JP2017523996A - イオン性ポリマーイミダゾリウム化合物の改良された製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、α−ジカルボニル化合物、アルデヒド、第一級アミノ基を少なくとも2つ有する、少なくとも1つのアミノ化合物(オリゴアミンと呼ぶ)、必要に応じて、第一級アミノ基を1つのみ有するアミノ化合物(モノアミンと呼ぶ)、およびプロトン酸を反応させることを含む、イミダゾリウム基を含むイオン性ポリマー化合物(略してイオン性ポリマーイミダゾリウム化合物)の製造方法において、前記プロトン酸を反応器に入れ、該プロトン酸に、前記オリゴアミン、または、前記アルデヒドおよび前記α−ジカルボニル化合物、または、前記オリゴアミン、前記アルデヒドおよび前記α−ジカルボニル化合物を供給する前記方法に関する。

Description

本発明は、以下:
− α−ジカルボニル化合物、
− アルデヒド、
− 第一級アミノ基を少なくとも2つ有する、少なくとも1つのアミノ化合物(オリゴアミンと呼ぶ)、
− 必要に応じて、第一級アミノ基を1つのみ有するアミノ化合物(モノアミンと呼ぶ)、および
− プロトン酸
を反応させることを含む、イミダゾリウム基を含むイオン性ポリマー化合物(略してイオン性ポリマーイミダゾリウム化合物)の製造方法において、前記プロトン酸を反応器に入れ、該プロトン酸に、前記オリゴアミン、または、前記アルデヒドおよび前記α−ジカルボニル化合物、または、前記オリゴアミン、前記アルデヒドおよび前記α−ジカルボニル化合物を供給する前記方法に関する。
ポリマーイミダゾリウム化合物およびその製造方法は、例えば国際公開第99/37276号(WO 99/37276)に記載されている。国際公開第99/37276号(WO 99/37276)によれば、ポリマーイミダゾリウム化合物は、イミダゾール基を2つ有する化合物とジブロモ化合物との反応によって得られる。得られたカチオン性イミダゾリウムポリマーは、対イオンとして臭化物アニオンを有する。
国際公開第2010/072571号(WO 2010/072571)から、ポリマーイミダゾリウム化合物の新規な製造方法が知られている。国際公開第2010/072571号(WO 2010/072571)によれば、α−ジカルボニル化合物、アルデヒド、ジアミンおよびプロトン酸の反応が行われる。反応ステップが1つのみで、このような出発材料からイミダゾリウム環系とポリマーイミダゾリウムの双方が得られる。
国際公開第2010/072571号(WO 2010/072571)に記載の方法には、さらなる改良の余地がある。反応中に白色の沈殿物が生じることがある。このような沈殿物によって、商業的規模での製造プロセスに問題が生じる。反応中にも反応後にも反応混合物から固形物が沈殿しないようにすることが望ましい。さらに、高分子量のポリマーイミダゾリウム化合物を可能な限り容易かつ効率的に得ることが望ましい。
本発明の目的は、国際公開第2010/072571号(WO 2010/072571)に記載の方法を改良することであった。改良された方法によって、いかなる沈殿物も回避されることが望ましい。
それに応じて、上記で定義された方法が見出された。
(本方法の出発化合物に関して)
本発明によれば、α−ジカルボニル化合物、アルデヒド、少なくとも1つのオリゴアミンおよびプロトン酸を相互に反応させる。
α−ジカルボニル化合物およびアルデヒドのカルボニル基は、ヘミアセタール基、アセタール基、ヘミケタール基またはケタール基の形態をとることもできる。
この反応は、重縮合である。重縮合においては、低分子量化合物、例えば水またはアルコールの脱離下に重合が行われる。
この事例では、カルボニル基の場合には水が脱離する。カルボニル基がケタール基またはヘミケタール基、アセタール基またはヘミアセタール基の形態をとる場合には、水ではなくアルコールが脱離する。
本発明の好ましい一実施形態において、カルボニル基は、ヘミアセタール基、アセタール基、ヘミケタール基またはケタール基の形態をとらずに、そのままで存在する。
本明細書中で使用される場合に、α−ジカルボニル化合物、アルデヒド、オリゴアミン、モノアミンまたはプロトン酸なる用語には、種々のα−ジカルボニル化合物、種々のアルデヒド、種々のオリゴアミン、種々のモノアミンまたは種々のプロトン酸の混合物が含まれる。
