JP2018004442A - 透明板の形状測定方法および形状測定装置 - Google Patents

透明板の形状測定方法および形状測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】透明板である被測定試料の特定箇所の表面高さ、裏面高さ、板厚の少なくともいずれかを精度よく、かつ、簡単な操作で求めることのできる透明板の形状測定方法および形状測定装置を提供する。【解決手段】照明光源10からの照明光の波長を時間的にシフトして、干渉像を変化させながら、該干渉像を撮像手段16により連続的に撮像するとともに、波長測定手段17により照明光の波長を測定し、撮像して得られた干渉輝度信号に対して、所定のモデル関数を適合することによって、被測定試料14の各位置での表面高さ、裏面高さ、板厚分布のうち少なくともいずれかを測定する。【選択図】図1

Description

本発明は、透明板である被測定試料の外面凹凸形状や厚さを測定する形状測定方法および形状測定装置に係り、特に、波長可変光源とフィゾー干渉計を用いて非接触で被測定試料の表面高さ、板厚の少なくともいずれかを測定する方法およびこれを用いた装置に関する。
従来、ガラス板のような透明板の表面凹凸形状や厚さを測定する方法として、波長走査干渉法が知られている(特許文献1、非特許文献1)。非特許文献1の方法では、波長可変レーザーを光源とし、トワイマングリーン干渉計を用いて、参照面、対象試料の表面と裏面の3個の界面からの反射光による干渉縞をCCDカメラ等の撮像装置で撮像し、得られた干渉縞画像を解析して、試料の外面凹凸形状や厚さを測定している。
また、特許文献1には、参照光路と測定光路が同一光路となるため振動に強く、コンパクトに構成でき、大型試料にも適用可能なフィゾー干渉計を用いた干渉縞解析法が開示されている。
これら波長走査干渉法による透明板測定においては、参照面、対象試料の表面と裏面の3個の界面からの反射光による干渉縞が重畳して観測されるため、表面高さや板厚を測定するためには、それら重畳した信号を分離する必要がある。
非特許文献1では、干渉縞画像から得られる輝度波形をモデル関数と最小二乗適合することにより、表面高さ、裏面高さ、厚さの位相値を含む7個の未知変数を推定している。
特許文献1では、前記参照面と前記被測定平板表面との光軸上での距離Lと前記被測定平板の光学的厚さnTの比が、およそL=nT/3を満たすように距離Lを設定し、該被測定平板表面および裏面からの光束の光干渉により得られた干渉縞情報を撮像し、そのとき前記出力光の波長λを変化させて、該被測定平板表面および参照面からの反射光束の位相差がおよそπ/6ずつ変化する毎に、連続的に19画像撮像する撮像手段とを備えた干渉計装置において、該撮像して得られた19枚の干渉縞画像情報から、被測定平板の光学的厚さの不均一や表面高さ、裏面高さに関する位相情報を得ている。
特開2003−139511号公報
しかしながら、従来の方法では、次のような問題がある。すなわち、非特許文献1の方法では、波長を走査しながら撮像された60枚の干渉縞画像から得られる輝度波形をモデル関数と最小二乗適合することにより、表面高さの変動成分、裏面高さの変動成分を含む7個の未知変数を推定している。しかし、未知変数が多いために、ノイズに弱い性質がある。このため、得られる測定精度も、波長の1/50以下の平均二乗偏差(RMS)であり、現在の産業界の要求を満足するものではない。
一方、特許文献1の方法では、試料位置の制約がある。すなわち、重畳する正弦波の周波数が整数比となるように、参照面と試料面との距離を厳密に調整する必要がある。
また、特許文献1、非特許文献1の方法では、波長走査光源の制約がある。すなわち、走査される波長が高精度で直線的である必要があるが、一般に使用される波長走査幅は1nm以下であり、要求精度の数十pmを達成することは容易ではない。このため、波長走査の非線形性誤差のために、測定精度が低下する問題がある。
したがって、従来の方法では、被測定試料の表面高さ、裏面高さ、板厚の絶対値を高精度で、かつ、簡単な操作で得ることができないという問題がある。
本発明では、このような事情に鑑み、透明板である被測定試料の特定箇所の表面高さ、裏面高さ、板厚の少なくともいずれかを精度よく、かつ、簡単な操作で求めることのできる透明板の形状測定方法および形状測定装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、前述するような従来技術における課題を解決するために発明されたものであって、本発明の形状測定方法は、
照明光の波長を時間的に変化させ得る照明光源と、
