JP2018065780A - 皮膚化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】紫外線防御効果に優れるとともに、自然な肌の明るさを得る効果とべたつきの少ない使用感に優れる皮膚化粧料を提供する。
【解決手段】成分(A)BET径1.2μm以下の蛍光性酸化亜鉛、成分(B)25℃で液体状である油、および成分(C)水を含む、皮膚化粧料。
【選択図】なし

Description

本発明は、皮膚化粧料に関する。
化粧料を用いて肌の外見を改善しようとする技術として、特許文献1および2に記載のものがある。
特許文献1には、ソフトフォーカスフィラーと、非揮発性フラクションを有する脂肪相を含有する、メークアップ用および/または手入れ用組成物等の化粧品組成物について記載されている。そして、かかる組成物が少なくとも1つの蛍光物質を含有し、脂肪相の非揮発性フラクションに対するソフトフォーカスフィラーの重量比が特定の範囲にある組成物では、より均質でより均一であり、透明性があって鮮やかであり、明るく磁器のような肌色が付与されるとされている。
また、特許文献2には、1つの系でソフトフォーカスおよび透明感の双方の効果を与える適当な光学特性をもち、優れた皮膚感触を与える組成物を提供するための技術として、架橋シリコーンエラストマー、平均粒度300nm未満の酸化亜鉛または酸化ジルコニウム、10,000から30,000nmの平均粒度を有している小円板形光反射性無機材料粒子、および化粧品に許容される担体系を含む化粧組成物について記載されている。
酸化亜鉛は、比較的安価で資源的にも安定した材料であり、白色顔料や透明電極の他、蛍光体等の種々の用途に使用されている。蛍光体用途では、通常、酸化亜鉛(ZnO)を還元処理することで酸素欠陥を有する酸化亜鉛蛍光体が使用されており、この平均組成式はZn1+ZO又はZnO1−Xで表されると考えられている。このような蛍光性酸化亜鉛の製造方法が特許文献3で検討されている。また、蛍光性酸化亜鉛の化粧料への適用も検討されている(例えば、特許文献4参照)。同文献によれば、蛍光化粧料に配合する蛍光体として無機蛍光体を配合することにより、耐光性、安全性が大幅に高まるとされている。
特開2001−172120号公報 特表2007−518748号公報 特開平6−93259号公報 特開平5−117127号公報
ところで、近年、地球温暖化等の環境変化にともない、紫外線の害に対する人々の意識や美意識は高まっており、化粧料への要求特性も一段と高くなっている。
しかし、上述した各特許文献に記載の技術を用いてもなお、紫外線防御効果、塗布後の肌の見え方、及びべたつきのなさについて改善の余地があった。
更に化粧料に紫外線防御効果を付与するために、紫外線防御剤を添加すると、塗布後の自然な肌の明るさが充分に担保できない場合があることが明らかになった。
本発明者らが検討した結果、特定の大きさの蛍光性酸化亜鉛、25℃で液体状である油および水を特定の割合で用いることにより、紫外線防御効果に優れるとともに、塗布後に自然な肌の明るさが得られ、かつ、べたつきのない使用感の良い皮膚化粧料が得られることを見いだした。
すなわち、本発明によれば、以下の成分(A)〜(C):
(A)BET径1.2μm以下の蛍光性酸化亜鉛、
(B)25℃で液体状である油、および
(C)水
を含む皮膚化粧料が提供される。
本発明によれば、紫外線防御効果に優れるとともに、塗布後に自然な肌の明るさが得られ、かつ、べたつきのない使用感の良い皮膚化粧料を得ることができる。
本実施形態における皮膚化粧料は、以下の成分(A)〜(C)を含む組成物である。
(A)BET径1.2μm以下の蛍光性酸化亜鉛
(B)25℃で液体状である油
(C)水
蛍光性酸化亜鉛は、紫外領域の光を吸収して可視光を放出する特性を有し、これにより肌を明るく見せる作用を発揮する。この作用を十分に発揮させるためには紫外線が必要となる一方、皮膚化粧料には紫外線を防止する効果も求められ、紫外線防止剤を多量に配合すると蛍光性酸化亜鉛の蛍光作用を十分に発揮できなくなる。ここで、蛍光性酸化亜鉛として粒子径の小さいものを用いると、蛍光性酸化亜鉛自身が紫外線防止効果を発揮することができるものの、蛍光作用は弱まってしまう。本発明は、このような蛍光作用が弱い蛍光性酸化亜鉛を用いた場合でも溶剤に分散させて塗膜化することで十分な蛍光作用を得ることが可能であることを見出し、所定のBET径の蛍光性酸化亜鉛と所定の溶剤とを用いることにより、紫外線防御効果と塗布後の自然な肌の明るさを良好にする効果とを両立し、かつ、べたつきのない使用感の良い皮膚化粧料とすることができることを見出したものである。
以下、各成分について具体例を挙げて説明する。なお、各成分はいずれも単独でまたは2種以上を組み合わせて化粧料中に含有することができる。
また、以下、本実施形態における「皮膚化粧料」を、適宜単に「化粧料」とも呼ぶ。
(成分(A))
成分(A)は、BET径1.2μm以下の蛍光性酸化亜鉛である。
さらに具体的には、成分(A)は、酸化亜鉛により構成された蛍光体の粉体であって、BET径1.2μm以下の大きさを有する粒子である。このような粒子径の小さい蛍光性酸化亜鉛を用いることで、蛍光性酸化亜鉛も紫外線防御効果を発揮することができるため、皮膚化粧料が紫外線防御効果に優れたものとなる。
成分(A)の蛍光性酸化亜鉛は、化粧料に用いることができるものであればよい。成分(A)としては、公知の方法で表面を表面処理、具体的には疎水化処理したものを化粧料中に含有することもできる。
成分(A)のBET径は、使用態様での単位面積あたりの個数とのバランスを考慮して設定することが好適である。これにより、その使用態様において特に高い発光強度を発揮することができる。例えば、本発明の蛍光性酸化亜鉛を化粧料用途(例えば、クリームや乳液等)に使用する場合、紫外線防御効果と自然な肌の明るさを両立させる観点から、0.1μm以上であり、好ましくは0.2μm以上であり、更に好ましくは0.4μm以上であり、また、1.2μm以下であり、好ましくは1.1μm以下であり、更に好ましくは0.9μm以下である。
ここで、酸化亜鉛のBET径は、BET比表面積の値から粒子を球形とみなして算出した平均一次粒子径(換算径)であり、たとえば自動比表面積・細孔分布測定装置Macsorb Model HM−1220(マウンテック社製)を用いて、105℃の温度で真空乾燥後のBET比表面積を測定し、下記の計算式を用いてBET径を算出することができる。
BET径=6/(BET比表面積×酸化亜鉛の密度)
ここで酸化亜鉛の密度は5.61g/cmを用いた。また、BET比表面積は以下の条件で測定した。
−測定条件−
使用機:マウンテック社製、Macsorb Model HM−1220
雰囲気:窒素ガス(N
外部脱気装置の脱気条件:105℃−15分
比表面積測定装置本体の脱気条件:105℃−5分
また、成分(A)の蛍光特性としては、膜厚2〜10.0μmの酸化亜鉛薄膜を形成させ、分光蛍光光度計により蛍光スペクトルを測定したとき、蛍光強度が最大となる波長が、好ましくは400〜700nmの範囲内、より好ましくは450〜650nmの範囲内、さらに好ましくは450〜550nmの範囲内である。
なお、成分(A)の蛍光特性の評価は、たとえば特開平10−120419号公報に記載の方法に準じておこなうことができる。
