JP2014104612A - ライニング工法および更生管路 - Google Patents

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Abstract

【構成】 設管100内に製管機30を用いてライニング管10を製管するライニング工法であり、既設管100の変位部分102の手前で、一旦、ストリップ12を巻回させる径を小さくして、縮径させたライニング管10を製管し、その縮径させたライニング管10によって変位部分102の内面をライニングする。それから、変位部分102を通過した後で、ストリップ12を巻回させる径を元に戻し、元の径のライニング管10を製管する。
【効果】 変位部分を有した既設管にもライニング管を適切かつ簡単に施工することが可能である。
【選択図】図1

Description

この発明は、ライニング工法および更生管路に関し、特にたとえば、螺旋状に巻回させた帯状体の幅方向側端どうしを接合して製管したライニング管によって既設管の内面を更生する、ライニング工法および更生管路に関する。
老朽化した下水管などの既設管には、屈曲して配管されている曲がり管部や、段差が形成された段差部などの変位部分が存在していることが多いが、そのような変位部分を有した既設管内に製管機による自動製管でライニング管を製管し、そのライニング管によって既設管の内面を更生する場合に、径が小さくなった変位部分にもライニング管を施工できるように、予め既設管の内面から十分な隙間を空けてライニング管を製管するようにすると、ライニング管の径を全体的に小さくする必要が生じるので、更生管路の流下性能が大幅に低下してしまう。よって、この種のライニング工法においては、既設管の変位部分にもライニング管を適切に施工することが要求される。
たとえば、特許文献1には、ストリップの各側縁の条溝にジョイナ(接続部材)の各側縁の突条を嵌合させることで、ストリップの側縁どうしを接合したライニング管が開示されている。特許文献1では、ジョイナの中央部に切欠部が形成され、その切欠部どうしがフレキシブル部によって水密封止されており、ジョイナを切欠部の箇所で破断させるようにすれば、ストリップのピッチの広がりが許容される。このため、特許文献1のストリップをライニング工法に使用して、既設管の変位部分の内面にライニング管を施工する際に、作業者が変位部分に対応する位置で切欠部を破断させてジョイナを伸縮させるようにすれば、ライニング管を変位部分の内面に追従させることが可能である。
特許公開2004−251340号[F16L 1/00]
しかしながら、特許文献1のストリップを使用したライニング工法では、既設管の変位部分にライニング管を施工する度に、既設管内に作業員が入って切欠部を破断させる作業を行う必要があるため、製管機によるライニング管の自動製管(機械製管)が困難である。そして、手作業での製管は大きな労力を要するので、施工のより簡単化ならびに効率化が望まれていた。しかも、ライニング管を構成する部材(ストリップ、ジョイナ)に依存したライニング工法となるため、汎用性が非常に低い。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、ライニング工法および更生管路を提供することである。
この発明の他の目的は、部材に依存せず、変位部分を有した既設管にも簡単にライニング管を施工することが可能な、ライニング工法および更生管路を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の構成を採用した。なお、括弧内の参照符号および補足説明などは、本発明の理解を助けるために後述する実施の形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
第1の発明は、製管機を用いて、螺旋状に巻回させた帯状体の幅方向側端どうしを接合して管体を製管し、その管体によって既設管の内面をライニングするライニング工法であって、(a)帯状体を巻回させる径を小さくし、縮径させた管体によって既設管の変位部分の内面をライニングするステップ、および(b)ステップ(a)で変位部分の内面をライニングした後で、帯状体を巻回させる径を元の径に戻すステップを含む、ライニング工法である。
第1の発明では、既設管(100)の変位部分(102)にライニング管(10)を施工する際に、ステップ(a)において、変位部分の手前で帯状体(12)を巻回させる径を小さくして、縮径させたライニング管を製管する。それから、縮径させたライニング管によって変位部分の内面をライニングした後で、ステップ(b)において、帯状体を巻回させる径を元に戻し、変位部分を通過する前と等しい径のライニング管を製管する。
第1の発明によれば、ライニング管を構成する帯状体の種類に拘わらず、既設管の変位部分にライニング管を適切に施工することが可能である。
また、既設管内に作業員が入って特殊な作業を行う必要もないので、製管機による自動製管でも好適に施工を行うことができ、施工のより簡単化を実現することができる。
第2の発明は、第1の発明に従属し、製管機は、帯状体をクランプするクランプ手段を備え、ステップ(a)では、クランプ手段によって管体の製管方向端部の帯状体をクランプし、そこに帯状体の巻回方向への回転力を加えることによって帯状体を巻回させる径を小さくし、ステップ(b)では、クランプ手段によって前記管体の製管方向端部の帯状体をクランプし、そこに巻回方向の逆方向への回転力を加えることによって帯状体を巻回させる径を元の径に戻す。
