JP5745884B2 - パイプ継手 - Google Patents

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本発明は、パイプを簡単な操作で確実に結合、離脱することができるパイプ継手に関するものである。
従来からパイプを簡単な操作で確実に結合、離脱することができるパイプ継手が知られている(例えば特許文献1を参照)。このパイプ継手では解放リングとロックリングとがキャップで覆われており、キャップとパイプとの隙間に円筒形状の治具を挿入することで、解放リングをロックリング側へ押し込みロックリングを拡径させることで、パイプを離脱できるようになっている。
特開2006−316877号公報
しかしながら、このようなパイプ継手では特殊な治具を使用しなくても、例えば、パイプの外周部に設けた、サヤ管、保護管等によって、解放リングがロックリング側へ押し込まれることで、ロックリングのパイプへの食い込みが解除され、パイプが不容易に離脱されるという懸念がある。
本発明は、上記問題を解決すためのもので、パイプが不容易に離脱するのを防止できるパイプ継手を得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明のパイプ継手は、パイプを挿入するための挿入部を内部に有する筒状の継手本体と、該継手本体外表面に取り付けられ、端面にパイプを挿入するための挿入口が形成されたキャップと、前記挿入部に挿入されるパイプと前記継手本体との間に介在するシール材と、該シール材より前記キャップ側に設けられ、挿入されるパイプの外周面に係合して該パイプを把持する複数の爪を有し、前記継手本体の軸方向に移動可能かつ拡縮可能なコレットと、前記シール材と前記コレットとの間に固定配置され、前記コレット前記シール材側へ移動させた際に、前記コレットを拡径させるサポートリングと、前記キャップの外周部に着脱可能に取り付けられ、軸方向に沿ってスリットが形成された円筒形状の本体部と、前記本体部の前記挿入口側端部側に形成され前記挿入口より内周側に突出し前記コレットが前記キャップの奥側に押し込まれるのを防止する押込み防止部と、前記押込み防止部に形成される切欠と、を備えたカバーと、
を有する。
請求項1記載のパイプ継手では、継手本体の内部にパイプが挿入されるための挿入部が形成されており、継手本体に設けられたコレットの複数の爪が、挿入部に挿入されたパイプを把持し、パイプの挿入部からの抜けが防止される。一方、パイプを挿入部から抜く場合には、キャップの外周部に装着されたカバーを外し、その後、治具等によって、コレットをシール材側へ強制移動することで、サポートリングによってコレットが拡径されて、パイプを挿入部から引き抜くことが可能となる。このため、キャップの外周部に装着されたカバーを外さない状態では、キャップの押込み防止部が治具や、パイプの外周部に設けた、サヤ管、保護管等と干渉することで、コレットがキャップの奥側に押し込まれるのを防止する。この結果、コレットの爪のパイプへの食い込みが不用意に解除されるのを防止でき、パイプが不容易に離脱するのを防止できる。
請求項2に記載の発明のパイプ継手は、パイプを挿入するための挿入部を内部に有する筒状の継手本体と、該継手本体の外表面に取り付けられ、端面にパイプを挿入するための挿入口が形成されたキャップと、前記挿入部に挿入されるパイプと前記継手本体との間に介在するシール材と、該シール材より前記キャップ側に設けられ、挿入されるパイプの外周面に係合して該パイプを把持する複数の爪を有し、前記継手本体の軸方向に移動可能かつ拡縮可能なコレットと、前記シール材と前記コレットとの間に固定配置され、前記コレットを前記シール材側へ移動させた際に、前記コレットを拡径させるサポートリングと、前記キャップの外周部に着脱可能に取り付けられ、軸方向に沿ってスリットが形成された円筒形状の本体部と、前記本体部から前記挿入口側端部に向かって縮径する傾斜部と、前記傾斜部の前記挿入口側端部側に形成され前記挿入口より内周側に突出して前記コレットが前記キャップの奥側に押し込まれるのを防止する押込み防止部と、を備え、前記傾斜部の肉厚が前記本体部の肉厚及び前記押込み防止部の肉厚よりも薄肉とされたカバーと、を有する。
