JP2018016180A - 車両の前部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】サスペンションハウジングの車幅方向への曲げ剛性を向上させる。
【解決手段】車両の前部車体構造1は、前後方向に延びるフロントフレーム20と、フロントフレーム20の上方且つ車幅方向の外側に位置して、前後方向に延びるエプロンレイン30と、フロントフレーム20とエプロンレイン30との間に架け渡されており、サスペンション70が収容される、サスペンションハウジング10とを備え、サスペンションハウジング10は、車両前面視において前記サスペンションに向かう方向に突出して上下方向及び車幅方向に延びており、フロントフレーム20とエプロンレイン30とを連結する、車幅方向壁部140を有しており、車幅方向壁部140は、車両側面視において下端部がフロントフレーム20に重複している。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両の前部車体構造に関する。
車両の前部車体構造は、前後方向に延びるフロントフレームと、フロントフレームの上方且つ車幅方向の外側に位置して前後方向に延びるエプロンレインと、フロントフレームとエプロンレインとの間に架け渡されておりサスペンションが収容されるサスペンションハウジングとを備えたものが知られている。
サスペンションハウジングは、サスペンションのダンパー部材が取り付けられるサスペンションタワー部を有している。ダンパー部材は、上部が車幅方向内側に傾斜するように延びており、このためサスペンションタワー部も車幅方向内側に傾斜している。このため、サスペンションハウジングは、サスペンションタワー部がダンパー部材から、上下方向に荷重を受けた際に、この荷重の車幅方向内側を向く成分により、車幅方向内側への荷重を受けやすい。
これに対して、例えば特許文献1には、サスペンションハウジングの内面側に、エプロンレインとフロントフレームとの間を車幅方向に延びるリブを形成し、これによってサスペンションハウジングの車幅方向への曲げ剛性を向上した前部車体構造が示されている。
特開2011−5882号公報
ところで、特許文献1のサスペンションハウジングによれば、フロントフレームを車幅方向に跨がるように構成されているので、内面側に形成されたリブの延在方向に、フロントフレームが位置することになる。このため、リブは、フロントフレームとの干渉を避けるために、フロントフレームの上面側で終端することになり、フロントフレームへの接合部にわたって延びていない。この結果、サスペンションハウジングは、フロントフレームへの接合部の近傍においてリブの欠如に起因して剛性が低下しやすい。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、フロントフレームへの接合部における剛性低下を抑制して、サスペンションハウジングの車幅方向への曲げ剛性を向上させることができる車両の前部車体構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本願発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、車両の前部車体構造であって、前後方向に延びる、フロントフレームと、前記フロントフレームの上方且つ車幅方向の外側に位置して、前後方向に延びるエプロンレインと、前記フロントフレームと前記エプロンレインとの間に架け渡されており、サスペンションが収容される、サスペンションハウジングとを備え、前記サスペンションハウジングは、車両前面視において前記サスペンションに向かう方向に突出して上下方向及び車幅方向に延びており、前記フロントフレームと前記エプロンレインとを連結する、車幅方向壁部を有しており、前記車幅方向壁部は、車両側面視において下端部が前記フロントフレームに重複していることを特徴とする。
本明細書において、車幅方向壁部には、リブ又はビードとしてそれ単独で突出するもののみならず、ハウジングの外郭を構成する壁部、例えばハウジングの前端部を画定するハウジング前壁部及び後端部を画定するハウジング後壁部も含まれている。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の車両の前部車体構造において、前記車幅方向壁部は、車両上面視において車幅方向の外側の端部が前記エプロンレインに重複していることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は2に記載の車両の前部車体構造において、前記車幅方向壁部は、サスペンションのアッパーアームが取り付けられる、アッパーアーム取付部を有していることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両の前部車体構造において、前記車幅方向壁部は、前記サスペンションハウジングの内面側に突出するリブによって構成されていることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両の前部車体構造において、前記サスペンションハウジングは、サスペンションのダンパー部材が取り付けられるサスペンションタワー部を有しており、前記車幅方向壁部は、前記サスペンションタワー部の前方及び後方のいずれか一方側又は両側それぞれにおいて、前後一対に形成されており、前記前後一対の車幅方向壁部は、前記サスペンションタワー部の周囲において、前後方向壁部によって前後方向に連結されていることを特徴とする。
本明細書において、前後一対の車幅方向壁部は、サスペンションタワー部の前方又は後方の一方側において前後一対になるものを意味しており、サスペンションタワー部を前後に挟んで前後一対となるものは含まれない。
また、請求項6に記載の発明は、前記請求項5に記載の車両の前部車体構造において、前記前後一対の車幅方向壁部のうち前後方向において前記サスペンションタワー部とは反対側に位置する車幅方向壁部は、前記サスペンションタワー部の車幅方向の両側に、車幅方向に対して前後方向において前記サスペンションタワー部側に傾斜した、左右一対の傾斜部を有しており、前記前後方向壁部は、前記左右一対の傾斜部に略直交するように、前記サスペンションタワー部の車幅方向の両側に形成されていることを特徴とする。
