JP2017517572A - ロバプラチン結晶体、調製方法及び薬物応用 - Google Patents

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Abstract

本発明はロバプラチンの新結晶A、BとF及びそれらの調製方法と薬物応用に及ぶ。その中、ロバプラチン結晶Aの融点はTm.p.=220±5℃であり、ロバプラチン三水和物を懸濁結晶溶剤に加えることによって得られ、ロバプラチン結晶Bの融点はTm.p.=230±5℃であり、ロバプラチン三水和物を溶剤揮発を通じて、あるいはロバプラチン二水和物の中に溶剤を加えてから常温揮発させるあるいは結晶を溶析した後に乾燥して得る。ロバプラチン結晶形態Fの融点はTm.p.=229±5℃であり、ロバプラチン二水和物の中にメタノールあるいはエタノールを加えることを通じて、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除き、またゆっくりと有機溶剤を加え、結晶を析出した後に、該結晶を分離出し、乾燥した後得る。既存のロバプラチン及びロバプラチン三水和物と比べ、これらのロバプラチン結晶体A、BとFはより良い安定性、可溶性があって、更に各種の形式の薬物の調製剤の調製および、貯蔵と使用に適して、癌病の治療例えば乳癌、小細胞肺癌あるいは慢性粒細胞性白血病の治療により良く用いることができる。【選択図】図2

Description

本発明は薬物分野に関連し、特にロバプラチンの新結晶体と調製方法と薬物中の応用及び、医薬技術分野に属する。
ロバプラチン(Lobaplatin,D19466)、別名はシスプラチンであり、カルボプラチンを継いでの第3世代のプラチナ類の抗腫瘍薬物であり、その化学名称は、cis−[trans−1,2−シクロブタンビス(メタアミン)−N,N’]−[(2S)−乳酸−O1,O2]−プラチナ(II)、分子式はC18Pt,分子量は397.34で、化学構造式は次式(1)で示す。
ロバプラチンはアルキル化作用を備え、アルキル化剤(広義)に属する。良好な抗腫瘍効果があり、例えば、離体AH135―瘤、B16―黒色腫、結腸癌115に対して、in vivoマウスP338白血病などにとても良い抑制作用がある。ロバプラチンの特徴は、抗ガン活性が強く、毒性が低く、蓄積毒性と腎臓毒性がなく、かつ骨髄に対する毒性は比較的小さく、血小板減少症がなく、現在すでに発売された注射用ロバプラチンは主に乳癌、小細胞肺癌および、慢性粒細胞性白血病の治療に用いられる。
該薬物について、もとの研究側はドイツの愛斯達制薬株式有限会社(ASTA Medica AG)であり、そのもとの特許文献1はロバプラチンの調製方法を初めて述べた。その後の特許文献2の中でまた、ロバプラチン三水和物の調製方法が公開され、該製品はロバプラチン無水物を再結晶することにより、3つの水分子を含んだ結晶水物を形成し、該特許の中で、特許文献1中に述べた調製方法(実施例1a)で得たロバプラチンには潮解性があり、粘り気が生じやすく、調製剤を作りにくいことが指摘された。
欧州特許第0324154号明細書 欧州特許第0611303号明細書
本発明が解決しようとする技術問題は、従来ロバプラチン無水物は潮解性が存在し、調製剤を調製しにくく、安定性が悪いという問題である。本発明は生物の利用率が高く、安定性が良く、溶解度が高く、流動性が良く、潮を吸い込むことにより粘り気が生じにくく、収率及び純度ともとても理想的なロバプラチンの新結晶形態を提供する。
当分野の技術者は同種の薬物において、結晶形態が違うことによって、生物学的利用能が異なり得、その安定性、流動性、可圧縮性なども恐らく異なり、これらの物理化学的性質は薬物の応用に対する一定の影響が生じることを知っている。薬物の結晶多形(polymorphism)はすでに薬物の研究プロセス及び薬品の生産品質の制御及び測定の過程においてなくてはならない重要な構成部分となり、薬物の結晶多形に対する研究が新薬の化合物の生物活性の選択に役立ち、生物の利用度の提供、臨床の治療効果を増加することに役立ち、薬物の投与経路の選択と設計、および薬物調製剤の技術パラメーターの確定に役立って、それによって製品の品質を高める。
私達は継続的な研究と改良を通じて、ロバプラチンの新しい結晶形態と調製方法および薬物の中での応用を発明した。
具体的に言えば、上述の技術問題を解決するため、本発明は次の数種類のロバプラチンの新しい結晶の技術案を提供する。
(1)ロバプラチン二水和物
第一、本発明は一種のロバプラチン二水和物(ロバプラチン結晶Aとも称する)を提供し、その調製方法および薬物応用について、次の通り詳しく述べる。
本発明は一種のロバプラチン化合物の結晶体を提供し、その特徴を有し、結晶体構造中に2分子の結晶水を含む。
好ましくは、その中、本発明に述べるロバプラチン化合物の結晶形態はAで、PXRDパターンは2θ値が約11.04、12.32、12.61、13.85、15.14、15.55、16.68、17.67、17.86、19.03、20.06、21.00、22.68、22.92、23.76、25.39、25.58、26.37、26.77、27.00、27.71、28.13、29.71、31.42、31.94、32.89、34.29、34.60、36.10、36.93、37.66、40.78、43.41箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
好ましくは、上述のロバプラチン化合物の結晶体の融点はTm.p.=220±5℃とする。
好ましくは、上述のロバプラチン化合物の結晶体のその結晶形態はAで、その結晶体は斜方晶系に属して、空間群はP2で、単位格子のパラメーターはa=10.601(2)Å、b=14.020(3)Å、C=9.759(2)Å、α=β=γ=90.0°、単位格子の体積V=1450.5(5)Å3、単位格子内でアシンメトリー単位数はZ=4。
他方、本発明はまた一種の上述のロバプラチン化合物の調製の方法を提供し、その特徴を有し、次の通りのステップを含む。
ロバプラチン三水和物を懸濁結晶溶剤に加え、懸濁状態に攪拌して、結晶を析出して、溶剤を取り除いた後に乾燥して該結晶を得る。
好ましくは、該方法の中で、溶剤を取り除いた後に、乾燥の前にエチルエーテルを用いて洗い、上記乾燥は真空乾燥である。
好ましくは、該方法の中で、上記ロバプラチン三水和物と結晶溶剤の質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1:15―30である。
好ましくは、該方法の中で、上記結晶の溶剤は、メチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選択される。
好ましくは、該方法の中で、上記懸濁を室温下で行い、懸濁45―50hを優先的に選ぶ。
他方、本発明はまた薬物の組成物を提供し、その特徴は上述のロバプラチン結晶体の化合物を活性成分とする。
好ましくは、上記薬物の組成物の最小ユニットの中に含むロバプラチン結晶体の量は5mg、10mgあるいは50mgとする。
好ましくは、上記薬物の組成物は臨床上で任意の受けとれる薬物の剤形である。
好ましくは、上記剤形は注射用凍結乾燥製剤である。
一方、本発明はまた、上記ロバプラチン化合物の結晶体、あるいは上記の薬物の組成物が抗がん剤の調製における応用を提供する。
一方、本発明はまた、上記ロバプラチン化合物の結晶体あるいは薬物の組成物の癌病治療においての応用を提供し、乳癌、小細胞肺癌あるいは慢性粒細胞性白血病の治療の一種に用いられる。
本発明はまた、更に上記ロバプラチン結晶形態が薬物の組成物および薬物製剤の調製においての応用を提供する。
(2)ロバプラチン結晶体B
第二、本発明は一種のロバプラチン結晶体B、その調製方法および薬物応用を提供し、次の通りに詳しく述べる。
一種のロバプラチン化合物の結晶体であり、その特徴があって、その結晶形態はBであり、PXRDパターンは2θ角値が約8.25、9.77、11.70、13.13、15.28、16.48、17.22、17.74、19.01、19.56、22.28、23.72、24.04、24.30、25.62、26.20、28.57、30.22、30.61箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
好ましくは、本発明のロバプラチン化合物の結晶体、その融点はTm.p.=230±5℃とする。
その中の該融点はDSCで測定し、最大ピーク値で評価し、加熱速率:10℃/分。
他方、本発明は一種の結晶形態がBとなるロバプラチン結晶体の調製方法を提供して、下記のステップを含む。
ロバプラチン三水和物の中で無水メタノールあるいは無水エタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、該結晶を分離させ、乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Bとなる。
好ましくは、上記の調製方法の中で、上記無水メタノールとロバプラチン三水和物の質量体積比はロバプラチン三水和物:無水メタノール=1:40―50;無水エタノールとロバプラチン三水和物の質量体積比はロバプラチン三水和物:無水エタノール=1:80―90である。
他方、本発明はまた一種の結晶形態がBとなるロバプラチン結晶体の調製方法を提供して、下記のステップb)を含む。
ロバプラチン二水和物の中に無水メタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、該結晶を分離出し、乾燥後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Bとなる。
他方、本発明はまた一種の結晶形態がBとなるロバプラチン結晶体の調製方法を提供し、下記のステップb)を含む。
ロバプラチン二水和物の中に有機溶剤を加え、室温下で懸濁攪拌して、結晶を析出して、該結晶を分離出し、乾燥後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Bとなる。
好ましくは、上記の調製方法の中に、上記ロバプラチン二水和物の調製方法は下記のステップa)を含む。
ロバプラチン三水和物に懸濁結晶溶剤を加え、懸濁攪拌して、結晶を析出して、溶剤を取り除いた後に、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥で該二水和物の結晶を得る。
好ましくは、上記調製方法の中、ステップa)において、上記ロバプラチン三水和物と結晶溶剤の質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1:15―30である。
好ましくは、上記調製方法の中で、ステップa)において、上記結晶溶剤はメチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選択される。
好ましくは、上記調製方法の中に、ステップb)において、結晶を分離した後、乾燥の前にエチルエーテルを用いて洗い、上記乾燥は真空乾燥である。
好ましくは、上記調製方法の中で、ステップb)において、上記懸濁を室温下で行い、懸濁45―50hを最適案とする。
好ましくは、上述の調製方法の中で、上記ステップb)中の無水メタノールとロバプラチン二水和物との質量体積比はロバプラチン二水和物:無水メタノール=1:40―50となる。
好ましくは、上述の調製の方法の中で、上記ステップb)において、有機溶剤がアルキル、アセトン、酢酸エチル、ニトロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、2―ブタノンあるいはジクロルメタンから選択され、質量体積比はロバプラチン二水和物:有機溶剤=1:15―30である。
一方、本発明はまた薬物の組成物を提供し、その特徴があって、上述のロバプラチン結晶体Bを活性成分とする。
好ましくは、上記薬物の組成物の最小ユニットの中に含むロバプラチン結晶体の量は5mg、10mgあるいは50mgとする。
好ましくは、上記薬物の組成物はいかなる臨床の上で受けとれる薬物の剤形である。
好ましくは、上記剤形は注射用凍結乾燥製剤である。
一方、本発明はまた、上記ロバプラチン結晶体あるいは上記の薬物の組成物の抗がん剤の調製においての応用を提供する。
一方、本発明はまた上記ロバプラチン化合物の結晶体あるいは薬物の組成物の癌病治療においての応用を提供し、好ましくは、乳癌、小細胞肺癌あるいは慢性粒細胞性白血病の治療の一種に用いる。
(3)ロバプラチン結晶体F
第三、本発明は一種のロバプラチン結晶形態Fを提供し、その調製方法および薬物応用について、次の通りに詳しく述べる。
一種のロバプラチン化合物の結晶形態、その特徴があって、結晶形態はFとし、PXRDパターンは2θ角値が約8.21、11.60、12.99、15.24、16.44、17.11、17.55、18.42、19.01、19.20、19.42、21.81、22.17、22.42、23.33、23.85、24.18、24.40、24.77、25.46、25.98、26.13、27.89、28.42、29.03、30.32、31.17、31.94、33.30、36.20、37.62、39.66箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
その中、上記ロバプラチン化合物の結晶体、その融点はTm.p.=229±5℃とする。
また、その中、該融点はDSCで測定され、最大ピーク値で評価し、加熱速率10℃/分。
他方、本発明は上記ロバプラチン結晶体の方法を提供して、その特徴があって、上記のステップb)を含む。
ロバプラチン二水和物の中に、メタノールあるいはエタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、また有機溶剤をゆっくり加え、結晶を析出した後に、該結晶を分離し、乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Fとなる。
好ましくは、その中に、上記ロバプラチン二水和物の調製方法は下記のステップa)を含む。
ロバプラチン三水和物に懸濁結晶溶剤を加え、懸濁攪拌して、結晶を析出して、溶剤を取り除いた後にエチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥で該ロバプラチン二水和物の結晶を得る。
