JP2018024017A - 高級鋼連続熱間圧延方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高級鋼連続熱間圧延方法が開示される。
【解決手段】一実施形態による高級鋼連続熱間圧延方法によれば、複数の接合素材の両終端を重畳してせん断変形し、接合する高級鋼連続熱間圧延方法であって、接合素材が重畳される両終端のうちいずれか一つ以上の接合部位に、Si及びCrの含量が接合素材より少ない改質物質を用いて表面改質層を形成する段階と、複数の接合素材の両終端を重畳してせん断変形する段階とを含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、高級鋼連続熱間圧延方法に関し、より具体的には、接合部の圧延通板率を向上させることができる高級鋼連続熱間圧延方法、表面を局所的に表面改質した素材の熱間圧延時に発生するひどい反曲現象を最小化する方法、表面を局所的に表面改質するときに母材に含有された元素が表面改質部位に希釈されることを最小化する方法に関する。
最近、粗圧延機と仕上げ圧延機との間で先行・後行金属板を接合し、仕上げ圧延を連続的に行うことができる連続圧延技術が開発されている。
例えば、先行金属板の後端部と後行金属板の前端部を上下に重畳させ、金属板の重畳された部分を同時にせん断することによって、せん断過程で生成される金属板のせん断面を直接接触させて接合する技術が知られている。
この技術は、せん断によって接合が行われるため、簡単で且つ短時間に接合が可能であり、必要な空間が小さく、また、仕上げ圧延時に温度の低下が少ない点等、連続圧延技術として多くの長所を有している。
しかし、この従来の接合技術を用いて高級鋼を接合する場合には、接合強度比の低下に起因して高級鋼の通板性の確保が困難である問題が発生する。
通常、連続圧延時に高級鋼の通板性を確保するためには、接合強度比が70%以上にならなければならない。
ところが、高級鋼の場合には、合金成分によって表面に多量のスケールが生成され、デスケーリング作業によっても除去されにくい。例えば、高級鋼の一種である、高炭素鋼、電気鋼板、ステンレス鋼の表面では、Si系スケールまたはCr系スケールが生成され、特に、Si系スケールとCr系スケールは除去が困難であり、表面に多量残留する。
このような高級鋼が上記接合技術によってせん断接合が行われるときには、接合面に多量のスケールが混入し、接合強度比を低下させ、これによって、高級鋼の連続圧延時に通板性を確保できない問題点がある。
したがって、高級鋼接合部の接合強度比を向上させて、高級鋼の通板性を確保できる素材接合技術の開発が必要である。
韓国特許公開第10−2012−0075308号公報
本発明の一目的は、熱間圧延を行う前に、スラブ状態の高級鋼の表面を改質し、連続熱間圧延材のせん断接合時に接合部の強度を増大させて、接合部の圧延通板率を向上させることができる高級鋼連続熱間圧延方法を提供することである。
また、本発明の他の目的は、熱間圧延を行う前に、スラブ状態の高級鋼の表面を改質し、連続熱間圧延材のせん断接合時に接合部の強度を増大させて、接合部の圧延通板率を向上させることができる熱間圧延素材の変形防止方法を提供することである。
また、本発明のさらに他の目的は、熱間圧延を行う前に、スラブ状態の高級鋼の表面を改質し、連続熱間圧延材のせん断接合時に接合部の強度を増大させて、接合部の圧延通板率を向上させることができる熱間圧延素材の表面改質効率性向上方法を提供することである。
本発明の一実施形態による複数の接合素材の両終端を重畳してせん断変形し、接合する高級鋼連続熱間圧延方法は、前記接合素材が重畳される両終端のうちいずれか一つ以上の接合部位に、Si及びCrの含量が前記接合素材より少ない改質物質を用いて表面改質層を形成する段階と、複数の接合素材の両終端を重畳し、せん断変形する段階とを含む。
また、本発明の一実施形態によれば、前記接合素材は、Si及びCrよりなる群から選択されるいずれか一つ以上を多量に含むことができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記高級鋼スラブは、高炭素鋼、合金鋼、電気鋼板素材のSi鋼またはステンレス鋼であることができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記改質物質は、重量%で、Si:0.2%以下、Cr:0.2%以下及び残部のFeを含むことができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記改質物質は、C:0.3%以下、Mn:1.6%以下、Cu:0.3%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以下をさらに含むことができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記表面改質層のSi及びCr含量は、1.5%以下であり、前記表面改質層の表層から6mm以内領域のSi及びCr含量は、0.5%以下であることができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記表面改質層は、1〜20mmの厚さ、前記接合素材の圧延方向に両終端から50mm以上の幅で形成され得る。
また、本発明の一実施形態によれば、前記表面改質層は、前記接合素材の圧延垂直方向の全体にわたって形成され得る。
また、本発明の一実施形態によれば、前記表面改質層は、前記接合素材の圧延垂直方向にパターンを有するように形成され得る。
また、本発明の一実施形態によれば、前記表面改質層は、前記改質物質を含むクラッド材を用いてクラッディンクして形成され得る。
また、本発明の一実施形態によれば、前記クラッド材は、一般鋼または低炭素鋼であることができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記クラッド材は、ストリップであることができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記接合部位にフラックスコアードアーク溶接(FCAW)またはメタルコアードアーク溶接(MCAW)を行う段階と、溶接部上にクラッド材を配置する段階とを含むことができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記溶接は、1パス行うことができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記接合部位に前記改質物質が真空溶解された溶解材を塗布する段階と、前記溶解材上に前記クラッド材を配置する段階とを含むことができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記溶解材は、スプレー方式で前記接合部位に塗布され、塗布される前記溶解材上に前記クラッド材を連続的にストリップクラッディンク(strip cladding)し得る。
また、本発明の一実施形態によれば、前記表面改質層は、前記改質物質を含む溶接ワイヤで肉盛溶接して形成され得る。
また、本発明の一実施形態によれば、前記肉盛溶接は、フラックスコアードアーク溶接(FCAW)またはメタルコアードアーク溶接(MCAW)を用いて行われることができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記肉盛溶接は、1パス以上行うことができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記表面改質層は、前記改質物質を含むパウダーを使用してレーザー溶射(laser spraying)を用いて形成され得る。