請求項に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載のパイプ継手において、前記カバーの押込み防止部は前記コレットの内周部以上内周側に向って延設されていることを特徴とする。
請求項に記載の発明では、カバーの押込み防止部がコレットの内周部以上内周側に向って延設されているため、コレットの爪のパイプへの食い込みが不用意に解除され、パイプが不容易に離脱するのを確実に防止できる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜3の何れか1項に記載のパイプ継手において、前記カバーの前記押込み防止部と軸方向反対側の端部に内周側に突出され、前記キャップと係合し前記カバーが前記キャップから脱落するのを防止するための係合部を有することを特徴とする。
請求項に記載の発明では、カバーの押込み防止部と軸方向反対側の端部から、継手本体の軸心側に突出された係合部がキャップと係合することで、カバーがキャップから脱落するのを防止できる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか1項に記載のパイプ継手において、前記カバーは軸方向に沿ったスリットが形成されており、前記スリットを拡幅することで前記キャップに対する着脱が可能となっていることを特徴とする。
請求項に記載の発明では、カバーには軸方向に沿ったスリットが形成されているため、カバーはスリットを拡幅することでキャップに対して着脱が容易にできる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜の何れか1項に記載のパイプ継手において、前記カバーの材質と前記キャップの材質が同じであることを特徴とする。
請求項に記載の発明では、カバーの材質とキャップの材質が同じであるため、カバーとキャップとが接触した際に、キャップとカバーとが互いに相手を傷つけることを防止できる。また、異なる樹脂同士の化学的悪影響も防げる。
以上説明したように請求項1に記載の本発明のパイプ継手は、パイプが不容易に離脱するのを防止できる。
請求項2に記載の本発明のパイプ継手は、パイプが不容易に離脱するのを確実に防止できる。
請求項3に記載の本発明のパイプ継手は、カバーがキャップから脱落するのを防止できる。
請求項4に記載の本発明のパイプ継手は、カバーを容易に着脱できる。
請求項5に記載の本発明のパイプ継手は、キャップとカバーとが互いに相手を傷つけることを防止できる。また、異なる樹脂同士の化学的悪影響も防ぐことができる。
本発明の一実施形態に係るパイプ継手の断面図である。 本発明の一実施形態に係るパイプ継手の分解断面図である。 本発明の一実施形態に係るパイプ継手における無負荷時のパイプを挿入した状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るパイプ継手における加圧時のパイプを挿入した状態を示す断面図である。 (A)(B)は、本発明の一実施形態に係るパイプ継手におけるパイプを取り外す際の状態を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るパイプ継手に用いられるカバーとキャップとの位置関係を示す治具挿入側から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係るパイプ継手に用いられるカバーとキャップとの位置関係を示す治具挿入側の軸方向反対側から見た斜視図である。 本発明の一実施形態に係るパイプ継手に用いられるカバーを示す治具挿入側の軸方向反対側から見た斜視図である。
以下、図面を参照しながら本発明の一実施形態を詳細に説明する。
図1に本実施形態のパイプ継手の断面図を示し、図2に本実施形態のパイプ継手の分解断面図を示す。パイプ継手1は、継手本体10と、キャップ20と、シール材であるOリング30と、コレット40と、サポートリング50と、カバー60を備えている。
図1及び図2に示すように、継手本体10は円筒状であり、内部に、継手本体10の軸方向の一端10A側から他端(図示せず)側にパイプを挿入するための挿入部11が形成されている。なお、パイプ(図示せず)は図中矢印A方向に挿入され、継手本体10の一端10A側がパイプ挿入開口側となっている。また、継手本体10の軸方向中央付近の内壁には段差部12が設けられており、この段差部12にOリング30が載置されている。
