JP2017510705A - 金属浴の循環方法及び炉設備 - Google Patents

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Abstract

本発明は、冶金容器(4)内の金属浴(10)を循環させるための方法に関するものであり、前記冶金容器では、フラッシングガスが金属浴(10)に導入される。さらに、本発明は、冶金容器(4)を有する、当該方法を実施するための炉設備(2)に関する。金属浴(10)を循環させる際の炉設備(2)の破損を回避するために、フラッシングガスを、金属浴(10)が所定の方向付けられた流れを実現するように、金属浴(10)に導入することが提案されている。さらに、炉設備(2)が、冶金容器(4)内に存在する金属浴(10)のフローパターンを調べるための測定装置(12)を有することが提案されている。

Description

本発明は、冶金容器内の金属浴を循環させるための方法に関するものであり、当該冶金容器においては、フラッシングガスが金属浴に導入される。さらに、本発明は、冶金容器を有する、当該方法を実施するための炉設備に関する。
このような方法、又は、このような炉設備を、金属の抜き取り/処理の際、特に銑鉄から鋼を製造する際に用いることが知られている。
冒頭に挙げた種類の方法の一例は、いわゆるLD製鋼法(リンツ‐ドナヴィッツ法又は酸素上吹法とも呼ばれる)である。LD法においては、場合によってはスクラップが添加された液状銑鉄と、石灰又はドロマイト等のスラグ形成剤とが、転炉(冶金容器)に充填される。その際、液状銑鉄と、スラグ形成剤とが、金属浴を構成する。その後、転炉の上面の開口部の中央を通るように導かれたガスランスを用いて、酸素が、高圧(12barまで)で、金属浴に吹付けられる。
LD法の目的は、炭素、ケイ素、マンガン、硫黄及び/又はリン等の、液状銑鉄中の望ましくない付随する元素の含有量を減少させることにある(銑鉄の「精錬」とも呼ばれる。)酸素の吹付の際、望ましくない付随する元素は燃焼し、ガスとして漏出するか、又は、スラグ形成剤によって、液状スラグの形に結合する。
燃焼の反応中心(「アークスポット」)は、高温(2500℃から3000℃)になっており、金属浴の乱流/循環が生じている。当該循環は、まだ「精錬」されていない金属浴の部分が、アークスポットに接近し、金属浴の当該部分に含まれる付随する元素が燃焼する原因となる。
LD法では、任意で、金属浴をより良好に循環させるために、転炉の底部に導入された底部ポーラスプラグ (Spuelstein)(多孔質の及び/又はガス導管を有するプラグ)を用いて、アルゴン又は窒素等のさらなるガスが、フラッシングガスとして、金属浴に吹き込まれる。
冒頭に述べた種類の方法、特にLD法において、金属浴に振動(波)が生じ得ることは、既知の問題である。金属浴内の当該振動は、その内部に金属浴が存在している冶金容器に伝達されるので、冶金容器の振動が生じる。冶金容器の振動は、やはり、軸受及び/又は駆動部等の、冶金容器に接続された要素に伝達され、それによって、それらの要素には、高い負荷が加えられる。
例えば炉設備のような、その構成要素が冶金容器である設備の破損を回避するために、当該方法を中断しなければならないほどに、当該振動は強いか、又は、それほどに大きな振幅(以下、単純化して「振動の大きさ」と言う)を有し得る。当該振動が、設備の固有振動数に近い振動数を有している場合には、当該方法を中断することが特に必要であり得る。なぜなら、このような場合、設備の共振破壊が生じ得るからである。方法の中断によって、プロセスに要する時間が長くなり、従って、生産性が損なわれる。
状況によっては、振動によって、冶金容器の調整が変化する可能性がある。その結果、冶金容器を新たに調整すること、及び、冶金容器をその位置に保持している保持ブレーキを新たに固定することが必要であり得る。この場合、当該方法を同様に中断しなければならないので、生産性がさらに損なわれる。さらに、冶金容器を新たに調整すること、及び、保持ブレーキを新たに固定することによって、保持ブレーキのブレーキシューで大きな摩耗が生じる。
特許文献1からは、転炉のためのガス供給系が知られており、当該ガス供給系においては、ノズルの上流に設けられた、又は、ノズルに配設された流入絞り装置が設けられており、当該流入絞り装置は、炉内部へのガスの流入を定期的に削減又は中断する。
特許文献2からは、溶融金属から不純物を取り除くための炉が知られている。炉容器の底部領域には、フラッシングガスを供給するための、底部ポーラスプラグ 又はフラッシングランスのような手段が設けられている。
国際公開第2004/046390号 独国実用新案第202012103082号明細書
本発明の課題は、炉設備の破損が回避可能であり、炉設備を安価に運転し、安価に製造することが可能であるような、炉設備を運転するための方法及び炉設備を提供することにある。
本発明によると、本課題は、冶金容器内の金属浴を循環させるための方法と、各独立請求項に記載の特徴を備えた炉設備とによって解決される。有利な態様及び/又はさらなる構成は、従属請求項及び以下の説明の対象であり、当該方法にも、当該炉設備にも関連し得る。
当該方法では、フラッシングガスを金属浴に導入することが規定されている。フラッシングガスは、金属浴が所定の方向付けられた流れを実現するように、金属浴に導入される。
炉設備には、例えば銑鉄を精錬するための冶金容器が設けられている。さらに、炉設備には、冶金容器内に存在する金属浴のフローパターンを調べるための測定装置が設けられている。
いわゆるAOD法(アルゴン酸素脱炭法とも呼ばれる)において本発明を適用することも同様に可能である。
本発明においてフラッシングガスとは、金属浴内のフラッシングガスが化学反応を生じさせるかとは無関係に、及び、フラッシングガスが間接的(例えばガス雰囲気を通じて)若しくは直接的に金属浴に誘導されるかとは無関係に、金属浴に導入され、その際に金属浴の循環を生じさせることが可能である全てのガスであると理解され得る。
フラッシングガスの導入によって意図的に形成される、所定の方向付けられた流れとは、所定のフローパターンを有する流れであると理解され得る。すなわち、フラッシングガスの導入によって、所定のフローパターンが金属浴内に意図的に発生する/形成される。
所定のフローパターンの形成は、とりわけ、特に冶金容器内の、フラッシングガス導入位置の組織的な配置によって実現し得る。さらに、所定のフローパターンの形成は、(それぞれのフラッシングガス導入位置において)フラッシングガスを導入する際に、フラッシングガス流量/フラッシングガス圧力を組織的に調整することによって実現し得る。その際、フラッシングガス流量とは、フラッシングガスの体積流量であると理解され得る。特に、フラッシングガス導入位置の組織的な配置と、フラッシングガス流量/フラッシングガス圧力の調整とを組み合わせることによって、フローパターンの形成に意図的に影響を及ぼすことが可能であり、所定のフローパターンを意図的に形成することが可能である。
言い換えると、フラッシングガス導入位置の組織的配置によって、及び/又は、フラッシングガス流量/フラッシングガス圧力の組織的調整によって、フローパターンが、所望の、所定の方法で「仕立て」られる。
所定のフローパターン又は所定の方向付けられた流れは、冶金容器の形状に適応している/適応することが可能である。例えば、所定の方向付けられた流れは、概ねトーラスの表面に沿って、特にトーラスのポロイダル方向において延在し得る。所定の方向付けられた流れがこのように延在することは、例えば、冶金容器が、対称軸に関して軸対称である場合に合目的である。当該対象軸は、合目的なことに、トーラスの対称軸でもある。
本発明は、金属浴の振動の大きさと、従って、冶金容器の振動の大きさとは、金属浴のフローパターンに依存するという認識から出発している。方向付けられていない流れの場合、金属浴の各質量要素(Massenelement)/流体要素の間における衝突は、方向付けられた流れの場合よりも生じる可能性が高く、方向付けられた流れにおいては、隣接する質量要素/流体要素が、方向付けられていない流れとは対照的に、(ほぼ)同じ動きの方向と速度とを有している。金属浴の各質量要素/流体要素の間における衝突の際に、流れのエネルギーが振動エネルギーに変換される。それゆえ、方向付けられていない流れの場合、(質量要素/流体要素の衝突する可能性がより高いので)方向付けられた流れの場合よりも大きな割合の流れのエネルギーが、振動エネルギーに変換される。従って、金属浴が、方向付けられていない流れではなく、所定の方向付けられた流れを実現する場合、金属浴の振動の大きさ、及び、それゆえに冶金容器の振動の大きさも、減少させることが可能である。
さらに、本発明は、所定の方向付けられた流れによって、特に金属浴がその周縁領域においてより強く循環するので、金属浴のより一様な混合も実現し得るという考察から出発している。なぜなら、所定の方向付けられた流れは、その方向付けにおいて、冶金容器の形状に適応することができるからである。金属浴をより一様に混合することによって、金属浴の(例えば所定の炭素含有量の)所望の質/所望の状態を得るためのプロセスに要する時間を短くすることが可能である。
フラッシングガスが、少なくとも1つの底部ポーラスプラグ を用いて金属浴に導入される場合は、合目的である。その際、フラッシングガスは、金属浴に直接導入され得る。底部ポーラスプラグ に対して代替的又は付加的に、フラッシングガスを導入するためのノズルを用いることが可能である。
