JP2018040344A - ロータホースポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】長い寿命を有するホースベッドに配設されたポンプホースを備えたロータホースポンプを提供する。
【解決手段】1つの装置(76、76´)は、複数の押圧ローラー(80、82、84、80´、82´、84’)を備えた押圧ローラーグループ(78)を含んでおり、押圧ローラーグループ(78)はポンプホース(50)を少なくとも1つの押圧部位(98、98´)にて共同で押圧する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ホースベッドに配設されたポンプホースを有するロータホースポンプに関するものであり、当該ポンプホースは、搬送媒体を第1の接続部から第2の接続部へ圧送(ポンピング)するために、ロータ軸の周りで回転可能なロータに収容された、少なくとも1つの、前記ポンプホースを押圧するための装置を用いて、ロータの回転時にポンプホースにて移動する押圧部位で、前記ホースベッドに対して押し付けられ得る。
その種のロータホースポンプは特許文献1から知られている。引用文献1には、例えばコンクリート、モルタルやセメント、又は、泥やヘドロといった粘性物質のためのロータホースポンプを有するミキサー車が記載されている。ロータホースポンプは、ポンプホースのためのホースベッドを備えたフラットシリンダ状のポンプハウジングを有しており、ポンプホースはミキサー車において、吸引口(吸引口)の形態の第1の接続部を介して、材料装入容器に接続されている。ポンプホースは第2の接続部を有しており、当該第2の接続部は圧力出口として働きまた搬送ラインと接続されている。ロータホースポンプはロータを含んでおり、当該ロータは互いに直径上に並んだ2つの押圧ローラーを用いてポンプホース5をポンプハウジングのホースベッドに内側から押し付ける。従って押圧ローラーは押圧によってポンプホースを閉塞する。その際、ロータの回転によって、搬送媒体はポンプホースを通って移動する。
その種のロータホースポンプにおけるポンプホースは、摩擦(摩耗)の影響を受けるので、定期的に新しいものと交換しなければならない。特にはコンクリートといった粘性物質の形態の多くの搬送媒体は、研磨性のある構成成分や石を含んでいるので、それらは内側からポンプホースを摩滅させる。ロータホースポンプの押圧ローラーがポンプホースへ食い込むことによって、ポンプホースは、圧送駆動時に追加的に外側からもポンプホース表面に負荷を掛けられる。すなわちロータホースポンプ内では、ロータの回転時に、ロータホースポンプのポンプホースへ押し込まれている押圧ローラーの外周面とポンプホースの周面の間に、押圧ローラーの食い込み輪郭に沿って、滑りが生じる。それは、圧送駆動時にロータホースポンプ内の押圧ローラーがロータの角速度に伴いロータ回転軸の周りで移動されることに起因している。その際、押圧ローラー自体の回転軸の周りでの押圧ローラーの回転運動が上述のロータの回転運動に結びついているにもかかわらず、押圧ローラーの外周面のポンプホースに食い込んでいる部分の速度は、そのポンプホース内へと食い込んでいる輪郭によって、ポンプホース表面に対して、変化する。
しかしながらこの滑りは、押圧ローラーの直径を大きくすることで、低減させることが出来る。しかしながら、押圧ローラーがポンプホースに入り込むことによってポンプホースの内部の食い込み輪郭にて形成される、搬送媒体が楔状になっている部分(以下「搬送媒体楔」と称する)の楔角は、ロータホースポンプ内の押圧ローラーの直径が増加すると共に、減少する。
しかしながら、ロータホースポンプのポンプホース内の搬送媒体楔の楔角が鋭角過ぎる場合、搬送媒体内の変形不能な固形の構成成分によって、例えば液状コンクリートに通常含まれている石によって、ポンプホース内では容易に引っかかり動かない状態になり得る。従って、これは搬送媒体とポンプホースの内壁の間の大き過ぎる摩擦力をもたらし、それは大きな消耗の原因となり、また、場合によってはポンプホースを著しく損なうことになり得る。更に、大きな摩擦力は、ロータホースポンプの効率にも負の影響を及ぼし得て、またそれは構成要素にとっての著しい負荷でもある。
DE 42 04 330 A1
本発明の課題は、長い寿命を有する、ホースベッドに配設されたポンプホースを備えたロータホースポンプを提供することである。
この課題は、ポンプホースを押圧するための少なくとも1つの装置が複数の押圧ローラーを備えるローラーグループを含んでいるような、冒頭挙げた種類のロータホースポンプによって解決され、その際押圧ローラーは、ポンプホースを少なくとも1つの押圧部位にて共同で押圧する。
この措置により、ロータホースポンプ内での、押圧ローラー及びポンプホースの間の滑りが低減され得るので、ポンプホースに及ぼされる摩擦力及びポンプホースの熱的負荷が減少する。
本発明に従い、ローラーグループの複数の押圧ローラーは、マルチローラを形成し、当該マルチローラは、ロータホースポンプのポンプホース内の搬送媒体楔に、所望の個別の形状を与える。その場合、その種のローラーグループの複数の押圧ローラーは、少なくとも一部が異なる直径を有している。特には、その種のローラーグループの押圧ローラーは、以下のような回転軸を有していてもよい、すなわち、回転軸の相互の間隔がそれぞれ、押圧ローラーの回転軸のロータ軸からの間隔よりも小さいような回転軸を有していてもよい。ローラーグループは、そのローラー径がポンプホースの直径よりも小さいような、1つの押圧ローラー、又は、複数の押圧ローラーを有していてもよい。
ローラーグループが第1の押圧ローラー及び少なくとも1つの、第1の押圧ローラーの近傍に別の押圧ローラーを有している場合が有利であり、その際、第1の押圧ローラーはロータ回転時にポンプホースにて少なくとも1つの別の押圧ローラーに先行し、また、第1の押圧ローラーは、少なくとも1つの別の押圧ローラーよりも小さいローラー径を有する。
ローラーグループの複数の押圧ローラーは、ポンプホースを押圧するためのローラー周面にして、ロータ軸に対して垂直な回転平面にある円周ラインに、円周ラインの中心へ向かう側で、接線的に当接するローラー周面を有していてもよい。
