JP2018031464A - 差込式結合継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】差込式結合継手の解除部材の誤作動を着脱作業を煩雑化せずに防止できる構造を提供する。
【解決手段】本発明の差込式結合継手1は、差し具10を受け具20′の受け口20aに差し込むことにより結合し、差し具10の外周において軸線方向に移動可能に嵌装された解除部材14を受け具20′との間の解除位置まで押し込むことにより結合状態が解除され、取り外し可能に構成される結合継手であって、受け具20′には、受け口20aの周囲から軸線方向に延在し、先端部分の少なくとも一部の内縁が差し具10と受け具20′が結合したときに解除部材14の外周部14bに対して受け口20aの側に配置されるとともに、解除部材14を受け口20aの側へ移動させたときに外周部14bの接触により生ずる前記内縁の弾性変形若しくは弾性変位により解除部材14を受け口20aの側に通過可能とするように構成される保護枠25bを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は差込式結合継手に係り、特に、消防用結合金具として用いる場合に好適な差込式結合継手の誤作動を抑制するための細部構造に関する。
一般に、消防ホース同士、消防ホースと管槍、消火栓と消防ホースの連結には、消防用結合金具が用いられる。この結合金具のうちの差込式結合継手は、図9に示すように、差し具10と受け具20が着脱可能に構成されたものであり、差し具10の先端部に設けられた外周段差12に受け具20に設けられた爪24が嵌合することにより結合される。差し具10には、受け具20の爪24を差し具10の外周段差12から外すための解除部材(押し輪)14が装着されており、この解除部材14を受け具20に向けて押し込むことにより、爪24を外周側へ退避させ、外周段差12から外すことができるため、差し具10と受け具20の結合状態が解除され、その結果、差し具10と受け具20を取り外すことができる(例えば、以下の特許文献1を参照)。
ところで、上記の結合継手においては、解除部材14を受け具20の側に押し込むことにより、結合状態を解除することができるが、この解除部材14は外部に露出した状態であるため、階段の段差の角部や建物の一部に引っかかると、意図しないのに結合状態が解除され、結合継手が外れてしまうといった事故が生ずる。このため、特許文献2に示すように、従来は、解除部材14のフランジ部14bと受け具20との間にC型リング状のロック部材を装着し、結合継手の外れを防止していた。
特開2001−116150号公報 特開2004−011860号公報
しかしながら、上記従来のロック部材を用いる方法では、結合継手を結合させる際に差し具10を受け具20に挿入した後にロック部材を装着する必要があり、また、結合継手を取り外す際にはロック部材を取り外した後に解除部材14を押し込んで結合を解除する必要があるので、着脱作業が煩雑になる。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、差込式結合継手の解除部材の誤作動を着脱作業を煩雑化せずに抑制できる構造を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の差込式結合継手は、差し具を受け具の受け口に差し込むことにより結合し、前記差し具の外周において軸線方向に移動可能に嵌装された解除部材を前記受け具との間の解除位置まで押し込むことにより結合状態が解除され、取り外し可能に構成される結合継手であって、前記受け具には、前記受け口の周囲から軸線方向に延在し、先端部分の少なくとも一部の内縁が前記差し具と前記受け具が結合したときに前記解除部材の外周部に対して前記受け口の側に配置されるとともに、前記解除部材を前記受け口の側へ移動させたときに前記外周部の接触により生ずる前記内縁の弾性変形若しくは弾性変位により前記解除部材を前記受け口の側に通過可能とするように構成される保護枠を有することを特徴とする。
