分離温度の差の絶対値が0〜20℃であることが好ましく、0〜10℃がより好ましく、0〜5℃がさらに好ましい。
第1の分離工程においては、(乳の供給流量)/(第1の脂肪濃縮画分の排出流量)である第1の分配比を1.7〜6.7とし、第2の分離工程においては、(第1の脂肪濃縮画分の供給流量)/(第2の脂肪濃縮画分の排出流量)である第2の分配比を1.5〜6.3とし、かつ第1の分配比と第2の分配比との積を6.6〜16.7とする。
第1の分配比を変えると第1の脂肪濃縮画分の組成が変化し、第2の分配比を変えると第2の脂肪濃縮画分の組成が変化する。第1の分配比、第2の分配比、および第1の分配比と第2の分配比との積を上記範囲内とすることにより、濃厚感が良好であり、せん断に対する安定性が良好であり、かつホイップ後の保形性が良好であるクリームを得ることができる。
好ましくは、第1の分配比が2.2〜5.8、第2の分配比が2.2〜5.7、かつ第1の分配比と第2の分配比との積が7.7〜15である。
第1の分配比は、第1の脂肪濃縮画分の脂肪含量が8〜20質量%となるように調整することが好ましい。第1の脂肪濃縮画分の脂肪含量が8質量%以上であると一回目の濃縮時において管理が容易であり、20質量%以下であると二回目の濃縮時において管理が容易である。第1の脂肪濃縮画分の脂肪含量は10〜17質量%がより好ましく、11〜15質量%がさらに好ましい。
第2の分配比は、第2の脂肪濃縮画分の脂肪含量が得ようとするクリームの脂肪含量となるように調整する。
第1の分離工程において、第1の脂肪濃縮画分の排出流量と第1の脱脂画分の排出流量の合計は、乳の供給流量に等しい。乳の供給流量が一定である場合、第1の脂肪濃縮画分の出口の背圧を調節して、第1の脂肪濃縮画分の排出流量を調整することにより、第1の分配比を制御できる。
第2の分離工程において、第2の脂肪濃縮画分の排出流量と第2の脱脂画分の排出流量の合計は、第1の脂肪濃縮画分の供給流量に等しい。第1の脂肪濃縮画分の供給流量が一定である場合、第2の脂肪濃縮画分の出口の背圧を調節して、第2の脂肪濃縮画分の排出流量を調整することにより、第2の分配比を制御できる。
第1の分離工程における乳の供給流量は特に限定されず、例えば200〜60,000kg/時間の範囲で、装置の能力に応じて適宜設定できる。
第2の分離工程における第1の脂肪濃縮画分の供給流量も、第1の分離工程における乳の供給流量と同様の範囲で、装置の能力に応じて適宜設定できる。
第1の分離工程における第1の脂肪濃縮画分の排出流量と、第2の分離工程における第1の脂肪濃縮画分の供給流量とを同じにして、第1の工程と第2の工程を連続して行ってもよい。
第1の分離工程および第2の分離工程の各工程において、用いるセパレータの容積は特に限定されない。例えば0.5〜100リットルの範囲で適宜設定できる。
<殺菌処理>
第2の分離工程で得られた第2の脂肪濃縮画分を殺菌処理して目的のクリームを得る。
殺菌処理とは、被処理液に熱を加えることによって、被処理液中の生菌数を低減させることを意味する。殺菌処理は被処理液の昇温および降温を伴う。
殺菌処理は公知の手法を用いて行うことができる。例えば高温短時間殺菌法(HTST)、超高温殺菌法(UHT)等が用いられる。工業的には微生物死滅率による賞味期限の観点からUHT殺菌が好ましい。殺菌機は公知のものを使用できる。連続運転や管理のしやすさの点でプレート式殺菌機が好ましい。
殺菌温度と処理時間とは、高温短時間殺菌法(HTST)の場合は75〜100℃で2〜30秒間が好ましく、超高温殺菌法(UHT)の場合は100〜155℃で2〜30秒間が好ましい。