本発明は、ホースベットにポンプホースが配設されているロータホースポンプであって、第1の接続部から第2の接続部へ搬送媒体を圧送するために、ロータ軸の周りで回転可能なロータを収容しているポンプホースを押圧するための装置を用いて、ロータの回転時にポンプホースに沿って回転方向へ移動する少なくとも1つの押圧部位にて、ホースベッドに向かってポンプホースを押し潰すことが可能であり、その際、ポンプホースを押圧するための装置がロータにて可動的に変位可能に配設された少なくとも1つのローラー保持部を含み、当該ローラー保持部は、ローラー保持部に可動的に支持された、特には回転可能に支持された、少なくとも1つの押圧ローラーを備えているような、ロータホースポンプをも、対象としている。ローラー保持部における少なくとも1つの押圧ローラーの回転軸は、好ましくは、ローラー保持部に対して位置固定で配設されている。その代替としては、ローラー保持部における少なくとも1つの押圧ローラーの回転軸を変位可能としてもよく、それにより、押圧ローラーは、ローラー保持部に関連して、回転運動だけでなく、例えば揺動移動を行うことも出来る。この時ローラー保持部が少なくとも1つの押圧ローラーのロータ軸からの間隔を変化させるように変位可能である場合、特に有利である。そのため、ローラー保持部はロータにて確動的に案内されていてもよい。ローラー保持部が少なくとも2つの、互いに異なる運動移動度でロータにて変位可能である場合もまた、有利である。この様態では、押圧ローラーはロータホースポンプ内で、例えば大きな石といった、搬送媒体内の変形不能な構成成分を回避することが出来る。従って、ロータホースポンプ内でのポンプホース及びホースベッドの損傷を避けることが出来る。
ロータの回転運動時にローラー保持部に回転可能に支持されている少なくとも1つの押圧ローラーをポンプホースに対して押し付ける力Fを、ローラー保持部に作用させるために、ロータに支持された力発生手段が設けられていることによって、押圧ローラーをポンプホースへ押し付けるための規定の押し付け力を準備することが出来る。ロータの回転運動時に少なくとも1つの押圧ローラーをポンプホースに対して押し付ける力Fが調整可能である場合、有利である。この様態では、ロータホースポンプを用いて圧送される搬送媒体の種類及び状態及び/又は量に応じて押圧ローラーのポンプホースへの押し付け力を調整すること、及び/又は、単位時間当たりの所望の搬送量に合わせて押圧ローラーのポンプホースへの押し付け力を調整すること、が可能であるが、そのために、ローラー保持部に作用する力Fのロータの回転運動とのアクティブな同期が必要となることはない。
ローラー保持部に作用する力を供するために、力発生手段は弾性変形可能なエネルギー貯蔵部を含んでいてもよく、それは例えば、皿バネ、コイルスプリング、板バネ(リーフスプリング)、螺旋皿バネ、又は、トーションバー(トーションスプリング)などである。ローラー保持部に作用する力を供するための、力発生手段内の弾性変形可能なエネルギー貯蔵部は基本的に、リングスプリングとして形成されていてもよい。力発生手段内の弾性変形可能なエネルギー貯蔵部は、複数の同一のバネを含んでいてもよいし、複数の上述した異なるバネを含んでいてもよい。但し、力発生手段は、好ましくはハイドロニューマチック・サスペンションシステムを含んでおり、当該システムは、ローラー保持部に接続された液圧シリンダ、及び、当該液圧シリンダに接続された液圧貯蔵部を備えており、当該液圧貯蔵部はガス容積及び/又はオイル容積を含んでおり、それらは調整可能な予圧力で作用され得る。その際液圧シリンダは、ローラー保持部と運動連結されており、また、ロータにて支持されている。液圧シリンダを備えるそのようなハイドロニューマチック・サスペンションシステムは、簡潔な駆動において、液圧シリンダのピストンのための力と変位の特性曲線の調整を可能とし、また従って、ロータホースポンプが作動しポンプ駆動する際の、ローラー保持部の押圧ローラーのポンプホースへの押し付け力の調整を可能とする。液圧シリンダのピストンの検出された動き(偏移)に応じて1つ又は複数の押圧ローラーに対して所定の押圧力を作用させるために、本発明に従うロータホースポンプ内のハイドロニューマチック・サスペンションシステムは、液圧シリンダに接続された距離測定装置(ポジションセンサ)を有していてもよい。それにともない、ロータホースポンプ内の搬送ホース及びホースベッドの寿命を延長させることが可能であるが、それによりロータホースポンプのポンプの出力が低減されることはない。
本発明に従うロータホースポンプは例えばミキサー車へ組み込むことが出来る。
以下において本発明は、図中で概略的に示されている実施例を用いてより詳細に説明される。
第1のロータホースポンプを備えるミキサー車を示す。 1本のポンプホースを備えるミキサー車の第1のロータホースポンプの斜視図を示す。 ポンプホースを備える第1のロータホースポンプの断面図を示す。 第1のロータホースポンプ内での押圧ローラー及びポンプホースの相対運動を示す。 1本のポンプホースを備える第2のロータホースポンプの部分断面図を示す。 1本のポンプホースを備える第3のロータホースポンプの部分断面図を示す。 第3のロータホースポンプ内での、第1のローラーグループの押圧ローラーを用いたポンプホースの押圧を示す。 ロータホースポンプないでの、単独の押圧ローラーを用いたポンプホースの押圧を示す。 1本のポンプホースを備える第4のロータホースポンプの部分断面図を示す。 第3のロータホースポンプ内での、第1のローラーグループの押圧ローラーを用いたポンプホースの押圧を示す。 1本のポンプホースを備える第5のロータホースポンプの部分断面図を示す。 1本のポンプホースを備える第6のロータホースポンプの部分断面図を示す。 第6のロータホースポンプ内での、押圧ローラーを用いたポンプホースの押圧を示す。 ハイドロニューマチック・サスペンションシステム及び液圧シリンダを備える、第7のロータホースポンプの部分断面図を示す。 液圧シリンダを備えるハイドロニューマチック・サスペンションシステムを示す。 第8のロータホースポンプの部分断面図を示す。
図1に示されているコンクリート用ミキサー車は、ミキサードラム12を備えた長く延伸する4軸シャーシ10を有している。ミキサードラム12はシャーシ10の中央領域に配設されており、軸14の周りで回転することが出来る。ミキサードラム12は、1つの装入排出開口部16を有しており、当該装入排出開口部16はシャーシ10上で後上方へ向いている。後方端部の近傍では、後方軸(後方の車軸)18、18´の後でロータホースポンプ20がシャーシ10に配設されている。ロータホースポンプ(ホースポンプ、ロータポンプ)20は、ポンプホースを備えたポンプハウジング22を有しており、当該ポンプホースは材料装入容器24に接続されている。ミキサー車は、搬送ライン28を備えた分配マスト26を有している。分配マスト26は、運転手室(キャブ)32の近傍の前方軸(前方の車軸)30、30´の領域で、鉛直軸(垂直軸)36の周りで回転可能にベアリングブロック34に支持されている。分配マスト26は、互いに回動可能な複数のブームアーム38、38´、38´´から構成されている。ロータホースポンプ20のポンプホースは、分配マスト26の搬送ライン28に接続されている。