化粧料中の成分(A)の含有量は、化粧料の紫外線防御効果を向上させる観点から、化粧料全体に対して好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは1.5質量%以上であり、さらに好ましくは2質量%以上であり、また、20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下であり、特に好ましくは5質量%以下である。
また、自然な肌の明るさを向上させる観点から、化粧料中の成分(A)の含有量は、化粧料全体に対して1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは1.5質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、特に好ましくは7質量%以上であり、また、20質量%以下であることが好ましく、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
このような蛍光性酸化亜鉛は、例えば以下の製造方法によって容易かつ簡便に得ることができる。本発明における、蛍光性酸化亜鉛の製造方法の一例について説明する。
本発明における蛍光性酸化亜鉛の製造方法は、酸素含有亜鉛化合物及び硫黄含有化合物を混合する原料混合工程と、該工程で得た原料混合物を焼成する焼成工程とを含む。更に、通常の蛍光体の製造時に採用される1又は2以上のその他の工程を含んでもよく、その他の工程は特に限定されない。以下、各工程について更に説明する。
−原料混合工程−
原料混合工程は、酸素含有亜鉛化合物と硫黄含有化合物とを混合する工程である。必要に応じて、酸素含有亜鉛化合物及び硫黄含有化合物以外の原料を更に混合してもよく、各原料はそれぞれ1種又は2種以上を使用することができる。原料についてまず説明する。
酸素含有亜鉛化合物は、酸素原子と亜鉛原子とを含む化合物であればよいが、例えば、酸化亜鉛、炭酸亜鉛及び/又は水酸化亜鉛を用いることが好ましい。中でも、反応性の観点から、酸化亜鉛及び/又は炭酸亜鉛を用いることがより好ましい。
硫黄含有化合物は、硫黄原子を含む化合物であればよいが、例えば、硫化塩及び/又は硫酸塩を用いることが好ましい。塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩が好ましい。具体的にというと、金属塩を構成する金属原子としては、ナトリウム、リチウム、カリウム、ルビジウム、セシウム等の1価金属;亜鉛、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等の2価金属;アルミニウム等の3価金属;鉄、チタン等のその他の金属;等が挙げられる。有機アミン塩を構成する有機アミン基としては、例えば、モノエタノールアミン基、ジエタノールアミン基、トリエタノールアミン基等のアルカノールアミン基;モノエチルアミン基、ジエチルアミン基、トリエチルアミン基等のアルキルアミン基;エチレンジアミン基、トリエチレンジアミン基等のポリアミン基;等が挙げられる。塩の中でも好ましくは金属塩であり、より好ましくは亜鉛塩である。すなわち硫黄含有化合物として硫化亜鉛及び/又は硫酸亜鉛を用いることが特に好適である。
酸素含有亜鉛化合物と硫黄含有化合物との混合量比は特に限定されないが、例えば、酸素含有亜鉛化合物100mol%に対し、硫黄原子量として0.01〜10mol%とすることが好ましい。これにより、充分な発光強度を有しつつ、小粒径(又は均一粒子径)と安全性とをよりバランス良く両立できる蛍光性酸化亜鉛を得ることができる。より好ましくは0.05〜3mol%、更に好ましくは0.07〜1mol%である。
原料混合工程では、上記原料の混合方法は特に限定されず、湿式混合であってもよいし、乾式混合であってもよいが、焼成工程を容易にする観点から、乾式混合が好適である。乾式混合では、ボールミルやブレンダー等を使用してもよい。
−焼成工程−
焼成工程は、上記混合工程で得た混合物を焼成する工程であり、この焼成工程では、還元雰囲気下で焼成した後、酸素含有雰囲気下で焼成する工程が行われる。以下では、還元雰囲気下での焼成を「還元焼成」とも称し、酸素含有雰囲気下での焼成を「酸素含有焼成」とも称す。なお、各焼成での焼成方法は特に限定されず、流動床焼成法であってもよいし、固定床焼成法であってもよい。
還元焼成における還元雰囲気は特に限定されず、例えば、水素と窒素との混合ガス雰囲気、一酸化炭素と窒素との混合ガス雰囲気等が挙げられる。中でも、安全性やコスト面から、水素と窒素との混合ガス雰囲気が好ましく、この場合、混合ガス中の水素の割合を0.1〜20体積%とすることが好ましい。より好ましくは0.5〜10体積%である。
還元焼成では、焼成温度を500℃以上、1000℃未満とすることが好ましい。これにより、充分な発光強度を得られる程度に結晶性が向上し、より粒径が小さく、かつ緻密で強度の高い蛍光性酸化亜鉛を容易に得ることができる。より好ましくは600〜950℃、更に好ましくは700〜900℃である。
なお、焼成むら低減のため、均一な温度分布になるように焼成を行うことが好適である。
還元焼成では、焼成時間を0.5〜12時間とすることが好ましい。これにより、充分な発光強度を得られる程度に結晶性が向上し、より粒径が小さく、かつ緻密で強度の高い蛍光性酸化亜鉛を容易に得ることができる。なお、12時間を超えても、それに見合う効果が得られず、より生産性を高めることができないことがあるため、12時間以下とすることが好適である。より好ましくは0.5〜5時間である。
なお、還元焼成を複数回繰り返して行う場合、その合計の焼成時間が、上述した好ましい焼成時間の範囲内になることが好適である。
本明細書中、「焼成温度」とは、焼成時の最高到達温度を意味する。「焼成時間」とは、その最高到達温度での最高温度の保持時間を意味し、最高温度に達するまでの昇温時間は含まない。
本発明では、還元焼成又は酸素含有焼成をそれぞれ2回以上繰り返してもよいし、酸素含有焼成後に還元焼成を行い、その後、酸素含有焼成を行ってもよい。いずれの場合も、得られる蛍光性酸化亜鉛の物性向上の観点から、焼成工程で行われる最後の焼成は、酸素含有焼成であることが好ましい。また還元焼成後、酸素含有焼成前後に、必要に応じてリパルプ(例えばスラリー化後、撹拌)、ろ過、水洗、粉砕、乾燥等の処理を行ってもよい。
酸素含有焼成における酸素含有雰囲気は、酸素を含む雰囲気であれば特に限定されない。好ましくは酸素を1体積%以上含む雰囲気、より好ましくは酸素を10体積%以上含む雰囲気、更に好ましくは大気雰囲気である。
酸素含有焼成は、焼成温度500℃以上、1000℃未満で行うことが好ましい。これにより、蛍光性酸化亜鉛の安全性がより高く、かつより充分な発光強度を確保することができる。この焼成温度の上限は、蛍光性酸化亜鉛の発光強度をより向上し、かつ粒径をより小さくする又は粒径の均一性を高める観点から、950℃以下とすることがより好ましく、更に好ましくは900℃以下、特に好ましくは850℃以下、最も好ましくは800℃以下である。また、焼成温度の下限は、安全性や発光強度のより一層の向上の観点から、550℃以上とすることがより好ましく、更に好ましくは600℃以上である。本発明では特に、酸素含有焼成の焼成温度を600℃以上800℃以下とすることが好適である。
なお、焼成むら低減のため、均一な温度分布になるように焼成を行うことが好適である。
