JP2018046095A - ウエハ加工用仮接着材料、ウエハ加工体、及び薄型ウエハの製造方法 - Google Patents

ウエハ加工用仮接着材料、ウエハ加工体、及び薄型ウエハの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回路を有するウエハと支持体との仮接着、剥離が容易であり、熱耐性が高い仮接着材料を提供する。【解決手段】スルフィド結合を有する熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマーを含む第1仮接着層と、該第1仮接着層に積層された熱硬化性重合体を含む第2仮接着層を備える。熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマーは、下記式(1)で表される。(式中、R1〜R3は、所定の置換基である。X、Y及びZは、それぞれ独立に、単結合又は少なくとも1つは式(2)で表される2価の基である。nは、1〜8の整数である。【選択図】なし

Description

本発明は、薄型ウエハを効果的に得ることを可能にする、ウエハ加工用仮接着材料、ウエハ加工体、及び薄型ウエハの製造方法に関する。
3次元の半導体実装は、より一層の高密度、大容量化を実現するために必須となってきている。3次元実装技術とは、1つの半導体チップを薄型化し、更にこれをシリコン貫通電極(TSV;through silicon via)によって結線しながら多層に積層していく半導体作製技術である。これを実現するためには、半導体回路を形成した基板を非回路形成面(「裏面」ともいう)研削によって薄型化し、更に裏面にTSVを含む電極形成を行う工程が必要である。従来、シリコン基板の裏面研削工程では、研削面の反対側に裏面保護テープを貼り、研削時のウエハ破損を防いでいる。しかし、このテープは有機樹脂フィルムを基材に用いており、柔軟性がある反面、強度や耐熱性が不十分であり、TSV形成工程や裏面での配線層形成工程を行うには適しない。
そこで、半導体基板をシリコン、ガラス等の支持体に接着層を介して接合することによって、裏面研削、TSVや裏面電極形成の工程に十分耐えうるシステムが提案されている。この際に重要なのが、基板を支持体に接合する際の接着層である。これは基板を支持体に隙間なく接合でき、後の工程に耐えるだけの十分な耐久性が必要で、更に最後に薄型ウエハを支持体から簡便に剥離できることが必要である。このように、最後に剥離することから、本明細書では、この接着層を仮接着層と称する。
従来公知の仮接着層及びその剥離方法として、シリコーン粘着剤を仮接着層に用いる技術(特許文献1)や、熱溶融性の炭化水素系化合物を接着材に用い、加熱溶融状態で接合・剥離を行う技術(特許文献2)が提案されている。前者は、基板を支持体に付加硬化型のシリコーン粘着剤を用いて接合し、剥離の際にはシリコーン樹脂を溶解、あるいは分解するような薬剤に浸漬して基板を支持体から分離するものである。そのため、剥離に非常に長時間を要し、実際の製造プロセスへの適用は困難である。また、後者の技術は、加熱だけで制御するため簡便である反面、200℃以上の高温での熱安定性が不十分であるため、適用範囲は狭かった。
また、光吸収性物質を含む接着剤に高強度の光を照射し、仮接着層を分解することによって支持体から薄型ウエハを剥離する技術(特許文献3)や、光吸収性物質を含む接着剤とスチレン系エラストマーを含む接着剤との組み合わせにより、高強度の光を照射後、溶剤によりエラストマーを膨潤、剥離させる技術も提案されている(特許文献4)。しかし、前者、後者ともレーザ等の高価な装置が必要であり、かつ基板1枚あたりの処理時間が長くなり、特に後者では溶剤処理のため更に処理時間が長くなるという問題があった。
これらの問題を解決するために、特許文献5では、表面に回路を有し、裏面を加工すべきウエハと支持基板を一時的に接着するためのウエハ加工用仮接着材料として、ウエハの表面に剥離可能に接着可能な熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマー層からなる第1仮接着層と、第1仮接着層に積層され、支持基板に剥離可能に接着可能な熱硬化性重合体層からなる第2仮接着層を備えるウエハ加工用仮接着材料が提案されている。この例では、シリコーン変性させる手法として、アルケニル基含有スチレン系エラストマーの内部アルケニル基とオルガノハイドロジェンポリシロキサンとを、白金族金属系触媒の存在下でヒドロシリル化反応させる方法を取っている。しかし、近年、工程の複雑化及びウエハ加工時のスループットの向上等の目的で熱プロセス耐性はより高い水準が求められており、この方法では、例えば、200℃以上の耐熱性を得ることができない。
米国特許第7541264号明細書 特開2006−328104号公報 特開2004−64040号公報 特開2014−37458号公報 特開2015−232088号公報
本発明は、前記事情に鑑みなされたもので、回路を有するウエハと支持体との仮接着が容易であり、かつ、TSV形成工程、ウエハ裏面配線工程に対する工程適合性が高く、更には、剥離も容易で、200℃以上の高温での熱プロセスに対する耐性が高く、薄型ウエハの生産性を高めることができるウエハ加工用仮接着材料、ウエハ加工体及びこれらを使用する薄型ウエハの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討を行った結果、スルフィド結合を有する熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマーを含む第1仮接着層と、該第1仮接着層に積層された熱硬化性重合体を含む第2仮接着層とを備えるウエハ加工用仮接着材料によって前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
したがって、本発明は、下記ウエハ加工用仮接着材料、ウエハ加工体、及び薄型ウエハの製造方法を提供する。
1.表面に回路を有する裏面を加工すべきウエハと支持体とを一時的に接着するためのウエハ加工用仮接着材料であって、
前記ウエハの表面に剥離可能に接着可能な、スルフィド結合を有する熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマーを含む第1仮接着層と、該第1仮接着層に積層された、前記支持体に剥離可能に接着可能な、熱硬化性重合体を含む第2仮接着層とを備え、
前記スルフィド結合を有する熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマーが、下記式(1)で表されるシリコーン単位を含むものであるウエハ加工用仮接着材料。
Figure 2018046095
[式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価炭化水素基、又は置換された炭素数1〜10の1価炭化水素基である。X、Y及びZは、それぞれ独立に、単結合又は下記式(2)で表される2価の基であるが、X、Y及びZの少なくとも1つは下記式(2)で表される2価の基である。nは、1〜8の整数である。
Figure 2018046095
(式中、R4及びR5は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価炭化水素基、又は置換された炭素数1〜10の1価炭化水素基である。aは、1以上の整数である。)]
2.前記熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマーが、シリコーン変性ブロック共重合体であり、該共重合体中のスチレン単位の含有量が、全繰り返し単位中、10〜40質量%の範囲である1のウエハ加工用仮接着材料。
3.前記第1仮接着層の25mm幅の試験片の180°ピール剥離力が、2〜50gfである1又は2のウエハ加工用仮接着材料。
4.前記第2仮接着層が、下記式(3)で表される繰り返し単位及び必要に応じて下記式(4)で表される繰り返し単位からなる、重量平均分子量が3,000〜500,000のシロキサン結合含有重合体を100質量部、並びにホルマリン又はホルマリン−アルコールにより変性されたアミノ縮合物、1分子中に平均して2個以上のメチロール基又はアルコキシメチロール基を有するフェノール化合物及び1分子中に平均して2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物から選ばれる少なくとも1種を含む架橋剤を0.1〜50質量部含む組成物の硬化物からなる1〜3のいずれかのウエハ加工用仮接着材料。
