JP2012150195A - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写材の抵抗が高い場合であっても、像担持体上のトナー像を転写材に対して良好に転写することが可能な転写装置を提供する。
【解決手段】本発明の転写装置は、転写材の種別を判別する転写材種別判別部(110)と、前記転写材種別判別部(110)で判別された転写材の種別に基づいて、前記転写材に導電層を塗布する導電層塗布部(160)と、前記転写材に塗布された導電層にバイアスを印加する接触部材(141)と、前記転写材に像を転写する転写部(60)と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、トナー及びキャリアからなる液体現像剤による像を転写材に転写する画像形成装置及び画像形成方法に関する。
トナーを用いた画像形成装置においては、像担持体上に形成されたトナー像を、絶縁性が高い転写材に対して転写しようとすると、像担持体−転写材間で、トナーの移動に伴う電流が十分に流れることがなく、転写効率が悪くなることがある。そこで、絶縁性が高い転写材に対して転写を行う場合には、転写材表面にあらかじめ、比較的導電性が高い導電性材料を塗布するなどして導電層を形成しておき、像担持体とこの導電層との間で、トナー移動による電流を流すようにして、転写効率を向上させる転写技術が知られている。
このような技術を用いた転写技術としては、例えば、特許文献1(特開2008−270398号公報)には、図3などに関連して、絶縁基材(記録材)への転写性を確保するために、比抵抗が103Ω・cm以下の導電層を設けておき、この記録材への転写を行う
転写位置より上流側において記録材の導電層表面に電極を接触させ、さらにトナー像が形成される像担持体上で転写位置より上流側においてトナーと同極性の電位を像担持体に付与することで、像担持体と記録材の間に転写電圧差を付与してトナーを記録材上に転写する技術が開示されている。
特開2008−270398号公報
転写材上の導電層の抵抗が1×103Ω・cmと低い場合には、特許文献1記載の発明
の方式で転写が可能である。しかしながら、導電層の抵抗が高い場合(表面抵抗率で1×104Ω/□以上の場合)、転写材にトナー像を転写するためには、転写部により大きな
電界が必要となり、特許文献1記載の発明のように、像担持体上表面に電位を付与する方法では充分な電界を確保することはできない。結果として、導電層の抵抗が高い場合には転写材への良好な転写性を得ることができない、という問題があった。
本発明は上記のような問題を解決するために、本発明に係る画像形成装置は、転写材の種別を判別する転写材種別判別部と、前記転写材種別判別部で判別された転写材の種別に基づいて、前記転写材に導電層を塗布する導電層塗布部と、前記転写材に塗布された導電層にバイアスを印加する接触部材と、前記転写材に像を転写する転写部と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記転写材種別判別部は、転写材の体積抵抗を測定する体積抵抗測定部材を有し、測定された転写材の体積抵抗の値に基づいて転写材の種別を判別する。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記転写材種別判別部は、転写材の表面抵抗を測定する表面抵抗測定部材を有し、測定された転写材の表面抵抗の値に基づいて転写材の種別を判別する。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記導電層塗布部で前記導電層を塗布された転写材を乾燥する導電層乾燥部を有する。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記転写材種別判別部が第1の転写材と判別したときには前記導電性塗布部で前記導電層を塗布させ、前記転写材種別判別部が前記第1の転写材と異なる第2の転写材と判別したときには前記導電層塗布部で前記導電層を塗布させないとともに、前記導電層を塗布しなかった時に前記導電層乾燥部を制御する制御部を有する。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記導電層乾燥部は、転写材を加熱する加熱部を有し、前記制御部は、前記導電層塗布部によって転写材に導電層が塗布されないときには、加熱部の温度を導電層が塗布された時よりも低い温度に制御する。
また、本発明に係る画像形成装置は、前記導電層塗布部及び前記導電層乾燥部を通過することなく前記転写部へ転写材を搬送する転写材搬送経路を有し、前記転写材種別判別部で判別された転写材の種別に基づいて、転写材を前記転写材搬送経路で搬送させる。
また、本発明に係る画像形成方法は、転写材の種別を判別し、判別された転写材の種別に基づいて、前記転写材に導電層を塗布し、前記転写材の塗布された導電層にバイアスを印加し、バイアスが印加された前記転写材の前記導電層に像を転写することを特徴とする。
以上、本発明の画像形成装置及び画像形成方法によれば、導電層塗布部により導電層Cを設けることによって、転写材の抵抗が高い場合(1×1011Ω/□以上の場合)であっても、像担持体上のトナー像を転写材に対して良好に転写することが可能となるのである。
本発明の実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置における塗布要否判定・切換判定処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置における2次転写部を説明する図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置における2次転写部を説明する図である。 本発明の実施形態に係る画像形成装置における2次転写部を説明する図である。 本発明の他の実施形態における2次転写ユニット60周辺の構成を説明する図である。 本発明の他の実施形態に係る画像形成装置における塗布要否判定・切換判定処理のフローチャートを示す図である。 本発明の他の実施形態における2次転写ユニット60周辺の構成を説明する図である。 本発明の他の実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。 本発明の他の実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。画像形成装置の中央部に配
