第1発明及び第2発明における好ましい実施の形態を説明する。
本発明の収納部は掛止部を有し、容器は貯蔵した水が排出されるにしたがって外形が変形するものであり、収納部内に吊り下げられるように、掛止部に掛止する被掛止部を有してもよい。この場合、このウォーターサーバーは容器から水が排出されて容器が変形しても、収納部の掛止部に容器の被掛止部を掛止して、容器を収納部内に吊り下げるように収納することによって、容器内の下部に水を集めることができる。これにより、このウォーターサーバーは容器内に貯蔵された水を無駄なくウォーターサーバー内に導入することができる。
本発明の掛止部は一対が収納部の上側であり、幅方向の互いに離れた位置に設けられ、被掛止部は一対が、奥行方向の寸法よりも上下方向の寸法を大きい向きにした容器の上側であり、幅方向の両端部に設けてもよい。この場合、このウォーターサーバーは一対の掛止部のそれぞれに一対の被掛止部を掛止することによって、容器から水が排出されて容器が変形する際に、容器にしわが形成されることを抑えることができる。これにより、このウォーターサーバーは容器内に貯蔵された水が容器に形成されたしわの部分に残留することを抑えることができるため、容器内から水を無駄なくウォーターサーバー内に導入することができる。
本発明の掛止部は、収納部の奥行方向の中央部に設けてもよい。この場合、このウォーターサーバーは掛止部に被掛止部を掛止することによって、収納部の奥行方向の中央部に水が貯蔵された容器を配置することができる。これにより、このウォーターサーバーは水が貯蔵された容器の重心を奥行方向の中央部に配置することができるため、安定して設置することができる。
本発明のウォーターサーバーは、収納部が着脱自在であってもよい。この場合、このウォーターサーバーは水が貯蔵された容器を収納部に収納する際、使用者の所望する場所で収納部に容器を収納することができる。つまり、このウォーターサーバーは使用者が作業しやすい場所で収納部に対して水が貯蔵された容器を収納することができる。
本発明のウォーターサーバーは、収納部が、吐水口より上側に配置されてもよい。この場合、このウォーターサーバーは、吐水口より上側に配置された収納部に収納された容器からウォーターサーバー内に水を導入することができる。つまり、このウォーターサーバーは重力によって水をウォーターサーバー内に導入することができる。これにより、このウォーターサーバーは水を導入するためのポンプ等を設けなくて済むため、より外形寸法を小さくすることができる。
次に、本発明のウォーターサーバーを具体化した実施例1、2について、図面を参照しつつ説明する。
<実施例1>
実施例1のウォーターサーバーは、図1に示すように、飲料水を供給する飲料水供給機能部1、炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給機能部2、供給部13、及び炭酸水作成容器40を備えている。
飲料水供給機能部1は、飲料水載置部10、収納部であるカートリッジ10F、飲料水載置部導水路20、飲料水冷却部11、飲料水冷却部導水路21、飲料水加熱部12、飲料水吐水部導水路22、及び吐水部である飲料水吐水部23を有している。
飲料水載置部10はウォーターサーバー本体50の上端部に設けられている(図1、14、15参照。)。ウォーターサーバー本体50は上下方向(上下は図14における上側、下側である。以下同じ。)に長く形成されている。また、ウォーターサーバー本体50の下端部56が奥行方向(奥行は図14における手前側、奥側である。以下同じ。)に伸びて形成されている。これにより、このウォーターサーバーは上端から下端部56にかけて奥行方向の寸法を抑えつつ、設置する床面に対してより広い面積で当接することができる。このため、このウォーターサーバーは転倒し難くすると共に装置の見た目をすっきりさせることができる。
飲料水載置部10は、図1、7に示すように、飲料水載置部底壁10A、立壁部10B、カバー部材収納部10K、カバー部材10D、載置部バネ10Eを有している。飲料水載置部底壁10Aは奥行方向に幅を有し左右方向(左右は図14における左側、右側である。以下同じ。)(幅方向)に拡がった平板状をなしている。立壁部10Bは飲料水載置部底壁10Aの前側の左右両端部、左右両側、及び後側から上方向に伸びている。立壁部10Bは前側の左右両端部の互いに対向する2辺の間の寸法が上方向に向かうにつれて大きくなっている。また、立壁部10Bは左右両側のそれぞれに互いに内側に向けて突出した立壁凸部10Rが設けられている。これら立壁凸部10Rは立壁部10Bの左右両側の奥行方向の中央部に上下方向に伸びて設けられている。また、立壁部10Bの内側、及び飲料水載置部底壁10Aの前側には飲料水載置部底壁10Aの上面から下方向に窪んで形成された溝部Gが設けられている。溝部Gには後述するカートリッジ10FのリブRを嵌め込まれる。
カバー部材収納部10Kは、図1、2(A)〜(C)に示すように、飲料水載置部底壁10Aの上面から下方向に窪んで形成されている。カバー部材収納部10Kは円筒状をなしており、下端に円筒状の内側に向けて伸びたカバー部材収納部底壁10Lが設けられている。カバー部材収納部底壁10Lの中央部には上方向に伸びる円筒部10Wが設けられており、円筒部10Wに後述する飲料水載置部導水路20が挿通している。また、円筒状をなしたカバー部材収納部10Kの上端部には、一対のロック解除爪挿通孔10Xが貫通して設けられている。これらロック解除爪挿通孔10Xには後述するカバー部材10Dのロック解除爪60Bが挿通される。
また、飲料水載置部10は、図7に示すように、飲料水載置部底壁10Aに3つの照明用貫通孔10Sが貫通して設けられている。これら照明用貫通孔10Sは立壁部10Bの左右両側のそれぞれの立壁凸部10Rに1つずつ隣り合い設けられ、カバー部材収納部10Kの前側に隣り合い1つが設けられている。これら照明用貫通孔10Sはそれぞれの下側にLED素子(図示せず)が設けられ、後述する容器である袋53やカートリッジ10FにLED素子が発した光を照射することができる。
カバー部材10Dは、図1、2(A)〜(C)に示すように、円筒状をなして上下方向に伸びている。カバー部材10Dは円筒状の上端に円筒状の内側に向けて伸びた保護壁部10Mが設けられている。保護壁部10Mは中央部に上下方向に貫通してニードル挿通孔10Nが設けられている。カバー部材10Dは円筒状の下端が開口している。カバー部材10Dは円筒状の下端部が飲料水載置部底壁10Aに設けられたカバー部材収納部10Kに挿入されている。
さらに具体的には、カバー部材10Dの保護壁部10Mの外周縁部には、ニードル挿通孔10Nを挟んで、一対の差込孔10Zが設けられている。また、差込孔10Zのそれぞれには上下方向に伸びるカバーロック解除ボタン60が設けられている。これらカバーロック解除ボタン60はカバー部材10Dに対して上下方向に移動自在に取り付けられている。また、これらカバーロック解除ボタン60は、カバー部材10Dに対して第1バネ60Aで上方向に付勢されている。第1バネ60Aは圧縮コイルバネである。
また、これらカバーロック解除ボタン60の下側のそれぞれには左右方向に伸びるロック解除爪60Bが設けられている。これらロック解除爪60Bは、円筒状のカバー部材10Dの中心軸を挟んで、左右方向に移動自在に取り付けられている。また、これらロック解除爪60Bは第2バネ60Cでニードル挿通孔10Nの中心軸から外方向に付勢されている。第2バネ60Cは圧縮コイルバネである。また、これらロック解除爪60Bのニードル挿通孔10Nの中心軸に近い部分のそれぞれには、ニードル挿通孔10Nの中心軸に近づきつつ上方向に傾斜する傾斜面を具備した傾斜面部60Dが形成されている。これら傾斜面部60Dのそれぞれの傾斜面にはカバーロック解除ボタン60の下端が当接している。
こうして構成されたカバー部材10Dのカバーロック解除ボタン60をカバー部材10Dに対して下方向に移動させると、カバーロック解除ボタン60の下端によってロック解除爪60Bの傾斜面部60Dの傾斜面が押されて、ロック解除爪60Bがニードル挿通孔10Nの中心軸に近づく方向に移動する。
載置部バネ10Eは飲料水載置部底壁10Aに設けられたカバー部材収納部10Kとカバー部材10Dとの間に設けられている。載置部バネ10Eは圧縮コイルバネである。載置部バネ10Eは上下方向に配置されて下端がカバー部材収納部10Kのカバー部材収納部底壁10Lの円筒部10Wの上面に連結されている。また、載置部バネ10Eは上端がカバー部材10Dの保護壁部10Mの下面に連結されている。これにより、カバー部材10Dは上方向に載置部バネ10Eの弾性力が付与されている。つまり、カバー部材10Dは後述するカートリッジ10Fを飲料水載置部10に載置していない状態において、飲料水載置部導水路20の流入管部であるニードル部20Aの周囲を覆うことができる。また、この状態において、カバー部材10Dのロック解除爪60Bがカバー部材収納部10Kのロック解除爪挿通孔10Xに挿通されている(図2(A)参照。)。ロック解除爪60Bはカバーロック解除ボタン60をカバー部材10Dに対して下方向に移動させないとカバー部材収納部10Kのロック解除爪挿通孔10Xから外れることがなく、カバー部材10Dを下方向に移動させることができない。これにより、カバー部材10Dは使用者等がニードル部20Aに不用意に触れることを抑えることができる。つまり、カートリッジ10Fを飲料水載置部10に載置しないと、カバー部材10Dが下がりニードル部20Aが露出することがないため、ニードル部20Aに埃等が付着し難くでき、衛生的である。
また、カバー部材10Dは一対のカバーロック解除ボタン60のそれぞれを下方向に移動させて、一対のロック解除爪60Bをカバー部材収納部10Kのロック解除爪挿通孔10Xから外した状態(図2(B)参照)で、上側から下方向に力が加えられると保護壁部10Mとカバー部材収納部10K内に収納することができ、保護壁部10Mの上面と飲料水載置部底壁10Aの上面とが面一になる(図2(C)参照。)。また、カバー部材10Dは上側から下方向に力を加えることを止めると載置部バネ10Eの弾性力によって上方向に移動し、円筒状の下端部がカバー部材収納部10Kに挿入されている状態に戻り、再び一対のロック解除爪60Bがカバー部材収納部10Kのロック解除爪挿通孔10Xに挿通された状態になる(図2(A)参照。)。
こうして構成された飲料水載置部10は、飲料水が貯蔵された後述する袋53を収納したカートリッジ10Fを載置して、ウォーターサーバー内に飲料水を導入することができる。詳しくは、飲料水載置部10は、飲料水が貯蔵された袋53を収納したカートリッジ10Fを載置すると、カートリッジ10Fの一対の突起部10Yがカバー部材10Dの一対の差込孔10Zに挿通される。すると、これら突起部10Yの下端がカバーロック解除ボタン60の上端に当接して、カバーロック解除ボタン60をカバー部材10Dに対して下方向に押し下げる。すると、カバー部材収納部10Kのロック解除爪挿通孔10Xに挿通していた一対のロック解除爪60Bがロック解除爪挿通孔10Xから外れる。そして、カバー部材10Dの保護壁部10Mがカートリッジ10Fのカートリッジ底壁10Gに当接してカバー部材10Dが押し下げられる。このとき、保護壁部10Mのニードル挿通孔10Nに飲料水載置部導水路20のニードル部20Aが挿通する。また、飲料水載置部10は立壁部10Bにカートリッジ10Fの窪み部10Pが嵌合する。また、図23(C)に示すように、カートリッジ10FのリブRが飲料水載置部10の溝部G(図7、23(C)参照。)に嵌合する。また、図2(C)に示すように、飲料水載置部10はカートリッジ10Fのカートリッジ底壁10Gの下面が飲料水載置部底壁10Aの上面に当接すると、飲料水載置部導水路20のニードル部20Aの上端はカートリッジ底壁10Gの貫通孔10Qを挿通し、カートリッジ底壁10Gの上側に突出しつつ、袋53に突き刺さる。つまり、このウォーターサーバーは上側にカートリッジ10Fが配置されている。そして、カートリッジ10Fを飲料水載置部10に載置すると同時に、ニードル部20Aの上端が袋53に突き刺さる。また、このとき、飲料水が貯蔵された袋53を収納したカートリッジ10Fを飲料水載置部10に載置するため、ポンプ等を設けることなく、飲料水を重力によってウォーターサーバー内に導入することができる。このため、このウォーターサーバーは、より外形寸法を小さくすることができる。
カートリッジ10Fは、図1、5、6に示すように、カートリッジ底壁10G、カートリッジ周壁10H、及び上蓋10Jを有している。カートリッジ10Fは所定の色に着色された透明な合成樹脂で形成されている。これにより、飲料水載置部底壁10Aに3つの照明用貫通孔10Sのそれぞれに設けられたLED素子が発光すると、LED素子が発した光がカートリッジ10Fを透過することができる。このため、このウォーターサーバーは透明な合成樹脂で形成されたカートリッジ10F、及びLED素子が発した光によって、水の残量を確認しやすくなるだけでなく、カートリッジ10Fに当たった反射光により見た目をより良好にすることができる。
カートリッジ底壁10Gは奥行方向に幅を有し左右方向に拡がった平板状をなしている。カートリッジ周壁10Hはカートリッジ底壁10Gの外周に連続して立ち上がっている。また、カートリッジ周壁10Hの下端部はカートリッジ底壁10Gより下方に突出して、リブRを形成している。また、カートリッジ周壁10Hの上端部は外周面から内方に向けて窪んで形成されたリブR2が設けられている(図6、23(B)参照。)。カートリッジ10Fは奥行方向の寸法より上下方向の寸法が大きい。カートリッジ10Fには、奥行方向の寸法よりも上下方向の寸法を大きい向きにした袋53が収納される(図6参照。)。カートリッジ周壁10Hは外周面の下端部の前側の左右両端部、左右両側、及び後側が内側に向けて窪み形成された窪み部10Pが形成されている(図23(C)参照。)。窪み部10Pは飲料水載置部10の立壁部10Bに嵌合する。
また、カートリッジ周壁10Hは左右両側の外周からそれぞれカートリッジ内方に向けて窪ませた凹部10Tが設けられている。これら凹部10Tはカートリッジ周壁10Hの左右両側の奥行方向の中央部に上下方向に伸びている。また、これら凹部10Tはカートリッジ周壁10Hの左右両側の上部から下端にかけて設けられている。これら凹部10Tは飲料水載置部10の一対の立壁凸部10Rのそれぞれに嵌る。これにより、カートリッジ10Fを飲料水載置部10上に載置する際に、容易に位置決めすることができる。
