JP2018035566A - 水栓カウンター - Google Patents

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Abstract

【課題】上部材の切欠部に対して左右方向の適切な位置に操作部を配置することができる水栓カウンターを提供すること。【解決手段】水栓ユニットは押しボタン式の操作部を備えた操作ユニットを有し、上部材は操作ユニットの操作部が配置される切欠部を有し、操作ユニットは上部材に対する左右方向の相対位置を調整可能なように上部材に固定されている。【選択図】図10

Description

本発明は、水栓カウンターに関する。
従来、例えば特許文献1に開示されるように、カウンターに水栓ユニットの一部を内蔵した水栓カウンターがある。従来の水栓カウンターでは、水栓ユニットの上方側を覆う上部材に設けられた開口に押しボタンの先端側を挿通させた状態となるよう押しボタンを配置している。
特開2009−79421号公報
しかし、上部材は、上部材上面の載置面積等を考慮し、横長に形成されることが一般的であるために、従来の水栓カウンターにおいて、例えば上部材を水栓装置本体の上部に固定する場合、上部材を樹脂で成形していると、その成形時に生じる比較的大きな横方向の寸法誤差に基づき、少なくとも押しボタンの左右のいずれか一方の側面と、開口の周縁とが接触してしまうおそれがある。このような接触は、押しボタンの操作性を大きく低下させる。これを防ぐために、上部材の開口を横方向に予め大きく設けることも考えられるが、その場合、押しボタンと開口との間に大きなクリアランスが生じてしまい、外観が悪化してしまう。
本発明は、上部材の切欠部に対して左右方向の適切な位置に操作部を配置することができる水栓カウンターを提供することを目的とする。
第1の発明の水栓カウンターは、水栓ユニットを内蔵した水栓カウンターであって、天板を有する上部材と、前記上部材を支持する支持材と、前記天板の下方に配置される水栓ユニットと、前記水栓ユニットが露出しないよう前記水栓ユニットを覆うカバーと、を備え、前記水栓ユニットは、押しボタン式の操作部を備えた操作ユニットを有し、前記上部材は、前記操作部が配置される切欠部を有し、前記操作ユニットは、前記上部材に対する左右方向の相対位置を調整可能なように前記上部材に固定されていることを特徴としている。
第1の発明によれば、切欠部の左右幅を操作部の左右幅よりもそれほど大きくしなくても、操作部の左右の側面と切欠部の左右の側端との間に、操作部が上部材と干渉しないような適切なクリアランスを確保することができる。よって、水栓カウンターの外観を悪化させないようにしつつ、操作部の操作性が低下してしまうことを防止できる。
第2の発明は、第1の発明において、前記操作ユニットは、前記上部材に対する左右方向の相対位置を調整可能なように、前記支持材を介して前記上部材に間接的に固定されていることを特徴とする。
上部材に操作ユニットを直接固定した場合、操作ユニットの重量で上部材が撓み、上部材に付着した水の水はけが悪くなってしまうおそれがあるが、第2の発明によれば、通常剛性の高い材料が用いられる支持材に操作ユニットを固定しているため、そのようなおそれがない。
第3の発明は、第2の発明において、前記支持材が、前記上部材に対して左右方向に相対位置を調整可能に前記上部材に固定されている、または、前記操作ユニットが、前記支持材に対して左右方向に相対位置を調整可能に前記支持材に固定されている、のいずれか一方のみであることを特徴とする。
第3の発明によれば、支持材を上部材に対して左右方向に相対位置を調整する、または、操作ユニットを支持材に対して左右方向に相対位置を調整する、のいずれか一方のみを調整すればよいため、調整の手間を軽減させることができ、操作ユニットの取り付け作業性を向上できる。
第4の発明は、第3の発明において、前記支持材が、前記上部材に対して左右方向に相対位置を調整可能に前記上部材に固定されていることを特徴とする。
第4の発明によれば、操作ユニットに比べ簡単な構造をとりやすい支持材を、上部材に対して左右方向の相対位置を調整可能に固定しているため、位置調整をしやすい。