また、本発明の一実施形態によれば、前記表面改質層が形成された前記接合素材を1,100〜1,300℃の温度で1〜5時間再加熱及び粗圧延する段階を含むことができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記接合素材及び前記改質物質は、1:0.8〜1:1.2の範囲の高温引張強度を有することができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記接合素材は、Siを1%以上含む電気鋼板であることができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記改質物質は、5%以上のAlを含むことができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記改質物質の高温引張強度が25MPa以下であることができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記改質物質は、全温度領域においてフェライト相を有することができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記改質物質は、ストリップであることができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記表面改質層のSi及びCr含量は、前記接合素材のSi及びCr含量の50%以下であることができる。
また、本発明の一実施形態によれば、前記表面改質層は、前記改質物質を含む溶接ワイヤで2パス以上肉盛溶接して形成され得る。
また、本発明の一実施形態によれば、前記表面改質層は、前記改質物質を含むクラッド材を配置した後、前記クラッド材の上部を1パス以上溶接して形成され得る。
本発明の一実施形態は、熱間圧延を行う前に、スラブ状態の高級鋼の表面を改質し、連続熱間圧延材のせん断接合時に接合部の強度を増大させることができ、これによって、接合強度比を70%以上確保し、接合部の圧延通板率を向上させることができる。
本発明の一実施形態は、熱間圧延を行う前に、スラブ状態の高級鋼の表面を改質し、連続熱間圧延材のせん断接合時に接合部の強度を増大させることができ、これによって、接合強度比を70%以上確保し、表面改質層の熱間圧延時に反曲変形現象を最小化し、圧延時に進行障害を防止でき、接合部の圧延通板率を向上させることができる。
本発明の一実施形態は、熱間圧延を行う前に、スラブ状態の高級鋼の表面を改質し、連続熱間圧延材のせん断接合時に接合部の強度を増大させることができ、これによって、接合強度比を70%以上確保し、接合部の圧延通板率を向上させることができる。
本発明の一実施例による高級鋼連続熱間圧延設備を説明するための図である。 本発明の一実施例による接合機を説明するための図である。 本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面改質前の表面スケールを撮影した写真である。 本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面改質前の表面スケールを撮影した写真である。 本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面改質前の表面スケールを撮影した写真である。 本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面改質前の表面スケールを撮影した写真である。 従来の高級鋼連続熱間圧延方法を説明するための斜視図である。 本発明の一実施例による高級鋼連続熱間圧延方法を説明するための斜視図である。 本発明の一実施例による表面改質層を説明するための斜視図である。 本発明の一実施例による表面改質層を説明するための斜視図である。 本発明の一実施例による表面改質層を説明するための斜視図である。 本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面改質層形成方法を説明するための斜視図である。 本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面改質層形成方法を説明するための斜視図である。 本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面改質層を撮影した写真である。 本発明の一実施例による表面改質層が形成された高級鋼スラブを再加熱及び粗圧延後の表面改質層を撮影した写真である。 本発明の一実施例による高級鋼連続熱間圧延方法による高級鋼の接合強度比を説明するためのグラフである。 表面改質層が形成された高級鋼の粗圧延後の断面を示す図である。 本発明の一実施例による表面改質層が形成された高級鋼の粗圧延後の断面を示す図である。 一般鋼のAl含量による高温引張強度を説明するためのグラフである。 本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面改質層形成方法を説明するための斜視図である。 本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面に肉盛溶接を用いて形成された表面改質層の断面及び再加熱後の断面を撮影した写真である。 本発明の一実施例による高級鋼スラブに形成された表面改質層のSi分布を示す写真である。 本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面にクラッド材配置後の溶接を通じて表面改質層を形成する方法を説明するための斜視図である。
以下では、本発明の実施例を添付の図面を参照して詳しく説明する。以下の実施例は、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に本発明の思想を充分に伝達するために提示するものである。本発明は、ここで提示した実施例に限定されず、他の形態に具体化され得る。図面は、本発明を明確にするために説明と関係ない部分の図示を省略し、理解を助けるために、構成要素のサイズを多少誇張して表現し得る。
図1は、本発明の一実施例による高級鋼連続熱間圧延設備を説明するための図である。図2は、本発明の一実施例による接合機を説明するための図である。
図1及び図2を参照して、本発明の一実施例による、高級鋼連続熱間圧延過程を説明する。
図1を参照すれば、本発明による熱間圧延設備は、大きく、上流側から再加熱炉10と、粗圧延機20と、コイルボックス30と、接合装置40と、複数の圧延機で構成される仕上げ圧延機50と、ダウンコイラー60とを含む。
高級鋼スラブを粗圧延機10で圧延して製造された高級鋼の金属バーは、コイルボックス30のコイラーでコイル状態に巻き取られる。このようなコイルボックス30は、粗圧延機20と仕上げ圧延機50で走行する金属バーの速度の差を調整する。
コイルボックス30から繰り出される後行金属バー2は、その先端がクロップシャーによって切断された後、接合しようとする金属バーの接合予定部の表面を部分デスケーリング装置70でデスケーリングし、接合装置40の重畳装置41で先行金属バー1の後端に重畳される。
後行金属バー2の先端と先行金属バー1の後端が接合装置40の接合機100で接合され、接合部のクロップがクロップ処理装置80により切断される。接合装置40で接合されて連続された状態となった金属バー110は、仕上げ圧延機50に移送される。
ここで、接合装置40は、先行金属バー1の後端と後行金属バー2の先端を、走行中の状態で接合する設備であって、短い時間以内にせん断接合が可能な短時間接合装置である。
また、走行中の状態で金属バー1、2をせん断接合するために、接合装置40は、金属バーの走行によって移動できるように構成されており、接合装置40を金属バーの走行によって搖動させる設備が追加で設置され得る。
