JP2018070850A - ポリウレタン多孔粒子の製造方法 - Google Patents

ポリウレタン多孔粒子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018070850A
JP2018070850A JP2016216444A JP2016216444A JP2018070850A JP 2018070850 A JP2018070850 A JP 2018070850A JP 2016216444 A JP2016216444 A JP 2016216444A JP 2016216444 A JP2016216444 A JP 2016216444A JP 2018070850 A JP2018070850 A JP 2018070850A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porogen
polyurethane resin
polyurethane
molecular weight
stirring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016216444A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6862772B2 (ja
Inventor
政浩 林
Masahiro Hayashi
政浩 林
大輔 三木
Daisuke Miki
大輔 三木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tosoh Corp filed Critical Tosoh Corp
Priority to JP2016216444A priority Critical patent/JP6862772B2/ja
Publication of JP2018070850A publication Critical patent/JP2018070850A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6862772B2 publication Critical patent/JP6862772B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

【課題】均質な細孔径を持つ多孔粒子を、生体適合性が高いポリウレタン樹脂で調製する方法を提供する。【解決手段】水溶性のポロゲンを撹拌混合装置内で撹拌状態とし、そこにポリウレタン樹脂の反応液を少量ずつ供給することで、ポリウレタン反応液の液滴にポロゲンが付着し、やがてポロゲンを内包したポリウレタン粒子が得られる。ポリウレタンを硬化させた後に、粒子からポロゲンを溶出させることで、多孔粒子を得ることができる。撹拌混合装置のデザイン、ポロゲンの仕込量、撹拌速度、ポリウレタン反応液の供給量および供給速度を最適な範囲に調整することで、粒度分布が狭く細孔径のバラツキが小さい多孔粒子とすることが可能となる。【選択図】なし

