JP2017530013A - 高剪断液体金属処理装置及びその方法 - Google Patents

高剪断液体金属処理装置及びその方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2017530013A
JP2017530013A JP2017529159A JP2017529159A JP2017530013A JP 2017530013 A JP2017530013 A JP 2017530013A JP 2017529159 A JP2017529159 A JP 2017529159A JP 2017529159 A JP2017529159 A JP 2017529159A JP 2017530013 A JP2017530013 A JP 2017530013A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
barrel
liquid metal
rotor
stator
liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017529159A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6559783B2 (ja
Inventor
カシナス ゼン
カシナス ゼン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Publication of JP2017530013A publication Critical patent/JP2017530013A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6559783B2 publication Critical patent/JP6559783B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D1/00Treatment of fused masses in the ladle or the supply runners before casting
    • B22D1/002Treatment with gases
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01FMIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
    • B01F27/00Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders
    • B01F27/80Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders with stirrers rotating about a substantially vertical axis
    • B01F27/90Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders with stirrers rotating about a substantially vertical axis with paddles or arms 
    • B01F27/902Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders with stirrers rotating about a substantially vertical axis with paddles or arms  cooperating with intermeshing elements fixed on the receptacle walls
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01FMIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
    • B01F27/00Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders
    • B01F27/80Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders with stirrers rotating about a substantially vertical axis
    • B01F27/91Mixers with rotary stirring devices in fixed receptacles; Kneaders with stirrers rotating about a substantially vertical axis with propellers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01FMIXING, e.g. DISSOLVING, EMULSIFYING OR DISPERSING
    • B01F35/00Accessories for mixers; Auxiliary operations or auxiliary devices; Parts or details of general application
    • B01F35/50Mixing receptacles
    • B01F35/53Mixing receptacles characterised by the configuration of the interior, e.g. baffles for facilitating the mixing of components
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D1/00Treatment of fused masses in the ladle or the supply runners before casting
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D1/00Treatment of fused masses in the ladle or the supply runners before casting
    • B22D1/002Treatment with gases
    • B22D1/005Injection assemblies therefor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/10Supplying or treating molten metal
    • B22D11/11Treating the molten metal
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C22METALLURGY; FERROUS OR NON-FERROUS ALLOYS; TREATMENT OF ALLOYS OR NON-FERROUS METALS
    • C22BPRODUCTION AND REFINING OF METALS; PRETREATMENT OF RAW MATERIALS
    • C22B9/00General processes of refining or remelting of metals; Apparatus for electroslag or arc remelting of metals
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27DDETAILS OR ACCESSORIES OF FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS, IN SO FAR AS THEY ARE OF KINDS OCCURRING IN MORE THAN ONE KIND OF FURNACE
    • F27D27/00Stirring devices for molten material

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
  • ing And Chemical Polishing (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
  • Mixers Of The Rotary Stirring Type (AREA)
  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)

Abstract

本発明は、高剪断液体金属処理装置(1)を提供する。装置(1)は、バレル(2)と、ロータシャフト(5)と、複数のロータファン(6、7、8)と、複数のステータプレート(9、10、11)とを備える。バレル(2)は、それ自体の上端と下端の間に延びる長手方向軸線を有し、該上端及び下端に開口(4、3)を有する。ロータシャフト(5)は、バレル(2)の中心を通り、かつバレル(2)の長手方向軸線に平行に取り付けられる。複数のロータファン(6、7、8)は、シャフト(5)の軸線方向長さに沿ってバレル(2)内に取り付けられ、各ロータファン(6、7、8)は、それぞれの外端がバレル(2)の内壁の最小距離内となるように形成される。複数のステータプレート(9、10、11)は、それぞれバレル(2)の内面上に形成され、それぞれ隣接するロータファン(6、7、8)の間に位置され、それぞれ内面から実質的にロータシャフト(5)まで延在し、それぞれを貫通して流体を通過させるように形成された少なくとも1つの通路(17)を有する。各ステータプレートの上面及び下面は、隣接するロータファン(6、7、8)の最小距離内に形成される。最小距離は10μm〜10mmである。本発明は、装置(1)を使用した高剪断液体金属の処理方法も提供する。本発明によれば、加工中の液体金属及び半固体金属の処理を改善することができる。【選択図】図1

