JP2018063860A - ロールプレス方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】未塗工部に生じる皺を抑制し得るロールプレス方法を提供すること。【解決手段】本発明のロールプレス方法は、箔状をなす集電体20と、活物質と結着剤とを含有し前記集電体20の幅方向の両端を避けて形成されている合材層21と、を具備する電極前駆体25を、2つのロール30間でプレスするロールプレス方法であって、前記2つのロール30よりも前記電極前駆体25の搬送方向の先側で検知した前記電極前駆体25の先側張力と、前記2つのロール30よりも前記搬送方向の後側で検知した前記電極前駆体25の後側張力と、を対比し、前記先側張力が前記後側張力の0.375倍以下となるように前記電極前駆体25の搬送状態を制御する方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、電極を製造するためのロールプレス方法に関するものである。
ロールプレス機を用いて電極を製造するためのロールプレス方法は、従来から広く用いられている。
電極は、箔状をなす集電体の面上に活物質層が形成されたものであり、活物質層は、正極活物質又は負極活物質から選ばれる活物質と、当該活物質を集電体に繋ぎ止めるための結着剤とを含有する。電極を製造する際には、活物質層の材料からなる合材層を集電体上に形成し、当該合材層と集電体との複合体である電極前駆体を搬送しつつ2つのロール間でプレスする、ロールプレス方法を採用するのが一般的である(例えば、特許文献1参照)。ロールプレス後の電極前駆体は、裁断等されて電極となる。電極前駆体をロールプレスすることによって、活物質の密度を高めた活物質層を製造し得るとともに、集電体と結着剤との密着性を高め得る。
一般的なロールプレス方法は、巻き出しロールに巻回された集電体を巻き取りロールで巻き取りつつ行う。この場合の巻き出しロール及び巻き取りロールは、上記電極前駆体の搬送を行うための搬送手段としても機能する。一般には、巻き出しロールから巻き出され、かつ、巻き取りロールに巻き取られる前の集電体上に合材層を形成して電極前駆体とし、当該電極前駆体を更にロールプレスする。ロールプレス後の電極前駆体は、巻き取りロールに巻き取られる。
特開2001−76711号公報
巻き取りロールに巻き取られた電極前駆体には、巻き取りロールに沿った巻き癖がつく。電極前駆体は、更に裁断等の加工を経て電極として使用されるところ、その過程においては、必要に応じて、当該巻き癖を正すために何らかの方法で電極前駆体又は電極を平らかに賦形していた。しかし当該巻き癖が非常に強い場合には当該電極前駆体又は電極を平らかに賦形するのが非常に困難である。このため、場合によっては、使用に耐える程度にまで電極前駆体又は電極を賦形できず、電極の製造ロスが生じていた。
本発明の発明者は、鋭意研究の結果、この電極前駆体の巻き癖がロールプレス時に電極前駆体に負荷される張力と関係することを見出した。例えば、特許文献1には、巻き取りロールに巻き取られる前の電極前駆体に張力を負荷することで電極前駆体表面の湾曲等を抑制できることが開示されている。しかし実際には、ロールプレスの際に電極前駆体に大きな張力を負荷すると、巻き取りロールに巻き取られた電極前駆体に比較的強い巻き癖がついてしまう。この知見を得た本発明の発明者は、電極前駆体の巻き癖を抑制するために、ロールプレス時の張力を低くすることに想到した。
しかし乍ら、上記したロールプレス時の張力を低くするロールプレス方法を本発明の発明者が実際に実施したところ、当該ロールプレス方法には更なる改良の余地があることが明らかになった。具体的には、当該ロールプレス方法で得られた電極前駆体には、未塗工部に皺が形成されていた。
未塗工部とは、電極前駆体において合材層が形成されていない部分である。これに対して、電極前駆体において合材層が形成されている部分を塗工部と呼ぶ。
一般的な電極の製造方法においては、集電体の全体に電極合材を塗工するのではなく、集電体の幅方向の両端に、電極合材が塗工されない未塗工部を設けている。ここで言う集電体の幅方向とは、集電体における搬送方向を長手方向とした時に当該長手方向と略直交する方向である。
電極前駆体の未塗工部は、電極製造時に切り落とされる場合もあるし、或いは、電池におけるリードへの接続部分になる場合もある。
この種の未塗工部を有する電極において、未塗工部に大きな皺がよっている場合や、未塗工部に数多くの皺がよっている場合等、未塗工部の皺が顕著な場合には、未塗工部とリードとの電気的接続が不良になる場合がある。また、電極前駆体における未塗工部の皺が顕著な場合には、巻き取りロールに電極前駆体が偏って巻き取られたり、電極前駆体を裁断して電極を製造する際に裁断不良が生じたりする可能性もある。更には、未塗工部に顕著な皺がよる際には、未塗工部に隣接する活物質層にも大きな内部応力が生じる。そして、この応力が活物質層の損傷等の不具合に繋がる場合もある。したがって、未塗工部を利用する場合にも、未塗工部を切り落とす場合にも、未塗工部の皺が顕著な電極前駆体は電極としての使用に耐えない場合があった。つまり、ロールプレス時の張力を小さくすることによっても電極の製造ロスを抑制するのは困難であり、更なる技術の向上が求められていた。
本発明はかかる事情に鑑みて為されたものであり、電極前駆体の未塗工部に生じる皺を抑制し得るロールプレス方法を提供することを目的とする。
本発明の発明者は、上記の皺の生じる機構を解明すべく、更に鋭意研究を進めた。その結果、ロールプレス時において、電極前駆体のなかでロールよりも搬送方向の先側に位置する部分に作用する張力(先側張力と呼ぶ)と、当該ロールよりも搬送方向の後側に位置する部分に作用する張力(後側張力と呼ぶ)と、のバランスが、上記皺の原因となり得ることに想到した。本発明の発明者は、この考えに基づき本発明を完成させた。