図2及び図3から見て取れるように、ロータホースポンプ20はガイド部42に第1接続部40を有しており、当該ガイド部42は材料装入容器24と接続されている。ロータホースポンプ20はガイド部46に連結部材48と共に第2接続部44を有しており、当該連結部材48は圧力搬送ラインとの接続部として利用される。ロータホースポンプ20はポンプホース50を有しており、当該ポンプホース50はポンプハウジング22に形成されているホーストラック52に配されている。
ポンプハウジング22内には第1のホースガイド54があり、当該ホースガイド54を通ってポンプホース50はガイド部42へ案内されている。ポンプホース50は挟持機構(クランプ機構)56を用いてガイド部42に固定されている。挟持機構56を備えるガイド部42は、ポンプホース50用の第1の保持装置58である。保持装置58を用いてポンプホース50は部位60内で保持される。ポンプハウジング22は第2のホースガイド62を有しており、当該ホースガイド62を通ってポンプホース50はガイド部46へ配されている。ポンプホース50は挟持機構64を用いてガイド部46に固定されている。ガイド部46及び挟持機構64はポンプホース50のために第2の保持装置66を形成している。ロータホースポンプ20は、ポンプハウジング22を含む保持構造70と共に、フレームシステムとして構成されたベース68を有している。
ロータホースポンプ20は回転運動可能なロータ72を含んでおり、当該ロータ72は(不図示の)油圧モータ(液圧モータ)を用いてロータ軸74の周りで回転され得る。ロータ72には、ポンプホース50を押圧するため(押し潰すため)の第1の装置76、及び、押圧のための第1の装置50とは別の、ポンプホース50を押圧するための別の装置76´が収容されている。ポンプホース50を押圧するための装置76、76´はそれぞれ、複数の押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´を備えたローラーグループ78、78´を有している。押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´は、ポンプホース50を押圧するためのローラー円周面88、88´を備えたローラー体押圧ローラー86、86´を有しており、当該円周面88、88´はロータ軸74に対して垂直な回転平面内で共通の円(円周)90、90´で内側から接線的に当接している。その際、円90、90´の円中心92、92´は、ロータ軸74から半径方向に離されている。その際、円90、90´の直径Dはポンプホース50の直径Dよりも大きい。ローラーグループ78、78´の押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´はそれぞれ回転軸94、94´を有しており、それらの相互の間隔aはそれぞれ、押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´の回転軸とロータ軸74の間の間隔bよりも小さい。
ロータ72が両方向矢印96の方向で時計回りに回転する場合、ポンプホース50は、押圧のための装置76、76´のローラーグループ78、78´の押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´を用いて、ローラーグループ78、78´にそれぞれ割り当てられた共通の押圧部位98、98´にて共同で押圧され、またその際、ロータホースポンプ20のホーストラック52に対して押しつぶされる。その際、ロータ72の回転時に押圧部位98、98´を移動させることによって、コンクリートは、接続部40を介して材料装入容器24から吸い込まれ、また、回転方向においてポンプホース50を通って接続部44は向かって、分配マスト26の搬送ライン28へ押し出される。
例えば洗浄のための逆送時には、ロータ72は、両方向矢印96の方向で反時計回りに回転される。その結果、コンクリートはポンプホース50を通り、押圧部位98、98´の移動の基づき材料装入容器24の方向へ逆送される。
当該ロータホースポンプ20内では、ポンプホース50内の押圧部位98、98´が、単独の押圧ローラーによって、作用を受けるロータホースポンプ20の場合とは異なり、押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´の、押圧部位98、98´でのポンプホース50との接触面は移動及び分配(分割)される。この様態では、ロータホースポンプ20内での押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´とポンプホース50の間の摩擦を減少させることが可能であり、それによりロータホースポンプ20の高い効率が導かれ、また更にポンプホース50の熱負荷も低減する。
図4は、ロータホースポンプ20内でポンプホース50を押圧するための装置76の、ポンプホース50及び押圧ローラー80、82、84の間での相対移動を説明している。
ロータ72が矢印100の方向へ回転する場合、ポンプホース50は、円弧形状の押圧プロフィール102を有する押圧するための装置76を用いて、押圧部位98にて基本的に凸形状に押圧される。その際、押圧ローラー80、82、84の、それらの固有の回転軸94の周りでの回転速度は、ポンプホース50の部位104、106、108において、異なる。
ロータホースグループ20内の押圧ローラー80、82、84のローラーグループ78は、ポンプホース50に搬送媒体楔を形成する作用を及ぼし、当該搬送媒体は、円90の直径Dに対応するローラー径Dを有している単独の押圧ローラーを備えたロータホースポンプがポンプホースを押圧する際の、搬送媒体楔に対応している。
