JP2018022787A - 半導体コンデンサの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
この半導体コンデンサの製造方法において、電極形成処理を複数回実施し、半導体基板においてトレンチに挟まれた非トレンチ形成部を介して電極を形成する。電極形成処理は、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる。
トレンチ形成工程は、半導体基板にトレンチを形成する。洗浄工程は、トレンチ形成工程に続き、トレンチを洗浄する。絶縁膜形成工程は、洗浄工程に続き、トレンチに絶縁膜を形成する。電極形成工程は、絶縁膜形成工程に続き、トレンチに電極材を埋め込んで電極を形成する。
実施例1における製造方法は、半導体コンデンサに適用したものである。実施例1の構成を、「半導体コンデンサの構造」と、「半導体コンデンサの製造方法」と、「多数のトレンチ内部電極を製造する半導体コンデンサの製造方法」に分けて説明する。
図1は実施例1における半導体コンデンサの断面構造を示し、図2は平面構造を示す。以下、図1及び図2に基づいて、実施例1における半導体コンデンサの構造の詳細構成を説明する。
ここで、「縦型コンデンサ」とは、基板の両面に端子電極を有する構成のコンデンサを意味する。
図3は実施例1における半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図3に基づいて、実施例1における半導体コンデンサ1Aの製造方法を構成する工程(a)〜(l)を説明する。実施例1では、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる電極形成処理を2回実施し、互いに隣り合う第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2を形成する。実施例1では、先の電極形成処理で第1トレンチ内部電極4T1が形成され、続いて、次の電極形成処理で第2トレンチ内部電極4T2が形成された後、端子電極形成処理によって半導体コンデンサ1Aが製造される。
先の電極形成処理では、まず、図3(a)に示すように、母材となる半導体基板2を用意する。続いて、CVD法により半導体基板2に酸化膜を堆積する工程があるが、図示を省略する。続いて、酸化膜にレジストを塗布する工程があるが、図示を省略する。続いて、マスクを介してレジストを露光する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの露光部を除去する工程があるが、図示を省略する。続いて、酸化膜をエッチングする工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストを酸化膜から剥離する工程があるが、図示を省略する。続いて、酸化膜をマスクとして、トレンチT1に対応する部分に、異方性エッチングによってトレンチT1を形成する工程があるが、図示を省略する。続いて、先のトレンチ形成工程では、図3(b)に示すように、半導体基板2の上面2Uに付着した酸化膜マスク(不図示)を除去する。トレンチT1は、図3(b)に示すように、所定の深さDである。
ここで、「異物」とは、半導体コンデンサの製造装置から発生する塵等を意味する。
次のトレンチ形成工程では、図3(g)に示すように、先の電極形成工程にて露出した半導体基板2の上面2UにトレンチT2を形成する。まず、CVD法により半導体基板2に酸化膜を堆積する工程があるが、図示を省略する。続いて、酸化膜にレジストを塗布する工程があるが、図示を省略する。続いて、マスクを介してレジストを露光する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの露光部を除去する工程があるが、図示を省略する。続いて、酸化膜をエッチングする工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストを酸化膜から剥離する工程があるが、図示を省略する。続いて、酸化膜をマスクとして、トレンチT2に対応する部分に、異方性エッチングによってトレンチT2を形成する工程があるが、図示を省略する。トレンチT2は、図3(g)に示すように、所定の深さDである。このエッチングの際、壁Pの幅Wに対するトレンチT2の深さDの比は15に維持される。続いて、次のトレンチ形成工程では、図3(g)に示すように、半導体基板2の上面2Uに付着した酸化膜マスク(不図示)を除去する。
端子電極形成処理では、図3(l)に示すように、次の電極形成工程にて形成された平坦部4Fの上面4FUに、アルミニウムを堆積して、端子電極5を形成する。続いて、端子電極5にレジストを塗布する工程があるが、図示を省略する。続いて、マスクを介してレジストを露光する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの露光部を除去する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの非露光部をマスクとして端子電極5をエッチングする工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの非露光部を端子電極5から剥離する工程があるが、図示を省略する。続いて、端子電極5の表面に表面保護膜(不図示)を形成する。続いて、図3(l)に示すように、半導体基板2の下面2Dに、アルミニウムを堆積して、端子電極6を形成する。続いて、端子電極5の表面に形成した表面保護膜(不図示)を剥離する。これにより、端子電極形成処理が完了する。