Description

本発明は、水溶性のポロゲンを含有したポリウレタン樹脂の製造方法に関する。更に詳しくは、撹拌装置内で撹拌状態のポロゲンにポリウレタン反応液を添加することで、幅広い粒径範囲において細孔径分布がシャープなポリウレタン多孔粒子を製造する方法に関するものである。本発明では、押出機等の大規模設備を使用する必要がなく、簡易型の撹拌装置で調製が可能であるため、製造費用を大幅に削減することが可能である。さらに、得られたポリウレタン多孔粒子には整泡剤などの添加剤が含まれないため、高い安全性が求められるライフサイエンス分野や食品分野に最適である。
多孔質のポリウレタン樹脂を得る手法としては、いわゆるポリウレタンフォームを発泡成形する方法が従来から広く知られている。主にMDI(メチレンジフェニルジイソシアネート)やTDI(トルエンジイソシアネート)等の芳香族系イソシアネートに、ポリエステル系ポリオールやポリエーテル系ポリオールが併用され、断熱材(硬質ポリウレタンフォーム)やクッション材(軟質ポリウレタンフォーム)が製造されている。ポリウレタンフォームは、その高発泡倍率や高成形性を実現するために、3級アミン触媒やシリコーン整泡剤、あるいは減粘剤等の助剤を併用することが一般的である。(特許文献1)
ポリウレタン樹脂多孔体を得るその他の手法としては、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)等の水溶性極性溶剤を溶媒に用いたポリウレタン溶液を、貧溶媒(主に水)に投入することでマイクロポーラスな樹脂を成形する、いわゆる湿式法(相分離成形法)が、人工皮革や発泡ロールの成形方法として知られている(特許文献2)。
この他に、ポリウレタン樹脂多孔体として不織布(ウェブ)を成形する方法等も以前から知られている(特許文献3)。
さらには、気孔形成材(ポロゲン)を含んだポリウレタン溶液を押出賦形した後に水中に浸漬し、ゲル化と同時に気孔形成材を溶出除去することで、ポリウレタン樹脂多孔体を得る方法等も公知である(特許文献4)。
ポリウレタンフォームの場合、成形時に使用された助剤のブリードアウトを完全に抑えることは未だ実現されておらず、例えば新車特有の車内臭や新品のソファーやベッドからのアミン臭等、誰でも一度は経験のある現象である。さらに、一般的なポリウレタンフォームにはMDIやTDI等の芳香族系イソシアネートが用いられており、長期間の使用で分子中のウレタン結合が加水分解し、人体に有毒な芳香族アミンを生じることが知られている(特許文献5)。
また、特許文献2の湿式法(相分離成形法)で成形したポリウレタン樹脂多孔体の場合、成形品を十分に水洗した後も、樹脂に溶解している水溶性極性溶剤(DMF等)を完全に除去することは困難であり、この残存溶剤が人工皮革シート等ではSVHC(高懸念物質)のひとつとして懸念されている。
従来技術3で挙げた不織布は成形方法がいくつかに分かれており、その中でも主流の乾式紡糸法や湿式紡糸法で成形した不織布は、前記と同様に残存溶剤の問題を内包している。
従来技術4の成形体はシート形状であり、多孔粒子を得ることはできない。さらに前記と同様に、成形体中の溶剤の残存を避けることは非常に難しい。
なお、従来技術2〜4のいずれも、ほとんどの場合でMDIが用いられているため、フォームと同様に長期使用時の芳香族アミンの生成が安全面で問題となる。
特開2015−127395号公報 特開平4−264144号公報 特開昭52−81177号公報 特開2006−152177号公報 特開平7−224141号公報
本発明の目的は、ライフサイエンス分野や食品分野に最適な、安全性の高いポリウレタン多孔粒子の製造方法を提供することである。この多孔粒子は、水溶性のポロゲンを溶出する前はポロゲンを含有したポリウレタン樹脂であり、ポロゲンを溶出することでポリウレタン多孔粒子となる。本発明で得られるポリウレタン多孔粒子は、粒径を任意に設定でき、粒度分布が狭く、さらには細孔径分布がシャープなことが特徴である。
本発明者らは、これらの目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、水溶性のポロゲンを撹拌混合装置内で撹拌状態とし、そこに無溶剤型ポリウレタン樹脂の反応液を特定の割合で少量ずつ供給することで、ポリウレタン反応液の液滴にポロゲンが付着し、やがてポロゲンを内包したポリウレタン粒子が得られることを見出した。さらに、このポリウレタン粒子を硬化させた後に、粒子からポロゲンを溶出させることで多孔粒子を得ることができるだけでなく、撹拌混合装置のデザイン、ポロゲンの仕込量、撹拌速度、ポリウレタン反応液の供給量および供給速度を最適な範囲に調整することで、前述の一連の課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、以下の[1]〜[6]に示されるものである。
[1]回転式撹拌翼を有するミキサー内で、水に溶解するポロゲン(B)を撹拌した状態で、無溶剤型ポリウレタン樹脂(A)の反応液を添加し、ポロゲンを内包したポリウレタン樹脂粒子を製造する方法において、
(1)前記撹拌翼の直径(p)が、ミキサーの内径に対して60%以上の長さがあるミキサーを用いて、
(2)前記撹拌翼の先端の周速が6.0m/s以上、15.0m/s以下になるように撹拌速度を調整することを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
[2]ポロゲン(B)が、ポリビニルアルコール(ケン化度70%以上98%未満)、末端をアルコキシ化したポリエチレングリコール、水溶性のセルロース誘導体、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、塩化ナトリウム、塩化カリウム、多糖類からなる群から選ばれた単独または2種以上の組み合わせであることを特徴とする[1]に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
[3]ポロゲン(B)の平均粒径が5μm以上900μm未満であることを特徴とする[1]または[2]に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
[4]ポロゲン(B)の粒度分布の指標ε{(D90−D10)÷D50}が2.00未満であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれか一項に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
[5]ポリウレタン樹脂(A)が、
脂肪族系ポリイソシアネートおよび脂環式ポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも一種(一つ)を含む多官能イソシアネート化合物(I)と、
ポリカーボネート系ポリオールおよびポリエーテル系ポリオールからなる群より選ばれる少なくとも一種(一つ)を含む高分子量ポリオール化合物(P)、
さらに鎖延長剤(E)および架橋剤(X)の反応生成物であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれか一項に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
[6]粒子の平均粒径が400μm以上3mm以下、平均細孔径が5μm以上900μm以下であって、かつ細孔容量が2.0cm^3/g以上であることを特徴とする多孔粒子。
本発明のポリウレタン多孔粒子の製造方法によれば、簡便な工程にて、粒度分布が狭く、細孔径分布がシャープで、耐熱性、耐加水分解性に優れ、生体への安全性が高いポリウレタン多孔粒子を得ることができる。
ミキサーの概要を示した図である。 ミキサー内部の撹拌翼の一例を示した図である。 ポリウレタン樹脂粒子の外観を示した図である。 ポリウレタン多孔粒子の外観を示した図である。
本発明は、少なくとも、
・回転式の撹拌混合用ミキサーを使用し、
・ミキサーの内径(d)に対して60%以上の有効長(p)を有する撹拌翼を用いて、
・撹拌翼先端の回転速度(周速)を6.0m/s以上、15.0m/s以下に設定し、
・水溶性のポロゲン(B)を、ミキサーの内径(d)に対して2%以上、30%以下の深さ(h)になるように仕込み、
・撹拌状態にした水溶性ポロゲン(B)に対して、無溶剤型ポリウレタン樹脂(A)の反応液を添加して、
ポロゲン(B)を内包したポリウレタン樹脂粒子を製造する方法に関するものである。
また、この製造方法により得られたポリウレタン樹脂粒子からポロゲンを溶出することで、ポリウレタン多孔粒子を得ることが可能である。
発明者の検討によると、撹拌混合用ミキサーのデザイン、ポロゲン(B)の仕込量、撹拌速度、無溶剤型ポリウレタン樹脂(A)反応液の供給量および供給速度を最適な範囲に調整することで、粒度分布が狭く細孔径のバラツキが小さいポリウレタン樹脂粒子(およびこれを溶出した多孔粒子)とすることが可能となる。
さらに、脂肪族もしくは脂環式のイソシアネート化合物(I)と、ポリカーボネート系もしくはポリエーテル系ポリオールを組み合わせた無溶剤型ポリウレタン樹脂を用いることで、耐加水分解性や耐熱性、耐黄変性に優れたポリウレタン樹脂粒子(およびこれを溶出した多孔粒子)を得ることができる。
