JP2018049881A - 積層セラミック電子部品およびその製造方法 - Google Patents

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敬史 浅野
信康 濱森
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信康 濱森
幸嗣 松下
Yukitsugu Matsushita
幸嗣 松下
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Abstract

【課題】基板に実装された状態において、熱衝撃等によって基板に撓みが生じても、撓みに基づく応力が積層体に伝わることを抑制し、クラックを防止し得る積層セラミック電子部品を提供する。
【解決手段】第1外部電極120に接触して、両主面および両側面に配置されている第1有機層140と、第2外部電極130に接触して、両主面および両側面に配置されている第2有機層150と、を備えている。有機ケイ素化合物を含む第1有機層140は、第1外部電極120の第1下地電極層122の端部220を覆うように接触して配置され、有機ケイ素化合物を含む第2有機層150は、第2外部電極130の第2下地電極層132の端部320を覆うように接触して配置されている。第1外部電極120の第1めっき層123の端部は、第1有機層140の表面に接触し、第2外部電極130の第2めっき層133の端部は、第2有機層150表面に接触している。
【選択図】図2

Description

本発明は、コンデンサ、インダクタおよびレジスタなどの積層セラミック電子部品およびその製造方法に関する。
従来より、種々の電子装置に、コンデンサ、インダクタおよびレジスタなどの積層セラミック電子部品が用いられている。
一般的に、これらの電子部品は、積層方向に相対する2つの主面と、積層方向に直交する幅方向に相対する2つの側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する2つの端面とを有する積層体を備えている。
積層体の外面には、2つ以上の外部電極が設けられている。外部電極は、端面および主面の一部、端面および側面の一部、又は、端面および側面と主面との一部に形成されている。外部電極の積層方向に沿う断面形状は、略コ字形状または略L字形状を有している。
このような積層セラミック電子部品は、各外部電極の主として主面もしくは側面上に形成される部分を、はんだ等の接合材を介して基板のランドに電気的に接続することによって基板に実装される。
しかしながら、この実装構造は熱衝撃等によって基板に撓みが生じると、撓みに基づく応力が、ランド、接合材及び外部電極を通じて積層体に伝わり、積層体のセラミック部や内部電極部にクラックや変形等を発生させる。その結果、積層セラミック電子部品の性能低下や信頼性低下が引き起こされる心配がある。
そこで、特許文献1には、前記応力によってセラミック素体にクラックが発生することを防止するため、外部端子電極の回り込み部及び外部端子電極の回り込み部に、それぞれ、セラミック素体の主面と離間した先端離間部及び主面と離間した先端離間部を設けたものが開示されている。
特開2010−109238号公報
しかしながら、特許文献1の外部端子電極の回り込み部及び外部端子電極の回り込み部は、それぞれ、セラミック素体の主面と接合した基端側接合部及び主面と接合した基端側接合部を有している。従って、前記応力が、基端側接合部及び基端側接合部、並びに、外部端子電極及び外部端子電極を通じて、セラミック素体に伝わることが懸念され、クラックを十分に抑制することは困難であった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、基板に実装された状態において、熱衝撃等によって基板に撓みが生じても、撓みに基づく応力が積層体に伝わることを抑制し、クラックを防止し得る積層セラミック電子部品およびその製造方法を提供することである。
この発明にかかる積層セラミック電子部品は、積層された複数の誘電体層と積層された複数の内部電極とを含み、積層方向に相対する第1主面および第2主面と、積層方向に直交する幅方向に相対する第1側面および第2側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1端面および第2端面と、を有している積層体と、内部電極に接続され、第1端面上に配置されて、端部が第1主面、第2主面、第1側面および第2側面に延在している第1外部電極と、内部電極に接続され、第2端面上に配置されて、端部が第1主面、第2主面、第1側面および第2側面に延在している第2外部電極と、第1外部電極に接触して、第1主面、第2主面、第1側面および第2側面に配置されている前記第1有機層と、第2外部電極に接触して、第1主面、第2主面、第1側面および第2側面に配置されている第2有機層と、を備え、第1外部電極は、導電性金属およびガラス成分を含む第1下地電極層と、第1下地電極層上に配置される第1めっき層と、を有し、第2外部電極は、導電性金属およびガラス成分を含む第2下地電極層と、第2下地電極層上に配置される第2めっき層と、を有し、有機ケイ素化合物を含む第1有機層は、少なくとも第1外部電極の第1下地電極層の端部を覆うように接触して配置され、有機ケイ素化合物を含む第2有機層は、少なくとも第2外部電極の第2下地電極層の端部を覆うように接触して配置され、第1外部電極の第1めっき層の端部は、第1有機層の表面に接触し、第2外部電極の第2めっき層の端部は、第2有機層の表面に接触していること、を特徴とする積層セラミック電子部品である。
また、この発明にかかる積層セラミック電子部品では、第1外部電極の第1下地電極層の端部を覆うように接触して配置されている第1有機層の第1下地電極層の先端から、第1有機層の第1端面側の先端までの長さ方向における寸法は、5μm以上100μm以下であり、第2外部電極の第2下地電極層の端部を覆うように接触して配置されている第2有機層の第2下地電極層の先端から、第2有機層の第2端面側の先端までの長さ方向における寸法は、5μm以上100μm以下であることが好ましい。
さらに、この発明にかかる積層セラミック電子部品では、第1有機層は、第1外部電極の第1下地電極層の端部から積層体の少なくとも一部の表面にまで延在するように配置され、第2有機層は、第2外部電極の第2下地電極層の端部から積層体の少なくとも一部の表面にまで延在するように配置されていることが好ましい。
また、この発明にかかる積層セラミック電子部品では、第1外部電極の第1下地電極層と第1めっき層との間に配置されている第3有機層と、第2外部電極の第2下地電極層と第2めっき層との間に配置されている第4有機層とをさらに備え、第3有機層は、第1外部電極の第1下地電極層を覆うように配置され、第3有機層の端部は第1有機層の表面に接触し、第4有機層は、第2外部電極の第2下地電極層を覆うように配置され、第4有機層の端部は第2有機層の表面に接触していることが好ましい。
さらに、この発明にかかる積層セラミック電子部品では、第1有機層の厚みおよび第2有機層の厚みは、第3有機層の厚みおよび第4有機層の厚みより厚いことが好ましい。
また、この発明にかかる積層セラミック電子部品では、第3有機層および第4有機層は、有機ケイ素化合物であることが好ましい。
さらに、この発明にかかる積層セラミック電子部品では、第1有機層と第2有機層、および、第3有機層と第4有機層のうち、少なくともいずれか一方は、多官能アルコキシシランSi−(Cn2n+13であることが好ましい。
また、この発明にかかる積層セラミック電子部品は、積層セラミックコンデンサであることが好ましい。
この発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法は、積層された複数の誘電体層と積層された複数の内部電極とを含み、積層方向に相対する第1主面および第2主面と、積層方向に直交する幅方向に相対する第1側面および第2側面と、積層方向および幅方向に直交する長さ方向に相対する第1端面および第2端面と、を有している積層体と、内部電極に接続され、第1端面上に配置されて、端部が第1主面、第2主面、第1側面および第2側面に延在している第1外部電極と、内部電極に接続され、第2端面上に配置されて、端部が第1主面、第2主面、第1側面および第2側面に延在している第2外部電極と、を備え、第1外部電極は、導電性金属およびガラス成分を含む第1下地電極層と、第1下地電極層上に配置される第1めっき層と、を有し、第2外部電極は、導電性金属およびガラス成分を含む第2下地電極層と、第2下地電極層上に配置される第2めっき層と、を有し、第1外部電極の第1下地電極層の表面上、第2外部電極の第2下地電極層の表面上および積層体の表面上の少なくとも一部の表面上を覆うように有機層が配置されている、積層セラミック電子部品の製造方法であって、積層体を準備する工程と、積層体に導電性ペーストを塗布し、焼付けを行って、第1外部電極の第1下地電極層および第2外部電極の第2下地電極層を形成する工程と、第1外部電極の第1下地電極層の表面、第2外部電極の第2下地電極層の表面および積層体の表面に有機処理液を塗布もしくは浸漬して、有機層を形成する工程と、有機層上にめっきを行い、第1外部電極の第1めっき層および第2外部電極の第2めっき層を形成する工程と、を有し、有機層を形成する工程は、2回に分けて有機処理液を塗布することにより行われ、1回目の有機処理液と2回目の有機処理液とは異なる有機処理液を用いること、を特徴とする、積層セラミック電子部品の製造方法である。
