JP2018002008A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】低い転がり抵抗と良好なWET制動性能とが実現されたタイヤの提供。
【解決手段】このタイヤ20のトレッド22は、第一キャップ層56と、この第一キャップ層56の半径方向内側に積層された第二キャップ層58と、この第二キャップ層58の半径方向内側に積層されたベース層60とを備えている。第一キャップ層56の損失正接LT1は上記第二キャップ層58の損失正接LT2より大きい。第二キャップ層58の損失正接LT2はベース層60の損失正接LTbより大きい。トレッド22の溝44の深さDcに対する第一キャップ層56の厚みT1の比(T1/Dc)は35%以上40%以下である。第一キャップ層56と第二キャップ層58との実質的な境界を表す面が境界面BPとされたとき、溝44の内面において、第一キャップ層56は境界面BPより半径方向内側まで延びていない。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
環境への配慮から、燃費の削減に寄与する低燃費タイヤの開発が進められている。一方タイヤには、安全性の観点から、濡れた路面での優れた制動性能(WET制動性能)が求められる。タイヤには低燃費性能とWET制動性能の両立が求められている。
タイヤによる低燃費化を達成するには、タイヤの転がり抵抗を小さくすることが重要である。タイヤは転動する際に変形と復元とを繰り返す。この変形と復元とに起因するエネルギー損失が、タイヤの転がり抵抗の主な発生要因である。トレッドを損失正接の小さなゴムで構成することで、トレッドにおけるエネルギー損失が抑えられうる。しかし、損失正接の低いゴムで構成されたトレッドは、濡れた路面でのグリップ力に劣る。このトレッドのWET制動性能は、十分ではない。
トレッドに対する多様な要求に対応するために、トレッドが複数の層で構成されたキャップ層(多層キャップ層と称される)を備えることがある。例えば、キャップ層は、損失正接の高いゴムで構成された外側層と、損失正接の低いゴムで構成された内側層の二つの層で構成される。地面と接触する外側層を損失正接の高いゴムで構成することでグリップ力が確保され、内側層を損失正接の低いゴムで構成することでエネルギー損失が抑えられる。多層キャップ層についての検討が、特開平6−255315号公報及び特開平6−48115号公報に開示されている。
特開平6−255315号公報 特開平6−48115号公報
タイヤには、さらなる転がり抵抗の低減と良好なWET制動性能とが求められている。これを達成するため、多層トレッド構造のさらなる最適化が必要となっている。
図5には、従来の多層キャップ層を有するトレッド2が示されている。このトレッド2は、ベース層4、第一キャップ層6及び第二キャップ層8からなる。このタイヤの製造では、トレッド2を積層する工程において、ベース層4が積層され、ベース層4の外側に第二キャップ層8が積層され、第二キャップ層8の外側に第一キャップ層6が積層される。これにより得られたローカバーは、モールドに入れられる。ローカバーはモールドのキャビティ面に押し付けられる。キャビティ面に設けられた突起がこれらの層に押し付けられることにより、トレッド2に溝10が刻まれる。このため、図5に示されるように、溝10の底にも第一キャップ層6が存在する。この溝10の内側では、第一キャップ層6が、溝10の底まで延びている。
タイヤが使用されるとトレッド2の摩耗が進む。第二キャップ層8がトレッド面に現れる。このとき、図5の多層キャップ層では、溝10の周辺では第一キャップ層6が地面と接触し、その他の部分では第二キャップ層8が地面と接触する。低い転がり抵抗と良好なWET制動性とを実現するため、第一キャップ層6に第二キャップ層8よりもグリップ力が高いゴムを使用したとき、溝10の周辺の第一キャップ層6が、第二キャップ層8と比べて大きく摩耗する。これは、WET制動性能の低下の要因となりうる。これは、転がり抵抗とWET制動性能とのバランスを崩しうる。
本発明の目的は、低い転がり抵抗と良好なWET制動性能とが実現されたタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、トレッドを備えている。上記トレッドは、その外面がトレッド面をなす第一キャップ層と、この第一キャップ層の半径方向内側に積層された第二キャップ層と、この第二キャップ層の半径方向内側に積層されたベース層とを備えている。上記第一キャップ層の損失正接LT1は上記第二キャップ層の損失正接LT2より大きい。上記第二キャップ層の損失正接LT2は上記ベース層の損失正接LTbより大きい。上記トレッドには溝が刻まれている。上記溝の深さDcに対する上記第一キャップ層の厚みT1の比(T1/Dc)は35%以上40%以下である。上記第一キャップ層と上記第二キャップ層との実質的な境界を表す面が境界面BPとされたとき、上記溝の内面において、上記第一キャップ層は上記境界面BPより半径方向内側まで延びていない。
好ましくは、上記トレッドの厚みTに対する上記ベース層の厚みTbの比(Tb/T)は、20%以上35%以下である。
好ましくは、上記損失正接LT1は0.3以上0.4以下であり、上記損失正接LT2は0.15以上0.28以下であり、上記損失正接LTbは0.12以下である。