置された各色の画像形成部に対し、現像装置30Y、30M、30C、30Kは、画像形成装置の下方部に配置され、転写ベルト40、2次転写部(2次転写ユニット)60、接触定着ユニット90などの構成は画像形成装置の上方部に配置されている。
現像装置30Y、30M、30C、30Kは、トナーによる画像を形成するために、感光体10Y、10M、10C、10K、コロナ帯電器11Y、11M、11C、11K、LEDアレイなどの露光ユニット12Y、12M、12C、12K等を備えている。コロナ帯電器11Y、11M、11C、11Kにより、感光体10Y、10M、10C、10Kを一様に帯電させ、露光ユニット12Y、12M、12C、12Kにより、入力された画像信号に基づいて露光を行い、帯電された感光体10Y、10M、10C、10K上に静電潜像を形成する。
現像装置30Y、30M、30C、30Kは、概略、現像ローラー20Y、20M、20C、20K、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)からなる各色の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器(リザーバ)31Y、31M、31C、31K、これら各色の液体現像剤を現像剤容器31Y、31M、31C、31Kから現像ローラー20Y、20M、20C、20Kに塗布する塗布ローラーであるアニロックスローラー32Y、32M、32C、32K等を備え、各色の液体現像剤により感光体10Y、10M、10C、10K上に形成された静電潜像を現像する。
転写ベルト40は、エンドレスのベルトであり、2次転写バックアップローラー41とテンションローラー42に張架され、1次転写部50Y、50M、50C、50Kで感光体10Y、10M、10C、10Kと当接しながら2次転写バックアップローラー41により回転駆動される。1次転写部50Y、50M、50C、50Kは、感光体10Y、10M、10C、10Kと転写ベルト40を挟んで1次転写ローラー51Y、51M、51C、51Kが対向配置され、感光体10Y、10M、10C、10Kとの当接位置を転写位置として、現像された感光体10Y、10M、10C、10K上の各色のトナー像を転写ベルト40上に順次重ねて転写し、フルカラーのトナー像を形成する。
2次転写ユニット60(転写装置)は、2次転写ローラー61が転写ベルト40を挟んで2次転写バックアップローラー41と対向配置され、さらに2次転写ローラークリーニングブレード62からなるクリーニング装置が配置される。そして、2次転写ローラー61を配置した転写位置において、転写ベルト40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を転写材搬送経路Lにて搬送される用紙、フィルム、布等の転写材に転写する。なお、2次転写バックアップローラー41は不図示の駆動源により回転駆動され、転写ベルト40を駆動するようになっている。また、この2次転写バックアップローラー41は、特許請求の範囲において、単に「ローラー」として表現される。
経路転写材搬送経路Lの下流には、非接触定着ユニット300(予備定着手段)が配列されている。転写材は、非接触定着ユニット300における予備定着を経て、接触定着ユニット90に搬送されるようになっており、接触定着ユニット90では、用紙等の転写材上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等の転写材に融着させ定着させる。
なお、非接触定着ユニット300は、赤外線ヒーターを少なくとも1本以上設けて非接触加熱部を構成し、転写材Sが接触定着部(接触定着ユニット90)に至る前にトナー像および転写材Sをプレ加熱して最終的な定着性能を向上させる。赤外線ヒーターは本実施形態では波長が2〜3μmである中波長赤外線ヒーターを使用している。
テンションローラー42は、2次転写バックアップローラー41などと共に転写ベルト
40を張架しており、転写ベルト40のテンションローラー42に張架されている箇所で、転写ベルトクリーニングブレード49からなるクリーニング装置が当接・配置され、転写ベルト40上の残りトナー、キャリアをクリーニングするようになっている。
画像形成装置に対する転写材の供給は給紙装置(不図示)によって行われる。このような給紙装置にセットされた転写材は、所定のタイミングにて一枚ごとに転写材搬送経路Lに送り出されるようになっている。転写材搬送経路Lでは、レジストローラー101、101’によって転写材を2次転写位置まで搬送し、転写ベルト40上に形成された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を転写材に転写する。2次転写された転写材は、上記のように、図示されていない転写材搬送手段によって、非接触定着ユニット300を経て接触定着ユニット90に搬送される。また、転写材搬送手段で搬送される間、転写材上のトナー像は非接触定着ユニット300によって非接触予備定着を受ける。
接触定着ユニット90は、加熱ローラー91と、この加熱ローラー91側に所定の圧力で付勢された加圧ローラー92とから構成されており、これらのニップ間に転写材を挿通させ、転写材上に転写された単色のトナー像やフルカラーのトナー像を用紙等の転写材に融着し定着させる。
接触定着ユニット90はSiゴムなどによる弾性層が設けられた加熱ローラー91・加圧ローラー92により構成される。加圧ローラー92と加熱ローラー91は荷重10〜80Kgfで押圧圧接されている。
ここで、現像装置について説明するが、各色の画像形成部及び現像装置の構成は同様であるので、以下、イエロー(Y)の画像形成部及び現像装置に基づいて説明する。
画像形成部は、感光体10Yの外周の回転方向に沿って、感光体クリーニングブレード18Y、コロナ帯電器11Y、露光ユニット12Y、現像装置30Yの現像ローラー20Y、第1感光体スクイーズローラー13Y、第2感光体スクイーズローラー13Y’が配置されている。
感光体10Yと当接している感光体クリーニングブレード18Yは、感光体10Y上の転写されずに残留した液体現像剤をクリーニングする。