殺菌処理後のクリームは、10℃以下まで冷却することが好ましい。殺菌処理後の冷却温度は7℃以下がより好ましく、5℃以下がより好ましい。下限は0℃以上が好ましい。
殺菌処理後の冷却は、せん断に対する良好な安定性が得られやすい点で、5℃/分以上の冷却速度で行うことが好ましい。該冷却速度は5〜40℃/分が好ましく、10〜40℃/分がより好ましい。
<エージング>
殺菌処理後に冷却されたクリームをエージングすることが好ましい。エージングとは、クリームを所定の温度に保持することを意味する。エージング中は、脂肪球被膜への物理的ストレスを極力与えないように、緩やかに撹拌して温度を均一にすることが好ましい。撹拌の回転数は3〜10rpm程度が好ましい。エージングを行うことにより、クリーム中の脂肪分等の結晶化が進行し、クリームの品質が安定する。
エージング中のクリームの温度は10℃以下に保持する。好ましくは7℃以下、より好ましくは5℃以下に保持する。保持温度の下限値は0℃以上が好ましい。エージングには、冷蔵庫、エージングタンク等が用いられる。エージングに費やす時間は、好ましくは数時間〜十数時間であり、より好ましくは8〜12時間である。
<均質化処理>
殺菌処理前及び/又は殺菌処理後、エージング前に、クリームを均質化処理する均質化工程を設けてもよい。均質化とは、脂肪球が微細化されるような力を加えることを意味する。
例えば、均質化は公知の圧力式ホモジナイザーを用いて行われる。圧力式ホモジナイザーは、流体に圧力を加えて非常に狭いオリフィス(隙間)を高速で通過させて乳化分散を行う均質機である。
均質化される際のクリームの温度(均質化温度)は40〜100℃が好ましく、60〜90℃がより好ましく、65〜80℃がさらに好ましい。必要に応じて均質化処理前に、クリームを均質化温度まで加温してもよい。
均質化温度が下限値以上であると良好な均質化効率が得られ易い。また、均質時にリパーゼ反応等が生じにくく、濃厚感が得られやすい。上限値以下であると、加熱臭等の発生が良好に抑えられ、乳本来の風味が生かされる。
均質化圧力は、均質機の種類、被処理液の処理流量やホモバルブの形状、均質化温度等の製造条件によっても異なるが、0MPaを超え、8MPa以下の範囲で設定することが好ましい。8MPa以下(多段均質機の場合は、全圧8MPa以下)であると脂肪球に及ぼす物理的ストレスが比較的に少なく済む。脂肪球への物理的ストレスの点で5MPa以下(多段均質機の場合は、全圧5MPa以下)がより好ましい。
<フレッシュクリーム>
本発明で得られるクリームは、乳から第1の脱脂画分と第2の脱脂画分を除いたものである。クリームの脂肪含量は30〜50質量%であり、35〜45質量%が好ましい。
クリームの無脂乳固形分は4〜6質量%が好ましく、5〜6質量%がより好ましい。
クリームの脂肪球の平均粒子径は1〜5μmが好ましく、2〜4μmがより好ましく、3〜3.5μmがさらに好ましい。
脂肪球の被膜蛋白質密度は0.5〜10mg/mが好ましく、1〜7mg/mがより好ましく、2〜5mg/mがさらに好ましい。脂肪球の被膜蛋白質密度は、脂肪球被膜中の蛋白質量を脂肪球の総表面積で除して得られる値である。測定方法は後述する。
本発明によれば、第1の分離工程と第2の分離工程の2段階で乳の分離を行うことにより、濃厚感が良好であり、せん断に対する安定性が良好であり、かつホイップ後の保形性が良好であるクリームが得られる。