(α−ジカルボニル化合物に関して)
α−ジカルボニル化合物は、好ましくは式I
R1−CO−CO−R2
[式中、R1およびR2は、それぞれ互いに独立して、水素原子であるか、または炭素原子数1〜20の有機基である]
の化合物である。これらの基は分岐状であっても非分岐状であってもよく、また例えばポリマーイミダゾリウム化合物のさらなる架橋に寄与しうる官能基を含むこともできる。特に、R1およびR2は、示された炭素原子数を有する炭化水素基である。
この化合物は、特に好ましくはグリオキサールである。
(アルデヒドに関して)
本発明において、アルデヒドは、アルデヒド基を少なくとも1つ有する化合物である。このアルデヒドは、特に、式II
R3−CHO
[式中、R3は、水素原子であるか、または炭素原子数1〜20の有機基である]
のアルデヒドである。ホルムアルデヒドが特に好ましい。ホルムアルデヒドは、例えばパラホルムアルデヒドまたはトリオキサンといったホルムアルデヒドを遊離する化合物の形態で使用されてもよい。
(オリゴアミンに関して)
オリゴアミンは、好ましくは、一般式III
(NH−)R4
により表されることができる。ここで、nは2以上の整数であり、かつアミノ基の数を示す。nは極めて大きな値をとることができ、例えばnは2から10000まで、特に2から5000までの整数であることができる。例えばポリビニルアミンのようなポリアミンが使用される場合には、nの値は極めて大きい。
本発明による反応において、n=2である化合物(ジアミン)が使用される場合には直鎖状のポリマーイミダゾリウム化合物が形成され、一方で、2つを上回る第一級アミノ基を有するアミンの場合には分岐状ポリマーが形成される。
好ましい一実施形態において、nは2から6までの整数であり、特に2から4までの整数である。n=2(ジアミン)またはn=3(トリアミン)であるのが極めて特に好ましい。n=2であるのが極めて特に好ましい。
R4は、n価のいずれかの有機基である。このn価の有機基は、ポリマーの基、例えば上記のようなポリビニルアミンの基であってよい。その場合にはそれに応じて、このn価の有機基は高分子量を有する。
有機基は、炭素および水素だけでなく、ヘテロ原子、例えば酸素、窒素、硫黄またはハロゲンも含むことができ、これらを例えばヒドロキシル基、エーテル基、エステル基、アミド基、芳香族複素環、ケト基、アルデヒド基、第一級もしくは第二級アミノ基、イミノ基、チオエーテル基またはハロゲン化物基といった官能基の形態で含むことができる。
好ましい一実施形態において、アミノ化合物は、エーテル基、第二級または第三級アミノ基を含み、かつこれら以外にさらなる官能基を含まないことができる。例えば、ポリエーテルアミンを挙げることができる。
R4は、最も好ましくは、純粋な炭化水素基であるか、またはエーテル基、第二級アミノ基もしくは第三級アミノ基によって中断もしくは置換された炭化水素基である。特定の一実施形態において、R4は、純粋な炭化水素基であり、いかなる官能基も含まない。この炭化水素基は、脂肪族であっても芳香族であってもよく、また芳香族基と脂肪族基の双方を含むこともできる。
オリゴアミンは、例えば、第一級アミノ基が脂肪族基、芳香環系、例えばフェニレン基またはナフチレン基に直接結合しているジアミンであってもよいし、第一級アミノ基が芳香環系のアルキル置換基としての脂肪族基に結合しているアミノ化合物であってもよい。
特に好ましいオリゴアミンは、第一級アミノ基が脂肪族炭化水素基に結合しているジアミンであり、好ましくは、第一級アミノ基が炭素原子数2〜50の、特に好ましくは炭素原子数3〜40の脂肪族炭化水素基に結合しているジアミンである。
挙げることができるジアミンは、特にC〜C20−アルキレンジアミン、例えば1,4−ブチレンジアミンまたは1,6−ヘキシレンアミンである。
(他の出発材料に関して)
本発明の方法では、さらなる化合物を使用することができる。これによって、例えば特定の末端基をポリマーに導入すること、さらなる官能基により追加の架橋を生じさせること、所定の特性を調整すること、あるいは結果として得られるポリマーを後の時点でさらに反応(重合類似反応)させることができる。
