JP2002045670A - 粒子混合装置 - Google Patents

粒子混合装置

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JP2002045670A
JP2002045670A JP2000226984A JP2000226984A JP2002045670A JP 2002045670 A JP2002045670 A JP 2002045670A JP 2000226984 A JP2000226984 A JP 2000226984A JP 2000226984 A JP2000226984 A JP 2000226984A JP 2002045670 A JP2002045670 A JP 2002045670A
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Schuster David
シュスター デイヴィッド
D Sugihoo Michael
ディー スギホー マイケル
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 液状又は半液状媒体に粒子を迅速に混合し、
従って、プロセス時間及び製造コストを低減することが
できる方法及び装置を得る。 【解決手段】 液状又は半液状媒体内に粒子を混合する
装置において、側壁及び底壁を有して媒体収容チャンバ
を画定する容器201と、内部通路301及び下端にイ
ンペラヘッド305を設けたインペラチューブ300に
より構成した回転インペラ350とを具え、媒体内に挿
入したインペラヘッド305の近傍に配置したインペラ
ベース308とインペラヘッド305との間で媒体に剪
断領域220を画定し、粒子212を内部通路301か
ら剪断領域220を経て媒体214に導入することによ
って粒子212の媒体214への混合を迅速にし、かつ
ガスの混入を回避する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粒子混合技術、特
に、液状又は半液状媒体に粒子を混合する装置及び方法
に関するものである。ある好適な実施例においては、本
発明は攪拌鋳造金属マトリックス複合材料(MMC)を
製造するため非金属補強粒子を溶融金属又は金属合金に
混合することに関する。
【0002】
【従来の技術】金属マトリックス複合材料、特に、アル
ミニウム合金をベースとするMMCは特に、剛度、耐摩
耗性、及び強度の高さが要求される用途のための代替構
造材料として評判が高まりかつ認知されてきている。M
MCは、例えば、砂礫、粉末、ファイバ等の非金属補強
粒子を金属マトリックスに混合することによって製造さ
れるのが一般的である。例えば、アルミニウムをベース
とするMMCは、代表的には、アルミニウム合金(例え
ば、タイプ6061、2024、7075、又はA35
6)を炭化ケイ素又は酸化アルミニウム(アルミナ)の
粉末のようなセラミック粒子で補強して形成する。これ
らの粒子によって得られる補強は、強度、剛度、硬度、
及び耐摩耗性の増大に寄与し、更に、他の望ましい特性
を複合材料に与える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、マーケットが
拡大しているにもかかわらず、MMCの高い製造コスト
は非補強金属材料との価格競争力の妨げになっていた。
従来は、金属マトリックス複合材料の製造は非液相方法
を使用しており、セラミック粒子又はファイバとアルミ
ニウム粉末を混ぜたものを圧縮したり、レイアップ(lay
-up)プロセスで連続ファイバに金属のスプレーを吹き付
けたりしていた。しかし、残念なことに、金属粉末の高
いコスト、多量な粉末を使用することに関連する爆発や
自然発火の災害が、このような手法で製造するMMCコ
ストを大幅に減少することを阻害していた。
【0004】更に、MMC製造に液状金属を使用するこ
とは、主にセラミック予形成体を浸潤することに限られ
ていた。攪拌鋳造方法を使用して溶融アルミニウムにセ
ラミック粒子を混合することは有利なことではなかっ
た。即ち、大きな表面積を有する微粒子は不完全にしか
湿潤されず、また、攪拌中に化学的に反応し易い溶融金
属(例えば、アルミニウム)が急激に酸化するという問
題があるからである。他方、この手法の手軽さ、及び低
コストのMMCを製造する潜在能力は、攪拌鋳造による
アルミニウムベースのMMCの製造に関して多くの研究
をもたらした。多くの研究者は、種々のセラミック粉末
及びファイバを溶融したアルミニウムベースのマトリッ
クスに混合することを含む実験を報告している。これら
の実験の多くに使用される設備及び方法は極めてシンプ
ルであった。通常、溶融アルミニウム合金を収容して加
熱したるつぼと、グラファイト又はコーティングしたス
チールで形成したパドル形のインペラを溶融アルミニウ
ム内で回転させるモータよりなる設備を、溶融金属(即
ち、溶湯)の表面に付加していた。回転するインペラに
よって生ずる渦流はセラミック粒子を溶湯に引き込み、
インペラとるつぼの壁との間に生ずる剪断によって粒子
を湿潤していた。通常、温度は液化温度以下に維持し
(二相領域)、アルミニウム合金を半固体条件に維持し
ていた。これは、部分的に固相の溶湯の高い粘性が、簡
単なインペラにより生ずる剪断力を増大するためであっ
た。このプロセスはコンポキャスティングと言われてい
た。
【0005】しかし、コンポキャスティングによって製
造したアルミニウムベースのMMCは種々の問題があっ
た。特に、プロセスは大気圧の下で行われるため、イン
ペラ回転によって生ずる渦流は相当多量のガスを溶湯を
引き込む。更に、複合材料は乱流に影響を受け易く、粒
子はガスバブルを引き込む個所として作用するため、コ
ンポキャスティングによって製造した固体状の複合材料
は多孔質となることがよくあった。更に、これらのコン