具体的に、後述の実施例に示されるように、本発明の方法で得られるクリームは、乳の分離を1段階で行った場合と比べて、クリームの脂肪含量および無脂乳固形分の含有量が同等であっても、脂肪球の被膜蛋白質密度が高い。すなわち、脂肪球を取り囲んでいる蛋白質の量が多く、このことが、濃厚感、せん断に対する安定性およびホイップ後の保形性の向上に寄与していると考えられる。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
測定方法は以下の方法を用いた。
<無脂乳固形分の測定方法>
下記の方法で水分および脂肪分を測定し、無脂乳固形分(単位:質量%)=100−水分(単位:質量%)−脂肪分(単位:質量%)として無脂乳固形分を求める。
[水分の測定方法]
混砂乾燥法を用いて水分を定量する。試料を一定条件で恒量となるまで乾燥し、乾燥物質量を求め算出した乾燥減量を水分量とする。
具体的には、以下の手順で行う。
(1)アルミニウム製秤量管に精製硅砂25gとガラス棒を入れ、乾燥機で恒量になるまで乾燥し、デシケーターに移し30分間室温で放冷し秤量する。
(2)秤量管を傾け、硅砂を一方に寄せ、試料を精秤し、机上に秤量管を写し、温湯5mlを加えガラス棒で試料を硅砂とよく撹拌均一に分散させる。
(3)沸騰した水浴上で撹拌しながら、ほとんどの水分を蒸発させる、サラサラになった所で99±1℃の乾燥機に3時間入れ、デシケーターで30分間放冷し秤量する。
乾燥、冷却、秤量を恒量になるまで繰り返し行い、以下の計算式により水分を算出する。
水分(単位:質量%)=乾燥減量(単位:g)/試料採取量(単位:g)×100
[脂肪の測定方法]
脂肪はレーゼゴットリーブ法を用いて測定する。具体的には、マジョニア管に試料3gを採取し、水7ml、フェノールフタレイン1滴、アンモニア水2mlを加えて軽く振とうする。その後、エタノール10ml、エチルエーテル25ml、石油エーテル25mlを加え、各液を添加する毎に栓をして2、3回振とうする。マジョニア管を遠心分離した後に溶媒層をディッシュに移し、溶媒を揮発させる。この残留物が脂肪であるので、当該残留物を秤量する。
<蛋白質含量の測定方法>
セミ・ミクロケルダール法(第十四改正 日本薬局方解説書 通則 製造総則 一般試験法 2001 B−370〜B374)にて総蛋白質量を測定する。以下に具体的な測定方法を示す。
試料約1g(試料質量は0.1mgの単位まで測定する)を採取し、セミ・ミクロケルダール法にて試料中の窒素量を定量する。
詳細には、試料を分解瓶に入れ、硫酸カリウム:硫酸銅=10:1の配合(質量比)の分解促進剤を1g加え、さらに濃硫酸7mL加え、加熱分解する。加熱分解後、試料を水蒸気蒸留にかけ、得られる蒸留液を20mMの硫酸水溶液20mL中に受ける。蒸留が終了したら、前記蒸留液を受けた硫酸水溶液を、40mMの水酸化ナトリウムにて滴定する。そのときの滴定量をb(単位:mL)とする。試料を含まない対照試料を用いてブランク試験を行い、そのときの滴定量をa(単位:mL)とする。下記の式により試料中の蛋白質量(単位:質量%(またはg/100g))を算出する。
蛋白質量={0.56×(b−a)×6.38}/試料の質量(単位:g)/1000×100
式中の0.56は40mMの水酸化ナトリウム1mLに対する試料の窒素量であり、6.38は窒素量を乳製品の蛋白質に換算する係数である。
<脂肪球の平均粒子径の測定方法>
以下の測定機器および測定条件にて測定された粒度分布(頻度分布)から求められるメジアン径を、脂肪球の平均粒子径とする。
(1)測定機器:レーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置ParticaLA−950V2。
(2)測定条件:
[レーザーダイオード(波長655nm、透過率絶対値90%〜79%)]
・試料設定値:屈折率1.6