また、これら凹部10Tは使用者がカートリッジ10Fを運搬する際の手掛かりにすることができる(図23(C)参照。)。つまり、カートリッジ10Fは使用者がこれら凹部10Tに手を掛けることによって容易に運搬することができる。つまり、このウォーターサーバーはカートリッジ10Fが着脱自在である。また、カートリッジ10Fはこれら凹部10Tの左右内側に凹部10Tに沿うようにカートリッジ10Fの内側に向けて形成されたカートリッジ内周凸部10Uが設けられている。また、カートリッジ10Fはこれらカートリッジ内周凸部10Uのそれぞれが奥行方向の中央部に位置している。また、これらカートリッジ内周凸部10Uの上側には一対の掛止部70が設けられている。具体的には、これら掛止部70は、図5に示すように、立壁部70A、掛止部70をカートリッジ周壁10Hに固定する固定部70B、後述する上蓋10Jを係止する上蓋係止部70C、及び袋53を係止する袋係止部70Dを有している。立壁部70Aは平板状をなして上下方向に伸びている。
固定部70Bは立壁部70Aの上端部から立壁部70Aに対して垂直方向に伸びる第1基部70Eと、第1基部70Eの先端から立壁部70Aに平行をなして垂下する垂下部70Fとを具備している。
上蓋係止部70Cは立壁部70Aの上端から上方向であって、固定部70Bの第1基部70Eが伸びる方向と反対の方向に傾斜して伸びている。また、上蓋係止部70Cは上端部に一対の切欠き70Gが設けられている(図6参照。)。また、上蓋係止部70Cは上下方向の中央部であって、固定部70Bの第1基部70Eが伸びる方向と反対の方向に湾曲する湾曲部70Hが形成されている。
袋係止部70Dは平板状をなして立壁部70Aの下端部であって、固定部70Bの第1基部70Eが伸びる方向と反対の方向に伸びる第2基部70Jと、平板状の第2基部70Jの上面から上方向に円柱状をなして伸びる掛止部本体70Kとを具備している。また、掛止部本体70Kは上下中央より僅かに下方に外径が大きく形成された第1拡径部70Lと、上端部に形成された第2拡径部70Mを具備している。第2拡径部70Mは上端に向かうにつれて細く形成されており、上端が上方向に尖っている。これにより、掛止部本体70Kに後述する袋53の被掛止部53Aを掛止する場合、第2拡径部70Mの上端が細く形成されているため被掛止部53Aの掛止孔53Bを容易に挿通することができる。また、第2拡径部70Mの下端部、及び第1拡径部70Lの下端部は掛止部本体70Kから急激に外方向に突出しているため、挿通した被掛止部53Aの掛止孔53Bが抜け難い。また、掛止部本体70Kに掛止した袋53の被掛止部53Aは第1拡径部70L及び第2拡径部70Mの2つを挿通することによって掛止部本体70Kから不用意に外れ難くすることができる。
こうして形成された掛止部70はカートリッジ内周凸部10Uの上側に位置するカートリッジ周壁10Hの上端に設けられた凹部10Vに固定部70Bを嵌め込みカートリッジ10Fに対して固定されている(図6参照。)。つまり、一対の掛止部70はカートリッジ10Fの上側であり、左右方向の互いに離れた位置であって、カートリッジ10Fの奥行方向の中央部に設けられている。また、カートリッジ底壁10Gは上下方向に貫通して貫通孔10Qが設けられている。貫通孔10Qはカートリッジ10Fを飲料水載置部10に載置した際、カバー部材10Dのニードル挿通孔10Nに同軸上に連通する。また、カートリッジ10Fのカートリッジ底壁10Gには、下方向に突出して一対の突起部10Yが設けられている。これら突起部10Yは、貫通孔10Qを挟み貫通孔10Qの左右に1つずつ配置されている。
上蓋10Jは前側が奥行方向に幅を有し左右方向に拡がっており、後側が前側の後端縁から後方下側に垂下している(図6、15参照。)。上蓋10Jは下面がカートリッジ周壁10Hの上端に当接してカートリッジ周壁10Hの上端に載置される。具体的には、上蓋10Jの下面にはカートリッジ周壁10HのリブR2が嵌まり込む。これにより、上蓋10Jは載置されたカートリッジ周壁10Hの上端において、水平方向にずれることがない。また、上蓋10Jはカートリッジ周壁10Hの上端に載置された状態において、固定部70Bの上蓋係止部70Cの湾曲部70Hに嵌合部70Nが嵌合する(図5参照。)。これにより、上蓋10Jは載置されたカートリッジ周壁10Hの上端から上方向に不用意に外れ難くすることができる。
こうして構成されたカートリッジ10Fは飲料水が貯蔵された袋53を収納することができる。袋53はポリプロピレン等の透明な合成樹脂で形成されている。袋53は、図3に示すように、内部に飲料水を貯蔵することができる。袋53は貯蔵した飲料水が排出されるにしたがって縮み、外形が変形する。袋53は4角形状をなしており、飲料水が貯蔵された状態において袋外周の4辺の長さと比べ、厚さ方向が薄く形成されている。つまり、袋53は水を貯蔵し、外形が薄型である。また、袋53は接合部53D,53Eが設けられている。接合部53D,53Eは袋53を形成する際に袋53の素材の端部同士を互いに重ねて接合した部分である。接合部53Dは外周の4辺のうちの対向する2辺に設けられている。また、接合部53Eは接合部53Dのそれぞれの中央部を繋ぐように、袋53の厚さ方向の一方の面に設けられている。接合部53D,53Eは厚く形成されるためニードル部20Aが突き刺し難い。また、袋53は接合部53Dのそれぞれに1つずつ掛止孔53Bが貫通して設けられている。これら掛止孔53Bは袋53の外周の隣り合う角部に位置する接合部53Dの端部のそれぞれに設けられている。掛止孔53Bが設けられた接合部53Dの端部は被掛止部53Aである。これら掛止孔53Bは互いの間の寸法がカートリッジ10Fに設けられた一対の掛止部70の掛止部本体70Kの互いの間の寸法とほぼ同じである。
ここで、袋53を形成する工程について説明する。先ず、ポリプロピレン等の透明な合成樹脂で形成された材料シートSを用意する(図4(A)参照。)。この材料シートSは外形が一方向に長い矩形状をなしている。次に、材料シートSを筒状に形成する(図4(B)参照。)。詳しくは、矩形状をなした材料シートSの向かい合う2つの辺のうちの短い辺の端部同士を互い重ねて接合して、接合部53Eを形成する。次に、筒状をなした材料シートSの開口した両端部のそれぞれを閉じる(図4(C)参照。)。詳しくは、筒状をなした材料シートSの開口した両端部のそれぞれを閉じて接合し、接合部53Dを形成する。このとき、接合部53Eは接合部53Dのそれぞれの中央部を繋ぐように、袋53の厚さ方向の一方の面に配置されている。そして、接合部53Dのそれぞれに掛止孔53Bを貫通して設けて被掛止部53Aを形成する(図4(D)参照。)。こうして袋53が形成される。
飲料水が貯蔵された袋53は、透明な合成樹脂で形成されているため、飲料水載置部底壁10Aの3つの照明用貫通孔10Sのそれぞれに設けられたLED素子が発光すると、LED素子が発した光がカートリッジ10Fを透過して、さらに袋53を透過することができる。これにより、袋53は内部に貯蔵された飲料水の量を容易に確認することができる。また、袋53と飲料水とによって光が乱反射されるため、このウォーターサーバーは乱反射した光による装飾効果によって見た目をより良好にすることができる。
袋53をカートリッジ10Fに収納する場合、袋53に設けられた一対の被掛止部53Aのそれぞれの近傍を把持して、それぞれの掛止孔53Bをカートリッジ10Fに設けられた一対の掛止部70の掛止部本体70Kに掛止する(図23(B)参照。)。袋53はカートリッジ10Fに収納された状態において、一対の被掛止部53Aが奥行方向の寸法よりも上下方向の寸法を大きい向きにした袋53の上側であり、左右方向の両端部に設けられている。また、袋53は掛止部70の掛止部本体70Kに被掛止部53Aが掛止することによってカートリッジ10F内に吊り下げられる。こうして、このウォーターサーバーはカートリッジ10Fに奥行方向の寸法よりも上下方向の寸法を大きい向きにした袋53が収納される。
また、カートリッジ10Fは袋53の向きを被掛止部53Aを上向きにして袋53を収納する。このとき、袋53の接合部53Dをニードル部20Aの突き刺す位置からずらした位置に配置することができる。これにより、重ねて接合して厚く形成された接合部53Dにニードル部20Aが突き刺さることを避けることができる。これにより、接合部53Dが形成されていない袋53の所定の領域53Cにニードル部20Aを確実に突き刺さすことができる(図2(C)、5、6参照。)。このため、このウォーターサーバーは飲料水が袋53から確実に飲料水をウォーターサーバー内に導入することができる。また、飲料水が貯蔵された袋53は形が定まらず扱い難い。つまり、カートリッジ10Fは飲料水が貯蔵された袋53を収納することによって、飲料水が貯蔵された袋53を扱い易くすることができる。このため、このウォーターサーバーは飲料水が貯蔵された袋53をカートリッジ10Fに収納することによって、飲料水が貯蔵された袋53を飲料水載置部10に容易に載置することができる。
飲料水載置部導水路20は、図8に示すように、ニードル部20A、第1導水管20D、飲料水導入電磁弁20C、及び第2導水管20Eを有している。ニードル部20Aは上方向に細い円錐状に形成されている。横方向からみた側面視において、ニードル部20Aの円錐状の角度は25度である。これにより、ニードル部20Aが袋53に突き刺さす際、ニードル部20Aの外周面と袋53との間に程よい大きさの摩擦力が生じつつ突き刺さすことができ、ニードル部20Aの外周面と袋53との間から飲料水が漏出することを抑えることができる。つまり、ニードル部20Aは針状をなしている。ニードル部20Aは内部が空洞である。また、ニードル部20Aは円錐状の下端が管状をなして上下方向に伸びるニードル下部導水管20Fの上端に連通して連結している。ニードル下部導水管20Fの上端部には貫通して設けられた複数の飲料水導入孔20Bが形成されている。これら飲料水導入孔20Bは互いにニードル下部導水管20Fの外周面の周方向に並んで形成されている。飲料水導入孔20Bを複数設けることによって、カートリッジ10Fに収納された袋53内から飲料水が排出されるにしたがって袋53の外形が変形しつつカートリッジ10Fのカートリッジ底壁10Gに向けて収縮した場合、飲料水導入孔20Bの一部が袋53によって塞がっても他の飲料水導入孔20Bを介して装置内に飲料水を導入することができる。また、ニードル下部導水管20Fの下端部には円盤状に形成された合成樹脂製の鍔部20Hが連結されている。また、鍔部20Hの下側にはコ字状に形成された金属製の第1支持部材20Jが連結されている。こうして、ニードル下部導水管20Fは鍔部20H、及び第1支持部材20Jを介して飲料水冷却部11の閉鎖された上端に連結している。第1導水管20Dは管状をなして横方向に伸びて、飲料水冷却部11の閉鎖された上端に沿うように配置されている。第1導水管20Dは合成樹脂製である。第1導水管20Dは管状の一端がニードル下部導水管20Fの下端に連通して連結している。
飲料水導入電磁弁20Cは飲料水載置部10のカバー部材収納部底壁10Lと飲料水冷却部11の閉鎖された上端との間に設けられている(図1参照。)。また、飲料水導入電磁弁20Cは入水ポートが第1導水管20Dの管状の他端に連通して連結している。第2導水管20Eは管状をなして横方向に伸びて、飲料水冷却部11の閉鎖された上端に沿うように配置されている。第2導水管20Eは管状の一端が飲料水導入電磁弁20Cの非入水ポートに連通して連結している。第2導水管20Eは合成樹脂製である。また、第2導水管20Eは管状の他端部垂下して伸びており、垂下した下端が後述する飲料水冷却部11の閉鎖された上端に連通して連結している。飲料水導入電磁弁20Cは開閉することによって第1導水管20Dと第2導水管20Eとを開閉することができる。つまり、飲料水導入電磁弁20Cは開くことによって、装置内に飲料水を導入することができ、閉じることによって、装置内に外気や雑菌が侵入することを防ぎ、装置内で雑菌が繁殖することを抑えることができる。
また、飲料水載置部導水路20は飲料水導入電磁弁20Cが第2支持部材20Gを介して飲料水冷却部11の閉鎖された上端に連結している。第2支持部材20Gは、合成樹脂を用いてL型のアングル状に形成されており、L字状の一方が飲料水導入電磁弁20Cに連結され、L字状の他方が飲料水冷却部11の閉鎖された上端に連結している。なお、第2支持部材20Gは合成樹脂でなくてもよく、金属等で形成してもよい。飲料水載置部導水路20は、図2(A)〜(C)に示すように、ニードル部20A及びニードル下部導水管20Fが飲料水載置部10のカバー部材収納部底壁10L及び円筒部10Wを挿通し、ニードル部20A及びニードル下部導水管20Fの上端部が飲料水載置部底壁10Aの上方に突出して設けられている。ニードル部20Aは上端がカバー部材10Dの保護壁部10Mの下側に位置している。
飲料水導入電磁弁20Cは制御部15に電気的に接続されている。制御部15は飲料水冷却部11の右側に隣り合い設けられている。制御部15は実装された様々な電子部品によって電気回路が形成された基板である。制御部15は商用電源(図示せず)から供給された交流の電力を基にして動作することができる。制御部15は装置内に導入された飲料水や炭酸ガスの流れを使用者が後述する操作部14や背面操作部16等を操作することによって制御することができる。また、制御部15は装置内の状態に対応する値と比較する際に用いる所定の値を保存することができる。また、制御部15は後述する飲料水加熱部12から離れた位置に配置されている。これにより、このウォーターサーバーは制御部15に飲料水加熱部12で加熱された熱水から放射される熱の影響が及ぶことを抑えることができる。
また、飲料水載置部導水路20は、飲料水導入電磁弁20Cが飲料水冷却部11の閉鎖された上端に対して合成樹脂製の第2支持部材20Gを介して連結されている。一般的に合成樹脂は、金属等に比べて熱が伝わり難い(熱伝導率が低い)ため、このウォーターサーバーは装置内に熱水を循環させて満たし(以下、熱水循環動作という)、装置内の殺菌を行う際、飲料水冷却部11に満たされた熱水の熱が第2支持部材20Gと飲料水導入電磁弁20Cを介してニードル部20A及びニードル下部導水管20Fに伝達し難くすることができる。さらに、第1導水管20Dも合成樹脂製であるため、飲料水導入電磁弁20Cからニードル部20A及びニードル下部導水管20Fに、より熱を伝え難くすることができる。これにより、このウォーターサーバーはニードル部20A及びニードル下部導水管20Fが突き刺さった袋53が熱水の熱によって変形して袋53に貯蔵された飲料水が袋53とニードル部20A及びニードル下部導水管20Fとの間から漏出することを抑えることができる。また、ニードル下部導水管20Fも合成樹脂製の鍔部20H、及び第1支持部材20Jを介して飲料水冷却部11の閉鎖された上端に連結されているため、装置内の殺菌を行う際、熱水循環動作の際に、飲料水冷却部11に満たされた熱水の熱が鍔部20Hによってニードル下部導水管20Fに伝達し難くすることができる。
