JP2018052008A - 螺旋管の製管装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】製管装置3を推進させながら、帯状部材90を螺旋状に巻回し、かつ帯状部材90の一周違いに隣接する縁どうしを接合することによって、螺旋管9を形成する。製管装置3には、回転軸線を幅方向へ向けた第1、第2駆動ローラ対10,20を設ける。第1駆動ローラ対10によって、帯状部材90を挟み付ける。第2駆動ローラ対20は、第1駆動ローラ対10に対して推進方向及び幅方向の少なくも一方向にずらして配置する。第2駆動ローラ対20によって、帯状部材90における第1駆動ローラ対10の挟み付け箇所91cよりも先に巻回された箇所91dを挟み付ける。ローラ駆動部3bによって、第1、第2駆動ローラ対10,20を互いに異なる回転速度で回転駆動させる。
【選択図】図2
Description
一方、従来の製管装置においては、内周規制体によって更生管(螺旋管)の直径が決まる。更生管(螺旋管)を拡縮させるためには、内周規制体の大きさを変える必要がある。例えば、環状の内周規制体に伸縮アクチュエータを組み込んで拡縮可能としたり(前記特許文献1)、放射状の内周規制体のロッドを伸縮可能としたりする必要があり(前記特許文献2)、装置構造が複雑となる。
本発明は、かかる事情に鑑み、簡易な構成によって螺旋管を拡径させたり縮径させたりしながら製管可能とすることを目的とする。
回転軸線を推進方向と直交する幅方向へ向けて、前記帯状部材を挟み付ける第1駆動ローラ対と、
回転軸線を前記幅方向へ向け、かつ前記第1駆動ローラ対に対して前記推進方向及び前記幅方向のうち少なくも一方向にずれて配置され、前記帯状部材における前記第1駆動ローラ対の挟み付け箇所よりも先に巻回された箇所を挟み付ける第2駆動ローラ対と、
前記第1駆動ローラ対と前記第2駆動ローラ対とを互いに異なる回転速度で回転駆動可能なローラ駆動部と、
を備えたことを特徴とする。
これにより、第1駆動ローラ対によって後続帯部を先行螺旋管部へ送り込んで接合させることができる。
これによって、第1駆動ローラ対と第2駆動ローラ対の回転速度調節によって、先行螺旋管部の延伸前端部の約一周部分の周長を可変調節できる。ひいては、螺旋管の径を確実に拡縮操作できる。
これによって、先行螺旋管部の前記一周違いに隣接する縁どうしを、継目ローラによって押さえることで確実に接合させることができる。第1駆動ローラ対及び第2駆動ローラ対によって拡縮操作を行なうと、先行螺旋管部の一周違い部分どうしが相対スライドされる。このとき、継目ローラを自由回転させることによって、大きな摩擦抵抗が働くのを防止することができる。したがって、前記相対スライドひいては前記拡縮操作がスムーズに行われるようにすることができる。
<第1実施形態>
図1(a)は、老朽化した既設管1を更生する様子を示したものである。既設管1としては、下水道管、上水道管、農業用水管、ガス管等が挙げられる。図1(b)に示すように、既設管1は、発進人孔4と到達人孔4Bとを結ぶように延びている。例えば、既設管1の中間部1cは、そこより発進人孔4側の一定径部1a及び到達人孔4B側の一定径部1eより大径になっている。発進側一定径部1aと大径部1cとの間には、発進側一定径部1aから大径部1cへ向かって拡径する径変化部1bが設けられている。大径部1cと到達側一定径部1eとの間には、大径部1cから到達側一定径部1eへ向かって縮径する径変化部1dが設けられている。
帯状部材90の裏側部(外周側部、図5(a)において下側部)には、溝95bが形成されている。溝95bは、帯状部材90の長手方向に沿って延びている。
更に、係止フランジ12fが、溝95bに入り込んで係止されている。係止フランジ12fは、溝95bの延び方向(図5(b)の紙面直交方向)へ相対スライド可能であり、かつ溝95bの幅方向(図5(b)の左右方向)へ移動規制されている。