ポキャストのMMCは、一般的に粒子が酸化した表面を
経て溶湯の本体内に引き込まれるため多量の酸化被膜を
含有する。コンポキャスティングプロセスの他の問題点
は、半液状マトリックス内で回転するインペラによって
生ずる剪断力のレベルが低い点である。剪断は湿潤に必
要であるため、粒子は溶融金属合金によって不完全にし
か湿潤されない。総じて、このような手法によって製造
された複合材料の品質は粗悪で、販売が拡大するとは思
われない。
【0006】金属マトリックス複合材料の製造に使用さ
れる上述のコンポキャスティングプロセス及び他の従来
の処理技術については米国特許第5,531,425号
に記載されている。
【0007】今日、アルカン・アルミニウム社(Alcan A
luminum Corporation)の一部門に所属するデュラルカン
(Duralcan)氏は攪拌鋳造アルミニウムベースMMCの製
造及び販売のリーダーである。デュラルカンプロセスに
至る技術開発はガス混入の減に関連して混合効率を向上
させることに基づいている。このプロセスにおいて、液
状化温度以上に加熱した溶融アルミニウム(完全液相領
域にある)に約1〜5トル(torr)の低真空を引き込む。
補強粒子を溶湯の表面に添加し、低粘性溶湯における適
度に高いレベルの剪断力を発生することができるインペ
ラを溶融金属内に挿入し、毎分回転数(rpm)で測定
した高い回転数で攪拌する。この真空は、粒子間にクッ
ション作用を生じ、金属との密接な接触を妨げる緩衝体
として作用する空気を除去する。プロセスのスタートか
ら粒子が溶湯と接触すると、湿潤は即座に開始される。
高い剪断力を有するインペラは粒子を物理的にアルミニ
ウム合金内に切り混ぜ、微粒子の大きな表面積にアルミ
ニウムを拡散させ、従って、粒子の湿潤を迅速に行う。
これによって生ずるMMCの品質は、上述の他の技術で
製造されるよりも格段に向上する。粒子はほぼ100%
湿潤され、デュラルカンMMCには多孔性が少ないか若
しくは全く存在しない。しかし、デュラルカンプロセス
の最終製品は高い品質にもかかわらず、粒子混合及び湿
潤の効率の悪さからくる高い製造コストは、デュラルカ
ンが潜在的なMMC市場を十分開拓するのを妨げてい
る。
【0008】デュラルカンプロセスは、3つの大まかな
段階に分けることができるバッチ処理である。第1段階
は粒子を溶融アルミニウム内に組み込む即ち、湿潤を開
始するよう粒子を溶融アルミニウム内に注入することで
ある。この段階は粒子を溶湯の本体内に引き込む渦流
と、大気圧でのガスのクッション作用を排除する真空を
形成することに依存する。第2段階においては、高い剪
断力を発生する回転インペラを使用して溶湯に粒子を切
り混ぜなければならない。概して、インペラは鋭利な歯
を有し、粒子の集塊を崩し、各粒子を個々にアルミニウ
ム溶湯に接触させるに十分な回転速度で回転しなければ
ならない。回転速度の必要条件は、溶湯におけるインペ
ラの固有の表面速度で発生する最小レベルの剪断力に関
連すると見られる。代表的には、rpmで測定したイン
ペラの回転速度が低過ぎたり、又は歯の端縁が鈍ってい
たりすると、十分湿潤された粒子よりなる低多孔性MM
C材料を製造することはできない。剪断力のレベルを向
上させるためには、静止バー又はバッフル(baffle)を回
転インペラの周縁の近傍に配置する。これにより、イン
ペラの外周とバッフルとの間に剪断力が増大した小さい
領域を生ずる。第3段階には、混合容器内における複合
材料のゆっくりとした全体的な動きを伴い、複合材料の
ほぼ全体が実質的にこの高い剪断領域を数回通過するよ
うにする。この動きはバッチ全体に粒子分布を確実に均
質化する。
【0009】しかし、デュラルカンプロセス及び現在行
われている他の同様な攪拌鋳造プロセスは若干の欠陥及
び欠点がある。特に、混合の主な目的である粒子湿潤
は、溶融金属の表面に投入されたセラミック粒子がマト
リックスを回転インペラに向かって下降したときのみ開
始される。このプロセスは、渦流が比較的小さく、下降
運動は特別に強いものではないため、ゆっくりした速度
で行われる。更に、局部的な剪断力はバッフルの近傍で
のみ行われる。更に、セラミック粒子はマトリックス表
面に添加されるため、粒子供給速度は、マトリックス表
面上に粒子が堆積しないよう注意深く制御しなければな
らない。さもないと攪拌装置を詰まらせ、混合プロセス
が遅くなる。インペラ及びバッフル装置は構成が簡素で
あり、修理も容易ではあるが、効率が悪く、回転するイ
ンペラを完全に包囲するよう形成する潜在的な高い剪断
領域をうまく利用できない。この結果、湿潤プロセスは
必要以上に長く時間がかかる。即ち、粒子はインペラと
バッフル間の狭い剪断領域を数回通過してからでないと
集塊がバラけて溶融アルミニウムが各粒子に均一に接触
して湿潤しないからである。
【0010】多量のMMCを攪拌する効率の悪さは溶融
複合材料にも欠陥を生ずることになる。特に、不完全に
しか湿潤されない粒子の集塊は重く安定した酸化物被膜
で覆われることになり、この酸化物被膜は溶湯表面の酸
化物上で粒子塊を形成し、この粒子塊がインペラに向か
って沈み込むことになる。酸化物被膜が厚い場合、混合
プロセスは混合の持続時間に関係なく集塊を個別に湿潤
された粒子に崩すに十分な強さを持たないことがよくあ
る。これら部分的にしか湿潤されない集塊は混合後にも
残存し、これが疲労や損壊のような特性を損なう内部欠
陥及び表面欠陥となって現れる。更に、アルミニウム酸
化物被膜はMMC製品に有害な作用を及ぼす。即ち、鋳
造プロセス中に複合材料マトリックスの粘性を増大さ
せ、薄い壁を有する複雑な形状を鋳造する能力には限界
がある。
【0011】粒子湿潤速度の増加及び粒子混合のための
処理時間の減少に対する従来の試みは完全には成功に至
らなかった。例えば、シファリン氏は米国特許第3,8
