JP2018030501A - バックル装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】バックルの姿勢を安定でき、バックルへの荷重の入力によってバックルが移動できるバックル装置を得る。【解決手段】本バックル装置10では、バックル駆動装置とバックル38とを繋ぐ連結部材の付勢力によってバックル38のバックルカバー40がアウタカバー54の背板部56へ当接される。これによって、バックル38の姿勢が安定される。また、バックル38に荷重Fが入力され、バックルカバー40がアウタカバー54の第1横板部58へ当接されると、バックル38は、車両下側へ案内されて移動される。【選択図】図3
Description
本発明は、シートベルト装置のバックル装置に関する。
乗員がシートベルト装置のウェビングを装着する際に、ウェビングに設けられたタングが係合されるバックルを備えたバックル装置がある(一例として下記特許文献1を参照)。この種のバックル装置は、バックルが支持体を介して車体に連結されており、支持体によってバックルが支持されている。
このようなバックル装置では、支持体の支持剛性が高いと、バックルの姿勢が安定するため、タングのバックルへの着脱が容易である。しかしながら、例えば、乗員の身体がバックルに当接した場合等、バックルに荷重が入力された場合には、バックルが容易に移動できることが好ましい。
本発明は、上記事実を考慮して、バックルの姿勢を安定でき、バックルへの荷重の入力によってバックルが移動できるバックル装置を得ることが目的である。
請求項1に記載のバックル装置は、シートベルト装置のタングが車両前側又は車両上側のタング係合方向側から係合可能なバックルと、前記バックルを車両上側又は車両後側の付勢方向へ付勢する付勢手段と、前記バックルに対して前記付勢手段の付勢方向側に設けられ、前記付勢手段に付勢された前記バックルが当接されて前記バックルが支持されると共に、前記付勢手段の付勢方向とは異なる方向側への前記バックルの移動が可能な支持手段と、を備えている。
請求項1に記載のバックル装置によれば、バックルは、付勢手段によって車両上側又は車両後側へ付勢され、この付勢手段の付勢力によって支持手段に当接されて支持される。これによって、バックルの姿勢が安定される。また、バックルは、支持手段に当接された状態で付勢手段によるバックルの付勢方向とは異なる方向側への移動が可能とされる。このため、付勢手段によるバックルの付勢方向とは異なる方向の荷重がバックルに入力されることによって、バックルは、移動できる。
請求項2に記載のバックル装置は、請求項1に記載のバックル装置において、前記支持手段に当接された前記バックルに車幅方向側からの荷重が入力された際に前記バックルを車両下側へ案内するガイド手段を備えている。
請求項2に記載のバックル装置によれば、支持手段に当接されたバックルに車幅方向側からの荷重が入力されると、バックルは、ガイド手段によって車両下側へ案内され、これによって、バックルは車両下側へ移動できる。
請求項3に記載のバックル装置は、請求項2に記載のバックル装置において、前記ガイド手段は、前記支持手段の車幅方向一側部分から車両下側に対して車幅方向一側へ傾斜した方向へ延出されている。
請求項3に記載のバックル装置によれば、ガイド手段は、支持手段の車幅方向一側部分から車両下側に対して車幅方向一側へ傾斜した方向へ延出される。このため、車幅方向他側からの荷重によってバックルがガイド手段へ当接されると、バックルはガイド手段に案内されて車両下側へ移動できる。
請求項4に記載のバックル装置は、請求項2又は請求項3に記載のバックル装置において、前記支持手段のタング係合方向側の端部に対して前記ガイド手段のタング係合方向側の端部が成す角度は、90度よりも大きく、180度よりも小さい。
請求項4に記載のバックル装置によれば、支持手段のタング係合方向側の端部に対してガイド手段のタング係合方向側の端部が成す角度は、90度よりも大きく、180度よりも小さい。このため、車幅方向側からの荷重によってバックルがガイド手段のタング係合方向側の端部へ当接されると、バックルは、ガイド手段に案内されて車両下側へ移動できる。