Description

本発明は一般に、金属材料の完全凝固処理前に半溶融金属及び液体金属を処理する方法及びシステムに関し、特に、半溶融金属及び液体金属の剪断装置に関する。
液体金属は、様々な量の非金属成分、即ち、気体及び非金属介在物を含むことが知られており、また、それらの存在が最終製品の欠陥を引き起こす可能性があることが知られている。気体及び介在物を除去するための様々な手順が提案されている。
凝固処理前の液体金属処理は、それらに限定されないが、結晶粒の微細化、融液清浄化、微視組織の均一化、化学組成の等質化、並びに内在粒子及び外来粒子の分散分布を目的とする、砂型鋳造、金型鋳造、高圧鋳造、連続鋳造、双ロール鋳造等、様々な鋳造プロセスで必要となる。
既存の液体金属処理方法には、インペラによる機械的攪拌や電磁攪拌があり、ガス誘起液体流のような他の方法もある。
インペラによる機械的攪拌は、非常に単純な液体金属処理方法である。この方法は単純にインペラの周りに穏やかな融液剪断をもたらすものに過ぎないが、液体金属に激しい渦を生じさせ、液体表面近傍に激しい乱流を引き起こし、結果として融液表面から気体及び他の汚染物質が多量に取り込まれることになる。このような問題に対処するため、様々な提案がなされている。
Kraemerらの特許文献1は、冶金反応を加速させる方法及び装置を開示している。この方法は、ツインインペラを使用して、融液浴と反応物の間の境界で機械的攪拌を行うステップを有する。装置が攪拌を開始して取鍋の縁に対して異なる曲率を生じる際に遠心力成分が生み出され、この遠心力成分によって溶融金属材料と反応物の化学反応が加速する。
McRaeらの特許文献2は、合金を生成するための液体金属の機械的攪拌方法を開示している。この方法では、主に合金元素の溶解を加速させ、ドロス形成を遅らせるための攪拌装置が導入されている。
Flemingsらの特許文献3は、機械的攪拌によって液体金属を処理して半溶融金属材料と非樹枝状一次固体を得る連続プロセスを開示している。このプロセスでは、3つのオーガが分離された3つの攪拌ゾーンに誘導され配置される。これらのオーガは、ツインブレードインペラよりも効率的である。攪拌ゾーンの内面とオーガの外面との間の距離は、攪拌ゾーン内の材料に対して高い剪断力が付与されるよう十分小さく保たれる。
Shinguらの特許文献4は、インペラによる機械的攪拌をダイレクトチル鋳造プロセスに導入してアルミニウムを純化する方法を開示している。機械的攪拌装置を使用することによってアルミニウム融液が純化され、液体と固体の間の界面で樹枝状晶が得られ、樹枝状晶から放出された不純物が液体全体に分散するようになる。
Duenkelmannらの特許文献5は、中空シャフトと、該シャフトに取り付けられ、溶融金属中に気体を分散させる中空ロータとを備える回転装置を開示している。この装置は、シャフトの上部から不活性ガスを導入し、大きい体積の不活性ガスを融液に届けて液体金属の脱ガス処理を行う。
上述の発明は全て機械的攪拌ステップを必要とする。これらの発明はいずれも融液調製に必要となる高い剪断速度が実現できず、融液表面からの気体及び他の汚染物質の取り込みの問題も回避することができない。
特許文献6は、結晶粒組織の微細化を達成するダイレクトチル鋳造における機械的攪拌、及び、DC鋳造機内の空間を供給リザーバと凝固リザーバとに分けて凝固リザーバ内の攪拌を弱めずに供給リザーバ内における液体表面近傍の乱流の発生を防止するパーティションを提案している。この発明によればある程度の結晶粒微細化は達成することができるが、バッチ間で一貫した結果が得られない。
Ernstの特許文献7は、電磁気的攪拌で液体金属を処理する方法を開示している。この方法は、多数のコイルを様々な方向で使用して液体表面近傍の乱流を減少させるものである。しかし、電磁気的攪拌による剪断は低速であり、装置コストも高い。
特許文献8(日本軽金属社)は、取鍋室内で使用される金属融液精製機を開示している。この金属融液精製機は、実質的に、液体金属の脱ガス処理及びスラグ除去を行うマルチブレード撹拌器である。しかし、分散及び分布能力が非常に低く、アセンブリ全体を既存の鋳造プロセスに直接組み込むのには適さない。
電磁場を利用して炉の容器内で溶融金属を攪拌する方法及び装置が知られている。印加磁場のインダクタは、炉の縦壁部に沿って配置される。炉は、溶融金属の通路を含む。通路から容器内に流入する溶融金属は、主に容器の壁部に沿って移動される。しかし、この装置及びシステムは、容器の中央部におけるジェット混合の強さが壁部に沿ったものよりも低いため、所期の目的を達成することができない。従って、容器の中央部の固体金属を溶融させるには、機械的に接触した攪拌が更に必要となる。また、攪拌の他の方法には、溶融金属に電磁ビーズを入れて環状に移動させることによって液体を攪拌するものがある。この方法及び装置の用途を制限する別の短所は、インダクタの取り外し及びスラグを通路から取り除くためのプレート交換のために、炉を長期間停止する必要があることである。
他の先行技術としては、炉の一端に沿って固定ポケットが配置され、該固定ポケットの下方にインダクタが配置される炉が知られている。ポケットの底部は、炉の底部と同一平面上に位置する。金属はポケットに沿ってポンプ給送され、容器の壁部の窓から容器内に入る。容器の中央部における攪拌の強さは容器の側面側に比べて小さくなる。
他の先行技術は、溶融加熱炉の実質的な再構成を必要とせず、溶融炉の容器内の溶融金属の効果的なジェット混合を確保する必要がある攪拌装置を提供することを目的とする。攪拌は間欠的に実行される。炉の容器内にジェットの形で廃棄可能な溶融金属の質量が装置のパイプの容量を超えることが許されない故に所期の目的は達成されない。この装置の短所は、パイプからスラグを除去する煩雑さと、機械的駆動ポンプの配管の複雑さである。
更に他の先行技術では、溶融金属を処理する回転装置が提供され、チャンバと、屋根部及び床部の注入口及び切り欠きよりも大きい断面積を有する排出口とを組み合わせることにより、改善した脱ガス処理及び改善した溶融金属混合が可能となり、脱ガス処理/混合効率を維持しつつ回転速度を低下させることができ、それによってシャフト及びロータの寿命を延ばすこと、及び脱ガス処理/混合時間を同じ回転速度でより効率的に達成することが可能となり、処理時間を短縮する機会が得られる。しかし、溶融金属の粘度や、チャンバ、排出口、及び注入口の寸法に応じた回転速度の制御調節は、困難なタスクである。液体金属に生じる渦及び液体表面近傍の激しい乱流により気体及び他の汚染物質が多量に取り込まれることになる。
更に他の先行技術は、振動流動攪拌装置であって、流体を収容するタンクと、振動器を収容する振動発生部と、タンクと振動発生部の間に配設された振動吸収部材と、振動発生部に接続されタンク内に延在する振動バーと、振動バーに取り付けられた振動ベーンとを備え、振動吸収部材がゴムプレート又はゴムプレートと金属プレートの積層体を備える装置を提供する。このシステムの性能は振動吸収部材に依存し、また、このシステムには振動周波数の制御調節が非常に困難である故にタンクの外側に液体が散乱するという欠点がある。
米国特許第3785632号明細書 米国特許第4743428号明細書 米国特許第3902544号明細書 米国特許第4373950号明細書 米国特許第4931060号明細書 米国特許第4960163号明細書 米国特許第6618426号明細書 国際公開第2010/032550号
液体金属を処理する現行の機械的攪拌又は電磁気的攪拌は、液体表面近傍に乱流を発生させるため、大部分の鋳造プロセスで支障が生じる。したがって、比較的安定した液体表面を得るには攪拌速度を制限しなければならず、結果として液体金属処理の効果と効率の両方が損なわれることになる。
上述の理由から、本明細書の内容を理解する当業者には明らかであるように、新しい技術基盤と独立して又はかかる技術基盤との互換性を保ちながら拡張可能であり、コスト効率よく保守も容易な最小限のリソースが使用され、移動可能であるとともに配備箇所を選ばず配備時間も非常に短い、凝固処理前に液体金属の処理を行うシステム及び方法が必要とされている。
したがって、既存の鋳造プロセスに容易に適用可能であり、集中的な融液剪断を実現可能な方法及び装置であって、融液表面からの気体及び汚染物質の取り込みを防止し、下工程に必要となる液体又は半固体のスラリー/フィードストックを加圧することにより剪断融液を下流に供給する方法及び装置を提供することが有利である。
本発明は、高剪断液体金属処理装置であり、
第1端と第2端の間に延びる長手方向軸線を有し、前記第1端及び第2端に開口を有するバレルと、
前記バレルの中心を通り、かつ前記バレルの前記長手方向軸線に平行に取り付けられるロータシャフトと、
前記シャフトの軸線方向長さに沿って前記バレル内に取り付けられる複数のロータファンであって、各ロータファンは、その外端が前記バレルの内壁の最小距離内となるように形成されるロータファンと、
前記バレルの内面上に形成される複数のステータプレートであって、各ステータプレートは隣接する前記ロータファンの間に位置し、内面から実質的に前記ロータシャフトまで延在し、それぞれを貫通して流体を通過させるように形成された少なくとも1つの通路を有し、各ステータプレートの上面及び下面は、隣接する前記ロータファンの最小距離内に形成される、ステータプレートと、
を備え、前記最小距離は10μm〜10mmである、装置を提供する。
本発明はまた、本発明の装置を使用して液体金属を処理する方法であり、液体金属は、前記バレル内を前記第1端から前記第2端に通液され、前記ロータファンの回転速度は、1rpm〜50,000rpmである、方法を提供する。
即ち、本発明は、金属材料、粒子強化金属基複合材料(MMC)、及び不混和合金の更なる凝固処理を行うためのフィードストックとして処理/調整された液体金属を提供する装置及び方法である。
本発明の装置及び方法は、化学組成を均質化し、液体金属又は金属基複合材料(MMC)中に気相、液相、及び固相を分散及び分布させることができる。さらに、本発明の装置及び方法は、様々な鋳造プロセス構造において実施可能である。本発明の方法は、スタンドアロンシステム又は組込みシステムとして実施することができる。
本発明は、金属材料の凝固処理前の液体金属処理に使用することができる。液体金属処理は、特に、本発明によって提供される高い剪断力によって実現される。これにより、介在物及び気体元素を制御し、融液組成物及び温度を均一化し、液相が関与する化学反応又は相変態のための動力学的条件を改善し、不均一相を含む材料を混合し、鋳造微視組織を微細化して鋳造欠陥を解消/減少させ、様々な作用物質を分散させる手段が提供される。したがって、本発明は、特に限定するものではないが、高圧鋳造、低圧鋳造、重力鋳造、砂型鋳造、インベストメント鋳造、ダイレクトチル鋳造、双ロール鋳造、及びフィードストックとして液体金属を必要とする他の任意の鋳造プロセス等、様々な鋳造技術に適用可能である。
本発明の主な目的は、金属材料、粒子強化金属基複合材料(MMC)、及び不混和合金の更なる凝固処理を行うためのフィードストックとして処理/調整された液体金属又は半固体スラリーを提供する装置及び方法を提供することである。本発明の他の目的は、化学組成を均質化し、金属と反応して金属基複合材料(MMC)を生成する液体金属又は粒子又は気体中に、気相、液相、及び固相を分散及び分布させることが可能な装置及び方法を提供することである。本発明の装置及び方法は、少なくとも1つの液相が関与する化学反応及び相変態の動力学的条件を強化するのに使用することができる。