現像装置30Yにおける現像ローラー20Yの外周には、クリーニングブレード21Y、アニロックスローラー32Y、コンパクションコロナ発生器22Yが配置されている。アニロックスローラー32Yには、現像ローラー20Yへ供給する液体現像剤の量を調整する規制ブレード33Yが当接している。液体現像剤容器31Yの中にはオーガ34Yが収容されている。また、感光体10Yと対向する位置には、転写ベルト40を挟むようにして、1次転写部の1次転写ローラー51Yが配置されている。
感光体10Yは、外周面にアモルファスシリコン感光体などの感光層が形成された円筒状の部材からなる感光体ドラムであり、時計回りの方向に回転する。
コロナ帯電器11Yは、感光体10Yと現像ローラー20Yとのニップ部より感光体10Yの回転方向の上流側に配置され、図示しない電源装置から電圧が印加され、感光体10Yをコロナ帯電させる。露光ユニット12Yは、コロナ帯電器11Yより感光体10Yの回転方向の下流側において、コロナ帯電器11Yによって帯電された感光体10Y上に光を照射し、感光体10Y上に潜像を形成する。なお、画像形成プロセスの始めから終わりまでで、より前段に配置されるローラーなどの構成は、後段に配置されるローラーなどの構成より上流にあるものと定義する。
現像装置30Yは、コンパクション作用を施すコンパクションコロナ発生器22Y、キャリア内にトナーを概略重量比20%程度に分散した状態の液体現像剤を貯蔵する現像剤容器31Yを有する。
また現像装置30Yは、前記の液体現像剤を担持する現像ローラー20Y、液体現像剤を現像ローラー20Yに塗布するための塗布ローラーであるアニロックスローラー32Yと、現像ローラー20Yに塗布する液体現像剤量を規制する規制ブレード33Yと、液体現像剤を攪拌、搬送しつつアニロックローラー32Yに供給するオーガ34Y、現像ローラー20Yに担持された液体現像剤をコンパクション状態にするコンパクションコロナ発生器22Y、現像ローラー20Yのクリーニングを行う現像ローラークリーニングブレード21Yを有する。
現像剤容器31Yに収容されている液体現像剤について説明する。本発明に用いられる液体現像剤は、少なくともキャリアオイル・トナー樹脂粒子・分散剤から構成されている。
キャリアオイルは、低揮発性でかつトナー樹脂粒子の電気泳動性を確保するために誘電率3以下の電気的絶縁性が高い溶媒を用いる。例えば炭化水素系(流動パラフィン)、シリコーンオイル、動植物油、鉱物油などを用いることができるが、本実施形態では電気絶縁性に優れているジメチルシリコンオイルを用いた。その粘度は50csである。
トナー樹脂粒子は、少なくとも着色剤(顔料)とバインダー樹脂を含むものである。バインダー樹脂としてはポリエステル樹脂やエポキシ樹脂、スチレン−アクリル変性ポリエステル樹脂、ポリオレフィン共重合体、ロジン変性フェノール樹脂などを用いることが可能であるが、本実施例では帯電安定性に優れるエポキシ樹脂を用いた。ベースとなるこの樹脂に対して各色顔料が15wt%程度の割合で分散されている。トナー樹脂粒子の平均粒子径は一般的に0.5〜5μmであるが、本実施形態で用いたトナー樹脂粒子の平均粒子径は2μmである。
トナー樹脂粒子はキャリアオイルにより所望の濃度になるまで希釈・分散処理される。本実施形態では分散剤としてアミン官能基を有するポリシロキサン Finish WR1101を用いた。分散剤によりキャリアオイル中に均一分散されたトナー樹脂粒子の濃度は一般的にキャリアオイルとの重量比率で15〜35wt%にまで希釈される。本実施形態では25wt%とした。また必要に応じてキャリアオイル中に帯電制御剤が添加されることがあるが、本実施形態では帯電制御剤は使用していない。
上記のようにして構成された液体現像剤中のトナー樹脂粒子は正電荷を帯びており、液体電子写真プロセス中においては、電位の高い構成部材から電位の低い構成部材に移動することとなる。
アニロックスローラー32Yは、現像ローラー20Yに対して液体現像剤を供給し、塗布する塗布ローラーとして機能するものである。このアニロックスローラー32Yは、円筒状の部材であり、表面に現像剤を担持し易いように表面に微細且つ一様に螺旋状に彫刻された溝による凹凸面が形成されたローラーである。このアニロックスローラー32Yにより、現像剤容器31Yから現像ローラー20Yへと液体現像剤が供給される。装置動作時においては、図1に示すように、オーガ34Yが反時計回り回転し、アニロックローラー32Yに液体現像剤を供給し、アニロックローラー32Yは反時計回りに回転して、現像ローラー20Yに液体現像剤を塗布する。
規制ブレード33Yは、厚さ200μm程度の金属ブレードであり、アニロックスローラー32Yの表面に当接し、アニロックスローラー32Yによって担持搬送されてきた液体現像剤の膜厚、量を規制し、現像ローラー20Yに供給する液体現像剤の量を調整する。
現像ローラークリーニングブレード21Yは、現像ローラー20Yの表面に当接するゴム等で構成され、現像ローラー20Yが感光体10Yと当接する現像ニップ部より現像ローラー20Yの回転方向の下流側に配置されて、現像ローラー20Yに残存する液体現像剤を掻き落として除去するものである。
コンパクションコロナ発生器22Yは、現像ローラー20Y表面の帯電バイアスを増加させる電界印加手段であり、コンパクションコロナ発生器22Yによって、コンパクション部位でコンパクションコロナ発生器22Y側から現像ローラー20Yに向かって電界が印加される。なお、このコンパクションのための電界印加手段は、図1に示すコロナ放電器のコロナ放電に代えて、コンパクションローラーなどを用いても良い。
現像ローラー20Yに担持されてコンパクションされた現像剤は、現像ローラー20Yが感光体10Yに当接する現像ニップ部において、所定の電界印加によって、感光体10Yの潜像に対応して現像される。
現像残りの現像剤は、現像ローラークリーニングブレード21Yによって掻き落として除去され現像剤容器31Y内の回収部に滴下して再利用される。尚、このようにして再利用されるキャリア及びトナーは混色状態ではない。
1次転写の上流側に配置される感光体スクイーズ装置は、感光体10Yに対向して現像ローラー20Yの下流側に配置して感光体10Yに現像されたトナー像の余剰キャリアを回収するものである。この感光体スクイーズ装置は、感光体10Yに摺接して回転する弾性ローラー部材から成る第1感光体スクイーズローラー13Y、第2感光体スクイーズローラー13Y’とから構成され、感光体10Y上に現像されたトナー像から余剰なキャリア及び本来不要なカブリトナーを回収し、顕像(トナー像)内のトナー粒子比率を上げる機能を有する。なお、感光体スクイーズローラー13Y、13Y’には、所定のバイアス電圧が印加されている。
