JP2018022787A - 半導体コンデンサの製造方法 - Google Patents

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【課題】洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できる半導体コンデンサの製造方法を提供すること。【解決手段】半導体コンデンサ1Aは、トレンチに形成された電極4を備える。この半導体コンデンサ1Aの製造方法において、電極形成処理を複数回実施し、半導体基板においてトレンチに挟まれた柱Pを介して電極4を形成する。電極形成処理は、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる。トレンチ形成工程は、半導体基板2にトレンチTを形成する。洗浄工程は、トレンチ形成工程に続き、トレンチTを洗浄する。絶縁膜形成工程は、洗浄工程に続き、トレンチTに絶縁膜3を形成する。電極形成工程は、絶縁膜形成工程に続き、トレンチTに電極材7を埋め込んで電極4を形成する。【選択図】図3

Description

本発明は、複数のトレンチ内部電極を備える半導体コンデンサの製造方法に関する。
従来、半導体コンデンサの製造方法では、半導体基板を掘り込んだトレンチと、半導体基板として残った柱とが並んだ凹凸構造を製造する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この製造方法では、一度に全てのトレンチを形成し、トレンチ間の柱を断面Y字状に形成する。これにより、トレンチの洗浄時、洗浄液の圧力によって柱が折れにくい。
特許第5732085号公報
しかし、半導体コンデンサの容量密度を稼ごうとすると、トレンチ間の柱を細長くする必要がある。即ち、トレンチ間の幅を狭め、トレンチを深く掘る必要がある。トレンチ間の幅を狭くし、トレンチ深さを深くすると、トレンチ間の柱の強度が下がり、洗浄液の圧力によって柱が折れるおそれがある。このため、洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できない、という問題がある。
本発明の目的は、上記問題に着目してなされたもので、洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できる半導体コンデンサの製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、トレンチに形成された電極を備える。
この半導体コンデンサの製造方法において、電極形成処理を複数回実施し、半導体基板においてトレンチに挟まれた非トレンチ形成部を介して電極を形成する。電極形成処理は、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる。
トレンチ形成工程は、半導体基板にトレンチを形成する。洗浄工程は、トレンチ形成工程に続き、トレンチを洗浄する。絶縁膜形成工程は、洗浄工程に続き、トレンチに絶縁膜を形成する。電極形成工程は、絶縁膜形成工程に続き、トレンチに電極材を埋め込んで電極を形成する。
この結果、洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できる半導体コンデンサの製造方法を提供することができる。
実施例1における半導体コンデンサの断面構造を示す断面図である。 実施例1における半導体コンデンサの平面構造を示す平面図であって、半導体基板の壁を上方から透過した平面図である。 実施例1における半導体コンデンサの製造方法を示す断面図である。 実施例1における多数のトレンチ内部電極を製造する半導体コンデンサの製造方法を示す断面図である。 比較例の半導体コンデンサにおいて破損が発生するメカニズムを示す断面図である。 実施例2における半導体コンデンサの断面構造を示す断面図である。 実施例2における半導体コンデンサの製造方法を示す断面図である。 実施例3における半導体コンデンサの断面構造を示す断面図である。 実施例3における半導体コンデンサの製造方法を示す断面図である。 実施例4における半導体コンデンサの平面構造を示す平面図であって、半導体基板の柱を上方から透過した平面図である。 実施例4における半導体コンデンサの断面構造を示す断面図であって、図10のA−A線断面図である。 実施例4における半導体コンデンサの断面構造を示す断面図であって、図10のB−B線断面図である。 実施例5における半導体コンデンサの断面構造を示す断面図である。 実施例5における半導体コンデンサの製造方法を示す断面図である。 実施例5における半導体コンデンサの製造方法を示す断面図である。 実施例6における半導体コンデンサの断面構造を示す断面図である。 実施例6における半導体コンデンサの製造方法を示す断面図である。 実施例6における半導体コンデンサの変形例を示す断面図である。 実施例6における半導体コンデンサの変形例を示す断面図である。
以下、本発明の半導体コンデンサの製造方法を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1〜実施例6に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1における製造方法は、半導体コンデンサに適用したものである。実施例1の構成を、「半導体コンデンサの構造」と、「半導体コンデンサの製造方法」と、「多数のトレンチ内部電極を製造する半導体コンデンサの製造方法」に分けて説明する。
[半導体コンデンサの構造]
図1は実施例1における半導体コンデンサの断面構造を示し、図2は平面構造を示す。以下、図1及び図2に基づいて、実施例1における半導体コンデンサの構造の詳細構成を説明する。
以下では、説明の便宜上、XYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係を説明する。詳細には、半導体コンデンサの幅方向をX軸方向(+X方向)とする。また、X軸方向に直交して、半導体コンデンサの前後方向をY軸方向(+Y方向)、X軸方向及びY軸方向に直交し、半導体コンデンサの高さ方向をZ軸方向(+Z方向)とする。なお、+X方向を右方向(−X方向を左方向)、+Y方向を前方向(−Y方向を後方向)、+Z方向を上方向(−Z方向を下方向)として、適宜使用する。
実施例1の半導体コンデンサ1Aは、図1に示すように、一対の端子電極5,6に挟まれた絶縁膜3を誘電体としたものである。半導体コンデンサ1Aは、図1に示すように、半導体基板2(例えば、シリコン)と、絶縁膜3(例えば、酸化シリコン)と、複数の電極4(例えば、多結晶シリコン)と、端子電極5(例えば、アルミニウム)と、端子電極6(例えば、アルミニウム)と、を備える。半導体コンデンサ1Aは、図1に示すように、縦型コンデンサの構造を有する。
ここで、「縦型コンデンサ」とは、基板の両面に端子電極を有する構成のコンデンサを意味する。
半導体基板2には、図1に示すように、複数のトレンチT1〜T3が形成される。各トレンチT1〜T3は、図1に示すように、深さDである。各トレンチT1〜T3は、図2に示すように、Y軸方向に延在する。各トレンチT1〜T3は、図1及び図2に示すように、幅寸法Wを有する壁P(非トレンチ形成部)を介してX軸方向にストライプ状に隣接して配置される。各トレンチT1〜T3壁Pの幅W(図2参照)に対するトレンチTの深さD(図1参照)の比(アスペクト比)は、15である。各トレンチT1〜T3には、図1に示すように、絶縁膜3及びトレンチ内部電極4Tが形成される。また、第1トレンチT1は、図2に示すように、絶縁膜3及び第1トレンチ内部電極4T1と共に、Y軸方向に延びる列C1を形成する。第2トレンチT2は、図2に示すように、絶縁膜3及び第2トレンチ内部電極4T2と共に、Y軸方向に延びる列C2を形成する。第3トレンチT3は、図2に示すように、絶縁膜3及び第3トレンチ内部電極4T3と共に、Y軸方向に延びる列C3を形成する。
絶縁膜3は、図1に示すように、半導体コンデンサ1Aの誘電体となる。絶縁膜3は、図1に示すように、各トレンチT1〜T3と、壁Pの上面PUとに沿って形成される。絶縁膜3は、図2に示すように、Y軸方向に延在する。
電極4は、図1に示すように、トレンチ内部電極4Tと、平坦部4Fと、を備える。トレンチ内部電極4Tは、図1に示すように、X軸方向に半導体基板2の壁Pを介して形成される。トレンチ内部電極4Tは、図1に示すように、第1トレンチ内部電極4T1、第2トレンチ内部電極4T2及び第3トレンチ内部電極4T3を有する。第1トレンチ内部電極4T1は、図1に示すように、トレンチT1において絶縁膜3の内側に埋め込まれている。第2トレンチ内部電極4T2は、図1に示すように、トレンチT2において絶縁膜3の内側に埋め込まれている。第3トレンチ内部電極4T3は、図1に示すように、トレンチT3において絶縁膜3の内側に埋め込まれている。平坦部4Fは、図1に示すように、トレンチ内部電極4Tを端子電極5に接続する。また、平坦部4Fは、図1に示すように、互いに隣り合う第1トレンチ内部電極4T1、第2トレンチ内部電極4T2及び第3トレンチ内部電極4T3同士を接続する。平坦部4Fは、図1に示すように、絶縁膜3において+Z側の端面3Uに形成され、且つ、X軸方向に延在する平坦形状を有する。
端子電極5は、図1に示すように、平坦部4Fの上面4FUに形成される。端子電極5は、図1に示すように、平坦部4Fを介して各トレンチ内部電極4Tに接続される。
端子電極6は、図1に示すように、半導体基板2の下面2Dに形成される。
[半導体コンデンサの製造方法]
図3は実施例1における半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図3に基づいて、実施例1における半導体コンデンサ1Aの製造方法を構成する工程(a)〜(l)を説明する。実施例1では、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる電極形成処理を2回実施し、互いに隣り合う第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2を形成する。実施例1では、先の電極形成処理で第1トレンチ内部電極4T1が形成され、続いて、次の電極形成処理で第2トレンチ内部電極4T2が形成された後、端子電極形成処理によって半導体コンデンサ1Aが製造される。
(先の電極形成処理)
先の電極形成処理では、まず、図3(a)に示すように、母材となる半導体基板2を用意する。続いて、CVD法により半導体基板2に酸化膜を堆積する工程があるが、図示を省略する。続いて、酸化膜にレジストを塗布する工程があるが、図示を省略する。続いて、マスクを介してレジストを露光する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの露光部を除去する工程があるが、図示を省略する。続いて、酸化膜をエッチングする工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストを酸化膜から剥離する工程があるが、図示を省略する。続いて、酸化膜をマスクとして、トレンチT1に対応する部分に、異方性エッチングによってトレンチT1を形成する工程があるが、図示を省略する。続いて、先のトレンチ形成工程では、図3(b)に示すように、半導体基板2の上面2Uに付着した酸化膜マスク(不図示)を除去する。トレンチT1は、図3(b)に示すように、所定の深さDである。
続いて、先の洗浄工程では、図3(c)に示すように、先のトレンチ形成工程にて形成されたトレンチT1を洗浄する。先の洗浄工程では、洗浄槽WTに半導体基板2を浸漬するウェット洗浄(液体処理)によって、トレンチT1に付着した異物(不図示)を除去する。
ここで、「異物」とは、半導体コンデンサの製造装置から発生する塵等を意味する。
続いて、先の絶縁膜形成工程では、図3(d)に示すように、先の洗浄工程にて洗浄されたトレンチT1に第1絶縁膜31を形成する。先の絶縁膜形成工程は、半導体基板2を酸化炉(不図示)に入れて、酸素中で熱を掛ける熱酸化処理を施す。この熱酸化処理により、トレンチT1と、半導体基板2の上面2Uと、に第1絶縁膜31が形成される。
続いて、先の電極形成工程では、図3(e)に示すように、先の絶縁膜形成工程にて形成された第1絶縁膜31の上面31Uに、CVD法を用いて多結晶シリコン7を堆積する。この堆積により、図3(e)に示すように、トレンチT1において第1絶縁膜31の内側が多結晶シリコン7で埋まる。続いて、多結晶シリコン7にレジストを塗布する工程があるが、図示を省略する。続いて、マスクを介してレジストを露光する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの露光部を除去する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストをマスクとして、多結晶シリコン7をエッチングする工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストを多結晶シリコン7から剥離する工程があるが、図示を省略する。続いて、図3(f)に示すように、ドライエッチングにより、第1絶縁膜31の一部及び多結晶シリコン7の一部を除去して、半導体基板2の上面2Uを露出させる。この露出により、図3(f)に示すように、第1絶縁膜31の内側に埋め込まれた多結晶シリコン7が、第1トレンチ内部電極4T1として形成される。これにより、先の電極形成処理が完了する。