第5の発明は、第4の発明において、凸部および前記凸部と係合する凹部のいずれか一方が前記操作ユニットに設けられ、他方が前記支持材に設けられ、前記凸部と前記凹部との係合により、前記操作ユニットは前記支持材に対して左右方向に位置決めされるよう構成されていることを特徴とする。
第5の発明によれば、簡単な構造で操作ユニットを支持材に対して位置決めできる。
本発明の水栓カウンターによれば、外観を悪化させないようにしつつ、操作部の操作性が低下することを防止できる。
実施形態の水栓カウンターが壁面に取り付けられた状態を示す模式斜視図。 実施形態の水栓カウンターの前方側から見た斜視図。 実施形態の水栓カウンターの背面図。 実施形態の水栓カウンターの側面図。 実施形態の水栓カウンターの分解斜視図。 実施形態の水栓カウンターの分解斜視図。 実施形態の水栓カウンターにおける支持材の斜視図。 実施形態の水栓カウンターにおける端部支持材の斜視図。 実施形態の水栓カウンターにおける操作ユニットの斜視図。 (a)は実施形態の水栓カウンターの上面図であり、(b)は図10(a)におけるA−A断面部の拡大斜視図。 実施形態の水栓カウンターの組立方法を説明するための斜視図。 実施形態の水栓カウンターの組立方法を説明するための平面図。 実施形態の水栓カウンターにおける天板の切欠部に対する支持材の位置決めに用いる位置決め治具の斜視図。 実施形態の水栓カウンターの組立方法を説明するための斜視図。 (a)は比較例における操作部と天板との位置関係を示す模式側面図であり、(b)は実施形態における操作部と天板との位置関係を示す模式側面図。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1は、実施形態の水栓カウンター10が壁面WLに取り付けられた状態を示す模式斜視図である。
実施形態によれば、水栓カウンター10は、例えば浴室1の壁面WLに取り付けられる。水栓カウンター10は、例えば、浴室1内において、洗面器などを載置するためのカウンター2の上方に設置される。浴室1内において、水栓カウンター10の上方には、照明4が設けられている。
なお、水栓カウンター10の設置場所は、浴室に限ることなく、例えば、洗面所などでもよい。水栓カウンター10は、例えば、洗面所において洗面台の上方に取り付けてもよい。
本願明細書においては、水栓カウンター10が取り付けられた壁面WLから手前に向かう方向を「前方」とし、これと反対の方向を「後方」とする。また、前後方向(図1においてY方向)および上下方向(図1においてZ方向)に対して垂直な方向を横方向または左右方向(図1においてX方向)とする。
図2は、水栓カウンター10の前方側から見た斜視図である。
図3は、水栓カウンター10の背面図である。
図4は、水栓カウンター10の側面図である。
図5は、水栓カウンター10の前方側から見た分解斜視図である。
図6は、水栓カウンター10の後方側から見た分解斜視図である。
図2に示すように、水栓カウンター10の外観は、上部材20とカバー80によって構成される。上部材20は、天板21と側面パネル22a、22bを有する。
上部材20およびカバー80は、例えば樹脂材料からなる。これら上部材20およびカバー80の内側の空間内に、図5、図6に示す水栓ユニット50が内蔵されている。
水栓ユニット50は、水(湯も含む)を吐止水する。天板21の上には、例えば、ボディソープやシャンプーなどを載置することができる。このように、水栓カウンター10は、例えば、浴室1内の水栓装置として機能するとともに、浴室カウンターとして機能する。換言すれば、水栓カウンター10は、水栓装置とカウンターとを一体化させたものである。
図4に示すように、水栓カウンター10は、上部材20およびカバー80が壁面WLから前方に離間した状態で壁面WLに取り付けられる。図3に示す後述する中央支持材31の取付部35が壁面WLに対して固定される。水栓カウンター10と壁面WLとの間において、中央支持材31の左右の側方に隙間が設けられる。
この隙間により、水栓カウンター10のデザイン性の向上を図ることができる。また、図1に示すように、浴室1などでは水栓カウンター10の上方に照明4が設置される場合が多い。その照明4からの光を、水栓カウンター10と壁面WLとの間の隙間に通過させ、水栓カウンター10の下方を明るくしやすくすることもできる。