請求項5に記載のバックル装置は、請求項2から請求項4の何れか1項に記載のバックル装置において、前記付勢手段の車幅方向側への曲げ剛性は、前記付勢手段の車幅方向を軸方向とする軸周り方向側への曲げ剛性よりも高くされている。
請求項5に記載のバックル装置によれば、付勢手段の車幅方向側への曲げ剛性は、付勢手段の車幅方向を軸方向とする軸周り方向側への曲げ剛性よりも高い。このため、バックルに車幅方向側からの荷重が入力されても、付勢手段の車幅方向側への曲げ変形を伴うバックルの移動が抑制される。
しかしながら、車幅方向側からの荷重がバックルに入力されると、バックルは、ガイド手段によって車両下側へ案内される。ここで、付勢手段の車幅方向を軸方向とする軸周り方向への曲げ剛性は、車幅方向側への曲げ剛性よりも低い。このため、付勢手段は、車幅方向側よりも車幅方向を軸方向とする軸周り方向側へ曲がりやすい。したがって、車幅方向側からの荷重がバックルに入力され、バックルがガイド手段によって車両下側へ案内されることによって、付勢手段は、車幅方向を軸方向とする軸周り方向へ曲がり、バックルが車両下側へ移動できる。
請求項6に記載のバックル装置は、請求項1から請求項5の何れか1項に記載のバックル装置において、前記バックルの前記支持手段側の部分は、タング係合方向側で前記バックルのタング係合方向側とは反対側の部分よりも前記支持手段とは反対側に配置され、前記バックルは、タング係合方向側とは反対側で前記支持手段に当接される。
請求項6に記載のバックル装置によれば、バックルは、タング係合方向側とは反対側の部分で支持手段に当接される。ここで、バックルのタング係合方向側での支持手段側の部分は、タング係合方向側とは反対側での支持手段側の部分よりも支持手段とは反対側に配置される。このため、バックルのタング係合方向側部分が支持手段へ当接することを抑制できる。
以上、説明したように、本発明に係るバックル装置では、バックルの姿勢を安定でき、バックルへの荷重の入力によってバックルが移動できる。
次に、本発明の一実施の形態を図1から図6に基づいて説明する。なお、各図において矢印FRは、本バックル装置10が適用された車両前側を示し、矢印OUTは、車幅方向外側又は車幅方向他側を示し、矢印UPは、車両上側を示す。また、各図において矢印Aは、本バックル装置10を構成するバックルカバー40の当接部42における長手方向の一側であるカバー長手方向一側を示し、矢印Bは、カバー長手方向他側を示す。さらに、各図において矢印Cは、バックルカバー40の当接部42における厚さ方向の一側であるカバー厚さ方向一側を示し、矢印Dは、カバー厚さ方向他側を示す。
<本実施の形態の構成>
図1に示されるように、本バックル装置10は、バックル装置10が適用される車両のリヤシート14における乗員16の着座位置18Aと着座位置18Bとの間に設けられている。図2に示されるように、バックル装置10は、駆動手段としてのバックル駆動装置20を備えており、バックル駆動装置20は、スライダガイド機構としてのフレーム22を備えている。フレーム22は、スライダガイド部としての車幅方向に対向した一対のガイド壁24を備えており、両ガイド壁24の間には、駆動部としての駆動ねじ26が設けられている。駆動ねじ26の中心軸線方向は、車両前後方向に沿っており、駆動ねじ26は、中心軸線周りに回転自在とされている。
図1に示されるように、本バックル装置10は、バックル装置10が適用される車両のリヤシート14における乗員16の着座位置18Aと着座位置18Bとの間に設けられている。図2に示されるように、バックル装置10は、駆動手段としてのバックル駆動装置20を備えており、バックル駆動装置20は、スライダガイド機構としてのフレーム22を備えている。フレーム22は、スライダガイド部としての車幅方向に対向した一対のガイド壁24を備えており、両ガイド壁24の間には、駆動部としての駆動ねじ26が設けられている。駆動ねじ26の中心軸線方向は、車両前後方向に沿っており、駆動ねじ26は、中心軸線周りに回転自在とされている。