前記波長を測定する波長測定手段と、
前記照明光源からの光束を平行光束とした後、該平行光束を参照面上および透明板である被測定試料に導く光学系ユニットと、
前記参照面と、前記被測定試料の表面と、前記被測定試料の裏面と、からの反射光の干渉により得られた干渉像を連続的に撮像する撮像手段と、
を備えた形状測定装置を用いた透明板の形状測定方法であって、
前記照明光源からの照明光の波長を時間的にシフトして、前記干渉像を変化させながら、該干渉像を前記撮像手段により連続的に撮像するとともに、前記波長測定手段により前記照明光の波長を測定し、
撮像して得られた干渉輝度信号に対して、下記式(1)に基づくモデル関数を適合することによって、前記被測定試料の各位置での表面高さ、裏面高さ、板厚分布のうち少なくともいずれかを測定することを特徴とする。
前記式(1)において、
I(i):観測輝度モデル関数値
i:データ番号
0:参照面入射光量
φS0:参照面と被測定試料表面間の物理的距離(表面高さ)の初期波長における位相
φB0:参照面と被測定試料裏面間の光学的距離の初期波長における位相
0:参照面と被測定試料表面間の物理的距離(表面高さ)の推測値
0:参照面と被測定試料裏面間の光学的距離の推測値
λ0:照明光の初期波長(nm)
λi:データ番号iにおける照明光の波長(nm)
Δλi:波長シフト量(nm)
a:I0=1の時の干渉輝度信号の直流成分
S:参照面と被測定試料表面による干渉輝度信号の振幅
B:参照面と被測定試料裏面による干渉輝度信号の振幅
T:被測定試料表面と被測定試料裏面による干渉輝度信号の振幅
また、本発明の形状測定装置は、
照明光の波長を時間的に変化させ得る照明光源と、
前記波長を測定する波長測定手段と、
前記照明光源からの光束を平行光束とした後、該平行光束を参照面上および透明板である被測定試料に導く光学系ユニットと、
前記参照面と、前記被測定試料の表面と、前記被測定試料の裏面と、からの反射光の干渉により得られた干渉像を連続的に撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により撮像された干渉画像を解析する解析手段と、
を備えた透明板の形状測定装置であって、
前記照明光源からの照明光の波長を時間的にシフトして、前記干渉像を変化させながら、該干渉像を前記撮像手段により連続的に撮像するとともに、前記波長測定手段により前記照明光の波長を測定し、
前記解析手段において、撮像して得られた前記干渉画像の干渉輝度信号に対して、下記式(1)に基づくモデル関数を適合することによって、前記被測定試料の各位置での表面高さ、裏面高さ、板厚分布のうち少なくともいずれかを測定することを特徴とする。
前記式(1)において、
I(i):観測輝度モデル関数値
i:観測データ番号
0:参照面入射光量
φS0:参照面と被測定試料表面間の物理的距離(表面高さ)の初期波長における位相
φB0:参照面と被測定試料裏面間の光学的距離の初期波長における位相
0:参照面と被測定試料表面間の物理的距離(表面高さ)の推測値
0:参照面と被測定試料裏面間の光学的距離の推測値
λ0:照明光の初期波長(nm)
λi:データ番号iにおける照明光の波長(nm)
Δλi:波長シフト量(nm)
a:I0=1の時の干渉輝度信号の直流成分
S:参照面と被測定試料表面による干渉輝度信号の振幅
B:参照面と被測定試料裏面による干渉輝度信号の振幅
T:被測定試料表面と被測定試料裏面による干渉輝度信号の振幅
このような形状測定方法および形状測定装置とすることにより、被測定試料の干渉縞の物理モデルに基づいて、被測定試料である透明板の表面高さ、裏面高さ、板厚が同時に、かつ独立して求めることができる。
また、本発明では、下記式(2)、(3)、(4)に基づいて、前記被測定試料の表面高さLS、板厚T’、裏面高さLB’を求めることを特徴とする。
ここで、NS、NTは、前記干渉画像の隣接画素間の位相差がπ以下であるという前提のもとで、位相接続(アンラッピング)により決定される整数、nは被測定試料の屈折率である。
また本発明では、前記適合の手法として、下記式(5)で表される実測値(Ii)と、観測輝度モデル(I(i))の二乗誤差和を最小にする最小二乗法を用いて、前記式(1)の未知変数を求めることを特徴とする。
前記式(5)において、
i:観測データ番号
m:観測データ数
i:輝度実測値
I(i):観測輝度モデル関数値
このようにすることにより、観測される輝度実測値に含まれる各種のノイズ成分の影響を極小とすることができ、安定して形状測定を行うことができる。
