JP2018021613A - ハブユニット軸受の隙間測定方法 - Google Patents

ハブユニット軸受の隙間測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】内輪変形の影響を抑制しながら、ハブユニット軸受のアキシアル隙間を精度良く、且つ容易に測定する。【解決手段】インボード側玉列を構成する内輪軌道面8bが形成された内輪10を、正隙間の状態でハブ本体9の圧入部11に嵌合した後と、内輪10を負隙間の状態で圧入部11に嵌合した後と、にインボード側玉列の軸方向位置を実測する。軸方向位置の差から転動体変位量を算出し、転動体変位量をハブユニット軸受の負のアキシアル隙間とする。【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車輪を回転自在に支持するハブユニット軸受において、ハブユニット軸受のアキシアル隙間を測定する、隙間測定方法に関する。
自動車の車輪を回転自在に支持するハブユニット軸受などの複列軸受(例えば、複列アンギュラ玉軸受)は、軸受に付与した予圧が高くなるほど、そのモーメント剛性が増加する(自動車の操縦安定性が向上する)。しかし、予圧が高くなり過ぎると回転トルクが高くなる(自動車の燃費が悪化する)、軸受寿命が低下するなどの弊害が発生することが知られている。このため、生産ラインの組立工程では、ハブユニット軸受に付与した予圧(負のアキシアル隙間)が適正範囲にあることを確認している。
特許文献1は、この様なハブユニット軸受の予圧を測定する方法を開示している。特許文献1に記載された隙間測定方法は、正のアキシアル隙間を残した状態で、内輪をハブに圧入(仮圧入)する。この状態で、ハブの肩部と内輪の端面との隙間(S)を測定すると共に、軸受のアキシアル隙間(Δa‘)の測定を行う。次いで、内輪を肩部に当接するまで圧入する本圧入作業を行う。Δa=Δa‘−Sから負のアキシアル隙間(Δa)を求めている。
特開2006−342877号公報
特許文献1に記載された隙間測定方法の場合、ハブの肩部と内輪の端面との隙間(S)を測定するために、エアマイクロメータと同様の測定原理を用いており、バブの肩部に空気孔を設ける必要がある。このため、ハブの加工が煩雑となるのに加えて、ハブの肩部付近の強度が低下する、空気孔を介して泥水が侵入する、などの懸念がある。
尚、ハブの肩部と内輪の端面との隙間(S)測定を、仮圧入後と本圧入後における内輪内端面の変位量で代用する方法も考えられる。この場合、空気孔は不要となり、上記の懸念も発生しなくなるが、しまり嵌めによりハブに圧入固定される内輪は、嵌合面の摩擦で圧入力が残留して変形した状態となるので、ハブユニット軸受の隙間測定結果の誤差が大きくなる虞がある。
本発明は、内輪変形の影響を抑制しながら、ハブユニット軸受のアキシアル隙間を精度良く、且つ容易に測定する方法を提供する事を目的とする。
本発明は、複列の外輪軌道面を有する外輪と、複列の内輪軌道面を有し、内輪と、前記内輪が嵌合される圧入部を有するハブ本体と、から成るハブと、前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間にそれぞれ組み込まれた複数の転動体と、を備えたハブユニット軸受の隙間測定方法であって、前記内輪には、前記複列の内輪軌道面のうち、一方の転動体列を構成する内輪軌道面が形成されており、前記内輪を正隙間の状態で前記圧入部に嵌合した後と、前記内輪を負隙間の状態で前記圧入部に嵌合した後と、に実測された前記一方の転動体列の軸方向位置の差から転動体変位量を算出し、前記転動体変位量を負のアキシアル隙間としている。
さらに、前記転動体変位量を、予め設定された転動体変位量と予圧量との関係を比較することにより補正している。
さらに、前記一方の転動体列の径方向の変位を実測して転動体膨張量を求め、予め設定された前記転動体膨張量と前記転動体変位量の関係式により、前記転動体変位量を補正している。