・分散媒設定値:屈折率1.33
[LED(波長405nm、透過率絶対値90%〜70%)]
・試料設定値:屈折率1.6
・分散媒設定値:屈折率1.33
(3)試料温度:5℃
(4)分散媒温度:常温(20℃)
<粘度の測定方法>
B型粘度計にて、No.2ローターを使用し、回転数60rpmで測定したときの、測定開始から10秒後の値(単位:mPa・s)を粘度の測定値とする。測定温度は5℃とする。
<脂肪球の被膜蛋白質密度の測定方法>
下記の方法で、クリーム中の蛋白質量(Pc)、非被膜蛋白質量(Ps)、クリーム脂肪球比表面(S)をそれぞれ求め、下式(1)により脂肪球の被膜蛋白質密度(単位:mg/m)を求める。
被膜蛋白質密度=0.92×10×(Pc−Ps)÷F÷S ・・・(1)
F:クリーム脂肪率(単位:質量%)
0.92:乳脂肪比重
S:クリーム脂肪球比表面積(単位:cm/cm
Pc:クリーム中の蛋白質量(単位:g/100cmクリーム)
Ps:非被膜蛋白質量(単位:g/100cmクリーム)
なお、「Pc−Ps」は脂肪球被膜中の蛋白質量を表し、「F÷0.92×S」はクリーム100g中の脂肪球の総表面積を表す。「(Pc−Ps)/(F÷0.92×S)」でクリーム100g中の脂肪球上の蛋白質密度が求められ、上式(1)で脂肪球表面積1m当たりの被膜蛋白質量、すなわち被膜蛋白質密度が求められる。
[クリーム中の蛋白質量(Pc)の測定法]
クリームを試料として上記蛋白質含量の測定方法によりクリーム中の蛋白質量(単位:g/100g)を求める。
該クリーム中の蛋白質量(単位:g/100g)≒「クリーム中の蛋白質量(Pc)(単位:g/100cmクリーム)」とする。
[非被膜蛋白質量(Ps)の測定法]
まず、以下の方法でクリームの脱脂画分を調製し、クリーム中の蛋白質量(Pc)の測定法と同様にして脱脂画分中の蛋白質量(Psf)を測定する。
試料(クリーム)30gを遠心チューブに入れ、5℃、10,000Gの重力加速度で10分間遠心分離を行い、水相部を回収し、脱脂画分を得る。得られた脱脂画分を試料とし、上記の蛋白質測定法で、脱脂画分中の蛋白質濃度(単位:g/100g脱脂画分)を求める。
こうして得られる脱脂画分中の蛋白質量(単位:g/100g)≒「脱脂画分中の蛋白質量(Psf)(単位:g/100cmクリーム)」とする。
さらにクリーム脂肪率をF(単位:質量%)、乳脂肪比重を0.92として、下式により、非被膜蛋白質量(Ps)(単位:g/100cmクリーム)を求める。
Ps=Psf×〔{100−(F÷0.92)}/100〕=Psf×(1−F/92)
[クリーム脂肪球比表面積(S)の測定法]
レーザー散乱型粒度分布測定機(堀場製作所製、LA−950)にて、試料(クリーム)中の脂肪球の比表面積(S)(単位:cm/cm)を測定する。測定条件は上記「脂肪球の平均粒子径」の測定方法と同じである。
<風味(濃厚感)の評価方法>
フレッシュクリームを製造後、5℃で一晩(12時間、以下同様)エージングしたものを試料とする。エージング中の撹拌の回転数は3rpm(以下同様)とした。試料(5℃)を専門パネラー10名が試食し、濃厚感の強さを下記の基準で5段階評価する。数値が高い方が、コクがあり濃厚感が強いことを意味する。10名の平均値を評価結果とする。
5:濃厚感が強い。
4:濃厚感がやや強い。
3:どちらでもない。
2:濃厚感がやや弱い。
1:濃厚感が弱い。
[安定性の評価]
フレッシュクリームを製造後、5℃で一晩エージングしたものを試料とする。試料を15℃に温度調節し、コーンプレート型粘度計(アントンパール社製、Physica MCR 301)を用い、せん断速度を0.005〜5000(単位:秒−1)の範囲で増大させながら粘度を測定する。試料の粘度が増加し150mPa・sに達したときのせん断速度を測定し評価結果とする。該せん断速度の値が高いほど、安定性に優れる。