Figure 2018046095
[式中、R6〜R9は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の1価炭化水素基を表す。また、mは、1〜100の整数を表す。A及びBは、0<A<1、0<B<1、かつA+B=1を満たす正数である。T1及びT2は、下記式(5)で表される2価の有機基である。
Figure 2018046095
(式中、A1は、単結合、又は下記式
Figure 2018046095
で表される基から選ばれる2価の有機基である。R10及びR11は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。hは、それぞれ独立に、0、1又は2である。)]
5.前記第2仮接着層が、下記式(6)で表される繰り返し単位及び必要に応じて下記式(7)で表される繰り返し単位からなる、重量平均分子量が3,000〜500,000のシロキサン結合含有重合体を100質量部、並びに1分子中に平均して2個以上のフェノール基を有するフェノール化合物及び1分子中に平均して2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物から選ばれる少なくとも1種を含む架橋剤を0.1〜50質量部含む組成物の硬化物からなる1〜3のいずれかのウエハ加工用仮接着材料。
Figure 2018046095
[式中、R12〜R15は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の1価炭化水素基を表す。pは、1〜100の整数を表す。C及びDは、0<C≦1、0≦D<1、かつC+D=1を満たす正数である。T3及びT4は、下記式(8)で表される2価の有機基である。
Figure 2018046095
(式中、A2は、単結合、又は下記式
Figure 2018046095
で表される基から選ばれる2価の有機基である。R16及びR17は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。kは、それぞれ独立に、0、1又は2である。)]
6.支持体上に、1〜5のいずれかのウエハ加工用仮接着材料からなる仮接着層が形成され、かつ該仮接着層上に、表面に回路を有し、裏面を加工すべきウエハが積層されてなるウエハ加工体であって、前記ウエハの表面に、前記第1仮接着層が剥離可能に接着され、前記支持体に、前記第2仮接着層が剥離可能に接着されたものであるウエハ加工体。
7.(a)表面に回路を有し、裏面を加工すべきウエハの前記表面を、1〜5のいずれかのウエハ加工用仮接着材料からなる仮接着層を介して、支持体に接合する工程と、
(b)前記第2仮接着層を熱硬化させる工程と、
(c)前記支持体と接合したウエハの裏面を研削又は研磨する工程と、
(d)前記研削又は研磨したウエハの裏面に加工を施す工程と、
(e)前記加工を施したウエハを前記支持体から剥離する工程と
を含む薄型ウエハの製造方法。
8.工程(e)の後に、前記剥離したウエハの表面に残存する前記仮接着層を除去する工程を含む7の薄型ウエハの製造方法。
本発明のウエハ加工用仮接着材料によれば、回路を有するウエハと支持体との仮接着及び剥離が容易にできる。また、この仮接着材料からなる仮接着層を介して、ウエハと支持体を一時的に接着(仮接着)することで、TSV形成工程、ウエハ裏面配線工程に対する工程適合性を高くすることができ、回路を有するウエハのような高段差基板であっても、均一な膜厚の仮接着層を形成することができる。更に、CVD(化学的気相成長)等、200℃以上の高温での熱プロセスに対する耐性も良好となる。これにより、薄型ウエハの生産性を高めることができる。
本発明のウエハ加工体の一例を示す断面図である。
[ウエハ加工用仮接着材料]
本発明のウエハ加工用仮接着材料は、スルフィド結合を有する熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマーを含む第1仮接着層と、該第1仮接着層に積層された熱硬化性重合体を含む第2仮接着層とを備えるものである。
[第1仮接着層]
第1仮接着層は、スルフィド結合を有する熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマー(以下、エラストマーAともいう。)を含む層である。第1仮接着層は、後述するウエハに、剥離可能に接着することができる。
エラストマーAは、例えば、シリコーン単位とスチレン単位とがスルフィド結合を介して結合しているエラストマーである。エラストマーAは、例えば、スチレン系エラストマーとメルカプト基を有するシロキサンとを反応させて得ることができる。この場合、前記スチレン系エラストマーは、ホモポリマーでも、スチレンとアルケニル基を有するモノマーとを共重合した共重合体でもよい。前記共重合体は、ランダム共重合体でも、ブロック共重合体でもよい。アルケニル基を有するモノマーの具体例としては、ブタジエンやイソプレン等のジエン化合物が挙げられる。なお、前記アルケニル基としては、炭素数2〜10のものが好ましく、炭素数3〜6であるものがより好ましい。前記アルケニル基としては、ビニル基、1−プロペニル基、2−プロペニル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基等が挙げられる。
例えば、スチレン系エラストマーがスチレンとジエン化合物との共重合体であれば、この共重合体内に残存した炭素−炭素二重結合に対して、メルカプト基を有するシロキサンを反応させることで、エラストマーAを得ることができる。
スチレン系エラストマーの具体例としては、炭素−炭素二重結合含有スチレン系エラストマー(以下、エラストマーA−1ともいう。)が挙げられる。このエラストマーA−1は、炭素−炭素二重結合とスチレン単位とを含むエラストマーであればよいが、耐熱性の観点から、エラストマーの中でも両末端がスチレン単位のブロック共重合体であることが好ましい。
エラストマーA−1の具体例としては、クレイトンD(スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体未水添物(SBS)、クレイトンポリマー社製)、ハイブラー5125、5127(スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体未水添物(SIS)、(株)クラレ製)等のスチレンブロック共重合体が挙げられる。
エラストマーA−1を合成するための、スチレンと共重合可能なモノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブチレン、ブタジエン、イソプレン等が挙げられる。これらのモノマーは、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
エラストマーAの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは5,000〜200,000程度、より好ましくは10,000〜100,000程度である。5,000以上であれば、得られるエラストマーAの耐熱性が向上し、200,000以下であれば、得られるエラストマーAが炭化水素系の溶剤に容易に溶解し、かつ容易かつ迅速に除去することができる。なお、本発明において、Mwは、テトラヒドロフラン(THF)を溶剤として用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算測定値である。
ここで、エラストマーA中のシリコーン単位は、下記式(1)で表されるものであることが好ましい。
Figure 2018046095
式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価炭化水素基、又は置換された炭素数1〜10の1価炭化水素基である。X、Y及びZは、それぞれ独立に、単結合又は下記式(2)で表される2価の基であるが、X、Y及びZの少なくとも1つは下記式(2)で表される2価の基である。nは、1〜8の整数であるが、2〜6が好ましい。
Figure 2018046095
(式中、R4及びR5は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価炭化水素基、又は置換された炭素数1〜10の1価炭化水素基である。aは、1以上の整数であるが、その上限は、100が好ましい。)