さらに、所定の方向付けられた流れ又は所定のフローパターンの形成及び/又は維持のために、フラッシングガスの導入が開ループ制御/閉ループ制御される場合は、合目的である。当該開ループ制御/閉ループ制御は、少なくとも1つの弁を用いて行われ得る。好ましくは、フラッシングガス流量又はフラッシングガス圧力は、特に弁を用いて開ループ制御/閉ループ制御される。底部ポーラスプラグ に供給されるフラッシングガス流量が開ループ制御/閉ループ制御されるか、又は、底部ポーラスプラグ のガス流入側に加えられるフラッシングガス圧力が開ループ制御/閉ループ制御されることが有意義である。
フラッシングガス流量又はフラッシングガス圧力の開ループ制御/閉ループ制御は、制御ユニットを用いて行われ得る。有意義なことに、制御ユニットを用いて、弁の状態が開ループ制御/閉ループ制御される。好ましくは、弁の切替頻度は、所定の/設定可能な切替頻度の上限を下回るように維持される。このような方法で、弁の寿命が延長され得る。
フラッシングガスの導入は、まず開ループ制御され、その後、閉ループ制御されると有利である。好ましくは、フラッシングガスの導入は、所定の方向付けられた流れが形成された/発生した時点まで開ループ制御され、当該時点以後は閉ループ制御される。それによって、所定の方向付けられた流れをより迅速に形成することが可能になる。
合目的なことに、フラッシングガス流量は、所定の最小流量を上回るように維持される。有意義なことに、当該最小流量は、底部ポーラスプラグ のガス流出側におけるフラッシングガス圧力が、底部ポーラスプラグ のガス流出側における金属浴圧力と少なくとも同じ大きさになるように選択される。それによって、金属浴がポーラスプラグに侵入することが防止され得る。金属浴圧力とは、金属浴が底部ポーラスプラグ のガス流出側に加えている圧力であると理解され得る。
当該最小流量は、好ましくは上述した制御ユニットを用いて検出/算出される。最小値の算定には、特に、金属浴の質量若しくは金属浴の成分の質量、及び/又は、冶金容器内の圧力を加えることが可能である。有意義なことに、上述の変数は、前もってパラメータとして制御ユニットに伝達される。
フラッシングガス流量が、パルス状の(gepulst)、脈動する(pulsierend)、又は、鋸歯状の時間的推移を有している場合は、有利である。それによって、フラッシングガス流量が時間的に一定である場合のフラッシングガス消費に関して、フラッシングガス消費を減少させることができる。フラッシングガス流量の時間的推移はさらに、周期性を有し得る。当該周期性によって、金属浴の振動する/回転する流れを形成又は維持することが可能になる。さらに、フラッシングガス流量を開ループ制御/閉ループ制御する際に、フラッシングガス流量の振幅(Amplitude)、周波数(Frequenz)及び/又はパルス持続時間が変化し得る。
好ましくは、フラッシングガス流量は、所定の/設定可能な最大流量を下回るように維持される。このような方法で、フラッシングガス消費をさらに減少させることができる。
さらに、異なるガスが、特に(まず)酸素と(次に)少なくとも1つの不活性ガスとが、フラッシングガスとして金属浴に連続的に導入される場合は、有利である。
特に、金属浴の所定の方向付けられた流れを生じさせるために、酸素が、フラッシングガスとして金属浴に導入され得る。酸素と金属浴の成分との間の化学反応によって、金属浴の所定の方向付けられた流れの形成が加速し、及び/又は、フラッシングガス消費が減少し得る。なぜなら、当該化学反応は、金属浴の所定の方向付けられた流れを形成するために必要なエネルギーの一部を供給するからである。
さらに、例えば窒素又は希ガス等の少なくとも1つの不活性ガスを、フラッシングガスとして金属浴に導入することが可能である。好ましくは、金属浴にまず窒素が導入され、次にアルゴンが導入される。所定の時間に亘って、窒素をフラッシングガスとして金属浴に導入することができる。なぜなら、窒素はアルゴンよりも安価だからである。最後に、含まれ得る窒素を金属浴から運び出すために、アルゴンをフラッシングガスとして、短時間に亘り、金属浴に導入しても良い。
さらに、少なくとも1つのガスランスを用いて、ガス、特に酸素が、金属浴に導入され得る。その際、ガスを間接的に、特にガス雰囲気を通って、金属浴に導入することが可能である。
当該ガスの金属浴への導入は、同じく、特に上述の制御ユニットを用いて開ループ制御/閉ループ制御され得る。さらに、当該ガスの導入は、フラッシングガスの導入と連動して行なわれ得るか、又は、フラッシングガスの導入とは別に行なわれ得る。
合目的なことに、金属浴のフローパターンは、測定装置を用いて検出される。
有利なさらなる構成においては、測定装置を用いて、冶金容器の振動の少なくとも1つの状態変数が検出される。このような状態変数は、振動の振幅であり得る。さらに、振動の振動数が、このような状態変数であり得る。合目的なことに、金属浴のフローパターンは、状態変数を用いて検出される。
さらに、状態変数が所定の/設定可能な値の範囲(Werteintervall)の外側で、又は、所定の/設定可能な最大値を下回って維持されるように、フラッシングガスが金属浴に導入される場合は、有利である。それによって、構成要素が冶金容器である設備、特に炉設備の破損を回避するための当該方法の中断を省略できる。
例えば、フラッシングガスを、冶金容器の振動の振幅が所定の/設定可能な振幅最大値を下回って維持されるように、金属浴に導入することが可能である。加えて、フラッシングガスを、冶金容器の振動の振動数が所定の/設定可能な振動数の範囲の外側で維持されるように、金属浴に導入することが可能である。有意義なことに、当該振動数の範囲は、設備の固有振動数が、当該振動数の範囲の内側に、特に当該振動数の範囲の内側で中央に位置するように選択される。それによって、設備の共振破壊が回避され得る。
別の有利なさらなる構成では、金属浴のフローパターンを検出するために、少なくとも1つのカメラを有するカメラシステムを用いて、金属浴のビデオ撮影が行われる。合目的なことに、ビデオ撮影の個々の画像を複数枚用いて、金属浴のフローパターンが検出される。
好ましくは、フラッシングガスは、複数の底部ポーラスプラグ を用いて金属浴に導入される。なぜなら、複数の底部ポーラスプラグ を用いて、金属浴のフローパターンを容易に、冶金容器の形状に適応させることができるからである。
フラッシングガスは、複数の底部ポーラスプラグ の内少なくとも2つに異なるフラッシングガス流量が供給されるように、金属浴に導入され得る。その際、これらのフラッシングガス流量は、例えばその振幅、周波数、及び/又は、相(Phase)において異なり得る。
さらに、フラッシングガスは、複数の底部ポーラスプラグ の内少なくとも2つに同じフラッシングガス流量が供給されるように、金属浴に導入され得る。
好ましくは、少なくとも1つのパラメータが制御ユニットに伝達され、当該パラメータは、制御ユニットの開ループ制御挙動/閉ループ制御挙動に作用し得る。このようなパラメータは、金属浴の成分の質量であり得る。例えば、液状金属の質量、添加されたスラグ形成剤の質量、又は、添加されたスクラップの質量である。合目的なことに、金属浴の各成分に関して、成分の質量がそれぞれ、制御ユニットに伝達される。このようなパラメータとしては他に、液状金属中の付随する元素の含有量、例えば炭素の含有量があり得る。
冶金容器は、好ましくは、銑鉄を精錬するための転炉である。好ましくは、冶金容器は、ほぼ軸対称である。合目的なことに、冶金容器には、耐火ライニングが設けられている。加えて、冶金容器は、合目的なことに、金属浴を排出するための排出開口部を含んでいる。冶金容器の上面の開口部を通って、少なくとも1つのガスランス、特に延長可能なガスランスが導かれ得る。
有意義なことに、フラッシングガスを金属浴に導入するためのガス供給系が設けられている。当該ガス供給系は、特に、少なくとも1つのガス導管、少なくとも1つの弁、及び/又は、少なくとも1つの底部ポーラスプラグ を有し得る。さらに、上述のガスランスは、ガス供給系の構成要素であり得る。
加えて、このようなガス供給系を開ループ制御/閉ループ制御するため、特に上述のガス供給系を開ループ制御/閉ループ制御するために調整された制御ユニットを設けることが可能である。好ましくは、制御ユニットは、ガス供給系の少なくとも1つの弁を開ループ制御/閉ループ制御するために調整されている。
有利な一態様では、冶金容器の壁、好ましくは冶金容器の底部に、フラッシングガスを金属浴に導入するための少なくとも1つの底部ポーラスプラグ が配置されている。当該底部ポーラスプラグ は、ガス供給系の構成要素であり得る。
好ましくは、複数の底部ポーラスプラグ が、冶金容器の底部に配置されている。さらに、底部ポーラスプラグ の配置は、冶金容器の対称軸でもある対称軸を有し得る。底部ポーラスプラグ は、例えば円状に、特に同心円状に、冶金容器の底部に配置され得る。
さらに、フラッシングガス流量を測定するための少なくとも1つの流量センサ、及び/又は、フラッシングガス圧力を測定するための少なくとも1つの圧力センサを設けることが可能である。当該流量センサ又は当該圧力センサは、同様に、ガス供給系の構成要素であり得る。