上記の第1感光体スクイーズローラー13Y、第2感光体スクイーズローラー13Y’からなるスクイーズ装置を経た感光体10Y表面は、1次転写部50Yに進入する。
1次転写部50Yでは、感光体10Yに現像された現像剤像を1次転写ローラー51Yにより転写ベルト40へ転写する。この1次転写部においては、1次転写バックアップローラー51に印加される転写バイアスの作用によって、感光体10上のトナー像は転写ベルト40側に転写される。ここで、感光体10Yと転写ベルト40は等速度で移動する構成であり、回転及び移動の駆動負荷を軽減するとともに、感光体10Yの顕像トナー像への外乱作用を抑制している。
上記現像装置30Yの現像プロセスと同様のプロセスによって、現像装置30M、30C、30Kにおいても、それぞれの感光体10M、10C、10K上にマゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像が各々形成される。そして、転写ベルト40はイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)各色の1次転写部50のニップを通過し、各色の感光体上の現像剤(現像像)が転写され、色重ねされて2次転写ユニット60(転写装置)のニップ部に進入する。
2次転写ユニット60を経た転写ベルト40は、再び1次転写部50で転写像を受けるために周回するが、1次転写部50が実行される上流側において転写ベルト40は、転写ベルトクリーニングブレード49などによってクリーニングが実施される。
転写ベルト40は、ポリイミド基層上にポリウレタンの弾性中間層を設け、さらにその上にPFA表層が設けられている三層構造となっている。このような転写ベルト40では、ポリイミド基層側において駆動ローラー41、テンションローラー42で張架され、PFA表層側においてトナー像が転写されるようにして用いられる。このように形成された弾性を有する転写ベルト40は、転写材表面への追従性、応答性がよいために、2次転写時において、特に粒子径が小さいトナー粒子を転写材の凹部に対して送り込み転写させるのに有効である。
次に、本発明の実施形態に係る画像形成装置における転写材Sの取り扱いについて説明する。本実施形態では、給紙部(不図示)により給紙された転写材は、転写材の表面抵抗を測定するために設けられた表面抵抗測定部110を通過するようになっている。このような表面抵抗測定部110は、通過した転写材の表面抵抗を測定することによって、転写材の種別の判別を行う判別手段の一例である。
表面抵抗測定部110は、体積抵抗率が1×106Ω・cmで厚さ3mmの導電弾性層
を有する直径φ20mmの2本のローラーを互いに圧接させ、このローラー対を転写材搬送方向に2対配置(第1ローラー対111、第2ローラー対112)することで構成される。これらローラー対のうち転写材印字面側のローラー間に電位差を設け、さらに両ローラー対によって転写材が担持搬送された時に印字面側の2本のローラー間に流れる電流を電流測定部113で測定することによって転写材Sの表面抵抗値を測定する。
また、転写材搬送経路中には、転写材Sの表面に対し、選択的に導電層を塗布することが可能な導電層塗布部160が設けられている。この導電層塗布部160は、塗工液を保持する貯留部と、塗工液に浸かる状態で回転可能な塗工用ローラーとから構成されている。この塗工用ローラーは、コントローラー130からの指令に基づいて、転写材Sに当接したり、離間したりすることで、導電層塗布部160を通過する転写材Sに対して塗工を施したり、或いは、施さなかったりすることができるようになっている。導電層塗布部160で塗布される塗工液は、転写材Sの表面に導電層Cを形成するための材料として用いられるものである。
転写材Sの表面に導電層Cを設けるための塗工液としては、例えば、下記の組成を有する材料を用いることができる。
アンチモン複酸化物:3.1wt%
重合脂肪酸系ポリエステルアミドブロック共重合体: 0.8wt%
イソプロパノール:12.4wt%
1− ブタノール:80.5wt%
炭酸ガス:3.2wt%
上記の塗工液を導電層塗布部160で塗布することにより、例えば、膜厚が6umで、表面抵抗率が1.26×106Ω/□である導電層Cを形成することができる。
なお、導電層Cを形成するために、塗工液に用いる導電性付与材料としてはその他にポリオレフィン、ポリビロール、ポリアニリン等の有機導電性ポリマーや、酸化スズ、インジウム−スズ酸化物等の無機導電材を含む塗工材料を使用することができる。
導電層Cを形成するための導電層塗布部160としては、一般的なキスコーターを用いることもできるし、導電層Cを形成する際の塗工方法はその他に、ナイフコーター、スプ
レーコーター、バーコーター、スクイズコーター、エアドクターコーター、ブレードコーター、カーテンコーター等各種公知の塗工方法を塗工材料にあわせて選択することが可能である。
表面抵抗測定部110で測定された表面抵抗は、各構成を制御するためのコントローラー130に入力される。コントローラー130としては、CPUやRAM、ROM等を備える汎用の情報処理装置を用いることができる。コントローラー130は、入力された所定情報に基づいて、導電層塗布部160、後述する電圧切換部150などを制御することができるように、前記CPUに実行させるプログラムを予め前記ROMに記憶させてある。
2次転写ユニット60においては、2次転写バックアップローラー41は、アースに接地されるようになっている。また、電圧切換部150によって、−1500Vのバイアス電圧のうち第1バイアス電圧(本例では−1500V)が2次転写ローラー61に対し、又、第2バイアス電圧(本例では−1500V)が第1接触部材141に印加されるように調整することができるようになっている。電圧切換部150は、前述のコントローラー130によって切り換えが行われるようになっている。
2次転写ユニット60における、第1接触部材141は、転写材表面の導電層Cに接する電極部材である。第1接触部材141として、本実施形態においては、ステンレス製ブラシを用いたが、他にアルミ製・鉄製などの金属ブラシであってもよい。またブラシ構造に限らず金属製ローラーもしくは表面に導電性の弾性層を設けたローラー対によって転写材を担持搬送しつつ電極部材として作用する電極ローラーであってもよい。この第1接触部材141は、転写材上の導電層Cに接している必要があり、転写材幅方向では全域で転写材と接触していることが望ましいが、幅方向端部のみで接触していても良い。