第2の発明では、ステップ(a)において、製管機(30)のクランプ手段(54)によってライニング管(10)の製管方向端部の帯状体(12)をクランプし、その被クランプ部分に帯状体を巻回させている方向への回転力を加えることによって、ライニング管の先端部を縮径させる。そして、クランプを解除して、縮径させたライニング管に帯状体を接合させることによって、帯状体を巻回させる径を小さくして、製管作業を行う。それから、ステップ(b)において、製管機のクランプ手段によって帯状体を再びクランプし、その被クランプ部分に帯状体を巻回させている方向の逆方向への回転力を加えることによって、ライニング管の先端部を拡径させる。そして、クランプを解除して、元の径に戻したライニング管に帯状体を接合させることによって、帯状体を巻回させる径を元の径に戻して、製管作業を行う。
第3の発明は、第1の発明に従属し、製管機は、帯状体の幅方向側端どうしを嵌合させる嵌合ローラ、嵌合ローラを回転させるローラ回転手段、および嵌合ローラを帯状体の巻回方向へ旋回させるローラ旋回手段を備え、ステップ(a)では、ローラ旋回手段によって嵌合ローラを巻回方向へ旋回させる速度を、ローラ回転手段による嵌合ローラの回転に伴ってその嵌合ローラが巻回方向へ推進する速度よりも速くすることによって、帯状体を巻回させる径を小さくし、ステップ(b)では、ローラ旋回手段によって嵌合ローラを巻回方向へ旋回させる速度を、ローラ回転手段による嵌合ローラの回転に伴ってその嵌合ローラが巻回方向へ指針する速度よりも遅くすることによって、帯状体を巻回させる径を元の径に戻す。
第3の発明では、製管機(30)のローラ回転手段(72)によって嵌合ローラ(56)を回転させるとともに、ローラ旋回手段(42)によって嵌合ローラを帯状体(12)の巻回方向へ旋回させることによって製管作業を行う。そして、既設管(100)の変位部分(102)にライニング管(10)を施工する際には、ステップ(a)において、嵌合ローラの回転に伴ってその嵌合ローラが帯状体の巻回方向へ推進する速度よりも、嵌合ローラを巻回方向へ旋回させる速度を速くすることによって帯状体を巻回させる径を小さくしつつ、製管作業を行う。それから、ステップ(b)において、嵌合ローラの回転に伴ってその嵌合ローラが帯状体の巻回方向へ推進する速度よりも、嵌合ローラを巻回方向へ旋回させる速度を速くすることによって帯状体を巻回させる径を元に戻しつつ、製管作業を行う。
第4の発明は、第1の発明に従属し、製管機は、既設管の径方向に伸縮可能なアーム、およびアームの端部に設けられかつ帯状体の幅方向側端どうしを嵌合させる嵌合ローラを備え、ステップ(a)では、アームを縮めて嵌合ローラを径方向の内側に移動させることによって帯状体を巻回させる径を小さくし、ステップ(b)では、アームを伸ばして嵌合ローラを径方向の外側に移動させることによって帯状体を巻回させる径を元の径に戻す。
第4の発明では、たとえば製管機(30)のローラ旋回手段(42)やローラ回転手段(72)によってアーム(44)の先端部に設けられた嵌合ローラ(56)を帯状体(12)の巻回方向へ移動させることによって製管作業を行う。そして、既設管(100)の変位部分(102)の内面をライニングする際には、ステップ(a)において、アームを縮めて嵌合ローラを径方向の内側に移動させることによって、帯状体(12)を巻回させる径を小さくしつつ、製管作業を行う。それから、ステップ(b)において、アームを伸ばして嵌合ローラを径方向の外側に移動させることによって、帯状体を巻回させる径を元に戻しつつ、製管作業を行う。
第5の発明は、第2ないし4のいずれかの発明に従属し、製管機は、回転しないように自身の位置を保持する保持手段をさらに備え、ステップ(a)および(b)では、保持手段を既設管の内面に押し付けた状態で帯状体を巻回させる径を調整する。
第5の発明では、ステップ(a)および(b)において、製管機(30)のサイドローラなどの保持手段を既設管(100)の内面に押し付けて、ライニング管(10)の拡径や縮径によって転ばないように製管機の位置を保持した状態で、帯状体(12)を巻回させる径を調整する。
第6の発明は、第1ないし5のいずれかの発明のライニング工法によって既設管内に形成された、更生管路であって、このような更生管路では、直管部分のみならず変位部分の内面も適切にライニングされている。
この発明によれば、既設管の変位部分にライニング管を施工する時に、一旦、帯状体を巻回させる径を小さくして、縮径させたライニング管によって変位部分の内面をライニングした後で、帯状体を巻回させる径を元に戻すようにしているので、ライニング管を構成する帯状体の種類に拘わらず、変位部分を有した既設管にもライニング管10を適切かつ簡単に施工することが可能である。
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例のライニング工法によって既設管を更生する様子を示す図解図である。 既設管内にライニング管を施工した様子を示す断面図である。 ストリップの長手方向端面を示す図解図である。 ライニング管の製管に用いる製管機を示す図解図である。 図3に示すストリップを図4に示す製管機を用いて製管する様子を示す図解図である。 図5の嵌合ユニット付近の様子を拡大して示す図解図である。 図4のクランプユニットによってストリップをクランプした様子を示す図解図である。 既設管の変位部分に縮径させたライニング管を施工する様子を示す図解図である。 変位部分を通過した後、元の径に戻したライニング管を施工する様子を示す図解図である。 この発明の別の一実施例のライニング工法によって既設管を更生する様子を示す図解図である。 図10の嵌合ユニット付近の様子を拡大して示す図解図である。 図10の嵌合ユニットによってストリップを接合する様子を示す図解図である。 この発明のさらに別の一実施例のライニング工法によって既設管を更生する様子を示す図解図である。
図1を参照して、この発明の一実施例であるライニング工法は、老朽化した下水管などの既設管100を更生するために、製管機30を用いて帯状のストリップ12を既設管100の内面に沿って螺旋状に巻回させるとともに、その幅方向側縁どうしを接合することによって、既設管100内にライニング管(更生管)10を形成するものである。
