JP2008201695A - 固形粉末化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】 保存時の耐衝撃性の製品基準を満たし、且つ使用時の塗布の均一性に優れた固形粉末化粧料を提供する。
【解決手段】 吸油量20mL/100g以上の粉末と、70℃,常圧下において粘度が1000mPa・s以下の不揮発性油分及び揮発性油分とを含有する固形粉末化粧料において、
前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が、混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークと第2ピークとのピーク間の範囲内に相当し、且つ前記不揮発性油分の含有量が、混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークの混練トルク最大値の80〜100%の範囲内に相当することを特徴とする固形粉末化粧料。
【選択図】 なし

Description

本発明は固形粉末化粧料、特に保存時の耐衝撃性及び使用時の塗布の均一性の改善に関する。
従来、ファンデーションやアイシャドーのようなメークアップ化粧料の分野においては、粉末を多量に配合して油分や賦形剤により固形化した固形粉末化粧料が広く用いられている。このような固形粉末化粧料は、通常、組成中での粉末が凝集しやすいため、均一に塗り広げにくくなり、メークアップ後の塗りムラが生じ、外観が損なわれてしまうという問題があった。また、メークアップ化粧料中へ紫外線防御剤を配合することも広く行なわれているものの、塗りムラが生じることにより、紫外線防御剤の配合に応じた紫外線防御効果が十分に得られていないことも多かった。
一方で、固形粉末化粧料の製品としては、通常、保存時にワレにくく、耐衝撃性に優れていることが要求される。このような製品基準を満たすため、従来の固形粉末化粧料には粉末に対して油分が比較的多く配合されているものの、このような組成中では、前述したように粉末の凝集が生じやすく、塗りムラが生じやすい。このため、保存時の耐衝撃性の製品基準を満たし、且つ使用時の塗布の均一性に優れた固形粉末化粧料を得ることは、当該分野における課題の一つであった。
本発明は、上記従来技術の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、保存時の耐衝撃性の製品基準を満たし、且つ使用時の塗布の均一性に優れた固形粉末化粧料を提供することにある。
本発明者らは、上記従来技術の課題を解決するために鋭意研究を行なった結果、固形粉末化粧料中に油分として揮発性油分を配合し、不揮発性油分及び揮発性油分の含有量を特定の範囲に調整することによって、保存時には耐衝撃性の製品基準を満たし、且つ使用時に揮発性油分が揮発することにより化粧料の組成が変化し、塗布の均一性に優れた固形粉末化粧料が得られることを見出した。また、紫外線防御剤をともに配合した場合には、使用時に均一に塗り広げられることが可能となるため、優れた紫外線防御効果が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明にかかる固形粉末化粧料は、吸油量20mL/100g以上の粉末と、70℃,常圧下において粘度が1000mPa・s以下の不揮発性油分及び揮発性油分とを含有する固形粉末化粧料において、前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が、下記試験法1により測定される混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークと第2ピークとのピーク間の範囲内に相当し、且つ前記不揮発性油分の含有量が、下記試験法1により測定される混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークの混練トルク最大値の80〜100%の範囲内に相当することを特徴とするものである。
〈試験法1〉
化粧料中に含有するものと同一種類の各種粉末、各種油分(不揮発性油分及び揮発性油分)を用い、化粧料中の含有量と同一質量の前記各種粉末に対して、前記各種油分を75℃,0.94g/minの条件で滴下していき、同時に回転速度100rpm,トルクレンジ50g−cmの条件で混練トルクを連続的に測定することによって、混練トルク−油分量プロットを得る。
また、前記固形粉末化粧料において、さらに紫外線防御剤を含有することが好適である。
また、前記固形粉末化粧料において、粉末の吸油量が25〜35mL/100gであって、前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が16質量%以上であり、且つ前記不揮発性油分の含有量が10〜14質量%であることが好適である。
また、前記固形粉末化粧料において、粉末の吸油量が35〜45mL/100gであって、前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が20質量%以上であり、且つ前記不揮発性油分の含有量が14〜18質量%であることが好適である。
また、前記固形粉末化粧料において、粉末の吸油量が45〜55mL/100gであって、前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が24質量%以上であり、且つ前記不揮発性油分の含有量が18〜22質量%であることが好適である。