したがって、必要に応じて例えばモノアミンを使用することによって、ポリマーイミダゾリウム化合物の分子量に影響を及ぼすことができる。第一級アミノ基を1つのみ有する化合物によって連鎖停止が生じ、その後、対象となるポリマー鎖の末端基が形成される。モノアミンの割合が高いほど、分子量が低くなる。
(プロトン酸に関して)
プロトン酸は、式Ym−(H[式中、mは正の整数である]により表されることができる。これは、高分子プロトン酸、例えばポリアクリル酸であってもよく、この場合には、mは極めて大きな値をとりうる。このような高分子プロトン酸としては、例えばポリアクリル酸、ポリメタクリル酸か、または(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸もしくはイタコン酸と、他のモノマー、例えば(メタ)アクリレート、ビニルエステルもしくは芳香族モノマー、例えばスチレンとのコポリマーか、またはカルボキシル基を複数有する他のポリマーが挙げられる。
好ましい一実施形態において、mは1から4までの整数であり、特に好ましくは1または2である。特定の一実施形態において、mは1である。
プロトン酸のアニオンYm−は、ポリマーイミダゾリウム化合物のイミダゾリウムカチオンに対する対イオンを成す。
プロトン酸のアニオンは好ましくは、(水中またはジメチルスルホキシド中で25℃、1バールで測定した場合に)少なくとも1の、特に少なくとも2のpKを有するプロトン酸のアニオンであり、また極めて特に好ましい一実施形態においては、少なくとも4のpKを有するプロトン酸のアニオンである。
pKは、酸定数Kの負の常用対数である。
ここで、pKは、溶媒としての水またはジメチルスルホキシドのいずれかの中で25℃、1バールで測定される。したがって本発明によれば、アニオンが水またはジメチルスルホキシドのいずれかの中で相応するpKを有していれば十分である。特にアニオンが水に溶解しにくい場合には、ジメチルスルホキシドが使用される。これら2つの溶媒に関する情報は、標準的な参考文献に記載されている。
したがって、プロトン酸は好ましくは、1未満のpKを有するハロゲンのプロトン酸ではない。特に、プロトン酸はHClでもHBrでもなく、それに応じてアニオンは塩化物イオンでも臭化物イオンでもない。
好ましいプロトン酸は、カルボン酸、スルホン酸、リン酸またはホスホン酸である。
リン酸としては、特に式IV
Figure 2017523996
[式中、R’およびR’’は、互いに独立して、水素であるかまたはC〜C10−アルキル基であり、好ましくはC〜C−アルキル基である]
の化合物が挙げられる。
ホスホン酸としては、特に式V
Figure 2017523996
[式中、R’およびR’’は、互いに独立して、水素であるかまたはC〜C10−アルキル基であり、好ましくはC〜C−アルキル基である]
の化合物が挙げられる。
好ましくは、プロトン酸は、カルボキシル基を1つ以上、特に1つから3つまで有するカルボン酸であり、カルボキシル基を1つ有するカルボン酸が最も好ましい。
好ましいカルボン酸は、炭素原子数が1〜20であり、かつカルボキシル基を1つまたは2つ含む。
カルボン酸は、脂肪族化合物であっても芳香族化合物であってもよい。ここで、芳香族化合物とは、芳香族基を含む化合物である。カルボキシル基の酸素原子以外にさらなるヘテロ原子を含まないか、またはヒドロキシル基、カルボニル基もしくはエーテル基をせいぜい1つもしくは2つ含む脂肪族または芳香族カルボン酸が特に好ましい。
最も好ましいのは、カルボキシル基の酸素原子以外にさらなるヘテロ原子を含まない脂肪族または芳香族カルボン酸である。
カルボキシル基を2つ有するカルボン酸としては、例えばフタル酸、イソフタル酸、C〜C−ジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸が挙げられる。
カルボキシル基を1つ有するカルボン酸としては、脂肪族、芳香族の、飽和または不飽和のC〜C20−カルボン酸、特にアルカンカルボン酸、アルケンカルボン酸、アルキンカルボン酸、アルカジエンカルボン酸、アルカトリエンカルボン酸、ヒドロキシカルボン酸もしくはケトンカルボン酸、または芳香族カルボン酸、例えば安息香酸もしくはフェニル酢酸が挙げられる。適したアルカンカルボン酸、アルケンカルボン酸およびアルカジエンカルボン酸は、脂肪酸としても知られている。