このライニング工法では、段差部や曲がり管部などの変位部分102にライニング管10を施工する際に、ストリップ12を巻回させる径を小さくして、縮径させたライニング管10によって変位部分102の内面をライニングし、そして、変位部分102を通過した後で、ストリップ100を巻回させる径を元の径に戻すようにしている。
なお、既設管100の用途および構成材料には、種々のものを適用可能であり、たとえば、ガス、上下水道等の用途であってよいし、また、鉄筋コンクリート管(ヒューム管)、合成樹脂管および金属管などの管路であってよい。
先ず、ライニング工法の具体的な説明に先立って、ストリップ12の構成について簡単に説明する。ただし、以下に説明するストリップ12の構成は、単なる例示であり、この発明の本旨を変更しない範囲内において、適宜変更可能である。
図2を参照して、ストリップ12は、既設管100の内面に沿って螺旋状に巻回されるとともに、その両側部に形成される第1嵌合部18および第2嵌合部24(以下、これらを包括して「嵌合部18,24」と言うことがある。)が幅方向に嵌合されることによってライニング管10を形成するものである。そして、ライニング管10を製管した後には、既設管100とライニング管10との間の空隙に対してセメントミルク等の充填材(裏込材)104が充填されて、既設管100とライニング管10とが一体化される。
図3に示すように、ストリップ12は、たとえば硬質塩化ビニル等のような合成樹脂の押出成形によって連続的に形成されるものであり、帯状の本体(ストリップ本体)14を含み、この本体14の表面は平滑に形成されてライニング管10の内面となる。
また、本体12の裏面、つまりライニング管10の外面となって既設管100の内面と対向する面には、裏面から直交方向に突出する板状のリブ16が形成され、この実施例では、2つのリブ16が、本体14の幅方向に所定の間隔を隔てて形成されている。
さらに、本体14の一方側縁には、本体14の裏面側で外側方に開口する条溝20を有する第1嵌合部(雌側の嵌合部)18が長手方向の全体に亘って形成される。条溝20内面側の側面には、エラストマ等によって帯状に形成される止水部22が設けられる。
一方、本体14の他側縁には、本体14の裏面側で外側方に突出する突条26を有する第2嵌合部(雄側の嵌合部)24が長手方向の全体に亘って形成される。突条26は、第1嵌合部18の条溝20に嵌め込まれる部分であり、条溝20に突条26を嵌め込むことによって、嵌合部18,24どうしが嵌合して、離脱が防止されるようにされている。
次に、図4を参照して、ライニング工法に用いられる製管機30の構成について説明する。
製管機30は、製管機本体32を備えている。製管機本体32は、十分な剛性を有する材料、たとえばアルミニウム合金、鋼またはステンレス鋼などの金属、または合成樹脂などの素材からなり、前後方向に長い筒状に形成される。なお、この実施例における「前」とは、ライニング管の製管方向を意味し、「後」とは、その反対方向を意味する。以下、同様である。
製管機本体32の外周下部には、ライニング管10内または既設管100内を管軸方向に走行(車輪移動)可能なように、車輪ユニット34が設けられる。車輪ユニット34は、製管機本体32の左右両側から斜め下向きの2方向に突き出すように配設される。各車輪ユニット34は、所定の位置関係で配置された4つの車輪36を有し、各々の車輪36が車軸38によって前後方向(すなわち、製管方向)に回転自在に支持されている。
製管機本体32には、ベアリング等によって自由回転可能なシャフト40が前方に向かって突出するように設けられ、製管機本体32の後方には、シャフト40を周方向に回転駆動せしめる回転モータ(第1回転モータ)42が設けられる。シャフト40は、鉄やSUSなどの金属によって円柱棒状に形成され、その先端部には、径方向に延びる棒状のアーム44が固定的に設けられる。すなわち、シャフト40を第1回転モータ42によって周方向に回転させることにより、アーム44がシャフト40を中心として周方向に回転可能である。
アーム44には、エアシリンダ46が設けられており、このエアシリンダ46によってアーム44は径方向に伸縮可能にされている。エアシリンダ46内には、アーム44と平行に変位するロッド48が収納され、ロッド48は、油圧や空気圧によって昇降可能(変位可能)とされている。そして、アーム44の長手方向の一方端部には、エアシリンダ46によって変位可能に嵌合ユニット50が設けられ、アーム44の長手方向の他方端部には、内接ローラ52およびクランプユニット54が設けられる。
図5と共に図6を適宜参照して、嵌合ユニット50は、ストリップ12の嵌合部18,24を幅方向に嵌合するためのユニットであり、オイレスベアリング58によって自由回転可能にされた嵌合ローラ56を備えている。嵌合ローラ56は、所定の間隔を保つように管軸方向に並んで配置される一対のローラ、すなわち第1ローラ56aおよび第2ローラ56bからなる。第1ローラ56aおよび第2ローラ56bは、円板状の形状を有し、ステンレス鋼などによって形成される。第1ローラ56aおよび第2ローラ56bには、円柱状の回転軸60が一体的に設けられ、この回転軸60がオイレスベアリング58によって軸周りに、つまりストリップ12の巻回方向に自由回転可能に保持されている。
また、内接ローラ52は、管軸方向に延びる円筒状に形成され、支持部62によってその軸周りに自由回転可能に保持される。内接ローラ52は、嵌合ローラ56よりもやや後方側に配置され、施工時には、エアシリンダ46の押圧力によって嵌合部18,24が嵌合されたストリップ12の表面、つまり製管したライニング管10の内面側を押圧して、そのライニング管10の形状を整えながら、製管機30の移動に合わせて前後に回転する。