好ましくは、上記第一キャップ層の硬さHD1は上記第二キャップ層の硬さHD2より高く、この硬さHD1と硬さHD2との差は5以下である。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、溝が刻まれたトレッドを備える空気入りタイヤの製造方法である。上記トレッドは、その外面がトレッド面をなす第一キャップ層と、この第一キャップ層の半径方向内側に積層された第二キャップ層と、この第二キャップ層の半径方向内側に積層されたベース層とを備えている。上記第一キャップ層の損失正接LT1は上記第二キャップ層の損失正接LT2より大きく、上記第二キャップ層の損失正接LT2は上記ベース層の損失正接LTbより大きい。この方法は、上記トレッドを積層する工程を含む。このトレッドを積層する工程は、上記ベース部を積層する工程、上記第二キャップ層を積層する工程及び上記第一キャップ層を積層する工程を含む。上記第一キャップ層を積層する工程においては、帯状の第一ストリップが上記第二キャップ層の外側に巻かれる。上記溝が刻まれるべき位置には、上記第一ストリップは巻かれない。上記溝の深さDcに対する上記第一キャップ層の厚みT1の比(T1/Dc)が35%以上40%以下となるように、上記第一ストリップは巻かれる。
好ましくは、上記第一ストリップの幅は0.5cm以上1.0cm以下であり、上記第一ストリップの厚みは1mm以上2mm以下である。
発明者らは、低い転がり抵抗と良好なWET制動性能とを改善するため、トレッドの構造について詳細に検討をした。その結果、発明者らは、第一キャップ層の損失正接LT1を第二キャップ層の損失正接LT2より大きくした多層キャップ層のタイヤについて、溝の深さDcに対する第一キャップ層の厚みT1の比(T1/Dc)を、35%以上40%以下とすることで、低い転がり抵抗と良好なWET制動性能とが実現できることを見出した。さらに、このタイヤでは、溝の内面において、第一キャップ層は第一キャップ層と第二キャップ層との実質的な境界面BPより半径方向内側まで延びていない。このキャップ層では、第二キャップ層がトレッド面に現れたとき、溝の周辺に第一キャップ層は存在しない。溝の周辺が、大きく摩耗することが抑えられている。このタイヤでは、WET制動性能の低下が抑えられている。このタイヤでは、比(T1/Dg)を35%以上40%以下とすること、及び第一キャップ層が境界面BPより半径方向内側まで延びていないことの組み合わせにより、低い転がり抵抗と良好なWET制動性能とが実現されている。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図3は、図1のタイヤの製造工程の途中が示された拡大断面図である。 図4は、摩耗量とグリップ力の関係を概念的に表したグラフである。 図5は、従来のタイヤの一部が示された拡大断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ20が示されている。図1において、上下方向がタイヤ20の半径方向であり、左右方向がタイヤ20の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ20の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ20の赤道面を表わす。このタイヤ20の形状は、トレッドパターンを除き、赤道面に対して対称である。
このタイヤ20は、トレッド22、一対のサイドウォール24、一対のクリンチ26、一対のビード28、カーカス30、ベルト32、バンド34、一対のエッジバンド36、インナーライナー38及び一対のチェーファー40を備えている。このタイヤ20は、チューブレスタイプである。このタイヤ20は、乗用車に装着される。
トレッド22は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド22は、路面と接地するトレッド面42を形成する。トレッド22には、溝44が刻まれている。この溝44により、トレッド22パターンが形成されている。この実施形態では、トレッド22には、周方向に延びる4つの溝44(主溝44)が刻まれている。主溝44は、全周に渡って延びている。トレッド22に刻まれる主溝44の数は3以下でもよい。トレッド22に刻まれる主溝44の数は5以上でもよい。トレッド22は、図示された主溝44の他に副溝を備えることがある。本明細書では、特に注釈のない限り、「溝」とは主溝を指す。
それぞれのサイドウォール24は、トレッド22の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール24の半径方向外側部分は、トレッド22と接合されている。サイドウォール24の半径方向内側部分は、クリンチ26と接合されている。サイドウォール24は、カーカス30よりも軸方向外側に位置している。サイドウォール24は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。サイドウォール24は、カーカス30の損傷を防止する。
それぞれのクリンチ26は、サイドウォール24よりも半径方向内側に位置している。クリンチ26は、ビード28及びカーカス30の軸方向外側に位置している。クリンチ26は、半径方向外向きに先細りである。クリンチ26は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。クリンチ26は、リムのフランジと当接する。
それぞれのビード28は、クリンチ26の軸方向内側に位置している。ビード28は、サイドウォール24よりも半径方向内側に位置している。ビード28は、コア46と、このコア46から半径方向外向きに延びるエイペックス48とを備えている。コア46はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス48は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス48は、架橋ゴムからなる。