また、この発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法では、1回目の有機処理液および2回目の有機処理液は、有機ケイ素化合物であることが好ましい。
さらに、この発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法では、1回目の有機処理液は単官能の有機処理液であり、2回目の有機処理液は多官能アルコキシシランSi−(Cn2n+13の有機処理液であることが好ましい。
この発明にかかる積層セラミック電子部品によれば、有機ケイ素化合物を含む第1有機層が、少なくとも第1外部電極の第1下地電極層の端部を覆うように接触して配置され、有機ケイ素化合物を含む第2有機層が、少なくとも第2外部電極の第2下地電極層の端部を覆うように接触して配置され、第1外部電極の第1めっき層の端部が、第1有機層の表面に接触し、第2外部電極の第2めっき層の端部が、第2有機層の表面に接触しているので、積層セラミック電子部品が基板に実装された状態において、仮に、熱衝撃等により基板に撓みが生じれば、この撓みに基づく応力によって第1外部電極の第1下地電極層と第1めっき層との間を剥離させたり、第2外部電極の第2下地電極層と第2めっき層との間を剥離させたりすることができる。そのため、前記応力が分散され、積層セラミック電子部品のセラミック部や内部電極部にクラックや変形等が発生することを抑制することができる。その結果、積層セラミック電子部品の信頼性を向上させることができる。ここで、クラックとは、外部電極端部を起点として、外層部から内部電極層部に向かって進展する亀裂と定義する。
また、この発明にかかる積層セラミック電子部品によれば、第1外部電極の第1下地電極層の端部を覆うように接触して配置されている第1有機層の第1下地電極層の先端から、第1有機層の第1端面側の先端までの長さ方向における寸法は、5μm以上100μm以下であり、第2外部電極の第2下地電極層の端部を覆うように接触して配置されている第2有機層の第2下地電極層の先端から、第2有機層の第2端面側の先端までの長さ方向における寸法は、5μm以上100μm以下であると、積層体の内部にクラックが発生することを抑制するだけでなく、積層セラミック電子部品の外れを抑制することができる。ここで、積層セラミック電子部品の外れとは、ツームストーン状となった不具合やはんだ実装した基板から外れて基板上で導通が得られなくなった不具合と定義する。
さらに、この発明にかかる積層セラミック電子部品によれば、第1有機層が、第1外部電極の第1下地電極層の端部から積層体の少なくとも一部の表面にまで延在するように配置され、第2有機層が、第2外部電極の第2下地電極層の端部から積層体の少なくとも一部の表面にまで延在するように配置されていると、はんだ付き性不良などの不具合が生じることなく、下地電極層とめっき層との間を確実に剥離させることができる。
また、この発明にかかる積層セラミック電子部品によれば、第1外部電極の第1下地電極層と第1めっき層との間に配置されている第3有機層と、第2外部電極の第2下地電極層と第2めっき層との間に配置されている第4有機層とをさらに備え、第3有機層が、第1外部電極の第1下地電極層を覆うように配置され、第3有機層の端部は第1有機層の表面に接触し、第4有機層が、第2外部電極の第2下地電極層を覆うように配置され、第4有機層の端部は第2有機層の表面に接触していると、第1外部電極の第1下地電極層と第1めっき層との間をより一層剥離し易くさせたり、第2外部電極の第2下地電極層と第2めっき層との間をより一層剥離し易くさせたりすることができる。そのため、熱衝撃等により基板に生じた撓みに基づく応力が分散され、積層セラミック電子部品のセラミック部や内部電極部にクラックや変形等が発生することをより一層抑制することができる。その結果、積層セラミック電子部品の信頼性をより一層向上させることができる。
さらに、この発明にかかる積層セラミック電子部品によれば、第1有機層の厚みおよび第2有機層の厚みが、第3有機層の厚みおよび第4有機層の厚みより厚いと、第1外部電極の第1下地電極層と第1めっき層との間の剥離開始、および、第2外部電極の第2下地電極層と第2めっき層との間の剥離開始が容易になり、その後の剥離進展が抑制される。その結果、積層セラミック電子部品が基板から脱落するなどの不具合を抑制することができる。
また、この発明にかかる積層セラミック電子部品によれば、第3有機層および第4有機層が、有機ケイ素化合物であると、積層体のクラックが効果的に抑制されるだけでなく、めっき不良や積層セラミック電子部品の外れが抑制される。
さらに、この発明にかかる積層セラミック電子部品によれば、第1有機層と第2有機層、および第3有機層と第4有機層のうち、少なくともいずれか一方が、多官能アルコキシシランSi−(Cn2n+13であると、より積層体のクラックが効果的に抑制されるだけでなく、めっき不良や積層セラミック電子部品の外れが抑制される。
この発明にかかる積層セラミック電子部品の製造方法によれば、積層体を準備する工程と、積層体に導電性ペーストを塗布し、焼付けを行って、第1外部電極の第1下地電極層および第2外部電極の第2下地電極層を形成する工程と、第1外部電極の第1下地電極層の表面、第2外部電極の第2下地電極層の表面および積層体の表面に有機処理液を塗布もしくは浸漬して、有機層を形成する工程と、有機層上にめっきを行い、第1外部電極の第1めっき層および第2外部電極の第2めっき層を形成する工程と、を有し、有機層を形成する工程は、2回に分けて有機処理液を塗布することにより行われ、1回目の有機処理液と2回目の有機処理液とは異なる有機処理液を用いるので、積層体のセラミック部や内部電極部にクラックや変形等が発生することを抑制することができ、性能や信頼性を向上させることができる積層セラミック電子部品を容易に製造することができる。
この発明によれば、積層体のセラミック部や内部電極部にクラックや変形等が発生することを抑制することができ、積層セラミック電子部品の性能や信頼性を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の外観を示す斜視図である。 第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の断面図であって、図1のII−II線矢印方向から見た図である。 第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の断面図であって、図2の外部電極の一部拡大図である。 第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の外観を示す斜視図である。 第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の断面図であって、図5のVI−VI線矢印方向から見た図である。 第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の断面図であって、図6の外部電極の一部拡大図である。 第1の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の各実施の形態に係る積層セラミック電子部品について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態においては、積層セラミック電子部品として積層セラミックコンデンサを例にして説明する。なお、同一のまたは相当する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(第1の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの外観を示す斜視図である。図2は、第1の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサの断面図であって、図1のII−II線矢印方向から見た図である。
本発明の第1の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ100は、直方体形状を有し、後述する長さ方向Lの寸法が後述する幅方向Wの寸法より大きい。直方体形状には、積層セラミックコンデンサ100の角部および稜線部に丸みが付けられたもの、並びに積層セラミックコンデンサ100の表面に段差または凹凸が設けられたものなどが含まれる。
積層セラミックコンデンサ100は、積層体110と、第1外部電極120と、第2外部電極130と、第1有機層140と、第2有機層150とを備えている。
積層体110は、複数の誘電体層の積層方向Hに相対する第1主面101および第2主面102と、積層方向Hに直交する幅方向Wに相対する第1側面103および第2側面104と、積層方向Hおよび幅方向Wに直交する長さ方向Lに相対する第1端面105および第2端面106とを有している。
ここで、積層体110の誘電体層の積み重ね方向を積層方向Hとして定義し、当該積層方向Hと直交する方向のうち、積層セラミックコンデンサ100の第1外部電極120と第2外部電極130とを結ぶ方向を積層体110の長さ方向Lとして定義し、上記積層方向Hおよび上記長さ方向Lのいずれにも直交する方向を積層体110の幅方向Wとして定義し、以下の説明においては、これら用語を使用する。