図4は実施例1における多数のトレンチ内部電極を製造する半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図4に基づいて、実施例1における半導体コンデンサの製造方法を説明する。なお、図4は、半導体基板2の一部を例示するに過ぎない。図4では、実施例1の電極形成処理を3回実施することによって、壁を介して6つのトレンチ内部電極が形成される場合について説明する。即ち、図4では、1回目の電極形成処理において、トレンチT1は、絶縁膜3及び第1トレンチ内部電極4T1と共に、列C1を形成する。また、2回目の電極形成処理において、トレンチT2は、絶縁膜3及び第2トレンチ内部電極4T2と共に、列C2を形成する。さらに、3回目の電極形成処理において、トレンチT3は、絶縁膜3及び第2トレンチ内部電極4T3と共に、列C3を形成する。なお、図4は、1回目の電極形成処理によって列C1が形成された後であって、2回目の電極形成処理において、列C2にトレンチT2が掘られた状態を示す。また、図4においては、列C3に掘られるトレンチT3の外形を+Y方向に透視した破線によって仮想的に表す。
実施例1の半導体コンデンサ1Aの製造方法における作用を、「破損の発生メカニズム」、「半導体コンデンサ1Aの製造方法における特徴作用」に分けて説明する。
図5は、比較例の半導体コンデンサにおいて破損が発生するメカニズムを示す断面図である。以下、図5に基づいて、破損の発生メカニズムについて説明する。
ここで、「容量密度」とは、半導体基板の表面の単位面積当たりの静電容量(キャパシタンス)である。
この柱の形状をY字型にする製造方法では、Y字型同士の柱の幅が従前のコンデンサよりも広いため、柱の強度は向上する。また、Y字型の形状の効果により、柱の強度を向上させつつ、側面の面積を広げることで、容量密度を稼げる。
しかし、コンデンサの容量密度を従来よりも稼ごうとすると、トレンチ間の柱を細長くする必要がある。即ち、トレンチ間の幅を狭め、トレンチを深く掘る必要がある。トレンチ間の幅を狭くし、トレンチ深さを深くすると、トレンチ間の柱の強度が下がり、洗浄液の圧力によって柱が折れるおそれがある。
このため、上記特許公報に記載の技術には、洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できない、という課題がある。
実施例1では、電極形成処理を複数回実施し、半導体基板2の壁Pを介して複数のトレンチ内部電極が形成される。
即ち、複数のトレンチ内部電極を形成する工程が、一度ではなく、複数回に分けて実施されるので、トレンチ間に挟まれた半導体基板2の柱Pの面方向(X軸方向)に平行な断面を大きくできる。このため、洗浄による圧力に対する耐量を向上させることが可能となる。また、トレンチ間に挟まれた半導体基板2の柱Pの幅を狭まることができるので、多数のトレンチを半導体基板2に対して形成できる。このため、半導体コンデンサ1Aの容量密度を図5の比較例と比べて向上させることが可能となる。
その結果、洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できる。
即ち、次の電極形成処理にて第2トレンチ内部電極4T2を形成する際は、複数の第1トレンチT1の両方が、絶縁膜3及び第1トレンチ内部電極4T1で埋まっている。このため、先の電極形成処理にて同時に形成された複数の第1トレンチT1は、その間隔が広く確保される。これにより、複数の第1トレンチT1の両方に挟まれた領域は、強度が十分に確保されている。よって、複数の第1トレンチT1の両方に挟まれた領域に第2トレンチT2を形成しても、洗浄液の圧力に対する耐量(強度)を十分に確保することが可能となる。
従って、トレンチ内部電極を複数回形成する場合でも、トレンチ内部電極の形成回数を少なくすることができる。
即ち、コンタクトホールH1を介して、先に形成された第1トレンチ内部電極4T1の上面4TUに、次に形成された第2トレンチ内部電極4T2が積層される。つまり、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2間の接触を実現することが可能となる。
従って、コンタクトホールH1を介して、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2と、端子電極5との電気的導通を実現することができる。
即ち、トレンチ内部電極を形成する電極材として多結晶シリコンが使用される。
このため、半導体基板2と同様に、電極材の表面を酸化したり、電極材の表面をエッチングしてパターニングを施したりすることが可能となる。
従って、金属材料のような汚染の可能性がある物質を用いることなく、半導体コンデンサ1Aを形成することが可能となる。
ここで、「汚染」とは、金属形成後のプロセスに使用する装置(例えば、エッチング装置、熱処理装置、洗浄装置、治具、ウェハキャリア等)に金属原子が付着する可能性があることを意味する。
例えば、壁Pの幅Wに対するトレンチTの深さDの比(アスペクト比)を14以下とした場合、一度に、複数のトレンチを形成しても洗浄液の圧力によって壁Pが折れにくいことが確認されている。しかし、アスペクト比を15(壁Pの幅W:トレンチTの深さD=1:15)とした場合、一度に、複数のトレンチTを形成すると、洗浄液の圧力によってトレンチT間の壁Pが折れるおそれがある。
これに対し、実施例1では、トレンチTを形成する工程が、一度ではなく、複数回に分けて実施されるので、アスペクト比を15としても、トレンチT間の壁Pが折れることが抑制される。
また、アスペクト比を15にできるので、例えば、アスペクト比を14以下とした場合と比べて容量密度を向上できる。
従って、アスペクト比を15(壁Pの幅W:トレンチTの深さD=1:15)とした場合に、洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できる点で有効である。
実施例1における半導体コンデンサ1Aの製造方法にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
この半導体コンデンサ(半導体コンデンサ1A)の製造方法において、電極形成処理(図3)を複数回実施し、半導体基板(半導体基板2)においてトレンチ(トレンチT1,T2)に挟まれた非トレンチ形成部(壁P)を介して電極(電極4)を形成する。電極形成処理は、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる。
