JP2006176269A - スクリューコンベア - Google Patents
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Abstract
【課題】 軸長の長いスクリューを中間軸受部で支持したスクリューコンベアにおいて、中間軸受部がスクリュー軸を支持したものでは、スクリュー羽根が連続しないので搬送物がスムーズに移送できないとともに、中間軸受部が搬送物の移動障害となる。
【解決手段】 軸長の長いスクリューコンベアにおいて、スクリュー2のスクリュー羽根22は、スクリュー軸21の全長に亘って連続する状態で取付けているとともに、搬送ケーシング1の長さ方向中間位置の所定小長さ範囲にスクリュー羽根(22,22B)の外周端を全周に亘ってほぼ摺接状態で支持する中間軸受部3を設けている。
【選択図】 図2
【解決手段】 軸長の長いスクリューコンベアにおいて、スクリュー2のスクリュー羽根22は、スクリュー軸21の全長に亘って連続する状態で取付けているとともに、搬送ケーシング1の長さ方向中間位置の所定小長さ範囲にスクリュー羽根(22,22B)の外周端を全周に亘ってほぼ摺接状態で支持する中間軸受部3を設けている。
【選択図】 図2
Description
本願発明は、スクリューを搬送ケーシング内に設けたスクリューコンベアに関し、特に軸長の長いスクリューを支持するのに適した構造をもつスクリューコンベアに関するものである。
粉粒体のような搬送物を長い距離(例えば20mを超える距離)まで移動させるには、ベルトコンベアやチェーンコンベア等が多用されているが、ベルトコンベアやチェーンコンベアでは次のような問題がある。
ベルトコンベアでは、粉粒体の搬送時にはコンベア終端部において落粉が多く発生するため、掃除に手間がかかるとともに、ベルトの蛇行調整等のメンテナンスにもかなりのコストがかかる。
又、チェーンコンベアでは、チェーンに摩耗等で伸びが発生し、そのチェーンの伸び調整装置(チェーン緊張のためのテークアップ装置)が必要であったり、チェーンの切り詰め等のメンテナンスが必要で、それらのコストが高くつく。
他方、搬送距離が短い場合にはスクリューコンベアが適しているが、スクリューコンベアでは、スクリューの軸長が長くなると該スクリューに撓みが発生したり、振れ回りが起き易くなるので、スクリュー軸を両端部のみで支持するようにしたものでは、軸長が最大で概ね10m程度に制限される。
ところで、従来から、軸長の長い(例えば10mを超える長さの)スクリューコンベアでは、図7に示すように、スクリュー2の長さ方向中間位置を中間軸受部3Aで支持したものがある。尚、この種の中間軸受部を用いたスクリューコンベアとして、例えば特開平6−179517号公報(特許文献1)や特開平10−218336号公報に示されるものがある。
図7に示す従来例のスクリューコンベアは、長尺の搬送ケーシング1内に長尺のスクリュー2(スクリュー軸21の回りにスクリュー羽根22を取付けたもの)を設置し、そのスクリュー軸21の両端部をそれぞれ端部軸受部4,5で支持しているとともに、スクリュー軸21の長さ方向中間部を中間軸受部3Aで支持している。この中間軸受部3Aは、搬送ケーシング1の蓋材13から吊下した支持具3Bで支持されている。
ところで、図7の従来例のように、中間軸受部3Aでスクリュー軸21の外周面を保持するものでは、中間軸受部3Aの設置部分のスクリュー羽根を切除する必要があり、前後のスクリュー羽根(22aと22b)が中間軸受部3Aの設置部分(例えば符号Lの長さ範囲)で不連続となる。
尚、スクリュー2が非常に長いもの(例えば20〜30m程度のもの)では、例えば特開平6−179517号公報(特許文献1)の図2に示されるように、スクリュー軸21の長さ方向の複数箇所(2〜3箇所)に中間軸受部3Aを設けたものもある。