酸素含有焼成では、焼成時間を0.5〜12時間とすることが好ましい。これにより、白色度がより高く、かつ安全性に更に優れる蛍光性酸化亜鉛が得られる。なお、12時間を超えても、それに見合う効果が得られず、より生産性を高めることができないことがあるため、12時間以下とすることが好適である。より好ましくは0.5〜5時間である。
なお、還元焼成後に酸素含有焼成を複数回繰り返して行う場合、その合計の焼成時間が、
上述した好ましい焼成時間の範囲内になることが好適である。
−粉砕工程−
本発明では、必要に応じ、還元焼成や酸素含有焼成の前後に粉砕や分級を行ってもよい。特に、還元焼成後で、かつ酸素含有焼成前に、粉砕を行うことが好適である。粉砕は、湿式粉砕、乾式粉砕のいずれでもよいが、乾式粉砕により行うことが好ましい。乾式粉砕では、必要に応じてロールミル、ハンマーミル、流体エネルギーミル、ミックスマラー等の乾式粉砕機を用いてもよい。
−後処理工程−
本発明ではまた、必要に応じ、上記焼成工程で得られた焼成物について、リパルプ(例えばスラリー化後、撹拌)、ろ過、水洗、粉砕、乾燥等の後処理を行ってもよい。また、必要に応じて篩による分級を行ってもよい。篩による分級は、湿式分級や乾式分級が挙げられる。
−異元素の添加工程−
本発明では更に、必要に応じ、異元素の添加工程を行ってもよい。これにより、酸化亜鉛蛍光体に異元素に由来する他の特性が付与されるため、様々な用途に有用なものとなる。異元素の添加工程は、本発明の製造方法のうちどの段階で行ってもよい。すなわち焼成工程前、焼成工程中(例えば、還元焼成と酸素含有焼成との間、又は、これらの焼成と同時)、焼成工程後、後処理工程前後のいずれの時点で行ってもよいが、焼成工程前に行うことが好適である。なお、上述したように混合工程でフラックス剤を使用する場合、上記混合工程が「異元素の添加工程」に該当することがある。
異元素とは亜鉛以外の元素を意味し、Li、Na、K等のアルカリ金属;Be、Ca、Sr、Ba、Raのようなアルカリ土類金属;Y、Zr、V、Nb、Cr、Mo、W、Fe、Co、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Zn、B、Al、Ga、Si、Ge、Sn、Pb、P、Gd等のその他金属又は非金属;が挙げられる。これらを、人体への安全性や性能に影響が及ぼさない範囲で添加していてもよい。また、2元素以上添加してもよい。
このうち、例えばCa(カルシウム元素)の添加工程を行う場合には、粒子が柱状に成長する傾向があるため、この形状に由来する各種特性(例えば、滑り性)等を発揮することが可能になる。また、K(カリウム元素)の添加工程を行うと、粒子成長が促進する傾向にあるため、大きさに由来する各種特性(例えば赤外線遮蔽能)等を発揮することが可能になる。なお、最終的に得られる蛍光性酸化亜鉛は、異元素を含む場合もあるし、例えば水洗工程等を経ることで異元素を含まないこともある。
異元素の添加方法は特に限定されないが、例えば、添加しようとする異元素の水溶性塩の水溶液を調製し、異元素を添加しようとする対象物(異元素の添加工程を行う段階によって異なるが、例えば、焼成工程に供する原料や焼成物、前駆体等)と湿式混合して蒸発乾燥する方法により添加することができる。また、異元素の酸化物や水酸化物の固体を乾式で混合する方法を用いてもよい。更には、これら混合物を焼成して、酸化亜鉛蛍光体結晶内へ固溶させてもよい。本発明では、異元素の添加を、上述したフラックス剤の混合により行うことが特に好ましい。このように上記混合工程でフラックス剤を更に混合する形態の製造方法(すなわち、酸素含有亜鉛化合物、硫黄含有化合物及びフラックス剤を混合する原料混合工程と、該工程で得た原料混合物を焼成する焼成工程とを含み、該焼成工程は、還元雰囲気下で焼成した後、酸素含有雰囲気下で焼成する工程を含む製造方法)もまた、特に好適である。
異元素の添加量は特に限定されないが、通常は、蛍光性酸化亜鉛の発光特性に影響なく、異元素の効果が発現できる添加量とすることが好ましい。異元素の種類と発現を期待する目的等によって異なるが、例えば、原料の酸素含有亜鉛化合物又は焼成後に異元素の添加工程を行う場合は異元素添加前の焼成物100mol%に対し、異元素が0.01〜20mol%になるように添加量を調節することが好ましい。
−表面処理工程−
本発明では、必要に応じ、得られる蛍光性酸化亜鉛が表面処理を施されたものであってもよい。すなわち本発明の製造方法は、更に表面処理工程を含んでもよい。表面処理工程は、上記焼成工程の後(その後に後処理工程等を行う場合は、これらの後)に行うことが好適である。
表面処理方法は特に限定されず、従来知られている様々な表面処理を行えばよい。例えば、表面処理対象物(例えば、上記焼成工程で得られた焼成物や、更に後処理工程を行う場合はその処理物等)の水性ディスパージョン中で、表面処理剤を添加した後、必要に応じてpHを調整することで被覆することができる。水溶性ではない有機化合物を使用する場合は、有機化合物を乾式にて添加し、粉砕や混合を行い、必要に応じて加熱する方法が挙げられる。
表面処理剤としては特に限定されず、いかなる物質で処理してもよいが、得られた蛍光性酸化亜鉛を例えば化粧料用途に使用する場合には、化粧料に使用できる物質を用いればよい。例えば、表面処理剤として、無機化合物又は有機化合物が挙げられ、1種のみ単独使用してもよいし、数種類を組み合わせて積層又は混合処理してもよい。また、無機化合物で処理した後に有機化合物で被覆層を設けてもよいが、本来もつ発光を損なわないことが重要である。
表面処理剤として具体的には、例えば、ケイ素、亜鉛、チタン、アルミニウム、ジルコニウム、スズ等の酸化物又は水酸化物、炭酸塩、リン酸塩等の無機化合物が挙げられ、これらを表面処理剤として用いれば、これらの被覆層を有する蛍光性酸化亜鉛が得られる。また、撥水性を付与する目的で、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルメトキシポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンジハイドロジェン等又はそれらの共重合体、ステアリン酸、ラウリン酸、オレイン酸及びそれらの金属塩(アルミニウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等)、ポリビニルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、モノエタノールアミン、アミノメチルプロパノール、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパノールアミン、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、アミノシラン、エポキシシラン、メタクリルシラン、ビニルシラン、メルカプトシラン、クロロアルキルシラン、アルキルシラン、フルオロアルキルシラン、ヘキサメチルシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールが挙げられる。