本発明によれば、保存時の耐衝撃性の製品基準を満たし、且つ使用時の塗布の均一性に優れた固形粉末化粧料が得られる。また、紫外線防御剤をともに配合している場合には、紫外線防御効果に優れた固形粉末化粧料を得ることができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳述する。
なお、本発明にかかる固形粉末化粧料は、吸油量20mL/100g以上の粉末と、70℃,常圧下において粘度が1000mPa・s以下の不揮発性油分及び揮発性油分とを含有する固形粉末化粧料において、前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が、下記試験法1により測定される混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークと第2ピークとのピーク間の範囲内に相当し、且つ前記不揮発性油分の含有量が、下記試験法1により測定される混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークの混練トルク最大値の80〜100%の範囲内に相当することを特徴とするものである。
〈試験法1〉
化粧料中に含有するものと同一種類の各種粉末、各種油分(不揮発性油分及び揮発性油分)を用い、化粧料中の含有量と同一質量の前記各種粉末に対して、前記各種油分を75℃,0.94g/minの条件で滴下していき、同時に回転速度100rpm,トルクレンジ50g−cmの条件で混練トルクを連続的に測定することによって、混練トルク−油分量プロットを得る。
粉末
本発明にかかる固形粉末化粧料に用いられる粉末は、化粧品に対して一般に用いられる粉末であればよく、このようなものであれば特に限定されることなく用いることができる。なお、本発明にかかる固形粉末化粧料に用いられる粉末は、吸油量が20mL/100g以上であるものの、化粧料中に配合する粉末成分全量としての吸油量が20mL/100g以上であればよく、単独で吸油量20mL/100g未満の粉末成分を配合しても構わない。なお、吸油量の測定方法は、JIS K−5101に準ずるものである。本発明に用いられる粉末としては、例えば、タルク、カオリン、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、ベントナイト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼石膏)、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、窒化ホウ素、二酸化チタン、酸化亜鉛等の無機粉末、ポリアミド樹脂粉末、ナイロン粉末、ポリエチレン粉末、ポリプロピレン粉末、ポリエステル粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン粉末、セルロース粉末等の有機粉末が挙げられる。が挙げられる。なお、これらの粉末の中から2種以上を任意に選択して組み合わせて用いてもよい。また、これらの粉末の表面に、シリコーン樹脂処理、ワックス処理、デキストリン脂肪酸処理、フッ素処理等の疎水化処理した疎水化処理粉末として用いても構わない。
本発明にかかる固形粉末化粧料において、粉末の配合量は化粧料全量中、65〜95質量%であることが好ましく、さらに好ましくは70〜85質量%である。粉末の配合量が65質量%未満であると塗り広がりやさらさら感に劣る場合があり、一方で、95質量%を超えて配合すると使用性や付着性の点で好ましくない。
不揮発性油分
本発明にかかる固形粉末化粧料に用いられる不揮発性油分とは、70℃,常圧下において粘度が1000mPa・s以下であればよく、このようなものであれば特に限定することなく用いることができる。なお、本発明において不揮発性油分とは、常圧下で沸点が260℃以上の油分を意味する。本発明に用いられる不揮発性油分としては、例えば、流動パラフィン、スクワラン、ヒマシ油、オリーブ油、ホホバ油、グリセリルジイソステアレート、トリメチロールプロパントリ2エチルイソステアレート、イソプロピルミリステート、セチル2エチルヘキサノエート、グリセリルトリイソステアレート、2ヘプチルウンデシルパルミテート、メチルポリシロキサン(重合度4以上)、ポリブテン、トリイソステアリン酸グリセリン、ジイソステアリルマレート、ラノリン等が挙げられる。また、これらの不揮発性油分の中から2種以上を任意に選択して組み合わせてもよい。なお、本発明にかかる固形粉末化粧料においては、上記不揮発性油分に相当するものであれば、別途、界面活性剤や紫外線防御剤等の機能を有している場合であっても、不揮発性油分として換算する。
本発明にかかる固形粉末化粧料において、不揮発性油分の好適な配合量は、前記粉末の吸油量に応じて異なる。
本発明にかかる固形粉末化粧料において、前記粉末の吸油量が25〜35mL/100gである場合、前記不揮発性油分の含有量が10〜14質量%であることが好ましく、さらに好ましくは10.5〜13.5質量%である。また、本発明にかかる固形粉末化粧料において、前記粉末の吸油量が35〜45mL/100gである場合、前記不揮発性油分の含有量が14〜18質量%であることが好ましく、さらに好ましくは14.5〜16.5質量%である。
