JP2018020442A - 積層フィルム - Google Patents
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Abstract
Description
1.支持基材の少なくとも一方の面に樹脂層を有し、かつ下記の条件1および条件2を満たすことを特徴とする積層フィルム。
条件2.樹脂層表面におけるヒドロキシプロピルアクリレートの後退接触角が30°以上
2.前記樹脂層がポリオルガノシロキサンを含み、該ポリオルガノシロキサンがジメチルシロキサンセグメント、アルキレン−メチルシロキサンセグメントおよびフルオロアルキル−メチルシロキサンセグメントを含むことを特徴とする1.に記載の積層フィルム。
3.前記樹脂層のフッ素原子/ケイ素原子の比が0.005以上0.1未満であることを特徴とする2.に記載の積層フィルム。
条件1.原子間力顕微鏡により樹脂層表面側から測定した弾性率が15MPa以下
条件2.樹脂層表面におけるヒドロキシプロピルアクリレートの後退接触角が30°以上。
本発明の積層フィルムは、支持基材の少なくとも一方の側の面に、前述の条件を満たす樹脂層を有するものであればよく、支持基材の両方の面に樹脂層を有してもよいし、樹脂層の支持基材への密着性、帯電防止性、耐溶剤性等を付与するため支持基材と樹脂層の間に1層以上の中間層を設けてもよい。
前述の樹脂層用樹脂組成物は、前述の本発明の積層フィルムの樹脂層に好ましい樹脂組成物を指す。樹脂層、または樹脂層用樹脂組成物として前述の条件を満たすことができればその組成は特に限定されないが、アルキッド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、長鎖アルキル基含有樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、有機系とシリコーン系の混合もしくは共重合樹脂などが好ましく、優れた離型性や耐熱性からシリコーン系樹脂がより好ましく、特に硬化型シリコーン系樹脂が好ましい。
前述の樹脂層用塗料組成物は、前述の積層フィルムの樹脂層、もしくは前述の樹脂層用樹脂組成物を形成することができる室温にて液体の性状を示す混合物であり、少なくとも後述する積層フィルムの製造方法によって、樹脂層用樹脂組成物を形成可能な材料(以降これを樹脂前駆体と呼ぶ)と、重合開始剤、硬化剤、硬化触媒を含み、さらに溶媒、粒子、帯電防止剤などの各種添加剤を含んでもよい。
前述のように離型性や耐熱性の観点から、シリコーン系樹脂、特に硬化型シリコーン系樹脂を形成可能な樹脂前駆体が好ましく、「付加反応型」、「縮重合反応型」、「ラジカル付加型」、「カチオン重合型」の樹脂前駆体、および重合開始剤、硬化剤、硬化触媒を含む塗料組成物がより好ましく、「付加反応型」が最も好ましい。
本発明の積層フィルムでは、支持基材と樹脂層間の層間密着性向上や、積層フィルムの帯電防止、樹脂層の耐溶剤性や、支持基材からの低分子量成分の表面移行を抑制する(以降、オリゴマーブロック性とする)目的から、支持基材と樹脂層の間に1層以上の中間層を設けてもよい。
中間層用塗料組成物は、特に限定されないが、前述の支持基材と樹脂層の密着性を付与する目的からは、有機ケイ素化合物、及びまたは有機ケイ素化合物加水分解物の縮合体を含有することが好ましい。
前述の樹脂層用塗料組成物と中間層用塗料組成物は溶媒を含んでもよく、製造適性の面から溶媒を含むことが好ましい。ここで溶媒とは塗布後の乾燥工程にてほぼ全量を蒸発させることが可能な常温、常圧で液体である物質を指す。本発明の積層フィルムに適した塗料組成物は、溶媒を含んでもよい。溶媒の種類数としては1種類以上20種類以下が好ましく、より好ましくは1種類以上10種類以下、さらに好ましくは1種類以上6種類以下である。
本発明における支持基材としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリアミドフィルム、アクリル樹脂フィルム、ノルボルネン系樹脂フィルム、シクロオレフィン樹脂フィルム等が挙げられるが、特に積層フィルムに使用される支持基材としては、機械的強度、耐熱性、熱寸法安定性および耐薬品性に優れ、且つ経済的である2軸延伸ポリエステルフィルムが好ましい
支持基材の表面には、前記樹脂層を形成する前に各種の表面処理を施すことも可能である。表面処理の例としては、薬品処理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線照射処理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、レーザー処理、混酸処理およびオゾン酸化処理が挙げられる。これらの中でもグロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ放電処理および火焔処理が好ましく、グロー放電処理と紫外線処理がさらに好ましい。
本発明の積層フィルムの表面に存在する前記樹脂層は、塗料組成物を支持基材、または中間層を設けた支持基材上に塗布することにより形成する方法が好ましい。また、樹脂層と支持基材と樹脂層の間に中間層を設ける場合も同様に、支持基材上に中間層用塗料組成物塗布することにより形成する方法が好ましい。
次いで、支持基材等の上に塗布された液膜を乾燥する。得られる積層フィルム中から完全に溶媒を除去することに加え、塗膜の硬化を促進する観点からも、乾燥工程では液膜の加熱を伴うことが好ましい。
本発明の積層フィルムは離型フィルムとして好適に用いることができる。特に液晶偏光板、位相差板等の光学用途フィルム製造時に用いる粘着剤保護用の離型フィルムとして好適に用いることができる
[中間層用塗料組成物1]
以下の材料を混合し、2プロパノール/トルエン混合溶媒(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度4質量%の中間層用塗料組成物1を得た。
・エポキシ基含有有機ケイ素化合物
(BY24−846B:東レ・ダウコーニング株式会社製) 5質量部
・メタクリル基含有有機ケイ素化合物
(OFS−6030:東レ・ダウコーニング株式会社製) 5質量部
・アルミニウムキレート化合物
(BY24−846E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A1を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 9質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 1質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A2を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 8質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 2質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A3を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 7質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 3質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A3−2を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 7質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 3質量部
