JP2007333428A - 形状測定装置及び形状測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被測定物の有効範囲全域の干渉縞画像を1度に取得可能とすることで、短時間で被測定物の形状測定を行うことにより、高精度かつ安価に被測定物の形状を評価することができる形状測定装置を提供する。
【解決手段】本発明の形状測定装置は、干渉計10で干渉縞画像を取得する干渉縞取得手段と、取得した干渉縞画像より形状データを算出する形状算出手段とを備え、前記段差の所定の高さをd、干渉計用光源の波長をλ、nを2以上の整数としたとき、
|2d−nλ|<λ/3 ・・・(1)
の関係を満たすことを特徴する。これにより、その表面に所定の高さの段差を多数含む被測定物の有効範囲全域の干渉縞画像を取得することが可能となり、短時間で形状を測定することが可能となる。
【選択図】図2

Description

本発明は、表面に所定の高さの段差を多数有する被測定物の形状を測定する形状測定装置及び形状測定方法に関し、特に、所定の高さの段差を多数含み、該段差が階段状に並んだ形状の被測定物(例えば回折光学素子や複合光学素子等)の被測定面の形状を測定する形状測定装置及び形状測定方法に関する。
近年、回折光学素子の中で、波長や温度の変化による光学系の光学特性の変化を調整するために、屈折のパワーと回折のパワーを相殺するように設計された屈折・回折複合レンズ面がある。これは、所定の波長で整数波長分の光路差を生むような所定の高さの段差が階段状に並んだような形状になる。その屈折・回折複合レンズ面を有する光学素子の1例が特許文献1に開示されている。この特許文献1に記載の光学素子は、光ピックアップ用対物レンズの色収差を補正するために、負の屈折力を有する非球面である屈折面上に正の屈折力を有する回折面を付加している。その結果、複合レンズ面は階段状の形状となる。
このような光学素子の形状を評価する方法の1つとして、接触または非接触あるいは光触針式の形状測定装置がある。非特許文献1には、このような測定装置が数例紹介されている。これらの測定装置は、触針先端の座標が正確に求まるようになっており、被測定面上で触針を走査することで断面形状を測定することができる。また、被測定面全面を測定する場合は、一般には複数の断面を走査させて測定を行う。
別の形状測定方法及び形状測定装置として、干渉計による形状測定がある(特許文献2等)。特に2光束干渉法や白色干渉法、低コヒーレンス干渉法などを用いると、任意の段差の高さを求めることができる。また、白色干渉法により表面凹凸計測を行うこともできる。
特開2003−222792公報 特開2000−221013公報 産総研計量標準報告Vol.3,No.4
前述の干渉計による形状測定方法では、干渉縞画像を取得するのにCCDカメラなどのリニア撮像素子を使うので、撮像素子のうち段差の近傍を撮像する画素では段差前後の干渉縞が混ざってしまい、十分なコントラストの干渉縞画像が得られない。従って、階段の幅が撮像素子の画素ピッチに比べて狭い場合は干渉計による干渉縞画像の取得ができない。そこで、一部を拡大して形状測定し、これをコンピュータ内でつないでいくステッチングという作業を行う。
しかしながら、上記の方法で被測定面全面の形状を測定すると、計測時間が数十分程度かかってしまう。従って、量産時の検査などに用いた場合、計測時間が長いために計測コストが高くなるという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、被測定物の有効範囲全域の干渉縞画像を1度に取得可能とすることで、短時間で被測定物の形状測定を行うことにより、高精度かつ安価に被測定物の形状を評価することができる形状測定装置及び形状測定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では以下のような手段を採っている。
本発明の第1の手段は、表面に所定の高さの段差を多数有する被測定物の形状を測定する形状測定装置において、干渉計で干渉縞画像を取得する干渉縞取得手段と、取得した干渉縞画像より形状データを算出する形状算出手段とを備え、前記段差の所定の高さをd、干渉計用光源の波長をλ、nを2以上の整数としたとき、以下の式(1) の関係を満たすことを特徴とする。
|2d−nλ|<λ/3 ・・・(1)