本発明において、前記結合状態において、前記解除部材の前記外周部に対して前記保護枠の前記内縁が前記受け口の側に配置されているときに、前記解除部材の位置が前記解除位置との間に間隔を有するように構成されることが好ましい。特に、このときに、解除部材の位置は、解除動作が生じ始める位置(例えば、解除部材が爪などの結合部材に接触する位置)との間に間隔を有するように構成されることがさらに望ましい。
本発明において、前記先端部分の前記内縁は、前記解除部材の前記外周部の外縁よりも内周側に配置されるとともに、該外縁に沿った形状を備えていることが望ましい。例えば、一例としては、前記解除部材の前記外周部は円周状の外縁を備え、前記内側張出部の内縁は、前記円周状の外縁よりも小さい内径を備えるとともに、当該外縁と同軸の円弧状に構成される。
本発明において、前記保護枠は、前記受け口の周囲から軸線方向に延在する筒状の延在枠部と、該延在枠部の軸線方向の先端外縁から内周側に張り出す内側張出部とを備えることが好ましい。
本発明において、前記保護枠には、前記先端部分から前記受け口に向けて伸びる切り欠き部が設けられていることが好ましい。例えば、保護枠が上述の内側張出部を備えるときには、この切り欠き部は、前記内側張出部から前記先端外縁を経て前記受け口に向けて延在する。また、この切り欠き部は、相互に離反した二か所以上の角度位置に設けられていることが望ましい。
本発明において、前記保護枠の外周面が前記先端部分に向けて縮径するように構成されていることが好ましい。すなわち、上記外周面は前記先端部分に向けてテーパ状に構成され、例えば、円錐面状や角錐面状などに形成される。この場合に、前記先端部分の外径は前記解除部材の外周部の外径よりも大きいことが望ましい。なお、本明細書において「縮径」の用語は、円周や円弧の半径が縮小する場合に限らず、上記外周面上の半径方向の位置が中心(軸線)に向けて移動する場合を広く含み、したがって、角形などの外面形状を有する場合をも含むものとする。また、本明細書において「外径」や「内径」の用語は、円周状や円弧状の形状を備えた部分の軸線を中心とした半径方向の寸法を示すだけではなく、それ以外の各種の形状の軸線を中心とした半径方向の寸法を示す場合にも用いる。
本発明において、前記保護枠は、前記受け具の外周に設けられた取付座に装着された取付基部を有する保護部材と一体に構成され、前記取付基部から軸線方向に延在した保護枠部により構成されていることが好ましい。この場合において、前記取付基部の幅方向の中間位置には、軸線周りに伸びるスリット又は凹溝が形成されていることが望ましい。上記保護部材は、可撓性と弾性を有する素材により構成されることが望ましい。
本発明によれば、差込式結合継手の解除部材が外力を受けることにより生ずる誤作動による結合状態の解除を、着脱作業を煩雑化せずに抑制できるという優れた効果を奏し得る。
差込式結合継手の実施形態の結合状態を示す一部断面図である。 同実施形態の結合状態の斜視図である。 同実施形態の受け具の斜視図である。 同実施形態の受け具の断面図である。 同実施形態の受け具の分解斜視図である。 同実施形態の保護部材の平面図である。 他の実施形態の受け具の斜視図である。 さらに別の実施形態の受け具の斜視図である。 従来の差込式結合継手の差し具と受け具の分解斜視図である。
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。最初に、図9を参照して、従来の差込式結合継手の基本構造を説明する。
図9に示すように、従来の差込式結合継手1は、差し具10と受け具20を有し、これらの各金具は、消防用ホース、管槍、消火栓設備、消防用自動車などの各種の部材や機器に接続される。差し具10は、全体として筒状に構成される。差し具10は差し口10aを軸線方向の先端部に有する。この先端部は、差し口10aの開口縁に厚肉の先端縁部11を備え、この先端縁部11の基端側に縮径した外周面部が形成され、この外周面部と先端縁部11の間に外周段差12が形成される。また、軸線方向の基端部には、各種器具に対応する接続部13が設けられている。この接続部13は、図示例の場合には消防用ホースの取付箇所となっている。また、軸線方向の中間部の外周面上には、環状の解除部材(押し輪)14が軸線方向に移動可能に嵌装されている。この解除部材14は、差し具10の中間部の外周面上に摺動自在に装着された筒状の筒体部14aと、この筒体部14aの基端側から半径方向外側に向けて突出するリング状のフランジ部14bとを有する。