前記1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基等が挙げられる。また、前記置換された1価炭化水素基としては、前述したアルキル基の水素原子の一部又は全部がハロゲン原子で置換された基、メルカプトメチル基、メルカプトエチル基、メルカプトプロピル基、メルカプトブチル基、メルカプトペンチル基、メルカプトヘキシル基等のメルカプトアルキル基が挙げられる。これらのうち、R1〜R3としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が好ましく、R4及びR5としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が好ましく、メチル基がより好ましい。
エラストマーAの製造方法は、特に限定されないが、例えば、下記式(1')で表されるメルカプト基含有シロキサン
Figure 2018046095
(式中、R1、R2、R3、X、Y、Z及びnは、前記と同じ。)
とエラストマーA−1とを、重合開始剤の存在下で、エンチオール反応させる方法が挙げられる。このときの反応温度は、40〜80℃程度が好ましい。また、エラストマーA−1の総アルケニル基に対し、式(1')で表されるメルカプト基含有シロキサンの総メルカプト基が、モル比で、0.1〜1.0となる量で反応させることが好ましい。
前記重合開始剤としては、熱重合開始剤(熱ラジカル発生剤)及び光重合開始剤(光ラジカル発生剤)が挙げられる。例えば、光重合開始剤としては、ベンゾイン類(ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル類等);アセトフェノン類(アセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−フェニル−2−ヒドロキシ−アセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等);プロピオフェノン類(p−ジメチルアミノプロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン等);ブチリルフェノン類(1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン等);アミノアセトフェノン類(2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ジエチルアミノ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、2−メチル−2−モルホリノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−(4−メチルフェニル)プロパン−1−オン、1−(4−ブチルフェニル)−2−ジメチルアミノ−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−1−(4−メトキシフェニル)−2−メチルプロパン−1−オン、2−ジメチルアミノ−2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−ジメチルアミノフェニル)−ブタン−1−オン等);ベンゾフェノン類(ベンゾフェノン、ベンジル、N,N'−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン(ミヒラーズケトン)、3,3−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のN,N'−ジアルキルアミノベンゾフェノン等);ケタール類(アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等);チオキサンテン類(チオキサンテン、2−クロロチオキサンテン、2,4−ジエチルチオキサンテン等);アントラキノン類(2−エチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、1,2−ベンズアントラキノン、2,3−ジフェニルアントラキノン等);(チオ)キサントン類(チオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等);アクリジン類(1,3−ビス−(9−アクリジニル)プロパン、1,7−ビス−(9−アクリジニル)ヘプタン、1,5−ビス−(9−アクリジニル)ペンタン等);トリアジン類(2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(3−ブロモ−4−メトキシ)スチリルフェニル−s−トリアジン等);スルフィド類(ベンジルジフェニルサルファイド等);アシルホスフィンオキサイド類(2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド等);チタノセン類;オキシムエステル類等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
なお、光重合開始剤は、市販品、例えば、商品名「イルガキュア」(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)、商品名「ダロキュア」(BASF社製)、商品名「サイラキュア」(ユニオンカーバイド社製)等として入手できる。
熱重合開始剤としては、ジアルキルパーオキサイド類(ジ−tert−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド等)、ジアシルパーオキサイド類(ジアルカノイルパーオキサイド(ラウロイルパーオキサイド等)、ジアロイルパーオキサイド(ベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルトルイルパーオキサイド、トルイルパーオキサイド等)等)、過酸エステル類(過酢酸tert−ブチル、tert−ブチルパーオキシオクトエート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート等の過カルボン酸アルキルエステル等)、ケトンパーオキサイド類、パーオキシカーボネート類、パーオキシケタール類等の有機過酸化物;アゾニトリル化合物(2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)等)、アゾアミド化合物(2,2'−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド}等)、アゾアミジン化合物(2,2'−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩等)、アゾアルカン化合物(2,2'−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、4,4'−アゾビス(4−シアノペンタン酸)等)、オキシム骨格を有するアゾ化合物(2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオンアミドオキシム)等)等のアゾ化合物等が挙げられる。熱重合開始剤は、1種単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。
重合開始剤の使用量は、エラストマーA−1と式(1')で表されるシロキサンの総量100質量部に対し、0.001〜10質量部が好ましく、0.005〜5質量部がより好ましく、0.01〜3質量部が更に好ましい。重合開始剤の使用量が0.001質量部以上であれば十分な硬化性が得られ、10質量部以下であれば反応が爆発的に進むことがなく、目的とする物性が得られる。
エラストマーAは、シリコーン変性ブロック共重合体であることが好ましい。シリコーン変性ブロック共重合体は、例えば、前述したエラストマーAの製造方法において、エラストマーA−1としてスチレンブロック共重合体を用いることで合成することができる。
エラストマーA中のシリコーン単位の含有率は、5〜40質量%が好ましく、5〜30質量%がより好ましい。シリコーン単位の含有率が5質量%以上であれば、剥離性に優れ、40質量%以下であれば、耐熱性が良好である。