好ましくは、その中、ステップa)において、上記ロバプラチン三水和物と結晶溶剤の質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1:15―30である。
好ましくは、その中で、ステップa)において、上記結晶溶剤はメチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選択される。
好ましくは、その中で、ステップb)において、結晶を分離した後、乾燥の前にエチルエーテルを用いて洗い、上記乾燥は真空乾燥とする。
好ましくは、その中で、上記ステップb)において、有機溶剤がエチレングリコールジメチルエーテル、n−ヘキサン、酢酸エチル、アセトン、ニトロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、あるいはジクロルメタンから選択される。
好ましくは、その中で、上記ステップb)において、ロバプラチン二水和物と有機溶剤との質量体積比はロバプラチン二水和物:有機溶剤=1:120―200である。
好ましくは、その中で、上記ステップb)において、ロバプラチン二水和物とメタノールとの質量体積比はロバプラチン二水和物:メタノール=1:40―50である。ロバプラチン二水和物とエタノールとの質量体積比はロバプラチン二水和物:エタノール=1:80―90である。
一方、本発明は一種の薬物の組成物を提供して、その特徴があって、請求項1あるいは2に上記ロバプラチン結晶体を活性成分とする。
好ましくは、その中、上記薬物の組成物の最小ユニットの中に含むロバプラチン結晶体の量は5mg、10mgあるいは50mgとする。
好ましくは、その中、上記薬物の組成物は任意の臨床上で受けとれる薬物の剤形である。
好ましくは、その中、上記剤形は注射用凍結乾燥製剤である。
一方、本発明はまた上記ロバプラチン結晶体、あるいは上記の薬物の組成物が抗がん剤の調製においての応用を提供する。
一方、本発明はまた上記ロバプラチン結晶体あるいは薬物の組成物の癌病治療においての応用を提供し、好ましくは、それが乳癌、小細胞肺癌あるいは慢性粒細胞性白血病の一種の治療に使用される。
本発明の中に用いる原料ロバプラチン三水和物は欧州特許第0611303号明細書実施例の方法を採用して調製する。
上記の薬物の組成物は、上記ロバプラチン結晶形態を活性成分として、最小ユニットの中に含むロバプラチン結晶体の量は5mg、10mgあるいは50mgとなる。ロバプラチン新結晶体は一種あるいは多種の薬学上で受け入れられるキャリヤーあるいは賦形剤と薬物の組成物を調製できる。更に、上記の薬物の組成物が原料の臨床上で任意の薬用できる形状に適する形状を調製でき、注射剤形、皮膚投薬剤形、呼吸道投薬剤形、腔道及び体のその他の部位の粘膜への投薬剤形などの非胃腸経路で投薬剤形を含む。好ましくは、注射用凍結乾燥注射剤を選ぶ。
上記薬用のキャリヤーあるいは賦形剤は以下の中の一種あるいは多種から選択される:注射用水、マンニトール、乳糖、ポリエチレングリコール類、ポリソルベート80、プロピレングリコール、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、エデト酸二ナトリウム、エデト酸カルシウムナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ブドウ糖、塩化ナトリウム、ダイズ油、大豆レシチン、卵黄フォスファチド、ジステアロイルホスファチジルエタノールアミン、デキストラン、グリシン、グリセリン。
上述の組成物および調剤の調製方法は、通常、本分野の技術者に常規の方法として熟知される。本発明のロバプラチン化合物と市販のロバプラチン調製剤の活性形式ともロバプラチンで、つまり無水のロバプラチンで、よって現在すでに市販されていたロバプラチン製品で治療するすべての疾病に適用する。
ロバプラチンはつまりcis−[trans−1,2−シクロブタンビス(メタアミン)−N,N’]−[(2S)−乳酸−O1,O2]−プラチナ(II)、属アルキル化剤、細胞毒類の薬物、また生物のアルキル化剤(BioalkylatingAgengts)とも言い、体内にカルベニウムイオンあるいはその他の活発的な求電子基を持つ化合物を形成でき、更に細胞中の生物の巨大分子は(DNA、RNA、酵素)中に含まれる豊富な電子の基団(例えば、アミノ基、SH基、水酸基、カルボキシル基、燐酸基など)と共有結合を生じ、その活性を喪失するあるいはDNA分子の断裂が発生し、腫瘍の細胞の死滅を招き、よって抗腫瘍の活性が強い。薬物動態学の研究により、静脈にロバプラチンを注射した後、血清の中に総プラチナが遊離プラチナの形式で抗瘍効果を発揮し、つまり無水ロバプラチンが有効な効果を発揮し、原料の状態と関係がないことが表明された。
本発明の上記の3種類のロバプラチン新結晶形態は、アモルファス状態ロバプラチンが潮解しやすく、安定性が悪く、貯蔵しにくい欠陥に基づいて開発された新結晶体であり、生物利用度が高く、安定性が良く、潮解しにくい特徴を持ち、ロバプラチン三水和物と比べて、三水和物より溶解度が高く、収率と純度が高く、安定性が更に優れている優位がある。そのため該新結晶形態の開発が、薬物の投与経路の選択と設計、および薬物の調製剤の技術パラメーターの確定に役立ち、それによって薬品の生産品質を高める。本発明の新しいロバプラチン化合物は常温の下でとても安定的で、それが潮を吸い込みにくく、流動性が良く、貯蔵、運送および調製剤と処理する時の可操作性については明らかにアモルファス状態のロバプラチンより優れる。
ロバプラチン二水和物のX―放射線の回折図形である。 ロバプラチン二水和物の分子の立体構造の投影図である。 ロバプラチン二水和物の示差熱分析DSC図である。 ロバプラチン二水和物の示差熱分析TGA図である。 結晶形態がBとなるロバプラチン結晶のX―放射線の回折図形である。 結晶形態がBとなるロバプラチン結晶の示差熱分析DSC図である。 水結晶形態がBのロバプラチン結晶の示差熱分析TGA図である。 ロバプラチン新結晶形態FのX―放射線の回折図形である。 ロバプラチン新結晶形態Fの示差熱分析DSC図である。 ロバプラチン新結晶形態Fの示差熱分析TGA図である。
(1)本発明の第一実施形態
本発明は一種の溶解度が良く、収率が高く、しかも安定性が優れる結晶形態のロバプラチン二水和物を提供する。具体的に次の通りに説明する。
本発明は一種の結晶形態がAとなるロバプラチン二水和物を提供し、そのX―放射線の回折(PXRD)鑑定データは次の通りである。
生産メーカーがBruker、型番がBrukerD8 advance XRDであるX線回折計を採用し、結晶形態はAとなるロバプラチン二水和物に対して測定を行い、測定条件はCuka(40kV,40mA)、走査速度は2°/min(2θ値)、スキャン範囲は3°―45°(2θ値)とし、以下の表1―aに示す特徴の吸収ピークがあり、その回折図は図1に示す。
該結晶形態はAとなるロバプラチン化合物が、X―放射線の単晶回折実験を行うことによって、結晶は無色透明な柱形を呈して、斜方晶系に属し、空間群はP2で、単位格子のパラメーター:a=10.601(2)、b=14.020(3)、c=9.759(2)Å、α=β=γ=90.0°、単位格子の体積V=1450.5(5)Å、単位格子内でのアシンメトリー単位数はZ=4である。
Bruker SMART APEX―II回折計で回折の強度データを収集して、CuK放射、石墨のモノクロメータ、単導管の直径ф=0.50mm、結晶とCCD探測器の距離はD=60.3mm、管圧40kV、管流30mA、走査方式φ/ωスキャン、総括回折収集ポイント数は5844個で、独立回折ポイント数は2376個で、観察ができるポイント数(|F|2≧2σ|F|2)は2376となる。
直接法(Shelxs97)を採用して結晶構造を解析して、全部の17の非水素原子の位置を獲得することができて、最小二乗法を使って構造パラメーターを修正することと原子の種類を判別して、幾何計算法と差値Fourier法を使って全部の水素原子の位置を獲得し、最後的に信頼できる因子はR1=0.0569、wR=0.1491(w=1/σ|F|)、S=1.077である。最終は化学計測式がC18・2HOとすることを確定し、分子量が433.36と計算され、結晶体密度が1.975g/cmが計算された。構造を解析することによって、得たロバプラチン新結晶形態はロバプラチン二水和物であることを確定でき、その分子構造は下記の式(2)に示す。
該結晶形態はAとなるロバプラチン二水和物の分子の立体構造投射図を図2に示す。
該結晶形態はAとなるロバプラチン二水和物はNETZSCHというメーカーが生産した、型番はNETZSCH DSC 204F1、NETZSCH TG 209F1である示差熱分析計を用いて差熱分析(DSC―TGA)を行い、DSC図を図3に示し、TGA図を図4に示す。結果はDSCで測定、最大ピーク値で評価、融点Tm.p.=220±5℃で、加熱速度10℃/分であった。具体的に、DSCパターンは117℃前後に1つ広い吸熱ピークがあり、単晶とTGAデータを結び付けて判断して、このピークは恐らく2つの結晶水を失ってから生じた。220±5℃に一つ放熱ピークがあり、TGAとヨーロッパの欧州特許第0611303号明細書の融点データを結び付けて判断して、このピークは溶解分解ピークである。TGAパターンは150℃の前に9.49%の重さを失ったことがあり、2つの結晶水を失なったことによって発生したことを表明した。
一方、本発明は一種の調製が簡単で、操作し易い、拡大生産に適合するロバプラチン新結晶形態Aの調製の方法を提供し、下記のステップを含む。
ロバプラチン三水和物を計り取り、有機溶剤を加え、室温下で45−50h懸濁攪拌して、濾過、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は、ロバプラチン二水和物である。上記有機溶剤はメチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選ぶ。質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1:15―30である。
(2)本発明の第二実施形態
本発明は一種の溶解度が良い、安定性が優れるロバプラチン新結晶形態を提供し、結晶形態Bと命名される。
一方、本発明が一種の結晶形態はBとなるロバプラチン結晶Bを提供する。次に本発明の調製分離出したロバプラチン結晶形態Bについて具体的に次の通りに説明する。
Brukerという生産メーカーのBruker D8 advance XRDという型番のX線回折計を採用し、ロバプラチン結晶形態Bに対して測定を行い、測定条件は、CuKa(40kv,40mA)、走査速度は2°/min(2θ値)、スキャン範囲3°―45°(2θ値)とし、以下の特徴の吸収ピークがあり、表1―bに示し、その回折図は図5に示す。
該ロバプラチンの新結晶形態BはNETZSCHというメーカーが生産した型番はNETZSCH DSC 204 F1、NETZSCH TG 209 F1である示差熱分析計を通じて差熱分析(DSC―TGA)を行い、DSC図を図6に示し、TGA図を図7に示す。結果としては、DSCで測定を行い、最大ピーク値で評価し、融点はTm.p.=230±5℃で、加熱速度:10℃/分である。具体的に、DSCパターンは230±5℃に一つ放熱ピークがあり、TGAとヨーロッパの欧州特許第0611303号明細書の融点データを結び付けて判断して、このピークは溶解分解ピークであり、TGAパターンは150℃の前に重量減少なく、それは非溶剤であることを示した。
一方、本発明は一種の調製が簡単で、操作し易い、拡大生産に適合するロバプラチン新結晶形態Bの調製方法を提供する。
一種の好ましい実施方法の中、本発明は上記ロバプラチン新結晶形態Bの調製方法は、次の通りのステップを含む。
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を計り取り容器の中に入れ、1gのロバプラチン三水和物に対して、15−30mlの有機溶剤を加え、室温下で45−50h懸濁攪拌して、濾過、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は、ロバプラチン二水和物である。
その中、上記有機溶剤はメチルtert−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選択される。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を計り取り、容器の中に置いて、無水メタノールを加えて、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を濾過除き、換気フードに置きゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの新結晶形態Bとなる。
上記ステップbの中、上記質量体積比はロバプラチン二水和物:無水メタノール=1:40―50である。
他の一種の好ましい実施方法の中で、本発明の最適案とする上記ロバプラチン新結晶形態Bの調製方法がまた以下のようにできる。
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を計り取り容器の中に入れ、1gのロバプラチン三水和物に対して、15−30mlの有機溶剤を加え、室温下で45−50h懸濁攪拌して、濾過、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は、ロバプラチン二水和物である。
その中、上記有機溶剤はメチルtert−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選択される。
b、調製の目標結晶形態:ステップaで得たロバプラチン二水和物を計り取り、容器の中に置いて、有機溶剤を加え、室温で45−50hに懸濁攪拌して、結晶を析出し、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの新結晶形態Bである。
上記ステップbの中、有機溶剤はn−ヘキサン、アセトン、酢酸エチル、ニトロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、2―ブタノンあるいはジクロルメタンから選択され、質量体積比はロバプラチン二水和物:有機溶剤=1:15―30である。