継手本体10の軸方向の他端側には、継手本体10の半径方向内側に突出するフランジ部14が設けられており、このフランジ部14は、パイプを挿入部11に挿入する際の止め部として用いられる。また、継手本体10の一端10A側から段差部12付近までの継手本体10の外表面には、雄螺子16が形成されている。
Oリング30は円環状であり、挿入部11内の段差部12に継手本体10と軸方向を一致させて設けられている。なお、図3及び図4に示すように、このOリング30は、挿入部11に挿入されるパイプPと継手本体10との間に介在する。また、Oリング30の内径は、挿入部11に挿入されるパイプPの外径よりも小径に設定されている。従って、パイプPを挿入部11内に挿入すると、Oリング30の半径方向内表面とパイプの外周面とが密着し、さらにOリング30の半径方向外表面と継手本体10の内表面とが密着して、この部分でパイプと継手本体10との間を水密にシールすることにより、漏水を防止することができるようになっている。
なお、本実施形態では、1つのOリング30を用いているが、2つ以上のOリングを挿入部11内に設けることもできる。
図1及び図2に示すように、サポートリング50は円筒状であり、Oリング30よりパイプ挿入開口側に継手本体10と軸方向を一致させて設けられている。サポートリング50は、軸方向の一端50Aに、半径方向外側に突出する第1フランジ部52を有しており、他端50Bに、半径方向内側に突出する第2フランジ部54を有している。また、サポートリング50は、第1フランジ部52がキャップ20と継手本体10の一端10Aとによって挟持されることにより固定配置されている。なお、サポートリング50の固定配置の方法はこの例に限定されることはなく、継手本体10の内表面に接着固定してもよい。
一方、第2フランジ部54はOリング30とコレット40との間に位置しており、第2フランジ部54の半径方向内側の先端には、挿入開口側(即ち、Oリング30と逆側)に向かって延びる延設部56が形成されている。また、この延設部56には、挿入開口側に向かってサポートリング50の半径方向内側に傾斜するテーパー部56Aが形成されている。
コレット40は円筒状であり、サポートリング50の第2フランジ部54より挿入開口側に継手本体10と軸方向を一致させて設けられている。また、コレット40は、軸方向の一端40Aがサポートリング50の第1フランジ部52より挿入開口側に位置し、他端40Bがサポートリング50の第1フランジ部52と第2フランジ部54との間に位置している。
コレット40は、前記他端40Bに開口し継手本体10の軸方向に延びる複数のスリット44を、コレット40の周方向に所定間隔で有しており、これらのスリット44が開閉することによりコレット40は拡縮可能となっている。なお、スリット44の形態はこの図示例に限定されることはなく、本数や形状などは適宜選択可能であり、さらに、コレット40を拡縮可能とする手段はスリットに限定されることはなく、コレット40をエラストマー等の弾性体やジャバラ形状で構成することもできる。
コレット40は、隣接するスリット44の相互間部分の内表面にコレット40の半径方向内側に突出する複数の爪部42を有しており、図3及び図4に示すように、これらの爪部42が、挿入されるパイプPの外周面に係合してパイプPを把持するようになっている。また、爪部42は、コレット40の内径が矢印A方向に沿って狭まる方向に傾斜している。なお、本実施形態のコレット40は、板バネに樹脂被覆した構造であるが、コレット40は、板バネを用いず樹脂のみで構成することもできる。
図1及び図2に示すように、コレット40は、コレット40の一端40Aと爪部42との中間付近の外表面に第1テーパー部40Cを有する。この第1テーパー部40Cはコレット40の外径が矢印A方向に沿って広がる方向に傾斜しており、後述するキャップ20に設けたテーパー部20Cに対して摺動可能となっている。また、コレット40は、Oリング30側の端部40Bの内表面に第2テーパー部40Dを有する。この第2テーパー部40Dはコレット40の内径が矢印A方向に沿って広がる方向に傾斜しており、上述したサポートリング50に設けたテーパー部56Aに対して摺動可能となっている。