本実施形態においては、転写材Sを判別する手段として表面抵抗測定部110を設け、適宜、転写材表面に導電層Cを導電層塗布部160により形成したり、転写材Sの種別に応じて電圧切換部150を切り換えて最適な転写電圧印加方法を選択したりすることで、さまざまな種類の転写材に対して良好な転写性を確保することが可能とする。
次に、本発明の実施形態に係る画像形成装置における転写装置である2次転写ユニット60のより詳しい動作について説明する。まず、給紙部から供給され2次転写を行う転写材に対して、導電層塗布部160により導電層Cを設けるかを判定し、切換部150においてどのようなバイアス電圧を印加するかを判定する処理について説明する。図2は本発明の実施形態に係る画像形成装置における塗布要否判定・切換判定処理のフローチャートを示す図である。このようなフローチャートは、コントローラー130によって処理実行されるものである。
図2のフローチャートにおいて、ステップS100で、塗布要否判定・切換判定処理が開始されると、続いて、ステップS101においては、表面抵抗測定部110で搬送中の転写材の表面抵抗が測定される。
ステップS102では、1×1011Ω/□未満であるか否かが判定される。ステップS102における判定がYESである場合には、ステップS103に進み、導電層塗布部160による導電層Cの形成を行うことなく、電圧切換部150によって第1接触部材141にバイアス電圧を印加するようにして2次転写を実施する。(→図3に示す2次転写)
ステップS102における判定がYESである場合には、2次転写ニップ間のバイアスによって転写することができない。そこで、ステップS104に進み、導電層塗布部160によって導電層Cの形成し、さらに、ステップS105に進み、電圧切換部150によ
って第1接触部材141にバイアス電圧を印加するようにして2次転写を実施する。(→図5に示す2次転写)
次に、以上のような3通りの2次転写パターンについて説明する。図3乃至図5は共に本発明の実施形態に係る画像形成装置における2次転写を説明する図である。
図3(A)は2次転写ユニット60でトナー像の転写を受ける転写材Sの断面を示している。この転写材S上の導電層の表面抵抗率が1×104Ω/□未満である。また、図3
(B)はそのような転写材Sを転写した時の電流経路(a→b→c)を示している。図3で説明する転写においては、特許文献1に記載の発明と同様の原理の転写が行われる。
表面抵抗率が1×104Ω/□以上である転写材S上を利用して転写を行う場合、特許
文献1のように像担持体(転写ベルト40)表面に転写電位を付与する方法では良好な転写性が得られない。これは、転写材の表面抵抗が大きいため、中間転写体上から転写材表面の導電層に流れる電流が小さくなりトナー像を転写材表面に転写するのに必要な電流が確保できないからである。電流を確保するために転写ベルト40表面に与える電位を大きくすることも考えられるが、非接触電位付与手段の電位を上げても電位付与手段と転写ベルト40表面の間で放電が発生してしまい中間転写体上の電位を一定以上に上昇させることはできない。
そこで本実施例では転写ベルト40の内部にあって2次転写部にてニップを形成する転写材S印字面側の2次転写バックアップローラー41に0V(接地電位)を与え、さらに2次転写部にてニップを形成する転写材S印字面とは反対側に接する2次転写ローラー61、もしくは、転写部以外で転写材S印字面側に接触する第1接触部材141にトナーとは逆極性の転写電位を与えた。本実施形態ではトナーは正帯電であるため、2次転写ローラー61もしくは第1接触部材141に与えた転写電位は、トナーの極性と異なる極性である−1500Vとした。
これにより、転写ニップ内部で転写ベルト40表面と転写材S表面の間に電界を発生させ、トナー像を転写材Sに転写するために必要な電流を確保することができる。したがって、転写材S表面抵抗が高い場合(表面抵抗率で1×104Ω/□以上の場合)であって
も転写部にてトナー像を転写材Sに転写するために必要な電流を確保することが可能となる。
図5(A)は2次転写ユニット60でトナー像の転写を受ける転写材Sの断面を示しているが、この転写材Sは、表面抵抗率が1×1011Ω/□以上である元の転写材Sorg
この元転写材Sorgの表面に導電層塗布部160により形成された導電層Cの2層構造の
ものであり、この転写材S上の導電層Cの表面抵抗率は1×104Ω/□未満である。ま
た、図5(B)はそのような転写材Sを転写した時の電流経路(a→b→c)を示している。
ここで、図5(A)に示す転写材Sについて説明する。トナー像を転写しようとする転写Sorgがポリエステルやポリスチレンなどの熱可塑性の透明フィルムや合成紙(例:ユ
ポ製スーパーユポFRB−110など)の場合、これら転写材Sorgの体積抵抗率は1×
1011〜1013Ω・cmである。これら転写材Sorgを用いて転写を行う場合、2次転写
ローラー61と転写ベルト40の間に転写バイアスを作用させても、その抵抗の高さが原因となり転写材Sorg表面と転写ベルト40の間にトナーを移動させるのに充分な電位差
が発生せず良好な転写性が得られなかった。
そこで、上記のような高抵抗の転写材Sorgに対しては転写材Sorgの印字面側表面に導電層塗布部160により導電層Cを設けて、導電層表面にバイアス電位を与えることで良
好な転写性を確保することが可能となる。
以上、本発明の画像形成装置及び画像形成方法によれば、導電層塗布部160により導電層Cを設けることによって、転写材上の導電層の抵抗が高い場合(1×1011Ω/□以上の場合)であっても、像担持体上のトナー像を転写材に対して良好に転写することが可能となるのである。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。先の実施形態においては、搬送される転写材の表面抵抗を測定することによって、転写材の種別の判別を行う判別手段として、表面抵抗測定部110が用いられていたが、本実施形態においては、表面抵抗測定部110に代え、体積抵抗測定部120が設けられる。図6は本発明の他の実施形態における2次転写ユニット60周辺の構成を説明する図である。