表面処理剤の使用量は特に限定されないが、例えば、最終的に得られる蛍光性酸化亜鉛100質量%に対し、表面処理剤による被覆量が0.1〜30質量%の範囲となるように表面処理剤の使用量を調節することが好ましい。0.1質量%以上とすることで、表面処理による機能性向上効果を発現することができ、30質量%以下とすることで、本来の発光特性を損なわず処理することができ、また経済的な観点で有利である。より好ましくは0.1〜20質量%の範囲である。
蛍光性酸化亜鉛の形状は特に限定されず、例えば、球状(略球状も含む)、棒状、針状、紡錘状、板状、六角板状、六角柱状、針状凝集体、板状集積型、無定形状等が挙げられる。形状は、走査型電子顕微鏡等によって観察することができる。
蛍光性酸化亜鉛は、異元素を含むものであってもよい。この場合、異元素に由来する他の特性も発揮することができるため、より様々な用途に有用なものとなる。異元素については上述したとおりである。
蛍光性酸化亜鉛は、そのまま各種用途(例えば化粧料)に使用することができるが、表面処理が施されたものであってもよい。表面処理については、上述したとおりである。
蛍光性酸化亜鉛は、内部量子効率が1%以上であることが好適である。これにより、蛍光体として有用なものとなる。より好ましくは5%以上、更に好ましくは10%以上、特に好ましくは15%以上、最も好ましくは20%以上である。
本明細書中、内部量子効率は、後述する実施例に記載の方法により求めることができる。
蛍光性酸化亜鉛は、白色である。好ましくは、白色度がW値で85以上となることである。これにより、発生した蛍光の吸収が抑制され、良好な蛍光体性能を得ることができる。より好ましくは95以上である。また、本発明の製造方法では、還元焼成後に酸素含有焼成を行うことで、還元焼成のみを行って得た蛍光性酸化亜鉛に比較して、W値を0.5%以上向上することができる。好ましくは1%以上向上する。
W値は、下記の式(1)に従い、ハンター表色系L(明度)、a(彩度)、b(色相)の各値より算出される。
W=100−{(100−L)+(a+b)}1/2 (1)
蛍光性酸化亜鉛のS含有量は、300ppm以下であることが好ましい。より好ましくは280ppm以下、更に好ましくは260ppm以下である。本明細書中、S分析は、後述する実施例に記載の方法により求めることができる。
上記製造方法により得られる蛍光性酸化亜鉛は、安全性が高く、中でも粒径の小さいものは分散性や紫外線遮蔽性にも優れるものである。したがって、化粧料、医薬品、医薬部外品、放射線遮蔽材、塗料、樹脂材料、触媒、印刷用トナー、滑材等の他、各種製品に好ましく配合される。中でも特に、化粧料に配合することが好適である。すなわち上記酸化亜鉛蛍光体は化粧料原料として好適なものである。
(成分(B))
成分(B)は、25℃で液体状である油である。
ここで、25℃で液体状である油とは、融点が25℃以下の油である。すなわち、成分(B)は、1気圧下、25℃にて流動性を有する油である。なお、融点は、化粧品原料基準に記載の第3法に準じて測定される。
成分(B)としては、化粧料の保存安定性を向上させる観点、紫外線防御効果と、使用環境にかかわらず、自然な肌の明るさを得る効果とのバランスを向上させる観点、およびべたつきを抑制する観点から、25℃における粘度が500mPa・s以下のものが好ましく、5〜100mPa・sのものがより好ましく、5〜50mPa・sのものがさらに好ましい。
粘度の測定は、25℃において、B型粘度計(TOKI SANGYO VISCOMETER TVB−10M、東機産業社製)、ロータ1にて、60rpm、1分間の条件でおこなうことができる。
化粧料中の成分(B)の含有量は、紫外線防御効果と自然な肌の明るさ向上の両立の観点から、化粧料全体に対して1質量%以上であることが好ましく、より好ましくは5質量%以上、さらに好ましくは10質量%以上、特に好ましくは20質量%以上、最も好ましくは30質量%以上であり、また、90質量%以下であることが好ましく、より好ましくは80質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。
また、成分(B)の油は揮発性油でも不揮発性油でも良いが、紫外線防御効果と自然な肌の明るさ向上の両立の観点から不揮発性油が好ましい。不揮発性油とは、以下の方法により測定される、25℃、6時間での蒸発量が20%未満のものをいう。
すなわち、直径120mmのガラス製シャーレの中に、直径90mmの濾紙を入れ、濾紙にサンプルを1gのせて、65%RHの室内(25℃)に保存する。そして6時間後のサンプルの残留物を測定し、蒸発量を算出する。
成分(B)の具体例としては、エステル油、シリコーン油、炭化水素油、炭素数12〜22の高級脂肪酸、炭素数12〜22の高級アルコール等が挙げられる。
このうち、成分(B)としてのエステル油の具体例として、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソセチル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、セバシン酸ジイソプロピル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、安息香酸アルキル(C12〜C15)等の安息香酸アルキル、ジカプリン酸ジエチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシルおよびパルミチン酸2−ヘキシルデシルからなる群から選択される1種または2種以上を挙げることができる。
また、成分(B)としてのエステル油として、紫外線防御効果および自然な肌の明るさを向上させる観点から、炭素数12〜18の脂肪酸と炭素数14〜22の分岐アルコールとのモノエステル、炭素数6〜18の分岐脂肪酸とグリセリンとのトリエステル、炭素数2〜18のジカルボン酸と炭素数2〜18の分岐アルコールとのジエステル、安息香酸アルキル(C12〜C15)(たとえば、フィンソルブTN;Innospec Active Chemicals LLC製)等が好ましく、具体的にはミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸イソセチル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ2−エチルヘキシル、ジ2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、安息香酸アルキル(C12〜C15)、リンゴ酸ジイソステアリルから選ばれる1種または2種以上がより好ましく、上記観点に加えて、化粧料中の紫外線吸収剤との相溶性を高め、紫外線防御効果を向上させる観点から、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールおよび安息香酸アルキル(C12〜C15)から選ばれる1種または2種以上がより好ましい。
また、化粧料が、成分(B)として、シリコーン油を含むことにより、紫外線防御効果と、自然な肌の明るさを得る効果とのバランス、およびべたつきのなさをさらに向上させることができる。
成分(B)としてのシリコーン油の具体例として、同様の観点から、メチルシクロポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンが好ましく、25℃における粘度が20mPa・s以下のメチルシクロポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンがより好ましい。
