JP2018025258A - トランスファー装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】トランスファー装置を、従来よりも更に適切に潤滑できるようにする。【解決手段】 ファイナルドリブンギヤに噛合うトランスファー入力ギヤと、トランスファー入力ギヤを軸支するトランスファー入力軸と、トランスファー入力軸に設けられた第1ベベルギヤと、第1ベベルギヤと噛合う第2ベベルギヤと、第2ベベルギヤを軸支するトランスファー出力軸と、少なくとも第1ベベルギヤと第2ベベルギヤとを覆うトランスファーケースと、ファイナルドリブンギヤの掻き上げ流体の少なくとも一部をトランスファーケース内に導く案内部と、を備える。【選択図】図8

Description

本発明は、四輪駆動車両に用いられるトランスファー装置に関する。
従来、トランスファー入力ギヤと、トランスファー入力ギヤを軸支するトランスファー入力軸と、トランスファー入力軸に設けられた第1ベベルギヤと、第1ベベルギヤと噛合う第2ベベルギヤと、第2ベベルギヤを軸支するトランスファー出力軸と、少なくとも第1ベベルギヤと第2ベベルギヤとを覆うトランスファーケースとを備えることを特徴とするトランスファー装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−168392号公報
トランスファー装置は、ギヤの噛み合い部分を備えるものであるため、潤滑油などの流体で潤滑する必要がある。
本発明は、以上の点に鑑み、従来よりも更に適切に潤滑できるトランスファー装置を提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するため、本発明のトランスファー装置(例えば、実施形態のトランスファー装置5。以下同じ。)は、
ファイナルドリブンギヤ(例えば、実施形態のファイナルドリブンギヤ44。以下同じ。)に噛合うトランスファー入力ギヤ(例えば、実施形態のトランスファー入力ギヤ56。以下同じ。)と、
トランスファー入力ギヤを軸支するトランスファー入力軸(例えば、実施形態のトランスファー入力軸55。以下同じ。)と、
トランスファー入力軸に設けられた第1ベベルギヤ(例えば、実施形態の第1ベベルギヤ57。以下同じ。)と、
第1ベベルギヤと噛合う第2ベベルギヤ(例えば、実施形態の第2ベベルギヤ85。以下同じ。)と、
第2ベベルギヤを軸支するトランスファー出力軸(例えば、実施形態のトランスファー出力軸82。以下同じ。)と、
少なくとも第1ベベルギヤと第2ベベルギヤとを覆うトランスファーケース(例えば、実施形態のトランスファーケース62。以下同じ。)と、
ファイナルドリブンギヤの掻き上げ流体(例えば、実施形態の潤滑油。以下同じ。)の少なくとも一部をトランスファーケース内に導く案内部(例えば、実施形態の貫通孔61h。以下同じ。)と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、案内部を介してファイナルドリブンギヤが掻き上げる流体をトランスファーケース内に導くことができるため、ファイナルドリブンギヤが掻き上げる流体を利用してトランスファー装置を潤滑することができる。従って、別途トランスファー装置専用の潤滑用流体を用いる場合と比較して、トランスファー装置の構成の簡略化及びトランスファー装置及びファイナルドリブンギヤを含めた動力伝達装置の流体の循環系路の簡略化を図ることができる。
[2]また、本発明においては、前記トランスファー入力軸をトランスファーケース内で軸支する一対のテーパーローラベアリング(例えば、実施形態のテーパーローラベアリング70、71。以下同じ。)を備え、一対のテーパーローラベアリングは、テーパーの縮径する方向が互いに向き合うように配置され、前記トランスファーケースの内周面には、一対のテーパーローラベアリングの間に位置させて、トランスファーケース内から前記ファイナルドリブンギヤ側に流出する前記流体を抑制すべく堰部(例えば、実施形態の堰部69。以下同じ。)が設けられたことが好ましい。
かかる構成によれば、トランスファーケース内の流体を堰部で食い止めることにより十分に保持することができ、トランスファー装置を適切に潤滑することができる。
[3]また、本発明においては、前記トランスファーケース内では、前記トランスファー出力軸を軸支する複数のベアリング(例えば、実施形態のテーパーローラベアリング83,84。以下同じ。)が設けられ、ベアリングの間の流体が保持されるようにベアリングの間から第2ベベルギヤ側への流出を抑制する抑制板(例えば、実施形態の抑制板88。以下同じ。)が設けられていることが好ましい。