トレンチ形成工程は、半導体基板(半導体基板2)にトレンチ(トレンチT1,T2)を形成する。洗浄工程は、トレンチ形成工程に続き、トレンチ(トレンチT1,T2)を洗浄する。絶縁膜形成工程は、洗浄工程に続き、トレンチ(トレンチT1,T2)に絶縁膜(第1絶縁膜31及び第2絶縁膜32)を形成する。電極形成工程は、絶縁膜形成工程に続き、トレンチ(トレンチT1,T2)に電極材(多結晶シリコン7)を埋め込んで電極(電極4)を形成する(図3)。
このため、洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できる半導体コンデンサ(半導体コンデンサ1A)の製造方法を提供することができる。
第2電極(第2電極4)は、複数の第1電極(第1電極4)に挟まれた領域に形成される(図4)。
このため、(1)の効果に加え、電極(トレンチ内部電極4T1,4T2)を複数回形成する場合でも、電極(トレンチ内部電極4T1,4T2)の形成回数を少なくすることができる。
第1電極(第1電極4)は、第1絶縁膜(第1絶縁膜31)と第2絶縁膜(第2絶縁膜32)との間の領域に形成され、
次の電極形成処理は、絶縁膜形成工程に続き、第1電極(第1電極4)の表面が露出するまで第2絶縁膜(第2絶縁膜32)の一部を除去して、第1電極(第1電極4)と第2電極(第2電極4)とを端子電極(端子電極5)に接続するためのコンタクトホール(コンタクトホールH1)を開口するコンタクトホール開口工程を有する(図3)。
このため、(1)及び(2)の効果に加え、コンタクトホール(コンタクトホールH1)を介して、第1電極(第1電極4)及び第2電極(第2電極4)と端子電極(端子電極5)との電気的導通を実現することができる。
このため、(1)〜(3)の効果に加え、金属材料といった汚染の可能性がある物質を用いることなく、半導体コンデンサ(半導体コンデンサ1A)を形成することが可能となる。
このため、(1)〜(4)の効果に加え、アスペクト比を15(非トレンチ形成部(壁P)の幅(幅W):トレンチ(トレンチT)深さ(深さD)=1:15)としても、洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できる。
実施例2における製造方法は、実施例1と同様に、半導体コンデンサに適用したものである。実施例2の構成を、「半導体コンデンサの構造」と、「半導体コンデンサの製造方法」に分けて説明する。
図6は実施例2における半導体コンデンサの断面構造を示す。以下、図6に基づいて、実施例2における半導体コンデンサの構造の詳細構成を説明する。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
図7は実施例2における半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図7に基づいて、実施例2における半導体コンデンサ1Bの製造方法を構成する工程(a)〜(k)を説明する。実施例2では、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる電極形成処理を2回実施し、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2を形成する。実施例2では、先の電極形成処理で第1トレンチ内部電極4T1が形成され、続いて、次の電極形成処理で第2トレンチ内部電極4T2が形成された後、端子電極形成処理によって半導体コンデンサ1Bが製造される。
先の電極形成処理では、まず、図7(a)に示すように、母材となる半導体基板2を用意する。続いて、先のトレンチ形成工程では、図7(b)に示すように、半導体基板2の上面2UにトレンチT1を形成する。先のトレンチ形成工程は、実施例1の図3(b)と同様の異方性エッチングによって、半導体基板2の上面2UにトレンチT1を形成する。トレンチT1は、所定の深さD1である。
次のトレンチ形成工程では、図7(f)に示すように、先の電極形成工程にて第1トレンチ内部電極4T1が形成された半導体基板2の上面2UにトレンチT2を形成する。次のトレンチ形成工程では、領域A1(図7(e))をエッチングして、所定の深さD2を有するトレンチT2を形成する。次のトレンチ形成工程では、トレンチT2の形成と同時に、第1平坦部4F1が形成される。
端子電極形成処理では、図7(k)に示すように、次のコンタクトホール開口工程にて開口されたコンタクトホールH2と、第1平坦部4F1の上面4F1uと、第2平坦部4F2の上面4F2uと、にアルミニウムを成膜して、端子電極5を形成する。端子電極形成処理では、図7(k)に示すように、半導体基板2の下面2Dにアルミニウムを成膜して、端子電極6を形成する。これにより、端子電極形成処理が完了する。
実施例2では、第1トレンチ内部電極4T1を第2トレンチ内部電極4T2に接続する第1平坦部4F1の上面4F1uが露出するまで、第2絶縁膜32の一部及び多結晶シリコン7の一部を除去して、コンタクトホールH2を開口する。
即ち、コンタクトホールH2を介して、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2が、端子電極5に接続される。
従って、端子電極5と、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2と、の間に電気的導通を実現することができる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例2における半導体コンデンサ1Bの製造方法にあっては、実施例1の(1),(2),(4)の効果に加え、下記の効果が得られる。
第1電極(第1電極4)と第2電極(第2電極4)とを端子電極(端子電極5)に接続するためのコンタクトホール(コンタクトホールH2)を形成する領域(領域A2)には、第2絶縁膜(第2絶縁膜32)及び電極材(多結晶シリコン7)が順次積層され、
次の電極形成処理は、電極形成工程に続き、コンタクトホール(コンタクトホールH2)を介して第1電極(第1電極4)を第2電極(第2電極4)に接続する接続部(第1平坦部4F1)の表面(上面4F1u)が露出するまで、第2絶縁膜(第2絶縁膜32)の一部及び電極材(多結晶シリコン7)の一部を除去して、コンタクトホール(コンタクトホールH2)を開口するコンタクトホール開口工程を有する(図7)。
このため、端子電極(端子電極5)と、第1電極(第1電極4)及び第2電極(第2電極4)と、の間に電気的導通を実現することができる。