前記の構成により、本願各請求項の発明によれば、次の効果が得られる。
まず、請求項1に記載の発明によれば、車幅方向に延びる車幅方向壁部が、サスペンションハウジングとフロントフレームの接合部において欠如することなく、該接合部にわたって延びているので、サスペンションハウジングの車幅方向への曲げ剛性を向上させることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、車幅方向壁部がエプロンフレームにわたって延びているので、サスペンションハウジングのエプロンフレームとの接合部における剛性を向上させることができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、剛性の高い車幅方向壁部で、アッパーアームを強固に支持できる。これによって、アッパーアームから伝達される荷重入力を、サスペンションハウジングから、エプロンフレーム及びフロントフレームに効率的に伝達させることができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、車幅方向壁部を容易に構成できる。
また、請求項5に記載の発明によれば、前後方向壁部によって、サスペンションタワー部の前方または後方に、車幅方向に延びるコ字状断面部を構成できる。また、コ字状断面部は、前後方向壁部によって断面形状の変化が抑制されている。したがって、高剛性に構成されたコ字状断面部によって、サスペンションハウジングの車幅方向への曲げ剛性を更に向上させることができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、一対の前後方向壁部は、サスペンションタワー部の周囲を囲むように配置されることになり、サスペンションタワー部と共に略三角形状に配置されたトラス構造が構成される。これによって、サスペンションハウジングにおいて、サスペンションタワー部周辺の剛性をより一層効果的に向上させることができる。
すなわち、本発明に係る車両の前部車体構造によれば、フロントフレームへの接合部における剛性低下を抑制して、サスペンションハウジングの車幅方向への曲げ剛性を向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る車両の前部車体構造を示す斜視図である。 図1のII−II線における断面図である。 サスペンションハウジング周辺を下方から見た斜視図である。 サスペンションハウジングを上方から見た斜視図である。 サスペンションハウジングを下方から見た斜視図である。 サスペンションハウジングを後方から見た斜視図である。 図1のVII−VII線における断面図である。 変形例に係る車両の前部車体構造を示す斜視図である。 図1のIX−IX線における断面図である。 連結部材を車幅方向の外側から見た斜視図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付の図面を参照しながら説明する。以下の説明では、車幅方向の一方側(右側)の車両の前部車体構造1について説明するが、左右対称であって、他方側(左側)についても同様である。また、各図において示す、前/後、内/外、及び上/下の各方向はそれぞれ、特段の説明がある場合を除いて、車両の前後方向、車幅方向、及び上下方向の各方向を示している。
[前部車体構造1の全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る車両の前部車体構造1を示している。図1に示されるように、前部車体構造1は、前後方向に延びるフロントフレーム20と、フロントフレーム20の上方且つ車幅方向の外側に位置して前後方向に延びるエプロンレイン30と、フロントフレーム20とエプロンレイン30との間に車幅方向に架け渡されたサスペンションハウジング10と、エンジンルームEの後方を区画しており、車幅方向に延びる、ダッシュパネル40と、を備えている。サスペンションハウジング10は、連結部材50によってダッシュパネル40に前後方向に連結されている。
図2は、図1のII−II線における断面図であり、サスペンションハウジング10の車幅方向及び上下方向に平行な断面を示している。図2に示されるように、サスペンションハウジング10は、内面側にサスペンション70が収容されるようになっている。本実施形態では、サスペンション70はダブルウィッシュボーン式サスペンションであり、ショックアブソーバ及びコイルスプリングを含むダンパー部材71とアッパーアーム72とを含んでおり、これらがサスペンションハウジング10の内面側に取り付けられるようになっている。
図3は、サスペンションハウジング10の周辺を下方から見た斜視図である。図3を併せて参照して、アッパーアーム72は、ダンパー部材71の車幅方向の内側部分を前後に挟むように配置された前後一対のアーム内端部721,721と、ダンパー部材71の車幅方向外側に位置するアーム外端部722と、を有し、これらがダンパー部材71を車幅方向外側から跨ぐように接続された平面視V字状形状をなしている。
前後一対のアーム内端部721は、サスペンションハウジング10に、車両前後方向に延びる回転軸線回りに回動自在に取り付けられており、アーム外端部722は下方のサスペンション構成部材(不図示)に連結されている。すなわち、アッパーアーム72は、アーム外端部722への上下方向入力を受けて、アーム内端部721,721を回動基点として、アーム外端部722が上下動するように回動自在に構成されている。
図2に示されるように、左右一対のフロントフレーム20,20(図2には一方側のみ示す)の間には、フロントサスペンションクロスメンバ80が架設されている。フロントサスペンションクロスメンバ80は、車幅方向の両端部において、上方且つ車幅方向外側へ延びる左右一対のクロスメンバ取付アーム81,81を有し、クロスメンバ取付アーム81を介して左右一対のフロントフレーム20,20の下面に取り付けられている。
以下、各部材について具体的に説明する。
[フロントフレーム20]
図2に示されるように、フロントフレーム20は、車幅方向外側に位置するフレームアウタ21と車幅方向内側に位置するフレームインナ22とを有し、これらが車幅方向に接合されて構成されている。
