JP2018066791A - 画像形成装置、及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
本発明は、画像形成対象物における導電性を考慮せずに、帯電された粒子を用いて画像形成するのに比べて、画像形成対象物における電界の減衰を抑制して画像形成できる画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
請求項2に係る発明によれば、板状部材を形成する面を考慮しない場合と比べて、帯電粒子が画像と逆極性の電圧を容易に印加することができる。
請求項3に係る発明によれば、帯電粒子画像形成後に画像搬送部に残留した粒子の清掃及び除電しない場合と比べて、残留した粒子及び電荷による次回の画像形成への影響を抑制することができる。
請求項4に係る発明によれば、画像形成対象物を搬送ベルトに固定しない場合に比べて、画像形成対象物の移動による画像形成精度の低下を抑制することができる。
請求項6に係る発明によれば、離型化部を備えない場合と比べて、離型化されていない導電層の状態により生じる画質劣化を抑制することができる。
請求項7に係る発明によれば、画像形成と導電層形成とで画像形成対象物の搬送を独立させない場合と比べて、導電層形成時の残留粒子の影響による画質劣化を抑制することができる。
請求項8に係る発明によれば、導電層形成時の残留粒子を清掃しない場合と比べて、残留した粒子次回の導電層形成への影響を抑制することができる。
請求項9に係る発明によれば、熱硬化性を有する粉体粒子を用いない場合と比べて、画像を容易に定着させることができる。
図1に、本実施形態に係る画像形成装置10の構成の一例を示す。
図1に示すように、導電層形成部16は、画像形成部12より記録媒体MDの搬送方向の上流側に設けられており、記録媒体MDに導電層Epを形成する処理部である。導電層形成部16は、記録媒体MDの少なくとも画像形成面(主面)に導電材を塗布する等の処理により導電層Epを形成する導電材塗布部16−1を備えている。導電材塗布部16−1において記録媒体MDの画像形成面に導電層Epを形成する処理の一例としては、導電材を含んだプライマーを塗布するプライマー処理、金属めっき処理、電着塗装等の表面処理が挙げられる。また、導電層Epを形成する処理のその他の一例としては、熱硬化性導電粒子を塗布する塗布処理が挙げられる。
図2(A)には、搬送されている記録媒体MDの一例が示されている。図2(B)には、記録媒体MDの画像形成面(主面)に形成された導電層Epの一例が示されている。また、図2(C)には、記録媒体MDの画像形成面(主面)に連続する側面にさらに形成された導電層Epの一例が示されており、図2(D)には、記録媒体MDの側面に連続する他の面(他の主面)に形成された導電層Epの一例が示されている。なお、これら形成された導電層Epは、均一の厚さに形成されることが好ましい。
図3では、画像形成部12で形成された粉体粒子像の記録媒体MDへの転写時に印加する電界(印加電圧:転写時に印加する電圧)を縦軸とし、記録媒体MDの厚さを横軸として、記録媒体MDの厚さに対する印加電圧特性を曲線Ldで示した。図3の例では、印加電圧を8段階に順に2倍に印加電圧を高くした場合について、曲線Ld1〜曲線Ld8として示した。つまり、曲線Ld1〜曲線Ld8は、印加電圧が順に大きく(Ld1<Ld2=2・Ld1<Ld3=3・Ld1<Ld4=4・Ld1<Ld5=5・Ld1<Ld6=6・Ld1<Ld7=7・Ld1<Ld8=8・Ld1)設定されている。
図1に示すように、導電層安定部18は、導電層形成部16より記録媒体MDの搬送方向の下流側で、かつ画像形成部12より記録媒体MDの搬送方向の上流側に設けられており、記録媒体MDに形成された導電層Epを記録媒体MDに安定化する処理部である。導電層安定部18は、離型化部18−1、冷却部18−2及び搬送体クリーニング部18−3を備えている。また、導電層安定部18は、記録媒体MDを搬送する搬送部19を備えている。搬送部19は、搬送用ローラ19A及び搬送用ローラ19Aに巻きかけられた搬送用ベルト19Bを備え、搬送用ローラ19Aの回転駆動により搬送用ベルト19Bを移動させることによって記録媒体MDを搬送する。
図1に示すように、画像形成部12は、導電層形成部16及び導電層安定部18より記録媒体MDの搬送方向の下流側に設けられており、記録媒体MDに、電子写真方式を用いて粉体粒子による粉体粒子像を多層に積層して画像形成する処理部である。画像形成部12には、導電層形成部16で形成され導電層安定部18で安定化された導電層Epを備えた記録媒体MDが搬入される。なお、画像形成部12には、通信部64(図12参照)を介して各種データを受信し、受信したデータに基づき記録媒体MD上に多層形成処理を行う多層形成機能が搭載されている。