もう一つ他の最適な実施方法の中で、本発明の最適案とする上記ロバプラチン新結晶形態Bの調製方法はまたこのようにできる。ロバプラチン三水和物の中に無水メタノールあるいは無水エタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、該結晶を分離出し、乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Bとする。質量体積比はロバプラチン三水和物:無水メタノール=1:40―50;ロバプラチン三水和物:無水アルコール=1:80―90である。
(3)本発明の第三実施形態
本発明は一種の溶解度が良い、安定性が優れるロバプラチン新結晶形態を提供し、結晶形態Fと命名される。
一方、本発明は一種の結晶形態とするロバプラチン新結晶Fを提供する。次に本発明で調製分離出したロバプラチン結晶形態Fについて具体的に説明する。
生産メーカーがBruker、型番がBruker D8 advance XRDであるX線回折計を採用し、ロバプラチン結晶形態Fに対して測定を行い、その測定条件は、Cuka(40kV,40mA)、走査速度は2°/min(2θ値)、スキャン範囲は3°―45°(2θ値)とし、以下の特徴の吸収ピークがあり、表1―cに示す、その回折図を図8に示す。
該ロバプラチンの新結晶形態Fについて、NETZSCHというメーカーが生産した型番はNETZSCH DSC 204 F1、NETZSCH TG 209 F1という示差熱分析計を用いて差熱分析(DSC―TGA)を行い、DSC図を図9に示し、TGA図を図10に示す。結果はDSCで測定、最大ピーク値で評価し、融点Tm.p.=229±5℃で、加熱速度:10℃/分である。具体的に、DSCパターンは229±5℃に一つ放熱ピークがあり、TGAとヨーロッパの欧州特許第0611303号明細書の融点データを結び付けて判断し、このピークは溶融分解ピークであることが分かり、TGAパターンは150℃の前に1.97%の重さを失ったことがあり、DSCデーターを結びつけてそれは溶剤残留であることが判断される。
一方、本発明は、一種の調製が簡単で、操作し易い、拡大生産に適合するロバプラチン新結晶形態Fの調製方法を提供する。
一種の最適な実施方法の中、本発明は上記ロバプラチン新結晶形態Fの調製方法は、次のステップを含む。
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を計り取り容器の中に入れ、15−30mlの有機溶剤を加え、室温下で45−50h懸濁攪拌して、濾過、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は、ロバプラチン二水和物である。
その中、上記有機溶剤はメチルtert−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選択される。
b、調製の目標結晶形態:ステップaで得たロバプラチン二水和物を計り取り、容器の中に置いて、メタノールあるいはエタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を濾過除き、ゆっくりと有機溶剤を加え、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで洗い、真空乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Fとなる。
上記ステップbの中、有機溶剤はエチレングリコールジメチルエーテル、ノルマルヘキサン、酢酸エチル、アセトン、ニトロベンゼン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、あるいはジクロルメタンから選択される。ロバプラチン二水和物と有機溶剤との質量体積比はロバプラチン二水和物:有機溶剤=1:120―200である。
上記ステップbの中にロバプラチン二水和物とメタノールの質量体積比はロバプラチン二水和物:メタノール=1:40―50、ロバプラチン二水和物とエタノールの質量体積比はロバプラチン二水和物:エタノール=1:80―90である。
以下は実施例を通じて具体的に本発明のロバプラチン結晶形態A、BとFの調製方法と各新結晶形態の選別分離工程とその鑑定および特性測定を説明する。
(実施例1)各結晶形態の選別分析
1.1 常温揮発結晶法選別
20mgのロバプラチン三水和物のサンプルを取り10mlのサンプル瓶の中に入れ、3mlの無水アルコールあるいは無水メタノールを加え、十分に溶解した後、25℃環境下に置いてゆっくりと揮発させ、固体の乾燥物を得て、PXRD測定を行う。結果は下記の表2に示す。
結果によって無水メタノールと無水エタノールの中で獲得した結晶形態を比較することによりそれは同一の結晶形態であることが表明され、とりあえず結晶形態Bと命名する。
1.2 懸濁状態の結晶法選別
20mgのロバプラチン三水和物のサンプルを取り10mlのサンプル瓶の中に入れ、4mlの下記の有機溶剤を加え、懸濁液に調製し、25℃環境下に置いて1.5hに揺るがした後に溶剤を取り除き、固体が乾燥した後に、PXRD測定を行う。結果は下記の表3に示す。
結果によって、懸濁結晶について獲得できる結晶形態は9種類があることが表明され、とりあえず結晶形態A、B、C、D、E、G、H、I、Lと命名する。
1.3 溶析結晶法選別
20mgのロバプラチン三水和物のサンプルを取り、3mlの無水メタノールあるいは無水エタノールの中に溶解させて溶液を整合し、固体を析出するまで、その中に少しずつ下記の有機溶剤を加え、上澄みを取り除き、固体が乾燥した後に、PXRD測定を行う。結果は下記の表4に示す。
結果によって、懸濁結晶について獲得できる結晶形態は7種類があることが表明され、とりあえず結晶形態F、J、K、M、N、O、Pと命名する。
1.4 各結晶形態の表徴
結晶形態A―Pのサンプルに対してPXRD測定を行う以外、またDCS、TGA表徴を行い、その中、採用した各器具の名称、型番とメーカーは下記の表5で示す。
測定結果は以下である。
結晶形態A、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約11.04、12.32、12.61、13.85、15.14、15.55、16.68、17.67、17.86、19.03、20.06、21.00、22.68、22.92、23.76、25.39、25.58、26.37、26.77、27.00、27.71、28.13、29.71、31.42、31.94、32.89、34.29、34.60、36.10、36.93、37.66、40.78、43.41箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態A、その特徴として、DSCパターンは220±5°C近くに放熱ピークがある。
結晶形態B、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約8.25、9.77、11.70、13.13、15.28、16.48、17.22、17.74、19.01、19.56、22.28、23.72、24.04、24.30、25.62、26.20、28.57、30.22、30.61箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態B、その特徴として、DSCパターンは230±5°C近くに放熱ピークがある。
結晶形態C、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約6.79、8.07、12.24、12.61、13.50、16.50、17.83、18.32、18.79、20.09、21.64、22.27、23.19、24.73、27.34、28.35、29.12、31.92箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態C、その特徴として、DSCパターンは228±5°C近くに放熱ピークがある。
結晶形態D、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約6.76、11.07、12.35、12.65、13.88、15.18、15.56、16.68、17.70、17.90、20.08、21.02、22.70、22.92、25.41、25.64、26.41、26.79、27.02、28.15、31.44、31.96、32.96、34.34、34.62、36.93、40.82、43.46箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態D、その特徴として、DSCパターンは218±5°C近くに放熱ピークがある。
結晶形態E、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約6.61、8.09、12.38、13.03、15.40、16.66、17.47、19.07箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態E、その特徴として、DSCパターンは214±5°C近くに放熱ピークがある。
結晶形態F、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約8.21、11.60、12.99、15.24、16.44、17.11、17.55、18.42、19.01、19.20、19.42、21.81、22.17、22.42、23.33、23.85、24.18、24.40、24.77、25.46、25.98、26.13、27.89、28.42、29.03、30.32、31.17、31.94、33.30、36.20、37.62、39.66箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態F、その特徴として、DSCパターンは229±5°C近くに放熱ピークがある。
結晶形態G、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約8.62、10.82、11.03、12.26、12.59、13.82、15.12、15.57、16.59、17.43、17.65、18.48、19.46、20.11、20.37、21.01、22.66、22.86、24.60、25.40、26.33、26.77、27.00、28.11、29.79、31.42、31.94、32.87、34.25、34.58、36.06、40.76、42.75、43.39箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態H、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約8.35、8.53、8.68、12.97、15.24、17.41、18.40、19.13、19.48、20.37、24.68、25.41、30.33、31.66、36.34箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態I、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約6.75、8.39、11.07、11.59、12.32、12.63、12.99、15.20、16.80、17.07、17.57、19.14、19.46、21.00、22.13、22.84、23.29、23.77、24.22、25.82、26.76、28.38、30.34、30.83、31.90、33.63、36.32、38.47箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態J、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約5.94、8.35、9.87、13.05、15.28、16.66、19.15、22.22、22.68、25.09、30.71、33.56箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態K、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約8.29、11.02、12.31、12.61、13.84、15.14、15.53、16.70、17.66、19.05、20.06、20.98、22.68、22.90、25.60、26.37、26.77、26.98、27.68、28.23、29.75、31.40、31.88、32.90、33.81、34.29、34.60、36.10、36.84、37.64、39.93、40.76、41.51、42.36、4 2.70、43.39箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態L、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約6.71、7.91、10.75、11.84、14.06、14.29、15.85、16.78、17.29、19.76、20.20、20.63、21.08、21.58、21.89、22.17、23.87、25.09、26.83、27.02、28.73、29.18、29.92、30.56、31.61、33.95、40.33、41.33箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態M、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約8.05、13.03、15.20、16.19、17.47、18.77、19.32、24.06箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態N、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約7.94、12.67、14.83、16.32、17.16、18.71、21.83、22.44、24.10、24.89、27.97、30.02、30.48箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態O、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約6.75、8.15、16.29、18.95、22.23、24.52、29.93箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