58,640号において、不活性ガスを使用して粒子を
溶湯に吹き込むことによって補強粒子を溶融金属に導入
することを記載されている。しかし、粒子を搬送するに
必要な多量なガスは、ガスや乱流の影響を極めて受け易
い複合材料マトリックス内に即座に混入し、多孔質の複
合材料製品を作る結果となる。他には、混合中に機械的
ハンドシリンダによって複合材料マトリックスの表面の
下方に粒子を押し込むプロセスについて記載しているも
のがある。しかし、このプロセスも、粒子が表面の酸化
物を経てマトリックスの本体内に押し込まれるため多量
の酸化膜を伴ったMMCを製造することになる。
【0012】MMC攪拌鋳造混合の従来技術に関する上
述の関心及び欠点の多くは、概して粒子混合、特に、粒
子をマトリックスに効率よく混合するため剪断力を必要
とする場合(例えば、粒子がマトリックスによって容易
に湿潤されない場合)の粒子混合の点に見られる。従っ
て、液状又は半液状マトリックスに粒子を迅速に混合す
る、特に、集塊になり易い又はマトリックスによって湿
潤されにくい、従って、大きな剪断力を必要とする粒子
を迅速に混合するための効率的な装置及び方法に対する
需要がある。更に、溶融金属を構成するマトリックス中
に粒子を迅速かつ完全に混合して攪拌鋳造金属マトリッ
クス複合材料を製造する、またMMCプロセスコストを
減少し、かつ不完全な粒子湿潤、ガス混入、酸化、及び
粒子の不均一分散などの共通した問題を回避することが
できる混合方法及び装置に対する要求が継続して存在す
る。本発明の目的はこれらのの要求を満たし、これに関
連する利益をもたらすことができる混合方法及び装置を
得るにある。
【0013】本発明の目的は、上述の問題を解決し、液
状又は半液状媒体に粒子を混合する方法及び装置、特
に、非金属補強粒子を溶融金属又は溶融合金内に混合し
て金属マトリックス複合材料(MMC)を製造する方法
及び装置を得るにある。本発明による装置及びプロセス
は、MMCマトリックスに粒子を迅速に混合し、従っ
て、プロセス時間及び製造コストを低減することができ
る。この結果、MMC材料を準備するコストを大幅に削
減し、非補強金属及び合金に対して太刀打ちできるMM
Cの価格設定をすることができるようになる。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、液状又
は半液状の媒体に粒子を混合する方法及び装置を提供す
る。本発明の好適な実施例によれば、攪拌鋳造金属マト
リックス複合材料の製造のために溶融金属又は合金内に
粒子を混合する方法及び装置を提供する。この製造プロ
セスは、湿潤速度及び溶湯に粒子を添加する速度の双方
を増大させることによって従来のプロセスよりも一層効
率がよくなる。このプロセスにおいて、粒子の混合(及
び湿潤)は、剪断力レベル並びに剪断領域のサイズ及び
位置を増大することによって向上する。部分的には、剪
断力の向上はインペラの回転速度を上昇させることによ
って達成される。更に、剪断領域はちょうど粒子がマト
リックスに導入される位置に配置され、従って、粒子が
剪断領域に達するに要する時間を減少し、剪断領域を通
過する粒子量を大幅に増大することができる。更に、粒
子はマトリックス表面の下側でマトリックスに導入さ
れ、酸化被膜がMMCに混入することが回避される。
【0015】本発明は、容器に収容し、随意に加熱又は
冷却した液状媒体に粒子を混合させるのに有用なインペ
ラを設ける。インペラは、粒子を送給する内部通路を有
する中空インペラチューブにより構成すると好適であ
る。この場合、粒子は内部通路を経て、マトリックスの
表面の下方の導入ポイントにおけるインペラチューブの
開放端部からマトリックス本体に送給される。インペラ
チューブには、更に、好適にはインペラチューブから半
径方向外方に突出するインペラヘッドを設ける。インペ
ラヘッドはインペラベースに極めて近接させて配置し、
このインペラベースはインペラヘッドの輪郭にほぼ補完
し合う輪郭にすると好適である。インペラベースのサイ
ズ及び形状はインペラヘッドと類似させ、インペラベー
スとインペラヘッドとの間及びその付近の容積部分に高
い剪断領域が存在するようにすると好適である。インペ
ラヘッドには、粒子の集塊を崩して消散させる衝撃力を
発生し、インペラの回転中多量のマトリックスに粒子を
からませることができる1個又はそれ以上の歯を設け
る。
【0016】本発明方法及び装置によれば、粒子混合の
分野、特に、金属マトリックス複合材料の製造の分野に
おいてめざましい進歩をもたらすことは明らかであろ
う。特に、本発明によれば、従来技術の欠点の多くを回
避又は減少することができるとともに、プロセス時間及
びMMC製造コストを大幅に低減することができる。以
下、本発明の種々の実施例の原理を説明する添付図面に
つき、本発明の特徴及び利点を説明する。
【0017】本発明は攪拌鋳造における金属マトリック
ス混合材料(MMC)をより効率的に製造する装置及び
方法の若干の実施例を提供する。このプロセスは従来の
攪拌鋳造技術の主な問題点又は欠点を解決しようとする
ものであり、攪拌効率を向上することによって攪拌時間
を減少し、インペラにおける剪断を向上し、またマトリ
ックスに粒子を供給する改善したかつ迅速な方法を提供
するものである。この結果、MMC品質も改善すること
ができる。更に本発明によれば、一つの好適な実施の形
態においては、真空を必要とせず、MMC製造コストを
大幅に低減することができる。
【0018】図1の(a)には、上述のデュラルカン(D
uralcan process)プロセスで使用される従来の攪拌鋳造
混合装置の線図的縦断面を示す。このプロセスにおい
て、アルミニウム合金を真空誘導炉で溶融及び脱気をす
るものであるが、この真空誘導炉は、マトリックス14
を収容し、合金の液状化温度以上の温度に加熱した真空
容器1と、この真空容器1の周囲に配置してマトリック
