JP2018024731A - 半導体封止材 - Google Patents

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Abstract

【課題】半導体ウェハや半導体パッケージ、とりわけ、ファンアウト型のウェハレベルパッケージ(FO−WLP)におけるウェハないしパッケージの反りを低減できる半導体封止材を提供する。
【解決手段】熱硬化性成分(A)と、活性エネルギー線硬化性成分(B)とを少なくとも含む半導体用封止材であって、活性エネルギー線に晒されない環境下で、150℃で10分間加熱処理を行った後の半導体用封止材を25℃中で波長351nmを含む紫外線を1J/cmを照射した際の発熱量α(J/g)が、1≦α(J/g)であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は半導体封止材に関し、より詳細には、外部接続用電極の配置領域が半導体の平面サイズよりも大きいファンアウト(Fan-out)型のウェハレベルパッケージ用の半導体封止材に関する。
近年、半導体回路等の分野において小型化の要求が高まっており、その要求に応えるために半導体回路はそのチップサイズに近いパッケージ(Chip Size Package)に実装されることがある。チップサイズパッケージを実現する手段の一つとして、ウエハレベルで接合し断片化するウェハレベルパッケージ(Wafer Level Package、以下、WLPと略す場合がある。)と呼ばれるパッケージ方法が提案されている。WLPは、低コスト化、小型化に寄与し得るため、注目されている。WLPは、電極が形成された回路基板上にフェースダウンで実装される。
ところで、半導体チップの小型化、高集積化に伴って、半導体チップの外部接続用の電極(端子、バンプ)の数は多くなる傾向にあり、そのため半導体チップの外部接続用の電極のピッチは小さくなる傾向にある。しかしながら、微細なピッチでバンプが形成された半導体チップを回路基板上に直接実装するのは必ずしも容易ではない。
上記のような課題に対して、半導体チップの外周または一部の領域に接触するように半導体用封止材の領域を形成し、電極に接続された再配線層を半導体用封止材の領域にも設けて、バンプのピッチを大きくすることが提案されている。このようなWLPは、半導体チップのサイズに対してバンプの配置エリアのサイズが大きくなるため、ファンアウト型のウェハレベルパッケージ(以下、FO−WLPと略す場合がある。)と称される。
FO−WLPでは、半導体チップが半導体用封止材により埋め込まれる。半導体チップの回路面は外側にむき出しとなり、半導体チップと半導体用封止材との境界が形成される。半導体チップを埋め込む半導体用封止材の領域にも、半導体チップの電極に接続された再配線層が設けられ、バンプが再配線層を介して半導体チップの電極に電気的に接続される。かかるバンプのピッチは、半導体チップの電極のピッチに対して大きく設定できるようになる。
また、半導体チップのみならず、複数の電子部品を1つのパッケージ内に収めたり、複数の半導体チップを半導体用封止材に埋め込み1つの半導体部品とすることも考えられる。このようなパッケージでは、複数の電子部品が半導体用封止材により埋め込まれる。複数の電子部品を埋め込む半導体用封止材には、電子部品の電極に接続された再配線層が設けられ、バンプが再配線層を介して電子部品の電極に電気的に接続される。この場合にも、半導体チップのサイズに対してバンプの配置エリアのサイズが大きくなるため、FO−WLPといえる。
このようなパッケージでは、一般的に支持体上に一定の間隔を設けて半導体チップや電子部品を配置し、半導体用封止材を用いて埋め込み、封止材を加熱硬化させた後に、支持体から剥離して擬似ウェハが作製される。続いて、擬似ウェハの半導体チップ回路面から拡張された半導体用封止材料領域にかけて、再配線層が形成される。このようにしてバンプのピッチは、半導体チップの電極のピッチに対して大きく設定できるようになる。
上記のように、WLPやFO−WLPは異なる材料からなる層が積層された構造を有しているため、パッケージの形成工程において半導体ウェハや半導体チップに反りが発生することがあり生産性や品質に影響を及ぼすため、種々の対策が採られている。例えば、特許文献1には、WLPにおいて生産性の低下を招く擬似ウェハの反りを抑制できる液状封止樹脂組成物を用いて作製された半導体パッケージが開示されており、特許文献2には、反り量を抑制できる電子部品封止用樹脂シートが開示されている。
また、特許文献3〜5には、大口径で薄膜のウェハに対してもウェハを一括してモールド(ウェハモールド)できると同時に、モールド後においてウェハの反りを抑制できる良好なウェハ保護性能を有する、WLPに好適な樹脂組成物が開示されている。また、ウェハの反りを抑制するために支持体の厚みや無機フィラーの含有量を調整したり(特許文献6)、複数層を有する積層構造の封止材を用いることが試みられている(特許文献7、8)。
また、封止樹脂の硬さを調整して反りを抑制したり(特許文献9)、封止樹脂の貯蔵弾性率に着目し、反りの発生原因である半導体チップと封止材との熱膨張係数の差から生じる熱応力を緩和できるような樹脂封止材を用いることが提案されている(特許文献10)。
特開2012−209453号公報 特開2014−36097号公報 特開2013−95915号公報 特開2015−50447号公報 特開2015−50399号公報 特開2015−90926号公報 特開2015−53341号公報 特開2014−197670号公報 特開2015−53469号公報 特開2015−86359号公報
ところで、FO−WLPの擬似ウェハの形成工程では、その後に続く再配線形成工程のために、チップ回路面が半導体封止材からむき出しとなる。そのため、半導体チップと、チップ回路面の裏側に接した封止樹脂との熱膨張係数の違いから、チップ回路面側に凸となるように反る傾向がある。このような凸の反りは、その後の搬送工程での擬似ウェハの破損や再配線層形成でのパターニングの焦点ずれが生じる恐れがある。
一方、半導体チップの回路面側に再配線層を形成する工程では、絶縁層に相当する高分子膜の形成と現像に続く加熱処理によって、擬似ウェハに対して収縮する応力が働くため、上記とは逆に、チップ回路面側に凹となるように反る傾向がある。このような凹の反りは、その後の搬送工程での擬似ウエハの破損や、モールド樹脂へのマーキング等での焦点ずれや、半導体チップに加工された後の実装歩留まりが低下する恐れがある。
このように、WLPやFO−WLPでは、封止材の材料に起因する反りの要因だけでなく、各封止工程や再配線層形成工程などの各加工工程においてパッケージに作用する収縮応力が異なるため、反りの量だけでなく反りの向きも考慮する必要がある。そのため、上記した先行特許文献で提案されている反り抑制や反り矯正の手法で対応するには限界があった。
したがって、本発明の目的は、半導体ウェハや半導体パッケージ、とりわけ、ファンアウト型のウェハレベルパッケージ(FO−WLP)におけるウェハないしパッケージの反りを低減できる半導体封止材を提供することである。
本発明者らは、上記のような課題に対して、熱硬化性成分と活性エネルギー線硬化性成分とを含む半導体用封止材において、各成分を硬化させる順序や硬化程度を熱や活性エネルギー線の量により調整して、各加工工程においてパッケージに作用する収縮応力とは逆の応力が作用するようにすることで、反りの向きや反りの量が各加工工程で異なる場合であっても、反りのない半導体パッケージを実現できるとことが分かった。そして、封止材を構成する樹脂組成物の光硬化時の発熱量や熱硬化時の発熱量を制御することによって、各加工工程においてパッケージに作用する収縮応力を適度に発生させて反りを矯正できるとの知見を得た。より具体的には、熱硬化性成分と活性エネルギー線硬化性成分とを含む半導体用封止材に150℃で10分間の加熱処理を行い、熱硬化反応がある程度進行はしているが完全には熱硬化していない状態にしてFO−WLP等の擬似ウェハの予備成形しておき、その後の25℃中で波長351nmを含む紫外線を1J/cmを照射した際の活性エネルギー線硬化反応を進行し易くすることにより、活性エネルギー線硬化性成分の硬化収縮を促進させ、予備成形した擬似ウェハ中に内在している反り応力を打ち消すように該硬化収縮による応力を作用させて反りを矯正することができることを見出した。本発明は係る知見によるものである。
本発明による半導体用封止材は、熱硬化性成分(A)と、活性エネルギー線硬化性成分(B)とを少なくとも含む半導体用封止材であって、
活性エネルギー線に晒されない環境下で、150℃で10分間加熱処理を行った後の半導体用封止材を25℃で波長351nmを含む紫外線を1J/cmを照射した際の発熱量α(J/g)が、1≦α(J/g)であることを特徴とする。
本発明による半導体封止材においては、活性エネルギー線に晒されない環境下で、半導体用封止材を示差走査熱量計(DSC)で25℃から230℃まで1分当たり10℃で昇温させた際の発熱量β(J/g)、が1≦β(J/g)であることが好ましい。
本発明による半導体封止材においては、活性エネルギー線に晒されない環境下で、150℃で10分間加熱処理を行った後の半導体用封止材を、活性エネルギー線に晒されない環境下で、示差走査熱量計(DSC)で25℃から230℃まで1分当たり10℃で昇温させた際の発熱量γ(J/g)、が1≦γ(J/g)であることが好ましい。
本発明による半導体封止材においては、液状、顆粒状、タブレット状、またはシート状のいずれかの形態にあってもよい。
本発明による半導体封止材においては、2層以上に積層されたシート状の半導体用封止材であって、各層の材料組成が互いに異なるものであることが好ましい。
本発明による半導体封止材においては、半導体チップの外周または一部の領域に接触して用いられてもよい。
また、本発明による半導体封止材においては、ファンアウト型のウェハレベルパッケージに用いられてもよい。
本発明によれば、半導体用封止材を用いて加熱により擬似ウェハをモールド形成した後、半導体用封止材の熱硬化後の収縮により半導体チップ回路面側が凸形成された場合は、半導体チップ回路面側から活性エネルギー線を照射することにより、各半導体チップの間に存在する半導体用封止材の体積収縮により擬似ウェハの反りを矯正することができる。一方、再配線形成工程においてチップ回路面側に凹となる反りが発生した場合は、上記とは逆の面に活性エネルギー線照射することにより、半導体チップ回路面とは反対側の半導体用封止材の体積収縮により反りを矯正することができる。さらに活性エネルギー線の照射量を調整することで反り矯正量も調整することができる。
本発明による半導体封止材は、少なくとも2種の成分として熱硬化性成分(A)と活性エネルギー線硬化性成分(B)とを含み、活性エネルギー線に晒されない環境下で、150℃で10分間加熱処理を行った後の半導体用封止材を25℃中で波長351nmを含む紫外線を1J/cmを照射した際の発熱量α(J/g)が、1≦α(J/g)であることを特徴とする。本発明にように、さらに、加熱処理後、即ち、熱硬化性成分(A)の硬化反応がある程度進行した後に活性エネルギー線照射を行った際の発熱量が、上記のように1J/g以上であるような活性エネルギー線硬化性成分が含まれることにより、活性エネルギー線を照射した側の封止材中に含まれる活性エネルギー線硬化性成分の硬化収縮を促進させてそりの状態を変化させることができる。発熱量αは、より好ましくは2J/g以上、さらに好ましくは3J/g以上、特に好ましくは4J/g以上である。発熱量αは大きい程、活性エネルギー線硬化性成分の硬化収縮を促進させることができるが、上限は概ね300J/gである。
本明細書において、「150℃で10分間加熱処理を行った後の半導体用封止材を25℃中で波長351nmを含む紫外線を1J/cmを照射した際の発熱量α」とは、硬化させる前の半導体封止材組成物を25℃から150℃まで10℃/分で昇温して150℃で10分間保持し、続いて10℃/分の降温速度にて25℃まで冷却した半導体封止材組成物を、光示差走査熱量測定装置(示差走査熱量測定装置と光照査装置とを組み合わせた装置)を用いて351nmの波長の活性エネルギー線を1J/cm照射して測定した際の発熱量α(J/g)を意味するものとする。なお、25℃から150℃まで10℃/分で昇温して150℃で10分間保持する手段、および10℃/分の降温速度で25℃まで冷却する手段としては、ホットプレートやDSC等が挙げられる。