カーカス30は、カーカスプライ50からなる。カーカスプライ50は、両側のビード28の間に架け渡されており、トレッド22及びサイドウォール24に沿っている。カーカスプライ50は、コア46の周りにて折り返されている。カーカスプライ50は、一方のビード28の軸方向内側から他方のビード28の軸方向内側まで延びる主部52と、それぞれがビード28の軸方向外側に位置する一対の折返し部54とを備えている。
図示されないが、カーカスプライ50は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、75°から90°である。換言すれば、このカーカス30はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、アラミド繊維及びポリケトン繊維が例示される。カーカス30が、2枚以上のカーカスプライ50から構成されてもよい。
ベルト32は、トレッド22の半径方向内側に位置している。ベルト32は、カーカス30と積層されている。ベルト32は、カーカス30を補強する。ベルト32は、内側層32a及び外側層32bからなる。図示されていないが、内側層32a及び外側層32bのそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の一般的な絶対値は、10°以上35°以下である。内側層32aのコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層32bのコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。ベルト32の軸方向幅は、タイヤ20の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト32が、3以上の層を備えてもよい。
バンド34は、ベルト32の半径方向外側に位置している。軸方向において、バンド34の幅はベルト32の幅よりも大きい。図示されていないが、このバンド34は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このバンド34は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト32が拘束されるので、ベルト32のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
それぞれのエッジバンド36は、ベルト32の端の近傍に位置している。エッジバンド36は、半径方向において、バンド34の外側に位置している。図示されていないが、このエッジバンド36は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは、螺旋状に巻かれている。このエッジバンド36は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、実質的に周方向に延びている。周方向に対するコードの角度は、5°以下、さらには2°以下である。このコードによりベルト32の端が拘束されるので、ベルト32のリフティングが抑制される。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
インナーライナー38は、カーカス30の内側に位置している。インナーライナー38は、カーカス30の内面に接合されている。インナーライナー38は、空気遮蔽性に優れた架橋ゴムからなる。インナーライナー38の典型的な基材ゴムは、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムである。インナーライナー38は、タイヤ20の内圧を保持する。
それぞれのチェーファー40は、ビード28の近傍に位置している。チェーファー40は、リムと当接する。この当接により、ビード28の近傍が保護される。この実施形態では、チェーファー40は、クリンチ26と一体である。この実施形態では、チェーファー40の材質はクリンチ26の材質と同じである。チェーファー40が、布とこの布に含浸したゴムとからなっていてもよい。
図2は、図1のタイヤ20のトレッド22の近辺が示された拡大断面図である。図2において、上下方向がタイヤ20の半径方向であり、左右方向がタイヤ20の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ20の周方向である。
図2に示されるとおり、トレッド22は、第一キャップ層56、第二キャップ層58及びベース層60を備えている。第一キャップ層56は、その外面がトレッド面42をなしている。第二キャップ層58は、第一キャップ層56の半径方向内側に位置している。第二キャップ層58は、第一キャップ層56と積層されている。ベース層60は、第二キャップ層58の半径方向内側に位置している。ベース層60は、第二キャップ層58と積層されている。第一キャップ層56、第二キャップ層58及びベース層60のそれぞれは、架橋ゴムからなる。
このタイヤ20では、第一キャップ層56の損失正接LT1は、第二キャップ層58の損失正接LT2より大きい。第二キャップ層58の損失正接LT2は、ベース層60の損失正接LTbより大きい。
本発明では、損失正接LT1、LT2及びLTbは、「JIS K 6394」の規定に準拠して、下記の測定条件により、粘弾性スペクトロメーター(岩本製作所社製の商品名「VESF−3」)を用いて計測される。
初期歪み:10%
振幅:±2.0%
周波数:10Hz
変形モード:引張
測定温度:30℃
図2において、両矢印Dgは、溝44の深さである。深さDgは、この溝44の一方の端点Pxともう一方の端点Pyとを結ぶ直線Lgから計測される。深さDgは、端点Pxと端点Pyとの中点における、直線Lgと溝44の底との距離である。深さDgは、直線Lgの垂線に沿って計測される。
