JP2018054980A - ズームレンズ及び撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コンパクトでありながら広角域を含み、3倍程度の変倍比を有し、像振れを補正し、なお且つ、高精度なフォーカシングを可能としたズームレンズを提供する。【解決手段】正の第1レンズ群G1と、負の第2レンズ群G2と、正の第3レンズ群G3と、正の第4レンズ群G4と、負の第5レンズ群G5とを備え、第2レンズ群G2は、負レンズL3と、負レンズL4と、正レンズL5とを含み、第3レンズ群G3は、正の第3aレンズ群G3aと、負の第3bレンズ群G3bとを含み、広角端から望遠端への変倍の際に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が大、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔が小、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔が小、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔が小となり、無限遠物体から近距離物体への合焦の際に、第5レンズ群G5が物体側から像面側へと移動し、像振れ補正時に、第3bレンズ群G3bが光軸と交差する面内で移動する。【選択図】図1
Description
本発明は、ズームレンズ及び撮像装置に関する。
従来より、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群とを備え、広角端から望遠端への変倍(ズーミング)の際に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との空気間隔が大となり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との空気間隔が小となる、いわゆる正レンズ群先行型のズームレンズが知られている。このような正レンズ群先行型のズームレンズでは、変倍比を確保し易く、望遠側のF値(Fナンバー)を明るくし易いといった特長がある。
また、無限遠物体から近距離物体への合焦(フォーカシング)の際に、最も物体側に位置する光学系以外のレンズ群を光軸方向に移動させる方式を採用したズームレンズが知られている。この方式を採用したズームレンズでは、フォーカシング時に全長が変化しないことから、堅牢性や操作性が高いといった利点を有している。
なお、本発明に関連する先行技術文献としては、例えば下記特許文献1〜11を挙げることができる。すなわち、下記特許文献1には、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第4レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第5レンズ群とから構成され、第4レンズ群と第5レンズ群とを像面側に移動させることによってフォーカシングを行うズームレンズが記載されている。
一方、特許文献2には、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第4レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第5レンズ群とから構成されたズームレンズが記載されている。
一方、特許文献3には、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第4レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第5レンズ群とから構成され、第4レンズ群を物体側に移動させることによってフォーカシングを行うズームレンズが記載されている。
一方、特許文献4,5には、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第4レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第5レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第6レンズ群とから構成され、第2レンズ群を物体側に移動させることによってフォーカシングを行うズームレンズが記載されている。
一方、特許文献6,7には、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第4レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第5レンズ群とから構成され、第5レンズ群を像面側に移動させることによってフォーカシングを行うズームレンズが記載されている。
一方、特許文献8には、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第4レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第5レンズ群とから構成され、第4レンズ群と第5レンズ群との何れか一方又は両方を移動させることによってフォーカシングを行うズームレンズが記載されている。
一方、特許文献9には、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第4レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第5レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第6レンズ群とから構成され、第5レンズ群を像面側に移動させることによってフォーカシングを行い、第4レンズ群の最も像面側に位置する正レンズを光軸と垂直な方向に移動させることによって像振れの補正を行うズームレンズが記載されている。
