JP3919216B2 - 駆動アセンブリ - Google Patents

Description

説明
駆動アセンブリ・説明 本発明は、モータの駆動歯車と機械の被駆動歯車の上を動くエンドレスの回転駆動要素と駆動要素に張力を加える手段を含む、駆動アセンブリに関する。
上述の種類の駆動アセンブリには、非常に様々なタイプのものが知られている。たとえば、駆動要素は、Ｖベルト、平ベルト、チェーン等とできる。
特にベルト駆動については、ベルトの張力を正確に調整することが必要である。ベルトの張力を強くしすぎると、モータと作動装置に負荷がかかりすぎ、軸受、シール、ベルトが早期に摩耗してしまうことになる。Ｖベルトであれば、プリテンションが１０％強すぎると耐用期間は２０％短くなり、プリテンションが２０％大きすぎると耐用期間は５０％以上短くなる。ベルトの張力が弱すぎると、ベルトはスリップする可能性があり、スリップすると、ベルトが加熱されて短期に摩耗することになる。さらに、機械の効率も相当悪くなる。
駆動要素に張力を加えることについては、従来技術から様々な解決法が得られている。解決法のひとつは、互いに平行なモータと機械の軸またはシャフト（axes or shafts）の間隔を張力を加える装置で変化させる、すなわち、モータと機械のどちらかを滑り面上で移動させる、というものである。このためには、モータと機械のシャフトをそれぞれ正確に調整せねばならない。これは、特にベルトを取り替えるときには大変困難なことである。さらに、所望の方法で駆動要素／ベルトに張力を加えることを可能にするのは、大変困難である。
他の解決法の原理は、テンションプーリによって駆動要素／ベルトに張力を加える、ということにある。テンションプーリは、内部に配置しても外部に配置してもよい。しかし、テンションプーリを付け加えることによって、ベルト／駆動要素に新たに曲げ応力が生まれ、それによって、ベルト／駆動要素に新たに応力が加わる、ということが欠点であるとわかっている。このような新たな応力または負荷は、たとえば、ベルトのねじれによって生み出され、ベルトが熱くなって摩耗することとなる。さらに、テンションプーリは、駆動歯車と被駆動歯車を包囲する角度を小さくしてしまい、したがって望ましくない力や負荷となる可能性がある。
他の変形は、モータをフレーム上に静止状態で支持し、重量がかなり小さい機械を揺動部上に配置することにある。駆動要素／ベルトに張力を加えるには、ばねによって揺動部にモータから離れる方向に張力を加える。この場合、プリテンションを正確に調整し頻繁に制御しなければならないということが欠点である。
ベルトが伸びると、あらかじめ加える張力が変化し、スリップすることになる可能性がある。また、疲労現象が起こる可能性があることも欠点である。疲労現象が起これば、あらかじめ加えた張力が小さくなってしまう。
本発明の目的は、構造が簡単で、簡単かつ信頼性の高い方法で使用することができ、駆動要素に正確に張力を加えることができ、駆動要素を容易に交換することができ、運搬中の損傷を防げる、上述のタイプの駆動アセンブリを提供することである。
本発明によると、この目的は、機械を保持するフレーム上に変位可能に支持されておりかつモータの荷重と前記モータの荷重方向に略平行に働くプリテンションユニットがあらかじめ張力を加える力との両方によって垂直下向きにあらかじめ張力を加えられる支持具上に、前記モータを配置することで達成される。
本発明の駆動アセンブリは、多くの相当な利点により特徴づけられている。モータの重量により駆動要素にあらかじめ張力が加えられるので、駆動要素の耐用年数にわたって一定の張力を得ることができる。駆動要素の伸びは、自動的に補償される。モータの重量が不変なので、常に一定のプリテンションを加える力がモータによって加えられる。
他の重要な利点は、モータの始動期間中、駆動ベルトのプリテンションを加速トルクが支持する、ということである。したがって、モータの始動期間中、プリテンションはわずかに増加さえしてスリップを除外するかもしれない。生じる加速力は、それによって高い信頼性で伝達される。モータが負荷を与えられて動くときには、運転トルクもプリテンションを増大してスリップを減少する助けとなる。したがって、すべての運転状況において、スリップのない動力の流れが確実となる。
本発明によってプリテンションを加えるユニットをさらに設けることにより、モータが軽量の場合であっても、十分な張力を加える力をあらかじめ加えることができる。上述の構成により、プリテンションユニットのプリテンションは、駆動アセンブリの組立の間に調整するだけでよく、運転中の再調整や整備は不要である。さらに、プリテンションユニットをベルト交換後に調整する必要がない。これにより、駆動要素の運転における信頼性と耐久性に関して相当な利点が生まれる。さらに、スタッフが未熟なためや張力を加える手段の再調整が不適当であるために起こるかもしれない整備の誤りも除外される。
本発明の特に有利な展開において、支持具は水平な軸またはシャフトの回りを回転することができる揺動式になっている。揺動式にしてあるので、適当な有効レバー長と対応する水平シャフトの配置を選択することにより、適切なプリテンションを加えることができる。