図に示されるように、第一キャップ層56の厚みは一定ではない。第一キャップ層56の厚みは場所により変わりうる。溝44の深さDgに対する第一キャップ層56の厚みT1の比(T1/Dg)を考えるとき、この厚みT1は、この溝44の両端点において計測される第一キャップ層56の厚みの平均として定義される。図2の例では、軸間方向内側に位置する溝44の深さDgに対する第一キャップ層56の厚みT1は、端点Pxでの第一キャップ層56の厚みT1xと、端点Pyでの第一キャップ層56の厚みT1yとの平均である。ここで、トレッド面42上の特定の点における第一キャップ層56の厚みは、その点から引いたトレッド面42の法線に沿って計測される。
このタイヤ20では、それぞれの溝44について、溝44の深さDgに対する第一キャップ層56の厚みT1の比(T1/Dg)は、35%以上40%以下である。
前述のとおり、図5のトレッド2では、溝10の内側において、第一キャップ層8が、溝10の底まで延びている。溝10の近辺において、第一キャップ層8と第二キャップ層6との境界面は半径方向内側に向けて、大きく湾曲している。この明細書では、この溝の近辺における境界面の湾曲がないものとして、第一キャップ層と第二キャップ層との境界面を溝まで延長した面は、第一キャップ層と第二キャップ層との実質的な境界面BPと称される。
図2に示されるとおり、このタイヤ20では、溝44の近辺において第一キャップ層56と第二キャップ層58との境界面の湾曲は存在しない。第一キャップ層56と第二キャップ層58との境界面は、溝44まで延びている。このタイヤ20では、第一キャップ層56と第二キャップ層58の実質的な境界面BPは、第一キャップ層56と第二キャップ層58との実際の境界面と一致している。このタイヤ20では、溝44の内面において、第一キャップ層56は、境界面BPより半径方向内側まで延びていない。
以下ではこのタイヤ20の製造方法が説明される。このタイヤ20の製造方法は、ローカバーが得られる工程(成形工程と称される)及びこのローカバーが加硫されてタイヤ20が得られる工程(加硫工程と称される)を含んでいる。
図示されないが、成形工程では、フォーマーのドラムの外面に、タイヤ20の構成要素が積層される。この工程は、インナーライナー38を積層する工程、カーカス30を積層する工程、ベルト32を積層する工程、バンド34を積層する工程、エッジバンド36を積層する工程及びトレッド22を積層する工程を含む。成形工程では、これらの構成要素は架橋されていない。これらの構成要素は、加硫工程後の構成要素とは同じではない。例えば、成形工程で積層されたトレッド22は、未架橋のゴムからなる。加硫工程により、架橋ゴムからなるトレッド22が得られる。本明細書では、加硫工程の前後で同じ名称を使用する。これらは同じ「トレッド」と称される。他の構成要素についても同じである。これらの構成要素は、加硫工程前であれば未架橋ゴムからなり、加硫工程後であれば架橋されたゴムからなる。
トレッド22を積層する工程では、バンド34及びエッジバンド36の外面に、トレッド22が積層される。トレッド22を積層する工程は、さらに
(1)ベース層60を積層する工程、
(2)第二キャップ層58を積層する工程
及び
(3)第一キャップ層56を積層する工程
を含む。
上記(1)の工程では、ベース層60のためのゴム組成物からなるシート(ベースシート)が用意される。ベースシートの幅は、形成すべきトレッド22の幅とほぼ同じである。このベースシートが、バンド34及びエッジバンド36の外側に巻かれる。これにより、ベース層60がバンド34及びエッジバンド36の外側に積層される。
上記(2)の工程では、第二キャップ層58のためのゴム組成物からなるシート(第二シート)が用意される。第二シートの幅は、形成すべきトレッド22の幅とほぼ同じである。この第二シートが、ベース層60の外側に巻かれる。これにより、第二キャップ層58がベース層60の外側に積層される。
上記(3)の工程では、第一キャップ層56のためのゴム組成物からなるストリップ(第一ストリップ)が用意される。第一ストリップは帯状である。第一ストリップの幅は、形成すべきトレッド22の幅と比べて小さい。この第一ストリップが、第二キャップ層58の外側に螺旋状に巻かれる。第一ストリップは、実質的に周方向に延在する。
図3には、上記(3)の工程で形成された第一キャップ層56の一部が、ベース層60及び第二キャップ層58とともに示されている。上記(3)の工程では、トレッド22の溝44が刻まれるべき位置62には、第一ストリップは巻かれない。第一ストリップは、溝44が刻まれるべき位置62を避けて巻回される。このため、図で示されるとおり、トレッド22の溝44が刻まれるべき位置62には、第一キャップ層56は存在しない。
上記(3)の工程では、加硫工程後のタイヤ20において、溝44の深さDcに対する第一キャップ層56の厚みT1の比(T1/Dc)が35%以上40%以下となるように、第一ストリップが巻かれる。この巻回しにより、第一キャップ層56が第二キャップ層58の外側に積層される。第一キャップ層56の積層により、トレッド22が得られる。これにより、ローカバーが得られる。
上記(3)の工程では、帯状の第一ストリップが螺旋状に巻回されて第一キャップ層56が形成された。幅の異なる複数のシートを、溝44が刻まれるべき位置62を避けるように巻くことで、第一キャップ層56が形成されてもよい。例えば、図1のタイヤ20では、内側の溝44の内側端間の間隔と同じ幅を有するシート、内側の溝44の外側端と外側の溝44の内側端との間隔と同じ幅を有する2枚のシート、及び外側の溝44の外側端とトレッド22端との間隔と同じ幅を有する2枚のシートを、それぞれ対応する位置に巻いて、第一キャップ層56が形成されてもよい。