また、エラストマーA中のスチレン単位の含有量は、10〜40質量%であることが好ましい。このような含有量であれば、炭化水素系の溶剤に対する溶解性が良好となり、剥離後の洗浄性が良好となる。なお、シリコーン変性ブロック共重合体中のスチレン単位の含有量は、原料であるスチレンブロック共重合体中のスチレン単位の含有量を調節することや、スチレンブロック共重合体とシロキサンの配合比を調節することで、前記範囲内とすることができる。
このようなエラストマーAを含む第1仮接着層であれば、第2仮接着層との接着力がコントロール可能となり、耐熱性や剥離性が良好となるため好ましい。特に、式(1)で表されるシリコーン単位を有するエラストマーAを含む第1仮接着層であれば、エラストマーA−1に対する式(1')で表されるシロキサンの配合量を調節することによって、容易に、第2仮接着層との接着力をコントロールすることができる。
第1仮接着層は、前記熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマーを溶剤に溶解して熱可塑性樹脂組成物を調製し、これをスピンコートやスプレーコート等の方法で、シリコンウエハ等の半導体基板等の上に成膜することで形成される。溶剤としては、炭化水素系溶剤、好ましくは、ノナン、p−メンタン、ピネン、イソオクタン等が挙げられるが、そのコーティング性より、ノナン、p−メンタン、イソオクタンがより好ましい。溶剤の使用量は、エラストマー100質量部に対し、200〜1,900質量部が好ましい。
第1仮接着層の膜厚は、0.1〜30μmが好ましく、1〜20μmがより好ましい。膜厚が0.1μm以上であれば、ウエハの上に塗布する場合に、塗布しきれない部分を生じることなく全体に塗布することができ、一方、膜厚が30μm以下であれば、薄型ウエハを形成する場合の研削工程に耐えることができるため好ましい。
第1仮接着層は、25mm幅のポリイミド等の材料からなる試験片の180°ピール剥離力が、通常2〜50gfであり、好ましくは3〜30gfであり、更に好ましくは5〜20gfである。2gf以上であればウエハ研削時にウエハのズレが生じるおそれがなく、50gf以下であればウエハの剥離が容易となるため好ましい。
ピール剥離力の測定方法としては、例えば、支持体上に第2仮接着層を形成し、その上に第1仮接着層を形成した後、ポリイミドテープを貼り付けて、テープが貼られていない部分の仮接着層を除去し、(株)島津製作所のAUTOGRAPH(AG-1)を用いて測定する方法が挙げられる。
また、前記熱可塑性樹脂組成物には、その耐熱性向上の目的で、酸化防止剤や、コーティング性向上のため、界面活性剤を添加することができる。酸化防止剤としては、ジ−tert−ブチルフェノール等が好適に使用できる。界面活性剤としては、フッ素シリコーン系界面活性剤X-70-1102(信越化学工業(株)製)等が好適に使用できる。
[第2仮接着層]
第2仮接着層は、熱硬化性重合体を含む層である。第2仮接着層は、後述する支持体に、剥離可能に接着することができる。
前記熱硬化性重合体としては、特に限定されないが、好ましい例として、下記式(3)で表される繰り返し単位及び必要に応じて下記式(4)で表される繰り返し単位からなる、重量平均分子量が3,000〜500,000のシロキサン結合含有重合体(以下、シリコーンAともいう。)が挙げられる。
Figure 2018046095
[式中、R6〜R9は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の1価炭化水素基を表す。また、mは1〜100の整数を表す。A及びBは、0<A<1、0<B<1、かつA+B=1を満たす正数である。T1及びT2は、下記式(5)で表される2価の有機基である。
Figure 2018046095
(式中、A1は、単結合、又は下記式
Figure 2018046095
で表される基から選ばれる2価の有機基である。R10及びR11は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。hは、それぞれ独立に、0、1又は2である。)]
6〜R9で表される1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基等のアルキル基、フェニル基等のアリール基等が挙げられる。mは、好ましくは3〜60、より好ましくは8〜40の整数である。また、Aは、0.3〜0.8が好ましく、Bは、0.2〜0.7が好ましく、A/Bが0.1〜20を満たすことが好ましく、0.5〜5を満たすことがより好ましい。
また、前記熱硬化性重合体の好ましい例として、下記式(6)で表される繰り返し単位及び必要に応じて下記式(7)で表される繰り返し単位からなる、重量平均分子量が3,000〜500,000のシロキサン結合含有重合体(以下、シリコーンBともいう。)も挙げられる。
Figure 2018046095
[式中、R12〜R15は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の1価炭化水素基を表す。pは、1〜100の整数を表す。C及びDは、0<C≦1、0≦D<1、かつC+D=1を満たす正数である。T3及びT4は、下記式(8)で表される2価の有機基である。
Figure 2018046095
(式中、A2は、単結合、又は下記式
Figure 2018046095
で表される基から選ばれる2価の有機基である。R16及びR17は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。kは、それぞれ独立に、0、1又は2である。)]
この場合、R11〜R14で表される1価炭化水素基としては、R5〜R8で表されるものとして例示したものと同じものが挙げられる。pは、好ましくは3〜60、より好ましくは8〜40の整数である。また、Cは、好ましくは0.3〜1であり、Dは、好ましくは0〜0.7であり、C+D=1である。
第2仮接着層は、シリコーンA又はシリコーンBを主成分とする熱硬化性樹脂組成物の硬化物の層が好ましい。なお、第2仮接着層には、シリコーンAとシリコーンBとを併用することができる。その場合の割合(重合比)は、好ましくはシリコーンA:シリコーンB=0.1:99.9〜99.9:0.1、より好ましくはシリコーンA:シリコーンB=20:80〜80:20である。
シリコーンAを主成分とする熱硬化性樹脂組成物は、その熱硬化のために、ホルマリン又はホルマリン−アルコールにより変性されたアミノ縮合物、1分子中に平均して2個以上のメチロール基又はアルコキシメチロール基を有するフェノール化合物及び1分子中に平均して2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物から選ばれる1種以上の架橋剤を含む。
一方、シリコーンBを主成分とする熱硬化性樹脂組成物は、その熱硬化のために、1分子中に平均して2個以上のフェノール基を有するフェノール化合物及び1分子中に平均して2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物から選ばれる1種以上の架橋剤を含む。
また、シリコーンAとシリコーンBとを含む熱硬化性樹脂組成物は、その熱硬化のために、1分子中に平均して2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物から選ばれる1種以上の架橋剤を含む。
前記アミノ縮合物としては、メラミン樹脂、尿素樹脂等が挙げられる。ホルマリン又はホルマリン−アルコールにより変性されたメラミン樹脂としては、変性メラミンモノマー(例えば、トリメトキシメチルモノメチロールメラミン)、又はこの多量体(例えば、二量体、三量体等のオリゴマー)を公知の方法に従ってホルムアルデヒドと所望の分子量になるまで付加縮合重合させて得られたものが挙げられる。なお、これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ホルマリン又はホルマリン−アルコールにより変性された尿素樹脂としては、メトキシメチル化尿素縮合物、エトキシメチル化尿素縮合物、プロポキシメチル化尿素縮合物等が挙げられる。なお、これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。ホルマリン又はホルマリン−アルコールにより変性された尿素樹脂は、例えば公知の方法に従って所望の分子量の尿素縮合物をホルマリンでメチロール化して変性し、又はこれを更にアルコールでアルコキシ化して変性することで調製することができる。