また、本発明にかかる固形粉末化粧料において、前記粉末の吸油量が45〜55mL/100gである場合、前記不揮発性油分の含有量が18〜22質量%であることが好ましく、さらに好ましくは18.5〜21.5質量%である。前記不揮発性油分の配合量が上記の範囲を逸脱する場合、使用時の塗布の均一性に劣る場合がある。
揮発性油分
本発明にかかる固形粉末化粧料に用いられる揮発性油分とは、70℃,常圧下において粘度が1000mPa・s以下であればよく、このようなものであれば特に限定することなく用いることができる。なお、本発明において揮発性油分とは、常圧下で沸点が260℃未満の油分を意味する。本発明に用いられる揮発性油分としては、例えば、デカメチルテトラシロキサン、ヘキサメチルジシロキサン、ドデカメチルペンタシロキサン等の鎖状ポリシロキサン(重合度4以上)、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等の環状ポリシロキサン(ケイ素数4〜6)、シェルソル(シェル化学)、アイソパー(エッソ化学)等の軽質流動イソパラフィン等が挙げられる。また、これらの揮発性油分の中から2種以上を任意に選択して組み合わせて用いてもよい。
本発明にかかる固形粉末化粧料において、揮発性油分の配合量は化粧料全量中、2〜15質量%であることが好ましく、さらに好ましくは2〜10質量%である。揮発性油分の配合量が2質量%未満であると保存時の耐衝撃性又は使用時の塗布の均一性のいずれかが劣る場合があり、一方で、15質量%を超えて配合すると好適な使用状態が発現しにくくなる場合がある。
また、本発明にかかる固形粉末化粧料において、不揮発性油分及び揮発性油分の好適な配合量は、前記粉末の吸油量に応じて異なる。
本発明にかかる固形粉末化粧料において、粉末の吸油量が25〜35mL/100gである場合、前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が16質量%以上であることが好ましく、さらに好ましくは16〜29質量%である。また、本発明にかかる固形粉末化粧料において、粉末の吸油量が35〜45mL/100gである場合、前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が20質量%以上であることが好ましく、さらに好ましくは20〜33質量%である。
また、本発明にかかる固形粉末化粧料において、粉末の吸油量が45〜55mL/100gである場合、前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が24質量%以上であることが好ましく、さらに好ましくは24〜37質量%である。前記不揮発性油分及び揮発性油分の合計量が上記の範囲を逸脱する場合、使用時において優れた塗布の均一性が得られない場合がある。
不揮発性油分及び揮発性油分の含有量
また、本発明にかかる固形粉末化粧料においては、前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量が、混練トルク−油分量プロットにおける特定の範囲内に相当するものである。なお、各油分の含有量の説明に先立って、固形粉末化粧料における混練トルクと油分量との関係について説明を行なう。
図1に、一般的な固形粉末化粧料における混練トルク−油分量プロットの模式図、及び粉末と油分の混合状態の説明図を示す。固形粉末化粧料の製造に際して、一定量の粉末に対して油分の添加量を増加させつつ、混練トルクの値を連続的に測定していくと、図1上部の混練トルク−油分量プロットに示されているように、通常、2つの極大値が現れる。なお、粉末と油分の混合状態は、図1下部に示されているように、油分量の増加に応じて、Pendular,Funicular(I及びII),Capillary,及びSluryの4つの領域に分けられる。そして、図1上部の混練トルク−油分量プロットに示されるように、Pendular領域とFunicular領域との境界において混練トルクの第1の極大値(本発明において、第1ピークという)が現れ、次いで、Funicular領域とSlury領域との境界において混練トルクの第2の極大値(本発明において第2ピークという)が現れる。
ここで、Pendular領域とFunicular領域との境界付近、すなわち、図1の第1ピーク付近となるように、固形粉末化粧料に配合する油分量を調整した場合には、塗布の均一性が最も好適な状態となる。この反面、同領域においては、保存時の耐衝撃性の点で十分でなく、要求される製品基準を満たすことができない。加えて、製造時の混練トルクが高いことから、装置に大きな負荷がかかってしまい、製造上好ましくない。一方で、Funicular(I及びII)領域となるように油分量を調整した場合には、保存時の耐衝撃性の点で問題は無く、要求される製品基準を十分に満たすことができる。さらに、混練トルクの値が小さくなるように調整されることにより、装置への負担が少なくなり、製造上好ましい。
このため、本発明にかかる固形粉末化粧料においては、保存時においては耐衝撃性の製品基準を満たすFunicular(I及びII)領域(すなわち、第1ピーク−第2ピーク間)となり、さらに使用時においては揮発性油分が揮発することで、塗布の均一性に優れるPendular領域とFunicular領域との境界付近(すなわち、第1ピーク付近)となるように、揮発性油分と不揮発性油分の含有量がそれぞれ調整される。