一方、受け具20も、上記と同様の各種の機器に接続される。受け具20も全体として筒状に構成されるが、軸線方向の先端部に相当する受け口20aの先端縁部21が軸線方向の基端部に比べて半径方向外側に拡大した形状を備えている。受け具20は、基端側に各種器具や機器に対応する接続部22aを備え、先端側には拡径した取付枠部22bを備えた筒状の受け具本体22を備えている。この受け具本体22の取付枠部22bに対して螺合などにより締め輪23が先端側から装着され、締め輪23の内側に板ばね等の弾性部材を介して内径側に付勢された状態で複数の爪24が爪座26の開口部から出没自在となるように取り付けられている。締め輪23の外周に設けられた環状の取付座23aには可撓性と弾性を有する素材からなる筒状の保護部材(ゴムバンド、タイヤなどとも呼ばれる。)25が装着されている。
上記受け具20の受け口20a内に差し具10の差し口10aを挿入すると、先端縁部11が爪24に当接する。ここでさらに差し具10を押し込むことにより、爪24が外周側へ押し込まれた状態で先端縁部11が軸線方向の奥側へ進み、外周段差12が爪24を越えて奥側へ移動すると、爪24が図示しないバネにより復元し、外周段差12と係合する。これにより、差し具10と受け具20が抜けないように結合された状態となる。
一方、差し具10と受け具20が結合した状態で、フランジ部14bに指を当てるなどの姿勢で解除部材(押し輪)14を受け口20aの側に押し込むことにより、筒体部14aの先端縁が爪24に当接し、爪24を外周側へ押し込む。このため、爪24と外周段差12の係合状態、すなわち、差し具10と受け具20の結合状態が解除される。これにより、軸線方向の引き離し力を加えると差し具10と受け具20を取り外すことができる。
次に、図3乃至図6を参照して、本実施形態の差込式結合継手の差し具と受け具の基本構造について説明する。なお、本実施形態では、差し具10は上記従来構造と全く同様に構成でき、受け具20′も保護部材25′以外は上記受け具20と同様に構成できるため、上述の従来構造と同様の部分の説明は省略する。
保護部材25′は、エチレンプロピレンゴム等の合成ゴムなどの可撓性と弾性を備えた素材で構成されている。保護部材25′には、上記取付座23aに取り付けられるとともに取付座23a上に配置される取付基部25aと、この取付基部25aから軸線方向の先端側に向けて延在する保護枠部25bとが設けられる。保護枠部25bは、取付基部25aから軸線方向の先端側へ向けて延在する。保護枠部25bは、軸線方向に受け口20aに向かう内部空間を外周側から被覆する筒状の延在枠部と、この延在枠部の最も先端側に突き出た部分である先端外縁25cから半径方向内側へ張り出すように形成された内側張出部25dとを有する。なお、先端外縁25cや内側張出部25dは、保護枠部25b(上記保護枠に相当する。)の上記先端部分に対応する。
取付基部25aは、従来の一般的な保護帯と同様に、外周表面が全体として軸線方向の中央部に向かうほど半径方向外側に膨らむように、軸線方向の中央部に向かうほど厚肉になるように形成されている。しかしながら、本実施形態では、通常であれば、その最も厚肉になるべき部分、或いは、外周表面が最も半径方向外側に膨らむべき部分に、環状に形成された2本のスリット(切り込み)25e、25fが形成されている。これらのスリット(切り込み)25eと25fの軸線方向両側の角部は、外表面上において丸め又は面取りが施された形状となっている。また、スリット(切り込み)25eと25fの間にある外表面部分は、保護部材25の厚みが漸次幅方向中央に向けて増大する態様で凸曲面状に構成される従来形状とは異なり、軸線方向に沿ってほぼ平坦に形成されている。なお、図示例のように複数のスリットに限らず、単一のスリットが形成されていてもよい。