かかる構成によれば、抑制板によって、トランスファー出力軸を軸支する複数のベアリングの間に流体を適切に保持することができ、トランスファー出力軸を軸支する複数のベアリングを適切に潤滑することができる。
[4]また、本発明においては、前記トランスファーケース内では、前記トランスファー出力軸を軸支する複数のベアリングが設けられ、前記第1ベベルギヤ及び/又は前記第2ベベルギヤによって掻き上げられる流体の少なくとも一部を前記トランスファー出力軸のベアリングの間へ導く流体の取込口(例えば、実施形態の切欠部63a。以下同じ。)が設けられていることが好ましい。
かかる構成によれば、トランスファーケース内に取り込んだ流体をトランスファー出力軸を軸支する複数のベアリングの間まで導くことができ、トランスファー出力軸を軸支する複数のベアリングを適切に潤滑することができる。
[5]また、本発明においては、前記トランスファー入力ギヤは、前記ファイナルドリブンギヤの回転中心よりも上方でファイナルドリブンギヤと噛合するように構成することができる。かかる構成によれば、トランスファー装置の下方にスペースを設けることができ、車両部品のレイアウト自由度の向上を図ることができる。
四輪駆動車両の動力伝達系の概略図。 動力伝達装置のスケルトン図。 トランスミッションケースの一方の内側を示す説明図。 トランスミッションケースの一方の内側における潤滑油の流れを示す説明図。 トランスミッションケースの他方の内側を示す説明図。 トランスミッションケースの他方の内側における潤滑油の流れを示す説明図。 トランスミッションケースの内側における潤滑油の流れを示す説明図。 トランスファー装置を示す断面図。 トランスファー装置のトランスファー入力軸を示す説明図。 トランスファーカバーを一方から示す説明図。 トランスファーカバーの一部を拡大して示す斜視図。 トランスファーカバーを他方から示す説明図。 トランスファー装置のトランスファー出力軸を示す説明図。 トランスファーケースのトランスファー出力軸が挿入される部分を一部切り欠いて示す説明図。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1に示すように、エンジンE(内燃機関、駆動源)は、クランクシャフト1が車体左右方向を向くように横置きに車体へ搭載される。エンジンEの駆動力を左右の前輪WFL,WFR及び左右の後輪WRL,WRRに伝達する動力伝達装置PTは、クランクシャフト1に接続されたトルクコンバータ2と、トルクコンバータ2に接続されたトランスミッション3と、トランスミッション3に接続されたフロントディファレンシャルギヤ4と、フロントディファレンシャルギヤ4に接続されたトランスファー装置5と、トランスファー装置5に接続されたリヤディファレンシャルギヤ6とで構成される。
フロントディファレンシャルギヤ4は、前部左車軸7L及び前部右車軸7Rを介して左右の前輪WFL,WFRに接続される。リヤディファレンシャルギヤ6は、プロペラシャフト8を介してトランスファー装置5に接続され、後部左車軸9L及び後部右車軸9Rを介して左右の後輪WRL,WRRに接続される。
次に図2に示すように、トランスミッション3は、相互に平行に配置されて車体左右方向に延びるメインシャフトMS、セカンダリシャフトSS及びカウンタシャフトCSを備える。
メインシャフトMSには、メインドライブギヤ21が固設されるとともに、3速クラッチC3によりメインシャフトMSに結合可能なメイン3速ギヤ22と、一体に形成されて4速−リバースクラッチC4RによりメインシャフトMSに結合可能なメイン4速ギヤ23及びメインリバースギヤ24とが回転自在に支持される。
セカンダリシャフトSSには、セカンダリドリブンギヤ25が固設されるとともに、1速クラッチC1によりセカンダリシャフトSSに結合可能なセカンダリ1速ギヤ26と、2速クラッチC2によりセカンダリシャフトSSに結合可能なセカンダリ2速ギヤ27とが回転自在に支持される。
カウンタシャフトCSには、カウンタ2速ギヤ28とカウンタ3速ギヤ29とファイナルドライブギヤ30とが固設されるとともに、カウンタアイドルギヤ31とカウンタ4速ギヤ32とカウンタリバースギヤ33とが回転自在に支持される。更に、1速ホールドクラッチCLHを介してカウンタシャフトCSに結合可能なカウンタ1速ギヤ34が回転自在に支持される。