すなわち、本発明のロールプレス方法は、
箔状をなす集電体と、活物質と結着剤とを含有し前記集電体の幅方向の両端を避けて形成されている合材層と、を具備する電極前駆体を、2つのロール間でプレスするロールプレス方法であって、
前記2つのロールよりも前記電極前駆体の搬送方向の先側で検知した前記電極前駆体の先側張力と、前記2つのロールよりも前記搬送方向の後側で検知した前記電極前駆体の後側張力と、を対比し、前記先側張力が前記後側張力の0.375倍以下となるように前記電極前駆体の搬送状態を制御する、ロールプレス方法である。
本発明のロールプレス方法によると、未塗工部に生じる皺を抑制し得る。
実施例1のロールプレス方法を模式的に表す説明図である。 実施例1〜実施例9及び比較例1〜比較例5のロールプレス方法における先側張力及び後側張力並びに未塗工部の皺の有無の関係を表すグラフである。 未塗工部に皺が発生したロールプレス方法を模式的に表す説明図である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を説明する。なお、特に断らない限り、本明細書に記載された数値範囲「x〜y」は、下限xおよび上限yをその範囲に含む。そして、これらの上限値および下限値、ならびに実施例中に列記した数値も含めてそれらを任意に組み合わせることで数値範囲を構成し得る。さらに数値範囲内から任意に選択した数値を上限、下限の数値とすることができる。
本発明のロールプレス方法は、箔状をなす集電体と、活物質と結着剤とを含有し集電体の幅方向の両端を避けて形成されている合材層と、を具備する電極前駆体を、2つのロール間でプレスするロールプレス方法である。また、本発明のロールプレス方法においては、2つのロールよりも電極前駆体の搬送方向の先側で検知した電極前駆体の先側張力と、2つのロールよりも搬送方向の後側で検知した電極前駆体の後側張力と、を対比し、先側張力が後側張力の0.375倍以下となるように電極前駆体の搬送状態を制御する。
本発明のロールプレス方法を実施する電極前駆体において、合材層は集電体の幅方向の両端を避けて形成されている。つまり、本発明のロールプレス方法を実施する電極前駆体は、幅方向の両端に未塗工部を有する。
電極前駆体の長手方向においては、合材層は連続的に形成されていても良いし、断続的に形成されていても良い。つまり、電極前駆体において、合材層と未塗工部は長手方向に交互に形成されても良い。なお、ここで言う長手方向及び幅方向については既述したとおりである。
本発明のロールプレス方法は、電極前駆体をプレスするための2つのロールと、先側張力及び後側張力を検知するための張力検知要素と、を用いて実施し得る。以下、電極前駆体をプレスするための2つのロールを主ロールと呼び、本発明のロールプレス方法に用い得る他のロールと区別する。
以下、必要に応じて、本発明のロールプレス方法を実施するための装置を、本発明のロールプレス装置と呼ぶ場合がある。
本発明のロールプレス装置及び電極前駆体をはじめとする、以下に説明する各要素において、ロールプレス時に主ロールよりも搬送方向の先側に位置する部分を先側部分と呼び、主ロールよりも搬送方向の後側に位置する部分を後側部分と呼ぶ。電極前駆体の合材層は乾燥及びロールプレスを経て活物質層となるが、必要に応じてロールプレス後の活物質層を合材層と呼ぶ場合がある。加えて、必要に応じて、搬送方向の先側を単に先側と呼び、搬送方向の後側を単に後側と呼ぶ。
既述したように本発明の発明者は、鋭意研究の結果、ロールプレス時における先側張力と後側張力とのバランスが未塗工部の皺の原因となり得るということ、及び、当該バランスを最適な範囲にすることで、未塗工部の皺を抑制できることを見出した。既述したように、先側張力は、主ロールよりも搬送方向の先側、つまり巻き取りロール側において、電極前駆体に作用する張力である。後側張力は、主ロールよりも搬送方向の後側、つまり巻き出しロール側において、電極前駆体に作用する張力である。
具体的には、本発明の発明者は、先側張力が後側張力の0.375倍以下となるようにロールプレス時の電極前駆体の搬送状態を制御することで、実際に、上記した未塗工部の皺を抑制することを可能にした。
電極前駆体に作用する張力は、上記したように電極前駆体の巻き癖の原因と考えられるが、未塗工部に生じる皺の原因にもなり得ると考えられる。
電極前駆体が巻き出しロール及び巻き取りロールによって搬送される場合を例に挙げて考えると、ロールプレス時には、電極前駆体の全体に巻き出しロール及び巻き取りロールによる張力が作用する。
図3に示すように、未塗工部122の皺190は、電極前駆体125の先側部分128かつ主ロール130近傍の部分で生じる。当該電極前駆体125の先側部分128かつ主ロール130近傍の部分を対象部191と呼ぶ。合材層121には主ロール130によるプレス荷重が作用する。当該合材層121が形成されている集電体120にもまた、合材層121を介して主ロール130のプレス荷重が作用する。したがって、対象部191における塗工部123の全体は、主ロール130のプレス荷重によって延びる。これに対して、未塗工部122には主ロール130のプレス荷重が作用しないため、未塗工部122は延び難い。この塗工部123と未塗工部122との延び方の差によって、未塗工部122に皺190が形成されると考えられる。