体積抵抗測定部120は、体積抵抗率が1×106Ω・cmで厚さ3mmの導電弾性層
を有する直径φ20mmのローラー対121を互いに圧接させることにより構成される。これら2本のローラー間に電位差を設け、さらにローラー対121によって転写材Sが担持搬送された時に流れる電流を、電流測定部123で測定することによって転写材Sの体積抵抗値を測定する。体積抵抗測定部120からの出力はコントローラー130に入力され、制御のための情報に供される。
次に、本発明の他の実施形態に係る画像形成装置における2次転写ユニット60の動作について説明する。まず、給紙部から供給され2次転写を行う転写材に対して、導電層塗布部160により導電層Cを設けるかを判定し、切換部150においてどのようなバイアス電圧を印加するかを判定する処理について説明する。図7は本発明の他の実施形態に係る画像形成装置における塗布要否判定・切換判定処理のフローチャートを示す図である。このようなフローチャートは、コントローラー130によって処理実行されるものである。
図7のフローチャートにおいて、ステップS200で、塗布要否判定・切換判定処理が開始されると、続いて、ステップS201においては、体積抵抗測定部120で搬送中の転写材の体積抵抗が測定される。
ステップS202では、1×1010Ω・cm以下であるか否かが判定される。ステップS202における判定がYESである場合には、2次転写ニップ間のバイアスによって転写することが可能である。そこで、ステップS203に進み、導電層塗布部160による導電層Cの形成を行うことなく、電圧切換部150によって2次転写ローラー61にバイアス電圧を印加するようにして2次転写を実施する。
図4(A)は2次転写ユニット60でトナー像の転写を受ける転写材Sの断面を示している。この転写材Sは表面抵抗率が1×104Ω/□以上1×1010Ω/□未満以上であ
る。また、図4(B)はそのような転写材Sを転写した時の電流経路(a→b→c)を示している。
図4で説明する転写においては、転写材Sとして、PPC用紙(例:FujiXerox社J紙・P紙など)やオフセット印刷で用いられる塗工紙(例:王子製紙社ウルトラサテン金藤・OKトップコート紙など)などを想定している。これらPPC用紙や塗工紙転写材の体積抵抗値は、概ね1×104〜109Ω・cmである。
一方、ステップS202における判定がNOである場合には、2次転写ニップ間のバイアスによって転写することができない。そこで、ステップS204に進み、導電層塗布部
160によって導電層Cの形成し、さらに、ステップS205に進み、電圧切換部150によって第1接触部材141にバイアス電圧を印加するようにして2次転写を実施する。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図8は本発明の他の実施形態における2次転写ユニット60周辺の構成を説明する図である。図8に係る実施形態においては、導電層塗布部160による塗工液を乾燥するための構成が追加されてなる。
図8に示すように転写材搬送路において、導電層塗布部160の下流側に導電層乾燥部170を設けた。転写材に導電層Cを形成するために用いられる塗工液は先に述べたような導電剤を使用するが、この導電剤を溶解するための媒体として水や各種溶剤も使用するので、塗工液は導電剤全体を含む液状のものとなっている。本実施形態においては、転写材に塗布された塗工液は、導電層乾燥部170による乾燥工程を経ることで転写材Sに固着して、導電層Cとして定着することとなる。導電層乾燥部170は、コントローラー130によって、熱源の温度などを制御できるように構成する。
導電層乾燥部170では、赤外線ヒーター(IRヒーター)を搬送方向に複数個非接触状態に並べてもので転写材が所定の温度以上になるよう加熱される。また、導電層乾燥部170は赤外線ヒーターなどの非接触加熱に限らず、中央部にハロゲンヒーターなどの加熱源をもつローラーを2本圧接することで転写材を加熱しながら担持搬送するローラー加熱方式でも構わない。この導電層乾燥部170により転写材は70〜140℃程度まで加熱される。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。転写材が先に述べたPPC用紙や塗工紙など基材に繊維層を持つ転写材の場合、転写材を過度に加熱すると転写材の基材中に含まれる水分が蒸発し、転写材の体積抵抗および表面抵抗が上昇してしまう。実験によると導電層が無い場合で転写材を120℃まで加熱すると、体積抵抗率が常温で1×107Ω
・cmであったものが1×1012Ω・cmまで上昇する。そこで、これまで説明した表面抵抗測定部110などの転写材種別判別手段によって、導電層の塗布が必要ないと判断した転写材であっても、過度な加熱を行うことで体積抵抗が上昇し導電層を塗布しなければ転写できない抵抗になってしまう。
本実施形態においては、これを防止するために、導電層塗布部160により転写材への導電層塗布が行われない場合は導電層乾燥部170の動作を停止するようにコントローラー130によって制御する。以上より、導電層の塗布が無い場合でも導電層乾燥部170を停止することにより転写材の抵抗を維持し、良好な転写性を得ることが可能となった。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。湿式電子写真方式で使用される液体現像剤は、ジメチルシリコンオイルや鉱物油・植物油などのキャリアオイル中に、エポキシ樹脂やポリエステル樹脂のトナーを分散させたものである。この液体現像剤により像形成されたトナー像が転写材に転写され、その後工程である定着工程にて加熱溶融され転写材に固着・定着される。
ここで、液体現像剤中のキャリアオイルが転写材に浸透せず転写材表面に残っている状態では、液体現像剤の樹脂同士の凝集や樹脂と転写材の固着をキャリアオイルが阻害してしまうために良好な定着性が得られない。そこで、転写工程より前に転写材を加熱しておくことで、転写材に転写されたトナー像中のキャリアオイルの粘度を下げることができる。粘度が下がることでキャリアオイルは転写材中に浸透しやすくなり、結果として定着性が向上する。
導電層塗布部160により導電層Cが塗布された状態では転写材は導電層乾燥部170