積層体110は、交互に積層された複数の誘電体層200および複数の内部電極にて構成されている。積層体110は、直方体形状を有している。複数の誘電体層200および複数の内部電極の積層方向Hは、高さ方向に合致している。
積層体110は、異なる層に交互に配置されている複数の第1内部電極211と複数の第2内部電極212とを含む。
第1内部電極211は、積層方向Hから見て、矩形状の第1対向部211aと、第1対向部211aから積層体110の第1端面105に引出された第1引出し部211bとを有している。第1引出し部211bの端面は第1端面105に露出している。
第2内部電極212は、積層方向Hから見て、矩形状の第2対向部212aと、第2対向部212aから積層体110の第2端面106に引出された第2引出し部212bとを有している。第2引出し部212bの端面は第2端面106に露出している。
図2に示すように、第1内部電極211の第1対向部211aと第2内部電極212の第2対向部212aとは、誘電体層200を挟んで対向することにより静電容量が形成されている。
誘電体層200は、たとえばBaTiO3、CaTiO3、SrTiO3、CaZrO3、PbTiO3又はPb(Zr、Ti)O3などを主成分とする誘電体セラミック材料にて形成されている。また、誘電体層200は、副成分として、Mn化合物、Fe化合物、Cr化合物、Co化合物又はNi化合物などを含んでいてもよい。誘電体層200の厚みは0.5μm以上10μm以下であることが好ましい。
第1内部電極211および第2内部電極212は、たとえば、Ni、Cu、Ag、Pd又はAuなどの金属や、これらの金属のうち少なくとも1種を含む合金(例えば、Ag−Pd合金)など、適宜の導電材料により構成することができる。第1内部電極211および第2内部電極212の各々の厚みは、0.2μm以上2.0μm以下であることが好ましい。
第1外部電極120は、積層体110の第1端面105上に配置されて、端部が第1主面101および第2主面102および第1側面103および第2側面104に延在している。第1外部電極120は、第1内部電極211と電気的に接続されている。
第2外部電極130は、積層体110の第2端面106上に配置されて、端部が第1主面101および第2主面102および第1側面103および第2側面104に延在している。第2外部電極130は、第2内部電極212と電気的に接続されている。第1外部電極120および第2外部電極130は、積層体110の長さ方向Lにおいて互いに離隔している。
第1外部電極120は、導電性金属およびガラス成分を含む第1下地電極層122と、第1下地電極層122上に配置される第1めっき層123とを有している。第2外部電極130は、導電性金属およびガラス成分を含む第2下地電極層132と、第2下地電極層132上に配置される第2めっき層133とを有している。
第1下地電極層122は、積層体110の第1端面105上に配置されて、端部が第1主面101および第2主面102および第1側面103および第2側面104に延在して形成されている。
第2下地電極層132は、積層体110の第2端面106上に配置されて、端部が第1主面101および第2主面102および第1側面103および第2側面104に延在して形成されている。
第1下地電極層122および第2下地電極層132は、例えば、導電性金属とガラス成分とを含む導電性ペーストを塗布して焼き付けることにより形成される。第1下地電極層122および第2下地電極層132の導電性金属としては、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金又はAuなどが用いられる。第1下地電極層122および第2下地電極層132のガラス成分としては、例えば、B、Si、Ba、Mg、Al又はLiなどを含むガラスが用いられる。
第1下地電極層122および第2下地電極層132は、内部電極と同時焼成したものや、焼成後の積層体110の表面に導電性ペーストを塗布して焼き付けたものである。第1下地電極層122および第2下地電極層132のそれぞれの厚みは、最も厚い部分で10μm以上50μm以下であることが好ましい。
第1下地電極層122上に配置される第1めっき層123は、端部230が第1有機層140の表面に接触している。より具体的には、第1めっき層123の端部230の先端は、積層体110の第1主面101上、第2主面102上、第1側面103上および第2側面104上に配置されている第1有機層140の表面に接触している。
第2下地電極層132上に配置される第2めっき層133は、端部330が第2有機層150の表面に接触している。より具体的には、第2めっき層133の端部330の先端は、積層体110の第1主面101上および第2主面102上および第1側面103上および第2側面104上に配置されている第2有機層150の表面に接触している。
第1めっき層123および第2めっき層133は、例えば、Cu、Ni、Ag、Pd、Ag−Pd合金、Au又はSnなどから選択される少なくとも1つにて形成されている。第1めっき層123は、複数層により形成されていてもよく、好ましくは、Niめっき層124とSnめっき層126との2層構造である。第2めっき層133は、複数層により形成されていてもよく、好ましくは、Niめっき層134とSnめっき層136との2層構造である。めっき層一層あたりの厚みは、1μm以上15μm以下であることが好ましい。
第1外部電極120の第1めっき層123のNiめっき層124は、第1外部電極120の第1下地電極層122の表面を殆んど覆い、かつ、第1めっき層123の端部230のNiめっき層124の端面は、第1下地電極層122の端部220を覆うように接触している後述の第1有機層140の一方の端部140aの表面を覆うように形成されているため、第1下地電極層122の全体および第1有機層140の一方の端部140aが、積層セラミックコンデンサ100を実装する際のはんだによって侵食されることを防止することができる。
第2外部電極130の第2めっき層133のNiめっき層134は、第2外部電極130の第2下地電極層132の表面を殆んど覆い、かつ、第2めっき層133の端部330のNiめっき層134の端面は、第2下地電極層132の端部320を覆うように接触している後述の第2有機層150の一方の端部150aの表面を覆うように形成されているため、第2下地電極層132の全体および第2有機層150の一方の端部150aが、積層セラミックコンデンサ100を実装する際のはんだによって侵食されることを防止することができる。
また、第1外部電極120のNiめっき層124の上に、さらにSnめっき層126を形成することにより、第1外部電極120のはんだ濡れ性が向上する。第2外部電極130のNiめっき層134の上に、さらにSnめっき層136を形成することにより、第2外部電極130のはんだ濡れ性が向上する。その結果、積層セラミックコンデンサ100の実装が容易になる。
第1有機層140は、積層体110の第1端面105寄りの位置にあって、積層体110の表面を周回するように、第1主面101、第2主面102、第1側面103および第2側面104に配置されている。第1有機層140の一方の端部140aは、第1外部電極120の第1下地電極層122の端部220を覆うように接触している。第1有機層140は、第1下地電極層122の端部220から積層体110の少なくとも一部の表面にまで延在するように配置されて、その他方の端部140bは、第1めっき層123の端部230よりも第2端面106側に位置して露出している。さらに、第1外部電極120の第1めっき層123の端部230は、第1有機層140の一方の端部140aの表面に接触しており、第1下地電極層122の端部220を覆っていない。
第2有機層150は、積層体110の第2端面106寄りの位置にあって、積層体110の表面を周回するように、第1主面101、第2主面102、第1側面103および第2側面104に配置されている。第2有機層150の一方の端部150aは、第2外部電極130の第2下地電極層132の端部320を覆うように接触している。第2有機層150は、第2下地電極層132の端部320から積層体110の少なくとも一部の表面にまで延在するように配置されて、その他方の端部150bは、第2めっき層133の端部330よりも第1端面105側に位置して露出している。さらに、第2外部電極130の第2めっき層133の端部330は、第2有機層150の一方の端部150aの表面に接触しており、第2下地電極層132の端部320を覆っていない。
以上の構成により、積層セラミックコンデンサ100が基板に実装された状態において、仮に、熱衝撃等により基板に撓みが生じれば、この撓みに基づく応力によって第1外部電極120の第1下地電極層122と第1めっき層123との間を剥離させたり、第2外部電極130の第2下地電極層132と第2めっき層133との間を剥離させたりすることができる。そのため、前記応力が分散され、積層セラミックコンデンサ100のセラミック部や内部電極部にクラックや変形等が発生することを抑制することができる。その結果、積層セラミックコンデンサ100の信頼性を向上させることができる。ここで、クラックとは、外部電極端部を起点として、外層部から内部電極層部に向かって進展する亀裂と定義する。