フレームアウタ21は、鋼板を折り曲げ加工することによって車幅方向内側が開口した略コ字状断面に形成されており、車両前後方向に延びている。フレームインナ22は、鋼板を折り曲げ加工することによって車幅方向外側が開口した略コ字状断面に形成されており、車両前後方向に延びている。
フレームアウタ21は、上下方向に延びる側板210と、側板210の上端部及び下端部から車幅方向内側へ延びる上板211及び下板212と、上板211の左端部から上方へ延びる上フランジ213と、下板212の左端部から下方へ延びる下フランジ214とを有している。
フレームインナ22は、上下方向に延びる側板220と、側板220の上端部及び下端部から車幅方向外側へ延びる上板221及び下板222と、上板221の右端部から上方へ延びる上フランジ223と、下板222の右端部から下方へ延びる下フランジ224とを有している。
フレームアウタ21及びフレームインナ22は、上フランジ213,223及び下フランジ214,224をそれぞれ互いに当接させて、例えばスポット溶接等により接合され、これによってフロントフレーム20が略矩形状の閉断面状に構成されている。図1を併せて参照して、上フランジ213,223は、上下方向の幅が拡張された幅広部213A,223Aを部分的に有している。
フレームアウタ21とフレームインナ22との接合部、すなわち上フランジ213,223及び下フランジ214,224は、フロントフレーム20の車幅方向の中央部よりも車幅方向の内側に位置している。より具体的には、上フランジ213,223及び下フランジ214,224は、フレームインナ22の側板220よりに位置している。すなわち、フレームアウタ21は、フレームインナ22よりも車幅方向に幅広に構成されており、幅広に構成されたフレームアウタ21の下板212にフロントサスペンションクロスメンバ80のクロスメンバ取付アーム81が取り付けられている。
フロントフレーム20は、フレームアウタ21の側板210で構成される、外面20Aと、幅広部213A,223Aで構成される、フランジ部20Bとに、サスペンションハウジング10のハウジング内端部10Bが車幅方向外側から接合されている。
[エプロンレイン30]
図1に示されるように、エプロンレイン30は、前方に進むにつれて、車幅方向内側に傾斜した方向に延びている。図2に示されるように、エプロンレイン30は、鋼板を折り曲げ加工することで下方が開口した略コ字状断面に形成されており、車幅方向へ延びる上板31と、上板31の車幅方向の外端部から下方へ延びる外板32と、上板31の車幅方向の内端部から下方へ延びる内板33と、外板32の下端部から車幅方向外側へ延びる外フランジ34と、内板33の下端部から車幅方向の内側へ延びる内フランジ35と、を有している。
[ダッシュパネル40]
図1に示されるように、ダッシュパネル40は、車幅方向の略中央部分において、車両前後方向の後方へ膨出した膨出部41を有し、膨出部41の下部においてフロアパネルのトンネル部分(不図示)に連続するようになっている。
[サスペンションハウジング10]
図1に示されるように、サスペンションハウジング10は、右前輪(不図示)を車幅方向内側から上方を覆うハウジング本体11と、ハウジング本体11から上方にタワー状に膨出されたサスペンションタワー部12とを有し、これらがアルミダイカスト法によって一体的に形成されたアルミニウム合金製である。
図2に示されるように、サスペンションタワー部12の内面側には、サスペンション70のダンパー部材71の上部が収容されるようになっている。ダンパー部材71は、中心軸線O1が上方へ進むにつれて車幅方向内側に傾斜するように延びており、このためサスペンションタワー部12も車幅方向内側に傾斜している。このため、サスペンションタワー部12は、ダンパー部材71から、この軸線方向に荷重を受けた際に、この荷重の車幅方向内側に向く成分により、車幅方向内側への荷重を受けやすい。
サスペンションタワー部12は、車幅方向外側のハウジング外端部10Aにおいてエプロンレイン30に接合されており、車幅方向内側のハウジング内端部10Bにおいてフロントフレーム20に接合されている。上述したように、サスペンションハウジング10はアルミニウム合金製であり、フロントフレーム20及びエプロンレイン30は鋼板である。したがって、これらの異種金属間の接合は、SPR(セルフピアスリベット)等の適宜の接合手段が採用される。
(ハウジング本体11)
図4は、サスペンションハウジング10単体を上方から見た平面図である。図4に示されるように、ハウジング本体11は、車幅方向及び車両前後方向に延びるハウジング上壁部110と、ハウジング上壁部110の前端部及び後端部から下方に延びるハウジング前壁部117及びハウジング後壁部118と、ハウジング上壁部110の車幅方向内側の端部から下方に延びてハウジング前壁部117及びハウジング後壁部118に接続されるハウジング内側縦壁部119とを有している。
ハウジング上壁部110は、車幅方向の途中部分(より具体的には車幅方向の中央部分)において前後方向幅が最も小さくなる狭幅部111を有しており、上面視で略X字状に形成されている。ハウジング上壁部110は、狭幅部111の車幅方向の内側に位置する内側上壁部112と、車幅方向の外側に位置する外側上壁部113とを有している。
ハウジング上壁部110における狭幅部111を含む部分には、サスペンションタワー部12が上方に膨出するように形成されている。
内側上壁部112は、平面視で、前端縁部112a及び後端縁部112bがこの内面側(下面側)に収容されるアッパーアーム72のV字状形状(図3参照)に沿うように狭幅部111に向けて車幅方向外側へ延びている。換言すると、内側上壁部112は、前後方向幅が車幅方向外側に進むにつれて漸減するように形成されている。これによって、上下に回動するアッパーアーム72とハウジング上壁部110(内側上壁部112)との干渉を防止している。
また、内側上壁部112は、サスペンションタワー部12によって、前方に位置する前内側上壁部112Fと、後方に位置する後内側上壁部112Rとに、車両前後方向に分割されている。図3を併せて参照して、前内側上壁部112Fには、アッパーアーム72の前側のアーム内端部721が取り付けられている。後内側上壁部112Rには、アッパーアーム72の後側のアーム内端部721が取り付けられている。
