JP2017226374A - 構造物の点検装置 - Google Patents
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Description
この構造物点検装置は、車両、船、航空機等の移動装置に搭載され、この移動装置から電源及びアクチュエータ駆動源の供給を受けて駆動する、点検検査を行なうための検査機構を先端に備えた伸縮可能なアーム部と、このアーム部を三次元空間上の検査対象部位近傍まで移動させるための展開機構と、その展開機構とアーム部を遠隔操作するための操作部とを備えている。
この橋梁点検装置は、上部支持台を高欄に設置して全体のバランスをとりながら高欄上を移動させてカメラで橋梁下面の撮影行う。
さらに、本発明は、構造物の表面に対し点検装置が干渉するのを防止して保護することも課題としている。
伸展動作可能な折り畳み式多段ブームを備えるコンクリートポンプ車と、
前記折り畳み式多段ブームの先端に設けられ、構造物の表面を点検するための点検装置と、からなる構造物の点検装置であって、
前記構造物の表面に対し前記点検装置が干渉するのを防止して保護する保護部材を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の構造物の点検装置であって、
前記構造物の表面に前記保護部材が干渉した際の衝撃を緩衝する緩衝部材を備えることを特徴とする。
請求項1または2に記載の構造物の点検装置であって、
前記点検装置には、打音検査装置、全天球カメラまたは照明のいずれか一つが含まれることを特徴とする。
請求項1から3のいずれか一項に記載の構造物の点検装置であって、
前記保護部材は、前記点検装置が設置される基台上に設けられる少なくとも一対のタイヤ、または複数の支持棒の先端部に備える自在キャスターであることを特徴とする。
請求項2から4のいずれか一項に記載の構造物の点検装置であって、
前記緩衝部材は、前記折り畳み式多段ブームの先端と前記点検装置が設置される基台との間に設けられることを特徴とする。
請求項1から5のいずれか一項に記載の構造物の点検装置であって、
前記折り畳み式多段ブームの先端に対し前記点検装置が設置される基台を旋回動作させる旋回機構と、
前記折り畳み式多段ブームの先端に対し前記基台を首振り動作させる首振り機構と、を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の構造物の点検装置であって、
前記旋回機構は、前記折り畳み式多段ブームの先端に固定する固定部材に設けられる旋回用モータと、この旋回用モータの駆動ギヤに噛み合うギヤを有する旋回部材と、を備え、
前記首振り機構は、前記旋回部材に設けられる首振り用モータと、この首振り用モータの駆動ギヤに噛み合うギヤを有する首振り部材と、を備え、
前記首振り部材と前記基台との間に複数の前記緩衝部材が設けられること特徴とする。
請求項1から7のいずれか一項に記載の構造物の点検装置であって、
前記折り畳み式多段ブームの各ブームの連結部近傍に、前記各ブームの先端側の映像を撮影するブーム操作確認用のカメラを備えることを特徴とする。
さらに、構造物の表面に対し点検装置が干渉するのを防止して保護することができる。
フレッシュコンクリート(生コン)を離れた場所に圧送するために輸送管の付いた折り畳み式多段ブームを備えるコンクリートポンプ車は沢山存在し、そのコンクリートポンプ車を橋梁等の構造物の点検に有効利用できるようにすることで、点検装置の運搬移動に必要なアーム等の移動揚重装置の開発が不要になり、先行投資も不要となる。
また、コンクリートポンプ車を操作するオペレータも沢山存在するため、新たな人材育成が不要である。
ポンプ車ブーム先端の点検装置を安全かつ構造物に損傷なく近接させるためには、先端装置が保護される必要がある。このため、構造物の表面に対し点検装置が干渉するのを防止して保護する保護部材を備えておく。
また、ブームの動きや揺れを考慮する必要がある。このため、構造物の表面に保護部材が干渉した際の衝撃を緩衝する緩衝部材を備えておく。
そして、点検位置が狭隘部などの理由でブーム先端がオペレータの目視範囲外になる場合は、モニターなどを介してブーム先端の動きを確認できるようにする必要がある。このため、折り畳み式多段ブームの各ブームの連結部近傍に、各ブームの先端側の映像を撮影するブーム操作確認用カメラを備えておく。