こうして構成された飲料水載置部導水路20は飲料水が貯蔵された袋53から飲料水を飲料水冷却部11に導入することができる。詳しくは、飲料水載置部10に飲料水が貯蔵された袋53を収納したカートリッジ10Fを載置する(図2(B)参照)。すると、カートリッジ10Fの一対の突起部10Yによってカバーロック解除ボタン60がカバー部材10Dに対して下方向に押し下げられ、一対のロック解除爪60Bがロック解除爪挿通孔10Xから外れる。そして、カートリッジ10Fによってカバー部材10Dが押し下げられて、ニードル部20A及びニードル下部導水管20Fはカートリッジ底壁10Gに設けられた貫通孔10Qを挿通し、カートリッジ10F上側に向けて突出しつつ、袋53に突き刺さる(図2(C)参照。)。そして、飲料水はニードル部20Aに設けられた飲料水導入孔20Bを通り飲料水導入電磁弁20Cの入水ポートに到達する。つまり、ニードル部20Aは上方向に細い円錐状に形成されており、袋53の下側から上方向に袋53に突き刺さる。これにより、このウォーターサーバーはニードル部を横方向に配置して袋の横側から袋に突き刺す場合に比べて、奥行方向、及び左右方向の寸法をより小さくすることができる。なお、ニードル部20Aが袋53に突き刺さった状態において、ニードル下部導水管20Fの複数の飲料水導入孔20Bはカートリッジ底壁10Gの上側の近傍に位置している(図2(C)参照。)。これにより、袋53内に残留する飲料水の量をより少なくすることができる。また、カートリッジ10Fの掛止部70の掛止部本体70Kに袋53の被掛止部53Aを掛止して、袋53をカートリッジ10F内に吊り下げるように収納することによって、袋53内から飲料水を排出しても、袋53がカートリッジ10Fのカートリッジ底壁10Gに向けて収縮することを抑えることができる。これにより、このウォーターサーバーはニードル部20Aが袋53の上側をも貫通することなく袋53内に貯蔵された飲料水を良好にウォーターサーバー内に導入することができる。
飲料水導入電磁弁20Cは後述する飲料水冷却部11のフロートスイッチ11Dで検出した飲料水冷却部11内に貯留された飲料水の水位に対応する値が所定の値(所定の値は予め制御部15に保存されている)より大きい場合に自動で閉じ、所定の値より小さい場合に自動で開くことができる。詳しくは、制御部15はフロートスイッチ11DがOFFからONに切り替わったと判別した時(飲料水冷却部11内の水位が下がった時)、5秒間空けて、飲料水導入電磁弁20Cを開く制御を実行し、飲料水冷却部11へ飲料水を導入する。また、制御部15はフロートスイッチ11DがONからOFFに切り替わったと判別した時(飲料水冷却部11内の水位が上がった時)、0.8秒間空けて、飲料水導入電磁弁20Cを閉じる制御を実行する。こうして、飲料水導入電磁弁20Cは飲料水載置部10から飲料水冷却部11に適量の飲料水を導入することができる。また、制御部15はフロートスイッチ11DがOFFからONに切り替わった状態が所定の時間継続すると、袋53に貯蔵された飲料水の量が少ない、又は飲料水が無いと判別し、飲料水導入電磁弁20Cを閉じる制御を実行する。これにより、飲料水冷却部11に雑菌等が侵入することを防ぐことができる。
飲料水冷却部11は、図1、14、15に示すように、飲料水載置部10の下側に設けられている。飲料水冷却部11は円筒状をなして上下方向に伸び、上端及び下端が閉鎖されている。飲料水冷却部11は内側に仕切り部11Aが設けられている。仕切り部11Aは飲料水冷却部11の内側に形成された空間を上側と下側とに仕切っている。仕切り部11Aは円盤状をなしている。仕切り部11Aは円盤状の中心軸が飲料水冷却部11の円筒状の中心軸上に配置されている。仕切り部11Aは円盤状の外径が飲料水冷却部11の円筒状の内径より僅かに小さい。つまり、飲料水冷却部11は仕切り部11Aによって仕切られた上側及び下側の空間が仕切り部11Aの外周面と飲料水冷却部11の円筒状の内周面との間に形成された隙間を介して互いに連通している。仕切り部11Aは平板状の中央部に上下方向に貫通して貫通孔11Bが設けられている。この貫通孔11Bは後述する飲料水冷却部導水路21の上端が連通している。また、飲料水冷却部11は閉鎖された下端に後述する冷却水流路22Aの管状の一端が連通している。
飲料水冷却部11は下側の外周面に管状をなした冷却部材11Cが巻きつけられて取り付けられている。冷却部材11Cは冷媒が封入されており、ウォーターサーバー本体50の下端部56に設けられたコンプレッサー54(図14、15参照)を介して放熱器(図示せず)に連結されている。こうして、飲料水冷却部11は冷媒が封入された冷却部材11Cによって、飲料水冷却部11の下側に導入された飲料水を冷却することができる。そして、飲料水を冷却した冷媒はコンプレッサー54を介して放熱器に運搬されて放熱され、再び冷却部材11Cに運搬され、飲料水冷却部11の下側に導入された飲料水を冷却することができる。なお、コンプレッサー54の大きさは使用する冷媒の量で決まる。具体的には、飲料水冷却部11の体積を小さくして管状をなした冷却部材11Cの長さ寸法を小さくしたり、管状をなした冷却部材11Cの断面積を小さくしたりして、使用する冷媒の量を抑えることによって、コンプレッサー54の大きさをより小さくすることができる。これにより、このウォーターサーバーは外形寸法をより小さくすることができる。
こうして構成された飲料水冷却部11は、飲料水冷却部11内に導入された飲料水を冷却し冷却水にすることができる。飲料水冷却部11には飲料水載置部導水路20から導入された飲料水を区分けする仕切り部11Aを有し、仕切り部11Aの外周面と飲料水冷却部11の円筒状の内周面との間には隙間が形成され、隙間から仕切り部11Aによって仕切られた飲料水冷却部11の下側の空間に飲料水を導入する。飲料水冷却部11は下側の空間に導入された飲料水が後述する飲料水吐水部導水路22の冷却水流路22A側を介して、飲料水吐水路22Dの冷却水側電磁弁22Fの入水ポート側及び熱水循環路22Cの循環路電磁弁22Eの入水ポート側まで導入される。また、飲料水は仕切り部11Aの貫通孔11B及び飲料水冷却部導水路21を介して後述する飲料水加熱部12に導入される。
また、飲料水冷却部11は仕切り部11Aによって仕切られた飲料水冷却部11の下側の空間に導入された飲料水を冷却部材11Cによって冷却し冷却水にすることができる。冷却部材11Cは仕切り部11Aの下側に配置されている。水は冷却され温度が下がると比重が高くなり下方に沈みやすくなる。また、飲料水冷却部11は仕切り部11Aによって、冷却水と冷却されていない飲料水とが混合することを防ぐことができる。つまり、仕切り部11Aは冷却水と冷却されていない飲料水とが混合することによって冷却水の温度が変化することを抑さえることができる。こうして、飲料水冷却部11は仕切り部11Aの上側の空間に飲料水を常温で貯蔵し、下側の空間に冷却水を貯蔵することができる。このため、このウォーターサーバーは安定して冷却された飲料水を使用者に供給することができる。
また、このウォーターサーバーは冷却されていない飲料水の下側に冷却水を貯蔵することができるため、ポンプ等を設けることなく、冷却されていない飲料水を重力によって冷却部材11Cが配置された飲料水冷却部11の下側に導入することができる。このため、このウォーターサーバーはより外形寸法を小さくすることができる。
また、飲料水冷却部11は閉鎖された上端にフロートスイッチ11Dが設けられている。フロートスイッチ11Dは飲料水冷却部11に導入された飲料水の水位を検出し、飲料水冷却部11に貯蔵された飲料水の水位に対応した値を制御部15に伝達することができる。また、飲料水冷却部11の閉鎖された上端には電極センサ11Hが設けられている。電極センサ11Hは飲料水冷却部11に導入された飲料水の水位を検出し、飲料水冷却部11に貯蔵された飲料水の水位がフロートスイッチ11Dで検出することができる水位より高くなったことを制御部15に伝達することができる。また、飲料水冷却部11は断熱材11Gが設けられている(図1参照。)。詳しくは、断熱材11Gは飲料水冷却部11、及び冷却部材11Cの外周面、及び飲料水冷却部11の下端面を覆い設けられている。断熱材11Gは発泡スチロール等で形成されている。これにより、このウォーターサーバーは冷却された冷却水が温まったり、飲料水冷却部11の外周面や下端面に結露が生じたりすることを抑えることができる。
飲料水冷却部導水路21は管状をなして上下方向に伸びている。飲料水冷却部導水路21は管状の上端部が飲料水冷却部11の閉鎖された下端を貫通して飲料水冷却部11内に伸びている。飲料水冷却部導水路21は上端が飲料水冷却部11の仕切り部11Aに設けられた貫通孔11Bに連通している。飲料水冷却部導水路21は管状の下端部が飲料水加熱部12の閉鎖された上端を貫通して飲料水加熱部12内に伸びている。飲料水冷却部導水路21は下端が飲料水加熱部12の閉鎖された下端の上面との間に僅かに隙間を空けて配置されている。また、飲料水冷却部導水路21は飲料水加熱部12の閉鎖された下端部近傍で傾斜するように設けられている。
また、飲料水冷却部導水路21は飲料水加熱部12の閉鎖された上端の直下に貫通して気体流入孔21Bが設けられている。気体流入孔21Bは飲料水冷却部11から飲料水加熱部12に飲料水が導入される際、飲料水加熱部12内の空気を飲料水冷却部導水路21に排出させることができる。また、気体流入孔21Bは飲料水加熱部12で飲料水を加熱した際、飲料水冷却部11から導入される飲料水の流れを妨げることなく、飲料水加熱部12内で発生した水蒸気等のガスを飲料水冷却部導水路21に排出させることができる。これにより、飲料水加熱部12内のガスによる圧力によって、飲料水加熱部12への飲料水の導入が妨げられることを防ぐことができる。
飲料水冷却部導水路21は飲料水冷却部11の下端と飲料水加熱部12の上端との間にポンプ21Aが連通して設けられている。ポンプ21Aは制御部15に電気的に接続されている。ポンプ21Aは非駆動状態において飲料水冷却部導水路21内の飲料水の流れを妨げない。また、飲料水冷却部導水路21はポンプ21Aの上側が傾斜している。これにより、このウォーターサーバーはポンプ21Aを駆動して飲料水加熱部12から飲料水冷却部11に熱水を送る場合、垂直に熱水を汲み上げて飲料水冷却部11に送る場合に比べて、ポンプ21Aにかかる負荷を抑えることができる。このため、このウォーターサーバーはポンプ21Aをより小型化することができる。これにより、このウォーターサーバーはより外形寸法を小さくすることができる。
仮に、飲料水冷却部導水路21のポンプ21Aの上側が傾斜していない場合、飲料水加熱部12内で発生した水蒸気等のガスや飲料水加熱部12内に残留した空気が飲料水冷却部導水路21を通り飲料水冷却部11に向けて流れようとしても、飲料水冷却部11から導入される飲料水の流れによって詰まるおそれがある。しかし、このウォーターサーバーは飲料水冷却部導水路21のポンプ21Aの上側を傾斜させることによって、飲料水加熱部12内で発生した水蒸気等のガスや飲料水加熱部12内に残留した空気が傾斜した飲料水冷却部導水路21の上側に集まり飲料水冷却部11に向けて流すことができる。また、飲料水冷却部11から導入される飲料水は傾斜した飲料水冷却部導水路21の下側に集まり飲料水加熱部12に向けて流すことができる。つまり、このウォーターサーバーは飲料水冷却部導水路21のポンプ21Aの上側を傾斜させることによって、飲料水加熱部12内で発生した水蒸気等のガスや飲料水加熱部12内に残留した空気、及び飲料水冷却部11から導入される飲料水のそれぞれを良好に流すことができる。
こうして構成された飲料水冷却部導水路21は飲料水冷却部11内に導入された飲料水を飲料水加熱部12に導入することができる。詳しくは、飲料水冷却部導水路21は飲料水冷却部11の仕切り部11Aの貫通孔11Bを介して飲料水が導入される。そして、飲料水はポンプ21Aを通り、飲料水加熱部12内の下端部に導入される。
また、飲料水冷却部導水路21は、ポンプ21Aを駆動して飲料水加熱部12で加熱された熱水を飲料水加熱部12から飲料水冷却部11、及び後述する飲料水吐水部導水路22に送り、飲料水加熱部12に戻るように所定の時間、熱水循環動作を実行することができる。これにより、このウォーターサーバーは熱水で装置内の殺菌を行うことができる。つまり、このウォーターサーバーは装置を分解することなく装置内の殺菌を容易に行うことができる。なお、熱水循環動作する時間は、殺菌に用いる熱水の温度に応じて定められている。一般的に、熱水が通る各部の温度を85℃以上で10分間以上維持すれば熱水が通る各部の殺菌をすることができる。また、このウォーターサーバーは制御部15に電気的に接続された背面操作部16を操作することによって、熱水循環動作を実行するタイミングを変更することができる。
ここで、背面操作部16の構成を説明する。背面操作部16はウォーターサーバー本体50の背面に設けられている(図15参照。)。背面操作部16は、図19に示すように、循環設定ボタン16A、冷水ロックボタン16B、イルミネーションボタン16C、エコスイッチボタン16D、及びヒーターボタン16Eを具備している。循環設定ボタン16Aを押すと、熱水循環動作を実行するタイミングを変更することができる。例えば、循環設定ボタン16Aを1回押す毎に、熱水循環動作を実行するタイミングを1時間、2時間、3時間、6時間、及び12時間の順に変更することができる。また、背面操作部16はタイミング表示部16Fが設けられている。タイミング表示部16Fは現在選択されている熱水循環動作を実行する各タイミングに対応して設けられている。例えば、熱水循環動作を実行するタイミングを6時間に設定した場合、6時間に対応した部分が点灯する。これにより、現在選択されている熱水循環動作を実行するタイミングを表示することができる。冷水ロックボタン16Bを押すと、後述する操作部14のロック解除ボタン14Dの操作を、冷却水供給ボタン14Aに対して無効にしたり、有効にしたりすることができる。イルミネーションボタン16Cを押すと、飲料水載置部10の飲料水載置部底壁10Aの3つの照明用貫通孔10Sの下側に設けられたLED素子を点灯させたり、消灯させたりすることができる。エコスイッチボタン16Dを押すと後述する加熱部材12Aと冷却部材11Cに供給する電力量を所定の量にしたり、所定の量より少なくしたりすることができる。これにより、飲料水を加熱、及び冷却する温度を変更することができる。ヒーターボタン16Eを押すと、飲料水を加熱する機能を無効にしたり、有効にしたりすることができる。また、背面操作部16はヒーターボタン16Eの上側に隣り合いランプ部16Gが設けられている。ランプ部16Gは点灯、又は消灯することによって、ヒーターボタン16Eを押すことによって変更された、飲料水を加熱する機能が現在有効であるか無効であるかを表示することができる。つまり、背面操作部16は各ボタンを押すことによって、使用者の好みに応じてウォーターサーバーの有する機能を有効にしたり、無効にしたり、機能を実行するタイミングを変更したりすることができる。なお、熱水循環動作して殺菌を行うように設定した場合は、ヒーターボタン16Eを押しても飲料水を加熱する機能を無効にすることができない。