外側上壁部113は、前後方向幅が、車幅方向外側に進むにつれて漸増するように形成されている。具体的には、平面視で、外側上壁部113の前端縁部113a及び後端縁部113bが、エプロンレイン30に対して略直交するように、狭幅部111から車幅方向外側へ延びている。
外側上壁部113には、上方に膨出された外側膨出部114が形成されている。外側膨出部114は、上方に回動したアッパーアーム72のアーム外端部722(図2中に仮想線で示す)との干渉を回避するように、平面視でアーム外端部722側の形状に沿うように、上方に膨出されて形成されている。
ここで、ハウジング上壁部110は、剛性の高いエプロンレイン30に結合されている車幅方向外側よりの部分と、剛性の高いハウジング内側縦壁部119に湾曲部を介して連続している車幅方向内側よりの部分とにおいて、相対的に面剛性が高い。一方、ハウジング上壁部110の車幅方向の途中部分、特に中央部分は、剛性の高いエプロンレイン30及び湾曲部から離れており、車幅方向の両端部に比して面剛性が低くなりやすい。
しかしながら、ハウジング上壁部110には、車幅方向の略中央部分に前後方向の幅が最も小さくなる狭幅部111が形成されている。前後方向の幅を小さくすることによって、荷重入力に対する変形が抑制されるので面剛性を向上させることができる。すなわち、狭幅部111を形成することによって、ハウジング上壁部110の車幅方向の中央部分の面剛性を向上させることができる。また、狭幅部111を含む部分にサスペンションタワー部12を形成することによって、サスペンションタワー部12の上下方向の剛性を向上させることができる。
しかも、内側上壁部112は、前内側上壁部112Fと後内側上壁部112Rとに分割されているので、それぞれの前後方向の幅が小さく構成され、このため面剛性が更に高められている。また、外側上壁部113は、外側膨出部114がリブのように作用するので、面剛性が更に高められている。したがって、内側上壁部112及び外側上壁部113によって、ハウジング上壁部110の面剛性が全体的に更に向上するので、サスペンションタワー部12の上下方向の剛性を更に向上させることができる。
図2に示されるように、ハウジング外端部10Aには、ハウジング上壁部110から縦壁部115を介して一段下がった高さ位置に、車幅方向外側へ延びるハウジング外フランジ部116が形成されている。
ハウジング外端部10Aには、エプロンレイン30が上方から接合されるようになっており、ハウジング外端部10Aとエプロンレイン30とによって、車両前後方向に延びる閉断面状のエプロンフレーム60が構成されている。具体的には、ハウジング外フランジ部116にエプロンレイン30の外フランジ34が上方から接合され、外側上壁部113の縦壁部115よりの部分にエプロンレイン30の内フランジ35が接合されている。
前後方向に延びる閉断面状のエプロンフレーム60によって、サスペンションハウジング10の車幅方向外側部分における剛性を効果的に高めることができる。
図4に示されるように、ハウジング前壁部117は、平面視で、狭幅部111の車幅方向両側において、車幅方向を狭幅部111に向かうにつれて後方へ傾斜した一対の前壁傾斜部117a,117aを有すると共に、一対の前壁傾斜部117a,117aの間にこれらを接続するように湾曲した前壁湾曲部117bを有している。前壁湾曲部117bによって、ハウジング前壁部117の上下方向の剛性が高められている。ハウジング前壁部117の下端部には、前方に延びるハウジング前フランジ部117dが形成されている。
同様に、ハウジング後壁部118は、平面視で、狭幅部111の車幅方向両側において、車幅方向を狭幅部111に向かうにつれて前方へ傾斜した一対の後壁傾斜部118a,118aを有すると共に、一対の後壁傾斜部118a,118aの間にこれらを接続するように湾曲した後壁湾曲部118bを有している。後壁湾曲部118bによって、ハウジング後壁部118の上下方向の剛性が高められている。ハウジング後壁部118の下端部には、後方に延びるハウジング後フランジ部118dが形成されている。
なお、狭幅部111は、前壁湾曲部117bの上縁部と後壁湾曲部118bの上縁部とを、車両前後方向に接続する領域として画定されている。
後内側上壁部112Rには、連結部材50(図1参照)が取り付けられる連結部材取付部13が上方に膨出するように形成されている。連結部材取付部13は、略水平方向に延びる第1面部131と、第1面部131の車幅方向内側の端部から下方に延びており、平面視で後方に進むにつれて車幅方向内側に傾斜している第2面部132とを有している。連結部材取付部13の後面133は、ハウジング後壁部118の後壁傾斜部118aを上方に延長して構成されている。したがって、連結部材取付部13は、平面視で、第2面部132と、後面133とが、鋭角で接続されており、くさび状に構成されている。
図4に示されるように、平面視で、第2面部132は、サスペンションタワー部12の中央部とダッシュパネル40の膨出部41の右側壁部41R(図1参照)との間を結ぶ線L1上に延びている。
図1に示されるように、ハウジング内側縦壁部119は、サスペンションタワー部12のタワー外周壁部126を挟んで、この前方に位置する前内側縦壁部119Aと、後方に位置する後内側縦壁部119Bとに、車両前後方向に分割されている。前内側縦壁部119Aは、前内側上壁部112Fの車幅方向内側の端部から下方に延びている。後内側縦壁部119Bは、後内側上壁部112Rの車幅方向内側の端部から下方に延びている。
図2を併せて参照して、前内側縦壁部119A及び後内側縦壁部119Bは、上部がサスペンションタワー部12のタワー外周壁部126の車幅方向内側部分よりも車幅方向内側に位置しており、下方へ進むにつれて車幅方向の外側へ傾斜して延び、略下半部がタワー外周壁部126よりも車幅方向外側に位置している。前内側縦壁部119A及び後内側縦壁部119Bは、下端部においてフロントフレーム20の外面20Aに車幅方向外側から接合されている。
図5は、サスペンションハウジング10を下方から見た斜視図である。図5に示されるように、サスペンションハウジング10の内面側には、サスペンションタワー部12の前後に隣接して、車幅方向に延びる前側車幅方向壁部140と後側車幅方向壁部150とが形成されている。