一方、特許文献10には、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第4レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第5レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第6レンズ群とから構成されたズームレンズが記載されている。
一方、特許文献11には、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第4レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第5レンズ群とから構成され、第2レンズ群と第4レンズ群との何れか一方又は両方を移動させることによってフォーカシングを行うズームレンズが記載されている。
しかしながら、上述した特許文献1に記載のズームレンズでは、ズーミング時に別体に移動する第4レンズ群と第5レンズ群によってフォーカシングを行っているため、複雑な駆動機構が必要となるといった欠点がある。
一方、特許文献2に記載のズームレンズでは、第2レンズ群が物体側から順に負レンズと正レンズとを含む構成のため、広角側における第1レンズ群と第2レンズ群との合成屈折力が弱い負となってしまい、レトロフォーカス型として十分な屈折力の配置が取り難くなる。その結果、広角側の画角を広くすることが困難となる。
一方、特許文献3に記載のズームレンズでは、第5レンズ群が増倍群であるため、フォーカシングの敏感度が大となり、フォーカス精度が悪くなるとった欠点がある。
一方、特許文献4,5に記載のズームレンズでは、主変倍群である第2レンズ群によりフォーカシングを行っているため、フォーカシング時の焦点距離の変動が大きくなり、フォーカシングに伴う画角変動が大きくなるといった欠点がある。
一方、特許文献6に記載のズームレンズでは、第2レンズ群が1枚の負レンズのため、広角側で負の屈折力が弱くなり、レトロフォーカス型として十分な屈折力の配置が取り難くなる。その結果、広角側の画角を広くすることが困難となる。
一方、特許文献6,7,8,10,11に記載のズームレンズでは、像振れを補正するレンズ群がないため、撮像装置の振動時に良好な結像が得られなくなる。
一方、特許文献9に記載のズームレンズでは、像振れを補正するためのレンズ群と、フォーカシングを行うためのレンズ群とが近接しているため、これらのレンズ群を駆動するアクチュエータが干渉し易く、小型化に不利である。
本発明の態様の一つは、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、コンパクトでありながら広角域を含み、3倍程度の変倍比を有し、撮像装置の振動等による像振れを補正し、なお且つ、高精度なフォーカシングを可能としたズームレンズ、並びにそのようなズームレンズを備えた撮像装置を提供することを目的の一つとする。
〔1〕 本発明の第1の態様に係るズームレンズは、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第4レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第5レンズ群とを備え、前記第2レンズ群は、物体側から順に、負レンズと、負レンズと、正レンズとを含み、前記第3レンズ群は、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第3aレンズ群と、全体として負の屈折力を有する第3bレンズ群とを含み、広角端から望遠端への変倍の際に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との空気間隔が大となり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との空気間隔が小となり、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との空気間隔が小となり、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群との空気間隔が小となり、無限遠物体から近距離物体への合焦の際に、前記第5レンズ群が物体側から像面側へと移動し、像振れを補正する際に、前記第3bレンズ群が光軸と交差する面内で移動することを特徴とする。
〔2〕 前記〔1〕に記載のズームレンズにおいて、前記第5レンズ群の望遠端における横倍率をβ5tとしたときに、0.5<β5t<0.9の関係を満足する構成であってもよい。
〔3〕 前記〔1〕又は〔2〕に記載のズームレンズにおいて、前記第1レンズ群は、1枚の正レンズと、1枚の負レンズとから構成されてもよい。
〔4〕 前記〔1〕〜〔3〕の何れか一項に記載のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、前記第4レンズ群及び前記第5レンズ群は、何れも非球面を含む構成であってもよい。
〔5〕 前記〔1〕〜〔4〕の何れか一項に記載のズームレンズにおいて、前記第5レンズ群は、1枚の正レンズと、1枚の負レンズとから構成されてもよい。