なお、上記部分には、上記スリットの代わりに、図7や図8に示すように、凹溝25g、25hを形成してもよい。図7に示す凹溝25gは、図示例では、軸線周りの一部角度範囲に限定してそれぞれ形成され、軸線周りに2分割、3分割、4分割された態様で形成される。一方、図8に示す凹溝25hは、軸線周りの全体に形成された環状に構成されている。スリット25e,25fや凹溝25hは、保護枠部25bにおいて受けた衝撃や変形作用が取付基部25aの反対側にまで伝達されることを防止し、取付基部25aの取付座23aに対する装着安定性や取付剛性を保つ機能を有する。
保護枠部25bには、軸線周りの所定の角度位置に切り欠き部25iが形成されている。この切り欠き部25iは、上記角度位置において内側張出部25dから先端外縁25cを経て延在枠部に伸び、保護枠部25b(延在枠部)と取付基部25aとの境界位置若しくはその近傍まで形成された形状となっている。本実施形態の場合、異なる角度位置において相互に離間して形成された一対の切り欠き部25iが設けられている。図示例においては、これらの切り欠き部25iは、相互に軸線を挟んで対向する位置に設けられる。もっとも、一対の切り欠き部25iの間隔(切り欠き部25iの中心角度位置の間の角度差)は、180度に限らず、120〜240度の範囲内であれば好適である。また、切り欠き部25iが形成される角度範囲、すなわち、切り欠き部25iの幅は、使用者の手指(例えば、親指)が容易に挿入可能な幅、例えば、25〜40mmの幅(円周上の長さ)を有する範囲であることが好ましい。特に、図示例のように、17〜20度の範囲であることが望ましい。
切り欠き部25iにより保護枠部25bの少なくとも先端側部分は軸線周りに分離される。図示例では2つの切り欠き部25iによって保護枠部25bが軸線周りに2つに分割された状態となっている。なお、切り欠き部25iは、内側張出部25dのみに形成されていてもよく、図7に示すように延在枠部の途中まで伸びるように形成されていてもよい。なお、図8に示すように、切り欠き部25iが全く形成されなくても構わない。
内側張出部25dは、延在枠部の先端外縁25cから内側へ張り出し、その内径は、差し具10の解除部材(押し輪)14のフランジ部14bの外周縁の外径よりも小さく形成されている。本実施形態では、内側張出部25dの内周縁は円弧状であり、フランジ部14bの外周縁は円周状であるが、両者は必ずしも円弧状、円周状でなくてもよく、角状であってもよい。ただし、この場合には、内側張出部25dの少なくとも一部の内縁がフランジ部14b(解除部材14の外周部)の外縁よりも半径方向内側に配置されるように形成される。
本実施形態では、内側張出部25dの内縁は、フランジ部14b(解除部材14の外周部)の円周状の外縁と同軸で、当該外縁に沿った円弧状に形成される。このように、保護枠部25bの先端部分である内側張出部25dの少なくとも一部の内縁は、解除部材14の外周部の外縁よりも小さい内径を備えるとともに、当該外縁に沿った形状を備える。これにより、継手の結合状態の解除作業時において、解除部材14の外周部が内側張出部25dの弾性変形や弾性変位により保護枠部25bの内側を通過しやすくなるため、解除作業を容易化することができる。
上記保護枠部25bの先端部分の内縁と上記解除部材14の外周部との間の軸線方向に対面した部分の半径方向の範囲と、両者の軸線周りの範囲(角度範囲)により、解除部材14の誤作動の抑制効果と、解除作業時の作業容易性が定まる。したがって、上記外周部が接触することによる上記内縁の弾性変形や弾性変位の特性に合わせて、上記の半径方向と軸線周りの各範囲を設計することが好ましい。このとき、内側張出部25dのうちの少なくとも解除部材14の外周部と軸線方向に対面する部分の内縁が、解除部材14の外周部の外縁に沿った形状を有することにより、対面した内縁部分の半径方向の範囲が軸線周りに見てほぼ一定となる。これにより、誤動作に対する抑制効果を或る程度に確保しつつ、解除作業の容易化を図ることができる。例えば、内側張出部25dの内縁の特定の角度位置にある部分において半径方向の範囲が過大に構成されると、誤作動の抑制効果はほとんど向上しない一方で、解除部材14の外周部が上記特定の角度範囲において内側張出部25dの内縁の内側を通過しにくくなるために解除作業が困難になるが、このようなことは、本実施形態では生じない。