例えば、接合装置40の接合機100には、後述するように、先行金属バー1の後端と後行金属バー2の先端が重畳された重畳部を保持した状態でその両側から圧入してせん断しつつせん断接合する一対のせん断ブレードが設けられている。
また、仕上げ圧延機50に移送された金属バー110は、複数の圧延機を通じて順次に熱間圧延され、必要な厚さに製造され、その後、ダウンコイラー60で巻き取られる。
本発明による熱間圧延設備は、追加で、コイルボックス30と接合装置40の出口側に各々設置されるレベラー90、91をさらに含むことができ、熱間圧延される素材及び熱間圧延条件によって選択的に配置され得る。
図2を参照すれば、本発明の一実施例による接合機100は、大きく、上部ブレード集合体120と、下部ブレード集合体130と、これらを移動可能に支持するハウジング110とを含む。
ここで、上部ブレード集合体120は、上部ブレード121、上部クランプ122及び上部支持装置123を含み、これらは、すべて一体に構成されている。また、これに対応するように上部ブレード集合体120の下部に配置される下部ブレード集合体130は、下部ブレード131と、下部クランプ132と、下部支持装置133とを含み、これらは、すべて一体に構成されている。
また、上部ブレード集合体120及び下部ブレード集合体130は、ハウジング110のポスト部(図示せず)によって案内され、先行金属バー1及び後行金属バー2の厚さ方向に移動可能に支持され得る。また、上部ブレード集合体120及び下部ブレード集合体130は、リンク機構(図示せず)によって接近及び離反され得るように構成され得る。
このような本発明による接合機100の内部に高級鋼の先行金属バー1の後端1’上に後行金属バー2の先端2’が重畳された状態に案内される。
これにより、高級鋼の先行金属バー1の後端1’上に後行金属バー2の先端2’が重畳され、先端2’と後端1’が重畳された部分は、上部ブレード121と下部ブレード131の突起124、134の間に保持される。すなわち、上部ブレードと下部ブレードの突起124、134が先端2’と後端1’の表面に接触する。
また、先行金属バー1の後端1’と後行金属バー2の先端2’が重畳された部位には、上部クランプ122と下部クランプ132が接触する。ここで、上部クランプ122は、上部支持装置123によって油圧力で支持され、下部クランプ132は、下部支持装置133によって油圧力で支持され得る。
このような状態で上部ブレード121と下部ブレード131が先行金属バー1と後行金属バー2をせん断すると、先行金属バー1と後行金属バー2の各せん断面が塑性流動変形によって互いにせん断接合され、一体に連続接合された金属バー200になる。
このように高級鋼の端部がせん断接合を完了すると、連続された金属バー200の接合部位には、後行金属バー2の先端2’が切断された上部クロップが位置し、先行金属バー1の後端1’が切断された下部クロップが位置する。また、金属バー200が互いに接合が完了すると、上部ブレード121と下部ブレード131は、一定の隔離距離を有するまで後退する。
金属バーのせん断接合によって切断された上部クロップと下部クロップは、図1に示されているクロップ処理装置80によって除去され、連続された金属バー200は仕上げ圧延機50に移送される。
ここで、金属バーの接合部が仕上げ圧延機50を通過するときには、仕上げ圧延時に強い圧縮応力及び屈曲、そして仕上げ圧延機の各スタンドの間で屈曲または引張などの外力が作用するため、上記接合部は、苛酷な工程条件の下に置かれる。
この際、高級鋼金属バーの接合部は、破断されず、仕上げ圧延機50を通過させ得る程度の接合強度を維持する必要がある。
図3〜図6は、本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面改質前の表面スケールを撮影した写真である。図7は、従来の高級鋼連続熱間圧延方法を説明するための斜視図である。
ところが、高級鋼の場合には、合金成分によって熱間圧延前に再加熱を施すと、表面に多量のスケールが生成され、これらは、デスケーリング作業によっても除去されにくく、特に、Si系、Cr系スケールは、母材の表面に内部スケールとして形成され、その除去が困難で、表面に多量残留する。
図3は、高炭素鋼S45Cの表面に存在するスケールを撮影した写真であり、図4は、Siを2.0%含有する電気鋼板の表面に存在するスケールを撮影した写真であり、図5は、Siを3.0%含有する電気鋼板の表面に存在するスケールを撮影した写真であり、図6は、STS409鋼の表面に存在するスケールを撮影した写真である。
図3〜図5による高炭素鋼や電気鋼板の場合、一般鋼などに比べてSiの含量が多くて、母材の表面にSi系スケールが多量に形成されることが分かる。図6によるステンレス鋼の場合、一般鋼などに比べてCrの含量が多くて、母材の表面にCr系スケールが多量形成されることが分かる。
すなわち、高炭素鋼、電気鋼板やステンレス鋼のように、Si、Crの含量が多い高級鋼の場合、Si系スケールまたはCr系スケールが表面に形成され、このようなスケールは、デスケーリング作業によってもよく除去されにくく、表面に多量残留する。それに加えて、Si系スケールの場合、Siが母材内に染みこんで、fayalite(FeSiO)が形成され、デスケール性がさらに低下し、この際、Siの含量が増加するほど、fayalite(FeSiO)が増加する。
再加熱を施したスラブの表面に形成された内部スケールまたはfayalite(FeSiO)は、粗圧延を経ながら母材と外部スケールの界面との間に集中される。したがって、このようなスケールが形成された高級鋼スラブは、図7のように、せん断接合を行うと、接合面に多量のスケールが混入され、接合部の接合強度比を低下させる問題がある。
図8は、本発明の一実施例による高級鋼連続熱間圧延方法を説明するための斜視図である。
図8を参照すれば、本発明の一実施例による複数の接合素材1、2の両終端を重畳してせん断変形し、接合する高級鋼連続熱間圧延方法は、上記接合素材1、2が重畳される両終端のうちいずれか一つ以上の接合部位に、Si及びCrの含量が上記接合素材1、2より少ない改質物質を用いて表面改質層3を形成する段階と、複数の接合素材1、2の両終端を重畳し、せん断変形する段階とを含む。
上記接合素材1、2は、Si及びCrよりなるグループから選択されるいずれか一つ以上を多量に含む。例えば、この高級鋼スラブは、高炭素鋼、高合金鋼、電気鋼板用ケイ素(Si)鋼またはステンレス鋼であることができる。
上記改質物質は、重量%で、Si:0.2%以下、Cr:0.2%以下及び残部のFeを含む。上記改質物質は、C:0.3%以下、Mn:1.6%以下、Cu:0.3%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以下をさらに含むことができる。
上記表面改質層3のSi含量及びCr含量は、1.5%以下である。上記表面改質層3の表層から6mm以内領域のSi含量及びCr含量は、0.5%以下である。
上記表面改質層3を形成するための改質物質には、Si及びCrが上記接合素材1、2に比べて少なく含まれている。但し、せん断変形を行う前に、スラブの再加熱を経ながら上記接合素材1、2に含まれたSi及びCrが上記表面改質層3に多少拡散され得る。但し、Si及びCrの拡散を鑑みても、上記再加熱されたスラブにおいての上記表面改質層3の表層領域でのSi及びCr含量を最小化でき、これによって、表面残留スケールを最小化させて、接合部の強度を向上させることができる。
例えば、上記表面改質層3の厚さは、5〜20mmで形成され得る。
上記表面改質層3の厚さが5mm未満の場合、再加熱によるSiまたはCrが表面改質層3の表層領域まで拡散され、接合強度を充分に確保しにくい。但し、上記表面改質層3の厚さが20mm超過の場合、費用の増加及び局所的な最終製品の成分変化などの問題点が発生し得る。より好ましくは、上記表面改質層3の厚さは、6〜10mmで形成され得る。