〔6〕 前記〔1〕〜〔5〕の何れか一項に記載のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に絞りが配置され、前記絞りは、広角端から望遠端への変倍の際に、前記各レンズ群とは異なる移動軌跡となる構成であってもよい。
〔7〕 前記〔1〕〜〔6〕の何れか一項に記載のズームレンズにおいて、前記第1〜第5レンズ群の焦点距離をそれぞれf1〜f5、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をftとしたときに、2.0<f1/(fw×ft)1/2<5.0、0.5<|f2|/(fw×ft)1/2<1.0、1.5<f3/(fw×ft)1/2<3.5、0.5<f4/(fw×ft)1/2<1.2、1.0<|f5|/(fw×ft)1/2<3.0の関係を満足する構成であってもよい。
〔8〕 前記〔1〕〜〔7〕の何れか一項に記載のズームレンズにおいて、前記第3bレンズ群の望遠端における横倍率をβft、前記第3bレンズ群より像面側に位置する光学系の望遠端における横倍率βfrとしたときに、0.2<|(1−βft)×βfr|<0.8の関係を満足する構成であってもよい。
〔9〕 前記〔1〕〜〔8〕の何れか一項に記載のズームレンズにおいて、前記第5レンズ群は、少なくとも1つの空気間隔を有している構成であってもよい。
〔10〕 本発明の第2の態様に係る撮像装置は、前記〔1〕〜〔9〕の何れか一項に記載のズームレンズと、前記ズームレンズにより結像された像を撮像する固体撮像素子とを備えることを特徴とする。
以上のように、本発明の一つの態様によれば、コンパクトでありながら広角域を含み、3倍程度の変倍比を有し、撮像装置の振動等による像振れを補正し、なお且つ、高精度なフォーカシングを可能としたズームレンズ、並びにそのようなズームレンズを備えた撮像装置を提供することが可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明において例示されるレンズデータ等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
なお、以下の説明において例示されるレンズデータ等は一例であって、本発明はそれらに必ずしも限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能である。
図1は、本発明の一実施形態として示すズームレンズの構成図である。
本実施形態のズームレンズは、図1に示すように、例えば、交換レンズシステムカメラや、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、監視カメラなどの撮像装置の撮像光学系として使用されるものである。その中でも特に、ミラーレス一眼カメラの交換レンズとして好適に用いられる。
本実施形態のズームレンズは、図1に示すように、例えば、交換レンズシステムカメラや、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、監視カメラなどの撮像装置の撮像光学系として使用されるものである。その中でも特に、ミラーレス一眼カメラの交換レンズとして好適に用いられる。
具体的に、図1に示すズームレンズは、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、全体として正の屈折力を有する第4レンズ群G4と、全体として負の屈折力を有する第5レンズ群G4とを備えている。
第1レンズ群G1は、物体側から順に、両面が凸とされた正レンズL1と、両面が凹とされた負レンズL2とを有して構成されている。また、正レンズL1と負レンズL2とは、互いに接合された接合レンズを構成している。なお、第1レンズ群G1については、物体側から順に、物体側に凸とされたメニスカス形状の負レンズL1と、物体側に凸とされたメニスカス形状の正レンズL2とを有して構成されていてもよい。第1レンズ群G1では、1枚の正レンズL1と、1枚の負レンズL2とから構成されることで、特に望遠側の球面収差を良好に補正しながら、コンパクトな光学系とすることができる。
第2レンズ群G2は、物体側から順に、物体側が凸とされたメニスカス形状の負レンズL3と、両面が凹とされた負レンズL4と、両面が凸とされた正レンズL5とを有して構成されている。また、負レンズL4については、両面が非球面とされ、正レンズL5については、物体側の面が非球面とされている。
第3レンズ群G3は、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第3aレンズ群G3aと、全体として負の屈折力を有する第3bレンズ群G3bとを有して構成されている。このうち、第3aレンズ群G3aは、両面が凸とされた正レンズL6と、両面が凹とされた正レンズL7とを有し、且つ、これら正レンズL6と正レンズL7とが接合された接合レンズを有して構成されている。一方、第3bレンズ群G3bは、防振群として、両面が凹とされた負レンズL8を有して構成されている。また、正レンズL6については、物体側の面が非球面とされ、負レンズL8については、物体側の面が非球面とされている。
第4レンズ群G4は、両面が凸とされた正レンズL9を有して構成されている。また、正レンズL9については、両面が非球面とされている。
第5レンズ群G5は、物体側から順に、物体側が凹とされたメニスカス形状の正レンズL10と、両面が凹とされた負レンズL11とを有して構成されている。また、正レンズL10については、物体側の面が非球面とされ、負レンズL11については、物体側の面が非球面とされている。