また本発明では、前記式(1)における未知変数が、参照面入射光量(I0)と、被測定試料の表面高さの初期波長における位相(φS0)と、被測定試料の光学的裏面距離の初期波長における位相(φB0)からなる群から限定選択されたものであることを特徴とする。
このようにすることにより、適合により求める未知変数が、通常、参照面入射光量、被測定試料の表面高さの初期波長における位相、被測定試料の裏面高さの初期波長における位相の3個に限定されることにより、安定かつノイズに強い形状測定を行うことができる。
また本発明では、前記式(1)の中のパラメータであるa、bS、bB、bTが、参照板屈折率nR、被測定試料屈折率nを既知として、それぞれ下記式(6)〜(9)により求められることを特徴とする。
前記式(6)〜(9)において、RRは参照面の界面反射率、RSは被測定試料表面の界面反射率であり、下記式(10)、(11)により求められる。
このようにすることにより、光学ユニットとして、光学的に単純なフィゾー干渉計を採用し、また、参照板屈折率nRと被測定試料屈折率nが既知であることを利用して、未知変数の数を削減することができる。
本発明では、フィゾー干渉計と波長可変光源を用いて得られた輝度データ(インターフェログラム)に対して、モデル関数を、好ましくは最小二乗適合することで、被測定試料の表面高さ、裏面高さ、板厚を同時に求めることができる。
さらに、本発明の形状測定装置としては、フィゾー干渉計、波長可変光源、波長計、CCDカメラなどの撮像手段、パソコンなどの解析手段を備えていればよく、産業用測定装置として、容易に構成することができる。
また、従来の方法では必要であった被測定試料と参照面との距離調整が不要で、操作性を著しく向上させることができる。
さらに、従来の方法では必要であった高精度の波長走査光源が不要で、コストを削減できるとともに、測定精度を著しく向上させることができる。
図1は、本発明の形状測定装置の実施例を説明するための概略構成図である。 図2は、3光束干渉画像の一例である。 図3は、本実施例におけるフィゾー干渉計の入射光および反射光を示す模式図である。 図4は、実施例1における波長シフト量Δλiを示すグラフである。 図5は、実施例1における輝度信号を示す図である。 図6は、実施例1における測定結果を示す図である。 図7は、実施例2における3光束干渉画像(干渉縞画像)の一例である。 図8は、実施例2における測定結果を示す図である。 図9は、実施例2における測定結果を示す図である。 図10は、実施例2における測定結果を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施例について具体的に説明する。
図1は、本発明の形状測定装置の実施例を説明するための概略構成図である。
本実施例の形状測定装置1は、光学系ユニット20と、光学系ユニット20からの干渉信号を解析する解析手段22とを備えて構成されている。
光学系ユニット20は、フィゾー干渉計であり、波長可変な照明光源10から射出されたレーザー光の光束は、コリメートレンズ11を経て平行光束となり、参照板13と被測定試料14に照射される。また、光束の一部は波長測定手段17に入射し、その波長が測定される。そして、参照板13の参照面R、および被測定試料14の表面S、裏面Bからの反射光は、互いに干渉して照射光の光路を逆行し、ビームスプリッタ12を経て、結像レンズ15により干渉像が結像され、結像された干渉像はCCDカメラなどの撮像手段16により撮像される。撮像された干渉像(干渉画像)は、後述するように、解析手段22で解析され、被測定試料14の表面高さ、裏面高さ、板厚が測定される。
なお、本明細書において、「表面高さ」とは、参照板13の参照面Rから被測定試料14の表面Sまでの物理的距離(後述するR−S面間距離(LS))を意味し、「裏面高さ」とは、参照板13の参照面Rから被測定試料14の裏面Bまでの物理的距離(後述する式(21)で定義される物理的裏面距離(LB’))を意味している。
照明光源10は、波長可変レーザーであり、この実施例では、市販のToptica社製DFB型波長可変レーザー(波長範囲633nm〜634nm)が使用され、波長が時間とともに略直線的にシフトされる。
波長測定手段17は、波長計であり、この実施例では、市販のHighFinesse社製WS7型波長計が使用され、干渉画像撮像と同期して、波長が測定されるように構成されている。
撮像手段16は、照明光の波長の変化に応じて変化する干渉縞の画像を撮像するもので、本実施例では、市販のモノクロCCDカメラが使用される。その画像データが解析手段22によって収集される。なお、撮像手段16としては、特に限定されるものではなく、例えば、カラーCCDカメラやCMOSカメラなどを用いることもできる。