また、上記表面改質層3の幅は、上記接合素材1、2の圧延方向に両終端から50〜500mmの幅で形成され得る。
上記表面改質層3の幅が50mm未満の場合、先行金属バー90と後行金属バー60の各せん断面が充分に重畳されにくく、上記表面改質層3の幅が500mm超過の場合、費用の増加及び局所的な最終製品の成分変化などの問題点が発生し得る。より好ましくは、上記表面改質層3の幅は、100〜500mmで形成され得る。
図9〜図11は、本発明の一実施例による表面改質層を説明するための斜視図である。
図9を参照すれば、上記表面改質層3Aは、上記接合素材1、2の圧延垂直方向全体にわたって形成され得る。例えば、上記表面改質層3Aは、上記接合素材1、2の幅方向全体にわたって形成され得る。
図10及び図11を参照すれば、上記表面改質層3B、3Cは、上記接合素材1、2の圧延垂直方向にパターンを有するように形成され得る。例えば、上記表面改質層3B、3Cは、上記接合素材1、2の幅方向にパターンを有するように形成され得る。
例えば、上記表面改質層3Bは、上記接合素材1、2の幅方向に両エッジ部にのみ形成され得、これによって、上記表面改質層3Bを形成することによる費用をさらに節減できる。これとは異なって、上記表面改質層3Cは、上記接合素材1、2の幅方向に2以上の領域に形成され、間欠的パターンを有するように形成され得、これによって、上記表面改質層3Cを形成することによる費用をさらに節減できる。
図9を参照すれば、本発明の一実施例による高級鋼連続熱間圧延材のせん断方法の表面改質層3を形成する段階において、上記表面改質層3は、上記改質物質を含むクラッド材を用いてクラッディンクして形成され得る。
この際、例えば、上記クラッド材は、一般鋼または低炭素鋼であることができる。例えば、上記クラッド材は、多様な形態の素材を使用できるが、好ましくはストリップ形態の薄板素材を使用できる。
より具体的に、本発明の第1実施例による表面改質層3を形成する方法によれば、上記接合部位にフラックスコアードアーク溶接(FCAW)またはメタルコアードアーク溶接(MCAW)を行う段階と、溶接部上にクラッド材3を配置する段階とを含む。
上記溶接を行う場合、例えば、80%Ar及び20%COを保護ガスとして使用し、250〜350Aの電流、25〜35Vの電圧、8〜12kJ/cmの入熱量で450〜500mm/minの溶接速度で行うことができる。この際、溶接ワイヤは、鉄パウダーをフラックスとして含むものを使用でき、これとは異なって、鉄パウダーに蛍石パウダーを同時に含むものを使用できる。例えば、上記溶接は、1パス行うことができる。
上記溶接を行った後、溶接部上にクラッド材3を配置し、上記表面改質層3が形成された上記接合素材1を1,100〜1,300℃の温度で1〜5時間再加熱及び粗圧延を行うことができる。
上記表面改質層3を形成するための改質物質には、Si及びCrが上記接合素材1、2に比べて少なく含まれている。但し、せん断変形を行う前に、スラブの再加熱を経ながら上記接合素材1、2に含まれたSi及びCrが上記表面改質層3に多少拡散され得る。但し、Si及びCrの拡散を鑑みても、上記再加熱されたスラブにおいての上記表面改質層3の表層領域でのSi及びCr含量を最小化でき、これによって、表面残留スケールを最小化させて、接合部の強度の向上させることができる。
図12は、本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面改質層形成方法を説明するための斜視図である。
本発明の第2実施例による表面改質層3を形成する方法によれば、上記接合部位に上記改質物質が真空溶解された溶解材4を塗布する段階と、上記溶解材4上に上記クラッド材3を配置する段階とを含む。
その後、上記表面改質層3が形成された上記接合素材1を1,100〜1,300℃の温度で1〜5時間再加熱及び粗圧延を行うことができる。
上記溶解材4は、上記改質物質が溶解したものであって、より好ましくは、上記改質物質を含むパウダーを半溶融させた状態で上記接合部位上に塗布され得る。例えば、上記溶解材4は、スプレー方式で上記接合部位に塗布され得る。この際、塗布される上記溶解材4上に上記クラッド材3を連続的にストリップクラッディンクし得る。すなわち、上記溶解材4が塗布されると同時に、ストリップを上記接合素材1上にクラッディンク接合し得る。
図13は、本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面改質層形成方法を説明するための斜視図である。
本発明の第3実施例による表面改質層3を形成する方法によれば、上記表面改質層3は、上記改質物質を含む溶接ワイヤで肉盛溶接して形成される。
その後、上記表面改質層3が形成された上記接合素材1を1,100〜1,300℃の温度で1〜5時間再加熱及び粗圧延を行うことができる。
例えば、上記肉盛溶接は、フラックスコアードアーク溶接(FCAW)またはメタルコアードアーク溶接(MCAW)を用いて行うことができる。
上記溶接を行う場合、例えば、80%Ar及び20%COを保護ガスとして使用し、250〜350Aの電流、25〜35Vの電圧、8〜12kJ/cmの入熱量で450〜500mm/minの溶接速度で行うことができる。
この際、溶接ワイヤは、上記改質物質をフラックスとして含むものを使用できる。
例えば、上記肉盛溶接は、1パス以上行うことができる。
図14は、本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面改質層を撮影した写真である。図15は、本発明の一実施例による表面改質層が形成された高級鋼スラブを再加熱及び粗圧延後の表面改質層を撮影した写真である。
図14及び図15は、上記第3実施例によって形成された表面改質層3及び上記表面改質層3が形成された接合素材1を再加熱及び粗圧延した後の表面改質層3の断面を撮影したものである。
具体的に、重量%で、Si:0.2%以下、Cr:0.2%以下、C:0.3%以下、Mn:1.6%以下、Cu:0.3%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以下及び残部のFeを含む溶接ワイヤを用いてフラックスコアードアーク溶接(FCAW)を1パス行ったものである。これによる溶接ビーズの厚さは、約6mmである。
これとは異なって、本発明の第4実施例による表面改質層3を形成する方法によれば、上記表面改質層3は、上記改質物質を含むパウダーを用いてレーザー溶射を用いて形成される。その後、上記表面改質層3が形成された上記接合素材1を1,100〜1,300℃の温度で1〜5時間再加熱及び粗圧延を行うことができる。
上記表面改質層3を形成するための改質物質には、Si及びCrが上記接合素材1、2に比べて少なく含まれている。但し、せん断変形を行う前に、スラブの再加熱を経ながら上記接合素材1、2に含まれたSi及びCrが上記表面改質層3に多少拡散され得る。但し、Si及びCrの拡散を鑑みても、上記再加熱されたスラブにおいての上記表面改質層3の表層領域でのSi及びCr含量を最小化でき、これによって、表面残留スケールを最小化させて、接合部の強度を向上させることができる。
これより、Si及びCrの拡散を最小化させるために、上記肉盛溶接を2パス以上行うことがより好ましい。この際の再加熱前の溶接ビーズの厚さは、6mm以上であることが好ましい。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
(実施例1−1)
厚さ250mm、幅1,000mm、長さ10,000mmの高炭素鋼S45Cスラブのせん断接合部位に鉄パウダー80%及び蛍石パウダー20%をフラックスとして含む溶接ワイヤを用いて、80%Ar及び20%COを保護ガスとして使用し、280Aの電流、30Vの電圧、10.5kJ/cmの入熱量で480mm/minの溶接速度でフラックスコアードアーク溶接(FCAW)を1パス行った。その後、溶接部上にSi:0.2%以下、Cr:0.2%以下、C:0.3%以下、Mn:1.6%以下、Cu:0.3%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以下及び残部のFeを含む一般鋼薄板を配置し、上記高炭素鋼スラブを1,250℃の温度で1時間再加熱及び粗圧延を行った。その後、せん断接合を行い、仕上げ圧延を経て総圧下率90%以上の熱延コイルを製造した。