本発明によると、駆動要素はＶベルトの形であってもよい。互いに平行な複数のＶベルトを設けてもよい。
プリテンションユニットは、好ましくは、調整できるように設計した圧縮ばねを含む。この場合、圧縮ばねの片側がフレーム上にあり他の側が支持具に接続された圧力板上にあり、圧力板の位置を変えてばね力を調整することができるようにすると有利である。
圧力板は、支持ボルトを用いて調整することができる。支持ボルトは、おねじが設けられ、前記ばねを貫いて延び、その一端が支持具に固定され、他端がフレーム上で長手方向に位置変更可能に案内される。
本発明の駆動アセンブリの重要な一特徴はまた、支持ボルトにより、プリテンションユニット、つまり圧縮ばねを圧縮することができる、ということである。
これにより駆動要素（Ｖベルト）を外せる。したがって、非常に簡単な方法で駆動要素を交換することができる。さらに、圧縮した位置であると、Ｖベルトが衝撃等により損傷しなくなるので、駆動アセンブリの運搬に都合がよい。
本発明の駆動アセンブリでは、当該機械をモータの上または横に配置することができる。どちらの場合にも、所望のプリテンションを加えることが達成される。
以下、図面とともに一実施例を参照して本発明を説明する。
図１は、本発明の駆動アセンブリの概略側面図である。
図２は、図１と同様の、本発明の駆動アセンブリの一実施例の正面図である。
図３は、図２に示すプリテンションユニットの拡大図である。
図４は、図２に示すアセンブリの側面図である。
図５は、図２ないし図４のアセンブリのフレームおよび支持具の平面図である。
図６は、図５に示すアセンブリの一部切り欠き側面図である。
図１は、本発明による自動ベルト駆動装置の構成を概略的に示す。ベルト駆動装置は、たとえばＶベルトであるエンドレスの回転駆動要素１を含む。駆動要素１は、モータ３の駆動歯車２と機械５の被駆動歯車４の上を動く。被駆動歯車４は、たとえば圧縮空気を発生するコンプレッサとして設計されている。
モータ３は、水平シャフト９の回りを回転するように適応させた揺動部として設計された支持具６上に搭載されている。水平シャフト９の軸受と同様に、固定されたフレーム７上に機械５は支持されている。
図１は、モータの垂直下向きの荷重Ｇが支持具６を回転するように下向きに働く状態を示す。復元効果として生じる力Ｍも同様に働く（モータは図において反時計方向に回動する）。
プリテンションユニット８が、支持具６の自由端に設けられている。このプリテンションユニット８については、図３を参照して後に詳しく説明する。プリテンションユニット８は、下向きのばね力Ｆを加える圧縮ばね１０を含む。図よりわかるとおり、力Ｇ、Ｆ、Ｍは、駆動要素１にあらかじめ張力を加えるのに役立つ。
図２ないし図６は、本発明の駆動アセンブリの特定の構成を簡略化した形で示す。図５に示すフレーム７は、互いに平行で横材１５によって接続されている２個の縦材を含む。横材１５には、水平シャフト９の回りを回転することができるピボットシャフト１６が支持されている。図６は、ピボットシャフト１６の位置を調整するために設けられた３個の調整ねじ１７を示している。
図５に示すとおり、支持具６はピボットシャフト１６に固定されている。支持具６は、互いに平行でその上のモータ３を支持している２個の構造要素を含む。
プリテンションユニット８は、支持具６の自由端に形成されている。特に第３図に示すとおり、プリテンションユニット８は、ねじによって支持具６に接続されている垂直に配置した支持ボルト１２を含む。支持ボルト１２は、おねじが設けられており、圧縮ばね１０を貫いて延び、上端がフレーム７の孔１９を貫いて滑動する。
圧縮ばね１０の下には、支持ボルト１２に関する位置がねじ２０で固定された圧力板１１が配置されている。圧縮ばね１０の上端は、圧力板２１を介してフレーム７の支持部２２に当接している。ナット式の留め金１３によって、支持ボルト１２に、圧縮ばね１０の力に逆らって上向きにあらかじめ張力を加えることができる。このあらかじめ張力を加え得る範囲を、図３に参照番号２３で示す。参照番号２４は、圧縮ばね１０の圧縮時長さを示す。
図示のアセンブリによると、プリテンションユニット８を工場で組み立て時に調整することができる。同じことが、調整ねじ１７で調整することができるモータ３と機械５の位置合わせについても言える。これらの調整は、駆動アセンブリの耐用期間にわたってずっと不変のままである。
本発明によって設けた圧縮ねじにより、重量の異なるモータの場合にも、一定のプリテンションを加えることができる。
まとめると、以下のことに注目すべきである。
本発明は、モータ（３）の駆動歯車（２）と機械（５）の被駆動歯車（４）の上を動くエンドレスの回転駆動要素（１）と駆動要素（１）に張力を加える手段とを含む駆動アセンブリに関する。そして本発明は、機械（５）を保持するフレーム（７）上に位置を変えることができる方法で支持されていて、モータ（３）の荷重（Ｇ）と前記モータ（３）の荷重（Ｇ）に略平行に働くプリテンションユニット（８）のあらかじめ張力を加える力（Ｆ）との両方によって垂直下向きにあらかじめ張力を加えられる支持具（６）上に、モータが配置されていることを特徴とする。（図１）

