JP2017227849A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
通常、加熱回転体の内部には、加熱ヒーターが配設され、トライアックなどのスイッチング素子を介して加熱ヒーターへの電力供給がなされ、加熱回転体の温度が所定の値に制御される。
このような電流検知器として、特に、リング状のコア中央部の貫通穴に電流供給線を挿通し、当該コアに巻回した2次巻線から、電流供給線内に流れる電流に応じた電流値を出力させるいわゆる貫通形のカレントトランスが使用される場合が多い(例えば、特許文献1)。
図19の例では、定着ローラー301内に3つの加熱ヒーターH1、H2、H3が内蔵されている。制御部302は、各トライアック314〜316の動作を制御して、商用交流電源312からの加熱ヒーターH1〜H3への電力供給を制御する。
そこで、図20に示すように1個のカレントトランス317の貫通穴に複数の加熱ヒーターH1〜H3の電流供給線を同方向(同位相)に挿通し、負荷抵抗318、電流検知回路319を介して得られる実際の検出電流値を、制御部302で把握している加熱ヒーターの点灯の組み合わせ状態に応じて予め予測されているカレントトランス317の検出電流値と比較して、各加熱ヒーターへの通電状態を検出する方法も考えられるが、安価なカレントトランスでは、全加熱ヒーターに通電されたときに、その消費電流の総和がカレントトランスの検出能力を超えて飽和してしまうため、正確な電流値を計測できなくなるという問題がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、定着部に複数の加熱ヒーターを設けた場合に、できるだけ安価に加熱ヒーターの通電情報を取得することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
また、前記予測値取得部は、個々の加熱ヒーターについて想定されている消費電流値と、前記点灯情報と、各加熱ヒーターの接続情報に基づき、前記予測値を算出して取得する
こととしてもよい。
また、前記判定部は、全ての加熱ヒーターを消灯すべき点灯モードの実行時において、前記電流検知部において電流が検出されたときに、前記通電状態が異常であると判定する
こととしてもよい。
また、前記複数の加熱ヒーターのうち、想定される消費電流が同じ加熱ヒーターが2以上ある場合において、それらの電流供給線の前記カレントトランスのコアに巻回する回数に差異を設けるようにしてもよい。
また、前記電源部への電流供給線を、前記電流検知部のカレントトランスに加極性接続もしくは減極性接続し、前記点灯情報と、前記電源部への電流供給線のカレントトランスへの接続状態と、前記電流検知部から出力された電流値とに基づき、前記電源部の消費電流が算出されることとしてもよい。
(1)プリンターの構成
図1は、本実施の形態に係るプリンター1の全体構成を示す概略図である。
同図に示すようにプリンター1は、画像形成部10と、給紙部20と、定着部30と、制御部5と、電源部6および操作パネル7とを備える。
繰り出しローラー22は、収容トレイ21の最上位の記録シートに接触して、これを下流側の搬送路に繰り出すものである。
捌きローラー23は、連れ送りされた記録シートを捌いて1枚ずつに分離し、タイミングローラー24は、制御部5から指示されたタイミングで記録シートを下流側に送り出す。
例えば、作像ユニット11Kは、感光体ドラム12と、当該感光体ドラム12の周方向に沿って配置された帯電器16、露光部17、現像器18及びクリーナー19を備える。作像ユニット11Y,11M,11Cも作像ユニット11Kと同様の構成である。
感光体ドラム12は、不図示の駆動源により回転駆動され、上記露光を受ける前にクリーナー19で表面の残存トナーが除去された後、帯電器16により一様に帯電されており、このように一様に帯電した状態で、上記レーザー光による露光を受けると、感光体ドラム12の表面に静電潜像が形成される。
各作像ユニット11Y〜11Cにおける作像動作は、そのトナー像が中間転写ベルト13上の同じ位置に重ね合わせて転写されるようにタイミングをずらして実行され、一次転写ローラー14による静電力を受けて中間転写ベルト13上に多重転写され、カラーのトナー像が形成される。
この中間転写ベルト13上のトナー像の移動タイミングに合わせて、給紙部20から、タイミングローラー対24を介して記録シートが給送されて来ており、二次転写ローラー15に印加された転写電圧により生じた静電力によって、中間転写ベルト13上のトナー像が、記録シート上に二次転写されて、定着部30に搬送される。