上記(1)の工程では、ベースシートを巻くことで、ベース層60が形成された。ベース層60のためのゴム組成物からなるストリップを用意し、これを螺旋状に巻回すことでベース層60が形成されてもよい。
上記(2)の工程では、第二シートを巻くことで、第二キャップ層58が形成された。第二キャップ層58のためのゴム組成物からなるストリップを用意し、これを螺旋状に巻回すことで第二キャップ層58が形成されてもよい。
加硫工程では、ローカバーは、モールドに入れられる。ローカバーは、モールドとブラダーとに囲まれたキャビティにおいて、加圧されつつ加熱される。ローカバーはモールドのキャビティ面に押し付けられる。キャビティ面に設けられた突起により、トレッド22に溝44が刻まれる。上記のとおり、この製造方法では、溝44が刻まれるべき位置62には、第一キャップ層56は存在しない。そのため、キャビティ面に設けられた溝44を形成するための突起の先端は、第一キャップ層56とは接触しない。この突起の先端は、第二キャップ層58と接触する。この方法では、第一キャップ層56は第一キャップ層56と第二キャップ層58との境界面BPより半径方向内側まで延びない。この工程での加圧と加熱により、ゴムが架橋反応を起こし、タイヤ20が得られる。
以下では、本発明の作用効果が説明される。
本発明に係るタイヤ20では、トレッド22はその外面がトレッド面42をなす第一キャップ層56と、この第一キャップ層56の半径方向内側に積層された第二キャップ層58と、この第二キャップ層58の半径方向内側に積層されたベース層60とを備えている。第一キャップ層56の損失正接LT1は、第二キャップ層58の損失正接LT2より大きい。損失正接の大きな第一キャップ層56は、タイヤ20のグリップ力に効果的に寄与する。このタイヤ20はWET制動性能に優れる。損失正接の小さな第二キャップ層58は、転がり抵抗の低減に寄与する。
このタイヤ20では、第二キャップ層58の損失正接LT2は、ベース層60の損失正接LTbより大きい。この第二キャップ層58を備えるタイヤ20では、第一キャップ層56の摩耗により第二キャップ層58が接地したときにでも、タイヤ20のグリップ力が適正に保たれている。損失正接のさらに小さなベース層60は、転がり抵抗の低減に効果的に寄与する。このタイヤ20では、良好なグリップ力と低い転がり抵抗とが実現されている。
発明者らは、転がり抵抗とWET制動性能とをさらに改善するため、トレッド22の構造について詳細に検討をした。図4は、タイヤの摩耗量とWET制動性能との関係を示すグラフである。このグラフにおいて、タイヤAは、キャップ層をグリップ力の高い第一キャップ層だけで構成したタイヤである。タイヤBは、キャップ層を第一キャップ層より損失正接の小さい第二キャップ層だけで構成したタイヤである。摩耗がないタイヤでは、タイヤAはタイヤBよりもWET制動性能が優れている。摩耗が進むにつれて、両者のWET制動性能の差は小さくなる。摩耗量がXを越えると、両者のWET制動性能はほぼ同じとなる。これは、ある程度摩耗が進むと、溝の深さがWET制動性能の支配的な要因となり、ゴムの特性のWET制動性能に対する影響が小さくなったためと考えられる。これにより、キャップ層の厚みを摩耗量Xに相当する厚みよりも厚くしても、摩耗が進んだときのWET制動性能の向上には効果が小さいことが判明した。この検討結果から、発明者らは、第一キャップ層の厚みを摩耗量Xに相当する量に設定することで、低い転がり抵抗と良好WET制動性能とが実現できるとの技術思想に至った。
このタイヤ20では、溝44の深さDgに対する第一キャップ層56の厚みT1の比(T1/Dg)は、35%以上40%以下である。この第一キャップ層56の厚みT1は、上記の摩耗量Xに相当する。このタイヤ20では、低い転がり抵抗と良好なWET制動性能とが実現されている。
前述のとおり、図5に示された従来の多層キャップ層では、溝10の内側では、第一キャップ層8が、溝10の底まで延びている。このタイヤでは、第一キャップ層8の摩耗により第二キャップ層6がトレッド面12に現れたとき、溝10の周辺では第一キャップ層8が地面と接触し、その他の部分では第二キャップ層6が地面と接触する。グリップ力の大きな第一キャップ層8と、第一キャップ層8よりグリップ力の小さな第二キャップ層6とが、地面と接触する。これにより、第一キャップ層8は、第二キャップ層6と比べて大きく摩耗する。これは、WET制動性能の低下の要因となりうる。これは、転がり抵抗とWET制動性能との良好なバランスを崩しうる。さらにこれは、タイヤの外観を損ねる。
このタイヤ20では、溝44の内面において、第一キャップ層56は第一キャップ層56と第二キャップ層58との実質的な境界面BPより半径方向内側まで延びていない。このキャップ層では、第二キャップ層58がトレッド面42に現れたとき、溝44の周辺において第一キャップ層56が存在しない。第二キャップ層58がトレッド面42に現れたときにも、溝44の近辺が大きく摩耗することが防止されている。このタイヤ20では、WET制動性能の低下が抑えられている。このタイヤ20では、比(T1/Dg)を35%以上40%以下とすることで実現させた、転がり抵抗とWET制動性能との良好なバランスが保たれる。このタイヤ20では、比(T1/Dg)を35%以上40%以下とすること、及び第一キャップ層56が境界面BPより半径方向内側まで延びていないことの組み合わせにより、低い転がり抵抗と良好なWET制動性能とが実現されている。