コレット40は、サポートリング50と異なり固定配置されていないので、サポートリング50の第2フランジ部54とキャップ20のテーパー部20Cとの間の空間で継手本体10の軸方向に移動可能となっている。
キャップ20は円筒状であり、軸方向の一端20Aの開口部がパイプを挿入するための挿入口として用いられており、軸方向の他端20B側から開口部に向かう内表面には雌螺子26が形成されている。この雌螺子26を継手本体10の一端10A側の外表面に形成された雄螺子16と螺合させることによって、キャップ20は継手本体10の外表面に継手本体10と軸方向を一致させて取り付けられるようになっている。また、キャップ20と継手本体10の一端10Aとにより、サポートリング50の第1フランジ部52を挟持することによって、サポートリング50を固定している。キャップ20には、挿入口と雌螺子26との間の内表面にテーパー部20Cが設けられている。このテーパー部20Cは、キャップ20の内径が矢印A方向に沿って広がる方向に傾斜しており、コレット40に設けたテーパー部40Cに対して摺動可能となっている。なお、テーパー部40Cに代えて、コレット40に、R突起状(円弧突起状)を設けてもよい。
(カバーの構成)
図6及び図7にはカバー60がキャップ20とともに示されており、図8にはカバー60がされている。なお、図6はパイプ継手における治具挿入側から見た斜視図であり、図7及び図8はパイプ継手における治具挿入側と軸方向反対側から見た斜視図である。
図6〜図8に示すように、カバー60は略円筒形状とされており、周方向の一箇所に軸方向に沿ったスリット64が形成されている。このスリット64はカバー60を分断しており、カバー60はスリット64を拡幅することで図6及び図7に示すように、キャップ20の外周部に装着できると共に、キャップ20の外周部から外すことができるようになっている。
図1及び図2に示すように、カバー60の本体部60Aは円筒形状となっており、本体部60Aのパイプ挿入口側の部位は、パイプ挿入口側方向(矢印A方向と反対方向)に向って縮径する傾斜部60Bとなっている。この傾斜部60Bのパイプの挿入口側となる挿入口側端部60Cからは、パイプ継手1の継手本体10の軸心側(半径方向内側)に向かって押込み防止部60Dが突出形成されている。押込み防止部60Dは、カバー60の挿入口側端部60Cの周方向に所定の間隔で複数形成されている。なお、図6に示すように、本実施形態では、押込み防止部60Dがカバー60の挿入口側端部60Cの周方向に等間隔で4つ形成されている。また、隣接する押込み防止部60Dの間には、それぞれ矩形の切欠63が形成されており、これらの切欠63は傾斜部60Bの軸方向中間部に達している。
図1に示すように、カバー60の押込み防止部60Dは、キャップ20の挿入口側端部20Aに沿って延設されており、押込み防止部60Dは、コレット40の内周部40E以上(内周部40Eと同じかまたは内周部40Eより)内周側(継手本体10の軸心側)に向って延設されている。このため、キャップ20の外周部に装着されたカバー60を外さない状態では、カバー60の押込み防止部60Dが、図4に二点鎖線で示す、治具や、パイプPの外周部に設けた、サヤ管、保護管等80と干渉し、コレット40がキャップ20の奥側に押し込まれるのを防止できるようになっている。
一方、図5(A)及び図5(B)に示すように、カバー60がキャップ20から外された状態では、円筒形状の治具等(図示なし)によって、コレット40がキャップ20の奥側へ向かって押し込み可能となっている。
なお、カバー60は、パイプ継手の挿入孔11にパイプを挿入した後に、キャップ20に取り付けてもよいし、押込み防止部60Dとコレット40の内周部40Eとを同じ位置にすることで、カバー60をキャップ20に取り付けた状態で、パイプ継手にパイプを連結できるようにしてもよい。
図8に示すように、カバー60の押込み防止部60Dと軸方向反対側の反挿入口側端部60Eには、パイプ継手1の継手本体10の軸心側となる内周側に向かって係合部60Fが形成されている。係合部60Fはカバー60の反挿入口側端部60Eの周方向に所定の間隔で複数形成されている。なお、本実施形態では、係合部60Fがカバー60の反挿入口側端部60Eにおけるスリット64の両側近傍と、周方向に略等間隔に合計で5つ形成されている。