前側車幅方向壁部140は、ハウジング本体11の概ね内面側にリブ状に突出するように形成されているが、サスペンションハウジング10単体を後方から見た斜視図である図6を併せて参照して、ハウジング内側縦壁部119がサスペンションタワー部12よりも車幅方向内側に位置する部分について表面側に表出している。
図2に示されるように、前側車幅方向壁部140は、車幅方向外側の外端部が、ハウジング外端部10Aまで延在しており、車幅方向内側の内端部が、ハウジング内端部10Bまで延在している。したがって、前側車幅方向壁部140は、ハウジング外端部10Aからハウジング内端部10Bまで、これらにわたって連続的に延在している。
なお、ハウジング外端部10Aにおいて、前側車幅方向壁部140は、外側上壁部113の下面側から縦壁部115を介してハウジング外フランジ部116の上面側に連続して延びている。これによって、前側車幅方向壁部140は、エプロンフレーム60の閉断面内にわたって車幅方向に延びている。
同様に、図5に示されるように、後側車幅方向壁部150は、ハウジング本体11の概ね内面側に突出するように形成されているが、図1を併せて参照して、ハウジング内側縦壁部119がサスペンションタワー部12よりも車幅方向内側に位置する部分について表面側に表出している。また、後側車幅方向壁部150は、前側車幅方向壁部140と同様に、ハウジング外端部10Aからハウジング内端部10Bまで、これらにわたって連続的に延在していると共に、エプロンフレーム60の閉断面内にわたって車幅方向に延びている。
また、外側上壁部113において、外側膨出部114と縦壁部115との間に、前後一対の中央車幅方向壁部160,160が内面側に突出するように形成されており、中央車幅方向壁部160は、ハウジング外フランジ部116の上面側に連続して延びている。したがって、中央車幅方向壁部160は、外側膨出部114からエプロンフレーム60の閉断面内にわたって車幅方向に延びている。
また、ハウジング内端部10Bにおいて、ハウジング前壁部117の下端部が、ハウジング前フランジ部117dからサスペンションハウジング10の内面側に表出しており、同様に、ハウジング後壁部118の下端部が、ハウジング後フランジ部118dからサスペンションハウジング10の内面側に表出している。
したがって、サスペンションタワー部12の前側に隣接した位置に、サスペンションハウジング10の内面側(車幅方向外側又は下側)が開口したコ字状の前側断面部14が構成されている。前側断面部14は、上下方向に延びる前側上下方向断面部141と、この上端部から車幅方向外側へ延びる前側車幅方向断面部142とを有している。
前側上下方向断面部141は、前側車幅方向壁部140、ハウジング前壁部117、及びハウジング前内側縦壁部119Aによって、車幅方向外側が開口したコ字状断面に構成されている。前側車幅方向断面部142は、前側車幅方向壁部140、ハウジング前壁部117、及びハウジング上壁部110によって、下側が開口したコ字状断面に構成されている。
同様に、サスペンションタワー部12の後側に隣接した位置に、サスペンションハウジング10の内面側(車幅方向外側又は下側)が開口したコ字状の後側断面部15が構成されている。後側断面部15は、上下方向に延びる後側上下方向断面部151と、この上端部から車幅方向外側へ延びる後側車幅方向断面部152とを有している。
後側上下方向断面部151は、後側車幅方向壁部150、ハウジング後壁部118、及びハウジング後内側縦壁部119Bによって、車幅方向外側が開口したコ字状断面に構成されている。後側車幅方向断面部152は、後側車幅方向壁部150、ハウジング後壁部118、及びハウジング上壁部110によって、下側が開口したコ字状断面に構成されている。
すなわち、前側上下方向断面部141及び後側上下方向断面部151は、ハウジング内端部10Bにおいてもコ字状断面に構成されている。図2に示されるように、前側上下方向断面部141は、下端部において、フロントフレーム20の外面20Aに車幅方向外側から接合されている。図示は省略するが、後側上下方向断面部151も同様に、下端部において、フロントフレーム20の外面20Aに車幅方向外側から接合されている。換言すれば、前側上下方向断面部141及び後側上下方向断面部151の下端部は、車両側面視でフロントフレーム20に重複している。
したがって、ハウジング内端部10Bにおいて、前側車幅方向壁部140及び後側車幅方向壁部150に加えて、ハウジング前壁部117及びハウジング後壁部118が、フロントフレーム20との接合部にわたって延びている。これによって、フロントフレーム20との接合部において、前側車幅方向壁部140、後側車幅方向壁部150、ハウジング前壁部117及びハウジング後壁部118の欠如に起因した剛性低下がなく、サスペンションハウジング10の車幅方向への曲げ剛性を向上させることができる。
更に、ハウジング内端部10Bにおいて、前側上下方向断面部141及び後側上下方向断面部151は、剛性の高いコ字状断面を維持しつつ、フロントフレーム20の外面20Aに接合されている。これによって、車幅方向への曲げ剛性を更に向上させることができる。したがって、サスペンションハウジング10(サスペンションタワー部12)の内倒れ変形を効果的に抑制できる。
しかも、ハウジング外端部10Aにおいて、前側車幅方向断面部142及び後側車幅方向断面部152は縦壁部115まで延びており、更に、車幅方向前側壁部140及び車幅方向後側壁部150はエプロンフレーム60の閉断面内に延びている。これによって、ハウジング外端部10Aにおける、サスペンションハウジング10の上下方向の剛性を向上させることができる。
図5に示されるように、一対の中央車幅方向壁部160が、外側膨出部114から縦壁部115を挟んでハウジング外フランジ部116まで延びている。これによって、サスペンションハウジング10の上下方向の剛性をより一層向上させることができる。
前側上下方向断面部141及び後側上下方向断面部151の上端部に、前側アッパーアーム取付部143と後側アッパーアーム取付部153とが設けられている。前側アッパーアーム取付部143及び後側アッパーアーム取付部153は、車両前後方向に貫通した孔部として構成されている。図3を併せて参照して、前側アッパーアーム取付部143及び後側アッパーアーム取付部153に、アッパーアーム72のアーム内端部721が、適宜の締結部材を介して回動自在に支持されるになっている。