本発明は、金属材料の半固体スラリーを処理するのに有利である。特に、半固体スラリーに対する剪断力の影響は、生成した樹枝状晶を破壊し、それによって微視組織が等軸となるように/等軸に維持されるようにする。このことは、金属材料の降伏応力が粒径に反比例し、粒径が剪断速度に反比例することから特に重要である。さらに、このような環境下で金属が(一部でも)凝固すると、結果として得られる結晶粒組織は、半固体スラリーが十分な剪断力に十分な時間晒されたときに等軸となる傾向がある。
本発明は、完全液体金属材料を処理するのに有利である。特に、液体金属内に粒子を均一に分布させることができ、それによって核形成部位を均一に分布させることができ、結果として得られる固体材料の微視組織の微細化及び均質化が可能となる。
本発明を使用すれば、微視組織が微細化され鋳造欠陥が減少した、高品質な金属材料並びに金属基複合材料(MMC)及び発泡金属を生成することができる。
本発明は、液体金属の全体積中の巨視的流れとの高剪断速度下での分散混合及び分布混合に使用して、液体表面近傍で激しい乱流を生じさせないようにすることができる。
本発明の装置は、インライン合金炉として使用することができる。別法として、鋳造工場環境における液体金属用ポンプとして使用しながら、剪断及び精錬された材料を提供するようにしてもよい。別法として、金属を再利用するポテンシャル圧延機として使用してもよい。別法として、本発明による装置は、単純な異形押出ダイを取り付けることにより押出成形プロセスにおける圧力供給器として使用して押出成形物を生成し、押出成形物を一組のローラーに半固体状態で供給することによりシート金属を形成することもできる。
ローラーシャフト及びローラーファンの回転は、当業者に明らかな任意の方法で実現可能である。本発明の幾つかの実施形態において、シャフト及びファンの回転は、流体に力が加えられて液体が装置を通過するときにファン及びシャフトを回転させるように作用するような圧力を加えながら、装置に液体を供給することによって達成することができる。これを達成するために、ファンは適切な方法で形成する必要があり、当業者にはそのような結果が得られるファンの様々な形成方法が容易に理解されるだろう。
代替的又は追加的に、本発明の装置は、ロータシャフトに接続されてロータファンを回転させるモータを更に備えてもよい。モータは、ロータシャフトに直接接続しても間接的に接続してもよい。モータは、プラッットフォーム上に配置可能であり、ロータシャフトに接続してロータファンを駆動させることができる。
一般に、本発明の装置は、装置の使用時にバレルの第1端が最上部に位置する一般的な向きで利用される。しかし、向きを変更することも可能である。例えば、本装置は、バレルの第1端が最下部に位置し、液体金属がバレル内で上向きにポンプ給送される、実質的に逆の向きでも使用可能である。この構成は、装置を脱ガス処理及び/又はMMRCの生成のために使用する場合に好ましい。このように逆向きで使用する場合は、気体が装置内を通過する液体金属を通る際に起泡され、その結果、気体と液体金属の反応によって酸化物、炭化物、又は他の介在物が生成される。
本発明による装置は、バレルの第1端に形成されるリザーバを備えてもよい。リザーバの後段では、交互に配置されたステータプレートとロータファンがバレル内に収容される。リザーバ段は、内部に収容した液体金属の渦流を防ぐ内部バッフルを備えてもよい。ステータプレートは、リザーバの下部を形成し、バッフルは、ステータプレートの真下にあるロータファンによって上向きの渦流を防止するように形成してもよい。
ステータプレートは、当業者に明らかな任意の方法で形成することができる。好ましくは、各ステータプレートは、2つの円板半部から構成され、バレルによって互いに保持され、それぞれの中央部に形成された穴を介してロータシャフトが駆動するように構成される。
ステータプレートは、実質的に、流体(液体金属)の渦流による運動エネルギーを、各プレートを貫通して形成された少なくとも1つの通路を通過するように流体を仕向ける圧力に変換するように形成される。
各ステータプレートは、それぞれを貫通するように形成された少なくとも1つの通路を有する。好ましくは、各ステータプレートは、それぞれを貫通して液体金属を通過させるように形成(例えばドリル形成)された複数の穴を有する。穴の直径は、任意の適切なサイズとすることができ、好ましくは0.5mm〜10mmとすることができる。ステータプレートの穴の直径は、バレルの長手方向軸線に沿って一定であっても、任意の適切な形式で変化してもよい。一方、穴の直径はバレルの長手方向軸線に沿って減少することが好ましい。即ち、ステータプレートの穴の直径は、バレルの長手方向軸線に沿ったステータプレートの位置によって決まり、バレルの第1端に近い方のプレートは、バレルの下端に近い方のプレートに比べて相対的に大きい穴を有する。
本発明の装置は、装置の所期の使用温度で溶融又は過度に劣化しない材料から形成する必要があることを理解されたい。したがって、本装置は、200℃以上、より好ましくは600℃以上、最も好ましくは1000℃以上の融点を有する材料から形成することが好ましい。このような高い融点を有する材料から形成した装置は、液体金属加工の高温環境での使用に適する。
本発明の各ロータファンは、少なくとも1枚の羽根を備えることが好ましい。各羽根は、回転時に液体金属にエネルギーを加え、隣接するステータプレートを経て液体金属を押し下げるように作用するように形成可能である。
本発明の装置によって生み出される高い剪断力は、各ロータファンと隣接するステータプレートとの間の最小距離によって得られる。特に、ロータファンを10μm〜10mmの最小距離内に配置することにより、ロータファンの回転時に装置内の液体金属が高い剪断力を受けることが保証される。
本発明の装置は、ステータプレート、バレル、及びロータファンが全て収容される保護筐体を更に備えることが好ましい。
本発明の装置は、ブッシュを備えることが好ましい。ブッシュは、上記筐体上又は上記ロータシャフト上に固定される。
本発明のロータシャフトは、それ自体の上部にロータファンを容易に取り付けることができ、かつ、ナットを使用して所定位置に保持可能に通すことができる。
本発明の方法は、本発明の装置を使用して、バッチ式又は連続式に液体金属を集中的に剪断することができる。これは、液体金属を処理する方法の一部として実行でき、液体金属を処理する方法には、それらに限定されないが、液体金属の脱ガス処理、半固体スラリーの調製、金属基複合材料の調製、発泡金属の調製、不混和液体金属の混合、再利用、合金化、液体金属のポンプ給送、更なる凝固のために調整された液体金属の提供、又は既存の鋳造プロセス内の液体金属加工がある。
動作中、モータはロータシャフトを駆動することによりステータプレート間のロータファンを回転させるように動作させることができる。ファンの形成が適切であれば、装置内の液体に対して下向きに作用する負圧が生じ、液体に渦流が生じる。ステータプレートを横切る液体の渦流が発生すると、液体金属は、ロータファンとステータプレートの間の小さい間隙により剪断される。ロータファンは高速で回転させることができ、ファンが液体金属を通り抜け液体がファンを横切る際に、液体金属が剪断される。
また、ファンの回転により、液体金属は、各ステータプレートに形成された少なくとも1つの通路に押し込まれ、更に剪断される。液体金属がステータプレートを通過すると、液体金属中の流れの渦要素が減少し、その結果、ステータプレートを横切る方向の圧力が増加する。
本発明の幾つかの実施形態において、バレルの直径はその第1端から第2端に向かって漸減する。これらの実施形態では、液体金属がステータプレートに形成された少なくとも1つの通路を通過すると、上述したように、液体金属は、通過したステータプレートと次のステータプレートとの間に形成されるより小さい体積に送り込まれる。これはバレルの直径が漸減することによる。その結果、この段における液体金属の圧力が増加する。ステータプレートを通過した後、液体金属は他のロータファンに接触し、液体金属がバレルの下端から排出されるまで上述のプロセスが繰り返される。
本発明による装置は、装置内を通過する液体金属が十分に強い剪断力と、液体金属の所望の処理を発生させるのに十分な圧力とを受けるようにするのに十分なロータファン及びステータプレートを備える。必要な剪断力及び圧力は、本装置の実施形態で企図される具体的な用途によって決まる。
各ロータファンは、1つ又は複数のファン羽根を備えてもよい。各羽根は、バレルの長手方向軸線に対して平行であっても傾斜していてもよく、また、バレルの長手方向軸線に対する向きがそれぞれの長さに沿って変化するように湾曲していてもよい。各羽根の形状は、現実的に製造及び組立て可能である限り、円筒状、角柱状、プリズム状、及び、規則的又は不規則な他の任意の幾何学的形状とすることができる。個々の羽根の形状は、互いに異なるようにすることができ、1つの羽根の表面は平坦であっても湾曲してしてもよく、異なる幾何学的表面の組合せであってもよい。単一のロータファンは、異なる形状の羽根を備えてもよい。ロータシャフトの周りのロータファンの羽根の分布は対称であることが好ましいが、必ずしもそうする必要はない。構造安定性のために、特により大きいセラミック異形を考慮する場合、ロータファンは、ロータファンの全ての羽根の外側の先端/縁部同士を接合するのに使用される外周リングを備え、これにより、ファンの構造完全性を維持し、装置の使用中、遠心力に由来する羽根に対する引張応力を減少させることができる。
本発明による装置の1つ又は複数のロータファンの羽根は、中空であってよく、空気又は他の材料がファンを通過して液体金属中に供給可能なように形成することができる。このようにロータファンを形成することにより、空気又はMMRC粒子(又は他の任意の好適な材料)を液体金属内に導入し、液体金属の加工を強化することができる。
各ステータプレートを貫通するように形成される穴は、装置内の液体金属が効果的かつ実用的に剪断される限り、丸い穴や四角い穴、スロット等とすることができる。一般には、適切な大きさの丸い穴が好ましい。ステータプレートの機能は、剪断力を提供し、圧力エネルギーに変換することによって液体の流れの運動エネルギーを減少させ、それによって圧力の上昇を促進して装置の移送能力を高めることである。
本発明のステータプレートは、堅固なプレートの代わりに、剪断力を提供し流体の運動エネルギーを減少させて圧力エネルギーに変換するステータ羽根から構成されてもよい。即ち、ステータプレートは、それぞれを貫通するように形成された1つ又は複数の穴を備える堅固なプレートとして形成する代わりに、1つ又は複数のステータプレートを、バレルの内壁を起点とする/バレルの内壁に取り付けられた/バレルの内壁にスロット挿入される、環状の羽根から構成してもよい。かかる羽根は、運動エネルギーを圧力エネルギーに変換する同様の機能を発揮し、高い剪断力を提供するような形状とすることができる。当業者には理解されるように、羽根の形状は、それらが現実的に製造及び組立て可能である限り、円筒状、角柱状、プリズム状、及び、規則的な又は不規則な他の任意の幾何学的形状とすることができる。個々の羽根の形状は互いに異なっていてもよく、1枚の羽根の表面が平坦であっても湾曲していてもよく、異なる幾何学的表面を組合せることもできる。同じステータプレートで異なる羽根を使用することもできる。羽根の分布は、必ずしもステータプレートの周りで対称である必要はない。ステータプレートは湾曲していても、それ自体に穴を有してもよい。動作中、モータはロータシャフトを介してロータに力を伝達し、ロータを駆動してステータ間で回転させる。