すなわち、本発明にかかる固形粉末化粧料においては、不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が、図2に示すように、混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークと第2ピークとのピーク間の範囲内に相当するものである。ここで、第1ピークと第2ピークとのピーク間の範囲内は、Funicular(I及びII)領域であり、耐衝撃性の点で好適な状態である。したがって、本発明にかかる固形粉末化粧料においては、保存時の剤型がFunicular(I及びII)領域に相当することによって、保存時における耐衝撃性の製品基準が満たされる。
なお、図1上部の混練トルク−油分量プロットに示されるように、FunicularI領域とFunicularII領域との境界において混練トルクが極小(本発明において、第1極小ピークという)となる。ここで、製造上の観点からは、混練トルクがより小さい方が、装置への負担が少ないと言う点で好ましい。また、本発明にかかる固形粉末化粧料においては、使用時に揮発性油分が揮発することによって好適な使用状態が発現するものであるところ、即時に好適な使用状態へと達することがより望ましいと考えられる。このため、不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計としては、混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークとこれにつづく第1極小ピーク間とのピーク間の範囲内に相当するものであることが、より好適である。
また、本発明にかかる固形粉末化粧料においては、不揮発性油分の含有量が、図3に示すように、混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークの混練トルク最大値の80〜100%の範囲内に相当するものである。ここで、第1ピークは、Pendular領域とFunicular領域との境界であり、塗布の均一性の点で最も好適な状態である。すなわち、本発明にかかる固形粉末化粧料においては、使用時に揮発性油分が揮発することによって化粧料の組成が変化し、油分の残部がほぼ不揮発性油分のみからなるため、使用時の剤型がPendular領域とFunicular領域との境界付近に相当することとなり、使用時において優れた塗布の均一性が得られる。
なお、任意の固形粉末化粧料に対して、不揮発性油分及び揮発性油分の含有量が上記の範囲内に相当するものであるかどうかを確認するためには、下記試験法1を用いて当該固形粉末化粧料における混練トルク−油分量プロットを得る。
〈試験法1〉
化粧料中に含有するものと同一種類の各種粉末、各種油分(不揮発性油分及び揮発性油分)を用い、化粧料中の含有量と同一質量の前記各種粉末に対して、前記各種油分を75℃,0.94g/minの条件で滴下していき、同時に回転速度100rpm,トルクレンジ50g−cmの条件で混練トルクを連続的に測定することによって、混練トルク−油分量プロットを得る。
なお、上記試験法1について、より具体的には、市販の原料吸油量測定器(例えば、TO−50KCB5:日計電測株式会社)を用いることによって、上記試験法1に規定される各測定条件にて、任意の固形粉末化粧料に対する混練トルク−油分量プロットを得ることができる。
以上のように、本発明にかかる固形粉末化粧料中においては、前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が、上記試験法1により測定される混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークと第2ピークとのピーク間の範囲内に相当し、且つ前記不揮発性油分の含有量が、上記試験法1により測定される混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークの混練トルク最大値の80〜100%の範囲内に相当するように調整することによって、保存時には耐衝撃性の製品基準を満たし、さらに使用時には優れた塗布の均一性が得られる。
すなわち、不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が、上記試験法1により測定される混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークと第2ピークとのピーク間の範囲内に相当するように調整することにより、保存時において耐衝撃性の製品基準を満たす組成範囲となり、且つ使用時(揮発性油分の揮発後)に化粧料中に残存する不揮発性油分の含有量が、上記試験法1により測定される混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークの混練トルク最大値の80〜100%の範囲内に相当するように調整することにより、使用時において優れた塗布の均一性を発揮し得る組成範囲となる。
紫外線防御剤
また、本発明にかかる固形粉末化粧料においては、さらに紫外線防御剤を含有することが好適である。紫外線防御剤をともに配合した場合には、使用時に均一に塗り広げられることが可能となるため、紫外線防御効果に優れた固形粉末化粧料が得られる。