ス14を包囲する誘導コイル110を具える。図1の
(a)に示すように、下端に上向きの複数個の環状歯1
02を有する歯付きリング101を設けたインペラ軸1
00をマトリックス14に挿入し、真空容器1を密封す
る。インペラ軸100及び歯付きリング101はグラフ
ァイトにより構成し、環状歯102は炭化ケイ素(シリ
コンカーバイド)又は窒化ケイ素(シリコンニトライ
ド)よりなるセラミックブロックにより構成し、グラフ
ァイト製の歯付きリング101に結合して混合マトリッ
クス中のセラミック粒子の攪拌鋳造で見られる摩耗条件
の下での作動寿命を延ばすようにしている。やはりグラ
ファイトで形成した単独バー状のバッフル104は歯付
きリング101の近傍に隣接配置する。このバッフル1
04は混合プロセス中に静止状態を維持する。混合中に
バッフル104は回転する歯付きリング101の近傍に
位置することによって、図1の(b)に示すように、バ
ッフル104と歯付きリング101との間の空間に剪断
領域20を生ずる。
【0019】真空容器1を密封した後、容器1をポンプ
等(図示せず)を使用して約1〜5トルの圧力に抽気す
る。実際の真空レベルは厳密でなくともよいが、0.1
〜1トル以上の圧力が残存し、マトリックスから蒸発に
よって合金(例えば、マグネシウム)の揮発性成分が逃
げるのを最小限にするようにすると好適である。当業者
にとっては、真空容器1の圧力を所定レベルまで減少す
るのに適したポンプのタイプ及び必要であれば圧力制御
装置に精通しているであろう。このような真空レベルが
得られた後、誘導コイル110を収納する真空容器1を
混合サイクルに切り替え、図1の(a)に反時計方向の
矢印を付けた垂直方向の楕円で示すように、溶融合金を
容器1の壁に沿って上昇させたり、マトリックス14の
中心まで下降させたりする。原理的には、この動作は合
金を中心に位置するインペラ軸100の近傍に送り、マ
トリックス14全体を均質化するのに役立つ。実際、デ
ュラルカンプロセスで使用されるような大形の容器内の
誘導混合力は弱く、マトリックスの攪拌全体における大
部分は回転するインペラによって行われる。
【0020】デュラルカンプロセスにおける次のステッ
プはインペラの回転を始動することである。デュラルカ
ンプロセスに使用されるインペラは重く、400〜50
0rpmの回転速度に達するまで約5分を要する。この
回転速度に達したときセラミック粒子12、代表的に
は、炭化珪素又は酸化アルミニウム(複合材料系に基づ
く)よりなる粒子を、抽気した粒子容器10からマトリ
ックス表面16上に添加する。粒子12は回転ゲートバ
ルブ(図示せず)を通過させ、重力でマトリックス表面
16上に落下させる。粒子はまとまってインペラ軸10
0の周りのマトリックス表面16上に堆積し、マトリッ
クス表面16の下側のマトリックス14内部にゆっくり
と沈んでいく。粒子供給量は、粒子のまとまりが表面全
体を覆って混合作用を滞らせないよう、更に、粒子の沈
み込み速度を低下させないように調整しなければならな
い。更に、自己集塊力によって、粒子12は小さい塊又
は集塊としてマトリックス14内に引き込まれ、合金に
よって湿潤される前には先ずこの塊又は集塊を崩さなけ
ればならない。更に、溶融合金は真空の下にあるが、マ
トリックス表面16上には酸化物が存在する。この結
果、マトリックス表面16に添加される粒子12は、マ
トリックス14の内部に沈みこむとき、酸化物のスキン
で覆われることになる。酸化アルミニウムよりなるこの
酸化物スキンは粒子を包囲し、粒子を湿潤するマトリッ
クスの能力を拒み、混合時間を長くすることになる。
【0021】粒子の集塊が最終的にマトリックス表面1
6の下側に引きずり込まれた後、回転するインペラ軸及
び歯付きリング101に接近し、最終的に回転する歯付
きリング101と静止したバッフル104との間の空間
に又はその周囲に存在する剪断領域20(図1の(b)
参照)に進入する。このようにして、粒子の集塊は崩
れ、個別の粒子が湿潤されるようになる。しかし、粒子
12はマトリックス表面16からマトリックス14の本
体内部に引き込まれなければならないため、剪断領域2
0に達する前に相当長い距離移動しなければならず、従
って、混合湿潤処理時間が長くなってしまう。更に、こ
のプロセスにおける剪断領域の容積が小さいため、粒子
12を完全に湿潤するには何度も剪断領域20を通過す
ることが必要になりそうである。図1の(a)に示す装
置を使用して6,350kg(14,000ポンド)の
MMC材料をバッチ製造する場合、セラミック粒子をマ
トリックス表面16に添加するまでに約60〜75分も
の時間がかかり、それに続いて、湿潤を完了するまでに
約60分の混合を要する。湿潤が完了した時点で、容器
1は大気に通気し、次に複合材料を押し出しビレット又
は鋳造インゴットに流し込む。
【0022】
【発明の実施の形態】真空状態の下に金属マトリックス
複合材料を製造する本発明による装置の実施の形態を図
2の(a)に示す。金属マトリックスのような液状又は
半液状媒体を真空容器201内に収納し、この真空容器
201は随意に加熱又は冷却する。この容器は側壁及び
底壁を有し、媒体を収容するためのチャンバを画定す
る。この実施の形態の特徴は、媒体例えば、溶融金属又
は金属合金に粒子を混合するインペラ350の設計にあ
る。このインペラ350は、粒子212が通過する内部
通路301を有する中空のインペラチューブ300によ
り構成する。粒子212は内部通路301を通過させて
供給し、マトリックス表面216の下方のポイントにお
けるインペラチューブ300の下端からマトリックス2
14の本体に導入する。この実施の形態では、インペラ
チューブ300の下端にインペラヘッド305を設け、
このインペラヘッド305をインペラチューブ300か
ら半径方向外方に突出させる。インペラヘッドの形状は