1つ又は複数のステータプレートが羽根から形成される場合、使用時に、液体金属はステータプレートを経て羽根の間を通過する。使用時は、ロータファンとステータプレートの間に小さい間隙が存在するため、液体金属はその間で高い剪断力を受ける。ロータファンの回転に起因する遠心力により外向きの流れ成分も発生する。その影響を受けた液体金属は、ロータファンの外縁とバレルの内壁との間の狭い間隙内で剪断されることになる。
使用時に、本発明の装置のロータシャフト及びロータファンは、任意の適切な速度で動作させることができる。一般に、ロータシャフトの回転速度は、1rpm〜50,000rpmであることが好ましい。当業者なら好ましい回転速度を容易に決定することができるであろう。
本発明による装置の1つ又は複数のロータファンは、各ロータファンを形成するいずれかの羽根の先端の周りに形成される外周リングを備えてもよい。この構造は、構造を単純化することができるので、ロータファンをセラミック系材料から形成する場合に有利である。また、アルミニウム等の腐食性の高い液体金属及び高融点合金の処理に使用することが企図される装置では特に好適である。外周リングの存在により半径方向応力をロータファンに沿ってより均一に伝達することが可能となる。
本発明の方法の幾つかの実施形態において、使用時に、本発明による装置は、処理中の材料を入れたバットに完全に浸漬することができる。
本発明の装置の幾つかの実施形態において、ロータシャフトは、装置(及び存在する場合はリザーバ)の第1端の上方に延在させることができ、それにより、中空管によって支持して使用中の反りを防止することができる。
本発明の装置におけるバレルの内壁は、その長手方向軸線に沿って略円筒対称である。これにより、ロータファンの外端を内壁の最小距離内に維持することが可能となる。本発明のバレルの内壁は、ステータプレートを容易に取り付け保持することが可能な周方向スロットを備えてもよい。
本発明による装置は、その長手方向軸線に沿って任意の好適な断面形状を有することができる。バレルの幅は、第1端側で最も大きくなり、下端に向かって徐々に狭くなることが好ましい。この構成は、液体金属がバレルを通過する際に圧力を増加させることが容易となるため好ましい可能性がある。別法として、バレルは、その長手方向軸線に沿って実質的に一定の直径を有してもよい。
更なる代替形態として、バレルをベンチュリ計のような形状として幅が広‐狭‐広となるような断面を有するようにしてもよい。更なる代替形態として、バレルは、幅が反対に狭‐広‐狭となるような断面を有するようにしてもよい。いずれの場合の断面も、装置を通過する液体を圧縮及び膨張させ、それによって圧力の周期的な変動をもたらし、かかる圧力の周期的な変動を利用して剪断/混合/加工時間を確保することができる。
本発明の装置の幾つかの実施形態において、ロータファン及び/又はステータプレートは、ロータファンが回転したときに液体を装置内に引き込んで通過させるように形成される。これらの実施形態において、本装置は、第1端側の開口を液体金属に浸漬される位置に置いた状態で、液体金属がこの開口から装置内に自動的に取り込まれるように動作させることができる。
本発明の幾つかの実施形態において、1つ又は複数のロータファンは、互いに長手方向に離間された2組の羽根から形成してもよい。同様に、1つ又は複数のステータプレートは、長手方向に離間された2枚の平板から形成してもよい。このように形成されたロータファン及びステータプレートは、より大きい圧力を蓄積してから流れを拡散させることができる。
本発明の幾つかの実施形態において、ロータファンは、ロータシャフトの周りに、ロータシャフトに沿って螺旋状に配置することができ、ステータプレートは、バレルの内壁の周りに、対応する螺旋状に配置することができる。無論、この構成を実現するには、各ステータプレート及び各ロータファンは、ロータシャフトの周囲を完全に取り囲む環状とすることはできず、ロータシャフトの周囲の途中までしか延在させることはできない。ただし、バレルの長手方向軸線に沿った方向では、ロータファンとステータプレートの交互配置が維持される。
本発明のバレルは、当業者に明らかな任意の方法で構成可能である。例えば、バレルは、2つの半部に分離した後、それらを互いに接合して組み立てるようにしてもよい。この構成は保持リングを使用して実現できるが、その場合は、第1支持リングをバレルの第1端又はその近傍においてバレルの周りに形成し、第2支持リングをバレルの第2端又はその近傍においてバレルの周りに形成してもよい。代替形態では、単純に半部同士をしっかりとボルト締結し、ボルト締結された単純なフランジを使用して半部間を封止してもよい。
さらに、上述のとおり、バレルは、バレルの部品が破損しても液体金属が筐体内に保持されるように筐体に収容することができる。
本発明の幾つかの実施形態において、本装置は、バレル内の材料温度を制御するために(例えばバレル内の材料の適正な温度勾配を確保するために)、バレルの外部に配置された又はバレルと一体化された、1つ又は複数のヒーターを更に備えてもよい。ヒーターは、当業者に明らかな任意の方法で形成可能である。
本発明による装置の材料は、当業者に容易に理解される諸材料要件を満足する必要がある。特に限定するものではないが、これらの要件としては以下が挙げられる。
・装置の使用温度において高い強度及び高い耐久性を有すること
・使用される液体金属の腐食性に耐える耐腐食性を有すること
・利用可能な製造技術を使用して製造可能であること
・コストが妥当であること
本発明の高剪断装置の製造には、装置と共に使用される液体金属によって定義される所望の温度において十分な強度及び化学的安定性を有する限り、セラミック、グラファイト、鋼、高温合金、及び他の任意の材料を使用することができる。例えば、液体マグネシウム合金を処理/調整する上記高剪断装置を構成する好ましい材料としては、ニッケル不含の高温スチールが挙げられる。アルミニウム合金を処理/調整する上記高剪断装置を構成する好ましい材料としては、グラファイト、M0S12で被覆されたモリブデン、及びセラミックが挙げられる。好適なセラミック材料としては、それらに限定されないが、窒化物、ケイ化物、酸化物、炭化物、サイアロン、及び他の混合セラミックが挙げられる。特に好ましいセラミックとしては、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化シリコン、及びサイアロンが挙げられる。なお、グラファイトは、本発明の全ての実施形態においてブッシュの好適な材料の1つである。
本発明の装置には様々な用途がある。本装置は、調整された液体金属を、圧延、押出、絞り等の様々な鋳造プロセスに供給する高剪断ポンプとして特に有用である。
本発明の装置は、溶融炉又は均熱炉内に一体形成し、調整された液体金属を連続インゴット鋳造機に供給して高品質のインゴットを生成することもできる。上記インゴットは、よく分散した酸化物粒子を含み、結晶粒微細化能を保持し、高品質鋳造を実現するための鋳造場フィードストックとして使用することができる。
本発明の装置は、溶融炉又は均熱炉内に一体形成し、調整された液体金属を連続(又は半連続)鋳造プロセスに供給することもできる。特に限定するものではないが、上記連続プロセスとしては、薄帯材向けの双ロール鋳造、インゴット及びスラブ向けのダイレクトチル鋳造、棒材向けの上向き鋳造、及び、フィードストックとして液体金属を必要とする他の連続(又は半連続)鋳造プロセスが挙げられる。上記調整融液の供給速度は、本装置のロータファン及び/又はステータプレートの回転速度及び設計を変更することによって制御することができる。
本発明の装置は、溶融炉又は均熱炉内に一体形成し、調整された液体金属をシェイプ鋳造プロセスに供給し、成形部品を製造することもできる。特に限定するものではないが、上記シェイプ鋳造プロセスとしては、高圧鋳造、低圧鋳造、重力鋳造、砂型鋳造、インベストメント鋳造、及び、フィードストックとして液体金属を必要とする他の任意のシェイプ鋳造プロセスが挙げられる。上記調整融液の投入量は、本装置のロータファン及び/又はステータプレートの回転速度及び設計を変更することによって制御することができる。
本発明の装置は、以下に示す特徴の液体金属を生成するのに使用することができる。以下の例は単なる例示であって包括的なものではない。
本装置は、ガス含有量が低く、よく分散した酸化皮膜及び他の介在物、均一な温度及び均質な化学組成を有する調整された液体金属を、様々な鋳造プロセスにおける凝固処理に好適なフィードストックとして生成することができる。
本装置は、結晶粒の微細化、鋳造プロセスの促進、及び鋳造生成物の品質改善に使用することができる。例えば、本装置は、等軸凝固を促進するために、ダイレクトチル鋳造及び双ロール鋳造プロセスに直接組み込むことができ、また、直接調整された液体金属を提供する投入ポンプとして、シェイプ鋳造プロセスに組み込むこともできる。
本装置は、気相、液相、及び分離した固相を液体基材中に分散及び分布させるのに使用することができ、例えば、高効率の脱ガス処理、十分に分散した微視組織を得るための不混和金属液体の混合、微細な固体粒子がよく分散し均一に分布した金属基複合材料の生成、及び、ヘテロ相間の化学反応の促進等に利用可能である。
本装置は、鋳造工場環境において溶融金属をポンプ給送するのに使用することができる。本装置は、インライン合金炉として使用可能である。本装置は、スクラップ金属を効率的に再利用するのに使用することができる。本装置は、押出成形や圧延、線材の絞り加工、ビレット及び厚板の鋳造を含めた諸種の改装可能な半固体成形法における上流圧を提供するのに使用することができる。
本装置を用いれば、固体粒子、液滴、及び気泡を液体金属中に効率的に分散させ均一に分布させることが可能となる。本装置を用いれば、液体金属中の固体粒子、液滴、及び気泡のサイズを小さくすることができる。本装置を用いれば、化学組成の均質化及び液体金属中の温度場を改善することが可能となる。
本装置を用いれば、液体金属中の内在固体粒子と外来固体粒子の両方を活性化することによって金属及び合金の物理的な結晶粒微細化を達成し、それにより金属材料の顕著な結晶粒微細化を実現することが可能となる。本装置は、少なくとも一種の液相が関与する化学反応及び相変態の動力学的条件を改善するのに使用することもできる。
図示及び後述の好ましい実施形態を参照すれば本発明の理解が深まるであろう。
本発明による装置の第1実施形態及びその構成部品の概略図である。 本発明による装置の第2実施形態の概略図である。 図1の装置を使用した液体金属調整プロセスの概略図である。 図1の装置を使用した液体金属の脱ガス処理プロセスの概略図である。 図1の装置と従来のダイレクトチル(DC)鋳造プロセスを統合した、DC鋳造プロセスの概略図である。 本発明の装置の諸実施形態における様々なロータファン及びステータプレートの概略図である。
図1は、本発明による装置1の一実施形態及びその構成部品の概略図である。装置1は、バレル2を備え、バレル2は、上端3、下端4、及び、上端3と下端4の間に延在する長手方向軸線を有する。バレル2は、直径が上端3から下端4まで一定の割合で漸減し、逆円錐形となっている。
ロータシャフト5は、バレル2の上端3と下端4の間で長手方向軸線に沿って延在する。ロータシャフト5上には3つのロータファン6、7、8が取り付けられる。バレル2の内壁上には3つのステータプレート9、10、11が取り付けられ、これらのステータプレートは内壁からロータシャフト5まで延在する。バレル2の上端3では、上側ロータファン6の上方にリザーバ12が形成される。リザーバ12は、リザーバ内の液体に渦流が生じるのを防止するバッフル13を含み、上端にはプレート15が取り付けられる。プレート15は、リザーバ12の上端を形成する。プレート15は、液体金属をリザーバに流入させるように形成された開口16を有する。ロータシャフト5の上端近傍にはブッシュ14が取り付けられる。