図1及び図7に示すように、カバー60の係合部60Fは、キャップ20の反挿入口側端部20Bに沿って、キャップ20の反挿入口側端部20Bの外周端より(を越えて)継手本体10の軸心側(内周側)に向って延設されている。このため、カバー60がキャップ20に取り付けられた状態で、カバー60の係合部60Fと押込み防止部60Dとで、カバー60のキャップ20に対する軸心に沿った方向への移動が阻止されており、カバー60がキャップ20から脱落しない(抜け落ちない)ようになっている。
また、カバー60の材質とキャップ20の材質とが同じになっており、カバー60とキャップ20とが接触した際に、キャップ20とカバー60とが互いに相手を傷つけることを防止できるようになっている。また、異なる樹脂同士の化学的悪影響も防ぐことができるようになっている。なお、カバー60の材質は射出成形が可能な樹脂が望ましいが、金属であってもよい。
(パイプの挿入)
図3は、無負荷時のパイプPを挿入した本実施形態のパイプ継手1の断面図を示している。なお、無負荷時とは、パイプP内に通水されておらず、パイプP及びパイプ継手1に水圧がかかっていない状態のことである。
先ず、パイプ継手1にパイプPを矢印A方向に挿入すると、コレット40の爪部42がパイプPに接触し、コレット40は、パイプPとともに矢印A方向に移動する。すると、コレット40の第2テーパー部40Dはサポートリング50の延設部56のテーパー部56Aに対して摺動し、スリット44(図1参照)の幅が拡がることによりコレット40が拡径する。このため、コレット40がパイプPを把持する力が減少し、パイプPの挿入が容易になる。
また、本実施形態では、サポートリング50が継手本体10とキャップ20とによって固定配置されているので、パイプPの挿入時にサポートリング50がコレット40に押されて必要以上に移動することはないため、サポートリング50と段差部12との間にOリング30のための空間(ハウス)を確保できる。即ち、サポートリング50が固定されていない場合、パイプPの挿入時にコレット40が矢印A方向に移動すると、サポートリング50も同様に矢印A方向に移動するため、サポートリング50がOリング30を押しつぶすこととなる。その結果、Oリング30が半径方向内側に膨出するため、パイプPが差し込みにくいという問題が生ずるおそれがある。これに対して、本実施形態では、Oリング30が押しつぶされることがないため、パイプPが差し込みにくいという問題が生ずるのを防止することができる。
図4は、加圧時のパイプPを挿入した本実施形態のパイプ継手1の断面図を示す。なお、加圧時とは、パイプP内に水又は空気が通され、パイプP及びパイプ継手1に水圧又は空圧がかかっている状態のことである。
図4に示すように、パイプP及びパイプ継手1に水圧がかかると、パイプPは引き抜かれる方向(矢印B方向)に移動する。パイプPがわずかに矢印B方向に移動すると、コレット40の第1テーパー部40Cが、キャップ20のテーパー部20Cに対して矢印B方向に摺動し、スリット44の幅が狭まることによりコレット40が縮径する。このため、コレット40がパイプPを把持する力が増大する。なお、パイプPを加圧する代わりに、無負荷のパイプPをパイプ継手1に挿入した後、このパイプPを矢印B方向に引っ張ることによって、パイプ継手1の把持力を増大させることもできる。
このように、パイプPを一旦挿入したならば、このパイプPの引き抜き方向に力が作用すると爪部42がパイプPの外周面に喰い込むため引き抜けは防止される。なお、さらに強い引き抜き力が加わる通水時の抜け止めについては次のようになる。
次に、パイプPが水圧によりさらに矢印B方向に移動する向きの力が加わると、コレット40も一緒に矢印B方向に移動する。このとき、コレット40の第1テーパー部40Cが、キャップ20のテーパー部20Cに対して矢印B方向に摺動し、スリット44の幅がさらに狭まることによりコレット40が縮径する。このため、コレット40がパイプPを把持する力がさらに増加して、パイプPの引き抜けが確実に防止される。
(カバーの取り付け)