また、本発明においては、硬化前の半導体封止材を活性エネルギー線に晒されない環境下で、示差走査熱量計(DSC)で25℃から230℃まで10℃/分で昇温させた際の半導体封止材の発熱量βが1J/g以上であることが好ましい。このような発熱量βを有するような熱硬化性成分(A)および活性エネルギー線硬化性成分(B)を含む半導体用封止材とすることにより、初期の硬化反応は素早く進行するためFO−WLP等の擬似ウェハを成形する際にその形状を維持し易くなる。半導体用封止材を室温から加熱した際の発熱量が大きい方が硬化反応が促進されるため、発熱量βの上限は特に限定されるものではないが、加熱硬化反応後の活性エネルギー線照射による硬化収縮量の調整を考慮すると、発熱量の上限は300J/g程度である。
さらに本発明においては、硬化前の半導体封止材に150℃で10分間加熱処理を行った後の半導体封止材を、活性エネルギー線に晒されない環境下で、示差走査熱量計(DSC)で25℃から230℃まで10℃/分で昇温させた際の発熱量γは1J/g以上であることが好ましい。このように、加熱処理後、すなわち熱硬化性成分(A)の硬化反応がある程度進行した後の半導体封止材において発熱量γが1J/g以上であるような成分を含むことより、150℃で10分の間加熱処理であっても半導体封止材の熱熱硬化反応が完結していないため、FO−WLP等の擬似ウェハを成形する際にその形状を維持し易くできるとともに、加熱硬化反応後の活性エネルギー線照射による硬化収縮量の調整が容易となる。半導体封止材中に含まれる熱硬化性成分(A)を熱硬化させても活性エネルギー線硬化性成分(B)の硬化反応が進行しなくなることはないが、熱硬化性成分(A)が完全に硬化してしまうと、活性エネルギー線硬化性成分(B)の分子運動が制約されるため、活性エネルギー線による硬化反応が進行しにくくなるものと考えられる。本発明のように、150℃で10分間加熱処理を行った後の発熱量γが1J/g以上であるような半導体封止材とすることにより、熱硬化反応後の活性エネルギー線硬化反応を進行させ易くして、硬化収縮量の調整を可能としている。発熱量γの上限は特に限定されるものではないが、熱硬化反応による擬似ウェハの形状保持性を考慮すると発熱量の上限は300J/g程度である。
半導体封止材の硬化反応に伴う反応熱量の測定はDSC装置を用いて行うことができる。例えば、熱DSCとして、TAインスツルメント社製 DSC Q100を用いることができる。また、半導体封止材に活性エネルギー線を1J/cm照射して測定した際の発熱量は、DSC装置に紫外線等の活性エネルギー線を照射する装置(例えば紫外線照射ユニット)を組み込んだ光DSC装置を用いて測定することができる。光DSC装置として、例えば、TAインスツルメント社製 DSC Q100のDSCモジュールに、高圧水銀灯を内蔵した光DSC用光源装置PCAからデュアルライトガイドを通じて活性エネルギー線を導入することにより、活性エネルギー線に晒されない環境下での熱硬化反応時の反応熱や活性エネルギー線を所定量照射した際の光硬化反応時の反応熱を定量的に測定することができる。以下、本発明による半導体封止材を構成する各成分について説明する。
<熱硬化性成分(A)>
本発明による半導体用封止材に含まれる熱硬化性成分(A)は、例えば熱硬化剤成分等によって硬化反応が開始されるもので特に制限なく従来公知の材料を用いることができるが、エポキシやオキセタン等の環状エーテル類を使用することが好ましい。これらエポキシやオキセタン等の環状エーテル類は硬化反応により体積が収縮するが、後記するように熱硬化性成分(A)が硬化した際に擬似ウェハとの密着性が向上するため、擬似ウェハの強度を向上させるとともに、半導体チップと半導体用封止材との密着性を向上させることができる。
エポキシ樹脂には反応前の形状から固形、半固形、液状のエポキシ樹脂がある。これらは1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。固形エポキシ樹脂としては、日本化薬社製EPPN−502H(トリスフェノールエポキシ樹脂)等のフェノール類とフェノール性水酸基を有する芳香族アルデヒドとの縮合物のエポキシ化物(トリスフェノール型エポキシ樹脂);DIC社製エピクロンHP−7200H(ジシクロペンタジエン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂)等のジシクロペンタジエンアラルキル型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンN660、エピクロンN690、日本化薬社製EOCN−104S等のノボラック型エポキシ樹脂;ザ・ダウ・ケミカル・カンパニ−製DEN−431等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂;三菱化学社製YX−4000等のビフェニル型エポキシ樹脂;新日鉄住金化学社製TX0712等のリン含有エポキシ樹脂;日産化学工業社製TEPIC等のトリス(2,3−エポキシプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。
半固形エポキシ樹脂としては、DIC社製エピクロン860、エピクロン900−IM、エピクロンEXA―4816、エピクロンEXA−4822、旭チバ社製アラルダイトAER280、東都化成社製エポトートYD−134、三菱化学社製jER828、jER834、jER872、jER1001、住友化学工業社製ELA−134等のビスフェノールA型エポキシ樹脂;DIC社製エピクロンN−740等のフェノールノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられる。
液状エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、tert−ブチル−カテコール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等が挙げられる。
上記した熱硬化性成分(A)は、1種を単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明による半導体用封止材は、上記した熱硬化性成分(A)を硬化させ得る硬化剤成分を含むことが好ましい。熱硬化剤成分としては、熱により熱硬化性成分(A)をイオン性の開環重合または重付加の重合反応させ得るものを使用することができる。
熱硬化性成分(A)をイオン性の開環重合させ得る硬化剤成分としては、イミダゾール類、ベンジルスルホニウム塩、ルイス酸−アミン錯体などを用いることができる。その中でも、擬似ウェハとの密着力や保存安定性、耐湿信頼性などの観点から、イミダゾール類を用いることが望ましい。
イミダゾール類としては、例えば、2MZ、C11Z、2PZ、2E4MZ、2P4MZ、1B2MZ、1B2PZ、2MZ−CN、2E4MZ−CN、2PZ−CN、C11Z−CN、2PZ−CNS、C11Z−CNS、2MZ−A、C11Z−A、2E4MZ−A、2P4MHZ、2PHZ、2MA−OK、2PZ−OK(四国化成工業株式会社製、製品名)などや、これらのイミダゾール類をエポキシ樹脂と付加させた化合物が挙げられる。また、これら硬化剤をポリウレタン系、ポリエステル系の高分子物質等で被覆してマイクロカプセル化したものは可使時間が延長されるために好ましい。これらは単独または2種以上を混合して使用することもできる。
イミダゾール類の配合量としては、熱硬化性成分(A)に対して0.1〜10質量%配合することが好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、さらに好ましくは1〜10質量%である。イオン性の開環重合させ得る硬化剤成分であるイミダゾール類を上記範囲で配合することにより、硬化性と保存安定性とを両立させることができる。
ベンジルスルホニウム塩としては三新化学サンエイドシリーズである、SI−45,SI−60,SI−80,SI−100,SI−150、SI−110,SI−360,SI−360,SI−B2A,SI−B3A,SI−B3,SI−B4,SI−B5を用いることができる。これらは単独または2種以上を混合して使用することもできる。
ベンジルスルホニウム塩の配合量としては、熱硬化性成分(A)に対して0.1〜10質量%配合することが好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、さらに好ましくは1〜10質量%である。イオン性の開環重合させ得る硬化剤成分であるベンジルスルホニウム塩を上記範囲で配合することにより、硬化性と保存安定性とを両立させることができる。
また、ルイス酸−アミン錯体としては、BF−トリエチルアミン錯体やBF−ピリジン錯体等の公知のものを使用することができる。
ルイス酸−アミン錯体等の熱硬化剤成分の配合量としては、熱硬化性成分(A)に対して0.1〜10質量%配合することが好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%、さらに好ましくは1〜10質量%である。イオン性の開環重合させ得る硬化剤成分であるルイス酸−アミン錯体等上記範囲で配合することにより、硬化性と保存安定性とを両立させることができる。
熱硬化性成分(A)は重付加の重合反応により硬化させてもよい。熱硬化性成分(A)を重付加の重合反応させ得る硬化剤成分としては、酸無水物類、カルボン酸類、アミン類、フェノール類、ヒドラジド類、ポリメルカプタン類などを用いることができる。その中でも、擬似ウェハとの密着力や保存安定性、耐湿信頼性などの観点から、カルボン酸類、アミン類、フェノール類を用いることが望ましい。
酸無水物類としては、例えば、メチルテトラヒドロフタル酸無水物、メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、ヘキサヒドロフタル酸無水物、メチルハイミック酸無水物、ピロメリット酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,4−ジメチル−6−(2−メチル−1−プロペニル)−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、1−イソプロピル−4−メチル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物などを用いることができる。これらは単独または2種以上を混合して使用することもできる。
酸無水物の配合量としては、例えば熱硬化性成分(A)がエポキシ化合物の場合、硬化官能基(エポキシ基)の数と酸無水物基から発生するカルボン酸の数の比(熱硬化性成分(A)の硬化官能基の数/カルボン酸の数)が0.2〜20となるように配合することが好ましく、より好ましくは0.4〜16である。酸無水物の配合量を上記範囲とすることにより、硬化反応を効果的に進行させることができる。一方、熱硬化性成分(A)がエポキシ基以外の場合、その硬化反応に関与する硬化官能基の数と酸無水物基から発生するカルボン酸の数の比(熱硬化性成分(A)の硬化官能基の数/カルボン酸の数)から同様に算出できる。
カルボン酸類としてはアジピン酸、マレイン酸、メチルテトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルハイミック酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,4−ジメチル−6−(2−メチル−1−プロペニル)−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、1−イソプロピル−4−メチル−ビシクロ[2.2.2]オクト−5−エン−2,3−ジカルボン酸、側鎖にカルボキシル基を有する樹脂などを用いることができる。
カルボン酸の配合量としては、熱硬化性成分(A)がエポキシ化合物の場合、硬化官能基(エポキシ基)の数とカルボキシル基の数の比(熱硬化性成分(A)の硬化官能基の数/カルボキシル基の数)が0.2〜20となるように配合することが好ましく、より好ましくは0.4〜16である。カルボン酸の配合量を上記範囲とすることにより、硬化反応を効果的に進行させることができる。一方、熱硬化性成分(A)がエポキシ基以外の場合、その硬化反応に関与する硬化官能基の数とカルボキシル基の数の比(熱硬化性成分(A)の硬化官能基の数/カルボキシル基の数)から同様に算出できる。