本発明のハブユニット軸受の隙間測定方法によれば、内輪変形の影響を抑制しながら、ハブユニット軸受のアキシアル隙間を精度良く、且つ容易に測定することができる。即ち、ハブユニット軸受に対して付与した予圧を測定する際、仮圧入時と本圧入時における、転動体列の軸方向位置の変位を直接測定しているので、内輪変形の影響を抑制して、ハブユニット軸受に付与した予圧を正確に測定可能となる。また、ハブ等に測定の為の加工を施す必要も無いので、隙間の測定が容易である。
第1実施形態を示す、ハブユニット軸受の仮圧入状態の断面図。 図1の本圧入(加締め加工)状態。 第2実施形態を示す、ハブユニット軸受の仮圧入状態の断面図。 図3の本圧入(加締め加工)状態。 第3実施形態を示す、ハブユニット軸受の本圧入状態の断面図。 第4実施形態を示す、ハブユニット軸受の本圧入状態の断面図。
以下、本発明のハブユニット軸受の隙間測定方法について、図面を参照して説明する。ハブユニット軸受の形態に関しては、支持する自動車の車輪が従動輪(FR車及びRR車の前輪、FF車の後輪)、あるいは駆動輪(FR車及びRR車の後輪、FF車の前輪及び四輪駆動車の全輪)のいずれであっても本発明の対象となる。尚、以下の説明においては、ハブユニット軸受が自動車に搭載された状態で、自動車の車体幅方向外方に相当する側(各図の下側)をアウトボード側と言う。一方、自動車の車体幅方向内方に相当する側(各図の上側)をインボード側と言う。
[第1実施形態]
図1及び2は、第1実施形態を示している。ハブユニット軸受1は、内周面に複列(2列)の外輪軌道面6a,6bを有する外輪2と、外輪2の内径側へ同心に配され、外周面に複列の内輪軌道面8a,8bを有するハブ3と、複列の外輪軌道面6a,6b及び内輪軌道面8a,8bの間にそれぞれ組み込まれた複数の転動体である玉4a,4bと、を備えている。
外輪軌道面6aと内輪軌道面8aとの間に転動自在に組み込まれた複数の玉4aは、アウトボード側玉列を構成し、外輪軌道面6bと内輪軌道面8bとの間に転動自在に組み込まれた複数の玉4bは、インボード側玉列を構成している。各玉列に組み込まれた玉4a,4bは、それぞれ環状を成す保持器5に形成されたポケット内に回転自在に保持されている。
外輪2は、車体側構成部材(懸架装置のナックル)に固定されて非回転状態に維持される静止輪であり、その外周面から径方向外方に向かって突出した固定フランジ7が一体成形されている。固定フランジ7に形成した雌ねじ孔に、ナックルに挿通された固定用ボルト(不図示)を締結することで、外輪2を懸架装置のナックル(不図示)に固定することができる。
ハブ3は、車輪側構成部材(車輪のディスクホイール及び制動装置のブレーキロータ)と共に回転軸Cを中心に回転する回転輪であり、ハブ本体9と内輪10とを組み合わせて構成されている。ハブ本体9は、アウトボード側に車輪側構成部材(不図示)を固定するための回転フランジ14が形成され、軸方向中間部にアウトボード側の内輪軌道面8aが形成されている。
内輪10は、ハブ本体9のインボード側の外周部を全周に亘って縮径させて凹ませてなる圧入部11に、圧入して外嵌固定されている。内輪10には、インボード側の内輪軌道面8bが形成されている。
後述する様に、ハブ本体9のインボード側端部を径方向外側に塑性変形させて加締めることにより、内輪10は、ハブ本体9の段差面12と加締め部13(図2参照)との間に挟み込まれた状態でハブ本体9へ位置決め固定される。これにより、ハブユニット軸受1に対して所定の予圧が付与される。本実施形態においては、後述する隙間測定方法によってハブユニット軸受1に付与した予圧を正確に特定する事ができる。
なお、加締めによる固定に代えて、例えば、内輪10をハブ本体9の圧入部11に圧入した後、ナットなどの締結部材により規定のトルクで締め付けることによって、ハブユニット軸受に対して所定の予圧を付与する場合もある。この場合も、後述する隙間測定方法を用いて予圧を正確に特定することが可能である。
回転フランジ14は、外輪2を越えて径方向外側に向かって延出しており、その延出端付近には、図示しないハブボルトを固定するための複数の貫通孔が設けられている。回転フランジ14のアウトボード側の側面は、車輪側構成部品を固定するために、回転軸Cと直交する平滑な円輪状平面に形成されている。
また、ハブ本体9のアウトボード側端部には、車輪側構成部品の径方向の位置決めを図るためのパイロット部15を設けている。パイロット部15は、回転軸Cと同心の円筒形状に形成されており、そのアウトボード側の端面を、回転軸Cと直交する平滑な円輪状平面としている。