飲料水加熱部12は円筒状をなして上下方向に伸び、円筒状の上端及び下端が閉鎖されている。飲料水加熱部12は飲料水冷却部11の下側に設けられている。これにより、このウォーターサーバーは飲料水冷却部11、及び飲料水加熱部12を互いに前後、又は左右方向に隣り合わせて配置する場合に比べて、装置の奥行方向、及び左右方向の寸法をより小さくすることができる。飲料水加熱部12は内部の下部に加熱部材12Aが設けられている。加熱部材12Aはシーズヒーターが用いられている。また、飲料水加熱部12は閉鎖された上端に後述する飲料水吐水部導水路22の熱水流路22Bの管状の他端が連通している。また、飲料水加熱部12は閉鎖された上端に温度ヒューズ12Bが設けられている。温度ヒューズ12Bは、100℃以上の所定の温度を検出して制御部15に伝達することができる。具体的には、飲料水加熱部12に飲料水が導入されていない状態において、加熱部材12Aが動作して熱水循環動作した状態(すなわち、空焚きで熱水循環動作した状態)になった場合、加熱部材12Aによって加熱された飲料水加熱部12の空気が飲料水加熱部12の上側に溜まり、飲料水加熱部12の閉鎖した上端の温度が上昇する。つまり、温度ヒューズ12Bは飲料水加熱部12の閉鎖した上端の温度が100℃以上の所定の温度になったことを検出することができる。これにより、加熱部材12Aの動作を停止して、空焚きの状態を停止することができる。なお、温度ヒューズ12Bが検出する100℃以上の所定の温度は、100℃に近い温度が好ましい。これにより、加熱部材12Aの周辺の温度が過剰に高くなる前に、空焚きの状態を検出することができる。また、飲料水加熱部12は閉鎖された下端に排水路12Cが設けられている。排水路12Cはウォーターサーバー内に導入された飲料水を抜き取ることができる。
こうして構成された飲料水加熱部12は導入された飲料水を加熱部材12Aによって加熱して熱水にすることができる。また、飲料水加熱部12は加熱部材12Aによって加熱された飲料水を飲料水吐水部導水路22の熱水流路22B側を介して、飲料水吐水路22Dの熱水側電磁弁22Gの入水ポート側、及び熱水循環路22Cの循環路電磁弁22Eの非入水ポート側まで導入する。
飲料水吐水部導水路22は、図14、15、20に示すように、飲料水冷却部11と飲料水加熱部12との間に挟み設けられている。これにより、このウォーターサーバーは飲料水吐水部導水路22を飲料水冷却部11や飲料水加熱部12の前後、又は左右に隣り合い配置する場合に比べて、奥行方向、及び左右方向の寸法をより小さくすることができる。
飲料水吐水部導水路22は、冷却水流路22A、熱水流路22B、熱水循環路22C、及び飲料水吐水路22Dを有している。冷却水流路22Aは管状をなして伸びている。冷却水流路22Aは管状の一端が飲料水冷却部11の閉鎖された下端に連通している。熱水流路22Bは管状をなして伸びている。熱水流路22Bは管状の他端が飲料水加熱部12の閉鎖された上端に連通している。
熱水循環路22Cは管状をなして水平方向に伸びている。熱水循環路22Cは管状の一端を冷却水流路22Aの他端部に連通し、他端を熱水流路22Bの一端部に連通している。熱水循環路22Cは管状の中間部に循環路電磁弁22Eが連通して設けられている。循環路電磁弁22Eは飲料水冷却部導水路21のポンプ21Aが駆動すると開き、ポンプ21Aが駆動を停止すると閉じることができる。循環路電磁弁22Eは、図20に示すように、自身に設けられた電磁石(図示せず)に流れる電流の状態に応じて位置を変更する円柱状をなした鉄芯22Hを具備している。循環路電磁弁22Eは鉄芯22Hが円柱状の中心軸が伸びる方向に移動することによって開いたり閉じたりすることができる。循環路電磁弁22Eは鉄芯22Hが移動する方向を水平方向にして熱水循環路22Cの水平方向に隣り合い配置されている。循環路電磁弁22Eは制御部15に電気的に接続されている。また、循環路電磁弁22Eは入水ポートが熱水循環路22Cの冷却水流路22A側に設けられている。
飲料水吐水路22Dは管状をなして水平方向に伸びている。飲料水吐水路22Dは管状の一端が冷却水側電磁弁22Fを介して冷却水流路22Aの他端部に連通し、他端が熱水側電磁弁22Gを介して熱水流路22Bの一端部に連通している。冷却水側電磁弁22F及び熱水側電磁弁22Gは構造が循環路電磁弁22Eと同様である。冷却水側電磁弁22F及び熱水側電磁弁22Gはそれぞれの円柱状の鉄芯22J,22Kが移動する方向を飲料水吐水路22Dが伸びる方向と平行に、互いに離れる方向に伸びて配置されている。飲料水吐水路22Dは熱水循環路22Cに平行に、水平方向に隣り合い配置されている。飲料水吐水路22Dは冷却水側電磁弁22Fと熱水側電磁弁22Gとの間が合成樹脂で形成されている。冷却水側電磁弁22F及び熱水側電磁弁22Gは制御部15にそれぞれが電気的に接続されている。また、冷却水側電磁弁22Fは入水ポートが飲料水吐水路22Dの冷却水流路22A側に設けられている。また、熱水側電磁弁22Gは入水ポートが飲料水吐水路22Dの熱水流路22B側に設けられている。
こうして構成された飲料水吐水部導水路22は循環路電磁弁22E、冷却水側電磁弁22F、及び熱水側電磁弁22Gのそれぞれの鉄芯22H,22J,22Kが移動する方向を水平方向にして配置されている。これにより、このウォーターサーバーは鉄芯22H,22J,22Kが移動する方向を上下方向にして循環路電磁弁22E、冷却水側電磁弁22F及び熱水側電磁弁22Gのそれぞれを配置した場合に比べて、上下方向の寸法をより小さくすることができる。
また、冷却水側電磁弁22F及び熱水側電磁弁22Gは使用者が使用する際に制御部15に電気的に接続された操作部14を操作することによって、それぞれを開けたり閉じたりすることができる。
ここで、操作部14の構成を説明する。操作部14はウォーターサーバー本体50の前側で、後述する供給部13の上側に隣り合い設けられている(図14、15参照。)。操作部14は、図17に示すように、冷却水供給ボタン14A、熱水供給ボタン14B、炭酸ガス供給ボタン14C、及びロック解除ボタン14Dを具備している。冷却水供給ボタン14Aを押している間、冷却水側電磁弁22Fを開くことができる。熱水供給ボタン14Bを押している間、熱水側電磁弁22Gを開くことができる。炭酸ガス供給ボタン14Cを押している間、後述する第1開閉弁である炭酸ガス電磁弁32Cを開くことができる。ロック解除ボタン14Dをおよそ3秒間以上長押し押すと冷却水供給ボタン14A、熱水供給ボタン14B、及び炭酸ガス供給ボタン14Cの操作を無効にしたり、有効にしたりすることができる。つまり、ロック解除ボタン14Dは誤ったボタン操作(子供のいたずらや、不用意なボタンへの接触)による冷却水や熱水の吐水や炭酸ガスの噴射を防止することができる。
また、ロック解除ボタン14Dは背面操作部16の冷水ロックボタン16Bを押すことによって冷却水供給ボタン14Aの操作に対して機能しないようにすることもできる。また、飲料水加熱部12内に貯留された熱水の温度が所定の温度より低い場合、ロック解除ボタン14Dを押さず、熱水供給ボタン14Bの操作を有効にしない状態で熱水供給ボタン14Bをおよそ3秒間以上長押しする。これにより、飲料水加熱部12内に貯留された熱水を再び加熱することもできる。こうして、このウォーターサーバーは操作部14の各ボタンを操作することによって冷却水、熱水、及び炭酸ガスを使用者に提供したり、冷却水、熱水、及び炭酸ガスを供給するボタンの操作を無効にしたり、有効にしたりすることができる。つまり、このウォーターサーバーはハンドルを有したコックを用いる場合に比べて、ハンドルを設ける空間や、ハンドルを掴み、操作するための空間を設ける必要がない。このため、このウォーターサーバーは外形寸法をより小さくすることができる。
飲料水吐水部導水路22は飲料水吐水路22Dを介して冷却水及び熱水を後述する飲料水吐水部23に送ることができる。詳しくは、飲料水吐水部導水路22は使用者が操作部14の冷却水供給ボタン14Aを押している間、冷却水側電磁弁22Fを開くことができる。これにより、冷却水側電磁弁22Fの入水ポート側に導入された冷却水が冷却水側電磁弁22Fを介して飲料水吐水部23へ導入することができる。そして、所望の量の冷却水を取り出した後、冷却水供給ボタン14Aを押すことを止めると冷却水側電磁弁22Fを閉じることができる。これにより、冷却水の飲料水吐水部23への導入を停止することができる。
また、飲料水吐水部導水路22は使用者が操作部14の熱水供給ボタン14Bを押している間、熱水側電磁弁22Gを開くことができる。これにより、熱水側電磁弁22Gの入水ポート側に導入された熱水が熱水側電磁弁22Gを介して飲料水吐水部23へ導入することができる。そして、吐水口である飲料水吐水口23Aから熱水が吐水され使用者に供給される。そして、所望の量の熱水を取り出した後、熱水供給ボタン14Bを押すことを止めると熱水側電磁弁22Gを閉じることができる。これにより、熱水の飲料水吐水部23への導入を停止することができる。こうして、飲料水吐水部23は袋53内に貯蔵された飲料水がニードル部20A及びニードル下部導水管20Fを経由して吐水する。
また、飲料水吐水部導水路22は飲料水冷却部導水路21のポンプ21Aを駆動させると共に循環路電磁弁22Eを開くようにする。これにより、飲料水加熱部12で加熱した熱水が飲料水冷却部11に送られ、熱水循環路22Cを介して再び飲料水加熱部12に戻り、熱水循環動作を実行することによって装置内の殺菌を行うことができる。
ここで、熱水循環動作の際の熱水が循環する動作について図21、22を参照しつつ説明する。なお、図21、22において、装置内の色が濃いほど飲料水の温度が高いことを示す。先ず、飲料水冷却部導水路21のポンプ21Aを駆動させると共に循環路電磁弁22Eを開く(図21(A)参照)。すると、飲料水加熱部12で加熱された熱水が飲料水冷却部導水路21を通り、飲料水冷却部11に向けて流れる(図21(B)参照。)。そして、熱水が飲料水冷却部11の仕切り部11Aの上側に到達する(図21(C)〜(E)参照。)。そして、飲料水冷却部11の仕切り部11Aの上側に到達した熱水は、仕切り部11Aの外周面と飲料水冷却部11の円筒状の内周面との間に形成された隙間を介して飲料水冷却部11の仕切り部11Aの下側に流れる(図21(F)参照。)。そして、飲料水冷却部11の仕切り部11Aの下側に流入した熱水は、熱水循環路22C、及び飲料水吐水路22Dに流れる(図21(G)参照。)。このとき、飲料水吐水路22Dは冷却水側電磁弁22F入水ポートまで熱水が満たされる。そして、熱水は熱水循環路22Cを流れて再び飲料水加熱部12に流入する(図21(H)参照。)。このとき、飲料水吐水路22Dは熱水側電磁弁22G入水ポートまで熱水が満たされる。
熱水循環動作を実行して冷却水側電磁弁22F及び熱水側電磁弁22Gのそれぞれの入水ポートまで熱水が満たされると、熱水の熱が飲料水吐水路22Dの冷却水側電磁弁22Fと熱水側電磁弁22Gとの間に伝達する。飲料水吐水路22Dは冷却水側電磁弁22Fと熱水側電磁弁22Gとの間が合成樹脂で形成されている。このため、飲料水吐水路22Dは冷却水側電磁弁22Fと熱水側電磁弁22Gとの間に熱水の熱が伝わり難い。つまり、飲料水吐水路22Dは冷却水側電磁弁22Fと熱水側電磁弁22Gとの間の温度が、雑菌が繁殖し易い温度まで上昇し難い。これにより、飲料水吐水路22Dは冷却水側電磁弁22Fと熱水側電磁弁22Gとの間で雑菌が繁殖することを抑えることができる。
そして、飲料水冷却部導水路21のポンプ21Aの駆動を停止させると共に循環路電磁弁22Eを閉じ、熱水循環動作を終了する(図22(A)参照)。そして、所定の時間放置して、飲料水冷却部導水路21、飲料水冷却部11、熱水循環路22C、及び飲料水吐水路22Dに満たされた熱水を徐々に冷ます(図22(B)、(C)参照)。そして、飲料水冷却部導水路21、飲料水冷却部11、熱水循環路22C、及び飲料水吐水路22Dに満たされた熱水が冷めて、所定の温度以下になると、冷却部材11Cを駆動して、飲料水冷却部11の仕切り部11Aの下側の所定の温度以下になった熱水を冷却して冷却水にする(図22(D)参照。)。なお、飲料水冷却部11には飲料水冷却部11内に満たされた飲料水の温度を検出する温度センサ(図示せず)が設けられており、制御部15において、温度センサによって検出した温度が所定の温度以下にならないと冷却水側電磁弁22Fが開かない制御が実行される。これにより、例えば、飲料水冷却部11内に所定の温度以上である熱水が満たされている場合、使用者が冷却水供給ボタン14Aを押しても、所定の温度以上である熱水が不用意に吐水されることを防止することができる。
飲料水吐水部23は、図20に示すように、管状をなしている。飲料水吐水部23は合成樹脂で形成されている。飲料水吐水部23は管状の一端が飲料水吐水路22Dの循環路電磁弁22Eと冷却水側電磁弁22Fとの間に連通している。また、飲料水吐水部23は管状の他端がウォーターサーバー本体50の前側に設けられた後述する供給部13の上面部13Dの下側に設けられた飲料水吐水口23Aに連通している。
こうして構成された飲料水吐水部23は飲料水吐水部導水路22から飲料水冷却部11で冷却された冷却水、及び飲料水加熱部12で加熱された熱水を後述する飲料水吐水口23Aから吐水して使用者に供給することができる。
飲料水吐水部23は合成樹脂で形成されている。このため、飲料水吐水部23は飲料水吐水路22Dの冷却水側電磁弁22Fと熱水側電磁弁22Gとの間から熱が伝わり難い。つまり飲料水吐水部23は雑菌が繁殖し易い温度まで上昇し難い。これにより、飲料水吐水部23は雑菌が繁殖することを抑えることができる。こうして、飲料水供給機能部1が構成されている。
炭酸ガス供給機能部2は、図1に示すように、炭酸ガス導入部30、炭酸ガス流路32、及び炭酸ガス噴射部31を有している。炭酸ガス導入部30はウォーターサーバー本体50の前側の下部の内側に設けられている(図14、15参照。)。炭酸ガス導入部30は、図9に示すように、炭酸ガス導入口30A及び第2案内部であるボンベ案内部30Bを有している。