第一キャップ層56の損失正接LT1は、0.30以上が好ましい。損失正接LT1を0.30以上とすることで、この第一キャップ層56はグリップ力に効果的に寄与する。このタイヤ20は、良好なWET制動性能が実現されている。この観点から損失正接LT1は、0.32以上がより好ましい。損失正接LT1は、0.40以下が好ましい。損失正接LT1を0.40以下とすることで、 この第一キャップ層56の転がり抵抗への影響が適正に抑えられている。このタイヤ20では、低い転がり抵抗が実現されている。この観点から損失正接LT1は、0.38以下がより好ましい。
第二キャップ層58の損失正接LT2は、0.15以上が好ましい。損失正接LT2を0.15以上とすることで、摩耗により第二キャップ層58がトレッド面42に現れたときも、良好なグリップ力が維持されている。このタイヤ20は、良好なWET制動性能が実現されている。この観点から損失正接LT2は、0.17以上がより好ましい。損失正接LT2は、0.28以下が好ましい。損失正接LT2を0.28以下とすることで、この第二キャップ層58は、転がり抵抗の低減に効果的に寄与する。このタイヤ20では、低い転がり抵抗が実現されている。この観点から損失正接LT2は、0.26以下がより好ましい。
第ベース層60の損失正接LTbは、0.12以下が好ましい。損失正接LTbを0.12以下とすることで、このベース層60は、転がり抵抗の低減に効果的に寄与する。このタイヤ20では、低い転がり抵抗が実現されている。この観点から損失正接LTbは、0.1以下がより好ましい。
図2において、符号Pは、トレッド面42上の点である。点Pは、最も軸方向外側に位置する溝44よりも内側に位置する。両矢印Tは、点Pにおけるトレッド22の厚みである。厚みTは、点Pにおける第一キャップ層56、第二キャップ層58及びベース層60の厚みの合計である。この厚みTは、点Pにおけるトレッド面42の法線に沿って計測される。両矢印Tbは、点Pにおけるベース層60の厚みである。最も軸方向外側に位置する溝44よりも内側に位置するトレッド面42上の点Pについて、この点におけるトレッド22の厚みTに対するベース層60の厚みTbの比(Tb/T)は、20%以上が好ましい。比(Tb/T)を20%以上とすることで、このベース層60は、転がり抵抗の低減に効果的に寄与する。このタイヤ20では、低い転がり抵抗が実現されている。この観点から、比(Tb/T)は、25%以上がより好ましい。比(Tb/T)は、35%以下が好ましい。比(Tb/T)を35%以下とすることで、タイヤ20の摩耗が進んでも、損失正接の小さなベース層60がトレッド面42に現れることが防止されている。このタイヤ20では、良好なグリップ力が維持されている。この観点から、比(Tb/T)は、30%以下がより好ましい。
第一キャップ層56の硬さHD1は、70以上が好ましい。硬さHD1を70以上とすることで、この第一キャップ層56は優れた耐摩耗性を有する。このタイヤ20は耐摩耗性に優れる。この観点からHD1は、71以上がより好ましい。HD1は、80以下が好ましい。HD1を80以下とすることで、この第一キャップ層56は優れた衝撃吸収性を有する。このタイヤ20は、乗り心地に優れる。この観点からHD1は、75以下がより好ましい
第二キャップ層58の硬さHD2は、65以上が好ましい。硬さHD2を65以上とすることで、第二キャップ層58がトレッド面42に現れたときに、この第二キャップ層58は耐摩耗性に寄与する。このタイヤ20では優れた耐摩耗性が維持されている。この観点からHD2は、66以上がより好ましい。HD2は、69以下が好ましい。HD2を69以下とすることで、この第二キャップ層58は優れた衝撃吸収性を有する。このタイヤ20は、乗り心地に優れる。この観点からHD2は、68以下がより好ましい。
硬さHD1とHD2との差(HD1−HD2)は、5以下が好ましい。差(HD1−HD2)を5以下とすることで、このタイヤ20では、一部の第二キャップ層58がトレッド面42に現れたとき、トレッド面42の場所による硬さのばらつきが抑制される。このタイヤ20では、トレッド面42での硬さのばらつきによる乗り心地の低下が抑えられている。硬さHD1とHD2との差(HD1−HD2)は、0より大きいのが好ましい。すなわち、第一キャップ層56は第二キャップ層58より硬さが高いのが好ましい。差(HD1−HD2)を0より大きくすることで、このトレッド22では、高い耐摩耗性と良好な吸収性とが両立されうる。
このタイヤ20では、タイヤ20の剛性と吸収性との良好バランスが実現され得るとの観点から、ベース層60の硬さHDbは、60以上が好ましく、65以下が好ましい。
硬さHD1、HD2及びHDbは、「JIS K6253」の規定に準じ、タイプAのデュロメータによって測定される。図1に示された断面にこのデュロメータが押し付けられ、硬さHD1、HD2及びHDbが測定される。測定は、23℃の温度下でなされる。
上記のとおり、この製造方法では、成形工程において、溝44が刻まれるべき位置62には第一キャップ層56が存在しないように、第一キャップ層56が積層される。このため、第一キャップ層56は、溝44の内面において、第一キャップ層56と第二キャップ層58との実質的な境界面BPより半径方向内側まで延びていない。この製造方法では、第一キャップ層56が境界面BPより内側まで延びていないタイヤ20が製造できる。
前述のとおり、成形工程において、幅の異なる複数のシートを、溝44が形成されるべき位置を避けるように巻くことで、第一キャップ層56を形成することができる。しかしこの方法では、異なる幅のシートを別々に準備する必要がある。用意すべきシートは、タイヤの種類によって異なる。これらのシートのそれぞれを、対応する位置に巻くことが必要となる。これには、手間がかかる。この方法は、生産性の低下を招来しうる。