加圧ローラー32は、不図示の駆動源で駆動され、定着ローラー31が加圧ローラー32の回転に伴い、従動回転する構成となっている。
定着ローラー31の内部には、例えば、ハロゲンヒーターからなる3種類の加熱ヒーターH1、H2、H3が配設されている。
さらに、定着部30には、定着ローラー31の表面温度を検出する温度センサー101〜103が設けられている。温度センサー101は、定着ローラー31の長手方向中央部の表面温度を検出し、温度センサー102は、定着ローラー31の一方の端部表面の温度を検出し、温度センサー103は、定着ローラー31の他方端部での表面温度を検出する。端部の温度センサー102、103は場合によっては省略してもよい。
図1に戻り、トナー像が転写された記録シートは、定着部30の定着ニップを通過することにより、未定着トナー像が加熱・加圧されて記録シートに熱定着された後、一対の排出ローラー25を介して排紙トレイ26に排紙される。
操作パネル7は、テンキーなどのハードボタンのほか、タッチパネルが画面表面に積層された表示部71などを備え、操作者からの指示を受け付けると共に、表示部71を介して、ユーザーに対し必要な情報を表示する。
(2)制御部の構成
図2は、プリンター1における制御部5の構成と、その制御対象となる主構成要素との関係を示す概略図である。
通信部52は、LANカード、LANボードといったLANに接続するためのインターフェースである。
ROM(Read Only Memory)54には、プリントの実行に関連する制御および後述の加熱ヒーターへの通電制御を実行するためのプログラムなどが格納されている。
EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)55は、不揮発性のメモリーであって、各種のデータや後述する各テーブルの保存エリアとなる。
通電制御部56は、例えば、加熱ヒーターH1を点灯させる場合、トライアック562に通電経路の接続を指示する信号(ヒーター点灯信号)を出力し、当該信号が出力されている間、加熱ヒーターH1に商用交流電源60の電圧が印加されるようになっている。
カレントトランス57の2次側から出力された電流は、抵抗器59に流れる。電流検知回路58は、抵抗器59の両端に発生した電圧をAD変換し、これにより1次側に接続された加熱ヒーターの電流供給線に通電されている電流の大きさに応じた電流の実効値(≧0)を検出値として出力する(以下では、単に「カレントトランス57から検出電流値が出力される」と表現する。)。
(3)通電状態取得処理
制御部5による通電状態取得処理の処理内容は、定着ローラー31を加熱するとき(定着加熱時)と、定着加熱しないとき(待機時)とで若干異なる。
定着加熱時における通電情報取得処理では、制御部5は、定着部30の温度センサー101〜103から出力される信号およびシートサイズに基づき、定着ローラー31内に設けられた加熱ヒーターH1〜H3を点灯させるための点灯信号をトライアック561〜563に出力して、定着ローラー31の表面温度を目標の温度に維持しつつ、カレントトランス57による電流検出結果に基づき、上記いずれかのトライアックに異常が発生したとみなされたときには、リレー564をOFFにして全加熱ヒーターへの通電を遮断する。
まず、加熱ヒーター情報を取得する(ステップS101)。ここで、加熱ヒーター情報とは、各加熱ヒーターH1〜H3に商用電源(100V)を印加したときに想定される消費電流(実効値)と、それらの加熱ヒーターのカレントトランス57の1次側への接続位相を含む情報をいう。
もっとも装置の組立前の部品の段階において、各加熱ヒーターをそれぞれ複数本選択して、100Vの交流を実際に印加して、そのときに測定された電流値の平均値を、各加熱ヒーターにおいて想定される消費電流値として設定しても構わない。
もっとも、装置納入後に、サービスマンやユーザーが操作パネル7から入力してEEPROM55に記憶させるようにしてもよい。
図4は、上記加熱ヒーター情報のテーブルの1例を示すものである。
なお、各加熱ヒーターの接続位相は、全ての点灯組み合わせにおいて検出されるべき消費電流値の合計値(正位相に接続された加熱ヒーターの消費電流から、逆位相に接続した加熱ヒーターの消費電流が減算される。)の絶対値がカレントトランス57の検出能力を超えないように、予め決定されている。
CPU51は、上記加熱ヒーター情報テーブルから加熱ヒーター情報を取得し(ステップS101)、一旦RAM53に保持する。