実施例3における製造方法は、実施例1と同様に、半導体コンデンサに適用したものである。実施例3の構成を、「半導体コンデンサの構造」と、「半導体コンデンサの製造方法」に分けて説明する。
図8は実施例3における半導体コンデンサの断面構造を示す。以下、図8に基づいて、実施例3における半導体コンデンサの構造の詳細構成を説明する。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
図9は実施例3における半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図9に基づいて、実施例3における半導体コンデンサ1Cの製造方法を構成する工程(a)〜(k)を説明する。実施例3では、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる電極形成処理を2回実施し、トレンチ内部電極4T及びトレンチ内部電極4bを形成する。実施例3では、先の電極形成処理でトレンチ内部電極4Tが形成され、続いて、次の電極形成処理でトレンチ内部電極4bが形成された後、端子電極形成処理によって半導体コンデンサ1Cが製造される。
先の電極形成処理では、まず、図9(a)に示すように、母材となる半導体基板2を用意する。続いて、先のトレンチ形成工程では、図9(b)に示すように、半導体基板2の上面2UにトレンチT1を形成する。先のトレンチ形成工程は、実施例1の図3(b)と同様の異方性エッチングによって、半導体基板2の上面2UにトレンチT1を形成する。トレンチT1は、所定の深さD3である。
次のトレンチ形成工程では、図9(f)に示すように、先の電極形成工程にてトレンチ内部電極4Tが形成された半導体基板2の上面2UにトレンチT2を形成する。次のトレンチ形成工程では、領域A3(図9(e))をエッチングして、所定の深さD4を有するトレンチT2を形成する。
平坦化工程では、図9(j)に示すように、次の電極形成工程にて形成された多結晶シリコン7の一部と、第2絶縁膜32の一部とを、CMP法により、平坦部4Fの上面4Fu(表面)が露出するまで除去する。この除去により、上面4Fuを平坦化する。この平坦化工程では、平坦部4Fの上面4Fu(表面)と、第2絶縁膜32の上面32Uと、トレンチ内部電極4bの上面4buとが研磨される。そして、この研磨により、各面が面一となる状態に仕上げられる。
実施例3では、平坦部4Fの上面4Fuが露出するまで第2絶縁膜32の一部と、多結晶シリコン7とを除去して、上面4Fuを平坦化する。
即ち、平坦化された上面4Fuを介して、トレンチ内部電極4Tがトレンチ内部電極4bに接続される。
従って、平坦部4Fの上面4Fuを介して、トレンチ内部電極4T及びトレンチ内部電極4bと、端子電極5と、の電気的導通を実現することができる。
加えて、半導体コンデンサ1Cの端子電極5を平坦面状に形成することができる。
従って、端子電極5と、トレンチ内部電極4T及びトレンチ内部電極4bと、の電気的導通の信頼性を向上できる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例3における半導体コンデンサ1Cの製造方法にあっては、実施例1の(1),(2),(4)の効果に加え、下記の効果が得られる。
端子電圧(端子電極5)を介して第1電極(第1電極4)を第2電極(第2電極4)に接続するための接続部(平坦部4F)が、第1絶縁膜(第1絶縁膜31)と第2絶縁膜(第2絶縁膜32)との間の領域に形成され、
次の電極形成処理は、電極形成工程に続き、接続部(平坦部4F)の表面(上面4Fu)が露出するまで第2絶縁膜(第2絶縁膜32)の一部と、電極材(多結晶シリコン7)とを除去して、接続部(平坦部4F)の表面(上面4Fu)を平坦化する平坦化工程を有する(図9)。
このため、接続部(平坦部4F)の表面(上面4Fu)を介して、第1電極(第1電極4)及び第2電極(第2電極4)と、端子電極(端子電極5)と、の電気的導通を実現することができる。
実施例4における製造方法は、実施例1と同様に、半導体コンデンサに適用したものである。実施例4の構成を、「半導体コンデンサの構造」と、「半導体コンデンサの製造方法」に分けて説明する。
図10は実施例4における半導体コンデンサの平面構造を示し、図11は断面構造を示す。以下、図10及び図11に基づいて、実施例4における半導体コンデンサの構造の詳細構成を説明する。なお、図11においては、紙面左側に図10のA−A線断面図を示し、紙面右側に図10のB−B線断面図を示す。なお、以下では、図10において、X軸方向に延びるトレンチと、Y軸方向に延びるトレンチとが重なる領域を交差部とする。
図12は実施例4における半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図12に基づいて、実施例4における半導体コンデンサ1Dの製造方法を構成する工程(a)〜(k)を説明する。なお、工程(a)〜(k)においては、紙面左側に図10のA−A線断面図を示し、紙面右側に図10のB−B線断面図を示す。実施例4では、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる電極形成処理を2回実施し、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2を形成する。実施例4では、先の電極形成処理で第1トレンチ内部電極4T1が形成され、続いて、次の電極形成処理で第2トレンチ内部電極4T2が形成された後、端子電極形成処理によって半導体コンデンサ1Dが製造される。
先の電極形成処理では、まず、図12(a)に示すように、母材となる半導体基板2を用意する。続いて、先のトレンチ形成工程では、図12(b)に示すように、半導体基板2の上面2Uに第1トレンチT1を形成する。先のトレンチ形成工程は、実施例1の図3(b)と同様であり、トレンチパターン(不図示)を利用した異方性エッチングによって、半導体基板2の上面2Uに、所定の深さD5を有するトレンチT1が形成される。