例として、安息香酸およびC〜C20−アルカンカルボン酸が挙げられ、これらは場合により1つまたは2つのヒドロキシ基、好ましくは1つのヒドロキシ基で置換されていてもよい。
安息香酸およびC〜C20−アルカンカルボン酸が特に好ましく、酢酸およびプロピオン酸が殊に好ましく、酢酸が極めて殊に好ましい。
(方法に関して)
反応は、原則として以下の反応式にしたがって進行する。
Figure 2017523996
ここでは、アルデヒド1モル、ジアミン1モル、プロトン酸1モルおよびα−ジカルボニル化合物1モルが用いられる。得られたポリマーにおいて、イミダゾリウム基は、ジアミンによって互いに結合されている。
これらの化合物が等モル量で使用される場合に、高分子量が達成されるであろうと考えられる。
ところが、オリゴアミンに対するα−ジカルボニル化合物のモル比を1より大きくすることによって、したがってモル過剰のα−ジカルボニル化合物を使用することによって、高分子量のイオン性ポリマーイミダゾリウム化合物の形成が改良されることが判明した。
好ましい一実施形態において、α−ジカルボニル化合物対オリゴアミンのモル比は、1.001:1から2:1までであり、より好ましくは1.01:1から1.5:1.0までの比であり、α−ジカルボニル化合物対オリゴアミンの比が1.01:1から1.2:1.0までであることが特に好ましい。
同様にアルデヒドもモル過剰で使用されることが好ましく、その際、オリゴアミンに対するアルデヒドのモル比も同様に、1より大きい。
好ましい一実施形態において、アルデヒド対オリゴアミンのモル比は、1.001:1から2:1までであり、より好ましくは1.01:1から1.5:1.0までの比であり、アルデヒド対オリゴアミンの比が1.01:1から1.2:1.0までであることが特に好ましい。
これらの出発化合物の反応は、好ましくは、水中、水混和性溶媒中またはそれらの混合物中で行われる。
水混和性溶媒は、特にプロトン性溶媒であり、好ましくは炭素原子数が4以下の脂肪族のアルコールまたはエーテルであり、例えばメタノール、エタノール、メチルエチルエーテル、テトラヒドロフランである。適したプロトン性溶媒は、(1バール、21℃で)水と任意の比率で混和する。
この反応は、好ましくは、水中で、または水と上記プロトン性溶媒との混合物中で行われる。この反応は、特に好ましくは水中で行われる。
この反応の間に、pH値は、好ましくは1から7までであり、より好ましくは1から6までであり、特に3から5までである。いずれかの適した方法によって、例えば酸または適した緩衝系の添加によって、pH値を維持または調整することができる。好ましい一実施形態において、出発材料として使用される過剰のプロトン酸を用いてpH値を調整することができる。
好ましい一実施形態において、プロトン酸対オリゴアミンのモル比は、1.05:1から10:1まで、特に1.2:1から5:1まで、あるいは1.5:1から5:1までであることができる。
この反応は半回分式のプロセスであり、その際、最初にプロトン酸を反応器に入れる。次いで、このプロトン酸に、オリゴアミンか、または、アルデヒドおよびα−ジカルボニル化合物か、または、オリゴアミン、アルデヒドおよびα−ジカルボニル化合物を供給する。
第一の別法によれば、アルデヒドおよびα−ジカルボニル化合物をプロトン酸と一緒に反応器に入れることができ、このアルデヒドとα−ジカルボニル化合物とプロトン酸とを含む混合物にオリゴアミンを供給する。
第二の別法によれば、オリゴアミンをプロトン酸と一緒に反応器に入れることができ、このオリゴアミンとプロトン酸とを含む混合物に、アルデヒドおよびα−ジカルボニル化合物を供給する。
好ましい別法である第三の別法によれば、プロトン酸を単独で反応器に入れ、このプロトン酸に、他のすべての出発化合物、特にオリゴアミン、アルデヒドおよびα−ジカルボニル化合物を供給する。この第三の別法の好ましい一実施形態においては、α−ジカルボニル化合物とアルデヒドとを予め混合しておいて1つの流れとして一緒に供給し、オリゴアミンを別個に供給する。