同テーブルに示すように、加熱ヒーターが3本の場合には、8通りの点灯モード1〜8が考えられ、例えば、点灯モード1の場合には、加熱ヒーターH1、H2、H3が全て点灯となるが、加熱ヒーターH2が逆位相に接続されているので、そのときのカレントトランス57から出力される電流値は、5.5A−4.5A+3.0A=4.0Aと予測され、これを閾値として設定する。
次に、定着加熱が開始されるべく、各加熱ヒーターの点灯制御が行われる(ステップS103)。
なお、本実施の形態では、定着加熱の点灯条件としてメインとなる加熱ヒーターH1は常時点灯、補完する加熱ヒーターH2、H3は必要時に点灯するものとする。
点灯モードは、制御部5の指示により、状況によって適宜切り換えられる。
複数の加熱ヒーターH1、H2、H3のうちどの加熱ヒーターを選択して点灯させるかは、プリンター1全体の制御を行うための不図示のメインフローチャートにおける通電制御において実行される。
定着加熱が開始されるとカレントトランス57を介して電流値を検出し(ステップS104)、そのときの点灯モードと検出電流値をEEPROM55に保存する(ステップS105)。
ここで、「符号する」とは、検出電流が対応する点灯モードについて設定された閾値から所定の範囲内(例えば、±5%の範囲内)にあるか否かを照合することをいうものとする。実際には、図4における各加熱ヒーターの想定消費電流値には、部品ごとに公差があるからである。
もし、対応する点灯モードの閾値と符合すると判定されれば、定着加熱を継続し(ステップS106でYES)、ステップS110において定着加熱を終了すべきものと判定されると(ステップS110でYES)、通電制御部56はリレー564により定着加熱回路を遮断させて定着加熱を終了する(ステップS109)。
もし、定着加熱を終了すべき旨の判定がなされなければ(ステップS110でNO)、定着加熱を継続しつつ、ステップS104に戻ってカレントトランス57による電流値検出を行う。
具体的には、制御部5により指示された現在の点灯モードと、実際にカレントトランス57で検出された電流値に該当する点灯モードとに基づき、どの加熱ヒーターが異常であるかを特定する処理を実行する。
なお、この例示では、分かりやすいように加熱ヒーターの想定消費電流値における公差を考慮せずに説明しているが、実際のカレントトランス57の検出電流値が、例えば、0.95Aの場合、点灯モード2で予測される閾値(1.0A)の想定する公差の範囲内であるとして、当該検出電流値に対応する点灯モードが点灯モード2であると判断することになる。以下では、例えば、閾値1.0Aの公差の範囲内のカレントトランス57の検出電流値を「1.0A相当」の検出電流値というものとする。
なお、図5の閾値テーブルが予め作成されて、ROM54内に保存されているような場合には、図6(a)〜(d)に示す通電異常テーブルも予め作成して、ROM54に格納しておいてもよい。この場合、CPU51は、ステップS106で通電異常と判定されると(ステップS106:NO)、そのときの点灯モードとカレントトランス57の検出電流値に基づき、通電異常テーブルを参照して、異常な加熱ヒーターを特定することになる。
ステップS107で異常加熱ヒーターの特定後、定着加熱が異常である旨の情報(「異常情報」)と共にその異常な加熱ヒーターを特定する情報を操作パネル7の71に表示してユーザーに通知し(ステップS108)、リレー564を動作させて定着加熱回路を遮断して定着加熱を終了する(ステップS109)。
(B)待機時の通電状態取得処理
次に、プリンター1のプリントジョブが終了して、省エネルギーモードに移行して待機している状態(待機時)における通電状態取得処理について説明する。
図3で説明した定着加熱時におけるフローチャートとの大きな差異は、加熱ヒーターの点灯制御(図3のステップS103)がないことと、参照する閾値テーブルは点灯モード8に対応するもののみでよいことである。
ステップS201の加熱ヒーター情報取得、ステップS202の閾値算出は、図3のフローチャートにおけるステップS101、S102がすでに実行されていれば省略される。
両者が符号していなければ、すなわち、全加熱ヒーターが消灯であるべきなのにカレントトランス57により電流が検出されていれば(ステップS205でNO)、通電状態が異常であると判断して、異常加熱ヒーターの特定処理を実施する(ステップS206)。