水栓ユニット50は、図5、図6に示すように、操作ユニット60、サーモユニット70、吐水部(スパウト)63、各種配管、止水栓などを有する。
操作ユニット60は、シャワー用の操作部61と吐水口用の操作部62を有する。サーモユニット70は、流量調整用の操作部71と温度調整用の操作部72を有する。
操作ユニット60の操作部61、62、サーモユニット70の操作部71、72、および吐水部63は、図2に示すように、水栓カウンター10の外部に露出している。吐水部63は吐水口63a(図14に示す)を下方に向けている。また、水栓ユニット50において外部配管などとの接続部も水栓カウンター10の外部に露出される。
操作ユニット60の操作部61、62は、例えば押しボタン式の操作部である。操作部61、62の前面を押しても操作可能であり、さらに操作部61、62の上面を押しても操作可能である。
その操作部61、62は、図5に示す天板21に形成された切欠部21a、および一対の側面パネル22a、22bの間の切欠部24から外部に露出する。切欠部24は、一対の側面パネル22a、22bを横方向に離間配置することで形成される。
天板21と側面パネル22a、22bは、切欠部21aと切欠部24の位置を一致させて組み合わされる。それら切欠部21a、24の上方に操作部61、62の上面が露出し、切欠部21a、24の前方に操作部61、62の前面が露出する。なお、切欠部は、操作部61、62の前面と上面のいずれか一方だけを露出させる構成であってもよい。
サーモユニット70の操作部71、72は、例えば回動式の操作部である。図5に示すように、側面パネル22aに円弧状の切欠部23が形成され、カバー80の前面81にも円弧状の切欠部81aが形成されている。側面パネル22aとカバー80が組み合わされると、それら切欠部23、81aは円形状の開口を形成する。その開口からサーモユニット70の操作部71、72が外部に露出する。
操作ユニット60の操作部62の操作により、吐水部63の吐水口63aからの吐止水が切り替えられる。操作ユニット60の操作部61の操作により、ハンドシャワーからの吐止水が切り替えられる。
サーモユニット70の操作部71の操作により、吐水口63aまたはハンドシャワーから吐水される水の流量が調整される。サーモユニット70の操作部72の操作により、吐水口63aまたはハンドシャワーから吐水される水の温度が調整される。
天板21は例えば矩形状に形成され、天板21の横方向の幅は前後方向の幅よりも大きい。切欠部21aは、天板21の前方側に形成されている。
天板21、側面パネル22a、22b、および水栓ユニット50は、図示しないネジで、支持材30に取り付けられる。
図7は、支持材30の斜視図である。
支持材30は、中央支持材31と、2つの端部支持材32、33とを有する。2つの端部支持材32、33が横方向に離間して配置され、それら2つの端部支持材32、33の間に中央支持材31が配置されている。
端部支持材32は、中央支持材31の一方の側方に配置され、連結材120および図示しないネジを介して中央支持材31に連結されている。端部支持材33は、中央支持材31の他方の側方に配置され、連結材120および図示しないネジを介して中央支持材31に連結されている。
中央支持材31は、天板支持部34と取付部35を有する。また、中央支持材31は、図4、図6に示す延出部36を有する。
天板支持部34、取付部35、および延出部36は一体に設けられている。取付部35は壁面WLに対向し、壁面WLに固定される。延出部36は取付部35から前方に延出し、延出部36の先端側に天板支持部34が設けられている。
取付部35には複数の開口39が形成され、これら開口39を通じて、水栓カウンター10内の水栓ユニット50と、外部配管とが接続される。
一方の端部支持材32は、天板支持部37と係合部41、42を有し、これらは一体に設けられている。係合部41、42は、天板支持部37の後方側で下方に延びる薄板状に設けられている。2つの係合部41、42が、横方向に離間して設けられている。
他方の端部支持材33も、天板支持部38と係合部43、44を有し、これらは一体に設けられている。係合部43、44は、天板支持部38の後方側で下方に延びる薄板状に設けられている。2つの係合部43、44が、横方向に離間して設けられている。
次に、カバー80について説明する。