第5レンズ群G5では、1枚の正レンズL10と、1枚の負レンズL11とから構成されることで、フォーカシングに伴う球面収差の変動を抑制しながら、コンパクトな光学系とすることができる。
また、第5レンズ群G5では、少なくとも1つの空気間隔(本実施形態では正レンズL10と負レンズL11との間の空気間隔)を有することで、この第5レンズ群G5内での収差補正が容易となり、フォーカシングに伴う収差変動が抑制し易くなる。
第2レンズ群G2、第3レンズ群G3、第4レンズ群G4及び第5レンズ群G5は、何れも非球面を含む構成である。このうち、第2レンズ群G2及び第5レンズ群G5に非球面を配置することで、特に広角側における負の歪曲収差の補正が容易となる。一方、第3レンズ群G3及び第4レンズ群G4に非球面を配置することで、特に望遠側における球面収差の補正が容易となる。
第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には、絞りSPが配置されている。絞りSPは、物体側から像面IP側に入射する光束の径(光量)を制限するものである。また、第5レンズ群G5と像面IPとの間には、光学ブロックGが配置されている。光学ブロックGは、例えば、光学フィルタや、フェースプレート、水晶ローパスフィルタ、赤外カットフィルタなどに相当するものである。本実施形態では、光学ブロックGとして、ローパスフィルタ(LPF)を用いている。
本実施形態のズームレンズと、固体撮像素子とを備える撮像装置では、像面IPが固体撮像素子の撮像面に相当する。固体撮像素子としては、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)センサなどの光電変換素子を用いることができる。
撮像装置では、本実施形態のズームレンズの物体側から入射した光が最終的に固体撮像素子の撮像面に結像する。そして、この固体撮像素子が受像した光を光電変換して電気信号として出力し、被写体の像に対応したデジタル画像を生成する。デジタル画像は、例えばHDD(Hard Disk Drive)やメモリカード、光ディスク、磁気テープなどの記録媒体に記録することが可能である。なお、撮像装置が銀塩フィルムカメラのときは、像面IPがフィルム面に相当する。
本実施形態のズームレンズをミラーレス一眼カメラ100の交換レンズ101に適用した撮像装置の一例を図2に示す。図2に示すミラーレス一眼カメラ100において、本実施形態のズームレンズにより構成される交換レンズ101は、カメラ本体102に対して着脱自在に取り付けられている。また、カメラ本体102の内部には、本実施形態のズームレンズの像面IPに対応した位置に固体撮像素子103が配置されている。
本実施形態のズームレンズでは、広角端から望遠端への変倍(ズーミング)に際して、図1に示すように、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔が大となり、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔が小となり、第3レンズ群G3と第4レンズ群G4との空気間隔が小となり、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔が小となるように、各レンズ群G1〜G5をそれぞれ光軸方向に移動させる。
すなわち、広角端から望遠端への変倍に際して、各レンズ群G1〜G5のうち、第1レンズ群G1は、図1中の矢印aで示すように、像面側から物体側へと移動する。一方、第2レンズ群G2は、図1中の矢印bで示すように、物体側から像面側へと移動する。一方、第3レンズ群G3は、図1中の矢印cで示すように、像面側から物体側へと移動する。一方、第4レンズ群G4は、図1中の矢印dで示すように、像面側から物体側へと移動する。
また、本実施形態のズームレンズでは、広角端から望遠端への変倍に際して、図1中の矢印eで示すように、絞りSPを各レンズ群G1〜G5とは異なる軌跡で移動させることが好ましい。これにより、各焦点距離での入射瞳位置を制御し易くなり、第1レンズ群G1の径の小型化が容易となる。
本実施形態のズームレンズでは、無限遠物体から近距離物体への合焦(フォーカシング)を行う際に、図1中の矢印f1,f2で示すように、第5レンズ群G5が物体側から像面側へと移動する。なお、図1中に破線で示す矢印g1は、無限遠離物体に合焦しているときの広角端から望遠端への第5レンズ群G5の移動軌跡を示している。一方、図1中に実線で示す矢印g2は、近距離物体に合焦しているときの広角端から望遠端への第5レンズ群G5の移動軌跡を示している。
本実施形態のズームレンズでは、図1中の矢印hで示すように、第3bレンズ群G3bを光軸Oと交差(具体的には直交)する面内で移動させる。これにより、像面IPに結像される像を光軸Oに垂直な方向にシフトし、手振れ等の振動に起因した像振れを光学的に補正することが可能となっている。
なお、像振れ補正時にレンズを光軸Oと直交する方向に移動させる場合、像面IPに結像される像を光軸Oに垂直な方向にシフトさせるのに十分な移動量を確保できれば、光軸Oと直交する方向からずれていたとしても、像振れ補正(防振)を行うことが可能である。