図1及び図2は、上記差し具10と上記受け具20を結合させた状態を示す断面図である。差し具10の先端縁部11を受け具20の受け口20aに挿入すると、差し具10の先端縁部11の角部が爪24の傾斜面に当接して爪24を上記弾性部材の弾性力に抗して外周側へ押し出す。差し具10が受け口20aの最奥部まで挿入されると、弾性力により内周側へ復帰した爪24が外周段差12に係合し、図示のように取り外しできない結合状態となる。この結合状態において、上記内側張出部25dの内縁は、差し具10の上記解除部材14のフランジ部14bに対して軸線方向の内側(受け口20aの側)に配置される。
図9に示す従来構造では、解除部材(押し輪)14は、上記結合状態において、筒体部14aの先端が爪24に当接する内端位置から、筒体部14aの基端が差し具10の本体の外周上に装着された係止リング(止め輪)15に当接する外端位置までの範囲内で軸線方向に移動可能に構成される。しかし、本実施形態では、解除部材14は差し具10の本体には拘束されないものの、その受け口20aの側に保護部材25′の内側張出部25dの内縁が配置されるため、当該内側張出部25dの内縁に遮られることにより、解除部材14の位置は、内側張出部25dよりも軸線方向の外側(受け口20aとは反対側)の範囲内に留められる。
上記の結合状態においては、保護部材25′が解除部材14の側に張り出した保護枠部25bを備え、この保護枠部25bの内側張出部25dが解除部材14のフランジ部14bに対して受け口20a側に配置されている。このため、階段の角部などが解除部材14に接触し、解除部材14に受け口20a側へ向かう力が加わっても、その力が内側張出部25dの内縁が解除部材14を受け口20a側に通過可能にするだけの弾性的な変形や変位を生じさせるに必要な大きさを越えない限り、解除部材14が受け口20a側に移動することを妨げることができる。この場合に、解除部材14のフランジ部14bが内側張出部25dの内縁よりも軸線方向の外側(受け口20aの反対側)に配置されているときに、解除部材14の位置は、結合状態が解除可能となる解除位置との間に間隔を有するように構成されることが好ましい。これにより、外力を受けたフランジ部14bが内側張出部25dの内縁を多少変形又は変位させても、内側張出部25dの内縁を完全に乗り越えない限り、結合状態が解除されないように構成できる。特に、結合状態において、上記のときに、解除部材14による解除動作が生じ始める位置、例えば、筒体部14aの先端部が結合部材である爪24に接触する位置との間に(或る程度の)間隔があるように構成されることがさらに望ましい。これにより、内側張出部25dの内縁が多少変形又は変位しても、筒体部14aの先端部が爪24に接触しないように構成できるため、誤動作をさらに確実に回避できる。
また、保護部材25′の保護枠部25bの外周面は、取付基部25aから先端外縁25cに向けて徐々に縮径するようにテーパ状(円錐面状、角錐面状など)に形成されている。ただし、先端外縁25cの外径は解除部材14のフランジ部14b(外周部)の外径よりも大きい。このように構成すると、階段の角部などが差し具10の側から解除部材14に向けて移動してきても、保護枠部25bの先端外縁25cに当たって受け具20側に移動するので、解除部材14に接触し難くなる。
次に、上記結合状態にある差込式結合継手を解除するには、保護部材25や受け具20を両手で掴み、解除部材14のフランジ部14bの外面(受け口20aとは反対側に向いた面)に両手の親指をそれぞれ当てる。そして、両親指に力を入れて解除部材14を受け口20a側に押し込む。この場合、保護枠部25bの切り欠き部25iが設けられた角度位置において両手の親指をフランジ部14bに当てるようにすることが好ましい。