本実施形態では、キャップ20にカバー60を取り付ける。この際、カバー60のスリット64を広げることで、キャップ20にカバー60を容易に取り付けることができる。なお、押込み防止部60Dを、コレット40の内周部40Eと同じ位置まで内周側に向って延設することで、パイプPと緩衝しないようにして、先に、カバー60をキャップ20に取り付けた状態で、パイプ継手1にパイプPを連結してもよい。
(パイプの取り外し)
また、パイプ装着状態のパイプ継手1からパイプPを取り外す場合には、カバー60をキャップ20から取り外し、図5(A)及び図5(B)に示す状態にする。この際、カバー60のスリット64を広げることで、キャップ20からカバー60を容易に外すことができる。
次に、キャップ20とパイプPの隙間から、コレット40を動かすための専用治具等を挿入し、コレット40の一端40Aを図5(A)の矢印A方向に押し込む。すると、コレット40は矢印A方向に移動し、コレット40の他端40Bは、サポートリング50に当接する。より詳細には、コレット40の他端40Bに設けられた第2テーパー部40Dが、サポートリング50の第2フランジ部54に設けられたテーパー部56Aに当接する。
次に、図5(B)に示すように、コレット40をさらに矢印A方向に押し込むと、第2テーパー部40Dがテーパー部56Aに対して矢印A方向に摺動する。これにより、コレット40のスリット44の幅が拡がり、コレット40が拡径され、爪部42とパイプPの外周面との嵌合が解かれる。その結果、パイプの引き抜きが可能となる。
(作用・効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態では、図4に示すように、キャップ20からカバー60を外さない状態では、カバー60の押込み防止部60Dが、図4に二点鎖線で示す、治具や、パイプPの外周部に設けた、サヤ管、保護管等80と干渉することで、コレット40がキャップ20の奥側に押し込まれるのを防止できる。このため、コレット40の爪部42のパイプPへの食い込みが不用意に解除されるのを防止できる。この結果、パイプ継手からパイプPが不用意に離脱するのを防止できる。
また、本実施形態では、カバー60の押込み防止部60Dが、内周側に向かって、コレット40の内周部40E以上(内周部40Eと同じかまたは内周部40Eより)内周側(継手本体10の軸心側)に向って延設されている。このため、コレット40の爪部42のパイプPへの食い込みが不用意に解除されるのを確実に防止できる。
また、本実施形態では、カバー60の押込み防止部60Dと軸方向反対側の端部42Eに、パイプ継手の継手本体10の軸心側に向かって係合部60Fが形成されている。この係合部60Fはキャップ20の反挿入口側端部20Bに沿って、キャップ20の反挿入口側端部20Bの外周端より(を越えて)継手本体10の軸心側(内周側)に向って延設されている。このため、カバー60がキャップ20に取り付けられた状態で、カバー60の係合部60Fと押込み防止部60Dとで、カバー60のキャップ20に対する軸方向(矢印A方向と反対方向)への移動が阻止されており、カバー60がキャップ20から脱落しない。
また、本実施形態では、カバー60の材質とキャップ20の材質とが同じであるため、カバー60とキャップ20とが接触した際に、キャップ20とカバー60とが互いに相手を傷つけることを防止できる。また、異なる樹脂同士の化学的悪影響も防ぐことができる。さらに、本実施形態のカバー60は、全てのパイプ継手に装着する必要が無く、パイプPが不用意に離脱する恐れがある箇所のパイプ継手のみに取り付けることができるため、経済的にも優れている。
(その他の実施形態)
以上に於いては、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかである。例えば、上記実施形態では、カバー60の押込み防止部60Dを、コレット40の内周部40E以上(内周部40Eと同じかまたは内周部40Eより)内周側(継手本体10の軸心側)に向って延設したが、押込み防止部60Dは、少なくともキャップ20の挿入口側端部20Aより内周側に突出し、コレット40がキャップ20の奥側に押し込まれるのを防止できる構成であれば、コレット40の内周部40Eまで僅かに達しない構成としてもよい。
また、カバー60における押込み防止部60Dの個数や形状は上記実施形態に限定されない。例えば、押込み防止部60Dは少なくとも1つ形成されていればよい。また、カバー60の切欠63を無くして、押込み防止部60Dを全周に渡ってリング状に形成してもよい。