ハブユニット軸受1は、軸受内部を外部から封止して密封状態に保つための密封装置が設けられており、これにより、外部から泥水や塵埃などの異物が内部に侵入することを防止すると共に、内部に封入された潤滑剤が外部へ漏洩することを防止している。
具体的には、外輪2のアウトボード側端部とハブ3の間に、鋼板製の芯金に弾性材を連結してなる多リップシールである密封部材16を設けている。ハブユニット軸受1のインボード側には、図示しないキャップ、またはパックシールを設けることで、軸受内部の密封性を保つことができる。
上述した様なハブユニット軸受1の負のアキシアル隙間(予圧)を測定する方法(組立工程)について説明する。まず、図1に示すように、内輪10をハブ本体9の圧入部11に圧入し、内輪10のアウトボード側端面がハブ本体9の段差面12に当接する手前で止める(仮圧入)。この状態では内輪11の端面と段差面12との間には所定の隙間が存在し、軸受のアキシアル隙間は正である。
仮圧入の状態で、インボード側玉列の被測定部(各玉4bのインボード側の転動面により構成される仮想面)から、ハブ本体9の基準面(回転フランジ14のアウトボード側面)までの軸方向寸法T0を測定する。
軸方向寸法T0の測定は以下の手順で行われる。まず、ハブユニット軸受1は、ハブ本体9のパイロット部15を収容する凹部が形成された基準台20の上に、測定の基準面である回転フランジ14のアウトボード側面が基準部29に当接した状態で設置される。ハブユニット軸受1は、アウトボード側が鉛直方向下方を向き、インボード側が鉛直方向上方を向いた状態で、基準台20の上に設置される。そして、測定治具21の測定部28を、インボード側玉列を構成する各玉4bに当接させ、基準部29から測定治具21までの軸方向寸法をダイヤルゲージ等の変位計23によって測定する。本測定により得られた測定値を、軸方向寸法T0としている。
測定治具21は、有底円筒状に形成されており、円板部25と円筒部27とを備えている。円板部25は、円盤形状であり、インボード側面の中央部(測定時、回転中心Cと整合する位置)に円錐形状の凹部26を備えている。円筒部27は、円板部25の外周縁から軸方向(アウトボード側)に向けて延出しており、内輪10の外径よりも僅かに大きい内径寸法を有し、外輪軌道面6bのインボード側肩部の内径よりも小さい外径寸法を有している。測定治具21の開口側先端(円筒部27のアウトボード側端部)である測定部28は、円板部25と平行となる円輪状平面に形成されている。鋼球22が、凹部26の円錐面に全周に亙り当接した状態で、測定治具21に置かれ、或は係止されている。
測定時、ハブユニット軸受1のインボード側(鉛直方向上方)から測定治具21を挿入し、測定部28を、インボード側玉列を構成する各玉4bに当接させる。この時、平面である測定部28は、回転軸Cと直交する位置関係となり、各玉4bのインボード側の頂部とそれぞれ当接している。この状態で、鋼球22のインボード側の頂部に、変位計23の検出部を当接させて、基準台20の基準部29との軸方向距離を測定して、軸方向寸法TOとする。
内輪10がハブ本体9に仮圧入(正のアキシアル隙間)された状態において、アウトボード側玉列を構成する各玉4aは、外輪軌道面6aと内輪軌道面8aとの間に、隙間無く挟持されている。一方、インボード側玉列の各玉4bは、測定治具21の重量に押圧されて外輪軌道面6bに当接しているが、内輪軌道面8bとの間には軸方向の隙間が存在している。この隙間は仮圧入時の軸受の正のアキシアル隙間と同じ寸法であり、測定冶具21の重量はハブユニット軸受1の予圧より十分小さい事を考慮すれば、軸方向寸法TOは、アキシアル隙間が零(予圧が零)の状態における、インボード側玉列の軸方向位置であると見做せる。
続いて、図2に示すように、ハブ本体9のインボード側端部を径方向外側に塑性変形させる加締め加工を行い、内輪10の端面がハブ本体9の段差面12に当接するまで内輪10を圧入する(本圧入)。