また、シャープな細孔径分布を持つ多孔粒子を得るためには、粒度分布が狭いポロゲンを使用することが大前提であり、さらに、調製時にポロゲン(B)の形状を崩さない条件でポリウレタン樹脂中にポロゲンを均一に分散させることが重要である。
以下本発明を詳しく説明する。
まず、装置および造粒条件について説明する。
撹拌混合用ミキサーは、ポロゲン(B)を十分に撹拌できる能力を有するものである。さらに、ポロゲン(B)の粉砕を抑える一方で、均一な撹拌を実現するために、撹拌翼の選定が重要となる。
撹拌ミキサーの内面や撹拌翼の表面は、ポリウレタン反応液の付着汚れや、内容物の帯電の抑制、あるいは耐腐食性を鑑みて、SUS316やSUS304などのステンレススチール製であることが望ましい。
さらに、ミキサー内部に粒子の溜まりができるだけ発生しないよう配慮する必要があり、特に接粉部のコーナー部は、ミキサー内径の3〜30%程度の丸み処理(コーナーアール)加工がなされていることが望ましい。
撹拌翼は、タービン翼、パドル型、ブレード翼が好ましく、更に好ましくはタービン翼、ブレード翼である。
撹拌翼のデザインは特に限定されるものではなく、プロペラ型、パドル型、後退翼、タービン翼、ブレード翼、アンカー型など、公知のものを1段〜複数段組み合わせて使用できる。均一な撹拌混合のためには剪断力の大きい翼が好ましいが、一方で高剪断力の翼はポロゲンを粉砕する力も強いため、バランスを見極めることが重要である。
本発明における撹拌翼選定の際の最も重要な点は、ミキサーの内径に対する撹拌翼の有効長の割合である。
撹拌翼の有効長(p)はミキサーの内径(d)対して60%以上でなければならず、この値を下回ると、ポリウレタン樹脂粒子の調製中にミキサー内面と撹拌翼の間で塊を形成してしまい、粒子を得ることが難しくなる。この数値は、好ましくは65%以上、さらに好ましくは70%以上である。
撹拌翼の回転数は、撹拌翼先端の周速として6.0m/s以上、15.0m/s以下でなければならない。この数値を下回ると、ポロゲンとポリウレタン樹脂の撹拌が不均一となりやすく、満足なポリウレタン樹脂粒子を得ることができない。一方でこの数値を上回ると撹拌翼の剪断力が大きくなるため、ポリウレタン樹脂粒子の形状は真球状に近づき良好なものとなる。さらに、過剰な剪断力によりポロゲンの粉砕が助長されるため、得られるポリウレタン多孔粒子の細孔径分布が大きくなってしまう。周速の好ましい範囲としては、6.5m/s以上、14.0m/s以下、さらに好ましくは7.0m/s以上、13.0m/s以下である。
ポロゲンの粉砕抑制を考慮すると、ミキサーの撹拌時間は短い方が好適であり、少なくとも撹拌開始から10分以内に停止すべきである。撹拌時間は、好ましくは7分以内、さらに好ましくは5分以内である。
使用するポロゲンの脆さや硬度によって最適な運転条件は異なるが、ポロゲンの粉砕が許容可能な、できるだけ速い回転数で、かつポリウレタン樹脂中にポロゲンが均一に分散する最短の処理時間で造粒を完了させることが、良品を製造するためには肝要である。
撹拌開始前のポロゲン(B)のミキサー内部での仕込み深さ(h)は、ミキサーの内径に対して2%以上、30%以下である必要がある。好ましくは2%以上、25%以下、さらに好ましくは2%以上、20%以下である。下限未満の場合、ポロゲンが少なすぎるため、ミキサー内部の壁や撹拌翼へのポリウレタン反応液の付着が相対的に増加し、仕込み比率と異なるポリウレタン樹脂粒子となってしまう。上限を上回った場合は、ミキサー内での上下層の対流が少なくなり、上層部と下層部で組成の異なるポリウレタン樹脂粒子が偏在してしまう問題が生じる。
ポリウレタン樹脂(A)とポロゲン(B)の仕込割合は、質量比で(A):(B)=1.0:5.0〜1.0:30.0の範囲である。ポロゲンの量が少なすぎると、ミキサー内での混合性が低下し、満足なポリウレタン樹脂粒子を調製することが困難となる。ポロゲンの量が多すぎると、ポリウレタン反応液が相対的に不足し、ポリウレタン樹脂粒子の形状が不定形となるだけでなく、多孔粒子を形成するピラーが細くなり、ポリウレタン多孔粒子が脆くなってしまう。
本発明において、ミキサーから取り出した時点では、ポリウレタン樹脂(A)の反応は完結していないことがほとんどである。取り出したポリウレタン樹脂粒子には柔軟性や粘着性が残っている場合が多く、使用したポロゲンを打粉剤としてポリウレタン樹脂粒子に打粉した後で、60℃〜120℃の環境で2日間〜5日間ほど養生することで、粒子そのものや細孔の形状を良好に維持したまま、ウレタン化反応を完結することができる。一般に、2液型ポリウレタンの反応率はFT−IRスペクトルの2270cm^−1に現れるイソシアネート基のピーク強度で判別することができ、ピークが消失することで反応完結と判断することができる。
打粉剤用のポロゲンは粒子を取り出してから打粉してもよいが、ミキサーから取り出す前に、均一なポリウレタン樹脂粒子が調製できた直後にミキサー内にポロゲンを追加して、数秒から数十秒間の短時間混合して打粉することが好ましい。この際に、ポリウレタン樹脂粒子の変形を抑えるために、撹拌翼の回転数(周速)は6.0m/s以下であることが望ましい。
ポリウレタン樹脂粒子に含まれるポロゲン(B)を、水浴または湯浴等で完全に溶出し、その後乾燥することで多孔粒子を得ることができる。多孔粒子は、平均粒径=400μm以上3.0mm以下、かつ、平均細孔径=5μm以上900μm以下、かつ、細孔容量は2.0cm^3/g以上であることが好ましい。さらに好ましくは、平均粒径=450μm以上2.5mm以下、かつ、平均細孔径=7μm以上500μm以下、かつ、細孔容量が2.5cm^3/g以上である。
反応が完結したポリウレタン樹脂粒子からポロゲン(B)を溶出する前に、必要に応じて分級し、所定の粒度範囲に調整することが好ましい。ポロゲンを溶出した後のポリウレタン多孔粒子のみかけ比重が小さくなるため、篩を用いた分級処理が難しくなるためである。
また、ポリウレタン多孔粒子を水中で使用する場合、ポロゲン(B)溶出後の粒子を乾燥せずに水中で保管することも可能である。これは、一旦乾燥した多孔粒子を再度水中に浸漬する際に、細孔内に気泡が残存することで多孔粒子が浮き上がってしまうことを抑制することにも有効である。
生体適合性が求められる用途に多孔粒子を適用する場合、予め滅菌しておくことが望ましい。滅菌方法については公知の方法を用いることができ、好ましくは30体積%以上の濃度のエタノールに浸漬することでの滅菌、120℃でのオートクレーブでの滅菌、ガンマ線照射による滅菌等が挙げられる。
続いて、使用する原料について説明する。
本発明に用いることができるポロゲン(B)は水溶性であり、ポリビニルアルコール(ケン化度70%以上98%未満)、末端をアルコキシ化したポリエチレングリコール、水溶性のセルロース誘導体(メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等)、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、塩化ナトリウム、塩化カリウム、多糖類からなる群から選ばれた単独または2種以上の組み合わせである。この中で好ましいのは、水溶性のセルロース誘導体、塩化ナトリウム、塩化カリウム、多糖類である。特に好ましいのは、塩化ナトリウム、塩化カリウム、多糖類。最も好ましいのは、塩化ナトリウム、塩化カリウムである。
ポロゲン(B)の形状は粒子状、繊維状のいずれでも構わないが、その大きさ(または径)が重要なポイントである。この大きさが不揃いだと、ポリウレタン樹脂粒子からポロゲンを溶出した後の多孔粒子の細孔が不揃いとなりやすい。
ポロゲン(B)が粒子状である場合、その平均粒径は5μm以上900μm未満が好ましい。さらに好ましくは平均粒径7μm〜500μm、最も好ましくは平均粒径10μm〜400μmである。
ポロゲン(B)が粒子状の場合、ポロゲン(B)の粒度分布の指標であるε{(D90−D10)÷D50}は2.00未満であることが望ましい。この粒度分布は、マイクロトラックHRA(日機装社製、レーザー回折式粒度分布計、ポロゲンに対して貧溶媒を用いて湿式循環で測定)等で測定が可能である。
無溶剤型ポリウレタン樹脂(A)を構成する高分子量ポリオール化合物(P)には、平均官能基数が3未満で、数平均分子量が400以上3000以下のポリカーボネート系もしくはポリエーテル系ポリオールが含まれることが好ましい。
ポリオールの数平均分子量は、JIS K1557に従い、水酸基価より算出できる。
また、ゲル・パーミエイション・クロマトグラフ(GPC)を用いてポリエチレン、ポリスチレン等に換算することでポリオールの数平均分子量を測定できる。
ここで「平均官能基数」とは、水酸基価と数平均分子量から求めた計算値を意味する。
前記ポリカーボネート系ポリオールとポリエーテル系ポリオールの合計量は、質量比で高分子量ポリオール化合物(P)の75%以上を占めることが好ましく、更に好ましくは85%以上、最も好ましくは95%以上である。
ポリカーボネート系ポリオールは、低分子量ジオールと低分子量カーボネートを縮合反応させる公知の方法によって得られる。