結晶形態P、その特徴として、PXRDパターンに2θ値は約6.61、8.17、13.34、16.52、20.10、24.97、27.02、33.99、41.06箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
1.5 繰り返し、拡大実験
更に結晶形態A―Pを選んで、上述の「1.2懸濁状態の結晶法選別」によってそれぞれ100mg拡大繰り返し実験を行って、結晶形態の可再現性を検証する。結果は下記の表6に示す。
結果によって、結晶形態A―Fが安定的で、結晶形態G―Pのある一部は拡大に困難があり、ある一部は転晶の現象が現れ、更なる考察に適しないことが表明された。
すなわち、常温揮発、懸濁結晶、溶析結晶などの方法をまとめて、原料に対して結晶選別を行い、PXRDで表徴をした後にパターンに対する分析比較を通じて、一応ロバプラチンが16種の結晶形態A―Pが存在する可能性があることを判定した。繰り返して、拡大検証を通じて、最終的に結晶形態A―Fは重複可能性が良いことを確定され、比較的安定した結晶形態となる。その他の結晶形態はある一部は収率が比較的低く、生産を拡大することを行いにくい。ある一部は転晶の現象を生じ、それが不安定な結晶形態だと推定される。そのため、結晶形態A―Fを選んで、更に全面的な考察を行う。
(実施例2)
結晶形態Aと命名されるロバプラチン新結晶形態の調製、製品性質の測定および対比分析
2.1 結晶形態Aと命名するロバプラチン二水和物の調製
(調製例1)
1gのロバプラチン三水和物を計り取り容器に入れ、15mlのトルエンを加え、室温下で48h懸濁攪拌して、結晶を析出して、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥後に白色粉末0.85gを得て、ロバプラチン二水和物となる。
(調製例2)
1gのロバプラチン三水和物を計り取り容器に入れ、15mlのエチルエーテルを加え、室温下で45h懸濁攪拌して、結晶を析出して、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥後に白色粉末0.88gを得て、ロバプラチン二水和物となる。
(調製例3)
1gのロバプラチン三水和物を計り取り容器に入れ、20mlの酢酸ブチルを加え、室温下で50h懸濁攪拌して、結晶を析出して、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥後に白色粉末0.83gを得て、ロバプラチン二水和物となる。
(調製例4)
1gのロバプラチン三水和物を計り取り容器に入れ、25mlの1,4−ジオキサンを加え、室温下で48h懸濁攪拌して、結晶を析出して、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥後に白色粉末0.90gを得て、ロバプラチン二水和物となる。
(調製例5)
1gのロバプラチン三水和物を計り取り容器に入れ、30mlのヘプタンを加え、室温下で46h懸濁攪拌して、結晶を析出して、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗って、真空乾燥後に白色粉末0.87gを得て、ロバプラチン二水和物となる。
(調製例6)
1gのロバプラチン三水和物を計り取り容器に入れ、15mlのメチルtert−ブチルエーテルを加え、室温下で48h懸濁攪拌して、結晶を析出して、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗って、真空乾燥後に白色粉末0.92gを得て、ロバプラチン二水和物となる。
上記の各実施例で調製して得たサンプルは上記の実施例1の中の1.4の方法によって、XRD回折を行った測定をした後、6種類のサンプルの結晶形態は同じだと鑑定され、その特徴ピークは以下である:PXRDパターンは2θ値が約11.04、12.32、12.61、13.85、15.14、15.55、16.68、17.67、17.86、19.03、20.06、21.00、22.68、22.92、23.76、25.39、25.58、26.37、26.77、27.00、27.71、28.13、29.71、31.42、31.94、32.89、34.29、34.60、36.10、36.93、37.66、40.78、43.41箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
元素分析結果は:C18*2HO M=433.36
計算値(%):C 24.95 H 5.11 N 6.46 Pt 45.01
実測値(%):C 24.94 H 5.08 N 6.41 Pt 45.07
この種の結晶形態をA型と命名する。
2.2 結晶形態はAとなるロバプラチン結晶体の製品性質測定および対比分析
1.実験サンプル
本発明のロバプラチン二水和物1―6:それぞれは本発明の実施例1―6の調製方法で得た結晶形態をAとするロバプラチン二水和物である。
対比サンプル1:欧州特許第0324154号明細書の実施例1aの方法で調製して得たロバプラチンを採用して、具体的な調製方法は以下である。
3.8g(0.01Mol)のシス―[トランス―1,2―シクロブチルビス(メチルアミン)―N,N’]―ジクロロプラチナ(II)を20mlの水の中に懸濁させ、40℃まで加熱し、その中に3.39g(0.02Mol)の硝酸銀を加える。1.5時間攪拌した後に、冷蔵庫で冷却させ、析出された塩化銀の沈殿を濾過して除き、そして10mlの水で洗い、濾液を100mlのアルカリ性のイオンを含む交換カラムを通過させ、150mlの水で洗う。それから4.5gの(0.01Mol、20%水溶液)のL―乳酸中へ滴加する。室温下で3日間攪拌した後に、反応混合物を濃縮した後、メタノールの中で溶解しそして活性炭を入れて攪拌して脱色する。また活性炭を濾過して除き、濾液の中にエチルエーテルを加え、急速に濃縮して固体を得て、無定形態のロバプラチンとなる。
対比サンプル2:欧州特許第0611303号明細書の実施例の方法で調製して得たロバプラチン三水和物を採用して、具体的な調製方法は以下である。
3.8g(0.01Mol)のシス―[トランス―1,2―シクロブチルビス(メチルアミン)―N,N’]―ジクロロプラチナ(II)を20mlの水の中に懸濁させ、40℃まで加熱し、その中に3.39g(0.02Mol)の硝酸銀を加える。1.5時間攪拌した後、冷蔵庫で冷却させ、析出した塩化銀の沈殿を濾過して除き、そして10mlの水で洗い、濾液を100mlのアルカリ性のイオンを含む交換カラムを通過させ、150mlの水で洗う。それから4.5g(0.01Mol、20%水溶液)のL―乳酸中へ滴加する。室温下で3日間攪拌した後、反応混合物をおよそ20mlまで濃縮して、冷蔵庫の中で1晩放置する。析出した結晶を吸い込んで濾過させ、濾液を濃縮して、冷蔵庫の中で1晩放置し、また結晶を析出し、また濾過収集して、結晶を集めた後に、20mlの水/アセトン(1/1、V/V)再結晶、得た結晶はロバプラチン三水和物となる。
2.形態鑑定
対比サンプル1:得たロバプラチンは無定形態である。
対比サンプル2:X―放射線の回折を通して、PXRDパターンは2θ値が6.71、8.35、12.89、15.14、16.74、17.45、19.01、19.40、22.07、22.76、23.16、24.30、25.21、25.74、27.08、30.26、30.79の箇所に回折ピークがあって、その2θ値の誤差範囲が0.2より小さく、欧州特許第0611303号明細書の中でその融点が210℃(分解)なることを述べた。
本発明の結晶形態Aのサンプル1―6:X―放射線の回折を通して、PXRDパターンは2θ値が約11.04、12.32、12.61、13.85、15.14、15.55、16.68、17.67、17.86、19.03、20.06、21.00、22.68、22.92、23.76、25.39、25.58、26.37、26.77、27.00、27.71、28.13、29.71、31.42、31.94、32.89、34.29、34.60、36.10、36.93、37.66、40.78、43.41箇所で回折ピークがあって、その2θ値の誤差範囲が0.2より小さい。DSCパターンは117℃ぐらいに1つ広い吸熱ピークがあることを示し、単晶とTGAデータを結び付けて判断して、このピークは恐らく2つの結晶水を失ったことより生じた、220±5℃に一つ放熱ピークがあり、TGAと文献のヨーロッパの欧州特許第0611303号明細書中の融点データを結び付けて判断して、該ピークは溶解ピークである。TGAパターンは150℃の前に9.49%の重量減少があって、2つの結晶水を失ったことにより生じた。サンプル1―6は同一の結晶形態であることが表明され、ロバプラチン二水和物ともなる。
3.溶解度の考察
濃度がそれぞれ60μg/ml、80μg/ml、200μg/ml、400μg/ml、800μg/mlのロバプラチン三水和物の対照溶液を調製し、HPLC法を通じて検量線を作り、得た検量線の方程式はY=4.8641X+20.5794、R=0.9998である。ロバプラチン二水和物のサンプル6および対比サンプル2にて飽和水溶液(懸濁液)を整合し、25℃下でシェーキングテーブル(撹拌機)に置いて6h揺るがして、それから濾過して、適切な倍数を希釈して、HPLC分析を行う。溶解度結果は下記の表7に示す。
結果について:本発明で得たロバプラチン二水和物の可溶性(溶解性)がロバプラチン三水和物より優れることが表明された。
4.ロバプラチン新結晶形態の品質対比研究
ロバプラチン二水和物の6つのサンプル、対比サンプル1―2をそれぞれ20mg取り、製品の水分、不純物の含有量、活性成分の含有量、収率などを指標にして、製品の品質と収率を考察する。結果を下記の表8に示す。
上記の結果について:ロバプラチン無水物及びロバプラチン三水和物と比べ、本発明が得たロバプラチン新結晶形態Aは含有量の高い、不純物が低い、収率の良い特徴があることを表明した。
注1:含有量の測定方法:高効率の液体クロマトグラフィー分析によって測定する。液クロ条件:オクタデカン基のシランが結合したシリカゲルをフィラーとして、リン酸二水素カリウムの溶液:アセトニトリル=92:8を流動相として、測定波長を210nmにし、柱温度は40℃、ロバプラチンピークによって計算した理論板数は1000より低くない、ロバプラチンピークと不純物ピークの分解度は要求を満たす。対照品溶液の調製:ロバプラチン三水和物対照品10mgを取り、精密に計り50mgの計量フラスコに置いて、目盛りまで水で希釈し、均一に振って得る。供試品溶液の調製:サンプルを各20mg取り、精密に計り、それぞれ100mgの計量フラスコに置き、目盛りまで水で希釈し、均一に振って得る。測定と結果:精密的に各対照品とサンプル溶液をそれぞれ10μl計り取り、それぞれを液体クロマトグラフに注ぎ込んで、クロマトグラムを記録して、外標準法によってピークの面積で計算し、無水物によって計算して得て、標準範囲は97.0%―102%である。
注2:不純物の検査方法:薄層クロマトグラフィーを用いてロバプラチン、1,2―ジアミノメチル基のシクロブタン(CBMA)、乳酸などのすでに知っているのと未知な不純物の含有量を測定する。展開剤:エタノール:クロロフォルム:25%アンモニア水:水=53:39:15:1.5(体積比)、薄層クロマトグラフィー板:シリカゲル60F25410×10の薄いプライウッド。開いた後にヨウ素蒸気の中で0.3%のニンヒドリン(ninhydrin)試薬とp−ニトロソジメチルアニリン(para−nitroso−dimethylaniline)の試薬で顕色し、不純物CBMAおよび未知な不純物を検査する。
注3:水分の測定方法:KarlFischer方法を採用して測定する。二水和物が含んだ水分の理論量は8.77%で、三水和物が含んだ水分の理論量は11.96%である。
5.安定性考察
本発明の実施例で調製して得たサンプル6と対比サンプル2をそれぞれ60℃のオーブンの内に置き、相対湿度がおよそ95%の環境の下で、照度がおよそ4500luXのライトスタビリティ試験箱(光照機能があるのサーモスタット)の内で、それぞれ5日、10日間の後でサンプルを取り出してPXRDテストおよび、HPLC分析を行い、サンプルの高温、高湿度、光照条件下で安定性を考察し、結果は表9に示す。
上述の試験結果は、本発明のロバプラチンは新結晶形態で、溶解度はロバプラチン三水和物より高く、収率と純度はとても理想的で、高温、高湿度、光照考察結果から見れば、ロバプラチン新結晶形態の安定性が良く、転晶現象が生じなく、HPLC結果は有効な成分含有量がロバプラチン三水和物より優れ、しかも明らかな変化が発生していないことを表明して、本発明のロバプラチンの新結晶形態の安定性はロバプラチン三水和物より優れ、潮解しにくい、流動性が良いことを示した。
(実施例3)
結晶形態Bと命名されるロバプラチン新結晶形態の調製、製品性質の測定および対比分析
3.1 結晶形態Bと命名されるロバプラチン新結晶形態の調製
(調製例1)
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、30mlのトルエンを加え、室温下で48h懸濁攪拌して、濾過、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.73gであり、ロバプラチン二水和物となる。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中で置いて、無水メタノール40mlを加えて、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、換気フードに置きゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥した後得た白色粉末は0.74gであり、ロバプラチンの新結晶形態Bとなる。
(調製例2)