(実施例1−2)
厚さ250mm、幅1,000mm、長さ10,000mmの高炭素鋼S45Cスラブのせん断接合部位に鉄パウダー80%及び蛍石パウダー20%を含む金属パウダーを真空溶解させた溶解剤をスプレーで塗布し、これと同時に、Si:0.2%以下、Cr:0.2%以下、C:0.3%以下、Mn:1.6%以下、Cu:0.3%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以下及び残部のFeを含む一般鋼薄板ストリップを連続的にストリップクラッディンクした。その後、上記高炭素鋼スラブを1,250℃の温度で1時間再加熱及び粗圧延を行った。その後、せん断接合を行い、仕上げ圧延を経て総圧下率90%以上の熱延コイルを製造した。
(実施例1−3)
厚さ250mm、幅1,000mm、長さ10,000mmの高炭素鋼S45Cスラブのせん断接合部位に鉄パウダー80%及び蛍石パウダー20%をフラックスとして含む溶接ワイヤを用いて、80%Ar及び20%COを保護ガスとして使用し、280Aの電流、30Vの電圧、10.5kJ/cmの入熱量で480mm/minの溶接速度でフラックスコアードアーク溶接(FCAW)を1パス行った。その後、上記高炭素鋼スラブを1,250℃の温度で1時間再加熱及び粗圧延を行った。その後、せん断接合を行い、仕上げ圧延を経て総圧下率90%以上の熱延コイルを製造した。
(実施例1−4)
厚さ250mm、幅1,000mm、長さ10,000mmの高炭素鋼S45Cスラブのせん断接合部位に鉄パウダー80%及び蛍石パウダー20%を含む溶射材を2kWパワーでCOレーザーを用いて溶射させた。その後、上記高炭素鋼スラブを1,250℃の温度で1時間再加熱及び粗圧延を行った。その後、せん断接合を行い、仕上げ圧延を経て総圧下率90%以上の熱延コイルを製造した。
(実施例1−5〜1−8)
高炭素鋼S45Cスラブの代わりに、Si2.0%を含む電気鋼板スラブを使用したことを除いて、実施例1−1〜1−4と同様に熱延コイルを製造した。
(実施例1−9〜1−12)
高炭素鋼S45Cスラブの代わりに、Si3.0%を含む電気鋼板スラブを使用したことを除いて、実施例1−1〜1−4と同様に熱延コイルを製造した。
(実施例1−13〜1−16)
高炭素鋼S45Cスラブの代わりに、STS409鋼スラブを使用したことを除いて、実施例1−1〜1−4と同様に熱延コイルを製造した。
(比較例1−1〜1−4)
厚さ250mm、幅1,000mm、長さ10,000mmの高炭素鋼S45Cスラブ、Si2.0%を含む電気鋼板スラブ、Si3.0%を含む電気鋼板スラブ、STS409鋼スラブをそれぞれ1,250℃の温度で1時間再加熱及び粗圧延を行った。その後、せん断接合を行い、仕上げ圧延を経て総圧下率90%以上の熱延コイルを製造した。
ここで、上記接合強度比は、引張試験結果、接合部の強度を母材強度で割った値を示す。
図16は、本発明の一実施例による高級鋼連続熱間圧延方法による高級鋼の接合強度比を説明するためのグラフである。
図16は、上記実施例1−1、実施例1−5、実施例1−9及び実施例1−13と比較例1−1の接合強度比を比較したグラフである。これらは、接合素材にクラッド材をクラッディンクして接合した表面改質層を用いてせん断接合された素材の接合強度比を示す図である。これによるせん断接合された素材の接合強度比は、従来のせん断接合方式、すなわち表面改質層なしにせん断接合された素材よりも向上し、平均93%以上の接合強度比を示す。従来の高級鋼せん断接合時に表層のSi〜Cr系スケールによって接合直後に接合部で破断が発生し得ることが分かる。
図17は、表面改質層が形成された高級鋼の粗圧延後の断面を示す図である。図18は、本発明の一実施例による表面改質層が形成された高級鋼の粗圧延後の断面を示す図である。
図17を参照すれば、高級鋼の接合素材上に一般鋼をクラッディンクして表面改質層を形成し、これを再加熱及び粗圧延を行った場合、スラブを熱間圧延することによって反曲変形現象が発生し得ることが分かる。
これは、高級鋼と一般鋼の間の高温引張強度と延伸率の差異によるものであって、例えば、高級鋼である電気鋼板の場合、体心立方構造(BCC)のフェライト相を有するが、一般鋼の場合、面心立方構造(FCC)のオーステナイト相を有する差異に起因して熱間圧延によって圧延される程度の差異が発生するため、結果的に、スラブの熱間圧延時に反曲変形現象が発生する。
図18を参照すれば、本発明の一実施例による高級鋼連続熱間圧延材のせん断接合方法によれば、上記接合素材及び上記改質物質が互いに類似した高温引張強度を有する素材を使用できる。互いに類似した高温引張強度を有する場合には、互いに類似した延伸率を示し、熱間圧延時に類似した範囲で圧延が進行されることによって、延伸率が異なることによる反曲変形を防止できる。
これによって、上記接合素材及び上記改質物質は、1:0.8〜1:1.2の範囲の高温引張強度を有する。
上記接合素材及び上記改質物質の高温引張強度の比率が1:0.8〜1:1.2の範囲を超過するか、または未満である場合、高温引張強度の差異に起因して熱間圧延時に10mm超過の終端部反曲変形現象が発生する問題点があり、例えば、上記接合素材が8MPaであり、上記改質物質が40MPaである場合、再加熱後に粗圧延時に終端部で約60mm程度の反曲変形が発生し、これは、圧延時に進行障害を誘発する。
上記接合素材は、Si及びCrよりなるグループから選択されるいずれか一つ以上を多量に含む。例えば、上記高級鋼スラブは、Siを1%以上含む電気鋼板であることができ、好ましくは、Siを3%以上含む方向性電気鋼板であることができる。
上記接合素材及び上記改質物質の高温引張強度の差異を最小化させるほど、一層有利であり、好ましくは、上記接合素材及び上記改質物質を互いに高温引張強度が同一の素材で使用できる。
上記のように、高温引張強度の差は、電気鋼板の場合、フェライト相を有しているが、一般鋼の場合、オーステナイト相を有する差異に起因したものであるため、一般鋼の組織をフェライト相に変換させて使用することが、高温引張強度の差異を低減するのに有利であることができる。
例えば、従来の一般鋼素材にペライス安定化元素を添加でき、フェライト安定化元素として、例えば、Cr、Alが挙げられる。このうち、Crの場合、過量添加される場合、例えば、0.2%以上添加するとき、上記表面改質層3の表層にCrが希釈されて出て、接合部の接合強度比を低下させる問題が発生し得るため、これを排除する。
図19は、一般鋼のAl含量による高温引張強度を説明するためのグラフである。
図19を参照すれば、Alは、フェライト相安定化元素であって、その含量の増加により上記改質素材のフェライト相が増加し、Alの含量が5%である場合、950℃での引張強度は24.2MPaを示し、Alの含量が7%である場合、950℃での引張強度は21.7MPaを示し、よって、Alの含量が5%以上である場合、950℃での引張強度は25MPa以下を有する。
本発明で目的とする高級鋼である電気鋼板は、Siを1%以上含み、この場合、950℃での引張強度は約25MPa以下を有し、例えば、3%Siを含む電気鋼板の場合、950℃での引張強度が20.9MPaを示す。Siの含量が増加するほど高温での引張強度が減少する傾向を示す。
例えば、上記改質素材は、5%以上のAlを含むことができる。これによって、上記改質素材の高温引張強度が25MPa以下であることができる。