一方、フレーム22の車両前側には、駆動力出力手段としてのモータアクチュエータ28が設けられている。モータアクチュエータ28には、駆動ねじ26の車両前側の端部が連結されており、駆動ねじ26は、モータアクチュエータ28のモータから出力される駆動力によって駆動ねじ26の中心軸線周りに回転される。モータアクチュエータ28のモータは、モータドライバやECU等の制御手段(図示省略)に電気的に接続されており、モータアクチュエータ28のモータは、制御手段によって制御される。
さらに、フレーム22の両ガイド壁24の間には、スライダ30が設けられており、スライダ30の車幅方向両側面が、それぞれフレーム22の両ガイド壁24に当接されている。また、スライダ30には、駆動ねじ26が貫通されるねじ孔が形成されており、スライダ30は、駆動ねじ26が回転することによって、両ガイド壁24に案内されて車両前後方向へスライドされる。フレーム22の車両後側には、ブラケット32が設けられており、フレーム22は、ブラケット32に固定されている。ブラケット32は、ボルト等の締結手段によって車両の車体の床部等の車体側に固定されており、フレーム22は、ブラケット32を介して車体側に固定されている。
また、バックル装置10は、連結部材34を備えている。本実施の形態では、連結部材34は、2本のワイヤロープ36(図2では、車幅方向外側のワイヤロープ36のみを図示)を備えている。これらのワイヤロープ36は、長尺状に形成されており、一方のワイヤロープ36の車幅方向側に他方のワイヤロープ36が並んで配置されている。このように、連結部材34は、車幅方向に並んだ2本のワイヤロープ36によって構成されているため、連結部材34全体としての車幅方向側への曲げ剛性は、車幅方向を軸方向とする軸周り方向への連結部材34全体としての曲げ剛性よりも高くされている。
図2に示されるように、連結部材34の長手方向中間部よりも長手方向基端側では、連結部材34の長手方向が車両前後方向に沿っており、更に、連結部材34の長手方向基端部は、駆動ねじ26よりも車両下側でスライダ30に連結されている。このため、スライダ30が車両前後方向へスライドされると、連結部材34がその長手方向へ移動される。これに対して、連結部材34は、フレーム22よりも車両後側で、連結部材34の曲げ剛性に抗して車幅方向を軸方向とする軸周り方向に車両前斜め上側へ曲げられている。さらに、連結部材34の長手方向先端部は、フレーム22の車両上側でバックル38に連結されている。
バックル38は、バックルカバー40を備えており、図2及び図3に示されるように、バックルカバー40は、当接部42を備えている。当接部42の長手方向は、カバー長手方向(図2等の矢印A方向及び矢印B方向)とされている。また、カバー長手方向に対して直交する方向に切った当接部42の断面形状は、略矩形とされ、当接部42の厚さ方向であるカバー厚さ方向(図3等の矢印C方向及び矢印D方向)は、車幅方向に沿っている。また、当接部42は、カバー長手方向に貫通した筒形状とされている。
バックルカバー40の当接部42のカバー長手方向一側(図2等の矢印A方向側)には、意匠部44が形成されている。意匠部44は、バックルカバー40の当接部42におけるカバー長手方向一側端から連続して形成されている。また、意匠部44は、バックルカバー40の当接部42のカバー長手方向一側端からカバー長手方向一側に対して車幅方向一側(カバー厚さ方向一側で、図3等の矢印C方向側)へ傾斜した方向へ延びている。バックルカバー40の意匠部44は、その長手方向に貫通された断面矩形の筒形状とされ、意匠部44の内側は、バックルカバー40の当接部42の内側に繋がっている。
バックルカバー40は、図1に示されるリヤシート14における車幅方向外側の着座位置18Aとリヤシート14における車幅方向中央側の着座位置18Bとの間に配置されている。リヤシート14のシートクッション46には、孔部(図示省略)が形成されている。このシートクッション46の孔部は、リヤシート14における車幅方向外側の着座位置18Aとリヤシート14における車幅方向中央側の着座位置18Bとの間に形成されており、シートクッション46の孔部は、車両上下方向にシートクッション46を貫通している。バックルカバー40の長手方向中間部よりも長手方向一側(図2等の矢印A方向側)部分は、このシートクッション46の孔部の内側に配置されている。