厳密でなくともよく、他の形状、例えば、ディスク状、
円錐状及びフレア付きホーン形状にすることができる。
インペラ350は真空容器201の内部の中心に配置
し、混合中に最大の攪拌効果を発揮するようにすると好
適である。
【0023】インペラヘッド305はセラミックで形成
するのが好ましいが、セラミック粒子を充填した複合材
料のマトリックス内で高速回転することから生ずる浸食
効果に耐えられる限り、他の耐久性のある材料を使用す
ることもできる。このような他の材料としては当業界で
既知である。好適なセラミック材料としては、窒化物、
ケイ化物、酸化物、及び炭化物がある。特に好適なセラ
ミックは、炭化ケイ素、酸化アルミニウム、炭化ボロ
ン、窒化ケイ素、及び窒化ボロンである。
【0024】好適には、インペラヘッド305をインペ
ラチューブ300の下方端部又は末端部の近傍(即ち、
末端部に若しくは末端部の近傍)に配置する。インペラ
ヘッドをインペラチューブ300から半径方向に突出さ
せるのは平面的に突出させる必要はなく、またインペラ
チューブ300の長手方向軸線に対して角度をなして突
出させることができ、ディスク状、円錐状、又はフレア
付きホーン形状にすることができる。インペラヘッド3
05はインペラチューブ300に一体にすることもで
き、又はインペラ350が回転するときに回転するよう
にインペラチューブ300に取り付けることもできる。
取付は、例えば、溶接、ねじ、ボルト、接着剤、等によ
り行うことができる。インペラの回転は、モータ等の適
当な装置によって行うことができ、更に、モータは容器
内部に配置することもでき、又は容器の外部に配置する
こともできる。ただし、MMC製造き場合には、MMC
処理中容器内の温度が上昇するため、モータを容器外部
に配置すると好適である。インペラチューブ300は長
さに沿ってインペラヘッド等を追加して混合中に導入さ
れるマトリックス量を増大するようにする。
【0025】好適には、インペ、ラヘッド305は平面
図で見てほぼ円形にする。更に、インペラヘッド305
は外周縁又は周端縁の近傍に1個又はそれ以上の歯30
2を設けると好適である。更に、好適には、1個又はそ
れ以上の歯302を、図2の(b)に示すように、イン
ペラヘッド305の周端縁から半径方向外方に突出させ
る。1個又はそれ以上の歯302は耐久性のある適当な
材料により構成し、例えば、セラミック粒子を含むマト
リックス内で回転を受けることによって生ずる浸食作用
に耐えることができるようにする。従って、1個又はそ
れ以上の歯302はブロック形状にし、酸化物、窒化
物、ケイ化物、又は炭化物などのセラミックで形成する
とよい。特に好適なセラミック材料は、炭化ケイ素、酸
化アルミニウム、炭化ボロン、窒化ケイ素、及び窒化ボ
ロンである。
【0026】好適には、インペラヘッド305はインペ
ラベース308の近傍(即ち、インペラベース308か
ら短い距離の範囲内)に配置し、インペラ350が回転
するときインペラヘッド305とインペラベース308
との間の部分又はその周囲でマトリックス214に剪断
領域220を画定するようにする。このインペラベース
308は内部の底壁360又はその一部とすることもで
きる。しかし、インペラベース308は、図2の(a)
に示すように、内部底壁360の上方に配置した突起に
より構成すると好適である。更に、好適には、インペラ
ベース308には1個又はそれ以上の歯を設け、インペ
ラヘッド305との相互作用を最大にし、従って、剪断
力を最大にする。図2の(a)の実施例ではインペラベ
ース308を内部底壁360から上方に突出するように
取り付けたが、インペラベース308を例えば、容器2
01の内部側壁から突出させることもできる。インペラ
ベース308は内部底壁360の上方に配置した突起に
より構成した場合、インペラヘッド305は内部底壁3
60からマトリックス214の距離の約1/3の位置
(即ち、マトリックス表面216からマトリックス深さ
の2/3の位置)に位置決めすると好適である。しか
し、インペラヘッド305の位置は容器の幾何学的形
状、マトリックス深さ、インペラの設計、及びインペラ
ベースの位置に基づいて幅広い限界範囲内で変動させる
ことができる。
【0027】インペラベース308はインペラヘッド3
05に近接させかつ対向させて配置すると好適である。
更に、インペラベース308は耐久性及び製造上の理由
から静止体とすると好適である。しかし、混合プロセス
中にインペラベース308を回転するようにする設計変
更も可能である。インペラベース308をモータ等によ
って回転する場合、剪断領域における剪断力を最大にす
るため、インペラの回転方向とは反対方向に回転させる
と好適である。インペラベース308を内部底壁360
に取り付け、またインペラヘッド305に整列させると
好適である。
【0028】インペラベース308の輪郭は、図2の
(a)に示すように、インペラヘッド305の輪郭に補
完し合う形状及び向きにし、インペラヘッド305の寸
法に類似させると好適である。インペラヘッド305が
ほぼ凹状コーン形状である場合にはインペラベース30
8はコーン形状のインペラヘッド305の内部輪郭にほ
ぼ平行な外部輪郭を有する類似寸法の凸状コーン形状に
する。インペラベース308の寸法及び形状をインペラ
ヘッド305に類似させることによって、インペラベー
ス308とインペラヘッド305との間の容積部分間及
びその周囲に剪断領域220が存在し、この剪断領域2
20は増大する。剪断領域220に発生する剪断力は、
インペラヘッド305とインペラベース308との間の
距離の関数であり、両者が互いに接近すればするほど、
両者間に発生する剪断力は大きくなる。当業者であれ
ば、他の要因、インペラ速度、マトリックス粘性、粒子
サイズ、及び粒子の流量に基づいて最適間隔を決定する
ことができるであろう。一般的に、剪断力を最大にする