メインリバースギヤ24とカウンタリバースギヤ33に、リバースアイドルギヤ35が噛合する。カウンタ1速ギヤ34は、一方向クラッチCOWを介してカウンタ3速ギヤ29に結合可能であり、また、カウンタ4速ギヤ32及びカウンタリバースギヤ33は、セレクタ36を介してカウンタシャフトCSに選択的に結合可能である。
メインドライブギヤ21は、カウンタアイドルギヤ31に噛合し、カウンタアイドルギヤ31は、セカンダリドリブンギヤ25に噛合している。エンジンEのクランクシャフト1の回転は、トルクコンバータ2、メインシャフトMS、メインドライブギヤ21、カウンタアイドルギヤ31及びセカンダリドリブンギヤ25を介して、セカンダリシャフトSSに伝達される。
従って、セカンダリシャフトSSに対して回転自在に支持したセカンダリ1速ギヤ26を、1速クラッチC1でセカンダリシャフトSSに結合すると、セカンダリシャフトSSの回転が、1速クラッチC1、セカンダリ1速ギヤ26、一方向クラッチCOW及びカウンタ3速ギヤ29を介してカウンタシャフトCSに伝達され、1速変速段が確立する。尚、1速クラッチC1は、2速〜4速変速段の確立時にも係合状態に保持されるが、2速〜4速変速段の確立時には一方向クラッチCOWがスリップする。
セカンダリシャフトSSに回転自在に支持したセカンダリ2速ギヤ27を、2速クラッチC2でセカンダリシャフトSSに結合すると、セカンダリシャフトSSの回転が、2速クラッチC2、セカンダリ2速ギヤ27及びカウンタ2速ギヤ28を介してカウンタシャフトCSに伝達され、2速変速段が確立する。
メインシャフトMSに回転自在に支持したメイン3速ギヤ22を、3速クラッチC3でメインシャフトMSに結合すると、メインシャフトMSの回転が、3速クラッチC3、メイン3速ギヤ22及びカウンタ3速ギヤ29を介してカウンタシャフトCSに伝達され、3速変速段が確立する。
カウンタシャフトCSに相対回転自在に支持したカウンタ4速ギヤ32を、セレクタ36でカウンタシャフトCSに結合した状態で、メインシャフトMSに回転自在に支持したメイン4速ギヤ23を、4速−リバースクラッチC4RでメインシャフトMSに結合すると、メインシャフトMSの回転が、4速−リバースクラッチC4R、メイン4速ギヤ23、カウンタ4速ギヤ32及びセレクタ36を介してカウンタシャフトCSに伝達され、4速変速段が確立する。
カウンタシャフトCSに回転自在に支持したカウンタリバースギヤ33を、セレクタ36でカウンタシャフトCSに結合した状態で、メインシャフトMSに相対回転自在に支持したメインリバースギヤ24を、4速−リバースクラッチC4RでメインシャフトMSに結合すると、メインシャフトMSの回転が、4速−リバースクラッチC4R、メインリバースギヤ24、リバースアイドルギヤ35、カウンタリバースギヤ33及びセレクタ36を介してカウンタシャフトCSに伝達され、後進変速段が確立する。
1速クラッチC1を係合させた状態で1速ホールドクラッチCLHを係合させると、1速ホールド変速段が確立する。強力なエンジンブレーキが必要なときに1速ホールド変速段を確立すれば、一方向クラッチCOWがスリップしても、1速ホールドクラッチCLHを介して後輪WRL,WRRのトルクをエンジンEに逆伝達することができる。
次にフロントディファレンシャルギヤ4の構造を説明する。
図2に示すように、フロントディファレンシャルギヤ4は、トランスミッションケース61に回転自在に支持されたディファレンシャルケース43を備えている。ディファレンシャルケース43の外周には、カウンタシャフトCSに設けたファイナルドライブギヤ30に噛合するファイナルドリブンギヤ44が固定されている。
トランスミッション3のカウンタシャフトCSの回転は、ファイナルドライブギヤ30及びファイナルドリブンギヤ44を介してディファレンシャルケース43に伝達され、ディファレンシャルケース43の回転は、左右の前輪WFL,WFRの負荷に応じて前部左車軸7L及び前部右車軸7Rに伝達される。
前部左車軸7Lに連なる前部左出力軸47Lと、前部右車軸7Rに連なる前部右出力軸47Rとが、ディファレンシャルケース43に相対回転自在に嵌合し、両出力軸47L,47Rの対向端にそれぞれディファレンシャルサイドギヤ48,48がスプライン結合される。両出力軸47L,47Rと直交するようにディファレンシャルケース43の内部に固定されたピニオンシャフト50に、両ディファレンシャルサイドギヤ48,48にそれぞれ噛合する一対のピニオンギヤ51,51が回転自在に支持される。