・シリコーン樹脂前駆体C
(SYL−OFF3062 Coating:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.5質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A3−3を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 7質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 3質量部
・シリコーン樹脂前駆体C
(X−41−3035: 信越化学工業株式会社製) 0.5質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A3−4を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 7質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 3質量部
・シリコーン樹脂前駆体C
(SYL−OFF3062 Coating:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A3−5を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 7質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 3質量部
・シリコーン樹脂前駆体C
(SYL−OFF3062 Coating:東レ・ダウコーニング株式会社製) 10質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A4を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 6質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 4質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
[樹脂層用塗料組成物A5]
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A5を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC759:東レ・ダウコーニング株式会社製) 7質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 3質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A6を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC759:東レ・ダウコーニング株式会社製) 9質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 1質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A7を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 7質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC300B:東レ・ダウコーニング株式会社製) 3質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A8を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC856:東レ・ダウコーニング株式会社製) 7質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 3質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
[樹脂層用塗料組成物A9]
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A9を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 10質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A10を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 10質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A11を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 5質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 5質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A12を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 9.5質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC303E:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.5質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A13を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 7質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC759:東レ・ダウコーニング株式会社製) 3質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A14を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 7質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(LTC750A:東レ・ダウコーニング株式会社製) 3質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A15を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC750A:東レ・ダウコーニング株式会社製) 10質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A16を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(LTC761:東レ・ダウコーニング株式会社製) 9質量部
・シリコーン樹脂前駆体B
(BY24−850:東レ・ダウコーニング株式会社製) 1質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度2質量%の樹脂層用塗料組成物A17を得た。
