JP2019018460A - 螺旋管の製管装置 - Google Patents
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Abstract
Description
かかる損傷を防止するために、製管装置の幅方向の一側部にコロやタイヤないしはギア状体等の転動体を設けることが考えられる。転動体が既設管の内周に当たることで、管端外周ガイドを既設管の内周面から浮かせることができる。
一方、転動体が大径であると、製管装置が例えば縮径製管される側に傾き、拡径製管できなくなる。
そこで、転動体を小径にすると、既設管の内周面に部分的なコンクリート剥落などによる凹みなどの段差があった場合、転動体がその段差に引っ掛かって製管装置が止まってしまうおそれがある。
本発明は、かかる事情に鑑み、非内周規制構造の自走式製管装置において、管端外周ガイドの損傷を防止でき、かつ製管の拡縮制御を容易化でき、更には外周規制体の内周面に段差があっても円滑に製管可能な製管装置を提供することを目的とする。
前記延伸端部に配置される装置フレームと、
前記装置フレームに設けられ、前記後続帯部に前記押し出し力を付与する駆動部と、
前記装置フレームの推進前後方向と直交する装置高さ方向における、前記駆動部よりも基部側に設けられ、前記先行管部の延伸端部に外周側から係止される管端外周ガイドと、
前記管端外周ガイドよりも前記基部側へ突出された転動体と、
前記管端外周ガイドから推進前方へ突出された案内部材と、
を備え、前記案内部材が、前記転動体の中心よりも前記基部側から推進前方へ向かって、前記装置高さ方向の頂部側へ傾く案内面を有していることを特徴とする。
転動体を小径化することで、製管装置が例えば縮径側に傾くのを防止でき、製管の拡縮制御を容易化できる。
外周規制体に段差があったときは、案内部材の傾斜された案内面が段差に当たって摺動されることによって、段差を乗り越える方向へ転動体を案内することができる。転動体が小径であっても、転動体よりも先に案内部材が段差に当たることで、案内作用を確実に発現できる。そして、転動体の中心が段差より管内側へ位置したとき、転動体が段差に当たる。以後、転動体が転動されることで段差を乗り越えることができる。この結果、外周規制体に段差があっても、製管を円滑に行なうことができる。
これによって、製管装置を、螺旋管の巻回方向に沿って案内することができる。また、溝にゴミや小砂利等の異物が入っていたときは、案内部材によって異物を除去することができる。
本明細書における「縮径」は、外周規制体及び螺旋管が円形断面であるとき、直径が小さくなることに限られず、外周規制体及び螺旋管が任意の断面であるときの、周長が小さくなること(縮周長)をも含む。
また、「拡径」は、螺旋管が円形断面であるとき、直径が大きくなることに限られず、螺旋管が任意の断面であるときの、周長が大きくなること(拡周長)をも含む。
「延伸端部」とは、先行管部が管軸に沿って延伸されていく方向(延伸方向)の前端の約一周部分を言う。延伸方向の前方を「延伸前方」と称し、延伸方向の後方を「延伸後方」と称す。
好ましくは、前記押し出し方向は、前記駆動部フレームから、装置高さ方向の基部側かつ推進後方へ向けられる。前記装置高さ方向は、概略、螺旋管の管内外方向へ向けられる。前記装置高さ方向の基部側は、螺旋管の外周側へ向けられ、装置高さ方向の頂部側は、螺旋管の内周側へ向けられる。
前記延伸端部が内周側へ解放された状態とは、前記製管装置が、前記先行管部の延伸端部の断面(形状、周長、直径)を内周側から規制する内周規制体を有しない非内周規制構造になっており、前記延伸端部が、内周規制体によって内周側から規制されていない状態を言う。
図4は、老朽化した既設管1(外周規制体)を更生する様子を示したものである。既設管1としては、下水道管、上水道管、農業用水管、水力発電用導水管、ガス管等が挙げられる。既設管1の内壁に更生管9がライニングされる。更生管9は、長尺の帯状部材90によって構成され、螺旋管状になっている。以下、更生管9を適宜「螺旋管9」と称す。
帯状部材90の裏側部(外周側部、図5(a)において下側部)には、溝95bが形成されている。溝95bは、帯状部材90の長手方向に沿って延びている。