低分子量ジオールとしては、活性水素基を2つ以上有する数平均分子量400未満の化合物であって、エチレングリコール、1,2−または1,3−プロパンジオール、1,2−または1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール(以降1,4−BDと略称する)、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、アルカン(7〜22)ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−または1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびそれらの混合物、1,4−シクロヘキサンジオール、アルカン−1,2−ジオール(C17〜20)、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−ノルマルプロピル−1,3−プロパンジオール、2−イソプロピル−1,3−プロパンジオール、2−ノルマルブチル−1,3−プロパンジオール、2−イソブチル−1,3−プロパンジオール、2−ターシャリーブチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ノルマルプロピル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−ノルマルブチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−3−エチル−1,4−ブタンジオール、2−メチル−3−エチル−1,4−ブタンジオール、2,3−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2,3,4−トリエチル−1,5−ペンタンジオール、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、水素化ビスフェノールF、水素化ビスフェノールA、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、p−キシリレングリコール、ビス(2−ヒドロキシエチル)テレフタレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)イソフタレート、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、レゾルシン、ヒドロキノン、2,2´−ビス(4−ヒドロキシシクロヘキシル)プロパン、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオール、3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、ビスフェノールF、ビスフェノールA等の2価アルコールが挙げられ、単独または2種以上の組み合わせで用いることができる。
低分子量カーボネートとしては、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート等のジアルキルカーボネート、ジフェニルカーボネート等のジアリールカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のアルキレンカーボネート等が挙げられる。
本発明でのポリカーボネート系ポリオールの好ましい数平均分子量は400以上3,000以下であり、更に好ましくは400以上2,000以下、最も好ましくは400以上1,000以下である。数平均分子量が大きくなると液の粘度が増し、ポリウレタン樹脂(A)を調製する際の作業性が低下したり、多官能イソシアネート化合物(I)との混合性が悪くなり反応が不均一になる等の弊害が生まれやすい。
ポリエーテルポリオールは、一般的に低分子量の活性水素化合物を開始剤に、エチレンオキサイドや炭素数3以上のアルキレンオキサイドを単独または複数の組み合わせで、ルイス酸触媒等を使用して付加させたものである。この「炭素数3以上のアルキレンオキサイド」としては、1,2−プロピレンオキサイド、1,2−ブチレンオキサイド、2,3−ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン(1,4−ブチレンオキサイド)等が挙げられる。本発明においては、エチレンオキサイド、またはプロピレンオキサイド、またはテトラヒドロフランが好ましい。
ポリエーテルポリオールの開始剤となる低分子量の活性水素化合物としては、前記の低分子量ジオール以外に、活性水素基を3つ以上有する数平均分子量400未満の低分子量ポリオールが好ましく、グリセリン、トリメチロールプロパン(以降TMPと略称する)等の3価アルコール、テトラメチロールメタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、D−ソルビトール、キシリトール、D−マンニトール、D−マンニット等の水酸基を4つ以上有する多価アルコール、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、イソホロンジアミン等の低分子量ポリアミン類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、N−メチル−ジエタノールアミン、N−フェニル−ジプロパノールアミン等の低分子量アミノアルコール類、前述の低分子量ポリアミンや低分子量アミノアルコールにアルキレンオキサイドを付加させた化合物等が挙げられ、これらは単独または2種以上の組み合わせで用いることができる。
ポリエーテルポリオールの開始剤の官能基数は4.0未満が好ましく、3.0未満が更に好ましい。開始剤の官能基数が上限を超える場合は、得られるポリウレタン樹脂(A)の柔軟性や靭性が失われやすい。
本発明においては、性能を損なわない範囲で高分子量ポリオール化合物(P)の一部にポリエステルポリオールを併用することもできる。ポリエステルポリオールとしては、低分子量の活性水素化合物と多塩基酸とを、公知の条件下、反応させて得られる重縮合物が挙げられる。
低分子量の活性水素化合物としては、前記の低分子量ジオールや低分子量ポリオールが挙げられ、単独または2種以上の組み合わせで用いることができる。
多塩基酸としては、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,1−ジメチル−1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチル−3−エチルグルタール酸、アゼライン酸、セバチン酸、その他の脂肪族ジカルボン酸(炭素数11〜13)、スベリン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、エイコサン二酸、メチルヘキサン二酸、シトラコン酸、水添ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、ダイマー酸、ヘット酸等のカルボン酸、および、それらカルボン酸から誘導される酸無水物、酸ハライド、リシノレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
低分子量ポリオールと多塩基酸との重縮合物として、具体的には、ポリ(エチレンブチレンアジペート)ポリオール、ポリ(エチレンアジペート)ポリオール、ポリ(エチレンプロピレンアジペート)ポリオール、ポリ(プロピレンアジペート)ポリオール、ポリ(ブチレンヘキサメチレンアジペート)ポリオール、ポリ(ブチレンアジペート)ポリオール、ポリ(ヘキサメチレンアジペート)ポリオール等が挙げられる。
また、ポリエステルポリオールとして、前記低分子量ポリオールを開始剤として、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等のラクトン類を開環重合して得られる、ポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオール、さらには、それらに前記2価アルコールを共重合したラクトン系ポリオール等を挙げることができる。
本発明に用いられる鎖延長剤(E)は、前記の低分子量ジオールから選択される化合物で、単独または2種以上の組み合わせで用いることができる。
本発明では、高分子量ポリオール(P)に対するモル比は0.01以上0.20以下の割合であることが望ましい。0.01未満の場合はウレタン結合の凝集、いわゆるハードセグメントドメインが不足し、ポリウレタン樹脂(A)の強度や耐熱性が低下する。一方で上限を超える場合はハードセグメントドメインが過多となり、得られるポリウレタン樹脂(A)の柔軟性や靭性が失われやすい。
本発明に用いられる架橋剤(X)は、前記の低分子量ポリオール(3価以上の活性水素化合物)から単独または2種以上の組み合わせで選択される、官能基あたりの分子量が30以上450以下の化合物が好ましく、40〜400がさらに好ましい。また、架橋剤の好ましい活性水素基は、水酸基、アミノ基である。
本発明における架橋剤(X)の特に好ましいものとしては、TMPが挙げられる。
本発明では、高分子量ポリオール(P)に対するモル比は0.01以上0.20以下の割合であることが望ましい。0.01未満の場合は架橋剤を用いたことによる効果が見られず、0.20を超える場合はハードセグメントドメインが過多となり、得られるポリウレタン樹脂(A)の柔軟性や靭性が失われやすい。