図3を参照して、本実施形態のフロントディファレンシャルギヤ4を収容するトランスミッションケース61には、ファイナルドリブンギヤ44とヘリカルギヤからなるトランスファー入力ギヤ56とが噛合う部分に対応させて、ファイナルドリブンギヤ44の回転中心軸線方向であってトランスファー装置5側に断面半円状に窪む窪み部61aが設けられている。
この窪み部61aによって、トランスミッションケース61の底に溜まる潤滑油(流体)の油溜に下端が浸るファイナルドリブンギヤ44によって、潤滑油が掻き上げられ、掻き上げられて飛散した潤滑油の一部が、ファイナルドリブンギヤ44とヘリカルギヤからなるトランスファー入力ギヤ56とが噛合う部分で邪魔されることなく、窪み部61aを通過して、ファイナルドリブンギヤ44とファイナルドライブギヤ30とが噛合う部分にまで掻き上げられた潤滑油を導くことができる。
また、トランスミッションケース61には、半円弧状に窪んだ窪みの底の部分からディファレンシャルケース43を軸支する2つのベアリング43a、43bのうちの一方(図1及び図2では右側)のベアリング43aの上方へと延びる飛沫潤滑油の案内溝としてのベアリング潤滑溝61bが設けられている。このベアリング潤滑溝61bによって、窪み部61aに入った飛沫潤滑油のうちの一部がベアリング潤滑溝61bを通ってトランスファー装置5側(一方側、図1及び図2の右側)のベアリング43aの上方に位置させて設けられた側壁61cにぶつかり落下してベアリング43aへ導かれる。
また、トランスミッションケース61のうち、フロントディファレンシャルギヤ4の上方に位置する内壁面には下方に垂下して、ファイナルドリブンギヤ44の回転軸線方向へと延びる受け渡しリブ61dが設けられている。ベアリング潤滑溝61bを通過する飛沫潤滑油の一部は、この受け渡しリブ61dにぶつかる。この受け渡しリブ61dは、反対側(他方側、図1及び図2の左側)のベアリング43bの上方まで延びている。受け渡しリブ61dの下端は、窪み部61aに向かって折れ曲がるように屈曲した爪部61eが設けられている。この爪部61eにより受け渡しリブ61dに付着した潤滑油が簡単に滴下してしまうことを抑制し、図7に示すように、反対側(他方側)のベアリング43bまで潤滑油が導かれ易くなる。そして、受け渡しリブ61dを伝って滴下した潤滑油によって反対側(他方側)のベアリング43bが潤滑される。
トランスミッションケース61には、受け渡しリブ61dによって反対側(他方側)へ移動した潤滑油が、反対側(他方側)のベアリング43bに適切に導かれるように、受け渡しリブ61dの反体側(他方側)の端部の下方には、滴下した潤滑油を受けて反対側(他方側)のベアリング43bへと導く案内突部61fが設けられている。この案内突部61fによって、受け渡しリブ61dを介して導かれた潤滑油を案内突部61fによって適切に反対側(他方側)のベアリング43bへ導くことができる。
また、窪み部61aに入った飛沫潤滑油のうちの一部は、トランスファー入力軸55のヘリカルギヤからなるトランスファー入力ギヤ56の上方に設けられた油溜部61gに溜められて、案内部としての貫通孔61hからトランスファー装置5へ潤滑油が導かれる。
次に、本実施形態のトランスファー装置5の構造を説明する。
ファイナルドリブンギヤ44の回転は、図8に示すように、トランスファー入力軸55のヘリカルギヤからなるトランスファー入力ギヤ56及び第1ベベルギヤ57を介して、トランスファー出力軸82の第2ベベルギヤ85へ伝達される。トランスファー入力ギヤ56は、ファイナルドリブンギヤ44の回転中心よりも上方でファイナルドリブンギヤと噛合している。これによって、トランスファー装置5の下方にスペースを設けることができ、車両部品のレイアウト自由度の向上を図ることができる。トランスファー出力軸82が前記プロペラシャフト8(図1参照)へ回転を伝達する。
トランスミッションケース61(具体的にはトランスミッションケースの一部を構成するトルクコンバータケース)の右側面に、トランスファーケース62が固定される。トランスファーケース62は、トランスファーケース本体63とトランスファーカバー64とからなる。
トランスファーケース本体63とトランスファーカバー64とは、ノックピン65で位置決めした状態で複数本のボルト66で一体に締結して構成される。サブアセンブリ化されたトランスファーケース62は、トランスファーケース本体63及びトランスファーカバー64を貫通する複数本のボルト67で、トランスミッションケース61へ締結される。
