JP2018066516A - フィンチューブ型熱交換器及びこの熱交換器を備える燃焼装置 - Google Patents

フィンチューブ型熱交換器及びこの熱交換器を備える燃焼装置 Download PDF

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Abstract

【課題】板厚方向に並設された複数のフィン2と、これらフィンを貫通する伝熱管とを備えるフィンチューブ型熱交換器であって、フィンに、伝熱管を貫通させるための第1孔部23と、第1孔部に隣接する、ロウ材を挿通するための第2孔部24とが形成され、第1孔部は、フィンの板厚方向一方に筒状に突出するバーリング部23aを有するバーリング加工孔で構成されるものにおいて、第2孔部を形成したフィンの部分の変形及び第1孔部から離れたフィンの部分にロウ材が流下するロウ垂れ不良の発生を抑制できるようにする。【解決手段】フィン2に、第1孔部23を囲うようにして、バーリング部23aの突出方向と同方向に窪ませた環状の窪み部25を形成する。そして、第2孔部24の第1孔部23寄りの部分が窪み部25に入り込むように第2孔部24を形成する。【選択図】図5

Description

本発明は、板厚方向に並設された複数のフィンと、これらフィンを貫通する伝熱管とを備えるフィンチューブ型熱交換器及びこの熱交換器を備える燃焼装置に関する。
従来、給湯装置等の燃焼装置に設けられるフィンチューブ型熱交換器として、各フィンに、伝熱管を貫通させるための第1孔部と、第1孔部に隣接する、ロウ材を挿通するための第2孔部とを形成したものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このもので、第1孔部は、フィンの板厚方向一方に筒状に突出するバーリング部を有するバーリング加工孔で構成され、第2孔部に挿通したロウ材を溶融させて第1孔部に流下させることにより、フィンをバーリング部において伝熱管にロウ付けしている。
然し、上記従来例のものでは、第2孔部を形成したフィンの部分が、組立作業時に他のフィン等に当接することで容易に変形してしまう。そして、第2孔部を形成したフィンの部分が変形すると、フィンの並設状態において、変形したフィンの第2孔部が歪んでロウ材を挿通し難くなる。また、第2孔部が歪んでもロウ材を挿通できるように、第2孔部の径を大きくすることも考えられるが、これでは、熱交換に寄与しない第2孔部の面積が増加することになって、熱効率が低下してしまう。更に、ロウ付け時に、溶融したロウ材が第1孔部から離れたフィンの部分に流下するロウ垂れ不良を生ずることもある。
特開2013−11410号公報
本発明は、以上の点に鑑み、第2孔部を形成したフィンの部分の変形及びロウ垂れ不良の発生を抑制できるようにしたフィンチューブ型熱交換器及びこの熱交換器を備える燃焼装置を提供することをその課題としている。
上記課題を解決するために、本発明は、板厚方向に並設された複数のフィンと、これらフィンを貫通する伝熱管とを備えるフィンチューブ型熱交換器であって、各フィンに、伝熱管を貫通させるための第1孔部と、第1孔部に隣接する、ロウ材を挿通するための第2孔部とが形成され、第1孔部は、フィンの板厚方向一方に筒状に突出するバーリング部を有するバーリング加工孔で構成されるものにおいて、各フィンに、第1孔部を囲うようにして、バーリング部の突出方向と同方向に窪ませた環状の窪み部が形成され、第2孔部の第1孔部寄りの部分が窪み部に入り込むように第2孔部が形成されることを特徴とする。
ここで、フィンの窪み部を形成した部分は剛性が高められる。そして、本発明によれば、第2孔部が窪み部に入り込むように形成されるため、第2孔部を形成したフィンの部分の変形を抑制できる。従って、フィンの並設状態において、一部のフィンの第2孔部が歪んでロウ材を挿通し難くなることを防止できる。更に、第2孔部が歪んでもロウ材を挿通できるように、第2孔部の径を大きくする必要がなく、熱効率の低下を回避できる。また、窪み部は、溶融したロウ材を第1孔部に導くガイド溝としても機能し、第1孔部から離れたフィンの部分にロウ材が流下するロウ垂れ不良の発生も抑制できる。
本発明の燃焼装置は、上記本発明のフィンチューブ型熱交換器と、この熱交換器を加熱する熱源となるバーナとを備えることを特徴とする。これによれば、熱効率を高めた燃焼装置を提供することができる。
本発明の実施形態のフィンチューブ型熱交換器の斜視図。 実施形態のフィンチューブ型熱交換器の要部の切断側面図。 図2のIII−III線で切断したフィンチューブ型熱交換器と燃焼装置の他の構成部材とを含む断面図。 実施形態のフィンチューブ型熱交換器に設けられるフィンの板厚方向一方側から見た斜視図。 実施形態のフィンチューブ型熱交換器に設けられるフィンの板厚方向他方側から見た斜視図。
図1乃至図3に示す本発明の実施形態のフィンチューブ型熱交換器Aは給湯装置から成る燃焼装置に設けられる熱交換器である。図3を参照して、燃焼装置は、フィンチューブ型熱交換器Aと、この熱交換器Aを加熱する熱源となるバーナ100とを備えている。