本発明の第2の手段は、第1の手段の形状測定装置において、前記干渉計が、フィゾー干渉計であることを特徴とする。
また、本発明の第3の手段は、第1の手段の形状測定装置において、前記干渉計が、マイケルソン干渉計であることを特徴とする。
本発明の第4の手段は、第1〜第3のいずれか1つの手段の形状測定装置において、前記形状算出手段が、位相シフト法を用いたものであることを特徴とする。
また、本発明の第5の手段は、第1〜第3のいずれか1つの手段の形状測定装置において、前記形状算出手段が、フーリエ変換法を用いたものであることを特徴とする。
本発明の第6の手段は、第1〜第5のいずれか1つの手段の形状測定装置において、前記干渉計の光源が、波長可変レーザー光源であることを特徴とする。
また、本発明の第7の手段は、第6の手段の形状測定装置において、前記干渉縞取得手段が、前記波長可変レーザー光源の波長を測定する波長測定手段を有することを特徴とする。
本発明の第8の手段は、表面に所定の高さの段差を多数有する被測定物の形状を測定する形状測定方法において、前記被測定物の形状を、第1〜第7のいずれか1つの手段の形状測定装置を用いて測定することを特徴とする。
また、本発明の第9の手段は、第8の手段の形状測定方法において、前述の式(1) の関係を満たす光源を用いた干渉計で干渉縞画像を取得する干渉縞取得工程と、得られた干渉縞画像から形状データを算出する形状算出工程と、前記被測定物の設計形状と干渉計の光源波長から、波長のずれに起因する形状成分を導出し、これを差し引く形状補償工程と、を有することを特徴とする。
本発明の第10の手段は、第8の手段の形状測定方法において、波長可変レーザーを光源とする干渉計で、逐次干渉縞画像を見ながら干渉計の光源波長を調整して、干渉縞が少なくなるように調整する光源波長調整工程と、調整された波長で干渉縞画像の取得を行う干渉縞取得工程と、取得した干渉縞画像から形状を算出する形状算出工程と、調整した光源の波長と被測定物の設計形状から干渉計用光源波長に起因する形状成分を求め、これを差し引く形状補償工程と、を有することを特徴とする。
本発明の形状測定装置においては、干渉計で干渉縞画像を取得する干渉縞取得手段と、取得した干渉縞画像より形状データを算出する形状算出手段とを備え、前記段差の所定の高さをd、干渉計用光源の波長をλ、nを2以上の整数としたとき、
|2d−nλ|<λ/3 ・・・(1)
の関係を満たすことにより、その表面に所定の高さの段差を多数含む被測定物の有効範囲全域の干渉縞画像を取得することが可能となり、短時間で形状を測定することが可能となる。従って量産時の検査工程などでかかるコストを小さくすることができるので、産業上有効である。
本発明の形状測定装置においては、前記干渉計としてフィゾー干渉計を用いることにより、空気の揺らぎや干渉計内の光学素子の形状誤差などの影響を受けにくくなり、より安定した精度で形状を測定することが可能となる。
また、本発明の形状測定装置においては、前記干渉計としてマイケルソン干渉計を用いることにより、比較的コヒーレンス長の短い半導体レーザー光源などを使用することが可能となる。従って干渉計用光源波長の選択肢が広がり、本発明の適応する被測定物の段差が増えるので、より様々な被測定物の段差の形状測定が可能となる。
本発明の形状測定装置においては、干渉縞画像から形状を算出するにあたり、位相シフト法を用いることで、各画素の位相の算出分解能が高まり、より高精度に形状測定が可能となる。
また、本発明の形状測定装置においては、干渉縞画像から形状を算出するにあたり、フーリエ変換法を用いることで、1枚の干渉縞画像から形状を算出することができるので、より測定時間が短くなり、形状測定にかかるコストをより少なくすることができる。また、空気の揺らぎなどの影響を受けにくくなり、より安定した測定を可能とすることができる。
本発明の形状測定装置においては、前記干渉計の光源を波長可変レーザー光源とすることにより、測定する段差の高さが変わったとしても光源を変える必要が無いので、種々の段差の測定に本発明が適応可能となる。
また、前記干渉縞取得手段が、前記波長可変レーザー光源の波長を測定する波長測定手段を有することにより、現在の波長をより高精度に得ることができるので、干渉用光源波長に起因する形状成分の補償をより高精度に行うことができ、より高精度に形状測定を行うことができる。