図5、図6に示すように、カバー80は、前面81、側面82、下面83、および後面84を有する。さらに、後面84には、端部支持材32、33の係合部41〜44が係合する被係合部としてのリブ91が設けられている。これら要素を含むカバー80は、例えば樹脂材料で一体的に成形されている。
カバー80の後方側には切欠部85が形成され、その切欠部85を挟んで2つの後面84が横方向に離間して設けられている。
1つの後面84に例えば4つのリブ91が互いに横方向に離間して設けられている。リブ91は、後面84の内面から前方に突出しつつ左または右に折れ曲がった断面L字状に形成されている。
支持材30における少なくとも係合部41〜44は、カバー80における少なくとも後面84よりも剛性が高い。実施形態によれば、例えば、カバー80の材料よりも弾性率が大きい材料を支持材30の材料として使うことで、支持材30の剛性をカバー80よりも高くしている。より具体的には、カバー80を樹脂材料で形成し、支持材30(中央支持材31、および端部支持材32、33)を金属材料(例えばステンレス)で形成することで、係合部41〜44も含めた支持材30の剛性をカバー80よりも高くしている。したがって、支持材30(係合部41〜44)の方が、カバー80(後面84)よりも温度変化や外力によって変形しにくい(変形量が小さい)。
なお、支持材30(係合部41〜44)の材料として、カバー80(後面84)の樹脂材料よりも弾性率が大きい樹脂材料を使うことで、支持材30(係合部41〜44)の剛性をカバー80(後面84)よりも高くしてもよい。または、支持材30(係合部41〜44)とカバー80(後面84)を同じ材料で形成し、支持材30(係合部41〜44)の厚さをカバー80(後面84)の厚さよりも厚くすることで、支持材30(係合部41〜44)の剛性をカバー80(後面84)よりも高くしてもよい。
また、平板状の係合部41〜44を例えば波形にするなど形状の工夫によって、係合部41〜44の剛性をカバー80(後面84)よりも高くしてもよい。
操作ユニット60は、2つの端部支持材32、33のうちの端部支持材32に対して取り付けられる。
図8は、その端部支持材32の斜視図である。
端部支持材32における前端側には、天板支持部37から下方に突出した例えば2つの凸部52が設けられている。それら2つの凸部52の間に凹部53が形成されている。天板支持部37の前端側に形成された2本のフィンガー状に延びる部分を下方に折り曲げ加工することで、凸部52および凹部53が形成される。
図9は、操作ユニット60の斜視図である。
操作ユニット60は、2つの操作部61、62が取り付けられる取付部65を有する。取付部65は端部支持材32に対して固定される。2つの操作部61、62はそれぞれ独立して押し込み操作可能に、取付部65に対して取り付けられる。
取付部65の上面には2つの凹部67が設けられている。さらに、2つの凹部67の間に凸部66が設けられている。凹部67および凸部66は操作部61、62の後端よりも後方に位置し、操作部61、62は凹部67および凸部66を覆っていない。
凸部66は、操作部61、62の左右幅のセンター(図9において操作部61の左側面と操作部62の右側面との間の距離(幅)D1を2等分する位置)に位置する。
操作ユニット60が端部支持材32に取り付けられた状態で、図10(b)に示すように、操作ユニット60の凸部66と、端部支持材32の凹部53は係合する。
図10(a)は水栓カウンター10の上面図であり、図10(b)は図10(a)におけるA−A断面部の拡大斜視図である。
この凸部66と凹部53の係合により、操作ユニット60の左右方向の移動が規制され、操作ユニット60は端部支持材32に対して左右方向に位置決めされる。
端部支持材32の凹部53の両側に形成された2つの凸部52は、それぞれ、操作ユニット60の凸部66の両側に形成された2つの凹部67に嵌まる。
次に、図11〜図14を参照して、実施形態の水栓カウンター10の組み立て方法について説明する。
図11に示すように、天板21は、端部支持材32、33の天板支持部37、38の上面に図示しないネジで固定される。