トランスファーカバー64は、トランスミッションケース61の支持孔61i(凹部)に嵌合する。このトランスファーカバー64が支持孔61iに嵌合した状態でトランスファーケース62がボルト67でトランスミッションケース61に固定される。
車体左右方向に延びるトランスファー入力軸55の左端に、トランスファー入力ギヤ56は、スプライン嵌合してナット58でワッシャ59とテーパーローラベアリング71のインナーレースとで挟まれて固定される。トランスファー入力軸55は、その右端に第1ベベルギヤ57を一体に備える。
トランスファー入力軸55は、トランスファーカバー64の内周面に設けた一対のテーパーローラベアリング70,71によって支持される。右側のテーパーローラベアリング70のインナーレースは、トランスファー入力軸55と第1ベベルギヤ57の境界の段部55a(第1ベベルギヤ57の背面)に係止される。
右側のテーパーローラベアリング70のアウターレースはトランスファーカバー64の段部64aに係止されている。左側のテーパーローラベアリング71のインナーレースは、トランスファー入力ギヤ56(ヘリカルギヤ)とトランスファー入力軸55の段部55bの間で係止される。左側のテーパーローラベアリング71のアウターレースは、トランスファーカバー64の段部64bで係止される。
トランスファー入力軸55の左向きのスラスト力は、第1ベベルギヤ57からテーパーローラベアリング70を介してトランスファーカバー64の段部64aに受け止められる。トランスファー入力軸55の右向きのスラスト力は、トランスファー入力ギヤ56及びテーパーローラベアリング71を介してトランスファーカバー64の段部64bに受け止められる。一対のテーパーローラベアリング70,71の予圧は、ナット58の締付量とトランスファー入力軸55の段部55bにシムを取り付けることにより調節することができる。
トランスファーケース本体63には、前後方向に延びるトランスファー出力軸82が一対のテーパーローラベアリング83,84を介して支持され、その前端に設けた第2ベベルギヤ85が第1ベベルギヤ57に噛合する。トランスファー出力軸82の後端には、プロペラシャフト8の前端が結合される継ぎ手86がスプライン結合されて、ナット87で固定される。
図9に示すように、トランスミッションケース61から案内部としての貫通孔61hを通過して流れてきた潤滑油は、トランスミッションケース61の支持孔61iの内周面であって、トランスファーカバー64の外周面に設けられた環状溝68に一旦溜められる。図10にトランスファー入力軸55の回転中心軸線方向から示すように、トランスファーカバー64の図10の右側には、トランスファーカバー64の外周面に設けられた環状溝68とトランスファーカバー64の内周面とを連通させる連通孔64cが形成されている。また、トランスファーカバー64の内周面には、テーパーローラベアリング70,71の間に潤滑油を導くべく、テーパーローラベアリング70の外面を潤滑油が迂回できるように切欠部64dが設けられている。
図10の一点鎖線は、図9の切断断面を示している。図11は連通孔64cを拡大して示している。図12はトランスファーカバー64を図11の反対側から示す斜視図である。この連通孔64cを介して、環状溝68に溜まった潤滑油がトランスファー装置5の内部に供給される。
また、図9に示すように、トランスファーカバー64の内周面には、フロントディファレンシャルギヤ4へ戻る潤滑油の流れを抑制すべく径方向内方へ向かって延びる環状の堰部69が設けられている。この堰部69によって、トランスファー装置5内からトランスミッションケース61への潤滑油(流体)の流出を抑え、トランスファー装置5内の潤滑油の量を適切に維持することができる。
図13は、トランスファー出力軸82を一部断面で示す説明図である。図14は、トランスファー出力軸82を収容するトランスファーケース本体63の部分をトランスファー出力軸82の回転中心軸線方向であって車両の前方側から示した説明図である。図14の一点鎖線は、図13の切断断面を示している。
図13及び図14に示すように、トランスファーケース本体63には、トランスファー出力軸82を支持する2つのテーパーローラベアリング83,84の間に、第1及び第2ベベルギヤ57、85で掻き上げられた潤滑油の一部を導く切欠部63aが設けられている。
トランスファー出力軸82を支持する2つのテーパーローラベアリング83,84のうち、トランスファー出力軸82の回転中心軸線方向であって車両の後方側のテーパーローラベアリング84から後方へ排出された潤滑油がテーパーローラベアリング83,84の間に戻るように、トランスファーケース本体63には、戻り溝63bが設けられている。