(次の電極形成処理)
次のトレンチ形成工程では、図3(g)に示すように、先の電極形成工程にて露出した半導体基板2の上面2UにトレンチT2を形成する。まず、CVD法により半導体基板2に酸化膜を堆積する工程があるが、図示を省略する。続いて、酸化膜にレジストを塗布する工程があるが、図示を省略する。続いて、マスクを介してレジストを露光する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの露光部を除去する工程があるが、図示を省略する。続いて、酸化膜をエッチングする工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストを酸化膜から剥離する工程があるが、図示を省略する。続いて、酸化膜をマスクとして、トレンチT2に対応する部分に、異方性エッチングによってトレンチT2を形成する工程があるが、図示を省略する。トレンチT2は、図3(g)に示すように、所定の深さDである。このエッチングの際、壁Pの幅Wに対するトレンチT2の深さDの比は15に維持される。続いて、次のトレンチ形成工程では、図3(g)に示すように、半導体基板2の上面2Uに付着した酸化膜マスク(不図示)を除去する。
続いて、次の洗浄工程では、図3(h)に示すように、次のトレンチ形成工程にて形成されたトレンチT2に付着した異物(不図示)を、洗浄工程(図3(c))と同様に、洗浄槽WTに半導体基板2を浸漬するウェット洗浄(液体処理)によって除去する。
続いて、次の絶縁膜形成工程では、図3(i)に示すように、次の洗浄工程にて洗浄されたトレンチT2に第2絶縁膜32を形成する。次の絶縁膜形成工程は、半導体基板2を酸化炉(不図示)に入れて、酸素中で熱を掛ける熱酸化処理を施す。この熱酸化処理により、各面に第2絶縁膜32が形成される。これにより、第1トレンチ内部電極4T1は、第1絶縁膜31と第2絶縁膜32との間の領域に形成される。
続いて、次のコンタクトホール開口工程では、図3(j)に示すように、次の絶縁膜形成工程にて第2絶縁膜32が成膜された第1トレンチ内部電極4T1の上面4TU(表面)が露出するまで、ドライエッチングによって、第2絶縁膜32の一部を除去する。この除去により、コンタクトホールH1を開口する。コンタクトホールH1は、第1トレンチ内部電極4T1と、第2トレンチ内部電極4T2(図3(l))と、を端子電極5(図3(l))に接続するために設けられる。
続いて、次の電極形成工程では、図3(k)に示すように、CVD法を用いて、第2絶縁膜32の上面32Uと、第1トレンチ内部電極4T1の上面と、に多結晶シリコン7を堆積する。この堆積により、トレンチT2において第2絶縁膜32の内側が多結晶シリコン7で埋まる。第2トレンチ内部電極4T2が形成され、第2絶縁膜32の上面32Uに平坦部4Fが形成される。この形成により、平坦部4Fを介して、第1トレンチ内部電極4T1と、第2トレンチ内部電極4T2と、が互いに接続される。続いて、多結晶シリコン7にレジストを塗布する工程があるが、図示を省略する。続いて、マスクを介してレジストを露光する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの露光部を除去する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストをマスクとして、多結晶シリコン7をエッチングする工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストを多結晶シリコン7から剥離する工程があるが、図示を省略する。続いて、CVD法により多結晶シリコン7に酸化膜を堆積する工程があるが、図示を省略する。続いて、酸化膜にレジストを塗布する工程があるが、図示を省略する。続いて、マスクを介してレジストを露光する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの露光部を除去する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの非露光部をマスクとして酸化膜をエッチングする工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの非露光部を酸化膜から剥離する工程があるが、図示を省略する。これにより、次の電極形成処理が完了する。
(端子電極形成処理)
端子電極形成処理では、図3(l)に示すように、次の電極形成工程にて形成された平坦部4Fの上面4FUに、アルミニウムを堆積して、端子電極5を形成する。続いて、端子電極5にレジストを塗布する工程があるが、図示を省略する。続いて、マスクを介してレジストを露光する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの露光部を除去する工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの非露光部をマスクとして端子電極5をエッチングする工程があるが、図示を省略する。続いて、レジストの非露光部を端子電極5から剥離する工程があるが、図示を省略する。続いて、端子電極5の表面に表面保護膜(不図示)を形成する。続いて、図3(l)に示すように、半導体基板2の下面2Dに、アルミニウムを堆積して、端子電極6を形成する。続いて、端子電極5の表面に形成した表面保護膜(不図示)を剥離する。これにより、端子電極形成処理が完了する。
上記製造方法では、図3に示すように、電極形成処理を2回実施して、トレンチ内部電極4Tを1つずつ形成した。しかし、実際の半導体コンデンサ1Aには、多数のトレンチ内部電極が形成されている。そこで、以下では、1つずつトレンチ内部電極4Tを形成するよりも、電極形成処理の回数を減らして、さらに多数のトレンチ内部電極4Tを製造する半導体コンデンサの製造方法について説明する。
[多数のトレンチ内部電極を製造する半導体コンデンサの製造方法]
図4は実施例1における多数のトレンチ内部電極を製造する半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図4に基づいて、実施例1における半導体コンデンサの製造方法を説明する。なお、図4は、半導体基板2の一部を例示するに過ぎない。図4では、実施例1の電極形成処理を3回実施することによって、壁を介して6つのトレンチ内部電極が形成される場合について説明する。即ち、図4では、1回目の電極形成処理において、トレンチT1は、絶縁膜3及び第1トレンチ内部電極4T1と共に、列C1を形成する。また、2回目の電極形成処理において、トレンチT2は、絶縁膜3及び第2トレンチ内部電極4T2と共に、列C2を形成する。さらに、3回目の電極形成処理において、トレンチT3は、絶縁膜3及び第2トレンチ内部電極4T3と共に、列C3を形成する。なお、図4は、1回目の電極形成処理によって列C1が形成された後であって、2回目の電極形成処理において、列C2にトレンチT2が掘られた状態を示す。また、図4においては、列C3に掘られるトレンチT3の外形を+Y方向に透視した破線によって仮想的に表す。
1回目の電極形成処理は、先の電極形成処理(図3(b)〜図3(f))と同様に、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程が、この順に行われる。1回目の電極形成処理の実施時は、半導体基板2に第2トレンチ内部電極4T2(不図示)及び第3トレンチ内部電極4T3(不図示)が形成されていない。つまり、列C2,C3の何れにもトレンチT2,T3が掘られていない。よって、1回目の電極形成処理では、トレンチ形成工程で列C1に掘られたトレンチT1を洗浄する洗浄工程において、洗浄液の圧力に耐えうる強度を確保することが可能となる。そして、1回目の電極形成処理では、絶縁膜形成工程及び電極形成工程が実施され、列C1に第1トレンチ内部電極4T1が形成される。なお、2回目以降の電極形成処理では、列C1に掘られたトレンチT1の少なくとも一方が、絶縁膜3及び第1トレンチ内部電極4T1で埋まっている。よって、トレンチT2,T3を洗浄する際も、洗浄液の圧力に耐えうる強度を確保することが可能となる。このように、実施例1の電極形成処理を3回実施することによって、各トレンチT1〜T3の形成時に、トレンチ間の間隔を大きく確保でき、強度を上げることができる。
次に、作用を説明する。
実施例1の半導体コンデンサ1Aの製造方法における作用を、「破損の発生メカニズム」、「半導体コンデンサ1Aの製造方法における特徴作用」に分けて説明する。
「破損の発生メカニズム」
図5は、比較例の半導体コンデンサにおいて破損が発生するメカニズムを示す断面図である。以下、図5に基づいて、破損の発生メカニズムについて説明する。
例えば、半導体を用いたコンデンサは、半導体基板を掘り込んだトレンチと、半導体基板として残った柱とが並んだ凹凸状の断面構造を有する。このコンデンサ製造方法では、一度に、隣接するトレンチを形成する。このコンデンサ製造方法では、まず、シリコン等の高不純物濃度の半導体基板2に、上面2UからトレンチTを形成する。この後、酸化工程によって、トレンチTの側面及び底面と、半導体基板2の上面2Uとに、絶縁膜であるシリコン酸化膜(不図示)を形成する。その後、トレンチTの内部に低抵抗の多結晶シリコン(不図示)を埋め込む。この後、半導体基板2の上面2U及び下面2Dには、多結晶シリコン(不図示)及び半導体基板2と接触し、電気的な導通が実現された金属電極(不図示)が形成される。このような構造は、トレンチTの側面及び底面をコンデンサとして利用することで、容量密度を向上させることが可能である。特に、トレンチTを深く掘ることにより、容量密度を向上させることが可能である。
ここで、「容量密度」とは、半導体基板の表面の単位面積当たりの静電容量(キャパシタンス)である。
しかし、実際には、半導体プロセスを用いて、このような構造を形成する場合、トレンチTを形成した後に液体洗浄(ウェット洗浄)等の洗浄工程が必要となる。その際、洗浄液の流れにより、シリコンの壁や柱に対して圧力がかかり、その圧力によりシリコンの壁や柱が折れて破損するおそれがある。特に、容量密度を向上させるためにトレンチTを深くしたり、トレンチT間の間隔を狭くしたりする(柱を細くする、壁を薄くする)ことで、壁や柱の破損が促進される、という課題がある。
このような課題を解決するための方策として、従来(特許第5732085号公報)の製造方法では、柱の形状をY字型にすることで柱の強度を向上させ、洗浄時の破損を抑制するというものがある。
この柱の形状をY字型にする製造方法では、Y字型同士の柱の幅が従前のコンデンサよりも広いため、柱の強度は向上する。また、Y字型の形状の効果により、柱の強度を向上させつつ、側面の面積を広げることで、容量密度を稼げる。
しかし、コンデンサの容量密度を従来よりも稼ごうとすると、トレンチ間の柱を細長くする必要がある。即ち、トレンチ間の幅を狭め、トレンチを深く掘る必要がある。トレンチ間の幅を狭くし、トレンチ深さを深くすると、トレンチ間の柱の強度が下がり、洗浄液の圧力によって柱が折れるおそれがある。
このため、上記特許公報に記載の技術には、洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できない、という課題がある。
「半導体コンデンサ1Aの製造方法における特徴作用」
実施例1では、電極形成処理を複数回実施し、半導体基板2の壁Pを介して複数のトレンチ内部電極が形成される。
即ち、複数のトレンチ内部電極を形成する工程が、一度ではなく、複数回に分けて実施されるので、トレンチ間に挟まれた半導体基板2の柱Pの面方向(X軸方向)に平行な断面を大きくできる。このため、洗浄による圧力に対する耐量を向上させることが可能となる。また、トレンチ間に挟まれた半導体基板2の柱Pの幅を狭まることができるので、多数のトレンチを半導体基板2に対して形成できる。このため、半導体コンデンサ1Aの容量密度を図5の比較例と比べて向上させることが可能となる。
その結果、洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できる。
実施例1では、第2トレンチ内部電極4T2は、複数の第1トレンチ内部電極4T1に挟まれた領域に形成される。