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、15mlのメチルtert−ブチルエーテルを加え、室温下で48h懸濁攪拌して、濾過、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.84gであり、ロバプラチン二水和物となる。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中で置いて、無水メタノール50mlを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、換気フードに置きゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥した後得た白色粉末0.76gは、ロバプラチンの新結晶形態Bとなる。
(調製例3)
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、20mlの酢酸ブチルを加え、室温下で50h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.68gであり、ロバプラチン二水和物となる。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中で置いて、n−ヘキサン20mlを加えて、室温下で48h懸濁攪拌して、結晶を析出し、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥した後得た白色粉末0.75gは、ロバプラチンの新結晶形態Bとなる。
(調製例4)
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、25mlの1,4−ジオキサンを加え、室温下で、45h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.76gであり、ロバプラチン二水和物となる。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中で置いて、アセトン15mlを加えて、室温下で48h懸濁攪拌して、結晶を析出し、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥した後得た白色粉末0.78gは、ロバプラチンの新結晶形態Bとなる。
(調製例5)
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、30mlのn−ヘプタンを加え、室温下で、50h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.75gであり、ロバプラチン二水和物となる。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中で置いて、酢酸エチル18mlを加えて、室温下で50h懸濁攪拌して、結晶を析出し、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥した後得た白色粉末0.75gは、ロバプラチンの新結晶形態Bとなる。
(調製例6)
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、15mlのエチルエーテルを加え、室温下で48h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.78gであり、ロバプラチン二水和物となる。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中で置いて、ニトロメタン25mlを加えて、室温下で48h懸濁攪拌して、結晶を析出し、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥した後得た白色粉末0.77gは、ロバプラチンの新結晶形態Bとなる。
(調製例7)
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、18mlのメチルtert−ブチルエーテルを加え、室温下で48h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.82gであり、ロバプラチン二水和物となる。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中で置いて、テトラヒドロフラン30mlを加えて、室温下で46h懸濁攪拌して、結晶を析出し、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥した後得た白色粉末0.79gは、ロバプラチンの新結晶形態Bとなる。
(調製例8)
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、25mlのメチルtert−ブチルエーテルを加え、室温下で、46h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.83gであり、ロバプラチン二水和物となる。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中で置いて、ジクロロメタン15mlを加えて、室温下で48h懸濁攪拌して、結晶を析出し、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥した後得た白色粉末0.76gは、ロバプラチンの新結晶形態Bとなる。
(調製例9)
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、30mlのメチルtert−ブチルエーテルを加え、室温下で、48h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.85gであり、ロバプラチン二水和物となる。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中で置いて、アセトニトリル25mlを加えて、室温下で48h懸濁攪拌して、結晶を析出し、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥した後得た白色粉末0.78gは、ロバプラチンの新結晶形態Bとなる。
(調製例10)
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、15mlのメチルtert−ブチルエーテルを加え、室温下で、48h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.84gであり、ロバプラチン二水和物となる。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中で置いて、2−メチルエチルケトン20mlを加えて、室温下で48h懸濁攪拌して、結晶を析出し、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥した後得た白色粉末0.73gは、ロバプラチンの新結晶形態Bである。
(調製例11)
ロバプラチン三水和物を1g計り取り容器の中に入れ、40mlの無水メタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、乾燥後得た白色粉末0.68gは、ロバプラチンの結晶形態Bとなる。
(調製例12)
ロバプラチン三水和物を1g計り取り容器の中に入れ、85mlの無水エタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、乾燥後得た白色粉末0.70gは、ロバプラチンの結晶形態Bとなる。
上記各調製例1―10の中のステップaによって調製して得たサンプルを上記実施例1.4節の方法でXRD回折測定を行った後、10種類のサンプルの結晶形態が同様となり、結晶形態Aであることが鑑定され、その詳しい鑑定データは前記の具体的な実施方式中の第(1)一部の「本発明の第一実施形態」の鑑定データと上記実施例2の中に示したデータと同様である。
他方、上記各調製例1―10の中のステップb及び調製例11−12中に調製して得たサンプルを上記実施例1.4節の方法でXRD回折測定を行った後、12種類のサンプルの結晶形態が同様であることが鑑定され、その特徴として、PXRDパターンに2θ角値が約8.25、9.77、11.70、13.13、15.28、16.48、17.22、17.74、19.01、19.56、22.28、23.72、24.04、24.30、25.62、26.20、28.57、30.22、30.61箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする。
該結晶形態はBと命名される。
3.2 結晶形態がBとなる製品性質測定および対比分析
1.実験サンプル
サンプル1―12:それぞれは本発明の調製例1―12の調製方法で得た結晶形態をBとなるロバプラチン化合物である。
対比サンプル1:前記実施例2の2.2部分の対比サンプル1と同様に、欧州特許第0324154号明細書の実施例1aの方法で調製して得たロバプラチンを採用して、具体的な調製方法は前記実施例2の2.2部分の対比サンプル1の調製方法と同様である。
対比サンプル2:前記実施例2の2.2部分の対比サンプル2と同様に、欧州特許第0611303号明細書の実施例の方法で調製して得たロバプラチン三水和物を採用して、具体的な調製方法は前記実施例2の2.2部分の対比サンプル2の調製方法と同様である。
2.形態の鑑定
鑑定の結果は実施例2の2.2部分の対比サンプル1と対比サンプル2と同様に、具体的に次の通りである。
対比サンプル1:得たロバプラチンは無定形態である。
対比サンプル2:X―放射線の回折を通して、PXRDパターンは2θ値が約6.71、8.35、12.89、15.14、16.74、17.45、19.01、19.40、22.07、22.76、23.16、24.30、25.21、25.74、27.08、30.26、30.79箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲が0.2より小さく、欧州特許第0611303号明細書の中でその融点が210℃(分解)となることを述べた。
本発明のサンプル1―12:X―放射線回折を通して、PXRDパターンは2θ値が約8.25、9.77、11.70、13.13、15.28、16.48、17.22、17.74、19.01、19.56、22.28、23.72、24.04、24.30、25.62、26.20、28.57、30.22、30.61箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲が0.2より小さく、DSCパターンは230±5℃に一つ放熱ピークがあり、TGAと欧州特許第0611303号明細書の融点データを結び付けて判断して、このピークは熔融分解ピークである。サンプル1―12は同一結晶形態であり、ロバプラチンの新結晶形態Bともなる。
3.溶解度考察
濃度がそれぞれ60μg/ml、80μg/ml、200μg/ml、400μg/ml、800μg/mlのロバプラチン三水和物の対照溶液を調製し、HPLC法を通じて検量線を作り、得た検量線の方程式はY=4.8641X+20.5794、R=0.9998である。ロバプラチン新結晶形態Bのサンプル1および対比サンプル2を飽和水溶液(懸濁コロイド)に整合し、25℃下でシェーキングテーブル(撹拌機)に置いて6h揺るがして、それから濾過して、適切な倍数を希釈して、HPLC分析を行う。溶解度結果は下記の表10に示す。
結果について:本発明が得たロバプラチン化合物の溶解性はロバプラチン三水和物より優れることを表明した。
4.ロバプラチン新結晶形態の品質対比研究
サンプル1−12、対比サンプル1―2を各50mg取り、製品の水分、不純物の含有量、活性成分の含有量、収率などを指標にして、製品の品質と収率を考察する。三水和物の水分含有理論量は11.96%で、結果を下記の表11に示す。
上記の結果について:ロバプラチン無水物及びロバプラチン三水和物と比べ、本発明が得たロバプラチン新結晶形態Bは含有量が高く、不純物が低く収率が良い特徴があることを表明した。
注1:含有量の測定方法:前記実施例2の2.2部分と同様である。
注2:不純物の検査方法:前記実施例2の2.2部分と同様である。
注3:水分の測定方法:前記実施例2の2.2部分と同様である。
5.安定性考察
本発明の実施例3で調製して得たロバプラチン結晶体Bのサンプル1と対比サンプル2をそれぞれ60℃のーブンの内に置き、相対湿度がおよそ95%である環境下で、照度がおよそ4500luxのライトスタビリティ試験箱(光照機能があるのサーモスタット)の内で、それぞれ5日、10日間の後でサンプルを取り出してPXRDテストおよびHPLC分析を行い、高温条件下でのサンプルの安定性を考察し、結果は下記の表12に示す。
上述の試験結果は、本発明のロバプラチンは新結晶形態Bが、溶解度はロバプラチン三水和物より高く、収率と純度はとても理想的で、高温、高湿度、光照考察結果から見れば、ロバプラチン新結晶形態Bは安定性が良く、転晶現象は生じなく、HPLC結果で有効な成分含有量がロバプラチン三水和物より優れ、しかも明らかな変化が発生していないことを表明して、本発明のロバプラチン新結晶形態の安定性は既存のロバプラチンより優れ、潮解粘りしにくい、流動性が良いと表した。
(実施例4):結晶形態Fと命名されたロバプラチン新結晶形態の調製、製品性質の測定および対比分析
4.1 結晶形態Fと命名されるロバプラチン新結晶形態の調製
調製例1
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、30mlのトルエンを加え、室温下で48h懸濁攪拌して、濾過、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.73gであり、ロバプラチン二水和物となる。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中に置いて、メタノール40mlを加えて、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりとエチレングリコールジメチルエテールを120ml入れ、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで洗い、真空乾燥した後得た白色粉末は0.71gであり、ロバプラチンの新結晶形態Fとなる。