本発明では、ポリウレタン樹脂(A)の反応時間の短縮や反応の完結等の利点を考慮し、ウレタン化触媒を使用することが望ましい。
触媒としては、一般に用いられているウレタン化触媒がいずれも使用できるが、3級アミン、4級アンモニウム塩等の、いわゆるアミン系の触媒は樹脂中の残存触媒による弊害(生体への悪影響や臭気)の点で好ましくない。好ましいのは金属系の触媒で、ビスマス、鉛、錫、鉄、チタン、ジルコニウム、アンチモン、ウラン、カドミウム、コバルト、トリウム、アルミニウム、水銀、亜鉛、ニッケル、セリウム、モリブデン、バナジウム、銅、マンガン、カルシウム等の有機化合物、無機化合物等が挙げられる。
この中で最も好ましいものとしては、ビスマス系触媒、ジルコニウム系触媒が挙げられる。
触媒は、単独あるいは2種以上の混合物のいずれの形態で用いてもよい。
使用する触媒の量は他の原料の性質、反応条件、所望の反応時間等によって決定されるものであるので、特に制限されるものではないが、おおむねポリウレタン樹脂(A)の全質量の0.001〜0.05質量%が好ましく、0.002〜0.02質量%の範囲で使用されることがさらに好ましい。
更に、必要に応じて、滑剤、難燃剤、可塑剤、加水分解防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、各種充填剤、内部離型剤、ブロッキング防止剤、補強用繊維、その他の加工助剤を加えて用いることができるが、成形後のポリウレタン樹脂(A)からのブリードアウトを考慮して可能な限り使用量を抑えることが望ましい。なお、これらの助剤の中でイソシアネートと反応しうる活性水素基を有さないものについては、多官能イソシアネート化合物(I)にあらかじめ混合して使用することもできる。
本発明に用いられる多官能イソシアネート化合物(I)は、脂肪族イソシアネートおよび脂環式イソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも一種が用いられ、それぞれのイソシアヌレート体もしくはアロファネート体を含むことができる。
本発明に用いられる多官能イソシアネート化合物(I)としては、ヘキサメチレンジイソシアネート(以降HDIという)、テトラメチレンジイソシアネート、2−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、3−メチル−ペンタン−1,5−ジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、トリオキシエチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;キシリレン−1,4−ジイソシアネート、キシリレン−1,3−ジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート(以降IPDIという)、ノルボルナンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシレンジイソシアネート、メチレンジシクロヘキシルジイソシアネート(異名称:水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、以下H12−MDIという)、水素添加テトラメチルキシレンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート、および前記イソシアネートのトリマー体、アロファネート体、ビウレット体、ダイマー体、ダイマー・トリマー体、カルボジイミド体、ウレトンイミン体、2官能以上のポリオール等と前記イソシアネートとの反応で得られるアダクト体が挙げられる。
これらの有機イソシアネートは、単独あるいは2種以上の混合物のいずれの形態で用いても良い。本発明では、得られるポリウレタン多孔粒子の生体安全性の点を考慮し、脂肪族、芳香脂肪族、脂環式から選ばれるイソシアネートが好ましく、特に耐熱性等の面からHDI、またはIPDI、またはH12−MDIが好ましい。これらの有機ジイソシアネートは常温での蒸気圧が高く、ウレタン樹脂を調製する際の作業環境を鑑みて、アダクト化、トリマー化(イソシアヌレート化)、アロファネート化、ビウレット化等の後に未反応のジイソシアネートを蒸留除去したものが更に好ましい。これらの反応は単独または複数の組み合わせであっても良い。
本発明の多官能イソシアネート化合物(I)の好ましい形態としては、前記の低分子量ジオール(2価のアルコール)で有機イソシアネートをアダクト化、または有機イソシアネートをトリマー化、または1価以上のアルコールで有機イソシアネートをアロファネート化した後に、未反応のイソシアネートモノマー成分を蒸留除去したものである。これらの反応は単独または複数の組み合わせであっても良い。
本発明の多官能イソシアネート化合物(I)の最も好ましい形態としては、前記の低分子量ジオール(2価のアルコール)で有機イソシアネートをアダクト化した後にトリマー化し、未反応のイソシアネートモノマー成分を蒸留除去した後、ポリオールを部分的に反応させてプレポリマー化したものである。
プレポリマー化に使用するポリオールとしては、前記のポリエーテルポリオールが好ましい。中でもポリエチレングリコール(以降PEGと略称する)が好ましい。
PEGの数平均分子量としては、200〜1,500が好ましく、更に好ましくは300〜1,000、最も好ましくは400〜800である。
プレポリマー化で導入するポリエーテルポリオールの量は、調製するポリウレタン樹脂(A)に対して1〜20%の範囲になるように配合するのが好ましい。好ましくは1〜15%、更に好ましくは1〜10%である。
PEGを使用したプレポリマーの場合、導入量が下限を下回ると、高温多湿下(例えばポロゲンの溶出操作時)でポリウレタン樹脂(A)が白く濁る(可逆的な白化であり、乾燥させると透明に戻る)恐れがある。一方で導入量が上限を上回る場合、多官能イソシアネート化合物(I)の粘度が増し、ポリウレタン樹脂(A)を調製する際の作業性が低下したり、高分子量ポリオール化合物(P)との混合性が悪くなり反応が不均一になる等の弊害が生まれやすい。
本発明におけるポリウレタン多孔粒子の製造方法、および製造した多孔粒子について、実施例、比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、実施例、比較例において「%」は「質量%」を意味する。
<ポリウレタン樹脂粒子の調製方法>
(1) 高分子量ポリオール(P)、鎖長剤(E)、架橋剤(X)、必要に応じて触媒等の助剤を事前に混合し、温度を調整しておく。
(2) ポロゲン(B)を十分に予備乾燥し、水分を0.1%以下まで除去する。
(3) 撹拌翼を備えた撹拌混合用ミキサーにポロゲン(B)を仕込み、窒素ガスでパージする。
(4) 別のミキサーで、多官能イソシアネート化合物(I)と、(1)で予備混合したポリオールミックスを均一に混合する。
(5) この混合液を減圧操作等で十分に脱泡し、ポロゲンの仕込まれたミキサーの撹拌開始と同時に、ミキサー内へ滴下する。
(6) 所定の回転数および混合時間で、ポリウレタン樹脂(A)にポロゲン(B)が衣状に付着したポリウレタン樹脂粒子が得られる。
(7) ポリウレタン樹脂粒子の状態に応じて、打粉剤としてポロゲン(B)を追加し、低速で数秒〜数十秒撹拌して打粉する。
(8) 得られた粒子を密封容器に入れ、90℃雰囲気で2日間養生する。
(9) 任意の目開きの篩いで分級することで、ポリウレタン樹脂粒子が得られる。
上記のポリオールミックスと多官能イソシアネート化合物(I)の混合には、公知のメカニカル撹拌装置を備えた低圧注入機や、高圧衝突混合方式を利用した高圧注入機を使用することができる。
このときのR値([多官能イソシアネート化合物のイソシアネート基のモル数の合計]/[ポリオールミックス中の水素基のモル数の合計])は0.70以上1.30未満が好ましい。さらに好ましくは0.70以上1.25未満、さらに好ましくは0.70以上1.20未満の範囲である。
このようにして得られたポリウレタン樹脂粒子は、図3に示したように外面にポロゲンをまとった球状の粒子である。
<合成例1>
撹拌機、温度計、冷却管を備えた容量1000ミリリットルの四つ口フラスコに、HDI(東ソー社製、NCO含有量:49.9質量%)を995g、フェノールを1.0g、1,3−ブタンジオール(ダイセル化学工業社製、以下1,3−BGという)を5g仕込み、窒素気流下、80℃でウレタン化反応を2時間行った。その後、反応液を60℃に保ち、オクチル酸カリウム(東京化成工業社製)の20%ジエチレングリコール(アデカ社製)溶液を0.5g添加し、イソシアヌレート化反応を2時間行った。NCO含有量が39.5質量%に達した後、2−エチルヘキシルアシッドホスフェート(城北化学工業社製、以下JP−508という)を0.3g添加し、停止反応を行った。この反応液を130℃×0.04kPaで薄膜蒸留することで未反応のHDIを除去し、精製したポリイソシアネート(以下PIという)1を37.1質量%の収率で得た。PI−1は透明な粘性液体で、NCO含有量が21.8質量%、GPC数平均分子量は680、式(1)に基づく平均官能基数は3.5、EO含有量(PEG含有量)は0質量%、遊離HDI含有量は0.2質量%であった。平均NCO官能基数は式(1)から算出した。