図2及び図3に示されるバックルカバー40の内側には、バックルボデー(図示省略)が設けられている。バックルボデーは、鉄等の金属板材によって形成されており、バックルカバー40が連結されている。バックルボデーのカバー長手方向他側(図2等の矢印B方向側)部分には、上述した連結部材34の長手方向先端部が係止されており、連結部材34がその長手方向へ移動されることによって、バックルボデーがバックルカバー40を伴ってカバー長手方向側(図2等の矢印A方向側及び矢印B方向側)へ移動される。
バックルボデーには、ラッチ等のバックル38の構成部品(図示省略)が設けられている。図1に示されるシートベルト装置48のウェビング50に設けられたタング52が、バックルボデーの車両前斜め上側であるタング係合方向側(図2等の矢印A方向側)からバックルカバー40の内側に挿入されると、バックルボデーに設けられたラッチが、タング52に形成された孔部に入り、これによって、タング52がバックル38に係合される。
また、図2及び図3に示されるように、本バックル装置10は、アウタカバー54を備えている。アウタカバー54は、支持手段としての背板部56を備えている。背板部56は、板状とされており、背板部56の長手方向は、カバー長手方向(図2等の矢印A方向及び矢印B方向)とされ、背板部56の幅方向は、カバー厚さ方向(図3等の矢印C方向及び矢印D方向)とされている。
図3に示されるように、アウタカバー54の背板部56には、ガイド手段としての第1横板部58が設けられている。第1横板部58は、背板部56のカバー厚さ方向一側(図3等の矢印C方向側)端から車両下側に対してカバー厚さ方向一側へ傾斜した方向へ延びており、図6に示されるように、アウタカバー54のカバー長手方向一側(図2等の矢印A方向側)端では、背板部56の幅方向に対して第1横板部58の延出方向が成す角度θは、90度よりも大きく、180度よりも小さくされている。
これに対して、図2及び図3に示されるように、背板部56のカバー厚さ方向他側(図3等の矢印D方向側)には、第2横板部60が設けられている。第2横板部60は、背板部56のカバー厚さ方向他側端から車両下側へ延びている。アウタカバー54の第2横板部60の車両下側端部には、取付部62が形成されている。取付部62は、フレーム22に一体的に連結され、フレーム22を介して車両の床部等の車体側に固定されている。
アウタカバー54の内側には、バックル38のバックルカバー40が配置されている。バックル38は、バックルボデーに連結された連結部材34(すなわち、ワイヤロープ36)の剛性によって車両後斜め上側へ付勢されており、これによって、バックル38のバックルカバー40の当接部42は、アウタカバー54の背板部56へ当接されている。このため、連結部材34が長手方向先端側へ移動されると、バックル38のバックルカバー40の当接部42がアウタカバー54の背板部56に案内されて、カバー長手方向側(図2等の矢印A方向側又は矢印B方向側)へ移動される。
また、バックルカバー40の意匠部44の少なくとも一部は、リヤシート14のシートクッション46の孔部よりも車両上側へ突出されており、連結部材34が長手方向先端側へ移動されると、シートクッション46の孔部からのバックルカバー40の意匠部44の突出量が大きくなる。また、バックルカバー40の意匠部44の背板部56側の面は、バックルカバー40の当接部42の背板部56側の面よりも背板部56とは反対側へずれており、バックルカバー40の当接部42は、背板部56から離れている。
<本実施の形態の作用、効果>
本バックル装置10では、例えば、本バックル装置10が適用されるリヤシート14の着座位置18Aに対応した車両のドアが、閉状態から開状態に変化すると、このドアの開閉状態の変化がカーテシスイッチ等のドア開閉検出手段等の検出手段によって検出される。また、例えば、乗員16がリヤシート14の着座位置18Aに着座すると、リヤシート14等に設けられた荷重センサ等の乗員検出手段等の検出手段によってリヤシート14の着座位置18Aへの乗員16の着座が検出される。