部位104では、ポンプホース50とローラー周面88の間の摩擦によって引き起こされる押圧ローラー80、82、84のそれら自体の回転軸94の周りでの回転運動は、ロータ72の回転によって生じるロータ軸74の周りでの押圧ローラー80の移動に基づいて、押圧ローラー80、82、84及びポンプホース50の間の相対速度にして、VベクトルとVベクトルの和であるVベクトルで表される相対速度の、Vベクトルで表されるローラー周面88での接線成分と、完全に等しくなる。なお、Vベクトルは、押圧ローラー80、82、84及びポンプホース50の、ポンプホース50の表面85に対して垂直な成分である。従って部位104では、押圧ローラー80及びポンプホース50の間に滑りは存在しない、すなわち、ローラー周面88での押圧ローラー80とポンプホース50の相対速度の、押圧ローラー80のローラー周面88に対する接線成分であるVベクトルの間の差は存在しない。
しかしながら、円90の直径Dに対応するローラー径を有する押圧ローラーとは異なり、押圧ローラー82の、それ自体の回転軸94の周りでの回転運動は、部位106においても、押圧ローラー82の回転軸94の周りでの押圧ローラー80の場合と比べて減少した回転速度に基づいて、押圧ローラー82及びポンプホース50のVベクトルで表される相対速度の、ロータ72の運動によって引き起こされるVベクトルで表される接線成分と、等しくなる。従って部位106においても同様に、押圧ローラー82とポンプホース50の間に、滑りは存在しない。
部位108では、押圧ローラー82のそれ自体の回転軸94の周りでの回転運動は、略止まっている。この場合、ロータ72の回転によって生じる押圧ローラー84のロータ軸74の周りでの移動は、Vベクトルで表される押圧ローラー84のローラー周面88に対して接線的な速度成分を有しているが、その大きさは小さく、また、押圧ローラー82のその自体の回転軸94の周りでの回転運動に基づいて相殺される。従って、部位108においても、押圧ローラー84のローラー周面88とポンプホース50の間の滑りは僅かである。
注目すべき点は、無限小のローラー径Dの理論上の境界条件においては、押圧ローラー80、82、84のローラー周面88とポンプホース50の間の望まれない滑りを、その値をゼロまで減少出来ることである。
図5は、第2のロータホースポンプ120の部分断面図である。ロータホースポンプ120の構成グループ及び構成要素が、図1から図4を用いて詳述したロータホースポンプ20の構成グループ及び構成要素に対応するものである限り、これらは符号として同じ数字を用いて識別されている。
ロータホースポンプ120は、ローラーグループ78を備えるポンプホース50を押圧するための第1の装置76、及び、ローラーグループ78´を備えるポンプホース50を押圧するための第2の装置76´を有しており、それらはそれぞれ3つの押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´を含み、それらは、DR84≧DR82>DR80及びDR84´≧DR82´>DR80´の関係にある、異なる大きさの直径を有している。押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´は、ロータホースポンプ120のロータ72に、異なる支持位置87、87´で回転軸94、94´の周りで回転可能に、支持されている。
ロータ72が矢印100を用いて示されている搬送方向で時計回りに動く際に、最小のローラー径DR80、DR80´を有する押圧ローラー80、80´が残りの押圧ローラー82、82´及び84、84´に先行するように、すなわち押圧ローラー80、80´が中間のローラー径DR82、DR82´を有する押圧ローラー82、82´よりも先にポンプホース50へ食い込むように、ローラーグループ78、78´の押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´のそれぞれがロータホースポンプ120内に配設されている。ローラーグループ78、78´の、中間のローラー径DR82、DR82´を有する押圧ローラー82、82´は再び、最大のローラー径DR84、DR84´を有する押圧ローラー84、84´よりも先に、ポンプホース50へ食い込むことになる。押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´のローラー周面はその際、それぞれが、円中心92、92´の周りで、円周ライン90或いは90´に、円中心92、92´に向かう側で接線的に当接する。
その際、それぞれ最大のローラー径DR84、DR84´を有する押圧ローラー84、84´の支持位置87、87´は、一本の直線上に存在しており、当該直線は、ロータ軸74と垂直に交わり、また、円中心92或いは92´を通って延伸している。
図6は第3のロータホースポンプ220の部分断面図である。ロータホースポンプ220の構成グループ及び構成要素が、図1から図4を用いて記載されたロータホースポンプ20の構成グループ及び構成要素と対応するものである限り、これらは符号として同一の数字を用いて明示されている。
ロータホースポンプ220は、ローラーグループ78を用いてポンプホース50を押圧するための装置76を有しており、当該ローラーグループ78は、ロータ72にて支持位置87で回転移動可能に支持された2つの押圧ローラー80、82を含んでいる。
ローラーグループ78は、先行ローラーとして働く押圧ローラー82を有しており、そのローラー径Dは、ローラーグループ78内でメイン押圧ローラーとして機能する押圧ローラー80のローラー径Dよりも小さい。ローラーグループ78の押圧ローラー80、82を用いて、ポンプホース50はロータホースポンプ内で多段的に押圧される。
ローラーグループ78の押圧ローラー80、82のローラー体(回転体)86のローラー周面88はその際、先に図5を用いて説明したロータホースポンプ120内での場合とは異なり、ロータ軸74に対して垂直な回転平面では、1つの共通の円周ラインに内側から接線的に当接していない。
図7は、第3のロータホースポンプ220内での、第1のローラーグループ78の押圧ローラー80、82を用いたポンプホース50の段階的な押圧について説明している。先行ローラーとして働く押圧ローラー82を用いて、ポンプホース50は搬送媒体の圧送の際に、それがメイン押圧ローラーとして働く押圧ローラー80による作用を受ける前に、ロータホースポンプ220内で予変形される。ポンプホース50内の搬送媒体119はその場合、近似的に三角形形状をした断面を有する搬送媒体楔122を形成する。それにより、ポンプホース50内の搬送媒体119は、ロータホースポンプのロータ72の回転方向に対応する搬送方向121で移動される。当該搬送方向は、押圧ローラー80、82と干渉状態にあるポンプホース50の壁部の部位に実質的に平行である。