ところが、上記のように中間軸受部3Aでスクリュー軸21の長さ方向中間部外周面を保持したものでは、次のような問題があった。
まず、図7に示すように、中間軸受部3Aの設置部分にスクリュー羽根の切除部分(符号Lの範囲)を設ける必要があるので、該スクリュー羽根切除部分での搬送機能がなくなる。従って、該スクリュー羽根切除部分においては、上流側からスクリュー羽根22で順次圧送されてくる搬送物Yが一時的に圧縮状態で貯留されて盛り上がってしまい(符号Yaの状態)、中間軸受部3Aや支持具3Bが邪魔になって該搬送物Yが円滑に移動しにくくなる。又、搬送物Yが半乾燥汚泥のように粘り気のあるものでは、該搬送物Yがスクリュー羽根切除部分で圧縮されると、該搬送物Yが固まってほぐれにくい性状になり、一層移動性が悪くなるという問題が生じる。
又、中間軸受部3Aには、その内周面にすべり軸受を設けているが、スクリュー羽根切除部分で搬送物Yが盛り上がる(符号Ya)と、該搬送物Yが軸受部3Aを包み込んでしまい、該軸受部3A内の摺動面に粉粒体が侵入(噛み込む)するおそれが大きくなる。この場合、軸受部3A内面とスクリュー軸21外面との摺動面が短期間で損傷するという問題が生じる。
さらに、図7に示すスクリューコンベアでは、中間軸受部3Aを補修又は交換するのに、搬送ケーシング1に蓋部(中間軸受部3Aが対応する位置にある)を設け、該蓋部を開放してそこから中間軸受部3Aを補修・交換等の作業を行うが、中間軸受部3Aの補修・交換用の構造が複雑になるという問題があった。
そこで、本願発明は、上記した従来のスクリューコンベア(中間軸受部でスクリュー軸を支持したもの)の問題点に鑑み、スクリューの長さ方向中間部を支持するものであっても、スクリュー羽根が連続するスクリューを使用し得るようにした構造のスクリューコンベアを提供することを目的としている。
本願発明は、上記課題を解決するための手段として次の構成を有している。尚、本願発明は、軸長の長いスクリューコンベアを対象にしている。
本願請求項1の発明
本願請求項1の発明のスクリューコンベアは、スクリュー軸の外周面にスクリュー羽根を取付けたスクリューを搬送ケーシング内に設け、スクリュー軸の両端部を搬送ケーシングの長さ方向各端部においてそれぞれ端部軸受部で支持して構成されている。尚、本願のスクリューコンベアは、主としてスクリューの軸長が例えば10mを超えるような長尺のものに適用されるが、スクリューの軸長が10m以下のものにも適用できる。
本願請求項1の発明のスクリューコンベアは、スクリュー軸の外周面にスクリュー羽根を取付けたスクリューを搬送ケーシング内に設け、スクリュー軸の両端部を搬送ケーシングの長さ方向各端部においてそれぞれ端部軸受部で支持して構成されている。尚、本願のスクリューコンベアは、主としてスクリューの軸長が例えば10mを超えるような長尺のものに適用されるが、スクリューの軸長が10m以下のものにも適用できる。
この請求項1のスクリューコンベアでは、スクリュー羽根をスクリュー軸の全長に亘って連続する状態で取付けているとともに、搬送ケーシングの長さ方向中間位置の所定小長さ範囲にスクリュー羽根の外周端を全周に亘ってほぼ摺接状態で支持する中間軸受部を設けている。
搬送ケーシングは、円筒形のものでも、断面U形のものでもよい。尚、この搬送ケーシングには、一端側に搬送物の入口があり、他端側に搬送物の出口がある。
ところで、スクリュー羽根の外周端は、搬送ケーシングの内面に対して所定小間隔だけ離間させており、中間軸受部がないものでは、スクリューの軸長が長くなると(例えば10mを超えるものでは)、スクリューの長さ方向中間部付近に撓みが発生したり、スクリューに振れ回りが起き易くなる。ところが、この請求項1のスクリューコンベアでは、中間軸受部がスクリュー羽根の外周端を全周に亘ってほぼ摺接状態で支持しているので、該スクリューが撓んだり振れ回りするのを防止できる。