アミン類としては、1級または2級アミノ基を分子内に少なくとも一つ以上有している化合物であれば特に限定されないが、保存安定性及び硬化物の耐熱性の観点から芳香族アミン類が望ましい。芳香族アミン類としては、例えば、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジフェニルスルフィド、メタキシレンジアミン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、2,2−ビス−[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−ヘキサフルオロプロパン、2,4−ジアミノトルエン、1,4−ジアミノベンゼン、1,3−ジアミノベンゼン、ジエチルトルエンジアミン、ジメチルトルエンジアミン、アニリン類、アルキル化アニリン類、N−アルキル化アニリン類、などを用いることができる。これらは単独または2種以上を混合して使用することもできる。
アミン類の配合量としては熱硬化性成分(A)がエポキシ化合物の場合、硬化官能基(エポキシ基)の数と活性水素の数の比(エポキシ基の数/活性水素の数)が0.2〜20になるように配合することが望ましく、より好ましくは0.4〜16である。アミン類の配合量を上記範囲とすることにより、硬化反応を効果的に進行させることができる。一方、熱硬化性成分(A)がエポキシ基以外の場合、その硬化反応に関与する硬化官能基の数と活性水素の数の比(熱硬化性成分(A)の硬化官能基の数/活性水素の数)から同様に算出できる。
フェノール類としては、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、Xylok型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、クレゾール/ナフトール樹脂、ポリビニルフェノール類、フェノール/ナフトール樹脂、α−ナフトール骨格含有フェノール樹脂、トリアジン含有クレゾールノボラック樹脂、各種多官能フェノール樹脂等を使用することができる。これらは1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
フェノール類の配合量としては、熱硬化性成分(A)がエポキシ化合物の場合、硬化官能基(エポキシ基)の数とフェノール性水酸基の数の比(エポキシ基の数/フェノール性水酸基の数)が0.2〜20になるように配合することが望ましく、より好ましくは0.4〜16である。フェノール類の配合量を上記範囲とすることにより、硬化反応を効果的に進行させることができる。一方、熱硬化性成分(A)がエポキシ基以外の場合、その硬化反応に関与する硬化官能基の数とフェノール性水酸基の数の比(熱硬化性成分(A)の硬化官能基の数/フェノール性水酸基の数)から同様に算出できる。
上記した以外にも、熱硬化性成分(A)を重付加の重合反応により重合させ得る硬化剤成分してはシアネートエステル樹脂や活性エステル樹脂を用いることもできる。シアネートエステル樹脂は、一分子中に2個以上のシアネートエステル基(−OCN)を有する化合物である。シアネートエステル樹脂は、従来公知のものをいずれも使用することができる。シアネートエステル樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、アルキルフェノールノボラック型シアネートエステル樹脂、ジシクロペンタジエン型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールA型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールF型シアネートエステル樹脂、ビスフェノールS型シアネートエステル樹脂が挙げられる。また、一部がトリアジン化したプレポリマーであってもよい。
活性エステル樹脂は、一分子中に2個以上の活性エステル基を有する樹脂である。活性エステル樹脂は、一般に、カルボン酸化合物とヒドロキシ化合物との縮合反応によって得ることができる。中でも、ヒドロキシ化合物としてフェノール化合物またはナフトール化合物を用いて得られる活性エステル化合物が好ましい。フェノール化合物またはナフトール化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フェノールフタリン、メチル化ビスフェノールA、メチル化ビスフェノールF、メチル化ビスフェノールS、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、カテコール、α−ナフトール、β−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、フロログルシン、ベンゼントリオール、ジシクロペンタジエニルジフェノール、フェノールノボラック等が挙げられる。
カルボン酸、酸無水物類、アミン類、フェノール類、シアネートエステル樹脂、活性エステル樹脂を、熱硬化性成分(A)を重付加の重合反応により重合させ得る硬化剤成分として用いる場合、硬化促進剤を併用してもよい。硬化促進剤としては前記イミダゾール類を用いることができる。さらに、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン等のグアナミン類;ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン、m−キシレンジアミン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジシアンジアミド、尿素、尿素誘導体、メラミン、多塩基ヒドラジド等のポリアミン類の有機酸塩および/またはエポキシアダクト;三フッ化ホウ素のアミン錯体;エチルジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−S−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−キシリル−S−トリアジン等のトリアジン誘導体類;トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリス−2−シアノエチルホスフィン等の有機ホスフィン類;トリ−n−ブチル(2,5−ジヒドロキシフェニル)ホスホニウムブロマイド、ヘキサデシルトリブチルホスホニウムクロライド等のホスホニウム塩類;ベンジルトリメチルアンモニウムクロライド、フェニルトリブチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩類;前記多塩基酸無水物が挙げられる。これら1種を単独または2種以上混合して用いることができる。
硬化促進剤成分は必須ではないが、特に硬化反応を促進したい場合には、上記した熱により熱硬化性成分(A)を重付加の重合反応により重合させ得る硬化剤成分100質量部に対して、好ましくは0.01〜20質量部の範囲で用いることができる。硬化促進剤成分として金属触媒を使用する場合、その含有量は、硬化性成分100質量部に対して金属換算で10〜550ppmが好ましく、25〜200ppmが好ましい。
<活性エネルギー線硬化性成分(B)>
本発明による半導体用封止材は、活性エネルギー線硬化性成分(B)を含む。活性エネルギー線硬化性成分とは、活性エネルギー線を照射することにより硬化反応が進行する成分を意味する。また、本明細書において、活性エネルギー線とは、硬化剤成分が基底状態から遷移状態に励起するのに必要なエネルギーを有する電磁波を意味し、例えば電子線、紫外線、可視光線等を意味する。このような活性エネルギー線硬化性成分(B)としては、公知の材料から選択できるが、例えば、ラジカル性の付加重合反応により硬化し得る硬化性成分を好ましく使用することができる。本明細書において、ラジカル性の付加重合とは、ラジカルにより重合が開始され、二重結合あるいは三重結合をもった不飽和化合物が付加して重合体になる反応を意味するものとする。このようなラジカル性付加重合反応により硬化し得る硬化性成分としては、分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物が好ましい。
半導体用封止材中に、上記したような熱硬化性成分(A)と、活性エネルギー線硬化性成分(B)とが含まれることにより、半導体用封止材を硬化させる際に、熱硬化性成分(A)と活性エネルギー線硬化性成分(B)とをそれぞれ別個に硬化させることができる。そのため、当該半導体用封止材を用いて擬似ウェハを作製する際に、ウェハの反りの方向や反り量に応じて活性エネルギー線の照射量を調節し、擬似ウェハが内在する反り応力と同程度の収縮応力を、活性エネルギー線の照射面側に発生させることができる。その結果、再配線層の材料、厚さ、パターンが異なるようなFO−WLPを製造する場合であっても、反りが低減されたFO−WLPを得ることができる。反り量に応じて半導体封止材の収縮量を制御する観点からは、活性エネルギー線硬化性成分(B)は、ラジカル性の付加重合反応によって体積が収縮するものを使用することが好ましい。また、活性エネルギー線硬化性成分(B)は、上記した熱硬化性成分(A)を硬化させる際の熱エネルギーや発生する硬化反応熱によって、活性エネルギー線硬化性成分の硬化反応の全部が進行しないものを使用すること好ましい。
このようなラジカル性の付加重合反応性成分の具体例としては、例えば、慣用公知のポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、カーボネート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等が挙げることができる。具体的には、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等のヒドロキシアルキルアクリレート類;エチレングリコール、メトキシテトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコールのジアクリレート類;N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等のアクリルアミド類;N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリレート等のアミノアルキルアクリレート類;ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレート等の多価アルコールまたはこれらのエチレオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物、もしくはε−カプロラクトン付加物等の多価アクリレート類;フェノキシアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、およびこれらのフェノール類のエチレンオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物等の多価アクリレート類;グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート等のグリシジルエーテルの多価アクリレート類;前記に限らず、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオール、水酸基末端ポリブタジエン、ポリエステルポリオール等のポリオールを直接アクリレート化、もしくは、ジイソシアネートを介してウレタンアクリレート化したアクリレート類およびメラミンアクリレート、および前記アクリレートに対応する各メタクリレート類の少なくとも何れか一種等が挙げられる。上記した中でも、好適なアクリル当量は500以下である、より好ましくは300以下であり、特に200未満であることが好ましい。
また、ラジカル性の付加重合反応により硬化し得る活性エネルギー線硬化性成分(B)として、以下のマレイミド化合物を使用してもよい。例えば、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−n−プロピルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−n−ブチルマレイミド、N−イソブチルマレイミド、N−sec−ブチルマレイミド、N−tert−ブチルマレイミド、N−n−ヘキシルマレイミド、N−n−ドデシルマレイミド、N−アリルマレイミド、N−ベンジルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、N−フェニルマレイミド、N−ニトロフェニルマレイミド、N−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−メトキシフェニルマレイミド、N−エトキシフェニルマレイミド、N−モノクロロフェニルマレイミド、N−ジクロロフェニルマレイミド、N−モノメチルフェニルマレイミド、N−ジメチルフェニルマレイミド、N−エチルフェニルマレイミド、エチレンビスマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、N,N’−ヘキサメチレンビスマレイミド、N,N’−p,p’−ジフェニルジメチルシリルビスマレイミド、N,N’−p,p’−ジフェニルメタンビスマレイミド、N,N’−p,p’−ジフェニルエーテルビスマレイミド、N,N’−p,p’−ジフェニルチオエーテルビスマレイミド、N,N’−ジフェニルスルホンビスマレイミド、N,N’−ジシクロヘキシルメタンビスマレイミド、N,N’−m−キシリレンビスマレイミド、N,N’−p,p’−ベンゾフェノンビスマレイミド、N,N’−(3,3’−ジクロロ−p,p’−ビフェニレン)ビスマレイミドなどを挙げることができる。活性エネルギー線硬化性成分(B)としてマレイミド化合物を用いる場合、後記する光ラジカル開始剤を用いてもよいし、用いなくとも活性エネルギー線の照射により光二量化反応させて半導体用封止材のそり量を低減することもできる。