により70〜140℃まで加熱されるが、導電層Cがなく転写材がPPC用紙や塗工紙など基材に繊維層を持つときは導電層乾燥部170により40〜60℃まで加熱する。これによりキャリアオイルの浸透が促進され、加熱していないときと比較して定着性が向上していることを確認した。また、転写材を40〜60℃まで加熱した時は、常温で体積抵抗率が1×107Ω・cmだったものが2×107Ω・cmであり、その抵抗上昇はわずかであるため転写性への影響がないことも確認した。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図9は本発明の他の実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。本実施形態においては、導電層塗布部160及び導電層乾燥部170を回避する迂回搬送経路181が設けられている。また、給紙部(不図示)から搬送される転写材を、導電層塗布部160及び導電層乾燥部170が設けられた搬送経路を通過させるか、或いは、迂回搬送経路181を通過させるかはセレクタ180の動作により行うようになっている。このセレクタ180の動作はコントローラー130からの制御指令に基づいて行われるようになっている。
転写材が先に述べたPPC用紙や塗工紙など基材に繊維層を持つ転写材の場合、転写材を過度に加熱すると転写材の基材中に含まれる水分が蒸発し、転写材の体積抵抗および表面抵抗が上昇してしまう。実験によると導電層が無い場合で転写材を120℃まで加熱すると、体積抵抗率が常温で1×107Ω・cmであったものが1×1012Ω・cmまで上
昇する。そこで、これまで説明した表面抵抗測定部110などの転写材種別判別手段によって、導電層の塗布が必要ないと判断した転写材であっても、過度な加熱を行うことで体積抵抗が上昇し導電層を塗布しなければ転写できない抵抗になってしまう。
これを防止するために、転写材種別判別手段によって、導電層の塗布が必要ないと判断され、導電層塗布部160による転写材への導電層塗布が行われない場合は、導電層塗布部160及び導電層乾燥部170が設けられた搬送経路を通過させずに、迂回搬送経路181を通過させるように制御される。また、導電層塗布部160により転写材への導電層塗布が行われない場合は、導電層乾燥部170の動作を停止するようにしてもよい。以上より、本実施形態によれば、導電層の塗布が無い場合には導電層塗布部160及び導電層乾燥部170を回避する転写材搬送経路を通過するため、記録材の抵抗を維持し(抵抗が上昇することを抑えて)、良好な転写性を得ることが可能となった。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。図10は本発明の他の実施形態に係る画像形成装置を構成する主要構成要素を示した図である。
転写材のどちらか片面にトナー像が形成され定着工程まで行われた転写材の、反対側の面に再度トナー像を形成する場合を考える。
トナー像が形成された転写材は、転写材上のトナー層の影響で体積抵抗や表面抵抗が変化する。また、定着工程により100℃以上に加熱された転写材は、PPC用紙や塗工紙など基材に繊維層を持つ場合は繊維層中の水分の蒸発により体積抵抗および表面抵抗が上昇することになる。つまり、第1面にトナー像を形成する時と第2面にトナー像を形成する時では転写材の抵抗は変化していることになり、第1面と第2面では転写を行う際の条件が異なってしまう。よって、第2面目に印字する際には再度、転写材種別判別手段により転写材の体積抵抗や表面抵抗を測定することが必要となる。
図10には両面印刷機構を搭載し、両面印刷用搬送経路191を有する画像形成装置の全体概略図を示す。給紙部(不図示)から搬送された転写材は、転写材種別判別手段である体積抵抗測定部120・導電層塗布部160・導電層乾燥部170・2次転写ユニット60・非接触定着ユニット300・定着ユニット90を経て、両面印刷切換部190に搬
送される。第2面に印字される場合の転写材は両面印刷切換部190にて両面印刷用搬送経路191に搬送され、再度、転写材種別判別手段である体積抵抗測定部120の上流部にまで搬送される。両面印刷切換部190についても、コントローラー130によって制御されるようになっている。
以上、本発明の画像形成装置及び画像形成方法によれば、導電層塗布部160により導電層Cを設けることによって、転写材上の導電層の抵抗が高い場合(1×1011Ω/□以上の場合)であっても、像担持体上のトナー像を転写材に対して良好に転写することが可能となるのである。
また、本発明の画像形成装置及び画像形成方法においては、転写材種別判別手段と導電層塗布手段と転写材表面に転写電圧を印加する手段と転写部を有することで、転写材上への導電層塗布の必要性を判断し、転写材表面に転写電圧を印加する。これにより転写材表面の表面抵抗が高い場合であってもトナー像を転写するために必要な電流を確保することが可能となった。結果として、良好な転写性を得ることが可能となった。
また、本発明の画像形成装置及び画像形成方法においては、転写材の表面抵抗測定手段を有することで、その結果に基づいて転写材表面への導電層塗布の必要性を判断し、転写材表面に転写電圧を印加する。これにより転写材表面の表面抵抗が高い場合であってもトナー像を転写するために必要な電流を確保することが可能となった。結果として、良好な転写性を得ることが可能となった。
また、本発明の画像形成装置及び画像形成方法においては、転写材の体積抵抗測定手段を有することで、その結果に基づいて転写材表面への導電層塗布の必要性を判断し、2次転写ローラーもしくは転写材表面に転写電圧を印加する。これにより転写材表面の表面抵抗が高い場合であってもトナー像を転写するために必要な電流を確保することが可能となった。結果として、良好な転写性を得ることが可能となった。
また、本発明の画像形成装置及び画像形成方法においては、導電層塗布手段に導電層乾燥手段を有することで、転写材上に塗布された導電層を確実に転写材上に固着させることが可能となる。これにより転写材表面の表面抵抗が高い場合であってもトナー像を転写するために必要な電流を、転写材表面を経由して確保することが可能となった。結果として、良好な転写性を得ることが可能となった。
また、本発明の画像形成装置及び画像形成方法においては、導電層塗布手段による導電層の有無に応じて、導電層乾燥手段の動作を切り替えることにより、転写材の基材が繊維層を含む場合であっても乾燥手段での加熱による転写材の抵抗上昇を抑えることが可能となった。結果として、導電層塗布の必要がないと判断した転写材であっても良好な転写性を得ることが可能になった。