図5(c)及び図6に示すように、螺旋管9における、一周違いに隣接する縁の嵌合部93,94どうしが互いに凹凸嵌合によって接合されている。
図5(c)に示すように、該連続する直近の後続帯部92及び先行管部91における帯状部材90の幅方向は、延伸方向EDにほぼ沿わされ、かつ第1嵌合部93が延伸前方(同図において左方)へ向けられ、第2嵌合部94が延伸後方(同図において右方)へ向けられている。
製管装置3は、非内周規制構造になっている。つまり、製管装置3は、先行管部91の延伸端部91eの断面(形状、周長、直径)を内周側から規制する内周規制体を有しておらず、延伸端部91eが内周側へ解放された状態で、製管が行われる。
駆動ユニット10は、製管装置3の推進前方側(図1において左)かつ高さ方向HDの頂部側(図1において上)に配置されている。駆動ユニット10は、駆動部フレーム15と、二対の駆動ローラ11,12を含む。駆動部フレーム15に駆動ローラ11,12が保持されている。前段駆動ローラ11,11と後段駆動ローラ12,12とが、推進前後方向LD及び装置高さ方向HDにずれて配置されている。各駆動ローラ11,12の軸線は、装置幅方向WD(図1の紙面直交方向)へ向けられている。各駆動ローラ11,12には、駆動モータ(図示省略)がトルク伝達可能に接続されている。
なお、駆動ローラは、2対に限られず、少なくとも一対あればよく、3対以上でもよい。
ガイドフレーム25に管端ガイド21,22,23が保持されている。管端ガイド21,22,23が、先行管部91の延伸端部91eに係止されている。
ガイドフレーム25と駆動部フレーム15とによって、装置フレーム3fが構成されている。管端ガイド21,22,23は、装置フレーム3fにおける駆動部10よりも装置高さ方向HDの基部側(図1において下側)に配置されている。
転動体21cは、管端外周ガイド21aより基部側(図1において下側)へ突出されている。転動体21cが既設管1の内周に接して転動される。
案内部材31は、管端外周ガイド21aから推進前方(図1において左方)へ突出されている。
案内部材31の突出端面は、案内面31eとなっている。案内面31eは、転動体21cの中心より基部側(図1において下側)から推進前方へ向かって突出されている。かつ、案内面31eは、推進前方へ向かうにしたがって頂部側(図1において上側)へ傾けられている。
図6に示すように、案内部材31の頂部側(図1において上側)の部分は、延伸端部91eの溝95bにスライド可能に嵌め入れられている。
図1に示すように、管端ガイド23の前後両側部には、転動体23c(転動体)が設けられている。転動体23cが既設管1の内周に接して転動される。
管端ガイド23上、又は管端ガイド23の推進前方もしくは推進後方に嵌合位置9qが配置されている。
案内部材33は、管端外周ガイド21aから推進前方(図1において左方)へ突出されている。
案内部材33の頂部側(図1において上側)の部分は、後続帯部92又は延伸端部91eの溝95bにスライド可能に嵌め入れられている。
図4に示すように、既設管1内に先行管部91がある程度形成されているものとする。
帯状部材90の後続帯部92は、人孔4から先行管部91の内部を経て、製管装置3の駆動ユニット10へ導入されている。
図1に示すように、駆動ローラ11,12の駆動によって、後続帯部92を、駆動ユニット10から嵌合位置9qへ向けて斜めに押し出す。これによって、図5(c)に示すように、嵌合位置9qにおいて、後続帯部92の第2嵌合部94(縁)と、先行管部91の一周先行する部分の第1嵌合部93(対応縁)とが嵌合される(嵌合工程)。このとき、前側管端ガイド21の管端外周ガイド21aと後側管端ガイド23とが、先行管部91を外周側から保持することで、前記嵌合力を受ける。
更に、嵌合によって、推進反力が生じ、製管装置3が螺旋状の巻回方向に沿って図3において時計回りに推進される(推進工程)。これによって、製管装置3を自走させながら、既設管1の内面に沿って更生管9を製管できる。
管端ガイド21,22,23が先行管部91の延伸端部19eの巻回方向に沿って移動可能に係合されることによって、製管装置3を前記巻回方向に案内できる。