さらに、図5と共に図7を適宜参照して、クランプユニット54は、ストリップ12を挟持し固定するクランプ手段として機能するものであり、上述した内接ローラ52や嵌合ローラ56よりもやや前方側に配設される。
クランプユニット54は、受け部64および押さえ部66を含む。受け部64は、ストリップ12をその裏面側から保持するものであり、全体として略L字の板状に形成される。受け部64は、アーム44と同方向、つまり径方向に延びるようにアーム44に固定される。受け部64の先端部は、直角に屈曲して後方に延び、そこにストリップ12を載置するための曲り部64aが形成されている。
また、押さえ部66は、ストリップ12を受け部64に押さえ付けるためのものであり、エアシリンダ68を含む。エアシリンダ68内には、ロッド70が収納され、ロッド70は、油圧や空気圧によって昇降可能(変位可能)とされている。エアシリンダ68は、ロッド70がアーム44と平行に変位するようにアーム44の先端部に固定される。
そして、施工時には、受け部64の曲り部64aにストリップ12を載置し、押さえ部66のエアシリンダ68内のロッド70を上昇させることにより、受け部64と押さえ部66との間にストリップ12が挟持される、つまりクランプユニット54によってストリップ12がクランプされる。反対に、エアシリンダ68内のロッド70が下降すると、クランプユニット54によるストリップ12のクランプが解除される。
以下に、上述したストリップ12および製管機30を前提にして、必要に応じてそれらを援用しながら、この発明の一実施例のライニング工法について説明する。
先ず、既設管100内に製管機30を進行方向(製管方向)に向けて配置する。
次に、ストリップ12を準備する。ストリップ12は、たとえばドラムなどに巻き取った状態で施工現場に搬入される。そして、ドラムから引き出したストリップ12を、マンホールなどから既設管100の中に引き込んで、既設管100の中でゆるやかに螺旋状に巻回させつつ、前方から製管機30の付近に供給する。
それから、作業員の手作業によってストリップ12の隣り合った嵌合部18,24どうしを嵌合させて製管し、既設管100の内面に所定距離分(たとえば、1〜3周程度)のライニング管10を形成する。
続いて、先に形成した所定距離分のライニング管10およびストリップ12の所定位置に、製管機30の嵌合ユニット50および内接ローラ52をセットする。
すなわち、先に製管したライニング管10の前方端縁(に位置するストリップ12)の第1嵌合部18とリブ16との間の空間(つまり、第1嵌合部18の背面側の空間)に一方の第1ローラ56aを嵌め込むとともに、そこに隣り合った未嵌合のストリップ12の第2嵌合部24とリブ16との間の空間(つまり、第2嵌合部24の背面側の空間)に他方の第2ローラ56bを嵌め込んで、一対の嵌合ローラ56によって嵌合部18,24どうしが挟持された状態にセットする。また、それとともに、嵌合ユニット50よりも後方で内接ローラ52をライニング管10の内面側を押圧した状態にセットする。
次に、製管機本体32の第1回転モータ42を駆動させて、シャフト40を回転させる。すると、シャフト40の回転がアーム44に連動することにより、アーム44がシャフト40を中心に回転する。そして、そのアーム44の回転に連動して、嵌合ユニット50がライニング管10の前方端縁に沿って巻回方向に旋回(移動)される。
すると、ストリップ12からの反力を受けて、第1ローラ56aと第2ローラ56bとが未嵌合の嵌合部18,24をその間に巻き込むように互いに逆回転し、嵌合ローラ56からの押圧力が嵌合部18,24の嵌合方向に作用することによって、ストリップ12の隣り合う嵌合部18,24が順次嵌合されていく。
このとき、嵌合部18,24を順次嵌合していくことによって、ストリップ12に引き出し力が作用するので、その引き出し力によりストリップ12が順次引き込まれて、嵌合ローラ56の所定位置に供給される。また、嵌合ユニット50はストリップ12の巻回方向に旋回されることによって少しずつ前方に移動するので、それに追随して(引っ張られて)製管機30も前進し、製管機30が前進しながら既設管100内にライニング管10を形成していく。
そして、図8(a)に示すように、ライニング管10の製管方向の先端部が既設管100の変位部分102の手前に差し掛かると、製管機30の第1回転モータ42を一旦停止させ、クランプユニット54によってストリップ12を固定する。
なお、図8,図9では、図面の簡素化のため、製管機30の図示を省略している。
続いて、クランプユニット54によってストリップ12をクランプした状態で、製管機30の第1回転モータ42を再び駆動させて、アーム44を回転させる。すると、アーム44の回転に合わせて、クランプユニット54にクランプしたストリップ12の部分、つまり被クランプ部分に巻回方向への回転力(ねじり力)が加えられることとなる。そして、被クランプ部分に加えられた巻回方向への回転力によって、ストリップ12の隣り合う嵌合部18,24が嵌合状態のまま互いに長手方向逆向きに滑るように摺動して、図8(b)に示すように、ライニング管10が徐々に縮径し、それに合わせて、エアシリンダ46内のロッド48が下降して、嵌合ユニット50が径方向の内側に移動する。
このとき、製管機30は自身の重量によって周方向への回転はしない。また、ライニング管10は自身の重量、既設管100の内面との摩擦力および製管機30の重量によって既設管100の内面に押し付けられているので、全体が周方向に回転することはなく、先端部のみが縮径することとなる。
そして、ライニング管10の先端部が既設管100の変位部分102に容易に挿通可能な(通過可能な)程度まで縮径すると、第1回転モータ42を一旦停止させて、クランプユニット54によるストリップ12の固定を解除する。