図5に示すように、搬送用ベルト54Bは、一面に複数の穿孔54Cを有している。複数の穿孔54Cには図示しない吸引装置が連通されており、搬送用ベルト54B上に載置された記録媒体MDを吸引して、搬送用ベルト54Bによる記録媒体MDの搬送中に、記録媒体MDを搬送用ベルト54B上に固定する。これによって、搬送用ベルト54B上において記録媒体MDに生じる位置ずれを抑制でき、画質劣化を抑制することができる。
現像ユニット20は、矢印A方向に回転する像保持体としての感光体21と、帯電器22と、露光部23と、現像器24とを備える。また、現像ユニット20の感光体21は一次転写器30に対向配置され、感光体21と一次転写器30との間に中間転写ベルト32が位置するようになっている。
図8に、K色の現像器24Kとして非磁性一成分現像方式の現像器を用いた場合における要部構成を概略側面図で一例として示す。
図9(A)には、記録媒体MDの画像形成面(主面)に形成された導電層Ep(図2(B)参照)に対して給電する給電部48を中間転写ベルト32に設けた一例が示されている。図9(B)には、給電部48と記録媒体MD上に形成された導電層Epとの位置関係の一例が示されている。
図10に示すように、給電部48は、電極48A及び電極固定部48Bを備える。電極48Aは、一端が記録媒体MDの側面に形成された導電層Epに接触し、他端が電極固定部48Bに接続するように構成され、電極固定部48Bは、二次転写電源46の正極側に接続されるように構成される。このように構成することで、電極48Aにより記録媒体MDの画像形成面(主面)に形成された全ての導電層Epに対して給電することができ、記録媒体MDの画像形成面(主面)の全てを画像形成する領域として用いることができる。
図1に示す加熱定着部14は、画像形成部12で、記録媒体MDに転写された粉体粒子像を加熱定着する処理部である。加熱定着部14は、例えば、画像形成部12により記録媒体MDの画像形成面(導電層Ep)上に形成された粉体粒子層を加熱し、熱硬化するように構成されている。加熱定着部14は、加熱定着のために熱源14−1を備えており、熱源14−1は、搬送される記録媒体MDに転写(積層)された粉体粒子像と対向して配置されている。熱源14−1としては、例えば、ハロゲンランプ、セラミックヒータ、赤外線ランプ等の公知の熱源が挙げられる。また、熱源14−1のその他の例としては、赤外線レーザを照射して、粉体粒子層を加熱するレーザ照射装置であってもよい。
次に、本実施形態に係る画像形成装置10における画像形成動作の概要を説明する。
次に、本実施形態に係る画像形成装置10に使用する高誘電率粒子及び低誘電率粒子に好適な熱硬化性の粉体塗料などに用いられる粉体粒子について説明する、なお、符号は省略し、本実施形態に係る粉体粒子と称して説明する。
熱硬化性樹脂は、熱硬化反応性基を有する樹脂である。熱硬化性樹脂としては、従来、粉体粒子で使用する様々な種類の樹脂が挙げられる。
熱硬化性樹脂は、非水溶性(疎水性)の樹脂であることがよい。熱硬化性樹脂として非水溶性(疎水性)の樹脂を適用すると、粉体粒子の帯電特性の環境依存性が低減される。また、粉体粒子を凝集合一法で作製する場合、水性媒体中で乳化分散を実現する点からも、熱硬化性樹脂は、非水溶性(疎水性)の樹脂であることがよい。なお、非水溶性(疎水性)とは、25℃の水100質量部に対する対象物質の溶解量が5質量部未満であることを意味する。
熱硬化剤は、熱硬化性樹脂の硬化反応性基の種類に応じて選択する。
具体的には、熱硬化性樹脂の硬化反応性基がエポキシ基の場合、熱硬化剤としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバチン酸、ドデカン二酸、アイコサン二酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の酸;これら酸の無水物;これらの酸のウレタン変性物などが挙げられる。これらの中でも、熱硬化剤としては、塗装膜物性、及び貯蔵安定性の点から、脂肪族二塩基酸が好ましく、塗装膜物性の点から、ドデカン二酸が特に好ましい。
なお、樹脂被覆部の樹脂として、熱硬化性樹脂を適用する場合、熱硬化剤の含有量は、芯部及び樹脂被覆部の全熱硬化性樹脂に対する含有量を意味する。
粉体粒子は、着色剤を含んでもよい。
着色剤としては、例えば、顔料が挙げられる。着色剤は、顔料と共に染料を併用してもよい。
顔料としては、例えば、酸化鉄(例えばベンガラ等)、酸化チタン、チタン黄、亜鉛華、鉛白、硫化亜鉛、リトポン、酸化アンチモン、コバルトブルー、カーボンブラック等の無機顔料;キナクリドンレッド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、パーマネントレッド、ハンザイエロー、インダンスレンブルー、ブリリアントファーストスカーレット、ベンツイミダゾロンイエロー等の有機顔料などが挙げられる。