各ロータファン6、7、8の詳細を図1に示す。上側ロータ6は、実質的に平坦な16枚のロータ羽根から構成され、中央ロータファン7は、実質的に平坦な8枚のロータ羽根から構成され、下側ロータファン8は、実質的に平坦な4枚のロータ羽根から構成される。各ファンのロータ羽根は、ロータシャフト5と位置合わせされ、ロータファン6、7、8の周方向に等間隔に配置される。ロータファン6、7、8は、各羽根の半径方向外側端部がバレル2の内壁の最小距離内に配置されるように、かつ、各羽根の上面及び下面が隣接するステータプレート9、10、11の最小距離内に配置されるように形成する。最小距離は10mm未満とする。言うまでもなく、図1は概略図であって、ステータプレート6、7、8とロータファン9、10、11との間の間隙は強調して示している。
図1は、ステータプレート9、10、11の詳細も示す。ステータプレートは、それぞれを貫通するように形成された複数の穴17を有する実質的に平坦なプレートを備える。液体金属はこれらの穴を経てプレート9、10、11を通過することができる。図1は、バッフル13の詳細も示す。バッフル13は、それ自体を貫通するように形成された複数の穴を有するプレートを備え、バッフル13の表面から延びる複数の垂直羽根は、リザーバ内の液体に渦流が生じるのを防止する。図1の左下に示すように、バレル2及びステータプレート9、10、11はそれぞれ半部に分離された後、互いに固定される。
使用時に、液体金属は、上部プレート15の穴16から装置1内に提供される。この液体金属は、リザーバ12に入り、次いでバッフル13を通り上側ステータプレート9を経てバレル2内に入る。その後、液体金属は装置1内を通ってからバレル2の下端4から排出される。液体金属が装置1を通過する間、ロータシャフト5、及び付随するロータファン5は、1rpm〜50,000rpmの速度で回転する。この構成は、ロータ羽根とバレルの内壁との間、又はロータ羽根とステータプレート9、10、11との間で金属を剪断するように作用する。ロータ羽根が内壁及びステータプレート9、10、11の最小距離内にあるため、液体金属は高い剪断力を受け加工される。
図2は、本発明による装置1の一代替実施形態を示す。図2の装置1は、図1の装置と類似し、図1の装置と同じ原理で動作するものであるため、装置1と同じ構成部品には適宜同じ参照番号を付し、構造上の大幅な変更を伴わない限り詳細な説明は省略する。
図2の装置1は、バレル2が略円筒状であり、直径が長手方向軸線に沿って一定である点が図1の装置1と異なる。したがって、各ステータプレート9、10、11は互いに同一であり、各ロータファン6、7、8も互いに同一である。さらに、ステータプレート9、10、11は、周方向に等間隔に配置された複数の羽根から形成され、隣接する羽根間に通路が形成される。各羽根は平坦であり、バレル2の長手方向軸線に対して傾斜している。ロータファン6、7、8も同様に形成されるが、相対的に羽根数が少なく、したがって羽根間の通路は大きくなる。ロータファン6、7、8及びステータプレート9、10、11はいずれも、羽根を支持するように作用する半径方向外側リングを有する。ロータファン6、7、8の羽根は、装置1の動作中、液体金属をバレル2内に引き込んで通過させるように形成される。
図4、図5及び図6は、図1の実施形態による装置1の潜在的な用途を示す。これらの図面において、装置1は概略的に三角形で示す。図4は、装置1を使用した液体金属調整プロセスの概略図である。図5は、装置1を使用した液体金属脱ガス処理プロセスの概略図である。図6は、装置1を使用したダイレクトチル鋳造プロセスの概略図である。これらのプロセスの従来の実施形式は当業者には容易に理解されると思われるので、ここでは説明を省略する。その代わりに、本発明の装置1の使用形態について、関連する各プロセスを参照しながら説明する。
図4に示すプロセスにおいて、装置1は、調節可能なプラットフォーム22上に固定され、ロータシャフト5は、モータ(図示せず)によって駆動される。装置1の位置は、プラットフォームの位置を調節することにより、るつぼ20に収容された液体金属21に装置1が部分的に浸漬されるように制御される。るつぼ20を加熱して液体金属21が所定の温度に保持されるようにする。
動作中、液体金属21は、ロータファンの回転により装置の上端から装置内に引き込まれて高い剪断力を受ける。その後、液体金属21は装置1の下端から排出される。液体金属21がロータファンの作用によって装置1内を通過すると、るつぼ内に図中の矢印で示すような巨視的な流れパターンが生じる。この巨視的な流れにより、液体金属21が装置1に送達され、るつぼ20内の液体金属全体が繰り返し高剪断処理を受けることになる。また、この巨視的な流れにより融点及び化学組成の空間的均一性を得ることも容易となる。
この高剪断処理は、酸化物クラスター、酸化皮膜、及び液体金属21中に存在する他の任意の金属又は非金属介在物を分散させる。巨視的な流れは、分散粒子を液体金属21全体に均一に分布させる。るつぼ20内の巨視的な流れは液体金属21の表面近傍で弱くなるため、比較的平穏な融液表面が維持され、したがって、気体、ドロス、又は他の何らかの潜在的な汚染物質が液体金属21中に取り込まれることが回避される。これにより、高品質の鋳造物製造に特に好適な調整液体金属が得られる。
図4のプロセスはまた、液体金属21中に外来固体粒子を分散させる。外来固体粒子は、結晶微細化剤粒子、金属基複合材料(MMC)のためのセラミック粒子、又は、ナノ金属基複合材料(NMMC)を生成するためのナノ粒子とすることができる。装置1は、固体粒子を分散させ、分散した固体粒子を液体金属21中に均一に分布させ、固体粒子を液体金属21で強制的に濡らす。
図4のプロセスは、液体金属を合金液相線上で処理して液体金属を調整するのに使用することも、液体金属を合金液相線下で処理して半固体スラリーを得るのに使用することもできる。液体金属21を液相線上で処理する場合、このプロセスでは、酸化皮膜及び/又は酸化物クラスターを個々の粒子中に分散させることによって潜在的な核形成部位を増やし、それにより液体金属における濡れ性及び空間分布を改善することができる。このことは、化学的な結晶微細化剤を添加しない結晶粒の微細化に非常に有用である。これを物理的な結晶粒微細化と呼ぶ。金属をそれぞれの液相線下で処理する場合、このプロセスでは、微細な粒径及び狭い粒径分布を有する固体粒子を含む半固体スラリーを提供することができる。また、上記の装置及び方法は高品質の半固体スラリーを大量に提供することができる。
図4のプロセスによって調整され、合金液相線上又は合金液相線下で処理された液体金属21は、バッチ式又は連続式で特定の鋳造プロセス、例えば高圧鋳造、低圧鋳造、重力鋳造、砂型鋳造、インベストメント鋳造、ダイレクトチル鋳造、双ロール鋳造、又は、液体金属若しくは半固体金属をフィードストックとして必要とする他の任意の鋳造プロセス等に供給することができる。
図5に示すプロセスは、液体金属21に気体を注入するチューブ26がプラットフォーム22を貫通し、各チューブの一端が装置1の真上に位置するように形成される点を除いて、図4のプロセスと同一である。液体金属21を脱ガス処理するために、アルゴンや窒素等の不活性ガスが、装置の真上で液体金属21に注入されるようにチューブ26を通じて液体金属21に導入される。
このプロセスの動作中、液体金属21と気体はいずれも図4のプロセスと同様の形式で装置1内に引き込まれて通過させる。これにより、液体金属21及びガスが高い剪断力に晒され、液体金属21の巨視的な流れが生み出される。これにより、不活性ガスの大きい気泡が、それらに比べて遥かに小さい不活性ガスの気泡中に分散することになる。さらに、巨視的な流れは、不活性ガスの気泡をるつぼ20内の液体金属21全体に均一に分布させ、それにより、気体と液体の界面面積を大幅に増加させることができる。液体金属21中に比べて不活性ガス中の分圧はずっと低いため、液体金属21中に溶解した気体は不活性ガスの気泡に拡散する。浮力及び巨視的な流れの影響により、溶解ガスを含む不活性ガスの気泡は液体金属21の融液表面から逃がされ、その結果、液体金属中のガス含有量が大幅に減少する。
図5のプロセスを使用して脱ガス処理を行う場合、液体金属中の不活性気泡のサイズは、使用される装置1の具体的な実施形態を変更することによって制御することができる。特に、不活性気泡のサイズに影響を与えるパラメータとしては以下がある。
・装置1の最小距離
・ステータプレートにおける通路のサイズ及び形状
・ロータファン及びロータシャフトの回転速度
・ロータファン及びステータプレートの数
・ロータファンのサイズ、形状、及び構造
・バレルのサイズ及び形状
図5のプロセスは、投入される不活性ガスを炭化ケイ素や酸化アルミニウム等のセラミック粉末に置き換えることにより、金属基複合材料(MMC)の調製に使用することもできる。本発明の装置1によって加えられる高い剪断力は、粒子の均一性及び濡れ性を改善することができ、このことは高品質のMMC材料の調製に非常に重要である。
図5のプロセスは、投入される不活性ガスを反応性ガスに変更して強化粒子をその場形成することにより、金属基複合材料(MMC)のその場調製に使用することもできる。一例としては、酸素を液体アルミニウム合金に導入してアルミナ粒子強化アルミニウムMMCを調整することが挙げられる。
図5のプロセスは、投入される不活性ガスをるつぼ20内の液体金属21と混和しない液体金属に変更することにより、不混和金属の混合に使用することもできる。このプロセスでは、不混和金属液体を分散させ均一に分布させることができる。
図5のプロセスは、脱ガス処理、MMCの調製、不混和金属液体の混合等を目的として、中空のロータシャフト5を使用して不活性ガス、セラミック粒子、不混和液体金属等を液体金属21に導入するように修正することもできる。
図6は、本発明の装置1と従来のダイレクトチル(DC)鋳造プロセスを直接統合した、高剪断DC鋳造プロセスの概略図である。高剪断装置1は、位置決めのために調節式プラットフォーム(図示せず)上に固定される。従来のDC鋳造プロセスは当業者にはよく知られているはずなので、ここでは説明を省略する。装置1は、DC鋳造機のサンプ(sump)中に沈められる。装置1の底部の好ましい位置は、半溶融帯(mushy zone)の上方0mm〜300mmである。
DC鋳造中、液体金属は、供給管を通じてDC鋳型に連続供給され、本発明の装置1によって連続的に剪断される。半溶融帯の残留した固溶元素及び固体粒子を含む液体金属は、凝固前面から装置内に吸引され、強い剪断力を受けた後、装置外に排出される。強く剪断された融液は、上記のプロセスと同じ形式でDC鋳造機のサンプ中に巨視的な流れパターンを発生させる。この巨視的な流れパターンにより、装置1の周りの液体金属の温度及び化学組成が均一化される。これにより、DC鋳造機のサンプ内に固有の凝固条件が得られ、その結果、微細かつ均一な微視組織及び均一な化学組成を有するとともに鋳造欠陥が減少した/解消された鋳造インゴットが得られる。
図7は、本発明による装置の一部となり得る複数のステータプレート9、10、11及びロータファン6、7、8を示す。ステータプレート9、10、11及びロータファン6、7、8は、図1に示す装置1と実質的に同じであるが、更に、それぞれの半径方向外側端縁の周りに形成された外周リング40を備える。外周リング40は、本発明の一部の実施形態で必要となる可能性がある、ステータプレート9、10、11及びロータファンの構造的強化を実現する。