図3のステップS107と同様、このような点灯モード8における検出電流値と異常な加熱ヒーターを対応付けたテーブルをROM54もしくはEEPROM55に予め格納しておき、CPU51はこのテーブルを参照して、異常加熱ヒーターを特定するようにしてもよい。
一方、ステップS205で、正常動作であると判断されると(ステップS205でYES)、定着加熱を開始すべきか否かを判定して(ステップS209)、定着加熱を開始しない場合には(ステップS209でNO)、カレントトランス57による電流検出を継続するが(ステップS203)、プリントジョブを受信するなどの理由により定着加熱を開始すべき場合には(ステップS209でYES)、待機時の通電状態取得処理を終了する。
以上のように本実施の形態では、検出可能電流値が低い安価なカレントトランス1個のみで、3つの加熱ヒーターに通電される電流情報を取得して、それらの通電異常を確実に検知することができる。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明が上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、各点灯モードにおけるカレントトランス57の検出電流値に基づき加熱ヒーターの通電異常を判定する処理について説明したが、通電異常がない場合には各加熱ヒーターの実際の消費電流値を個々に求めて、プリンター1の総消費電流が、既定値を超えないように制御することも可能である。
すなわち、図3のステップS106において正常通電と判定され(ステップS106でYES)、定着加熱を終了しない判定されると(ステップS110でNO)、図9のステップS301において各加熱ヒーターの個別の電流値の実測値を取得すべく実測電流値取得処理を実行する。
図10は、この各加熱ヒーターの実測電流値取得処理のサブルーチンの内容を示すフローチャートである。
なお、ステップS402で、点灯モードを切り換えた場合には、カレントトランス57の検出電流値を取得した後、すぐに、元の点灯モードに復帰させるのが望ましい。定着ローラー31の温度制御に影響を与えないためである。
具体的に、(i)点灯モード4(H1点灯、H2消灯、H3消灯)の検出電流値の絶対値を加熱ヒーターH1の実測電流値Ih1とする。
(iii)点灯モード2(H1点灯、H2点灯、H3消灯)と点灯モード1(H1、H2、H3点灯)の検出電流値の差分の絶対値を、加熱ヒーターH3の実測電流値Ih3とする。
なお、以上では、加熱ヒーターH2、H3の実測電流値Ih2、Ih3を求めるため、それぞれ2つの点灯モードの差分を取っているが、検出対象となる加熱ヒーターを単独で点灯させて検出してもよい。たとえば、加熱ヒーターH2を単独で点灯させる点灯モード6と加熱ヒーターH3を単独で点灯させる点灯モード7のそれぞれの点灯モードにおけるカレントトランス57の検出電流値の絶対値を実測電流値Ih2、Ih3として用いてもよい。この場合には、図10のステップS401〜S404では、点灯モード4、6、7のうちカレントトランス57の検出電流値を取得していない点灯モードに切換えて、そのときの検出電流値の絶対値を取得して記憶することになる。
これに合わせて、定着加熱以外の消費電流値、本実施の形態では、電源部6の消費電流値を取得する(ステップS303)。これは、図2において、交流電源60から電源部6への電流供給線の途中に、貫通型のカレントトランス57、抵抗器59および電流検知回路58と同様な構成からなる電流検知部61を配設して、その検出された電流値を加熱定着以外の消費電流値I4として制御部5に入力することによって達成される。
例えば、点灯モード1(全加熱ヒーター点灯)の場合に、消費電流の上限値を超えたのであれば、点灯モード2(もし、それでも電流上限値を超えるのであれば、点灯モード3または4)に切り換えた後、図3のステップS104に移行する。
この変形例により、プリンター1の総消費電流値が、装置の消費電流の上限値を超えないように制御することができる。
(2)また、装置全体の総消費電力をモニターできるように構成してもよい。
図11は、本変形例を実施するための制御部5で実行されるフローチャートであり、例えば、装置全体の動作を制御するためのメインフローチャート(不図示)のサブルーチンとして実施される。
この加熱ヒーターの実測電流値取得処理の内容は、変形例(1)の図9のステップS301と同じであり、図10のフローチャートと同様な処理が実行される。したがって、図11のフローチャートの実施に先立って図9のフローチャートを実施する構成にすれば、図9のステップS301で取得した各加熱ヒーターH1〜H3の実測電流値をそのまま援用することができる。