このとき、端部支持材32は、天板21に対して左右方向に相対位置を調整可能となっている。すなわち、端部支持材32の天板21に対する取り付け可能位置は左右方向に幅をもっている。治具200を用いて、端部支持材32は天板21に対して位置決めされる。
図12は、治具200によって天板21に対して位置決めされた端部支持材32の平面図である。
図13は、治具200の斜視図である。
図13に示す治具200の一対の側面203間の距離(幅)D2は、図9に示す操作部61、62の左右幅(操作部61の左側面と操作部62の右側面との間の距離)D1と同じである。治具200において、その側面203間の距離D2を2等分する位置に突出部201が設けられている。
治具200は側面203に連続して形成された前面202を有し、突出部201は前面202よりも治具200の外側にも突出している。
治具200は、その左右の側面203を天板21の切欠部21aの左右の側端に対向させて、切欠部21aに嵌め込まれる。また、治具200の前面202を、切欠部21aの後端21b(図12、図14に示す)に当接させる。
治具200の左右の側面203をそれぞれ切欠部21aの左右の側端に当接させる、または、治具200の一方の側面203と切欠部21aの一方の側端との間の隙間と、治具200の他方の側面203と切欠部21aの他方の側端との間の隙間とが同じになるようにする。これにより、切欠部21aに対して、治具200の左右方向の相対位置が位置決めされる。
また、治具200の前面202が切欠部21aの後端21bに当接することで、切欠部21aに対して治具200の前後方向の相対位置が位置決めされる。
このように切欠部21aに対して治具200が位置決めされた状態において、左右の側面203間の距離(幅)D2のセンターに位置する突出部201は、切欠部21aの左右幅のセンターに位置することになる。
その治具200の突出部201に対して、図11、図12に示すように、端部支持材32の凹部53が嵌め込まれる。これにより、治具200に対して端部支持材32の左右方向の相対位置が位置決めされる。すなわち、切欠部21aに対して端部支持材32の左右方向の相対位置が位置決めされる。したがって、端部支持材21の凹部53が、切欠部21aの左右幅のセンターに位置する。
また、端部支持材32における図8に示す前端55を、切欠部21aに嵌め込まれた治具200の前面202に当接させる。これにより、治具200に対して端部支持材32の前後方向の相対位置が位置決めされる。すなわち、切欠部21aに対して端部支持材32の前後方向の相対位置が位置決めされる。
治具200の前面202は、前述したように、切欠部21aの後端21bに当接している。したがって、図14に示すように、端部支持材32の前端55と、切欠部21aの後端21bとが同一面上に揃う。
図12に示すように、端部支持材32には例えば4つの貫通孔137が形成されている。一方、天板21の下面には少し盛り上がった例えば4つのボス部が設けられ、そのボス部にネジ孔121が形成されている。ネジ孔121は天板21を貫通していない。
治具200によって位置決めされた状態で、端部支持材32の貫通孔137は天板21のネジ孔121に重ね合わされ、ネジ孔121に図示しないネジが締め込まれる。これにより、端部支持材32は、切欠部21aに対して所定位置に位置決めされた状態で、天板21に固定される。
樹脂材料からなる天板21の成形時の寸法誤差などにより、切欠部21aに嵌め込まれた治具200の突出部201の左右方向の位置がばらつき、その突出部201に凹部53が係合する端部支持材32の、ネジ孔121に対する左右方向の取付位置もばらつく場合があり得る。
ここで、端部支持材32の貫通孔137の直径は天板21のネジ孔121よりもわずかに大きいため、位置決めされた端部支持材32の取り付け位置が左右方向に若干ばらついても、貫通孔137をネジ孔121に重ねることができる。
天板21の寸法誤差は生じたとしてもわずかであり、それに伴う端部支持材32の左右方向の取り付け位置のばらつき、すなわち貫通孔137がネジ孔121に対してずれる量は、ネジの締め込みが不可能にならない範囲内のわずかな量である。
また、貫通孔137を例えば左右方向に延びる長孔にすることで、端部支持材32の左右方向の取り付け位置がばらついても、貫通孔137を貫通させてネジをネジ孔121に締め込むことができる。