次に、第1回転モータ42を再び駆動させて、縮径させたライニング管10の先端部から連続するように、嵌合ユニット50を巻回方向に旋回させる。すると、図8(c)に示すように、縮径させたライニング管10の前方端縁にストリップ12が嵌合されることにより、ストリップ12を巻回させる径が小さくなるので、縮径させたライニング管10の先端部と同径(またはほぼ同径)のライニング管10が製管される。
そして、縮径させたライニング管10によって変位部分102の内面をライニングし、図9(a)に示すように、ライニング管10を変位部分102よりも奥(前方)まで形成すると、再び、製管機30の第1回転モータ42を停止させて、クランプユニット54によってストリップ12を固定する。
続いて、クランプユニット54によってストリップ12をクランプした状態で、製管機30の第1回転モータ42を駆動させて、シャフト40を逆方向に回転させる。すると、シャフト40を中心にアーム44が逆方向に回転し、そのアーム44の回転に合わせて、被クランプ部分に巻回方向とは逆方向への回転力が加えられることとなる。そして、被クランプ部分に加えられた巻回方向とは逆方向への回転力によって、ストリップ12の隣り合う嵌合部18,24が嵌合状態のまま互いに長手方向逆向きに滑るように摺動して、図9(b)に示すように、ライニング管10が徐々に拡径し、それに合わせて、エアシリンダ46内のロッド48が上昇して、嵌合ユニット50が径方向の外側に移動する。
このとき、ライニング管10の先端部を縮径させた時と同様の理由により、製管機30が周方向へ回転することはない。また、ライニング管10も全体が周方向に回転することはなく、その先端部のみが拡径することとなる。
そして、ライニング管10の先端部が元の(変位部分102を通過する前の)径に戻るまで拡径すると、第1回転モータ42を一旦停止させて、クランプユニット54によるストリップ12の固定を解除する。
続いて、第1回転モータ42を再び駆動させて、元の径に戻したライニング管10の先端部から連続するように、嵌合ユニット50を巻回方向に旋回させる。すると、図9(c)に示すように、元の径に戻したライニング管10の前方端縁にストリップ12が嵌合されることにより、ストリップ12を巻回させる径が元の径に戻るので、元のライニング管10と同径(またはほぼ同径)のライニング管10が製管される。
そして、製管機30が既設管100の変位部分102に到達する度に、上述と同じ要領で、ストリップ12を巻回させる径を小さくして、縮径させたライニング管10によって変位部分102の内面をライニングし、変位部分102を通過した後で、ストリップ12を巻回させる径を元に戻すようにしつつ、既設管100の更生部分の全体にライニング管10を形成する。
最後に、既設管100の内面とライニング管10との間のスペースに充填用ホース(図示せず)を挿入して、既設管100の内面とライニング管10との間にコンクリートやモルタルなどの充填材104を充填し、既設管100の更生作業を終了する。
以上のように、このライニング工法では、既設管100の変位部分102にライニング管12を施工する時に、ストリップ12を巻回させる径を一旦小さくし、縮径させて製管したライニング管10によって変位部分102の内面をライニングし、変位部分102の内面をライニングした後で、ストリップ12を巻回させる径を元の径に戻すようにしている。
すなわち、ストリップ12を巻回させる径を調整することによって、縮径ないし拡径させたライニング管10を製管するようにしているので、このライニング工法によれば、ライニング管10を構成する帯状体(ストリップやジョイナ等)の種類に依存せずに、既設管100の変位部分102にライニング管10を施工することが可能である。
さらに、このライニング工法によれば、ストリップ12をクランプユニット50によってクランプし、そこに巻回方向やその逆方向への回転力を加えるだけの簡単な作業で、既設管100の変位部分102にライニング管10を施工することができるため、製管機30を用いた自動製管を好適に行うことができる。
したがって、従来技術のように、既設管内に作業員が入って特殊な作業を行う必要がなくなり、施工のより簡単化を実現することが可能になる。
なお、この実施例では、第1ローラ56aと第2ローラ56bとがストリップ12の隣り合った嵌合部18,24を間に巻き込むように回転しながら押圧力を嵌合部18,24の嵌合方向に作用させたが、これに限定される必要はなく、嵌合部18,24の押圧受面を滑るように移動させながら嵌合部18,24を押圧させるようにしてもよい。
また、この実施例では、ライニング管10を製管機30の重量によって既設管100の内面に押し付けて、ライニング管10を拡径ないし縮径させるようにしたが、これに加えて、製管機30の左右両側にサイドローラを設け、そのサイドローラによってライニング管10を既設管100の内面に押し付けるようにしてもよい。
図示は省略するが、サイドローラは、たとえば、エアシリンダなどの伸縮により適切な押圧力をもってライニング管10を既設管100の内面に押し付けるとともに、製管機30の移動に合わせて回転するものである。
こうすることにより、ライニング管10の長さが短い場合など、ライニング管10から十分な摩擦力と重量が得られることがない場合でも、ライニング管10を拡径ないし縮径させる際に、被クランプ部分に加えた回転力によってライニング管10の全体が回転してしまわないように、ライニング管10を既設管100の内面により確実に押え付けることができるようになる。
さらに、サイドローラをライニング管10を介して既設管100の内面に押し付けるようにすることで、嵌合部18,24が嵌合状態のまま互いに長手方向逆向きに滑るように摺動することに伴って製管機30が回転したり転んだりしないように、製管機30の位置を保持できるようになる。