図1は本発明の点検装置を適用した構造物の一実施形態の概略構成として橋上から橋梁の点検に適用した状態を示すもので、1は橋梁(構造物)、10はコンクリートポンプ車(ブーム車)、11はコンクリートポンプ、12は旋回台、13はアウトリガー、20は折り畳み式多段ブームである。
このブーム車10は、コンクリートポンプ11と、旋回台12と、図示しないバッテリや発電機等の電源装置や水タンク等を搭載して、前後左右のアウトリガー13を装備し、旋回台12上に折り畳み式多段ブーム20が組み付けられている。
そして、第4ブーム24の先端から延びる輸送管25の先端に、橋梁1の床版下面、桁などを点検するための点検装置30が備えられている。
なお、点検装置30は、無線または有線での遠隔操作により、旋回部材41に対し結合ピンを中心にして揺動駆動され、旋回部材41も、遠隔操作により輸送管25先端の継手40に対し回転駆動される。旋回部材41は、ブーム操作では難しい微小な位置決めのための伸縮機能を備えてもよい。
なお、マイクの打音は、オペレータのヘッドホンに送信される。
そのカメラは、例えば静止画像及び動画像、さらには複眼で3次元画像を取得可能なデジタルカメラなどで、その画像はオペレータが持つタブレットで確認でき、そのタブレット操作により撮影・録画等が可能である。
また、照明は、例えばLED照明であり、カメラの撮影方向を照らしつつ、反射が写り込まない配置となっている。
なお、以上のカメラ、照明、マイク、温度センサ、バキューム付き高圧洗浄装置、ドライヤ、ブロア等の各種機器も、それぞれ遠隔操作で駆動される。
さらに、点検装置30に、鉄筋探査装置、超音波探査装置、電磁波探査装置、等の各種内部探査装置を必要に応じて組み込んでもよい。
そして、その第4ブーム24先端から延びる輸送管25先端の点検装置30を、橋梁1の床版下面、桁などの点検個所に接近させる。
すなわち、オペレータはヘッドホンで打音を聞いてひび割れ等の傷や経年劣化を診断することができる。
従って、点検位置が狭除部などでブーム先端がオペレータの目視範囲外になる場合でも、折り畳み式多段ブーム20の操作を、オペレータが手元のタブレット画面で、第2ブーム22、第3ブーム23、及び第4ブーム24の各先端部側の動きを見ながら適切かつ安全に行うことができる。
そして、その第4ブーム24先端から延びる輸送管25先端の点検装置30を、橋脚2の側面などの点検個所に接近させる。
その後、点検装置30を遠隔操作して、橋脚2の側面などを打診等して傷や経年劣化を点検する。
そして、その第4ブーム24先端から延びる輸送管25先端の点検装置30を、橋脚3の外面上部、沓座などの点検個所に接近させる。
その後、点検装置30を遠隔操作して、橋脚3の外面上部、沓座などを打診等して傷や経年劣化を点検する。
なお、図示円筒ケース状の継手40内には、旋回部材41を回転駆動する不図示の旋回用モータと、その旋回用モータの出力軸と旋回部材41との間に設けられるギヤ機構が内蔵されている。
また、緩衝部材として4本のバネによるショックアブソーバ51を備え、近接時に構造物にタイヤ53がぶつかっても大丈夫なようにしている。
そして、カメラ33及び全天球カメラ34での撮影による高解像度画像によって、点検個所に発生する、例えばひび割れ幅の計測も正確に行える。
図6から図12は実施形態2を示すもので、前述した実施形態1と同様、30は点検装置、31は基台、32は打音検査装置、33はカメラ、34は全天球カメラ、35はLED照明、36は無線送受信モジュール、40は継手、41は旋回部材、45は結合ピン、46は首振り部材、47は首振り用モータ、48はギヤ、49はセクタギヤ、50は支持板、51はショックアブソーバであって、42は旋回用モータ、43はギヤ、44はインターナルリングギヤ、55は支持棒、56は自在キャスター(保護部材)である。
この旋回用モータ42の出力軸には、図11に示すように、ギヤ43が設けられ、このギヤ43は、図12にも示すように、旋回部材41に一体化されたインターナルリングギヤ44と噛み合っている。このインターナルリングギヤ44とギヤ43の噛み合いにより、旋回用モータ42の駆動で旋回部材41の旋回角度が±170度位に確保される。その旋回限界は、フレーム60に設けられたリミットスイッチ61・62と、旋回部材41に設けられた検出部63との接触により安全に制限される。