天板21と端部支持材32、33とを組み付けた後、図14に示すように、側面パネル22a、22bが端部支持材32、33に対して図示しないネジで固定される。
一対の側面パネル22a、22bは、天板21の切欠部21aに重ならないよう、且つ切欠部21a側の端の位置を切欠部21aの側端の位置に一致させて、横方向に離間して配置される。
この側面パネル22a、22bの離間配置により、天板21の切欠部21aの下方に側面パネル22a、22bの切欠部24が形成される。これら切欠部21aおよび切欠部24は、天板21と側面パネル22a、22bとを合わせた上部材20の切欠部を構成する。
次に、操作ユニット60およびサーモユニット70を含む水栓ユニット50が、端部支持材32、33の天板支持部37、38の下面に図示しないネジで固定される。水栓ユニット50は天板21の下方に配置される。
このとき、操作ユニット60は、図10(b)に示すように、その凸部66が端部支持材32の凹部53に係合することで、端部支持材32に対して左右方向の相対位置が位置決めされる。
前述したように、端部支持材32の凹部53は、切欠部21aの左右幅のセンターに位置決めされている。その凹部53に係合する操作ユニット60の凸部66も、操作部61、62の左右幅のセンターに位置することになる。したがって、操作部61、62の左右幅(図9に示すD1)のセンター位置を、切欠部21aの左右幅のセンター位置に合わせることができる。
それぞれの側面パネル22a、22bにおける天板21の切欠部21a側の端は、切欠部21aの左右の側端に一致するよう位置決めされている。したがって、操作部61、62の左右幅のセンター位置を、側面パネル22a、22bの切欠部24の左右幅のセンター位置にも合わせることができる。
すなわち、操作部61、62の左右幅のセンター位置を、それら操作部61、62を露出させる上部材20の切欠部の左右幅のセンター位置に合わせることができる。
例えば比較例として、天板21に対する端部支持材32のネジ止め位置を左右方向に調整できない場合、その端部支持材32に対して取り付けられる操作ユニット60は、天板21に対してある特定の1つの取り付け位置に固定されてしまう。操作部61、62と切欠部21aとの相対位置は、天板21のネジ孔121の位置に依存してしまう。この場合、切欠部21aの寸法誤差などにより、操作部61、62の側面が上部材20の切欠部に当たってしまうことが起こり得る。
これに対して実施形態によれば、切欠部21aに対して凹部53が所定位置(例えば切欠部21aの左右幅のセンター)に位置するように、端部支持材32を適宜左右に位置を調整して天板21に固定できる。その端部支持材32の凹部53に操作ユニット60の凸部66を係合させることで、結果として、切欠部21aに対して適切な位置に操作部61、62が位置決めされる。
したがって、天板21の樹脂成形の寸法誤差を見込んで切欠部21aの左右幅を操作部61、62の左右幅よりもそれほど大きくしなくても、操作部61、62の左右の側面と、切欠部21a、24の左右の側端との間に、操作部61、62が上部材20と干渉しないような適切なクリアランスを確保することができる。操作部61、62の左右の側面と、切欠部21a、24の左右の側端との間に見栄えを損ねる大きなクリアランスが形成されない。よって、水栓カウンター10の外観を悪化させないようにしつつ、操作部61、62の操作性が低下してしまうことを防止できる。
端部支持材32を使わずに、操作ユニット60を天板21に直接固定することもできる。その場合も、例えば天板21の切欠部21aの左右幅のセンターに、操作部61、62の左右幅のセンターが位置するように、操作ユニット60の天板21に対する左右方向の相対位置を調整して、操作ユニット60は天板21に固定される。
なお、例えば樹脂材料からなる天板21に操作ユニット60を直接固定した場合、操作ユニット60の重量で天板21が撓み、天板21の上面に付着した水の水はけが悪くなってしまうおそれがある。
これに対して、実施形態によれば、操作ユニット60は、上部材20に対する左右方向の相対位置を調整可能なように、端部支持材32を介して上部材20に間接的に固定されている。例えば、金属(例えばステンレス)材料からなり、樹脂材料からなる天板21よりも剛性の高い端部支持材32に操作ユニット60を固定しているため、天板21の撓みを防ぐことができる。