又、この請求項1のスクリューコンベアでは、スクリュー羽根がスクリュー軸の全長に亘って連続しているので、搬送ケーシング内を移送される搬送物がスムーズに移動するようになる。
さらに、中間軸受部は、搬送ケーシングの長さ方向中間位置の所定小長さ範囲において、スクリュー羽根の外周端を支持しているので、該中間軸受部が搬送ケーシング内を移送される搬送物の移動障害にならない。
本願請求項2の発明
本願請求項2の発明は、上記請求項1のスクリューコンベアにおいて、中間軸受部の内底面を搬送ケーシングの内底面と面一状にする一方、中間軸受部に対応する部分のスクリュー羽根を他の部分のスクリュー羽根より大径にして、該大径スクリュー羽根の外周端を中間軸受部で支持している。
本願請求項2の発明は、上記請求項1のスクリューコンベアにおいて、中間軸受部の内底面を搬送ケーシングの内底面と面一状にする一方、中間軸受部に対応する部分のスクリュー羽根を他の部分のスクリュー羽根より大径にして、該大径スクリュー羽根の外周端を中間軸受部で支持している。
この請求項2の場合は、中間軸受部の内周面は円形であるが、搬送ケーシングの内面は、中間軸受部の内周面と同径の円形でもよく、あるいは下半部を中間軸受部の内周面と同形とした断面U形のものでもよい。
本願請求項3の発明
本願請求項3の発明は、上記請求項1のスクリューコンベアにおいて、スクリュー羽根の外径を全長に亘って同径とする一方、中間軸受部の内径をスクリュー羽根の外周端が全周に亘ってほぼ摺接するまで小径にしている。
本願請求項3の発明は、上記請求項1のスクリューコンベアにおいて、スクリュー羽根の外径を全長に亘って同径とする一方、中間軸受部の内径をスクリュー羽根の外周端が全周に亘ってほぼ摺接するまで小径にしている。
この請求項3の場合は、搬送ケーシングの内底面と中間軸受部の内底面との間に段差ができるが、該段差部分にはスロープを設けるとよい。
本願請求項4の発明
本願請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか1項のスクリューコンベアにおいて、搬送ケーシングを前側搬送部と後側搬送部に分割し、前後両搬送部の間に中間軸受部を介在させて該中間軸受部を搬送通路の一部としているとともに、中間軸受部を上下に2分割して該各分割軸受材をそれぞれ上下に分解可能に組付けている。
本願請求項4の発明は、請求項1から3のいずれか1項のスクリューコンベアにおいて、搬送ケーシングを前側搬送部と後側搬送部に分割し、前後両搬送部の間に中間軸受部を介在させて該中間軸受部を搬送通路の一部としているとともに、中間軸受部を上下に2分割して該各分割軸受材をそれぞれ上下に分解可能に組付けている。
中間軸受部の上下各分割軸受材は、搬送ケーシングの前後両搬送部間に外部からボルト締めによって組付けられており、該ボルトを取外すことで各分割軸受材を分解できるようになっている。
本願請求項1の発明のスクリューコンベアでは、スクリュー羽根をスクリュー軸の全長に亘って連続する状態で取付けているとともに、搬送ケーシングの長さ方向中間位置の所定小長さ範囲にスクリュー羽根の外周端を全周に亘ってほぼ摺接状態で支持する中間軸受部を設けている。
従って、本願請求項1の発明では、スクリューを中間軸受部で支持したものであっても、スクリュー羽根をスクリュー軸の全長に亘って連続する状態で取付けることができ、それによって搬送ケーシング内を移送される搬送物が圧縮されることなくスムーズに移動させることができるという効果がある。
又、中間軸受部は、スクリュー羽根の外周端を支持しているので、該中間軸受部が搬送ケーシング内を移送される搬送物の移動障害にならず、該搬送物をスムーズに移動させることができるという効果がある。
又、本願請求項2及び3の各スクリューコンベアでも、上記請求項1のものと同様の効果がある。