炭酸ガス導入口30Aは円筒状をなして上下方向に伸びている。炭酸ガス導入口30Aは円筒状の下端が開口して開口部30Fを形成している。炭酸ガス導入口30Aは円筒状の内周面に周方向に雌ねじが形成されている。また、炭酸ガス導入口30Aは円筒状の上端が円筒状の内側に向けて平板状に伸びた炭酸ガス導入口上壁30Cが設けられている。また、炭酸ガス導入口上壁30Cは内周側の下面から下方向に円筒状をなして突出した凸部30Dが形成されている。また、炭酸ガス導入口上壁30Cは内周側の上面に後述する管状をなした炭酸ガス流路32の管状の一端が連結されている。炭酸ガス導入口30Aは円筒状の凸部30Dが炭酸ガス流路32の一端に連通している。
ボンベ案内部30Bは円筒状をなし、炭酸ガス導入口30Aの円筒状の外側に炭酸ガス導入口30Aを覆い上下方向に伸びている。また、ボンベ案内部30Bは円筒状の中心軸が炭酸ガス導入口30Aの円筒状の中心軸上に配置されている。ボンベ案内部30Bは炭酸ガス導入口30Aの外周面に対向する上下方向の区間が炭酸ガス導入口30Aの外周面に当接している。ボンベ案内部30Bは炭酸ガス導入口30Aの外周面に対向する上下方向の区間の下側から径方向の外側に向けて湾曲しつつ拡径して下方向に伸びる拡径部30Gが形成されている。ボンベ案内部30Bは拡径部30Gの下端から円筒状の直径が一定に下方向に伸びる直線部30Hが形成されている。直線部30Hは円筒状の内径が後述するボンベ52のボンベ本体52Aの外径より僅かに大きい。ボンベ案内部30Bは直線部30Hの下端が炭酸ガス導入口30Aの下端より下方に伸びて開口している。ボンベ案内部30Bは上端が円筒状の内側に向けて平板状に伸びたボンベ案内部上壁30Eが設けられている。ボンベ案内部上壁30Eは内周側の下面が炭酸ガス導入口上壁30Cの上面に当接している。
こうして構成された炭酸ガス導入部30はボンベ52から吐出した炭酸ガスを炭酸ガス導入口30Aからウォーターサーバー内に導入することができる。詳しくは、炭酸ガス導入部30はボンベ案内部30Bの直線部30Hの円筒状の開口した下端からボンベ52の炭酸ガス吐出部52Bを挿入しボンベ52を挿入する。また、炭酸ガス導入部30はボンベ案内部30Bに対してボンベ52を斜め方向から挿入する場合であっても、ボンベ52の炭酸ガス吐出部52Bが拡径部30Gの内側に滑るように沿い炭酸ガス導入口30Aに確実に案内される。つまり、ボンベ案内部30Bはボンベ52を案内し、ボンベ52の炭酸ガス吐出口52Cを炭酸ガス導入部30の炭酸ガス導入口30Aに連通させる。このため、このウォーターサーバーは炭酸ガス導入部30に設けられたボンベ案内部30Bでボンベ52の炭酸ガス吐出口52Cを炭酸ガス導入口30Aに確実に案内し連通させることができる。このため、このウォーターサーバーの炭酸ガス導入部30はボンベ52の炭酸ガス吐出口52Cと炭酸ガス導入口30Aとで接続不良が生ずることを防止することができ、接続不良によって炭酸ガスが漏出することを防止することができる。
ここで、炭酸ガス導入部30に取り付けるボンベ52の構成を説明する。ボンベ52は金属製である。ボンベ52は、図9に示すように、ボンベ本体52A及び炭酸ガス吐出部52Bを有している。ボンベ本体52A及び炭酸ガス吐出部52Bは円筒状をなしている。炭酸ガス吐出部52Bは外径がボンベ本体52Aの外径より小さい。炭酸ガス吐出部52Bは円筒状の基端をボンベ本体52Aの円筒状の一端に同軸上に設けられている。炭酸ガス吐出部52Bは外周面に周方向に雄ねじが形成されている。ボンベ52はおよそ74グラムの炭酸ガスを貯蔵することができる。このウォーターサーバーはボンベ52を1つ取り付けると、およそ10リットルの炭酸水を製造することができる。つまり、ウォーターサーバーは炭酸水を製造する毎に新しいボンベ52を取り付ける必要がない。
また、炭酸ガス導入部30は炭酸ガス導入口30Aにボンベ52の炭酸ガス吐出部52Bをねじ込むことができる。すると、炭酸ガス吐出部52Bの円筒状の先端面が炭酸ガス導入口30Aに設けられた凸部30Dの下端に押し付けられ、凸部30Dの下端が円筒状の先端面を貫通し、ボンベ52を開栓することができる。こうして、炭酸ガス吐出部52Bの先端面に炭酸ガス吐出口52Cを形成することができる。こうして、炭酸ガス導入部30はボンベ52の炭酸ガス吐出口52Cから流出した炭酸ガスが炭酸ガス導入口30Aを介して炭酸ガス流路32に導入される。つまり、炭酸ガス導入部30は炭酸ガスをウォーターサーバー内に導入する炭酸ガス導入口30Aを有している。
炭酸ガス流路32は、図1に示すように、管状をなして伸びている。炭酸ガス流路32は管状の一端が炭酸ガス導入口30Aの炭酸ガス導入口上壁30Cに連結され、他端部の内周面には雌ねじが形成されており後述する第2開閉弁である炭酸ガス噴射部開閉弁31Aの上部がねじ込まれて連結されている。炭酸ガス流路32は一端部に減圧弁32Aが連通して設けられている。炭酸ガス流路32は炭酸ガス導入部30の近傍に屈伸自在なヒンジ部32Bが設けられている(図24(A)〜(D)参照。)。
炭酸ガス流路32は炭酸ガス噴射部開閉弁31Aに隣り合い炭酸ガス電磁弁32Cが連通して設けられている。炭酸ガス電磁弁32Cは制御部15に電気的に接続されている。
こうして構成された炭酸ガス流路32は炭酸ガス導入部30から導入された炭酸ガスを炭酸ガス噴射部31に導くことができる。詳しくは、図1に示すように、炭酸ガス流路32は減圧弁32Aを調節することによって、炭酸ガス導入口30Aから導入され炭酸ガス噴射部31側へ流れる炭酸ガスの流量を所望の流量に調節することができる。減圧弁32Aは装置を製造する際に予め所定の流量に調節しても良く、使用者が操作して所望の流量に調節しても良い。そして、炭酸ガス流路32は炭酸ガスを炭酸ガス電磁弁32Cの流入ポート側まで導入することができる。また、炭酸ガス流路32は炭酸ガス電磁弁32Cを使用者が使用する際に制御部15に電気的に接続された操作部14の炭酸ガス供給ボタン14Cを押している間、開くことができる。また、炭酸ガス電磁弁32Cは炭酸ガス供給ボタン14Cを押すことを止めると閉じることもできる。つまり、炭酸ガス電磁弁32Cは炭酸ガス導入部30と炭酸ガス噴射部31とを連通する炭酸ガス流路32を開閉することができる。
また、炭酸ガス流路32はヒンジ部32Bを操作し、炭酸ガス導入部30を回動させて炭酸ガス導入口30Aの開口した下端をボンベ52を装着する作業者の方向であるウォーターサーバー本体50の前側に向けることができる(図24(A)参照。)。このため、炭酸ガス流路32はボンベ52を装着し炭酸ガス吐出口52Cを炭酸ガス導入口30Aに連通させる際、炭酸ガス導入口30Aを作業者の方向に向けることができるため、ボンベ52を容易に装着することができる。
また、炭酸ガス流路32はヒンジ部32Bを操作し、炭酸ガス導入部30を回動させて炭酸ガス導入口30Aの開口した下端を鉛直方向の下向きに向けることができる(図24(D)参照)ため、ボンベ52の装着が終了した後、炭酸ガス導入口30Aがボンベ52と共に回動しボンベ52を装置内に収納することができる。こうして、このウォーターサーバーはボンベ52を装置内に容易に収納することができるため、前後寸法を小さくすることができる。
炭酸ガス噴射部31はウォーターサーバー本体50の前側に設けられた後述する供給部13に設けられている。炭酸ガス噴射部31は、図11、12に示すように、筒状をなしており、上下方向に伸びている。また、炭酸ガス噴射部31は上下方向の下部の水平方向の断面形状の外径がほぼ四角形状をなしている(図示せず。)。また、炭酸ガス噴射部31は、上部の外周面の周方向に雄ねじが形成されており、炭酸ガス流路32の管状の他端部にねじ込まれている。炭酸ガス噴射部31は上部の内径が小さく、上下中央部の内径が上部より大きく、下部の内径が上部及び上下中央部より大きく形成されている。また、炭酸ガス噴射部31の下部の内側には、周方向に溝部31Kが設けられている。また、炭酸ガス噴射部31には筒状体31C、炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体31G、及び炭酸ガス噴射部開閉弁側バネ31Hが設けられている。
筒状体31Cは円筒状をなしており上下方向に伸びている。筒状体31Cの下側は外径及び内径が縮径されて炭酸ガス噴射口31Fを形成している。筒状体31Cは上側が炭酸ガス噴射部31の上下中央部に挿入されて固定されている。また、筒状体31Cの下側の外周面と、炭酸ガス噴射部31の下部の内周面との間は周方向の全周にわたり所定の間隔が設けられている。
炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体31Gは上端部が閉鎖され、ほぼ円筒状をなして上下方向に伸びて形成されている。また、炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体31Gの上下中央部には上下方向に伸びる複数のスリットが設けられている。炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体31Gは閉鎖された上端部に中心軸が上下方向になる向きにOリング31Dが設けられている。Oリング31Dの外周面は、炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体31Gの閉鎖された上端部の外周面から外方向に突出しており、筒状体31Cの縮径した下側の上端に外周面の全周が当接している。
炭酸ガス噴射部開閉弁側バネ31Hは炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体31Gの上側に設けられている。炭酸ガス噴射部開閉弁側バネ31Hは圧縮コイルバネである。炭酸ガス噴射部開閉弁側バネ31Hは上下方向に配置されて下端が炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体31Gの閉鎖された上端部に連結されている。また、炭酸ガス噴射部開閉弁側バネ31Hの上端は炭酸ガス噴射部31の上部の下端に連結されている。炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体31Gは下方向に炭酸ガス噴射部開閉弁側バネ31Hの弾性力が付与されている。つまり、炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体31Gは閉鎖された上端部のOリング31Dの外周面が筒状体31Cの炭酸ガス噴射口31Fの内周面の上端に当接して、閉鎖された上端部によって炭酸ガス噴射口31Fを閉鎖することができる。
こうして形成された炭酸ガス噴射部31は、炭酸ガス噴射部開閉弁31Aが、炭酸ガス噴射部31の上下中央部、筒状体31C、炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体31G、及び炭酸ガス噴射部開閉弁側バネ31Hで構成されており、逆止弁案内部31Bが、炭酸ガス噴射部31の下部で構成されている。
また、逆止弁案内部31Bの筒状の内側には係合部材31Jが設けられている。係合部材31Jは奥行方向の寸法が左右方向の寸法より大きい環状をなしている。係合部材31Jは後述する炭酸水作成容器40の炭酸ガス流入部40Bの逆止弁40Gが逆止弁案内部31Bに挿入されると、逆止弁40Gの外周面の上端が係合部材31Jに当接しつ、係合部材31Jを左右方向に押し拡げる。この際、係合部材31Jは逆止弁案内部31Bの筒状の内側に形成された溝部31Kに入り込む。そして、炭酸ガス流入部40Bの逆止弁40Gが炭酸ガス噴射部31の炭酸ガス噴射部開閉弁31Aに連通すると、係合部材31Jは逆止弁40Gの外周面に形成された係合溝40Sに係合して、逆止弁40Gと炭酸ガス噴射部開閉弁31Aとが連通した状態を保持することができる。
また、逆止弁案内部31Bは筒状の外側の前側にプッシュボタン31L(図18参照)が設けられている。プッシュボタン31Lは係合部材31Jによる逆止弁40Gの把持を解除することができる。詳しくは、プッシュボタン31Lを逆止弁案内部31Bの筒状の内側に向けて押し込むと、係合部材31Jが前方向から押される。すると、係合部材31Jの左右方向の寸法が大きくなる。そして、係合部材31Jと逆止弁40Gの係合溝40Sとの係合が解除される。こうして、逆止弁40Gと炭酸ガス噴射部開閉弁31Aとが連通した状態を解除して、炭酸水作成容器40をウォーターサーバー本体50から取り外すことができる。
こうして構成された炭酸ガス噴射部31は上部が炭酸ガス流路32の他端部にねじ込まれ、炭酸ガス噴射部開閉弁31Aがウォーターサーバー本体50の前側に設けられた後述する供給部13の上面部13Dの下側に配置されている。炭酸ガス噴射部31は炭酸ガス噴射口31Fから炭酸ガス導入部30から導入された炭酸ガスを噴射して炭酸ガスを使用者に供給することができる。詳しくは、炭酸ガス噴射部31は炭酸水作成容器40の炭酸ガス流入部40Bの逆止弁40Gを炭酸ガス噴射部31の逆止弁案内部31Bに挿入して案内して、炭酸水作成容器40の炭酸ガス流入部40Bの逆止弁40Gを炭酸ガス噴射部31の炭酸ガス噴射部開閉弁31Aに連通させる。このとき、炭酸ガス噴射部31は炭酸ガス噴射部開閉弁31Aの炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体31Gの下端面が炭酸ガス流入部40Bの逆止弁40Gの逆止弁側弁体40Qの上端面によって押し上げられる。すると、炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体31GのOリング31Dと炭酸ガス噴射口31Fの内周面の上端との間に隙間が形成される。このとき、逆止弁側弁体40QのOリング40Vの外周面と、逆止弁40Gの内部に縮径して形成された炭酸ガス流入口40Nの下側との間にも隙間が形成される。つまり、炭酸ガス噴射部31に設けられた炭酸ガス噴射部開閉弁31Aは、炭酸ガス流入部40Bの炭酸ガス流入口40Nを炭酸ガス噴射口31Fに連通させると炭酸ガス流入部40Bに備えられた逆止弁40Gに連動して開く。つまり、このウォーターサーバーの炭酸ガス噴射部31は炭酸水作成容器40の炭酸ガス流入口40Nが炭酸ガス噴射口31Fに連通していないと炭酸ガス噴射部開閉弁31Aが開かない。このため、このウォーターサーバーは炭酸水作成容器40の炭酸ガス流入口40Nが炭酸ガス噴射口31Fに連通していない状態で炭酸ガス電磁弁32Cが不用意に開いても、炭酸ガスが炭酸ガス噴射口31Fから噴出することを抑えることができる。