[保形性の評価]
(ホイップクリームの調製)
フレッシュクリームを製造後、5℃で一晩エージングしたものを試料とする。室温(26℃)下で、試料に1000gにグラニュー糖80gを添加し、これを、ホイッパー(株式会社愛工舎社製、MAJORpremier)を用いてホイップしてホイップクリームとする。ホイップ時の回転速度は180rpmとし、後述するペネトロ硬度が20±1mmに達した時点でホイップを終了する。
ホイップ直後のペネトロ硬度と、ホイップ後5℃で24時間冷蔵した後のペネトロ硬度を測定し、その差の値(△Peと表記する。)を評価結果とする。△Peが小さいほど、保存中の硬さの低下が小さく「保形性」に優れる。
(ペネトロ硬度の測定方法)
ホイップクリームの硬度をペネトロ硬度測定機を用いて測定する。具体的には、先端角40°、重量12gの円錐型コーンを試料表面から、自重で5秒間自由落下させる。その時に試料に突き刺さった深さをmm位で測定し、ペネトロ硬度の値とした。この値は大きくなるほど、深く突き刺さったことになり、柔らかいと評価される。
(実施例1、2)
遠心分離式脂肪濃縮用セパレータ(第1、第2のセパレータ)として、ディスク型クリームセパレータ(Van den Heuvel Dairy & Food equipment製 Elecrem 315、通液部容積0.5リットル)を用いた。
まず生乳(脂肪含量3.7質量%、蛋白質含量3.2質量%、無脂乳固形分8.6質量%)を、プレート熱交換器(MEC社製)にて60℃まで加熱した後、第1のセパレーターに供給し、5000Gの遠心加速度で第1の脂肪濃縮画分と第1の脱脂画分とに分離した(第1の分離工程)。第1のセパレータへの乳の供給流量は200kg/時間、第1のセパレータ通過時間は9秒とした。この工程における第1の分配比を2.2とし、第1の脂肪濃縮画分の脂肪含量を8質量%とした。第1の脂肪濃縮画分の蛋白質含量は8.3質量%であった。
第1の分離工程で得られた第1の脂肪濃縮画分を、60℃に保持した状態で、第2のセパレータに供給し、5000Gの遠心加速度で第2の脂肪濃縮画分と第2の脱脂画分とに分離した(第2の分離工程)。第2のセパレータへの第1の脂肪濃縮画分の供給流量は200kg/時間、第2のセパレータ通過時間は9秒とした。この工程における第2の分配比を5.6とし、第2の脂肪濃縮画分の脂肪含量を45質量%とした。
得られた第2の脂肪濃縮画分を連続式プレート殺菌機に供給し、120℃15秒の殺菌処理を行った後、20℃/分の冷却速度で冷却し、5℃のフレッシュクリームを得た。
得られたフレッシュクリームの無脂乳固形分、脂肪球の平均粒子径、粘度、および脂肪球の被膜蛋白質密度を測定した。結果を表1に示す。
また、得られたフレッシュクリームをエージングした後、上記の方法で風味(濃厚感)、安定性、および保形性を評価した。結果を表1に示す。
(比較例1〜4)
実施例1において、製造条件を表1に示す通りに変更してフレッシュクリームを製造した。実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1〜4のいずれも、第1の分配比を表1に示すとおりに変更し、第2の分離工程を行わずに脂肪含量が45質量%のフレッシュクリームを製造した例である。
比較例2が比較例1と異なるのは、第1の分離工程の前に均質化処理を行った点である。均質化温度は65℃、均質化圧力は2MPaとした。