図3に示すように、第1有機層140が、第1外部電極120の第1下地電極層122の端部220を覆うように接触して配置されている場合、第1有機層140のうち、積層体110に接触した部分の長さ方向Lにおける寸法d1(すなわち、第1下地電極層122の先端222から、第1有機層140の第2端面106側の先端142までの長さ方向Lにおける寸法)は、5μm以上100μm以下であることが好ましい。なお、第2の有機層150が、第2外部電極130の下地電極層132の端部320を覆うように接触して配置されている場合も同様である。
さらに、図3に示すように、第1有機層140のうち、第1下地電極層122と接触した部分の長さ方向Lにおける寸法d2(すなわち、第1下地電極層122の先端222から、第1有機層140の第1端面105側の先端143までの長さ方向Lにおける寸法)は、5μm以上100μm以下である。同様に、第2有機層150のうち、第2下地電極層132と接触した部分の長さ方向Lにおける寸法d2(すなわち、第2下地電極層132の先端から、第2有機層150の第2端面106側の先端までの長さ方向Lにおける寸法)は、5μm以上100μm以下である。これにより、積層体110の内部にクラックが発生することを抑制するだけでなく、積層セラミックコンデンサ100の外れを抑制することができる。ここで、積層セラミックコンデンサの外れとは、ツームストーン状となった不具合やはんだ実装した基板から外れて基板上で導通が得られなくなった不具合と定義する。
第1有機層140および第2有機層150の厚みは、5nm以上500nm以下であることが好ましい。これにより、積層体110のクラックが効果的に抑制されるだけでなく、めっき不良や積層セラミックコンデンサ100の外れが抑制される。
第1有機層140および第2有機層150は、有機ケイ素化合物を含む。有機ケイ素化合物としては、例えば、デシルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン等が用いられる。特に、第1有機層140および第2有機層150として、多官能アルコキシシランSi−(Cn2n+13の構造を有し、かつ、N元素を含有する有機ケイ素化合物が用いられた場合、積層体110や第1外部電極120の第1下地電極層122などの表面に確実に形成されるため、信頼性が向上する。
また、積層セラミックコンデンサ100の第1外部電極120と第2外部電極130との間には、有機層が存在していない部分がある。これにより、積層体110の表面が露出するため、実装時に用いられる導電性接着剤との固着力が向上し、実装信頼性の低下を抑制することができる。
また、第1外部電極120の第1下地電極層122と積層体110との間の密着強度が、第1有機層140と第1外部電極120の第1めっき層123との間の未着強度より大きいことが好ましい。同様に、第2外部電極130の第2下地電極層132と積層体110との間の密着強度が、第2有機層150と第2外部電極130の第2めっき層133との間の未着強度より大きいことが好ましい。これにより、第1有機層140および第2有機層150と第1めっき層123および第2めっき層133との間で剥離させることができ、一方で、積層体110と第1有機層140および第2有機層150との間では密着を維持することができるため、水分等の浸入を確実に抑制することができる。よって、積層セラミックコンデンサ100の信頼性などの不具合がより一層抑制される。
また、積層体110と第1有機層140と間の密着強度が、第1有機層140と第1めっき層123との間の密着強度より大きいことが好ましい。さらに、積層体110と第2有機層150との間の密着強度が、第2有機層150と第2めっき層133と間の密着強度より大きいことが好ましい。
これにより、積層セラミックコンデンサ100が基板に実装された状態において、仮に、熱衝撃等により基板に撓みが生じれば、この撓みに基づく応力によって第1外部電極120の第1下地電極層122と第1めっき層123との間を剥離させたり、第2外部電極130の第2下地電極層132と第2めっき層133との間を剥離させたりすることをより一層合理的に行うことができる。そのため、前記応力がより一層分散され、積層セラミックコンデンサ100のセラミック部や内部電極部にクラックや変形等が発生することをより一層抑制することができる。その結果、積層セラミックコンデンサ100の信頼性をより一層向上させることができる。
第1の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ100は、第1外部電極120の第1めっき層123の端部230が、第1有機層140の表面に接触し、第2外部電極130の第2めっき層133の端部330が、第2有機層150の表面に接触していることにより、基板に実装された状態において、仮に、熱衝撃等により基板に撓みが生じれば、この撓みに基づく応力によって第1外部電極120の第1下地電極層122と第1めっき層123との間を剥離させたり、第2外部電極130の第2下地電極層132と第2めっき層133との間を剥離させたりすることができる。そのため、前記応力が分散され、積層セラミックコンデンサ100のセラミック部や内部電極部にクラックや変形等が発生することを抑制することができる。その結果、積層セラミックコンデンサ100の信頼性を向上させることができる。ここで、クラックとは、外部電極端部を起点として、外層部から内部電極層部に向かって進展する亀裂と定義する。
また、第1の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ100は、第1有機層140のうち、第1下地電極層122と接触した部分の長さ方向Lにおける寸法d2(すなわち、第1下地電極層122の先端222から、第1有機層140の第1端面105側の先端143までの長さ方向Lにおける寸法)が、5μm以上100μm以下である。同様に、第2有機層150のうち、第2下地電極層132と接触した部分の長さ方向Lにおける寸法d2(すなわち、第2下地電極層132の先端から、第2有機層150の第2端面106側の先端までの長さ方向Lにおける寸法)が、5μm以上100μm以下である。これにより、積層体110の内部にクラックが発生することを抑制するだけでなく、積層セラミックコンデンサ100の外れを抑制することができる。ここで、積層セラミックコンデンサの外れとは、ツームストーン状となった不具合やはんだ実装した基板から外れて基板上で導通が得られなくなった不具合と定義する。
さらに、第1の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ100は、第1有機層140が、第1下地電極層122の端部220から積層体110の少なくとも一部の表面にまで延在するように配置され、且つ第2有機層150が、第2下地電極層132の端部320から積層体110の少なくとも一部の表面にまで延在するように配置されることにより、はんだ付き性不良などの不具合が生じることなく、下地電極層とめっき層との間を確実に剥離させることができる。
(第1の実施の形態に係る製造方法)
次に、本発明の第1の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ100の製造方法について説明する。図4は、本発明の実施形態に係る積層セラミックコンデンサの製造方法を示すフローチャートである。
図4に示すように、先ず、第1内部電極211および第2内部電極212を有する積層体110が準備される(S100)。具体的には、セラミック粉末を含むセラミックペーストが、例えばスクリーン印刷法などによりシート状に塗布され、乾燥させることにより、マザーセラミックグリーンシートが作製される。
次に、マザーセラミックグリーンシート上に、例えば、スクリーン印刷などにより所定のパターンで内部電極形成用導電性ペーストが印刷され、第1内部電極211の内部電極形成用導電パターンが形成される。同様に、別のマザーセラミックグリーンシート上に、例えば、スクリーン印刷などにより所定のパターンで内部電極形成用導電性ペーストが印刷され、第2内部電極212の内部電極形成用導電パターンが形成される。
こうして、第1内部電極211の内部電極形成用導電パターンが形成されたマザーセラミックグリーンシートと、第2内部電極212の内部電極形成用導電パターンが形成されたマザーセラミックグリーンシートと、内部電極形成用導電パターンが形成されていないマザーセラミックグリーンシートとが用意される。なお、セラミックペーストや、内部電極形成用導電性ペーストには、例えば周知のバインダーや溶媒が含まれていてもよい。
次に、マザー積層体が作製される。マザー積層体は、下記のように作製される。内部電極形成用導電パターンが印刷されていない外層用マザーセラミックグリーンシートが所定枚数積層され、その上に第1内部電極211の内部電極形成用導電パターンが印刷されたマザーセラミックグリーンシートと第2内部電極212の内部電極形成用導電パターンが印刷されたマザーセラミックグリーンシートとが交互に順次積層される。さらにその上に、内部電極形成用導電パターンが印刷されていない外層用マザーセラミックグリーンシートが所定枚数積層され、マザー積層体が作製される。マザー積層体は、必要に応じて、静水圧プレスなどの手段により積層方向にプレスされてもよい。
次に、マザー積層体が所定の位置でカットされ、所定サイズの生の積層体110が複数個切り出される。このとき、バレル研磨などによって生の積層体110の角部や稜線部に丸みがつけられてもよい。