図1に示されるように、ハウジング前壁部117には、前側アッパーアーム取付部143の車幅方向の両側に、ハウジング前フランジ部117dから上方に延びるリブ状の一対の前壁上下方向壁部117c,117cが形成されている。
したがって、ハウジング前壁部117は、前壁湾曲部117bと、一対の前壁上下方向壁部117c,117cとによって、上下方向の剛性が効果的に高められており、アッパーアーム72のアーム内端部721から前側アッパーアーム取付部143に入力される上下方向への荷重に効果的に抗することができる。
図6に示されるように、ハウジング後壁部118には、後側アッパーアーム取付部153の車幅方向の両側に、ハウジング後フランジ部118dから上方に延びるリブ状の一対の後壁上下方向壁部118c,118cが形成されている。
したがって、ハウジング後壁部118は、後壁湾曲部118bと、一対の後壁上下方向壁部118c,118cとによって、上下方向の剛性が効果的に高められており、アッパーアーム72のアーム内端部721から後側アッパーアーム取付部153に入力される上下方向への荷重に効果的に抗することができる。
図5に示されるように、前側車幅方向断面部142において、サスペンションタワー部12を挟んだ車幅方向両側には、前側車幅方向断面部142を車幅方向に仕切る一対の前側前後方向壁部144,144が形成されている。
ハウジング前壁部117及び前側車幅方向壁部140は、一対の前側前後方向壁部144,144によって前後方向に連結されているので、荷重入力時においても、ハウジング前壁部117と前側車幅方向壁部140との前後方向の間隔の変化が抑制される。したがって、前側車幅方向断面部142のコ字状断面の変形が抑制され、前側車幅方向断面部142の上下方向及び車両前後方向における剛性が向上する。
同様に、後側車幅方向断面部152において、サスペンションタワー部12を挟んだ車幅方向両側には、後側車幅方向断面部152を車幅方向に仕切る一対の後側前後方向壁部154,154が形成されている。
ハウジング後壁部118及び後側車幅方向壁部150は、一対の後側前後方向壁部154,154によって前後方向に連結されているので、荷重入力時においても、ハウジング後壁部118と後側車幅方向壁部150との前後方向の間隔の変化が抑制される。したがって、後側車幅方向断面部152のコ字状断面の変形が抑制され、後側車幅方向断面部152の上下方向及び車両前後方向における剛性が向上する。
また、一対の前側前後方向壁部144,144は、一対の前壁傾斜部117a,117aに対して略直交するように連結されている。同様に、一対の後側前後方向壁部154,154は、一対の後壁傾斜部118a,118aに対して略直交するように連結されている。ここで、一対の前壁傾斜部117a,117a及び一対の後壁傾斜部118a,118aはそれぞれ、コ字状の前側断面部14及び後側断面部15を構成する壁部のうち前後方向においてサスペンションタワー部12とは反対側に位置する、ハウジング前壁部117及びハウジング後壁部118に形成されている。したがって、一対の前側前後方向壁部144,144と、一対の後側前後方向壁部154,154とが、サスペンションタワー部12の周囲において、サスペンションタワー部12を囲むように配置されている。
すなわち、サスペンションタワー部12の前側には、サスペンションタワー部12と一対の前側前後方向壁部144,144とが略三角形状に配置されたトラス構造が構成されており、サスペンションタワー部12の後側には、サスペンションタワー部12と一対の後側前後方向壁部154,154とが略三角形状に配置されたトラス構造が構成されている。これによって、サスペンションタワー部12周辺の車幅方向及び前後方向の剛性をより一層効果的に向上させることができる。
(サスペンションタワー部12)
図6に示されるように、サスペンションタワー部12は、上面部が、ダンパー部材71(図2参照)が取り付けられるタワー上壁部120と、タワー上壁部120の中央部においてサストップ縦壁部122を介して上方にオフセットして位置するタワー頂壁部127と、を含む2段構造に構成されており、更に、タワー上壁部120の外周部から下方へ湾曲したタワー湾曲部128を介して下方に延びるタワー外周壁部126が形成されている。
タワー上壁部120には、ダンパー部材71の上端部が締結固定される複数のサス締結部121が形成されている。各サス締結部121は、ダンパー部材71の中心軸線O1(図2参照)周りの円周上の3箇所に略等間隔で形成されている。
図2に示されるように、タワー外周壁部126は、タワー上壁部120の車幅方向内側の端部から鉛直方向において略下側に延びて、フロントフレーム20のフランジ部20Bに車幅方向外側から接合されている。図7は、図1のVII−VII線に沿った略水平方向の断面図であり、ハウジング内端部10B近傍を示している。図7に示されるように、タワー外周壁部126は、車幅方向外側が開口したコ字状断面に形成されている。
上述したように、サスペンションタワー部12の前後に隣接して、前側上下方向断面部141及び後側上下方向断面部151が、フロントフレーム20の外面20Aに接合されている。したがって、ハウジング内端部10Bは、フロントフレーム20の外面20Aに接合される外側接合部10B,10B(前側及び後側上下方向断面部141,151の下端部)と、フロントフレーム20のフランジ部20Bに接合される内側接合部10B(タワー外周壁部126の下端部)とが、車両前後方向に交互に並ぶように構成されている。
また、外側接合部10B及び内側接合部10Bは、それぞれフロントフレーム20のフランジ部20Bよりも車幅方向外側に位置しており、フロントフレーム20に対して車幅方向外側から組み付けられて接合されるようになっている。
サスペンションハウジング10を、車両前後方向に交互に並ぶ外側接合部10Bと内側接合部10Bにおいて、フロントフレーム20に接合することによって、サスペンションハウジング10の車幅方向への曲げ剛性を向上させることができる。
しかも、外側接合部10Bと内側接合部10Bは、それぞれフロントフレーム20のフランジ部20Bよりも車幅方向外側に位置している。この配置は、サスペンションハウジング10をフロントフレーム20に組み付ける際に、サスペンションハウジング10を車幅方向において外側から内側への移動させることのみ要し、フロントフレーム20のフランジ部20Bを乗り越えるために上下方向に移動させることを要しない。