本願請求項4の発明は、請求項1〜3のスクリューコンベアにおいて、搬送ケーシングを前側搬送部と後側搬送部に分割し、前後両搬送部の間に中間軸受部を介在させて該中間軸受部を搬送通路の一部としているとともに、中間軸受部を上下に2分割して該各分割軸受材をそれぞれ上下に分解可能に組付けている。
従って、この請求項4のスクリューコンベアでは、上記請求項1〜3の効果に加えて、中間軸受部を容易に分解することができ、該中間軸受部付近のメンテナンス作業が容易に行えるという効果がある。
以下、図1〜図6を参照して本願の実施例を説明すると、図1〜図4には第1実施例のスクリューコンベアが示され、図5〜図6には第2実施例のスクリューコンベアが示されている。尚、図1(第1実施例)及び図5(第2実施例)の各スクリューコンベアは、作図上(紙面の大きさ制限上)、径方向の割りに軸長を短く記載している。又、この各実施例のスクリューコンベアは、主としてスクリューの軸長が10mを超えるものに好適であるが、スクリューの軸長が10m以下のものにも適用できることは勿論である。
図1〜図4に示す第1実施例のスクリューコンベアは、搬送ケーシング1内の底部付近にスクリュー2を配置し、該スクリュー2のスクリュー軸21の両端部を搬送ケーシング1の長さ方向各端部においてそれぞれ端部軸受部4,5で支持して構成されている。尚、スクリュー2は、図示しないモータで回転せしめられる。
搬送ケーシング1は、図3に示すように底部が円弧面となる断面U形のものが採用されている。又、この搬送ケーシング1は、前側搬送部11と後側搬送部12とに2分割されており、該前側搬送部11と後側搬送部12間に後述の中間軸受部3を介在させて一連の搬送通路を形成している。
前側搬送部11及び後側搬送部12の各上部開口は、それぞれ蓋板13で被覆されている。尚、この蓋板13は、他の実施例では省略することができる。前側搬送部11の始端側上部には搬送物の入口14が設けられている一方、後側搬送部12の終端側下部には搬送物の出口15が設けられている。
搬送ケーシング1の長さ方向中間部(前側搬送部11と後側搬送部12との間)には、後述の大径スクリュー羽根22Bの外周端を支持する中間軸受部3が設けられている。この中間軸受部3は、円筒形状であって、搬送ケーシング1(前側搬送部11及び後側搬送部12)の内底面1aと同形同大きさの内底面3aを有している。そして、この中間軸受部3は、その内底面3aが搬送ケーシング1の内底面1aと面一状になる状態で、前後両搬送部11,12間に介設している。
他方、スクリュー2のスクリュー羽根22は、スクリュー軸21の全長に亘って連続状態で取付けられている。又、この第1実施例では、スクリュー2の長さ方向中間部の所定小長さ範囲の部分にその前後のスクリュー羽根22A,22Cの外径(図2の寸法A)よりやや大きい外径(図2の寸法B)の大径スクリュー羽根22Bを設けている。尚、この第1実施例では、大径スクリュー羽根22Bの外径Bが304mm、その前後のスクリュー羽根22A,22Cの外径Aが260mm、スクリュー軸21の外径が165mm、中間軸受部3の長さが500mmにそれぞれ設定されていてるが、これらの寸法は適宜に設計変更できるものである。
大径スクリュー羽根22Bの外周端は、その全周が中間軸受部3の内周面にほぼ摺接する大きさとなっており、該中間軸受部3で大径スクリュー羽根22Bの外周端を全周から支持し得るようになっている。尚、大径スクリュー羽根22Bの両端部外周端は、前後のスクリュー羽根22A,22Cの端部外周端に滑らかに連続させている。又、大径スクリュー羽根22B部分のスクリュー軸21Bは、その前後両側に連続するスクリュー軸21A,21Cに対して取外し可能に連結させておくとよい。