本発明の発明者は、上記の知見を基に更なる研究を進めた末に、力の成分やその方向は考慮せず、単純に、先側部分128に作用する張力すなわち先側張力と、後側部分129に作用する張力すなわち後側張力とを各々測定し、当該測定値を基に、ロールプレス時における先側張力が後側張力の0.375倍以下となるようにすることで、上記の皺190の発生を抑制し得ることに到達した。先側張力及び後側張力には、巻き出しロール150及び巻き取りロール151等の搬送要素105が大きく関与するために、ロールプレス時の電極前駆体125の搬送状態を制御すれば、先側張力及び後側張力のバランスを上記範囲内に容易に設定し得る。
なお、上述したように、電極前駆体の巻き癖を抑制するためには、ロールプレス時の張力を小さくするのが良い。当該ロールプレス時の張力は、先側張力の大きさによって規定できる。先側張力が小さければ電極前駆体は巻き取りロールに緩く巻き取られて上記の巻き癖も緩和されることから、電極前駆体の巻き癖には先側張力が大きく関与すると考えられるためである。
具体的には、先側張力は3.0N/cm以下であるのが好ましく、2.5N/cm以下であるのがより好ましく、2.0N/cm以下であるのが更に好ましく、1.5N/cm以下であるのがなお好ましい。上記の巻き癖を抑制するための後側張力については特に限定しないが、強いて言えば、後側張力は5.0N/cm以下であるのが好ましく、4.0N/cm以下であるのがより好ましく、3.5N/cm以下であるのが特に好ましい。
電極前駆体の搬送方法は特に限定されず、搬送要素として上記した巻き出しロール及び巻き取りロール以外のものを用いても良いが、巻き出しロール及び巻き取りロールを用いる場合には、主ロールと搬送要素とを同期させ易い利点がある。
本発明のロールプレス方法においては、電極前駆体をプレスする2つ一対の主ロールを複数対設けても良い。この場合には、当該複数対の主ロールのなかで最も先側にあるものよりも更に先側で電極前駆体に作用する張力を、先側張力として扱えば良い。また、上記複数対の主ロールのなかで最も後側にあるものよりも更に後側で電極前駆体に作用する張力を、後側張力として扱えば良い。また、この場合、各対の主ロールそれぞれについて、その先側で電極前駆体に作用する張力が後側で電極前駆体に作用する張力以下であるのがより好ましい。
更に、搬送要素に上記の巻き出しロール及び巻き取りロール以外のロールを設けても良い。例えば、主ロールと巻き取りロールとの間に1以上の副ロールを設けても良い。本明細書では、電極前駆体のプレスに寄与するロールを主ロールと呼び、主ロール、巻き出しロール及び巻き取りロール以外のロールを副ロールと呼ぶ。例えば、集電体や電極前駆体を位置規制するロール等は、副ロールに相当する。
なお、電極前駆体に作用する張力のうち副ロールに由来する力は、主ロール、巻き出しロール及び巻き取りロール等に由来する力に比べると僅かであるため、副ロールの有無及びその位置は先側張力及び後側張力に影響しないとみなし得る。つまり、主ロールと巻き取りロールとの間に副ロールを設けた場合を例示すると、当該複数の副ロールの存在に関係なく、巻き取りロールと主ロールとの間の何れかの位置において電極前駆体に作用する張力を先側張力として扱えば良い。主ロールと巻き出しロールとの間に副ロールを設ける場合にも同様であり、巻き出しロールと主ロールとの間の何れかの位置において電極前駆体に作用する張力を後側張力として扱えば良い。
なお、ここで言う副ロールと主ロールとの違いは、既述したように、電極前駆体のプレスに大きく関与するか否かにある。本明細書では、プレス圧が主ロールのプレス圧の1/4以下であるロールを副ロールとする。主ロールが複数対ある場合には、最もプレス圧の大きな主ロールを基準として、該当するロールが主ロールであるか副ロールであるかの判断をすれば良い。
搬送要素として、巻き出しロールと巻き取りロールとの組み合わせ以外のものを用いる場合にも、同様に、先側に位置する搬送要素と主ロールとの間で電極前駆体に作用する張力を先側張力とし、後側に位置する搬送要素と主ロールとの間で電極前駆体に作用する張力を後側張力とすれば良い。
本発明のロールプレス方法においては、ロールプレス時に、先側張力及び後側張力を実際に検知する。先側張力及び後側張力は張力検知要素によって検知可能である。張力検知要素としては、接触式のものを用いても良いし、非接触式のものを用いても良い。具体的には、張力検知要素は、距離法、ロール法、電磁法、変位法等の既知の方法に基づいて張力を検知すれば良い。張力検知要素は、ロールプレスを行っている間、連続的に、先側張力及び後側張力を検知し続けても良いし、或いは、任意の間隔をおいて断続的に先側張力及び後側張力を検知しても良い。何れの場合にも、同じタイミングで検知した先側張力と後側張力とに基づいて電極前駆体の搬送状態を制御するのが好ましい。
電極前駆体の搬送状態の制御は、既知の方法で行えば良く、当該制御に用いる制御要素としては、CPU及びメモリを備えるコンピュータ等、工業製品の製造装置に一般的に用いられるものを用いれば良い。制御要素には上記の張力検知要素を接続すれば良い。
制御要素は、張力検知要素で検知した先側張力と後側張力とを対比して、先側張力が後側張力の0.375倍を超える場合、先側張力が後側張力の0.375倍以下となるように電極前駆体の搬送状態を制御する。
ここで、本明細書で言う「電極前駆体の搬送状態を制御する」とは、先側張力と後側張力との比が上記した範囲外である場合に、当該範囲内となるように、搬送要素の駆動状態を一時的に或いは継続的に変更することを意味する。
搬送要素の駆動状態を変更する具体例としては、先側張力及び後側張力の関係が上記の範囲外である場合、後側張力を増大するために巻き出しロールの出力を下げる、及び/又は、先側張力を低減するために巻き取りロールの出力を下げることが挙げられる。場合によっては、巻き出しロールの出力を上げても良い。