Claims (20)

  1. 高剪断液体金属(21)処理装置(1)であり、
    第1端(3)と第2端(4)の間に延びる長手方向軸線を有し、前記第1端及び第2端(3、4)に開口を有するバレル(2)と、
    前記バレル(2)の中心を通り、かつ前記バレル(2)の前記長手方向軸線に平行に取り付けられるロータシャフト(5)と、
    前記シャフト(5)の軸線方向長さに沿って前記バレル(2)内に取り付けられる複数のロータファン(6、7、8)であって、各ロータファン(6、7、8)は、その外端が前記バレル(2)の内壁の最小距離内となるように形成されるロータファン(6、7、8)と、
    前記バレル(2)の内面上に形成される複数のステータプレート(9、10、11)であって、各ステータプレート(9、10、11)は、それぞれ隣接する前記ロータファン(6、7、8)の間に位置し、内面から実質的に前記ロータシャフト(5)まで延在し、それぞれを貫通して流体を通過させるように形成された少なくとも1つの通路(17)を有し、各ステータプレート(9、10、11)の上面及び下面は、隣接する前記ロータファン(6、7、8)の最小距離内に形成される、ステータプレート(9、10、11)と、
    を備え、前記最小距離は10μm〜10mmである、装置(1)。
  2. 請求項1に記載の装置(1)であり、前記バレル(2)は前記第1端(3)から前記第2端(4)に向かって直径が漸減する、装置(1)。
  3. 請求項1に記載の装置(1)であり、前記第1端(3)での前記バレル(2)の直径及び前記第2端(4)での前記バレル(2)の直径は同じであり、前記バレル(2)の直径は前記第1端(3)と前記第2端(4)との間で変化する、装置(1)。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置(1)であり、前記バレル(2)の前記第1端(3)に形成されたリザーバ(12)を更に備える装置(1)。
  5. 請求項4に記載の装置(1)であり、前記リザーバ(12)は、内部に収容した液体金属(21)の渦流を防止するように配置された内部バッフル(13)を備える、装置(1)。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置(1)であり、前記ステータプレート(9、10、11)は、それぞれ略円形であり、2つの円板半部から形成される、装置(1)。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置(1)であり、前記ステータプレート(9、10、11)は、それぞれを貫通して流体を通過させるように形成された少なくとも1つの穴を有するディスクである、装置(1)。
  8. 請求項7に記載の装置(1)であり、各穴の直径は0.5mm〜10mmである、装置(1)。
  9. 請求項7又は8に記載の装置(1)であり、各ステータプレート(9、10、11)はそれぞれを貫通するように形成された複数の穴(17)を有する、装置(1)。
  10. 請求項7〜9のいずれか一項に記載の装置(1)であり、前記ステータプレート(9、10、11)を貫通する前記穴(17)の直径は、前記バレル(2)の前記長手方向軸線に沿って減少する、装置(1)。
  11. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置(1)であり、前記ステータプレート(9、10、11)の1つ又は複数は、環状の羽根から構成される、装置(1)。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の装置(1)であり、前記ロータシャフト(5)に接続されて前記ロータファン(6、7、8)を回転させるモータを更に備える装置(1)。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置(1)であり、200℃以上の融点を有する材料から実質的に形成される装置(1)。
  14. 請求項13に記載の装置(1)であり、600℃以上の融点を有する材料から実質的に形成される装置(1)。
  15. 請求項14に記載の装置(1)であり、1000℃以上の融点を有する材料から実質的に形成される装置(1)。
  16. 請求項1〜15のいずれか一項に記載の装置(1)であり、前記バレル(2)は互いにボルト締結された2つの半部から形成され、フランジを使用して封止される、装置(1)。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の装置(1)であり、使用時に、前記バレル(2)の前記第1端は前記バレル(2)の前記第2端の上方にあり、前記バレル(2)の前記第1端から前記バレル(2)の前記第2端までの流体の通過が重力により補助される、装置(1)。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載の装置(1)であり、前記ロータファン(6、7、8)は、前記ロータシャフト(5)が回転したときに流体を前記バレル(2)の前記第1端(3)から前記第2端(4)に引き込むように動作可能に形成される、装置(1)。
  19. 請求項1〜18のいずれか一項に記載の装置(1)であり、前記バレル(2)は保護筐体に収容される、装置(1)。
  20. 請求項1〜19のいずれか一項に記載の装置(1)を使用して液体金属(21)を処理する方法であり、液体金属(21)は、前記バレル(2)内を前記第1端から前記第2端に通液され、前記ロータファン(6、7、8)の回転速度は、1rpm〜50,000rpmである、方法。
JP2017529159A 2014-08-20 2015-08-19 高剪断液体金属処理装置及びその方法 Active JP6559783B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB1414810.0A GB2529449B (en) 2014-08-20 2014-08-20 A device and method for high shear liquid metal treatment
GB1414810.0 2014-08-20
PCT/GB2015/052409 WO2016027087A1 (en) 2014-08-20 2015-08-19 A device and method for high shear liquid metal treatment