調製例2
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、15mlのメチルtert−ブチルエーテルを加え、室温下で48h懸濁攪拌して、濾過、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.84gであり、ロバプラチン二水和物である。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中に置いて、メタノール50mlを加えて、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと150mlのn−ヘキサンを加え、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで洗い、真空乾燥した後得た白色粉末は0.68gであり、ロバプラチンの新結晶形態Fとなる。
調製例3
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、20mlの酢酸ブチルを加え、室温下で50h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.68gであり、ロバプラチン二水和物となる。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中に置いて、エタノールを80ml加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと200ml酢酸エチルを加え、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで洗い、真空乾燥した後得た白色粉末は0.70gであり、ロバプラチンの新結晶形態Fとなる。
調製例4
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、25mlの1,4−ジオキサンを加え、室温下で45h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.76g、ロバプラチン二水和物である。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中に置いて、エタノールを90ml加えて、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりとアセトンを180ml加え、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで洗い、真空乾燥した後得た白色粉末は0.72gであり、ロバプラチンの新結晶形態Fとなる。
調製例5
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、30mlのn−ヘプタンを加え、室温下で50h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.75gであり、ロバプラチン二水和物である。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中に置いて、メタノールを45ml加えて、室温下に固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりとニトロメタンを160ml加え、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで洗い、真空乾燥した後得た白色粉末は0.69gであり、ロバプラチンの新結晶形態Fとなる。
調製例6
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、15mlのエチルエーテルを加え、室温下で、48h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.78gであり、ロバプラチン二水和物となる。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中に置いて、メタノールを40ml加えて、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりとアセトニトリルを150ml加え、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで洗い、真空乾燥した後得た白色粉末は0.73gであり、ロバプラチンの新結晶形態Fとなる。
調製例7
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、15mlのメチルtert−ブチルエーテルを加え、室温下で、48h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.84gであり、ロバプラチン二水和物である。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中に置いて、エタノールを85mlを加えて、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりとテトラヒドロフランを180ml加え、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで洗い、真空乾燥した後得た白色粉末は0.67gであり、ロバプラチンの新結晶形態Fとなる。
調製例8
a、ロバプラチン二水和物の調製:ロバプラチン三水和物を2g計り取り容器の中に入れ、20mlのメチルtert−ブチルエーテルを加え、室温下で46h懸濁攪拌して、濾過し、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は1.80gであり、ロバプラチン二水和物である。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を1g計り取り、容器の中に置いて、メタノールを40ml加えて、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりとジクロロメタンを150ml加え、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで洗い、真空乾燥した後得た白色粉末は0.66gであり、ロバプラチンの新結晶形態Fとなる。
上記各調製例1―8の中のステップaによって調製して得たサンプルを上記実施例1.4節の方法でXRD回折測定を行った後、8種類のサンプルの結晶形態が同様で、該結晶形態はAとなり、その詳しい鑑定データは前記の具体的な実施方法中の第(1)部分の「本発明の第一実施形態」の鑑定データと上記実施例2の中に示したデータと同様である。
他方、上記各調製例1―8で調製して得たサンプルを上記実施例1.4節の方法によってXRD回折測定を行った後、8種類のサンプルの結晶形態が同様と鑑定され、その特徴ピークは以下であり、PXRDパターン中に2θ角値が約8.21、11.60、12.99、15.24、16.44、17.11、17.55、18.42、19.01、19.20、19.42、21.81、22.17、22.42、23.33、23.85、24.18、24.40、24.77、25.46、25.98、26.13、27.89、28.42、29.03、30.32、31.17、31.94、33.30、36.20、37.62、39.66箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲が±0.2とする。該結晶形態はFと命名される。
4.2 製品性質測定および対比分析
1.実験サンプル
サンプル1―8:本発明の調製例1―8の調製方法で得た。
対比サンプル1:前記実施例2の2.2部分の対比サンプル1と同じ、欧州特許第0324154号明細書の実施例1aの方法で調製して得たロバプラチンを採用して、具体的な調製方法は前記実施例2の2.2部分の対比サンプル1の調製方法と同様である。
対比サンプル2:前記実施例2の2.2部分の対比サンプル2と同じ、欧州特許第0611303号明細書の実施例の方法で調製して得たロバプラチン三水和物を採用して、具体的な調製方法は前記実施例2の2.2部分の対比サンプル2の調製方法と同様である。
2.形態の鑑定
鑑定の結果は実施例2の2.2部分の対比サンプル1と対比サンプル2と同様で、具体的に次の通りである。
対比サンプル1:得たロバプラチンは無定形態である。
対比サンプル2:X―放射線の回折を通して、PXRDパターンは2θ値が約6.71、8.35、12.89、15.14、16.74、17.45、19.01、19.40、22.07、22.76、23.16、24.30、25.21、25.74、27.08、30.26、30.79箇所に回折ピークがあり、その2θ値の誤差範囲が0.2より小さく、欧州特許第0611303号明細書の中でその融点が210℃(分解)になることを述べた。
本発明のサンプル1―8:前述のようにX―放射線の回折を通して、PXRDパターンは2θ値が約8.21、11.60、12.99、15.24、16.44、17.11、17.55、18.42、19.01、19.20、19.42、21.81、22.17、22.42、23.33、23.85、24.18、24.40、24.77、25.46、25.98、26.13、27.89、28.42、29.03、30.32、31.17、31.94、33.30、36.20、37.62、39.66箇所で回折ピークがあって、その2θ値の誤差範囲が0.2より小さい。DSCパターンは229℃付近に1つ放熱ピークがあることを示し、TGAデータと文献の融点データを結び付けて判断して、このピークは熔融分解ピークであり、サンプル1―8は同一の結晶形態であることが表明され、ロバプラチンの新結晶形態Fともなる。
3.溶解度の考察
濃度がそれぞれ60μg/ml、80μg/ml、200μg/ml、400μg/ml、800μg/mlのロバプラチン三水和物の対照溶液を調製、HPLC法を通じて検量線を作り、得た検量線の方程式はY=4.8641X+20.5794、R=0.9998である。ロバプラチン新結晶形態のサンプル6および対比サンプル2を飽和水溶液(懸濁コロイド)に製合し、25℃下でシェーキングテーブル(撹拌機)に置いて6hに揺るがして、それから濾過して、適切な倍数を希釈して、HPLC分析を行う。溶解度結果は下記の表13に示す。
結果について:本発明が得たロバプラチン化合物の溶解性はロバプラチン三水和物より優れることを表明した。
4.ロバプラチン新結晶形態の品質対比研究
サンプル1−8、対比サンプル1―2をそれぞれ20mg取り、製品の水分、不純物の含有量、活性成分の含有量、収率などを指標にして、製品の品質と収率を考察する。結果を下記の表14に示す。
上記の結果について:ロバプラチン無水物及びロバプラチン三水和物と比べ、本発明が得たロバプラチン新結晶形態Fは含有量が高く、不純物が低く、収率の良い特徴があることが表明された。
注1:含有量の測定方法:前記実施例2の2.2部分と同様である。
注2:不純物の検査方法:前記実施例2の2.2部分と同様である。
注3:水分の測定方法:前記実施例2の2.2部分と同様である。
5.安定性考察
本発明の実施例で調製して得たサンプル6と対比サンプル2をそれぞれ60℃のオーブンの内に置き、相対湿度がおよそ95%の環境の下で、照度がおよそ4500luxのライトスタビリティ試験箱(光照機能があるのサーモスタット)の内で、それぞれ5日、10日間後にサンプルを取り出してPXRDテストおよび、HPLC分析を行う、高温条件下でのサンプルの安定性を考察し、結果は下記の表15に示す。
上述の試験結果は、本発明のロバプラチンは新結晶形態Fで、溶解度はロバプラチン三水和物より高く、収率と純度はとても理想的で、高温、高湿度、光照考察結果から見れば、ロバプラチン新結晶形態は安定性が良く、転晶現象が発生せず、HPLC結果は有効な成分含有量がロバプラチン三水和物より優れ、しかも明らかな変化が発生していないことを表明して、本発明のロバプラチン新結晶形態の安定性が良いと表した。
(付記)
(付記1)
結晶構造中に2分子の結晶水を含む、ことを特徴とするロバプラチン化合物結晶体。
(付記2)
結晶形態はAで、PXRDパターンは2θ値が約11.04、12.32、12.61、13.85、15.14、15.55、16.68、17.67、17.86、19.03、20.06、21.00、22.68、22.92、23.76、25.39、25.58、26.37、26.77、27.00、27.71、28.13、29.71、31.42、31.94、32.89、34.29、34.60、36.10、36.93、37.66、40.78、43.41の箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする、ことを特徴とする付記1に記載のロバプラチン化合物結晶体。
(付記3)
融点Tm.p.=220±5℃である、ことを特徴とする付記2に記載のロバプラチン化合物結晶体。
(付記4)
結晶形態はAで、その結晶は斜方晶系に属して、空間群はP212121で、単位格子のパラメーターはa=10.601(2)Å、b=14.020(3)Å、c=9.759(2)Å、α=β=γ=90.0°、単位格子の体積V=1450.5(5)Å3、単位格子内でアシンメトリー単位数はZ=4である、ことを特徴とする付記1に記載のロバプラチン化合物結晶体。
(付記5)
ロバプラチン三水和物を懸濁結晶溶剤に加え、懸濁状態は攪拌して、結晶を析出して、溶剤を取り除いた後に乾燥して該結晶を得るステップを含む、ことを特徴とする付記1―4のいずれか1つに記載のロバプラチン化合物結晶体の調製方法。
(付記6)
溶剤を取り除いた後、乾燥する前にエチルエーテルを用いて洗い、前記乾燥は真空乾燥とする、ことを特徴とする付記5に記載の方法。
(付記7)
前記ロバプラチン三水和物と結晶溶剤の質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1:15−30である、ことを特徴とする付記5または6に記載の方法。