本実施形態のズームレンズでは、広角側において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔を狭くし、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔を広くする共に、第2レンズ群G2を物体側から順に負レンズL3と負レンズL4と正レンズL5とを含む構成とすることで、広角化に有利なレトロフォーカス型の屈折力の配置とし易くなる。一方、望遠側において、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との空気間隔を広くし、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との空気間隔を狭くすることで、望遠化に有利なテレフォト型の屈折力の配置へと近づけることができ、ズーム全域での収差補正を容易にしている。
また、本実施形態のズームレンズでは、広角端から望遠端への変倍の際に、第3レンズ群Gと第4レンズ群G4との空気間隔を小とし、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5との空気間隔を小とすることで、第4レンズ群G4と第5レンズ群G5とを増変倍群として、変倍比の確保が容易となっている。
また、本実施形態のズームレンズでは、第5レンズ群G5の像面側には増変倍群が無いため、この第5レンズ群G5をフォーカス群とすることで、フォーカス敏感度(ピント移動量/レンズ群移動量)の抑制が容易となり、精密なフォーカシングが可能となっている。
また、本実施形態のズームレンズでは、第3レンズ群G3を正の第3aレンズ群G3aと負の第3bレンズ群G3bとに分割し、第3bレンズ群G3bを光軸Oと直交する面内で移動させることで、撮像装置の振動等による像振れを補正している。この場合、正の第3aレンズ群G3aと負の第3bレンズ群G3bとの屈折力をそれぞれ確保し易くなる。このため、正の第3aレンズ群G3aにより光束を十分に収斂することができ、像振れ補正時の移動量を少なくできるため、撮像装置の小型化が容易となる。
本実施形態のズームレンズでは、第5レンズ群G5の望遠端における横倍率をβ5tとしたときに、下記条件式(1)の関係を満足することが好ましい。
0.5<β5t<0.9 …(1)
0.5<β5t<0.9 …(1)
上記条件式(1)は、第5レンズ群G5の望遠端における横倍率β5tを規定したものである。上記条件式(1)を満足することで、精密且つ迅速なフォーカシングが可能となる。
また、本実施形態のズームレンズでは、下記条件式(1)’の関係を満足することが更に好ましい。
0.6<β5t<0.8 …(1)’
0.6<β5t<0.8 …(1)’
本実施形態のズームレンズでは、第1〜第5レンズ群G1〜G5の焦点距離をそれぞれf1〜f5、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をftとしたときに、下記条件式(2)〜(6)の関係を満足することが好ましい。
2.0<f1/(fw×ft)1/2<5.0 …(2)
0.5<|f2|/(fw×ft)1/2<1.0 …(3)
1.5<f3/(fw×ft)1/2<3.5 …(4)
0.5<f4/(fw×ft)1/2<1.2 …(5)
1.0<|f5|/(fw×ft)1/2<3.0 …(6)
2.0<f1/(fw×ft)1/2<5.0 …(2)
0.5<|f2|/(fw×ft)1/2<1.0 …(3)
1.5<f3/(fw×ft)1/2<3.5 …(4)
0.5<f4/(fw×ft)1/2<1.2 …(5)
1.0<|f5|/(fw×ft)1/2<3.0 …(6)
上記条件式(2)〜(6)のうち、上記条件式(2)は、第1レンズ群G1の焦点距離f1を規定したものである。上記条件式(2)を満足することで、特に望遠側における球面収差の補正とFナンバーの確保が両立できる。一方、上記条件式(3)は、第2レンズ群G2の焦点距離f2を規定したものである。上記条件式(3)を満足することで、特に広角側における負の歪曲収差の補正と変倍比の確保が両立できる。一方、上記条件式(4)は、第3レンズ群G3の焦点距離f3を規定したものである。上記条件式(4)を満足することで、特に望遠側における球面収差の補正とFナンバーの確保が両立できる。一方、上記条件式(5)は、第4レンズ群G4の焦点距離f4を規定したものである。上記条件式(5)を満足することで、特に望遠側における球面収差の補正とFナンバーの確保が両立できる。一方、上記条件式(6)は、第5レンズ群G5の焦点距離f5を規定したものである。上記条件式(6)を満足することで、特に望遠側における球面収差の補正とFナンバーの確保が両立できる。
また、本実施形態のズームレンズでは、下記条件式(2)’〜(6)’の関係を満足することが更に好ましい。
2.5<f1/(fw×ft)1/2<4.0 …(2)’
0.6<|f2|/(fw×ft)1/2<0.8 …(3)’
2.0<f3/(fw×ft)1/2<3.0 …(4)’
0.7<f4/(fw×ft)1/2<1.0 …(5)’
1.5<|f5|/(fw×ft)1/2<2.5 …(6)’
2.5<f1/(fw×ft)1/2<4.0 …(2)’
0.6<|f2|/(fw×ft)1/2<0.8 …(3)’
2.0<f3/(fw×ft)1/2<3.0 …(4)’
0.7<f4/(fw×ft)1/2<1.0 …(5)’
1.5<|f5|/(fw×ft)1/2<2.5 …(6)’
本実施形態のズームレンズでは、第3bレンズ群G3bの望遠端における横倍率をβft、第3bレンズ群G3bより像面側に位置する光学系の望遠端における横倍率βfrとしたときに、下記条件式(7)の関係を満足することが好ましい。
0.2<|(1−βft)×βfr|<0.8 …(7)
0.2<|(1−βft)×βfr|<0.8 …(7)