また、1分子中に平均して2個以上のメチロール基又はアルコキシメチロール基を有するフェノール化合物としては、例えば、(2−ヒドロキシ−5−メチル)−1,3−ベンゼンジメタノール、2,2',6,6'−テトラメトキシメチルビスフェノールA等が挙げられる。なお、これらは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
1分子中に平均して2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物としては、特に限定されないが、2官能、3官能又は4官能以上の多官能エポキシ樹脂、例えば、日本化薬(株)製のEOCN-1020(下記式参照)、EOCN-102S、XD-1000、NC-2000-L、EPPN-201、GAN、NC6000や、下記式で表されるもの等が挙げられる。
Figure 2018046095
1分子中に平均して2個以上のフェノール基を有するフェノール化合物としては、m−又はp−系クレゾールノボラック樹脂(例えば、旭有機材工業(株)製EP-6030G)、3官能フェノール化合物(例えば、本州化学工業(株)製Tris-P-PA)、4官能性フェノール化合物(例えば、旭有機材工業(株)製TEP-TPA)等が挙げられる。
前記熱硬化性樹脂組成物中の架橋剤の配合量は、熱硬化性重合体100質量部に対し、0.1〜50質量部が好ましく、0.2〜30質量部がより好ましく、1〜20質量部が更に好ましい。架橋剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、熱硬化性樹脂組成物には、酸無水物等の硬化触媒を、熱硬化性重合体100質量部に対し、10質量部以下配合してもよい。
前記熱硬化性樹脂組成物は、溶剤を含んでもよい。これによって、スピンコート、ロールコータ、ダイコータ等の塗布法によって支持体上に第2仮接着層を形成することができる。前記溶剤としては、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、メチル−2−n−アミルケトン等のケトン類;3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert−ブチル、プロピレングリコールモノ−tert−ブチルエーテルアセテート、γ−ブチロラクトン等のエステル類等が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を混合して使用することができる。溶剤の使用量は、熱硬化性重合体100質量部に対し、25〜400質量部が好ましい。
前記熱硬化性樹脂組成物には、耐熱性を更に高めるため、公知の酸化防止剤、シリカ等のフィラーを、熱硬化性重合体100質量部に対し、50質量部以下配合してもよい。更に、塗布均一性を向上させるため、界面活性剤を添加してもよい。
熱硬化性樹脂組成物中に添加することができる酸化防止剤の具体例としては、テトラキス[メチレン−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシハイドロシンナメート)]メタン(商品名:アデカスタブAO-60、(株)ADEKA製)等のヒンダードフェノール系化合物が挙げられる。
第2仮接着層は、ウエハ側の段差に応じて、膜厚が15〜150μmであることが好ましく、20〜120μmであることがより好ましい。膜厚が15μm以上であれば、ウエハ薄型化の研削工程に十分耐えることができ、150μm以下であれば、TSV形成工程等の熱処理工程で樹脂変形を生じるおそれがなく、実用に耐えることができるため好ましい。
[ウエハ加工体]
本発明のウエハ加工体は、支持体上に、前記ウエハ加工用仮接着材料からなる仮接着層が形成され、かつ該仮接着層上に、表面に回路を有し、裏面を加工すべきウエハが積層されてなるウエハ加工体であって、前記ウエハの表面に前記第1仮接着層が剥離可能に接着され、前記支持体に前記第2仮接着層が剥離可能に接着されたものである。
本発明のウエハ加工体について、図1を参照しながら具体的に説明する。図1は、本発明のウエハ加工体の一例を示す断面図である。本発明のウエハ加工体1は、表面に回路を有し、裏面を加工すべきウエハ11と、ウエハ11の加工時にウエハ11を支持する支持体12と、これらウエハ11と支持体12との間に介在するウエハ加工用仮接着材料(仮接着層)13を備え、この仮接着層13が、スルフィド結合を有する熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマー層(第1仮接着層131)と、熱硬化性重合体層(第2仮接着層132)の構成を有し、第1仮接着層がウエハ11の表面に剥離可能に接着され、この第1仮接着層上に積層された第2仮接着層が支持体2に剥離可能に接着されているものである。
[薄型ウエハの製造方法]
本発明の薄型ウエハの製造方法は、前述したウエハ加工用仮接着材料を用いることを特徴とする。本発明の製造方法により得られる薄型ウエハの厚さは、好ましくは5〜300μm、より好ましくは10〜100μmである。
[工程(a)]
工程(a)は、表面に回路を有し、裏面を加工すべきウエハ、すなわち、回路形成面及び非回路形成面を有する回路付きウエハの表面を、前記ウエハ加工用仮接着材料からなる仮接着層を介して、支持体に接合する工程である。換言すれば、前述したウエハ加工体を製造する工程である。
この工程(a)において、(1)ウエハの表面に第1仮接着層を形成したものと、支持体上に第2仮接着層を形成したものとを貼り合わせる、又は(2)ウエハの表面に、第1仮接着層を形成し、この第1仮接着層上に、第2仮接着層を形成したものと、支持体とを貼り合わせることが好ましい。この際、貼り合わせを真空下で実施することが好ましい。
これにより、(1)の場合、ウエハの表面状態によらず、支持体上に、スピンコート法等で第2仮接着層を形成でき、貼り合わせが実施できる。また、(2)の場合、スピンコート法等で第2仮接着層を形成する場合に、支持体側面に第2仮接着層の残渣が無く処理できるため、その後の工程中に残渣が剥落するおそれがない。
回路形成面及び非回路形成面を有するウエハは、一方の面が回路形成面であり、他方の面が非回路形成面であるウエハである。本発明が適用できるウエハは、通常、半導体ウエハである。この半導体ウエハの例としては、シリコンウエハのみならず、ゲルマニウムウエハ、ガリウム−ヒ素ウエハ、ガリウム−リンウエハ、ガリウム−ヒ素−アルミニウムウエハ等が挙げられる。このウエハの厚さは、特に制限はないが、典型的には600〜800μm、より典型的には625〜775μmである。
支持体としては、シリコンウエハやガラス板、石英ウエハ等の基板が使用可能であるが、これらに限定されない。本発明においては、支持体を通して仮接着層に放射エネルギー線を照射する必要はなく、支持体は光線透過性を有さないものであってもよい。
第1仮接着層及び第2仮接着層は、それぞれフィルムで、ウエハや支持体に形成することができる。または、第1仮接着層及び第2仮接着層を形成するための各溶液をスピンコート等の方法によりウエハ及び支持体上に塗布し、その溶剤の揮発条件に応じ、80〜200℃の温度で、予めプリベークを行って形成することもできる。
第1仮接着層が形成されたウエハ、及び第2仮接着層が形成された支持体は、第1仮接着層と第2仮接着層を介して、接合される。接合方法としては、好ましくは40〜200℃、より好ましくは60〜180℃の温度領域で、減圧下、この基板を均一に圧着する方法が挙げられる。
ウエハ接合装置としては、例えば、EV Group社のEVG520IS、850TB、SUSS MicroTec社のXBC300等が挙げられる。
[工程(b)]
工程(b)は、第2仮接着層を熱硬化させる工程である。前記ウエハ加工体が形成された後、好ましくは120〜220℃、より好ましくは150〜200℃で10分〜4時間、好ましくは30分〜2時間加熱することによって、第2仮接着層の硬化を行う。
[工程(c)]
工程(c)は、支持体と接合したウエハの裏面を研削又は研磨する工程、すなわち、前記ウエハ加工体のウエハ裏面側を研削又は研磨して、このウエハの厚みを薄くする工程である。ウエハ裏面の研削加工方法は、特に限定されず、公知の研削方式が採用される。研削は、ウエハ加工体の非回路形成面を砥石(ダイヤモンド等)に水をかけて冷却しながら行うことが好ましい。ウエハ裏面を研削加工する装置としては、例えば、(株)ディスコ製DAG-810(商品名)等が挙げられる。また、ウエハ裏面側をCMP研磨してもよい。