なお、場合によっては、本発明のロールプレス装置に制御要素を設けず、その代わりに作業者自身が上記したような搬送状態の制御を行っても良い。
何れの場合にも、張力検知要素で検知した先側張力の実測値及び後側張力の実測値に基づいて、先側張力が後側張力の0.375倍以下となるように電極前駆体の搬送状態を制御することで、上記した皺の発生を抑制できる。
本発明のロールプレス方法は、合材層の長手方向の長さが幅方向の長さよりも大きい場合に、特に効果的であると考えられる。合材層の長手方向の長さが幅方向の長さよりも大きい場合には、合材層は、上記した主ロールによる摩擦力の影響を大きく受ける。このため、既述したように、ロールプレス時の張力を一様に小さくするだけでは、未塗工部に顕著な皺が生じていた。しかし、本発明のロールプレス方法によると、後述する実施例の項にも示すように、合材層の長手方向の長さが幅方向の長さよりも大きいにも拘わらず、未塗工部に生じる皺は僅かであるか、或いは未塗工部には皺は生じない。
以下、本発明のロールプレス方法で製造される電極前駆体、及び当該電極前駆体から製造される電極について説明する。
本発明のロールプレス方法でプレスする電極前駆体は、箔状をなす集電体と、活物質と結着剤とを含有し前記集電体の幅方向の両端を避けて形成されている合材層と、を具備するものである。上記したように、本発明のロールプレス方法は、先側張力の実測値及び後側張力の実測値に基づいて、先側張力が後側張力の0.375倍以下となるように電極前駆体の搬送状態を制御しつつロールプレスを行うだけで、上記の効果を奏すると考え得る。したがって本発明のロールプレス方法は、合材層の組成や集電体の種類等、電極前駆体の構成を問わず、様々な電極用の電極前駆体を製造する方法として利用できる。具体的には、本発明のロールプレス方法は、リチウムイオン二次電池、ナトリウムイオン二次電池、及びニッケル金属水素化物電池用の電極前駆体を製造する方法として好ましく使用できる。
電極前駆体は、正極用の電極前駆体である正極前駆体であっても良いし、負極用の電極前駆体である負極前駆体であっても良い。或いは、双極型電極用の電極前駆体である双極型電極前駆体であっても良い。正極前駆体は、合材層として、正極活物質を含有する正極合材層を有する。負極前駆体は、合材層として、負極活物質を含有する負極合材層を有する。双極型電極前駆体は、合材層として、集電体の表面又は裏面にそれぞれ形成される正極合材層及び負極合材層の両方を有する。以下、正極合材層及び負極合材層を総称して単に合材層と呼ぶ場合がある。また、正極合材層がプレスされてなる正極活物質層、及び負極合材層がプレスされてなる負極活物質層を、総称して単に活物質層と呼ぶ場合がある。
電極前駆体が正極前駆体又は負極前駆体である場合、合材層は集電体の一方の面にのみ形成されても良いし、両方の面にそれぞれ形成されても良い。合材層が集電体の両方の面に形成されている電極前駆体においては、特に、主ロールと電極前駆体との間に大きな摩擦力が生じると考えられる。したがって、この場合には本発明のロールプレス方法が特に効果的だと考えられる。
箔状の集電体の両面に合材層を形成する場合、一方の合材層を先に形成しても良いし、或いは、両方を同時に形成しても良い。
一例を挙げると、先ず、集電体の一方の面にスラリー状の合材を塗布して、合材層を形成する。当該スラリーは、後述するように、活物質、結着剤、溶剤、並びに必要に応じて導電助剤等のその他の添加剤を混合したものである。溶剤としては、N−メチル−2−ピロリドン、メタノール、メチルイソブチルケトン、水等の揮発し易い液体を例示できる。
合材の塗布方法としては、ロールコート法、ダイコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用い得る。
上記したスラリー状の合材を、上記した公知の方法によって、集電体の幅方向の両端を避けて塗布することで、合材層を有する電極前駆体を形成できる。なお、合材層は、集電体或いは電極前駆体の長手方向に沿って連続的に形成しても良いし、或いは、当該長手方向に沿って断続的に形成しても良い。ここで、電極前駆体に作用する張力を一様に小さくしたロールプレス方法では、合材層の幅方向の長さよりも合材層の長手方向の長さが大きい場合に、未塗工部の皺が発生し易かった。したがって、未塗工部の皺を抑制する本発明のロールプレス方法は、合材層の幅方向の長さよりも合材層の長手方向の長さが大きい電極前駆体に対して、より効果的だと言える。
更に、本発明のロールプレス方法は、合材層の幅方向の長さと合材層の長さ方向の長さとの比が1:2以上である場合により効果的であり、1:5以上である場合に更に効果的であり、1:10以上である場合に特に効果的であると考えられる。
電極前駆体は、ロールプレス前に乾燥して、合材層に含まれる溶剤等の揮発成分を除去すると良い。
乾燥は、加熱、送風及び/又は減圧雰囲気下で行うのが良く、その温度や時間等は特に問わない。集電体の両面に各々合材層を形成する場合には、両者を同時に乾燥しても良い。乾燥後、必要に応じて、電極前駆体を加熱しても良い。加熱温度及び時間は、結着剤及び活物質の機能を損なわないような温度及び時間を適宜設定すれば良い。なお、加熱は既述したロールプレスと同時に行っても良いし、ロールプレス後に行っても良い。加熱することで、活物質層中の活物質及び導電助剤と結着剤の密着性を高めたり、活物質層と集電体との密着性を高めたりできる利点がある。
以下、本発明のロールプレス方法における電極前駆体を構成し得る各種の要素について説明する。