また、トランスファー出力軸82を支持する2つのテーパーローラベアリング83,84のうち、トランスファー出力軸82の回転中心軸線方向であって車両の前方側のテーパーローラベアリング83には、テーパーローラベアリング83,84の間の潤滑油の量が適切に保たれるようにテーパーローラベアリング84からの排出を抑える抑制板88が設けられている。これにより、テーパーローラベアリング83,84の間の潤滑油の量を適切な量に保持することができ、テーパーローラベアリング83,84を十分に潤滑することができる。
以上、図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限らず適宜の設計変更が可能なものである。
3 トランスミッション
4 フロントディファレンシャルギヤ
43 ディファレンシャルケース
43a、43b ベアリング
5 トランスファー装置
55 トランスファー入力軸
56 トランスファー入力ギヤ(ヘリカルギヤ)
57 第1ベベルギヤ
61 トランスミッションケース
61a 窪み部
61b ベアリング潤滑溝
61c 側壁
61d 受け渡しリブ
61e 爪部
61f 案内突部
61g 油溜部
61h 貫通孔(案内部)
61i 支持孔
62 トランスファーケース
63 トランスファーケース本体
63a 切欠部
63b 戻り溝
64 トランスファーカバー
64a,64b 段部
64c 連通孔
64d 切欠部
68 環状溝
69 堰部
70,71 テーパーローラベアリング
82 トランスファー出力軸
83,84 テーパーローラベアリング
85 第2ベベルギヤ
88 抑制板
E エンジン
PT 動力伝達装置
WFL,WFR 左右の前輪
WFL,WFR 左右の後輪

Claims (5)

  1. ファイナルドリブンギヤに噛合うトランスファー入力ギヤと、
    前記トランスファー入力ギヤを軸支するトランスファー入力軸と、
    前記トランスファー入力軸に設けられた第1ベベルギヤと、
    前記第1ベベルギヤと噛合う第2ベベルギヤと、
    前記第2ベベルギヤを軸支するトランスファー出力軸と、
    少なくとも前記第1ベベルギヤと前記第2ベベルギヤとを覆うトランスファーケースと、
    前記ファイナルドリブンギヤの掻き上げ流体の少なくとも一部を前記トランスファーケース内に導く案内部と、
    を備えることを特徴とするトランスファー装置。
  2. 請求項1記載のトランスファー装置であって、
    前記トランスファー入力軸を前記トランスファーケース内で軸支する一対のテーパーローラベアリングを備え、
    一対の前記テーパーローラベアリングは、テーパーの縮径する方向が互いに向き合うように配置され、
    前記トランスファーケースの内周面には、一対の前記テーパーローラベアリングの間に位置させて、前記トランスファーケース内から前記ファイナルドリブンギヤ側に流出する前記流体を抑制すべく堰部が設けられたことを特徴とするトランスファー装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のトランスファー装置であって、
    前記トランスファーケース内では、前記トランスファー出力軸を軸支する複数のベアリングが設けられ、
    前記ベアリングの間の前記流体が保持されるように前記ベアリングの間から前記第2ベベルギヤ側への流出を抑制する抑制板が設けられていることを特徴とするトランスファー装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1項に記載のトランスファー装置であって、
    前記トランスファーケース内では、前記トランスファー出力軸を軸支する複数のベアリングが設けられ、
    前記第1ベベルギヤ及び/又は前記第2ベベルギヤによって掻き上げられる流体の少なくとも一部を前記トランスファー出力軸の前記ベアリングの間へ導く前記流体の取込口が設けられていることを特徴とするトランスファー装置。
  5. 請求項1から請求項4の何れか1項に記載のトランスファー装置であって、
    前記トランスファー入力ギヤは、前記ファイナルドリブンギヤの回転中心よりも上方で前記ファイナルドリブンギヤと噛合していることを特徴とするトランスファー装置。
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