ガス供給系は、有意義なことに、複数の底部ポーラスプラグ の内1つ、又は、ガスランスと接続された、少なくとも1つのガス導管を有している。少なくとも1つのガス導管には、フラッシングガス流量を測定するための流量センサ、及び/又は、フラッシングガス圧力を測定するための圧力センサを設けることができる。加えて、少なくとも1つのガス導管には、弁、特に電気的に開ループ制御可能/閉ループ制御可能な弁を設けることが可能である。弁は、特に、比例弁又はデジタル弁として形成され得る。
好ましくは、ガス供給系は、複数のガス導管を含んでいる。当該ガス導管には、それぞれ弁を、特に電気的に開ループ制御可能/閉ループ制御可能な比例弁又はデジタル弁を設けることができる。さらに、当該弁は、互いに独立して、開ループ制御/閉ループ制御され得る。加えて、ガス導管にはそれぞれ、フラッシングガス流量を測定するための流量センサ、及び/又は、フラッシングガス圧力を測定するための圧力センサを設けることが可能である。合目的なことに、ガス供給系のガス導管はそれぞれ、底部ポーラスプラグ又はガスランスと接続されている。
複数の底部ポーラスプラグ の内少なくとも2つを、1つの底部ポーラスプラグ 群に統合することが可能であり、当該底部ポーラスプラグ 群の各底部ポーラスプラグ へのフラッシングガスの供給は、共通の弁を用いて、開ループ制御/閉ループ制御され得る。
測定装置が、制御ユニット、特に上述の、ガス供給系の開ループ制御/閉ループ制御のために調整された制御ユニットと接続されている場合は、合目的である。当該測定装置は、例えばデータ回線を用いて、制御ユニットと接続され得る。それによって、測定装置が受信した測定信号を制御ユニットに返送することが可能になる。
さらに、制御ユニットは、調整設備(Regelung)の調整器(Regler)として構成され得る。
さらに、測定装置が、冶金容器の振動の少なくとも1つの状態変数を検出するために、特に振動の振幅及び/又は振動数を検出するために調整されている場合は、合目的である。
測定装置は、少なくとも1つの振動センサ、少なくとも1つの超音波センサ、及び/又は、少なくとも1つの光電子センサを含むことが可能である。好ましくは、測定装置は、複数の振動センサ、複数の超音波センサ、及び/又は、複数の光電子センサを含んでいる。なぜなら、このようなセンサを複数用いることによって、金属浴のフローパターンを検出すること、及び/又は、金属浴の瞬間の流れが、所定の方向付けられた流れから逸脱している箇所を見つけ出すことが容易になるからである。上述のセンサに対して代替的又は付加的に、測定装置は、カメラシステムを含むことが可能である。
さらに、制御ユニットが、冶金容器の振動の少なくとも1つの状態変数を用いて、及び/又は、カメラシステムを用いて行われたビデオ撮影の個々の画像を複数枚用いて、金属浴のフローパターンを検出するように調整されている場合は、合目的である。
制御ユニットは、例えばフラッシングガス流量等の開ループ制御/閉ループ制御の開ループ制御/閉ループ制御の際に、調整設備の開ループ制御/閉ループ制御挙動の動態に影響を与える少なくとも1つのパラメータが考慮されるように構成され得る。このようなパラメータは、例えば、弁の調整時間又はセンサの反応時間であり得る。
これまで説明してきた有利な態様は、個々の下位請求項に、部分的には複数にまとめられて記載された、数多くの特徴を含んでいる。しかしながら、合目的に、これらの特徴を個別に考察することも可能であり、有意義なさらなる組み合わせにまとめることも可能である。特に、これらの特徴は、それぞれ個別に、及び、任意の適切な組み合わせにおいて、本発明に係る方法/本発明に係る炉設備と組み合わされ得る。
本発明の上述の特性、特徴及び利点と、それらを得るための方法とは、以下の実施例の説明との関連において、より明確に理解可能になり、実施例は、図面に関連して詳細に説明される。当該実施例は、本発明の説明に用いられるものであり、本発明を、説明において記載された特徴の組み合わせに限定するものではなく、機能的特徴に限定するものでもない。加えて、各実施例の適切な特徴を、明確に分離して考察することも可能であり、一実施例から取り除くこと、別の実施例にその補完のために取り入れること、及び/又は、複数の請求項の内任意の請求項と組み合わせることが可能である。示されているのは以下の図である。
冶金容器、ガス供給系、及び、制御ユニットを有する炉設備の図である。 図1に係る冶金容器の斜視図である。 冶金容器、ガス供給系、及び、制御ユニットを有する別の炉設備の図である。 フラッシングガス流量の時間的推移を例示的に示したグラフである。
図1は、冶金容器4、ガス供給系6及び制御ユニット8を有する炉設備2を概略的に示している。
当該実施例においては、冶金容器4は、銑鉄を精錬するための転炉である。冶金容器4内には、液状銑鉄、スラグ形成剤、及び、スクラップを含む金属浴10が存在している。液状銑鉄には、さらに、例えば炭素、ケイ素、マンガン、硫黄及びリンのような、望ましくない付随する元素が含まれている。
さらに、炉設備2は、金属浴10のフローパターンを調べるための測定装置12を有している。測定装置12は、複数の振動センサ14を有しており、振動センサ14は、冶金容器4に取り付けられており、それぞれデータ回線16を通じて、制御ユニット8と接続されている。(図1には、例として、2つの振動センサ14が示されている。)
さらに、測定装置12は、冶金容器4の振動の2つの状態変数、すなわち振動の振幅と振動の振動数とを検出するために調整されている。制御ユニット8は、検出された振動の状態変数から、金属浴10のフローパターンを検出するために調整されている。
基本的に、測定装置12は、振動センサ14の代わりに、又は、振動センサ14に加えて、状態変数を検出するために、少なくとも1つの超音波センサ及び/又は少なくとも1つの光電子センサを含むことが可能であろう。
ガス供給系6は、フラッシングガスを金属浴10に導入するための複数の底部ポーラスプラグ 18を含んでいる。底部ポーラスプラグ 18は、冶金容器4の底部20に配置されている。その際、底部ポーラスプラグ 18は、2つの同心円(「底部ポーラスプラグ サークル」)の形状で配置されているが、図1からは認識できない。図1に示された冶金容器4の断面からは、2つの同心の底部ポーラスプラグ サークルの内、内側の底部ポーラスプラグ サークルの、複数の底部ポーラスプラグ 18の内2つの底部ポーラスプラグ 、及び、2つの同心の底部ポーラスプラグ サークルの内、外側の底部ポーラスプラグ サークルの、複数の底部ポーラスプラグ 18の内2つの底部ポーラスプラグ のみが認識できる。上述の底部ポーラスプラグ 18の配置が認識できる描写に関しては、図3を参照すべきである。
さらに、ガス供給系6は、ガスを金属浴10に導入するための、延長可能なガスランス22を含んでいる。ガス供給系6は、加えて、複数のガス導管24を含んでいる。これらのガス導管24の内の1つは、ガスランス22と接続されている。これらのガス導管24の内の残りは、底部ポーラスプラグ 18に接続されている。
ガス導管24のそれぞれには、フラッシングガス流量を測定するための流量センサ26が備えられている。流量センサ26は、それぞれ、データ回線16を通じて、制御ユニット8に接続されている。
基本的に、任意の数のガス導管24は、このような流量センサ26の代わりに、又は、このような流量センサ26に加えて、フラッシングガス圧力を測定するための圧力センサを含むことが可能であろう。
さらに、ガス導管24のそれぞれには、電気的に開ループ制御可能/閉ループ制御可能な弁28が備えられている。当該実施例では、弁28は比例弁として形成されている。弁28は、それぞれ、データ回線16を通じて制御ユニット8に接続されているので、開ループ制御/閉ループ制御の命令は、制御ユニット8から弁28に伝達可能である。加えて、弁28は、互いに独立して、制御ユニット8によって開ループ制御/閉ループ制御可能であるので、底部ポーラスプラグ18には、異なるフラッシングガス流量が供給可能であり、当該フラッシングガス流量は、特に、その振幅、周波数及び/又は相の点で、互いに異なっている。
ガスランス22には、冶金容器4内のガス圧力を測定するための圧力センサ30が配置されている。圧力センサ30は、同様に、データ回線16を通じて、制御ユニット8に接続されている。
さらに、制御ユニット8は、その開ループ制御/閉ループ制御挙動を、制御ユニット8に伝達され得るパラメータに依存して変化させるために調整されている。
まず、液状銑鉄の質量、添加されたスクラップの質量、及び、スラグ形成剤の質量が、パラメータとして制御ユニット8に伝達される。加えて、液状銑鉄中の付随する元素の含有量が、パラメータとして制御ユニット8に伝達される。
ガスランス22を通じて、約10barの圧力を有する酸素が、金属浴10に導入される/金属浴10に吹き付けられる。その際、金属浴10内の望ましくない付随する元素は燃焼し、ガスとして漏出するか、又は、スラグ形成剤によって、液状スラグの形に結合する。加えて、酸素を吹き付ける際に、金属浴10の循環が生じる。
底部ポーラスプラグ 18を通じて、まず酸素が、次に窒素が、最後にアルゴンが、フラッシングガスとして、金属浴10に直接導入され、窒素は、酸素又はアルゴンよりも長い時間に亘って、金属浴10に導入される。フラッシングガスの金属浴10への導入によって、金属浴10の付加的な循環が引き起こされる。