平均NCO官能基数=NCO含有量×GPC数平均分子量/(100×42)・・・・・(1)
<GPC:数平均分子量の測定>
・測定器 :HLC−8220(東ソー社製)
・カラム :TSKgel(東ソー社製)
・G3000H−XL
・G2500H−XL
・G2000H−XL
・G1000H−XL
・キャリア:テトラヒドロフラン(THF)
・検出器 :RI(屈折率)検出器
・サンプル:0.5%THF溶液
・温度 :40℃
・流速 :1.000ml/min
・検量線 :標準ポリスチレン(東ソー社製)
・F−80(分子量:7.06×105、分子量分布:1.05)
・F−20(分子量:1.90×105、分子量分布:1.05)
・F−10(分子量:9.64×104、分子量分布:1.01)
・F−2(分子量:1.81×104、分子量分布:1.01)
・F−1(分子量:1.02×104、分子量分布:1.02)
・A−5000(分子量:5.97×103、分子量分布:1.02)
・A−2500(分子量:2.63×103、分子量分布:1.05)
・A−500(分子量:5.0×102、分子量分布:1.14)
<合成例2>
合成例1と同様な反応容器に、IPDI(エボニック社製、NCO含有量:37.8質量%)を995g、フェノールを1.0g、1,3−BGを5g仕込み、窒素気流下、80℃でウレタン化反応を2時間行った。その後、反応液を60℃に保ち、オクチル酸カリウムの20%ジエチレングリコール溶液を0.5g添加し、イソシアヌレート化反応を2時間行った。NCO含有量が31.0質量%に達した後、JP−508を0.3g添加し、停止反応を行った。この反応液を130℃×0.04kPaで薄膜蒸留することで未反応のIPDIの一部を除去し、精製したPI−2を34.5質量%の収率で得た。PI−2は透明な粘性液体で、NCO含有量が20.0質量%、GPC数平均分子量は700、式(1)に基づく平均官能基数は3.3、EO含有量(PEG含有量)は0質量%、遊離IPDI含有量は15.0質量%であった。
なお、遊離IPDIを薄膜蒸留で0.2質量%まで留去した場合、NCO含有量=17.3質量%、融点=108℃の固体が得られた。
<合成例3>
合成例1と同様な反応容器に、PI−1を900g、PEG−600(三洋化成工業社製ポリオキシエチレングリコール、末端OH官能基数2、数平均分子量600)を100g仕込み、窒素気流下、80℃でウレタン化反応を5時間行いPI−3を得た。PI−3は透明な粘性液体で、NCO含有量が19.3質量%であり、GPC数平均分子量が795、式(1)に基づく平均NCO官能基数は3.6であった。EO含有量(PEG含有量)は10質量%である。
<合成例4>
合成例1と同様な反応容器に、PI−2を850g、PEG−1000(三洋化成工業社製ポリオキシエチレングリコール、末端OH官能基数2、数平均分子量1000)を150g仕込み、窒素気流下、80℃でウレタン化反応を5時間行いPI−4を得た。PI−4は透明な粘性液体で、NCO含有量が17.5質量%であり、GPC数平均分子量が815、平均NCO官能基数は3.4であった。EO含有量(PEG含有量)は15質量%である。
<合成例5>
合成例1と同様な反応容器に、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(東ソー社製ミリオネートMT、NCO含有量:33.6質量%、以下MTという)を500g、PEG−1000を150g仕込み、窒素気流下、80℃でウレタン化反応を5時間行った。その後、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート(東ソー社製ミリオネートMR−200、NCO含有量:30.8質量%、以下MR−200という)を350g追加し、均一に混合することでPI−5を得た。PI−5は茶褐色透明な粘性液体で、NCO含有量が26.3質量%であり、GPC数平均分子量が355、平均NCO官能基数は2.2であった。EO含有量(PEG含有量)は15質量%である。
Figure 2018070850
Figure 2018070850
<調製例1〜4:ポロゲン(B)の調製>
表3に示す処方にしたがって、ポロゲン(B)を調製した。
塩化ナトリウム(以下、NaClと略す)にはナクルフォー5(ナイカイ塩業社製)を、所定の篩で適宜分級した上、使用する前には90℃の熱風乾燥機で48時間以上乾燥して用いた(B−1、平均粒径=135μm、ε=0.37)。
塩化カリウム(以下、KClと略す)には、特級試薬(和光純薬工業社製)を用い、同様に分級・乾燥して用いた(B−2、平均粒径=200μm、ε=0.95)。
ショ糖には、フロストシュガーFS−2(日新製糖社製)を用い、同様に分級・乾燥して用いた(B−3、平均粒径=41μm、ε=1.95)。
ヒドロキシプロピルメチルセルロース(ダウ・ケミカル社製、メトセルHPMC)についても、同様に分級・乾燥して用いた(B−4、平均粒径=85μm、ε=1.88)。
表3には、レーザー回折式粒度分布径で測定した体積分布のD10(最も小粒径側から数えて10質量%の位置の粒子径)、D50(同、50質量%の位置の粒子径で、平均粒径)、D90(最も小粒径側から数えて90質量%の位置の粒子径)を併記した。
さらに、粒度範囲の目安としてε値を記載した。なお、εの値が小さいほど粒度分布の幅が狭いことを意味している。
ε=(D90−D10)÷D50 ・・・・・(2)
Figure 2018070850
記号の説明
HPMC : ヒドロキシプロピルメチルセルロース
D10 : 最も小粒径側から数えて10質量%の位置の粒子径
D50 : 最も小粒径側から数えて50質量%の位置の粒子径
D90 : 最も小粒径側から数えて90質量%の位置の粒子径
ε : 粒度分布幅の目安、ε=(D90−D10)÷D50
<合成例6〜12:無溶剤型ポリウレタン樹脂(A)反応液の調製>
表4に示す処方にしたがって、高分子量ポリオール(P)、鎖延長剤(E)、架橋剤(X)、ウレタン化触媒をまず80℃で1時間混合し、ポリオール成分の混合物(以下ポリオールミックスという)を調製した。
次に、ポリオールミックスと、多官能イソシアネート化合物(I)をそれぞれ60℃に調整し、表4に記載した配合比で混合し、ポリウレタン反応液を調製した。
混合には、自転公転型ミキサー(シンキー社製、ARE−310型、撹拌条件:2000rpm×120秒、脱泡条件:2200rpm×60秒)を用いた。
Figure 2018070850
表中の記号の説明
PCD−500 : 3−メチル−1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサメチレンジオールの混合物(モル比=9:1)と、ジエチルカーボネートを反応させ、留出したエタノールを除去して得られた、ポリカーボネート系ポリオール(高分子量ポリオール、東ソー製、分子量=500、官能基数=2.0)
PCD−1000 : 3−メチル−1,5−ペンタンジオールと1,6−ヘキサメチレンジオールの混合物(モル比=5:5)と、ジエチルカーボネートを反応させ、留出したエタノールを除去して得られた、ポリカーボネート系ポリオール(高分子量ポリオール、東ソー製、分子量=1000、官能基数=2.0)
1,4−BD : 1,4−ブタンジオール(鎖延長剤、三菱化学社製、分子量=90.1、官能基数=2.0)
TMP : トリメチロールプロパン(架橋剤、三菱ガス化学社製、分子量=134.2、官能基数=3.0)
ビスマス系触媒 : ネオスタンU−600(日東化成社製、ビスマストリス(2−エチルへキサノエート)、Bi含有量18.0〜19.0%)
[E]/[P] : (鎖延長剤(E)の活性水素基のモル数[E]と高分子量ポリオール(P)の活性水素基のモル数[P]の比率)
[X]/[P] : (架橋剤(X)の活性水素基のモル数[X]と高分子量ポリオール(P)の活性水素基のモル数[P]の比率)
ポリオール成分の分子量:各ポリオール成分のモルあたりの分子量の平均値
ポリオールの官能基数:各ポリオール成分のモルあたりの官能基数の平均値
EO含有量 : 系内のポリエチレングリコール単位の質量%
<実施例1〜11、比較例1〜7>
撹拌混合用ミキサーとして、2リットルのポリプロピレン製ビーカー(AZONE社製)とハイフレックスディスパーザー(エスエムテー社製、HG−92特型)およびタービン翼の組み合わせ、または、高速混合機(日本コークス社製、FM−10型ヘンシェルミキサー)とブレード翼の組み合わせを用いた。
ミキサーの槽内に予めポロゲン(B)を仕込んでおき、十分に窒素ガスでパージし造粒に備えた。次いで、所定の回転数で撹拌を開始すると同時に、前記のポリウレタン反応液を表5に記載した処方にもとづき滴下した。滴下時間は、撹拌開始から3秒間以上10秒間以内とした。撹拌開始から50秒後に撹拌を停止し、造粒した粒子を回収した。
なお実施例8、9、10、11では、ミキサーの撹拌停止時点では粒子にタック性が残り、さらに粒子に柔軟性がやや認められたため、使用したポロゲン(B)の50%相当量を打粉剤としてミキサーへ追加投入し、撹拌翼の周速=3.0m/sで20秒間追加混合し、ポリウレタン樹脂粒子を回収した。
回収した造粒品はステンレス製の容器に入れて蓋をし、90℃の熱風乾燥機内で養生した。その後、ATR−FT−IR(日本分光社製)スペクトルの2270cm−1付近のピークが消失した時点で、ウレタン化反応が完了したものと判断し、得られた粒子を所定の目開きの篩いで分級(例:2.0mm篩下、0.7mm篩上)し、ポリウレタン樹脂粒子を得た。
ポロゲン(B)がNaClまたはKClの場合は、得られたポリウレタン樹脂粒子をルツボに入れて500℃で24時間焼成してポリウレタン樹脂を灰化し、回収したポロゲン(B)の粒度分布を測定して、本発明の権利範囲内の性状を有することを確認した。
なお、造粒品として回収したポリウレタン樹脂粒子について、用いたポロゲン(B)が水溶性セルロース誘導体の場合は25℃のイオン交換水で十分に洗浄することでポロゲン(B)を完全に溶出することができ、これを乾燥することでポリウレタン多孔粒子を得ることができた。
用いたポロゲン(B)が水溶性セルロース誘導体以外の場合は、90℃の温水で十分に洗浄することでポロゲン(B)を完全に溶出することができ、これを乾燥することでポリウレタン樹脂(A)の多孔粒子が得られた。多孔粒子の性状を表5に、外観を図4に示した。
Figure 2018070850
Figure 2018070850
Figure 2018070850
表中の記号の説明
平均細孔径 : 光学顕微鏡による観察で平均値を求めた。
細孔容積 : 水銀ポロシメーターで測定した。
ミキサー内壁面の状態:ポリウレタン樹脂粒子製造後の、ミキサー内部の状態。粒子が凝集したブロック塊の形成状態を判定した。◎:なし、○:ほとんどなし、△:僅かにあり、×:あり。
多孔粒子の形状 : ポリウレタン樹脂粒子からポロゲンを溶出した多孔粒子の形状。◎:球状、○:やや歪状、△:歪状が目立つ、×:不定形。
多孔粒子からの芳香族アミンの溶出 : ポロゲン溶出後のポリウレタン多孔粒子を高温の水に浸漬し、溶出する芳香族アミンの有無で判断した。具体的には、イオン交換水100mlに多孔粒子1gを入れ、オートクレーブで121℃×8時間処理した。その後、室温まで冷却した試料を1000mlのナス型フラスコに入れ,さらに70mlのメタノールを追加して70℃で30分間加熱した。加熱終了後は2分以内に室温まで冷却し,tert−ブチルメチルエーテル50mlで芳香族アミンを有機層に抽出した。この抽出液に含まれる芳香族アミンを定性し、その上でGC−MS(ガスクロマトグラフ−質量分析計)およびHPLC(高速液体クロマトグラフ)で芳香族アミンの量を定量した。
回収ポロゲンの粒度分布:得られたポリウレタン樹脂粒子をルツボに入れて500℃で24時間焼成し、ポリウレタン樹脂を灰化して回収したポロゲン(B)の粒度分布
<実施例1〜11>
表5、表6に記載したように、本発明で得られたポリウレタン樹脂粒子、および、これらからポロゲン(B)を溶出したポリウレタン多孔粒子は、幅広い粒径範囲において細孔径分布がシャープなことを特徴としている。また、一般的なポリウレタンフォームのようにシリコーンや芳香族アミンなどの溶出物がないため、高い安全性が求められるライフサイエンス分野や食品分野に最適なものであることが確認できた。
<比較例1〜7>
表7に記載したように、比較例1〜6で得られた多孔体は、造粒安定性、粒子の形状、細孔の径および形状、耐溶出性の面から、実施例で得られた多孔体よりも下回る結果となった。
比較例1及び2では、造粒槽の内径に対する撹拌翼の直径が小さいため、ポロゲン(B)とポリウレタン反応液の混合が不十分なため、内壁面に餅状の塊が形成されたとともに、粒子化された一部分についても形状が歪になるなど、造粒安定性に大きな問題が生じた。
比較例3では、撹拌翼の回転速度(周速)が6.0m/sを下回ったことで撹拌・剪断力が不十分となり、粒子の形状が歪になった。
比較例4では、撹拌翼の回転速度(周速)が15.0m/sを上回ったことで撹拌・剪断力が過剰となり、造粒時にポロゲン(B)の粉砕が促進されてしまった結果、ポロゲン溶出後のポリウレタン多孔粒子の細孔径が小さくなった。
比較例5では、造粒槽へ仕込んだポロゲンの量が少な過ぎたために十分な撹拌混合ができず、内壁面に餅状の塊が形成され、ポリウレタン粒子の形状が歪になるなどの問題が生じた。
比較例6では、造粒槽へ仕込んだポロゲンの量が多過ぎたために十分な撹拌混合ができず、ポリウレタン粒子の形状が歪になった。
比較例7では、芳香族イソシアネートを使用したことにより、加水分解した際のポリウレタン多孔粒子から芳香族アミンが溶出した。