即ち、次の電極形成処理にて第2トレンチ内部電極4T2を形成する際は、複数の第1トレンチT1の両方が、絶縁膜3及び第1トレンチ内部電極4T1で埋まっている。このため、先の電極形成処理にて同時に形成された複数の第1トレンチT1は、その間隔が広く確保される。これにより、複数の第1トレンチT1の両方に挟まれた領域は、強度が十分に確保されている。よって、複数の第1トレンチT1の両方に挟まれた領域に第2トレンチT2を形成しても、洗浄液の圧力に対する耐量(強度)を十分に確保することが可能となる。
従って、トレンチ内部電極を複数回形成する場合でも、トレンチ内部電極の形成回数を少なくすることができる。
実施例1では、次の電極形成処理は、第1トレンチ内部電極4T1の上面4TUが露出するまで第2絶縁膜32の一部を除去して、第1トレンチ内部電極4T1と第2トレンチ内部電極4T2とを端子電極5に接続するコンタクトホールH1を開口する工程を有する。
即ち、コンタクトホールH1を介して、先に形成された第1トレンチ内部電極4T1の上面4TUに、次に形成された第2トレンチ内部電極4T2が積層される。つまり、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2間の接触を実現することが可能となる。
従って、コンタクトホールH1を介して、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2と、端子電極5との電気的導通を実現することができる。
実施例1では、電極材7は、多結晶シリコンである。
即ち、トレンチ内部電極を形成する電極材として多結晶シリコンが使用される。
このため、半導体基板2と同様に、電極材の表面を酸化したり、電極材の表面をエッチングしてパターニングを施したりすることが可能となる。
従って、金属材料のような汚染の可能性がある物質を用いることなく、半導体コンデンサ1Aを形成することが可能となる。
ここで、「汚染」とは、金属形成後のプロセスに使用する装置(例えば、エッチング装置、熱処理装置、洗浄装置、治具、ウェハキャリア等)に金属原子が付着する可能性があることを意味する。
実施例1では、壁Pの幅Wに対するトレンチTの深さDの比は、15である。
例えば、壁Pの幅Wに対するトレンチTの深さDの比(アスペクト比)を14以下とした場合、一度に、複数のトレンチを形成しても洗浄液の圧力によって壁Pが折れにくいことが確認されている。しかし、アスペクト比を15(壁Pの幅W:トレンチTの深さD=1:15)とした場合、一度に、複数のトレンチTを形成すると、洗浄液の圧力によってトレンチT間の壁Pが折れるおそれがある。
これに対し、実施例1では、トレンチTを形成する工程が、一度ではなく、複数回に分けて実施されるので、アスペクト比を15としても、トレンチT間の壁Pが折れることが抑制される。
また、アスペクト比を15にできるので、例えば、アスペクト比を14以下とした場合と比べて容量密度を向上できる。
従って、アスペクト比を15(壁Pの幅W:トレンチTの深さD=1:15)とした場合に、洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できる点で有効である。
次に、効果を説明する。
実施例1における半導体コンデンサ1Aの製造方法にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) 半導体コンデンサ(半導体コンデンサ1A)は、トレンチ(トレンチT1,T2)に形成された電極を備える。
この半導体コンデンサ(半導体コンデンサ1A)の製造方法において、電極形成処理(図3)を複数回実施し、半導体基板(半導体基板2)においてトレンチ(トレンチT1,T2)に挟まれた非トレンチ形成部(壁P)を介して電極(電極4)を形成する。電極形成処理は、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる。
トレンチ形成工程は、半導体基板(半導体基板2)にトレンチ(トレンチT1,T2)を形成する。洗浄工程は、トレンチ形成工程に続き、トレンチ(トレンチT1,T2)を洗浄する。絶縁膜形成工程は、洗浄工程に続き、トレンチ(トレンチT1,T2)に絶縁膜(第1絶縁膜31及び第2絶縁膜32)を形成する。電極形成工程は、絶縁膜形成工程に続き、トレンチ(トレンチT1,T2)に電極材(多結晶シリコン7)を埋め込んで電極(電極4)を形成する(図3)。
このため、洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できる半導体コンデンサ(半導体コンデンサ1A)の製造方法を提供することができる。
(2) 電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された電極を第1電極(第1電極4)といい、次の電極形成処理によって形成された電極を第2電極(第2電極4)というとき、
第2電極(第2電極4)は、複数の第1電極(第1電極4)に挟まれた領域に形成される(図4)。
このため、(1)の効果に加え、電極(トレンチ内部電極4T1,4T2)を複数回形成する場合でも、電極(トレンチ内部電極4T1,4T2)の形成回数を少なくすることができる。
(3) 電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第1絶縁膜(第1絶縁膜31)及び第1電極(第1電極4)といい、次の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第2絶縁膜(第2絶縁膜32)及び第2電極(第2電極4)というとき、
第1電極(第1電極4)は、第1絶縁膜(第1絶縁膜31)と第2絶縁膜(第2絶縁膜32)との間の領域に形成され、
次の電極形成処理は、絶縁膜形成工程に続き、第1電極(第1電極4)の表面が露出するまで第2絶縁膜(第2絶縁膜32)の一部を除去して、第1電極(第1電極4)と第2電極(第2電極4)とを端子電極(端子電極5)に接続するためのコンタクトホール(コンタクトホールH1)を開口するコンタクトホール開口工程を有する(図3)。
このため、(1)及び(2)の効果に加え、コンタクトホール(コンタクトホールH1)を介して、第1電極(第1電極4)及び第2電極(第2電極4)と端子電極(端子電極5)との電気的導通を実現することができる。
(4) 電極材(電極材7)は、多結晶シリコンである(図3)。
このため、(1)〜(3)の効果に加え、金属材料といった汚染の可能性がある物質を用いることなく、半導体コンデンサ(半導体コンデンサ1A)を形成することが可能となる。
(5) 非トレンチ形成部(壁P)の幅(幅W)に対するトレンチ(トレンチT)の深さ(深さD)の比は、15である。
このため、(1)〜(4)の効果に加え、アスペクト比を15(非トレンチ形成部(壁P)の幅(幅W):トレンチ(トレンチT)深さ(深さD)=1:15)としても、洗浄工程時における破損の抑制と、容量密度の向上と、を両立できる。
実施例2は、第2絶縁膜の一部及び第2トレンチ内部電極の一部を除去して、コンタクトホールを開口する例である。
まず、構成を説明する。
実施例2における製造方法は、実施例1と同様に、半導体コンデンサに適用したものである。実施例2の構成を、「半導体コンデンサの構造」と、「半導体コンデンサの製造方法」に分けて説明する。
[半導体コンデンサの構造]
図6は実施例2における半導体コンデンサの断面構造を示す。以下、図6に基づいて、実施例2における半導体コンデンサの構造の詳細構成を説明する。
実施例2の半導体コンデンサ1Bは、実施例1と同様に、一対の端子電極5,6に挟まれた絶縁膜3を誘電体としたものである。半導体コンデンサ1Bは、半導体基板2(例えば、シリコン)と、絶縁膜3(例えば、酸化シリコン)と、複数の電極4(例えば、多結晶シリコン)と、端子電極5(例えば、アルミニウム)と、端子電極6(例えば、アルミニウム)と、を備える。半導体コンデンサ1Bは、実施例1と同様に、縦型コンデンサの構造を有する。
半導体基板2には、複数のトレンチT1,T2が形成される。各トレンチT1,T2は、幅寸法W1を有する壁P(非トレンチ形成部)を介してX軸方向にストライプ状に隣接して配置される。第1トレンチT1は、深さD1である。第2トレンチT2は、深さD2である。各トレンチT1,T2には、絶縁膜3及びトレンチ内部電極4Tが形成される。
電極4は、電極4aと、電極4bと、を備える。電極4aは、第1トレンチ内部電極4T1と、第1平坦部4F1と、を備える。電極4bは、第2トレンチ内部電極4T2と、第2平坦部4F2と、を備える。第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2は、X軸方向に半導体基板2の壁Pを介して形成される。第1トレンチ内部電極4T1は、トレンチT1において絶縁膜3の内側に埋め込まれている。第2トレンチ内部電極4T2は、トレンチT2において絶縁膜3の内側に埋め込まれている。第1平坦部4F1及び第2平坦部4F2は、絶縁膜3の上面に形成され、且つ、X軸方向に延在する平坦形状を有する。第1平坦部4F1は、第1トレンチ内部電極4T1を端子電極5に接続する。第2平坦部4F2は、第2トレンチ内部電極4T2を端子電極5に接続する。
端子電極5は、第1平坦部4F1を介して第1トレンチ内部電極4T1に接続される。また、端子電極5は、第2平坦部4F2を介して第2トレンチ内部電極4T2に接続される。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
[半導体コンデンサの製造方法]
図7は実施例2における半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図7に基づいて、実施例2における半導体コンデンサ1Bの製造方法を構成する工程(a)〜(k)を説明する。実施例2では、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる電極形成処理を2回実施し、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2を形成する。実施例2では、先の電極形成処理で第1トレンチ内部電極4T1が形成され、続いて、次の電極形成処理で第2トレンチ内部電極4T2が形成された後、端子電極形成処理によって半導体コンデンサ1Bが製造される。
(先の電極形成処理)
先の電極形成処理では、まず、図7(a)に示すように、母材となる半導体基板2を用意する。続いて、先のトレンチ形成工程では、図7(b)に示すように、半導体基板2の上面2UにトレンチT1を形成する。先のトレンチ形成工程は、実施例1の図3(b)と同様の異方性エッチングによって、半導体基板2の上面2UにトレンチT1を形成する。トレンチT1は、所定の深さD1である。
続いて、先の洗浄工程では、図7(c)に示すように、先のトレンチ形成工程にて形成されたトレンチT1を洗浄する。先の洗浄工程は、実施例1の図3(c)と同様であり、洗浄槽WTに半導体基板2を浸漬するウェット洗浄(液体処理)によって、トレンチT1に付着した異物(不図示)を除去する。この異物は実施例1と同様のものである。
続いて、先の絶縁膜形成工程では、図7(d)に示すように、先の洗浄工程にて洗浄されたトレンチT1に第1絶縁膜31を形成する。先の絶縁膜形成工程は、実施例1の図3(d)と同様の熱酸化処理により、トレンチT1と、半導体基板2の上面2Uとに第1絶縁膜31が形成される。
続いて、先の電極形成工程では、図7(e)に示すように、先の絶縁膜形成工程にて形成された第1絶縁膜31の上面31Uに、実施例1の図3(e)と同様のCVD法を用いて、多結晶シリコン7を堆積する。この堆積により、トレンチT1において第1絶縁膜31の内側が多結晶シリコン7で埋まる。これにより、先の電極形成処理が完了する。なお、図7(e)において、破線及び実線で囲まれた領域A1は、トレンチT2(図7(f))が形成される領域である。この領域A1においては、半導体基板2の上面2Uに、第1絶縁膜31及び多結晶シリコン7がこの順番で積層される。
(次の電極形成処理)
次のトレンチ形成工程では、図7(f)に示すように、先の電極形成工程にて第1トレンチ内部電極4T1が形成された半導体基板2の上面2UにトレンチT2を形成する。次のトレンチ形成工程では、領域A1(図7(e))をエッチングして、所定の深さD2を有するトレンチT2を形成する。次のトレンチ形成工程では、トレンチT2の形成と同時に、第1平坦部4F1が形成される。
続いて、次の洗浄工程では、図7(g)に示すように、次のトレンチ形成工程にて形成されたトレンチT2を洗浄する。次の洗浄工程は、実施例1の図3(h)と同様であり、洗浄槽WTに半導体基板2を浸漬するウェット洗浄(液体処理)によって、トレンチT2に付着した異物(不図示)を除去する。