好ましくは、第一から第三までの別法により供給すべき出発材料(特に、第三の別法の場合には、オリゴアミン、アルデヒドおよびα−ジカルボニル化合物)を、供給時に反応混合物の温度が60℃未満、特に30℃未満に保たれる速度で、プロトン酸に供給する。
これらの出発成分の反応は、例えば0.1バールから10バールまでの圧力で、特に大気圧で、例えば100℃未満、特に50℃未満、特に好ましくは40℃未満あるいは30℃未満の温度で行われることができる。この反応は発熱性であり、冷却が必要である。発熱反応の後、温度を上昇させ、反応混合物を撹拌し、そしてより高い温度に保って反応を完了させることができる。
この反応は、いかなる反応槽内で行われてもよく、すなわち撹拌槽内で行われてもよい。
重縮合反応が行われた後、得られたポリマー化合物は、溶液から沈殿することもでき、また溶液中に残留することもできる。イオン性ポリマーイミダゾリウム化合物の溶液が得られることが好ましい。
このポリマー化合物を、通常の方法によって溶液から分離することもできる。最も簡単な事例では、溶媒、例えば水を、蒸留または噴霧乾燥によって除去することができる。
本方法により得られたイオン性ポリマーイミダゾリウム化合物の数平均分子量Mは、国際公開第2010/072571号(WO 2010/072571)に記載の方法よりも大きい。
は、例えば20,000g/モル超、特に30,000g/モル超、あるいは50,000g/モル超であることができる。総じて、Mは500,000g/モルを超えない。
多分散度(重量平均分子量と数平均分子量との比M/M)は、例えば1.1から100までの、特に1.5から20までの値をとりうる。
分子量は、ポリマルトトリオースを標準物質として用い、かつ溶離液として0.02モル/lのギ酸と0.2モル/lのKClとを含む水を用いたサイズ排除クロマトグラフィー(SEZ)により、35℃のカラム温度で測定される。
本発明の方法は、イミダゾリウム基を含むポリマー化合物を得るための容易でかつ費用効果の高い方法である。反応中にも反応後にも反応混合物から固形物が沈殿するのを回避することができる。加えて、本方法はこのようなポリマー化合物に関して高い選択性を示すとともに、本方法によって高分子量のポリマーが生成されうる。

イオン性ポリマー化合物の分子量を、ポリマルトトリオースを標準物質として用い、かつ溶離液として0.02モル/lのギ酸と0.2モル/lのKClとを含む水を用いたサイズ排除クロマトグラフィー(SEZ)により測定した。カラム温度は35℃であり、注入体積は100μLであり、濃度は1.5mg/mLであり、かつ流量は0.8mL/分であった。
得られたイオン性ポリマー化合物の重量平均分子量(M)、数平均分子量(M)および多分散度PDI(M/M)を、表に示す。
比較例
ホルムアルデヒド1モル(49%水溶液)、グリオキサール1モル(40%水溶液)および水4.5モル中に溶解させた酢酸1モルを、フラスコに入れる。この反応混合物に、(水6.7モル中に溶解させた)1,4−ジアミノブタン1モルを、室温で加える(氷浴冷却)。この添加中に白色沈殿物が生じる。この白色沈殿物は、モノマーの添加を続けると再び溶解する。この反応物を100℃で1〜3時間撹拌する。イオン性ポリマーイミダゾリウム化合物の水溶液が得られ、これを分析した。
実施例1
水4.5モル中に溶解させた酢酸1モルをフラスコに入れる。この溶液に、ホルムアルデヒド1モル(49%水溶液)とグリオキサール1モル(40%水溶液)との混合物を、滴下漏斗を通じて加える。並行して、この溶液に、(水6.7モル中に溶解させた)1,4−ジアミノブタン1モルを、別個の滴下漏斗を通じて加える。これらのモノマーの添加中に、この反応混合物を氷浴冷却によって室温に保持する。沈殿は認められない。添加の完了後、この反応混合物を100℃で1〜3時間加熱する。反応中にも反応後にも、沈殿物は認められなかった。イオン性ポリマーイミダゾリウム化合物の水溶液が得られ、これを分析した。
実施例2
酢酸2モルをフラスコに入れる。この溶液に、ホルムアルデヒド1モル(49%水溶液)とグリオキサール1モル(40%水溶液)との混合物を、滴下漏斗を通じて加える。並行して、この溶液に、溶融ヘキサメチレンジアミン(約40℃)1モルを、別個の滴下漏斗を通じて加える。これらのモノマーの添加中に、この反応混合物を氷浴冷却によって室温に保持する。添加の完了後、この反応混合物を100℃で1〜3時間加熱する。イオン性ポリマーイミダゾリウム化合物の水溶液が得られ、これを分析した。反応中にも反応後にも、沈殿物は認められなかった。