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017530013A true JP2017530013A (ja) 2017-10-12
JP6559783B2 JP6559783B2 (ja) 2019-08-14

Family

ID=51662717

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017529159A Active JP6559783B2 (ja) 2014-08-20 2015-08-19 高剪断液体金属処理装置及びその方法

Country Status (16)

Country Link
US (1) US10322445B2 (ja)
EP (1) EP3183523B1 (ja)
JP (1) JP6559783B2 (ja)
KR (1) KR102405531B1 (ja)
CN (1) CN107073564B (ja)
AU (1) AU2015304961B2 (ja)
BR (1) BR112017003323B1 (ja)
CA (1) CA2958112C (ja)
EA (1) EA033321B1 (ja)
ES (1) ES2821942T3 (ja)
GB (1) GB2529449B (ja)
MX (1) MX2017002297A (ja)
NZ (1) NZ730209A (ja)
PL (1) PL3183523T3 (ja)
WO (1) WO2016027087A1 (ja)
ZA (1) ZA201701206B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021130118A (ja) * 2020-02-19 2021-09-09 トヨタ自動車株式会社 半凝固溶湯の製造方法

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2529449B (en) * 2014-08-20 2016-08-03 Cassinath Zen A device and method for high shear liquid metal treatment
CN109174450B (zh) * 2018-08-09 2020-04-14 芜湖市昌瑞金属粉末有限公司 一种金属回收装置
FR3088432B1 (fr) * 2018-11-14 2020-12-11 Commissariat Energie Atomique Dispositif de caracterisation d'un materiau liquide
CA3041215A1 (en) * 2019-03-18 2020-09-18 Cozzini Llc Emulsification system
BR112021018152A2 (pt) * 2019-03-18 2021-11-16 Cozzini Llc Sistema de emulsificação
CN115298501A (zh) * 2020-01-23 2022-11-04 联邦科学和工业研究组织 用于制备金属基体复合物的设备和方法
CN112743060B (zh) * 2020-12-25 2021-12-24 大连交通大学 一种半固态金属浆料制备装置及方法
CN112974745A (zh) * 2021-02-05 2021-06-18 中铝材料应用研究院有限公司 一种半连续铸造装置及方法
CN114307706A (zh) * 2021-12-30 2022-04-12 徐州欧冠建材有限公司 一种用于硅pu的生产线
CN116422126B (zh) * 2023-03-17 2024-04-05 深圳市元美环保科技有限公司 一种有机垃圾发酵处理后臭气净化设备