集電体は、ニッケル金属水素化物電池、リチウムイオン二次電池等の電池の放電又は充電の間、電極に電流を流し続けるための化学的に不活性な電子伝導体をいう。集電体としては、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、錫、インジウム、チタン、ルテニウム、タンタル、クロム、モリブデンから選ばれる少なくとも一種、並びにステンレス鋼などの金属材料を例示することができる。集電体は公知の保護層で被覆されていても良い。集電体の表面を公知の方法で処理したものを集電体として用いても良い。
集電体は箔状をなす。ここで言う箔状とは、シート状、フィルム状、リボン状等を含む概念であり、厚さ1mm以下かつ幅及び長さが厚さよりも大きいものを指す。集電体の厚さは0.1μm〜500μmの範囲内であるのが好ましく、1μm〜100μmの範囲内であるのがより好ましく、10μm〜50μmの範囲内であるのが更に好ましい。
合材層の厚さや密度等は特に限定しないが、本発明の主旨に鑑みると、主ロールによる大きな摩擦力が電極前駆体に作用する場合、つまり、電極前駆体が高圧縮される場合に本発明のロールプレス方法が特に効果的だと考えられる。合材層の圧縮率、つまり、プレス前の合材層の密度を100%とした時の活物質層の密度は、110%以上であるのが好ましく、120%以上であるのがより好ましく、130%以上であるのが更に好ましく、140%以上であるのがなお好ましい。圧縮率の好ましい範囲に上限はないが、強いて上限値を設定するとすれば、200%以下である。
上記圧縮率を考慮した合材層の密度は、1.0〜3.5g/cmの範囲であるのが好ましく、1.5〜3.0g/cmの範囲であるのがより好ましく、2.0〜2.5g/cmの範囲であるのが特に好ましい。また、圧縮後の合材層の密度、つまり、活物質層の密度は、1.5〜4.5g/cmの範囲であるのが好ましく、2.0〜4.0g/cmの範囲であるのがより好ましく、2.5〜3.5g/cmの範囲であるのが特に好ましい。
なお、合材層および活物質層の密度を上記の範囲内にするためには、合材層の目付量は、片面あたり、5〜35mg/cmの範囲内であるのが好ましく、10〜30mg/cmの範囲内であるのがより好ましく、15〜25mg/cmの範囲内であるのが特に好ましい。なお、合材層の目付量とは、単位面積あたりの合材層における合材の固形分の質量を指し、活物質層の目付量と言い換えることもできる。
合材層の組成及び活物質層の組成は、本発明のロールプレス方法により製造される電極前駆体を用いる電池の種類に応じて適宜決定すれば良い。各合材層は、活物質、溶剤、並びに必要に応じて結着剤、導電助剤、分散剤及び増粘剤に代表される各種の添加剤を含み得る。
結着剤は、正極活物質、負極活物質等を集電体の表面に繋ぎ止める役割を果たすものである。
結着剤としては、電池用の正極又は負極に使用されるものを選択すれば良い。
例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、アクリル酸やメタクリル酸などのモノマー単位を含むアクリル系樹脂を例示することができる。また、結着剤として、親水基を有するポリマーを採用してもよい。親水基を有するポリマーの親水基としては、カルボキシル基、スルホ基、シラノール基、アミノ基、水酸基、リン酸基が例示される。親水基を有するポリマーの具体例として、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ポリメタクリル酸などの分子中にカルボキシル基を含むポリマー、又は、ポリ(p−スチレンスルホン酸)などのスルホ基を含むポリマーを挙げることができる。
ポリアクリル酸、あるいはアクリル酸とビニルスルホン酸との共重合体など、カルボキシル基及び/又はスルホ基を多く含むポリマーは水溶性となる。親水基を有するポリマーは、水溶性ポリマーであることが好ましく、化学構造でいうと、一分子中に複数のカルボキシル基及び/又はスルホ基を含むポリマーが好ましい。
各活物質層における結着剤の含有量は特に限定されないが、強いて挙げるとすると、0.1質量%〜10質量%の範囲内、0.5質量%〜7質量%の範囲内、1質量%〜5質量%の範囲内を挙げることができる。活物質層における結着剤の含有量が過少であれば、ロールプレス時に活物質層の剥離等が生じるおそれがある。また、活物質層における結着剤の含有量が過多であれば、活物質層が含有し得る活物質の量が相対的に少なくなり、電極のエネルギー密度が不足する場合があるために、好ましくない。
本発明のロールプレス方法で製造される電極前駆体がリチウムイオン二次電池用のものである場合、正極活物質層に含まれる正極活物質としては、一般的なリチウムイオン二次電池用の正極活物質を使用できる。
具体的には、正極活物質としては、層状岩塩構造の一般式:LiNiCoMn(0.2≦a≦2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはW、Mo、Re、Pd、Ba、Cr、B、Sb、Sr、Pb、Ga、Al、Nb、Mg、Ta、Ti、La、Zr、Cu、Ca、Ir、Hf、Rh、Fe、Ge、Zn、Ru、Sc、Sn、In、Y、Bi、S、Si、Na、K、P、Vから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦3)で表されるリチウム複合金属酸化物、LiMnOを挙げることができる。また、正極活物質として、LiMn等のスピネル構造の金属酸化物、スピネル構造の金属酸化物と層状化合物の混合物で構成される固溶体、LiMPO、LiMVO又はLiMSiO(式中のMはCo、Ni、Mn、Feのうちの少なくとも一種から選択される)などで表されるポリアニオン系化合物を挙げることができる。さらに、正極活物質として、LiFePOFなどのLiMPOF(Mは遷移金属)で表されるタボライト系化合物、LiFeBOなどのLiMBO(Mは遷移金属)で表されるボレート系化合物を挙げることができる。正極活物質として用いられるいずれの金属酸化物も上記の組成式を基本組成とすればよく、基本組成に含まれる金属元素を他の金属元素で置換したものも使用可能である。