実施例3
ホルムアルデヒド1.05モルとグリオキサール1.05モルとを用いて、実施例2の手順を繰り返した。反応中にも反応後にも、沈殿物は認められなかった。
Figure 2017523996

Claims (14)

  1. 以下:
    − α−ジカルボニル化合物、
    − アルデヒド、
    − 第一級アミノ基を少なくとも2つ有する、少なくとも1つのアミノ化合物(オリゴアミンと呼ぶ)、
    − 必要に応じて、第一級アミノ基を1つのみ有するアミノ化合物(モノアミンと呼ぶ)、および
    − プロトン酸
    を反応させることを含む、イミダゾリウム基を含むイオン性ポリマー化合物(略してイオン性ポリマーイミダゾリウム化合物)の製造方法において、前記プロトン酸を反応器に入れ、該プロトン酸に、前記オリゴアミン、または、前記アルデヒドおよび前記α−ジカルボニル化合物、または、前記オリゴアミン、前記アルデヒドおよび前記α−ジカルボニル化合物を供給する、前記方法。
  2. 前記反応溶液のpH値が1から6までである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記プロトン酸対前記オリゴアミンのモル比が、1.05:1から10:1までである、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記オリゴアミンに対する前記α−ジカルボニル化合物のモル比が1より大きい、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記オリゴアミンに対する前記アルデヒドのモル比が1より大きい、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記α−ジカルボニル化合物が、式I
    R1−CO−CO−R2
    [式中、R1およびR2は、それぞれ互いに独立して、水素原子であるか、または炭素原子数1〜20の有機基である]
    の化合物である、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記アルデヒドが、式II
    R3−CHO
    [式中、R3は、水素原子であるか、または炭素原子数1〜20の有機基である]
    のアルデヒドである、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記アルデヒドがホルムアルデヒドである、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記オリゴアミンが、式III
    (NH−)R4
    [式中、nは2以上の整数であり、かつR4は、n価のいずれかの有機基である]
    の化合物である、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記オリゴアミンが、脂肪族または芳香族のジアミンまたはトリアミンである、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記オリゴアミンが、C〜C20−アルキレンジアミンである、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記プロトン酸が、1より大きいpKを有する酸である、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記プロトン酸が酢酸である、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記方法を、水中で、水混和性溶媒中で、またはそれらの混合物中で行う、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
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