上記のように親指により加圧して解除部材14を受け口20aに向けて押し込むと、解除部材14は、上記内側張出部25dの内縁自体を弾性変形させるか、或いは、当該内縁以外の部位(例えば、上記保護枠部25bの延在枠部)の弾性変形などにより上記内縁を変位させる。これにより、解除部材14の外周部は上記内縁の内側を通過して受け口20aの開口縁部(締め輪23の開口縁部)に向けて進む。そして、筒体部14aの先端が爪24を外周側へ押し込むと、爪24と外周段差12との係止状態が解除されるため、差し具10は受け具20′から取り外し可能となる。
本実施形態において、内側張出部25dは可撓性と弾性を有する素材で構成されるため、解除部材14のフランジ部14bと対面する内側張出部25dの内縁部分の半径方向の範囲が過大でない限り、解除部材14に与えられる押圧力により内側張出部25dの内縁が受け口20aの側に容易に変形する。このため、解除部材14は内側張出部25dの内縁を越えて受け口20a側に移動することができる。特に、内側張出部25dを含む保護枠部25bに切り欠き部25iが形成されることにより、内側張出部25dの内縁が受け口20a側へ弾性変形しやすくなったり、延在枠部の弾性変形により内側張出部25dの内縁が外周側へ変位しやすくなったりするから、解除作業がさらに容易になる。
保護部材25′において、内側張出部25dのみが可撓性と弾性を有する素材で構成されていてもよいが、保護枠部25b(上記保護枠)の全体が可撓性と弾性を有する素材で構成されてもよい。保護枠部25bが可撓性と弾性を有する素材で構成されることにより、解除部材14のフランジ部14bが内側張出部25dの内側を受け口20aに向けて通過する際に、保護枠部25b(延在枠部)が変形すると同時に外周側へ変位するため、解除部材14の通過がさらに容易になる。この場合には、保護枠部25bに切り欠き部25iが形成されることで、保護枠部25b(延在枠部)の外周側への変形もさらに容易化される。なお、内側張出部25dは可撓性と弾性を有する素材で構成されず、延在枠部が可撓性と弾性を有する素材で構成されることにより、延在枠部が弾性変形するだけで内側張出部25dの内縁が外周側へ変位することにより解除部材14が受け口20aの側に通過可能となるように構成されていてもよい。
本実施形態では、保護部材25′の全体が可撓性と弾性を有する部材で構成されているため、保護部材25を保護部材25′に交換するだけで、上記の効果を得ることができる。ここで、保護部材25の本来の機能は階段などから外力を受けたときに受け具20や差込式結合継手1の結合構造を保護することにある。しかし、本実施形態では、保護部材25′が軸線方向に延長された保護枠部25bを備えるため、保護枠部25bに外力が加わって変形しやすくなるから、その変形により取付基部25aの取付座23aに対する装着安定性や取付剛性が低下する虞がある。また、この虞を回避しようとすると取付基部25aの厚みが増大し、従来よりも受け具20′の外径が増大してしまう。本実施形態では、スリット25e,25fを形成し、その間の外周表面をほぼ平坦に形成するか、或いは、凹溝25g、25hを形成している。これにより、受け具20′の外径の増大を抑制しつつ、保護枠部25bが外力により変形したときにも取付基部25aの変形がスリット25e、25fや凹溝25g、25hで遮断されるようにしているので、保護部材25′の取付座23aに対する装着安定性や取付剛性を確保できる。
また、保護枠部25bは取付基部25aの側から先端外縁25cまで漸次外径が縮小するような態様でテーパ状に形成され、その外周面は円錐面状に構成される。これにより、保護枠部25bの外周面に階段の角部などが接触したときに、保護枠部25bの外周面の傾斜によって接触時の衝撃が軸線方向に対して斜め方向に逃げる態様で、差込式結合継手1が滑ったり反発したりして移動する。このため、保護枠部25bの外周面が円筒面状である場合に比べて継手の結合構造が受ける衝撃を軽減することができ、解除部材14へ外力が加わる可能性も低減することができる。特に、切り欠き部25iの範囲を除いて、先端外縁25cの外径は解除部材14のフランジ部14bの外縁より大きく構成されるため、階段の角部などがフランジ部14bに直接接触する可能性を低減できる。