加締め加工後の、インボード側玉列の軸方向寸法T1を、上述した測定方法と同じ要領で測定する。そして、加締め加工前後(仮圧入時と本圧入時)のインボード側玉列の軸方向変位量ΔT=T1−T0を、軸受の負のアキシアル隙間としている。
上述したハブユニット軸受の隙間測定方法によれば、内輪変形の影響を抑制しながら、ハブユニット軸受のアキシアル隙間を精度良く、且つ容易に測定することができる。
即ち、ハブユニット軸受1に対して付与した予圧(負のアキシアル隙間)を測定する際、仮圧入時と本圧入時における、インボード側玉列の軸方向位置の変位を直接測定する事により、内輪10の変形の影響を抑制して、ハブユニット軸受1に付与した予圧を正確に測定可能となる。また、ハブ本体9等に測定の為の加工を施す必要も無いので、容易に隙間の測定が可能である。
また、基準台20の上に、基準面である回転フランジ14のアウトボード側面を接触させた状態で、回転軸Cが鉛直方向となるようにハブユニット軸受1を設置しているので、軸受の倒れの影響を抑制することができる。さらに、測定治具21を安定且つ均一な状態でインボード側玉列に接触させることができるので、精度よく、かつ安定して軸方向寸法を測定できる。
なお、基準台20に凹部を設けずに、パイロット部15のアウトボード側端面が基準部29に当接する状態でハブユニット軸受1を設置して(パイロット部15のアウトボード側端面を基準面として)、基準部29からインボード側玉列までの軸方向寸法を測定しても良い。
内輪10の圧入、或は加締め加工によって、内輪10に形成されたインボード側の内輪軌道面8bが径方向に膨張する事が考えられる。この場合、インボード側玉列を構成する各玉4bが径方向外側に変位して、軸方向位置が変わらずに予圧が上昇する。従って、ハブユニット軸受毎に、予め、インボード側玉列の軸方向変位量と予圧との関係を求めておき、インボード側玉列の軸方向変位量を補正して、インボード側玉列が径方向に変位していない状態に相当する負のアキシアル隙間を求めることもできる。
[第2実施形態]
図3及び4は、第2実施形態を示している。本実施形態のハブユニット軸受1aは、内輪10aの溝肩部の径寸法が大きいために、インボード側玉列の玉4bの頂部と内輪1aとが軸方向に重畳している。従って、各玉4bの頂部は、内輪10aにより覆われており、インボード側に露出していない(インボード側から見えない)。
本実施形態の場合、測定冶具21aの測定部28aの形状を、先端側(アウトボード側)に向かうに従い大径となる部分円錐面としている。そして、各玉4bの頂部よりも径方向外側に位置する転動面に、測定部28aを当接させている。部分円錐面である測定部28aの頂角は、100〜140度(好ましくは、110〜130度)としている。
本実施形態においても、仮圧入の状態(図3)に於いて、インボード側玉列の被測定部(測定部28aと当接する、各玉4bのインボード側の転動面)から、ハブ本体9の基準面までの軸方向寸法T0を測定する。
続いて、加締め加工後の状態(図4)に於いて、インボード側玉列の軸方向寸法T1を測定して、インボード側玉列の軸方向変位量ΔT=T1−T0から、軸受の負のアキシアル隙間を求めている。
本実施形態の場合、前述した第1実施形態と比較して、圧入、或は加締め加工によって内輪軌道面8bが径方向に膨張する影響をより強く受ける。したがって、ハブユニット軸受毎に、予め、軸方向変位量と予圧との関係を求めておき、インボード側玉列の軸方向変位量を補正して、負のアキシアル隙間としている。その他の構成及び作用は、前述した第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
図5は、第3実施形態を示している。本実施形態の測定対象であるハブユニット軸受1bは、複列の外輪軌道面6c,6dを有する外輪2aの内径側には、複列の内輪軌道面8c,8dを有するハブ3aが配されており、複列の外輪軌道面6c,6d及び内輪軌道面8c,8dの間には、それぞれ複数の転動体である円すいころ17a,17bが組み込まれている。外輪軌道面6cと内輪軌道面8cとの間に転動自在に組み込まれた複数の円すいころ17aは、アウトボード側ころ列を構成し、外輪軌道面6dと内輪軌道面8dとの間に転動自在に組み込まれた複数の円すいころ17bは、インボード側ころ列を構成している。各ころ列に組み込まれた円すいころ17a,17bは、保持器5aに形成されたポケット内に回転自在に保持されている。