比較例3が比較例1と異なるのは、殺菌処理を行った後、緩慢冷却した点である。具体的には20℃/分の冷却速度で11℃まで冷却し、11℃に30分間保持し、その後20℃/分の冷却速度で5℃まで冷却した。
比較例4では、比較例1と同様にしてフレッシュクリームを製造した後、無脂乳固形分が9.5質量%となるように脱脂濃縮乳を添加した。
Figure 2018074980
表1に示されるように、分離を1段階で行った比較例1に比べて、分離を2段階で行った実施例1、2は、クリームの脂肪球の平均粒子径および無脂乳固形分は同等であったが、脂肪球の被膜蛋白質密度は高かった。実施例1、2は、クリームの濃厚感、せん断に対する安定性、およびホイップ後の保形性が比較例1より向上した。
比較例2は、分離の前に均質化を行い、分離を1段落で行った例である。クリームの脂肪球の平均粒子径が比較例1より小さく、脂肪球の被膜蛋白質密度が比較例1より高かった。せん断に対する安定性およびホイップ後の保形性は比較例1より向上したが、濃厚感が劣っていた。
比較例3は、分離を1段落で行い、殺菌後の冷却工程を、5℃/分以上の冷却速度で一旦11℃まで冷却し、その温度で30分間保持した後5℃まで冷却する方法で行った例である。クリームの脂肪球の平均粒子径および無脂乳固形分は比較例1と同等であり、脂肪球の被膜蛋白質密度はやや低かった。ホイップ後の保形性は比較例1より向上し、濃厚感は比較例1と同等であったが、せん断に対する安定性が比較例1より劣っていた。
比較例4は、分離を1段落で行い、殺菌前に脱脂濃縮乳を加えて無脂乳固形分を増加させた例である。クリームの脂肪球の平均粒子径は比較例1と同等であり、脂肪球の被膜蛋白質密度はやや高かった。濃厚感およびホイップ後の保形性において比較例1よりは向上したが、せん断に対する安定性は未だ不充分であった。
実施例1、2、比較例1、3、4において、脂肪球の被膜蛋白質密度とせん断速度(安定性)との間には相関が認められる。
(実施例3)
実施例1において、第2の分配比を表2に示すとおりに変更したほかは実施例1と同様にして、脂肪含量が40質量%のフレッシュクリームを製造した。
得られたフレッシュクリームの無脂乳固形分、脂肪球の平均粒子径、および粘度を測定した。結果を表2に示す。
また、上記の方法で風味(濃厚感)、安定性、および保形性を評価した。結果を表2に示す。
(比較例5)
実施例1において、第1の分配比を表2に示すとおりに変更し、第2の分離工程を行わずに脂肪含量が40質量%のフレッシュクリームを製造した。
実施例3と同様の測定および評価を行い、結果を表2に示す。
Figure 2018074980
表2に示されるように、クリームの脂肪含量が40質量%である場合にも、分離を1段階で行った比較例5に比べて、分離を2段階で行った実施例3は、脂肪球の平均粒子径および無脂乳固形分は同等であったが、濃厚感、せん断に対する安定性およびホイップ後の保形性が向上した。
(実施例4)
実施例1において、第2の分配比を表3に示すとおりに変更したほかは実施例1と同様にして、脂肪含量が35質量%のフレッシュクリームを製造した。
実施例3と同様の測定および評価を行い、結果を表3に示す。
(比較例6)
実施例1において、第1の分配比を表3に示すとおりに変更し、第2の分離工程を行わずに脂肪含量が35質量%のフレッシュクリームを製造した。
実施例3と同様の測定および評価を行い、結果を表3に示す。
Figure 2018074980
表3に示されるように、クリームの脂肪含量が35質量%である場合にも、分離を1段階で行った比較例6に比べて、分離を2段階で行った実施例4は、脂肪球の平均粒子径および無脂乳固形分は同等であったが、濃厚感、せん断に対する安定性およびホイップ後の保形性が向上した。