なお、本発明の差込式結合継手は、上記実施形態に記載の構成に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づく種々の異なる態様を含む。たとえば、上記実施形態は消防用ホースに接続するための接続部13、22aを備えた消防用の差込式結合継手であるが、本発明の継手は、外部に露出した解除部材を備えるものであればよく、消防用ホースに限らず、種々の用途に用いることができる。また、上記実施形態では、従来の保護部材25を、保護枠部25bを一体に備えた保護部材25′に置換することにより、受け具20′の受け口20aの開口縁部に保護枠部25b(延在枠部及び内側張出部25d)を設けている。しかし、これに限定されるものではなく、保護部材25とは別の部材を受け口20aの開口縁部に装着したものであっても構わない。さらに、保護枠部25bを剛性を有する部材で構成し、その先端に可撓性素材からなる別の部材を装着することにより、弾性変形可能な内側張出部25dを設けるようにしてもよい。
1…差込式結合継手、10…差し具、10a…差し口、11…先端縁部、12…外周段差、13…接続部、14…解除部材、14a…筒体部、14b…フランジ部、20…受け具、20a…受け口、21…先端縁部、22…受け具本体、22a…接続部、22b…取付枠部、23…締め輪、23a…取付座、24…爪、25…保護部材、25a…取付基部、25b…保護枠部(延在枠部)、25c…先端外縁、25d…内側張出部、25e,25f…スリット(切り込み)、25g,25h…凹溝、25i…切り欠き部

Claims (7)

  1. 差し具を受け具の受け口に差し込むことにより結合し、前記差し具の外周において軸線方向に移動可能に嵌装された解除部材を前記受け具との間の解除位置まで押し込むことにより結合状態が解除され、取り外し可能に構成される結合継手であって、
    前記受け具には、前記受け口の周囲から軸線方向に延在し、先端部分の少なくとも一部の内縁が前記差し具と前記受け具が結合したときに前記解除部材の外周部に対して前記受け口の側に配置されるとともに、前記解除部材を前記受け口の側へ移動させたときに前記外周部の接触により生ずる前記内縁の弾性変形若しくは弾性変位により前記解除部材を前記受け口の側に通過可能となるように構成される保護枠を有することを特徴とする差込式結合継手。
  2. 前記結合状態において、前記解除部材の前記外周部に対して前記保護枠の前記内縁が前記受け口の側に配置されているときに、前記解除部材の位置が前記解除位置との間に間隔を有するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の差込式結合継手。
  3. 前記先端部分の前記内縁は、前記解除部材の前記外周部の外縁よりも内周側に配置され、該外縁に沿った形状を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の差込式結合継手。
  4. 前記保護枠は、前記受け口の周囲から軸線方向に延在する筒状の延在枠部と、該延在枠部の軸線方向の先端外縁から内周側に張り出す内側張出部とを備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の差込式結合継手。
  5. 前記保護枠には、前記先端部分から前記受け口に向けて伸びる切り欠き部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の差込式結合継手。
  6. 前記保護枠の外周面が前記先端部分に向けて縮径するように構成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の差込式結合継手。
  7. 前記保護枠は、前記受け具の外周に設けられた取付座に装着された取付基部を有する保護部材と一体に構成され、前記取付基部から軸線方向に延在した保護枠部により構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の差込式結合継手。
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