本発明にかかる固形粉末化粧料に用いられる紫外線防御剤は、化粧品に対して一般に用いられる紫外線防御剤であればよく、このようなものであれば特に限定されることなく用いることができる。なお、紫外線防御剤が前記不揮発性油分に相当する場合、本発明にかかる固形粉末化粧料においては、不揮発性油分として換算する。本発明に用いられる紫外線防御剤としては、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤が挙げられる。
本発明に用いられる紫外線吸収剤としては、例えば、パラアミノ安息香酸(以下、PABAと略す)、PABAモノグリセリンエステル、N,N−ジプロポキシPABAエチルエステル、N,N−ジエトキシPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAエチルエステル、N,N−ジメチルPABAブチルエステル、N,N−ジメチルPABAメチルエステル等の安息香酸系紫外線吸収剤、ホモメンチル−N−アセチルアントラニレート等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、アミルサリシレート、メンチルサリシレート、ホモメンチルサリシレート、オクチルサリシレート、フェニルサリシレート、ベンジルサリシレート、p−イソプロパノールフェニルサリシレート等のサリチル酸系紫外線吸収剤、オクチルシンナメート、エチル−4−イソプロピルシンナメート、メチル−2,5−ジイソプロピルシンナメート、エチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、メチル−2,4−ジイソプロピルシンナメート、プロピル−p−メトキシシンナメート、イソプロピル−p−メトキシシンナメート、イソアミル−p−メトキシシンナメート、オクチル−p−メトキシシンナメート(2−エチルヘキシル−p−メトキシシンナメート)、2−エトキシエチル−p−メトキシシンナメート、シクロヘキシル−p−メトキシシンナメート、エチル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、2−エチルヘキシル−α−シアノ−β−フェニルシンナメート、グリセリルモノ−2−エチルヘキサノイル−ジパラメトキシシンナメート、トリメトキシ桂皮酸メチルビス(トリメチルシロキサン)シリルイソペンチル等の桂皮酸系紫外線吸収剤、3−(4’−メチルベンジリデン)−d,1−カンファー、3−ベンジリデン−d,1−カンファー、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチルエステル、2−フェニル−5−メチルベンゾキサゾール、2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]1,3,5−トリアジン、2,4−ビス{[4−(2−エチルヘキシロキシ)−2−ヒドロキシ]フェニル}−6−(4−メトキシフェニル)−(1,3,5)−トリアジン、2,2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニルベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニルベンゾトリアゾール、ジベンザラジン、ジアニソイルメタン、4−メトキシ−4’−t−ブチルジベンゾイルメタン、5−(3,3−ジメチル−2−ノルボルニリデン)−3−ペンタン−2−オン、オクトクリレン等が挙げられ、特にオクチルメトキシシンナメート(商品名:パルソールMCX)、t−ブチルメトキシベンゾイルメタン(商品名:パルソール1789)、トリメトキシケイ皮酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチル(商品名:サンシェルターSP)、パラジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル(商品名:エスカロール507D)、パラジメチルアミノ安息香酸メチル(商品名:エスカロール506)、2,4−ビス−[{4−(2−エチルヘキソロキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル]−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン(商品名:チノソーブS)を好適に用いることができる。なお、これらの紫外線吸収剤の中から2種以上を任意に選択して組み合わせて用いてもよい。
また、本発明に用いられる紫外線散乱剤としては、例えば、酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化亜鉛、微粒子酸化亜鉛、酸化鉄、微粒子酸化鉄、酸化セリウムなどの粉末が挙げられる。なお、粉末としては、通常、針状、紡錘状、球状、粒状の粉末が使用され、粒子径が0.1μm以下の微粒子粉末が好ましい。なお、メチルハイドロジェンポリシロキサンやシランカップリング剤等のシリコーン処理;金属石鹸処理;パーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン塩やパーフルオロアルキルシラン等のフッ素処理;デキストリン脂肪酸エステル処理等によって、疎水化処理した紫外線散乱剤を用いることもできる。また、これらの紫外線散乱剤の中から2種以上を任意に選択して組み合わせて用いてもよい。