次のトレンチ形成工程では、図12(f)に示すように、先の電極形成工程にて第1トレンチ内部電極4T1が形成された半導体基板2の上面2Uに第2トレンチT2及び交差部Jを形成する。次のトレンチ形成工程では、領域A4,A5(図12(e))をエッチングして、第2トレンチT2及び交差部Jを形成する。交差部Jにおいては、図12(f)に示すように、先の絶縁膜形成工程(図12(d))で第1トレンチT1の底面T1bに形成された第1絶縁膜31が除去される。これにより、交差部Jの底面T1bは、図12(f)に示すように、半導体基板2が露出する位置に配置される。
平坦化工程では、図12(j)に示すように、次の電極形成工程にて形成された多結晶シリコン7の一部と、第2絶縁膜32の一部とを、CMP法により除去して、平坦部4Fの上面4Fu(表面)が露出するまで上面4Fuを平坦化する。この平坦化工程では、平坦部4Fの上面4Fu(表面)と、第2絶縁膜32の上面32Uと、第2トレンチ内部電極4T2の上面4T2uと、が研磨される。そして、この研磨により、各面が面一となる状態に仕上げられる。
実施例4では、次の電極形成処理に含まれるトレンチ形成工程で形成された第2トレンチT2の底面T2bから半導体基板2の上面2Uまでの距離D6は、先の電極形成処理に含まれるトレンチ形成工程で形成された第1トレンチT1の底面T1bから半導体基板2の上面2Uまでの距離D5と同じである(D5=D6)。
即ち、第1トレンチT1と第2トレンチT2の交差部Jにおける底面T1bに形成される第2絶縁膜32と、第2トレンチT2の底面T2bに形成される第2絶縁膜32とは、同じ厚みとなる。このため、先の電極形成処理で形成された第1絶縁膜31と、次の電極形成処理で形成された第2絶縁膜32とは、同じ厚みとなる。これにより、交差部Jの底面T1bにおいても、その他の第1トレンチT1及び第2トレンチT2と同様の絶縁膜を形成することが可能となる。
従って、第1トレンチT1と、第2トレンチT2との交差部Jにおける底面T1bの領域も、コンデンサとして機能させることが可能となる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例4における半導体コンデンサ1Dの製造方法にあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記の効果が得られる。
電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された電極を第1電極(第1電極4)といい、次の電極形成処理によって形成された電極を第2電極(第2電極4)というとき、
第1電極(第1電極4)は、第2電極(第2電極4)と交差し、
次の電極形成処理に含まれるトレンチ形成工程(次のトレンチ形成工程)にて形成されたトレンチ(第2トレンチT1)の底面(底面T2b)から半導体基板(半導体基板2)の表面(上面2U)までの距離(距離D6)は、先の電極形成処理に含まれるトレンチ形成工程(先のトレンチ形成工程)にて形成されたトレンチ(第1トレンチT1)の底面(底面T1b)から半導体基板(半導体基板2)の表面(上面2U)までの距離(距離D5)と同じである(図11及び図12)。
このため、先のトレンチ形成工程にて形成されたトレンチ(第1トレンチT1)と、次のトレンチ形成工程にて形成されたトレンチ(第2トレンチT2)との交差部における底面(底面T1b)の領域も、コンデンサとして機能させることが可能となる。
実施例5における製造方法は、実施例1と同様に、半導体コンデンサに適用したものである。実施例5の構成を、「半導体コンデンサの構造」と、「半導体コンデンサの製造方法」に分けて説明する。
図13は実施例5における半導体コンデンサの断面構造を示す。以下、図13に基づいて、実施例5における半導体コンデンサの構造の詳細構成を説明する。
ここで、「横型コンデンサ」とは、基板の片面(例えば、上面)に端子電極を有する構成のコンデンサを意味する。
他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
図14A及び図14Bは実施例5における半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図14A及び図14Bに基づいて、実施例5における半導体コンデンサ1Eの製造方法を構成する工程(a)〜(p)を説明する。実施例5では、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる電極形成処理を2回実施し、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2を形成する。実施例5では、先の電極形成処理で第1トレンチ内部電極4T1が形成され、続いて、次の電極形成処理で第2トレンチ内部電極4T2が形成された後、端子電極形成処理によって半導体コンデンサ1Eが製造される。
先の電極形成処理では、まず、図14A(a)に示すように、母材となる半導体基板2を用意する。続いて、先のトレンチ形成工程では、図14A(b)に示すように、実施例1の図3(b)と同様の異方性エッチングによって、半導体基板2の上面2UにトレンチT1を形成する。これにより、半導体基板2の上面2Uに、所定の深さD9を有するトレンチT1が形成される。
次のトレンチ形成工程では、図14A(g)に示すように、先のエッチング工程にて上面2Uが露出した半導体基板2にトレンチT2を形成する。次のトレンチ形成工程では、領域A6(図14A(f))をエッチングして、所定の深さD9を有するトレンチT2を形成する。
絶縁膜形成工程では、図14B(m)に示すように、次のコンタクトホール開口工程にて開口したコンタクトホールH4,H5に絶縁膜33を形成する。この絶縁膜形成工程では、CVD法により、コンタクトホールH4,H5と、電極4aの上面4auと、電極4bの上面4buと、半導体基板2の上面2Uと、に絶縁膜33が形成される。
ここで、「コンタクト領域」とは、端子電極6と半導体基板2とを導通するための領域を意味する。
実施例5では、半導体基板2は、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2の間の領域に、端子電極6と半導体基板2とを導通するコンタクト領域CAが形成される。
