JP2018058698A - チェーンコンベヤのチェーン緊張装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンベヤチェーンの緊張作業を簡易迅速に行うことが可能で、かつ構造も簡単で設備費も安くつくチェーンコンベヤのチェーン緊張装置の提供。
【解決手段】チェーンコンベヤの前記従動軸の両端部を該コンベヤ側部で支持する軸受を、コンベヤの長さ方向に移動可能に該コンベヤ側部に設置したスライド板上に配設し、チェーンコンベヤ側部に配設した流体圧シリンダーにて前記スライド板を前後動させてコンベヤチェーンの緊張状態を調節する機構となし、かつ前記スライド板をねじロッドにて所定の位置に固定する構造となしたことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、主に銅精鉱等の搬送物を搬送するチェーンコンベヤのチェーン緊張装置に関するものである。
銅精鉱等を搬送する方法としては、(a)チェーンコンベヤ、(b)スクリューコンベヤ、(c)バケットコンベヤ、(d)ベルトコンベヤ、(e)ブロワもしくは真空ポンプによる流送等の搬送方式が知られており、搬送物の種類、搬送量、搬送物温度、設置レイアウト、運転コスト等を勘案し搬送方式を決定する。
この中で、チェーンコンベヤによる搬送方式においては、チェーンの摩耗、チェーンのピッチ伸びの状態によってはチェーンの交換等が必要となるが、これらのうち、経年劣化等によりチェーンのピッチ伸びが生じた場合については、チェーン全体が伸びて弛み、スプロケットからの脱線、チェーン同士の接触等が発生するおそれがあるため、定期的にチェーンの緊張作業を実施している。
図5は従来のチェーンコンベヤの緊張装置として、ねじ式チェーン緊張装置を例示したもので、チェーンコンベヤの回転軸(駆動軸又は従動軸)21を支持するベアリングユニット(軸受装置)22を、チェーンコンベヤケーシング26にコンベヤ長さ方向にスライド可能に設けたスライド板27上に固定し、該ベアリングユニット22に接続したねじ棒23のケーシング側壁外側に螺着した調整ナット24を人力で締め付けることにより、スライド板27をコンベヤ長さ方向にスライドさせて回転軸21の位置を調整してチェーン25の緊張を適正量に保つ方式のものが知られている。なお、図中の28はガイドである。
しかし、かかる構造のねじ式チェーン緊張装置では、ねじ棒23と調整ナット24とが錆付いて固着していると人力による緊張が非常に困難であり、また、調整ナット24の締付け力のみではトルクが不十分で、調整作業に多大な労力及び時間を要するという問題がある。
さらに、チェーンコンベヤ上に銅精鉱等の搬送物が搭載されている場合には、その都度チェーンコンベヤ上の搬送物を除去する必要があり、調整作業に多くの時間がかかり稼働率低下の原因ともなる。
また、従来の技術として、スプリングやテンションウェイトを用いてチェーンの緊張量(緊張力)を自動で調整する方法があるが、二条式のチェーンコンベヤの場合は左右の張力が均等では無いためチェーンの蛇行を誘発してしまうという欠点がある。
一方、特許文献1には、油圧シリンダーによるチェーン緊張装置が開示されている。この油圧シリンダー方式のチェーン緊張装置は、チェーンコンベヤ側部に装着された油圧シリンダー内に、前後2つのピストンが軸方向に互いに伸縮可能なダブルピストンを配設し、該前後2つのピストン間には互いに離間させ常にチェーンを緊張させるためのスプリングを装着し、該ダブルピストンの前方に位置するピストンのピストンロッドをチェーン緊張用スプロケット側に連結し、前記油圧シリンダー内のダブルピストンの前部及び後部に油圧を導いてコンベヤチェーンの緊張状態を調整する方式となしたものである。
しかし、このダブルピストンを備えた油圧シリンダーによるチェーン緊張調整装置は、油圧の調整量及びシステムが煩雑であるのみならず、油圧シリンダー自身の故障が発生した場合にトラブルを誘発することもあるといった欠点を有している。
特開平7−172542号公報
本発明は、前記した従来技術の欠点を解消するためになされたもので、コンベヤチェーンの緊張作業を簡易迅速に行うことが可能で、かつ従来のダブルピストンを備えた油圧シリンダー方式のチェーン緊張装置に比べ、構造も簡単で設備費も安くつくチェーンコンベヤの流体圧シリンダー方式のチェーン緊張装置を提供しようとするものである。