次に、生の積層体110が焼成されることにより、第1内部電極211および第2内部電極212が内部に配設され、かつ、第1内部電極211の第1引出し部211bが第1端面105に露出し、第2内部電極212の第2引出し部212bが第2端面106に露出した積層体110が得られる。焼成温度は、セラミック材料および導電材料の種類に応じて適宜設定され、たとえば、900℃以上1300℃以下の範囲内で設定される。
次に、焼成後の積層体110の両端部に外部電極の下地電極層が形成される(S110)。焼成後の積層体110の両端部に外部電極用導電性ペーストが塗布され、焼き付けられて、第1外部電極120の第1下地電極層122と第2外部電極130の第2下地電極層132とが形成される。焼き付け温度は、700℃以上900℃以下であることが好ましい。
次に、第1有機層140および第2有機層150が形成される(S120)。第1有機層140および第2有機層150は、下記のように作製される。
第1外部電極120の第1下地電極層122および第2外部電極130の第2下地電極層132を焼き付けた積層体110が、長手方向に並べられ、スクリーン印刷法にて、第1下地電極層122の端部220を覆うように積層体110の第1外部電極120寄りの第1主面101および第2主面102および第1側面103および第2側面104の所定の部分のみに有機処理液がスクリーン印刷法によって塗布されると共に、第2下地電極層132の端部320を覆うように積層体110の第2外部電極130寄りの第1主面101および第2主面102および第1側面103および第2側面104の所定の部分のみに有機処理液がスクリーン印刷法によって塗布される。その後、有機処理液は100〜200℃の温度で乾燥され、第1有機層140および第2有機層150とされる。
積層体110は、1回目の有機処理液により所定の部分のみに塗布された後、取り出されて100℃以上200℃以下の温度で乾燥される。1回目の有機処理液は、アルコール溶媒に有機処理液が3重量%以下に希釈されたものである。次に、積層体110は、2回目の有機処理液により所定の部分のみに塗布された後、取り出されて100℃以上200℃以下の温度で乾燥される。2回目の有機処理液は、アルコール溶媒に有機処理液が3重量%以上10%以下に希釈されたものである。
次に、積層体110の両端部の外部電極のめっき層が形成される(S130)。第1外部電極120の第1めっき層123は、第1外部電極120の第1下地電極層122の表面を殆んど覆い、かつ、第1めっき層123の端部230の端面は、第1有機層140の一方の端部140aの表面を覆うように形成される。同様に、第2外部電極130の第2めっき層133は、第2外部電極130の第2下地電極層132の表面を殆んど覆い、かつ、第2めっき層133の端部330の端面は、第2有機層150の一方の端部150aの表面を覆うように形成される。
次に、形成された第1有機層140の一部および第2有機層150の一部は、必要に応じて除去してもよい。
以上の方法によって、積層体110のセラミック部や内部電極部にクラックや変形等が発生することを抑制することができ、性能や信頼性を向上させることができる積層セラミックコンデンサ100を容易に製造できる。
(第2の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ)
本発明の第2の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサについて、図を参照して詳細に説明する。本発明の第2の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサは、本発明の第1の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ100において、外部電極の下地電極層とめっき層との間に有機層が配設されていることを特徴としており、本発明の第1の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ100と同様である構成については説明を繰り返さない。
図5は、本発明の第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の外観を示す斜視図である。図6は、第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の断面図であって、図5のVI−VI線矢印方向から見た図である。図7は、第2の実施の形態に係る積層セラミック電子部品の断面図であって、図6の外部電極の一部拡大図である。
積層セラミックコンデンサ500は、積層体110と、第1外部電極520と、第2外部電極530と、第1有機層140と、第2有機層150と、第3有機層560と、第4有機層570とを備えている。
積層体110は、積層された複数の誘電体層200と、異なる層に交互に配置されている複数の第1内部電極211と複数の第2内部電極212とを含む。
第1外部電極520は、積層体110の第1端面105上に配置されて、端部が第1主面101、第2主面102、第1側面103および第2側面104に延在している。第1外部電極520は、第1内部電極211と電気的に接続されている。
第2外部電極530は、積層体110の第2端面106上に配置されて、端部が第1主面101、第2主面102、第1側面103および第2側面104に延在している。第2外部電極530は、第2内部電極212と電気的に接続されている。第1外部電極520および第2外部電極530は、積層体110の長さ方向Lにおいて互いに離隔している。
第1外部電極520は、導電性金属およびガラス成分を含む第1下地電極層122と、第1めっき層123とを有している。第2外部電極530は、導電性金属およびガラス成分を含む第2下地電極層132と、第2めっき層133とを有している。
第1外部電極520の第1下地電極層122と第1めっき層123との間には、第3有機層560が配置されている。同様に、第2外部電極530の第2下地電極層132と第2めっき層133との間には、第4有機層570が配置されている。
第1下地電極層122は、積層体110の第1端面105上に配置されて、端部が第1主面101および第2主面102および第1側面103および第2側面104に延在して形成されている。
第2下地電極層132は、積層体110の第2端面106上に配置されて、端部が第1主面101および第2主面102および第1側面103および第2側面104に延在して形成されている。
第3有機層560は、第1外部電極520の第1下地電極層122を覆うように配置され、第3有機層560の端部600は第1有機層140の表面に接触している。より具体的には、第3有機層560の端部600は、積層体110の第1主面101上および第2主面102上および第1側面103上および第2側面104上に配置されている第1有機層140の一方の端部140aの表面に接触しており、第1下地電極層122の端部220を覆っていない。
第4有機層570は、第2外部電極530の第2下地電極層132を覆うように配置され、第4有機層570の端部700は第2有機層150の表面に接触している。より具体的には、第4有機層570の端部700は、積層体110の第1主面101上および第2主面102上および第1側面103上および第2側面104上に配置されている第2有機層150の一方の端部150aの表面に接触しており、第2下地電極層132の端部320を覆っていない。
第3有機層560上に配置されている第1めっき層123は、その端部230が第1有機層140の表面に接触していることが好ましい。より具体的には、第1めっき層123は、その端部230の先端が第1有機層140の一方の端部140aの表面に接触していることが好ましい。
第4有機層570上に配置されている第2めっき層133は、その端部330が第2有機層150の表面に接触していることが好ましい。より具体的には、第2めっき層133は、その端部330の先端が第2有機層150の一方の端部150aの表面に接触していることが好ましい。
また、第1有機層140は、積層体110の第1端面105寄りの位置にあって、積層体110の表面を周回するように、第1主面101、第2主面102、第1側面103および第2側面104に配置されている。第1有機層140の一方の端部140aは、第1外部電極120の第1下地電極層122の端部220を覆うように接触している。第1有機層140は、第1下地電極層122の端部220から積層体110の少なくとも一部の表面にまで延在するように配置されて、その他方の端部140bは、第1めっき層123の端部230よりも第2端面106側に位置して露出している。
第2有機層150は、積層体110の第2端面106寄りの位置にあって、積層体110の表面を周回するように、第1主面101、第2主面102、第1側面103および第2側面104に配置されている。第2有機層150の一方の端部150aは、第2外部電極130の第2下地電極層132の端部320を覆うように接触している。第2有機層150は、第2下地電極層132の端部320から積層体110の少なくとも一部の表面にまで延在するように配置されて、その他方の端部150bは、第2めっき層133の端部330よりも第1端面105側に位置して露出している。
また、第1有機層140および第2有機層150の厚みは、第3有機層560および第4有機層570の厚みよりも厚いことが好ましい。具体的には、第1有機層140および第2有機層150の厚みが5nm以上500nm以下である場合、第3有機層560および第4有機層570の厚みは1nm以上10nm以下であることが好ましい。