本発明の形状測定方法においては、前記被測定物の形状を、第1〜第7のいずれか1つの手段の形状測定装置を用いて測定することにより、上記と同様の効果を得ることができる。
また、本発明の形状測定方法においては、前述の式(1) の関係を満たす光源を用いた干渉計で干渉縞画像を取得する干渉縞取得工程と、得られた干渉縞画像から形状データを算出する形状算出工程と、前記被測定物の設計形状と干渉計の光源波長から、波長のずれに起因する形状成分を導出し、これを差し引く形状補償工程と、を有することにより、被測定物の段差と干渉計用光源波長が、前述の関係からずれたとしても、良好な精度で被測定物の形状を測定することが可能となる。
さらに本発明の形状測定方法においては、波長可変レーザーを光源とする干渉計で、逐次干渉縞画像を見ながら干渉計の光源波長を調整して、干渉縞が少なくなるように調整する光源波長調整工程と、調整された波長で干渉縞画像の取得を行う干渉縞取得工程と、取得した干渉縞画像から形状を算出する形状算出工程と、調整した光源の波長と被測定物の設計形状から干渉計用光源波長に起因する形状成分を求め、これを差し引く形状補償工程と、を有することにより、干渉縞のコントラストが段差前後での位相差の影響で低下するのを防ぐことができ、より安定して高精度に被測定物の形状測定を行うことができる。
以下、本発明の構成、動作及び作用を、図示の実施例に基づいて詳細に説明する。
[実施例1]
まず、本発明の形状測定装置の干渉縞取得手段を構成する干渉計の一例として、図1に基づいてフィゾー干渉計の構成例を説明する。図1において、レーザー光源1から出射された光束は発散レンズ2で発散光となり、ビームスプリッタ3を透過してコリメータレンズ4で平行光束となる。この平行光束の一部は基準板5の参照面5aで反射する。平行光束の残りは基準板5を透過し、被測定物6の被測定面6aで反射し、再び基準板5を透過し、参照面5aで反射した光束と干渉する。干渉した光束は再びコリメータレンズ4を透過して、ビームスプリッタ3で反射し、撮像レンズ7を介して撮像素子8に照射される。そして撮像素子8で干渉縞画像を取得する。
被測定物6または基準板5は光軸方向に移動可能に支持されており、位相シフト法(フリンジスキャン)での測定を可能としている。例えば基準板5を光軸方向に波長の1/8づつ移動させて、撮像素子8で4枚の干渉縞画像を撮像し、それより各画素の位相を求める。
位相シフト法で求まる各画素の位相データは、±π/2[rad]であるので、隣り合う点に約π[rad]の位相跳びがある場合には、πを足したり引いたりして位相をつなぎ合わせる。これを一般に位相接続(フェーズ アンラッピング)という。
実際には複数の干渉縞画像をCCDカメラなどで撮像し、コンピュータに取り込み、コンピュータ上のソフトウエアで位相の算出と位相接続を行う。
ここで、本発明で対象とする被測定物6の被測定面6aの一例を示す。被測定物6の屈折率が1.52で、設計波長が780nmの光が透過時に1波長分ずれるように、所定の高さd=1.5μmの段差が階段状に加工されている。したがって、この被測定面6aからの反射光束の光路差は3μmとなる。
本発明では、干渉計の光源波長λが、被測定物6の被測定面6aの段差の設計値(所定の高さd)の2倍の整数分の1に近い物を用いることを特徴としている。すなわち、段差の所定の高さをd、干渉計用光源の波長をλ、nを2以上の整数としたとき、
|2d−nλ|<λ/3 ・・・(1)
の関係を満たすことを特徴としている。
このような関係の1例として、例えば前述の被測定物6の干渉縞を波長1.5μmのレーザー光源で取得すると、2波長で光路差が3μmとなり、位相差が0となるため、観測される干渉縞画像は段差の無い平面のそれと同じになる。したがって、観測される干渉縞画像に位相の分布が観測されたとすると、それは被測定物の設計形状からのずれ、すなわち形状誤差である。
ここで、所定の波長のレーザー光源を得る代わりに、これに近い波長のレーザー光源で代用することができる。例えば、波長1.52μmのHe−Neレーザー光源を用いると、2波長分の光路差3.04μmで位相差が0となるので、1.5μmの段差は、見かけ上−20nmの段差として観測される。段差前後での位相差が小さいので、干渉縞画像の全ての画素で位相情報の取得が可能となり、光学素子内の有効範囲全域で干渉縞が観測される。