Claims (6)

  1. 回転式撹拌翼を有するミキサー内で、水に溶解するポロゲン(B)を撹拌した状態で、無溶剤型ポリウレタン樹脂(A)の反応液を添加し、ポロゲンを内包したポリウレタン樹脂粒子を製造する方法において、
    (1)前記撹拌翼の直径(p)が、ミキサーの内径に対して60%以上の長さがあるミキサーを用いて、
    (2)前記撹拌翼の先端の周速が6.0m/s以上、15.0m/s以下になるように撹拌速度を調整することを特徴とするポリウレタン樹脂の製造方法。
  2. ポロゲン(B)が、ポリビニルアルコール(ケン化度70%以上98%未満)、末端をアルコキシ化したポリエチレングリコール、水溶性のセルロース誘導体、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、塩化ナトリウム、塩化カリウム、多糖類からなる群から選ばれた単独または2種以上の組み合わせであることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
  3. ポロゲン(B)の平均粒径が5μm以上900μm未満であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
  4. ポロゲン(B)の粒度分布の指標ε{(D90−D10)÷D50}が2.00未満であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
  5. ポリウレタン樹脂(A)が、
    脂肪族系ポリイソシアネートおよび脂環式ポリイソシアネートからなる群より選ばれる少なくとも一種(一つ)を含む多官能イソシアネート化合物(I)と、
    ポリカーボネート系ポリオールおよびポリエーテル系ポリオールからなる群より選ばれる少なくとも一種(一つ)を含む高分子量ポリオール化合物(P)、
    さらに鎖延長剤(E)および架橋剤(X)の反応生成物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリウレタン樹脂の製造方法。
  6. 粒子の平均粒径が400μm以上3mm以下、平均細孔径が5μm以上900μm以下であって、かつ細孔容量が2.0cm^3/g以上であることを特徴とする多孔粒子。
JP2016216444A 2016-11-04 2016-11-04 ポリウレタン多孔粒子の製造方法 Active JP6862772B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016216444A JP6862772B2 (ja) 2016-11-04 2016-11-04 ポリウレタン多孔粒子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016216444A JP6862772B2 (ja) 2016-11-04 2016-11-04 ポリウレタン多孔粒子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018070850A true JP2018070850A (ja) 2018-05-10
JP6862772B2 JP6862772B2 (ja) 2021-04-21