すなわち、サイドローラを既設管100の内面に押し付けた状態でストリップ12を巻回させる径を調整するようにすると、製管機30より安定させることが可能である。
この発明のさらに他の一実施例であるライニング工法では、ストリップ12をクランプユニット50によってクランプし、その被クランプ部分に巻回方向またはその逆方向への回転力を加えることによって、ストリップ12を巻回させる径を調整するのではなく、製管機のアーム44を回転させて嵌合ユニット56を旋回させる速度を変えることによって、ストリップ12を巻回させる径を調整するようにしている。
以下、図1に示すライニング工法と同様の部分については、同じ参照番号を用い、その説明を省略或いは簡略化する。
先ず、図10と共に図11を適宜参照して、この実施例のライニング工法に用いられる製管機30の構成について説明する。
製管機30のアーム44には、エアモータ等の第2回転モータ72が設けられ、その第2回転モータ72を介してアーム44の一方端部に嵌合ユニット50が設けられる。
嵌合ユニット50は、複数のギア74と嵌合ローラ56とを備える。嵌合ローラ56は、所定の間隔を保つように管軸方向に並んで配置される一対のローラ、すなわち第1ローラ56aおよび第2ローラ56bからなる。第1ローラ56aおよび第2ローラ56bは、円板状の形状を有し、ステンレス鋼などによって形成される。第1ローラ56aおよび第2ローラ56bには、円柱状の回転軸60が一体的に設けられ、この回転軸60に装着されるギア74を介して第1ローラ56aと第2ローラ56bとが連動する。
すなわち、第2回転モータ72からの駆動力は、複数のギア74を介して嵌合ローラ56に伝えられる。そして、ギア74の噛み合わせにより、第1ローラ56aと第2ローラ56bとは互いに逆回転となり、ストリップ12の未嵌合の嵌合部18,24をその間に巻き込むように回転する。
ただし、嵌合ローラ56をオイレスベアリング58などによって自由回転可能にしつつ、第2回転モータ72を回転軸60に接続して嵌合ローラ56を駆動回転させるようにしてもよい。
さらに、図12に示すように、各ローラ56a,56bの周方向面(回転面)には、ストリップ12との接触面(つまり、嵌合部18,24の背面)に食い込んで抵抗力を発揮し、嵌合ユニット50が推進力を得ることができるように、その全面にわたって周方向に凹凸76が形成されている。
以下に、上述した製管機30を前提にして、必要に応じてそれらを援用しながら、この実施例のライニング工法について説明する。
先ず、ストリップ12を既設管100内に引き込んで、既設管100の内面に所定距離分のライニング管10を製管し、そのライニング管10およびストリップ12の所定位置に、製管機30の嵌合ユニット50および内接ローラ52をセットする。
次に、第2回転モータ72を駆動させて、ギア74を回転させる。すると、ギア74の噛み合わせにより、第1ローラ56aと第2ローラ56bとが未嵌合の嵌合部18,24をその間に巻き込むように互いに逆回転する。
すると、嵌合ローラ56の凹凸76がストリップ12との接触面に食い込んで抵抗力を発揮することによって、嵌合ユニット50(嵌合ローラ56)がストリップ12の巻回方向に推進し、嵌合ローラ56からの押圧力が嵌合部18,24の嵌合方向に作用することによって、ストリップ12の隣り合う嵌合部18,24が順次嵌合されていく。
また、それと同時に、製管機本体32の第1回転モータ42を駆動させる。第1回転モータ42からの駆動力によって嵌合ユニット50を巻回方向へ旋回させる速度は、嵌合ローラ56がストリップ12からの反力を受けて巻回方向へ推進する速度と同期するように(等しくなるように)設定しておく。
そして、ライニング管10の製管方向の先端部が既設管100の変位部分102の手前に差し掛かると、第1回転モータ42からの駆動力によって嵌合ユニット50を巻回方向へ旋回させる速度を変更する。
すなわち、ライニング管10の製管作業を行いながら、第1回転モータ42からの駆動力によって嵌合ユニット50を巻回方向へ旋回させる速度を、嵌合ユニット50がストリップ12の巻回方向に推進する速度、つまり第2回転モータ72からの駆動力によって回転する嵌合ローラ56がストリップ12からの反力を受けて巻回方向へ推進する速度よりも早くなるように設定する。
すると、速度の差分だけ嵌合ローラ56には巻回方向への力が作用するので、それに応じて、第1および第2ローラ56a,56が食い込んでいるストリップ12の部分、つまり被食い込み部分にも巻回方向への回転力が作用し、その被食い込み部分に作用した巻回方向への回転力によって、ストリップ12の隣り合う嵌合部18,24が嵌合状態のまま互いに逆向きに滑るように長手方向に摺動して、ライニング管10が徐々に縮径する。
そして、それと並行して、徐々に縮径するライニング管10の前方端縁にストリップ12が順次嵌合されるので、ライニング管10が徐々に小径になりながら製管される。
それから、ライニング管10の先端部が既設管100の変位部分102に容易に挿通可能な程度まで縮径すると、再び、第1回転モータ42からの駆動力によって嵌合ユニット50を巻回方向へ旋回させる速度を、嵌合ローラ56がストリップ12からの反力を受けて巻回方向へ推進する速度と同期するように設定し、縮径させたライニング管10と同径(またはほぼ同径)のライニング管10を製管する。
次に、縮径させたライニング管10によって変位部分102の内面をライニングし、ライニング管10を変位部分102よりも奥(前方)まで製管すると、第1回転モータ42からの駆動力によって嵌合ユニット50を巻回方向へ旋回させる速度を変更する。
すなわち、ライニング管10の製管作業を行いながら、第1回転モータ42からの駆動力によって嵌合ユニット50を巻回方向へ旋回させる速度を、第2回転モータ72からの駆動力によって回転する嵌合ローラ56がストリップ12からの反力を受けて巻回方向へ推進する速度よりも遅くなるように設定する。