[工程(d)]
工程(d)は、工程(c)で研削又は研磨したウエハの裏面に加工を施す工程である。金属配線形成、保護膜形成等が挙げられる。より具体的には、電極等の形成のための金属スパッタリング、金属スパッタリング層をエッチングするウェットエッチング、金属配線形成のマスクとするためのレジストの塗布、露光及び現像によるパターンの形成、レジストの剥離、ドライエッチング、金属めっきの形成、TSV形成のためのシリコンエッチング、シリコン表面の酸化膜形成等、従来公知のプロセスが挙げられる。
[工程(e)]
工程(e)は、工程(d)で加工を施したウエハを支持体から剥離する工程、すなわち、ダイシングする前に加工を施したウエハを支持体から剥離する工程である。この剥離工程は、一般に、室温から60℃程度の比較的低温の条件で実施される。剥離方法としては、ウエハ加工体のウエハ又は支持体の一方を水平に固定しておき、他方を水平方向から一定の角度を付けて持ち上げる方法や、研削されたウエハの研削面に保護フィルムを貼り、ウエハと保護フィルムをピール方式でウエハ加工体から剥離する方法等が挙げられる。本発明には、これらの剥離方法のいずれも適用可能である。これらの剥離方法は、通常、室温で実施される。
また、加工を施したウエハを支持体から剥離する工程(e)は、
(f)加工を施したウエハのウエハ面(裏面)にダイシングテープを接着する工程と、
(g)ダイシングテープ面を吸着面に真空吸着する工程と、
(h)吸着面の温度が10〜100℃の温度範囲で、支持体を、加工を施したウエハからピールオフにて剥離する工程と
を含むことが好ましい。このようにすることで、支持体を、加工を施したウエハから容易に剥離することができ、また、後のダイシング工程を容易に行うことができる。
また、工程(e)の後に、
(i)剥離したウエハの表面に残存する仮接着層を除去する工程
を行うことが好ましい。
工程(e)により支持体より剥離されたウエハの回路形成面には、仮接着層、特に第1仮接着層が一部残存している場合がある。この場合、工程(i)を実施することが好ましい。第1仮接着層の除去は、例えば、ウエハを洗浄することにより行うことができる。
工程(i)は、例えば、第1仮接着層に含まれるスルフィド結合を有する熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマーを溶解することができる洗浄液を用いて実施することができる。このような洗浄液としては、デカン、イソノナン、p−メンタン、ピネン、リモネン等の有機溶剤が挙げられる。これらの溶剤は、1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。また、除去しにくい場合は、前記溶剤に、塩基類や酸類を添加してもよい。塩基類としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、アンモニア等のアミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等のアンモニウム塩類が使用可能である。酸類としては、酢酸、シュウ酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等の有機酸が使用可能である。洗浄液中の塩基類や酸類の含有量は、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。また、残存物の除去性を向上させるため、既存の界面活性剤を添加してもよい。洗浄方法としては、前記液を用いてパドルでの洗浄を行う方法、スプレー噴霧での洗浄方法、洗浄液槽に浸漬する方法が可能である。洗浄時の温度は10〜80℃が好ましく、15〜65℃がより好ましい。また、必要に応じて、これらの溶解液で第1仮接着層を溶解したのち、最終的に水洗又はアルコールによるリンスを行い、乾燥処理させてもよい。
以下、調製例、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記例に限定されない。なお、下記例において、部は質量部である。重量平均分子量(Mw)は、THFを溶剤として用いたGPCによるポリスチレン換算測定値である。また、下記例で用いた化合物(M−1)〜(M−5)は、以下のとおりである。
Figure 2018046095
[1]熱硬化性樹脂組成物の調製
[調製例1]
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備したフラスコ内に、化合物(M−1)43.1g、化合物(M−3)29.5g、トルエン135g及び塩化白金酸0.04gを仕込み、80℃に昇温した。その後、化合物(M−5)17.5gを1時間かけてフラスコ内に滴下した。このとき、フラスコ内温度は、85℃まで上昇した。滴下終了後、更に80℃で2時間熟成した後、トルエンを留去すると共に、シクロヘキサノンを80g添加して、樹脂固形分濃度50質量%のシクロヘキサノンを溶剤とする樹脂溶液を得た。この溶液中の樹脂の重量平均分子量は、45,000であった。更に、この樹脂溶液50gに、架橋剤として、エポキシ架橋剤であるEOCN-1020(日本化薬(株)製)を7.5g、硬化触媒としてビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン(和光純薬工業(株)製)を0.2g及び酸化防止剤としてアデカスタブAO-60((株)ADEKA製)を0.1g添加し、1μmのメンブレンフィルターで濾過して、熱硬化性樹脂組成物B−1を得た。
[調製例2]
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備したフラスコ内に、化合物(M−2)84.1g及びトルエン600gを入れ、化合物(M−2)を溶解後、そこへ化合物(M−3)294.6g及び化合物(M−4)25.5gを加え、60℃に加温した。その後、カーボン担持白金触媒(5質量%)1gを投入し、内部反応温度が65〜67℃に昇温するのを確認した後、更に、90℃まで加温し、3時間熟成した。次いで、室温まで冷却した後、メチルイソブチルケトン600gを加え、本反応溶液をフィルターにて加圧濾過して白金触媒を取り除いた。この樹脂溶液中の溶剤を減圧留去すると共に、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を280g添加して、固形分濃度60質量%のPGMEAを溶剤とする樹脂溶液を得た。この樹脂溶液中の樹脂重量平均分子量は、28,000であった。更に、この樹脂溶液100gにα,α,α',α'−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)−p−キシレンであるTEP-TPA(旭有機材工業(株)製)9g及びテトラヒドロ無水フタル酸(新日本理化(株)製、リカシッドHH-A)0.2gを添加して、1μmのメンブレンフィルターで濾過して、熱硬化性樹脂組成物B−2を得た。
[2]熱可塑性樹脂組成物の調製
[調製例3]
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備したフラスコ内で、ハイブラー5125((株)クラレ製、ポリスチレンとビニル−ポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体、スチレン単位含有量20質量%、Tg=−13℃)100gをトルエン300gに溶解させた。この溶液に、下記式(S−1)で表される化合物(SH当量:1,050g/mol)18.1gを投入し、混合した。この量は、SH/Vi比(総アルケニル基に対するSH基の比率、以下同じ。)で0.57に相当する。この混合液に、触媒として2,2'−アゾビス(イソブチロニトリル)(AIBN)を0.118g添加し、60℃に加温し、60℃で4時間反応を行い、反応を完結させた。その後、トルエンを減圧留去して反応溶液を濃縮し、反応生成物を固形化し、シリコーン変性スチレン系エラストマーを得た。このシリコーン変性スチレン系エラストマーをp−メンタンに溶解した後、1μmのメンブレンフィルターで濾過して、熱可塑性樹脂組成物A−1を得た。NMRによりシリコーン及びスチレン含有量を測定したところ、エラストマー中、シリコーン単位含有量は15.3質量%、スチレン単位含有量は16.9質量%であった。
Figure 2018046095
[調製例4]