フラッシングガスとして底部ポーラスプラグ 18を通って金属浴に導入されるガスはそれぞれ、金属浴10が方向付けられた流れを実現するように、冶金容器4に導入される。その際、底部ポーラスプラグ 18に供給されるフラッシングガス流量はそれぞれ、上述の流量センサ26を用いて検出され、上述の弁28を用いて開ループ制御/閉ループ制御され、弁28の位置は、制御ユニット8を用いて、開ループ制御/閉ループ制御される。
加えて、ガスランス22に供給される瞬間酸素流量と、酸素の吹き付け時間とが検出され、パラメータとして、制御ユニット8に伝達される。さらに、ガスランス22に配置された圧力センサ30を用いて、冶金容器4内のガス圧力が検出され、検出されたガス圧力は、パラメータとして、制御ユニット8に伝達される。
測定装置12を用いて、金属浴10のフローパターンが検出される。その際、測定装置12を用いて、冶金容器4の振動の振幅及び振動数が検出され、制御ユニット8に伝達される。制御ユニット8は、次に、振幅及び/又は振動数を用いて、金属浴10のフローパターンを検出する。
さらに、フラッシングガスは、振動の振動数が、設定可能な振動数の範囲の外側で維持されるように、金属浴10に導入される。その際、当該振動数の範囲は、炉設備2の固有振動数が、当該振動数の範囲の内側に位置するように選択される。さらに、フラッシングガスは、振動の振幅が、設定可能な振幅最大値よりも小さく維持されるように、金属浴10に導入される。
図2は、図1に係る冶金容器4の断面を斜視図で示している。
冶金容器4には、耐火ライニング32が設けられている。冶金容器4内に存在する金属浴10を排出するために、冶金容器4は、その壁34に、排出開口部36を有している。壁34内の排出開口部36を切り離すと、冶金容器4は、対称軸38に関してほぼ軸対称である。
冶金容器4は、その上面に、開口部40を有しており、ガスランス22は、開口部40を通っている。その際、ガスランス22は、対称軸38に沿って配置されている。ガスランス22に配置された、冶金容器4内のガス圧力を測定するための圧力センサ30(図1を参照のこと)は、明快にするために、図2には示されていない。
フラッシングガスを金属浴10に導入するための底部ポーラスプラグ 18は、2つの同心の底部ポーラスプラグ サークルの形で、冶金容器の底部20に配置されている。その際、底部ポーラスプラグ 18は、冶金容器4の対称軸38に関して放射対称に配置されている。
さらに、図2には、4つの破線矢印が示されており、当該矢印は、金属浴10の好ましい所定の流れの方向42を具体的に示すべきものである。金属浴10の所定の方向付けられた流れは、好ましくは、トーラスのポロイダル方向において延在しており(図示せず)、当該トーラスの対称軸は、冶金容器4の対称軸38でもある。好ましくは、所定の方向付けられた流れは、上方移動から下方移動に切り替わる際に、対称軸38から離れるように延在する。
図3は、冶金容器4、ガス供給系6、及び、制御ユニット8を有するさらなる炉設備2を概略的に示している。
以下の、図3に関連して行われる説明は、図1の実施例との相違点にほぼ限定されており、当該実施例には、同じ特徴及び機能に関して言及する。ほぼ同じ部材には、基本的に同じ参照符号が付されており、言及されていない特徴は、新たに説明せずに、以下の実施例に引き継がれている。
さらなる炉設備2の測定装置12は、カメラシステム44を含んでおり、当該カメラシステムは、ガスランスに配置されており、少なくとも1つのカメラを含んでいる。さらに、カメラシステム44は、データ回線16を通じて、制御ユニット8に接続されている。
制御ユニット8は、カメラシステム44を用いて行われた金属浴10のビデオ撮影の個々の画像を複数枚用いて、金属浴10のフローパターンを検出するように調整されている。
図1の実施例において行われるように冶金容器4の振動の状態変数を検出する代わりに、カメラシステム44を用いて、金属浴10のビデオ撮影が行われる。ビデオ撮影の個々の画像が複数枚、上述のデータ回線16を通じて制御ユニット8に伝達され、当該制御ユニットは、個々の画像を用いて、金属浴10のフローパターンを検出する。
当該実施例においては、2つの底部ポーラスプラグ サークルの内、内側の底部ポーラスプラグ サークルの底部ポーラスプラグ 18が、1つの底部ポーラスプラグ 群にまとめられている。これらの底部ポーラスプラグ 18には、同じフラッシングガス流量が供給可能である。なぜなら、当該底部ポーラスプラグ 18は、共通のガス導管24に接続されており、当該底部ポーラスプラグ 18へのフラッシングガスの供給は、共通の弁28を用いて、開ループ制御/閉ループ制御することができるからである。従って、2つの底部ポーラスプラグ サークルの内、内側の底部ポーラスプラグ サークルの底部ポーラスプラグ 18には、常に同じフラッシングガス流量が供給される。2つの底部ポーラスプラグ サークルの内、外側の底部ポーラスプラグ サークルの底部ポーラスプラグ 18には、異なるフラッシングガス流量が供給され得る。なぜなら、これらの底部ポーラスプラグ 18は、それぞれ、固有のガス導管24と接続されており、当該底部ポーラスプラグ 18へのフラッシングガスの供給は、それぞれ、共通の弁28を用いて開ループ制御/閉ループ制御され得るからである。
図4は、複数の底部ポーラスプラグ 18の内1つに供給される、又は、複数の底部ポーラスプラグ 18に供給されるフラッシングガス流量の時間的推移を例示的に示したグラフである。
グラフのx座標では、時間tが表されており、y座標では、フラッシングガス流量Qが表されている。
t0の時点で、金属浴10へのフラッシングガスの導入が開始する。t1の時点まで、フラッシングガス流量Qは、制御ユニット8を用いて開ループ制御される。(すなわち、流量センサ26によって測定された測定信号が制御ユニット8に返送されることはない。)それによって、金属浴10の所定の方向付けられた流れの迅速な形成が、実現すべきである。所定の方向付けられた流れを形成するために、フラッシングガス流量Qは、時点t1まで、鋸歯状に推移しており、フラッシングガス流量Qの振幅及び周波数は、時間tと共に増加する。
t1の時点では、金属浴10の所定の方向付けられた流れは形成されている。この時点以降、フラッシングガス流量Qは、制御ユニット8を用いて閉ループ制御される。(すなわち、流量センサ26によって測定された測定信号は、制御ユニット8に返送される。)所定の方向付けられた流れを維持するために、フラッシングガス流量Qは、時点t1以降は、脈動する時間的推移を有している。
フラッシングガス流量Qは、図示された時間全体に亘って、制御ユニット8によって前もって定められた最小流量Qminを上回るように維持される。最小流量Qminは、制御ユニット8によって、1つ又は複数の底部ポーラスプラグ 18のガス流出側におけるフラッシングガス圧力が、1つ又は複数の底部ポーラスプラグ 18のガス流出側における金属浴圧力と少なくとも同じになるように設定される。それによって、1つ又は複数の底部ポーラスプラグ 18への金属浴10の侵入が防止されるべきである。金属浴圧力は、制御ユニット8によって、冶金容器4内のガス圧力、及び、金属浴10の成分の質量から算出される。
本発明を、好ましい実施例によって、詳細に図示かつ説明してきたが、本発明は、記載された実施例に限定されるものではなく、本発明の保護範囲を離れることなく、その他の変型例を引き出すことができる。
2 炉設備
4 冶金容器
6 ガス供給系
8 制御ユニット
10 金属浴
12 測定装置
14 振動センサ
16 データ回線
18 底部ポーラスプラグ
20 底部
22 ガスランス
24 ガス導管
26 流量センサ
28 弁
30 圧力センサ
32 耐火ライニング
34 壁
36 排出開口部
38 対称軸
40 開口部
42 所定の流れの方向
44 カメラシステム
本発明は、冶金容器内の金属浴を循環させるための方法に関するものであり、当該冶金容器においては、フラッシングガスが金属浴に導入される。さらに、本発明は、冶金容器を有する、当該方法を実施するための炉設備に関する。
このような方法、又は、このような炉設備を、金属の抜き取り/処理の際、特に銑鉄から鋼を製造する際に用いることが知られている。
冒頭に挙げた種類の方法の一例は、いわゆるLD製鋼法(リンツ‐ドナヴィッツ法又は酸素上吹法とも呼ばれる)である。LD法においては、場合によってはスクラップが添加された液状銑鉄と、石灰又はドロマイト等のスラグ形成剤とが、転炉(冶金容器)に充填される。その際、液状銑鉄と、スラグ形成剤とが、金属浴を構成する。その後、転炉の上面の開口部の中央を通るように導かれたガスランスを用いて、酸素が、高圧(12barまで)で、金属浴に吹付けられる。
LD法の目的は、炭素、ケイ素、マンガン、硫黄及び/又はリン等の、液状銑鉄中の望ましくない付随する元素の含有量を減少させることにある(銑鉄の「精錬」とも呼ばれる。)酸素の吹付の際、望ましくない付随する元素は燃焼し、ガスとして漏出するか、又は、スラグ形成剤によって、液状スラグの形に結合する。
燃焼の反応中心(「アークスポット」)は、高温(2500℃から3000℃)になっており、金属浴の乱流/循環が生じている。当該循環は、まだ「精錬」されていない金属浴の部分が、アークスポットに接近し、金属浴の当該部分に含まれる付随する元素が燃焼する原因となる。
LD法では、任意で、金属浴をより良好に循環させるために、転炉の底部に導入された底部ポーラスプラグ(Spuelstein)(多孔質の及び/又はガス導管を有するプラグ)を用いて、アルゴン又は窒素等のさらなるガスが、フラッシングガスとして、金属浴に吹き込まれる。