上記条件式(7)は、第3bレンズ群G3bの望遠端における横倍率βftと、第3bレンズ群G3bより像面側に位置する光学系の望遠端における横倍率βfrとを規定したものである。上記条件式(7)の上限を超えない範囲とすれば、像振れ補正時の偏心コマ収差の抑制が容易となる。一方、上記条件式(7)の下限を超えない範囲とすれば、像振れ補正時の第3bレンズ群G3bの移動量を少なくできるため、装置全体の小型化が容易となる。
また、本実施形態のズームレンズでは、下記条件式(7)’の関係を満足することが更に好ましい。
0.3<|(1−βft)×βfr|<0.6 …(7)’
0.3<|(1−βft)×βfr|<0.6 …(7)’
以上のような条件を満足する本実施形態のズームレンズでは、コンパクトでありながら広角域を含み、3倍程度の変倍比を有し、撮像装置の振動等による像振れを補正し、なお且つ、高精度なフォーカシングが可能となる。
なお、本発明は、上記実施形態のズームレンズに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施形態のズームレンズにおいて、第1レンズ群G1の物体側に、必要に応じて屈折力のあるレンズ群やコンバーターレンズ群などを配置することも可能である。
例えば、上記実施形態のズームレンズにおいて、第1レンズ群G1の物体側に、必要に応じて屈折力のあるレンズ群やコンバーターレンズ群などを配置することも可能である。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1)
実施例1の設計データに基づくズームレンズの構成を図3に示す。なお、図3において、(W)は広角端でのレンズ配置を示し、(M)は中間焦点位置でのレンズ配置を示し、(T)は望遠端でのレンズ配置を示す。
実施例1の設計データに基づくズームレンズの構成を図3に示す。なお、図3において、(W)は広角端でのレンズ配置を示し、(M)は中間焦点位置でのレンズ配置を示し、(T)は望遠端でのレンズ配置を示す。
図3に示す実施例1のズームレンズは、上記図1に示すズームレンズと同様のレンズ構成を有し、上記図1に示すズームレンズと同様の変倍及び合焦、並びに像振れ補正のレンズ動作を行う。したがって、図3においては、上記図1に示すズームレンズと同等の部位については同じ符号を付すものとする。
実施例1のズームレンズの設計データについては、以下の表1A〜表1Dに示すとおりである。
なお、表1A中に示す面番号「i(iは自然数を表す。)は、ズームレンズを構成する各レンズのうち、最も物体側に位置するレンズのレンズ面を1番目として、像面側に向かうに従い順次増加するレンズ面の番号を示している。
また、表1A中に示すレンズ「LjRk(jは自然数、kは1又は2を表す。)」のうち、Lは、ズームレンズを構成する各レンズのうち、最も物体側に位置するレンズを1番目として、像面側に向かうに従い順次増加するレンズの番号を示している。一方、Rは、各レンズの物体側のレンズ面を1とし、像面側のレンズ面を2として示している。なお、「絞り」と「光学ブロック(平面)」についても併せて表記する。
また、表1A中に示す「R」は、各面番号に対応したレンズ面の曲率半径[mm](但し、Rの値が∞となる面は、その面が平面であることを示す。)を示している。
また、表1A中に示す「D」は、物体側からi番目のレンズ面とi+1番目のレンズ面との軸上面間隔[mm]を示し、可変となる場合は、広角端、中間焦点位置、望遠端での軸上面間隔[mm]を別表に示している。
また、表1A中に示す「nd」は、各レンズの屈折率を示している。
また、表1A中に示す「νd」は、各レンズのアッベ数を示している。
また、表1A中に示すレンズ「LjRk(jは自然数、kは1又は2を表す。)」のうち、Lは、ズームレンズを構成する各レンズのうち、最も物体側に位置するレンズを1番目として、像面側に向かうに従い順次増加するレンズの番号を示している。一方、Rは、各レンズの物体側のレンズ面を1とし、像面側のレンズ面を2として示している。なお、「絞り」と「光学ブロック(平面)」についても併せて表記する。
また、表1A中に示す「R」は、各面番号に対応したレンズ面の曲率半径[mm](但し、Rの値が∞となる面は、その面が平面であることを示す。)を示している。
また、表1A中に示す「D」は、物体側からi番目のレンズ面とi+1番目のレンズ面との軸上面間隔[mm]を示し、可変となる場合は、広角端、中間焦点位置、望遠端での軸上面間隔[mm]を別表に示している。
また、表1A中に示す「nd」は、各レンズの屈折率を示している。
また、表1A中に示す「νd」は、各レンズのアッベ数を示している。
表1Bには、広角端(f=9.06)、中間焦点位置(f=14.65)、望遠端(f=26.7)における全系の焦点距離と、表1A中に示す「D」のうち、軸上面間隔が可変となる場合(D1〜D6)の軸上面間隔[mm]とを示している。
表1Cには、非球面とされたレンズの面番号と、その非球面係数を示している。但し、実施例1のズームレンズでは、非球面とされたレンズが無いため、空欄としている。なお、非球面は、光軸からの高さhの位置での光軸方向の変位を面頂点を基準にして、以下の非球面式Xにより表すことができる。なお、「R」は曲率半径、「K」はコーニック定数、「A4,A6,A8,A10,A12」は非球面係数を表す。なお、非球面係数の数値における「E±m」(mは整数を表す。)という表記は、「×10±m」を意味している。
表1Dには、(1)0.5<β5t<0.9、(2)2.0<f1/(fw×ft)1/2<5.0、(3)0.5<|f2|/(fw×ft)1/2<1.0、(4)1.5<f3/(fw×ft)1/2<3.5、(5)0.5<f4/(fw×ft)1/2<1.2、(6)1.0<|f5|/(fw×ft)1/2<3.0、(7)0.2<|(1−βft)×βfr|<0.8の各条件式を示している。