上記した以外にも、ラジカル性の付加重合反応により硬化し得る活性エネルギー線硬化性成分(B)としては、以下の(1)〜(11)のような化合物を使用してもよい。
(1)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とアルキレンオキシドとを反応させて得られる反応生成物に、不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られる不飽和基含有ポリマー、
(2)2官能またはそれ以上の多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に2塩基酸無水物を付加させたアクリル含有ポリマー、
(3)2官能エポキシ樹脂の水酸基をさらにエピクロロヒドリンでエポキシ化した多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、生じた水酸基に2塩基酸無水物を付加させたアクリル含有ポリマー、
(4)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物と環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られる不飽和基含有ポリマー、
(5)ジイソシアネートと、2官能エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートもしくはその部分酸無水物変性物、カルボキシル基含有ジアルコール化合物およびジオール化合物との重付加反応によるアクリル含有ウレタン樹脂、
(6)不飽和カルボン酸と、不飽和基含有化合物との共重合により得られる不飽和基含有ポリマー、
(7)ジイソシアネートと、カルボキシル基含有ジアルコール化合物およびジオール化合物との重付加反応による樹脂の合成中に、分子内に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したアクリル含有ウレタン樹脂、
(8)ジイソシアネートと、カルボキシル基含有ジアルコール化合物およびジオール化合物との重付加反応による樹脂の合成中に、分子内に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したアクリル含有ウレタン樹脂、
(9)前記(5)の樹脂の合成中に、分子内に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したアクリル含有ウレタン樹脂、
(10)前記(5)の樹脂の合成中に、分子内に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え末端(メタ)アクリル化したアクリル含有ウレタン樹脂、および
(11)上記(1)〜(10)の樹脂にさらに1分子内に1つのエポキシ基と1個以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加してなるアクリル含有ポリマー、
等を単独でまたは2種以上を組み合わせて、あるいは上記した分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーと併用して、用いることができる。
上記した活性エネルギー線硬化性成分(B)は、活性エネルギー線に晒されない環境下で、示差走査熱量計(DSC)で25℃から230℃まで10℃/分で昇温させた際の発熱量が実質的に0J/gであるものを使用することが好ましい。熱硬化性成分(A)の熱硬化反応を進行させるために加熱処理を行った際に活性エネルギー線硬化反応が進行しないような活性エネルギー線硬化性成分(B)を使用することにより、より一層、活性エネルギー線照射による硬化収縮量の調整(即ち、反り量の調整)を行い易くなる。
本発明による半導体用封止は、上記した活性エネルギー線硬化性成分(B)を硬化させ得る硬化剤成分(以下、光硬化剤成分ともいう。)を含むことが好ましい。光硬化剤成分としては、活性エネルギー線により活性エネルギー線硬化性成分(B)をラジカル重合させ得るものであってもよい。
また、光硬化剤成分としては、例えば、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−4−プロピルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジクロロベンゾイル)−1−ナフチルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビス−(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス−(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド(BASFジャパン社製IRGACURE 819)、2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,6−ジクロロベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィン酸メチルエステル、2−メチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド、ピバロイルフェニルホスフィン酸イソプロピルエステル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(BASFジャパン社製IRGACURE TPO)等のアシルホスフィンオキサイド類;1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のヒドロキシアセトフェノン類;ベンゾイン、ベンジル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインn−プロピルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル等のベンゾイン類;ベンゾインアルキルエーテル類;ベンゾフェノン、p−メチルベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、メチルベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル)−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等のアセトフェノン類;チオキサントン、2−エチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アントラキノン、クロロアントラキノン、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tert−ブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン、2−アミルアントラキノン、2−アミノアントラキノン等のアントラキノン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、p−ジメチル安息香酸エチルエステル等の安息香酸エステル類;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1−ピル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウム等のチタノセン類;フェニルジスルフィド2−ニトロフルオレン、ブチロイン、アニソインエチルエーテル、アゾビスイソブチロニトリル、テトラメチルチウラムジスルフィド等を挙げることができる。上記した活性エネルギー線硬化性成分(B)をラジカル性の付加重合反応により重合させ得る光硬化剤成分は1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、光硬化剤成分は加熱によって蒸発ないし分解しにくい物質から選択することが好ましい。具体的には、光硬化剤成分の25℃の蒸気圧が1×10−3Pa以下が好ましく、5×10−4Pa以下がより好ましく、1×10−4Pa以下がさらに好ましい。25℃の蒸気圧が1×10−4Pa以下であるような光硬化剤成分の例示としては、IRGACURE 819、IRGACURE 379、IRGACURE OXE01(BASFジャパン社製)等が挙げられる。また、光硬化剤成分の熱分解温度は150℃以上が好ましく、155℃以上がより好ましく160℃以上がさらに好ましい。熱分解温度が高い光硬化剤成分を使用することで、半導体用封止材の熱反応時に光硬化剤成分が失活してしまうのを効果的に抑制できる。このような光硬化剤成分としては、例えばIRGACURE 819、IRGACURE 379、IRGACURE OXE01などが挙げられる。
これらの中でも、オキシムエステル類(以下「オキシムエステル系光重合開始剤」と称する)、アセトフェノン類の1つであるα−アミノアセトフェノン類(以下、「α−アミノアセトフェノン系光重合開始剤」と称する)、およびアシルホスフィンオキサイド類(以下、「アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤」と称する)からなる群から選択される1種以上の光重合開始剤を用いることが好ましい。オキシムエステル系光重合開始剤としては、市販品として、BASFジャパン社製のCGI−325、IRGACURE OXE01、IRGACURE OXE02、ADEKA社製N−1919等が挙げられる。また、分子内に2個のオキシムエステル基を有する光重合開始剤も加熱によって蒸発ないし分解しにくいことに加え、さらに高い反応性を有するラジカルを複数生成できることから、反り矯正をより効率良く実施できるため好適に用いることができる。このような光重合開始剤の具体例としては、下記一般式で表されるカルバゾール構造を有するオキシムエステル化合物が挙げられる。
Figure 2018024731
上記式中、Xは、水素原子、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、フェニル基、フェニル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基により置換されている)、ナフチル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基により置換されている)を表し、Y、Zはそれぞれ、水素原子、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン基、フェニル基、フェニル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基により置換されている)、ナフチル基(炭素数1〜17のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、アミノ基、炭素数1〜8のアルキル基を持つアルキルアミノ基またはジアルキルアミノ基により置換されている)、アンスリル基、ピリジル基、ベンゾフリル基、ベンゾチエニル基を表し、Arは、炭素数1〜10のアルキレン、ビニレン、フェニレン、ビフェニレン、ピリジレン、ナフチレン、チオフェン、アントリレン、チエニレン、フリレン、2,5−ピロール−ジイル、4,4’−スチルベン−ジイル、4,2’−スチレン−ジイルを表し、nは0または1の整数である。