前述した第1,2実施形態は、内輪を1つだけ備え、内輪10(10a)をハブ本体9のインボード側に配設したハブ3の構成を示している。本実施形態のハブユニット軸受1bは、2つの内輪10b,10cを備え、内輪10bをハブ本体9aの圧入部11aのアウトボード側に圧入固定し、内輪10cを圧入部11aのインボード側に圧入固定した構成としている。各内輪10b,10cは、それぞれの小径側端面を突き合わせた状態で、ハブ本体9aの段差面12aと加締め部13との間に狭持されている(加締め加工後)。
測定冶具21bの測定部28bの形状は、先端側(アウトボード側)に向かうに従い大径となる部分円錐面としている。そして、各円すいころ17bの頭部で、頭頂部よりも径方向内側(内輪10cの側)に位置する部分に、測定部28bを当接させている。
なお、各円すいころ17a,17bの頭部は部分球面状であり、頭頂部には凹部18が設けられているので、測定部28bは、凹部18よりも径方向内側の頭部に当接させている(測定部28bが凹部18と重ならないようにしている)。
内輪10bが段差面12aに当接し、内輪10bと内輪10cとの間に軸方向の隙間が存在する仮圧入の状態(不図示)に於いて、インボード側ころ列の被測定部(各ころ17bの頭部により構成される仮想面)から、ハブ本体9aの基準面までの軸方向寸法T0を測定する。
そして、加締め加工後の状態(図5)に於いて、インボード側ころ列の軸方向寸法T1を測定して、インボード側ころ列の軸方向変位量ΔT=T1−T0から、軸受の負のアキシアル隙間を求めている。その他の構成及び作用は、前述した第1,2実施形態と同様である。
[第4実施形態]
図6は、第4実施形態を示している。本実施形態の測定対象は第2実施形態のハブユニット軸受1aと同じ軸受であり、インボード側玉列の径方向の変位を実測して転動体膨張量を求め、予め設定した関係式により、前記転動体膨張量を転動体の軸方向変位量に変換する機能を有する測定治具21cにより、軸受のアキシアル隙間を測定している。
測定治具21cは、全体が略有底円柱状であり、円板部25aと、円筒部27cと、L型アーム30と、可動円柱31と、を備えている。円板部25aのアウトボード側面には円筒部27cが延在しており、円筒部27cの周方向に関して等間隔となる複数位置に設けたスリットに、L型アーム30を取り付けている。L型アーム30は、軸方向と径方向にそれぞれ延びる2本のアームを有しており、90度の交角で各アームが連結された部分(アームが直角に折れ曲がった部分)を支点32として、揺動可能に取り付けられている。軸方向に延びるアームの先端に形成された測定部28cは、径方向に変位(揺動)可能である。径方向に延びるアームの先端は、軸方向に変位(揺動)可能であり、可動円柱31のアウトボード端部に連結されている。可動円柱31は、全体が円柱状であり、円板部25aの中央に設けられた貫通孔に、軸方向に滑らかに変位可能な状態で取り付けられている。可動円柱31のインボード側面には円錐状の凹部26が形成されており、この凹部26には鋼球22が置かれ、或は係止されている。
複数のL型アーム30の測定面28cの形状は、先端側(アウトボード側)に向かうに従い大径となる部分円錐面(円周方向にも間欠した面)としている。測定面28cが径方向に変位すると、支点32を揺動中心として連結部33が軸方向に変位する。連結部33の移動により可動円柱31が軸方向に変位し、可動円柱31の変位量は、鋼球22を介して変位計23により測定される。部分円錐面である測定面28cの頂角は、測定面28aの頂角よりも小さい角度(例えば、90〜120度)として、各玉4bの径方向の膨張に対する測定感度を高めている。
なお、測定部28cの径方向変位量に対する連結部33の軸方向変位量の比率は、軸方向アームと径方向アームの長さ寸法の比率により、任意に設定することができる。