成分(B)としての炭化水素油としては、紫外線防御効果および自然な肌の明るさを向上させる観点から、流動パラフィン、水添ポリイソブテン等の流動イソパラフィン、重質流動イソパラフィン、流動オゾケライト、スクワラン、プリスタン、スクワレン、イソヘキサデカンが挙げられ、好ましくはイソヘキサデカンおよび流動イソパラフィンから選ばれる1種以上であり、より好ましくはイソヘキサデカン、水添ポリイソブテン等の分岐脂肪族炭化水素油から選ばれる1種以上である。
成分(B)としての炭素数12〜22の高級脂肪酸としては、紫外線防御効果および自然な肌の明るさを向上させる観点から、たとえば、炭素数12〜22の25℃で液体状である不揮発性の脂肪酸が挙げられ、さらに具体的には、オレイン酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸が挙げられる。
成分(B)としての炭素数12〜22の高級アルコールとしては、紫外線防御効果および自然な肌の明るさを向上させる観点から、たとえば、オレイルアルコール、2−デシルテトラデシノール、ドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノールが挙げられる。
また、成分(B)は、オリーブ油等の天然由来のものであってもよい。
また、本発明において成分(B)は、化粧料塗膜の紫外線防御効果と自然な肌の明るさ向上の両立において重要な役割を果たすが、とりわけ紫外線防御効果を重視させたい場合には、成分(B)の少なくとも一部は紫外線吸収能を有することが好ましい。なお、紫外線吸収能を有する液状油を単に紫外線吸収剤ともいう。
ここで、成分(B)の少なくとも一部が紫外線吸収能を有するためには、公知のものが使用でき、たとえば、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル、サリチル酸トリエタノールアミン等のサリチル酸系紫外線吸収剤;パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(たとえば、ユビナールMC80;BASF製)、ジパラメトキシケイ皮酸モノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル、2,5−ジイソプロピルケイ皮酸メチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;オクトクリレン(たとえば、パラソール340;DSMニュートリションジャパン社製)が挙げられ、これらから選ばれる1種または2種以上を化粧料中に含むことができる。
これらのうち、化粧料の紫外線吸収効果を向上させる観点から、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(たとえば、ユビナールMC80;BASF製)、オクトクリレン(たとえば、パラソール340;DSMニュートリションジャパン社製)から選ばれる1種または2種以上が好ましく、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(たとえば、ユビナールMC80;BASF製)がさらにより好ましい。
化粧料中の前記紫外線吸収剤の含有量は、とりわけ紫外線防御効果を重視させたい場合には、化粧料の紫外線防御効果を向上させる観点から、化粧料全体に対して0.1質量%以上であり、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1質量%以上、さらに好ましくは3質量%以上、さらにより好ましくは5質量%以上であり、また、30質量%以下であり、好ましくは20質量%以下、さらに好ましくは15質量%以下である。
また、とりわけ紫外線防御効果と自然な肌の明るさ向上の両立を重視させたい場合には、化粧料中の紫外線吸収剤の含有量は、化粧料の紫外線防御効果と自然な肌の明るさ向上の両立の観点から、化粧料全体に対して1質量%以上であり、好ましくは2質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは4質量%以上、さらにより好ましくは5質量%以上であり、また、15質量%以下であり、好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは8質量%以下である。
一方、とりわけ自然な肌の明るさ向上を重視させたい場合には、化粧料中の紫外線吸収剤の含有量は、自然な肌の明るさを向上させる観点から、化粧料全体に対して10質量%以下であり、好ましくは7質量%以下、さらに好ましくは5質量%以下、さらにより好ましくは3質量%以下であって、紫外線吸収剤を実質含有しないことが最も好ましい。
化粧料中の前記成分(B)が25℃で液体状である不揮発性油を含む場合、成分(A)に対する成分(B)の質量比(B)/(A)は、紫外線防御効果および自然な肌の明るさの向上の両立の観点から、0.3〜100が好ましく、1〜50がより好ましく、3〜20がさらにより好ましい。
(成分(C))
成分(C)は、水である。
化粧料中の水の含有量は、化粧料の保存安定性、およびべたつき改善の観点から、化粧料全体に対して5質量%以上であり、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上、さらに好ましくは20質量%以上であり、また、80質量%以下であり、好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下であり、より好ましくは50質量%以下である。
本実施形態においては、化粧料中に特定量の成分(A)〜(C)を含有しており、ことに、成分(A)の特定のBET径の蛍光性酸化亜鉛と、成分(B)の25℃で液体状である油および成分(C)の水とを特定の割合で含有している。このような成分および割合とすることにより、本実施形態における化粧料は、紫外線防御効果に優れるとともに、太陽光を当てた際に優れた発光強度を有する、つまり太陽光を浴びた際に肌の明るさに優れるものである。また、本実施形態における化粧料は、べたつきもなく、保存安定性にも優れる。
本実施形態において、化粧料は、上述した成分(A)〜(C)以外の成分を含むことができる。
たとえば、本実施形態の化粧料には、前述した以外のものであって、紫外線散乱剤、紫外線吸収剤、油性成分、香料、保湿剤、制汗剤、美容成分、薬効成分、油ゲル化剤、殺菌剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、炭素数1〜5のアルコール類およびその他の通常の化粧料に用いられる成分のうち、前述したもの以外を含有させることもできる。なお、これらの成分は、各剤としての用途に限られず、目的に応じて他の用途で、たとえば、香料を制汗剤として使用することもできる。
たとえば、本実施形態において、化粧料の紫外線防御効果をさらに高める観点から、成分(A)以外の紫外線散乱効果を有する物質を含有してもよく、好ましくは無機粉体により構成される成分(A)以外の紫外線散乱効果を有する物質を含有してもよい。また、成分(A)以外の紫外線散乱効果を有する物質は、2種以上を併用してもよい。