本発明に係るチェーンコンベヤのチェーン緊張装置は、搬送物に接する搬送板が固定されたチェーンを駆動軸と従動軸に取付けられたスプロケットの回転により駆動して搬送板に接した搬送物を搬送するチェーンコンベヤであって、前記従動軸はコンベヤチェーンの緊張を適正に保持するためにコンベヤの長さ方向に移動可能に両端部を軸受にて支持されたチェーンコンベヤのチェーン緊張装置において、チェーンコンベヤの前記従動軸の両端部を該コンベヤ側部で支持する軸受を、コンベヤの長さ方向に移動可能に該コンベヤ側部に設置したスライド板上に配設し、チェーンコンベヤ側部に配設した流体圧シリンダーにて前記スライド板を前後動させてコンベヤチェーンの緊張状態を調節する機構を備え、かつ前記スライド板をねじロッドにて所定の位置に固定する構造となしたことを特徴とするものである。
本発明のチェーンコンベヤのチェーン緊張装置は、チェーンコンベヤの従動軸の両端部を該コンベヤ側部で支持する軸受を、流体圧シリンダーにてコンベヤの長さ方向に移動可能に配設し、前記流体圧シリンダーにて前記スライド板を前後動させてコンベヤチェーンの緊張状態を調節するとともに、ねじロッド方式にて前記スライド板を固定する方式としたことにより、構造を単純化して設備コストの削減を図るのみならず、コンベヤチェーンの緊張作業を簡易化することにより、稼働率の向上も図るという優れた効果を奏する。
本発明に係るチェーンコンベヤのチェーン緊張装置の要部概略縦断面図である。 図1に示すチェーンコンベヤのチェーン緊張装置の一実施例を示す要部概略平面図である。 図1に示すチェーンコンベヤのチェーン緊張装置の要部概略側面図である。 図1に示すチェーンコンベヤのチェーン緊張装置の要部概略斜視図である。 従来のチェーンコンベヤのチェーン緊張装置の一例を示す要部概略側面図である。
図1〜図4に一実施例装置として示す本発明に係るチェーンコンベヤのチェーン緊張装置を示す。
図1は、搬送物を入れる搬送板1−1がロッド1−2を介して固定されたチェーン3を駆動軸(図面省略)と従動軸2に取付けられた左右一対のチェーンガイドスプロケット4の回転により駆動して搬送板1−1内の搬送物を搬送するチェーンコンベヤのチェーン緊張装置において、チェーンコンベヤ1全体を覆うように設置されたチェーンコンベヤケーシング5の左右両側壁5−1に、当該両側壁に形成された開口部5−2を覆うようにコンベヤの長さ方向に移動可能にスライド板6が取付けられ、このスライド板6を貫通する従動軸2の軸端部を軸シール治具7にて支持するとともに、該軸シール治具7部を貫通してチェーンコンベヤケーシング5の外側に突出させた従動軸2の両端部を、チェーンコンベヤケーシング5の外側に設置した左右一対の機台8上の軸受9にて支持する状態を示している。
図2、図3、図4に示すこの軸受9は、前記各機台8の台板8−8(図3、図4参照)にコンベヤの長さ方向に移動可能にスライド板固定ボルト・ナット8−1にて固定されたスライド板8−2上に軸受固定ボルト8−3(図2、図3参照)にて固定され、機台8の台板8−8上に固定された該スライド板8−2の端部に突設した支持体8−5にコンベヤの長さ方向に設置した着脱式の流体圧シリンダー10により、前記スライド板8−2に付設した連結治具8−6を介して該スライド板8−2がコンベヤの長さ方向に所定ストローク移動可能な機構となっている。
前記流体圧シリンダー10は、シリンダーロッド10−1の先端部を前記スライド板8−2に付設した連結治具8−6にシリンダーロッド固定ナット8−7(図2、図3参照)にて締結している。
また、前記各機台8の前記流体圧シリンダー10の反対側には、前記軸受9が載置固定されるスライド板8−2を所定の位置に固定するねじロッド11が設置されている。このねじロッド11は、チェーンコンベヤケーシング5(図2参照)の側壁5−1(図3、図4参照)に配設した支持体13(図2、図3参照)及び該支持体に両端部を固定した横杆14(図2、3参照)にコンベヤの長さ方向に横設され、その先端部が前記スライド板8−2上に付設した連結治具12に接続され、固定ナット15、16(図2、図3参照)16を締め付けることによりスライド板8−2を固定する方式となしている。