そして、上記算出した合計消費電流値に商用電源60の実効電圧100Vを乗じて、現在点灯している加熱ヒーターの消費電力(第1の消費電力)を算出する(ステップS503)。
により電源部6における消費電流を取得する(ステップS504)。
そして、電源部6について予め求められてROM54に格納されている力率rの値(力率情報)を、読み出して取得し(ステップS505)、ステップS504で取得した電源部6の消費電流と商用電源60の実効電圧100Vと力率rを乗じて電源部6における消費電力(第2の消費電力)を算出する(ステップS506)。
この総消費電力のモニターリングは定期的に実行され、例えば、操作パネル7の表示部71に現在の総消費電力を逐次表示するようにしてもよいし、一定期間の総消費電力の値を記憶しておき、操作パネル7からユーザーが指示することにより、過去の総消費電力の履歴を表示部71に表示させたり、記録シートにプリントアウトさせることにより、プリンター1の消費電力を管理する際の参考とすることができる。
そこで、本変形例では、想定消費電力が同じ仕様の加熱ヒーターが2以上ある場合に、それらのカレントトランス57のコアへの電流供給線の巻回数を異なるようにして、各加熱ヒーターの通電による2次側出力が異なるように構成している。なお、本実施の形態では、電流供給線のカレントトランス57への単なる「挿通」は、巻回数が1回であるとみなす。
これにより加熱ヒーターH2に通電された場合のカレントトランス57の2次側出力は、2倍の7.0Aとみなせる。
本変形例でも、電源部6の消費電流と、各加熱ヒーターの通電される電流とが加減されて、カレントトランス57の2次側から出力される電流値が、カレントトランス57の検出能力を超えないように各電流供給線のカレントトランス57の一次側への接続位相が設定される。
同図に示すように、加熱ヒーターH1とH2の電流供給線が正位相でカレントトランス57に接続され、加熱ヒーターH3と電源部6の電流供給線が、逆位相でカレントトランス57に接続されている。
同テーブルにより、メインとなる加熱ヒーターH1(消費電流:5.5A)および補完する加熱ヒーターH2(消費電流:4.5A)を正位相、加熱ヒーターH3(消費電流:3.0A)を逆位相、電源部6(消費電力:1.5A〜3.5A)を逆位相となるようにカレントトランス57に接続していることが分かる。なお、電源部6の消費電流は、プリンター1の動作状態に応じて変動するため、一定の幅(本実施の形態では、1.5A〜3.5A)を持たせている。
この変形例で実施される加熱定着時における通電状態取得処理のフローチャートや待機時の通電状態取得処理のフローチャートは基本的に、図3、図7で説明したものと基本的に同じであり、適用されるテーブルが、図16や図17のようにカレントトランス57への接続状態に応じて異なるだけであるので、説明を省略する。
(9)また、上記実施の形態及び変形例の内容を可能な限り組み合わせても構わない。
5 制御部
6 電源部
7 操作パネル
10 画像形成部
20 給紙部
30 定着部
31 定着ローラー
32 加圧ローラー
51 CPU
52 通信部
53 RAM
54 ROM
55 EEPROM
56 通電制御部
57 カレントトランス
58 電流検知回路
59 負荷抵抗
60 商用交流電源
61 電流検知部
71 表示部
561〜563 トライアック
564 リレー
H1,H2,H3 加熱ヒーター
Claims (12)
- 定着部の加熱回転体の熱源として複数の加熱ヒーターを有し、点灯する加熱ヒーターの組み合わせの変更が可能な画像形成装置において、
リング状のコア中央部の貫通穴に電流供給線を挿通もしくは巻回させる貫通形のカレントトランスを備えた電流検知部と、
点灯する加熱ヒーターの組み合わせを示す点灯モードに関する情報を点灯情報として取得する点灯情報取得部と、
前記複数の加熱ヒーターへの電流供給線には、前記カレントトランスのコアの貫通穴に加極性で挿通もしくは巻回される加極性接続のものと、減極性で挿通もしくは巻回されている減極性接続のものが含まれており、各加熱ヒーターの当該加極性接続と減極性接続とに関する接続情報を取得する接続情報取得部と、
前記点灯情報と、前記接続情報と、前記電流検知部から出力された電流値とに基づき、前記複数の加熱ヒーターの通電状態に関する情報を通電情報として取得する通電情報取得部と
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 現在の点灯モードにおいて、前記電流検知部から出力されると予測される予測値を取得する予測値取得部と、