本バックル装置10では、例えば、本バックル装置10が適用されるリヤシート14の着座位置18Aに対応した車両のドアが、閉状態から開状態に変化すると、このドアの開閉状態の変化がカーテシスイッチ等のドア開閉検出手段等の検出手段によって検出される。また、例えば、乗員16がリヤシート14の着座位置18Aに着座すると、リヤシート14等に設けられた荷重センサ等の乗員検出手段等の検出手段によってリヤシート14の着座位置18Aへの乗員16の着座が検出される。
このような車両への乗員の乗車に伴うドアやリヤシート14の状態の変化によって検出手段から制御手段としてのECUへ出力される電気信号のレベルが切替わる。これによって、モータアクチュエータ28のモータが駆動されて、駆動ねじ26が回転されると、スライダ30がフレーム22の両ガイド壁24に案内されて車両後側へスライドされる。これによって、連結部材34が長手方向先端側へ移動されると、バックル38のバックルカバー40内に設けられたバックルボデーが連結部材34によって車両前斜め上側(図2の矢印A方向側)へ押圧される。
この連結部材34からの押圧力がバックルボデーを介してバックルカバー40に伝わると、バックルカバー40は、アウタカバー54の背板部56に案内されてバックルボデーと共に車両前斜め上側(図2等の矢印A方向側)へ移動される(図2における二点鎖線での図示状態)。このように、バックルカバー40が移動されることによって、バックルカバー40のカバー長手方向一側(図2等の矢印A方向側)部分が、リヤシート14のシートクッション46の車両上側面よりも車両上側へ突出される。これによって、乗員16は、バックルカバー40のカバー長手方向一側端からタング52をバックル38へ容易に係合させることができ、ウェビング50を容易に装着できる。
これに対し、タング52がバックル38に係合されると、バックル38のバックルスイッチから制御手段としてのECUへ出力される電気信号のレベルが切替わる。これによってモータアクチュエータ28が駆動されて、駆動ねじ26が回転されると、スライダ30がフレーム22の両ガイド壁24に案内されて車両前側へスライドされる。これによって、連結部材34が長手方向基端側へ移動されると、バックルカバー40がバックルボデーを介して連結部材34に引張られる。これによって、バックルカバー40がアウタカバー54の背板部56に案内されて、車両後斜め下側(図2等の矢印B方向側)へ移動され、バックル38が所定の位置に戻る(図2における実線での図示状態)。
ところで、本バックル装置10では、バックルカバー40の当接部42は、連結部材34を構成する2本のワイヤロープ36の剛性に基づく付勢力によって、アウタカバー54の背板部56へ当接されている。このため、バックルカバー40の車両上側又は車両後側への移動は、アウタカバー54の背板部56によって抑制され、バックルカバー40の車両前側又は車両下側への移動は、連結部材34(すなわち、ワイヤロープ36)の付勢力によって抑制される。
また、バックルカバー40の車幅方向一側(カバー厚さ方向一側で、図3等の矢印C方向側)には、アウタカバー54の第1横板部58が配置され、バックルカバー40の車幅方向他側(カバー厚さ方向他側で、図3等の矢印D方向側)には、アウタカバー54の第2横板部60が配置される。このため、バックルカバー40の車幅方向への移動がアウタカバー54の第1横板部58又は第2横板部60によって抑制される。
このように、本バックル装置10では、モータアクチュエータ28のモータの停止状態で、バックルカバー40の車両前後方向、車両上下方向、車幅方向への移動を抑制でき、バックルカバー40の自立性を確保できる。このため、モータアクチュエータ28のモータの停止状態で、バックル38の姿勢を安定できる。これによって、バックル38に対してタング52を容易に着脱できる。