波長のずれに起因する形状成分は、あらかじめ設計形状の段差を全て−20nmとしたときの形状として求めることができる。もしこれが求める精度に対して十分小さければ、これを無視すればよい。また、もし無視できない場合にも、これは干渉計測で得られた形状から、これを差し引くことで被測定面の形状誤差を求めることができる。
図2に本実施例の形状測定装置の機能ブロック図を示す。図1に示したような構成の干渉計10で取得した干渉縞画像は、コンピュータ11に取り込まれ、ソフトウエアである形状算出手段へ送られる。形状算出手段は位相シフト法により各画素の位相を求め、位相接続により形状データを算出する。形状データはやはりソフトウエアである波長ずれ補償手段へ送られる。これはあらかじめ設計形状の段差を全て前述の波長のずれに起因する段差に変換した時の形状データが入力されており、これを差し引くことで形状誤差データを導出する。
ここで、被測定物6の被測定面6aの段差と、干渉計用光源1の波長の整数倍の光路差とのずれをどこまで許容するかについて説明する。段差前後の干渉光束が同時に撮像素子8の1画素に入射しても、位相情報の取得が可能な信号のコントラストを得る必要がある。位相差がλ/3である2つの信号を混ぜたときにコントラストが約1/2となるので、位相差はこれ以下にすることが望ましい。
つまり、干渉計用光源波長のずれに起因する位相差がλ/3を越えないようにする必要がある。すなわち、前述したように、段差の所定の高さ(設計値)をd、干渉計用光源の波長をλ、nを2以上の整数としたとき、
|2d−nλ|<λ/3 ・・・(1)
の関係を満たす必要がある。
前述の例だと、干渉縞画像の取得に必要な位相差は0.51μm、波長のずれによる位相差が0.04μmであるから、段差の誤差は±0.23μmまで測定可能である。
[実施例2]
次に本発明の形状測定装置の干渉縞取得手段を構成する干渉計の別の例として、図3に基づいてマイケルソン干渉計の構成例を説明する。図3において、レーザー光源1から出射した光束は、発散レンズ2とコリメータレンズ4で平行光束になり、ビームスプリッタ3で2分割される。そしてビームスプリッタ3で反射した光束は基準板5の参照面5aで反射され、ビームスプリッタ3を透過した光束は被測定物6の被測定面6aで反射される。この2つの光束は再びビームスプリッタ3に入射し、合成されて干渉し、撮像レンズ7を介して撮像素子8に照射される。そして撮像素子8で干渉縞画像を取得する。
基準板5または被測定物6の少なくとも1つは光軸方向に移動可能に支持されており、実施例1と同様に、位相シフト法(フリンジスキャン)による各画素の位相の算出が可能になっている。なお、形状測定装置の構成は図2と同様である。
本実施例では、干渉計用光源であるレーザー光源1に波長可変レーザーを用いる。これにより、前述の干渉計用光源の波長ずれに起因する形状成分を小さくすることができ、評価可能な段差誤差の幅を増やすことができる。また、使用時の光源波長の変更や、被測定物である光学素子の材料の変更で、設計時の段差の高さが変わったとしても、光源を変更することなく対応することができる。
ここで、波長可変レーザー光源が、温度など環境の影響を受けやすく、絶対的な波長を高精度で補償することができない場合は、干渉縞取得手段に、光源の波長を正確に測定する波長測定手段、具体的には分光測光装置などが設けられていると、調整した波長を測定することで正確に知ることができ、前述の干渉計用光源の波長ずれに起因する形状成分をより正確に求めることができるので、なお好ましい。
[実施例3]
実施例1や実施例2で述べた被測定物6は、被測定面6aに多数の段差を有するので、段差誤差には片寄り(全体の段差誤差の平均)とばらつきがあるが、このうち片寄り成分に起因する位相差を小さくすることにより、より正確に形状誤差を測定することができる。以下にその方法の一例を示す。
図4は本実施例の形状測定方法の手順を示すフローチャートである。被測定物6の形状測定に用いる形状測定装置としては、実施例1または実施例2で説明した形状測定装置を用いることができるが、ここでは、実施例2で説明した形状測定装置を用いて被測定物6の形状測定を行うものとする。
まず、光源波長調整工程では、図3に示す構成の干渉計の、レーザー光源1の波長を被測定物6の被測定面6aの段差の所定の高さd(設計値)に対して2倍の整数分の1になるように調整し、撮像素子8で逐次干渉縞画像の取得を行いつつ、干渉縞の本数が少なくなるように光源1の波長を調整する。