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備したフラスコ内で、ハイブラー5125 100gをトルエン300gに溶解させた。この溶液に、下記式(S−2)で表される化合物(SH当量:2,035g/mol)10.5gを投入し、混合した。この量は、SH/Vi比で0.15に相当する。この混合液に、触媒としてAIBNを0.111g添加し、60℃に加温し、60℃で4時間反応を行い、反応を完結させた。その後、トルエンを減圧留去して反応溶液を濃縮し、変性スチレン系エラストマーをp−メンタンに溶解した後、1μmのメンブレンフィルターで濾過して、熱可塑性樹脂組成物A−2を得た。NMRによりシリコーン及びスチレン含有量を測定したところ、エラストマー中、シリコーン単位含有量は9.5質量%、スチレン単位含有量は18.1質量%であった。
Figure 2018046095
[調製例5]
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備したフラスコ内で、ハイブラー5125 100gをトルエン300gに溶解させた。この溶液に、下記式(S−3)で表される化合物(SH当量:3,840g/mol)15.3gを投入し、混合した。この量は、SH/Vi比で0.13に相当する。この混合液に、触媒としてAIBNを0.115g添加し、60℃に加温し、60℃で4時間反応を行い、反応を完結させた。その後、トルエンを減圧留去して反応溶液を濃縮し、反応生成物を固形化し、シリコーン変性スチレン系エラストマーを得た。このシリコーン変性スチレン系エラストマーをp−メンタンに溶解した後、1μmのメンブレンフィルターで濾過して、熱可塑性樹脂組成物A−3を得た。NMRによりシリコーン及びスチレン含有量を測定したところ、エラストマー中、シリコーン単位含有量は13.3質量%、スチレン単位含有量は17.3質量%であった。
Figure 2018046095
[調製例6]
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備したフラスコ内で、ハイブラー5127((株)クラレ製、ポリスチレンとビニル−ポリイソプレンが結合したトリブロック共重合体、スチレン単位含有量20質量%、Tg=8℃)100gをトルエン300gに溶解させた。この溶液に、式(S−1)で表される化合物18.1gを投入し、混合した。この量は、SH/Vi比で0.57に相当する。この混合液に、触媒としてAIBNを0.118g添加し、60℃に加温し、60℃で4時間反応を行い、反応を完結させた。その後、トルエンを減圧留去して反応溶液を濃縮し、反応生成物を固形化し、シリコーン変性スチレン系エラストマーを得た。このシリコーン変性スチレン系エラストマーをp−メンタンに溶解した後、1μmのメンブレンフィルターで濾過して、熱可塑性樹脂組成物A−4を得た。NMRによりシリコーン及びスチレン含有量を測定したところ、エラストマー中、シリコーン単位含有量は15.3質量%、スチレン単位含有量は16.9質量%であった。
[調製例7]
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備したフラスコ内で、ハイブラー5125 100gをトルエン300gに溶解させた。この溶液に、式(S−1)で表される化合物5.3gを投入し、混合した。この量は、SH/Vi比で0.186に相当する。この混合液に、触媒としてAIBNを0.115g添加し、60℃に加温し、60℃で4時間反応を行い、反応を完結させた。その後、トルエンを減圧留去して反応溶液を濃縮し、反応生成物を固形化し、シリコーン変性スチレン系エラストマーを得た。このシリコーン変性スチレン系エラストマーをp−メンタンに溶解した後、1μmのメンブレンフィルターで濾過して、熱可塑性樹脂組成物A−5を得た。NMRによりシリコーン及びスチレン含有量を測定したところ、エラストマー中、シリコーン単位含有量は5.0質量%、スチレン単位含有量は19.0質量%であった。
[調製例8]
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備したフラスコ内で、ハイブラー5125 100gをトルエン300gに溶解させた。この溶液に、式(S−3)で表される化合物42.9gを投入し、混合した。この量は、SH/Vi比で0.365に相当する。この混合液に、触媒としてAIBNを0.115g添加し、60℃に加温し、60℃で4時間反応を行い、反応を完結させた。その後、トルエンを減圧留去して反応溶液を濃縮し、反応生成物を固形化し、シリコーン変性スチレン系エラストマーを得た。このシリコーン変性スチレン系エラストマーをp−メンタンに溶解した後、1μmのメンブレンフィルターで濾過して、熱可塑性樹脂組成物A−6を得た。NMRによりシリコーン及びスチレン含有量を測定したところ、エラストマー中、シリコーン単位含有量は30.0質量%、スチレン単位含有量は14.0質量%であった。
[調製例9]
攪拌機、温度計、窒素置換装置及び還流冷却器を具備したフラスコ内で、ハイブラー5125 100gをトルエン300gに溶解させた。この溶液に、白金触媒をハイブラー5125に対して白金元素換算で20ppm添加し、60℃に加温した状態で、下記式(S−4)で表される化合物(SiH当量:1,050g/mol)18.1gを滴下した。この量は、H/Vi比で0.57に相当する。100℃で2時間反応を行い、反応を完結させた。その後、トルエンを減圧留去して反応溶液を濃縮し、反応生成物を固形化し、シリコーン変性スチレン系エラストマーを得た。このシリコーン変性スチレン系エラストマーをp−メンタンに溶解した後、1μmのメンブレンフィルターで濾過して、熱可塑性樹脂組成物D−1を得た。NMRによりシリコーン単位含有量を測定したところ、エラストマー中、15.3質量%であった。
Figure 2018046095
[実施例1〜6、比較例1]
表面に高さ10μm及び直径40μmの銅ポストが全面に形成された直径200mmシリコンウエハ(厚さ:725μm)に、調製例で調製した各熱可塑性樹脂組成物をスピンコート後、ホットプレートにて150℃で5分間加熱することにより、第1仮接着層を表1に示す膜厚でウエハバンプ形成面に成膜した。一方、直径200mm(厚さ:500μm)のガラス板を支持体とし、この支持体に、調製例で調製した各熱硬化性樹脂組成物をスピンコートし、ホットプレートで150℃に加熱することで、第2仮接着層を表1中に示す膜厚で形成した。得られた第1仮接着層を有するウエハと第2仮接着層を有するガラス板とを、それぞれ樹脂面が合わされるように真空貼り合わせ装置内で表1に示す条件にて貼り合わせ、ウエハ加工体を作製した。
その後、この接合された基板に対し、下記試験を行った。結果を表1に示す。
(1)接着性試験
200mmのウエハ接合は、EV Group社のウエハ接合装置EVG520ISを用いて行った。接合温度は表1に記載の値、接合時のチャンバー内圧力は0.1Pa以下、荷重は5kNで実施した。接合後、一旦、180℃で1時間オーブンを用いて基板を加熱し、第2仮接着層を硬化させた後、室温まで冷却し、その後の界面の接着状況を目視で確認し、界面での気泡等の異常が発生しなかった場合を良好と評価して「○」で示し、異常が発生した場合を不良と評価して「×」で示した。
(2)裏面研削耐性試験
グラインダー((株)ディスコ製、DAG-810)でダイヤモンド砥石を用いてシリコンウエハの裏面研削を行った。最終基板厚50μmまでグラインドした後、光学顕微鏡(100倍)にてクラック、剥離等の異常の有無を調べた。異常が発生しなかった場合を良好と評価して「○」で示し、異常が発生した場合を不良と評価して「×」で示した。
(3)CVD耐性試験
シリコンウエハを裏面研削した後の加工体をCVD装置に導入し、2μm及び3μmのSiO2膜の生成実験を行い、その際の外観異常の有無を調べた。外観異常が発生しなかった場合を良好と評価して「○」で示し、ボイド、ウエハ膨れ、ウエハ破損等の外観異常が発生した場合を不良と評価して「×」で示した。
CVD耐性試験の条件は、以下のとおりであった。
装置名:プラズマCVD PD270STL(サムコ(株)製)
RF500W、内圧40Pa
TEOS(テトラエチルオルソシリケート):O2=20sccm:680sccm
(4)耐熱性試験
シリコンウエハを裏面研削した後の積層体を減圧下の220℃オーブンに2時間入れた後、外観異常の有無を調べた。外観異常が発生しなかった場合を良好と評価して「○」で示し、外周のみ剥離した場合を「△」で示し、外観異常(全面剥離)が発生した場合を不良と評価して「×」で示した。