すると、速度の差分だけ嵌合ローラ56には巻回方向への力が作用するので、それに応じて、第1および第2ローラ56a,56が食い込んでいるストリップ12の部分、つまり被食い込み部分にも巻回方向の逆方向への回転力が作用し、その被食い込み部分に作用した巻回方向の逆方向への回転力によって、ストリップ12の隣り合う嵌合部18,24が嵌合状態のまま互いに逆向きに滑るように長手方向に摺動して、ライニング管10が徐々に拡径する。
そして、それと並行して、徐々に拡径するライニング管10の前方端縁にストリップ12が順次嵌合されるので、ライニング管10が徐々に大径になりながら製管される。
次に、ライニング管10の前方端縁の径が元の径に戻ると、再び、第1回転モータ42からの駆動力によって嵌合ユニット50を巻回方向へ旋回させる速度を、嵌合ローラ56がストリップ12からの反力を受けて巻回方向へ推進する速度と同期するように設定し、元の径に戻したライニング管10と同径(またはほぼ同径)のライニング管10を製管する。
そして、製管機30が既設管100の変位部分102に到達する度に、上述と同じ要領で、ライニング管10の製管作業と並行して縮径作業を行い、変位部分102を通過した後で、ライニング管10の製管作業と並行して拡径作業を行うようにしつつ、既設管100の更生部分の全体にライニング管10を形成する。
以上のように、このライニング工法では、既設管100の変位部分102にライニング管12を施工する時に、ストリップ12を巻回させる径を小さくしながらライニング管10の製管作業を行い、縮径させて製管したライニング管10によって変位部分102の内面をライニングした後で、ストリップ12を巻回させる径を元の径に戻しながら製管作業を行うようにしている。
したがって、このライニング工法においても、ライニング管10を構成する帯状体の種類に拘わらず、既設管100の変位部分102の内面にライニング管10を適切に施工することが可能である。
なお、この実施例では、各ローラ56a,56bの回転面に全面にわたって凹凸76を形成したが、必ずしも凹凸76である必要はなく、各ローラ56a,56bの回転面にストリップ12との接触面に抵抗力を発揮できるような粗面加工が施されていればよい。
また、この実施例では、ストリップ12を巻回させる径を調整する作業と並行させずに製管作業のみを行う時に、嵌合ユニット50を巻回方向へ旋回させる速度を、嵌合ローラ56がストリップ12からの反力を受けて巻回方向へ推進する速度と同期するように設定したが、これに限定される必要はない。アーム44の回転抵抗をなくし、第1回転モータ42を駆動させずに、嵌合ローラ56の移動に追随してアーム44が回転するようにしてもよい。
さらにまた、図13を参照して、この発明のさらに他の一実施例であるライニング工法では、エアシリンダ46を伸縮させてアーム44の径方向の長さを調整することによって、ストリップ12を巻回させる径を調整するようにしている。以下、図1に示すライニング工法と同様の部分については、同じ参照番号を用い、その説明を省略或いは簡略化する。
このライニング工法では、既設管100内に製管したライニング管10が変位部分102の手前に差し掛かると、エアシリンダ46内のロッド48を少しずつ下降させる。すなわち、ライニング管10の製管作業を行いながら、アーム44の径方向長さを縮めて(小さくして)、嵌合ユニット50を径方向の内側に移動させる。すると、嵌合ユニット50の径方向の内側への移動に伴って、嵌合ユニット50を巻回方向に旋回させる径、すなわちストリップ12を巻回させる径が小さくなり、ライニング管10が徐々に小径になりながら製管される。
続いて、ストリップ12を巻回させる径が既設管100の変位部分102に対応した(ライニング管10を容易に挿通可能な)大きさまで縮径すると、エアシリンダ46のロッド48の下降を停止させて、ライニング管10の製管作業を行う。すなわち、縮径させたライニング管10から連続するようにストリップ12を順次嵌合させて、縮径させたライニング管10と同径(またはほぼ同径)のライニング管10を製管する。
続いて、縮径させたライニング管10によって変位部分102の内面をライニングし、ライニング管10を変位部分102よりも奥(前方)まで製管すると、エアシリンダ46内のロッド48を少しずつ上昇させる。すなわち、ライニング管10の製管作業を行いながら、アーム44の径方向長さを伸ばし(大きくして)、嵌合ユニット50を径方向の外側に移動させる。すると、嵌合ユニット50の径方向の外側への移動に伴って、嵌合ユニット50を巻回方向に旋回させる径、すなわちストリップ12を巻回させる径が大きくなり、ライニング管10が徐々に大径になりながら製管される。
それから、ストリップ12を巻回させる径が元の径に戻ると、エアシリンダ46のロッド48の上昇を停止させて、ライニング管10の製管作業を行う。すなわち、元の径に戻したライニング管10から連続するようにストリップ12を順次嵌合させて、元の径に戻したライニング管10と同径(またはほぼ同径)のライニング管10を製管する。
このライニング工法においても、ライニング管10を構成する帯状体の種類に拘わらず、既設管100の変位部分102の内面にライニング管10を適切に施工することが可能である。
その上、製管機30にクランプユニット54や第2回転モータ72を設ける必要などがなく、エアシリンダ46のロッド48を少しずつ変位させるだけの簡単な作業でストリップ12を巻回させる径を調整することができるので、施工性に優れる。
なお、このライニング工法においては、ライニング管10の製管作業を行いながら、嵌合ユニット50を径方向に移動させるようにしているので、製管機30に作用する反力が非常に大きい。このため、ライニング管10の拡径ないし縮径に伴って回転しないように(転ばないように)、上述したサイドローラを製管機30の軸方向に並設し、そのサイドローラによって製管機30の位置を保持するようにすると好適である。