以上のように構成される実施例1のズームレンズについて、広角端において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図)を図4A、中間焦点位置において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図を図4B、望遠端において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図を図4Cにそれぞれ示す。
また、広角端において近距離物体(−0.35m)に合焦しているときの諸収差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図)を図5A、中間焦点位置において近距離物体に合焦しているときの諸収差図を図5B、望遠端において近距離物体に合焦しているときの諸収差図を図5Cにそれぞれ示す。
なお、図4A〜図4C及び図5A〜図5Cに示す各球面収差図では、C線(波長約656nm)における球面収差を「符号C」、d線(波長約588nm)における球面収差を「符号d」、e線(波長約546nm)における球面収差を「符号e」、F線(青、波長約486nm)における球面収差を「符号F」、g線(青、波長約436nm)における球面収差を「符号g」でそれぞれ示している。
一方、図4A〜図4C及び図5A〜図5Cに示す各非点収差図では、各波長のサジタル光線に対する非点収差を「実線」、各波長のタンジェンシャル光線に対する非点収差を「破線」でそれぞれ示している。
一方、図4A〜図4C及び図5A〜図5Cに示す各歪曲収差図では、e線における歪曲収差(ディストーション)を示している。
一方、図4A〜図4C及び図5A〜図5Cに示す各非点収差図では、各波長のサジタル光線に対する非点収差を「実線」、各波長のタンジェンシャル光線に対する非点収差を「破線」でそれぞれ示している。
一方、図4A〜図4C及び図5A〜図5Cに示す各歪曲収差図では、e線における歪曲収差(ディストーション)を示している。
また、実施例1のズームレンズの像振れ補正(防振)時(0.3°)における無限遠合焦位置での横収差図を図6A〜図6Cに示す。なお、図6Aは、実施例1のズームレンズにおける広角端での横収差図を示す。図6Bは、実施例1のズームレンズにおける中間焦点位置での横収差図を示す。図6Cは、実施例1のズームレンズにおける望遠端での横収差図を示す。
また、図6A〜図6Cにおいて、(a−1),(a−2),(a−3)は、それぞれ像高Y=15.0(mm)、Y=−15.0(mm)、Y=0(mm)におけるメリジオナルの横収差(mm)を示し、(b−1),(b−2),(b−3)は、それぞれに対応するサジタルの横収差(mm)を示す。また、像振れ補正(防振)時の計算条件は、波長546.1nmにおいて0.3度防振時である。
実施例1のズームレンズは、表1A〜表1Dに示すように、上記本発明の条件を満たすものである。そして、この実施例1のズームレンズについては、図4A〜図4C、図5A〜図5C、及び図6A〜図6Cに示すように、各収差が良好に補正されていることがわかる。
(実施例2)
実施例2の設計データに基づくズームレンズの構成を図7に示す。なお、図7に示す実施例2のズームレンズでは、第1レンズ群G1が、物体側から順に、物体側に凸とされたメニスカス形状の負レンズL1と、物体側に凸とされたメニスカス形状の正レンズL2とを有して構成される以外は、上記図1に示すズームレンズと同様のレンズ構成を有し、上記図1に示すズームレンズと同様の変倍及び合焦、並びに像振れ補正のレンズ動作を行う。したがって、図7においては、上記図1に示すズームレンズと同等の部位については同じ符号を付すものとする。
実施例2の設計データに基づくズームレンズの構成を図7に示す。なお、図7に示す実施例2のズームレンズでは、第1レンズ群G1が、物体側から順に、物体側に凸とされたメニスカス形状の負レンズL1と、物体側に凸とされたメニスカス形状の正レンズL2とを有して構成される以外は、上記図1に示すズームレンズと同様のレンズ構成を有し、上記図1に示すズームレンズと同様の変倍及び合焦、並びに像振れ補正のレンズ動作を行う。したがって、図7においては、上記図1に示すズームレンズと同等の部位については同じ符号を付すものとする。
実施例2に示すズームレンズの設計データについては、以下の表2A〜表2Dに示すとおりである。なお、表2A〜表2Dの表記方法については、表1A〜表1Dの場合と同様である。
以上のように構成される実施例2のズームレンズについて、広角端において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図)を図8A、中間焦点位置において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図を図8B、望遠端において無限遠物体に合焦しているときの諸収差図を図8Cにそれぞれ示す。
また、広角端において近距離物体(−0.35m)に合焦しているときの諸収差図(球面収差図、非点収差図、歪曲収差図)を図9A、中間焦点位置において近距離物体に合焦しているときの諸収差図を図9B、望遠端において近距離物体に合焦しているときの諸収差図を図9Cにそれぞれ示す。なお、図8A〜図8C及び図9A〜図9Cの表記方法については、図4A〜図4C及び図5A〜図5Cに示す場合と同様である。