続いて、次の絶縁膜形成工程では、図7(h)に示すように、次の洗浄工程にて洗浄されたトレンチT2に第2絶縁膜32を形成する。次の絶縁膜形成工程は、半導体基板2を酸化炉(不図示)に入れて、酸素中で熱を掛ける熱酸化処理を施す。この熱酸化処理により、各面に第2絶縁膜32が形成される。
続いて、次の電極形成工程では、図7(i)に示すように、次の絶縁膜形成工程にて形成された第2絶縁膜32の上面32Uに、CVD法を用いて多結晶シリコン7を堆積する。この堆積により、トレンチT2において第2絶縁膜32の内側が多結晶シリコン7で埋まる。そして、トレンチT2に第2トレンチ内部電極4T2が形成される。なお、図7(i)において、破線及び実線で囲まれた領域A2は、コンタクトホールH2(図7(j))が形成される領域である。この領域A2においては、第1平坦部4F1の上面4F1uに、第2絶縁膜32及び多結晶シリコン7がこの順番で積層される。
続いて、次のコンタクトホール開口工程では、図7(j)に示すように、次の電極形成工程で形成された多結晶シリコン7の一部及び第2絶縁膜32の一部を、ドライエッチングによって除去する。つまり、第1平坦部4F1の上面4F1u(表面)が露出するまで領域A2(図7(i))を除去する。この除去により、第1トレンチ内部電極4T1と第2トレンチ内部電極と、を端子電極5(図7(k))に接続するためのコンタクトホールH2を開口する。これにより、次の電極形成処理が完了する。
(端子電極形成処理)
端子電極形成処理では、図7(k)に示すように、次のコンタクトホール開口工程にて開口されたコンタクトホールH2と、第1平坦部4F1の上面4F1uと、第2平坦部4F2の上面4F2uと、にアルミニウムを成膜して、端子電極5を形成する。端子電極形成処理では、図7(k)に示すように、半導体基板2の下面2Dにアルミニウムを成膜して、端子電極6を形成する。これにより、端子電極形成処理が完了する。
次に、作用を説明する。
実施例2では、第1トレンチ内部電極4T1を第2トレンチ内部電極4T2に接続する第1平坦部4F1の上面4F1uが露出するまで、第2絶縁膜32の一部及び多結晶シリコン7の一部を除去して、コンタクトホールH2を開口する。
即ち、コンタクトホールH2を介して、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2が、端子電極5に接続される。
従って、端子電極5と、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2と、の間に電気的導通を実現することができる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例2における半導体コンデンサ1Bの製造方法にあっては、実施例1の(1),(2),(4)の効果に加え、下記の効果が得られる。
(6) 電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された絶縁膜及びトレンチ内部電極の夫々を第1絶縁膜(第1絶縁膜31)及び第1電極(第1電極4)といい、次の電極形成処理によって形成された絶縁膜及びトレンチ内部電極の夫々を第2絶縁膜(第2絶縁膜32)及び第2電極(第2電極4)というとき、
第1電極(第1電極4)と第2電極(第2電極4)とを端子電極(端子電極5)に接続するためのコンタクトホール(コンタクトホールH2)を形成する領域(領域A2)には、第2絶縁膜(第2絶縁膜32)及び電極材(多結晶シリコン7)が順次積層され、
次の電極形成処理は、電極形成工程に続き、コンタクトホール(コンタクトホールH2)を介して第1電極(第1電極4)を第2電極(第2電極4)に接続する接続部(第1平坦部4F1)の表面(上面4F1u)が露出するまで、第2絶縁膜(第2絶縁膜32)の一部及び電極材(多結晶シリコン7)の一部を除去して、コンタクトホール(コンタクトホールH2)を開口するコンタクトホール開口工程を有する(図7)。
このため、端子電極(端子電極5)と、第1電極(第1電極4)及び第2電極(第2電極4)と、の間に電気的導通を実現することができる。
実施例3は、第2絶縁膜の一部及び第2トレンチ内部電極の一部を除去して、第1トレンチ内部電極の表面を平坦化する例である。
まず、構成を説明する。
実施例3における製造方法は、実施例1と同様に、半導体コンデンサに適用したものである。実施例3の構成を、「半導体コンデンサの構造」と、「半導体コンデンサの製造方法」に分けて説明する。
[半導体コンデンサの構造]
図8は実施例3における半導体コンデンサの断面構造を示す。以下、図8に基づいて、実施例3における半導体コンデンサの構造の詳細構成を説明する。
実施例3の半導体コンデンサ1Cは、実施例1と同様に、一対の端子電極5,6に挟まれた絶縁膜3を誘電体としたものである。半導体コンデンサ1Bは、半導体基板2(例えば、シリコン)と、絶縁膜3(例えば、酸化シリコン)と、複数の電極4(例えば、多結晶シリコン)と、端子電極5(例えば、アルミニウム)と、端子電極6(例えば、アルミニウム)と、を備える。半導体コンデンサ1Cは、実施例1と同様に、縦型コンデンサの構造を有する。
半導体基板2には、複数のトレンチT1,T2が形成される。トレンチT1は、深さD3である。トレンチT2は、深さD4である。各トレンチT1,T2は、幅寸法W2を有する壁P(非トレンチ形成部)を介してX軸方向にストライプ状に隣接して配置される。各トレンチT1,T2には、絶縁膜3及びトレンチ内部電極4Tが形成される。
電極4は、電極4aと、トレンチ内部電極4bと、を備える。電極4aは、トレンチ内部電極4Tと、平坦部4Fと、を備える。トレンチ内部電極4T及びトレンチ内部電極4bは、X軸方向に半導体基板2の壁Pを介して形成される。トレンチ内部電極4Tは、トレンチT1において絶縁膜3の内側に埋め込まれている。トレンチ内部電極4bは、トレンチT2において絶縁膜3の内側に埋め込まれている。平坦部4Fは、トレンチ内部電極4Tを端子電極5に接続する。平坦部4Fは、絶縁膜3の上面に形成され、且つ、X軸方向に延在する平坦形状を有する。
端子電極5は、平坦部4Fを介してトレンチ内部電極4Tに接続される。端子電極5は、トレンチ内部電極4bに接続される。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
[半導体コンデンサの製造方法]
図9は実施例3における半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図9に基づいて、実施例3における半導体コンデンサ1Cの製造方法を構成する工程(a)〜(k)を説明する。実施例3では、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる電極形成処理を2回実施し、トレンチ内部電極4T及びトレンチ内部電極4bを形成する。実施例3では、先の電極形成処理でトレンチ内部電極4Tが形成され、続いて、次の電極形成処理でトレンチ内部電極4bが形成された後、端子電極形成処理によって半導体コンデンサ1Cが製造される。
(先の電極形成処理)
先の電極形成処理では、まず、図9(a)に示すように、母材となる半導体基板2を用意する。続いて、先のトレンチ形成工程では、図9(b)に示すように、半導体基板2の上面2UにトレンチT1を形成する。先のトレンチ形成工程は、実施例1の図3(b)と同様の異方性エッチングによって、半導体基板2の上面2UにトレンチT1を形成する。トレンチT1は、所定の深さD3である。
続いて、先の洗浄工程では、図9(c)に示すように、先のトレンチ形成工程にて形成されたトレンチT1を洗浄する。先の洗浄工程は、実施例1の図3(c)と同様であり、洗浄槽WTに半導体基板2を浸漬するウェット洗浄(液体処理)によって、トレンチT1に付着した異物(不図示)を除去する。この異物は実施例1と同様のものである。
続いて、先の絶縁膜形成工程では、図9(d)に示すように、先の洗浄工程にて洗浄されたトレンチT1に第1絶縁膜31を形成する。先の絶縁膜形成工程は、実施例1の図3(d)と同様の熱酸化処理により、トレンチT1と、半導体基板2の上面2Uとに第1絶縁膜31が形成される。
続いて、先の電極形成工程では、図9(e)に示すように、先の絶縁膜形成工程にて形成された第1絶縁膜31の上面31Uに、実施例1の図3(e)と同様のCVD法を用いて、多結晶シリコン7を堆積する。この堆積により、トレンチT1において第1絶縁膜31の内側が多結晶シリコン7で埋まる。そして、トレンチ内部電極4T及び平坦部4Fが形成される。これにより、先の電極形成処理が完了する。なお、図9(e)において、破線及び実線で囲まれた領域A3は、トレンチT2が形成される領域である。この領域A3においては、半導体基板2の上面2Uに、第1絶縁膜31及び多結晶シリコン7がこの順番で積層される。
(次の電極形成処理)
次のトレンチ形成工程では、図9(f)に示すように、先の電極形成工程にてトレンチ内部電極4Tが形成された半導体基板2の上面2UにトレンチT2を形成する。次のトレンチ形成工程では、領域A3(図9(e))をエッチングして、所定の深さD4を有するトレンチT2を形成する。
続いて、次の洗浄工程では、図9(g)に示すように、次のトレンチ形成工程にて形成されたトレンチT2を洗浄する。次の洗浄工程は、実施例1の図3(h)と同様であり、洗浄槽WTに半導体基板2を浸漬するウェット洗浄(液体処理)によって、トレンチT2に付着した異物(不図示)を除去する。
続いて、次の絶縁膜形成工程では、図9(h)に示すように、次の洗浄工程にて洗浄されたトレンチT2に第2絶縁膜32を形成する。次の絶縁膜形成工程は、半導体基板2を酸化炉(不図示)に入れて、酸素中で熱を掛ける熱酸化処理を施す。この熱酸化処理により、各面に第2絶縁膜32が形成される。
続いて、次の電極形成工程では、図9(i)に示すように、次の絶縁膜形成工程にて形成された第2絶縁膜32の上面32Uに、CVD法を用いて多結晶シリコン7を堆積する。この堆積により、トレンチT2において第2絶縁膜32の内側が多結晶シリコン7で埋まる。そして、トレンチT2にトレンチ内部電極4bが形成される。これにより、次の電極形成処理が完了する。
(端子電極形成処理)
平坦化工程では、図9(j)に示すように、次の電極形成工程にて形成された多結晶シリコン7の一部と、第2絶縁膜32の一部とを、CMP法により、平坦部4Fの上面4Fu(表面)が露出するまで除去する。この除去により、上面4Fuを平坦化する。この平坦化工程では、平坦部4Fの上面4Fu(表面)と、第2絶縁膜32の上面32Uと、トレンチ内部電極4bの上面4buとが研磨される。そして、この研磨により、各面が面一となる状態に仕上げられる。
続いて、成膜処理では、図9(k)に示すように、平坦化工程にて平坦化された平坦部4Fの上面4Fuと、第2絶縁膜32の上面32Uと、トレンチ内部電極4bの上面4buと、にアルミニウムを成膜して、端子電極5を形成する。成膜処理では、図9(k)に示すように、半導体基板2の下面2Dにアルミニウムを成膜して、端子電極6を形成する。これにより、端子電極形成処理が完了する。
次に、作用を説明する。
実施例3では、平坦部4Fの上面4Fuが露出するまで第2絶縁膜32の一部と、多結晶シリコン7とを除去して、上面4Fuを平坦化する。
即ち、平坦化された上面4Fuを介して、トレンチ内部電極4Tがトレンチ内部電極4bに接続される。
従って、平坦部4Fの上面4Fuを介して、トレンチ内部電極4T及びトレンチ内部電極4bと、端子電極5と、の電気的導通を実現することができる。
加えて、半導体コンデンサ1Cの端子電極5を平坦面状に形成することができる。
従って、端子電極5と、トレンチ内部電極4T及びトレンチ内部電極4bと、の電気的導通の信頼性を向上できる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例3における半導体コンデンサ1Cの製造方法にあっては、実施例1の(1),(2),(4)の効果に加え、下記の効果が得られる。
(7) 電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された絶縁膜及びトレンチ内部電極の夫々を第1絶縁膜(第1絶縁膜31)及び第1電極(第1電極4)といい、次の電極形成処理によって形成された絶縁膜及びトレンチ内部電極の夫々を第2絶縁膜(第2絶縁膜32)及び第2電極(第2電極4)というとき、
端子電圧(端子電極5)を介して第1電極(第1電極4)を第2電極(第2電極4)に接続するための接続部(平坦部4F)が、第1絶縁膜(第1絶縁膜31)と第2絶縁膜(第2絶縁膜32)との間の領域に形成され、
次の電極形成処理は、電極形成工程に続き、接続部(平坦部4F)の表面(上面4Fu)が露出するまで第2絶縁膜(第2絶縁膜32)の一部と、電極材(多結晶シリコン7)とを除去して、接続部(平坦部4F)の表面(上面4Fu)を平坦化する平坦化工程を有する(図9)。