炭酸ガス噴射部31は使用者が操作部14の炭酸ガス供給ボタン14Cを押している間、炭酸ガス電磁弁32Cを開いて炭酸ガス導入部30から導入された炭酸ガスを炭酸ガス噴射口31Fから噴射し炭酸水作成容器40内に流入させることができる。また、炭酸ガス供給ボタン14Cを押すことを止めると炭酸ガス電磁弁32Cが閉じて、炭酸ガス噴射口31Fからの炭酸ガスの噴射を停止させて、炭酸水作成容器40内への炭酸ガスの流入を止めることもできる。このウォーターサーバーは装置内に炭酸水を製造するための構造を設けていないため、装置内の構造を簡単にすることができる。また、このウォーターサーバーは装置内に炭酸水を製造するための構造を設ける空間が不要であるため、より装置の外形寸法を小さくすることができる。こうして、炭酸ガス供給機能部2が構成されている。
供給部13は、ウォーターサーバー本体50の上下中央部の前側に設けられている(図14、15参照。)。供給部13は、図16、18に示すように、左右中央部が後方向に窪んだ凹部13Aが形成されている。
供給部13は凹部13Aの右側に後方向に窪んだ第1案内部である貯留部案内部13Bが形成されている。貯留部案内部13Bは左右方向の断面形状において曲率半径がほぼ一定に窪んで形成されている。貯留部案内部13Bは曲率半径が炭酸水作成容器40の貯留部40Aの円筒状の外径とほぼ同じである。
供給部13は凹部13A及び貯留部案内部13Bの下端に平板状に前方向に伸びた下面部13Cが形成されている。下面部13Cは平板状の中央部に上下方向に貫通した複数の排水孔13Eが設けられている。排水孔13Eは飲料水吐水口23Aから飲料水を吐水して炭酸水作成容器40に流入させる際、炭酸水作成容器40に流入しなかった水を下面部13Cの直下に設けられたドリップトレイ51に流すことができる。平板状の下面部13C、及びドリップトレイ51は供給部13から取り外すことができる(図示せず。)。こうして、ドリップトレイ51に溜まった水を容易に捨てることができる。また、このウォーターサーバーは下面部13C、及びドリップトレイ51を取り外すことによって、より上下方向の寸法が大きい炭酸水作成容器を供給部13に配置させることができる。このため、このウォーターサーバーはよりさまざまな炭酸水作成容器に冷却水、熱水、及び炭酸ガスを流入させることができる。供給部13は凹部13A及び貯留部案内部13Bの上端に平板状に前方向に伸びた上面部13Dが連続して形成されている。上面部13Dは前端がウォーターサーバー本体50の外周面に連続している。
供給部13は、図14、18に示すように、上面部13Dの下側の左右中央部に飲料水吐水口23Aが設けられている。また、供給部13は上面部13Dの下側の右側に炭酸ガス噴射部31が設けられている。つまり、このウォーターサーバーは飲料水吐水部23と炭酸ガス噴射部31とが並設されている。このため、このウォーターサーバーは飲料水吐水部23から取り出した冷水に炭酸ガス噴射部31から直ぐに炭酸ガスを噴射して混ぜることができる。これにより、このウォーターサーバーは、冷却水が温まる前に即時に炭酸水を製造することができるため、より多くの炭酸ガスを冷却水に混ぜることができ、より高い濃度の炭酸水を製造することができる。炭酸ガス噴射部31は炭酸ガス噴射部開閉弁31Aの炭酸ガス噴射口31Fの中心を貯留部案内部13Bの曲率半径の中心に合わせて設けられている(図16参照。)。また、供給部13は飲料水吐水口23Aの前側に隣り合い手元灯23Bが設けられている(図18参照。)。手元灯23BはLED素子等が用いられている。これにより、このウォーターサーバーは手元灯23Bが点灯することによって供給部13を照らすことができるため、周囲が暗い場合であっても良好に使用することができる。
こうして構成された供給部13は上面部13Dの下側に設けられた飲料水吐水口23Aから使用者に冷却水及び熱水を供給することができる。詳しくは、供給部13は後述する炭酸水作成容器40の貯留部40Aを上面部13Dの下側に設けられた飲料水吐水口23Aの直下に配置することができる。そして、飲料水吐水口23Aから吐水した冷却水を冷却水流入部40Dを介して炭酸水作成容器40の貯留部40Aに流入させることができる。
また、供給部13は上面部13Dの下側に設けられた炭酸ガス噴射部31から使用者に炭酸ガスを供給することができる。詳しくは、供給部13は貯留部案内部13Bに炭酸水作成容器40の貯留部40Aの外周面を当接させることができる。これにより、供給部13は炭酸水作成容器40の貯留部40Aに取り付けられた炭酸ガス流入部40Bの逆止弁40Gを炭酸ガス噴射部31の逆止弁案内部31Bに容易に挿入することができる。つまり、貯留部案内部13Bは冷却水を貯留し、炭酸ガスを流入させる炭酸ガス流入口40Nを有した炭酸水作成容器40を案内し、炭酸ガス流入部40Bの炭酸ガス流入口40Nを炭酸ガス噴射口31Fに容易に連通させることができる。これにより、このウォーターサーバーは炭酸水作成容器40に設けられた炭酸ガス流入口40Nを炭酸ガス噴射口31Fに確実に案内し連通させることができる。このため、このウォーターサーバーは、炭酸ガス流入部40Bと炭酸ガス噴射部31とを容易に連通させることができる。また、供給部13は意図せずに炭酸ガス流入部40Bが炭酸ガス噴射部31や炭酸ガス噴射部31の周辺にぶつかり破損したり変形したりすることを抑えることができる。そして、炭酸ガス噴射部31から噴射した炭酸ガスを炭酸水作成容器40に流入させることができる。
また、供給部13は、飲料水吐水部23と炭酸ガス噴射部31とが並設されており、貯留部40Aに流入した冷却水が温まる前に即時に炭酸水を製造することができるため、より多くの炭酸ガスを冷却水に溶け込ませることができ、より高い濃度の炭酸水を製造することができる。こうして、供給部13が構成されている。
炭酸水作成容器40は、図10に示すように、貯留部40A、取手部41、及び炭酸ガス流入部40Bを有している。貯留部40Aは冷却水流入部40Dを有している。貯留部40Aは円筒状をなし上下方向に伸び、下端が下方向に湾曲した閉鎖壁部40Pで閉鎖されている。また、閉鎖壁部40Pの下側には後述する取手部41と連結する円盤状をなした連結部40Lが設けられている。円盤状をなした連結部40Lの外周には、外方向に向けて伸びる複数の係止爪部40Mが設けられている。貯留部40Aは円筒状の上端に上方向に膨らみつつ内側に向けて湾曲して伸びた貯留部上壁40Cが形成されている。冷却水流入部40Dは円筒状をなし、貯留部上壁40Cの内周の上面から立ち上がって伸びている。冷却水流入部40Dは外径が貯留部40Aの外径と比べて小さい。また、冷却水流入部40Dは外周面に周方向に雄ねじが形成されている。また、貯留部40Aは円筒状の上部に周方向に線状に伸びた目盛り40Tが設けられている。
取手部41は、受け部41A、及び取手部本体41Bを具備している。受け部41Aは底を有した円筒状である。また、受け部41Aの底には、貯留部40Aの連結部40Lの係止爪部40Mが係止する複数の被係止部41Cが設けられている。取手部本体41Bは帯状をなしており、受け部41Aの円筒状の上端の一部から受け部41Aの円筒状の形状に倣って上方向に伸び、上端部41Dが受け部41Aの円筒状の中心軸から離れる方向に曲がっている。また、受け部41Aの円筒状の中心軸から離れた側の上端部41Dには上端部41Dから垂下する垂下部41Eが設けられている。また、取手部本体41Bの上端部41Dは帯状の長手方向の中央部が下方向に窪んでいる。また、垂下部41Eは帯状の長手方向の中央部が受け部41Aの円筒状の中心軸に向けて窪んでいる。
貯留部40Aを取手部41から取り外す場合、取手部41の受け部41Aに対して貯留部40Aを中心軸周りに所定の角度、回動させる。すると、取手部41の複数の被係止部41Cに係止していた貯留部40Aの連結部40Lの複数の係止爪部40Mが複数の被係止部41Cから外れる。こうして、貯留部40Aを取手部41から取り外すことができる。
また、貯留部40Aを取手部41に取り付ける場合、取手部41の受け部41Aに貯留部40Aの閉鎖壁部40P側を挿入する。そして、受け部41Aに対して貯留部40Aを押付けつつ、取手部41の受け部41Aに対して貯留部40Aを中心軸周りに所定の角度、回動させる。このとき、取手部41の受け部41Aに対する貯留部40Aの回動する方向は、貯留部40Aを取手部41から取り外すときに回動する方向と反対方向である。すると、貯留部40Aの連結部40Lの複数の係止爪部40Mが取手部41の複数の被係止部41Cに係止する。こうして、貯留部40Aを取手部41に取り付けることができる。
炭酸水作成容器40を把持する場合、図13(A)に示すように、貯留部40Aの外周面と垂下部41Eとの間に指を差し込んで炭酸水作成容器40を把持すると、使用者の手から炭酸水作成容器40が脱落し難くい。また、図13(B)に示すように、取手部41の上端部41Dと垂下部41Eに設けられた窪みに親指が嵌るように垂下部41Eを把持すると取手部41を良好に把持することができる。
炭酸ガス流入部40Bは、図10〜12に示すように、炭酸ガス流入路40E、蓋部40F、及び逆止弁40Gを有している。炭酸ガス流入路40Eは管状をなし上下方向に伸びている。炭酸ガス流入路40Eは下端に炭酸ガス流出口40Hが設けられている。また、炭酸ガス流入路40Eは上端部の内周面に周方向に雌ねじが形成されている。蓋部40Fは円環部40J及び円筒部40Kを具備している。円環部40Jは炭酸ガス流入路40Eの上端の外周面から外側の径方向に円環状をなして伸びている。円筒部40Kは円筒状をなし円環部40Jの外周面から垂下している。円筒部40Kは円筒状の内周面に周方向に雌ねじが形成されている。また、炭酸水作成容器40は炭酸ガス流入部40Bを貯留部40Aにねじ込んだ際、炭酸ガス流入路40Eの下端が貯留部40Aの目盛り40Tの下方近傍に位置している(図10参照。)。
逆止弁40Gは、筒状をなしており、上下方向に伸びている。また、逆止弁40Gの上端部の外側には内側に向けて窪んだ係合溝40Sが設けられている。また、逆止弁40Gは上下中央部の水平方向の断面形状の外形が正六角形状をなしている(図10参照。)。また、逆止弁40Gは、下部の外周面の周方向に雄ねじが形成されており、炭酸ガス流入路40Eの上端部にねじ込まれている。また、逆止弁40Gには、中央部に正六角形状の貫通孔40Wが貫通して設けられ、平板状をなした回り止め部40Uが挿通されている。具体的には、回り止め部40Uは炭酸ガス流入路40Eの上端部にねじ込まれ逆止弁40Gの正六角形状をなした部分に正六角形状をなした貫通孔40Wを挿通して、平板状の下面が円環部40Jの上面に固定されている(図10参照。)。回り止め部40Uの正六角形状をなした貫通孔40Wと逆止弁40Gの正六角形状をなした部分とがかみ合っているため、炭酸ガス流入路40Eの上端部にねじ込まれた逆止弁40Gが炭酸ガス流入路40Eの上端部から緩むことを抑えることができる。
また、逆止弁40Gの内部には逆止弁側弁体40Q、及び逆止弁側バネ40Rが設けられている。逆止弁側弁体40Qは下端部が閉鎖され、ほぼ円筒状をなして上下方向に伸びて形成されている。逆止弁側弁体40Qの上下中央部には上下方向に伸びる複数のスリットが設けられている。逆止弁側弁体40Qは閉鎖された下端部に中心軸が上下方向になる向きにOリング40Vが設けられている。Oリング40Vの外周面は、逆止弁側弁体40Qの閉鎖された下端部の外周面から外方向に突出しており、逆止弁40Gの内部に縮径して形成された炭酸ガス流入口40Nの下側に外周面の全周が当接している。
逆止弁側バネ40Rは逆止弁側弁体40Qの外周に挿通して設けられている。逆止弁側バネ40Rは圧縮コイルバネである。逆止弁側バネ40Rは上下方向に配置されて上端が逆止弁側弁体40Qの上端に拡径して設けられたバネ係止部40Xの下側に連結されている。また、逆止弁側バネ40Rの下端は縮径して形成された炭酸ガス流入口40Nの上側に連結されている。逆止弁側弁体40Qは上方向に逆止弁側バネ40Rの弾性力が付与されている。つまり、逆止弁側弁体40Qは閉鎖された下端部のOリング40Vの外周面が縮径して形成された炭酸ガス流入口40Nの下側に当接して、閉鎖された下端部によって炭酸ガス流入口40Nを閉鎖することができる。
こうして構成された炭酸水作成容器40は内部に冷却水と炭酸ガスとを保持することができる。詳しくは、炭酸水作成容器40は炭酸ガス流入部40Bに設けられた蓋部40Fの円筒部40Kに設けられた雌ねじを貯留部40Aの冷却水流入部40Dに設けられた雄ねじにねじ込む。これにより、炭酸水作成容器40は内部を密閉することができ、内部に冷却水と炭酸ガスとを流入させて保持することができる。詳しくは、冷却水を流入させた炭酸水作成容器40内へ炭酸ガスを流入させると、炭酸ガスが炭酸ガス流出口40Hを介して炭酸水作成容器40内に流入する。
また、炭酸水作成容器40内は上部に冷却水に溶け込まなかった炭酸ガスが保持される。この際、炭酸水作成容器40を供給部13から取り外し、蓋部40Fを冷却水流入部40Dにねじ込んだ状態で振ることによって、炭酸水作成容器40内の冷却水と炭酸水作成容器40の上部に保持された炭酸ガスとを攪拌することができる。これにより、炭酸水作成容器40の上部に保持された炭酸ガスを無駄にせず、効率よく炭酸水を製造することができる。
こうして構成されたウォーターサーバーは、図15に示すように、壁面Wに隣り合い設置することができる。この場合、このウォーターサーバーは壁面Wに対して連結具55を介して連結することができる。連結具55は、例えば、平板状の金属を折り曲げてコ字状に形成されている。連結具55は壁面側連結部55A、ウォーターサーバー側連結部55B、及び中間部55Cを具備している。壁面側連結部55Aは平板状をなしている。また、中間部55Cは平板状をなしており、壁面側連結部55Aの平板状の端から壁面側連結部55Aに対して直角方向に伸びている。ウォーターサーバー側連結部55Bは平板状をなしており、壁面側連結部55Aに対して平行に、所定の寸法を設けて配置されている。また、ウォーターサーバー側連結部55Bは中間部55Cの端から中間部55Cに対して直角方向に伸びている。つまり、ウォーターサーバー側連結部55Bは中間部55Cを介して壁面側連結部55Aに連結している。
こうして構成された連結具55を用いて、このウォーターサーバーを壁面Wに隣り合い設置する。詳しくは、先ず、壁面側連結部55Aの平板状の一方の面を壁面Wに面接触して壁面Wに連結する。このとき、壁面側連結部55Aは壁面Wに対してねじ等を用いて連結することができる。そして、このウォーターサーバーを壁面Wに隣り合い配置する。このとき、連結具55のウォーターサーバー側連結部55Bを、例えば、ウォーターサーバーの背面に設けられた溝等の挿入部(図示せず)に挿入する。こうして、このウォーターサーバーは、連結具55を介して壁面Wに対して連結し、壁面Wに隣り合い設置することができる。これによりこのウォーターサーバーは地震等の振動によって転倒することを防止することができる。