ためこの間隔はできるだけ接近させるべきであるが、剪
断領域に粒子が詰まったり、インペラの回転中にインペ
ラベース308とインペラヘッド305とが不慮に接触
して損傷を生ずることがない程度にすると好適である。
【0029】同様に、剪断領域における剪断力を増大す
るため、インペラの回転速度を増大させるとよい。MM
Cの混合中、インペラは少なくとも表面速度毎分約30
5〜610m(1000〜2000フィート/分の表面
速度)に対応する速度で回転させると好適である。この
ような回転速度は粒子の迅速な混合を行うのに十分であ
る。粒子212が剪断領域220を経てマトリックス2
14に導入されるため、湿潤率は増大する。従って、マ
トリックス214に供給される粒子212のほぼすべて
は即座に最大剪断力ポイントでマトリックスに導入さ
れ、従って、マトリックス表面上に添加されるときのよ
うにマトリックス内を長い距離移動してから剪断領域に
到達することはない。
【0030】図2の(a)の実施例ではセラミック粒子
212は、ソリッドポンプ215によって抽気された
(低真空:約0.1〜10トル)粒子供給源210から
回転ユニオン218を経てインペラチューブ300の内
部通路301内にポンプ送給され、即ち、ポンプ力によ
って機械的に駆動される。好適には、粒子は導入に先立
って予加熱及び乾燥しておき、流動性をよくする。粒子
供給源210はホッパ又は容器とすると好適であるが、
連続的な流動プロセスが可能であれば任意のものも使用
することができる。セラミック粒子212をインペラチ
ューブ300に供給又はポンプ送給する装置の設計は本
発明にとっては厳密なものではなく、このような供給又
はポンプ送給が、マトリックスに混入する搬送ガス等を
多量に必要としないかぎり任意のものでよい。これに限
定するものではないが、適当な装置としては、ソリッド
ポンプ、ダイヤフラム、及び回転ユニオンがある。
【0031】容器内に配置した回転インペラ及び1個又
はそれ以上の誘導コイル310によって生ずるマトリッ
クス214の運動の全体的な方向は、図2の(a)に半
時計方向に指向する矢印の縦長の楕円によって示す。こ
の運動は複合材料のマトリックスをインペラの近傍に送
り、剪断領域220の近傍に繰り返し通過させ、複合材
料全体を均質化する。
【0032】図示はしないが、他の好適な実施例におい
ては、粒子を中空チューブに導入するか、又はマトリッ
クス表面の下方でマトリックス内に高い剪断領域の近傍
の位置で粒子を導入するインペラ以外の手段に粒子を供
給する。このような実施例では、図2の(a)で説明し
たのと同様に、高い剪断領域が回転インペラとインペラ
ベースとの間に生ずるようにするとよい。この実施例で
は粒子は個別のチューブに導入するため、インペラ軸は
中空又は中実のいずれでもよい。
【0033】MMCの一般的な製造及び後製造(ポスト
プロダクション例えば、鋳造)に関連する他の特徴は本
発明にとっては重要ではない。このような特徴は当業者
にとって従来技術から明らかであろう。例えば、本明細
書に特別に記載しなかった温度、真空圧力、及び製造設
備の種々の構成部材の設計等のプロセス条件は当業者に
とっては明らかであろう。このようなプロセス条件、パ
ラメータ、及び注意事項は例えば、米国特許第5,53
1,425号に記載されている。
【0034】好適には、本発明に使用される金属又は金
属合金としてはアルミニウムがあるが、マグネシウムの
ような他の金属を使用することもできる。粒子は、金属
酸化物、金属窒化物、金属炭化物、金属ケイ化物、又は
ガラスとすることができる。マトリックスを溶融金属と
し、粒子をセラミックにより構成した攪拌鋳造用MMC
を製造するのに本発明を使用すると好適であるが、本発
明の範囲を逸脱することなく他の粒子及びマトリックス
材料を有利に使用することもできる。
【0035】
【実施例】図3に示す他の実施例においては、大気圧の
下で即ち、真空状態を必要としないMMCの攪拌鋳造に
本発明を適用したものである。大気圧の下で攪拌鋳造す
ることは、プロセス及び設備を簡素化し、最終製品のコ
ストを大幅に低減することができる。図3に示す装置は
図2の(a)の装置に類似であるが、真空状態なしに混
合を行う若干の変更を施してある。
【0036】この実施例においては、容器401及び粒
子供給源410の双方を大気圧の下に維持する。プロセ
スは真空状態の下で行う必要はないため、容器401は
閉鎖や密封する必要はない。マトリックス表面はカバー
512で被い、回転インペラ550による渦流の形成
や、マトリックス414内にガス及び表面酸化物が混入
することがないようにすると好適である。カバー512
は低密度セラミック材料(例えば、アルミナ又はシリカ
製の軽量耐熱性ボード)により構成し、マトリックス表
面上に浮遊するものとすると好適である。渦流が存在す
ると、マトリックス内にガスが混入して粒子の湿潤を阻
害することが知られているため、渦流の形成は好ましく
ない。カバー512の上方の容器401の内部容積部分
には、随意に、ほぼ不活性のガスカバー514で充填し
てマトリックス表面を覆い、例えば、溶融金属の表面で
生ずる恐れのある反応を阻止する。粒子412を溶融金
属マトリックス414に注入するとき酸素が瞬間的に反
応して金属酸化物を形成し、従って、湿潤プロセスを阻
害する複合材料マトリックス内にガスが混入するのを排
除するよう、粒子供給源410に酸素を充填しておくと
好適である。例えば、マトリックスを溶融アルミニウム
とする場合、酸素はアルミニウム酸化物を生ずるよう反
応する。従って、粒子の混合及び湿潤は、ガス混入によ
る多孔性を生ずることなく迅速に行われる。
【0037】他の点に関しては、図3の実施例は上述の
図2の実施の形態に極めて類似している。例えば、図3
の実施例においては、マトリックスの攪拌は中空インペ
ラチューブ500よりなるインペラ550によって行