顔料としては、その他、光輝性顔料も挙げられる。光輝性顔料としては、例えば、パール顔料、アルミニウム粉、ステンレス鋼粉等の金属粉;金属フレーク;ガラスビーズ;ガラスフレーク;雲母;リン片状酸化鉄(MIO)等が挙げられる。
粉体粒子は、その他添加剤を含んでもよい。
その他添加剤としては、粉体塗料に使用される各種の添加剤が挙げられる。具体的には、その他添加剤としては、例えば、表面調整剤(シリコーンオイル、アクリルオリゴマー等)、発泡(ワキ)防止剤(例えば、ベンゾイン、ベンゾイン誘導体等)、硬化促進剤(アミン化合物、イミダゾール化合物、カチオン重合触媒等)、可塑剤、帯電制御剤、酸化防止剤、顔料分散剤、難燃剤、流動付与剤等が挙げられる。
図12に、画像形成装置10で画像形成動作を実施する画像形成制御部50の構成の一例を示す。
図12には、画像形成制御部50をコンピュータで構成したコンピュータ50Xの一例を示す。コンピュータ50Xは、CPU(Central Processing Unit)50A、ROM(Read Only Memory)50B、RAM(Random Access Memory)50C、及び入出力インターフェース(I/O)50Eがバス50Fを介して各々接続された構成であり、I/O50Eには不揮発性メモリ50Dも接続されている。また、I/O50Eには画像形成機構部60、操作表示部62、及び通信部64が接続されている。
12 画像形成部
14 加熱定着部
16 導電層形成部
18 導電層安定部
20 現像ユニット
21 感光体
22 帯電器
23 露光部
24 現像器
30 一次転写器
32 中間転写ベルト
40 二次転写装置
42 バックアップロール
44 二次転写ロール
48 給電部
50 画像形成制御部
50X コンピュータ
Ep 導電層
MD 記録媒体
Claims (10)
- 導電層を有する画像形成対象物の前記導電層に、帯電された粒子で形成された帯電粒子画像を転写して画像を形成する画像形成部と、
前記導電層に前記帯電粒子画像の極性と逆極性の電圧を印加して前記導電層に形成された帯電粒子画像を前記導電層へ付着させる付着部と、
を備えた画像形成装置。 - 前記画像形成対象物は、板状部材であり、前記板状部材の主面に前記導電層が設けられているか、または両主面の少なくとも一方の主面及び少なくとも一方の主面に連続する側面に、前記導電層が設けられている
請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記画像形成対象物を搬送する第1搬送部を含み、
前記帯電粒子画像の形成後の前記第1搬送部の搬送方向下流側に、前記第1搬送部に残留した前記粒子を清掃する粒子清掃部を備える
請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記第1搬送部は、搬送ベルトを含み、前記搬送ベルトは、搬送中に前記画像形成対象物を搬送ベルト上に固定する固定部を含む
請求項3に記載の画像形成装置。 - 導電層形成前の画像形成対象物に、導電材を供給して前記導電層を形成する導電層形成部を含む
請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記導電層形成部で形成された前記導電層を、予め定めた離型性を有するように離型化する離型化部を含む
請求項5に記載の画像形成装置。 - 前記導電層形成部は、前記導電層形成前の画像形成対象物を搬送する第2搬送部を含み、
前記画像形成部及び前記導電層形成部は、予め定めた距離を隔てた位置に設けられる
請求項5又は請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記第2搬送部の搬送方向下流側に、前記第2搬送部に残留した前記導電材を清掃する導電材清掃部を含む
請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記粒子は熱硬化性を有する粉体粒子を含み、前記画像形成部で前記導電層に付着された前記帯電粒子画像を加熱定着する加熱定着部を含む
請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 導電層を有する画像形成対象物の前記導電層に、帯電された粒子で形成された帯電粒子画像を転写して画像を形成し、
前記導電層に前記帯電粒子画像の極性と逆極性の電圧を印加して前記導電層に形成された帯電粒子画像を前記導電層へ付着させる
画像形成方法。
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