前述のとおり、このタイヤ20の製造においては、第一キャップ層56を、帯状の第一ストリップを螺旋状に巻回すことで形成するのが好ましい。この方法では、用意すべきストリップは、第一ストリップのみである。この第一ストリップの幅は狭いため、種々のタイヤの製造に使用されうる。第一ストリップを溝44が刻まれるべき位置62を避けて巻回すことで、第一キャップ層56が形成できる。この第一キャップ層56の形成は容易である。この方法では、良好な生産性が維持されている。
第一ストリップの幅は、1.0cm以下が好ましい。第一ストリップの幅を1.0cm以下とすることで、第一キャップ層56を精度よく形成することができる。この観点から、第一ストリップの幅は0.9cm以下がより好ましい。第一ストリップの幅は、0.5cm以上が好ましい。第一ストリップの幅を0.5cm以上とすることで、第一ストリップを巻回す回数が抑えられる。この方法では、第一キャップ層56が効率良く形成できる。この方法では、良好な生産性が維持されている。この観点から、第一ストリップの幅は、0.6cm以上がより好ましい。
第一ストリップの厚みは、2.0mm以下が好ましい。第一ストリップの厚みを2.0mm以下とすることで、第一キャップ層56を精度よく形成することができる。この観点から、第一ストリップの厚みは1.9mm以下がより好ましい。第一ストリップの厚みは、1.0mm以上が好ましい。第一ストリップの厚みを1.0mm以上とすることで、第一ストリップを巻回す回数が抑えられる。この方法では、第一キャップ層56が効率良く形成できる。この方法では、良好な生産性が維持されている。この観点から、第一ストリップの厚みは、1.2mm以上がより好ましい。
本発明では、タイヤ20の各部材の寸法及び角度は、タイヤ20が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ20に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ20には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ20が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ20が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。本明細書において正規荷重とは、タイヤ20が依拠する規格において定められた荷重を意味する。JATMA規格における「最高負荷能力」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「LOAD CAPACITY」は、正規荷重である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1−2に示されたタイヤを製作した。このタイヤのサイズは、225/45R17である。このタイヤの諸元が、表1に示されている。このタイヤでは、第一キャップ層の損失正接LT1は0.32、第二キャップ層の損失正接LT2は0.22、ベース層の損失正接LTbは0.1とされた。第一キャップ層の硬さHD1は72、第二キャップ層の硬さHD2は68、ベース層の硬さHDbは63とされた。このタイヤでは、比(Tb/T)は27%とされた。
このタイヤの製作では、第一キャップ層は、帯状の第一ストリップを螺旋状に巻回すことで形成された。このことが表1の製造方法の欄に、「ストリップ」として表されている。このストリップの幅は、0.8cmとされた。このストリップの厚みは、1.5mmとされた。
[比較例1]
比較例1のタイヤでは、図5で示されるように、溝の内面において、第一キャップ層が、第一キャップ層と第二キャップ層の実質的な境界面より内側に存在している。このことが、トレッド構造の欄に、「図5」として示されている。比(T1/Dc)は、表1に示された通りとされている。このタイヤの製作では、第一キャップ層は、トレッド幅と同等の幅を有する1枚のシートを巻くことで形成されている。このことが、製造方法の欄に「1枚シート」として示されている。すなわち、このタイヤの成形工程では、溝が刻まれるべき位置にも第一キャップ層が存在している。このタイヤでは、これらの他は実施例1のタイヤと同様である。
[比較例2]
比較例2のタイヤでは、図5で示されるように、溝の内面において、第一キャップ層が、第一キャップ層と第二キャップ層の実質的な境界面より内側に存在している。このタイヤの製作では、第一キャップ層は、トレッド幅と同等の幅を有する1枚のシートを巻くことで形成されている。このタイヤでは、これらの他は実施例1のタイヤと同様である。
[実施例2、比較例3−4]
第一キャップ層の厚みを変更して、比(T1/Dc)を表2に示されるとおりとした。このとき、第二キャップ層の厚みも変更することで、トレッドの厚みは変更されていない。この他は実施例1と同様にして、実施例2及び比較例3−4のタイヤを得た。
[実施例3]
このタイヤの製造においては、第一キャップ層は、複数の幅の異なるシートを巻回すことで形成された。このことが、製造方法の欄に「複数シート」として示されている。すなわち、このタイヤの成形工程では、溝が刻まれるべき位置には第一キャップ層は存在していない。この他は実施例1と同様にして、実施例3のタイヤを得た。
[WET制動性能(初期)]
試作タイヤを標準リム(サイズ=17×7.5J)に組み込み、市販の乗用車の前輪に装着した。このタイヤの内圧は220kPaとされた。後輪には、市販のタイヤを装着した。アスファルトのテストコースに、水深1.4mmの水たまりが設けられた。この車両を100km/hの速度でこの水たまりに侵入させ、フルブレーキをかけた。ブレーキをかけてから停止するまでの走行距離(制動距離)を測定した。この結果から得られたWET制動性能が、比較例1を100とした指数として、下記の表1−2の「WET制動性能(初期)」の欄に示されている。この値が大きいほど、制動距離が短いことを示す。値が大きいほど好ましい。