また、カバー60における係合部60Fの個数や形状も上記実施形態に限定されない。例えば、係合部60Fは少なくとも1つ形成されていればよい。また、係合部60Fを全周に渡ってリング状に形成してもよい。
また、カバー60におけるスリット64はカバー60を分断していなくてもよい。また、カバー60の全体形状も異なるキャップ20の形状に合わせて適宜変更してもよい。さらに、カバー60の材質が十分に弾性を有し、キャップ20に対して着脱が可能な場合には、スリット64が無い構成としてもよい。
1 パイプ継手
10 継手本体
20 キャップ
30 Oリング(シール材)
40 コレット
42 コレットの爪部
44 コレットのスリット
50 サポートリング
60 カバー
60D カバーの押込み防止部
60F カバーの係合部
64 カバーのスリット

Claims (6)

  1. パイプを挿入するための挿入部を内部に有する筒状の継手本体と、
    該継手本体外表面に取り付けられ、端面にパイプを挿入するための挿入口が形成されたキャップと、
    前記挿入部に挿入されるパイプと前記継手本体との間に介在するシール材と、
    該シール材より前記キャップ側に設けられ、挿入されるパイプの外周面に係合して該パイプを把持する複数の爪を有し、前記継手本体の軸方向に移動可能かつ拡縮可能なコレットと、
    前記シール材と前記コレットとの間に固定配置され、前記コレット前記シール材側へ移動させた際に、前記コレットを拡径させるサポートリングと、
    前記キャップの外周部に着脱可能に取り付けられ、軸方向に沿ってスリットが形成された円筒形状の本体部と、前記本体部の前記挿入口側端部側に形成され前記挿入口より内周側に突出し前記コレットが前記キャップの奥側に押し込まれるのを防止する押込み防止部と、前記押込み防止部に形成される切欠と、を備えたカバーと、
    を有するパイプ継手。
  2. パイプを挿入するための挿入部を内部に有する筒状の継手本体と、
    該継手本体外表面に取り付けられ、端面にパイプを挿入するための挿入口が形成されたキャップと、
    前記挿入部に挿入されるパイプと前記継手本体との間に介在するシール材と、
    該シール材より前記キャップ側に設けられ、挿入されるパイプの外周面に係合して該パイプを把持する複数の爪を有し、前記継手本体の軸方向に移動可能かつ拡縮可能なコレットと、
    前記シール材と前記コレットとの間に固定配置され、前記コレット前記シール材側へ移動させた際に、前記コレットを拡径させるサポートリングと、
    前記キャップの外周部に着脱可能に取り付けられ、軸方向に沿ってスリットが形成された円筒形状の本体部と、前記本体部から前記挿入口側端部に向かって縮径する傾斜部と、前記傾斜部の前記挿入口側端部側に形成され前記挿入口より内周側に突出し前記コレットが前記キャップの奥側に押し込まれるのを防止する押込み防止部と、を備え、前記傾斜部の肉厚が前記本体部の肉厚及び前記押込み防止部の肉厚よりも薄肉とされたカバーと、
    を有するパイプ継手。
  3. 前記カバーの押込み防止部は、前記コレットの内周部以上内周側に向って延設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパイプ継手。
  4. 前記カバーの前記押込み防止部と軸方向反対側の端部に内周側に突出され、前記キャップと係合し前記カバーが前記キャップから脱落するのを防止するための係合部を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のパイプ継手。
  5. 前記カバーは軸方向に沿ったスリットが形成されており、前記スリットを拡幅することで前記キャップに対する着脱が可能となっていることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載のパイプ継手。
  6. 前記カバーの材質と前記キャップの材質が同じであることを特徴とする請求項1〜の何れか1項に記載のパイプ継手。
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