なお、前記軸受9が載置固定されるスライド板8−2は、機台8の台板8−8(図3,図4参照)にスライド板固定ボルト・ナット8−1でも固定されるが、スライド板8−2を所定ストローク移動させて固定する手段として、例えば前記機台8の台板8−8にコンベヤの長さ方向に穿設した所望長さの長孔(図示せず)にスライド板8−2を固定するスライド板固定ボルト・ナット8−1を貫通させてスライド板8−2を固定する方式等を採用した場合には、スライド板固定ボルト・ナット8−1だけではスライド板8−2がコンベヤ長手方向にずれ動くおそれがあるため、本発明ではスライド板8−2を所定の位置に確実に固定するため前記ねじロッド11によるスライド板固定方式を採用した。
また、軸受9が載置固定されるスライド板8−2を所定の位置に移動させてチェーンを緊張させる流体圧シリンダー10を着脱式としたのは、機台8に設置した状態のままであると、当該チェーンコンベヤの設置環境の悪化、搬送物等による損傷や錆び付き等により故障が発生する可能性が高いことから、図1に示すチェーン3の緊張作業を実施する時だけ流体圧シリンダー10を使用し、チェーン緊張後は流体圧シリンダー10を取外しできるようにするためである。
同様に図2、図3、図4に示す上記構成のチェーンコンベヤのチェーン緊張装置において、図1に示すようなチェーンコンベヤ1のチェーン3の緊張作業を行う場合には、機台8にチェーンを緊張させる流体圧シリンダー10を取付ける。その際、流体圧シリンダー10の後端部を支持体8−5に取着し、シリンダーロッドの先端部を連結治具8−6にシリンダーロッド固定ナット8−7(図2、図3参照)にて締結する。
この時、流体圧シリンダー10と反対側のねじロッド11は、スライド板8−2の移動量に応じて固定ナット15、16(図2、図3参照)を緩めて移動させておく。そして、機台8上のスライド板固定ボルト・ナット8−1を緩めた状態で、流体圧シリンダー10により前記スライド板8−2をコンベヤ長さ方向にスライドさせることで従動軸2を移動させて、図1に示す該チェーン3の張り具合を適切に調節する。
調節後は、再びスライド板固定ボルト・ナット8−1を締付けて当該スライド板8−2を機台8上の台板8−8に固定するとともに、ねじロッド11の固定ナット15、16を締め付けてスライド板8−2をさらに固定する。
このように本発明は、従動軸2を支持する軸受9が固定されているスライド板6を、チェーンコンベヤケーシング5の左右両側壁部に配設した流体圧シリンダー10によりコンベヤ長さ方向にスライドさせるだけで図1に示すチェーン3の張り具合を適切に調節することができるとともに、スライド板8−2をスライド板固定ボルト・ナット8−1により定位置に固定するだけで図1に示すチェーン3の緊張を適正量に保つことができる。
なお、本発明のチェーンコンベヤのチェーン緊張装置として、チェーンコンベヤの従動軸側を改善の対象として説明したのは、コンベヤチェーンの張り具合を調節する際には、駆動軸よりも従動軸を移動させる方が容易であり一般的であることにその理由がある。
1 チェーンコンベヤ
1−1 搬送板
1−2 ロッド
2 従動軸
3 チェーン
4 チェーンガイドスプロケット
5 チェーンコンベヤケーシング
5−1 チェーンコンベヤケーシングの左右両側壁
5−2 開口部
6、8−2スライド板
7 軸シール治具
8 機台
8−1 スライド板固定ボルト・ナット
8−3 軸受固定ボルト
8−5、13 支持体
8−6、12 連結治具
8−7 シリンダーロッド固定ナット
8−8 台板
9 軸受
10 流体圧シリンダー
10−1 シリンダーロッド
11 ねじロッド
14 横杆
15、16 固定ナット

Claims (1)

  1. 搬送物に接する搬送板が固定されたチェーンを駆動軸と従動軸に取付けられたスプロケットの回転により駆動して搬送板に接した搬送物を搬送するチェーンコンベヤであって、前記従動軸はコンベヤチェーンの緊張を適正に保持するためにコンベヤの長さ方向に移動可能に両端部を軸受にて支持されたチェーンコンベヤのチェーン緊張装置において、チェーンコンベヤの前記従動軸の両端部を該コンベヤ側部で支持する軸受を、コンベヤの長さ方向に移動可能に該コンベヤ側部に設置したスライド板上に配設し、チェーンコンベヤ側部に配設した流体圧シリンダーにて前記スライド板を前後動させてコンベヤチェーンの緊張状態を調節する機構を備え、かつ前記スライド板をねじロッドにて所定の位置に固定する構造となしたことを特徴とするチェーンコンベヤのチェーン緊張装置。
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