本発明にかかる固形粉末化粧料において、紫外線防御剤の配合量は化粧料全量中、0.001〜10.0質量%配合することが好ましく、さらに好ましくは0.01〜7.5質量%である。0.001質量%未満である場合、紫外線防御効果が十分に発揮できない場合があり、10.0質量%を超えて配合しても、配合量に見合うだけの効果が発揮できない。
本発明にかかる固形粉末化粧料においては、上記した必須成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧品や医薬品等において用いられる他の成分、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子、増粘剤、皮膜剤、金属イオン封鎖剤、低級アルコール、多価アルコール、pH調整剤、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水等を必要に応じて適宜配合することができる。
また、本発明にかかる固形粉末化粧料の製品としての用途は、特に制限されるものではないが、例えば、化粧下地、ファンデーション、頬紅、アイシャドー、アイライナー、サンケア製品、ボディ化粧品等の製品への応用が可能である。
以下に本発明の実施例を挙げてさらに詳しい説明を行なうが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明者らは、まず最初に、固形粉末化粧料中の油分量と、保存時の耐衝撃性(ワレ)及び塗布の均一性との関係について検討を行なった。総油分量を変化させた固形粉末化粧料における保存時の耐衝撃性及び塗布の均一性の評価結果を表1に示す。また、固形粉末化粧料における混練トルク−油分量プロットを行なった結果を図4上部に、前記固形粉末化粧料の各評価結果を図4下部に併せて示す。なお、測定条件及び評価基準は以下に示すとおりである。
保存時の耐衝撃性(ワレ)
下記表1に示す組成にて調製した各種固形粉末化粧料をサンプルとして、容器中に糊付けセットし、容器を逆位置にて30cmの高さから7回落下させ、下記基準にて評価を行なった。
○:容器中の化粧料にワレ等が見られず、セット時の形状が保持されていた。
×:容器中の化粧料が破壊され、ワレ等が見られた。
使用時の塗布の均一性
下記表1に示す組成にて調製した各種固形粉末化粧料をサンプルとし、一定量の各種サンプルをV溝ナイロン膜(又はトランスポアテープ(3M社))に一定時間かけて指で均一に広げた。各種サンプルを塗布したナイロン膜(又はテープ)の画像を撮影し、白黒画像(明度画像)に変換して、バラツキδを測定した(δが小さい方が均一性に優れている)。
混練トルク−油分量プロット
原料吸油量測定器(TO−50KCB5:日計電測株式会社製)により、下記表1に示す組成と同一種類の各種粉末30gに対して、同各種油分を75℃,0.94g/minの条件で滴下していき、同時に回転速度100rpm,トルクレンジ50g−cmの条件で混練トルクを連続的に測定することによって、混練トルク−油分量プロットを得た。
Figure 2008201695
表1及び図4に示されるように、固形粉末化粧料においては、総油分量が18.5〜21.5質量%(試験例1−5,1−6)付近において、使用時の塗布の均一性が最も好適な状態となる。すなわち、総油分量が少ない場合には付着性が低くなり、一方で、総油分量が多い場合には粉末同士の凝集が生じてしまうため、それぞれ塗布の均一性が劣ってしまうものと考えられる。また、図4に示す混練トルク−油分量プロットから、優れた塗布の均一性を発揮し得る領域は、Pendular領域とFunicular領域との境界(第1ピーク)付近に相当するものであることが確認される。
一方で、総油分量が18.5〜21.5質量%の組成(試験例1−5,1−6)においては、使用時の塗布の均一性は優れているものの、保存時の耐衝撃性の点では十分なものとは言えない。これは、総油分量が少ないことにより、化粧料中の粉末同士が剥離しやすいためと考えられる。このため、保存時の耐衝撃性の点に鑑みた場合には、総油分量を少なくとも21.5質量%よりも増加させる、すなわち、図4に示す混練トルク−油分量プロットのFunicular(I及びII)領域(第1ピーク−第2ピーク間)となるように調整する必要があると考えられる。
また、本発明者らは、固形粉末化粧料における塗布の均一性と紫外線防御効果との関係について検討するため、上記表1に示す組成にて調製した各種固形粉末化粧料について、紫外線防御効果についての評価を行なった。評価結果を上記塗布の均一性評価結果と併せて表2及び図5に示す。なお、紫外線防御効果の評価基準は以下のとおりである。
紫外線防御効果(SPF)
特開平7−167781号公報記載の高精度invitroSPF測定システム(高精度で、SPF値とPFA値を測定可能である)を用いて紫外線防御効果(SPF)の評価を行なった。具体的には、光源としてソーラーシュミレーター(Solar Ultraviolet SimulatorModel 600:Solar Light社)、塗布体としてトランスポアテープTM(3M社)を用い、サンプルを2.0mg/cmの塗布量で均一に塗布し、15分間乾燥後、紫外線を照射した。得られた透過紫外線スペクトルの演算処理を行ない、SPF値を算出した。
Figure 2008201695