上記一般式で表されるカルバゾール構造を有するオキシムエステル化合物として特に好ましくは、式中、X、Yが、それぞれ、メチル基またはエチル基であり、Zがメチルまたはフェニルであり、nが0であり、Arが、フェニレン、ナフチレン、チオフェンまたはチエニレンであるオキシムエステル化合物である。
オキシムエステル系光重合開始剤の配合量は、分子中にエチレン性不飽和基を含有するポリエーテル化合物100質量部に対して、0.01〜5質量部とすることが好ましい。
α−アミノアセトフェノン系光重合開始剤としては、具体的には2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オン、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン、N,N−ジメチルアミノアセトフェノン等が挙げられる。市販品としては、BASFジャパン社製のIRGACURE 907、IRGACURE 369、IRGACURE 379等が挙げられる。
アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤としては、上記の化合物が挙げられる。市販品としては、BASFジャパン社製のIRGACURE TPO、IRGACURE 819等が挙げられる。
光硬化剤成分としてオキシムエステル系光重合開始剤を用いると、少量でも十分な感度を得ることができるだけでなく、光重合開始剤の揮発が少ないため、乾燥炉等の装置の汚染を少なくすることができる。
また、アシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤を用いると、光反応時の深部硬化性を向上させるため、厚い半導体封止材においてもより効果的なそり矯正力を発現できることから好ましい。
また、光硬化剤成分として市販のものを使用してもよく、例えば、BASFジャパン社製のIRGACURE 389、IRGACURE 784を好適に使用することができる。
上記したように、活性エネルギー線硬化性成分(B)は、熱硬化性成分(A)を硬化させる際の熱エネルギーや発生する硬化反応熱によって、活性エネルギー線硬化性成分の硬化反応の一部または全部が進行しないものを使用すること好ましい。そのため、光硬化剤成分も熱エネルギーや発生する硬化反応熱によって実質的に活性化(ラジカルを発生)しないものであることが好ましい。このような光硬化剤成分としては、BASFジャパン社製のイルガキュアIRGACURE 379、イルガキュアIRGACURE 784、IRGACURE 819、IRGACURE OXE01などのオキシム化合物、上記一般式で表されるカルバゾール構造を有するオキシムエステル化合物等が挙げられる。
光硬化剤成分の配合量は、活性エネルギー線硬化性成分(B)100質量部に対して、好ましくは1〜25質量部、より好ましくは5〜20質量部、更に好ましくは10〜20質量部である。特に、オキシムエステル系光重合開始剤を使用する場合の光重合開始剤配合量は、分子中にエチレン性不飽和基を含有するポリエーテル化合物100質量部に対して、0.01〜5質量部とすることが好ましい。
本発明においては、半導体用封止材中に硬化剤成分として光硬化剤成分が含まれる場合、更に、光開始助剤または増感剤が含まれていてもよい。光開始助剤および増感剤としては、ベンゾイン化合物、アセトフェノン化合物、アントラキノン化合物、チオキサントン化合物、ケタール化合物、ベンゾフェノン化合物、3級アミン化合物、およびキサントン化合物等を挙げることができる。光開始助剤および増感剤は、1種を単独で用いてもよく、2種類以上の混合物として使用してもよい。上記した中でも、チオキサントン化合物および3級アミン化合物が好ましい。特に、チオキサントン化合物が含まれることが、半導体用封止材の深部硬化性の面から好ましい。中でも、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン化合物を含むことが好ましい。
本発明による半導体用封止材は、液状、顆粒状、タブレット状、またはシート状のいずれかの形態であってもよいが、フィルム(ないしシート)状に加工する場合にはフィルム(ないしシート)形状の維持が容易となるフィルム性付与ポリマー成分(C)を含んでもよい。このようなフィルム性付与ポリマー成分(C)としては、熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂や、エピクロルヒドリンと各種2官能フェノール化合物の縮合物であるフェノキシ樹脂またはその骨格に存在するヒドロキシエーテル部の水酸基を各種酸無水物や酸クロリドを使用してエステル化したフェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ブロック共重合体等が挙げられる。これらのポリマーは1種を単独または2種以上を組み合わせて用いてもよい。フィルム(ないしシート)形状を維持できるためには、これらポリマーの重量平均分子量(Mw)は、通常2×10以上であり、2×10〜3×10であることが好ましい。
なお、本明細書において、重量平均分子量(Mw)の値は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー法(GPC)法(ポリスチレン標準)により、下記測定装置、測定条件にて測定できる。
測定装置:Waters製「Waters 2695」
検出器:Waters製「Waters2414」、RI(示差屈折率計)
カラム:Waters製「HSPgel Column,HR MB−L,3μm,6mm×150mm」×2+Waters製「HSPgel Column,HR1,3μm,6mm×150mm」×2
測定条件:
カラム温度:40℃
RI検出器設定温度:35℃
展開溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.5ml/分
サンプル量:10μl
サンプル濃度:0.7wt%
ポリビニルアセタール樹脂は、例えば、ポリビニルアルコール樹脂をアルデヒドでアセタール化することで得られる。上記アルデヒドとしては、特に限定されず、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド等が挙げられる。
フェノキシ樹脂の具体例としては東都化成社製FX280、FX293、三菱化学社製YX8100、YL6954、YL6974等が挙げられる。
ポリビニルアセタール樹脂の具体例としては、積水化学工業社製エスレックKSシリーズ、ポリアミド樹脂としては日立化成社製KS5000シリーズ、日本化薬社製BPシリーズ等が挙げられる。
ポリアミドイミド樹脂としては日立化成社製KS9000シリーズ等が挙げられる。
熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂は、フルオレン骨格を有する場合、高いガラス転移点を有し耐熱性に優れるため、半固形または固形エポキシ樹脂による低い熱膨張率を維持すると共にそのガラス転移点を維持し、得られる硬化皮膜は低い熱膨張率と高いガラス転移点をバランス良く併せ有するものとなる。また、熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂は水酸基を有するため、擬似ウェハに対して良好な密着性を示す。
フィルム性付与ポリマー成分(C)は、上記した成分を構成するモノマーがブロック共重合したものであってもよい。ブロック共重合体とは、性質の異なる二種類以上のポリマーが、共有結合で繋がり長い連鎖になった分子構造の共重合体のことである。ブロック共重合体としてはX−Y−X型またはX−Y−X’型ブロック共重合体が好ましい。X−Y−X型およびX−Y−X’型ブロック共重合体のうち、中央のYがソフトブロックでありガラス転移温度(Tg)が低く、その両外側XまたはX’がハードブロックでありガラス転移温度(Tg)が中央のYブロックよりも高いポリマー単位により構成されているものが好ましい。ガラス転移温度(Tg)は示差走査熱量測定(DSC)により測定される。
また、X−Y−X型およびX−Y−X’型ブロック共重合体のうち、XまたはX’が、Tgが50℃以上のポリマー単位からなり、Yのガラス転移温度(Tg)が、XまたはX’のTg以下であるポリマー単位からなるブロック共重合体がさらに好ましい。また、X−Y−X型およびX−Y−X’型ブロック共重合体のうち、XまたはX’が、熱硬化性成分(A)または活性エネルギー線硬化性成分(B)との相溶性が高いものが好ましく、Yが熱硬化性成分(A)または活性エネルギー線硬化性成分(B)との相溶性が低いものが好ましい。このように、両端のブロックがマトリックス(硬化性成分)に相溶であり、中央のブロックがマトリックス(硬化性成分)に不相溶であるブロック共重合体とすることで、マトリックス中において特異的な構造を示しやすくなると考えられる。
上記した種々のフィルム性付与ポリマー成分(C)のなかでも、フェノキシ樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、フルオレン骨格を有する熱可塑性ポリヒドロキシポリエーテル樹脂、ブロック共重合体が好ましい。
本発明の半導体用封止材にフィルム性付与ポリマー成分(C)を添加する場合、半導体用封止材を構成する全成分占めるフィルム性付与ポリマー成分(C)の割合は、特に限定されるものではなく、全成分の合計を100質量部としたときに2〜40質量部であることが好ましく、より好ましくは5〜35質量部である。
本発明による半導体用封止材には、無機フィラー成分(D)が含まれていてもよい。無機フィラー成分(D)が含有されることにより、例えばFO−WLPの個片化(ダイシング)での切断が容易になる。また、保護膜にレーザーマーキングを施すことにより、レーザー光により削り取られた部分に無機フィラー成分(D)が露出して、反射光が拡散するために白色に近い色を呈する。これにより、FO−WLP用反り矯正材が後述する着色剤成分(E)を含有する場合、レーザーマーキング部分と他の部分とでコントラスト差が得られ、マーキング(印字)が明瞭になるという効果がある。
無機フィラー成分(D)としては、活性エネルギー線に晒されない環境下で、150℃で10分間加熱処理を行った後の半導体用封止材を25℃で波長351nmを含む紫外線を1J/cmを照射した際の発熱量α(J/g)が、1≦α(J/g)となる範囲であれば、従来公知のものを制限なく使用することができ、例えばシリカ、アルミナ、タルク、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、ノイブルグ珪土、ガラス粉末、クレー、炭酸マグネシウム、天然マイカ、合成マイカ、硫酸バリウム、チタン酸バリウム、ハイドロタルサイト、ミネラルウール、アルミニウムシリケート、カルシウムシリケート、亜鉛華、酸化チタン、酸化鉄、炭化珪素、窒化ホウ素等の粉末、これらを球形化したビーズ、単結晶繊維およびガラス繊維等が挙げられ、1種を単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。これらの中でも、シリカ、アルミナ、酸化チタンが好ましい。
無機フィラー成分(D)は、平均粒子径は、好ましくは0.01〜15μm、より好ましくは0.02〜12μm、特に好ましくは0.03〜10μmのものを使用することが好ましい。なお、本明細書中、平均粒子径は、電子顕微鏡で無作為に選んだ無機フィラー(D)20個の長軸径を測定し、その算術平均値として算出される個数平均粒子径とする。
無機フィラー成分(D)の含有量は、半導体用封止材中に含まれる硬化性成分(A)および(B)と、両者の硬化剤成分と、フィルム付与性ポリマー成分(C)との合計を100質量部とした場合、これに対して好ましくは10〜400質量部、より好ましくは20〜350質量部、特に好ましくは30〜300質量部である。無機フィラー成分(D)の含有量が400質量部以内の場合、活性エネルギー線に晒されない環境下で、150℃で10分間加熱処理を行った後の半導体用封止材を25℃中で波長351nmを含む紫外線を1J/cmを照射した際の発熱量α(J/g)が、1≦α(J/g)となりやすいため好ましい。
本発明による半導体用封止材には、着色剤成分(E)が含まれていてもよい。着色剤成分(E)が含まれることにより、半導体用封止材を配置した半導体チップを機器に組み込んだ際に、周囲の装置から発生する赤外線等による半導体装置の誤作動を防止することができる。また、レーザーマーキング等の手段により硬化剤お組成物に刻印を行った場合に、文字、記号等のマークが認識しやすくなる。すなわち、半導体用封止材が形成された半導体チップでは、保護膜の表面に品番等が通常レーザーマーキング法(レーザー光により保護膜表面を削り取り印字を行う方法)により印字されるが、半導体用封止材が着色剤を含有することで、保護膜のレーザー光により削り取られた部分とそうでない部分のコントラスト差が充分に得られ、視認性が向上する。