同様に、負極活物質としては、一般的なリチウムイオン二次電池用の負極活物質を使用できる。
具体的には、負極活物質としては、電荷担体を吸蔵及び放出し得る材料が使用可能である。したがって、リチウムイオンなどの電荷担体を吸蔵及び放出可能である単体、合金又は化合物であれば特に限定はない。たとえば、負極活物質としてLiや、炭素、ケイ素、ゲルマニウム、錫などの14族元素、アルミニウム、インジウムなどの13族元素、亜鉛、カドミウムなどの12族元素、アンチモン、ビスマスなどの15族元素、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、銀、金などの11族元素をそれぞれ単体で採用すればよい。合金又は化合物の具体例としては、Ag−Sn合金、Cu−Sn合金、Co−Sn合金等の錫系材料、各種黒鉛などの炭素系材料、ケイ素単体と二酸化ケイ素に不均化するSiO(0.3≦x≦1.6)などのケイ素系材料、ケイ素単体若しくはケイ素系材料と炭素系材料を組み合わせた複合体が挙げられる。また、負極活物質して、Nb、TiO、LiTi12、WO、MoO、Fe等の酸化物、又は、Li3−xN(M=Co、Ni、Cu)で表される窒化物を採用しても良い。負極活物質として、これらのものの一種以上を使用することができる。
本発明のロールプレス方法で製造される電極前駆体がニッケル金属水素化物電池用のものである場合、正極活物質層に含まれる正極活物質としては、水酸化ニッケルに代表されるニッケル酸化化合物等、公知のものを採用できる。また、負極活物質としては、各種の水素吸蔵合金を採用できる。水素吸蔵合金としては、例えば、希土類を含有するAB型の水素吸蔵合金が知られている。AB型の水素吸蔵合金は、六方晶であるCaCu型相を主たる結晶構造とすることが知られており、希土類元素、ニオブ及びジルコニウムから選ばれるA成分と、遷移金属、Mg及びAlから選ばれるB成分とを含有するものが一般的である。より具体的には、AB型の水素吸蔵合金としては、例えばLaNiに代表されるように希土類元素を単体で用いた合金か、或いは、MmNi系水素吸蔵合金とも呼ばれる複数の希土類元素の混合物を用いた合金が実用化されている。
MmNi系水素吸蔵合金は、Mmつまりミッシュメタルと呼ばれるLa、Ce、Pr、Nd等の混合希土類元素を含有する。また、MmNiのNiの一部は、Al、Mn等の元素で置換され得る。
その他の水素吸蔵合金としては、MgZn、ZrNiに代表されるAB型、TiFe、TiCoに代表されるAB型、MgNi、MgCuに代表されるAB型、Ti−V、V−Nbに代表される固溶体型、及び、希土類、Mg及びNiを含有する超格子構造のA型及びA19型等が挙げられる。
正極活物質の形状、及び、負極活物質の形状は特に限定されないが、強いて言えば、平均粒子径が1〜100μmの範囲内が好ましく、5〜50μmの範囲内がより好ましい。なお、本明細書でいう平均粒子径とは、一般的なレーザー回折式粒度分布測定装置で測定した場合の平均粒子径D50を指す。
正極活物質及び負極活物質の種類やその量は特に限定しないが、活物質層には、活物質が活物質層全体の質量に対して、60〜99質量%で含まれるのが好ましく、80〜98質量%で含まれるのがより好ましい。活物質層における活物質の含有量が多ければ、エネルギー密度の高い電極を得ることができる。
活物質と結着剤との含有比は、電池の容量等に応じて適宜設定すれば良いが、あえて好ましい範囲を挙げるとすると、活物質と結着剤との質量比は1:0.005〜1:0.3であるのが好ましい。活物質と結着剤との質量比がこの範囲内であれば、結着剤によって活物質を集電体に強固に繋ぎ止めることができ、かつ、電極のエネルギー密度も十分に高くできる。
導電助剤は化学的に不活性な電子高伝導体であれば良く、炭素質微粒子であるカーボンブラック、黒鉛、気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber)、及び各種金属粒子等が例示される。カーボンブラックとしては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、ファーネスブラック、チャンネルブラック等が例示される。これらの導電助剤を単独または二種以上組み合わせて正極活物質層に添加することができる。
導電助剤の配合量は特に限定されないが、あえて範囲を挙げるとすると、質量比で、活物質:導電助剤=1:0.01〜1:0.5であるのが好ましい。導電助剤が少なすぎると効率のよい導電パスを形成できず、また、導電助剤が多すぎると活物質層の成形性が悪くなるとともに電極のエネルギー密度が低くなるためである。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
実施例1のロールプレス方法は、集電体の両面に各々正極活物質層が形成された正極前駆体を製造する方法である。実施例1のロールプレス方法を模式的に表す説明図を図1に示す。以下、図1を基に各実施例及び各比較例を説明する。
<電極前駆体の製造>
巻き出しロール50に巻かれた集電体20を準備し、図1に示すように、集電体20の長手方向の一端を巻き出しロール50から巻出して、巻き取りロール51に巻き取った。集電体20としては、厚さ15μmのアルミニウム箔を用いた。このアルミニウム箔の、JIS H 4160−1994による合金番号は、1N30であった。