紫外線散乱効果を有する物質の材料としては、酸化チタン、成分(A)以外の酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム等が挙げられる。また、紫外線散乱剤としてこれらの材料を微粒子化したものや、複合化したものが挙げられる。紫外線散乱剤は、好ましくは、酸化亜鉛、酸化チタンから選択される1種または2種以上を含む。
紫外線散乱剤として用いられる酸化チタンおよび成分(A)以外の酸化亜鉛は、化粧料に通常用いられているものであってよい。好ましくはより分散性に優れたもの、たとえば必要に応じて公知の方法で表面を表面処理、具体的には疎水化処理したものを化粧料中に含有することができる。
表面処理の方法としては、メチルハイドロゲンポリシロキサン、メチルポリシロキサン等のシリコーン処理;パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルコール等によるフッ素処理;N−アシルグルタミン酸等によるアミノ酸処理;オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン処理;その他、レシチン処理;金属石鹸処理;脂肪酸処理;アルキルリン酸エステル処理等が挙げられる。なかでも、油剤中での分散性、紫外線防御効果および肌上での明るさ向上の観点から、表面をシリコーン処理やアルキルアルコキシシラン処理した酸化亜鉛が好ましく用いられる。
表面処理に用いられるシリコーンは制限されないが、たとえばメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロゲンポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、テトラデカメチルヘキサシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体等の各種シリコーン油を挙げることができる。好ましくは、メチルハイドロゲンポリシロキサンやメチルポリシロキサンである。
酸化亜鉛としては、市販品を用いてもよく、具体例を示せば、FINEX−50−LPTM(ジメチコン処理、堺化学工業社製)、MZ−300(表面処理なし、テイカ社製)、MZ−504R3M(ハイドロゲンジメチコン処理、テイカ社製)、MZY−303S(ハイドロゲンジメチコン処理、テイカ社製)、MZ−306X(トリエトキシシリルエチルポリジメチルシロキシエチルヘキシルジメチコン処理、テイカ社製)、MZ−200(表面処理なし、テイカ社製)、MZY−203S(ハイドロゲンジメチコン処理、テイカ社製)、MZ−150(表面処理なし、テイカ社製)、MZY−153S(ハイドロゲンジメチコン処理、テイカ社製)、FINEX−25(表面処理なし、堺化学工業社製)、FINEX−25LP(ジメチコン処理、堺化学工業社製)等が挙げられる。ただし、これら例示に限定されるものでない。
また、酸化チタンとしては、市販品を用いてもよく、具体例を示せば、STR−100C−LF(アルミナ、ステアリン酸処理、堺化学工業社製)、STR−100C−LP(アルミナ、ハイドロゲンジメチコン処理、堺化学工業社製)等が挙げられる。
また、酸化チタンまたは酸化亜鉛が粒子状であるとき、その大きさについては、個数平均粒子径がたとえば1nm以上であり、好ましくは5nm以上、より好ましくは8nm以上、さらに好ましくは10nm以上であり、また、たとえば500nm以下であり、好ましくは300nm以下、より好ましくは100nm以下、さらに好ましくは60nm以下である。
ここで、酸化チタンまたは酸化亜鉛の個数平均粒子径は、たとえば透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)にて、50000倍率の条件にて、画像中の300個の粒子の最大短径を測定し、個数あたりの平均値を算出することにより得られる。ここで、最大短径とは、長径と直交する短径のうち、最大径を有する短径を意味する。たとえば、上記FINEX−50−LPTMについて、かかる方法により測定された個数平均粒子径は、約20nmである。
化粧料中の酸化チタン、成分(A)およびその他の酸化亜鉛の含有量の合計は、化粧料の保存安定性を向上させる観点、肌が白くなりすぎることを抑制する観点、および化粧料の油っぽさを低減させる観点から、化粧料全体に対して好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下、さらに好ましくは20質量%以下、さらにより好ましくは15質量%以下である。
また、化粧料の紫外線防御効果を向上させる観点から、化粧料中の酸化チタン、成分(A)およびその他の酸化亜鉛の含有量の合計は、化粧料全体に対して好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは10質量%以上である。また、肌の明るさ、ことに自然な肌の明るさを得る観点から、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下である。
また、自然な肌の明るさを得る観点から、化粧料中の酸化鉄の含有量は、3%以下が好ましく、1%以下が好ましく、0.5%以下がより好ましく、実質0%がさらにより好ましい。
また、たとえば、本実施形態において、化粧料の紫外線防御効果をさらに高める観点から、成分(B)以外の紫外線吸収剤を含有してもよく 、好ましくは2,4,6−トリス[4−(2−エチルへキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン(以下、「エチルヘキシルトリアゾン」とも呼ぶ。たとえば、ユビナールT150;BASF製)、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン(たとえば、パラソール1789;DSMニュートリションジャパン社製)、」ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル(たとえば、ソフトシェードDH;味の素社製)、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(たとえば、ユビナールAplus;BASF製)、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(たとえば、チノソーブS;BASF製)、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(たとえば、チノソーブM;BASF製)により構成される成分(B)以外の紫外線吸収剤を含有してもよい。また、成分(B)以外の紫外線吸収剤は、2種以上を併用してもよい。