着色剤成分(E)として、有機または無機の顔料および染料を1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができるが、これらの中でも電磁波や赤外線遮蔽性の点から黒色顔料が好ましい。黒色顔料としては、カーボンブラック、ペリレンブラック、酸化鉄、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等が用いられるが、これらに限定されることはない。半導体装置の誤作動防止の観点からはカーボンブラックが特に好ましい。また、カーボンブラックに代えて、赤、青、緑、黄色などの顔料または染料を混合し、黒色またはそれに近い黒色系の色とすることもできる。
赤色着色剤としてはモノアゾ系、ジスアゾ系、アゾレーキ系、ベンズイミダゾロン系、ペリレン系、ジケトピロロピロール系、縮合アゾ系、アントラキノン系、キナクリドン系などがあり、具体的には以下のものが挙げられる。PigmentRed 1, 2, 3,4,5,6,8,9,12,14,15,16,17,21,22,23,31,32,112,114,146,147,151,170,184,187,188,193,210,245,253,258,266,267,268,269等のモノアゾ系赤色着色剤、PigmentRed37,38,41等のジスアゾ系赤色着色剤、PigmentRed48:1,48:2,48:3,48:4,49:1,49:2,50:1,52:1,52:2,53:1,53:2,57:1,58:4,63:1,63:2,64:1,68等のモノアゾレーキ系赤色着色剤、PigmentRed171、PigmentRed175、PigmentRed176、PigmentRed185、PigmentRed208等のベンズイミダゾロン系赤色着色剤、SolventRed135、SolventRed179、PigmentRed123、PigmentRed149、PigmentRed166、PigmentRed178、PigmentRed179、PigmentRed190、PigmentRed194、PigmentRed224等のぺリレン系赤色着色剤、PigmentRed254、PigmentRed255、PigmentRed264、PigmentRed270、PigmentRed272等のジケトピロロピロール系赤色着色剤、PigmentRed220、PigmentRed144、PigmentRed166、PigmentRed214、PigmentRed220、PigmentRed221、PigmentRed242等の縮合アゾ系赤色着色剤、PigmentRed168、PigmentRed177、PigmentRed216、SolventRed149、SolventRed150、SolventRed52、SolventRed207等のアンスラキノン系赤色着色剤、PigmentRed122、PigmentRed202、PigmentRed206、PigmentRed207、PigmentRed209等のキナクリドン系赤色着色剤が挙げられる。
青色着色剤としてはフタロシアニン系、アントラキノン系などがあり、顔料系はピグメント(Pigment)に分類されている化合物、具体的には:PigmentBlue15、PigmentBlue15:1、PigmentBlue15:2、PigmentBlue15:3、PigmentBlue15:4、PigmentBlue15:6、PigmentBlue16、PigmentBlue60等が挙げられる。染料系としては、SolventBlue35、SolventBlue63、SolventBlue68、SolventBlue70、SolventBlue83、SolventBlue87、SolventBlue94、SolventBlue97、SolventBlue122、SolventBlue136、SolventBlue67、SolventBlue70等を使用することができる。また、これら以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。
緑色着色剤としては、同様にフタロシアニン系、アントラキノン系、ペリレン系などがあり、具体的にはPigmentGreen7、PigmentGreen36、SolventGreen3、SolventGreen5、SolventGreen20、SolventGreen28等を使用することができる。上記以外にも、金属置換もしくは無置換のフタロシアニン化合物も使用することができる。
黄色着色剤としてはモノアゾ系、ジスアゾ系、縮合アゾ系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、アントラキノン系などがあり、具体的には以下のものが挙げられる。SolventYellow163、PigmentYellow24、PigmentYellow108、PigmentYellow193、PigmentYellow147、PigmentYellow199、PigmentYellow202等のアントラキノン系黄色着色剤、PigmentYellow110、PigmentYellow109、PigmentYellow139、PigmentYellow179、PigmentYellow185等のイソインドリノン系黄色着色剤、PigmentYellow93、PigmentYellow94、PigmentYellow95、PigmentYellow128、PigmentYellow155、PigmentYellow166、PigmentYellow180等の縮合アゾ系黄色着色剤、PigmentYellow120、PigmentYellow151、PigmentYellow154、PigmentYellow156、PigmentYellow175、PigmentYellow181等のベンズイミダゾロン系黄色着色剤、PigmentYellow1,2,3,4,5,6,9,10,12,61,62,62:1,65,73,74,75,97,100,104,105,111,116,167,168,169,182,183等のモノアゾ系黄色着色剤、PigmentYellow12,13,14,16,17,55,63,81,83,87,126,127,152,170,172,174,176,188,198等のジスアゾ系黄色着色剤等を使用することができる。
また、色調を調整する目的で紫、オレンジ、茶色、黒などの着色剤を加えてもよい。具体的に例示すれば、PigmentViolet19、23、29、32、36、38、42、SolventViolet13、36、C.I.ピグメントオレンジ1、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ14、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントオレンジ17、C.I.ピグメントオレンジ24、C.I.ピグメントオレンジ34、C.I.ピグメントオレンジ36、C.I.ピグメントオレンジ38、C.I.ピグメントオレンジ40、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントオレンジ46、C.I.ピグメントオレンジ49、C.I.ピグメントオレンジ51、C.I.ピグメントオレンジ61、C.I.ピグメントオレンジ63、C.I.ピグメントオレンジ64、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ73、C.I.ピグメントブラウン23、C.I.ピグメントブラウン25、C.I.ピグメントブラック1、C.I.ピグメントブラック7等が挙げられる。
なお、FO−WLPのファンアウト領域に貫通電極を形成する場合は、ファンアウト領域とFO−WLP用反り矯正層とを同時にレーザー加工する必要があるため、アライメント用に反り矯正層も光透過性を有していることが好ましい。このような場合も適宜考慮して着色剤成分(E)を選択することができる。
着色剤成分(E)の配合量は、深部への光透過性に優れ、その結果、より好ましい反り矯正層が得られる観点から、半導体用封止材の半導体用封止材中に含まれる硬化性成分(A)および(B)と、両者の硬化剤成分と、フィルム付与性ポリマー成分(C)との合計を100質量部とした場合、これに対して好ましくは0.1〜35質量部、より好ましくは0.5〜25質量部、特に好ましくは1〜15質量部の範囲である。
本発明による半導体用封止材には、半導体チップに対する接着性、密着性の少なくとも何れか一方を向上させるため、無機物と反応する官能基および有機官能基と反応する官能基を有するカップリング剤成分(F)が含まれていてもよい。また、カップリング剤成分(F)が含まれることにより、半導体用封止材の耐熱性を損なうことなく、その耐水性を向上させることができる。このようなカップリング剤としては、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤、シランカップリング剤等が挙げられる。これらのうちでも、シランカップリング剤が好ましい。
シランカップリング剤に含有される有機基としては、例えば、ビニル基、エポキシ基、スチリル基、メタクリロキシ基、アクリロキシ基、アミノ基、ウレイド基、クロロプロピル基、メルカプト基、ポリスルフィド基、イソシアネート基などが挙げられる。シランカップリング剤として市販されているものを使用することができ、例えば、KA−1003、KBM−1003、KBE−1003、KBM−303、KBM−403、KBE−402、KBE−403、KBM−1403、KBM−502、KBM−503、KBE−502、KBE−503、KBM−5103、KBM−602、KBM−603、KBE−603、KBM−903、KBE−903、KBE−9103、KBM−9103、KBM−573、KBM−575、KBM−6123、KBE−585、KBM−703、KBM−802、KBM−803、KBE−846、KBE−9007(いずれも商品名;信越シリコーン社製)などを挙げることができる。これらは1種を単独で用いてもよく2種以上を併用してもよい。
本発明による半導体用封止材には、上記した成分以外に、必要に応じて各種添加剤が配合されてもよい。各種添加剤としては、レベリング剤、可塑剤、酸化剤、酸化防止剤、イオン捕捉剤、ゲッタリング剤、連鎖移動剤、剥離剤、防錆剤、密着促進剤、紫外線吸収剤、熱重合禁止剤、増粘剤、消泡剤等の電子材料の分野において公知慣用の添加剤を含有してもよい。
本発明による半導体用封止材には、有機溶剤を含有することができる。有機溶剤は、分子中にエチレン性不飽和基を含有するポリエーテル化合物の合成、各成分の混合、および得られた半導体用封止材を基板や支持体フィルムに塗布する際の、粘度調整のために使用できる。
有機溶剤としては、ケトン類、芳香族炭化水素類、グリコールエーテル類、グリコールエーテルアセテート類、エステル類、アルコール類、脂肪族炭化水素、石油系溶剤等が挙げることができる。
より具体的には、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類、セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールブチルエーテルアセテート等のエステル類、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素、石油エーテル、石油ナフサ、水添石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤等を挙げることができる。有機溶剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の半導体用封止材は、フィルム(ないしはシート状)形状とする場合、その厚さは特に限定されないが、好ましくは3〜500μm、より好ましくは5〜450μm、特に好ましくは7〜400μmである。