バーナ100は、燃焼筐101内に複数並設され、この燃焼筐101の上にフィンチューブ型熱交換器Aが設置されている。尚、燃焼筐101内の下部には、バーナ100の配置部に対し仕切板102で仕切られた給気室103が設けられており、給気室103に図外のファンから供給される空気が仕切り板102に形成した多数の分布孔102aを介してバーナ100に燃焼用二次空気として供給される。また、燃焼筐100の下部前面にはガスマニホールド104が配置されている。ガスマニホールド104には、各バーナ100の下部前端の流入口100aに臨むノズル104aが設けられている。そして、流入口100aにノズル104aから燃料ガスが供給されると共に給気室103から燃焼用一次空気が供給され、燃料ガスと一次空気との混合気がバーナ100の上端の炎口部から噴出して燃焼する。
フィンチューブ型熱交換器Aは、燃焼筐101の上端に結合される、バーナ100からの燃焼ガスが内部に流れる胴体1と、胴体1内に収納される、板厚方向に並設された複数の銅板製のフィン2と、これらフィン2を貫通する複数の銅製の伝熱管3とを備えており、伝熱管3に流す水を燃焼ガスとの熱交換で加熱する。
伝熱管3は、上下2段に配置されている。下段には、4本の伝熱管3が配置され、上段には、下段の伝熱管3の配置ピッチ部分の上方に位置させて、各1本、計3本の伝熱管3が配置されている。そして、これら7本の伝熱管3が直列に接続されるように、隣接する各2本の伝熱管3,3を胴体1の外部で各Uベント31を介して接続し、更に、上流端(図3で下段左端)の伝熱管3に給水管32を接続し、下流端(図3で上段左端)の伝熱管3に図外の出湯管を接続する。
図4、図5も参照して、各フィン2には、下段の伝熱管3の配置ピッチ部分に位置させて、上段の伝熱管3の配置部近傍に達する切欠き部21が形成されている。更に、上下各段の伝熱管3の並び方向を横方向として、各フィン2には、燃焼ガスとの熱交換を促進するために、下段の各伝熱管3の上方部分に位置させて、フィン2をトンネル状に切起すことで形成される横方向に細長い形状の切起しフィン部22が上下複数設けられている。尚、上下に隣接する一方の切起しフィン部22と他方の切起しフィン部22の切起し方向は互いに逆になっている。
また、各フィン2には、各伝熱管3を貫通させるための第1孔部23と、第1孔部23に隣接する、ロウ材を挿通するための第2孔部24とが形成されている。第1孔部23は、フィン2の板厚方向一方に筒状に突出するバーリング部23aを有するバーリング加工孔で構成されており、フィン2がバーリング部23aにおいて伝熱管3にロウ付けされる。また、バーリング部23aの先端の周方向複数個所には、径方向外方に屈曲するフレア部23bが設けられている。
各フィン2には、更に、各第1孔部23を囲うようにして、バーリング部23aの突出方向と同方向に窪ませた環状の窪み部25が形成されている。そして、第2孔部24の第1孔部23寄りの部分が窪み部25に入り込むように第2孔部24を形成している。尚、フィン2を並設する際、フレア部23bがバーリング部23aの突出方向に隣接するフィン2の窪み部25の側面及び内周面に当接する。これにより、フィン2,2間の間隔が一定に保たれると共に、フィン2の上下左右のずれが防止される。
ここで、フィン2の窪み部25を形成した部分は剛性が高められる。そのため、窪み部25に入り込むように第2孔部24を形成することで、第2孔部24を形成したフィン2の部分の変形を効果的に抑制することができる。従って、組立時に、フィン2の並設状態において、一部のフィン2の第2孔部24が歪んでロウ材を挿通し難くなることを防止できる。更に、第2孔部24が歪んでもロウ材を挿通できるように、第2孔部24の径を大きくする必要がなく、熱効率の低下を回避できる。
また、フィン2と伝熱管3とのロウ付けは、並設状態のフィン2の各第1孔部23と各第2孔部24とに夫々各伝熱管3と各ロウ材とを挿通したサブアッセンブリを組立て、このサブアッセンブリを各第2孔部24が各第1孔部23の上方に位置するように上下反転させた状態で加熱炉内に投入して行う。この場合、窪み部25は、溶融したロウ材を第1孔部23に導くガイド溝としても機能し、第1孔部23から離れたフィン2の部分にロウ材が流下するロウ垂れ不良の発生を抑制できる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することができる。例えば、上記実施形態の燃焼装置は給湯装置であるが、暖房用の熱媒体を加熱するフィンチューブ型熱交換器とその熱源たるバーナとを備える暖房装置から成る燃焼装置にも同様に本発明を適用できる。
A…フィンチューブ型熱交換器、2…フィン、23…第1孔部、23a…バーリング部、24…第2孔部、25…窪み部、3…伝熱管、100…バーナ。

Claims (2)

  1. 板厚方向に並設された複数のフィンと、これらフィンを貫通する伝熱管とを備えるフィンチューブ型熱交換器であって、各フィンに、伝熱管を貫通させるための第1孔部と、第1孔部に隣接する、ロウ材を挿通するための第2孔部とが形成され、第1孔部は、フィンの板厚方向一方に筒状に突出するバーリング部を有するバーリング加工孔で構成されるものにおいて、
    各フィンに、第1孔部を囲うようにして、バーリング部の突出方向と同方向に窪ませた環状の窪み部が形成され、第2孔部の第1孔部寄りの部分が窪み部に入り込むように第2孔部が形成されることを特徴とするフィンチューブ型熱交換器。
  2. 請求項1記載のフィンチューブ型熱交換器と、この熱交換器を加熱する熱源となるバーナとを備えることを特徴とする燃焼装置。
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