・シリコーン樹脂前駆体A
(KS847H:信越化学工業株式会社製) 9質量部
・添加剤
(X92−183:信越化学工業株式会社製) 1質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.1質量部。
以下の材料を混合し、n−ヘプタン/トルエン(質量混合比50/50)を用いて希釈し、固形分濃度0.1質量%の樹脂層用塗料組成物B1を得た。
・シリコーン樹脂前駆体C
(SYL−OFF3062 Coating:東レ・ダウコーニング株式会社製) 10質量部
・架橋剤
(3062C CROSSLINKER:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.08質量部
・白金触媒
(SRX212:東レ・ダウコーニング株式会社製) 0.05質量部。
[積層フィルムの作成方法1]
厚み38(μm)のポリエステルフィルム(東レ(株)製商品名“ルミラー”(登録商標)R60)に、中間層用塗料組成物を、乾燥・硬化後の塗布厚みが0.1(μm)となるように、グラビアコーターでグラビアロールの周速やグラビア線数を調整して塗布し、100℃で3秒乾燥硬化した。5分以内に樹脂層用塗料組成物Aを、乾燥後の塗布厚みが指定の厚みとなるようにグラビアコーターでグラビアロールの周速やグラビア線数を調整して塗布し、120℃で30秒乾燥硬化して積層フィルムを得た。
厚さ38(μm)のポリエステルフィルム(東レ(株)製商品名“ルミラー”(登録商標)R60)に、樹脂層用塗料組成物Aを、乾燥後の塗布厚みが指定厚みとなるようにグラビアコーターでグラビアロールの周速やグラビア線数を調整して塗布し、120℃で30秒乾燥硬化して積層フィルムを得た。
厚み38(μm)のポリエステルフィルム(東レ(株)製商品名“ルミラー”(登録商標)R60)に、樹脂層用塗料組成物Aを、乾燥後の塗布厚みが指定厚みとなるようにグラビアコーターでグラビアロールの周速やグラビア線数を調整して塗布し、120℃で30秒乾燥硬化した。次いで、塗膜を表面にコロナ処理を施し、樹脂層用塗料組成物Aを、乾燥後の塗布厚みが指定厚みとなるようにグラビアコーターでグラビアロールの周速やグラビア線数を調整して塗布し、120℃で30秒乾燥硬化し積層フィルムを得た。
厚み38(μm)のポリエステルフィルム(東レ(株)製商品名“ルミラー”(登録商標)R60)に、2層ダイコーターを用い、樹脂層用塗料組成物Aを下層、樹脂層用塗料組成物Bを上層に、乾燥後の塗布厚みが指定の厚みとなるように2層ダイコーターで塗布し、120℃で30秒乾燥硬化して積層フィルムを得た。
厚さ38(μm)のポリエステルフィルム(東レ(株)製商品名“ルミラー”(登録商標)R60)に、樹脂層用塗料組成物Bを、乾燥後の塗布厚みが指定厚みとなるようにグラビアコーターでグラビアロールの周速やグラビア線数を調整して塗布し、120℃で30秒乾燥硬化して積層フィルムを得た。
作成した積層フィルムについて、次に示す性能評価を実施し、得られた結果を表2に示す。特に断らない場合を除き、測定は各実施例・比較例において、1つのサンプルにつき場所を変えて3回測定を行い、その平均値を用いた。
積層フィルムの樹脂層表面について、AFM(Burker Corporation製 DimensionIcon)を用い、PeakForceQNMモードにて測定を実施し、得られたフォースカーブから付属の解析ソフト「NanoScopeAnalysis V1.40」を用いて、JKR接触理論に基づいた解析を行い、弾性率分布を求めた。
測定装置 : Burker Corporation製原子間力顕微鏡(AFM)
測定モード : PeakForceQNM(フォースカーブ法)
カンチレバー: ブルカーAXS社製SCANASYST−AIR
(材質:Si、バネ定数K:0.4(N/m)、先端曲率半径R:2(nm))
測定雰囲気 : 23℃・大気中
測定範囲 : 3(μm)四方
分解能 : 512×512
カンチレバー移動速度: 10(μm/s)
最大押し込み荷重 : 10(nN)。
後退接触角の測定は拡張−収縮法により測定を行い、協和界面科学製接触角計Drop Master DM−501を用いて、同装置の拡張−収縮法測定マニュアルに従った。
積層フィルムの樹脂層表面に粘着テープ(日東電工(株)製ポリエステルテープ 商品名31B:以下31Bテープ)を、5kgのゴムローラーを1往復させて圧着し、23℃65%RH環境下にて24時間放置後、引張り試験機を用いて300(mm/分)、および、100,000(mm/分)の速度で180度剥離した時の抵抗値を測定した。300(mm/分)の速度で剥離した時の抵抗値を低速剥離力とし、100,000(mm/分)の速度で剥離した時の抵抗値を高速剥離力とした。
積層フィルムの樹脂層表面に粘着テープ(日東電工(株)製ポリエステルテープ 商品名31B:以下31Bテープ)を、5kgのゴムローラーを1往復させて圧着し、23℃65%RH環境下にて24時間放置後、引張り試験機を用いて300(mm/分)の速度で180度剥離した時の抵抗値を、加熱前の剥離力とした。
A:加熱後の剥離力
B:加熱前の剥離力。
ポリエステル粘着テープ(31Bテープ)を樹脂層表面に5kgのゴムローラーを1往復させて圧着し、70℃、20g/cm2の環境下で20時間静置した。その後室温で1時間冷却した後31Bテープを丁寧にはがし、これを再度銅板に貼り合わせて更に1時間静置した後、300m/分の速度で180度剥離した時の抵抗値を測定した。この値を(f)とする。同様の手順を4フッ化エチレン樹脂(東レフィルム加工(株)製“トヨフロン”(登録商標))に貼り合わせて剥離抵抗値を測定しこの値をブランク値(fo)とした。この結果を以下の数式に当てはめて残留接着率を計算した。計算値が90%以上であれば良好といえる。
残留接着率(%)=(f)/(fo)×100。
X線光電子分光分析法(XPS)にて下記の条件にて測定した。
測定装置 :アルバック・ファイ社製PHI5000 VersaProbe)
X線源 :mono−Al
出力 :24.2W
X線ビーム径 :100μm
取り出し角 :45°
パスエネルギー:23.50eV
各原子の組成比は、高分解能スペクトルからピーク面積を測定し、JIS0167:2011に記載の方法で設定した相対感度係数を使用し、解析には付属のソフトウェアを使用した。
2、6、11 : シリンジ針
3、7、12 : 液滴
4、8、13 : 接触角
9、14 : 接触角と液吸引量の関係
Claims (3)
- 支持基材の少なくとも一方の面に樹脂層を有し、かつ下記の条件1および条件2を満たすことを特徴とする積層フィルム。
条件1.原子間力顕微鏡により、樹脂層表面側から測定した弾性率が15MPa以下
条件2.樹脂層表面におけるヒドロキシプロピルアクリレートの後退接触角が30°以上 - 前記樹脂層がポリオルガノシロキサンを含み、該ポリオルガノシロキサンがジメチルシロキサンセグメント、アルキレン−メチルシロキサンセグメントおよびフルオロアルキル−メチルシロキサンセグメントを含むことを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
- 前記樹脂層のフッ素原子/ケイ素原子の比が0.005以上0.1未満であることを特徴とする請求項2に記載の積層フィルム。
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