以上説明した実施形態では、操作ユニット60は端部支持材32に対しては左右方向の相対位置の調整幅はもたないが、操作ユニット60を端部支持材32に対して左右方向に相対位置を調整可能に端部支持材32に固定してもよい。端部支持材32の切欠部21aに対する左右方向の相対位置の調整と合わせて、操作部61、62の切欠部21aに対する左右方向の相対位置を高精度に調整できる。また、端部支持材32や操作ユニット60の寸法ばらつきも吸収できる。
なお、端部支持材32を天板21に対して左右方向に相対位置を調整可能に天板21に固定する、または、操作ユニット60を端部支持材32に対して左右方向に相対位置を調整可能に端部支持材32に固定する、のいずれか一方のみとすると、端部支持材32を天板21に対して左右方向に相対位置を調整する、または、操作ユニット60を端部支持材21に対して左右方向に相対位置を調整する、のいずれか一方のみを調整すればよいため、調整の手間を軽減させることができ、操作ユニット60の取り付け作業性を向上できる。
端部支持材32を天板21に対して相対位置を調整可能にすること、および操作ユニット60を端部支持材32に対して相対位置を調整可能にすることのいずれか一方だけを調整するにあたって、上記実施形態では、複数のバルブ等を内蔵させるなど、その構造が複雑になり、重量も重くなりやすい操作ユニットに比べ、簡単な構造をとりやすい端部支持材21を、天板21に対して左右方向の相対位置を調整可能に固定しているため、位置調整をしやすい。
また、図10(b)に示すような凹部53と凸部66の係合は、簡単な構造で操作ユニット60を端部支持材32に対して位置決めできる。
図15(a)は、比較例における操作部61、62と天板21の切欠部21aとの位置関係を示す模式側面図である。
図15(a)には、天板21の切欠部21aの後端21bの下方が面取りされている(切り欠かれている)形態を示す。この場合、操作ユニット60の取り付け高さによっては、操作部61、62の後方に設けられた当て部材66を切欠部21aの後端21bに当てることができないことが起こり得る。その場合、操作部61、62と切欠部21aの後端21bとの間に十分なクリアランスが確保できずに、操作部61、62の可動により操作部61、62の後部が切欠部21aの後端21bに当たり、操作性を低下させてしまうことになる。
これに対して、実施形態によれば、図14を参照して前述したように、端部支持材32の前端55と、切欠部21aの後端21bとが同一面上に揃うように、端部支持材32の前後方向の位置を位置決めすることができる。
したがって、図15(b)に示すように、切欠部21aの後端21bの下方が面取りされていたとしても、その後端21bの下に位置する端部支持材32の前端55に、操作ユニット60の当て部材66を当接させることができる。この当接により、操作部61、62の後方に、操作部61、62が操作されても切欠部21aの後端21bに当たらないクリアランスを確保することができる。
以上説明したようにして、上部材20(天板21および側面パネル22a、22b)、端部支持材32、33、および水栓ユニット50が互いに組み付けられる。一方、中央支持材31の取付部35は壁面WLに図示しないネジで固定される。そして、壁面WLに固定された中央支持材31に対して、図14に示す要素が互いに組み付けられた(仮)ユニットを取り付ける。
図7に示すように、端部支持材32は係合部41の隣に、係合部41、42と同様に天板支持部37から下方に延びる薄板状の取付部45を有している。端部支持材33も係合部43の隣に、係合部43、44と同様に天板支持部38から下方に延びる薄板状の取付部46を有している。その取付部45、46に対して、中央支持材31を図7に示す連結材120および図示しないネジを介して連結する。さらに、図14に示す天板21における端部支持材32、33の間の部分が、中央支持材31の天板支持部34に図示しないネジで固定される。
端部支持材32、33の天板支持部37、38および中央支持材31の天板支持部34の後端は壁面WLから前方に離間し、それら天板支持部34、37、38上に支持された天板21の後端も壁面WLから前方に離間している。