図8にて図示されている、1つの単独の押圧ローラー82を用いたポンプホース50の押圧と比べて、この様態では、図7の配置においてメイン押圧ローラーとして働く押圧ローラー80の負荷も、ポンプホース50全体の負荷も、減少される。それだけでなく、滑りに起因する押圧ローラー80、82及びポンプホース50の間の摩擦力は減少される。これは特に、図7に示されているように、複数の押圧ローラー80、82を用いてポンプホース50を押圧する場合、ポンプホース50のローラー周面88との接触面が、ポンプホース50の1つの単独の押圧ローラー80との接触面よりも小さいことに起因する。
図9は、第4のロータホースポンプ320の部分断面図である。
ロータホースポンプ320の構成グループ及び構成要素が、図1から図4を用いて記載されたロータホースポンプ20の構成グループ及び構成要素と対応するものである限り、これらは符号として同一の数字を用いて明示されている。
ロータホースポンプ320内には、ポンプホース50を押圧するためのローラーグループ78を有する装置があり、当該ローラーグループ78は、支持位置87にて回転運動可能に支持された3つの押圧ローラー80、82、84を有している。ローラーグループ78の押圧ローラー80、82、84は、図9では、互いに異なるローラー径を有している。そればかりか、ローラーグループ78の押圧ローラー80、82、84のローラー体86のローラー周面88は、図6を用いて説明されたロータホースポンプ220とは異なり、この場合も、ロータ軸74に対して垂直な回転平面内では、1つの共通の円周ラインに内側から接線的に当接していない。
ローラーグループ78内では、押圧ローラー84が先行ローラーとして働き、押圧ローラー84のローラー径は、ローラーグループ78内でメイン押圧ローラーとして機能する押圧ローラー82のローラー径よりも小さい。ロータホースポンプ320のロータ72に押圧ローラー80、82、84を配設することで、矢印100の方向へのロータの回転時に、同様に、ポンプホース50の段階的な押圧が可能となる。
図10は、ロータホースポンプ320の第2の押圧ローラーグループ78の押圧ローラー80、82、84を用いたポンプホース50の押圧を説明している。先行ローラーとして働く押圧ローラー84を用いて、ポンプホース50は、ロータホースポンプ320内での搬送媒体119の圧送の際に、この場合も同様に変形され、当該変形は、ロータホース50がメイン押圧ローラーとして働く押圧ローラー82による作用を受ける前に、行われる。それにより、搬送媒体119はポンプホース50内で同様に搬送方向121へと動かされる。当該搬送法は、ポンプホース50の壁部の部分にして押圧ローラー80、82に干渉されている部分と、平行である。図8に示されているポンプホース50の押圧と比較して、これは、メイン押圧ローラーとして働く押圧ローラー82の負荷も、ポンプホース50全体の負荷も、減少させる。この場合、押圧ローラー80、82、84のローラー周面88とのポンプホース50の接触面積は、単独の押圧ローラー80を用いてポンプホース50を押圧する場合(図8参照)よりも小さいので、この場合においても、滑りにより生じる押圧ローラー80、82、84とポンプホース50の間の摩擦力は比較的僅かである。
注目すべき点は、メイン押圧ローラーとメイン押圧ローラーの両側に配設された先行ローラーを有する、ロータホースポンプにおける複数の押圧ローラーのローラーグループが、ロータホースポンプを用いて、互いに相反する2つの回転方向へ、搬送媒体の圧送を可能とすることである。
図11は第5のロータホースポンプ420の部分断面図である。ロータホースポンプ420の構成グループ及び構成要素が、図1から図4を用いて詳述したロータホースポンプ20の構成グループ及び構成要素に対応するものである限り、これらは符号として同じ数字を用いて識別されている。
ロータホースポンプ420のロータ72は、1つのローラー保持部114を備えたポンプホース50を押圧するための装置76を保持しており、当該ローラー保持部114はロータ72にて可動的に変位可能に配設されている。ローラー保持部114はロータ72にて確動的に案内されている。ローラー保持部114はロータ72に、第1の揺動軸受116にて揺動移動可能に保持されており、また、力生成部118を用いて第2の第1の揺動軸受117にて支えられている。力発生手段118は、コルクスプリングの形態の弾性変形可能なエネルギー貯蔵部123を含んでいる。ローラー保持部114には、ポンプホース50を押圧するための1つの押圧ローラー80が回転移動可能に支持されている。力発生手段118は、力Fでローラー保持部114へ作用する。当該力Fは、ロータ72が両矢印96の方向で時計回りに又は反時計回りに回転する際に、ローラー保持部114に回転可能に支持された押圧ローラー80をポンプホース50に向かって押し付ける。
ポンプホース50を押圧するための装置76におけるローラー保持部114の可動的な配置は、押圧ローラー80が搬送媒体119内の例えば石のような固形成分(固体成分)を回避出来ること、また従って、大きな押圧力をポンプホース50に作用させてポンプ駆動を実行出来ることを可能にする。ローラー保持部114は、ロータホースポンプ420内でその都度、ロータ軸74からの押圧ローラー80の間隔bを変化させて、変位可能である。
図12は第6のロータホースポンプ520の部分断面図である。ロータホースポンプ520の構成グループ及び構成要素が、図1から図4を用いて詳述したロータホースポンプ20の構成グループ及び構成要素に対応するものである限り、これらは符号として同じ数字を用いて識別されている。
ロータホースポンプ520は更に、ポンプホース50を押圧するための、押圧ローラー80´を備えるローラー保持部114´を有する装置76を有しており、当該押圧ローラー80´はローラー保持部114´に回転移動可能に支持されている。ローラー保持部114´は、リニアガイド115内でロータ72に保持されており、また、力発生手段118を用いてサポート部125でロータ72に支えられている。この場合力発生手段118は皿バネとして形成された弾性を有するエネルギー貯蔵部123を含んでいる。力発生手段118はこの場合、力Fでローラー保持部114へ作用する。当該力Fも、ロータ72が回転移動する際、ローラー保持部114´に回転可能に支持された押圧ローラー80´を、ロータ72に回転時に時計回り又は反時計回りにポンプホース50に向かって押し付ける。
ポンプホース50を押圧するための装置76におけるローラー保持部114´の可動的な配置も、押圧ローラー80´が搬送媒体119内の例えば石のような固形成分を回避出来ること、また従って、大きな押圧力をポンプホース50に作用させてポンプ駆動を実行することを可能にする。ローラー保持部114´は、ロータホースポンプ520内でその都度、ロータ軸74からの押圧ローラー80´の間隔bを変化させて、変位可能である。