次に、このウォーターサーバーへの飲料水、及び炭酸ガスの導入方法を説明する。
先ず、図1、5、6に示すように、飲料水が貯蔵された袋53をカートリッジ10Fに収納する。詳しくは、袋53に設けられた一対の被掛止部53Aのそれぞれの近傍を把持して、それぞれの掛止孔53Bをカートリッジ10Fに設けられた一対の掛止部70の掛止部本体70Kに掛止する(図23(B)参照。)。このとき、掛止孔53Bは、掛止部本体70Kの第1拡径部70Lの下側の位置まで挿通する(図5、6、23(B)参照。)。こうして、カートリッジ10Fに対する袋53の向きを所定の向きにして収納することができる。そして、上蓋10Jをカートリッジ周壁10Hの上端に当接してカートリッジ周壁10Hの上端に載置する。このとき、上蓋10Jに設けられた嵌合部70Nを、固定部70Bの上蓋係止部70Cに嵌合させる(図5参照。)。次に、飲料水が貯蔵された袋53を収納したカートリッジ10Fの凹部10Tに手を掛けてカートリッジ10Fを運搬し、飲料水が貯蔵された袋53を収納したカートリッジ10Fを飲料水載置部10に載置する(図23(C)参照。)。カバー部材10Dは、カートリッジ10Fを飲料水載置部10に載置すると、カートリッジ10Fの一対の突起部10Yがカバー部材10Dの一対の差込孔10Zに挿通される。すると、これら突起部10Yの下端がカバーロック解除ボタン60の上端に当接して、カバーロック解除ボタン60をカバー部材10Dに対して下方向に押し下げる(図2(B)参照。)。すると、カバー部材収納部10Kのロック解除爪挿通孔10Xに挿通していた一対のロック解除爪60Bがロック解除爪挿通孔10Xから外れる。そして、カバー部材10Dの保護壁部10Mがカートリッジ10Fのカートリッジ底壁10Gに当接してカバー部材10Dが押し下げられる。このとき、保護壁部10Mのニードル挿通孔10Nに飲料水載置部導水路20のニードル部20A及びニードル下部導水管20Fが挿通する。そして、カートリッジ10Fの窪み部10Pが飲料水載置部10の立壁部10Bに嵌合する。また、カートリッジ10FのリブRが飲料水載置部10の溝部Gに嵌合する。そして、カートリッジ10Fのカートリッジ底壁10Gの下面が飲料水載置部10の飲料水載置部底壁10Aの上面に当接する(図2(C)参照。)。このとき、飲料水載置部導水路20のニードル部20A及びニードル下部導水管20Fの上端部はカートリッジ底壁10Gの貫通孔10Qを挿通し、カートリッジ底壁10Gの上側に突出しつつ、袋53の所定の領域53Cに突き刺さる(図2(C)参照。)。なお、飲料水が袋53から飲料水載置部10に漏出しても、飲料水載置部排水路10Cを介してドリップトレイ51へ流すことができる。また、袋53内の飲料水が少なくなる等して、カートリッジ10Fに新たに飲料水が充填された袋53を収納するためにカートリッジ10Fを飲料水載置部10から取り外す場合、カートリッジ10Fを僅かに傾けて運搬する(図23(A)参照。)。これにより、袋53の所定の領域53Cにニードル部20Aが突き刺さって袋53の所定の領域53Cに形成された孔をカートリッジ底壁10Gに設けられた貫通孔10Qからずらすことができるため、袋53内からカートリッジ10F内に漏出した飲料水が貫通孔10Qからカートリッジ10Fの外側に漏出することを抑えることができる。
袋53に貯蔵された飲料水は、図1に示すように、ニードル部20Aに設けられた飲料水導入孔20B及び飲料水載置部導水路20を介して仕切り部11Aによって仕切られた飲料水冷却部11の上側の空間に導入される。そして、飲料水は飲料水冷却部11の仕切り部11Aの外周面と飲料水冷却部11の円筒状の内周面との間に形成された隙間を介して仕切り部11Aによって仕切られた飲料水冷却部11の下側の空間に導入される。さらに、飲料水冷却部11の下側の空間に導入された飲料水は飲料水吐水部導水路22の冷却水流路22A側を介して、飲料水吐水路22Dの冷却水側電磁弁22Fの入水ポート側及び熱水循環路22Cの循環路電磁弁22Eの入水ポート側まで導入される。また、飲料水は仕切り部11Aの貫通孔11B及び飲料水冷却部導水路21を介して飲料水加熱部12に導入される。さらに、飲料水加熱部12に導入された飲料水は飲料水吐水部導水路22の熱水流路22B側を介して、飲料水吐水路22Dの熱水側電磁弁22Gの入水ポート側及び熱水循環路22Cの循環路電磁弁22Eの非入水ポート側まで導入される。
そして、飲料水冷却部11のフロートスイッチ11Dで検出した、飲料水冷却部11内に導入された飲料水の水位に対応する値が所定の値より大きくなると、飲料水導入電磁弁20Cが閉じる。こうしてウォーターサーバー内への飲料水の導入が完了する。
なお、飲料水冷却部11に所定の量より多くの飲料水が導入された場合、フロートスイッチ11Dの機能が停止する。そして、電極センサ11Hが飲料水冷却部11に導入された飲料水の水位を検出し、飲料水冷却部11に貯蔵された飲料水の水位がフロートスイッチ11Dで検出することができる水位より高くなったことを制御部15に伝達する。これにより、このウォーターサーバーは制御部15が装置の動作を停止させることができる。また、飲料水冷却部排水路11Eにはエアフィルター11Fが設けられているため、飲料水冷却部排水路11Eを介して飲料水冷却部11内に異物が侵入することを防ぐことができる。
次に、図1、14、15、24(A)〜(D)に示すように、炭酸ガス導入部30に炭酸ガスが貯蔵されたボンベ52を取り付ける。
先ず、炭酸ガス流路32に設けられたヒンジ部32Bを操作し、炭酸ガス導入部30を回動させて炭酸ガス導入口30Aの開口した下端である開口部30Fをボンベ52を装着する作業者の方向であるウォーターサーバー本体50の前側に向ける(図9、24(A)参照。)。
次に、炭酸ガス導入部30のボンベ案内部30Bの直線部30Hの円筒状に開口した下端からボンベ52の炭酸ガス吐出部52Bを挿入しボンベ52を挿入する(図9、24(B)参照。)。そして、ボンベ52の炭酸ガス吐出部52Bを炭酸ガス導入口30Aにねじ込む(図9、24(C)参照。)。すると、炭酸ガス吐出部52Bの円筒状の先端面が炭酸ガス導入口30Aに設けられた凸部30Dの下端に押し付けられ、凸部30Dの下端が円筒状の先端面を貫通し、ボンベ52を開栓する。こうして、炭酸ガス吐出部52Bの先端面に炭酸ガス吐出口52Cが形成される。つまり、ボンベ案内部30Bはボンベ52を案内し、ボンベ52の炭酸ガス吐出口52Cを炭酸ガス導入部30の炭酸ガス導入口30Aに連通させる。すると、ボンベ52の炭酸ガス吐出口52Cから流出した炭酸ガスは炭酸ガス導入部30の炭酸ガス導入口30Aを介して炭酸ガス流路32に導入される。
このとき、炭酸ガス流路32に設けられた減圧弁32Aを調節することによって、炭酸ガス導入口30Aから導入され炭酸ガス噴射部31側へ流れる炭酸ガスの流量を所望の流量に調節することができる。減圧弁32Aは装置を製造する際に予め所定の流量に調節しても良く、使用者が操作して所望の流量に調節しても良い。そして、炭酸ガスが炭酸ガス電磁弁32Cの流入ポート側まで導入される。そして、炭酸ガス流路32に設けられたヒンジ部32Bを操作し、炭酸ガス導入部30を回動させて炭酸ガス導入口30Aの開口した下端を鉛直方向の下向きに向け、ボンベ52をウォーターサーバー本体50内に収納する(図24(D)参照。)。つまり、炭酸ガス導入口30Aはボンベ52を装着する際の開口方向と、ボンベ52を収納した際の開口方向との間で回動することができる。このため、このウォーターサーバーは、ボンベ52を装着し炭酸ガス吐出口52Cを炭酸ガス導入口30Aに連通させる際、炭酸ガス導入口30Aを作業者の方向に向けることができるため、ボンベ52を容易に装着することができる。また、このウォーターサーバーはボンベ52の装着が終了した後、炭酸ガス導入口30Aがボンベ52と共に回動しボンベ52を装置内に収納することができる。こうして、このウォーターサーバーはボンベ52を装置内に容易に収納することができるため、奥行き寸法を小さくすることができる。こうしてウォーターサーバー内への炭酸ガスの導入が完了する。
このように、このウォーターサーバーは薄型に形成された飲料水を貯蔵する袋53を、奥行方向の寸法よりも上下方向の寸法を大きい向きにしたカートリッジ10Fに収納することができる。さらに、ニードル部20Aがカートリッジ10Fの下面から上方に伸びており、袋53に下側から上方向に突き刺さることができる。つまり、このウォーターサーバーは飲料水を貯蔵した袋53を縦にしてカートリッジ10Fに収納すると共に、ニードル部20Aを袋53の直下に配置している。このため、このウォーターサーバーは奥行方向の寸法をより小さくして薄型にすることができる。
また、このように、このウォーターサーバーは袋53の被掛止部53Aをカートリッジ10Fの掛止部70の掛止部本体70Kに吊り下げるように掛止することができる。さらに、ニードル部20Aがカートリッジ10Fの下面から上方に伸びており、袋53に下側から上方向に突き刺すことができる。また、この袋53は飲料水が排出されるにしたがって外形が変形する。仮に、袋53の被掛止部53A、及びカートリッジ10Fの掛止部70が設けられていない場合、カートリッジ10Fに収納された袋53内から飲料水が排出されるにしたがって外形が変形しつつカートリッジ10Fのカートリッジ底壁10Gに向けて収縮する。すると、袋53の下側に突き刺さったニードル部20Aは収縮した袋53の上側にも突き刺さり袋53を貫通するおそれがある。つまり、このウォーターサーバーはカートリッジ10Fの掛止部70の掛止部本体70Kに袋53の被掛止部53Aを掛止して、袋53をカートリッジ10F内に吊り下げるように収納することによって、袋53内から飲料水を排出しても、袋53がカートリッジ10Fのカートリッジ底壁10Gに向けて収縮することを抑えることができる。これにより、このウォーターサーバーはニードル部20Aが袋53の上側をも貫通することなく袋53内に貯蔵された飲料水を良好にウォーターサーバー内に導入することができる。また、このウォーターサーバーは飲料水を貯蔵した袋53の被掛止部53Aをカートリッジ10Fの掛止部70の掛止部本体に吊り下げるように掛止して、袋53をカートリッジ10Fに収納すると共に、ニードル部20Aを袋53の直下に配置している。このため、このウォーターサーバーは奥行方向の寸法をより小さくして薄型にすることができる。
また、このウォーターサーバーは使用者に冷却水と炭酸ガスとを別々に供給することができる。これにより、このウォーターサーバーは使用者が所望の量の冷却水に所望の量の炭酸ガスを混ぜて所望の量の炭酸水を製造することができる。このため、このウォーターサーバーは装置内に炭酸水を製造するための構造を設けないため、装置内の構造を簡単にすることができる。また、このウォーターサーバーは装置内に炭酸水を製造するための構造を設ける空間が不要であるため、より装置の外形を小さくすることができる。また、このウォーターサーバーは使用者の所望の量の炭酸水を製造することができるため、冷却水及び炭酸ガスを無駄に使用することを抑えることができる。
したがって、実施例1のウォーターサーバーは小型化することができ、設置する場所において占有する空間を小さく抑えることができる。
また、このカートリッジ10Fは掛止部70を有し、袋53は貯蔵した飲料水が排出されるにしたがって外形が変形するものであり、カートリッジ10F内に吊り下げられるように、掛止部70に掛止する被掛止部53Aを有している。このため、このウォーターサーバーは袋53から飲料水が排出されて袋53が変形しても、カートリッジ10Fの掛止部70に袋53の被掛止部53Aを掛止して、袋53をカートリッジ10F内に吊り下げるように収納することによって、袋53内の下部に飲料水を集めることができる。これにより、このウォーターサーバーは袋53内に貯蔵された飲料水を無駄なくウォーターサーバー内に導入することができる。
また、この掛止部70は一対がカートリッジ10Fの上側であり、左右方向の互いに離れた位置に設けられ、被掛止部53Aは一対が、奥行方向の寸法よりも上下方向の寸法を大きい向きにした袋53の上側であり、左右方向の両端部に設けられている。このため、このウォーターサーバーは一対の掛止部70のそれぞれに一対の被掛止部53Aを掛止することによって、袋53から飲料水が排出されて袋53が変形する際に、袋53にしわが形成されることを抑えることができる。これにより、このウォーターサーバーは袋53内に貯蔵された飲料水が袋53に形成されたしわの部分に残留することを抑えることができるため、袋53内から水を無駄なくウォーターサーバー内に導入することができる。
また、この掛止部70は、カートリッジ10Fの奥行方向の中央部に設けられている。このため、このウォーターサーバーは掛止部70に被掛止部53Aを掛止することによって、カートリッジ10Fの奥行方向の中央部に飲料水が貯蔵された袋53を配置することができる。これにより、このウォーターサーバーは飲料水が貯蔵された袋53の重心を奥行方向の中央部に配置することができるため、安定して設置することができる。
また、このウォーターサーバーは、カートリッジ10Fが着脱自在である。このため、このウォーターサーバーは飲料水が貯蔵された袋53をカートリッジ10Fに収納する際、使用者の所望する場所でカートリッジ10Fに袋53を収納することができる。つまり、このウォーターサーバーは使用者が作業しやすい場所でカートリッジ10Fに対して飲料水が貯蔵された袋53を収納することができる。
また、このウォーターサーバーはカートリッジ10Fが、飲料水吐水口23Aより上側に配置されている。このため、このウォーターサーバーは、飲料水吐水口23Aより上側に配置されたカートリッジ10Fに収納された袋53からウォーターサーバー内に飲料水を導入することができる。つまり、このウォーターサーバーは重力によって飲料水をウォーターサーバー内に導入することができる。これにより、このウォーターサーバーは飲料水を導入するためのポンプ等を設けなくて済むため、より外形寸法を小さくすることができる。
<実施例2>
実施例2のウォーターサーバーは、図25〜29に示すように、飲料水載置部110のカバー部材収納部110K、飲料水載置部導水路120のニードル部20Aに飲料水導入孔120Bが形成されている点、カートリッジ110Fの掛止部110V、炭酸ガス噴射部131、炭酸水作成容器140の貯留部140A、及び炭酸ガス流入部140B等が実施例1と相違する。他の構成は実施例1と同一であり、同一の構成は同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。