冒頭に述べた種類の方法、特にLD法において、金属浴に振動(波)が生じ得ることは、既知の問題である。金属浴内の当該振動は、その内部に金属浴が存在している冶金容器に伝達されるので、冶金容器の振動が生じる。冶金容器の振動は、やはり、軸受及び/又は駆動部等の、冶金容器に接続された要素に伝達され、それによって、それらの要素には、高い負荷が加えられる。
例えば炉設備のような、その構成要素が冶金容器である設備の破損を回避するために、当該方法を中断しなければならないほどに、当該振動は強いか、又は、それほどに大きな振幅(以下、単純化して「振動の大きさ」と言う)を有し得る。当該振動が、設備の固有振動数に近い振動数を有している場合には、当該方法を中断することが特に必要であり得る。なぜなら、このような場合、設備の共振破壊が生じ得るからである。方法の中断によって、プロセスに要する時間が長くなり、従って、生産性が損なわれる。
状況によっては、振動によって、冶金容器の調整が変化する可能性がある。その結果、冶金容器を新たに調整すること、及び、冶金容器をその位置に保持している保持ブレーキを新たに固定することが必要であり得る。この場合、当該方法を同様に中断しなければならないので、生産性がさらに損なわれる。さらに、冶金容器を新たに調整すること、及び、保持ブレーキを新たに固定することによって、保持ブレーキのブレーキシューで大きな摩耗が生じる。
特許文献1からは、転炉のためのガス供給系が知られており、当該ガス供給系においては、ノズルの上流に設けられた、又は、ノズルに配設された流入絞り装置が設けられており、当該流入絞り装置は、炉内部へのガスの流入を定期的に削減又は中断する。
特許文献2からは、溶融金属から不純物を取り除くための炉が知られている。炉容器の底部領域には、フラッシングガスを供給するための、底部ポーラスプラグ又はフラッシングランスのような手段が設けられている。
国際公開第2004/046390号 独国実用新案第202012103082号明細書
本発明の課題は、炉設備の破損が回避可能であり、炉設備を安価に運転し、安価に製造することが可能であるような、炉設備を運転するための方法及び炉設備を提供することにある。
本発明によると、本課題は、冶金容器内の金属浴を循環させるための方法と、各独立請求項に記載の特徴を備えた炉設備とによって解決される。有利な態様及び/又はさらなる構成は、従属請求項及び以下の説明の対象であり、当該方法にも、当該炉設備にも関連し得る。
当該方法では、フラッシングガスを金属浴に導入することが規定されている。フラッシングガスは、冶金容器におけるガス導入位置の組織的配置によって、金属浴が所定の方向付けられた流れを実現するように、金属浴に導入され、所定の方向付けられた流れを形成及び/維持するために、フラッシングガスの導入が開ループ制御/閉ループ制御され、少なくとも1つの振動センサ、少なくとも1つの超音波センサ、及び/又は、少なくとも1つの光電子センサを含む測定装置を用いて、金属浴のフローパターンが検出される。
炉設備には、例えば銑鉄を精錬するための冶金容器が設けられている。さらに、炉設備には、冶金容器内に存在する金属浴のフローパターンを調べるための測定装置が設けられており、当該測定装置は、少なくとも1つの振動センサ、少なくとも1つの超音波センサ、及び/又は、少なくとも1つの光電子センサを含んでいる。
いわゆるAOD法(アルゴン酸素脱炭法とも呼ばれる)において本発明を適用することも同様に可能である。
本発明においてフラッシングガスとは、金属浴内のフラッシングガスが化学反応を生じさせるかとは無関係に、及び、フラッシングガスが間接的(例えばガス雰囲気を通じて)若しくは直接的に金属浴に誘導されるかとは無関係に、金属浴に導入され、その際に金属浴の循環を生じさせることが可能である全てのガスであると理解され得る。
フラッシングガスの導入によって意図的に形成される、所定の方向付けられた流れとは、所定のフローパターンを有する流れであると理解され得る。すなわち、フラッシングガスの導入によって、所定のフローパターンが金属浴内に意図的に発生する/形成される。
らに、所定のフローパターンの形成は、(それぞれのフラッシングガス導入位置において)フラッシングガスを導入する際に、フラッシングガス流量/フラッシングガス圧力を組織的に調整することによって実現し得る。その際、フラッシングガス流量とは、フラッシングガスの体積流量であると理解され得る。特に、フラッシングガス導入位置の組織的な配置と、フラッシングガス流量/フラッシングガス圧力の調整とを組み合わせることによって、フローパターンの形成に意図的に影響を及ぼすことが可能であり、所定のフローパターンを意図的に形成することが可能である。
言い換えると、フラッシングガス導入位置の組織的配置によって、及び/又は、フラッシングガス流量/フラッシングガス圧力の組織的調整によって、フローパターンが、所望の、所定の方法で「仕立て」られる。
所定のフローパターン又は所定の方向付けられた流れは、冶金容器の形状に適応している/適応することが可能である。例えば、所定の方向付けられた流れは、概ねトーラスの表面に沿って、特にトーラスのポロイダル方向において延在し得る。所定の方向付けられた流れがこのように延在することは、例えば、冶金容器が、対称軸に関して軸対称である場合に合目的である。当該対象軸は、合目的なことに、トーラスの対称軸でもある。
本発明は、金属浴の振動の大きさと、従って、冶金容器の振動の大きさとは、金属浴のフローパターンに依存するという認識から出発している。方向付けられていない流れの場合、金属浴の各質量要素(Massenelement)/流体要素の間における衝突は、方向付けられた流れの場合よりも生じる可能性が高く、方向付けられた流れにおいては、隣接する質量要素/流体要素が、方向付けられていない流れとは対照的に、(ほぼ)同じ動きの方向と速度とを有している。金属浴の各質量要素/流体要素の間における衝突の際に、流れのエネルギーが振動エネルギーに変換される。それゆえ、方向付けられていない流れの場合、(質量要素/流体要素の衝突する可能性がより高いので)方向付けられた流れの場合よりも大きな割合の流れのエネルギーが、振動エネルギーに変換される。従って、金属浴が、方向付けられていない流れではなく、所定の方向付けられた流れを実現する場合、金属浴の振動の大きさ、及び、それゆえに冶金容器の振動の大きさも、減少させることが可能である。
さらに、本発明は、所定の方向付けられた流れによって、特に金属浴がその周縁領域においてより強く循環するので、金属浴のより一様な混合も実現し得るという考察から出発している。なぜなら、所定の方向付けられた流れは、その方向付けにおいて、冶金容器の形状に適応することができるからである。金属浴をより一様に混合することによって、金属浴の(例えば所定の炭素含有量の)所望の質/所望の状態を得るためのプロセスに要する時間を短くすることが可能である。
フラッシングガスが、少なくとも1つの底部ポーラスプラグを用いて金属浴に導入される場合は、合目的である。その際、フラッシングガスは、金属浴に直接導入され得る。底部ポーラスプラグに対して代替的又は付加的に、フラッシングガスを導入するためのノズルを用いることが可能である。
上述したように、所定の方向付けられた流れ又は所定のフローパターンの形成及び/又は維持のために、フラッシングガスの導入が、開ループ制御/閉ループ制御される。当該開ループ制御/閉ループ制御は、少なくとも1つの弁を用いて行われ得る。好ましくは、フラッシングガス流量又はフラッシングガス圧力は、特に弁を用いて開ループ制御/閉ループ制御される。底部ポーラスプラグに供給されるフラッシングガス流量が開ループ制御/閉ループ制御されるか、又は、底部ポーラスプラグのガス流入側に加えられるフラッシングガス圧力が開ループ制御/閉ループ制御されることが有意義である。
フラッシングガス流量又はフラッシングガス圧力の開ループ制御/閉ループ制御は、制御ユニットを用いて行われ得る。有意義なことに、制御ユニットを用いて、弁の状態が開ループ制御/閉ループ制御される。好ましくは、弁の切替頻度は、所定の/設定可能な切替頻度の上限を下回るように維持される。このような方法で、弁の寿命が延長され得る。
フラッシングガスの導入は、まず開ループ制御され、その後、閉ループ制御されると有利である。好ましくは、フラッシングガスの導入は、所定の方向付けられた流れが形成された/発生した時点まで開ループ制御され、当該時点以後は閉ループ制御される。それによって、所定の方向付けられた流れをより迅速に形成することが可能になる。
合目的なことに、フラッシングガス流量は、所定の最小流量を上回るように維持される。有意義なことに、当該最小流量は、底部ポーラスプラグのガス流出側におけるフラッシングガス圧力が、底部ポーラスプラグのガス流出側における金属浴圧力と少なくとも同じ大きさになるように選択される。それによって、金属浴が底部ポーラスプラグに侵入することが防止され得る。金属浴圧力とは、金属浴が底部ポーラスプラグのガス流出側に加えている圧力であると理解され得る。
当該最小流量は、好ましくは上述した制御ユニットを用いて検出/算出される。最小値の算定には、特に、金属浴の質量若しくは金属浴の成分の質量、及び/又は、冶金容器内の圧力を加えることが可能である。有意義なことに、上述の変数は、前もってパラメータとして制御ユニットに伝達される。