解析手段22は、所定の演算処理を行うCPU、データを記憶するメモリ、設定情報を入力するマウスやキーボードなどの入力部、画像などを表示するモニタなどを備えるコンピュータシステムで構成することができる。
このように構成される形状測定装置1では、照明光源10に波長可変レーザーを使用し、任意の波長にシフト可能としている。被測定試料が透明な場合、図2に示すように、撮像手段16により撮像される干渉画像は、
(1)参照面と被測定試料表面、
(2)参照面と被測定試料裏面、
(3)被測定試料表面と被測定試料裏面、
による3個の干渉画像が重畳した3光束干渉画像となり、本発明では、これら3個の干渉画像を分離することにより、被測定試料の表面高さ、裏面高さ、板厚の測定を行っている。
上記表面形状測定装置を用いて得られた干渉縞の輝度信号に対して、式(1)に基づくモデル関数を適合して、被測定試料の表面の各位置での表面高さ、裏面高さ、板厚のうち少なくともいずれかを求める。
以下、式(1)について説明する。
フィゾー干渉計において、参照面R、被測定試料表面S、被測定試料裏面Bが図3のように配置されている場合、各界面からの反射光量をIS、IB、IRとし、R−S面間距離をLS、 R−B面間光学的距離(OPD)をLBとすると、観測輝度Iは、RS干渉(参照面からの反射光と被測定試料表面からの反射光の干渉)、SB干渉(被測定試料表面からの反射光と被測定試料裏面からの反射光)が位相反転することに注目して、式(12)のように表される。
ここで、フィゾー干渉計の各界面の反射光量について検討する。
参照板屈折率をnR、被測定試料屈折率をnとすると、参照面の界面反射率RR、被測定試料の界面反射率RS、被測定試料の裏面反射率RBは、フレネルの公式より、それぞれ、
また、参照面入射光量をI0とすると、
参照面反射光量IR=I0R (13)
被測定試料表面反射光量IS=I0(1−RR2S (14)
被測定試料裏面反射光量IB=I0(1−RR2(1−RS2 (15)
である。
次に、波長シフトを考える。初期波長をλ0、データ番号iにおける波長をλi、初期波長からのシフト量をΔλiとすると、波長は式(16)で表すことができる。
位相シフト干渉法と同様に、次式で定義される位相(初期波長における位相)を未知変数とする。
また、波長がシフトされたとき、R−S面間距離LSの位相φSiは、下記式(19)で表され、初期位相からの位相シフト量は、下記式(20)で表すことができる。
すなわち、位相シフト量はR−S面間距離LSに依存するが、R−S面間距離LSは未知変数である。このため、未知変数LSの推測値S0を用いると、位相シフト量は、下記式(21)と表すことができる。
同様に、
よって、波長λを初期値λ0からΔλiだけシフトした場合のモデル式は、式(10)に準じて、下記式(23)のように表すことができる。
これを、T=B−Sを考慮して書き換えると、下記式(24)のように表すことができる。
式(24)に式(21)、(22)を代入して書き換えると、下記式(1)のようになる。
ただし、
aは、I0=1の時の干渉輝度信号のDC成分であり、bSは参照面Rと被測定試料表面Sによる干渉信号の振幅であり、bBは参照面Rと被測定試料裏面Bによる干渉信号の振幅である。これらの値は、既知の値である参照板屈折率nR、被測定試料屈折率nの値から式(6’)〜(9’)により求められる。
このモデル式では、未知変数は入射光量I0、位相φS0、φB0の3個である。これらは、観測値Ii(i=1,2,・・・,n)との最小二乗適合、すなわち、次式で示す二乗誤差和SSEを最小にすることにより求められる。
得られた位相φS0、φB0と、被測定試料屈折率nとから、下記式(2)、(3)、(4)により、R−S面間距離LS、板厚T’、物理的裏面距離LB’が求められる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
上記による算出方法を用いて求めた実験事例を実施例1として示す。
(1)実験方法
以下の条件で、理論インターフェログラムを作成した。
なお、図4に示すように、本実施例において波長シフト量Δλiは、直線的なシフトから大きく外れても正しい結果が得られることを示すため、二次関数を用いているが、これに限定されるものではない。
表1の条件より、裏面距離(参照面基準:OPD)LBは24.6mmである。得られた輝度波形を図5(a)に示す。
最小二乗法適合は、MS Excel(登録商標)の最適化ツールであるSolverを使用した。初期値は、I0=95、φS0=0、φB0=0とした。また、推測値S0、L0は真値とした。
(2)実験結果