このため、接続部(平坦部4F)の表面(上面4Fu)を介して、第1電極(第1電極4)及び第2電極(第2電極4)と、端子電極(端子電極5)と、の電気的導通を実現することができる。
実施例4は、半導体基板の非トレンチ形成部を桝目状に形成する例である。
まず、構成を説明する。
実施例4における製造方法は、実施例1と同様に、半導体コンデンサに適用したものである。実施例4の構成を、「半導体コンデンサの構造」と、「半導体コンデンサの製造方法」に分けて説明する。
[半導体コンデンサの構造]
図10は実施例4における半導体コンデンサの平面構造を示し、図11は断面構造を示す。以下、図10及び図11に基づいて、実施例4における半導体コンデンサの構造の詳細構成を説明する。なお、図11においては、紙面左側に図10のA−A線断面図を示し、紙面右側に図10のB−B線断面図を示す。なお、以下では、図10において、X軸方向に延びるトレンチと、Y軸方向に延びるトレンチとが重なる領域を交差部とする。
実施例4の半導体コンデンサ1Dは、図11に示すように、一対の端子電極5,6に挟まれた絶縁膜3を誘電体としたものである。半導体コンデンサ1Dは、図1に示すように、半導体基板2(例えば、シリコン)と、絶縁膜3(例えば、酸化シリコン)と、複数の電極4(例えば、多結晶シリコン)と、端子電極5(例えば、アルミニウム)と、端子電極6(例えば、アルミニウム)と、を備える。
半導体基板2は、図11に示すように、トレンチTが形成される。実施例4では、先の電極形成処理で形成されるトレンチTを第1トレンチT1とし、次の電極形成処理で形成されるトレンチTを第2トレンチT2とする。第1トレンチT1及び第2トレンチT2は、図10に示すように、連続している。第1トレンチT1は、図11に示すように、その底面T1bから半導体基板2の上面2U(表面)までの距離D5である。第2トレンチT2は、図11に示すように、その底面T2bから半導体基板2の上面2U(表面)までの距離D6である。この距離D6は、図11に示すように、距離D5と同じである(D5=D6)。第1トレンチT1及び第2トレンチT2は、図10に示すように、X軸方向及びY軸方向に延在する。第1トレンチT1及び第2トレンチT2は、図10及び図11に示すように、幅寸法W3を有する柱P(非トレンチ形成部)を介してX軸方向に隣接して配置される。この柱Pは、図10に示すように、桝目状に形成される。柱Pの外形は、図10に示すように、正方形状に形成される。また、第1トレンチT1は、図10に示すように、絶縁膜3及び第1トレンチ内部電極4T1と共に、X軸方向に延びる行R1及びY軸方向に延びる列C1を形成する。第2トレンチT2は、図10に示すように、絶縁膜3及び第2トレンチ内部電極4T2と共に、X軸方向に延びる行R2及びY軸方向に延びる列C2を形成する。図10では、行R1,R2は、交互にY軸方向に隣接して配置される。列C1,C2は、交互にX軸方向に隣接して配置される。行R1,R2及び列C1,C2は、図10に示すように、メッシュ状に配置される。図10では、列C1を形成する第1トレンチT1と、行R2を形成する第2トレンチT2との交差部を、交差部Jとする。第1トレンチT1には、図11に示すように、絶縁膜3及び第1トレンチ内部電極4T1が形成される。第2トレンチT2には、図11に示すように、絶縁膜3及び第2トレンチ内部電極4T2が形成される。交差部Jには、図11に示すように、絶縁膜3及び第2トレンチ内部電極4T2が形成される。
絶縁膜3は、図11に示すように、半導体コンデンサ1Dの誘電体となる。絶縁膜3は、図11に示すように、第1トレンチT1及び第2トレンチT2と、交差部Jと、壁Pの上面PUとに沿って形成される。絶縁膜3は、図10に示すように、柱Pの周面を取り囲んでいる。絶縁膜3の外形は、図10に示すように、正方形状に形成される。
電極4は、図11に示すように、平坦部4Fと、トレンチ内部電極4Tと、を備える。平坦部4Fは、図11に示すように、第1トレンチ内部電極4T1を端子電極5に接続する。平坦部4Fは、図11に示すように、絶縁膜3において+Z側の端面に形成され、且つ、X軸方向に延在する平坦形状を有する。トレンチ内部電極4Tは、第1トレンチ内部電極4T1と、第2トレンチ内部電極4T2と、を備える。第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2は、図11に示すように、X軸方向に半導体基板2の柱Pを介して形成される。第1トレンチ内部電極4T1は、図11に示すように、第1トレンチT1において絶縁膜3の内側に埋め込まれている。第2トレンチ内部電極4T2は、図11に示すように、第2トレンチT2において絶縁膜3の内側に埋め込まれている。第2トレンチ内部電極4T2は、図11に示すように、交差部Jにおいて絶縁膜3の内側に埋め込まれている。
端子電極5は、図11に示すように、平坦部4Fの上面4FUに形成される。端子電極5は、図11に示すように、平坦部4Fを介して各トレンチ内部電極4Tに接続される。
端子電極6は、図11に示すように、半導体基板2の下面2Dに形成される。
[半導体コンデンサの製造方法]
図12は実施例4における半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図12に基づいて、実施例4における半導体コンデンサ1Dの製造方法を構成する工程(a)〜(k)を説明する。なお、工程(a)〜(k)においては、紙面左側に図10のA−A線断面図を示し、紙面右側に図10のB−B線断面図を示す。実施例4では、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる電極形成処理を2回実施し、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2を形成する。実施例4では、先の電極形成処理で第1トレンチ内部電極4T1が形成され、続いて、次の電極形成処理で第2トレンチ内部電極4T2が形成された後、端子電極形成処理によって半導体コンデンサ1Dが製造される。
(先の電極形成処理)
先の電極形成処理では、まず、図12(a)に示すように、母材となる半導体基板2を用意する。続いて、先のトレンチ形成工程では、図12(b)に示すように、半導体基板2の上面2Uに第1トレンチT1を形成する。先のトレンチ形成工程は、実施例1の図3(b)と同様であり、トレンチパターン(不図示)を利用した異方性エッチングによって、半導体基板2の上面2Uに、所定の深さD5を有するトレンチT1が形成される。
続いて、先の洗浄工程では、図12(c)に示すように、先のトレンチ形成工程にて形成された第1トレンチT1を洗浄する。先の洗浄工程は、実施例1の図3(c)と同様であり、洗浄槽WTに半導体基板2を浸漬するウェット洗浄(液体処理)によって、第1トレンチT1に付着した異物(不図示)を除去する。この異物は実施例1と同じものである。
続いて、先の絶縁膜形成工程では、図12(d)に示すように、先の洗浄工程にて洗浄された第1トレンチT1に第1絶縁膜31を形成する。先の絶縁膜形成工程は、実施例1の図3(d)と同様の熱酸化処理により、第1トレンチT1と、半導体基板2の上面2Uと、に第1絶縁膜31が形成される。
続いて、先の電極形成工程では、図12(e)に示すように、先の絶縁膜形成工程にて形成された第1絶縁膜31の上面31Uに、実施例1の図3(e)と同様のCVD法を用いて、多結晶シリコン7を堆積する。この堆積により、第1トレンチT1において第1絶縁膜31の内側が多結晶シリコン7で埋まる。そして、第1トレンチ内部電極4T1及び平坦部4Fが形成される。これにより、先の電極形成処理が完了する。なお、図12(e)において、破線及び実線で囲まれた領域A4は、トレンチT2が形成される領域である。図12(e)において、破線及び実線で囲まれた領域A5は、交差部Jが形成される領域である。
(次の電極形成処理)
次のトレンチ形成工程では、図12(f)に示すように、先の電極形成工程にて第1トレンチ内部電極4T1が形成された半導体基板2の上面2Uに第2トレンチT2及び交差部Jを形成する。次のトレンチ形成工程では、領域A4,A5(図12(e))をエッチングして、第2トレンチT2及び交差部Jを形成する。交差部Jにおいては、図12(f)に示すように、先の絶縁膜形成工程(図12(d))で第1トレンチT1の底面T1bに形成された第1絶縁膜31が除去される。これにより、交差部Jの底面T1bは、図12(f)に示すように、半導体基板2が露出する位置に配置される。
続いて、次の洗浄工程では、図12(g)に示すように、次のトレンチ形成工程にて形成された第2トレンチT2及び交差部Jを洗浄する。次の洗浄工程は、実施例1の図3(h)と同様であり、洗浄槽WTに半導体基板2を浸漬するウェット洗浄(液体処理)によって、第2トレンチT2及び交差部Jに付着した異物(不図示)を除去する。
続いて、次の絶縁膜形成工程では、図12(h)に示すように、次の洗浄工程にて洗浄された第2トレンチT2及び交差部Jに、実施例1の図3(d)と同様の熱酸化処理を施して、第2絶縁膜32を形成する。
続いて、次の電極形成工程では、図12(i)に示すように、次の絶縁膜形成工程にて形成された第2絶縁膜32の上面32Uに、CVD法を用いて多結晶シリコン7を堆積する。この堆積により、第2トレンチT2及び交差部Jにおいて第2絶縁膜32の内側が多結晶シリコン7で埋まる。そして、第2トレンチT2及び交差部Jに第2トレンチ内部電極4T2が形成される。これにより、次の電極形成処理が完了する。
(端子電極形成処理)
平坦化工程では、図12(j)に示すように、次の電極形成工程にて形成された多結晶シリコン7の一部と、第2絶縁膜32の一部とを、CMP法により除去して、平坦部4Fの上面4Fu(表面)が露出するまで上面4Fuを平坦化する。この平坦化工程では、平坦部4Fの上面4Fu(表面)と、第2絶縁膜32の上面32Uと、第2トレンチ内部電極4T2の上面4T2uと、が研磨される。そして、この研磨により、各面が面一となる状態に仕上げられる。
続いて、成膜処理では、図12(k)に示すように、平坦化工程にて平坦化された各面にアルミニウムを成膜して、端子電極5を形成する。成膜処理では、図12(k)に示すように、半導体基板2の下面2Dにアルミニウムを成膜して、端子電極6を形成する。これにより、端子電極形成処理が完了する。
次に、作用を説明する。
実施例4では、次の電極形成処理に含まれるトレンチ形成工程で形成された第2トレンチT2の底面T2bから半導体基板2の上面2Uまでの距離D6は、先の電極形成処理に含まれるトレンチ形成工程で形成された第1トレンチT1の底面T1bから半導体基板2の上面2Uまでの距離D5と同じである(D5=D6)。
即ち、第1トレンチT1と第2トレンチT2の交差部Jにおける底面T1bに形成される第2絶縁膜32と、第2トレンチT2の底面T2bに形成される第2絶縁膜32とは、同じ厚みとなる。このため、先の電極形成処理で形成された第1絶縁膜31と、次の電極形成処理で形成された第2絶縁膜32とは、同じ厚みとなる。これにより、交差部Jの底面T1bにおいても、その他の第1トレンチT1及び第2トレンチT2と同様の絶縁膜を形成することが可能となる。
従って、第1トレンチT1と、第2トレンチT2との交差部Jにおける底面T1bの領域も、コンデンサとして機能させることが可能となる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例4における半導体コンデンサ1Dの製造方法にあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記の効果が得られる。
(8) 半導体基板(半導体基板2)の非トレンチ形成部(柱P)は、桝目状に形成され、
電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された電極を第1電極(第1電極4)といい、次の電極形成処理によって形成された電極を第2電極(第2電極4)というとき、
第1電極(第1電極4)は、第2電極(第2電極4)と交差し、
次の電極形成処理に含まれるトレンチ形成工程(次のトレンチ形成工程)にて形成されたトレンチ(第2トレンチT1)の底面(底面T2b)から半導体基板(半導体基板2)の表面(上面2U)までの距離(距離D6)は、先の電極形成処理に含まれるトレンチ形成工程(先のトレンチ形成工程)にて形成されたトレンチ(第1トレンチT1)の底面(底面T1b)から半導体基板(半導体基板2)の表面(上面2U)までの距離(距離D5)と同じである(図11及び図12)。
このため、先のトレンチ形成工程にて形成されたトレンチ(第1トレンチT1)と、次のトレンチ形成工程にて形成されたトレンチ(第2トレンチT2)との交差部における底面(底面T1b)の領域も、コンデンサとして機能させることが可能となる。
実施例5は、端子電極が基板と同一面側にある横型コンデンサを構成する例である。
まず、構成を説明する。