第3有機層560および第4有機層570は、有機ケイ素化合物を含む。有機ケイ素化合物としては、例えば、デシルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン等が用いられる。特に、第3有機層560および第4有機層570の材料としては、多官能アルコキシシランSi−(Cn2n+13の構造を有する有機ケイ素化合物が用いられことが好ましい。
また、積層体110の第1端面105、第1側面103および第2側面104の第3有機層560の表面、並びに、第1端面105、第1側面103および第2側面104の第4有機層570の表面は、Cuに対するSiの原子濃度比が1%以上5%以下であることが好ましい。これにより、積層セラミックコンデンサ500のセラミック部や内部電極部にクラックや変形等が発生することを抑制することができるだけでなく、めっき不良や積層セラミックコンデンサ500の外れを抑制することができる。
また、第1端面105上に位置する第1下地電極層122上に配置される第3有機層560のCuに対するSiの原子濃度比をBとし、第1主面101上及び第2主面102上に位置する第1下地電極層122上に配置される第3有機層560のCuに対するSiの原子濃度比をAとし、並びに、第1主面101上及び第2主面102上に直接に位置される第1有機層140のCuに対するSiの原子濃度比をAとしたとき、関係式A>Bが満たされることが好ましい。同様に、第2端面106上に位置する第2下地電極層132上に配置される第4有機層570のCuに対するSiの原子濃度比をBとし、第1主面101上及び第2主面102上に位置する第2下地電極層132上に配置される第4有機層570のCuに対するSiの原子濃度比をAとし、並びに、第1主面101上及び第2主面102上に直接に位置される第2有機層150のCuに対するSiの原子濃度比をAとしたとき、関係式A>Bが満たされることが好ましい。これにより、第1有機層140、第2有機層150、第3有機層560および第4有機層570の剥離は、第1側面103および第2側面104で止められ、信頼性の低下を回避することができる。
なお、第1側面103上及び第2側面104上に位置する第1下地電極層122上に配置される第1有機層140のCuに対するSiの原子濃度比、並びに、第1側面103上及び第2側面104上に直接に位置される第1有機層140のCuに対するSiの原子濃度比においても、Aと同じ値であることが好ましく、関係式A>Bが満たされることが好ましい。
上記の原子濃度比の測定は、XPS(X線光電子分光)で測定される。より具体的には、第1有機層140および第2有機層150のCuに対するSiの原子濃度比は、直接にその表面をXPS(X線光電子分光)分析し、Cu2p、Si2pの各ピーク面積および測定装置の感度係数に基づいてその原子濃度比を算出することにより求めることができる。そして、第3有機層560および第4有機層570のCuに対するSiの原子濃度比は、第1主面101、第2主面102、第1側面103、第2側面104又は第1端面105において、第3有機層560又は第4有機層570が存在する部分の中央部に150μm角程度の切り溝を入れ、この部分の第1めっき層123又は第2めっき層133を剥がしてその表面をXPS(X線光電子分光)分析し、Cu2p、Si2pの各ピーク面積および測定装置の感度係数に基づいてその原子濃度比を算出することにより求めることができる。また、XPSによる詳細な測定条件は以下の通りである。
・装置名:ULVAC−PHI製VersaProbe
・X線:単色化Al−Kα線
・X線径:ビーム半値幅で100μm
・光電子の取り出し角:45°
・測定したスペクトル:Si2p、Cu2p
・測定時の帯電の補償方法:電子線とイオンビームを照射
第2の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ100は、第1外部電極120の第1下地電極層122を覆うように配置され、その端部600が第1有機層140の表面に接触する第3有機層560と、第2外部電極130の第2下地電極層132を覆うように配置され、その端部700が第2有機層150の表面に接触している第4有機層700とを備えることにより、第1外部電極120の第1下地電極層122と第1めっき層123とがより一層剥離し易くなり、且つ第2外部電極130の第2下地電極層132と第2めっき層133とがより一層剥離し易くなる。そのため、熱衝撃等により基板に生じた撓みに基づく応力が分散され、積層セラミックコンデンサ500のセラミック部や内部電極部にクラックや変形等が発生することをより一層抑制することができる。その結果、積層セラミックコンデンサ500の信頼性をより一層向上させることができる。
また、第2の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ100は、第1有機層140および第2有機層150の厚みが、第3有機層560および第4有機層570の厚みよりも厚いことにより、第1下地電極層122と第1めっき層123との間の剥離開始、および、第2下地電極層132と第2めっき層133との間の剥離開始が容易になり、その後の剥離進展が抑制される。その結果、積層セラミックコンデンサ500が基板から脱落するなどの不具合を抑制することができる。
さらに、第2の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ100は、第3有機層560および第4有機層570が、有機ケイ素化合物であることにより、積層体110のクラックが効果的に抑制されるだけでなく、めっき不良や積層セラミックコンデンサ500の外れが抑制される。
また、第2の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ100は、第1有機層140と第2有機層150、および第3有機層560と第4有機層570のうち、少なくともいずれか一方が、多官能アルコキシシランSi−(Cn2n+13の構造を有する有機ケイ素化合物が用いられことにより、積層体110のクラックが一層効果的に抑制されるだけでなく、めっき不良や積層セラミックコンデンサ500の外れが一層抑制される。
(第2の実施の形態に係る製造方法)
次に、本発明の第2の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ500の製造方法について、前記第1の実施の形態の説明で用いた図4を参照して説明する。
第2の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ500の製造方法は、第1の実施の形態の第1有機層140および第2有機層150が形成される工程S120の代わりに、第1有機層140、第2有機層150、第3有機層560および第4有機層570が形成される工程S122を有している。その他の工程は、第1の実施の形態に係る積層セラミックコンデンサ100の製造方法と同様であるため、説明を繰り返さない。第1有機層140、第2有機層150、第3有機層560および第4有機層570は、下記のように作製される。
第1外部電極120の第1下地電極層122、第2外部電極130の第2下地電極層132および積層体110の所定の表面を覆うように、有機処理液が塗布または浸漬されて、第1有機層140、第2有機層150、第3有機層560および第4有機層570が形成される。第1有機層140、第2有機層150、第3有機層560および第4有機層570が形成される工程は、2回に分けて有機処理液が塗布される。
具体的には、第1外部電極120の第1下地電極層122および第2外部電極130の第2下地電極層132を焼き付けた積層体110は、長手方向に並べられ、第1有機層140が覆う端部220および第2有機層150が覆う端部320を残して第1外部電極120および第2外部電極130の表面が1回目の有機処理液に浸漬される。その後、積層体110は、100℃以上200℃以下の温度で乾燥され、第1外部電極120および第2外部電極130の表面に、第1有機層140が覆う端部220および第2有機層150が覆う端部320を残して、第3有機層560および第4有機層570が形成される。1回目の有機処理液は、単官能のシランカップリング材からなり、具体的には、デシルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン等が用いられ、アルコール溶媒に有機処理液が3重量%以下に希釈されたものである。
次に、積層体110は、第1外部電極120の第1下地電極層122、第2外部電極130の第2下地電極層132、および積層体110の所定の表面が2回目の有機処理液に浸漬される。このとき、2回目の有機処理液によって形成される有機膜は、1回目の有機処理液によって形成された有機膜の上には形成され難いため、第1下地電極層122の端部220と第2下地電極層132の端部320と積層体110の所定の表面とに形成される。その後、積層体110は、100℃以上200℃以下の温度で乾燥され、第1下地電極層122の端部220および第2下地電極層132の端部320を覆うように第1有機層140および第2有機層150が形成される。2回目の有機処理液は、多官能アルコキシシランSi−(Cn2n+13が用いられ、アルコール溶媒に有機処理液が1重量%以上10%以下に希釈されたものである。1回目の有機処理液と2回目の有機処理液とは、有機ケイ素化合物であることが好ましい。