結果を表2に示す。表面・裏面の位相の推定誤差は計算誤差以内であった。また、適合抽出された表面、裏面、板厚の信号波形を図5(b),(c),(d)に示す。
図6は、測定対象の左端画素(x=1)における輝度波形(図5(a)に示す輝度波形)と、それに対して適合したモデル波形を重ねて示したものである。
[実施例2]
本発明による形状測定方法を用いて、実際の試料を測定した例を実施例2として示す。
(1)実験方法
以下の条件で、インターフェログラムを取得した。
撮像手段により撮像された干渉縞画像の一例を図7(a)に示す。この干渉縞画像の一部(図7(a),(b)において矩形で囲まれた部分(50×1画素))を被測定試料の測定対象とした。なお、図7(b)は、図7(a)の矩形で囲まれた部分を明確にするため拡大した画像であり、図7(b)に現れる格子は各画素を明確にするため、便宜上設けたものである。
推定値は、LS=6.9mm、T’=10.2mmとした。最小二乗法適合は、MS Excel(登録商標)の最適化ツールであるSolverを使用した。また、位相探索の初期値は、0ラジアンとした。
(2)実験結果
波長の実測値を図8に示す。測定対象の左端画素(x=1)における輝度波形と、それに対して適合したモデル波形を図9に示す。得られた位相値は、位相φS0=2.25ラジアン、位相φB0=0.83ラジアンであった。
さらに、x座標の1〜50画素における輝度データから、表面形状、裏面形状、板厚分布の位相を求め、位相アンラッピングにより位相飛びを解消し、実寸に換算した。表面形状、板厚分布の測定結果を図10に示す。
1 形状測定装置
10 照明光源
11 コリメートレンズ
12 ビームスプリッタ
13 参照板
14 被測定試料
15 結像レンズ
16 撮像手段
17 波長測定手段
20 光学系ユニット
22 解析手段

Claims (10)

  1. 照明光の波長を時間的に変化させ得る照明光源と、
    前記波長を測定する波長測定手段と、
    前記照明光源からの光束を平行光束とした後、該平行光束を参照面上および透明板である被測定試料に導く光学系ユニットと、
    前記参照面と、前記被測定試料の表面と、前記被測定試料の裏面と、からの反射光の干渉により得られた干渉像を連続的に撮像する撮像手段と、
    を備えた形状測定装置を用いた透明板の形状測定方法であって、
    前記照明光源からの照明光の波長を時間的にシフトして、前記干渉像を変化させながら、該干渉像を前記撮像手段により連続的に撮像するとともに、前記波長測定手段により前記照明光の波長を測定し、
    撮像して得られた干渉輝度信号に対して、下記式(1)に基づくモデル関数を適合することによって、前記被測定試料の各位置での表面高さ、裏面高さ、板厚分布のうち少なくともいずれかを測定することを特徴とする形状測定方法。
    前記式(1)において、
    I(i):観測輝度モデル関数値
    i:データ番号
    0:参照面入射光量
    φS0:参照面と被測定試料表面間の物理的距離(表面高さ)の初期波長における位相
    φB0:参照面と被測定試料裏面間の光学的距離の初期波長における位相
    0:参照面と被測定試料表面間の物理的距離(表面高さ)の推測値
    0:参照面と被測定試料裏面間の光学的距離の推測値
    λ0:照明光の初期波長(nm)
    λi:データ番号iにおける照明光の波長(nm)
    Δλi:波長シフト量(nm)
    a:I0=1の時の干渉輝度信号の直流成分
    S:参照面と被測定試料表面による干渉輝度信号の振幅
    B:参照面と被測定試料裏面による干渉輝度信号の振幅
    T:被測定試料表面と被測定試料裏面による干渉輝度信号の振幅
  2. 下記式(2)、(3)、(4)に基づいて、前記被測定試料の表面高さLS、板厚T’、裏面高さLB’を求めることを特徴とする請求項1に記載の形状測定方法。
    ここで、NS、NTは、前記干渉画像の隣接画素間の位相差がπ以下であるという前提のもとで、位相接続(アンラッピング)により決定される整数、nは被測定試料の屈折率である。
  3. 前記適合の手法として、下記式(5)で表される実測値(Ii)と、観測輝度モデル(I(i))の二乗誤差和を最小にする最小二乗法を用いて、前記式(1)の未知変数を求めることを特徴とする請求項1または2に記載の形状測定方法。
    前記式(5)において、
    i:観測データ番号
    m:観測データ数
    i:輝度実測値
    I(i):観測輝度モデル関数値