実施例5における製造方法は、実施例1と同様に、半導体コンデンサに適用したものである。実施例5の構成を、「半導体コンデンサの構造」と、「半導体コンデンサの製造方法」に分けて説明する。
[半導体コンデンサの構造]
図13は実施例5における半導体コンデンサの断面構造を示す。以下、図13に基づいて、実施例5における半導体コンデンサの構造の詳細構成を説明する。
実施例5の半導体コンデンサ1Eは、実施例1と同様に、一対の端子電極5,6に挟まれた絶縁膜3を誘電体としたものである。半導体コンデンサ1Eは、半導体基板2(例えば、シリコン)と、絶縁膜3(例えば、酸化シリコン)と、複数の電極4(例えば、多結晶シリコン)と、端子電極5(例えば、アルミニウム)と、端子電極6(例えば、アルミニウム)と、を備える。半導体コンデンサ1Eは、X軸方向に一対の端子電極5,6を一組有する横型コンデンサの構造を有する。
ここで、「横型コンデンサ」とは、基板の片面(例えば、上面)に端子電極を有する構成のコンデンサを意味する。
半導体基板2は、複数のトレンチT1,T2が形成される。各トレンチT1,T2は、深さD9である。各トレンチT1,T2は、幅寸法W4を有する壁P(非トレンチ形成部)を介してX軸方向にストライプ状に隣接して配置される。各トレンチT1,T2には、絶縁膜3及びトレンチ内部電極4Tが形成される。
電極4は、電極4aと、電極4bと、を備える。電極4aは、第1トレンチ内部電極4T1と、第1平坦部4F1と、を備える。電極4bは、第2トレンチ内部電極4T2と、第2平坦部4F2と、を備える。第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2は、X軸方向に半導体基板2の壁Pを介して隣接している。第1トレンチ内部電極4T1は、トレンチT1において絶縁膜3の内側に埋め込まれている。第2トレンチ内部電極4T2は、トレンチT2において絶縁膜3の内側に埋め込まれている。第1平坦部4F1及び第2平坦部4F2は、絶縁膜3の上面に形成され、且つ、X軸方向に延在する平坦形状を有する。第1平坦部4F1は、第1トレンチ内部電極4T1を端子電極5に接続する。第2平坦部4F2は、第2トレンチ内部電極4T2を端子電極5に接続する。
端子電極5は、横型コンデンサの一方の端子電極となる。端子電極5は、第1平坦部4F1を介して第1トレンチ内部電極4T1に接続される。端子電極5は、第2平坦部4F2を介して第2トレンチ内部電極4T2にも接続される。
端子電極6は、横型コンデンサの他方の端子電極となる。端子電極6は、半導体基板2の上面2Uに形成される。端子電極6は、絶縁膜3を介して第1トレンチ内部電極4T1及び前記第2トレンチ内部電極4T2と絶縁される。
他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
[半導体コンデンサの製造方法]
図14A及び図14Bは実施例5における半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図14A及び図14Bに基づいて、実施例5における半導体コンデンサ1Eの製造方法を構成する工程(a)〜(p)を説明する。実施例5では、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる電極形成処理を2回実施し、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2を形成する。実施例5では、先の電極形成処理で第1トレンチ内部電極4T1が形成され、続いて、次の電極形成処理で第2トレンチ内部電極4T2が形成された後、端子電極形成処理によって半導体コンデンサ1Eが製造される。
(先の電極形成処理)
先の電極形成処理では、まず、図14A(a)に示すように、母材となる半導体基板2を用意する。続いて、先のトレンチ形成工程では、図14A(b)に示すように、実施例1の図3(b)と同様の異方性エッチングによって、半導体基板2の上面2UにトレンチT1を形成する。これにより、半導体基板2の上面2Uに、所定の深さD9を有するトレンチT1が形成される。
続いて、先の洗浄工程では、図14A(c)に示すように、先のトレンチ形成工程にて形成されたトレンチT1を洗浄する。先の洗浄工程は、実施例1の図3(c)と同様であり、洗浄槽WTに半導体基板2を浸漬するウェット洗浄(液体処理)によって、トレンチT1に付着した異物(不図示)を除去する。この異物は実施例1と同様のものである。
続いて、先の絶縁膜形成工程では、図14A(d)に示すように、先の洗浄工程にて洗浄されたトレンチT1に第1絶縁膜31を形成する。先の絶縁膜形成工程は、実施例1の図3(d)と同様に、半導体基板2を酸化炉(不図示)に入れて、酸素中で熱を掛ける熱酸化処理により、トレンチT1と、半導体基板2の上面2Uと、に第1絶縁膜31が形成される。
続いて、先の電極形成工程では、図14A(e)に示すように、先の絶縁膜形成工程にて形成された第1絶縁膜31の上面31Uに、実施例1の図3(e)と同様のCVD法を用いて、多結晶シリコン7を堆積する。この堆積により、トレンチT1において第1絶縁膜31の内側が多結晶シリコン7で埋まる。
続いて、先のエッチング工程では、図14A(f)に示すように、先の電極形成工程にて形成された多結晶シリコン7の一部と、第1絶縁膜31の一部とを、エッチングにより、半導体基板2の上面2Uが露出するまで除去する。これにより、先の電極形成処理が完了する。なお、図14A(f)において、破線及び実線で囲まれた領域A6は、トレンチT2(図14A(g))が形成される領域である。
(次の電極形成処理)
次のトレンチ形成工程では、図14A(g)に示すように、先のエッチング工程にて上面2Uが露出した半導体基板2にトレンチT2を形成する。次のトレンチ形成工程では、領域A6(図14A(f))をエッチングして、所定の深さD9を有するトレンチT2を形成する。
続いて、次の洗浄工程では、図14A(h)に示すように、次のトレンチ形成工程にて形成されたトレンチT2を洗浄する。次の洗浄工程は、実施例1の図3(h)と同様であり、洗浄槽WTに半導体基板2を浸漬するウェット洗浄(液体処理)によって、トレンチT2に付着した異物(不図示)を除去する。
続いて、次の絶縁膜形成工程では、図14A(i)に示すように、次の洗浄工程にて洗浄されたトレンチT2に第2絶縁膜32を形成する。次の絶縁膜形成工程は、半導体基板2を酸化炉(不図示)に入れて、酸素中で熱を掛ける熱酸化処理を施す。この熱酸化処理により、各面に第2絶縁膜32が成膜される。
続いて、次のコンタクトホール開口工程では、図14A(j)に示すように、次の絶縁膜形成工程にて形成された第2絶縁膜32の一部を除去するドライエッチングによって、第1トレンチ内部電極4T1の上面4T1uを露出させる。この露出により、コンタクトホールH3を開口する。
続いて、次の電極形成工程では、図14B(k)に示すように、CVD法を用いて、第2絶縁膜32の上面32Uに多結晶シリコン7を堆積させる。この堆積により、トレンチT2において第2絶縁膜32の内側に多結晶シリコン7が埋まる。これにより、第2トレンチ内部電極4T2が形成される。なお、図14B(k)において、破線及び実線で囲まれた領域A7は、コンタクトホールH4(図14B(l))が形成される領域である。破線及び実線で囲まれた領域A8は、コンタクトホールH5(図14B(l))が形成される領域である。
続いて、次のコンタクトホール開口工程では、図14B(l)に示すように、次の電極形成工程にて多結晶シリコン7が堆積された領域A7,A8(図14B(k))を、半導体基板2の上面2Uが露出するまでドライエッチングして、半導体基板2とのコンタクトホールH4,H5を形成する。これにより、次の電極形成処理が完了する。
(端子電極形成処理)
絶縁膜形成工程では、図14B(m)に示すように、次のコンタクトホール開口工程にて開口したコンタクトホールH4,H5に絶縁膜33を形成する。この絶縁膜形成工程では、CVD法により、コンタクトホールH4,H5と、電極4aの上面4auと、電極4bの上面4buと、半導体基板2の上面2Uと、に絶縁膜33が形成される。
続いて、コンタクトホール開口工程では、図14B(n)に示すように、絶縁膜形成工程にて形成された絶縁膜33の一部をドライエッチングによって除去して、電極4aの上面4auと、電極4bの上面4buと、半導体基板2の上面2Uと、を露出させる。この露出により、コンタクトホールHを開口する。
続いて、堆積工程では、図14B(o)に示すように、コンタクトホール開口工程により露出させた電極4aの上面4auと、電極4bの上面4buと、半導体基板2の上面2Uと、にアルミニウム8を堆積する。
続いて、エッチング処理では、図14B(p)に示すように、堆積工程にて堆積したアルミニウム8をエッチングして、電極4aの上面4auと、電極4bの上面4buとに端子電極5を形成し、半導体基板2の上面2Uに端子電極6を形成する。そして、半導体基板2において、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2の間の領域に、コンタクト領域CAが形成される。これにより、端子電極形成処理が完了する。
ここで、「コンタクト領域」とは、端子電極6と半導体基板2とを導通するための領域を意味する。
次に、作用を説明する。
実施例5では、半導体基板2は、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2の間の領域に、端子電極6と半導体基板2とを導通するコンタクト領域CAが形成される。
即ち、コンタクト領域CAを介して、半導体基板2が端子電極6に接続される。このため、第1トレンチ内部電極4T1と半導体基板2との間にコンデンサ構造が形成されると共に、第2トレンチ内部電極4T2と半導体基板2との間にもコンデンサ構造が形成される。つまり、コンデンサの二つの端子電極のうち、端子電極5が、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2と導通する。端子電極6が、半導体基板2と導通する。
従って、半導体基板2に横型コンデンサの構造を形成する場合であっても、電極形成処理を複数回に分けることで、トレンチの洗浄強度を向上させることができる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例5における半導体コンデンサ1Eの製造方法にあっては、実施例1の(1)の効果に加え、下記の効果が得られる。
(9) 電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された電極を第1電極(第1電極4)といい、次の電極形成処理によって形成された電極を第2電極(第2電極4)というとき、
第1電極(第1電極4)は、第2電極(第2電極4)と隣接し、
半導体基板(半導体基板2)は、第1電極(第1電極4)及び第2電極(第2電極4)の間の領域に、第1電極(第1電極4)及び第2電極(第2電極4)と絶縁された電極(端子電極6)とのコンタクト領域(コンタクト領域CA)を有する。
このため、半導体基板(半導体基板2)に横型コンデンサの構造を形成する場合であっても、電極形成処理を複数回に分けることで、トレンチの洗浄強度を向上させることができる。
実施例6は、第1トレンチ内部電極を半導体基板の表面に形成し、第2トレンチ内部電極を半導体基板の裏面に形成する例である。
まず、構成を説明する。
実施例6における製造方法は、実施例1と同様に、半導体コンデンサに適用したものである。実施例5の構成を、「半導体コンデンサの構造」と、「半導体コンデンサの製造方法」に分けて説明する。
[半導体コンデンサの構造]
図15は実施例6における半導体コンデンサの断面構造を示す。以下、図15に基づいて、実施例6における半導体コンデンサの構造の詳細構成を説明する。
実施例6の半導体コンデンサ1Fは、半導体基板2(例えば、シリコン)と、絶縁膜3(例えば、酸化シリコン)と、複数の電極4(例えば、多結晶シリコン)と、端子電極5(例えば、アルミニウム)と、端子電極6(例えば、アルミニウム)と、を備える。実施例6の半導体コンデンサ1Fは、半導体基板2と端子電極5との間がコンデンサ構造になると共に、半導体基板2と端子電極6との間もコンデンサ構造になる。
半導体基板2は、半導体コンデンサ1Fの一方の端子電極となる。半導体基板2には、複数のトレンチT1〜T4が形成される。各トレンチT1〜T4は、深さD10である。各トレンチT1〜T4は、幅寸法W5を有する壁P(非トレンチ形成部)を介してX軸方向に隣接して配置される。各トレンチT1〜T4には、絶縁膜3及びトレンチ内部電極4Tが形成される。
絶縁膜3は、半導体コンデンサ1Fの誘電体となる。絶縁体3は、半導体基板2の壁Pに沿った形状を有する。絶縁体3は、第1絶縁体31と、第2絶縁体32と、を備える。第1絶縁体31は、半導体基板2の上面2Uに形成される。第2絶縁体32は、半導体基板2の下面2Dに形成される。