(付記8)
前記結晶溶剤は、メチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選択される、ことを特徴とする付記5―7のいずれか1つに記載の方法。
(付記9)
懸濁を室温下で行い、懸濁45―50hを優先的に選別する、ことを特徴とする付記5―8のいずれか1つに記載の方法。
(付記10)
結晶形態はBで、PXRDパターンは2θ値が約8.25、9.77、11.70、13.13、15.28、16.48、17.22、17.74、19.01、19.56、22.28、23.72、24.04、24.30、25.62、26.20、28.57、30.22、30.61の箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする、ことを特徴とするロバプラチン化合物結晶体。
(付記11)
融点Tm.p.=230±5℃である、ことを特徴とする付記10に記載のロバプラチン化合物結晶体。
(付記12)
ロバプラチン三水和物の中に無水メタノールあるいは無水エタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、結晶を分離し、乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Bとなるステップを含む、ことを特徴とする付記10または11に記載のロバプラチン化合物結晶体の調製方法。
(付記13)
ロバプラチン二水和物の中に無水メタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、結晶を分離し、乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Bとなるステップb)を含む、ことを特徴とする付記10または11に記載のロバプラチン化合物結晶体の調製方法。
(付記14)
ロバプラチン二水和物の中に有機溶剤を加え、室温下で懸濁攪拌して、結晶を析出して、該結晶を分離し、乾燥後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Bとなるステップb)を含む、ことを特徴とする付記10または11に記載のロバプラチン化合物結晶体の調製方法。
(付記15)
前記ロバプラチン二水和物の調製方法は、
ロバプラチン三水和物に懸濁結晶溶剤を加え、懸濁攪拌して、結晶を析出して、溶剤を取り除いた後にエチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥で該ロバプラチン二水和物の結晶を得るステップa)を含む、ことを特徴とする付記13または14に記載の方法。
(付記16)
ステップa)の中、前記結晶溶剤は、メチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn―ヘプタンから選択され、ロバプラチン三水和物と結晶溶剤の質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1:15−30である、ことを特徴とする付記15に記載の方法。
(付記17)
ステップb)の中、結晶を分離した後、乾燥する前にエチルエーテルを用いて洗い、前記乾燥は真空乾燥とする、ことを特徴とする付記13―14のいずれか1つまたは15−16のいずれか1つに記載の方法。
(付記18)
ステップb)において、懸濁を室温下で行い、懸濁45―50hを優先的に選別する、ことを特徴とする付記14または15−17のいずれか1つに記載の方法。
(付記19)
ステップb)の中、無水メタノールとロバプラチン二水和物の質量体積比はロバプラチン二水和物:無水メタノール=1:40―50である、ことを特徴とする付記13または15−18のいずれか1つに記載の方法。
(付記20)
前記ステップb)において、有機溶剤は、n−ヘキサン、アセトン、酢酸エチル、ニトロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、2―ブタノンあるいはジクロロメタンから選択され、質量体積比はロバプラチン二水和物:有機溶剤=1:15―30である、ことを特徴とする付記14または15−19のいずれか1つに記載の方法。
(付記21)
前記無水メタノールとロバプラチン三水和物の質量体積比はロバプラチン三水和物:無水メタノール=1:40―50;無水エタノールとロバプラチン三水和物の質量体積比はロバプラチン三水和物:無水エタノール=1:80―90である、ことを特徴とする付記12に記載の方法。
(付記22)
結晶形態はFとなり、PXRDパターンは2θ値が約8.21、11.60、12.99、15.24、16.44、17.11、17.55、18.42、19.01、19.20、19.42、21.81、22.17、22.42、23.33、23.85、24.18、24.40、24.77、25.46、25.98、26.13、27.89、28.42、29.03、30.32、31.17、31.94、33.30、36.20、37.62、39.66の箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする、ことを特徴とするロバプラチン化合物結晶体。
(付記23)
融点Tm.p.=229±5℃である、ことを特徴とする付記22に記載のロバプラチン化合物結晶体。
(付記24)
ロバプラチン二水和物の中に、メタノールあるいはエタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと有機溶剤を加え、結晶を析出した後に、該結晶を分離し、乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Fとなるステップb)を含む、ことを特徴とする付記22または23に記載のロバプラチン化合物結晶体の調製方法。
(付記25)
前記ロバプラチン二水和物の調製方法は、
ロバプラチン三水和物に懸濁結晶溶剤を加え、懸濁攪拌して、結晶を析出して、溶剤を取り除いた後に、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥で該ロバプラチン二水和物の結晶を得るステップa)を含む、ことを特徴とする付記24に記載の方法。
(付記26)
ステップa)の中、前記結晶溶剤は、メチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選択され、前記ロバプラチン三水和物と結晶溶剤の質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1:15−30である、ことを特徴とする付記25に記載の方法。
(付記27)
ステップb)の中、結晶を分離した後、乾燥する前にエチルエーテルを用いて洗い、前記乾燥は真空乾燥とする、ことを特徴とする付記24―26のいずれか1つに記載の方法。
(付記28)
ステップb)において有機溶剤は、エチレンジメチルエーテル、n−ヘキサン、酢酸エチル、酢酸エチル、アセトン、ニトロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフランあるいはジクロロメタンから選択される、ことを特徴とする付記24−26のいずれか1つに記載の方法。
(付記29)
前記ステップb)においてロバプラチン二水和物と有機溶剤との質量体積比はロバプラチン二水和物:有機溶剤=1:120―200である、ことを特徴とする付記24−28のいずれか1つに記載の方法。
(付記30)
前記ステップb)においてロバプラチン二水和物とメタノールとの質量体積比はロバプラチン二水和物:メタノール=1:40―50;ロバプラチン二水和物とエタノールとの質量体積比はロバプラチン二水和物:エタノール=1:80―90である、ことを特徴とする付記24−29のいずれか1つに記載の方法。
(付記31)
付記1−4のいずれか1つ、10、11、22または23に記載のロバプラチン化合物結晶体を活性成分とする、ことを特徴とする薬物の組成物。
(付記32)
前記薬物の組成物の最小ユニットの中に含んだロバプラチン化合物結晶体の量は5mg、10mgあるいは50mgとする、ことを特徴とする付記31に記載の薬物の組成物。
(付記33)
前記薬物の組成物が任意の臨床の上で受けとれる薬物の剤形である、ことを特徴とする付記31または32に記載の薬物の組成物。
(付記34)
剤形は注射用凍結乾燥製剤である、ことを特徴とする付記31―33のいずれか1つに記載の薬物の組成物。
(付記35)
付記1―4のいずれか1つ、10、11、22または23に記載のロバプラチン化合物結晶体、あるいは付記31―34のいずれか1つに記載の薬物の組成物の抗がん薬の調製においての応用。
(付記36)
乳癌、小細胞肺癌あるいは慢性粒細胞性白血病の治療に用いる付記1―4のいずれか1つ、10、11、22または23に記載のロバプラチン化合物結晶体、あるいは付記31―34のいずれか1つに記載の薬物の組成物。
他方、本発明はまた一種の上述のロバプラチン化合物の調製の方法を提供し、その特徴を有し、次の通りのステップを含む。
ロバプラチン三水和物を懸濁結晶溶剤に加え、懸濁状態に攪拌して、結晶を析出して、溶剤を取り除いた後に乾燥して該結晶を得る。
好ましくは、該方法の中で、溶剤を取り除いた後に、乾燥の前にエチルエーテルを用いて洗い、上記乾燥は真空乾燥である。
好ましくは、該方法の中で、上記ロバプラチン三水和物と結晶溶剤の質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1(g):15―30(mL)である。
好ましくは、該方法の中で、上記結晶の溶剤は、メチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選択される。
好ましくは、該方法の中で、上記懸濁を室温下で行い、懸濁45―50hを優先的に選ぶ。
他方、本発明は一種の結晶形態がBとなるロバプラチン結晶体の調製方法を提供して、下記のステップを含む。
ロバプラチン三水和物の中で無水メタノールあるいは無水エタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、該結晶を分離させ、乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Bとなる。
好ましくは、上記の調製方法の中で、上記無水メタノールとロバプラチン三水和物の質量体積比はロバプラチン三水和物:無水メタノール=1(g):40―50(mL);無水エタノールとロバプラチン三水和物の質量体積比はロバプラチン三水和物:無水エタノール=1(g):80―90(mL)である。
好ましくは、上記の調製方法の中に、上記ロバプラチン二水和物の調製方法は下記のステップa)を含む。
ロバプラチン三水和物に懸濁結晶溶剤を加え、懸濁攪拌して、結晶を析出して、溶剤を取り除いた後に、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥で該二水和物の結晶を得る。
好ましくは、上記調製方法の中、ステップa)において、上記ロバプラチン三水和物と結晶溶剤の質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1(g):15―30(mL)である。
好ましくは、上記調製方法の中で、ステップa)において、上記結晶溶剤はメチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選択される。
好ましくは、上記調製方法の中に、ステップb)において、結晶を分離した後、乾燥の前にエチルエーテルを用いて洗い、上記乾燥は真空乾燥である。
好ましくは、上記調製方法の中で、ステップb)において、上記懸濁を室温下で行い、懸濁45―50hを最適案とする。
好ましくは、上述の調製方法の中で、上記ステップb)中の無水メタノールとロバプラチン二水和物との質量体積比はロバプラチン二水和物:無水メタノール=1(g):40―50(mL)となる。
好ましくは、上述の調製の方法の中で、上記ステップb)において、有機溶剤がアルキル、アセトン、酢酸エチル、ニトロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、2―ブタノンあるいはジクロルメタンから選択され、質量体積比はロバプラチン二水和物:有機溶剤=1(g):15―30(mL)である。
好ましくは、その中、ステップa)において、上記ロバプラチン三水和物と結晶溶剤の質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1(g):15―30(mL)である。
好ましくは、その中で、ステップa)において、上記結晶溶剤はメチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選択される。
好ましくは、その中で、ステップb)において、結晶を分離した後、乾燥の前にエチルエーテルを用いて洗い、上記乾燥は真空乾燥とする。
好ましくは、その中で、上記ステップb)において、有機溶剤がエチレングリコールジメチルエーテル、n−ヘキサン、酢酸エチル、アセトン、ニトロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、あるいはジクロルメタンから選択される。
好ましくは、その中で、上記ステップb)において、ロバプラチン二水和物と有機溶剤との質量体積比はロバプラチン二水和物:有機溶剤=1(g):120―200(mL)である。
好ましくは、その中で、上記ステップb)において、ロバプラチン二水和物とメタノールとの質量体積比はロバプラチン二水和物:メタノール=1(g):40―50(mL)である。ロバプラチン二水和物とエタノールとの質量体積比はロバプラチン二水和物:エタノール=1(g):80―90(mL)である。
一方、本発明は一種の調製が簡単で、操作し易い、拡大生産に適合するロバプラチン新結晶形態Aの調製の方法を提供し、下記のステップを含む。
ロバプラチン三水和物を計り取り、有機溶剤を加え、室温下で45−50h懸濁攪拌して、濾過、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥後に得た白色粉末は、ロバプラチン二水和物である。上記有機溶剤はメチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選ぶ。質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1(g):15―30(mL)である。