表2及び図5に示されるように、塗布の均一性と紫外線防御効果との間には相関性が見られ、ともに総油分量が18.5〜21.5質量%付近の組成(試験例1−5,1−6)において、最も優れた効果を発揮し得ることが確認された。この結果は、油分量がPendular領域とFunicular領域との境界(第1ピーク)付近である場合に、固形粉末化粧料に含有される紫外線防御剤が均一に塗布されることによって、より優れた紫外線防御効果が発揮されるためと考えられる。
以上の知見に基づいて、本発明者らは、固形粉末化粧料中に油分として揮発性油分を配合し、保存時には耐衝撃性の製品基準を満たす領域内となるようにし、且つ使用時に揮発性油分が揮発することによって優れた塗布の均一性(及び紫外線防御効果)を発揮し得る領域内となるように、固形粉末化粧料中に配合する不揮発性油分及び揮発性油分の含有量を調整することによって、これらの両者の効果をともに発揮し得る固形粉末化粧料が得られるものと考えた。そして、このことを確認するため、不揮発性油分及び揮発性油分の含有量を各種変化させた固形粉末化粧料を調製し、各種評価を行なった。試験に用いた固形粉末化粧料の組成と各種評価結果とを併せて下記表3に示す。
Figure 2008201695
表3に示されるように、不揮発性油分量が18.5〜21.5質量%であり、且つ不揮発性油分量と揮発性油分量との合計が24.5質量%である実施例1−1及び1−2においては、保存時の耐衝撃性に優れるともに、使用時の塗布の均一性(及び紫外線防御効果)に優れた固形粉末化粧料が得られた。
これに対して、不揮発性油分量が16.5質量%及び23.5質量%である比較例1−1及び1−2においては、保存時の耐衝撃性の製品基準は満たしているものの、使用時の塗布の均一性(及び紫外線防御効果)に劣るものであった。また、不揮発性油分量と揮発性油分量との合計が22.5質量%である比較例1−3及び1−4においては、使用時の塗布の均一性(及び紫外線防御効果)は優れているものの、保存時の耐衝撃性の点で不十分であった。
以上の結果から、不揮発性油分量と揮発性油分量との合計をFunicular(I及びII)領域(すなわち、混練トルク−油分量プロットの第1ピーク−第2ピーク間)となるようにし、且つ不揮発性油分含有量については、Pendular領域とFunicular領域との境界付近(すなわち、混練トルク−油分量プロットの第1ピーク付近)となるように調整することにより、保存時の耐衝撃性、及び使用時の塗布の均一性(及び紫外線防御効果)の両者の効果を満たす固形粉末化粧料が得られることが確認される。
すなわち、本発明の固形粉末化粧料においては、不揮発性油分量と揮発性油分量との合計を、混練トルク−油分量プロットの第1ピーク−第2ピーク間となるように調整することにより、保存時においては耐衝撃性の製品基準を満たす組成範囲となり、さらに使用時(揮発性油分の揮発後)に化粧料中に残存する不揮発性油分の含有量を、混練トルク−油分量プロットの第1ピークの混練トルク最大値の80〜100%の範囲内となるように調整することにより、使用時において優れた塗布の均一性(及び紫外線防御効果)を発揮し得る組成範囲となる。
また、本発明者らは、化粧料に配合する粉末成分の吸油量と、不揮発性油分量及び揮発性油分量との関係について検討するため、粉末成分の吸油量を適宜変化させて、上記試験と同様の試験を試みた。試験に用いた固形粉末化粧料の組成と各種評価結果とを併せて下記表4に示す。なお、試験内容は上記試験と同様である。
Figure 2008201695
表4に示されるように、全粉末の吸油量が約30mL/100gである場合に、不揮発性油分量が10.5〜13.5質量%であり、且つ不揮発性油分量と揮発性油分量との合計が16.5質量%である実施例1−3及び1−4の固形粉末化粧料は、保存時の耐衝撃性に優れるともに、使用時の塗布の均一性(及び紫外線防御効果)にも優れているものであった。これに対して、不揮発性油分量が8.5質量%及び15.5質量%である比較例1−5及び1−6、不揮発性油分量と揮発性油分量との合計が14.5質量%である比較例1−7及び1−8においては、保存時の耐衝撃性あるいは使用時の塗布の均一性(及び紫外線防御効果)のいずれかの点で劣っているものであった。
なお、上記表3に示されているように、全粉末の吸油量が約50mL/100gである場合には、不揮発性油分量が18.5〜21.5質量%であり、且つ不揮発性油分量と揮発性油分量との合計が24.5質量%である固形粉末化粧料において、保存時の耐衝撃性、使用時の塗布の均一性(及び紫外線防御効果)の両方の点で優れていることが認められる。
そこで、粉末成分の吸油量と、不揮発性油分及び揮発精油分の好適な配合量との関係について、本発明者らがさらに詳しく検討を行なったところ、粉末の吸油量が25〜35mL/100gである場合、不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が16質量%以上、不揮発性油分の含有量が10〜14質量%であることが好ましく、また、粉末の吸油量が35〜45mL/100gである場合、不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が20質量%以上、不揮発性油分の含有量が14〜18質量%であることが好ましく、また、粉末の吸油量が45〜55mL/100gである場合、不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が24質量%以上、不揮発性油分の含有量が18〜22質量%であることが好ましいことが明らかとなった。