電極4は、トレンチ内部電極4Tと、平坦部4Fと、を備える。トレンチ内部電極4Tは、X軸方向に半導体基板2の壁Pを介して形成される。トレンチ内部電極4Tは、第1トレンチ内部電極4T1、第2トレンチ内部電極4T2、第3トレンチ内部電極4T3及び第4トレンチ内部電極4T4を有する。第1トレンチ内部電極4T1は、第1トレンチT1において第1絶縁体31の内側に埋め込まれている。第2トレンチ内部電極4T2は、第2トレンチT2において第2絶縁体32の内側に埋め込まれている。第3トレンチ内部電極4T3は、第3トレンチT3において第2絶縁体32の内側に埋め込まれている。第4トレンチ内部電極4T4は、第4トレンチT4において第2絶縁体32の内側に埋め込まれている。平坦部4Fは、X軸方向に延在する平坦形状を有する。平坦部4Fは、第1平坦部4F1と、第2平坦部4F2と、を備える。第1平坦部4F1は、第1絶縁体31において+Z側の端面31Uに形成される。第1平坦部4F1は、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2を端子電極5に接続する。第2平坦部4F2は、第2絶縁体32において−Z側の端面32Dに形成される。第2平坦部4F2は、第3トレンチ内部電極4T3及び第4トレンチ内部電極4T4を端子電極6に接続する。
端子電極5は、第1平坦部4F1の上面に形成される。端子電極5は、第1平坦部4F1を介して第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2に接続される。
端子電極6は、第2平坦部4F2の下面に形成される。端子電極6は、第2平坦部4F2を介して第3トレンチ内部電極4T3及び第4トレンチ内部電極4T4に接続される。
[半導体コンデンサの製造方法]
図16は実施例6における半導体コンデンサの製造方法を示す。以下、図16に基づいて、実施例6における半導体コンデンサ1Fの製造方法を構成する工程(a)〜(j)を説明する。実施例6では、トレンチ形成工程、洗浄工程、絶縁膜形成工程及び電極形成工程の順で行われる電極形成処理を2回実施し、第1トレンチ内部電極4T1、第2トレンチ内部電極4T2、第3トレンチ内部電極4T3及び第4トレンチ内部電極4T4を形成する。実施例6では、先の電極形成処理で半導体基板2の上面2U(表面)に第1トレンチ内部電極4T1(第1トレンチ内部電極)及び第2トレンチ内部電極4T2(第1トレンチ内部電極)が形成される。続いて、次の電極形成処理で半導体基板2の下面2D(裏面)に第3トレンチ内部電極4T3(第2トレンチ内部電極)及び第4トレンチ内部電極4T4(第2トレンチ内部電極)が形成される。その後、端子電極形成処理によって半導体コンデンサ1Fが製造される。
(先の電極形成処理)
先の電極形成処理では、まず、図16(a)に示すように、母材となる半導体基板2を用意する。続いて、先のトレンチ形成工程では、図16(b)に示すように、半導体基板2の上面2Uに第1トレンチT1及び第2トレンチT2を形成する。先のトレンチ形成工程は、実施例1の図3(b)と同様の異方性エッチングによって、半導体基板2の上面2Uに、第1トレンチT1及び第2トレンチT2を形成する。第1トレンチT1及び第2トレンチT2は、所定の深さD10である。
続いて、先の洗浄工程では、図16(c)に示すように、先のトレンチ形成工程にて形成された第1トレンチT1及び第2トレンチT2を洗浄する。先の洗浄工程は、実施例1の図3(c)と同様であり、洗浄槽WTに半導体基板2を浸漬するウェット洗浄(液体処理)によって、第1トレンチT1及び第2トレンチT2に付着した異物(不図示)を除去する。この異物は実施例1と同様のものである。
続いて、先の絶縁膜形成工程では、図16(d)に示すように、先の洗浄工程にて洗浄された第1トレンチT1と、第2トレンチT2と、に第1絶縁膜31を形成する。先の絶縁膜形成工程は、実施例1の図3(d)と同様の熱酸化処理により、第1トレンチT1と、第2トレンチT2と、半導体基板2の上面2Uと、に第1絶縁膜31が形成される。
続いて、先の電極形成工程では、図16(e)に示すように、先の絶縁膜形成工程にて形成された第1絶縁膜31の上面31Uに、実施例1の図3(e)と同様のCVD法を用いて、多結晶シリコン7を堆積する。この堆積により、第1トレンチT1及び第2トレンチT2において第1絶縁膜31の内側が多結晶シリコン7で埋まる。これにより、先の電極形成処理が完了する。なお、図16(e)において、破線及び実線で囲まれた領域A9は、第3トレンチT3(図16(f))が形成される領域である。破線及び実線で囲まれた領域A10は、第4トレンチT4(図16(f))が形成される領域である。
(次の電極形成処理)
次のトレンチ形成工程では、図16(f)に示すように、先の電極形成工程にて第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2が形成された半導体基板2の下面2Dに、第3トレンチT3及び第4トレンチT4を形成する。次のトレンチ形成工程は、実施例1の図3(b)と同様の異方性エッチングによって、第3トレンチT3及び第4トレンチT4を形成する。第3トレンチT3は、所定の深さD10である。第4トレンチT4は、所定の深さD10である。
続いて、次の洗浄工程では、図16(g)に示すように、次のトレンチ形成工程にて形成された第3トレンチT3及び第4トレンチT4を洗浄する。次の洗浄工程は、実施例1の図3(c)と同様であり、洗浄槽WTに半導体基板2を浸漬するウェット洗浄(液体処理)によって、第3トレンチT3及び第4トレンチT4に付着した異物(不図示)を除去する。
続いて、次の絶縁膜形成工程では、図16(h)に示すように、次の洗浄工程にて洗浄された第3トレンチT3及び第4トレンチT4に第2絶縁膜32を形成する。次の絶縁膜形成工程は、実施例1の図3(d)と同様の熱酸化処理により、第3トレンチT3と、第4トレンチT4と、半導体基板2の下面2Dと、第1平坦部4F1の上面4F1uとに、第2絶縁膜32が形成される。
続いて、次の電極形成工程では、図16(i)に示すように、次の絶縁膜形成工程にて形成された第2絶縁膜32の下面32Dに、実施例1の図3(e)と同様のCVD法を用いて、多結晶シリコン7を堆積する。この堆積により、第3トレンチT3及び第4トレンチT4において第2絶縁膜32の内側が多結晶シリコン7で埋まる。なお、図16(i)に示すように、次の絶縁膜形成工程にて第1平坦部4F1の上面4F1uに形成された第2絶縁膜32(図16(h)参照)が除去される。これにより、次の電極形成処理が完了する。
(端子電極形成処理)
端子電極形成処理では、図16(j)に示すように、次の電極形成工程にて形成された第1平坦部4F1の上面4F1uに、端子電極5を形成する。端子電極形成処理では、図16(j)に示すように、次の電極形成工程にて形成された第2平坦部4F2の下面4F2dに、端子電極6を形成する。これにより、端子電極形成処理が完了する。
実施例6では、まず、上面2U側において、第1トレンチ内部電極4T1と、第2トレンチ内部電極4T2と、が同時に形成される。続いて、下面2D側において、第3トレンチ内部電極4T3と、第4トレンチ内部電極4T4と、が同時に形成される。つまり、実施例6は、2回の電極形成処理でトレンチを形成する場合、即ち、半導体基板2の同一面でなく、上面2U及び下面2Dの両面に1回ずつトレンチを形成する場合を示す。例えば、第1トレンチ内部電極4T1と、第2トレンチ内部電極4T2との間に、第3トレンチ内部電極4T3が形成される。このため、上面2U側のトレンチ内部電極と、下面2D側のトレンチ内部電極とは、隣り合う領域に形成される。これにより、上面2U側において第1トレンチ内部電極4T1と、第2トレンチ内部電極4T2と、を形成する際、第1トレンチT1と第2トレンチT2の間の距離が第3トレンチT3よりも長く確保される。また、下面2D側において、第3トレンチ内部電極4T3と、第4トレンチ内部電極4T4と、を形成する際、第3トレンチT3と第4トレンチT4の間の距離が第2トレンチT2よりも長く確保される。
次に、作用を説明する。
実施例6では、半導体基板2の上面に第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2が形成され、半導体基板2の下面に第3トレンチ内部電極4T3及び第4トレンチ内部電極4T4が形成される。
即ち、半導体基板2と、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2との間にコンデンサが形成されると共に、半導体基板2と、第3トレンチ内部電極4T3及び第4トレンチ内部電極4T4との間にもコンデンサが形成される。これにより、半導体基板2の上面2U又は下面2Dに半導体基板2用の端子電極(不図示)を形成すると、半導体コンデンサ1Fは、3端子コンデンサとなる。
従って、半導体基板2に3端子コンデンサを形成する場合であっても、電極形成処理を複数回に分けることで、トレンチの洗浄強度を向上させることができる。
実施例6では、第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2と、第3トレンチ内部電極4T3とは、半導体基板2のZ軸方向(厚さ方向)で重ならない位置に配置される。
実施例6では、第2トレンチ内部電極4T2は、複数の第1トレンチ内部電極4T1に挟まれた領域に形成される。
即ち、上面2U側に第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2を形成する際は、第3トレンチT3の形成する前なので、半導体基板2を掘る前の状態である。このため、上面2U側において、第1トレンチT1と第2トレンチT2との間は強度が十分に確保されている。これにより、第1トレンチT1と第2トレンチT2とを形成しても、洗浄液の圧力に対する耐量(強度)を十分に確保することが可能となる。
また、下面2D側に第3トレンチ内部電極4T3を形成する際は、上面2U側の第1トレンチT1が、絶縁膜31及び第1トレンチ内部電極4T1で埋まっている。同様に、上面2U側の第2トレンチT2も、絶縁膜31及び第2トレンチ内部電極4T2で埋まっている。このため、下面2D側において、第1トレンチT1及び第2トレンチT2に挟まれた領域は、強度が十分に確保されている。これにより、第1トレンチT1及び第2トレンチT2に挟まれた領域に第3トレンチT3を形成しても、洗浄液の圧力に対する耐量(強度)を十分に確保することが可能となる。つまり、トレンチを片側(上面2U側又は下面2D側)にすべて且つ1回の電極形成処理で形成するよりも、同時に形成するトレンチ間の距離を広くとることになるため、洗浄液の圧力に対する耐量(強度)が有利になる。各面側の隣り合うトレンチ内部電極の間に別の面のトレンチ内部電極の領域が存在することから、洗浄液の圧力に対する耐量(強度)が増大する。
従って、半導体基板2の上面2U及び下面2Dの両面にトレンチを形成できる。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に、効果を説明する。
実施例6における半導体コンデンサ1Fの製造方法にあっては、実施例1の(1),(2)の効果に加え、下記の効果が得られる。
(10) 電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された電極を第1電極(第1電極4及び第2電極4)といい、次の電極形成処理によって形成された電極を第2電極(第3電極4及び第4電極4)というとき、
第1電極(第1電極4及び第2電極4)は、半導体基板(半導体基板2)の表面(上面2U)に形成され、
第2トレンチ内部電極(第3電極4及び第4電極4)は、半導体基板(半導体基板2)の裏面(下面2D)に形成される(図16)。
このため、半導体基板(半導体基板2)に3端子コンデンサの構造を形成する場合であっても、電極形成処理を複数回に分けることで、トレンチの洗浄強度を向上させることができる。
(11)第1トレンチ内部電極(第1トレンチ内部電極4T1及び第2トレンチ内部電極4T2)及び第2トレンチ内部電極(第3トレンチ内部電極4T3)は、半導体基板(半導体基板2)の厚さ方向(Z軸方向)で重ならない位置に配置される(図16)。
このため、(10)の効果に加え、半導体基板(半導体基板2)の表面(上面2U)及び裏面(下面2D)の両面にトレンチを形成できる。
以上、本発明の半導体コンデンサの製造方法を実施例1〜実施例6に基づいて説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1〜実施例6では、半導体基板2を酸化炉(不図示)に入れて、酸素中で熱を掛ける熱酸化処理により半導体基板に絶縁膜を形成する例を示した。しかし、これに限られない。例えば、CVD法を用いて半導体基板に絶縁膜を形成しても良い。