b、目標結晶形態の調製:ステップaで得たロバプラチン二水和物を計り取り、容器の中に置いて、無水メタノールを加えて、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を濾過除き、換気フードに置きゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、該結晶を濾過分離出し、エチルエーテルで2―3回洗い、真空乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの新結晶形態Bとなる。
上記ステップbの中、上記質量体積比はロバプラチン二水和物:無水メタノール=1(g):40―50(mL)である。
上記ステップbの中、有機溶剤はn−ヘキサン、アセトン、酢酸エチル、ニトロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、2―ブタノンあるいはジクロルメタンから選択され、質量体積比はロバプラチン二水和物:有機溶剤=1(g):15―30(mL)である。
もう一つ他の最適な実施方法の中で、本発明の最適案とする上記ロバプラチン新結晶形態Bの調製方法はまたこのようにできる。ロバプラチン三水和物の中に無水メタノールあるいは無水エタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、該結晶を分離出し、乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Bとする。質量体積比はロバプラチン三水和物:無水メタノール=1(g):40―50(mL);ロバプラチン三水和物:無水アルコール=1(g):80―90(mL)である。
上記ステップbの中、有機溶剤はエチレングリコールジメチルエーテル、ノルマルヘキサン、酢酸エチル、アセトン、ニトロベンゼン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、あるいはジクロルメタンから選択される。ロバプラチン二水和物と有機溶剤との質量体積比はロバプラチン二水和物:有機溶剤=1(g):120―200(mL)である。
上記ステップbの中にロバプラチン二水和物とメタノールの質量体積比はロバプラチン二水和物:メタノール=1(g):40―50(mL)、ロバプラチン二水和物とエタノールの質量体積比はロバプラチン二水和物:エタノール=1(g):80―90(mL)である。
上記各調製例1―8の中のステップaによって調製して得たサンプルを上記実施例1.4節の方法でXRD回折測定を行った後、8種類のサンプルの結晶形態が同様で、該結晶形態はとなり、その詳しい鑑定データは前記の具体的な実施方法中の第(1)部分の「本発明の第一実施形態」の鑑定データと上記実施例2の中に示したデータと同様である。

Claims (36)

  1. 結晶構造中に2分子の結晶水を含む、ことを特徴とするロバプラチン化合物結晶体。
  2. 結晶形態はAで、PXRDパターンは2θ値が約11.04、12.32、12.61、13.85、15.14、15.55、16.68、17.67、17.86、19.03、20.06、21.00、22.68、22.92、23.76、25.39、25.58、26.37、26.77、27.00、27.71、28.13、29.71、31.42、31.94、32.89、34.29、34.60、36.10、36.93、37.66、40.78、43.41の箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする、ことを特徴とする請求項1に記載のロバプラチン化合物結晶体。
  3. 融点Tm.p.=220±5℃である、ことを特徴とする請求項2に記載のロバプラチン化合物結晶体。
  4. 結晶形態はAで、その結晶は斜方晶系に属して、空間群はP2で、単位格子のパラメーターはa=10.601(2)Å、b=14.020(3)Å、c=9.759(2)Å、α=β=γ=90.0°、単位格子の体積V=1450.5(5)Å3、単位格子内でアシンメトリー単位数はZ=4である、ことを特徴とする請求項1に記載のロバプラチン化合物結晶体。
  5. ロバプラチン三水和物を懸濁結晶溶剤に加え、懸濁状態は攪拌して、結晶を析出して、溶剤を取り除いた後に乾燥して該結晶を得るステップを含む、ことを特徴とする請求項1―4のいずれか1項に記載のロバプラチン化合物結晶体の調製方法。
  6. 溶剤を取り除いた後、乾燥する前にエチルエーテルを用いて洗い、前記乾燥は真空乾燥とする、ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記ロバプラチン三水和物と結晶溶剤の質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1:15−30である、ことを特徴とする請求項5または6に記載の方法。
  8. 前記結晶溶剤は、メチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選択される、ことを特徴とする請求項5―7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 懸濁を室温下で行い、懸濁45―50hを優先的に選別する、ことを特徴とする請求項5―8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 結晶形態はBで、PXRDパターンは2θ値が約8.25、9.77、11.70、13.13、15.28、16.48、17.22、17.74、19.01、19.56、22.28、23.72、24.04、24.30、25.62、26.20、28.57、30.22、30.61の箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする、ことを特徴とするロバプラチン化合物結晶体。
  11. 融点Tm.p.=230±5℃である、ことを特徴とする請求項10に記載のロバプラチン化合物結晶体。
  12. ロバプラチン三水和物の中に無水メタノールあるいは無水エタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、結晶を分離し、乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Bとなるステップを含む、ことを特徴とする請求項10または11に記載のロバプラチン化合物結晶体の調製方法。
  13. ロバプラチン二水和物の中に無水メタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと揮発させ、結晶を析出した後に、結晶を分離し、乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Bとなるステップb)を含む、ことを特徴とする請求項10または11に記載のロバプラチン化合物結晶体の調製方法。
  14. ロバプラチン二水和物の中に有機溶剤を加え、室温下で懸濁攪拌して、結晶を析出して、該結晶を分離し、乾燥後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Bとなるステップb)を含む、ことを特徴とする請求項10または11に記載のロバプラチン化合物結晶体の調製方法。
  15. 前記ロバプラチン二水和物の調製方法は、
    ロバプラチン三水和物に懸濁結晶溶剤を加え、懸濁攪拌して、結晶を析出して、溶剤を取り除いた後にエチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥で該ロバプラチン二水和物の結晶を得るステップa)を含む、ことを特徴とする請求項13または14に記載の方法。
  16. ステップa)の中、前記結晶溶剤は、メチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn―ヘプタンから選択され、ロバプラチン三水和物と結晶溶剤の質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1:15−30である、ことを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. ステップb)の中、結晶を分離した後、乾燥する前にエチルエーテルを用いて洗い、前記乾燥は真空乾燥とする、ことを特徴とする請求項13―14のいずれか1項または15−16のいずれか1項に記載の方法。
  18. ステップb)において、懸濁を室温下で行い、懸濁45―50hを優先的に選別する、ことを特徴とする請求項14または15−17のいずれか1項に記載の方法。
  19. ステップb)の中、無水メタノールとロバプラチン二水和物の質量体積比はロバプラチン二水和物:無水メタノール=1:40―50である、ことを特徴とする請求項13または15−18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記ステップb)において、有機溶剤は、n−ヘキサン、アセトン、酢酸エチル、ニトロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、2―ブタノンあるいはジクロロメタンから選択され、質量体積比はロバプラチン二水和物:有機溶剤=1:15―30である、ことを特徴とする請求項14または15−19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記無水メタノールとロバプラチン三水和物の質量体積比はロバプラチン三水和物:無水メタノール=1:40―50;無水エタノールとロバプラチン三水和物の質量体積比はロバプラチン三水和物:無水エタノール=1:80―90である、ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
  22. 結晶形態はFとなり、PXRDパターンは2θ値が約8.21、11.60、12.99、15.24、16.44、17.11、17.55、18.42、19.01、19.20、19.42、21.81、22.17、22.42、23.33、23.85、24.18、24.40、24.77、25.46、25.98、26.13、27.89、28.42、29.03、30.32、31.17、31.94、33.30、36.20、37.62、39.66の箇所に回折ピークがあり、その中の2θ値の誤差範囲は0.2とする、ことを特徴とするロバプラチン化合物結晶体。
  23. 融点Tm.p.=229±5℃である、ことを特徴とする請求項22に記載のロバプラチン化合物結晶体。
  24. ロバプラチン二水和物の中に、メタノールあるいはエタノールを加え、室温下で固体を溶解するまで攪拌して、溶けない物を除いて、ゆっくりと有機溶剤を加え、結晶を析出した後に、該結晶を分離し、乾燥した後得た白色粉末は、ロバプラチンの結晶形態Fとなるステップb)を含む、ことを特徴とする請求項22または23に記載のロバプラチン化合物結晶体の調製方法。
  25. 前記ロバプラチン二水和物の調製方法は、
    ロバプラチン三水和物に懸濁結晶溶剤を加え、懸濁攪拌して、結晶を析出して、溶剤を取り除いた後に、エチルエーテルを用いて洗い、真空乾燥で該ロバプラチン二水和物の結晶を得るステップa)を含む、ことを特徴とする請求項24に記載の方法。
  26. ステップa)の中、前記結晶溶剤は、メチルt−ブチルエーテル、トルエン、エチルエーテル、酢酸ブチル、1,4―ジオキサンあるいはn−ヘプタンから選択され、前記ロバプラチン三水和物と結晶溶剤の質量体積比はロバプラチン三水和物:結晶溶剤=1:15−30である、ことを特徴とする請求項25に記載の方法。
  27. ステップb)の中、結晶を分離した後、乾燥する前にエチルエーテルを用いて洗い、前記乾燥は真空乾燥とする、ことを特徴とする請求項24―26のいずれか1項に記載の方法。
  28. ステップb)において有機溶剤は、エチレンジメチルエーテル、n−ヘキサン、酢酸エチル、酢酸エチル、アセトン、ニトロメタン、アセトニトリル、テトラヒドロフランあるいはジクロロメタンから選択される、ことを特徴とする請求項24−26のいずれか1項に記載の方法。
  29. 前記ステップb)においてロバプラチン二水和物と有機溶剤との質量体積比はロバプラチン二水和物:有機溶剤=1:120―200である、ことを特徴とする請求項24−28のいずれか1項に記載の方法。
  30. 前記ステップb)においてロバプラチン二水和物とメタノールとの質量体積比はロバプラチン二水和物:メタノール=1:40―50;ロバプラチン二水和物とエタノールとの質量体積比はロバプラチン二水和物:エタノール=1:80―90である、ことを特徴とする請求項24−29のいずれか1項に記載の方法。
  31. 請求項1−4のいずれか1項、10、11、22または23に記載のロバプラチン化合物結晶体を活性成分とする、ことを特徴とする薬物の組成物。
  32. 前記薬物の組成物の最小ユニットの中に含んだロバプラチン化合物結晶体の量は5mg、10mgあるいは50mgとする、ことを特徴とする請求項31に記載の薬物の組成物。
  33. 前記薬物の組成物が任意の臨床の上で受けとれる薬物の剤形である、ことを特徴とする請求項31または32に記載の薬物の組成物。
  34. 剤形は注射用凍結乾燥製剤である、ことを特徴とする請求項31―33のいずれか1項に記載の薬物の組成物。
  35. 請求項1―4のいずれか1項、10、11、22または23に記載のロバプラチン化合物結晶体、あるいは請求項31―34のいずれか1項に記載の薬物の組成物の抗がん薬の調製においての応用。
  36. 乳癌、小細胞肺癌あるいは慢性粒細胞性白血病の治療に用いる請求項1―4のいずれか1項、10、11、22または23に記載のロバプラチン化合物結晶体、あるいは請求項31―34のいずれか1項に記載の薬物の組成物。
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