JP2018002224A - 抜栓キャップ - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、移行栓体である分離部の下面は筒状部が左右に2つ存在するのみであり、左右の筒状部の間に、内容物が付着し、開栓時に内容物が、筒状部を伝って流れ落ちてキャップ内外を汚してしまうという問題があった。特に内容物が分離状態のドレッシング材料の場合、容器をよく振ってから開栓するために、移行栓体の下面全体に内容物が多量に付着しやすく、開栓時のみでなく、キャップを閉栓する際にも、注出筒に付着した内容物が溢れてキャップ内外を汚してしまうという問題があった。
また、突部形状の底壁は、キャップを閉じる際の案内部材としての役割を果たすことができる。
なお、以下の説明において、図1(a)でみて、上方向を「上」とし、下方向を「下」とする。
中栓Bは、外周側の外筒5、内周側の内筒6、口部1の天面側に位置する上壁7とからなり、口部1が嵌入する環状溝を形成する嵌合筒部4と、上壁7に連設して立設されたねじ壁部8と、ねじ壁部8の上端に段部9を介して連設された注出筒10とからなっている。
移行栓体12は、円柱状の側面部18を有し、上部に円筒状の係合部13が立設され、下部は底壁19が薄肉弱化部11とともに注出口を密閉している。
底壁19は、例えば、具材等の固形物の付着がしにくく、また付着した内容物(内容液)を容器内に回収しやすい突部形状をしており、本実施例では、周縁から中心に向けて垂下する逆円錐形状である。
第1歯部14は、後述するキャップCの第2歯部36と係合する略径方向に形成された第1係合面16と、その周方向反対側に形成され筒状壁外周面から螺着方向に傾斜した非係合面17とを有し、その平面視形状は、筒状壁外周面側を底辺とする略台形状をなしている。
実施例1の第1歯部14における平面視台形の底辺と上辺に相当する辺は、正確には円弧状であり、ここで言う本発明における略台形状とはこのような場合を含む。
なお、第1歯部14は、略径方向に形成された第1係合面16と傾斜した非係合面17とを有していれば、平面視が略台形状ではなく、略直角三角形状でもよい。
また、本実施例では第1歯部14は周方向6個所に設けているが、6個所に限らず栓体の形状等に合わせて複数の適宜個所に設けることができる。
嵌合筒部4は、上壁7が内周縁でねじ壁部8の下部で連設し、上壁7の下部には外筒5と内筒6が垂設されている。
上壁7の上面には、周方向複数個所にストッパー22が設けられている。
頂壁30の内面には、中央付近に垂設された係着部32から外側へ順に、係合筒部33、ねじ筒部34が垂設されている。
係合筒部33の内周には、中栓Bの移行栓体12の第1歯部14に係合する第2歯部36が第1歯部14と同数の周方向6個所に設けられ、係合筒部33は、注出筒10の内周面に当接して注出口を密閉する。
図3(c)に示すように、第2係合面38の径方向高さh2は、第1係合面16の径方向高さh1と同じか、それより高く(h2≧h1)設定されている。
まず、本実施例の抜栓キャップを容器本体Aに装着するには、中栓BにキャップCを螺合して締め込み、中栓BとキャップCを組み立ててから口部1に中栓Bの嵌合筒部4を当てがって上部から打栓する。
中栓Bの雄ねじ20にキャップCの雌ねじ40を螺合して締め込む際には、図3(a)に示すように、キャップCが矢印R方向に回転し、第2歯部36は非係合面17に乗り上げ、第1歯部14を乗り越えて、キャップCの回転を許容する。
同時に、中栓Bの上壁7のストッパー22が、キャップCのねじ筒部34のくさび状凹部41に嵌合し、両ねじの締結が完了する。
このように設定されていることによって、キャップCがセット状態(締結状態)から容易に回動することはなく、わずかな衝撃によって不用意に開栓することを防ぐことができる。
また、セット状態では、キャップCの係合筒部33の外周面は注出筒10の内周面に当接して密封する。
前述したとおり、キャップCの回動開始時は、第2歯部36の第2係合面38が第1歯部14の第1係合面16に当接し、キャップCの回転力がラチェット機構を介して移行栓体12に加わるようになる。