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5794465A (en) * 1980-12-04 1982-06-11 Nissan Motor Co Ltd Molding method and its device for composite casting
JPH04124231A (ja) * 1990-09-12 1992-04-24 Leotec:Kk 半凝固金属の製造方法
JP2002521202A (ja) * 1998-07-24 2002-07-16 ギブス・ダイ・キャスティング・アルミナム・コーポレイション 半固体鋳造装置および方法
CN102861902A (zh) * 2012-09-10 2013-01-09 北京科技大学 一种复合搅拌半固态浆料连续制备装置
US20130228045A1 (en) * 2010-09-16 2013-09-05 Brunel University Apparatus and method for liquid metals treatment

Family Cites Families (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2786755A (en) * 1952-08-06 1957-03-26 Dow Chemical Co Method and apparatus for alloying magnesium
US2960318A (en) * 1956-05-15 1960-11-15 Separation L Emulsion Et Le Me Mixing, emulsifying, homogenizing and the like machines
FR1287425A (fr) * 1961-01-30 1962-03-16 Appareil pour homogénéiser tous les liquides
US3822999A (en) * 1972-03-30 1974-07-09 Univ Brigham Young Liquid-liquid extraction and plug-flow reactor apparatus
US3902544A (en) 1974-07-10 1975-09-02 Massachusetts Inst Technology Continuous process for forming an alloy containing non-dendritic primary solids
NO158107C (no) 1979-10-09 1988-07-13 Showa Aluminium Co Ltd Fremgangsmaate ved smelting av aluminium.
US5531425A (en) * 1983-06-06 1996-07-02 Alcan Aluminum Corporation Apparatus for continuously preparing castable metal matrix composite material
US4743428A (en) 1986-08-06 1988-05-10 Cominco Ltd. Method for agitating metals and producing alloys
DE3718256A1 (de) 1987-05-30 1988-12-08 Wittek Margarete Vorrichtung zum einschiessen von ohrsteckern in ohrlaeppchen
US4960163A (en) 1988-11-21 1990-10-02 Aluminum Company Of America Fine grain casting by mechanical stirring
FR2656001A1 (fr) * 1989-12-18 1991-06-21 Pechiney Recherche Procede et dispositif d'elaboration de produits composites a matrice metallique.
GB2294209B (en) * 1991-09-26 1996-07-03 Charles Edward Eckert Method for treating a molten metal with a gas
US5972661A (en) * 1998-09-28 1999-10-26 Penn State Research Foundation Mixing systems
DE19901305A1 (de) * 1999-01-15 2000-07-20 Starck H C Gmbh Co Kg Verfahren zur Herstellung von Hartmetallmischungen
FR2790354B1 (fr) 1999-02-26 2001-06-15 Centre Nat Rech Scient Brassage electromagnetique d'un metal en fusion
JP2002045670A (ja) * 2000-07-27 2002-02-12 Mc-21 Inc 粒子混合装置
US6502980B1 (en) * 2001-04-13 2003-01-07 Bematek Systems Inc In-line homogenizer using rotors and stators in a housing for creating emulsions, suspensions and blends
GB2396310A (en) * 2002-12-21 2004-06-23 Foseco Int Rotary device with vanes for dispersing a gas in a molten metal
CN101043960A (zh) * 2004-03-30 2007-09-26 先进镁技术有限公司 熔化设备和方法
SE528376C2 (sv) * 2004-12-10 2006-10-31 Magnus Wessen Förfarande och anordning för framställning av en flytande- fast metallkomposition
JP4376771B2 (ja) * 2004-12-22 2009-12-02 高橋 謙三 攪拌装置
JP5217828B2 (ja) 2008-09-17 2013-06-19 日本軽金属株式会社 溶湯清浄化装置
CN101862613B (zh) * 2010-05-25 2012-09-26 上海誉辉化工有限公司 促进气体在液体中溶解的方法和设备及使用该设备的污水处理系统
CN201842814U (zh) * 2010-10-29 2011-05-25 浙江工业大学 适用于熔盐热裂解生物质反应装置的进料器
CN203830008U (zh) * 2014-01-24 2014-09-17 东北石油大学 一种高分子材料混合装置
GB2529449B (en) * 2014-08-20 2016-08-03 Cassinath Zen A device and method for high shear liquid metal treatment
JP7000819B2 (ja) * 2017-11-27 2022-01-19 東洋紡株式会社 光硬化性爪被覆剤

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5794465A (en) * 1980-12-04 1982-06-11 Nissan Motor Co Ltd Molding method and its device for composite casting
JPH04124231A (ja) * 1990-09-12 1992-04-24 Leotec:Kk 半凝固金属の製造方法
JP2002521202A (ja) * 1998-07-24 2002-07-16 ギブス・ダイ・キャスティング・アルミナム・コーポレイション 半固体鋳造装置および方法
US20130228045A1 (en) * 2010-09-16 2013-09-05 Brunel University Apparatus and method for liquid metals treatment
CN102861902A (zh) * 2012-09-10 2013-01-09 北京科技大学 一种复合搅拌半固态浆料连续制备装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021130118A (ja) * 2020-02-19 2021-09-09 トヨタ自動車株式会社 半凝固溶湯の製造方法
JP7247917B2 (ja) 2020-02-19 2023-03-29 トヨタ自動車株式会社 半凝固溶湯の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
EA201790414A1 (ru) 2017-07-31
AU2015304961B2 (en) 2020-05-14
KR102405531B1 (ko) 2022-06-08
US20170266717A1 (en) 2017-09-21
CN107073564B (zh) 2020-03-03
BR112017003323A2 (pt) 2017-11-28
EP3183523B1 (en) 2020-07-01
GB201414810D0 (en) 2014-10-01
ZA201701206B (en) 2018-05-30
US10322445B2 (en) 2019-06-18
BR112017003323B1 (pt) 2022-05-10
EA033321B1 (ru) 2019-09-30
CA2958112A1 (en) 2016-02-25
CN107073564A (zh) 2017-08-18
AU2015304961A1 (en) 2017-04-06
MX2017002297A (es) 2017-09-15
WO2016027087A1 (en) 2016-02-25
GB2529449A (en) 2016-02-24
CA2958112C (en) 2019-09-17
PL3183523T3 (pl) 2021-02-08
JP6559783B2 (ja) 2019-08-14
EP3183523A1 (en) 2017-06-28
KR20170042699A (ko) 2017-04-19
ES2821942T3 (es) 2021-04-28
GB2529449B (en) 2016-08-03
NZ730209A (en) 2022-04-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6559783B2 (ja) 高剪断液体金属処理装置及びその方法
US9498820B2 (en) Apparatus and method for liquid metals treatment
JP6921893B2 (ja) 混合エダクタノズル及び流動制御デバイス
Fan et al. A new technology for treating liquid metals with intensive melt shearing
JP2006176874A (ja) 気泡の放出分散装置ならびに溶湯処理方法および溶湯処理装置
CN104988343A (zh) 一种气冷多管搅拌制备轻合金半固态浆料的装置及方法
Du et al. Radial distribution of SiC particles in mechanical stirring of A356–SiCp liquid
JP2002045670A (ja) 粒子混合装置
EP0575397B1 (en) Method and apparatus for continuously preparing castable metal matrix composite material
CN115298501A (zh) 用于制备金属基体复合物的设备和方法
RU2674553C1 (ru) Способ модифицирования алюминия и его сплавов
PL236911B1 (pl) Sposób i urządzenie do intensywnego mieszania i ścinania stopów w fazie ciekłej oraz w zakresie temperatur pomiędzy solidusem a likwidusem
RU2117709C1 (ru) Способ окислительного автоклавного выщелачивания полиметаллических ферросульфидных материалов, содержащих драгоценные металлы
EP4212264A1 (en) Device for ultrasonic treatment and transfer of molten metal and method thereof
Cassinath et al. Development of Axial Continuous Metal Expeller for melt conditioning of alloys
CN117444160A (zh) 半连续铸造的设备及铝基复合材料的半连续铸造方法
JPH07268508A (ja) 超微細な補強材料およびそれの生成物によって補強された金属マトリックス組成物の製造方法および装置
JPH07251242A (ja) 半凝固金属材料の製造装置
JPH07100590A (ja) 半凝固金属の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180529

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190212

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190618

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190717

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6559783

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250