本発明による半導体用封止材は、例えば、熱硬化性成分(A)として環状エーテル類化合物を含み、活性エネルギー線硬化性成分(B)として分子中に1個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物を含む場合、初期密着性を有するため、未硬化状態では擬似ウェハやチップ等に押圧することで容易に接着する。また押圧する際に半導体用封止材に対して、加熱および加圧の何れかの手段を実施してもよい。そして異なる硬化反応を経て最終的には密着性と反り矯正力の高い硬化膜(反り矯正層)を形成することができる。本発明による半導体用封止材を用いて形成された硬化膜(反り矯正層)は、接着強度にも優れ、厳しい高温度高湿度条件下においても十分な保護機能を保持し得る。なお、半導体用封止材を硬化させて得られる反り矯正層は単層構造であってもよく、また多層構造であってもよい。
本発明の半導体用封止材は、ドライフィルム化して用いてもよく、液状のまま用いても良い。液状として用いる場合は、1液性でも2液性以上でもよい。
ドライフィルム化に際しては、半導体用封止材を有機溶剤で希釈して適切な粘度に調整し、コンマコーター、ブレードコーター、リップコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、リバースコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、スプレーコーター等で支持体フィルム上に均一な厚さに塗布し、通常、50〜130℃の温度で1〜30分間乾燥して膜を得ることができる。
塗布膜厚については特に制限はないが、より好ましい反り矯正能力を有する半導体用封止材が得られる点で、一般に、乾燥後のドライフィルムの膜厚で、5〜150μm、好ましくは10〜60μmの範囲で適宜選択される。
支持体フィルムとしては、セパレート紙、セパレートフィルム、セパ紙、剥離フィルム、剥離紙等の従来公知のものを好適に使用できる。また、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステルフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム(OPP)等のポリオレフィンフィルム、ポリイミドフィルム等のプラスチックフィルムからなる離型紙用基材の片面または両面に離型層を形成したものを用いてもよい。離型層としては、離型性を有する材料であれば、特に限定されないが、例えば、シリコーン樹脂、有機樹脂変性シリコーン樹脂、フッ素樹脂等が挙げられる。
支持体フィルムの厚さについては特に制限はないが、一般に、10〜150μmの範囲で適宜選択される。
支持体フィルム上に半導体用封止材を成膜した後、さらに、膜の表面への塵の付着防止等の目的で、膜の表面に剥離可能なカバーフィルムを積層してもよい。剥離可能なカバーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等を用いることができる。カバーフィルムの剥離を考慮して、膜と支持体フィルムとの接着力よりも、膜とカバーフィルムとの接着力が小さくなるようにする。
本発明の半導体用封止材は、例えば有機溶剤で塗布方法に適した粘度に調整し、基材上に、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法等の方法により塗布し、約60〜100℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥(仮乾燥)させることにより、フィルム形状を形成できる。
本発明の半導体用封止材を塗布した後に行う揮発乾燥は、熱風循環式乾燥炉、IR炉、ホットプレート、コンベクションオーブン等(蒸気による空気加熱方式の熱源を備えたものを用い乾燥機内の熱風を向流接触せしめる方法およびノズルより支持体に吹き付ける方式)を用いて行うことができる。
半導体用封止材をフィルム状の形態とする場合、上記した成分を含む層を少なくとも2層以上備えた積層フィルムの形態としてもよい。積層フィルムとする場合は、各層を構成する半導体用封止材の組成が互いに異なるようにすることが好ましい。特に、各層で、活性エネルギー線硬化性成分(B)の種類や配合比、および/または、活性エネルギー線硬化性成分(B)の硬化剤成分の種類や配合量を変えることにより、活性エネルギー線の照射によって表面と裏面の硬化収縮量をより広範囲に制御することもできる。例えば、従来の半導体封止材を用いた場合の擬似ウェハの反り方向や反り量が予め判明している場合、反り方向や反り量に応じて積層フィルムの各層の活性エネルギー線硬化性成分(B)の種類や配合比、あるいは硬化剤成分の種類や配合量を調整することにより、所望の反り矯正力を発現できるようにすることができる。
半導体用封止材が上記のような積層フィルムの形態とする場合、半導体用封止材を構成する少なくとも1層、好ましくは全ての層で、活性エネルギー線に晒されない環境下で、150℃で10分間加熱処理を行った後の半導体用封止材を25℃で波長351nmを含む紫外線を1J/cmを照射した際の発熱量が1J/g以上であることが好ましい。活性エネルギー線を照射した側の半導体用封止材中に含まれる活性エネルギー線硬化性成分の硬化収縮を促進させてそりの状態を変化させることができる。
このように、本発明の半導体用封止材によれば、熱によって熱硬化性成分(A)をある程度硬化させてモールド成形(予備成形)を行った後、擬似ウェハの一方の面または両面に活性エネルギー線を照射することによって、反りの方向や反り量を考慮した矯正を行うことができる。本発明の半導体用封止材は、特に、半導体チップの外周または一部の領域に接触するように半導体用封止材の領域を形成し、電極に接続された再配線層を半導体用封止材の領域にも設けたファンアウト型のウェハレベルパッケージに使用されることで、反りのないウェハレベルパッケージを実現することができる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのないかぎり、「部」、「%」は質量部を意味するものとする。また、半導体用封止材の作製やその後の測定は特に断りのない限り活性エネルギー線に晒されない環境下で行った。
<樹脂溶液(Re1)の調製>
温度計、窒素導入装置兼アルキレンオキシド導入装置、および撹拌装置を備えたオートクレーブに、ノボラック型クレゾール樹脂(昭和電工社製、ショーノールCRG951、OH当量:119.4)119.4部、水酸化カリウム1.19部およびトルエン119.4部を仕込み、撹拌しつつ系内を窒素置換し、加熱昇温した。次に、プロピレンオキシド63.8部を徐々に滴下し、125〜132℃、0〜4.8kg/cmで16時間反応させた。その後、室温まで冷却し、この反応溶液に89%リン酸1.56部を添加混合して水酸化カリウムを中和し、不揮発分62.1%、水酸基価が182.2g/eq.であるノボラック型クレゾール樹脂のプロピレンオキシド反応溶液を得た。これは、フェノール性水酸基1当量当りアルキレンオキシドが平均1.08モル付加しているものであった。
得られたノボラック型クレゾール樹脂のアルキレンオキシド反応溶液293.0部、アクリル酸43.2部、メタンスルホン酸11.53部、メチルハイドロキノン0.18部およびトルエン252.9部を、撹拌機、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に仕込み、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、110℃で12時間反応させた。反応により生成した水は、トルエンとの共沸混合物として、12.6部の水が留出した。その後、室温まで冷却し、得られた反応溶液を15%水酸化ナトリウム水溶液35.35部で中和し、次いで水洗した。その後、エバポレーターにてトルエンをジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(カルビトールアセテート)118.1部で置換しつつ留去し、ノボラック型アクリレート樹脂溶液を得た。
次に、得られたノボラック型アクリレート樹脂溶液332.5部およびトリフェニルホスフィン1.22部を、撹拌器、温度計および空気吹き込み管を備えた反応器に仕込み、空気を10ml/分の速度で吹き込み、撹拌しながら、テトラヒドロフタル酸無水物60.8部を徐々に加え、95〜101℃で6時間反応させ、冷却後、固形物の酸価88mgKOH/g、固形分70.9%のアクリル含有ポリエーテル化合物溶液:樹脂溶液(Re1)を得た。
<半導体用封止材1の作製>
以下の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散させて、固形分質量濃度20%の封止材用組成溶液1aを調製した。
・フェノキシ樹脂(東都化成社製FX293) 50部
・樹脂溶液Re1 70.4部
・ジシクロペンタジエン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂
(DIC社製 エピクロンHP−7200H) 30部
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製 jER828) 10部
・フェノールノボラック型エポキシ樹脂
(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニ−製 DEN−431) 10部
・カーボンブラック(三菱化学社製 カーボンMA−100) 10部
・球状シリカ(アドマテックス社製 アドマファインSO−E2) 200部
・水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製ハイジライト42M) 150部
・シランカップリング剤(信越化学社製 KBM−403) 2部
・アントラキノン 2部
・2−フェニルイミダゾール(四国化成工業(株)製 2PZ) 2部
・ウレタンアクリレートオリゴマー(日本化薬(株)製DPHA−40H) 10部
・トリメチロールプロパントリアクリレート(日本化薬(株)製TMPTA)10部
・光ラジカル重合開始剤(イルガキュアー784) 2部
保護膜形成封止材用組成溶液1aを表面に剥離処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)に塗布し、100℃で10分乾燥させて厚み50μmの半導体用封止材1aを作製した。
続いて、以下の成分をメチルエチルケトンに溶解・分散させて、固形分質量濃度20%の封止材用組成溶液1bを調製した。
・フェノキシ樹脂(東都化成社製FX293) 50部
・樹脂溶液Re1 70.4部
・ジシクロペンタジエン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂
(DIC社製 エピクロンHP−7200H) 30部
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製 jER828) 10部
・フェノールノボラック型エポキシ樹脂
(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニ−製 DEN−431) 10部
・カーボンブラック(三菱化学社製 カーボンMA−100) 10部
・球状シリカ(アドマテックス社製 アドマファインSO−E2) 200部
・水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製ハイジライト42M) 150部
・シランカップリング剤(信越化学社製 KBM−403) 2部
・アントラキノン 2部
・2−フェニルイミダゾール(四国化成工業(株)製 2PZ) 2部
・ウレタンアクリレートオリゴマー(日本化薬(株)製DPHA−40H) 10部
・光ラジカル重合開始剤(イルガキュアー784) 1.5部
保護膜形成封止材用組成溶液1bを表面に剥離処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)に塗布し、100℃で10分乾燥させて厚み50μmの半導体用封止材シート1bを作製した。
ロールラミネータを用いて半導体用封止材シート1aを2枚張り合わせ、剥離処理を施したPETフィルムの片側1枚をはく離し、はく離した面にさらに半導体用封止材シート1aを張り合わせて半導体用封止材シート1aが3枚積層されたシートを作製した。また、半導体用封止材シート1bを用いて同様の工程を行い半導体用封止材シート1bが3枚積層されたシートを作製した。
次いで、半導体用封止材シート1aが3枚積層されたシートから剥離処理を施したPETフィルムの片側を1枚はく離し、半導体用封止材シート1bが3枚積層されたシートからも剥離処理を施したPETフィルムの片側を1枚はく離し、半導体用封止材シート1aと半導体用封止材シート1bを張り合わせて、半導体用封止材シート1aが3枚と半導体用封止材シート1bが3枚この順番で積層された合計厚み300μmの半導体用封止材1を作製した。
<半導体用封止材2の作製>