実施例1〜実施例6では、基板表面に金属を成膜する端子電極形成処理により、端子電極を形成する例を示した。しかし、これに限られない。例えば、スパッタリング法、真空蒸着法等の公知の手段を用いて端子電極を形成しても良い。
実施例1〜実施例6では、端子電極6をアルミニウムとする例を示した。しかし、これに限られない。例えば、端子電極6をTi(チタン)/Ni(ニッケル)/Ag(銀)としても良い。
実施例1では、隣接するトレンチ間の壁の幅に対するトレンチの深さの比(アスペクト比)を15とする例を示した。しかし、これに限られない。例えば、アスペクト比を15以上としても良い。例えば、アスペクト比を20や30にしても良い。アスペクト比をより大きい100にしても良い。要するに、アスペクト比が15以上であれば、アスペクト比を15以上100未満にしても良く、100以上にしても良い。
実施例1では、図1〜図3に示すように、1つずつトレンチ内部電極4Tを形成する例を示した。また、実施例1では、図4に示すように、同時に2つのトレンチ内部電極4Tを形成し、3回の電極形成処理で6つのトレンチ内部電極4Tを形成する例を示した。しかし、これに限られない。例えば、図4において、一度に3つのトレンチ内部電極4Tを1つおきに形成し、2回の電極形成処理で6つのトレンチ内部電極4Tを形成しても良い。要するに、同時に複数のトレンチ内部電極を形成する際に、同時に形成されるトレンチ間の距離が大きく確保されていれば良い。
実施例4では、第2トレンチT2の底面T2bから半導体基板2の上面2Uまでの距離D6を、第1トレンチT1の底面T1bから半導体基板2の上面2Uまでの距離D5と同じ距離とする例を示した(D5=D6)。しかし、これに限られない。例えば、距離D6を、距離D5以上としても良い(D5≦D6)。要するに、先の電極形成処理でトレンチに形成された第1絶縁膜31と、次の電極形成処理で各トレンチの交差部に形成された第2絶縁膜32と、が同じ厚みになれば良い。
実施例6では、端子電極5側に形成した複数のトレンチ内部電極4Tと、端子電極6側に形成した複数のトレンチ内部電極4Tとを、半導体基板2のZ軸方向(厚さ方向)で重ならない位置に配置する例を示した。しかし、トレンチ内部電極4Tの配置はこれに限定されるものではない。
例えば、図17に示すように、端子電極5側に形成した複数のトレンチ内部電極4Tと、端子電極6側に形成した複数のトレンチ内部電極4Tとを、半導体基板2のZ軸方向(厚さ方向)で重なる位置(同じ位置)に配置しても良い。半導体基板2の同じ位置にトレンチを形成すると、容量を確保しつつ、アスペクト比は小さくなる。半導体基板2の上面2U及び下面2Dの両面にトレンチTを形成しても、上面2U及び下面2Dの各面に複数回トレンチTを形成することで、トレンチTの洗浄強度を向上させることができる。
また、例えば、図18に示すように、端子電極5側に形成した複数のトレンチ内部電極4Tと、端子電極6側に形成した複数のトレンチ内部電極4Tとを、半導体基板2の上面2U(表面)と下面2D(裏面)とで、Z軸まわりに90°回転させた位置に配置しても良い。言い換えると、例えば、半導体基板2の上面2U側でトレンチ内部電極4Tが並んだ方向を基準として、90°回転させた向きに半導体基板2の下面2D側でトレンチ内部電極4Tを並べて配置しても良い。また、例えば、半導体基板2の下面2D側でトレンチ内部電極4Tが並んだ方向を基準として、90°回転させた向きに半導体基板2の上面2U側でトレンチ内部電極4Tを並べて配置しても良い。なお、図18において、端子電極6側に形成したトレンチ内部電極4Tは、半導体基板2の下面2Dを一回だけ掘って単一のトレンチを形成し、そのトレンチに絶縁膜や多結晶シリコンを埋めているわけではない。端子電極5側に形成したトレンチ内部電極4Tも同様である。
なお、図17と図18中の第1絶縁膜31は、端子電極5側のトレンチ内部電極4Tと、半導体基板2との間に形成した絶縁膜を示す。第2絶縁膜32は、端子電極6側のトレンチ内部電極4Tと、半導体基板2との間に形成した絶縁膜を示す。
1A,1B,1C,1D,1E,1F 半導体コンデンサ
2 半導体基板
2D 下面(裏面)
2U 上面(表面)
3,31,32 絶縁膜
4,4a,4b 電極
4F,4F1,4F2 平坦部
4T,4T1,4T2,4T3,4T4 トレンチ内部電極
5,6 端子電極
7 多結晶シリコン(電極材)
CA コンタクト領域
H,H1,H2,H3,H4,H5 コンタクトホール
P 柱(非トレンチ形成部)、壁(非トレンチ形成部)
T,T1,T2,T3,T4 トレンチ
W,W1,W2,W3,W4,W5 幅

Claims (11)

  1. トレンチに形成された電極を備える半導体コンデンサの製造方法において、
    半導体基板に前記トレンチを形成するトレンチ形成工程と、
    前記トレンチ形成工程に続き、前記トレンチを洗浄する洗浄工程と、
    前記洗浄工程に続き、前記トレンチに絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
    前記絶縁膜形成工程に続き、前記トレンチに電極材を埋め込んで前記電極を形成する電極形成工程と、を有し、
    前記トレンチ形成工程、前記洗浄工程、前記絶縁膜形成工程及び前記電極形成工程の順で行われる電極形成処理を複数回実施し、前記半導体基板において前記トレンチに挟まれた非トレンチ形成部を介して前記電極を形成する
    ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。
  2. 請求項1に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
    前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された電極を第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された電極を第2電極というとき、
    前記第2電極は、複数の前記第1電極に挟まれた領域に形成される
    ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。
  3. 請求項1に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
    前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された電極を第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された電極を第2電極というとき、
    前記第1電極は、前記半導体基板の表面に形成され、
    前記第2電極は、前記半導体基板の裏面に形成される
    ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。
  4. 請求項3に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
    前記第1電極及び前記第2電極は、前記半導体基板の厚さ方向で重ならない位置に配置される
    ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。
  5. 請求項1から請求項4までの何れか一項に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
    前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された電極を第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された電極を第2電極というとき、
    前記第1電極は、前記第2電極と隣接し、
    前記半導体基板は、前記第1電極及び前記第2電極の間の領域に、前記第1電極及び前記第2電極と絶縁された電極とのコンタクト領域を有する
    ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。
  6. 請求項1に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
    前記半導体基板の非トレンチ形成部は、桝目状に形成され、
    前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された電極を第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された電極を第2電極というとき、
    前記第1電極は、前記第2電極と交差し、
    次の電極形成処理に含まれるトレンチ形成工程で形成されたトレンチの底面から前記半導体基板の表面までの距離は、先の電極形成処理に含まれるトレンチ形成工程で形成されたトレンチの底面から前記半導体基板の表面までの距離以上である
    ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。
  7. 請求項1から請求項6までの何れか一項に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
    前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第1絶縁膜及び第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第2絶縁膜及び第2電極というとき、
    前記第1電極は、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間の領域に形成され、
    前記次の電極形成処理は、前記絶縁膜形成工程に続き、前記第1電極の表面が露出するまで前記第2絶縁膜の一部を除去して、前記第1電極と前記第2電極とを端子電極に接続するためのコンタクトホールを開口するコンタクトホール開口工程を有する
    ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。
  8. 請求項1から請求項6までの何れか一項に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
    前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第1絶縁膜及び第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第2絶縁膜及び第2電極というとき、
    前記第1電極と前記第2電極とを端子電極に接続するためのコンタクトホールを形成する領域には、前記第2絶縁膜及び前記電極材が順次積層され、
    前記次の電極形成処理は、前記電極形成工程に続き、前記コンタクトホールを介して前記第1電極を前記第2電極に接続する接続部の表面が露出するまで、前記第2絶縁膜の一部及び前記電極材の一部を除去して、前記コンタクトホールを開口するコンタクトホール開口工程を有する
    ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。
  9. 請求項1から請求項6までの何れか一項に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
    前記電極形成処理のうち、先の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第1絶縁膜及び第1電極といい、次の電極形成処理によって形成された絶縁膜及び電極の夫々を第2絶縁膜及び第2電極というとき、
    端子電圧を介して前記第1電極を前記第2電極に接続するための接続部が、前記第1絶縁膜と前記第2絶縁膜との間の領域に形成され、
    前記次の電極形成処理は、前記電極形成工程に続き、前記接続部の表面が露出するまで前記第2絶縁膜の一部と、前記電極材とを除去して、前記接続部の表面を平坦化する平坦化工程を有する
    ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。
  10. 請求項1から請求項9までの何れか一項に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
    前記電極材は、多結晶シリコンである
    ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。
  11. 請求項1から請求項9までの何れか一項に記載された半導体コンデンサの製造方法において、
    前記非トレンチ形成部の幅に対する前記トレンチの深さの比は、15以上である
    ことを特徴とする半導体コンデンサの製造方法。
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