このようにして、水栓カウンター10におけるカバー80を除く要素が壁面WLに対して取り付けられる。そして、壁面WLに取り付けられたこのユニットに対して、下方からカバー80を取り付ける。
図5に示すように、カバー80の前面81には上方に突出する爪部86が設けられている。その爪部86を、側面パネル22a、22bに形成された図示しない係合孔に差し込んで係合させることで、カバー80が取り付けられる。また、カバー80における下面83の後端側に設けられた図6に示すボス部87が、中央支持材31に設けられた図7に示すカバー固定部59に対して図示しないネジで固定される。
カバー80の前面81、側面82、および下面83は、それぞれ、天板21の下方に配置された水栓ユニット50の前方、側方、および下方を覆う。
また、カバー80の後方側には、中央支持材31の延出部36に干渉しないように切欠部85が形成されている。延出部36がその切欠部85を貫通するようにカバー80が下方から取り付けられる。延出部36の横幅は天板21の横幅よりも小さく、その延出部36の側方における水栓ユニット50の後方は、カバー80の後面84で覆われる。
カバー80の後面84には、図5に示すように、例えば断面L字状の縦長のリブ91が形成されており、その断面L字状のリブ91に対して、端部支持材32、33に設けられた薄板状の係合部41〜44の左右の端部を係合する(挿入する)。
中央支持材31と、カバー80の後面84との間の隙間は、図3に示すように、支持材カバー110によって覆われる。
カバー80よりも剛性が高い支持材30の係合部41〜44がカバー80の後面84の被係合部(リブ91)に係合している。このような係合部41〜44は、温度変化や清掃時に作用する外力によってカバー80の後面84が前後方向に変形しようとしても、その変形を抑制する。このカバー80の後面84の変形の抑制は、水栓カウンター10の外観の悪化を防止する。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。しかし、本発明は、それらに限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて種々の変形が可能である。
10…水栓カウンター、20…上部材、21…天板、21a,24…切欠部、30…支持材、31…中央支持材、32,33…端部支持材、50…水栓ユニット、53…凹部、60…操作ユニット、61,62…操作部、66…凸部、70…サーモユニット、80…カバー

Claims (5)

  1. 水栓ユニットを内蔵した水栓カウンターであって、
    天板を有する上部材と、
    前記上部材を支持する支持材と、
    前記天板の下方に配置される水栓ユニットと、
    前記水栓ユニットが露出しないよう前記水栓ユニットを覆うカバーと、
    を備え、
    前記水栓ユニットは、押しボタン式の操作部を備えた操作ユニットを有し、
    前記上部材は、前記操作部が配置される切欠部を有し、
    前記操作ユニットは、前記上部材に対する左右方向の相対位置を調整可能なように前記上部材に固定されていることを特徴とする水栓カウンター。
  2. 前記操作ユニットは、前記上部材に対する左右方向の相対位置を調整可能なように、前記支持材を介して前記上部材に間接的に固定されていることを特徴とする請求項1記載の水栓カウンター。
  3. 前記支持材が、前記上部材に対して左右方向に相対位置を調整可能に前記上部材に固定されている、または、
    前記操作ユニットが、前記支持材に対して左右方向に相対位置を調整可能に前記支持材に固定されている、
    のいずれか一方のみであることを特徴とする請求項2記載の水栓カウンター。
  4. 前記支持材が、前記上部材に対して左右方向に相対位置を調整可能に前記上部材に固定されていることを特徴とする請求項3記載の水栓カウンター。
  5. 凸部および前記凸部と係合する凹部のいずれか一方が前記操作ユニットに設けられ、他方が前記支持材に設けられ、
    前記凸部と前記凹部との係合により、前記操作ユニットは前記支持材に対して左右方向に位置決めされるよう構成されていることを特徴とする請求項4記載の水栓カウンター。
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