以下に本発明の他の実施例を挙げることにより、本発明についてさらに詳しい説明を行なうが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例2−1 パウダリーファンデーション 質量%
粉末
(1)タルク 27
(2)白雲母 20
(3)赤色酸化鉄 1.4
(4)黄色酸化鉄 1
(5)黒色酸化鉄 0.1
(6)酸化チタン 15
(7)球状PMMA粉末 5
不揮発性油分
(8)ジメチルポリシロキサン(平均重合度12) 10
(9)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 5
(10)オクチルメトキシシンナメート 5
(11)セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.2
揮発性油分
(12)デカメチルシクロペンタシロキサン 5
その他
(13)架橋型シリコーン・網状シリコーンブロック共重合体 3
(14)トリメチルシロキシケイ酸 5
(15)防腐剤 0.3
製造方法 (1)〜(7)及び(13),(15)をヘンシェルミキサーで混合した。これに(8)〜(12),(14)を加熱混合したものを添加混合後、粉砕した。これを中皿に成型し、パウダリーファンデーションを得た。
上記実施例2−1により得られたパウダリーファンデーションは、保存時の耐衝撃性の製品基準を満たし、且つ使用時の塗布の均一性に優れているものであった。
実施例2−2 アイシャドウ 質量%
粉末
(1)タルク 52
(2)グンジョウ 10
(3)パール剤 8
(4)球状シリカ 5
不揮発性油分
(5)リンゴ酸ジイソステアリル 10
(6)ジメチルポリシロキサン(平均重合度12) 10
揮発性油分
(7)軽質流動イソパラフィン 5
製造方法 (1)〜(4)をヘンシェルミキサーで混合した。これに(5)〜(7)を加熱混合したものを添加混合後、粉砕した。これを中皿に成型し、アイシャドウを得た。
上記実施例2−2により得られたアイシャドウは、保存時の耐衝撃性の製品基準を満たし、且つ使用時の塗布の均一性に優れているものであった。
固形粉末化粧料における混練トルク−油分量プロットの模式図、及び粉末と油分の混合状態の説明図である。 本発明の固形粉末化粧料における不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計についての説明図である。 本発明の固形粉末化粧料における不揮発性油分含有量についての説明図である。 固形粉末化粧料における混練トルク−油分量プロット(上部)、及び固形粉末化粧料における保存時の耐衝撃性及び塗布の均一性の評価結果を油分量に対してプロットした図(下部)である。 固形粉末化粧料における塗布の均一性及び紫外線防御効果の評価結果を油分量に対してプロットした図である。

Claims (5)

  1. 吸油量20mL/100g以上の粉末と、
    70℃,常圧下において粘度が1000mPa・s以下の不揮発性油分及び揮発性油分と
    を含有する固形粉末化粧料において、
    前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が、下記試験法1により測定される混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークと第2ピークとのピーク間の範囲内に相当し、且つ
    前記不揮発性油分の含有量が、下記試験法1により測定される混練トルク−油分量プロットにおける第1ピークの混練トルク最大値の80〜100%の範囲内に相当することを特徴とする固形粉末化粧料。
    〈試験法1〉
    化粧料中に含有するものと同一種類の各種粉末、各種油分(不揮発性油分及び揮発性油分)を用い、化粧料中の含有量と同一質量の前記各種粉末に対して、前記各種油分を75℃,0.94g/minの条件で滴下していき、同時に回転速度100rpm,トルクレンジ50g−cmの条件で混練トルクを連続的に測定することによって、混練トルク−油分量プロットを得る。
  2. 請求項1に記載の固形粉末化粧料において、さらに紫外線防御剤を含有することを特徴とする固形粉末化粧料。
  3. 請求項1又は2に記載の固形粉末化粧料において、粉末の吸油量が25〜35mL/100gであって、前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が16質量%以上であり、且つ前記不揮発性油分の含有量が10〜14質量%であることを特徴とする固形粉末化粧料。
  4. 請求項1又は2に記載の固形粉末化粧料において、粉末の吸油量が35〜45mL/100gであって、前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が20質量%以上であり、且つ前記不揮発性油分の含有量が14〜18質量%であることを特徴とする固形粉末化粧料。
  5. 請求項1又は2に記載の固形粉末化粧料において、粉末の吸油量が45〜55mL/100gであって、前記不揮発性油分及び揮発性油分の含有量の合計が24質量%以上であり、且つ前記不揮発性油分の含有量が18〜22質量%であることを特徴とする固形粉末化粧料。
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