図5(b)に示すように、第1外周駆動ローラ12の延伸後方側(同図において右側)の端部には、第1外周継目ローラ14が設けられている。第1外周継目ローラ14は、第1外周駆動ローラ12よりも短軸の円板形状に形成されている。かつ、第1外周継目ローラ14は、第1外周駆動ローラ12と同軸まわりに自由回転可能になっている。第1継目ローラ13,14どうしが、内周側(図5(b)において上側)と外周側(図5(b)において下側)に離れて対峙している。
更に、係止フランジ22fが、溝95bに入り込んで係止されている。係止フランジ22fは、溝95bの延び方向(図5(c)の紙面直交方向)へ相対スライド可能であり、かつ溝95bの幅方向(図5(c)の左右方向)へ移動規制されている。
しかも、ローラ駆動部3bは、第1駆動ローラ対10と第2駆動ローラ対20とを互いに異なる回転速度で回転駆動可能である。
図5(c)に示すように、第2外周駆動ローラ22の延伸前方側(同図において左側)の端部には、第2外周継目ローラ24が設けられている。第2外周継目ローラ24は、第2外周駆動ローラ22よりも短軸の円板形状に形成されている。かつ、第2外周継目ローラ24は、第2外周駆動ローラ22と同軸まわりに自由回転可能になっている。第2継目ローラ23,24どうしが、内周側(図5(c)において上側)と外周側(図5(c)において下側)に離れて対峙している。
図1に示すように、既設管1内に先行螺旋管部91がある程度形成されているものとする。帯状部材90の後続帯部92は、発進人孔4から先行螺旋管部91の内部を経て、延伸前端部91eの製管装置3へ導入されている。
第1駆動ローラ対10によって連続部91cを挟み付け、かつ第2駆動ローラ対20によって前記連続部91cからほぼ1ピッチずれた箇所91dを挟み付けた状態で、ローラ駆動部3bによって、第1駆動ローラ対10及び第2駆動ローラ対20をそれぞれ回転駆動させる。これによって、製管装置3を推進前方側へ推進(自走)させることができる。推進に伴って、後続帯部92が、順次、第1駆動ローラ11,12間へ送り込まれる。そして、連続部91cにおける後続帯部92の第2嵌合部94が、先行螺旋管部91の一周違いに隣接する第1嵌合部93と嵌合して接合される。
これら嵌合部93,94を第1継目ローラ13,14によって挟み付けることで、確実に嵌合(接合)させることができる。更にその後、前記嵌合部93,94を第2継目ローラ23,24によって挟み付けることで、一層確実に嵌合させることができる。
これによって、先行螺旋管部91を延伸前方側へ延伸できる。ひいては、既設管1の内壁に沿って更生管9を製管できる。
係止フランジ12f,22fが、溝95bの長手方向に離れた2箇所において、それぞれ溝95bに係止されることによって、製管装置3が、帯状部材90からのモーメントによって回転したり帯状部材90から脱落したりするのを防止できる。
詳しくは、既設管1の発進側一定径部1a内においては、第1駆動ローラ対10と第2駆動ローラ対20とを互いに等速で回転させる。これによって、先行螺旋管部91を、発進側一定径部1aの直径に対応する一定の直径になるよう製管できる。
製管装置3が、既設管1の発進側一定径部1aから径変化部1bへ入ったときは、ローラ駆動部3bによって、第1駆動ローラ対10の回転速度を第2駆動ローラ対20の回転速度よりも高速にする。これによって、第1駆動ローラ対10による後続帯部92の送り込み量が、製管装置3の推進前方側への進み量を上回る。この結果、先行螺旋管部91の延伸前端部91eを径変化部1bに沿うように拡径させることができる。
製管装置3が、既設管1の大径部1cに入ったときは、ローラ駆動部3bによって、第1駆動ローラ対10と第2駆動ローラ対20の回転速度を互いに等速に戻す。これによって、先行螺旋管部91を、大径部1cの直径に対応する一定の直径になるよう製管できる。
製管装置3が、既設管1の大径部1cから径変化部1dに入ったときは、ローラ駆動部3bによって、第1駆動ローラ対10の回転速度を第2駆動ローラ対20の回転速度よりも低速にする。これによって、第1駆動ローラ対10による後続帯部92の送り込み量が、製管装置3の推進前方側への進み量を下回る。この結果、先行螺旋管部91の延伸前端部91eを径変化部1dに沿うように縮径させることができる。