即ち、コンタクト領域CAを介して、半導体基板2が端子電極6に接続される。このため、第1トレンチ内部電極4T1と半導体基板2との間にコンデンサ構造が形成されると共に、第2トレンチ内部電極4T2と半導体基板2との間にもコンデンサ構造が形成される。つまり、コンデンサの二つの端子電極のうち、端子電極5が、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2と導通する。端子電極6が、半導体基板2と導通する。
従って、半導体基板2に横型コンデンサの構造を形成する場合であっても、電極形成処理を複数回に分けることで、トレンチの洗浄強度を向上させることができる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例5における半導体コンデンサ1Eの製造方法にあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記の効果が得られる。
第1電極(第1電極4)は、第2電極(第2電極4)と隣接し、
半導体基板(半導体基板2)は、第1電極(第1電極4)及び第2電極(第2電極4)の間の領域に、第1電極(第1電極4)及び第2電極(第2電極4)と絶縁された電極(端子電極6)とのコンタクト領域(コンタクト領域CA)を有する。
このため、半導体基板(半導体基板2)に横型コンデンサの構造を形成する場合であっても、電極形成処理を複数回に分けることで、トレンチの洗浄強度を向上させることができる。
実施例6における製造方法は、実施例1と同様に、半導体コンデンサに適用したものである。実施例5の構成を、「半導体コンデンサの構造」と、「半導体コンデンサの製造方法」に分けて説明する。
図15は実施例6における半導体コンデンサの断面構造を示す。以下、図15に基づいて、実施例6における半導体コンデンサの構造の詳細構成を説明する。
図16は実施例6における半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図16に基づいて、実施例6における半導体コンデンサ1Fの製造方法を構成する工程(a)〜(j)を説明する。実施例6では、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる電極形成処理を2回実施し、第1トレンチ内部電極4T1、第2トレンチ内部電極4T2、第3トレンチ内部電極4T3及び第4トレンチ内部電極4T4を形成する。実施例6では、先の電極形成処理で半導体基板2の上面2U(表面)に第1トレンチ内部電極4T1(第1トレンチ内部電極)及び第2トレンチ内部電極4T2(第1トレンチ内部電極)が形成される。続いて、次の電極形成処理で半導体基板2の下面2D(裏面)に第3トレンチ内部電極4T3(第2トレンチ内部電極)及び第4トレンチ内部電極4T4(第2トレンチ内部電極)が形成される。その後、端子電極形成処理によって半導体コンデンサ1Fが製造される。
先の電極形成処理では、まず、図16(a)に示すように、母材となる半導体基板2を用意する。続いて、先のトレンチ形成工程では、図16(b)に示すように、半導体基板2の上面2Uに第1トレンチT1及び第2トレンチT2を形成する。先のトレンチ形成工程は、実施例1の図3(b)と同様の異方性エッチングによって、半導体基板2の上面2Uに、第1トレンチT1及び第2トレンチT2を形成する。第1トレンチT1及び第2トレンチT2は、所定の深さD10である。
次のトレンチ形成工程では、図16(f)に示すように、先の電極形成工程にて第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2が形成された半導体基板2の下面2Dに、第3トレンチT3及び第4トレンチT4を形成する。次のトレンチ形成工程は、実施例1の図3(b)と同様の異方性エッチングによって、第3トレンチT3及び第4トレンチT4を形成する。第3トレンチT3は、所定の深さD10である。第4トレンチT4は、所定の深さD10である。
端子電極形成処理では、図16(j)に示すように、次の電極形成工程にて形成された第1平坦部4F1の上面4F1uに、端子電極5を形成する。端子電極形成処理では、図16(j)に示すように、次の電極形成工程にて形成された第2平坦部4F2の下面4F2dに、端子電極6を形成する。これにより、端子電極形成処理が完了する。
実施例6では、まず、上面2U側において、第1トレンチ内部電極4T1と、第2トレンチ内部電極4T2と、が同時に形成される。続いて、下面2D側において、第3トレンチ内部電極4T3と、第4トレンチ内部電極4T4と、が同時に形成される。つまり、実施例6は、2回の電極形成処理でトレンチを形成する場合、即ち、半導体基板2の同一面でなく、上面2U及び下面2Dの両面に1回ずつトレンチを形成する場合を示す。例えば、第1トレンチ内部電極4T1と、第2トレンチ内部電極4T2との間に、第3トレンチ内部電極4T3が形成される。このため、上面2U側のトレンチ内部電極と、下面2D側のトレンチ内部電極とは、隣り合う領域に形成される。これにより、上面2U側において第1トレンチ内部電極4T1と、第2トレンチ内部電極4T2と、を形成する際、第1トレンチT1と第2トレンチT2の間の距離が第3トレンチT3よりも長く確保される。また、下面2D側において、第3トレンチ内部電極4T3と、第4トレンチ内部電極4T4と、を形成する際、第3トレンチT3と第4トレンチT4の間の距離が第2トレンチT2よりも長く確保される。
実施例6では、半導体基板2の上面に第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2が形成され、半導体基板2の下面に第3トレンチ内部電極4T3及び第4トレンチ内部電極4T4が形成される。
即ち、半導体基板2と、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2との間にコンデンサが形成されると共に、半導体基板2と、第3トレンチ内部電極4T3及び第4トレンチ内部電極4T4との間にもコンデンサが形成される。これにより、半導体基板2の上面2U又は下面2Dに半導体基板2用の端子電極(不図示)を形成すると、半導体コンデンサ1Fは、3端子コンデンサとなる。