[WET制動性能(摩耗後)]
試作タイヤを標準リム(サイズ=17×7.5J)に組み込み、このタイヤの内圧を180kPaとした。このタイヤをドラム式走行試験機に装着し、正規荷重をタイヤに負荷した。このタイヤを、80km/hの速度で、半径が1.7mであるドラムの上を20000km走行させた。この走行後のタイヤについて、上記のWET制動性能(初期)と同じ方法で制動性能を測定した。この結果から得られたWET制動性能が、比較例1を100とした指数として、下記の表1−2の「ブレーキWET(摩耗後)」の欄に示されている。この値が大きいほど、制動距離が短いことを示す。値が大きいほど好ましい。
[摩耗外観]
上記のWET制動性能(摩耗後)試験において、ドラム上で20000km走行させた後のタイヤについて、摩耗外観を目視で評価した。この結果が、A、B及びCの三段階で表1−2に示されている。A、B、Cの順に好ましい。A及びBが合格である。
[転がり抵抗]
転がり抵抗試験機を用い、下記の測定条件で転がり抵抗を測定した。
使用リム:17×7.5J
内圧:230kPa
荷重:3.43kN
速度:80km/h
この結果が、比較例1を100とした指数値で下記の表1−2に示されている。数値が小さいほど、転がり抵抗が小さく、燃費性能に優れていることを示す。数値が小さいほど好ましい。
[生産性]
タイヤの成形工程で要した時間が測定された。この結果から得られた生産性が、表1−2に示されている。値が大きいほど生産性が高い。値が大きいほど好ましい。
Figure 2018002008
Figure 2018002008
表1−2に示されるように、実施例のタイヤは、比較例のタイヤに比べて評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明されたタイヤは、様々な車両にも適用されうる。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・クリンチ
10・・・ビード
12・・・カーカス
14・・・ベルト
16・・・エッジバンド
18・・・バンド
20・・・インナーライナー
22・・・チェーファー
28・・・トレッド面
30・・・溝
32・・・キャップ層
34・・・ベース層
36・・・コア
38・・・エイペックス
40・・・カーカスプライ
42・・・第二プライ
44・・・第一主部
46・・・第一折返し部
48・・・第二主部
50・・・第二折返し部
52・・・内側層
54・・・外側層

Claims (6)

  1. トレッドを備えており、
    上記トレッドが、その外面がトレッド面をなす第一キャップ層と、この第一キャップ層の半径方向内側に積層された第二キャップ層と、この第二キャップ層の半径方向内側に積層されたベース層とを備えており、
    上記第一キャップ層の損失正接LT1が上記第二キャップ層の損失正接LT2より大きく、
    上記第二キャップ層の損失正接LT2が上記ベース層の損失正接LTbより大きく、
    上記トレッドには溝が刻まれており、
    上記溝の深さDcに対する上記第一キャップ層の厚みT1の比(T1/Dc)が35%以上40%以下であり、
    上記第一キャップ層と上記第二キャップ層との実質的な境界を表す面が境界面BPとされたとき、上記溝の内面において、上記第一キャップ層が上記境界面BPより半径方向内側まで延びていない空気入りタイヤ。
  2. 上記トレッドの厚みTに対する上記ベース層の厚みTbの比(Tb/T)が、20%以上35%以下である請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 上記損失正接LT1が0.3以上0.4以下であり、
    上記損失正接LT2が0.15以上0.28以下であり、
    上記損失正接LTbが0.12以下である請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 上記第一キャップ層の硬さHD1が上記第二キャップ層の硬さHD2より高く、
    この硬さHD1と硬さHD2との差が5以下である請求項1から3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 溝が刻まれたトレッドを備える空気入りタイヤの製造方法であって、
    上記トレッドが、その外面がトレッド面をなす第一キャップ層と、この第一キャップ層の半径方向内側に積層された第二キャップ層と、この第二キャップ層の半径方向内側に積層されたベース層とを備えており、
    上記第一キャップ層の損失正接LT1が上記第二キャップ層の損失正接LT2より大きく、上記第二キャップ層の損失正接LT2が上記ベース層の損失正接LTbより大きく、
    上記トレッドを積層する工程を含み、このトレッドを積層する工程が、
    上記ベース部を積層する工程、
    上記第二キャップ層を積層する工程
    及び
    上記第一キャップ層を積層する工程
    を含み、
    上記第一キャップ層を積層する工程においては、
    帯状の第一ストリップが上記第二キャップ層の外側に巻かれ、
    上記溝が刻まれるべき位置には、上記第一ストリップが巻かれず、
    上記溝の深さDcに対する上記第一キャップ層の厚みT1の比(T1/Dc)が35%以上40%以下となるように、上記第一ストリップが巻かれるタイヤの製造方法。
  6. 上記第一ストリップの幅が0.5cm以上1.0cm以下であり、上記第一ストリップの厚みが1mm以上2mm以下である請求項5に記載の製造方法。
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