前記予測値と前記電流検知部から実際に出力された電流値とを照合する照合部と、
前記照合の結果に基づき、前記通電状態が異常であるか否か判定する判定部と
を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記予測値取得部は、
個々の加熱ヒーターについて想定されている消費電流値と、前記点灯情報と、各加熱ヒーターの接続情報に基づき、前記予測値を算出して取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 個々の加熱ヒーターについて想定されている消費電流値と、前記点灯情報と、各加熱ヒーターの接続情報とに基づいて、前記予測値が、各点灯モード毎に予め求められてテーブルとして記憶されており、
前記予測値取得部は、現在の点灯モードに対応する予測値を前記テーブルから読み出して取得する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。 - 前記判定部は、
全ての加熱ヒーターを消灯すべき点灯モードの実行時において、前記電流検知部において電流が検出されたときに、前記通電状態が異常であると判定する
ことを特徴とする請求項2から4までのいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記判定部により、通電状態が異常と判定された場合に、前記複数の加熱ヒーターへの電力の供給を遮断する遮断部を備えることを
特徴とする請求項2から5までのいずれかに記載の画像形成装置。 - 前記複数の加熱ヒーターのうち、想定される消費電流が同じ加熱ヒーターが2以上ある場合において、それらの電流供給線の前記カレントトランスのコアに巻回する回数に差異を設けることを特徴とする請求項1から6までのいずれかに記載の画像形成装置。
- 複数の加熱ヒーターを異なる点灯モードで点灯させて、それぞれの点灯モードにおける電流検知部の出力値に基づき、個々の加熱ヒーターの消費電流の実測値を取得し、
現在の点灯モードと前記取得した消費電流の実測値から点灯中の加熱ヒーターの合計消費電流を算出し、この算出値に基づき、装置全体の消費電流を制御する制御部
を備えることを特徴とする請求項1から7までのいずれかに記載の画像形成装置。 - 装置の加熱ヒーター以外の、少なくとも低圧電源を含む電源部の消費電流を取得する電源部消費電流取得部を備え、
前記制御部は、前記電源部の消費電流と、点灯中の加熱ヒーターの消費電流の実測値の総和が、規定値を超える場合に、前記複数の加熱ヒーターの点灯の組み合わせを、より消費電流が少ない組み合わせに切り換える
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。 - 前記点灯中の加熱ヒーターの合計消費電流から算出した第1の消費電力と、前記電源部の消費電流と予め設定されている力率とから算出した第2の消費電力の総和を算出する総電力算出部と、
前記算出された消費電力の総和を記憶する記憶部と
備えることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。 - 前記電源部への電流供給線を、前記電流検知部のカレントトランスに加極性接続もしくは減極性接続し、
前記点灯情報と、前記電源部への電流供給線のカレントトランスへの接続状態と、前記電流検知部から出力された電流値とに基づき、前記電源部の消費電流が算出される
ことを特徴とする請求項9または10に記載の画像形成装置。 - 前記複数の加熱ヒーターの本数をNとしたときに、前記電流検知部は、Nより少ないM個の複数のカレントトランスを有し、各カレントトランスには少なくとも1本の加熱ヒーターが割り当てられ、
複数の加熱ヒーターが割り当てられたカレントトランスについては、当該割り当てられた複数の加熱ヒーターの一部の電流供給線が加極性接続され、残部の加熱ヒーターが減極性接続されている
ことを特徴とする請求項1から11のいずれかに記載の画像形成装置。
Priority Applications (2)
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JP2016126007A JP6733359B2 (ja) | 2016-06-24 | 2016-06-24 | 画像形成装置 |
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