Family

ID=62111714

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016216444A Active JP6862772B2 (ja) 2016-11-04 2016-11-04 ポリウレタン多孔粒子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6862772B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3842493A4 (en) * 2018-08-23 2022-05-04 Sanyo Chemical Industries, Ltd. COMPOSITION, METHOD OF MAKING SUCH COMPOSITION, URETHANE RESIN, AND REFRIGERATION COMPONENT AND ARTICLE CONTAINING SUCH URETHANE RESIN
KR20220139054A (ko) * 2021-04-07 2022-10-14 가톨릭대학교 산학협력단 폴리우레탄 입자 및 이의 제조방법
CN115926242A (zh) * 2023-02-01 2023-04-07 绿健体育产业科技(山西)有限公司 一种透水型无机/有机塑胶跑道复合材料的制备方法
JP7331453B2 (ja) 2019-05-17 2023-08-23 Dic株式会社 多孔体の製造方法

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0269536A (ja) * 1988-09-05 1990-03-08 Sumitomo Bakelite Co Ltd 高吸水性樹脂複合粒子及びその製造方法
JPH06504564A (ja) * 1990-12-20 1994-05-26 イー・アイ・デユポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 弾性を示す微孔性のセグメント化ポリウレタン成形構造物
JPH11166071A (ja) * 1997-09-30 1999-06-22 Inoac Corporation:Kk ミクロ多孔体及びその製造方法
JP2004107476A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Dainippon Ink & Chem Inc ポリウレタンビーズの製造方法
JP2007091840A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Sekisui Plastics Co Ltd 発泡性熱可塑性樹脂粒子、熱可塑性樹脂予備発泡粒子とその製造方法、発泡成形品
JP2018035263A (ja) * 2016-08-31 2018-03-08 東ソー株式会社 生体適合性が高いポリウレタン樹脂で多孔体を調製するための組成物

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0269536A (ja) * 1988-09-05 1990-03-08 Sumitomo Bakelite Co Ltd 高吸水性樹脂複合粒子及びその製造方法
JPH06504564A (ja) * 1990-12-20 1994-05-26 イー・アイ・デユポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 弾性を示す微孔性のセグメント化ポリウレタン成形構造物
JPH11166071A (ja) * 1997-09-30 1999-06-22 Inoac Corporation:Kk ミクロ多孔体及びその製造方法
JP2004107476A (ja) * 2002-09-18 2004-04-08 Dainippon Ink & Chem Inc ポリウレタンビーズの製造方法
JP2007091840A (ja) * 2005-09-28 2007-04-12 Sekisui Plastics Co Ltd 発泡性熱可塑性樹脂粒子、熱可塑性樹脂予備発泡粒子とその製造方法、発泡成形品
JP2018035263A (ja) * 2016-08-31 2018-03-08 東ソー株式会社 生体適合性が高いポリウレタン樹脂で多孔体を調製するための組成物

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3842493A4 (en) * 2018-08-23 2022-05-04 Sanyo Chemical Industries, Ltd. COMPOSITION, METHOD OF MAKING SUCH COMPOSITION, URETHANE RESIN, AND REFRIGERATION COMPONENT AND ARTICLE CONTAINING SUCH URETHANE RESIN
JP7331453B2 (ja) 2019-05-17 2023-08-23 Dic株式会社 多孔体の製造方法
KR20220139054A (ko) * 2021-04-07 2022-10-14 가톨릭대학교 산학협력단 폴리우레탄 입자 및 이의 제조방법
KR102585959B1 (ko) 2021-04-07 2023-10-05 가톨릭대학교 산학협력단 폴리우레탄 입자 및 이의 제조방법
CN115926242A (zh) * 2023-02-01 2023-04-07 绿健体育产业科技(山西)有限公司 一种透水型无机/有机塑胶跑道复合材料的制备方法
CN115926242B (zh) * 2023-02-01 2024-02-23 绿健体育科技(山西)股份有限公司 一种透水型无机/有机塑胶跑道复合材料的制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6862772B2 (ja) 2021-04-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6550125B2 (ja) 熱可塑性ポリエステルとダイマー脂肪酸からのポリエステルポリオール
TWI389930B (zh) Polyurethane foam and polishing pad
US11066508B2 (en) Polyester-modified polybutadienols for producing polyurethane elastomers and thermoplastic polyurethanes
JP6862772B2 (ja) ポリウレタン多孔粒子の製造方法
JP4497245B2 (ja) アルコール可溶型ウレタン樹脂組成物の製造方法、ポリウレタン多孔体及び透湿性フィルム
KR101529152B1 (ko) 폴리우레탄 발포 시트의 제조방법 및 그것을 사용한 피혁 유사 시트형상물
JP2008156488A (ja) 水性ポリウレタン樹脂エマルジョン被覆剤組成物及びその製造方法
JP5288324B2 (ja) ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材及び中空糸膜モジュール
TW200808853A (en) Aliphatic, sinterable, thermoplastic polyurethane molding compositions with improved blooming behavior
WO2013138161A1 (en) Polymer compositions and methods
JP5260834B2 (ja) 熱可塑性ポリウレタン樹脂組成物及び透湿性フィルム
JP5354475B2 (ja) ポリウレタン樹脂形成性組成物、シール材及び中空糸膜モジュール
US6420446B1 (en) Polyurethane prepared from sorbitol-branched polyesters
RU2446183C2 (ru) СПОСОБ ПОЛУЧЕНИЯ ПОЛИЭФИРПОЛИОЛОВ С ФУНКЦИОНАЛЬНОСТЬЮ ОТ 1,95 ДО 3,25 И ГИДРОКСИЛЬНЫМ ЧИСЛОМ ОТ 90 ДО 33 мг КОН/г И ИХ ПРИМЕНЕНИЕ
JP2020041082A (ja) 湿気硬化性接着剤
JP2004346094A (ja) ポリウレタン樹脂およびそれを用いた合成皮革表面皮膜層
JP2021042291A (ja) ウレタンホットメルト接着剤組成物
JP2018035263A (ja) 生体適合性が高いポリウレタン樹脂で多孔体を調製するための組成物
JP2008031197A (ja) 中空糸膜モジュールに用いられるシール材用ポリウレタン樹脂形成性組成物、及び該組成物を用いた中空糸膜モジュール用シール材
CN115160534A (zh) 水性聚氨酯
JP5716668B2 (ja) イソシアネート基末端プレポリマーの製造方法およびポリウレタン樹脂の製造方法
JPH05295065A (ja) ポリウレタンの製法及びポリウレタンシール材並びに結束材
JP2023153044A (ja) ポリウレタン樹脂組成物、人工皮革、合成皮革、及び皮革用表面処理剤
JP2023053754A (ja) ウレタンフォームおよびウレタンフォームの製造方法
JP2023173052A (ja) ポリウレタンフォーム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191021

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200923

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201013

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210302

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210315

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6862772

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151