また、実施例2のズームレンズの像振れ補正時における無限遠合焦位置での横収差図を図10A〜図10Cに示す。なお、図10Aは、実施例2のズームレンズにおける広角端での横収差図を示す。図10Bは、実施例2のズームレンズにおける中間焦点位置での横収差図を示す。図10Cは、実施例2のズームレンズにおける望遠端での横収差図を示す。なお、図10A〜図10Cの表記方法については、図6A〜図6Cに示す場合と同様である。
実施例2のズームレンズは、表2A〜表2Dに示すように、上記本発明の条件を満たすものである。そして、この実施例2のズームレンズについては、図8A〜図8C、図9A〜図9C、及び図10A〜図10Cに示すように、各収差が良好に補正されていることがわかる。
G1…第1レンズ群 G2…第2レンズ群 G3…第3レンズ群 G3a…第3aレンズ群 G3b…第3bレンズ群 G4…第4レンズ群 G5…第5レンズ群 L1,L2…第1レンズ群を構成するレンズ L3〜L5…第2レンズ群を構成するレンズ L6,L7…第3aレンズ群を構成するレンズ L8…第3bレンズ群を構成するレンズ L9…第4レンズ群を構成するレンズ L10,L11…第5レンズ群を構成するレンズ SP…絞り G…光学ブロック IP…像面 100…ミラーレス一眼カメラ(撮像装置) 101…交換レンズ(ズームレンズ) 102…カメラ本体 103…固体撮像素子
Claims (10)
- 物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第1レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第2レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第3レンズ群と、全体として正の屈折力を有する第4レンズ群と、全体として負の屈折力を有する第5レンズ群とを備え、
前記第2レンズ群は、物体側から順に、負レンズと、負レンズと、正レンズとを含み、
前記第3レンズ群は、物体側から順に、全体として正の屈折力を有する第3aレンズ群と、全体として負の屈折力を有する第3bレンズ群とを含み、
広角端から望遠端への変倍の際に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との空気間隔が大となり、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との空気間隔が小となり、前記第3レンズ群と前記第4レンズ群との空気間隔が小となり、前記第4レンズ群と前記第5レンズ群との空気間隔が小となり、
無限遠物体から近距離物体への合焦の際に、前記第5レンズ群が物体側から像面側へと移動し、
像振れを補正する際に、前記第3bレンズ群が光軸と交差する面内で移動することを特徴とするズームレンズ。 - 前記第5レンズ群の望遠端における横倍率をβ5tとしたときに、
0.5<β5t<0.9
の関係を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。 - 前記第1レンズ群は、1枚の正レンズと、1枚の負レンズとから構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のズームレンズ。
- 前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、前記第4レンズ群及び前記第5レンズ群は、何れも非球面を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のズームレンズ。
- 前記第5レンズ群は、1枚の正レンズと、1枚の負レンズとから構成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のズームレンズ。
- 前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間に絞りが配置され、
前記絞りは、広角端から望遠端への変倍の際に、前記各レンズ群とは異なる移動軌跡となることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のズームレンズ。 - 前記第1〜第5レンズ群の焦点距離をそれぞれf1〜f5、広角端における全系の焦点距離をfw、望遠端における全系の焦点距離をftとしたときに、
2.0<f1/(fw×ft)1/2<5.0、
0.5<|f2|/(fw×ft)1/2<1.0、
1.5<f3/(fw×ft)1/2<3.5、
0.5<f4/(fw×ft)1/2<1.2、
1.0<|f5|/(fw×ft)1/2<3.0
の関係を満足することを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載のズームレンズ。 - 前記第3bレンズ群の望遠端における横倍率をβft、前記第3bレンズ群より像面側に位置する光学系の望遠端における横倍率βfrとしたときに、
0.2<|(1−βft)×βfr|<0.8
の関係を満足することを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載のズームレンズ。 - 前記第5レンズ群は、少なくとも1つの空気間隔を有していること特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のズームレンズ。
- 請求項1〜9の何れか一項に記載のズームレンズと、
前記ズームレンズにより結像された像を撮像する固体撮像素子とを備える撮像装置。
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