Claims (9)

1. モータ（３）の駆動歯車（２）と、駆動歯車（２）と機械（５）の被駆動歯車（４）との間を掛け渡すように配置され駆動歯車（２）からの動力を被駆動歯車（４）に伝達可能なエンドレスの駆動要素（１）と駆動要素（１）に張力を加える手段とを含む運搬可能な駆動アセンブリにおいて、
   機械（５）を保持するフレーム（７）上に位置を変えることができる方法で支持されていて、水平シャフト（９）の回りを回転する事ができる揺動式である支持具（６）上に配置されたモータ（３）と、モータ（３）の荷重（Ｇ）とモータ（３）の荷重（Ｇ）に略平行に働くプリテンションユニット（８）の力（Ｆ）との両方によって駆動要素（１）に垂直下向きにあらかじめ張力を加える手段とを有し、
   支持具（６）は、スプリング（１０）によってあらかじめ与えられた張力とモータ（３）の自重との合計によって垂直方向下向きに荷重が加えられ、
   スプリングは、支持具（６）に連結された圧力板（１１）と圧力板（１１）の上方に配置されたフレーム（７）の支持部（２２）との間に配置された圧縮ばね（１０）であり、
   支持具（６）に連結された圧力板（１１）は、支持具（６）に対する相対位置によって圧縮ばね（１０）の弾性力を調整することができ、
   フレーム（７）の支持部（２２）と圧力板（１１）とを貫通する支持ボルト（１２）とフレーム（７）の支持部（２２）の上方において支持ボルト（１２）に螺合する留め金（１３）とによって、あらかじめ張力を加える手段の動作を規制するためにフレーム（７）の支持部（２２）と圧力板（１１）との間の間隔が広がらないようにすることができる、
   駆動アセンブリ。
2. 前記支持具（６）が、水平シャフト（９）の回りを回転する事ができる揺動式であることを特徴とする請求項１に記載の駆動センブリ。
3. 前記駆動要素（１）がＶベルト形式であることを特徴とする請求項１または２に記載の駆動アセンブリ。
4. 前記プリテンションユニット（８）が圧縮ばね（１０）を含むことを特徴とする、請求項１ないし３のいずれかに記載の駆動アセンブリ。
5. 前記プリテンションユニット（８）が駆動要素（１）に垂直下向きにあらかじめ加えられる張力を調整できるようになっている事を特徴とする、請求項１ないし４のいずれかに記載の駆動アセンブリ。
6. 前記圧縮ばね（１０）の一端が前記フレーム（７）上にあり他端が前記支持具（６）に接続された圧力板（１１）上にあり、前記圧力板（１１）の位置を調整して前記圧縮ばね（１０）にあらかじめ張力を加えばね力（Ｆ）を調整することができることを特徴とする、請求項４または５に記載の駆動アセンブリ。
7. 前記支持具（６）上に、前記圧縮ばね（１０）を貫いて延び、前記圧力板（１１）を調整可能に支持し、前記フレーム（７）上で長手方向に位置変更可能に案内される支持ボルト（１２）が搭載され、前記支持ボルト（１２）の自由端側に調整可能な留め金（１３）が設けられていることを特徴とする、請求項６に記載の駆動アセンブリ。
8. ねじによる係合によって前記支持ボルト（１２）に対する前記圧力板（１１）の位置を調整することができることを特徴とする、請求項７に記載の駆動アセンブリ。
9. ねじによる係合によって前記支持ボルト（１２）に対する前記留め金（１３）の位置を調整することができることを特徴とする、請求項７または８に記載の駆動アセンブリ。

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