飲料水載置部110のカバー部材収納部110Kは、図25(A)、(B)に示すように、飲料水載置部底壁110Aの上面から下方向に窪んで形成されている。カバー部材収納部110Kは円筒状をなしており、下端に円筒状の内側に向けて伸びたカバー部材収納部底壁110Lが設けられている。カバー部材収納部底壁110Lにはニードル下部導水管120Fが挿通されている。カバー部材110Dは円筒状をなして上下方向に伸びて、円筒状の下端部が飲料水載置部底壁110Aに設けられたカバー部材収納部110Kに挿入されている。
載置部バネ110Eは下端がカバー部材収納部110Kのカバー部材収納部底壁110L上面に連結され、上端がカバー部材110Dの保護壁部110Mの下面に連結されている。カバー部材110Dは上側から下方向に力が加えられると保護壁部110Mとカバー部材収納部110K内に収納され、保護壁部110Mの上面と飲料水載置部底壁110Aの上面とが面一になる(図25(B)参照。)。また、カバー部材110Dは上側から下方向に力を加えることを止めると載置部バネ110Eの弾性力によって上方向に移動し、円筒状の下端部がカバー部材収納部110Kに挿入されている状態に戻る。
飲料水載置部導水路120のニードル部120Aには、円錐状の外周面に貫通して設けられた飲料水導入孔120Bが形成されている。また、ニードル部120Aは円錐状の下端が管状をなして上下方向に伸びるニードル下部導水管120Fの上端に連通して連結している。
カートリッジ110Fは、図26、27に示すように、カートリッジ内周凸部10Uのそれぞれの上端に柱状をなして上方向に伸びた一対の掛止部110Vが設けられている。つまり、一対の掛止部110Vはカートリッジ110Fの上側であり、左右方向の互いに離れた位置であって、カートリッジ110Fの奥行方向の中央部に設けられている。また、カートリッジ110Fのカートリッジ底壁10Gの下面は下方向に突出する形状が設けられていない。
炭酸ガス噴射部131の炭酸ガス噴射部開閉弁131Aは、図28、29に示すように、炭酸ガス噴射部開閉弁側筒部131C、炭酸ガス噴射部開閉弁側上壁部131D、炭酸ガス噴射部開閉弁側下壁部131E、炭酸ガス噴射口131F、炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体131G、及び炭酸ガス噴射部開閉弁側バネ131Hを具備している。
炭酸ガス噴射部開閉弁側筒部131Cは筒状をなし上下方向に伸びている。炭酸ガス噴射部開閉弁側上壁部131Dは炭酸ガス噴射部開閉弁側筒部131Cの上端から内側に向けて平板状に伸びている。炭酸ガス噴射部開閉弁側上壁部131Dは内側の上面に炭酸ガス流路32の管状をなした他端が連結されている。炭酸ガス噴射部開閉弁側下壁部131Eは炭酸ガス噴射部開閉弁側筒部131Cの下端から内側に向けて平板状に伸びている。
炭酸ガス噴射口131Fは炭酸ガス噴射部開閉弁側下壁部131Eの平板状の中央部に上下方向に貫通して設けられている。炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体131Gは炭酸ガス噴射部開閉弁側下壁部131Eに設けられた炭酸ガス噴射口131Fの上側に設けられている。炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体131Gは下方向に細い円錐台状をなしている。炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体131Gは円錐台状の下側が炭酸ガス噴射口131Fの上側から下方向に挿通され、炭酸ガス噴射口131Fの下側に突出している。炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体131Gは円錐台状の外周面が炭酸ガス噴射口131Fの内周面の上端に当接している。
炭酸ガス噴射部開閉弁側バネ131Hは炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体131Gの上側に設けられている。炭酸ガス噴射部開閉弁側バネ131Hは上下方向に配置されて下端が炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体131Gの上端面に連結されている。また、炭酸ガス噴射部開閉弁側バネ131Hは上端が炭酸ガス噴射部開閉弁側上壁部131Dの下面に連結されている。炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体131Gは下方向に炭酸ガス噴射部開閉弁側バネ131Hの弾性力が付与されている。つまり、炭酸ガス噴射部開閉弁側弁体131Gは円錐台状の外周面が炭酸ガス噴射口131Fの内周面の上端に当接して、炭酸ガス噴射口131Fを閉鎖することができる。逆止弁案内部131Bは筒状をなして炭酸ガス噴射部開閉弁側筒部131Cの外周面の下端部から垂下している。また、逆止弁案内部131Bは筒状の内側に環状をなし、環状の内側の下端部が外側に向けて傾斜した傾斜面を有した係合部材131Jが設けられている。
炭酸水作成容器140の貯留部140Aは円筒状をなし上下方向に伸び、下端が平板状をなした閉鎖部140S閉鎖されている。炭酸ガス流入部140Bの炭酸ガス流入路140Eは管状をなし上下方向に伸びている。炭酸ガス流入路140Eは下端に炭酸ガス流出口140Hが設けられている。蓋部140Fの円環部140Jは炭酸ガス流入路140Eの上端部の外周面から外側の径方向に円環状をなして伸びている。円筒部140Kは円筒状をなし円環部140Jの外周面から垂下している。炭酸水作成容器140は炭酸ガス流入部140Bを貯留部140Aにねじ込んだ際、炭酸ガス流入路140Eの下端が貯留部140Aの底面である閉鎖部140Sの近傍まで伸びて配置されている。
炭酸ガス流入部140Bの逆止弁140Gは、逆止弁側筒部140L、逆止弁側上壁部140M、炭酸ガス流入口140N、逆止弁側下壁部140P、逆止弁側弁体140Q、及び逆止弁側バネ140Rを具備している。逆止弁側筒部140Lは筒状をなし上下方向に伸びている。逆止弁側上壁部140Mは逆止弁側筒部140Lの上端から内側に向けて平板状に伸びている。
炭酸ガス流入口140Nは逆止弁側上壁部140Mの平板状の中央部に上下方向に貫通して設けられている。逆止弁側下壁部140Pは逆止弁側筒部140Lの下端から内側に向けて平板状に伸びている。逆止弁側下壁部140Pは内側の下面が炭酸ガス流入路140Eの上端に連通している。
逆止弁側弁体140Qは上方向に細い円錐台状をなし、円錐台状の上側が炭酸ガス流入口140Nの下側から上方向に挿通され、炭酸ガス流入口140Nの上側に突出している。逆止弁側弁体140Qは円錐台状の外周面が炭酸ガス流入口140Nの内周面の下端に当接している。
逆止弁側バネ140Rは上下方向に配置されて上端が逆止弁側弁体140Qの下端面に連結されている。また、逆止弁側バネ140Rは下端が逆止弁側下壁部140Pの上面に連結されている。逆止弁側弁体140Qは上方向に逆止弁側バネ140Rの弾性力が付与されている。つまり、逆止弁側弁体140Qは円錐台状の外周面が炭酸ガス流入口140Nの内周面の下端に当接して、炭酸ガス流入口140Nを閉鎖することができる。
こうして構成された炭酸水作成容器140は貯留部140Aに冷却水を流入させて、炭酸ガス流入部140Bに設けられた蓋部140Fの円筒部140Kに設けられた雌ねじを貯留部140Aの冷却水流入部40Dに設けられた雄ねじにねじ込み、逆止弁140Gから炭酸ガスを流入させると、炭酸ガスが炭酸ガス流出口140Hを介して炭酸水作成容器140内に流入する。すると、炭酸ガスは閉鎖部140Sの近傍から炭酸水作成容器140内に流入する。これにより、炭酸水作成容器140は炭酸水作成容器140内に流入した炭酸ガスが冷却水の中を通過する距離をより長くすることができる。このため、炭酸水作成容器140は炭酸ガスで貯留部140Aに流入した冷却水を満遍なく撹拌しつつ、炭酸ガスをより多く冷却水に溶け込ませることができる。
このように、このウォーターサーバーは薄型に形成された飲料水を貯蔵する袋53を、奥行方向の寸法よりも上下方向の寸法を大きい向きにしたカートリッジ110Fに収納することができる。さらに、ニードル部120Aがカートリッジ110Fの下面から上方に伸びており、袋53に下側から上方向に突き刺さることができる。つまり、このウォーターサーバーは飲料水を貯蔵した袋53を縦にしてカートリッジ110Fに収納すると共に、ニードル部120Aを袋53の直下に配置している。このため、このウォーターサーバーは奥行方向の寸法をより小さくして薄型にすることができる。
また、このように、このウォーターサーバーは袋53の被掛止部53Aをカートリッジ110Fの掛止部110Vに吊り下げるように掛止することができる。さらに、ニードル部120Aがカートリッジ110Fの下面から上方に伸びており、袋53に下側から上方向に突き刺すことができる。また、この袋53は飲料水が排出されるにしたがって外形が変形する。仮に、袋53の被掛止部53A、及びカートリッジ110Fの掛止部110Vが設けられていない場合、カートリッジ110Fに収納された袋53内から飲料水が排出されるにしたがって外形が変形しつつカートリッジ110Fのカートリッジ底壁10Gに向けて収縮する。すると、袋53の下側に突き刺さったニードル部120Aは収縮した袋53の上側にも突き刺さり袋53を貫通するおそれがある。つまり、このウォーターサーバーはカートリッジ110Fの掛止部110Vに袋53の被掛止部53Aを掛止して、袋53をカートリッジ110F内に吊り下げるように収納することによって、袋53内から飲料水を排出しても、袋53がカートリッジ110Fのカートリッジ底壁10Gに向けて収縮することを抑えることができる。これにより、このウォーターサーバーはニードル部120Aが袋53の上側をも貫通することなく袋53内に貯蔵された飲料水を良好にウォーターサーバー内に導入することができる。また、このウォーターサーバーは飲料水を貯蔵した袋53の被掛止部53Aをカートリッジ110Fの掛止部110Vに吊り下げるように掛止して、袋53をカートリッジ110Fに収納すると共に、ニードル部120Aを袋53の直下に配置している。このため、このウォーターサーバーは奥行方向の寸法をより小さくして薄型にすることができる。
したがって、実施例2のウォーターサーバーも小型化することができ、設置する場所において占有する空間を小さく抑えることができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例1、2に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)実施例1では、飲料水冷却部、及び冷却部材を発泡スチロールで形成された断熱材で覆っているが、これに限らず、飲料水冷却部、冷却部材、及び飲料水加熱部を真空の層が設けられた断熱材で覆っても良い。この場合、断熱材に発泡スチロールを用いる場合に比べて、より断熱材の体積を小さくすることができるため、ウォーターサーバーの外形寸法をより小さくすることができる。
(2)実施例1、2では、カートリッジに一対の掛止部を設け、袋に一対の被掛止部を設けているが、これに限らず、カートリッジに一対の被掛止部を設け、袋に一対の掛止部を設けても良い。
(3)実施例1、2では、カートリッジに一対の掛止部を設け、袋に一対の被掛止部を設けているが、これに限らず、カートリッジに1つの被掛止部を設け、袋に1つの掛止部を設けても良く、カートリッジに3つ以上の被掛止部を設け、袋に3つ以上の掛止部を設けても良い。
(4)実施例1では、循環路電磁弁を開くと共に飲料水冷却部導水路に設けられたポンプを駆動する時間を、背面操作部で設定したタイミングで自動で熱水循環動作させるが、これに限らず、使用者が操作部を操作することによって所望の時間に循環路電磁弁を開くと共に飲料水冷却部導水路に設けられたポンプを駆動して熱水循環動作させても良い。
(5)実施例1では、飲料水冷却部に冷却水及び冷却されていない飲料水の貯蔵を行っているが、これに限らず、飲料水冷却部を設けず、飲料水冷却部側流路に冷却部材を巻きつけて設けても良い。この場合、装置内に飲料水冷却部を設ける空間が不要であるため、装置の外形をより小さくすることができる。
(6)実施例1では、LED素子を照明用貫通孔のそれぞれの下側に設け、飲料水吐水口の前側の手元灯に用いているが、LED素子に替えて電球等の他の発光手段を用いても良い。
(7)実施例1、2では、袋の外形形状が4角形状であったが、袋の外形形状を3角形状や、5角形以上の多角形にしても良く、円形等であっても良い。
(8)実施例1では、連結具を用いて壁面に連結して転倒を防止しているが、これに限らず、固定用ベルトやワイヤー、アンカーボルト、転倒防止板等を設けて転倒を防止しても良い。また、ウォーターサーバーの下端部の質量を増すことによって転倒を防止しても良い。
(9)実施例1では、冷却水側電磁弁や熱水側電磁弁を用いて吐水しているが、これに限らず、手動式の吐水コックを用いて吐水しても良い。この場合、電磁弁に比べて手動式の吐水コックは構造が簡単であるため、装置の内部構造をより簡単にすることができ、さらに小型化することができる。
(10)実施例1では、貯留部の円筒状の上部に周方向に線状に伸びた目盛りを設けているが、炭酸水作成容器の貯留部の外周面に上下方向に並ぶように複数の目盛りを設けてもよい。この場合、貯留部に貯留する冷却水の量を使用者の所望の量に応じて、貯留部に貯留する冷却水の量を調節し易くすることができる。
(11)ウォーターサーバー本体に炭酸水作成容器の取手部を係止して炭酸水作成容器を保管する保管部を設けてもよい。この場合、炭酸水作成容器を探すことなく、直ぐに使用することができる。また、保管部の形態をウォーターサーバー本体内に炭酸水作成容器を収納する形態としても良い。
(12)実施例1、2では、飲料水を重力によってウォーターサーバー内に導入しているが、飲料水載置部導水路の飲料水導入電磁弁の下側に袋に貯蔵された飲料水を装置内に取り込むポンプを設け、このポンプを駆動することによって袋に残留する飲料水をウォーターサーバー内に強制的に導入してもよい。この場合、袋に残留する飲料水の量をより少なくすることができる。
(13)実施例1では、プッシュボタンが逆止弁案内部の筒状の外側の前側に設けられているが、左側や右側に設けてもよい。また、左右両側に設けてもよい。
(14)実施例1では、連結具のウォーターサーバー側連結部を、ウォーターサーバーの背面に設けられた溝等の挿入部に挿入しているが、ウォーターサーバー側連結部をウォーターサーバーの背面に対してねじ等を用いて連結してもよい。