したがって、サスペンションハウジング10の車幅方向への曲げ剛性を向上させつつも、サスペンションハウジング10をフロントフレーム20に容易に組み付けることができる。
また、フロントフレーム20は、フランジ部20Bが車幅方向の内側よりに位置している。これによって、外側接合部10Bと内側接合部10Bとの車幅方向の間隔を拡大できるので、より一層、サスペンションハウジング10の車幅方向への曲げ剛性を向上できる。また、タワー外周壁部126を車幅方向内側へ拡大しやすく、タワー外周壁部126の断面2次モーメントを増大させることができるので、サスペンションタワー部12の車幅方向への曲げ剛性をより一層向上させることができる。
更に、図2に示されるように、タワー外周壁部126は、鉛直方向において略下側に延びて、フロントフレーム20のフランジ部20Bに接合されている。この配置は、タワー外周壁部126を短距離でフランジ部20Bに接続することを可能にするので、タワー外周壁部126をコンパクトに構成することができ、タワー外周壁部126の面剛性を向上させることができる。
なお、ハウジング内側縦壁部119に内側接合部10Bを形成し、タワー外周壁部126に外側接合部10Bを構成してもよい。すなわち、図8に示されるように、ハウジング内側縦壁部119を鉛直方向略下方に延在させてフロントフレーム20のフランジ部20Bに接合し、タワー外周壁部126を下方に進むにつれて車幅方向外側へ傾斜して延びるように形成してフロントフレーム20の外面20Aに接合してもよい。
この場合でも、ハウジング内端部10Bにおいて、外側接合部10Bと内側接合部10Bとを車両前後方向に交互に配設することができ、サスペンションハウジング10の車幅方向への曲げ剛性を向上できる。さらに、外側接合部10B及び内側接合部10Bは、フロントフレーム20のフランジ部20Bよりも車幅方向外側に位置しているので、フロントフレーム20に対して、サスペンションハウジング10を上下方向に移動させることなく、車幅方向外側から移動させて組み付けることができる。
[連結部材50]
図1を参照して、連結部材50は、サスペンションハウジング10とダッシュパネル40とを連結するように前後方向に延びており、より具体的には、車両前後方向の後方に進むにつれて車幅方向内側へ傾斜するように延びている。図9は、図1のIX−IX線に沿った断面図であり、連結部材50の長手方向の略中央部において延在方向に直交する断面を示している。図9に示されるように、連結部材50は、車幅方向の内側に位置する連結部材インナ51と、車幅方向外側に位置する連結部材アウタ52とを有している。
連結部材インナ51は、鋼板を折り曲げ加工することによってL字状断面に形成されており、略水平方向に延びるインナ上壁部511と、インナ上壁部511の車幅方向内側から下方に延びるインナ縦壁部512とを有している。インナ上壁部511は、連結部材取付部13の第1面部131(図4参照)に平行に延びている。インナ縦壁部512は、連結部材取付部13の第2面部132(図4参照)に平行に延びている。
連結部材アウタ52は、鋼板を折り曲げ加工することによって車幅方向内側が開口したコ字状断面に形成されており、上下方向に延びるアウタ縦壁部521と、アウタ縦壁部521の上端部及び下端部から車幅方向内側へ延びるアウタ上壁部522及びアウタ下壁部523と、アウタ上壁部522の左端部から上方へ延びるアウタ上フランジ524と、アウタ下壁部523の左端部から下方へ延びるアウタ下フランジ525とを有している。
連結部材アウタ52は、アウタ上フランジ524及びアウタ下フランジ525によって、インナ縦壁部512に車幅方向外側から例えばスポット溶接によって接合されており、連結部材インナ51と連結部材アウタ52とで、略矩形状の閉断面が構成されている。
図10は、連結部材50単品を車幅方向外側(連結部材アウタ52側)から見た斜視図である。図10を参照して、連結部材インナ51は、長手方向にわたって略L字状断面に形成されている。インナ上壁部511は、ダッシュパネル40への連結部分がやや上方に屈曲されており、ダッシュパネル40の上下方向に延びる面に沿わせやすくなっている。
一方、連結部材アウタ52は、長手方向(車両前後方向)の両端部を除く長手方向の途中部分のみコ字状断面に形成されており、長手方向の両端部では、アウタ縦壁部521がインナ縦壁部512に沿うように構成されている。
連結部材50は、長手方向の両端部において、略水平方向に延びるインナ上壁部511と、インナ縦壁部512及びアウタ縦壁部521が重ね合わされて下方に延びる二重部分とによって、略L字状断面に構成されている。
連結部材50は、長手方向の両端部において、インナ上壁部511を板厚方向(上下方向)に貫通する複数の連結部材取付孔50aと、インナ縦壁部512とアウタ縦壁部521とを板厚方向(車幅方向)に貫通する複数の連結部材取付孔50bと、が形成されており、連結部材取付孔50a,50bを介して、適宜の締結部材によってサスペンションハウジング10の連結部材取付部13及びダッシュパネル40の膨出部41に着脱自在に取り付けられている。なお、各図において、サスペンションハウジング10の連結部材取付部13及びダッシュパネル4の膨出部41における、雌ねじ部等の被取付部は省略されている。
したがって、連結部材50は、長手方向の両端部において、連結部材インナ51によってL字状断面に構成されており、更に、上下方向に延びる縦壁部がインナ縦壁部512とアウタ縦壁部521とによって二重構造に構成されている。一方、連結部材50は、長手方向の両端部を除く途中部分においては、連結部材インナ51によってL字状断面に構成されており、更にインナ縦壁部512と連結部材アウタ52とよって閉断面が構成されている。
連結部材取付部13の第1面部131は、連結部材50のインナ上壁部511に平行に延びており、第2面部132は、連結部材50のインナ縦壁部512に平行に延びている。これによって、連結部材50は、サスペンションハウジング10との連結部において、フランジ等他の部材を介在させたりサスペンションハウジング10に沿うように形状を変化させたりせずに、連結されている。