フラッシングガス流量が、パルス状の(gepulst)、脈動する(pulsierend)、又は、鋸歯状の時間的推移を有している場合は、有利である。それによって、フラッシングガス流量が時間的に一定である場合のフラッシングガス消費に関して、フラッシングガス消費を減少させることができる。フラッシングガス流量の時間的推移はさらに、周期性を有し得る。当該周期性によって、金属浴の振動する/回転する流れを形成又は維持することが可能になる。さらに、フラッシングガス流量を開ループ制御/閉ループ制御する際に、フラッシングガス流量の振幅(Amplitude)、周波数(Frequenz)及び/又はパルス持続時間が変化し得る。
好ましくは、フラッシングガス流量は、所定の/設定可能な最大流量を下回るように維持される。このような方法で、フラッシングガス消費をさらに減少させることができる。
さらに、異なるガスが、特に(まず)酸素と(次に)少なくとも1つの不活性ガスとが、フラッシングガスとして金属浴に連続的に導入される場合は、有利である。
特に、金属浴の所定の方向付けられた流れを生じさせるために、酸素が、フラッシングガスとして金属浴に導入され得る。酸素と金属浴の成分との間の化学反応によって、金属浴の所定の方向付けられた流れの形成が加速し、及び/又は、フラッシングガス消費が減少し得る。なぜなら、当該化学反応は、金属浴の所定の方向付けられた流れを形成するために必要なエネルギーの一部を供給するからである。
さらに、例えば窒素又は希ガス等の少なくとも1つの不活性ガスを、フラッシングガスとして金属浴に導入することが可能である。好ましくは、金属浴にまず窒素が導入され、次にアルゴンが導入される。所定の時間に亘って、窒素をフラッシングガスとして金属浴に導入することができる。なぜなら、窒素はアルゴンよりも安価だからである。最後に、含まれ得る窒素を金属浴から運び出すために、アルゴンをフラッシングガスとして、短時間に亘り、金属浴に導入しても良い。
さらに、少なくとも1つのガスランスを用いて、ガス、特に酸素が、金属浴に導入され得る。その際、ガスを間接的に、特にガス雰囲気を通って、金属浴に導入することが可能である。
当該ガスの金属浴への導入は、同じく、特に上述の制御ユニットを用いて開ループ制御/閉ループ制御され得る。さらに、当該ガスの導入は、フラッシングガスの導入と連動して行なわれ得るか、又は、フラッシングガスの導入とは別に行なわれ得る。
有利なさらなる構成においては、測定装置を用いて、冶金容器の振動の少なくとも1つの状態変数が検出される。このような状態変数は、振動の振幅であり得る。さらに、振動の振動数が、このような状態変数であり得る。合目的なことに、金属浴のフローパターンは、状態変数を用いて検出される。
さらに、状態変数が所定の/設定可能な値の範囲(Werteintervall)の外側で、又は、所定の/設定可能な最大値を下回って維持されるように、フラッシングガスが金属浴に導入される場合は、有利である。それによって、構成要素が冶金容器である設備、特に炉設備の破損を回避するための当該方法の中断を省略できる。
例えば、フラッシングガスを、冶金容器の振動の振幅が所定の/設定可能な振幅最大値を下回って維持されるように、金属浴に導入することが可能である。加えて、フラッシングガスを、冶金容器の振動の振動数が所定の/設定可能な振動数の範囲の外側で維持されるように、金属浴に導入することが可能である。有意義なことに、当該振動数の範囲は、設備の固有振動数が、当該振動数の範囲の内側に、特に当該振動数の範囲の内側で中央に位置するように選択される。それによって、設備の共振破壊が回避され得る。
別の有利なさらなる構成では、金属浴のフローパターンを検出するために、少なくとも1つのカメラを有するカメラシステムを用いて、金属浴のビデオ撮影が行われる。合目的なことに、ビデオ撮影の個々の画像を複数枚用いて、金属浴のフローパターンが検出される。
好ましくは、フラッシングガスは、複数の底部ポーラスプラグを用いて金属浴に導入される。なぜなら、複数の底部ポーラスプラグを用いて、金属浴のフローパターンを容易に、冶金容器の形状に適応させることができるからである。
フラッシングガスは、複数の底部ポーラスプラグの内少なくとも2つに異なるフラッシングガス流量が供給されるように、金属浴に導入され得る。その際、これらのフラッシングガス流量は、例えばその振幅、周波数、及び/又は、相(Phase)において異なり得る。
さらに、フラッシングガスは、複数の底部ポーラスプラグの内少なくとも2つに同じフラッシングガス流量が供給されるように、金属浴に導入され得る。
好ましくは、少なくとも1つのパラメータが制御ユニットに伝達され、当該パラメータは、制御ユニットの開ループ制御挙動/閉ループ制御挙動に作用し得る。このようなパラメータは、金属浴の成分の質量であり得る。例えば、液状金属の質量、添加されたスラグ形成剤の質量、又は、添加されたスクラップの質量である。合目的なことに、金属浴の各成分に関して、成分の質量がそれぞれ、制御ユニットに伝達される。このようなパラメータとしては他に、液状金属中の付随する元素付随成分の含有量、例えば炭素の含有量があり得る。
冶金容器は、好ましくは、銑鉄を精錬するための転炉である。好ましくは、冶金容器は、ほぼ軸対称である。合目的なことに、冶金容器には、耐火ライニングが設けられている。加えて、冶金容器は、合目的なことに、金属浴を排出するための排出開口部を含んでいる。冶金容器の上面の開口部を通って、少なくとも1つのガスランス、特に延長可能なガスランスが導かれ得る。
有意義なことに、フラッシングガスを金属浴に導入するためのガス供給系が設けられている。当該ガス供給系は、特に、少なくとも1つのガス導管、少なくとも1つの弁、及び/又は、少なくとも1つの底部ポーラスプラグを有し得る。さらに、上述のガスランスは、ガス供給系の構成要素であり得る。
加えて、このようなガス供給系を開ループ制御/閉ループ制御するため、特に上述のガス供給系を開ループ制御/閉ループ制御するために調整された制御ユニットを設けることが可能である。好ましくは、制御ユニットは、ガス供給系の少なくとも1つの弁を開ループ制御/閉ループ制御するために調整されている。
有利な一態様では、冶金容器の壁、好ましくは冶金容器の底部に、フラッシングガスを金属浴に導入するための少なくとも1つの底部ポーラスプラグが配置されている。当該底部ポーラスプラグは、ガス供給系の構成要素であり得る。
好ましくは、複数の底部ポーラスプラグが、冶金容器の底部に配置されている。さらに、底部ポーラスプラグの配置は、冶金容器の対称軸でもある対称軸を有し得る。底部ポーラスプラグは、例えば円状に、特に同心円状に、冶金容器の底部に配置され得る。
さらに、フラッシングガス流量を測定するための少なくとも1つの流量センサ、及び/又は、フラッシングガス圧力を測定するための少なくとも1つの圧力センサを設けることが可能である。当該流量センサ又は当該圧力センサは、同様に、ガス供給系の構成要素であり得る。
ガス供給系は、有意義なことに、複数の底部ポーラスプラグの内1つ、又は、ガスランスと接続された、少なくとも1つのガス導管を有している。少なくとも1つのガス導管には、フラッシングガス流量を測定するための流量センサ、及び/又は、フラッシングガス圧力を測定するための圧力センサを設けることができる。加えて、少なくとも1つのガス導管には、弁、特に電気的に開ループ制御可能/閉ループ制御可能な弁を設けることが可能である。弁は、特に、比例弁又はデジタル弁として形成され得る。
好ましくは、ガス供給系は、複数のガス導管を含んでいる。当該ガス導管には、それぞれ弁を、特に電気的に開ループ制御可能/閉ループ制御可能な比例弁又はデジタル弁を設けることができる。さらに、当該弁は、互いに独立して、開ループ制御/閉ループ制御され得る。加えて、ガス導管にはそれぞれ、フラッシングガス流量を測定するための流量センサ、及び/又は、フラッシングガス圧力を測定するための圧力センサを設けることが可能である。合目的なことに、ガス供給系のガス導管はそれぞれ、底部ポーラスプラグ又はガスランスと接続されている。
複数の底部ポーラスプラグの内少なくとも2つを、1つの底部ポーラスプラグ群に統合することが可能であり、当該底部ポーラスプラグ群の各底部ポーラスプラグへのフラッシングガスの供給は、共通の弁を用いて、開ループ制御/閉ループ制御され得る。
測定装置が、制御ユニット、特に上述の、ガス供給系の開ループ制御/閉ループ制御のために調整された制御ユニットと接続されている場合は、合目的である。当該測定装置は、例えばデータ回線を用いて、制御ユニットと接続され得る。それによって、測定装置が受信した測定信号を制御ユニットに返送することが可能になる。
さらに、制御ユニットは、調整設備(Regelung)の調整器(Regler)として構成され得る。
さらに、測定装置が、冶金容器の振動の少なくとも1つの状態変数を検出するために、特に振動の振幅及び/又は振動数を検出するために調整されている場合は、合目的である。
ましくは、測定装置は、複数の振動センサ、複数の超音波センサ、及び/又は、複数の光電子センサを含んでいる。なぜなら、このようなセンサを複数用いることによって、金属浴のフローパターンを検出すること、及び/又は、金属浴の瞬間の流れが、所定の方向付けられた流れから逸脱している箇所を見つけ出すことが容易になるからである。上述のセンサに対して代替的又は付加的に、測定装置は、カメラシステムを含むことが可能である。
さらに、制御ユニットが、冶金容器の振動の少なくとも1つの状態変数を用いて、及び/又は、カメラシステムを用いて行われたビデオ撮影の個々の画像を複数枚用いて、金属浴のフローパターンを検出するように調整されている場合は、合目的である。