本実施形態の測定冶具21cによりハブユニット軸受1aのアキシアル隙間を測定する場合、インボード側玉列の上に設置された測定冶具21cの測定部28a(図6の測定治具21cの左半部)は、前述した第2実施形態と同様に、インボード側玉列の軸方向位置に応じて変位する。一方、測定面28aとは異なる玉4bの転動面に当接するL型アーム30の測定面28cは、内輪軌道面8bの膨張によるインボード側玉列を構成する各玉4bのPCDの増加により、径方向外側に変位する。そして、L型アーム30が支点32を中心に揺動することにより、可動円柱31がアウトボード側に移動して、見かけ上、アキシアル隙間が減少(予圧が増加)した測定結果となる。
このように、本圧入、或いは加締め加工後に、アキシアル隙間の減少(予圧の増加)による鋼球22の軸方向の移動方向(測定治具21c全体がアウトボード側へ移動)と、各玉4bのPCDの増加(予圧の増加)による鋼球22の軸方向の移動方向が同じとなるので、鋼球22の軸方向の変位を測定すれば、軸受の予圧を測定することができる。
L型アーム30の径方向と軸方向の各アームの長さの比率、及び測定部28cの頂角により、各玉4bのPCD増加量と鋼球22の軸方向変位量の倍率を任意に調整可能であるので、PCD増加量の影響度に応じて、ハブユニット軸受毎にL型アーム30の形状を調整すれば、予圧測定の精度をより高めることができる。その他の構成及び作用は、前述した第1,2実施形態と同様である。
第1,2実施形態の隙間測定方法は、内輪の圧入、又は加締め加工により、インボード側玉列の径方向外側への膨張量(PCDの増加量)が小さい場合に適している。特に、インボード側玉列のインボード側頂部を測定する第1実施形態の場合、軸方向の変位を安定して測定可能であり、アキシアル隙間を正確に測定する事ができる。
第4実施形態は、インボード側玉列の径方向外側への膨張量が大きい場合に特に有効な隙間測定方法であり、インボード側玉列の膨張による測定誤差を自動的に補正して、アキシアル隙間を精度良く測定することができる。
また、内輪の本圧入は、加締め加工を伴う必要は無く、負のアキシアル隙間となるように単に内輪を圧入した場合でも、本発明の隙間測定方法が適用可能である。
本発明のハブユニット軸受の隙間測定方法は、自動車等の車輪を回転自在に支持するハブユニット軸受において、負のアキシアル隙間を測定して予圧を確認するのに利用可能である。
1、1a〜1c ハブユニット軸受
2,2a 外輪
3,3a ハブ
4a,4b 玉(転動体)
5,5a 保持器
6a〜6d 外輪軌道面
7 固定フランジ
8a〜8d 内輪軌道面
9,9a ハブ本体
10,10a〜10c 内輪
11,11a 圧入部
12,12a 段差面
13 加締め部
14 回転フランジ
15 パイロット部
16 密封部材
17a,17b 円すいころ(転動体)
18 凹部
20 基準台
21,21a〜21c 測定治具
22 鋼球
23 変位計
25,25a 円板部
26 凹部
27,27a〜27c 円筒部
28,28a〜28c 測定部
29 基準部
30 L型アーム
31 可動円柱
32 支点
33 連結部

Claims (3)

  1. 複列の外輪軌道面を有する外輪と、
    複列の内輪軌道面を有し、内輪と、前記内輪が嵌合される圧入部を有するハブ本体と、から成るハブと、
    前記外輪軌道面と前記内輪軌道面との間にそれぞれ組み込まれた複数の転動体と、を備えたハブユニット軸受の隙間測定方法であって、
    前記内輪には、前記複列の内輪軌道面のうち、インボード側の転動体列を構成する内輪軌道面が形成されており、
    前記内輪を正隙間の状態で前記圧入部に嵌合した後と、前記内輪を負隙間の状態で前記圧入部に嵌合した後と、に実測されたインボード側の転動体列の軸方向位置の差から転動体変位量を算出し、前記転動体変位量を負のアキシアル隙間とすることを特徴とするハブユニット軸受の隙間測定方法。
  2. 前記転動体変位量を、予め設定された転動体変位量と予圧量との関係を比較することにより補正する請求項1に記載のハブユニット軸受の隙間測定方法。
  3. インボード側の転動体列の径方向の変位を実測して転動体膨張量を求め、予め設定された前記転動体膨張量と前記転動体変位量の関係式により、前記転動体変位量を補正する請求項1又は2に記載のハブユニット軸受の隙間測定方法。
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