キャップCの回転が進むと、移行栓体12に加わる回転力と引き上げ力により、ついには薄肉弱化部11が破断して注出口が開栓され、注出筒10から分離された移行栓体12は係合部13に係合する係着部32によって引き上げられてキャップCとともに上昇していく。
移行栓体12の底壁19の突部形状が逆円錐形状であるから、内容物(内容液)は、逆円錐形状の中心部から速やかに落下し、容器内部に回収されるので、開栓の際にキャップ内外を汚すことがない。
また、ねじによるものでなくても、例えば、特開2007−145370号公報のように、アンダーカット嵌合で、キャップを回動させることで中栓から外されるような抜栓キャップの構成でもよい。
さらに、本実施例では、キャップは、ねじによって中栓と着脱するものであるが、例えば、特開2015−221690号公報のように、キャップはヒンジを介して中栓に連設して開閉するものであっても構わない。
以下、第1実施例と同一の構成部分には同一の符号を付し、異なる構成部分のみ異なる符号を付して相違点を中心に説明する。
移行栓体112の底壁119がドーム形状であるため、第1実施例の逆円錐形状と同様に、固形物等の付着がしにくく、内容物(内容液)を容易に回収しやすくできるとともに、さらに、開栓の際に、ねじ回転によって、内容物が底壁119から振り落とされるため、注出の際に、キャップ内外を汚すことがない。
その他の構成は、第1実施例と同様であり、同様の作用効果を奏する。
さらに、移行栓体の突部形状の底壁は、キャップを閉じる際の案内部材としての役割を果たすことがでる。
とくに、内容物が粘稠物であったり、また、分離状態の内容物を、容器をよく振ってから開栓して使用する飲食品や調味料などの容器用の抜栓キャップとして好適である。
B 中栓
C キャップ
1 口部
2 係止突条
4 嵌合筒部
5 外筒
6 内筒
7 上壁
8 ねじ壁部
9 段部
10 注出筒
11 薄肉弱化部
12、112 移行栓体
13 係合部
14 第1歯部
15 第1係合突部
16 第1係合面
17 非係合面
18 側面部
19、119 底壁
20 雄ねじ
21 補強リブ
22 ストッパー
30 頂壁
31 外周壁
32 係着部
33 係合筒部
34 ねじ筒部
35 第2係合突部
36 第2歯部
37 先端係合部
38 第2係合面
39 腕部
40 雌ねじ
41 くさび状凹部
42 ローレット
Claims (4)
- 容器本体の口部に装着され、注出口を形成して内容物を案内する注出筒を有する中栓と、該中栓に開閉可能に装着されるキャップとからなり、
中栓は、注出筒の内側に連結して注出口を密閉するとともに、キャップの開蓋時に中栓との連結が外れて、中栓側からキャップ側に移行する移行栓体を備え、
キャップは、頂壁と、頂壁から垂下し、移行栓体と係合する係着部とを備え、
移行栓体は、キャップの係着部と係合する係合部と、側面部と、底壁とを備え、
底壁は、下面が突部形状であることを特徴とする抜栓キャップ。 - 底壁の突部形状は、周縁から中心に向けて垂下する逆円錐形状であることを特徴とする請求項1記載の抜栓キャップ。
- 底壁の突部形状は、周縁から中心に向けて膨出するドーム形状であることを特徴とする請求項1記載の抜栓キャップ。
- 中栓は、注出筒の下部外周面にねじ壁部を備え、注出筒の内周面に薄肉弱化部を介して移行栓体と連結し、
移行栓体の係合部は、内周に第1係合突部と外周に第1歯部を設け、
キャップは、外周に第1係合突部に係合可能な第2係合突部を形成する係着部と、係着部の外側に配設され、内周に第2歯部を設けた係合筒部と、さらに係合筒部の外側に配設されるねじ筒部とを備え、
第1歯部と第2歯部は、キャップを螺脱させるときのみ当接係合するラチェット機構を構成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の抜栓キャップ。
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