巻き出しロール50及び巻き取りロール51は、各々、別々のモータM1又はM2に接続されている。各モータM1及びM2は制御要素40に接続され、制御要素40によって各々独立に制御される。
巻き出しロール50及び巻き取りロール51は、モータM1又はM2に駆動されて図1中矢印方向に回転し、当該矢印方向に集電体20を巻出し及び巻き取ることで、図1に示す後側から先側に向けて、集電体20及び電極前駆体25を搬送する。なお、当該後側及び先側は、搬送方向における後側及び先側を指す。
巻き出しロール50と巻き取りロール51との間には2つの主ロール30が設けられている。巻き出しロール50と2つの主ロール30との間、より具体的には巻き出しロール50と後述する後側張力検知要素52の可動ロール55との間には、図略の塗工要素及び乾燥要素が設けられている。塗工要素は塗工ロール及びドクターブレードで構成され、乾燥要素は加熱炉である。乾燥要素は塗工要素の後側にある。
実施例1のロールプレス方法では、塗工要素によって集電体20の両面に各々正極合材を塗布して正極合材層21を形成した。正極合材としては、正極活物質として層状岩塩構造のLiNi0.5Co0.3Mn0.2を94質量部、導電助剤としてアセチレンブラックを3質量部、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを3質量部、及び、溶剤として適量のNMPを混合して得られたスラリーを用いた。
塗工要素により正極合材層21が形成された集電体20は、次いで乾燥要素に供給された。乾燥要素では正極合材層21を加熱乾燥した。
上記した正極合材層21の形成及び乾燥は、巻き出しロール50及び巻き取りロール51からなる搬送要素5によって電極前駆体25を搬送しつつ行った。したがって、正極合材層21は集電体20の長手方向に連続的に形成された。なお、2つの正極合材層21は、集電体20の幅方向の両端には形成されないため、電極前駆体25の幅方向の両端には、集電体20が露出する未塗工部22が形成された。
<ロールプレス>
巻き出しロール50の先側かつ図略の塗工要素の先側には、2つの主ロール30が設けられている。主ロール30は電極前駆体25を挟んだ上下にそれぞれ配置されている。電極前駆体25の上側に位置する主ロール30を上側主ロール30aと呼び、電極前駆体25の下側に位置する主ロール30を下側主ロール30bと呼ぶ。2つの主ロール30は、それぞれ、80℃に加熱されている。
上側主ロール30aは上下方向に位置固定され、下側主ロール30bは上下方向に位置変化可能である。したがって、2つの主ロール30の距離は、プレス対象である電極前駆体25の形状等に応じて設定される。具体的には、電極前駆体25をプレスするために、2つの主ロール30の隙間は電極前駆体25の厚さよりも短い。より具体的には、実施例1における下側主ロール30bは、上側主ロール30aと下側主ロール30bとで電極前駆体25を2トン/cmの荷重でプレスできるように位置決めされている。
各主ロール30にはモータM3が接続され、当該モータM3もまた上記の制御要素40に接続されている。制御要素40は、2つの主ロール30が同期して回転するように、モータM3を駆動制御する。実施例1のロールプレス方法における制御要素40は、ロールプレス開始時には、電極前駆体25を設定搬送速度10m/分で搬送するように、巻き出しロール50、巻き取りロール51及び2つの主ロール30の出力を制御する。
2つの主ロール30の先側及び後側には、それぞれ、1つずつの張力検知要素が設けられている。2つの主ロール30の先側にある張力検知要素を先側張力検知要素53と呼ぶ。2つの主ロール30の後側にある張力検知要素を後側張力検知要素52と呼ぶ。先側張力検知要素53及び後側張力検知要素52は、各々、ロードセル54と可動ロール55で構成されている。可動ロール55は上下方向に位置変化可能であり、ロードセル54は可動ロール55を介して電極前駆体25に接触している。可動ロール55は電極前駆体25の張力に応じた荷重でロードセル54を下方向に押圧するため、当該荷重の大きさに基づいて、先側張力検知要素53は先側張力を検知し、後側張力検知要素52は後側張力を検知する。先側張力検知要素53及び後側張力検知要素52が検知した先側張力及び後側張力は、制御要素40に伝送される。
実施例1のロールプレス方法においては、先側張力検知要素53と主ロール30との間、及び、主ロール30と後側張力検知要素52との間に、各々図略の副ロールが存在する。当該副ロールは電極前駆体25の下側に配置され、電極前駆体25を下側から支持するとともに電極前駆体25の搬送を補助するフリーロールである。
制御要素40は、ロールプレス開始後に、先側張力検知要素53で検知した先側張力と、後側張力検知要素52で検知した後側張力と、を連続的に監視し、先側張力が後側張力の0.375倍以下となるように電極前駆体25の搬送状態を制御する。実施例1における制御要素40は、後側張力が1.25N/cm、先側張力が0.46875N/cm、先側張力が後側張力の0.375倍になるように、巻き出しロール50及び巻き取りロール51の出力を制御した。主ロール30によってプレスされた電極前駆体25は、順次巻き取りロール51に巻き取られた。以上のように、実施例1のロールプレス方法で集電体20と正極活物質層27とを有する実施例1の電極前駆体25を製造した。
実施例1の電極前駆体25は2つの正極活物質層27を有する。各正極活物質層27の密度の平均値は3.1g/cmであった。なお、ロールプレス前における各正極活物質層27の密度の平均値、つまり、正極合材層21の密度の平均値は2.15g/cmであった。さらに、各正極活物質層27の目付量、つまり、集電体20の片面あたりの正極合材層の目付量は19.2mg/cmであった。