  4. 前記式(1)における未知変数が、参照面入射光量(I0)と、被測定試料の表面高さの初期波長における位相(φS0)と、被測定試料の光学的裏面距離の初期波長における位相(φB0)からなる群から限定選択されたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の形状測定方法。
  5. 前記式(1)の中のパラメータであるa、bS、bB、bTが、参照板屈折率nR、被測定試料屈折率nを既知として、それぞれ下記式(6)〜(9)により求められることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の形状測定方法。
    前記式(6)〜(9)において、RRは参照面の界面反射率、RSは被測定試料表面の界面反射率であり、下記式(10)、(11)により求められる。
  6. 照明光の波長を時間的に変化させ得る照明光源と、
    前記波長を測定する波長測定手段と、
    前記照明光源からの光束を平行光束とした後、該平行光束を参照面上および透明板である被測定試料に導く光学系ユニットと、
    前記参照面と、前記被測定試料の表面と、前記被測定試料の裏面と、からの反射光の干渉により得られた干渉像を連続的に撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段により撮像された干渉画像を解析する解析手段と、
    を備えた透明板の形状測定装置であって、
    前記照明光源からの照明光の波長を時間的にシフトして、前記干渉像を変化させながら、該干渉像を前記撮像手段により連続的に撮像するとともに、前記波長測定手段により前記照明光の波長を測定し、
    前記解析手段において、撮像して得られた前記干渉画像の干渉輝度信号に対して、下記式(1)に基づくモデル関数を適合することによって、前記被測定試料の各位置での表面高さ、裏面高さ、板厚分布のうち少なくともいずれかを測定することを特徴とする形状測定装置。
    前記式(1)において、
    I(i):観測輝度モデル関数値
    i:観測データ番号
    0:参照面入射光量
    φS0:参照面と被測定試料表面間の物理的距離(表面高さ)の初期波長における位相
    φB0:参照面と被測定試料裏面間の光学的距離の初期波長における位相
    0:参照面と被測定試料表面間の物理的距離(表面高さ)の推測値
    0:参照面と被測定試料裏面間の光学的距離の推測値
    λ0:照明光の初期波長(nm)
    λi:データ番号iにおける照明光の波長(nm)
    Δλi:波長シフト量(nm)
    a:I0=1の時の干渉輝度信号の直流成分
    S:参照面と被測定試料表面による干渉輝度信号の振幅
    B:参照面と被測定試料裏面による干渉輝度信号の振幅
    T:被測定試料表面と被測定試料裏面による干渉輝度信号の振幅
  7. 下記式(2)、(3)、(4)に基づいて、前記被測定試料の表面高さLS、板厚T’、裏面高さLB’を求めることを特徴とする請求項1に記載の形状測定装置。
    ここで、NS、NTは、前記干渉画像の隣接画素間の位相差がπ以下であるという前提のもとで、位相接続(アンラッピング)により決定される整数、nは被測定試料の屈折率である。
  8. 前記適合の手法として、下記式(5)で表される実測値(Ii)と、観測輝度モデル(I(i))の二乗誤差和を最小にする最小二乗法を用いて、前記式(1)の未知変数を求めることを特徴とする請求項1または2に記載の形状測定装置。
    前記式(5)において、
    i:観測データ番号
    m:観測データ数
    i:輝度実測値
    I(i):観測輝度モデル関数値
  9. 前記式(1)における未知変数が、参照面入射光量(I0)と、被測定試料の表面高さの初期波長における位相(φS0)と、被測定試料の光学的裏面距離の初期波長における位相(φB0)からなる群から限定選択されたものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の形状測定装置。
  10. 前記式(1)の中のパラメータであるa、bS、bB、bTが、参照板屈折率nR、被測定試料屈折率nを既知として、それぞれ下記式(6)〜(9)により求められることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の形状測定装置。
    前記式(6)〜(9)において、RRは参照面の界面反射率、RSは被測定試料表面の界面反射率であり、下記式(10)、(11)により求められる。
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