一方、リヤシート14のシートクッション46における着座位置18Aに着座しようとする乗員16が、リヤシート14に着座する際にバックル38のバックルカバー40に当接する可能性がある。このような状態で乗員16からバックル38のバックルカバー40に入力される荷重Fの方向が、車幅方向一側(カバー厚さ方向一側で、図3等の矢印C方向側)へ傾斜されていると、バックルカバー40は、入力された荷重Fによって車幅方向一側へ移動しようとする。このようにして、バックルカバー40が車幅方向一側へ移動されると、図4において実線で示されるように、バックルカバー40は、アウタカバー54の第1横板部58へ当接される。この状態で、更に荷重Fがバックルカバー40に入力されると、アウタカバー54の第1横板部58は、バックルカバー40によって荷重Fの方向へ押圧されると共に、バックルカバー40は、アウタカバー54の第1横板部58からの押圧反力を受ける。
ここで、アウタカバー54の第1横板部58の背板部56からの延出方向は、車両下側に対してカバー厚さ方向一側(図3の矢印C方向側)へ傾斜されている。アウタカバー54のカバー長手方向一側(図2等の矢印A方向側)端では、背板部56の幅方向に対して第1横板部58の延出方向が成す角度θは、90度よりも大きく、180度よりも小さくされている。このため、バックルカバー40がアウタカバー54の第1横板部58から受ける押圧反力の方向は、車幅方向他側(カバー厚さ方向他側で、図3等の矢印D方向側)に対して車両下側へ傾斜した方向になる。
したがって、このような押圧反力を受けたバックルカバー40は、図5において実線で示されるように、アウタカバー54の第1横板部58に案内されて車両下側へ移動され、例えば、バックルカバー40は、アウタカバー54が配置されるシートクッション46の孔部の内側へ移動される。
このように、荷重Fが入力されたバックルカバー40は、車両下側へ移動されるため、バックル38のバックルカバー40が、リヤシート14のシートクッション46と乗員16の身体(例えば、臀部)との間に挟まれることを抑制できる。これによって、バックルカバー40が、リヤシート14のシートクッション46と乗員16の身体(例えば、臀部)との間に挟まれることによってタング52をバックル38に係合させ難くなることを抑制でき、また、乗員16が感じる不快感又は違和感の発生を抑制できる。
また、連結部材34は、車幅方向に並んだ2本のワイヤロープ36を含んで構成される。このため、連結部材34全体としての車幅方向側への曲げ剛性は、車幅方向を軸方向とする軸周り方向側への連結部材34全体としての曲げ剛性よりも高い。したがって、連結部材34全体としては、車幅方向側よりも車幅方向を軸方向とする軸周り方向側へ曲がりやすい。このため、バックル38のバックルカバー40がアウタカバー54の第1横板部58から押圧反力を受けると、連結部材34は、車幅方向を軸方向とする軸周り方向側へ曲げ変形されやすい。このため、バックル38のバックルカバー40は、車両下側への容易に移動できる。
さらに、バックル38のバックルカバー40の意匠部44は、バックルカバー40の当接部42のカバー長手方向一側(図2等の矢印A方向側)端から、カバー長手方向一側に対してカバー厚さ方向一側(図3等の矢印C方向側)へ傾斜した方向へ延びている。これによって、バックルカバー40の意匠部44が乗員16の身体に車両上側から押圧されると、バックルカバー40の意匠部44は、乗員16の身体からの押圧力を車幅方向他側(カバー厚さ方向他側で、図3等の矢印D方向側)へ逸らそうとする。
このため、乗員16の身体からの押圧力が、バックルカバー40の意匠部44に対して車幅方向一側(カバー厚さ方向一側で、図3等の矢印C方向側)へ移動させるように作用する。したがって、バックルカバー40は、車両上側からの荷重によって、アウタカバー54の第1横板部58へ接近して当接しやすい。これによって、バックルカバー40をアウタカバー54の第1横板部58によって車両下側へ移動させやすい。
また、バックルカバー40の意匠部44におけるアウタカバー54の背板部56側の面は、バックルカバー40の当接部42の背板部56側の面よりも背板部56とは反対側へずれている。このため、仮に、意匠部44がアウタカバー54の内側に配置される構成であっても、意匠部44の背板部56側の面が、背板部56に当接することを抑制できる。これによって、バックル38がモータアクチュエータ28から出力された駆動力によって移動されても、意匠部44の背板部56側の面が背板部56に摺接することを抑制でき、意匠部44の背板部56側の面に傷が生じることを抑制できる。