制御ユニットは、例えばフラッシングガス流量等の開ループ制御/閉ループ制御の開ループ制御/閉ループ制御の際に、調整設備の開ループ制御/閉ループ制御挙動の動態に影響を与える少なくとも1つのパラメータが考慮されるように構成され得る。このようなパラメータは、例えば、弁の調整時間又はセンサの反応時間であり得る。
これまで説明してきた有利な態様は、個々の下位請求項に、部分的には複数にまとめられて記載された、数多くの特徴を含んでいる。しかしながら、合目的に、これらの特徴を個別に考察することも可能であり、有意義なさらなる組み合わせにまとめることも可能である。特に、これらの特徴は、それぞれ個別に、及び、任意の適切な組み合わせにおいて、本発明に係る方法/本発明に係る炉設備と組み合わされ得る。
本発明の上述の特性、特徴及び利点と、それらを得るための方法とは、以下の実施例の説明との関連において、より明確に理解可能になり、実施例は、図面に関連して詳細に説明される。当該実施例は、本発明の説明に用いられるものであり、本発明を、説明において記載された特徴の組み合わせに限定するものではなく、機能的特徴に限定するものでもない。加えて、各実施例の適切な特徴を、明確に分離して考察することも可能であり、一実施例から取り除くこと、別の実施例にその補完のために取り入れること、及び/又は、複数の請求項の内任意の請求項と組み合わせることが可能である。示されているのは以下の図である。
冶金容器、ガス供給系、及び、制御ユニットを有する炉設備の図である。 図1に係る冶金容器の斜視図である。 冶金容器、ガス供給系、及び、制御ユニットを有する別の炉設備の図である。 フラッシングガス流量の時間的推移を例示的に示したグラフである。
図1は、冶金容器4、ガス供給系6及び制御ユニット8を有する炉設備2を概略的に示している。
当該実施例においては、冶金容器4は、銑鉄を精錬するための転炉である。冶金容器4内には、液状銑鉄、スラグ形成剤、及び、スクラップを含む金属浴10が存在している。液状銑鉄には、さらに、例えば炭素、ケイ素、マンガン、硫黄及びリンのような、望ましくない付随する元素が含まれている。
さらに、炉設備2は、金属浴10のフローパターンを調べるための測定装置12を有している。測定装置12は、複数の振動センサ14を有しており、振動センサ14は、冶金容器4に取り付けられており、それぞれデータ回線16を通じて、制御ユニット8と接続されている。(図1には、例として、2つの振動センサ14が示されている。)
さらに、測定装置12は、冶金容器4の振動の2つの状態変数、すなわち振動の振幅と振動の振動数とを検出するために調整されている。制御ユニット8は、検出された振動の状態変数から、金属浴10のフローパターンを検出するために調整されている。
基本的に、測定装置12は、振動センサ14の代わりに、又は、振動センサ14に加えて、状態変数を検出するために、少なくとも1つの超音波センサ及び/又は少なくとも1つの光電子センサを含むことが可能であろう。
ガス供給系6は、フラッシングガスを金属浴10に導入するための複数のポーラスプラグ18を含んでいる。底部ポーラスプラグ18は、冶金容器4の底部20に配置されている。その際、底部ポーラスプラグ18は、2つの同心円(「底部ポーラスプラグサークル」)の形状で配置されているが、図1からは認識できない。図1に示された冶金容器4の断面からは、2つの同心の底部ポーラスプラグサークルの内、内側の底部ポーラスプラグサークルの、複数の底部ポーラスプラグ18の内2つの底部ポーラスプラグ、及び、2つの同心の底部ポーラスプラグサークルの内、外側の底部ポーラスプラグサークルの、複数の底部ポーラスプラグ18の内2つの底部ポーラスプラグのみが認識できる。上述の底部ポーラスプラグ18の配置が認識できる描写に関しては、図3を参照すべきである。
さらに、ガス供給系6は、ガスを金属浴10に導入するための、延長可能なガスランス22を含んでいる。ガス供給系6は、加えて、複数のガス導管24を含んでいる。これらのガス導管24の内の1つは、ガスランス22と接続されている。これらのガス導管24の内の残りは、底部ポーラスプラグ18に接続されている。
ガス導管24のそれぞれには、フラッシングガス流量を測定するための流量センサ26が備えられている。流量センサ26は、それぞれ、データ回線16を通じて、制御ユニット8に接続されている。
基本的に、任意の数のガス導管24は、このような流量センサ26の代わりに、又は、このような流量センサ26に加えて、フラッシングガス圧力を測定するための圧力センサを含むことが可能であろう。
さらに、ガス導管24のそれぞれには、電気的に開ループ制御可能/閉ループ制御可能な弁28が備えられている。当該実施例では、弁28は比例弁として形成されている。弁28は、それぞれ、データ回線16を通じて制御ユニット8に接続されているので、開ループ制御/閉ループ制御の命令は、制御ユニット8から弁28に伝達可能である。加えて、弁28は、互いに独立して、制御ユニット8によって開ループ制御/閉ループ制御可能であるので、底部ポーラスプラグ18には、異なるフラッシングガス流量が供給可能であり、当該フラッシングガス流量は、特に、その振幅、周波数及び/又は相の点で、互いに異なっている。
ガスランス22には、冶金容器4内のガス圧力を測定するための圧力センサ30が配置されている。圧力センサ30は、同様に、データ回線16を通じて、制御ユニット8に接続されている。
さらに、制御ユニット8は、その開ループ制御/閉ループ制御挙動を、制御ユニット8に伝達され得るパラメータに依存して変化させるために調整されている。
まず、液状銑鉄の質量、添加されたスクラップの質量、及び、スラグ形成剤の質量が、パラメータとして制御ユニット8に伝達される。加えて、液状銑鉄中の付随する元素の含有量が、パラメータとして制御ユニット8に伝達される。
ガスランス22を通じて、約10barの圧力を有する酸素が、金属浴10に導入される/金属浴10に吹き付けられる。その際、金属浴10内の望ましくない付随する元素は燃焼し、ガスとして漏出するか、又は、スラグ形成剤によって、液状スラグの形に結合する。加えて、酸素を吹き付ける際に、金属浴10の循環が生じる。
底部ポーラスプラグ18を通じて、まず酸素が、次に窒素が、最後にアルゴンが、フラッシングガスとして、金属浴10に直接導入され、窒素は、酸素又はアルゴンよりも長い時間に亘って、金属浴10に導入される。フラッシングガスの金属浴10への導入によって、金属浴10の付加的な循環が引き起こされる。
フラッシングガスとして底部ポーラスプラグ18を通って金属浴に導入されるガスはそれぞれ、金属浴10が方向付けられた流れを実現するように、冶金容器4に導入される。その際、底部ポーラスプラグ18に供給されるフラッシングガス流量はそれぞれ、上述の流量センサ26を用いて検出され、上述の弁28を用いて開ループ制御/閉ループ制御され、弁28の位置は、制御ユニット8を用いて、開ループ制御/閉ループ制御される。
加えて、ガスランス22に供給される瞬間酸素流量と、酸素の吹き付け時間とが検出され、パラメータとして、制御ユニット8に伝達される。さらに、ガスランス22に配置された圧力センサ30を用いて、冶金容器4内のガス圧力が検出され、検出されたガス圧力は、パラメータとして、制御ユニット8に伝達される。
測定装置12を用いて、金属浴10のフローパターンが検出される。その際、測定装置12を用いて、冶金容器4の振動の振幅及び振動数が検出され、制御ユニット8に伝達される。制御ユニット8は、次に、振幅及び/又は振動数を用いて、金属浴10のフローパターンを検出する。
さらに、フラッシングガスは、振動の振動数が、設定可能な振動数の範囲の外側で維持されるように、金属浴10に導入される。その際、当該振動数の範囲は、炉設備2の固有振動数が、当該振動数の範囲の内側に位置するように選択される。さらに、フラッシングガスは、振動の振幅が、設定可能な振幅最大値よりも小さく維持されるように、金属浴10に導入される。
図2は、図1に係る冶金容器4の断面を斜視図で示している。
冶金容器4には、耐火ライニング32が設けられている。冶金容器4内に存在する金属浴10を排出するために、冶金容器4は、その壁34に、排出開口部36を有している。壁34内の排出開口部36を切り離すと、冶金容器4は、対称軸38に関してほぼ軸対称である。
冶金容器4は、その上面に、開口部40を有しており、ガスランス22は、開口部40を通っている。その際、ガスランス22は、対称軸38に沿って配置されている。ガスランス22に配置された、冶金容器4内のガス圧力を測定するための圧力センサ30(図1を参照のこと)は、明快にするために、図2には示されていない。
フラッシングガスを金属浴10に導入するための底部ポーラスプラグ18は、2つの同心の底部ポーラスプラグサークルの形で、冶金容器の底部20に配置されている。その際、底部ポーラスプラグ18は、冶金容器4の対称軸38に関して放射対称に配置されている。
さらに、図2には、4つの破線矢印が示されており、当該矢印は、金属浴10の好ましい所定の流れの方向42を具体的に示すべきものである。金属浴10の所定の方向付けられた流れは、好ましくは、トーラスのポロイダル方向において延在しており(図示せず)、当該トーラスの対称軸は、冶金容器4の対称軸38でもある。好ましくは、所定の方向付けられた流れは、上方移動から下方移動に切り替わる際に、対称軸38から離れるように延在する。