また、この実施例では、図1に示すライニング工法と同様に、第1回転モータ42を駆動させて、アーム44をシャフト40を中心に回転させることによって、嵌合ユニット50を巻回方向に旋回させたが、これに限定される必要はなく、第2回転モータ72からの駆動力によって嵌合ローラ56を回転させ、嵌合ローラ56がストリップ12から受ける反力によって嵌合ユニット50を巻回方向へ推進させるようにしてもよい。
ところで、上述の各実施例ではいずれも、嵌合部18,24どうしを幅方向に押圧して嵌合させるストリップ12を長尺の帯状部材(管路構成部材)として使用したが、これに限定される必要はない。たとえば、上述したライニング工法には、ストリップの嵌合部どうしを径方向に押圧して嵌合させるタイプの管路構成部材を適用するようにしてもよいし、ストリップの幅方向の側縁の嵌合部をジョイナ(接合部材)によって接合するタイプの管路構成部材を適用するようにしてもよい。
さらに、上述の各実施例ではいずれも、製管機30に前方から供給したストリップ12によってライニング管10を製管しつつ、製管機30を前向きに推進させたが、これに限定される必要はない。後方からライニング管10の中を通して製管機30にストリップ12を供給するようにしてもよいし、ライニング管10の中を通して後方から製管機30に供給したストリップ12によってライニング管10を製管しつつ、製管機30を後ろ向きに推進させるようにしてもよい。
さらにまた、上で挙げた寸法などの具体的数値はいずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。また、寸法が「同じ」とは、厳密に同じというだけでなく、製造誤差程度の範囲内を含む「ほぼ同じ」状態も含むものである。
10 …ライニング管
12 …ストリップ
18,24 …嵌合部
30 …製管機
42 …第1回転モータ
50 …嵌合ユニット
54 …クランプユニット
56,56a,56b …嵌合ローラ
70 …第2回転モータ
100 …既設管
102 …変位部分

Claims (6)

  1. 製管機を用いて、螺旋状に巻回させた帯状体の幅方向側端どうしを接合して管体を製管し、その管体によって既設管の内面をライニングするライニング工法であって、
    (a)前記帯状体を巻回させる径を小さくし、縮径させた管体によって前記既設管の変位部分の内面をライニングするステップ、および
    (b)前記ステップ(a)で変位部分の内面をライニングした後で、前記帯状体を巻回させる径を元の径に戻すステップを含む、ライニング工法。
  2. 前記製管機は、前記帯状体をクランプするクランプ手段を備え、
    前記ステップ(a)では、前記クランプ手段によって前記管体の製管方向端部の帯状体をクランプし、そこに前記帯状体の巻回方向への回転力を加えることによって前記帯状体を巻回させる径を小さくし、
    前記ステップ(b)では、前記クランプ手段によって前記管体の製管方向端部の帯状体をクランプし、そこに前記巻回方向の逆方向への回転力を加えることによって前記帯状体を巻回させる径を元の径に戻す、請求項1記載のライニング工法。
  3. 前記製管機は、前記帯状体の幅方向側端どうしを嵌合させる嵌合ローラ、前記嵌合ローラを回転させるローラ回転手段、および前記嵌合ローラを前記帯状体の巻回方向へ旋回させるローラ旋回手段を備え、
    前記ステップ(a)では、前記ローラ旋回手段によって前記嵌合ローラを前記巻回方向へ旋回させる速度を、前記ローラ回転手段による前記嵌合ローラの回転に伴ってその嵌合ローラが前記巻回方向へ推進する速度よりも速くすることによって、前記帯状体を巻回させる径を小さくし、
    前記ステップ(b)では、前記ローラ旋回手段によって前記嵌合ローラを前記巻回方向へ旋回させる速度を、前記ローラ回転手段による前記嵌合ローラの回転に伴ってその嵌合ローラが前記巻回方向へ推進する速度よりも遅くすることによって、前記帯状体を巻回させる径を元の径に戻す、請求項1記載のライニング工法。
  4. 前記製管機は、前記既設管の径方向に伸縮可能なアーム、および前記アームの端部に設けられかつ前記帯状体の幅方向側端どうしを嵌合させる嵌合ローラを備え、
    前記ステップ(a)では、前記アームを縮めて前記嵌合ローラを径方向の内側に移動させることによって前記帯状体を巻回させる径を小さくし、
    前記ステップ(b)では、前記アームを伸ばして前記嵌合ローラを径方向の内側に移動させることによって前記帯状体を巻回させる径を元の径に戻す、請求項1記載のライニング工法。
  5. 前記製管機は、回転しないように自身の位置を保持する保持手段をさらに備え、
    前記ステップ(a)および(b)では、前記保持手段を前記既設管の内面に押し付けた状態で前記帯状体を巻回させる径を調整する、請求項2ないし4のいずれかに記載のライニング工法。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載のライニング工法によって前記既設管内に形成された、更生管路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018052008A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 積水化学工業株式会社 螺旋管の製管装置
JP2020143710A (ja) * 2019-03-05 2020-09-10 積水化学工業株式会社 既設管更生構造及び既設管更生方法

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