次に干渉縞取得工程では、調整された光源波長でレーザー光源1からの光束を被測定物6の被測定面6aと、基準板5の参照面5aに照射し、それぞれの反射光をビームスプリッタ3で合成して干渉し、撮像レンズ7を介して撮像素子8に照射し、撮像素子8で干渉縞画像を取得する。
さらに形状算出工程では、前述の干渉縞画像から形状を求める。最後に形状補償工程では、調整した波長で干渉計用光源の波長ずれに起因した形状成分を算出し、これを差し引く。
以上の形状測定方法により、段差誤差の片寄りに起因する位相差は光源波長の調整により小さくなるため、段差前後での干渉縞の位相差が小さくなるので、取得する干渉縞画像のコントラストが高くなり、より正確に形状誤差を算出することができる。
以上、実施例1〜3に基づいて説明したように、本発明によれば、その表面に所定の高さの段差を多数含む被測定物6の有効範囲全域の干渉縞画像を取得することが可能となり、短時間で形状を測定することが可能となる。特に量産時の検査では、被測定物の段差が所定の高さ(設計値)からどれくらいずれたかを容易に確認することができ、量産時の検査工程などでかかるコストを小さくすることができるので、産業上有効である。
本発明の形状測定装置では、干渉計として、図1に示すような構成のフィゾー干渉計を用いることにより、空気の揺らぎや干渉計内の光学素子の形状誤差などの影響を受けにくくなり、より安定した精度で形状を測定することが可能となる。
また、干渉計として、図3に示したような構成のマイケルソン干渉計を用いることにより、比較的コヒーレンス長の短い半導体レーザー光源などを使用することが可能となる。従って干渉計用光源波長の選択肢が広がり、本発明の適応する段差が増えるので、より様々な被測定物の段差の形状測定が可能となる。
なお、実施例1,2では、フィゾー干渉計とマイケルソン干渉計を用いて説明したが、本発明はいわゆる「2光束干渉」であれば成り立つので、ミラウ型干渉や斜入射干渉でも同様の効果を得ることができる。
本発明の実施例1,2では、干渉縞画像から形状を算出する手段として、位相シフト法を用いて説明したが、位相シフト法を用いることにより、各画素の位相の算出分解能が高まり、より高精度な形状測定が可能となる。
また、干渉縞画像から形状を算出する手段としては、位相シフト法の他に、フーリエ変換法でも同様の効果を得ることができる。すなわち、フーリエ変換法を用いることで、1枚の干渉縞画像から形状を算出することができるので、より測定時間が短くなり、形状測定にかかるコストをより少なくすることができる。また、空気の揺らぎなどの影響を受けにくくなり、より安定した測定を可能とする。
本発明の形状測定装置においては、実施例2で説明したように、干渉計10の光源1を波長可変レーザー光源とすることにより、測定する段差の高さが変わったとしても光源を変える必要が無いので、種々の段差の測定に本発明が適応可能となる。
また、干渉縞取得手段が、波長可変レーザー光源の波長を測定する波長測定手段(例えば分光測光装置等)を有することにより、現在の波長をより高精度に得ることができるので、干渉用光源波長に起因する形状成分の補償をより高精度に行うことができ、より高精度に形状測定を行うことができる。
本発明の形状測定方法においては、実施例1で説明したように、図2に示すような干渉計10とコンピュータ11からなる形状測定装置を用い、前述の式(1) の関係を満たす光源を用いた干渉計10で干渉縞画像を取得する干渉縞取得工程と、得られた干渉縞画像から形状データを算出する形状算出工程と、被測定物6の設計形状と干渉計10の光源波長から、波長のずれに起因する形状成分を導出し、これを差し引く形状補償工程と、を有することにより、被測定物6の段差と干渉計用光源波長が、前述の関係からずれたとしても、良好な精度で被測定物の形状を測定することが可能となる。
さらに本発明の形状測定方法においては、実施例3で説明したように、図2に示すような干渉計10とコンピュータ11からなる形状測定装置を用い、図4に示すように、波長可変レーザーを光源とする干渉計で、逐次干渉縞画像を見ながら干渉計の光源波長を調整して、干渉縞が少なくなるように調整する光源波長調整工程と、調整された波長で干渉縞画像の取得を行う干渉縞取得工程と、取得した干渉縞画像から形状を算出する形状算出工程と、調整した光源の波長と被測定物の設計形状から干渉計用光源波長に起因する形状成分を求め、これを差し引く形状補償工程と、を有することにより、干渉縞のコントラストが段差前後での位相差の影響で低下するのを防ぐことができ、より安定して高精度に被測定物の形状測定を行うことができる。