以下の成分を配合し、ロール混練機で70℃で4分間、続いて100℃で6分間加熱し、合計10分間、減圧(0.01kg/cm)しながら溶融混練し、混練物2を作製した。
・ジシクロペンタジエン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂
(DIC社製 エピクロンHP−7200H) 30部
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製 jER828) 10部
・フェノールノボラック型エポキシ樹脂
(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニ−製 DEN−431) 10部
・カーボンブラック(三菱化学社製 カーボンMA−100) 10部
・球状シリカ(アドマテックス社製 アドマファインSO−E2) 500部
・シランカップリング剤(信越化学社製 KBM−403) 2部
・2−フェニルイミダゾール(四国化成工業(株)製 2PZ) 2部
・ウレタンアクリレートオリゴマー(日本化薬(株)製UX−5000) 10部
・トリメチロールプロパントリアクリレート(日本化薬(株)製TMPTA)10部
・光ラジカル重合開始剤(イルガキュアー784) 2部
・アントラキノン 2部
得られた混練物2を2枚の50μmのカバーフィルム(帝人ピューレックスフィルム)に挟むように配置し、平板プレス法により混練物をシート状に形成し、厚さ300μmのシート状の半導体用封止材2を得た。
<半導体用封止材3の作製>
以下の成分を配合し、ロール混練機で70℃で4分間、続いて100℃で6分間加熱し、合計10分間、減圧(0.01kg/cm)しながら溶融混練し、混練物3を作製した。
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製 jER1001) 30部
・フェノールノボラック型エポキシ樹脂
(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニ−製 DEN−431) 10部
・C.I.Pigment Blue 15:3 0.8部
・C.I.Pigment Yellow 147 0.55部
・Paliogen Red K3580 1.5部
・球状シリカ(アドマテックス社製 アドマファインSO−E2) 400部
・シランカップリング剤(信越化学社製 KBM−403) 2部
・2−フェニルイミダゾール(四国化成工業(株)製 2PZ) 2部
・ウレタンアクリレートオリゴマー(日本化薬(株)製DPHA−40H) 20部
・光ラジカル重合開始剤(化学式−1の化合物) 2部
Figure 2018024731
得られた混練物3を2枚の50μmのPETフィルム(帝人ピューレックスフィルム)に挟むように配置し、平板プレス法により混練物をシート状に形成し、厚さ300μmのシート状の半導体用封止材3を得た。
<半導体用封止材4の作製>
以下の成分を配合し、ロール混練機で70℃で4分間、続いて100℃で6分間加熱し、合計10分間、減圧(0.01kg/cm)しながら溶融混練し、混練物4を作製した。
・ジシクロペンタジエン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂
(DIC社製 エピクロンHP−7200H) 30部
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製 jER828) 10部
・フェノールノボラック型エポキシ樹脂
(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニ−製 DEN−431) 10部
・カーボンブラック(三菱化学社製 カーボンMA−100) 10部
・球状シリカ(アドマテックス社製 アドマファインSO−E2) 600部
・酸化チタン(石原産業(株)製 CR−90) 15部
・シランカップリング剤(信越化学社製 KBM−403) 2部
・2−フェニルイミダゾール(四国化成工業(株)製 2PZ) 2部
・ウレタンアクリレートオリゴマー(日本化薬(株)製DPHA−40H) 20部
・光ラジカル重合開始剤(イルガキュアー784) 2部
得られた混練物4を2枚の50μmのカバーフィルム(帝人ピューレックスフィルム)に挟むように配置し、平板プレス法により混練物をシート状に形成し、厚さ300μmのシート状の半導体用封止材4を得た。
<半導体用封止材5の作製>
以下の成分を配合し、ロール混練機で70℃で4分間、続いて100℃で6分間加熱し、合計10分間、減圧(0.01kg/cm)しながら溶融混練し、混練物5を作製した。
・ジシクロペンタジエン骨格含有多官能固形エポキシ樹脂
(DIC社製 エピクロンHP−7200H) 30部
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製 jER828) 10部
・フェノールノボラック型エポキシ樹脂
(ザ・ダウ・ケミカル・カンパニ−製 DEN−431) 10部
・カーボンブラック(三菱化学社製 カーボンMA−100) 10部
・球状シリカ(アドマテックス社製 アドマファインSO−E2) 500部
・シランカップリング剤(信越化学社製 KBM−403) 2部
・2−フェニルイミダゾール(四国化成工業(株)製 2PZ) 2部
・ウレタンアクリレートオリゴマー(日本化薬(株)製UX−5000) 20部
・光ラジカル重合開始剤(上記化学式−1の化合物) 2部
・アントラキノン 3部
・酸化防止剤(アデカスタブ AO−60) 1部
得られた混練物5を2枚の50μmのカバーフィルム(帝人ピューレックスフィルム)に挟むように配置し、平板プレス法により混練物をシート状に形成し、厚さ300μmのシート状の半導体用封止材5を得た。
<半導体用封止材6の作製>
アクリレートと光ラジカル重合開始剤を用いなかったこと以外は半導体用封止材1と同様に操作して、厚み300μmの半導体用封止材6を作製した。
<半導体用封止材7の作製>
アクリレートと光ラジカル重合開始剤を用いなかったこと以外は半導体用封止材2と同様に操作して、厚み300μmの半導体用封止材7を作製した。
<半導体用封止材8の作製>
アクリレートと光ラジカル重合開始剤を用いなかったこと以外は半導体用封止材3と同様に操作して、厚み300μmの半導体用封止材8を作製した。
<半導体用封止材9の作製>
アクリレートと光ラジカル重合開始剤を用いなかったこと以外は半導体用封止材4と同様に操作して、厚み300μmの半導体用封止材9を作製した。
<半導体用封止材10の作製>
アクリレートと光ラジカル重合開始剤を用いなかったこと以外は半導体用封止材5と同様に操作して、厚み300μmの半導体用封止材10を作製した。
<半導体用封止材の加熱時の反応熱量測定>
上記のようにして得られた半導体用封止材1〜10について、活性エネルギー線に晒されない環境下での加熱時の反応熱量を測定するためにDSC測定を行った。DSC測定装置(TAインスツルメント社製 DSC Q100)を用いて、窒素ガス雰囲気下でアルミニウムサンプルパンを用いて反応熱量の測定を行った。
<半導体用封止材の加熱時の反応熱の確認>
半導体用封止材1〜10をDSC装置に入れ、25℃から230℃まで10℃/分で昇温しその時の反応熱量βを測定した。その結果、いずれの半導体用封止材においても、1J/g以上の反応熱量が発生したことを確認した。
<半導体用封止材の加熱後の再加熱による反応熱の確認>
また、半導体用封止材1〜10をDSC装置に入れ、25℃から150℃まで10℃/分で昇温し、150℃で10分間保持し、続いて10℃/分で降温して25℃に戻し、さらに25℃から230℃まで10℃/分で昇温し、その時の反応熱量γを測定した。その結果、いずれの半導体用封止材においても、1J/g以上の反応熱量が発生したことを確認した。
<半導体用封止材の反りの変化の測定>
半導体用封止材は50mm×50mm角で厚み300μmのシート状に成形し、さらにその両面からそれぞれ1mm厚みのSUS板で挟んだ積層物を作製した。この積層物をホットプレート上に載せ10℃/分で昇温し、更に150℃で10分間加熱して熱硬化性成分を反応させた。SUS板とPETフィルムを除去し、得られた50mm×50mm角で厚み300μmの熱硬化後のシート状封止材を平板に載せて、角の反りかえりがないことを確認した。
熱硬化後のシート状封止材の片面に25℃の環境下で高圧水銀灯を用いて1J/cmの活性エネルギー線を照射し、シート状封止材の反り変形の有無を観察した。この際に、半導体用封止材1と6は 半導体用封止材シート1a面と半導体用封止材シート6a面に活性エネルギー線を照射した。活性エネルギー線を照射した面が収縮し、凹状に変形した場合、四隅の反りあがりを金属定規で測定した。4か所の反りあがりの値の合計が4mm以上の場合は合格(〇)、8mm以上の場合は合格(◎)、4mm未満の場合は不合格(×)と判定した。結果を表1、2に示した。
<半導体用封止材の活性光線照射時の反応熱量αの測定>
上記のようにして150℃で10分間加熱して熱硬化性成分を反応させた、熱硬化後のシート状半導体用封止材を準備し、Photo−DSCで活性エネルギー線照射時の反応熱量α(J/g)を測定した。Photo−DSCは以下の条件で測定した。
・Photo−DSC装置:TAインスツルメント社製 DSC Q100と光源装置Qseries PCAの組み合わせを用い、25℃、窒素ガス雰囲気下でアルミニウムサンプルパンを用いて測定
・光源:高圧水銀灯(波長カットフィルターなし)
・照度:3.7W/cm デュアルライトガイドを用いてこの照度から1%に減衰するフィルタを通じてサンプルに光照射を行った
・積算光量計:ORC社 UV−351を用い、波長351nmの積算光量が1J/cmとなる照射時間を確認し、Photo−DSCの照射時間を設定した。
活性エネルギー線照射時の反応熱(J/g)の結果は表1および2に示される通りであった。
Figure 2018024731
Figure 2018024731
表1に示される通り、150℃で10分間加熱した熱硬化後のシート状封止材に活性エネルギー線を照射すると活性エネルギー線照射時の反応熱量α(J/g)が1J/g以上を示した実施例1〜5は、シート状封止材の片面に活性エネルギー線を照射することによって、いずれも4mm以上の反りの変化を確認することができた。一方、表2に示される通り、150℃で10分間加熱した熱硬化後のシート状封止材に活性エネルギー線を照射すると活性エネルギー線照射時の反応熱量α(J/g)が1J/g未満であった比較例1〜5は、シート状封止材の片面に活性エネルギー線を照射しても4mm以上の反りの変化を確認することができなかった。

Claims (7)

  1. 熱硬化性成分(A)と、活性エネルギー線硬化性成分(B)とを少なくとも含む半導体用封止材であって、
    活性エネルギー線に晒されない環境下で、150℃で10分間加熱処理を行った後の半導体用封止材を25℃で波長351nmを含む紫外線を1J/cmを照射した際の発熱量α(J/g)が、1≦α(J/g)であることを特徴とする、半導体用封止材。
  2. 活性エネルギー線に晒されない環境下で、半導体用封止材を示差走査熱量計(DSC)で25℃から230℃まで10℃/分で昇温させた際の発熱量β(J/g)が、1≦β(J/g)である、請求項1記載の半導体用封止材。
  3. 活性エネルギー線に晒されない環境下で、150℃で10分間加熱処理を行った後の半導体用封止材を、活性エネルギー線に晒されない環境下で、示差走査熱量計(DSC)で25℃から230℃まで10℃/分で昇温させた際の発熱量γ(J/g)が、1≦γ(J/g)である、請求項1または2記載の半導体用封止材。
  4. 液状、顆粒状、タブレット状、またはシート状のいずれかの形態にある、請求項1〜3のいずれか一項に記載の半導体用封止材。
  5. 2層以上に積層されたシート状の半導体用封止材であって、各層の材料組成が互いに異なる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の半導体用封止材。
  6. 半導体チップの外周または一部の領域に接触して用いられる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体用封止剤。
  7. ファンアウト型のウェハレベルパッケージに用いられる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体用封止剤。
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