成分(B)以外の紫外線吸収剤の材料としては、2,4,6−トリス[4−(2−エチルへキシルオキシカルボニル)アニリノ]−1,3,5−トリアジン(以下、「エチルヘキシルトリアゾン」とも呼ぶ。たとえば、ユビナールT150;BASF製)、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−tert−ブチル−4'−メトキシジベンゾイルメタン(たとえば、パラソール1789;DSMニュートリションジャパン社製)、」ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル(たとえば、ソフトシェードDH;味の素社製)、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(たとえば、ユビナールAplus;BASF製)、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン(たとえば、チノソーブS;BASF製)、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール(たとえば、チノソーブM;BASF製)等が挙げられる。成分(B)以外の紫外線吸収剤は、紫外線防御効果向上の観点から好ましくは、エチルヘキシルトリアゾン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、より好ましくは、紫外線防御効果と肌上での明るさ向上の両立の観点から、エチルヘキシルトリアゾンから 選択される1種または2種以上を含む。
成分(B)以外の油性成分の具体例として、セタノール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の25℃で固体状の炭素数12〜22の高級アルコール、およびその他の25℃で固体状の油が挙げられる。
ここで、25℃で固体状の油とは、融点が25℃より高い温度である油を意味する。なお、融点は、化粧品原料基準に記載の第3法に準じて測定される。
保湿剤の具体例として、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ヒアルロン酸およびその塩が挙げられる。
炭素数1〜5のアルコール類としては、化粧料の保存安定性を向上させる観点から、エタノールが好ましい。
化粧料中の炭素数1〜5のアルコール類の含有量は、化粧料の保存安定性を向上させる観点から、化粧料全体に対して好ましくは1〜20質量%であり、より好ましくは2〜15質量%、さらに好ましくは3〜12質量%である。
また、本実施形態における化粧料は、上述した成分以外の粉体を含んでもよく、その具体例として、無機粉体および樹脂粉体等が挙げられる。
無機粉体の材料の具体例として、シリカ、金雲母、マイカ、酸化チタンとマイカの複合粉体、タルク、ホウケイ酸(Ca/Al)等が挙げられる。
また、樹脂粉体の材料の具体例として、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー等のシリコーン樹脂等が挙げられる。
また、本実施形態により得られる化粧料としては、化粧下地、サンスクリーンクリーム等の日焼け止め化粧料等が含まれる。また、剤型としては、たとえば乳液類、クリーム類等とすることができる。また、剤型として水中油型、又は油中水型とすることができる。
本実施形態においては、特定の成分(A)〜(C)を特定量含有する化粧料を皮膚に塗布した際に皮膚上で塗膜となり蛍光強度が高まることにより、紫外線防御効果と自然な肌の明るさを得る効果とがバランスよく発現され、たとえば、太陽光を浴びた際に、紫外線のダメージを受けることなく、自然な肌の明るさに優れる皮膚化粧料を得ることができる。
このため、本実施形態における化粧料を用いることにより、たとえば、肌に自然な明るさを与え、かつ、肌を紫外線から効果的に防御することが可能となる。
また、本実施形態における化粧料を用いることにより、たとえば、肌のべたつきを抑制することが可能となる。
また、本実施形態における化粧料は、たとえば50℃程度の高温での保存安定性に優れるものとすることもできる。さらに具体的には、50℃程度の高温で保存した際の分離および増粘の抑制効果に優れた化粧料を得ることも可能となる。
本実施形態の化粧料は、皮膚、中でも頭髪を除く皮膚、好ましくは顔、身体、手足等のいずれかに適用、好ましくは塗布することにより、使用することができる。たとえば、本実施形態の化粧料を皮膚に適用、好ましくは塗布することにより、肌に自然で好ましい明るさを与えつつ、紫外線を防御することができ、また、肌のべたつきを抑えることも可能となる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
本発明を詳細に説明するために以下に製造例、実施例を挙げるが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではない。
製造例
製造例1
酸化亜鉛(堺化学工業社製、微細酸化亜鉛)20g、硫化亜鉛(堺化学工業社製、RAK−T)0.0179g、炭酸水素ナトリウム(関東化学社製、特級)0.0105gを秤量し、30分間かけて充分に乾式混合を行った。得られた原料混合粉をアルミナ坩堝に全量充填し、1体積%H/N雰囲気中で200℃/時にて850℃まで昇温し、そのまま2時間保持した後、200℃/時で降温した。こうして得られた焼成物を乳鉢で解砕し、アルミナ坩堝に全量充填した後、大気雰囲気にて200℃/時で700℃まで昇温し、そのまま1時間保持後、200℃/時で降温した。その後、得られた粉体を水洗、ろ過した。ろ過は、電気伝導度が0.5mS/m以下になるまで洗浄を行った。得られたケーキを130℃の乾燥機で一晩乾燥し、蛍光体Bを得た。得られた蛍光体BのBET径を上述した方法で測定したところ、1.1μmであった。
製造例2
酸化亜鉛(堺化学工業社製、微細酸化亜鉛)20g、硫化亜鉛(堺化学工業社製、RAK−T)0.077g、炭酸水素ナトリウム(関東化学社製、特級)0.0105gを秤量し、30分間かけて充分に乾式混合を行った。得られた原料混合粉をアルミナ坩堝に全量充填し、1体積%H/N雰囲気中で200℃/時にて850℃まで昇温し、そのまま2時間保持した後、200℃/時で降温した。こうして得られた焼成物を乳鉢で解砕し、アルミナ坩堝に全量充填した後、大気雰囲気にて200℃/時で700℃まで昇温し、そのまま1時間保持後、200℃/時で降温した。その後、得られた粉体を水洗、ろ過した。ろ過は、電気伝導度が0.5mS/m以下になるまで洗浄を行った。得られたケーキを130℃の乾燥機で一晩乾燥し、蛍光体Iを得た。得られた蛍光体IのBET径を上述した方法で測定したところ、0.85μmであった。
製造例3
酸化亜鉛(堺化学工業社製、微細酸化亜鉛)20g、硫化亜鉛(堺化学工業社製、RAK−T)0.077g、炭酸水素ナトリウム(関東化学社製、特級)0.0105gを秤量し、30分間かけて充分に乾式混合を行った。得られた原料混合粉をアルミナ坩堝に全量充填し、1体積%H/N雰囲気中で200℃/時にて800℃まで昇温し、そのまま2時間保持した後、200℃/時で降温した。
こうして得られた焼成物を乳鉢で解砕し、アルミナ坩堝に全量充填した後、大気雰囲気にて200℃/時で700℃まで昇温し、そのまま1時間保持後、200℃/時で降温した。その後、得られた粉体を水洗、ろ過した。ろ過は、電気伝導度が0.5mS/m以下になるまで洗浄を行った。得られたケーキを130℃の乾燥機で一晩乾燥し、蛍光体Aを得た。得られた蛍光体AのBET径を上述した方法で測定したところ、0.44μmであった。
製造例4
塩基性炭酸亜鉛(堺化学工業社製、KCZ)20g、硫化亜鉛(堺化学工業社製、RAK−T)0.056gを秤量し、30分間かけて充分に乾式混合を行った。得られた原料混合粉をアルミナ坩堝に全量充填し、1体積%H/N雰囲気中で200℃/時にて750℃まで昇温し、そのまま2時間保持した後、200℃/時で降温した。