図3は、冶金容器4、ガス供給系6、及び、制御ユニット8を有するさらなる炉設備2を概略的に示している。
以下の、図3に関連して行われる説明は、図1の実施例との相違点にほぼ限定されており、当該実施例には、同じ特徴及び機能に関して言及する。ほぼ同じ部材には、基本的に同じ参照符号が付されており、言及されていない特徴は、新たに説明せずに、以下の実施例に引き継がれている。
さらなる炉設備2の測定装置12は、カメラシステム44を含んでおり、当該カメラシステムは、ガスランスに配置されており、少なくとも1つのカメラを含んでいる。さらに、カメラシステム44は、データ回線16を通じて、制御ユニット8に接続されている。
制御ユニット8は、カメラシステム44を用いて行われた金属浴10のビデオ撮影の個々の画像を複数枚用いて、金属浴10のフローパターンを検出するように調整されている。
図1の実施例において行われるように冶金容器4の振動の状態変数を検出する代わりに、カメラシステム44を用いて、金属浴10のビデオ撮影が行われる。ビデオ撮影の個々の画像が複数枚、上述のデータ回線16を通じて制御ユニット8に伝達され、当該制御ユニットは、個々の画像を用いて、金属浴10のフローパターンを検出する。
当該実施例においては、2つの底部ポーラスプラグサークルの内、内側の底部ポーラスプラグサークルの底部ポーラスプラグ18が、1つの底部ポーラスプラグ群にまとめられている。これらの底部ポーラスプラグ18には、同じフラッシングガス流量が供給可能である。なぜなら、当該底部ポーラスプラグ18は、共通のガス導管24に接続されており、当該底部ポーラスプラグ18へのフラッシングガスの供給は、共通の弁28を用いて、開ループ制御/閉ループ制御することができるからである。従って、2つの底部ポーラスプラグサークルの内、内側の底部ポーラスプラグサークルの底部ポーラスプラグ18には、常に同じフラッシングガス流量が供給される。2つの底部ポーラスプラグサークルの内、外側の底部ポーラスプラグサークルの底部ポーラスプラグ18には、異なるフラッシングガス流量が供給され得る。なぜなら、これらの底部ポーラスプラグ18は、それぞれ、固有のガス導管24と接続されており、当該底部ポーラスプラグ18へのフラッシングガスの供給は、それぞれ、共通の弁28を用いて開ループ制御/閉ループ制御され得るからである。
図4は、複数の底部ポーラスプラグ18の内1つに供給される、又は、複数の底部ポーラスプラグ18に供給されるフラッシングガス流量の時間的推移を例示的に示したグラフである。
グラフのx座標では、時間tが表されており、y座標では、フラッシングガス流量Qが表されている。
t0の時点で、金属浴10へのフラッシングガスの導入が開始する。t1の時点まで、フラッシングガス流量Qは、制御ユニット8を用いて開ループ制御される。(すなわち、流量センサ26によって測定された測定信号が制御ユニット8に返送されることはない。)それによって、金属浴10の所定の方向付けられた流れの迅速な形成が、実現すべきである。所定の方向付けられた流れを形成するために、フラッシングガス流量Qは、時点t1まで、鋸歯状に推移しており、フラッシングガス流量Qの振幅及び周波数は、時間tと共に増加する。
t1の時点では、金属浴10の所定の方向付けられた流れは形成されている。この時点以降、フラッシングガス流量Qは、制御ユニット8を用いて閉ループ制御される。(すなわち、流量センサ26によって測定された測定信号は、制御ユニット8に返送される。)所定の方向付けられた流れを維持するために、フラッシングガス流量Qは、時点t1以降は、脈動する時間的推移を有している。
フラッシングガス流量Qは、図示された時間全体に亘って、制御ユニット8によって前もって定められた最小流量Qminを上回るように維持される。最小流量Qminは、制御ユニット8によって、1つ又は複数の底部ポーラスプラグ18のガス流出側におけるフラッシングガス圧力が、1つ又は複数の底部ポーラスプラグ18のガス流出側における金属浴圧力と少なくとも同じになるように設定される。それによって、1つ又は複数の底部ポーラスプラグ18への金属浴10の侵入が防止されるべきである。金属浴圧力は、制御ユニット8によって、冶金容器4内のガス圧力、及び、金属浴10の成分の質量から算出される。
本発明を、好ましい実施例によって、詳細に図示かつ説明してきたが、本発明は、記載された実施例に限定されるものではなく、本発明の保護範囲を離れることなく、その他の変型例を引き出すことができる。
2 炉設備
4 冶金容器
6 ガス供給系
8 制御ユニット
10 金属浴
12 測定装置
14 振動センサ
16 データ回線
18 底部ポーラスプラグ
20 底部
22 ガスランス
24 ガス導管
26 流量センサ
28 弁
30 圧力センサ
32 耐火ライニング
34 壁
36 排出開口部
38 対称軸
40 開口部
42 所定の流れの方向
44 カメラシステム

Claims (15)

  1. 冶金容器(4)内の金属浴(10)を循環させるための方法であって、前記冶金容器では、フラッシングガスが前記金属浴(10)に導入される方法において、
    前記フラッシングガスは、前記冶金容器(4)におけるガス導入位置の組織的配置によって、前記金属浴(10)が所定の方向付けられた流れを実現するように、前記金属浴(10)に導入され、前記所定の方向付けられた流れを形成及び/又は維持するために、前記フラッシングガスの導入が開ループ制御/閉ループ制御され、前記金属浴のフローパターンが検出されること、を特徴とする方法。
  2. 前記フラッシングガスが、少なくとも1つの底部ポーラスプラグ (18)を用いて、前記金属浴(10)に導入されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記所定の方向付けられた流れを形成及び/維持するために、前記フラッシングガスの導入が開ループ制御/閉ループ制御され、特にフラッシングガス流量(Q)又はフラッシングガス圧力が、少なくとも1つの弁(28)を用いて開ループ制御/閉ループ制御されることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記フラッシングガス流量(Q)が、パルス状の、脈動する、又は、鋸歯状の時間的推移を有していることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
  5. 異なるガスが連続的に、特に酸素と少なくとも1つの不活性ガスとが、フラッシングガスとして前記金属浴(10)に導入されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記金属浴(10)のフローパターンが、測定装置(12)を用いて検出されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記測定装置(12)を用いて、前記冶金容器(4)の振動の少なくとも1つの状態変数、特に振動の振幅及び/又は振動数が検出され、前記金属浴(10)の前記フローパターンが、前記状態変数を用いて検出されることを特徴とする、請求項6に記載の方法。
  8. 前記フラッシングガスが、前記状態変数が所定の/設定可能な値の範囲の外側に、又は、所定の/設定可能な最大値より低く維持されるように、前記金属浴(10)に導入されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。
  9. 前記フラッシングガスが、複数の底部ポーラスプラグ (18)を用いて、前記金属浴(10)に導入されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 冶金容器(4)を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法を実施するための炉設備(2)において、
    前記冶金容器(4)内に存在する金属浴(10)のフローパターンを調べるための測定装置(12)を特徴とする炉設備(2)。
  11. 前記冶金容器(4)が、銑鉄を精錬するための転炉であることを特徴とする、請求項10に記載の炉設備(2)。
  12. フラッシングガスを前記金属浴(10)に導入するためのガス供給系(6)であって、特に少なくとも1つのガス導管(24)、少なくとも1つの弁(28)及び/若しくは少なくとも1つの底部ポーラスプラグ (18)を有するガス供給系(6)、並びに/又は、前記ガス供給系(6)の開ループ制御/閉ループ制御のために調整されている制御ユニット(8)を特徴とする、請求項10又は11に記載の炉設備(2)。
  13. 少なくとも1つの、前記冶金容器(4)の底部(20)に配置された、フラッシングガスを前記金属浴(10)に導入するための底部ポーラスプラグ (18)を特徴とする、請求項10から12のいずれか一項に記載の炉設備(2)。
  14. フラッシングガス流量(Q)を測定するための少なくとも1つの流量センサ(26)、及び/又は、フラッシングガス圧力を測定するための少なくとも1つの圧力センサを特徴とする、請求項10から13のいずれか一項に記載の炉設備(2)。
  15. 前記測定装置(12)が、少なくとも1つの振動センサ(14)、少なくとも1つの超音波センサ、及び/又は、少なくとも1つの光電子センサを含んでいることを特徴とする、請求項10から14のいずれか一項に記載の炉設備(2)。
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