(実施例2)
後側張力が1.25N/cm、先側張力が0.3125N/cm、先側張力が後側張力の0.25倍であったこと以外は実施例1と同様に、実施例2のロールプレス方法により実施例2の電極前駆体を製造した。
(実施例3)
後側張力が2.5N/cm、先側張力が0.3125N/cm、先側張力が後側張力の0.125倍であったこと以外は実施例1と同様に、実施例3のロールプレス方法により実施例3の電極前駆体を製造した。
(実施例4)
後側張力が2.5N/cm、先側張力が0.625N/cm、先側張力が後側張力の0.25倍であったこと以外は実施例1と同様に、実施例4のロールプレス方法により実施例4の電極前駆体を製造した。
(実施例5)
後側張力が2.5N/cm、先側張力が0.9375N/cm、先側張力が後側張力の0.375倍であったこと以外は実施例1と同様に、実施例5のロールプレス方法により実施例5の電極前駆体を製造した。
(実施例6)
後側張力が1.875N/cm、先側張力が0.625N/cm、先側張力が後側張力の0.333倍であったこと以外は実施例1と同様に、実施例6のロールプレス方法により実施例6の電極前駆体を製造した。
(実施例7)
後側張力が0.9375N/cm、先側張力が0.3125N/cm、先側張力が後側張力の0.333倍であったこと以外は実施例1と同様に、実施例7のロールプレス方法により実施例7の電極前駆体を製造した。
(実施例8)
後側張力が3.125N/cm、先側張力が0.3125N/cm、先側張力が後側張力の0.1倍であったこと以外は実施例1と同様に、実施例8のロールプレス方法により実施例8の電極前駆体を製造した。
(実施例9)
後側張力が1.25N/cm、先側張力が0.3125N/cm、先側張力が後側張力の0.25倍であったこと以外は実施例1と同様に、実施例9のロールプレス方法により実施例9の電極前駆体を製造した。
(比較例1)
後側張力が1.25N/cm、先側張力が1.25N/cm、先側張力が後側張力の1倍であったこと以外は実施例1と同様に、比較例1のロールプレス方法により比較例1の電極前駆体を製造した。
(比較例2)
後側張力が1.25N/cm、先側張力が0.625N/cm、先側張力が後側張力の0.5倍であったこと以外は実施例1と同様に、比較例2のロールプレス方法により比較例2の電極前駆体を製造した。
(比較例3)
後側張力が2.5N/cm、先側張力が1.25N/cm、先側張力が後側張力の0.5倍であったこと以外は実施例1と同様に、比較例3のロールプレス方法により比較例3の電極前駆体を製造した。
(比較例4)
後側張力が0.625N/cm、先側張力が1.25N/cm、先側張力が後側張力の2倍であったこと以外は実施例1と同様に、比較例4のロールプレス方法により比較例4の電極前駆体を製造した。
(比較例5)
後側張力が0.625N/cm、先側張力が0.625N/cm、先側張力が後側張力の1倍であったこと以外は実施例1と同様に、比較例5のロールプレス方法により比較例5の電極前駆体を製造した。
(評価)
各実施例及び比較例の電極前駆体につき、未塗工部の皺の有無を目視で評価した。評価結果を表1に示す。また、先側張力及び後側張力並びに未塗工部の皺の有無の関係を表すグラフを図2に示す。
図2に示すように、図2の右下側の範囲、つまり、先側張力が後側張力の0.375倍を超える範囲においては、未塗工部に皺の発生が認められた。これに対して、図2の左上側の範囲、つまり、先側張力が後側張力の0.375倍以下となる範囲においては、当該皺の発生は認められなかった。表1に示すように、この関係は、後側張力の大きさや先側張力の大きさに関係なく共通していた。この結果から、本発明のロールプレス方法によると未塗工部の皺を抑制できることが裏付けられた。
5:搬送要素(巻き出しロール、巻き取りロール)
20:集電体 21:合材層(正極合材層)
22:未塗工部 25:電極前駆体
27:活物質層(正極活物質層) 30:ロール(主ロール)
40:制御要素 50:巻き出しロール
51:巻き取りロール 52:後側張力検知要素
53:先側張力検知要素 190:皺

Claims (5)

  1. 箔状をなす集電体と、活物質と結着剤とを含有し前記集電体の幅方向の両端を避けて形成されている合材層と、を具備する電極前駆体を、搬送しつつ2つのロール間でプレスするロールプレス方法であって、
    前記2つのロールよりも前記電極前駆体の搬送方向の先側で検知した前記電極前駆体の先側張力と、前記2つのロールよりも前記搬送方向の後側で検知した前記電極前駆体の後側張力と、を対比し、前記先側張力が前記後側張力の0.375倍以下となるように前記電極前駆体の搬送状態を制御する、ロールプレス方法。
  2. 前記先側張力は、1.5N/cm以下である、請求項1に記載のロールプレス方法。
  3. 前記集電体はアルミニウム箔である、請求項1又は請求項2に記載のロールプレス方法。
  4. 前記電極前駆体は、前記集電体の両方の面にそれぞれ前記合材層を具備する、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載のロールプレス方法。
  5. 前記合材層は、正極活物質と結着剤とを含有する正極合材層である、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のロールプレス方法。
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