Alは、フェライト相安定化元素であって、上記改質素材がAlを5%以上含むことによって、全温度領域においてフェライト相を有することができ、上記接合素材との高温引張強度の差異を減少させることができる。
本発明の一実施例による上記接合素材及び上記改質素材は、上記接合素材のSi含量及び高温引張強度によって上記改質素材のAlの含量範囲を適宜選択し、上記接合素材と類似な範囲の高温引張強度を有する材料を使用でき、これによって、上記接合素材及び上記改質素材は、1:0.8〜1:1.2の範囲の高温引張強度を有することが好ましい。
これによって、本発明の一実施例による上記接合素材上に上記改質素材を用いてクラッディンクした表面改質層を形成した後、再加熱及び粗圧延実行時に終端部反曲変形が10mm以下で発生し、熱間圧延実行時に進行障害の発生を防止できる。
以下、実施例を通じて本発明を詳細に説明する。
(実施例2−1)
厚さ250mm、幅1,000mm、長さ10,000mmのSi3.0%を含む電気鋼板スラブのせん断接合部位に鉄パウダー80%及び蛍石パウダー20%をフラックスとして含む溶接ワイヤを用いて、80%Ar及び20%COを保護ガスとして使用し、280Aの電流、30Vの電圧、10.5kJ/cmの入熱量で480mm/minの溶接速度でフラックスコアードアーク溶接(FCAW)を1パス行った。その後、溶接部上にAl:7%、Si:0.2%以下、Cr:0.2%以下、C:0.3%以下、Mn:1.6%以下、Cu:0.3%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以下及び残部のFeを含む一般鋼薄板を配置し、上記高炭素鋼スラブを1,250℃の温度で1時間再加熱及び粗圧延を行った。その後、せん断接合を行い、仕上げ圧延を経て総圧下率90%の熱延コイルを製造した。
(実施例2−2)
厚さ250mm、幅1,000mm、長さ10,000mmのSi3.0%を含む電気鋼板スラブのせん断接合部位に鉄パウダー80%及び蛍石パウダー20%を含む金属パウダーを真空溶解させた溶解材をスプレーで塗布し、これと同時に、Al:7%、Si:0.2%以下、Cr:0.2%以下、C:0.3%以下、Mn:1.6%以下、Cu:0.3%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以下及び残部のFeを含む一般鋼薄板ストリップを連続的にストリップクラッディンクした。その後、上記高炭素鋼スラブを1,250℃の温度で1時間再加熱及び粗圧延を行った。その後、せん断接合を行い、仕上げ圧延を経て総圧下率90%の熱延コイルを製造した。
(実施例2−3)
一般鋼薄板ストリップがAl:5%を含むことを除いて、実施例2−1と同様の方法で熱延コイルを製造した。
(比較例2−1)
一般鋼薄板ストリップがAlを含まないことを除いて、実施例2−1と同様の方法で熱延コイルを製造した。
(比較例2−2)
一般鋼薄板ストリップがAlを含まないことを除いて、実施例2−2と同様の方法で熱延コイルを製造した。
(比較例2−3)
一般鋼薄板ストリップがAl:3%を含むことを除いて、実施例2−1と同様の方法で熱延コイルを製造した。
(比較例2−4)
一般鋼薄板ストリップがAl:4%を含むことを除いて、実施例2−1と同様の方法で熱延コイルを製造した。
ここで、上記接合強度比は、引張試験結果、接合部の強度を母材強度で割った値を示す。
すなわち、上記表2及び表3を参照すれば、電気鋼板に一般鋼薄板ストリップをクラッディンクして表面改質層を形成して圧延を行う場合、本発明で目的とする十分な接合強度比を満足することができた。但し、一般鋼の場合、高級鋼である電気鋼板と高温引張強度が互いに異なっていて、終端部反曲変形が10mmを超過して発生するが、高級鋼と改質素材の高温引張強度が互いに類似したAl含有改質素材を使用する場合、終端部反曲変形が10mm以下で発生し、熱間圧延時に進行障害を誘発しない範囲を満たすことが分かった。
図20は、本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面改質層形成方法を説明するための斜視図である。図21は、本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面に肉盛溶接を用いて形成された表面改質層の断面及び再加熱後の断面を撮影した写真である。
図22は、本発明の一実施例による高級鋼スラブに形成された表面改質層のSi分布を示す写真である。
本発明の一実施例による複数の接合素材1、2の両終端を重畳してせん断変形し、接合する熱間圧延素材の表面改質効率性向上方法は、上記接合素材1、2が重畳される両終端のうちいずれか一つ以上の接合部位に、Si及びCrの含量が上記接合素材1、2より少ない改質物質を用いて表面改質層3を形成する段階と、複数の接合素材1、2の両終端を重畳してせん断変形する段階とを含む。この際、上記表面改質層3のSi及びCr含量は、上記接合素材1、2のSi及びCr含量の50%以下である。
図20を参照すれば、本発明の一実施例による表面改質層3を形成する方法によれば、上記表面改質層3は、上記改質物質を含む溶接ワイヤで肉盛溶接して形成され得る。
上記表面改質層3は、上記改質物質を含む溶接ワイヤで2パス以上肉盛溶接して形成される。より好ましくは、上記肉盛溶接は、2〜3パス行われ、上記表面改質層3を形成し得る。
その後、上記表面改質層3が形成された上記接合素材1を1,100〜1,300℃の温度で1〜5時間再加熱及び粗圧延を行うことができる。
例えば、上記肉盛溶接は、フラックスコアードアーク溶接(FCAW)またはメタルコオドアーク溶接(MCAW)を用いて行うことができる。
上記溶接を行う場合、例えば、80%Ar及び20%COを保護ガスとして使用し、250〜350Aの電流、25〜35Vの電圧、8〜12kJ/cmの入熱量で450〜500mm/minの溶接速度で行うことができる。この際、溶接ワイヤは、鉄パウダーをフラックスとして含むものを使用でき、これとは異なって、鉄パウダーに蛍石パウダーを同時に含むものを使用できる。
図21を参照すれば、上記肉盛溶接が1パス行うときに形成される表面改質層3は、約6mm厚さであり、上記肉盛溶接が2パス行うときに形成される表面改質層3は、約8mm厚さであり、上記肉盛溶接が3パス行うときに形成される表面改質層3は、約10mm厚さで形成される。この際、溶込み深さは、約2mmである。
上記肉盛溶接が3パスを超過して行う場合、上記表面改質層3のSi含量をさらに減少させることができ、再加熱によって希釈されるSi及びCr含量をもさらに減少させることができることは自明である。しかし、3パスを超過して肉盛溶接が行われることによる工程時間及び費用に比べて減少するSi及びCr含量が極めて少ないため、大きい効果を得にくい。これより、上記表面改質層3を形成するための肉盛溶接は、2〜3パス行われることが好ましい。
図22を参照すれば、肉盛溶接によって形成された上記表面改質層3のSi分布を把握でき、再加熱前後の溶接部のSi成分を精密分析した結果を表1に示した。
図20及び下記表4を参照すれば、Si3%含有電気鋼板に肉盛溶接を1〜3パス行って形成された表面改質層3のそれぞれの領域のSi含量を測定したものであって、再加熱によって母材のSiが拡散され、上記表面改質層3が希釈されることによって、Si含量が多少増加することが分かる。すなわち、肉盛溶接を行った後、再加熱を経ることによって再加熱前に比べて再加熱後の上記表面改質層3のSi含量が約25〜50%増加することが分かる。
結論的に、このように再加熱によるSi及びCrの拡散乃至希釈にもかかわらず、2パス以上の溶接を行う場合、本発明で目的とする表面改質層3のSi及びCr含量を上記接合素材1、2のSi及びCr含量の20%以下で得ることができる。このような、表面改質層3のSi含量が上記接合素材1、2のSi及びCr含量の20%超過である場合、例えば、1パス溶接の場合、高級鋼せん断接合時に表層に発生するSi及びCr系スケールによって接合直後に接合部で破断が発生する問題点がある。