(5)第2仮接着層の剥離性試験
第2仮接着層の剥離性は、まず、耐熱性試験を終えたウエハ加工体の50μmまで薄型化したウエハ側にダイシングフレームを用いてダイシングテープを貼り、このダイシングテープ面を真空吸着によって、吸着板にセットした。その後、室温にて、ガラスの1点をピンセットにて持ち上げることで、ガラス基板を剥離した。50μmのウエハを割ることなく剥離できた場合を「○」で示し、割れ等の異常が発生した場合を不良と評価して「×」で示した。
(6)洗浄除去性試験
前記剥離性試験終了後のダイシングテープを介してダイシングフレームに装着された200mmウエハ(耐熱性試験条件に晒されたもの)を、接着層を上にしてスピンコーターにセットし、洗浄溶剤としてp−メンタンを5分間噴霧したのち、ウエハを回転させながらイソプロピルアルコール(IPA)を噴霧にてリンスを行った。その後、外観を観察して残存する接着材樹脂の有無を目視でチェックした。樹脂の残存が認められないものを良好と評価して「○」で示し、樹脂の残存が認められたものを不良と評価して「×」で示した。
(7)第1仮接着層の剥離力試験
前記、接着及び耐熱性試験後のシリコンウエハ上に150mm長×25mm幅のポリイミドテープを5本貼り付け、テープが貼られていない部分の仮接着層を除去した。(株)島津製作所製のAUTOGRAPH(AG-1)を用いてテープの一端から180°剥離で120mm剥がし、そのときにかかる力の平均(120mmストローク×5回)を、その第1仮接着層の剥離力とした。
Figure 2018046095
表1に示したように、本発明の要件を満たす実施例1〜6では、仮接着及び剥離が容易であり、200℃以上の耐熱性及びCVD耐性を有していることがわかった。比較例1では、耐熱性試験においてウエハ全面で剥離が生じ、CVD耐性試験時にウエハ外周部にボイドが発生し、外観異常が発生した。
なお、本実施例においては、基板接着後の異常を目視で判別するために支持体としてガラス板を使用したが、ウエハ等の光を透過しないシリコン基板も使用可能である。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではない。前記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1 ウエハ加工体
11 ウエハ
12 支持体
13 ウエハ加工用仮接着材料
131 第1仮接着層
132 第2仮接着層

Claims (8)

  1. 表面に回路を有する裏面を加工すべきウエハと支持体とを一時的に接着するためのウエハ加工用仮接着材料であって、
    前記ウエハの表面に剥離可能に接着可能な、スルフィド結合を有する熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマーを含む第1仮接着層と、該第1仮接着層に積層された、前記支持体に剥離可能に接着可能な、熱硬化性重合体を含む第2仮接着層とを備え、
    前記スルフィド結合を有する熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマーが、下記式(1)で表されるシリコーン単位を含むものであるウエハ加工用仮接着材料。
    Figure 2018046095
    [式中、R1、R2及びR3は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価炭化水素基、又は置換された炭素数1〜10の1価炭化水素基である。X、Y及びZは、それぞれ独立に、単結合又は下記式(2)で表される2価の基であるが、X、Y及びZの少なくとも1つは下記式(2)で表される2価の基である。nは、1〜8の整数である。
    Figure 2018046095
    (式中、R4及びR5は、それぞれ独立に、炭素数1〜10の1価炭化水素基、又は置換された炭素数1〜10の1価炭化水素基である。aは、1以上の整数である。)]
  2. 前記熱可塑性シリコーン変性スチレン系エラストマーが、シリコーン変性ブロック共重合体であり、該共重合体中のスチレン単位の含有量が、全繰り返し単位中、10〜40質量%の範囲である請求項1記載のウエハ加工用仮接着材料。
  3. 前記第1仮接着層の25mm幅の試験片の180°ピール剥離力が、2〜50gfである請求項1又は2記載のウエハ加工用仮接着材料。
  4. 前記第2仮接着層が、下記式(3)で表される繰り返し単位及び必要に応じて下記式(4)で表される繰り返し単位からなる、重量平均分子量が3,000〜500,000のシロキサン結合含有重合体を100質量部、並びにホルマリン又はホルマリン−アルコールにより変性されたアミノ縮合物、1分子中に平均して2個以上のメチロール基又はアルコキシメチロール基を有するフェノール化合物及び1分子中に平均して2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物から選ばれる少なくとも1種を含む架橋剤を0.1〜50質量部含む組成物の硬化物からなる請求項1〜3のいずれか1項記載のウエハ加工用仮接着材料。
    Figure 2018046095
    [式中、R6〜R9は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の1価炭化水素基を表す。また、mは、1〜100の整数を表す。A及びBは、0<A<1、0<B<1、かつA+B=1を満たす正数である。T1及びT2は、下記式(5)で表される2価の有機基である。
    Figure 2018046095
    (式中、A1は、単結合、又は下記式
    Figure 2018046095
    で表される基から選ばれる2価の有機基である。R10及びR11は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。hは、それぞれ独立に、0、1又は2である。)]
  5. 前記第2仮接着層が、下記式(6)で表される繰り返し単位及び必要に応じて下記式(7)で表される繰り返し単位からなる、重量平均分子量が3,000〜500,000のシロキサン結合含有重合体を100質量部、並びに1分子中に平均して2個以上のフェノール基を有するフェノール化合物及び1分子中に平均して2個以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物から選ばれる少なくとも1種を含む架橋剤を0.1〜50質量部含む組成物の硬化物からなる請求項1〜3のいずれか1項記載のウエハ加工用仮接着材料。
    Figure 2018046095
    [式中、R12〜R15は、それぞれ独立に、炭素数1〜8の1価炭化水素基を表す。pは、1〜100の整数を表す。C及びDは、0<C≦1、0≦D<1、かつC+D=1を満たす正数である。T3及びT4は、下記式(8)で表される2価の有機基である。
    Figure 2018046095
    (式中、A2は、単結合、又は下記式
    Figure 2018046095
    で表される基から選ばれる2価の有機基である。R16及びR17は、それぞれ独立に、炭素数1〜4のアルキル基又はアルコキシ基である。kは、それぞれ独立に、0、1又は2である。)]
  6. 支持体上に、請求項1〜5のいずれか1項記載のウエハ加工用仮接着材料からなる仮接着層が形成され、かつ該仮接着層上に、表面に回路を有し、裏面を加工すべきウエハが積層されてなるウエハ加工体であって、前記ウエハの表面に、前記第1仮接着層が剥離可能に接着され、前記支持体に、前記第2仮接着層が剥離可能に接着されたものであるウエハ加工体。
  7. (a)表面に回路を有し、裏面を加工すべきウエハの前記表面を、請求項1〜5のいずれか1項記載のウエハ加工用仮接着材料からなる仮接着層を介して、支持体に接合する工程と、
    (b)前記第2仮接着層を熱硬化させる工程と、
    (c)前記支持体と接合したウエハの裏面を研削又は研磨する工程と、
    (d)前記研削又は研磨したウエハの裏面に加工を施す工程と、
    (e)前記加工を施したウエハを前記支持体から剥離する工程と
    を含む薄型ウエハの製造方法。
  8. 工程(e)の後に、前記剥離したウエハの表面に残存する前記仮接着層を除去する工程を含む請求項7記載の薄型ウエハの製造方法。
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