中間軸受部3は、図2〜図4に拡大図示するように、上軸受材31と下軸受材32とに上下2分割されている。この上下各軸受材31,32は、それぞれ半割り円弧状の外ケース33の内面に摺動材34を取付けている。摺動材34としては、耐摩耗性の小さい材質のものが好ましいが、天然石を焼成したもの(例えば、日本バサルト工業株式会社製の商品名;「バサルト」)が耐摩耗性に優れている。尚、この摺動材34は、外ケース33の内面に接着剤(例えばモルタル)で固着されている。
又、上下各軸受材31,32の各外ケース33,33には、長さ方向両端部にそれぞれ縦フランジ35,35と、径方向両端部にそれぞれ横フランジ36,36を有している。この各縦フランジ35,35及び各横フランジ36,36には、それぞれ複数個のボルト挿通穴が形成されている。
他方、前側搬送部11及び後側搬送部12における対向する各端面には、中間軸受部3(上軸受材31及び下軸受材32の各縦フランジ35)を連結するための取付板16,17が設けられている。この各取付板16,17には、ボルト挿通穴又はボルト螺合用のネジ穴が形成されている。
上軸受材31と下軸受材32からなる中間軸受部3は、次のようにして組立てられる。尚、スクリュー2は、前側搬送部11及び後側搬送部12内に挿通させた状態で、スクリュー軸21の各端部をそれぞれ端部軸受部4,5で支持しておく。この状態では、前側搬送部11と後側搬送部12間に中間軸受部3を取付けるためのスペースが空いており、且つ該スペース部分に大径スクリュー羽根22Bが露出している。
そして、図4に示すように、上軸受材31と下軸受材32で大径スクリュー羽根22B部分を上下から被包し、上軸受材31の各横フランジ36,36と下軸受材32の各横フランジ36,36とを接合させて上下各側の横フランジ36,36同士(径方向に2箇所)をそれぞれボルト・ナット37で締結して円筒形状に組立てる。続いて、図2に示すように、長さ方向各端部の縦フランジ35,35をそれぞれ前側搬送部11及び後側搬送部12の各端面にある取付板16,17にボルト・ナット38で締結することで、中間軸受部3を組付けることができる。
又、この中間軸受部3は、上記組立て順とは逆順序で各ボルト・ナット37,38を取外すと、上軸受材31と下軸受材32とを図4に鎖線図示(符号31′,32′)するように分解できる。
この第1実施例のスクリューコンベアでは、スクリュー2の長さ方向中間部において、中間軸受部3で大径スクリュー羽根22Bの外周端を全周に亘ってほぼ摺接状態で支持しているので、スクリュー2が撓んだり振れ回りするのを防止できる。尚、運転時には、大径スクリュー羽根22Bの外周端は、中間軸受部3の内周面3aに対してほぼ摺接状態で回転するが、もし大径スクリュー羽根22Bの外周端が中間軸受部3の内周面3aに摺動しても、両者間にさほど大きな摩擦力が発生するものではない。従って、該両者の摺動による摺動材34又は大径スクリュー羽根22Bの摩耗進行速度は非常に遅い。尚、この実施例のように、中間軸受部3の長さを500mm程度にすれば、軸受部分が長くなり、摺動による摩耗を分散できてメンテナンス期間を長くできる。
スクリュー2の回転状態で、入口14から搬送物(例えば乾燥汚泥等の粉粒体)Yが投入されると、該搬送物Yは、スクリュー2の前部スクリュー羽根22Aで順次後送されていき、中間軸受部3においても大径スクリュー羽根22Bで後送された後、後部スクリュー羽根22Cにより出口15から放出される。
ところで、中間軸受部3でスクリュー羽根(大径スクリュー羽根22B)の外周端を支持したものでは、該中間軸受部3の内周面の内方にスクリュー以外の障害物がなく、従って中間軸受部を設けたものであっても搬送物Yの移動がスムーズに行われる。又、このように中間軸受部3がスクリュー羽根の外周端を支持するものでは、図7の従来例のようにスクリュー羽根に中間軸受部のための切除部分を設ける必要がなく、従ってスクリュー軸21の全長に亘ってスクリュー羽根22(22A,22B,22C)を連続状態で取付けることができ、搬送物が搬送ケーシング1内で滞留することなく順次連続して後送させることができる。