図23は、本発明の一実施例による高級鋼スラブの表面にクラッド材を配置した後、溶接を通じて表面改質層を形成する方法を説明するための斜視図である。
本発明の一実施例による複数の接合素材1、2の両終端を重畳してせん断変形し、接合する熱間圧延素材の表面改質効率性向上方法は、上記接合素材1、2が重畳される両終端のうちいずれか一つ以上の接合部位に、Si及びCrの含量が上記接合素材1、2より少ない改質物質を用いて表面改質層3を形成する段階と、複数の接合素材1、2の両終端を重畳してせん断変形する段階とを含む。この際、上記表面改質層3のSi及びCr含量は、上記接合素材1、2のSi及びCr含量の50%以下である。
図23を参照すれば、本発明の一実施例による表面改質層3を形成する方法によれば、上記表面改質層3は、上記改質物質を含むクラッド材を配置した後、上記クラッド材の上部を1パス以上溶接して形成され得る。
上記クラッド材を配置せず、肉盛溶接だけで上記表面改質層3を行う場合にも、所望のSi及びCr含量を達成できるが、形成しようとする表面改質層の面積が大面積で、溶接に過度な工程時間及び費用が要求され、本発明の一実施例のように、クラッド材を配置した後、1パスの溶接を行う方法によっても、十分なSi及びCr含量を得ることができ、この場合、複数の溶接による時間及び費用が節減される効果を有する。
この際、例えば、上記クラッド材は、一般鋼または低炭素鋼であることができる。例えば、上記クラッド材は、多様な形態の素材を使用できるが、好ましくは、ストリップ形態の薄板素材を使用できる。
例えば、上記溶接は、上記改質物質を含む溶接ワイヤで行われる肉盛溶接であることができる。この際、溶接ワイヤは、上記改質物質をフラックスとして含むものを使用できる。
例えば、上記肉盛溶接は、フラックスコアードアーク溶接(FCAW)またはメタルコオドアーク溶接(MCAW)を用いて行うことができる。
上記溶接を行う場合、例えば、80%Ar及び20%COを保護ガスとして使用し、250〜350Aの電流、25〜35Vの電圧、8〜12kJ/cmの入熱量で450〜500mm/minの溶接速度で行うことができる。この際、溶接ワイヤは、鉄パウダーをフラックスとして含むものを使用でき、これとは異なって、鉄パウダーに蛍石パウダーを同時に含むものを使用できる。
図23及び下記表5を参照すれば、Si3%含有電気鋼板に1tの極低炭素鋼板及び2tのSS400板材をそれぞれ配置した後、肉盛溶接を1パス行って形成された表面改質層3のそれぞれの領域のSi含量を測定したものであって、再加熱によって母材のSiが拡散され、上記表面改質層3が希釈されることによってSi含量が多少増加することが分かる。すなわち、肉盛溶接を行った後、再加熱を経ることによって、再加熱前に比べて再加熱後の上記表面改質層3のSi含量が約25〜50%増加することが分かる。
1パスの溶接のみを行っても、クラッド材を配置した後、溶接を行う場合には、このように再加熱によるSiの拡散乃至希釈にもかかわらず、本発明で目的とする表面改質層3のSi含量を上記接合素材1、2のSi含量の20%以下で得ることができる。このような、表面改質層3のSi含量が上記接合素材1、2のSi含量の20%超過である場合、すなわち、再加熱後にSi含量が0.60%超過する場合、高級鋼せん断接合時に表層に発生するSi系スケールによって接合直後に接合部で破断が発生する問題点がある。
以下、実施例により本発明を詳細に説明する。
(実施例3−1)
厚さ250mm、幅1,000mm、長さ10,000mmのSi3.0%を含む電気鋼板スラブのせん断接合部位に鉄パウダー80%及び蛍石パウダー20%をフラックスとして含む溶接ワイヤを用いて、80%Ar及び20%COを保護ガスとして使用し、280Aの電流、30Vの電圧、10.5kJ/cmの入熱量で480mm/minの溶接速度でフラックスコアードアーク溶接(FCAW)を2パス行った。その後、電気鋼板スラブを1,250℃の温度で1時間再加熱及び粗圧延を行った。その後、せん断接合を行い、仕上げ圧延を経て総圧下率90%の熱延コイルを製造した。
(実施例3−2)
フラックスコアードアーク溶接(FCAW)を3パス行ったことを除いて、実施例3−1と同様に行い、熱延コイルを製造した。
(実施例3−3)
厚さ250mm、幅1,000mm、長さ10,000mmのSi3.0%を含む電気鋼板スラブのせん断接合部位にクラッド材で1mm厚さの極低炭素鋼板を重畳して配置し、極低炭素鋼板の上部を鉄パウダー80%及び蛍石パウダー20%をフラックスとして含む溶接ワイヤを用いて、80%Ar及び20%COを保護ガスとして使用し、280Aの電流、30Vの電圧、10.5kJ/cmの入熱量で480mm/minの溶接速度でフラックスコアードアーク溶接(FCAW)を1パス行った。その後、電気鋼板スラブを1,250℃の温度で1時間再加熱及び粗圧延を行った。その後、せん断接合を行い、仕上げ圧延を経て総圧下率90%の熱延コイルを製造した。
(実施例3−4)
1mm厚さの極低炭素鋼板の代わりに、クラッド材を2mm厚さのSS400板材を重畳して配置した後、溶接を行ったことを除いて、実施例3−3と同様に行い、熱延コイルを製造した。
(実施例3−5)
Si3.0%を含む電気鋼板スラブの代わりに、STS409鋼スラブを使用したことを除いて、実施例3−1と同様に熱延コイルを製造した。
(実施例3−6)
Si3.0%を含む電気鋼板スラブの代わりに、STS409鋼スラブを使用したことを除いて、実施例3−2と同様に熱延コイルを製造した。
(実施例3−7)
Si3.0%を含む電気鋼板スラブの代わりに、STS409鋼スラブを使用したことを除いて、実施例3−3と同様に熱延コイルを製造した。
(実施例3−8)
Si3.0%を含む電気鋼板スラブの代わりに、STS409鋼スラブを使用したことを除いて、実施例3−4と同様に熱延コイルを製造した。
(比較例3−1)
厚さ250mm、幅1,000mm、長さ10,000mmのSi3.0%を含む電気鋼板スラブを1,250℃の温度で1時間再加熱及び粗圧延を行った。その後せん断接合を行い、仕上げ圧延を経て総圧下率90%の熱延コイルを製造した。
(比較例3−2)
フラックスコアードアーク溶接(FCAW)を1パス行ったことを除いて、実施例3−1と同様に行い、熱延コイルを製造した。
(比較例3−3)
厚さ250mm、幅1,000mm、長さ10,000mmのSTS409鋼スラブを1,250℃の温度で1時間再加熱及び粗圧延を行った。その後、せん断接合を行い、仕上げ圧延を経て総圧下率90%の熱延コイルを製造した。
(比較例3−4)
フラックスコアードアーク溶接(FCAW)を1パス行ったことを除いて、実施例3−5と同様に行い、熱延コイルを製造した。
ここで、上記接合強度比は、引張試験結果、接合部の強度を母材強度で割った値を示す。
本発明の実施例によって接合素材の接合部位に表面改質層が形成された接合素材を用いてせん断接合された素材の接合強度比は、従来のせん断接合方式、すなわち表面改質層なしにせん断接合された素材より向上し、平均95%以上の接合強度比を示す。従来の高級鋼せん断接合時に表層のSi〜Cr系スケールによって接合直後の接合部で破断が発生し得ることが分かる。それに加えて、肉盛溶接で表面改質層を形成するとき、1パスの溶接のみを行う場合、Si及びCrの希釈を充分に防止できないため、相変らず接合部の破断が発生することが分かり、溶接の回数を減少させるために、クラッド材を配置した後、クラッド材上に溶接を1パスだけ行っても、2パス以上の溶接を行う場合と同等乃至類似した水準のSi、Cr含量を得ることができ、接合部の破断を防止できることが分かった。
以上説明したように、本発明の例示的な実施例を説明したが、本発明は、これに限定されず、当該技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求範囲の概念と範囲を逸脱しない範囲内で多様な変更及び変形が可能であることを理解できる。