図13は、ロータホースポンプ520の押圧ローラー80と共に、ポンプホース50を図示している。この場合、ポンプホース50を押圧するための装置76内でのローラー保持部114の可動的な配置は、押圧ローラー80が搬送媒体119内の石126を矢印124で明示されている方向に回避出来ることを、可能にする。類似の様態では、ローラー保持部420内の押圧ローラー80の配置が、搬送媒体119がポンプホース50の押圧部位において搬送方向へ逃げることのない構成成分を含む場合に、ロータ軸74へ向かう方向で押圧ローラー80の回避を可能にする。
図14は第7のロータホースポンプ620の部分断面図である。ロータホースポンプ620の構成グループ及び構成要素が、図1から図4を用いて詳述したロータホースポンプ20の構成グループ及び構成要素に対応するものである限り、これらは符号として同じ数字を用いて識別されている。
ロータホースポンプ620のロータ72は、ポンプホース50を押圧するための、ローラー保持部114を有する装置76を支持しており、ローラー保持部114は、ロータ72に可動的に変位可能に配設されている。この場合もローラー保持部114は、揺動支持部116においてロータ72に揺動移動可能に保持されており、また、力生成手段118を用いて力Fで作用している。力生成手段118は、弾性的なエネルギー貯蔵部として図15に示されている、液圧シリンダ127を有するハイドロニューマチック・サスペンションシステム130を含んでいる。ハイドロニューマチック・サスペンションシステムの液圧シリンダ127は、ローラー保持部114と可動連結されており、また、揺動軸受117においてロータ72に支えられている。ローラー保持部114にはポンプホース50を押圧するために、複数の押圧ローラー80、82、84が回転運動可能に支持されている。
図15に示されているハイドロニューマチック・サスペンションシステム130は、液圧貯蔵部(スフェア)132を有しており、当該液圧貯蔵部132は、窒素容積134及び液圧油を含むオイル容積136を含んでいる。液圧貯蔵部132内には、弾性変形可能な膜135が存在し、当該膜135は液圧貯蔵部132内でオイル容積を窒素容積から分離している。液圧貯蔵部132は液圧ライン133を通って液圧シリンダ127と連結している。液圧貯蔵部132内の液圧油の量を調整することによって、窒素容積のガス圧を変化させることが可能であり、それにより、液圧シリンダ127にとっての弾性係数を力と変位の関係の形式で調整することが可能である。
ハイドロニューマチック・サスペンションシステム130内には、制御ユニット140と接続されている圧力センサ138が存在する。圧力センサ138は液圧貯蔵部132内の液圧油の液圧pを検出するために利用される。制御ユニット140を用いることで、排出バルブ142、補充バルブ(リフィルバルブ)144及び液圧ポンプ146を、圧力センサ138からの信号に応じて制御することが可能である。排出バルブ142を開放することによって、液圧ライン133から液圧オイルを液圧タンク148へ排出することが可能となる。補充バルブ144を介して、液圧ライン133に対して液圧タンク148からの液圧オイルによる作用を及ぼすことが可能であり、当該液圧オイルは液圧ポンプ146によって供給される。
ハイドロニューマチック・サスペンションシステム130の制御ユニット140には、入力ユニット150が割り当てられており、当該入力ユニット150にて利用者は液圧シリンダ127内の液圧オイルのために、定めされた圧力pを選択し、またそれにより、ロータホースポンプ520内でローラー保持部114に作用する力Fを定めることが出来る。ハイドロニューマチック・サスペンションシステム130は、圧力制御のための駆動様式及び容積流制御のための駆動様式で、駆動され得る。圧力制御のために、制御ユニット140は圧力センサ133を用いて、液圧ライン133内の液圧を目標値(基準値)へ調整する制御回路を形成する。その代わりとして、又は、それに追加して、制御ユニット140は、液圧ライン133内での目標の圧力pH−Sollに対する実際の圧力pH−Istの差Δpに応じて、補充バルブ144を介して、液圧ライン133内へ所定量の液圧オイルが供給されるように、実施されていてもよい。その場合、そのために必要となる容積流の大きさは、物理的な法則に従って、制御ユニット140内で算出される。ロータホースポンプ520が回転する度に、この容積流の算出が実行されるので、液圧ライン133内の実際の圧力pH−Istは、所望の目標の圧力pH−Sollに近づく。注目すべき点は、変更された別の実施形態においては、基本的に、ロータホースポンプ520内のハイドロニューマチック・サスペンションシステム130を、以下のように駆動させることも可能であることである、すなわち、液圧ライン133へ液圧オイルを供給するためにはハイドロニューマチック・サスペンションシステム130を圧力制御のための稼働様態で駆動させ、また、液圧ライン133から液圧オイルを排出するためにはハイドロニューマチック・サスペンションシステム130を容積流制御のための駆動様態で駆動させることが可能であることである。
ハイドロニューマチック・サスペンションシステム130の液圧シリンダ127は押圧ローラー80、82、84へ導入するために力Fを準備する。液圧シリンダ127内のピストンのxの偏位に従属する当該力Fの特性曲線は、ロータホースポンプ520において基本的に、圧力制御を用いてもまた同様に容積流制御を用いても、調整可能である。従って、押圧ローラー80、82、84のポンプホース50への押圧力が既知の境界内で変化され得て、また搬送媒体119の組成に適合され得ることを、達成することが出来る。
図16は第8のロータホースポンプ720の部分断面図である。ロータホースポンプ720の構成グループ及び構成要素が、図1から図4を用いて詳述したロータホースポンプ20の構成グループ及び構成要素に対応するものである限り、これらは符号として同じ数字を用いて識別されている。
ロータホースポンプ720のロータ72は、ローラー保持部114を備えたポンプホース50を押圧するための装置76を保持しており、当該ローラー保持部114はロータ72に可動的に変位可能に配設されている。ローラー保持部114はロータ72にて2つの互いに異なる運動自由度でロータ軸74に対して垂直な平面内で移動され得る。この場合ロータ72には、ローラー保持部114が、第1の力発生手段118及び第2の力発生手段118´を用いて、第1の揺動軸受116及び別の揺動軸受116´に支えられている。力発生手段118、118´の弾性的なエネルギー貯蔵部はそれぞれ、図15を用いて説明されたような液圧シリンダ127、127´を含むハイドロニューマチック・サスペンションシステムとして設計されている。