さらに、内周ガイドローラ22が、嵌合位置9qを通過後の先行管部91を内周側から押さえることで、前記嵌合部93,94どうしを一層確実に嵌合でき、嵌合が不十分になるのを防止できる。
転動体21c,23cを小径化することで、製管装置3が縮径側に傾くのを防止できる。つまり、装置幅方向WDが、延伸前方(図5(b)及び図6において左)へ向かって管内側(図5(b)及び図6において上)へ傾くのを防止できる。これによって、製管の拡縮制御を容易化できる。
また、溝95bにゴミや小砂利等の異物が入っていたときは、案内部材31,33によって異物を除去することができる。
例えば、図7(a)に示すように、管端外周ガイド23の推進前方に段差1dがあったものとする。転動体23cが小径であるために、段差1dの高さH1dのほうが、転動体23cの半径R23cより大きくなりがちである(H1d>R23c)。(このような寸法関係(H1d>R23c)の場合、案内部材33が無いと仮定すると、転動体23cが段差1dに引っ掛かって動けなくなる。)
そして、図7(c)に示すように、製管装置3の推進に伴って、案内面33eが角部1cに沿って摺動されることで、案内部材33が既設管1の管内側(同図において上)へ変位される。これに伴って、転動体23cが管内側へ変位される。
図8(b)〜同図(c)に示すように、該転動モーメントによって、転動体23cが回転して、段差1dの上面1a上に乗り上げる。このようにして、転動体23cが段差1dを乗り越えることができる。この結果、段差1dがあっても推進が止まることなく、円滑に製管を行なうことができる。
図7〜図8は、段差1dの高さH1dが、転動体23cの直径D23c程度ないしは直径D23c以下の場合(H1d≦D23c)を例示したものであるが、図9に示すように、段差1dの高さH1dが転動体23cの直径D23cよりも大きくても(H1d>D23c)、乗り越え可能である。
したがって、図9(b)に示すように、H1d>D23cであっても、案内面33eが段差1dの角部1cに確実に当たって摺動でき、段差1dを乗り越えることができる。
例えば、転動体21c,23cが、円筒状のコロに代えて、タイヤで構成されていてもよく、ギア状体で構成されていてもよい。
HD 装置高さ方向
WD 装置幅方向
1 既設管(外周規制体)
1d 段差
3 製管装置
3f 装置フレーム
9 更生管(螺旋管)
90 帯状部材
91 先行管部
91e 延伸端部
92 後続帯部
93 第1嵌合部(対応縁)
94 第2嵌合部(縁)
95b 溝
10 駆動ユニット(駆動部)
11,12 駆動ローラ
21a 管端外周ガイド
21c 転動体
23 管端外周ガイド
23c 転動体
31 案内部材
31e 案内面
33 案内部材
33e 案内面
Claims (2)
- 螺旋管となるべき帯状部材における先行して螺旋状に製管された先行管部の延伸端部を内周側へ解放させた状態で、前記先行管部に続く未製管の後続帯部を前記延伸端部の内周側から斜めに押し出し、前記後続帯部の縁を前記延伸端部の一周先行する対応縁と嵌合させるとともに、前記螺旋状の巻回方向に沿って推進される、螺旋管の製管装置であって、
前記延伸端部に配置される装置フレームと、
前記装置フレームに設けられ、前記後続帯部に前記押し出し力を付与する駆動部と、
前記装置フレームの推進前後方向と直交する装置高さ方向における、前記駆動部よりも基部側に設けられ、前記先行管部の延伸端部に外周側から係止される管端外周ガイドと、
前記管端外周ガイドよりも前記基部側へ突出された転動体と、
前記管端外周ガイドから推進前方へ突出された案内部材と、
を備え、前記案内部材が、前記転動体の中心よりも前記基部側から推進前方へ向かって、前記装置高さ方向の頂部側へ傾く案内面を有していることを特徴とする螺旋管の製管装置。 - 前記案内部材が、前記帯状部材の外周側の溝にスライド可能に嵌め入れられることを特徴とする請求項1に記載の製管装置。
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- 2017-07-18 JP JP2017139163A patent/JP6927778B2/ja active Active
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