1 先行金属バー
2 後行金属バー
3 表面改質層
10 再加熱炉
20 粗圧延機
30 コイルボックス
40 接合装置
50 仕上げ圧延機
60 ダウンコイラー
70 デスケーリング装置
80 クロップ処理装置
90 レベラー
100 接合機

Claims (30)

  1. 複数の接合素材の両終端を重畳してせん断変形し、接合する高級鋼連続熱間圧延方法であって、
    前記接合素材が重畳される両終端のうちいずれか一つ以上の接合部位に、Si及びCrの含量が前記接合素材より少ない改質物質を用いて表面改質層を形成する段階と、
    複数の接合素材の両終端を重畳してせん断変形する段階と、を含む、高級鋼連続熱間圧延方法。
  2. 前記接合素材は、Si及びCrよりなるグループから選択されるいずれか一つ以上を多量に含む高級鋼スラブである、請求項1に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  3. 前記高級鋼スラブは、高炭素鋼、合金鋼、電気鋼板素材のSi鋼またはステンレス鋼である、請求項2に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  4. 前記改質物質は、重量%で、Si:0.2%以下、Cr:0.2%以下及び残部のFeを含む、請求項1に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  5. 前記改質物質は、C:0.3%以下、Mn:1.6%以下、Cu:0.3%以下、P:0.04%以下、S:0.04%以下をさらに含む、請求項4に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  6. 前記表面改質層のSi含量は、1.5%以下であり、
    前記表面改質層の表層から6mm以内領域のSi含量は、0.5%以下である、請求項1に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  7. 前記表面改質層は、1〜20mmの厚さ、前記接合素材の圧延方向に両終端から50mm以上の幅で形成される、請求項1に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  8. 前記表面改質層は、前記接合素材の圧延垂直方向全体にわたって形成される、請求項1に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  9. 前記表面改質層は、前記接合素材の圧延垂直方向にパターンを有するように形成される、請求項1に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  10. 前記表面改質層は、前記改質物質を含むクラッド材を用いてクラッディンクして形成される、請求項1に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  11. 前記クラッド材は、一般鋼または低炭素鋼である、請求項10に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  12. 前記クラッド材は、ストリップである、請求項10に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  13. 前記接合部位にフラックスコアードアーク溶接(FCAW)またはメタルコアードアーク溶接(MCAW)を行う段階と、
    溶接部上にクラッド材を配置する段階と、を含む、請求項10に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  14. 前記溶接は、1パス行う、請求項13に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  15. 前記接合部位に前記改質物質が真空溶解された溶解材を塗布する段階と、
    前記溶解材上に前記クラッド材を配置する段階と、を含む、請求項10に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  16. 前記溶解材は、スプレー方式で前記接合部位に塗布され、
    塗布される前記溶解材上に前記クラッド材を連続的にストリップクラッディンクする、請求項15に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  17. 前記表面改質層は、前記改質物質を含む溶接ワイヤで肉盛溶接して形成される、請求項1に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  18. 前記肉盛溶接は、フラックスコアードアーク溶接(FCAW)またはメタルコアードアーク溶接(MCAW)を用いて行う、請求項17に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  19. 前記肉盛溶接は、1パス以上行う、請求項17に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  20. 前記表面改質層は、前記改質物質を含むパウダーを用いてレーザー溶射を用いて形成される、請求項1に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  21. 前記表面改質層が形成された前記接合素材を1,100〜1,300℃の温度で1〜5時間再加熱及び粗圧延する段階を含む、請求項1に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  22. 前記接合素材及び前記改質物質は、1:0.8〜1:1.2の範囲の高温引張強度を有する、請求項1に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  23. 前記接合素材は、Siを1%以上含む電気鋼板である、請求項22に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  24. 前記改質物質は、5%以上のAlを含む、請求項23に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  25. 前記改質物質の高温引張強度が25MPa以下である、請求項24に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  26. 前記改質物質は、全温度領域においてフェライト相を有する、請求項24に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  27. 前記改質物質は、ストリップである、請求項22に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  28. 前記表面改質層のSi及びCr含量は、前記接合素材のSi及びCr含量の50%以下である、請求項1に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  29. 前記表面改質層は、前記改質物質を含む溶接ワイヤで2パス以上肉盛溶接して形成される、請求項28に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
  30. 前記表面改質層は、前記改質物質を含むクラッド材を配置した後、前記クラッド材の上部を1パス以上溶接して形成される、請求項28に記載の高級鋼連続熱間圧延方法。
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