1回目の有機処理液と2回目の有機処理液が異なることにより、1回目は端部220および端部320を残して第1下地電極層122および第2下地電極層132の表面に第3有機層560および第4有機層570が形成される。そして、2回目は、1回目に形成された第3有機層560および第4有機層570上に付着し難く、第1有機層140および第2有機層150の厚みが厚くなるように形成することが可能となる。その結果、クラックの起点となる第1外部電極120の第1下地電極層122の端部220に第1有機層140を十分に形成することが可能となり、同様に、クラックの起点となる第2外部電極130の第2下地電極層132の端部320に第2有機層150を十分に形成することが可能となり、本発明のクラック抑制の効果をより顕著なものとすることができる。
(実験例1)
以下、この発明の効果を確認するために発明者らが行った実験例1および実験例2について説明する。実験例1では、前記第1の実施の形態の製造方法によって、積層セラミックコンデンサ100(実施例1の試料)が作製され、熱ストレス後のクラックの発生率およびの積層セラミックコンデンサの外れ率が測定された。
積層セラミックコンデンサ100(実施例1)の仕様は以下の通りである。
・サイズ:長さLが1.0mm、幅Wが0.5mm、高さHが0.5mm
・セラミック材料:BaTiO3
・容量:10nF
・定格電圧:16V
第1外部電極120および第2外部電極130の仕様は以下の通りである。
・下地電極層材料:導電性金属(Cu)とガラス成分を含む材料
・下地電極層の厚み:端面中央部で30μm
・下地電極層の第1主面上、第2主面上、第1側面上および第2側面上の延在部分の長さ:250μm
・めっき層:Niめっき層(3μm)+Snめっき層(3μm)の2層
第1有機層140および第2有機層150の仕様は以下の通りである。
・有機層材料:多官能アルコキシシランSi−(Cn2n+13
・有機層の厚み:200nm
・有機層の長さ:200μm
・有機層が下地電極層を覆う部分の長さ(d2):5μm、10μm、20μm、30μm、50μm、100μm、150μmの7種類
なお、下地電極層を覆う部分の長さ、即ち、下地電極層の端部を覆うように配置される有機層の下地電極層の先端から下地電極層の先端が延びる方向とは対向方向に位置する有機層の先端までの長さの測定方法は以下の通りである。
基板の実装面と直行する方向の面、即ち、第1側面または第2の側面から積層セラミックコンデンサの中央部(幅Wの半分の位置)まで行われ、その後、研磨された断面が、SEM(電子顕微鏡)によって観察され、下地電極層を覆う部分の長さが測定された。
試験方法は以下の通りである。
LFソルダーペーストが1.6mm厚みのJEITAランドFR4基板に厚さ150μmで塗布された後、積層セラミックコンデンサ100が載置され、240℃のリフロー炉を5回通すことにより、積層セラミックコンデンサ100が実装された。比較のため、第1有機層140および第2有機層150を備えていない従来の積層セラミックコンデンサについても同様の実装が行われた。実装した積層セラミックコンデンサは種類毎に100個である。
クラック発生率の測定方法は以下の通りである。
実装後の積層セラミックコンデンサが240℃のホットプレートに載せられてはんだが溶かされ、積層セラミックコンデンサが基板から取り外された。次に、断面研磨が、基板の実装面と直行する方向の面、即ち、第1側面または第2の側面から積層セラミックコンデンサの中央部(幅Wの半分の位置)まで行われ、その後、研磨された断面が、SEM(電子顕微鏡)によって、外部電極端部を起点として外層部から内部電極層部に向かって進展するクラックに着目して観察された。
積層セラミックコンデンサの外れは、多回リフロー試験でツームストーン状となったもの、あるいは、ヒートサイクル試験で、はんだ実装した基板から外れ、基板上で導通が得られなくなったものをいう。
クラックの発生率および積層セラミックコンデンサの外れ率の結果を表1に示す。
Figure 2018049881
第1有機層140および第2有機層150を備えていない従来の積層セラミックコンデンサは、100個中88個にクラックが認められた。第1有機層140および第2有機層150を備えている積層セラミックコンデンサ100は、100個中1個もクラックが認められなかった。しかし、下地電極層を覆う部分の長さが150μmの第1有機層140および第2有機層150を備えている積層セラミックコンデンサ積層100の場合は、積層セラミックコンデンサの外れが認められた。
また、クラックは、いずれも第1外部電極120の端部220又は第2外部電極130の端部320を起点とし、約45度の角度で積層体110の第1側面103又は第2側面104に向かって延びていた。クラックが発生していない第1有機層140および第2有機層150を備えている積層セラミックコンデンサ100について、SEMによって詳しく調べた。すると、第1外部電極120の第1下地電極層122とNiめっき層123との間および第2外部電極130の第2下地電極層132とNiめっき層133との間が、軽微に剥離していることが認められた。
(実験例2)
実験例2では、前記第2の実施の形態の製造方法によって作成した積層セラミックコンデンサ500(実施例2の試料)が基板に実装された後、基板を撓ませてクラックの発生率が測定された。
積層セラミックコンデンサ500(実施例2)の仕様は以下の通りである。
・サイズ:長さLが1.0mm、幅Wが0.5mm、高さTが0.5mm
・セラミック材料:BaTiO3
・容量:10nF
・定格電圧:16V
第1外部電極120および第2外部電極130の仕様は以下の通りである。
・下地電極層材料:導電性金属(Cu)とガラス成分を含む材料
・下地電極層の厚み:端面中央部で30μm
・下地電極層の第1主面上、第2主面上、第1側面上および第2側面上の延在部分の長さ:250μm
・めっき層:Niめっき層(3μm)+Snめっき層(3μm)の2層
第1有機層140および第2有機層150の仕様は以下の通りである。
・有機層材料:多官能アルコキシシランSi−(Cn2n+13
・有機層の厚み:200nm
・有機層の長さ:200μm
・有機層が下地電極層を覆う部分の長さ(d2):30μm
第3有機層560および第4有機層570の仕様は以下の通りである。
・有機層材料:デシルトリメトキシシランからなる単官能シランカップリング材料
・有機層の厚み:端面中央部で3nm
試験方法は以下の通りである。
LFソルダーはんだが、幅が40mmで長さが100mmで厚みが1.6mmのJEITAランドFR4基板に厚さ150μmで塗布された後、積層セラミックコンデンサ500が載置され、240℃のリフロー炉を通すことにより、積層セラミックコンデンサ500が実装された。比較のため、第1有機層140および第2有機層150を備えていない従来の積層セラミックコンデンサと、実施例1で作製した積層セラミックコンデンサ100のうち、第1有機層140および第2有機層150が下地電極層を覆う部分の長さが30μmのものについても同様の実装が行われた。基板は種類毎に60枚である。
次に、積層セラミックコンデンサが実装された基板は、撓みおよび保持試験が行われた。撓みおよび保持試験は、半径Rが1mmの押し冶具が基板の裏面から1mm/秒の速度で押し付けられ、基板が2mm撓んだ状態で5秒間保持されることにより行った。試験は種類毎に30枚である。同様に、5mm撓ませる試験も種類毎に30枚行った。その後、試験した基板が240℃のホットプレートに載せられてはんだが溶かされ、積層セラミックコンデンサが基板から取り外された。次に、断面研磨が、基板の実装面と直行する方向の面、即ち、第1側面または第2の側面から積層セラミックコンデンサの中央部(幅Wの半分の位置)まで行われ、その後、研磨された断面が、SEM(電子顕微鏡)によって、外部電極端部を起点として外層部から内部電極層部に向かって進展するクラックに着目して観察された。
クラックの発生率の結果を表2に示す。
Figure 2018049881
第1有機層140および第2有機層150を備えていない従来の積層セラミックコンデンサは、撓み2mm保持および撓み5mm保持のいずれの場合でも、殆どの積層セラミックコンデンサでクラックが発生した。一方、第1有機層140および第2有機層150を備えた実施例1の積層セラミックコンデンサ100は、撓み2mm保持の場合はクラックが発生しなかったけれども、撓み5mm保持の場合はクラックが70%発生した。しかし、第1有機層140、第2有機層150、第3有機層560および第4有機層570を備えた実施例2の積層セラミックコンデンサ500は、撓み5mm保持の場合でも、クラックは発生しなかった。
また、クラックは、いずれも第1外部電極120の端部220又は第2外部電極130の端部320を起点とし、約45度の角度で積層体110の第1側面103又は第2側面104に向かって延びていた。クラックが発生していない第1有機層140、第2有機層150、第3有機層560および第4有機層570を備えている積層セラミックコンデンサ100について、SEMによって詳しく調べた。すると、第1外部電極120の第1下地電極層122とNiめっき層123との間および第2外部電極130の第2下地電極層132とNiめっき層133との間が、軽微に剥離していることが認められた。
以上の結果から、第1有機層140、第2有機層150、第3有機層560および第4有機層570を備えた実施例2の構成とすることにより、第1外部電極120の第1下地電極層122とNiめっき層124との間および第2外部電極130の第2下地電極層132とNiめっき層134との間がより一層剥離し易くなり、本発明の効果をより顕著なものにすることができる。