ローラー保持部114は、ロータホースポンプ720内でその都度ロータ軸74からの押圧ローラー80、82、84の間隔を変更するように移動可能である。この場合、力発生手段118、118´はローラー保持部114に対して、ロータ72の回転運動時にローラー保持部114に回転可能の支持された押圧ローラー80、82、84をポンプホース50に対して押し付ける力を、作用させる。ロータホースポンプ720内では、ローラー保持部114を、ロータ72にてポンプホース50に対して、両方向矢印152、154を用いて示されている互いに垂直な方向で移動させることが出来る。その場合においても、ポンプホース50を押圧するための装置76におけるローラー保持部114、114´の可動的な配置は、押圧ローラー80、82、84が搬送媒体内の例えば石のような固形成分を回避出来ること、また従って、大きな押圧力をポンプホース50に作用させたポンプ駆動が可能であること、を可能にする。
注目すべき点は、ロータホースポンプ20、120、220、320、420、520、620、720の変更された実施形態もまた、互いに同一に又は互いに異なる構成の押圧ローラーグループを備えた、ポンプホース50を押圧するための、2つ又はそれ以上の装置76を有していてもよいことである。更には、1つの押圧ローラーグループ内での複数の押圧ローラー80、82、84の使用が、僅かな抵抗しか発生せず従ってロータホースポンプの効率が改善されるように、ポンプホース50における搬送媒体楔122の形状の調整を可能にすることにも注目すべきである。
要約すると以下の好ましい特徴が確認される。
ロータホースポンプ20、120、220、320、420、520、620、720はホースベッドに配設されたポンプホース50を含んでいる。ポンプホース50は、第1の接続部40から第2の接続部44へ搬送媒体を圧送するために、回転軸74の周りで回転可能なロータ50に収容されている少なくとも1つのポンプホース50を押圧するための装置を用いて、ロータ72の回転時にポンプホースにて移動される押圧部位で、ホースベッド52に向かって押しつぶされ得る。ポンプホース50を押圧するための少なくとも1つの装置76、76´は、複数の押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´を備えた押圧ローラーグループ78、78´を含んでおり、当該複数の押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´はポンプホース50を少なくとも1つの押圧部位にて共同で押圧する。その代わりに又はそれに追加して、ポンプホース50を押圧するための装置76、76´は、少なくとも1つの、ロータ72にて可動的に変位可能に配設されているローラー保持部114、114´を有していてもよく、当該ローラー保持部114、114´はそれに回転可能に支持された少なくとも1つの押圧ローラー80、82、84、80´、82´、84´を備えている。
10 シャーシ
12 ミキサードラム
14 軸(シャフト)
16 供給‐排出口
18、18´ 後軸
20、120、220 ロータホースポンプ
320、420、520 ロータホースポンプ
620、720 ロータホースポンプ
22 ポンプハウジング
24 材料装入容器
26 分配マスト
28 搬送ライン
30、30´ 前軸
32 キャブ(キャビン)
34 軸受ブロック
36 垂直軸
38、38´、38´´ ブームアーム
40、44 接続部
42、46 ガイド部
48 連結部材
50 ポンプホース
52 ホースベッド
54、62 ホースガイド
56 クランプ機構
58、66 保持装置
60 ポンプホースの一部分
64 クランプ機構
68 ベース部
70 保持構造
72 ロータ
74 ロータ軸(ロータシャフト)
76、76´ 押圧するための装置(押圧装置)
78、78´ 押圧ローラーグループ
78、78´、80、80´ 押圧ローラー
82、82´、84、84´ 押圧ローラー
85 表面
86、86´ ローラー体
87、87´ 支持位置
88、88´ ローラー周面
89、89´ 直線部
90、90´ 円周ライン
92、92´ 円中心
94、94´ 回転軸
96 両方向矢印
98、98´ 押圧部位
100 矢印
102 押圧プロフィール
104、106、108 一部
114、114´ ローラー保持部
115 リニアガイド
116、116´、117 揺動軸受
118、118´ 力発生手段
119 搬送媒体
121 搬送方向
122 搬送媒体楔
123 エネルギー貯蔵部
124 矢印
125 サポート部
126 石
127 液圧シリンダ
130 ハイドロニューマチック・サスペンションシステム
132 液圧貯蔵部
133 液圧ライン
134 窒素ボリューム
135 膜
136 オイルボリューム
138 圧力センサ
140 制御ユニット
142 排出バルブ
144 補充バルブ
146 液圧ポンプ
148 液圧タンク
150 入力ユニット
152、154 両方向矢印

Claims (15)

  1. ホースベッド(52)に配設されているポンプホース(50)を備えるロータホースポンプ(20)にして、当該ポンプホース(50)が、搬送媒体を第1の接続部(40)から第2の接続部(44)へと圧送するために、ロータ軸(74)の周りで回転可能なロータ(72)に収容された、少なくとも1つの、前記ポンプホース(50)を押圧するための装置(76、76´)を用いて、前記ロータ(72)の回転時にポンプホース(50)にて移動する押圧部位(98、98´)で、前記ホースベッド(52)に対して押し付けられ得る、ロータホースポンプ(20)において、
    前記ポンプホース(50)を押圧するための前記少なくとも1つの装置(76、76´)は、複数の押圧ローラー(80、82、84、80´、82´、84)を備えた押圧ローラーグループ(78、78´)を含んでおり、当該押圧ローラーグループ(78、78´)は少なくとも前記押圧部位(98、98´)にて前記ポンプホース(50)を共同で押圧すること、
    を特徴とするロータホースポンプ。
  2. 請求項1に記載のロータホースポンプにおいて、