い、好適には、このインペラは下方端部のインペラヘッ
ド505で終端させる。インペラヘッド505とこれに
近接するインペラベース508との間及びその付近には
剪断領域420を生ずる。マトリックスの付加的な攪拌
を1個又はそれ以上の誘導コイル510によって行う。
好適には、セラミックよりなる粒子412をインペラチ
ューブ500の内部通路501に粒子供給源410から
ポンプ送給し、図2の(a)の実施の形態で説明したよ
うに、剪断領域420からマトリックス414の本体内
部に導入する。
【0038】代案として、粒子供給源410には、酸素
の代わりに、ほぼ不活性のガス例えば、アルゴン、窒
素、ヘリウムを充填しておく。粒子412をマトリック
ス414に注入するとき、混入したガスはマトリックス
からゆっくり消散する。原理的には、ヘリウムガスはマ
トリックスから極めて迅速に逃散するが、空気よりも軽
いためプロセス中に粒子供給源410内に保持するのが
困難である。重たい不活性ガスは溶湯から容易に逃散せ
ず、低いレベルではあるが多孔質を生ずる可能性があ
る。
【0039】上述したように、本発明は幅広い用途の幾
つかの実施例を提供するが、構成の規模は当業者によっ
て容易に設定することができるであろう。種々の変更及
び等価の代替物も本発明の精神を変えることなしに上述
の本発明に組み込むことができ、これらは当業者には明
らかであろう。例えば、本明細書に記載した実施例は金
属マトリックスの混合に関連して説明したが、本発明に
よれば、任意の液状又は半液状媒体も使用することがで
きる。更に、本明細書に添付した図面は本発明の特別な
実施例を説明するためのものであり、特許請求の範囲を
制限することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の攪拌鋳造混合装置を示し、(a)は線
図的縦断面図であり、(b)は(a)のインペラ軸及び
バッフルの線図的平面図である。
【図2】 本発明による混合装置の実施の形態を示し、
(a)は線図的縦断面図であり、(b)は(a)のイン
ペラチューブ及びインペラヘッドの線図的平面図であ
る。
【図3】 本発明による混合装置の他の実施例の線図的
断面図である。
【符号の説明】
1,201,401 容器 10,210,410 粒子供給源 12,212,412 セラミック粒子 14,214,414 マトリックス 16,216 マトリックス表面 20,220,420 剪断領域 100,350,550 インペラ軸 101 歯付きリング 102 環状歯 104 バッフル 110,310,510 誘導コイル 215,415 ソリッドポンプ 218,418 回転ユニオン 300 インペラチューブ 301,501 内部通路 302 歯 305 インペラヘッド 308 インペラベース 360,560 底壁 512 カバー
フロントページの続き (72)発明者 マイケル ディー スギホー アメリカ合衆国 ネヴァダ州 89706 カ ーソン シティ コンヴェアー ドライヴ 5100 エムシー−21 インコーポレイテ ッド内 Fターム(参考) 4G035 AB46 AB54 AE13 AE15 AE17 4G037 AA05 EA04 4G078 AA03 AA04 AA26 AB01 BA05 DA16 DC06 EA01 EA03 EA10 4K020 AA22 AC01 BB22 BB23

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液状又は半液状媒体内に粒子を混合する
    装置において、 側壁及び底壁を有して媒体収容チャンバを画定する容器
    と、 前記容器に対して回転自在に取り付けたインペラチュー
    ブを有し、このインペラチューブに内部通路及びインペ
    ラヘッドを設け、このインペラヘッドをチャンバチャン
    バ内に配置した回転インペラと、 前記インペラヘッドの近傍に配置し、インペラを回転す
    るときインペラヘッドとの間で媒体に剪断領域を画定す
    るインペラベースとを具え、前記粒子を前記内部通路か
    ら前記剪断領域を経て前記媒体に導入するようにしたこ
    とを特徴とする粒子混合装置。
  2. 【請求項2】 前記粒子を内部通路に導入するため、粒
    子供給システムを前記インペラに作用的に接続した請求
    項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記インペラヘッドに1個又はそれ以上
    の歯を設けた請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記1個又はそれ以上の歯を、窒化物、
    ケイ化物、酸化物、及び炭化物よりなるグループから選
    択したセラミック材料によって構成した請求項3記載の
    装置。
  5. 【請求項5】 前記インペラベースを静止体とした請求
    項1記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記インペラベースを容器の壁又は壁の
    一部とした請求項5記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記インペラベースを前記容器の底壁の
    上方に配置した請求項1記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記インペラベースを前記インペラヘッ
    ドの形状に補完し合う形状にした請求項7記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記インペラベースを前記インペラヘッ
    ドに対向させて配置した請求項8記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記容器に1個又はそれ以上のコイル