なお、本実施の形態では、アウタカバー54の第1横板部58をガイド手段としたが、例えば、アウタカバー54の第2横板部60を車両下側に対してカバー厚さ方向他側(図3等の矢印D方向側)へ傾斜した方向へ延ばす構成として、アウタカバー54の第2横板部60をガイド手段としてもよい。
また、本実施の形態では、支持手段としてのアウタカバー54の背板部56と、ガイド手段としてのアウタカバー54の第1横板部58とが、アウタカバー54として一体とされた構成であったが、支持手段とガイド手段とを別体で構成してもよい。
さらに、本実施の形態では、付勢手段としての連結部材34は、車幅方向に並んだ2本のワイヤロープ36を含んで構成された。しかしながら、例えば、ワイヤロープ36は、3本以上であってもよい。さらに、付勢手段は、例えば、幅方向が車幅方向に沿い、長手方向先端部がバックル38のバックルボデーに連結され、幅方向周りの剛性に基づく付勢力によってバックルカバー40の当接部42をアウタカバー54の背板部56へ当接させる長尺帯状部材を付勢手段としてもよい。すなわち、付勢手段は、付勢力によってバックルカバー40をアウタカバー54の背板部56へ当接させることができる構成であればよく、その具体的な態様に限定されることがない。
また、本実施の形態では、バックル駆動装置20のモータアクチュエータ28から出力された駆動力によってバックル38が移動される構成であった。しかしながら、バックル駆動装置20のような駆動手段を備えないバックル装置に本発明を適用してもよい。
10 バックル装置
34 連結部材(付勢手段)
38 バックル
48 シートベルト装置
52 タング
56 背板部(支持手段)
58 第1横板部(ガイド手段)
34 連結部材(付勢手段)
38 バックル
48 シートベルト装置
52 タング
56 背板部(支持手段)
58 第1横板部(ガイド手段)
Claims (6)
- シートベルト装置のタングが車両前側又は車両上側のタング係合方向側から係合可能なバックルと、
前記バックルを車両上側又は車両後側の付勢方向へ付勢する付勢手段と、
前記バックルに対して前記付勢手段の付勢方向側に設けられ、前記付勢手段に付勢された前記バックルが当接されて前記バックルが支持されると共に、前記付勢手段の付勢方向とは異なる方向側への前記バックルの移動が可能な支持手段と、
を備えるバックル装置。 - 前記支持手段に当接された前記バックルに車幅方向側からの荷重が入力された際に前記バックルを車両下側へ案内するガイド手段を備える請求項1に記載のバックル装置。
- 前記ガイド手段は、前記支持手段の車幅方向一側部分から車両下側に対して車幅方向一側へ傾斜した方向へ延出された請求項2に記載のバックル装置。
- 前記支持手段のタング係合方向側の端部に対して前記ガイド手段のタング係合方向側の端部が成す角度は、90度よりも大きく、180度よりも小さい請求項2又は請求項3に記載のバックル装置。
- 前記付勢手段の車幅方向側への曲げ剛性は、前記付勢手段の車幅方向を軸方向とする軸周り方向側への曲げ剛性よりも高くされた請求項2から請求項4の何れか1項に記載のバックル装置。
- 前記バックルの前記支持手段側の部分は、タング係合方向側で前記バックルのタング係合方向側とは反対側の部分よりも前記支持手段とは反対側に配置され、前記バックルは、タング係合方向側とは反対側で前記支持手段に当接される請求項1から請求項5の何れか1項に記載のバックル装置。
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2016
- 2016-08-25 JP JP2016165054A patent/JP2018030501A/ja active Pending
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