    前記押圧ローラーグループ(78、78´)の複数の前記押圧ローラー(80、82、84、80´、82´、84)は、少なくとも一部が異なる直径を有していること、
    を特徴とする粘性物質用ポンプ。
  3. 請求項1又は2に記載のロータホースポンプにおいて、
    前記押圧ローラーグループ(78、78´)の前記押圧ローラー(80、82、84、80´、82´、84)が回転軸(94、94´)を有しており、当該回転軸(94、94´)の間の間隔(a)のそれぞれが、前記押圧ローラー(80、82、84、80´、82´、84´)の前記回転軸(94、94´)の前記ロータ軸(74)からの間隔(b)よりも小さいこと、
    を特徴とするロータホースポンプ。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載のロータホースポンプにおいて、
    前記押圧ローラーグループ(78、78´)が、少なくとも1つの、そのローラー径(D)が前記ポンプホース(50)の直径(D)よりも小さい、押圧ローラー(80、82、84、80´、82´、84)を、有していること、
    を特徴とするロータホースポンプ。
  5. 請求項1から4の何れか一項に記載のロータホースポンプにおいて、
    前記押圧ローラーグループ(78、78´)が、第1の押圧ローラー(82)、及び、前記第1の押圧ローラー(82)と隣り合う少なくとも1つの別の押圧ローラー(80)を有しており、前記ロータ(72)の回転時に前記ポンプホース(50)にて前記第1の押圧ローラー(82)が前記少なくとも1つの別の押圧ローラー(80)に先行し、また、前記第1の押圧ローラー(82)が、前記少なくとも1つの別の押圧ローラー(80)よりも小さいローラー径(D)を有していること、
    を特徴とするロータホースポンプ。
  6. 請求項1から5の何れか一項に記載のロータホースポンプにおいて、
    前記押圧ローラーグループ(78、78´)の前記押圧ローラー(80、82、84、80´、82´、84)が、前記ポンプホース(50)を押圧するためのローラー周面(88、88´)にして、前記ロータ軸(74)に対して垂直な回転平面にある円周ライン(90、90´)に、円周ラインの中心(92、92´)へ向かう側で、接線的に当接するローラー周面(88、88´)を有していること、
    を特徴とするロータホースポンプ。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載のロータホースポンプにおいて、
    前記ポンプホース(50)を押圧するための前記装置が、前記ロータ(72)にて可動的に変位可能に配設されているローラー保持部(114)を含んでおり、当該ローラー保持部(114)には少なくとも1つの押圧ローラー(80、82、84)が回転可能に支持されていること、
    を特徴とするロータホースポンプ。
  8. ホースベッド(52)に配設されているポンプホース(50)を備えるロータホースポンプ(20)にして、当該ポンプホース(50)は、搬送媒体を第1の接続部(40)から第2の接続部(44)へと圧送するために、ロータ軸(74)の周りで回転可能なロータ(72)に収容された、少なくとも1つの、前記ポンプホース(50)を押圧するための装置(76)を用いて、前記ロータ(72)の回転時にポンプホース(50)にて移動する押圧部位(98、98´)で、前記ホースベッド(52)に対して押し付けられ得る、ロータホースポンプ(20)において、
    前記ポンプホース(50)を押圧するための前記装置(76)は、前記ロータ(72)にて可動的に変位可能に配設された少なくとも1つのローラー保持部(114)を含んでおり、前記ローラー保持部(114)は、前記ローラー保持部(114)にて可動的に支持されている少なくとも1つの押圧ローラー(80、82、84)を備えていること、
    を特徴とするロータホースポンプ。
  9. 請求項7又は8に記載のロータホースポンプにおいて、
    前記ローラー保持部(114)が、前記少なくとも1つの押圧ローラー(80、82、84)の前記ロータ軸(74)からの距離(b)を変化させながら、変位可能であること、
    を特徴とするロータホースポンプ。
  10. 請求項9に記載のロータホースポンプにおいて、
    前記ローラー保持部(114)が前記ロータ(72)にて確動的に案内されていること、及び/又は、前記ローラー保持部(114)が互いに異なる2つの運動自由度(x、y)で前記ロータ(72)にて変位可能であること、
    を特徴とするロータホースポンプ。
  11. 請求項8から10の何れか一項に記載のロータホースポンプにおいて、
    前記ロータ(72)が回転運動する際に前記ローラー保持部(114)にて回転可能に支持されている前記少なくとも1つの押圧ローラー(80、82、84)を前記ポンプホース(50)に対して押し付ける(力F)で前記ローラー保持部(114)を作用させるための、前記ロータ(72)にて支持されている力発生手段(118、118´)、
    を特徴とするロータホースポンプ。
  12. 請求項11に記載のロータホースポンプにおいて、
    前記ロータ(72)が回転運動する際に前記少なくとも1つの押圧ローラー(80、82、84)を前記ポンプホース(50)に対して押し付ける前記力(F)が、調整可能であること、
    を特徴とするロータホースポンプ。
  13. 請求項11又は12に記載のロータホースポンプにおいて、
    前記力発生手段(118、118´)が、前記ローラー保持部(114)の移動により前記ロータ(72)で弾性変形可能なエネルギー貯蔵部(123)を、含んでいること、
    を特徴とするロータホースポンプ。
  14. 請求項11から13の何れか一項に記載のロータホースポンプにおいて、
    前記力発生手段(118、118´)が、ハイドロニューマチック・サスペンションシステム(130)を含んでおり、当該ハイドロニューマチック・サスペンションシステム(130)は、前記ローラー保持部(114)と運動連結されまた前記ロータ(72)にて支持されている液圧シリンダ(127)を、備えていること、
    を特徴とするロータホースポンプ。
  15. 粘性物質を搬送するために形成された、特にはコンクリートを搬送するために形成された、請求項1から14の何れか一項に記載のロータホースポンプ(20、120、220、320、420)を有するミキサー車。
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