こうして得られた焼成物を乳鉢で解砕し、アルミナ坩堝に全量充填した後、大気雰囲気にて200℃/時で700℃まで昇温し、そのまま1時間保持後、200℃/時で降温した。その後、得られた粉体を水洗、ろ過した。ろ過は、電気伝導度が0.5mS/m以下になるまで洗浄を行った。得られたケーキを130℃の乾燥機で一晩乾燥し、蛍光体Cを得た。得られた蛍光体CのBET径を上述した方法で測定したところ、0.21μmであった。
実施例1
製造例1で得られた蛍光体B 7.5g、成分(4) 60g、成分(5) 0.08gを室温で一晩撹拌することにより蛍光体B分散体を得た。室温にて、該蛍光体B分散体、成分(2)、(3)、(5)、(6)、(7)及び(8)を添加し、混合して油相を調整した。一方、(9)および(10)を混合して水相を調整した。得られた水相を油相に添加し、撹拌することにより化粧料1を得た。化粧料1中の各成分の割合は表1に記載のとおりである。
実施例2
製造例2で得られた蛍光体I 7.5g、成分(4) 60g、成分(5) 0.08gを室温で一晩撹拌することにより蛍光体I分散体を得た。室温にて、該蛍光体I分散体、成分(2)、(3)、(5)、(6)、(7)及び(8)を添加し、混合して油相を調整した。一方、(9)および(10)を混合して水相を調整した。得られた水相を油相に添加し、撹拌することにより化粧料2を得た。化粧料2中の各成分の割合は表1に記載のとおりである。
実施例3
製造例3で得られた蛍光体A 7.5g、成分(4) 60g、成分(5) 0.08gを室温で一晩撹拌することにより蛍光体A分散体を得た。室温にて、該蛍光体A分散体、成分(2)、(3)、(5)、(6)、(7)及び(8)を添加し、混合して油相を調整した。一方、(9)および(10)を混合して水相を調整した。得られた水相を油相に添加し、撹拌することにより化粧料3を得た。化粧料3中の各成分の割合は表1に記載のとおりである。
実施例4
製造例4で得られた蛍光体C 7.5g、成分(4) 60g、成分(5) 0.08gを室温で一晩撹拌することにより蛍光体C分散体を得た。室温にて、該蛍光体C分散体、成分(2)、(3)、(5)、(6)、(7)及び(8)を添加し、混合して油相を調整した。一方、(9)および(10)を混合して水相を調整した。得られた水相を油相に添加し、撹拌することにより化粧料4を得た。化粧料4中の各成分の割合は表1に記載のとおりである。
実施例5
実施例4と同様にして蛍光体C分散体を得、室温にて、該蛍光体C分散体、成分(2)、(6)、(7)及び(8)を添加し、混合して油相を調整した。一方、(9)および(10)を混合して水相を調整した。得られた水相を油相に添加し、撹拌することにより化粧料5を得た。化粧料5中の各成分の割合は表1に記載のとおりである。
比較例1
酸化亜鉛緑色蛍光体(堺化学工業株式会社製、LumateGシリーズ、BET径1.7μm) 7.5g、成分(4) 60g、成分(5) 0.08gを室温で一晩撹拌することにより該蛍光体の分散体を得た。室温にて、該蛍光体分散体、成分(2)、(3)、(5)、(6)、(7)及び(8)を添加し、混合して油相を調整した。一方、(9)および(10)を混合して水相を調整した。得られた水相を油相に添加し、撹拌することにより比較化粧料1を得た。比較化粧料1中の各成分の割合は表1に記載のとおりである。
比較例2
酸化亜鉛緑色蛍光体(堺化学工業株式会社製、LumateGシリーズ、BET径1.7μm) 7.5g、成分(4) 60g、成分(5) 0.08gを室温で一晩撹拌することにより該蛍光体の分散体を得た。室温にて、該蛍光体分散体、成分(2)、(5)、(6)、(7)及び(8)を添加し、混合して油相を調整した。一方、(9)および(10)を混合して水相を調整した。得られた水相を油相に添加し、撹拌することにより比較化粧料2を得た。比較化粧料2中の各成分の割合は表1に記載のとおりである。
実施例1〜5、比較例1、2で得られた化粧料1〜5、比較化粧料1、2について、以下の評価方法により評価を行った。結果を表1に示した。
[評価]
(紫外線防御効果)
ポリメチルメタクリレート(PMMA)プレート(Helioplate HD6、Helioscreen社製;粗さ6μm)に、各例で得られた化粧料28.5mgを均一に塗布し、15分間暗室にて乾燥させた。その後、UV−2000S(Labsphere社製)にて波長310nm(UVB防御効果)および360nm(UVA防御効果)の透過率を測定した。1つの化粧料について3枚のプレートを測定し、各プレート5箇所、計15点の平均透過率を用いて、以下の基準で評価した。
<UVB防御効果>
5:平均透過率3%未満
4:平均透過率3%以上、5%未満
3:平均透過率5%以上、10%未満
2:平均透過率10%以上、30%未満
1:平均透過率30%以上
<UVA防御効果>
5:平均透過率35%未満
4:平均透過率35%以上、40%未満
3:平均透過率40%以上、45%未満
2:平均透過率45%以上、50%未満
1:平均透過率50%以上
(塗布時の明るさ)
ポリメチルメタクリレート(PMMA)プレート(Helioplate HD6、Helioscreen社製;粗さ6μm)に、各例で得られた化粧料28.5mgを均一に塗布し、15分間暗室にて乾燥させた。その後暗室にて、以下の条件にて紫外線を照射した際の塗布時の明るさをデジタルカメラにて測定した。1つの化粧料について3枚のプレートを測定し、明るさは5cm×5cmの輝度値(Green)の平均値を元に、以下の基準で評価した。
<紫外線照射条件>
・照射距離:化粧料を塗布したPMMAプレートから50cm
・紫外線光源:UV-LED375、サウスウォーカー製
<写真撮影>
・撮影距離:化粧料を塗布したPMMAプレートから30cm
・撮影カメラ:XQ2、富士フィルム製
<評価基準>
5:平均輝度230以上
4:平均輝度215以上、230未満
3:平均輝度200以上、215未満
2:平均輝度185以上、200未満
1:平均輝度185未満
(べたつきのなさ)
専門パネラー10名により、各例で得られた化粧料を実際に使用した際のべたつきのなさを次の評価基準に従って評価し、平均値を小数点第一位を四捨五入して記載した。
5:べたつきが非常に少ない
4:べたつきが少ない
3:どちらともいえない
2:べたつきが多い
1:べたつきが非常に多い
Figure 2018065780

Claims (7)

  1. 以下の成分(A)〜(C):
    (A)BET径1.2μm以下の蛍光性酸化亜鉛
    (B)25℃で液体状である油
    (C)水
    を含む皮膚化粧料。
  2. 前記成分(A)が全化粧料中に1〜20質量%含まれる、請求項1記載の皮膚化粧料。
  3. 前記成分(B)が全化粧料中に1〜90質量%含まれる、請求項1又は2記載の皮膚化粧料。
  4. 前記成分(B)中に紫外線吸収能を有する油が全化粧料中に1〜15質量%含まれる、請求項1〜3のいずれか1項記載の皮膚化粧料。
  5. 前記成分(B)として不揮発性油を含む、請求項1〜4のいずれか1項記載の皮膚化粧料。
  6. 前記成分(A)に対する成分(B)の質量比(B)/(A)が、0.3以上、100以下である請求項5記載の皮膚化粧料。
  7. 前記成分(A)としてBET径が0.1μm以上、0.9μm以下の蛍光性酸化亜鉛を含む、請求項1〜6のいずれか1項記載の皮膚化粧料。
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