上述した実施の形態の説明において、組み合わせ可能な構成を相互に組み合わせてもよい。今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
例えば、第1の実施の形態の場合において、積層セラミックコンデンサ100の第1外部電極120と第2外部電極130との間には、有機層が存在していない部分がある。しかし、図8に示すように、第1有機層140の他方の端部140bが積層体110の中央部まで延在し、かつ、第2有機層150の他方の端部150bが積層体110の中央部まで延在して、両者が中央部で接し、第1外部電極120と第2外部電極130との間の積層体110の露出面全体に有機層が配置されるように構成されていてもよい。第2の実施の形態の場合も同様の構成にしてよい。
100,500 積層セラミックコンデンサ
101 第1主面
102 第2主面
103 第1側面
104 第2側面
105 第1端面
106 第2端面
110 積層体
120,520 第1外部電極
130,530 第2外部電極
122 第1下地電極層
123 第1めっき層
124,134 Niめっき層
126,136 Snめっき層
132 第2下地電極層
133 第2めっき層
140 第1有機層
142 第1有機層の延長端部
143 第1有機層の先端
150 第2有機層
200 誘電体層
211 第1内部電極
211a 第1対向部
211b 第1引出し部
212 第2内部電極
212a 第2対向部
212b 第2引出し部
220 第1下地電極層の端部
222 第1下地電極層の先端
230 第1めっき層の端部
320 第2下地電極層の端部
330 第2めっき層の端部
560 第3有機層
570 第4有機層
600 第3有機層の端部
700 第4有機層の端部
H 積層方向
L 長さ方向
W 幅方向

Claims (11)

  1. 積層された複数の誘電体層と積層された複数の内部電極とを含み、積層方向に相対する第1主面および第2主面と、前記積層方向に直交する幅方向に相対する第1側面および第2側面と、前記積層方向および前記幅方向に直交する長さ方向に相対する第1端面および第2端面と、を有している積層体と、
    前記内部電極に接続され、前記第1端面上に配置されて、端部が前記第1主面、前記第2主面、前記第1側面および前記第2側面に延在している第1外部電極と、
    前記内部電極に接続され、前記第2端面上に配置されて、端部が前記第1主面、前記第2主面、前記第1側面および前記第2側面に延在している第2外部電極と、
    前記第1外部電極に接触して、前記第1主面、前記第2主面、前記第1側面および前記第2側面に配置されている前記第1有機層と、
    前記第2外部電極に接触して、前記第1主面、前記第2主面、前記第1側面および前記第2側面に配置されている前記第2有機層と、を備え、
    前記第1外部電極は、導電性金属およびガラス成分を含む第1下地電極層と、前記第1下地電極層上に配置される第1めっき層と、を有し、
    前記第2外部電極は、導電性金属およびガラス成分を含む第2下地電極層と、前記第2下地電極層上に配置される第2めっき層と、を有し、
    有機ケイ素化合物を含む前記第1有機層は、少なくとも前記第1外部電極の前記第1下地電極層の端部を覆うように接触して配置され、
    有機ケイ素化合物を含む前記第2有機層は、少なくとも前記第2外部電極の前記第2下地電極層の端部を覆うように接触して配置され、
    前記第1外部電極の前記第1めっき層の端部は、前記第1有機層の表面に接触し、
    前記第2外部電極の前記第2めっき層の端部は、前記第2有機層の表面に接触していること、
    を特徴とする積層セラミック電子部品。
  2. 前記第1外部電極の前記第1下地電極層の端部を覆うように接触して配置されている前記第1有機層の前記第1下地電極層の先端から、前記第1有機層の前記第1端面側の先端までの前記長さ方向における寸法は、5μm以上100μm以下であり、
    前記第2外部電極の前記第2下地電極層の端部を覆うように接触して配置されている前記第2有機層の前記第2下地電極層の先端から、前記第2有機層の前記第2端面側の先端までの前記長さ方向における寸法は、5μm以上100μm以下であること、
    を特徴とする請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
  3. 前記第1有機層は、前記第1外部電極の前記第1下地電極層の端部から前記積層体の少なくとも一部の表面にまで延在するように配置され、
    前記第2有機層は、前記第2外部電極の前記第2下地電極層の端部から前記積層体の少なくとも一部の表面にまで延在するように配置されていること、
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層セラミック電子部品。
  4. 前記第1外部電極の前記第1下地電極層と前記第1めっき層との間に配置されている第3有機層と、
    前記第2外部電極の前記第2下地電極層と前記第2めっき層との間に配置されている第4有機層とをさらに備え、
    前記第3有機層は、前記第1外部電極の前記第1下地電極層を覆うように配置され、前記第3有機層の端部は前記第1有機層の表面に接触し、
    前記第4有機層は、前記第2外部電極の前記第2下地電極層を覆うように配置され、前記第4有機層の端部は前記第2有機層の表面に接触していること、
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の積層セラミック電子部品。
  5. 前記第1有機層の厚みおよび前記第2有機層の厚みは、前記第3有機層の厚みおよび前記第4有機層の厚みより厚いこと、を特徴とする請求項4に記載の積層セラミック電子部品。
  6. 前記第3有機層および前記第4有機層は、有機ケイ素化合物であること、を特徴とする請求項4または請求項5に記載の積層セラミック電子部品。
  7. 前記第1有機層と前記第2有機層、および前記第3有機層と前記第4有機層のうち、少なくともいずれか一方は、多官能アルコキシシランSi−(Cn2n+13であること、を特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の積層セラミック電子部品。
  8. 前記積層セラミック電子部品は、積層セラミックコンデンサであること、を特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の積層セラミック電子部品。
  9. 積層された複数の誘電体層と積層された複数の内部電極とを含み、積層方向に相対する第1主面および第2主面と、前記積層方向に直交する幅方向に相対する第1側面および第2側面と、前記積層方向および前記幅方向に直交する長さ方向に相対する第1端面および第2端面と、を有している積層体と、
    前記内部電極に接続され、前記第1端面上に配置されて、端部が前記第1主面、前記第2主面、前記第1側面および前記第2側面に延在している第1外部電極と、
    前記内部電極に接続され、前記第2端面上に配置されて、端部が前記第1主面、前記第2主面、前記第1側面および前記第2側面に延在している第2外部電極と、を備え、
    前記第1外部電極は、導電性金属およびガラス成分を含む第1下地電極層と、前記第1下地電極層上に配置される第1めっき層と、を有し、
    前記第2外部電極は、導電性金属およびガラス成分を含む第2下地電極層と、前記第2下地電極層上に配置される第2めっき層と、を有し、
    前記第1外部電極の前記第1下地電極層の表面上、前記第2外部電極の前記第2下地電極層の表面上および前記積層体の表面上の少なくとも一部の表面上を覆うように有機層が配置されている、積層セラミック電子部品の製造方法であって、
    前記積層体を準備する工程と、
    前記積層体に導電性ペーストを塗布し、焼付けを行って、前記第1外部電極の前記第1下地電極層および前記第2外部電極の前記第2下地電極層を形成する工程と、
    前記第1外部電極の前記第1下地電極層の表面、前記第2外部電極の前記第2下地電極層の表面および前記積層体の表面に有機処理液を塗布もしくは浸漬して、前記有機層を形成する工程と、
    前記有機層上にめっきを行い、前記第1外部電極の前記第1めっき層および前記第2外部電極の前記第2めっき層を形成する工程と、を有し、
    前記有機層を形成する工程は、2回に分けて有機処理液を塗布することにより行われ、1回目の有機処理液と2回目の有機処理液とは異なる有機処理液を用いること、
    を特徴とする、積層セラミック電子部品の製造方法。
  10. 前記1回目の有機処理液および前記2回目の有機処理液は、有機ケイ素化合物であること、を特徴とする請求項9に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
  11. 前記1回目の有機処理液は単官能の有機処理液であり、前記2回目の有機処理液は多官能アルコキシシランSi−(Cn2n+13の有機処理液であること、を特徴とする請求項9または請求項10に記載の積層セラミック電子部品の製造方法。
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