従って、半導体基板2に3端子コンデンサを形成する場合であっても、電極形成処理を複数回に分けることで、トレンチの洗浄強度を向上させることができる。
実施例6では、第2トレンチ内部電極4T2は、複数の第1トレンチ内部電極4T1に挟まれた領域に形成される。
即ち、上面2U側に第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2を形成する際は、第3トレンチT3の形成する前なので、半導体基板2を掘る前の状態である。このため、上面2U側において、第1トレンチT1と第2トレンチT2との間は強度が十分に確保されている。これにより、第1トレンチT1と第2トレンチT2とを形成しても、洗浄液の圧力に対する耐量(強度)を十分に確保することが可能となる。
また、下面2D側に第3トレンチ内部電極4T3を形成する際は、上面2U側の第1トレンチT1が、絶縁膜31及び第1トレンチ内部電極4T1で埋まっている。同様に、上面2U側の第2トレンチT2も、絶縁膜31及び第2トレンチ内部電極4T2で埋まっている。このため、下面2D側において、第1トレンチT1及び第2トレンチT2に挟まれた領域は、強度が十分に確保されている。これにより、第1トレンチT1及び第2トレンチT2に挟まれた領域に第3トレンチT3を形成しても、洗浄液の圧力に対する耐量(強度)を十分に確保することが可能となる。つまり、トレンチを片側(上面2U側又は下面2D側)にすべて且つ1回の電極形成処理で形成するよりも、同時に形成するトレンチ間の距離を広くとることになるため、洗浄液の圧力に対する耐量(強度)が有利になる。各面側の隣り合うトレンチ内部電極の間に別の面のトレンチ内部電極の領域が存在することから、洗浄液の圧力に対する耐量(強度)が増大する。
従って、半導体基板2の上面2U及び下面2Dの両面にトレンチを形成できる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例6における半導体コンデンサ1Fの製造方法にあっては、実施例1の(1),(2)の効果に加え、下記の効果が得られる。
第1電極(第1電極4及び第2電極4)は、半導体基板(半導体基板2)の表面(上面2U)に形成され、
第2トレンチ内部電極(第3電極4及び第4電極4)は、半導体基板(半導体基板2)の裏面(下面2D)に形成される(図16)。
このため、半導体基板(半導体基板2)に3端子コンデンサの構造を形成する場合であっても、電極形成処理を複数回に分けることで、トレンチの洗浄強度を向上させることができる。
このため、(10)の効果に加え、半導体基板(半導体基板2)の表面(上面2U)及び裏面(下面2D)の両面にトレンチを形成できる。
例えば、図17に示すように、端子電極5側に形成した複数のトレンチ内部電極4Tと、端子電極6側に形成した複数のトレンチ内部電極4Tとを、半導体基板2のZ軸方向(厚さ方向)で重なる位置(同じ位置)に配置しても良い。半導体基板2の同じ位置にトレンチを形成すると、容量を確保しつつ、アスペクト比は小さくなる。半導体基板2の上面2U及び下面2Dの両面にトレンチTを形成しても、上面2U及び下面2Dの各面に複数回トレンチTを形成することで、トレンチTの洗浄強度を向上させることができる。
また、例えば、図18に示すように、端子電極5側に形成した複数のトレンチ内部電極4Tと、端子電極6側に形成した複数のトレンチ内部電極4Tとを、半導体基板2の上面2U(表面)と下面2D(裏面)とで、Z軸まわりに90°回転させた位置に配置しても良い。言い換えると、例えば、半導体基板2の上面2U側でトレンチ内部電極4Tが並んだ方向を基準として、90°回転させた向きに半導体基板2の下面2D側でトレンチ内部電極4Tを並べて配置しても良い。また、例えば、半導体基板2の下面2D側でトレンチ内部電極4Tが並んだ方向を基準として、90°回転させた向きに半導体基板2の上面2U側でトレンチ内部電極4Tを並べて配置しても良い。なお、図18において、端子電極6側に形成したトレンチ内部電極4Tは、半導体基板2の下面2Dを一回だけ掘って単一のトレンチを形成し、そのトレンチに絶縁膜や多結晶シリコンを埋めているわけではない。端子電極5側に形成したトレンチ内部電極4Tも同様である。
なお、図17と図18中の第1絶縁膜31は、端子電極5側のトレンチ内部電極4Tと、半導体基板2との間に形成した絶縁膜を示す。第2絶縁膜32は、端子電極6側のトレンチ内部電極4Tと、半導体基板2との間に形成した絶縁膜を示す。
2 半導体基板
2D 下面(裏面)
2U 上面(表面)
3,31,32 絶縁膜
4,4a,4b 電極
4F,4F1,4F2 平坦部
4T,4T1,4T2,4T3,4T4 トレンチ内部電極
5,6 端子電極
7 多結晶シリコン(電極材)
CA コンタクト領域
H,H1,H2,H3,H4,H5 コンタクトホール
P 柱(非トレンチ形成部)、壁(非トレンチ形成部)
T,T1,T2,T3,T4 トレンチ
W,W1,W2,W3,W4,W5 幅
Claims (11)
- トレンチに形成された電極を備える半導体コンデンサの製造方法において、
半導体基板に前記トレンチを形成するトレンチ形成工程と、
前記トレンチ形成工程に続き、前記トレンチを洗浄する洗浄工程と、
前記洗浄工程に続き、前記トレンチに絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁膜形成工程に続き、前記トレンチに電極材を埋め込んで前記電極を形成する電極形成工程と、を有し、
前記トレンチ形成工程、前記洗浄工程、前記絶縁膜形成工程及び前記電極形成工程の順で行われる電極形成処理を複数回実施し、前記半導体基板において前記トレンチに挟まれた非トレンチ形成部を介して前記電極を形成する
ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。 - 請求項1に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された電極を第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された電極を第2電極というとき、
前記第2電極は、複数の前記第1電極に挟まれた領域に形成される
ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。 - 請求項1に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された電極を第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された電極を第2電極というとき、
前記第1電極は、前記半導体基板の表面に形成され、
前記第2電極は、前記半導体基板の裏面に形成される
ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。 - 請求項3に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
前記第1電極及び前記第2電極は、前記半導体基板の厚さ方向で重ならない位置に配置される
ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。 - 請求項1から請求項4までの何れか一項に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された電極を第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された電極を第2電極というとき、
前記第1電極は、前記第2電極と隣接し、
前記半導体基板は、前記第1電極及び前記第2電極の間の領域に、前記第1電極及び前記第2電極と絶縁された電極とのコンタクト領域を有する
ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。 - 請求項1に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
前記半導体基板の非トレンチ形成部は、桝目状に形成され、
前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された電極を第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された電極を第2電極というとき、
前記第1電極は、前記第2電極と交差し、
次の電極形成処理に含まれるトレンチ形成工程で形成されたトレンチの底面から前記半導体基板の表面までの距離は、先の電極形成処理に含まれるトレンチ形成工程で形成されたトレンチの底面から前記半導体基板の表面までの距離以上である
ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。 - 請求項1から請求項6までの何れか一項に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第1絶縁膜及び第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第2絶縁膜及び第2電極というとき、
前記第1電極は、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間の領域に形成され、
前記次の電極形成処理は、前記絶縁膜形成工程に続き、前記第1電極の表面が露出するまで前記第2絶縁膜の一部を除去して、前記第1電極と前記第2電極とを端子電極に接続するためのコンタクトホールを開口するコンタクトホール開口工程を有する
ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。 - 請求項1から請求項6までの何れか一項に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第1絶縁膜及び第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第2絶縁膜及び第2電極というとき、
前記第1電極と前記第2電極とを端子電極に接続するためのコンタクトホールを形成する領域には、前記第2絶縁膜及び前記電極材が順次積層され、
前記次の電極形成処理は、前記電極形成工程に続き、前記コンタクトホールを介して前記第1電極を前記第2電極に接続する接続部の表面が露出するまで、前記第2絶縁膜の一部及び前記電極材の一部を除去して、前記コンタクトホールを開口するコンタクトホール開口工程を有する
ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。 - 請求項1から請求項6までの何れか一項に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第1絶縁膜及び第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第2絶縁膜及び第2電極というとき、
端子電圧を介して前記第1電極を前記第2電極に接続するための接続部が、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間の領域に形成され、
前記次の電極形成処理は、前記電極形成工程に続き、前記接続部の表面が露出するまで前記第2絶縁膜の一部と、前記電極材とを除去して、前記接続部の表面を平坦化する平坦化工程を有する
ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。 - 請求項1から請求項9までの何れか一項に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
前記電極材は、多結晶シリコンである
ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。 - 請求項1から請求項9までの何れか一項に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
前記非トレンチ形成部の幅に対する前記トレンチの深さの比は、15以上である
ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。
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