この基台31の四隅に配置した支持棒55上の自在キャスター56は、点検装置30の最も突出量が大きい打音点検装置32よりも大きく突出した位置に配置されている。
以上の実施形態においては、折り畳み式4段ブームとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、3段ブームや5段以上の多段ブームであればよい。
また、点検装置の構成、保護部材、及び緩衝部材等も任意であり、例えば緩衝部材は、実施形態のバネに加えて油圧減衰装置を組み合わせたショックアブソーバであってもよく、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
なお、点検装置は、ブーム車の先端に取り付けて使用するだけでなく、クレーンで吊り上げて使用したり、アタッチメントを用いてクレーンのブームの先端に取り付けて使用することもできる。
2 橋脚(構造物)
3 橋脚(構造物)
10 コンクリートポンプ車(ブーム車)
11 コンクリートポンプ
12 旋回台
13 アウトリガー
20 折り畳み式多段ブーム
21 第1ブーム
22 第2ブーム
23 第3ブーム
24 第4ブーム
25 輸送管
26 ブーム操作確認用のカメラ
27 ブーム操作確認用のカメラ
28 ブーム操作確認用のカメラ
30 点検装置
31 基台
32 打音検査装置
33 カメラ
34 全天球カメラ
35 LED照明
36 無線送受信モジュール
40 継手(固定部材)
41 旋回部材
42 旋回用モータ
43 ギヤ
44 ギヤ(インターナルリングギヤ)
45 結合ピン
46 首振り部材
47 首振り用モータ
48 ギヤ
49 ギヤ(セクタギヤ)
50 支持板
51 ショックアブソーバ(緩衝部材)
52 車輪
53 タイヤ(保護部材)
54 車軸
55 支持棒
56 自在キャスター(保護部材)
60 フレーム
61 リミットスイッチ
62 リミットスイッチ
63 検出部
64 リミットスイッチ
65 リミットスイッチ
66 検出部
67 検出部
Claims (8)
- 伸展動作可能な折り畳み式多段ブームを備えるコンクリートポンプ車と、
前記折り畳み式多段ブームの先端に設けられ、構造物の表面を点検するための点検装置と、からなり、
前記構造物の表面に対し前記点検装置が干渉するのを防止して保護する保護部材を備えることを特徴とする構造物の点検装置。 - 前記構造物の表面に前記保護部材が干渉した際の衝撃を緩衝する緩衝部材を備えることを特徴とする請求項1に記載の構造物の点検装置。
- 前記点検装置には、打音検査装置、全天球カメラまたは照明のいずれか一つが含まれることを特徴とする請求項1または2に記載の構造物の点検装置。
- 前記保護部材は、前記点検装置が設置される基台上に設けられる少なくとも一対のタイヤ、または複数の支持棒の先端部に備える自在キャスターであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の構造物の点検装置。
- 前記緩衝部材は、前記折り畳み式多段ブームの先端と前記点検装置が設置される基台との間に設けられることを特徴とする請求項2から4のいずれか一項に記載の構造物の点検装置。
- 前記折り畳み式多段ブームの先端に対し前記点検装置が設置される基台を旋回動作させる旋回機構と、
前記折り畳み式多段ブームの先端に対し前記基台を首振り動作させる首振り機構と、を備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の構造物の点検装置。 - 前記旋回機構は、前記折り畳み式多段ブームの先端に固定する固定部材に設けられる旋回用モータと、この旋回用モータの駆動ギヤに噛み合うギヤを有する旋回部材と、を備え、
前記首振り機構は、前記旋回部材に設けられる首振り用モータと、この首振り用モータの駆動ギヤに噛み合うギヤを有する首振り部材と、を備え、
前記首振り部材と前記基台との間に複数の前記緩衝部材が設けられること特徴とする請求項6に記載の構造物の点検装置。 - 前記折り畳み式多段ブームの各ブームの連結部近傍に、前記各ブームの先端側の映像を撮影するブーム操作確認用のカメラを備えることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の構造物の点検装置。
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