    を設けた請求項1記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記媒体に混合すべき粒子を供給する
    粒子供給源を設けた請求項1記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記容器を、低真空度に抽気した真空
    容器とした請求項1記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記媒体に混合すべき粒子を供給する
    粒子供給源を設け、この粒子供給源を低真空度に抽気し
    た請求項12記載の装置。
  14. 【請求項14】 液状又は半液状媒体内に粒子を混合す
    る装置において、 側壁及び底壁を有して媒体収容チャンバを画定する容器
    と、 前記チャンバ内に配置するインペラヘッドを有して前記
    容器に対して回転自在に取り付けた回転インペラと、 前記インペラヘッドの近傍に配置し、前記インペラが回
    転するとき前記インペラヘッドとの間で媒体に剪断領域
    を画定するインペラベースと、 前記媒体に前記粒子を導入する粒子チューブとを具え、
    前記剪断領域の近傍の位置で前記媒体に前記粒子を導入
    するよう前記チューブを前記チャンバ内に配置したこと
    を特徴とする粒子混合装置。
  15. 【請求項15】 前記媒体を溶融金属とし、また前記粒
    子を非金属とし、請求項1記載の装置を使用したことを
    特徴とする金属マトリックス複合材料を製造する方法。
  16. 【請求項16】 容器内に配置した液状又は半液状のマ
    トリックスであって、マトリックス表面及びマトリック
    ス本体を有するマトリックスに粒子を混合する方法にお
    いて、(a) 前記マトリックス本体内に配置したインペ
    ラを回転してマトリックス表面の下方でマトリックス本
    体に剪断領域を生ぜしめる回転ステップと、(b) 前記
    剪断領域の近傍の位置で前記マトリックス本体に前記粒
    子を導入するよう粒子供給源からマトリックス本体に粒
    子を導入する導入ステップとよりなり、搬送ガスを使用
    することなく粒子を導入することを特徴とする粒子混合
    方法。
  17. 【請求項17】 前記マトリックスを溶融金属とし、また
    前記粒子を非金属とした請求項16記載の方法。
  18. 【請求項18】 前記溶融金属をアルミニウムとした請
    求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記非金属粒子を、窒化物、ケイ化
    物、酸化物、及び炭化物よりなるグループから選択した
    セラミック材料によって構成した請求項3記載の方法。
  20. 【請求項20】 前記セラミック材料は、炭化ケイ素、
    酸化アルミニウム、炭化ボロン、窒化ケイ素、及び窒化
    ボロンよりなるグループから選択したものとした請求項
    19記載の方法。
  21. 【請求項21】 容器内に保持した液状又は半液状のマ
    トリックスであって、マトリックス表面及びマトリック
    ス本体を有するマトリックスに粒子を混合する方法にお
    いて、(a) 内部通路を有するインペラチューブとイン
    ペラヘッドとを有し、インペラヘッドをマトリックス表
    面の下方のマトリックス本体内に位置決めしたインペラ
    を回転させる回転ステップと、(b) 粒子供給源から前
    記インペラチューブの内部通路を経て前記粒子を送給す
    る送給ステップと(c) 前記回転するインペラヘッドと
    このインペラヘッドの近傍に位置するインペラベースと
    の間に剪断領域を生ずる剪断領域発生ステップと、(d)
    前記内部通路から前記剪断領域に粒子を送給すること
    によって前記マトリックス表面の下方でマトリックス本
    体内に粒子を導入する導入ステップとよりなることを特
    徴とする粒子混合方法。
  22. 【請求項22】 前記マトリックスを溶融金属とし、ま
    た前記粒子を非金属とした請求項21記載の方法。
  23. 【請求項23】 前記溶融金属をアルミニウムとした請
    求項21記載の方法。
  24. 【請求項24】 前記非金属粒子を、窒化物、ケイ化
    物、酸化物、及び炭化物よりなるグループから選択した
    セラミック材料によって構成した請求項21記載の方
    法。
  25. 【請求項25】 前記セラミック材料は、炭化ケイ素、
    酸化アルミニウム、炭化ボロン、窒化ケイ素、及び窒化
    ボロンよりなるグループから選択したものとした請求項
    24記載の方法。
  26. 【請求項26】 容器内に保持した液状又は半液状のマ
    トリックスであって、マトリックス表面及びマトリック
    ス本体を有するマトリックスに粒子を混合する方法にお
    いて、(a) マトリックス表面の下方のマトリックス本
    体内に位置決めしたインペラヘッドを有するインペラを
    回転させる回転ステップと、(b) 粒子供給源から粒子
    送給チューブに前記粒子を指向させる送給ステップと
    (c) 前記回転するインペラヘッドとこのインペラヘッ
    ドの近傍に位置するインペラベースとの間に剪断領域を
    生ずる剪断領域発生ステップと、(d) 前記粒子送給チ
    ューブから前記剪断領域に粒子を送給することによって
    前記マトリックス表面の下方でマトリックス本体内に粒
    子を導入する導入ステップとよりなることを特徴とする
    粒子混合方法。
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