したがって、連結部材50は、サスペンションハウジング10(連結部材取付部13)に連結される連結部を含んで長手方向にわたって、その断面形状を連続させることができるので、連結部における形状の不連続に起因した剛性の低下がない。よって、連結部材50によるサスペンションハウジング10の支持剛性を向上させることができる。
連結部材50は、連結部材インナ51によって、サスペンションハウジング10とダッシュパネル40との間にわたって略L字状断面で連結されているので、剛性が高く、サスペンションハウジング10を好適に支持できる。
また、連結部材50は、連結部材アウタ52によって、長手方向の両端部を除く途中部分が閉断面に構成されているので、連結部材50の剛性がより一層高められており、これによって、サスペンションハウジング10の車両前後方向及び車幅方向への変形が抑制できる。更に、連結部材50は、長手方向の両端部のL字状断面に関して、縦壁部が二重構造に構成されているので、連結相手部材への連結部における上下方向の剛性がより一層高められている。
したがって、連結部材50は、サスペンションハウジング10を、車両前後方向及び車幅方向に強固に支持することができるので、サスペンションハウジング10の車幅方向への内倒れ及び車両前後方向への変形がより好適に抑制される。
また、連結部材取付部13は、後面部133がハウジング後壁部118に連続しており、ハウジング後壁部118は、上下方向壁部118cによって上下方向の剛性が向上されている。したがって、連結部材取付部13は、後面部133の面外変形が抑制される。これによって、連結部材取付部13の上下方向の剛性を向上させることができ、サスペンション70からサスペンションハウジング10に入力される上下方向の入力荷重を、連結部材取付部13を介して、連結部材50に効率的に伝達させることができる。
上記実施形態では、サスペンションハウジング10を、アルミダイカスト法により形成したが、この他、鉄又はアルミニウム以外の軽合金を原材料とした鋳造品もしくは鍛造品で形成してもよく、鋼板をプレス成形することで形成してもよく、または複数の部材を例えば溶接によって接合して形成してもよい。また、サスペンションタワー部構造を、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)で形成してもよい。
特許請求の範囲に記載された本発明の精神および範囲から逸脱することなく、各種変形及び変更を行うことも可能である。
以上説明したように、本発明に係る車両の前部車体構造によれば、フロントフレームへの接合部における剛性低下を抑制して、サスペンションハウジングの車幅方向への曲げ剛性を向上させることができるので、この種の製造技術分野において好適に利用される可能性がある。
1 前部車体構造
10 サスペンションハウジング
11 ハウジング本体
110 ハウジング上壁部
117 ハウジング前壁部
118 ハウジング後壁部
12 サスペンションタワー部
120 タワー上壁部
121 サス締結部
122 サストップ縦壁部
126 タワー外周壁部
13 連結部材取付部
14 前側断面部
140 前側車幅方向壁部
141 前側上下方向断面部
142 前側車幅方向断面部
143 前側アッパーアーム取付部
15 後側断面部
150 後側車幅方向壁部
151 後側上下方向断面部
152 後側車幅方向断面部
153 後側アッパーアーム取付部
20 フロントフレーム
20A 外面
20B フランジ部
21 フレームアウタ
22 フレームインナ
30 エプロンレイン
40 ダッシュパネル
41 膨出部
50 連結部材
51 連結部材インナ
52 連結部材アウタ
60 エプロンフレーム
70 サスペンション
71 ダンパー部材
72 アッパーアーム

Claims (6)

  1. 前後方向に延びる、フロントフレームと、
    前記フロントフレームの上方且つ車幅方向の外側に位置して、前後方向に延びるエプロンレインと、
    前記フロントフレームと前記エプロンレインとの間に架け渡されており、サスペンションが収容される、サスペンションハウジングと
    を備え、
    前記サスペンションハウジングは、車両前面視において前記サスペンションに向かう方向に突出して上下方向及び車幅方向に延びており、前記フロントフレームと前記エプロンレインとを連結する、車幅方向壁部を有しており、
    前記車幅方向壁部は、車両側面視において下端部が前記フロントフレームに重複している、車両の前部車体構造。
  2. 前記車幅方向壁部は、車両上面視において車幅方向の外側の端部が前記エプロンレインに重複している、
    請求項1に記載の車両の前部車体構造。
  3. 前記車幅方向壁部は、サスペンションのアッパーアームが取り付けられる、アッパーアーム取付部を有している、
    請求項1又は2に記載の車両の前部車体構造。
  4. 前記車幅方向壁部は、前記サスペンションハウジングの内面側に突出するリブによって構成されている、
    請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両の前部車体構造。
  5. 前記サスペンションハウジングは、サスペンションのダンパー部材が取り付けられるサスペンションタワー部を有しており、
    前記車幅方向壁部は、前記サスペンションタワー部の前方及び後方のいずれか一方側又は両側それぞれにおいて、前後一対に形成されており、
    前記前後一対の車幅方向壁部は、前記サスペンションタワー部の周囲において、前後方向壁部によって前後方向に連結されている、
    請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両の前部車体構造。
  6. 前記前後一対の車幅方向壁部のうち前後方向において前記サスペンションタワー部とは反対側に位置する車幅方向壁部は、前記サスペンションタワー部の車幅方向の両側に、車幅方向に対して前後方向において前記サスペンションタワー部側に傾斜した、左右一対の傾斜部を有しており、
    前記前後方向壁部は、前記左右一対の傾斜部に略直交するように、前記サスペンションタワー部の車幅方向の両側に形成されている、
    請求項5に記載の車両の前部車体構造。
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