また、本発明の画像形成装置及び画像形成方法においては、導電層塗布手段による導電層の塗布が無い場合には、導電層乾燥手段により転写材は、導電層がある時よりも低い温度で加熱することで、転写材の抵抗上昇を抑えつつ転写材への液体トナーのキャリア浸透を促進することが可能となった。結果として、転写材の基材が繊維層を含む場合に良好な転写性と良好な定着を同時に得ることが可能となった。
また、本発明の画像形成装置及び画像形成方法においては、導電層塗布手段による導電層の塗布が無い場合には、導電層塗布手段(導電層乾燥手段を含む)を回避する転写材搬送経路に転写材が搬送されることで、転写材の抵抗上昇を抑えることが可能となった。結果として、導電層塗布の必要がないと判断した転写材であっても良好な転写性を得ること
が可能になった。
また、本発明の画像形成装置及び画像形成方法においては、両面印字機構を有する画像形成装置において、第2面にトナー像を転写する前に再度、転写材種別判別手段・導電層塗布手段を経由することによって第2面目を印字する際の転写材の抵抗値を確認することが可能となり、第2面目に対しても抵抗に応じた画像形成が行える。結果として、良好な転写性および定着性を確保することが可能となった。
10Y、10M、10C、10K・・・感光体、11Y、11M、11C、11K・・・コロナ帯電器、12Y、12M、12C、12K・・・露光ユニット、13Y、13M、13C、13K・・・第1感光体スクイーズローラー、13Y’、13M’、13C’、13K’・・・第2感光体スクイーズローラー、14Y、14Y’、14M、14M’、14C、14C’、14K、14K’、・・・感光体スクイーズローラークリーニングブレード、18Y、18M、18C、18K・・・感光体クリーニングブレード、20Y、20M、20C、20K・・・現像ローラー、21Y、21M、21C、21K・・・現像ローラークリーニングブレード、22Y、22M、22C、22K・・・コンパクションコロナ発生器、30Y、30M、30C、30K・・・現像装置、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、32Y、32M、32C、32K・・・アニロックスローラー、31Y、31M、31C、31K・・・現像剤容器、33Y、33M、33C、33K・・・規制ブレード、34Y、34M、34C、34K・・・オーガ(供給ローラー)、40・・・転写ベルト、41・・・2次転写バックアップローラー、42・・・テンションローラー、45・・・現像剤回収部、46・・・転写ベルトクリーニングローラー、47・・転写ベルトクリーニングローラークリーニングブレード、49・・・転写ベルトクリーニングブレード、50Y、50M、50C、50K・・・1次転写部、51Y、51M、51C、51K・・・1次転写バックアップローラー、60・・・2次転写ユニット、61・・・2次転写ローラー、85・・・2次転写ユニット回収貯留部、90・・・接触定着ユニット、91・・・加熱ローラー、92・・・加圧ローラー、101、101’・・・レジストローラー、110・・・表面抵抗測定部、111・・・第1ローラー対、112・・・第2ローラー対、113・・・電流測定部、120・・・体積抵抗測定部、121・・・ローラー対、123・・・電流測定部、125・・・吸引搬送部、126・・・厚さ測定部、130・・・コントローラー、141・・・第1接触部材、150・・・電圧切換部、160・・・導電層塗布部、170・・・導電層乾燥部、180・・・セレクタ、181・・・迂回搬送経路、190・・・両面印刷切換部、191・・・両面印刷用搬送経路、300・・・非接触定着ユニット

Claims (8)

  1. 転写材の種別を判別する転写材種別判別部と、
    前記転写材種別判別部で判別された転写材の種別に基づいて、前記転写材に導電層を塗布する導電層塗布部と、
    前記転写材に塗布された導電層にバイアスを印加する接触部材と、
    前記転写材に像を転写する転写部と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記転写材種別判別部は、転写材の体積抵抗を測定する体積抵抗測定部材を有し、測定された転写材の体積抵抗の値に基づいて転写材の種別を判別する請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記転写材種別判別部は、転写材の表面抵抗を測定する表面抵抗測定部材を有し、測定された転写材の表面抵抗の値に基づいて転写材の種別を判別する請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記導電層塗布部で前記導電層を塗布された転写材を乾燥する導電層乾燥部を有する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記転写材種別判別部が第1の転写材と判別したときには前記導電性塗布部で前記導電層を塗布させ、前記転写材種別判別部が前記第1の転写材と異なる第2の転写材と判別したときには前記導電層塗布部で前記導電層を塗布させないとともに、前記導電層を塗布しなかった時に前記導電層乾燥部を制御する制御部を有する請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記導電層乾燥部は、転写材を加熱する加熱部を有し、
    前記制御部は、前記導電層塗布部によって転写材に導電層が塗布されないときには、加熱部の温度を導電層が塗布された時よりも低い温度に制御する請求項5に記載の画像形成装置。

  7. 前記導電層塗布部及び前記導電層乾燥部を通過することなく前記転写部へ転写材を搬送する転写材搬送経路を有し、前記転写材種別判別部で判別された転写材の種別に基づいて、転写材を前記転写材搬送経路で搬送させる請求項4に記載の画像形成装置。
  8. 転写材の種別を判別し、
    判別された転写材の種別に基づいて、前記転写材に導電層を塗布し、
    前記転写材の塗布された導電層にバイアスを印加し、
    バイアスが印加された前記転写材の前記導電層に像を転写することを特徴とする画像形成方法。
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