(実施例5)
実施例1において、第1の分配比および第2の分配比を表4に示すとおりに変更したほかは実施例1と同様にして殺菌処理および冷却まで行い、その後均質化処理を行って、脂肪含量が45質量%のフレッシュクリームを製造した。均質化温度は65℃、均質化圧力は2.5MPaとした。
実施例3と同様の測定および評価を行い、結果を表4に示す。
(比較例7)
実施例1において、第1の分配比を表4に示すとおりに変更し、第2の分離工程を行わずに、そのほかは実施例1と同様にして殺菌処理および冷却まで行った。その後、実施例5と同様に均質化処理を行って、脂肪含量が45質量%のフレッシュクリームを製造した。
実施例3と同様の測定および評価を行い、結果を表4に示す。
なお、比較例7は比較例1の工程に加えて、殺菌処理後に均質化処理を行った例に該当する。表4には比較例1の結果も合わせて示す。
Figure 2018074980
表4に示されるように、殺菌後に均質化処理を行った比較例7は、比較例1と比べてクリームの脂肪球の平均粒子径は小さくなり、せん断に対する安定性およびホイップ後の保形性は向上したが、濃厚感が劣っていた。
殺菌後に均質化処理を行った比較例7と実施例5とを比べると、分離を1段階で行った比較例7と、分離を2段階で行った実施例5とで、脂肪球の平均粒子径および無脂乳固形分は同等であった。せん断に対する安定性は同等であったが、濃厚感およびホイップ後の保形性において実施例5は比較例7より向上した。
また比較例7と比較例1とを比較すると、分離を1段階で行う方法において、殺菌後に均質化処理を行うと、せん断に対する安定性およびホイップ後の保形性は向上できるが、濃厚感が低下したことがわかる。これに対して、比較例7と実施例5とを比較すると、殺菌後に均質化処理を行い、かつ分離を2段階で行うことによって、濃厚感の低下を抑えつつ、せん断に対する安定性およびホイップ後の保形性を向上できたことがわかる。

Claims (3)

  1. 脂肪含量が3〜4.5質量%であり、無脂乳固形分が8〜10質量%である乳から、脂肪含量が30〜50質量%のフレッシュクリームを製造する方法であって、
    前記乳を、第1の遠心分離式脂肪濃縮用セパレータに供給し、3000〜15000Gの遠心加速度で第1の脂肪濃縮画分と第1の脱脂画分とに分離する第1の分離工程と、
    前記第1の分離工程で得られた第1の脂肪濃縮画分を、第2の遠心分離式脂肪濃縮用セパレータに供給し、3000〜15000Gの遠心加速度で第2の脂肪濃縮画分と第2の脱脂画分とに分離する第2の分離工程と、
    前記第2の分離工程で得られた第2の脂肪濃縮画分を殺菌処理して前記フレッシュクリームを得る殺菌工程とを有し、
    前記第1の分離工程における(乳の供給流量)/(第1の脂肪濃縮画分の排出流量)である第1の分配比が1.7〜6.7であり、前記第2の分離工程における(第1の脂肪濃縮画分の供給流量)/(第2の脂肪濃縮画分の排出流量)である第2の分配比が1.5〜6.3であり、かつ前記第1の分配比と前記第2の分配比との積が6.6〜16.7である、フレッシュクリームの製造方法。
  2. 前記第1の脂肪濃縮画分の脂肪含量が8〜20質量%である、請求項1に記載のフレッシュクリームの製造方法。
  3. 前記殺菌処理後のフレッシュクリームを均質化処理する均質化工程を有する、請求項1または2に記載のフレッシュクリームの製造方法。
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