又、中間軸受部3は、上軸受材31と下軸受材32とに上下2分割しており、且つ該上下各軸受材31,32をそれぞれ上下に分解可能に組付けているので、中間軸受部3付近のメンテナンス作業が容易に行える。
図4及び図5に示す第2実施例のスクリューコンベアでは、スクリュー2のスクリュー羽根22の外径を全長に亘って同径とする一方、搬送ケーシング1の長さ方向中間部にスクリュー羽根22の外周端を支持する中間軸受部3を設けている。尚、この第2実施例の中間軸受部3も長さが500mm程度が適当であるが、適宜に設計変更可能である。中間軸受部3の内径は、スクリュー羽根22の外周端がほぼ全周に亘って摺接するまで小径にしている。
この第2実施例の場合は、中間軸受部3の内径が搬送ケーシング1の内底面1aの内径より小さくなって、搬送ケーシング1(前側搬送部11及び後側搬送部12)の内底面1aと中間軸受部3の内底面3aとの間に段差ができるが、該中間軸受部3の長さ方向各端部にそれぞれ段差部分を埋める緩やかなスロープ39,39を形成している。
中間軸受部3のその他の構成は、上記第1実施例と同様である。即ち、この第2実施例でも、中間軸受部3は上軸受材31と下軸受材32とに2分割されており、且つボルト・ナット(38等)を取外すことで上下の各軸受材31,32を分解できるようになっている。又、スクリュー羽根22の外周端には上下各軸受材31,32の摺動材34,34が摺接するようになっている。
尚、上記第1及び第2の各実施例では、中間軸受部3は長さ方向に1箇所しか設けていないが、スクリューコンベアの全長が例えば20mを超えるような長さのものでは、該中間軸受部3を所定間隔をもって複数箇所に設けることができる。
1は搬送ケーシング、1aは内底面、2はスクリュー、3は中間軸受部、3aは内底面、4,5は端部軸受部、11は前側搬送部、12は後側搬送部、21はスクリュー軸、22はスクリュー羽根、22Bは大径スクリュー羽根、31は上軸受材、32は下軸受材である。
Claims (4)
- スクリュー軸(21)の外周面にスクリュー羽根(22)を取付けたスクリュー(2)を搬送ケーシング(1)内に設け、スクリュー軸(21)の両端部を搬送ケーシング(1)の長さ方向各端部においてそれぞれ端部軸受部(4,5)で支持したスクリューコンベアであって、前記スクリュー羽根(22)は、スクリュー軸(21)の全長に亘って連続する状態で取付けているとともに、前記搬送ケーシング(1)の長さ方向中間位置の所定小長さ範囲に前記スクリュー羽根(22,22B)の外周端を全周に亘ってほぼ摺接状態で支持する中間軸受部(3)を設けていることを特徴とするスクリューコンベア。
- 請求項1において、中間軸受部(3)の内底面(3a)を搬送ケーシング(1)の内底面(1a)と面一状にする一方、前記中間軸受部(3)に対応する部分のスクリュー羽根を他の部分のスクリュー羽根より大径にして、該大径スクリュー羽根(22B)の外周端を中間軸受部(3)で支持していることを特徴とするスクリューコンベア。
- 請求項1において、スクリュー羽根(22)の外径を全長に亘って同径とする一方、中間軸受部(3)の内径をスクリュー羽根(22)の外周端が全周に亘ってほぼ摺接するまで小径にしていることを特徴とするスクリューコンベア。
- 請求項1から3のいずれか1項において、搬送ケーシング(1)を前側搬送部(11)と後側搬送部(12)に分割し、前後両搬送部(11,12)の間に中間軸受部(3)を介在させて該中間軸受部(3)を搬送通路の一部としているとともに、前記中間軸受部(3)を上下に2分割して該各分割軸受材(31,32)をそれぞれ上下に分解可能に組付けていることを特徴とするスクリューコンベア。
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