製管装置3が、既設管1の到達側一定径部1eに入ったときは、ローラ駆動部3bによって、第1駆動ローラ対10と第2駆動ローラ対20の回転速度を互いに等速に戻す。これによって、先行螺旋管部91を、到達側一定径部1eの直径に対応する一定の直径になるよう製管できる。
このように、製管装置3によれば、拡縮用アクチュエータ付きの内周規制体(前掲特許文献1,2参照)が無くても、簡易な構成によって更生管9を拡径させたり縮径させたりしながら製管することができる。
<第2実施形態>
図6〜図8は、本発明の第2実施形態を示したものである。第2実施形態の製管装置3Bにおいては、第2駆動ローラ対20が、第1駆動ローラ対10に対して、製管装置3Bの推進方向及び幅方向のうち幅方向へだけずれて配置されている。つまり、第1駆動ローラ対10と第2駆動ローラ対20が、製管装置3Bの幅方向に並んで配置されている。
図7に示すように、第2駆動ローラ対20は、先行螺旋管部91における連続部91cから延伸後方側へちょうど1ピッチずれた箇所91d’に配置されている。図8(b)に示すように、第2駆動ローラ21,22が、前記1ピッチずれた箇所91d’を内周側及び外周側から挟み付けている。
図8(b)に示すように、第1外周駆動ローラ12と第2外周駆動ローラ22とが、同一の回転軸線L2上に配置されている。これら外周駆動ローラ12,22どうしの間には、外周継目ローラ14Bが挟まれている。外周継目ローラ14Bは、前記継目91gを外周側(図8(b)において下側)から跨いでいる。
駆動ローラ対10,20どうしの相対回転速度を調節することによって、先行螺旋管部91の延伸前端部91eのちょうど一周部分の周長を可変調節でき、ひいては延伸前端部91eを拡縮できる。
継目ローラ13B,14Bによって継目91gを挟み付けることで、嵌合部93,94を確実に嵌合させることができる。かつ、継目ローラ13B,14Bを自由回転可能にすることによって、拡縮操作時における先行螺旋管部91の一周違い部分どうしの相対スライドがスムーズに行われるようにすることができる。
ガイド部材30の前記延伸後方側の端部(図8(a)において右端部)には、係止部32が、内周側(図8(a)において上側)へ突出するように設けられている。係止部32が溝95bに係止されている。係止部32は、溝95bの長手方向(図8(a)の紙面直交方向)へスライド可能であり、かつ溝95bの幅方向(図8(a)の左右方向)へ移動規制されている。
係止フランジ12f,22f及び係止部32が、溝95bの長手方向に離れた2箇所において、それぞれ溝95bに係止されることによって、製管装置3Bが、帯状部材90からのモーメントによって回転したり帯状部材90から脱落したりするのを防止できる。
例えば、本発明は、既設管1の内壁自体の拡縮径に対応するために限られず、既設管1の内壁に障害物等の凸部や凹部があった場合にも適応可能である。例えば、障害物(凸部)があった場合には、製管装置3,3Bにより更生管9を縮径させることによって、前記障害物を避けることができる。凹部があった場合には、製管装置3,3Bにより更生管9を拡径させることによって、前記凹部に沿わせることができる。
さらに、本発明は、既設管1に更生管9(螺旋管)をライニングするものに限られず、種々の螺旋管の製管に適用できる。
第1駆動ローラ対10は、帯状部材90における後続帯部92と先行螺旋管部91とのちょうど連続部91cから多少ずれて、その周辺部に配置されていてもよい。第1内周駆動ローラ11と第1外周駆動ローラ12とが、連続部91cの周辺部を挟み付けていてもよい。すなわち、第1駆動ローラ対10が、後続帯部92上に設定されていてもよい。或いは、第1駆動ローラ対10が、連続部91cよりも推進後方側の先行螺旋管部91上に設定されていてもよい。
第2駆動ローラ対20は、第1駆動ローラ対10に対して、製管装置の推進方向にだけずれて配置されていてもよい。