なお、以上に説明した本発明の形状測定装置及び形状測定方法は、所定の高さ(例えば0.1〜1μmオーダー)の段差を多数含み、該段差が階段状に並んだ形状の被測定物、例えば階段状の回折面を有する回折光学素子や、特許文献1に記載の複合面を有する光学素子、あるいは本出願人が先に出願した特願2006−74457に記載の階段状の回折面を有する光学素子等の面形状を測定するのに好適に利用することができる。
本発明の形状測定装置に用いる干渉計の一例を示すフィゾー干渉計の概略構成図である。 本発明の形状測定装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の形状測定装置に用いる干渉計の別の例を示すマイケルソン干渉計の概略構成図である。 本発明の形状測定方法の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 レーザー光源
2 発散レンズ
3 ビームスプリッタ
4 コリメータレンズ
5 基準板
5a 参照面
6 被測定物
6a 被測定面
7 撮像レンズ
8 撮像素子
10 干渉計
11 コンピュータ

Claims (10)

  1. 表面に所定の高さの段差を多数有する被測定物の形状を測定する形状測定装置において、
    干渉計で干渉縞画像を取得する干渉縞取得手段と、
    取得した干渉縞画像より形状データを算出する形状算出手段とを備え、
    前記段差の所定の高さをd、干渉計用光源の波長をλ、nを2以上の整数としたとき、以下の式(1) の関係を満たすことを特徴とする形状測定装置。
    |2d−nλ|<λ/3 ・・・(1)
  2. 請求項1記載の形状測定装置において、
    前記干渉計が、フィゾー干渉計であることを特徴とする形状測定装置。
  3. 請求項1記載の形状測定装置において、
    前記干渉計が、マイケルソン干渉計であることを特徴とする形状測定装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の形状測定装置において、
    前記形状算出手段が、位相シフト法を用いたものであることを特徴とする形状測定装置。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の形状測定装置において、
    前記形状算出手段が、フーリエ変換法を用いたものであることを特徴とする形状測定装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の形状測定装置において、
    前記干渉計の光源が、波長可変レーザー光源であることを特徴とする形状測定装置。
  7. 請求項6記載の形状測定装置において、
    前記干渉縞取得手段が、前記波長可変レーザー光源の波長を測定する波長測定手段を有することを特徴とする形状測定装置。
  8. 表面に所定の高さの段差を多数有する被測定物の形状を測定する形状測定方法において、
    前記被測定物の形状を、請求項1〜7のいずれか1項に記載の形状測定装置を用いて測定することを特徴とする形状測定方法。
  9. 請求項8記載の形状測定方法において、
    前述の式(1) の関係を満たす光源を用いた干渉計で干渉縞画像を取得する干渉縞取得工程と、
    得られた干渉縞画像から形状データを算出する形状算出工程と、
    前記被測定物の設計形状と干渉計の光源波長から、波長のずれに起因する形状成分を導出し、これを差し引く形状補償工程と、
    を有することを特徴とする形状測定方法。
  10. 請求項8記載の形状測定方法において、
    波長可変レーザーを光源とする干渉計で、逐次干渉縞画像を見ながら干渉計の光源波長を調整して、干渉縞が少なくなるように調整する光源波長調整工程と、
    調整された波長で干渉縞画像の取得を行う干渉縞取得工程と、
    取得した干渉縞画像から形状を算出する形状算出工程と、
    調整した光源の波長と被測定物の設計形状から干渉計用光源波長に起因する形状成分を求め、これを差し引く形状補償工程と、
    を有することを特徴とする形状測定方法。
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