継目ローラは、第1駆動ローラ11,12及び第2駆動ローラ21,22のうち少なくとも1つの駆動ローラに付設されていればよい。
駆動ローラ対の数は、2つに限られず、3つ以上であってもよい。3つ以上の駆動ローラ対の1つが第1駆動ローラ対10を構成し、他の1つが第2駆動ローラ対20を構成していてもよい。
製管装置3,3Bが、内周規制体を有していてもよい。
4 発進人孔
4B 到達人孔
1a 発進側一定径部
1b 径変化部
1c 大径部
1d 径変化部
1e 到達側一定径部
9 更生管(螺旋管)
90 帯状部材
90a 帯本体
91 先行螺旋管部
91c 連続部(第1駆動ローラ対の挟み付け箇所)
91d,91d’ 第2駆動ローラ対の挟み付け箇所(先に巻回された箇所)
91e 延伸前端部
91g 継目
92 後続帯部
93 第1嵌合部
94 第2嵌合部
95b 溝
96 補強帯材
3,3B 製管装置
3a 装置フレーム
3b ローラ駆動部
10 第1駆動ローラ対
11 第1内周駆動ローラ
12 第1外周駆動ローラ
12f 係止フランジ
13 第1内周継目ローラ(継目ローラ)
13B 内周継目ローラ(継目ローラ)
14 第1外周継目ローラ(継目ローラ)
14B 外周継目ローラ(継目ローラ)
20 第2駆動ローラ対
21 第2内周駆動ローラ
22 第2外周駆動ローラ
22f 係止フランジ
23 第2内周継目ローラ(継目ローラ)
24 第2外周継目ローラ(継目ローラ)
30 ガイド部材
32 係止部
L11,L12 回転軸線
L21,L22 回転軸線
L1,L2 回転軸線
Claims (4)
- 推進に伴って、帯状部材を螺旋状に巻回しながら前記帯状部材の一周違いに隣接する縁どうしを接合することによって、螺旋管を形成する製管装置であって、
回転軸線を推進方向と直交する幅方向へ向けて、前記帯状部材を挟み付ける第1駆動ローラ対と、
回転軸線を前記幅方向へ向け、かつ前記第1駆動ローラ対に対して前記推進方向及び前記幅方向のうち少なくも一方向にずれて配置され、前記帯状部材における前記第1駆動ローラ対の挟み付け箇所よりも先に巻回された箇所を挟み付ける第2駆動ローラ対と、
前記第1駆動ローラ対と前記第2駆動ローラ対とを互いに異なる回転速度で回転駆動可能なローラ駆動部と、
を備えたことを特徴とする製管装置。 - 前記第1駆動ローラ対が、前記帯状部材における先行して螺旋状に形成された先行螺旋管部と、前記先行螺旋管部に続く後続帯部との連続部又はその周辺箇所を挟み付けることを特徴とする請求項1に記載の製管装置。
- 前記第2駆動ローラ対が、前記先行螺旋管部における、前記連続部から前記延伸方向の後方側へ1ピッチずれた周辺箇所を挟み付けることを特徴とする請求項2に記載の製管装置。
- 前記第1駆動ローラ対及び第2駆動ローラ対のうち少なくとも1つのローラの端部には、前記帯状部材における先行して螺旋状に形成された先行螺旋管部の一周違いに隣接する縁どうし間の継目を跨ぐ継目ローラが、前記1つのローラと同軸まわりに自由回転可能に設けられていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の製管装置。
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JP2002181232A (ja) * | 2000-12-12 | 2002-06-26 | Sekisui Chem Co Ltd | 管内のライニング施工法 |
JP2003039552A (ja) * | 2001-08-02 | 2003-02-13 | Sekisui Chem Co Ltd | 管内のライニング施工法およびこれに用いられるライニング製管装置 |
JP2014104612A (ja) * | 2012-11-26 | 2014-06-09 | Kubota Corp | ライニング工法および更生管路 |
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